説明

遊技台

【課題】停止位置に復帰する際のロータの速度を抑えて停止時のバウンド量を減少することができる遊技台を提供する。
【解決手段】ロータを停止させる所定の条件が成立した場合は、ロータが停止保持される予定の停止保持位置まで、ロータの回転制御を行う第一回転制御処理を実行した後、第一の期間、停止保持位置に対応する特定のステップで励磁電流を供給する第一励磁処理を実行し、第一励磁処理終了後に、第二の期間、いずれの相にも前記励磁電流を供給しない状態とする第一励磁開放処理を実行し、ロータが停止保持位置近傍まで復帰したときに、再度、特定のステップで励磁電流を供給する第二励磁処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン(パチスロ)、パチンコに代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技台の一つとして、例えば、スロットマシンが知られている。このスロットマシンは、メダルを投入してスタートレバーを操作することでリールを回転させるとともに、内部抽選によって役を内部決定し、ストップボタンを操作することでリールを停止させた時に、図柄表示窓上に内部決定に応じて予め定められた図柄の組合せが表示されると役が成立するように構成されている。そして、メダルの払出を伴う役が成立した場合には、成立した役に対応する規定数のメダルが払い出されるようになっている。
【0003】
この遊技台のリールの回転駆動には、一般的にステッピングモータが使用されている。例えば、特許文献1には、2相の励磁コイルを有するステッピングモータを用いて、リールを回転駆動する遊技機のリール表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−7192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ステッピングモータは、ロータの磁極を次のステップに相当するステータコイルの磁力により吸引(反発も含む)することでロータを回転移動させるため、停止位置にロータを停止させる際も、ロータの停止位置に到達するまで一定速が維持されたまま回転移動することとなる。そのため、停止位置となるステップで励磁を保持してロータを停止させると、リールに掛かる慣性によって、ロータは一旦停止位置を通過して微小に回転したのち、前記励磁による吸引によって停止位置に復帰する逆回転の動作を行うこととなる。したがって、この復帰する動作の中で、励磁による吸引によってロータが加速しながら回転移動してしまい、停止位置の前後で大きくバウンドしながら停止動作してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、停止位置に復帰する際のロータの速度を抑えて停止時のバウンド量を減少する遊技台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、その一態様として、遊技に関連して可動する可動部材と、前記可動部材が連結されるロータと、パルス状の励磁電流が供給される複数の相と、を有するステッピングモータと、前記励磁電流を供給する相および該励磁電流の流れ方向が異なる複数種類のステップを順次切替えて前記励磁電流を供給し、前記ロータの回転制御を行う回転制御手段と、前記複数種類のステップのうちの予め定めた特定のステップを保持し、かつ該特定のステップで前記励磁電流を供給し続けて、前記ロータの停止保持制御を行う停止保持制御手段と、を備えた遊技台であって、前記回転制御手段は、前記ロータを停止させる所定の条件が成立した場合は、前記停止保持制御手段により前記ロータが停止保持される予定の停止保持位置まで、前記ロータの回転制御を行う第一回転制御処理を実行する第一回転制御手段と、前記第一回転制御処理を実行した後、第一の期間、前記予定の停止保持位置に対応する前記特定のステップで前記励磁電流を供給する第一励磁処理を実行する第一励磁手段と、前記第一励磁処理を実行した後、第二の期間、いずれの相にも前記励磁電流を供給しない状態とする第一励磁開放処理を実行する第一励磁開放手段と、を備え、前記停止保持制御手段は、前記回転制御手段が前記第一励磁開放処理を実行した後、前記ロータの停止保持制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の遊技台によれば、停止位置に復帰する際のロータの速度を抑えて停止時のバウンド量を減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るスロットマシンの図柄表示窓の表示領域と入賞ラインとの関係を示した図である。
【図3】本発明の実施形態に係るスロットマシンの制御部の回路ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係るスロットマシンの各リールに施される図柄の配列を表面的に展開して示した図、及び図柄番号カウンタと図柄間隔カウンタの関係を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るスロットマシンのリール回転装置の外観を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係るスロットマシンのリール回転装置を構成するリール駆動ユニットの分解斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係るスロットマシンのリール駆動ユニットを組み立てた状態を示す略示側面図及び略示正面図である。
【図8】本発明の実施形態に係るスロットマシンのリールに用いられるステッピングモータの分解斜視図である。
【図9】図8に示すステッピングモータのステータの磁極配置を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るステッピングモータを励磁する励磁テーブルの内容を示す表である。
【図11】本発明の実施形態に係るスロットマシンのリールを回転制御する回転制御テーブルの内容を示す表である。
【図12】本発明の実施形態に係るスロットマシンの回転制御データの遷移を示すタイミングチャートである。
【図13】停止時における従来のステッピングモータの動作を模式的に示した図である。
【図14】本発明の実施形態に係るスロットマシンに用いられるステッピングモータの動作を模式的に示した図である(第一ブレーキ制御)。
【図15】本発明の実施形態に係るスロットマシンに用いられるステッピングモータの動作を模式的に示した図である(第一ブレーキ制御)。
【図16】停止時における従来のステッピングモータの動作を模式的に示した図である。
【図17】本発明の実施形態に係るスロットマシンに用いられるステッピングモータの動作を模式的に示した図である(第二ブレーキ制御)。
【図18】本発明の実施形態に係るスロットマシンに用いられるステッピングモータの動作を模式的に示した図である(第二ブレーキ制御)。
【図19】本発明の実施形態に係るスロットマシンにおいて、リール帯をリール枠に貼り合わせるときの基準位置の合わせ方を説明する図である。
【図20】本本発明の実施形態に係るブレーキ制御を施したスロットマシンと、従来のブレーキ制御を施したスロットマシンのリール停止時のリール外周速度の関する実験結果を示すグラフである。
【図21】本発明の実施形態に係るスロットマシンの主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】図21のステップS105のリール回転開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図23】本発明の実施形態に係るスロットマシンの主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図24】図23のステップS1007のリール回転制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図25】図24のステップS1105のリール制御判定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図26】図25のステップS1204の加速制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図27】図25のステップS1206の第一定速制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図28】図25のステップS1208の第二定速制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図29】図24のステップS1102の停止ボタン受付処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図30】図29のステップS1605の引込みカウンタ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図31】図25のステップS1211の引込み制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図32】図25のステップS1210のブレーキ制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【図33】本発明の実施形態に係るスロットマシンの第1副制御部メイン処理、第1副制御部コマンド入力処理、第1副制御部コマンド受信割込処理、及び第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図34】本発明の別の実施形態に係るスロットマシンに用いられるステッピングモータの概略構成図である。
【図35】本発明の別の実施形態に係るスロットマシンに用いられるステッピングモータの動作を模式的に示した図である。
【図36】本発明の実施形態に係るパチンコ機の外観を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0011】
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
【0012】
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図1において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
【0013】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0014】
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
【0015】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
【0016】
図2は、図柄表示窓113の9つの表示領域1〜9と、上述の5本の入賞ラインとの関係を示した図である。本実施形態では、表示領域1、4、7によって構成される上段水平入賞ライン(水平入賞ラインL2)、表示領域2、5、8によって構成される中段水平入賞ライン(水平入賞ラインL1)、表示領域3、6、9によって構成される下段水平入賞ライン(水平入賞ラインL3)、表示領域3、5、7によって構成される右上がり入賞ライン(対角入賞ラインL4)、表示領域1、5、9によって構成される右下がり入賞ライン(対角入賞ラインL5)の5本の入賞ラインがある。
【0017】
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
【0018】
メダル投入ボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン132はMAXメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0019】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
【0020】
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0021】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0022】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
【0023】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
【0024】
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
【0025】
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【0026】
<制御部の回路構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
【0027】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
【0028】
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0029】
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路332を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路332から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0030】
また、基本回路302には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
【0031】
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0032】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0033】
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0034】
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0035】
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
【0036】
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0037】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
【0038】
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
【0039】
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0040】
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
【0041】
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
【0042】
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、演出画像表示装置157やシャッタ163などの制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の制御を行う制御部、シャッタ163の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
【0043】
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
【0044】
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0045】
また、第2副制御部500には、シャッタ163を駆動する駆動回路530が設けられ、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
【0046】
また、第2副制御部500には、センサ回路532が設けられ、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538が接続されている。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
【0047】
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
【0048】
<図柄配列>
図4を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0049】
各リール110〜112には、複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、図柄番号カウンタの番号が0〜20の21コマ。なお、図柄間隔カウンタ及び図柄番号カウンタに関しては、詳しくは後述する)だけ配置されている。また、同図の左に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号0のコマにはチャンス図柄、中リール111の番号1のコマにはBB1図柄、右リール112の番号2のコマにはリプレイ図柄、がそれぞれ配置されている。
【0050】
有効ライン上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞役の図柄組合せとなった場合には、当該入賞役に入賞と判定される。本実施形態における入賞役には、所定数のメダルが払い出される小役のほか、作動役、つまり、ボーナス遊技に移行する役であるビッグボーナスや新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役であるリプレイも含まれる。すなわち、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナスやリプレイへの入賞が含まれる。
【0051】
<リール回転装置>
次に、図5〜図7を用いて、スロットマシン100のリール110〜112を回転させるリール回転装置10について詳細に説明する。図5は、スロットマシン100のリール回転装置10を示す外観斜視図で、リール回転装置10は、概略、リール駆動ユニット20〜40と、これらを収納するケース部材12とで構成されている。リール駆動ユニット20〜40は、リール帯610に印刷される図柄の配列(図4参照)が異なるだけで、構造的には、いずれも同一の部品で構成されている。各リール駆動ユニット20〜40(以下、同一構成のため、リール駆動ユニット20について説明する)は、それぞれ個別にケース部材12内に着脱可能に収納されている。
【0052】
図6は、リール駆動ユニット20の分解斜視図である。また、図7(a)はリール駆動ユニット20を組み立てた状態を示す略示側面図であり、同図(b)はその略示正面図である。なお、図7(a)および(b)では、説明の都合上、一部の部材の図示を省略している。リール駆動ユニット20は、図柄を移動表示させるための構成として、リール110と、このリール110を回転駆動する駆動装置604と、リール110の回転位置を検出する回転検出装置606と、リール110の内部から各リール110に施された図柄を照明するリール照明装置608と、を有している。
【0053】
リール110は、薄肉円筒状のリール帯610と、このリール帯610の左側側面に取り付けられ、リール帯610の左側側面を支持する第1リール枠612と、リール帯610の右側側面に取り付けられ、リール帯610の右側側面を支持する第2リール枠614によって構成されている。
【0054】
第1リール枠612は、円環状の枠部612Aと、この枠部612Aを基端として枠部612Aの中心部に向けて延出形成された6本の支持部612Bと、この6本の支持部612Bの先端部を基端として駆動装置604に向けて突出形成された円筒形状の取付部612Cによって構成されている。
【0055】
6本の支持部612Bのうちの1本には、板状の遮光片612Dが回転検出装置606に向けて突出形成されており、後述するインデックスセンサ606Aの投光部と受光部の間を、この遮光片612Dが通過するように構成される。また、円筒形状の取付部612Cには、その円周方向4か所に略等間隔(この例では、約90度間隔)で4つの係合凹部が形成されている。この4つの係合凹部は、可動体ギヤ620の4つの係合凸部にそれぞれ嵌合され、これにより、第1リール枠612が可動体ギヤ620に係合固定される。
【0056】
第2リール枠614は、第1リール枠612の枠部612Aと略同一径の円環状の部材からなり、リール帯610を挟んで第1リール枠612の反対側に配設される。
【0057】
駆動装置604は、駆動モータ616と、この駆動モータ616のモータ軸616Aに取り付けられる駆動ギヤ618と、この駆動ギヤ618と噛合する可動体ギヤ620と、この可動体ギヤ620を支持部材623およびワッシャ621を介して回転可能に支持する台座622によって構成されている。なお、駆動モータ616および台座622は、複数の取付ネジ624によって板状の金属枠体626に固定支持される。
【0058】
駆動モータ616は、本実施形態では、1−2相励磁式のステッピングモータ700によって構成されている(詳細は後述する)。可動体ギヤ620は、駆動ギヤ618よりも大径なギヤによって構成されており、可動体ギヤ620および駆動ギヤ618によってギヤセットが構成される。また、上述のように、可動体ギヤ620は、第1リール枠612の取付部612Cに係合された後、取付ネジ624やワッシャ621を用いて第1リール枠612に固定されるとともに、台座622に回転可能に支持され、第1リール枠612と共に回転可能な構造となっている。
【0059】
回転検出装置606は、投光部と受光部からなる光学式のインデックスセンサ606Aと、このインデックスセンサ606Aが取り付けられる取付台座606Bによって構成されており、インデックスセンサ606Aの投光部と受光部の間を、第1リール枠612に設けられた遮光片612Dが通過するように構成されている。なお、取付台座606Bは、取付ネジ624によって金属枠体626に固定される。スロットマシン100は、この回転検出装置606の検出結果に基づいてリール110〜112上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
【0060】
リール照明装置608は、一本の冷陰極管を中央部に配置した照明基板608Bと、この照明基板608Bを取り付けた状態で、冷陰極管から出射される光を所定の方向に導くための導光板を含んで構成された照明ケース608Cと、照明基板608Bの裏面を覆う裏面カバー608Aとで構成されている。なお、照明ケース608Cは、照明基板608Bおよび裏面カバー608Aが取り付けられた状態で、取付ネジ624によって金属枠体626に固定される。
【0061】
<ステッピングモータ>
図8は、ステッピングモータ700の分解斜視図である。ステッピングモータ700は、図8に示すように、モータ軸710と、モータ軸710を支持するケース部材720と、ケース部材720に配設されてモータ軸710を支持する第1の軸受722および第2の軸受724と、ケース部材720の内部に配設され、固定された電磁石からなるステータ730と、モータ軸710に回転可能に取り付けられるロータ740と、から構成されている。本実施形態のステッピングモータ700は、PM(Permanent Magnet)型ステッピングモータであり、1−2相励磁式の96ステップでモータが1回転するように構成されている。なお、本実施形態では、リールとモータのギア比は1:5.25となっているので、504ステップ(=5.25×96)でリールは1回転するようになっている。
【0062】
モータ軸710は、駆動ギヤ618が取り付けられて動力を出力する軸である。以下、モータ軸710の駆動ギヤ618が取り付けられる方の端部を出力端710A、この反対側の端部を後端710Bと呼ぶことにする。
【0063】
ケース部材720は、一端が開口した略円筒状のベース部720Aおよびベース部720Aの開口部を塞ぐように配設される蓋部720Bからなる、有底の中空円筒体である。ケース部材720は、ステータ730およびロータ740を内部に収容すると共に、ベース部720Aの底部から蓋部720Bまで貫通するモータ軸710を、第1の軸受722および第2の軸受724を介して支持している。また、ベース部720Aには、金属枠体626に固定支持するための取付ネジ624が挿通される孔を備えた固定部材720Cが設けられている。
【0064】
第1の軸受722は、ケース部材720の蓋部720Bの略中央に配設され、モータ軸710を出力端710A近傍において回転可能に支持する略円筒状の滑り軸受である。
【0065】
第2の軸受724は、ケース部材720のベース部720Aの底部の略中央に配設され、モータ軸710を後端710B近傍において回転可能に支持する略円筒状の滑り軸受である。
【0066】
ステータ730は、ロータ740を取り囲むように配設され、上下2段に亘って駆動コイルが巻かれている(A相、B相)。本実施形態では、図8に示すように、磁極歯は三角形を形成しており(上向きをA相及びB相、下向きをA−相、B−相と称する。A相とB相は電気角90度の位相関係、A相とA−相及びB相とB−相は電気角180度の位相関係)、各磁極(A相、A−相、B相、B−相)は1周12歯となっている。図9は、ステータ730の磁極の配置を示す図である。図9に示すように、各磁極は、右回りにA相、B相、A−相、B−相の順序で円周状に配置されている。
【0067】
ロータ740は、本実施形態の場合、永久磁石で構成されており、磁極数は24である。
【0068】
ここで、ステッピングモータ700の動作原理について説明する。ステッピングモータ700は、ステータ730に巻回されたコイルに電流を流してステータ730の各相を後述する励磁パターンに基づいて、順番に磁化させ、ロータ740を磁力で引き付けることによってロータ740を回転させるように構成されている。
【0069】
1−2相励磁式では、上述したステータ730の4相を、例えば、A相(1相励磁)→A相及びB相(以下、AB相という。2相励磁)→B相(1相励磁)→A−相及びB相(以下、A−B相という。2相励磁)→A−相(1相励磁)→A−相及びB−相(以下、A−B−相という。2相励磁)→B−相(1相励磁)→A相及びB−相(以下、AB−相という。2相励磁)→A相(1相励磁)→…の順序で励磁することにより、ロータ740を一定の方向に回転させるようになっている。
【0070】
より詳しくは、主制御部300のCPU304は、駆動回路322を介して、ステッピングモータ700のステータ730の励磁を行う相にオンレベルのパルス信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力すると同時に、励磁を行わない相にオフレベルのパルス信号(例えば、ローレベルの信号)を出力することによって所定の相の励磁を行う。これにより、ステッピングモータ700のロータ740は所定の角度(1ステップ)だけ回転される。例えば、主制御部300のCPU304は、ステッピングモータ700のステータ730のA相にオンレベルのパルス信号を出力すると同時に、B相、A−相、B−相にオフレベルのパルス信号を出力することによって、A相のみ励磁してロータを1パルス分(1ステップ)だけ回転させ、以後、上述の順序で励磁を切り替えることによってロータを所定のパルス分だけ回転させる。なお、A相→AB相→B相→A−B相→A−相→A−B−相→B−相→AB−相(またはA相→AB−相→B−相→A−B−相→A−相→A−B相→B相→AB相)の8パルス分(8ステップ)の回転を、以下、1サイクルと称する。
【0071】
本実施形態では、上述したようにリールを1回転(360度回転)させるのに必要なパルス数を504パルス(63サイクル)に設定している。したがって、1パルスあたりのロータ740の回転角度は、約0.71428度(=360/504)である。
【0072】
<励磁テーブル>
CPU304から駆動回路322に出力される駆動信号は、ROM306上に励磁テーブルとして記憶されている。CPU304はこの励磁テーブルを参照することにより、指示された駆動信号を出力するようになっている。図10は、本実施形態の励磁テーブルの内容を示す表である。各励磁テーブルのデータ(リールの回転制御を行うためのデータなので、回転制御データともいう)は、6つのビットデータ(具体的には、A−I0、A−I1、A−Phase、B−I0、B−I1、B−Phase)を組み合わせて、励磁する相及び励磁力を表わすように構成されている。具体的には、A−I0とA−I1の組合せは、A相またはA−相のコイルを励磁するための電流の大きさ(励磁力)を示しており、A−I0が0、A−I1が0の場合には0%、A−I0が1、A−I1が0の場合には20%、A−I0が0、A−I1が1の場合には60%、A−I0が1、A−I1が1の場合には100%であることを示しており、A−Phaseが1の場合にはA相の励磁、0の場合にはA−相の励磁を示している。同様にして、B−I0とB−I1の組合せは、B相またはB−相のコイルを励磁するための電流の大きさ(励磁力)を示しており、B−I0が0、B−I1が0の場合には0%、B−I0が1、B−I1が0の場合には20%、B−I0が0、B−I1が1の場合には60%、B−I0が1、B−I1が1の場合には100%であることを示しており、B−Phaseが1の場合にはB相の励磁、0の場合にはB−相の励磁を示している。
【0073】
例えば、テーブル番号が「B0」の励磁テーブル「55H」は、A−I0が1、A−I1が0、A−Phaseが1、B−I0が1、B−I1が0、B−Phaseが1となっているので、AB相を20%で励磁することを示している。また、テーブル番号が「C2」の励磁テーブル「26H」は、A−I0が0、A−I1が1、A−Phaseが1、B−I0が0、B−I1が0、B−Phaseが0となっているので、A相を60%で励磁することを示している(B−相は0%のため励磁なし)。したがって、テーブル番号を「C0」→「C1」→「C2」→「C3」→「C4」→「C5」→「C6」→「C7」と切り替えていく場合には、AB相→A相→AB−相→B−相→A−B−相→A−相→A−B相→B相の順序で各相を60%励磁して、ロータ740を1サイクル分の角度だけ回転させることができる。このように本実施形態では、6ビットで構成された励磁テーブルのデータ(回転制御データ)を駆動信号として駆動回路322に出力することにより、リールは回転制御されるようになっている。なお、本実施形態では、図10に示すように、励磁力0%を励磁なし、励磁力20%を弱励磁、励磁力60%を中励磁、励磁力100%を強励磁とも表記する。
【0074】
<回転制御テーブル>
図11は、本実施形態の回転制御テーブルの内容を示す表である。回転制御テーブルは、ROM306上に記憶されており、リール制御ステータスごとの回転制御の内容(具体的には、汎用オフセットカウンタ値、励磁テーブル、保持パラメータで構成される)を記憶している。リール制御ステータスとは、各リール110〜112それぞれのリールごとに独立して記憶されるリールの制御状態に関する情報であり、リール110〜112それぞれのリールが停止状態であることを示す情報である「停止制御状態(停止制御中)」、リール110〜112それぞれのリールが加速状態であることを示す情報である「加速状態(加速制御中)」、リール110〜112それぞれのリールが定速状態であることを示す情報である「定速状態(定速制御中)」、リール110〜112それぞれのリールが引込み状態であることを示す情報である「引込み状態(引込み制御中)」, リール110〜112それぞれのリールがブレーキ状態であることを示す情報である「ブレーキ状態(ブレーキ制御中)」のいずれかの情報が記憶される。なお、本実施形態では、定速状態は励磁力が異なる2つの状態にさらに分類され、加速状態の直後に設定される「第一定速状態(第一定速制御中)」と第1定速状態(第1定速制御中)の直後に設定される「第二定速状態(第二定速制御中)」とが存在する。第一定速状態は、リール110〜112を安定して回転させるとともに、省電力を図るために設けられ、第二定速状態は、より励磁力を弱くしてリール110〜112の発熱を抑制するために設けられている。本実施形態のスロットマシン100は、リール制御ステータスを、停止制御中→加速制御中→第一定速制御中→第二定速制御中→引込み制御中→ブレーキ制御中→停止制御中と変化させて、各リールステータスに対応した励磁テーブル(回転制御データ)を選択することにより、リール110〜112の回転制御を行っている。
【0075】
例えば、リール制御ステータスが「加速制御中」においては、図11に示すように、まず、汎用オフセットカウンタ値「0」に対応する励磁テーブル「77H」の回転制御データを「12」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「1」に対応する励磁テーブル「07H」の回転制御データを「12」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「2」に対応する励磁テーブル「37H」の回転制御データを「3」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「3」に対応する励磁テーブル「30H」の回転制御データを「3」保持時間…というように表の最上行から下行に向けて順次回転制御データを設定していく。そして、順次設定される回転制御データの保持時間を徐々に少なくしていくことにより、リール110〜112を加速させている。
【0076】
なお、汎用オフセットカウンタ値とは、各リール制御ステータスにおいて、それぞれの回転制御データを実行する順序を示す番号となっており(0オリジン)、7の次は0に戻る循環値となっている。また、保持時間(保持パラメータ)とは、セットされた回転制御データを保持する時間を示しており、1保持時間は、1割込時間(1.504ms)を示している。したがって、図11に示すように、本実施形態の「加速制御中」は、1−2相100%励磁(強励磁)が行われ、90.2ms(=1.504×60)の時間を要するように構成されている。
【0077】
また、リール制御ステータスが「第一定制御中」においては、図11に示すように、まず、汎用オフセットカウンタ値「0」に対応する励磁テーブル「77H」の回転制御データを「1」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「1」に対応する励磁テーブル「07H」の回転制御データを「1」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「2」に対応する励磁テーブル「37H」の回転制御データを「1」保持時間、…というように表の最上行から下行に向けて順次回転制御データを設定し、表に記載された回転制御データを1セットとして16回繰り返す。すなわち、順次設定されていく回転制御データを1保持時間で切り替えて16セット実行することにより、リールを安定して定速に回転させている。この結果、本実施形態の「第一定速制御中」は、1−2相100%励磁(強励磁)で192.512ms(=1.504×8×16セット)の時間を要するように構成されている。
【0078】
また、リール制御ステータスが「第二定制御中」においては、図11に示すように、まず、汎用オフセットカウンタ値「0」に対応する励磁テーブル「66H」の回転制御データを「1」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「1」に対応する励磁テーブル「06H」の回転制御データを「1」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「2」に対応する励磁テーブル「26H」の回転制御データを「1」保持時間、…というように表の最上行から下行に向けて順次回転制御データを設定していく。すなわち、順次設定されていく回転制御データを1保持時間で切り替えていくことにより、リールを定速で回転させている。この結果、本実施形態の「第二定速制御中」は、停止操作があるまで、1−2相60%励磁(中励磁)の状態が継続されるように構成されている。
【0079】
また、リール制御ステータスが「引込み制御中」においては、「第二定制御中」において使われた回転制御データが引き続き、順次設定されていく。例えば、「第二定制御中」において、汎用オフセットカウンタ値が「5」に対応する励磁テーブル「42H」の回転制御データを「1」保持時間を設定した後に「引込み制御中」に移行する場合には、汎用オフセットカウンタ値「6」に対応する励磁テーブル「62H」の回転制御データを「1」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「7」に対応する励磁テーブル「64H」の回転制御データを「1」保持時間設定した後に、引き込みコマ数に相当するステップ数(引き込みコマ数×24)、汎用オフセットカウンタ値が0〜7に対応する各励磁テーブルの回転制御データを「1」保持時間ずつ順次繰り返し設定していく(本実施形態では、AB相で停止させるため)。
【0080】
また、リール制御ステータスが「ブレーキ制御中」においては、図11に示すように、まず、汎用オフセットカウンタ値が0に対応する励磁テーブル「55H」の回転制御データを「6」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「1」に対応する励磁テーブル「44H」の回転制御データを「8」保持時間、次いで、汎用オフセットカウンタ値「2」に対応する励磁テーブル「55H」の回転制御データを「12」保持時間、汎用オフセットカウンタ値「3」に対応する励磁テーブル「44H」の回転制御データを「24」保持時間、汎用オフセットカウンタ値「4」に対応する励磁テーブル「55H」の回転制御データを「1」保持時間というように回転制御データを設定していく。すなわち、2相20%励磁の回転制御データと0%励磁の回転制御データを所定時間で交互に切り替えていくことにより、リールを予め定めた停止位置で停止させている。従来、リール制御ステータスが「ブレーキ制御中」においては、停止位置に対応する相を常時、励磁状態としてリールを停止させていたが、本実施形態では、2回の無励磁状態(励磁開放状態)を設けることにより、停止時のリールのステッピングモータ700への負荷軽減及び停止位置でのバウンド減少を実現している。ブレーキ制御中の回転制御は、本実施形態の特徴的な動作なので、これに関しては詳しくは後述する。
【0081】
図12は、第二定速制御中以降の停止制御データの遷移を示したタイミングチャートである。なお、図12は、引込み制御における引き込みコマ数が0の場合の例を示している。
【0082】
ブレーキ制御中においては、上述したように、テーブル番号「B0」の回転制御データ(AB相を20%励磁する回転制御データ)を6割込時間、次いで、テーブル番号「A0」の回転制御データ(励磁なしの回転制御データ)を8割込時間、次いで、テーブル番号「B0」の回転制御データ(AB相を20%励磁する回転制御データ)を12割込時間、次いで、テーブル番号「A0」の回転制御データ(励磁なしの回転制御データ)を24割込時間、最後に、テーブル番号「B0」の回転制御データ(AB相を20%励磁する回転制御データ)を1割込時間設定して、リール110〜112を停止させる。以下、ブレーキ制御中の前半部分である「B0(弱励磁)→A0(励磁なし)→B0(弱励磁)」までの回転制御を「第一ブレーキ制御」、ブレーキ制御中の後半部分である「B0(弱励磁)→A0(励磁なし)→B0(弱励磁)」までの回転制御を「第二ブレーキ制御」と称して、それぞれのブレーキ制御について説明する。
【0083】
<ブレーキ制御>
次に、図13〜図18を用いて、本実施形態のブレーキ制御について詳しく説明する。ここで、図13〜図18は、停止時におけるステッピングモータ700の動作を模式的に示した図である。本実施形態のブレーキ制御には、リールの停止位置に到達するリールの速度を減速させるための第一ブレーキ制御と、停止位置を超えるリールのリバウンド量を減らすための第二ブレーキ制御と、が組み込まれている。図13〜図15は、第一ブレーキ制御を説明するための模式図であり、図13は、従来の動作、図14は、従来と比較した第一ブレーキ制御の原理動作、図15は、本実施形態における第一ブレーキ制御の動作を示している。また、図16〜図18は、第二ブレーキ制御を説明するための模式図であり、図16は、従来の動作、図17は、従来と比較した第二ブレーキ制御の原理動作、図18は、本実施形態における第二ブレーキ制御の動作を示している。なお、説明を簡略化するため、ステータ730に配置する励磁相を図13〜14及び16〜17においては、1/12、図15及び18においては、1/3にしている。また、図13〜図18は、A相→AB−層→B−相→A−B−相→A−相→A−B相→B相→AB相の順序で励磁していくことにより、ロータ740を右回りに回転させる様子を示しており、いずれもロータ740の一磁極RをAB相で停止させる様子を示している。
【0084】
(第一ブレーキ制御)
従来においては、図13に示すように、ロータ740の一磁極RをAB相で停止させる場合、AB相、A相、…、A−B相、B相と右回りに順次励磁した(引込み制御)後に停止位置であるAB相を励磁する(ブレーキ制御)ので、一磁極Rは常に一磁極Rが位置する励磁相の次ステップとなる励磁相に吸引加速された状態のまま停止位置であるAB相に到達するようになっていた。そのため、加速された速度のままのロータ740を即時に停止させるため、停止時におけるステッピングモータ700への負荷は大きいという問題があった。
【0085】
これに対して、本発明の第一ブレーキ制御においては、図14に示すように、ロータ740の一磁極RをAB相で停止させる場合、AB相の1ステップ前のB相まで順次励磁した後、所定期間、励磁なしの状態とするので、ロータ740の一磁極Rは惰性で回転した後に停止位置であるAB相に到達する。このため、一磁極Rは速度が減速した状態で停止位置であるAB相に到達するので、一磁極RがAB相に到達したときにAB相を励磁してロータ740を停止させた場合、ステッピングモータ700に対する負荷は小さくなる。このように本発明の第一ブレーキ制御は、ロータ740の磁極Rを、予め停止させる停止位置(例えば、AB相)よりも前の事前位置(例えば、B相)まで回転させた後、所定時間、ステータ730を励磁なしとし、その後、予め停止させる停止位置に対応する相(例えば、AB相)を励磁するので、ロータ740の速度を抑えた状態でロータ740を停止位置に停止させることができ、停止時におけるステッピングモータ700への負荷を軽減することができる。
【0086】
なお、図14に示す第一ブレーキ制御では、事前位置を停止する相の1ステップ前に相当する位置としたが、これは一例を示すものであり、数ステップ前であってもよい。例えば、本実施形態の第一ブレーキ制御では、図11及び図12に示すように、AB相励磁(B0)→励磁なし(A0)→AB相励磁(B0)としているので、図15に示すように、1サイクル前(8ステップ前)の位置を事前位置としている。すなわち、事前位置であるAB層まで一磁極Rを吸引すべく、AB相まで順次各相を励磁した後、所定時間(8割込時間)、励磁なしとし、その後、停止位置に対応するAB相を励磁するようにしている。したがって、本実施形態の第一ブレーキ制御では、引込み制御によって、一磁極Rを引き込んだ事前位置からさらに1サイクル(8ステップ)先に相当する停止位置に一磁極Rを停止させるようになっている。なお、以下、図15においては、事前位置であるAB相をP1、停止位置であるAB相をP3、P1とP3の中間位置に存するA−B−相をP2とも表記する。
【0087】
より詳しくは、本実施形態の第一ブレーキ制御においては、まず、6割込時間、AB相励磁を行うので、図15(b)に示すように、一磁極RがAB相に対応する位置P1を通過後、A−B−相に対応する位置P2近傍まで到達するまでは、一磁極Rが位置P1のAB相に吸引され、減速されるようになっている。また、本実施形態の第一ブレーキ制御においては、この後、8割込時間、励磁なしとするので、図15(c)に示すように、位置P2を通過した一磁極Rは、減速された速度のままで停止位置P3となるAB相に到達し、一磁極Rが停止位置P3近傍にあるときにAB相を励磁するので、ロータ740をスムースに停止位置P3に停止させることができ、停止時におけるステッピングモータ700への負荷を軽減することができる。
【0088】
(第二ブレーキ制御)
従来においては、図16に示すように、停止位置であるAB相を励磁して、ロータ740の一磁極RをAB相で停止させる場合、一磁極Rは停止位置であるAB相の前後で大きくバウンドしてしまっていた。すなわち、停止位置であるAB相を励磁し続けてロータ740を停止させると、慣性により停止位置であるAB相を通過して所定の相(例えば、図16では、2ステップ先のAB−相)近傍まで回転して停止した後、AB相の励磁吸引によって、停止位置であるAB相に復帰する逆回転の動作が発生することになる。そして、この逆回転した一磁極Rが停止位置であるAB相に向かって加速すると、一磁極Rは、再度、停止位置であるAB相を通過して所定の相(例えば、図16では、1ステップ前のB相)近傍まで回転して停止した後、AB相の励磁吸引によって、停止位置であるAB相に停止するようなバウンドが発生していた。このように従来においては、停止位置の前後で大きくバウンドしながら停止するという問題があった。
【0089】
これに対して、本実施形態の第二ブレーキ制御においては、図17に示すように、停止位置であるAB相を励磁してロータ740の一磁極RをAB相で停止させる場合、停止位置であるAB相を最後まで励磁し続けるのではなく、一磁極Rが停止位置を越えて所定の相(例えば、図17では、1ステップ先のA相)近傍まで回転して停止した後、逆回転し始めたときから、所定時間、励磁なしの状態とするので、一磁極Rは減速したままで停止位置であるAB相に向かわせることができる。そして、減速した一磁極Rが停止位置であるAB相近傍に到達したときにAB相を再び励磁するので、停止位置の前後でのバウンド量を軽減することができる。このように本発明の第二ブレーキ制御は、ロータ740の磁極Rが予め停止させる停止位置(AB相)を通過した後、一磁極Rが逆回転し始めるまで停止位置に対応する相(例えば、AB相)を励磁し、その後、所定時間、ステータ730を励磁なしとした後で、停止位置に対応する相(例えば、AB相)を励磁するので、ロータ740の速度を抑えた状態でロータ740を停止位置に停止させることができ、停止時におけるロータ740のバウンド量を軽減することができる。
【0090】
なお、図17に示す第二ブレーキ制御では、一磁極Rが逆回転する位置を停止位置の1ステップ先に相当する位置近傍としたが、これは一例を示すものであり、数ステップ先であってもよい。例えば、本実施形態の第二ブレーキ制御では、図11及び図12に示すように、AB相励磁(B0)→励磁なし(A0)→AB相励磁(B0)としているので、図18に示すように、一磁極Rが逆回転する位置を4ステップ先のA−B−相近傍としている。すなわち、停止位置で一磁極Rを停止すべく、停止位置となるAB相を所定時間(12割込時間)、励磁した後、所定時間(24割込時間)、励磁なしとし、その後、停止位置に対応するAB相を励磁するようにしている。なお、以下、図18においては、停止位置であるAB相をP4、停止位置より4ステップ先の位置のA−B−相をP5とも表記する。
【0091】
より詳しくは、本実施形態の第二ブレーキ制御においては、まず、12割込時間、AB相励磁を行うので、図18(a)に示すように、一磁極Rが停止位置P4を通過しても、A−B−相に対応する位置P5近傍まで到達するまでは、一磁極Rが停止位置P4のAB相に吸引され、減速される。そして、図18(b)及び(c)に示すように、一磁極Rは、停止した後、逆回転して、停止位置P4のAB相に吸引され、加速されるが、本実施の第二ブレーキ制御においては、この後、24割込時間、励磁なしとするので、図18(d)に示すように、一磁極Rは、加速されることなくゆっくりとした速度で停止位置P4のAB相に到達する。そして再度、一磁極Rが停止位置P4近傍にあるときにAB相を再度、励磁するので、ロータ740の速度を抑えて停止させることができ、停止時におけるロータ740のバウンド量を大きく減少させることができる。
【0092】
なお、図17及び図18においては、第二ブレーキ制御だけの説明をしたが、本実施形態では、図11及び図12に示すように、第一ブレーキ制御を行った後に、第二ブレーキ制御を行うので、さらにロータ740の速度を抑えて停止させることができ、停止時におけるロータ740のバウンド量をさらに減少させることができる。
【0093】
図19は、本実施形態のリール帯610をリール枠に貼り合わせるときの基準位置の合わせ方を説明する図である。図19(a)は、従来の方法を示しており、インデックスセンサ606Aにより遮光片612Dが検出される状態で、リール帯610の下端を位置Aに合わせてリール帯610を左回りに貼り合わせていき、リール帯610の上端に配置された図柄番号カウンタ0の図柄の中央位置が位置Bにくることを示している。一方、本実施形態では、上述したように、リールは、引込み位置の8ステップ先の位置に停止するので、図19(b)に示すように、図19(a)の状態から回転方向に対して位置Aから8ステップ分の角度である5.714度(=360/504×8)回転させた後に、リール帯610の下端を位置Cに合わせてリール帯610を左回りに貼り合わせていく。すなわち、本実施形態では、回転方向に対して、従来よりも8ステップ分の角度である5.714度手前からリール帯610を貼り合わせている。
【0094】
このように本実施形態では、上述したブレーキ制御の特徴に鑑みて、リール110〜112に施される図柄の位置調整を行っている。
【0095】
図20は、本実施形態に係るブレーキ制御を施したスロットマシン100と、従来のブレーキ制御を施したスロットマシンのリール停止時のリール外周速度に関する実験結果を示すグラフである。図20(a)は、従来のブレーキ制御、図20(b)は、本実施形態に係るブレーキ制御の様子を示している。ここで、駆動電流AはA相に流される電流、駆動電流BはB相に流される電流を示しており、縦軸(振幅)は励磁の大きさ、横軸は時間を示している。具体的には、図20(a)及び(b)に示すように、振幅の小さな状態が本実施形態の弱励磁の状態に相当している。また、リール外周速度の正回転域は、リールの回転方向、逆回転域は、リールの逆回転方向を示しており、縦軸は速度の大きさ、横軸は時間を示している。したがって、リール外周速度が0の横軸は、リールの停止を示している。本実施形態では、図20(b)に示すように、第一ブレーキ制御における弱励磁→励磁開放→弱励磁、第二ブレーキ制御における弱励磁→励磁開放→弱励磁と励磁制御を行うことにより(図12参照)、リールは徐々に減速していき、軽微なバウンドでリールが停止する。一方、従来のブレーキ制御では、図20(a)に示すように、弱励磁をかけた状態を継続するので、リールは加減速を繰り返しながら大きくバウンドして停止する。
【0096】
このように、図20は、本実施形態に係るブレーキ制御が、従来のブレーキ制御に比べて、停止時のバウンド回数及びバウンド量が減少していることを示している。
【0097】
<動作>
次に、上述したステッピングモータ700を備えるスロットマシン100の動作について説明する。
【0098】
<主制御部メイン処理>
まず、図21を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0099】
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU304が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU304が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
【0100】
電源投入が行われると、まず、ステップS101では、各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
【0101】
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、有効な入賞ラインを確定し、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。また、このステップS102では、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
【0102】
ステップS103では、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、ステップS102で取得した乱数値と、ROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選を行う。入賞役内部抽選処理の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役のフラグを内部的にオンにする。また、このステップS103では、第1副制御部400に対して内部抽選の結果を示す内部抽選結果コマンドを送信する準備を行う。
【0103】
ステップS104では、リール停止準備処理を行う。リール停止準備処理では、ステップS103の入賞役内部抽選処理の結果等に基づき、各リール110〜112毎にリール停止データを選択する。
【0104】
ステップS105では、スタート操作に基づいて、全リール110〜112の回転を開始させるリール回転開始処理(詳しくは後述)を実行する。
【0105】
ステップS106では、後述する主制御部タイマ割込処理のリール回転制御処理に基づいて、全リールが停止したか否かを判定する。全リールが停止した場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS106に戻る。
【0106】
ステップS107では、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、内部当選した入賞役又はフラグ持越し中の入賞役に対応する入賞図柄組合せが揃った(表示された)場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃っていたならばリプレイ入賞と判定する。また、このステップS107では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
【0107】
ステップS108では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
【0108】
ステップS109では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB(ビッグボーナス)入賞の場合に次回からBB(ビッグボーナス)ゲームを開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。また、このステップS109では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
【0109】
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図23のステップS1008)において送信される。
【0110】
<リール回転開始処理>
図22は、図21のステップS105のリール回転開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0111】
ステップS201では、遊技時間監視タイマ値を取得する。遊技時間監視タイマとは、主制御部300のRAM308の特定の記憶領域に記憶されるタイマであり、1回の遊技に必要な時間を所定の時間(例えば、最少遊技時間の4.1秒)以上になるように制限し、単位時間における遊技媒体の獲得数または損失数を抑え、遊技の射幸性を制限する目的で設定されるタイマである。遊技時間監視タイマは、後述するステップS203で所定のタイマ値(たとえば4.1秒に相当するタイマ値)が設定され、主制御部300のタイマ割込処理(後述する)が実行されるごとにデクリメントされる。
【0112】
ステップS202では、取得した遊技時間監視タイマ値が4.1秒以上を経過しているか否かを判定する。遊技時間監視タイマ値が4.1秒以上を経過しているときは、今回の遊技を開始してもよいので、ステップS203に進む。一方、遊技時間監視タイマ値が4.1秒を経過していないときは、ステップS201に戻り処理を繰り返す。処理を繰り返している間に、遊技時間監視タイマのタイマ値が主制御部300のタイマ割り込みごとにデクリメントされ、遊技時間監視タイマが0になった時点でステップS203に進む。
【0113】
ステップS203では、遊技時間監視タイマ値を再設定する。具体的には、4.1秒に相当するタイマ値をRAM308の特定の領域に記憶する。なお、本実施形態では、遊技時間監視タイマ値を設定した時が1回の遊技の開始タイミングとなる。1回の遊技の終了タイミングは、次に遊技時間監視タイマ値を設定した時である。つまり、1回の遊技とは遊技時間監視タイマ値を設定してから次の遊技時間監視タイマ値を設定するまでのことである。また、遊技時間監視タイマ値は各リール110〜112の回転開始ごとに設定されるため、各リール110〜112が回転開始してから、次に各リール110〜112が回転開始するまでの間を1回の遊技とすることもできる。なお、1回の遊技の終了タイミングは、遊技時間監視タイマ値が0になり、かつ、図21のS109の遊技状態制御処理が終了した時であってもよい。また、1回の遊技の開始タイミングを有効なスタートレバーの受付時とし、1回の遊技の終了タイミングを有効なベットボタン操作の受付可能時とし、ベットボタン操作の受付可能時から有効なスタートレバーの受付時までの期間は次の遊技開始の準備期間としてもよい。
【0114】
ステップS204では、第1副制御部400に送信するリール回転開始コマンドの設定を行い、送信準備をする。リール回転開始コマンドとは、リール110〜112の回転開始を示すコマンドである。
【0115】
ステップS205では、左リール110のステータスを「回転開始」に設定する。
【0116】
ステップS206では、中リール111のステータスを「回転開始」に設定する。
【0117】
ステップS207では、右リール112のステータスを「回転開始」に設定する。
【0118】
ステップS208では、リール制御ステータスを「加速状態(加速制御中)」に設定する。なお、リール制御ステータスとは、上述したように、主制御部300のRAM308の所定の記憶領域に各リール110〜112それぞれごとに独立して記憶されるリールの制御状態に関する情報であり、「停止制御状態(停止制御中)」、「加速状態(加速制御中)」、「第一定速状態(第一定速制御中)」、「第二定速状態(第二定速制御中)」、「引込み状態(引込み制御中)」、「ブレーキ状態(ブレーキ制御中)」のいずれかの情報が記憶される。また、ステップS208では、加速開始要求フラグをONにする。加速開始要求フラグは、主制御部300のRAM308の所定の記憶領域に記憶されるフラグ情報であり、後述する加速制御処理において参照される。
【0119】
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図23を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0120】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約1.5msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0121】
ステップS1001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【0122】
ステップS1002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約1.5msに1回)リスタートを行う。
【0123】
ステップS1003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
【0124】
ステップS1004では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う。例えば、割込みステータスがメダル投入処理中であれば、メダル投入受付処理を行い、また、割込みステータスが払出処理中であれば、メダル払出処理を行う。
【0125】
ステップS1005では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。本実施形態では、具体的には、上述した遊技時間監視タイマの減算更新が行われる。
【0126】
ステップS1006では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まず、ステップS1003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行する。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
【0127】
ステップS1007では、各リールのステータスが「回転開始」になっている場合には、リール回転制御処理(詳しくは後述)を行う。このリール回転制御処理では、リールの回転を制御するとともに、主制御部メイン処理のステップS106で選択した複数のリール停止データの候補から、リール110〜112の停止順序や停止状況に応じて、実際にリール停止制御に用いるリール停止データを決定した後、決定したリール停止データに基づいて、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転を停止させる。
【0128】
ステップS1008では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部抽選コマンド、リール110〜112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110〜112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
【0129】
第1副制御部400は、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することが可能となる。
【0130】
ステップS1009では、外部信号出力処理を行う。この、外部信号出力処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
【0131】
ステップS1010では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1012に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1011に進む。
【0132】
ステップS1011では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図21に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0133】
一方、ステップS1012では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図21に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0134】
<リール回転制御処理>
次に、図24を用いて、リール回転制御処理について詳細に説明する。なお、図24は、図23のステップS1007のリール回転制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0135】
ステップS1101では、ストップボタン137〜139の操作が有効か否かを判定する。詳しくは、RAM308の所定領域に記憶される、ストップボタン137〜139の操作が有効であるか否かを示す停止ボタン有効情報に基づいて、ストップボタン137〜139の操作が有効か否かを判定し、停止ボタン有効情報が設定されていれば、ストップボタン137〜139の操作が有効と判断する。なお、停止ボタン有効情報は、後述する第二定速制御処理の中で設定される(図28のステップS1510参照)。ストップボタン137〜139の操作が有効である場合は、ステップS1102に進み、停止ボタン受付処理(詳しくは、後述する)を行い、次いで、各リール110〜112ごとに、ステップS1103〜S1109の処理を行う。一方、ストップボタン137〜139の操作が有効でないときは、各リール110〜112ごとに、ステップステップS1103〜S1109の処理を行う。
【0136】
ステップS1103では、RAM308の所定領域(インデックスセンサ記憶領域)に記憶されているインデックス検出情報を取得する。インデックス検出情報は、インデックスセンサ606Aが遮光片612Dを検出済みか否かを示す情報であり、後述する第二定速制御処理の中で設定される(図28のステップS1508参照)。
【0137】
ステップS1104では、リール制御情報を取得する。ここで、リール制御情報とは、リール110〜112の回転制御に関する情報全体を意味しており、RAM308の所定領域に記憶されている。本実施形態では、上述したリール制御ステータス、汎用オフセットカウンタ、後述するリール制御ステータス移行カウンタ、保持カウンタなどの値がリール制御情報に含まれる。
【0138】
ステップS1105では、取得したリール制御情報に基づいて、リール制御判定処理(詳しくは後述)を行う。
【0139】
ステップS1106では、リール駆動信号切替要求フラグがONであるか否かを判定する。リール駆動信号切替要求フラグとは、制御部300のRAM308の所定の記憶領域に記憶されるフラグ情報であり、現在設定されている回転制御データを切り替えるか否かを示す。リール駆動信号切替要求フラグがONの場合には、現在設定されている回転制御データを切り替え、リール駆動信号切替要求フラグがOFFの場合には、現在設定されている回転制御データを切り替えない。なお、リール駆動信号切替要求フラグは、上述したリール制御判定処理の各制御処理(具体的には、加速制御処理、ブレーキ制御処理。詳しくは後述する)において設定される。リール駆動信号切替要求フラグがONである場合には、ステップS1107に進み、リール駆動信号切替要求フラグがOFFである場合には、ステップS1109に進む。
【0140】
ステップS1107では、取得したリール制御ステータス及び汎用オフセットカウンタ値に基づいて、回転制御データを取得する。具体的には、図11に示した表の中から、リール制御ステータス及び汎用オフセットカウンタ値に基づいて、該当する励磁テーブル(回転制御データ)を取得する。例えば、リール制御ステータスが「加速制御中」、汎用オフセットカウンタ値が「0」であれば、励磁テーブル「77H」の回転制御データが取得される。
【0141】
ステップS1108では、ステップS1108で取得した回転制御データを設定する。
【0142】
ステップS1109では、上述した処理に応じてリール制御情報の内容が変更されているので、リール制御情報を更新する。
【0143】
<リール制御判定処理>
図25は、図24のステップS1105のリール制御判定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。リール制御判定処理は、リール制御ステータスに応じて、リールの回転制御を順次切り替えていく処理である。具体的には、加速制御処理、第一定速制御処理、第二定速制御処理、引込み制御処理、ブレーキ制御処理の順序で処理が実行される。
【0144】
ステップS1201では、リール制御ステータスを取得する。
【0145】
ステップS1202では、取得したリール制御ステータスが「停止制御中」であるか否かを判定し、取得したリール制御ステータスが「停止制御中」であるときは、リール制御判定処理を終了する。一方、取得したリール制御状態が「停止制御中」でないときは、S1203に進む。
【0146】
ステップS1203では、取得したリール制御状態が「加速制御中」であるか否かを判定する。リール制御状態が「加速制御中」であるときは、ステップS1204に進み、加速制御処理(リールの回転を加速するための制御処理;詳しくは後述する)を行う。一方、リール制御状態が「加速制御中」でないときは、ステップS1205に進む。
【0147】
ステップS1205では、取得したリール制御状態が「第一定速制御中」であるか否かを判定する。リール制御状態が「第一定速制御中」であるときは、ステップS1206に進み、第一定速制御処理(リールの回転を定速に維持するための制御処理;詳しくは後述する)を行う。一方、リール制御状態が「第一定速制御中」でないときは、ステップS1207に進む。
【0148】
ステップS1207では、取得したリール制御状態が「第二定速制御中」であるか否かを判定する。リール制御状態が「第二定速制御中」であるときは、ステップS1208に進み、第二定速制御処理(リールの回転を定速に維持するための制御処理;詳しくは後述する)を行う。一方、リール制御状態が「第二定速制御中」でないときは、ステップS1209に進む。
【0149】
ステップS1209では、取得したリール制御状態が「ブレーキ制御中」であるか否かを判定する。リール制御状態が「ブレーキ制御中」であるときは、ステップS1210に進み、ブレーキ制御処理(リールの回転を停止させるための制御処理;詳しくは後述する)を行う。一方、リール制御状態が「ブレーキ制御中」でないときは、ステップS1211に進む。
【0150】
ステップS1211では、リール制御状態が「引込み制御中」であるので、引込み制御処理(リールを停止位置に引き込み制御する処理;詳しくは後述する)を行う。
【0151】
<加速制御処理>
図26は、図25のステップS1204の加速制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0152】
ステップS1301では、加速開始要求フラグに基づいて、加速開始要求があるか否かを判定する。なお、加速開始要求フラグは、図22に示したリール回転開始処理のステップS208においてONに設定されるので、1回目のタイマ割込処理のステップS1301では、YESと判定される(なお、後述するステップS1304において、加速開始要求フラグはOFFに設定されるので、2回目以降のタイマ割込処理のステップS1301では、NOと判定される)。加速開始要求がある場合には、ステップS1302に進み、加速開始要求がない場合には、ステップS1306に進む。
【0153】
ステップS1302では、リール制御ステータス移行カウンタの値に初期値である0を設定する。ここで、リール制御ステータス移行カウンタとは、1サイクル8ステップの回転制御データの繰り返しセット数(サイクル数)を計測するカウンタであり、本実施形態では、図11に示すように、3回繰り返されると加速制御処理を終了させる。
【0154】
ステップS1303では、汎用オフセットカウンタの値に初期値である0を設定する。
【0155】
ステップS1304では、リール駆動信号切替要求フラグをONにする。また、加速開始要求フラグをOFFに設定する。
【0156】
ステップS1305では、図柄間隔カウンタ(詳しくは後述)の値にダミー値である0を設定する。なお、ステップS1305で設定された図柄間隔カウンタの値は、後述する第二定速制御処理にて使用される。ステップS1305の処理終了後は、ステップS1317に進む。
【0157】
ステップS1306では、保持カウンタの値を1減算する。保持カウンタの値は、後述するステップS1317において設定され、1回のタイマ割込処理で1減算される。なお、ステップS1317において保持カウンタに設定される初期値は、設定された汎用オフセットカウンタ値に対応する保持パラメータの値であり、例えば、図11に示すように、汎用オフセットカウンタ値が0の場合には、12が初期値として保持カウンタに設定される。
【0158】
ステップS1307では、リール駆動信号切替要求フラグをOFFに設定する。
【0159】
ステップS1308では、減算された保持カウンタの値が0であるか否かを判定する。保持カウンタの値が0の場合には、回転制御データの切替時なので、ステップS1309に進み、保持カウンタの値が0でない場合には、回転制御データの切替時ではないので、加速制御処理を終了する。
【0160】
ステップS1309では、回転制御データの切替時なので、リール駆動信号切替要求フラグをONに設定する。
【0161】
ステップS1310では、次の回転制御データを設定するため、汎用オフセットカウンタの値に1を加算する。
【0162】
ステップS1311では、加算された汎用オフセットカウンタの値が8であるか否かを判定する。汎用オフセットカウンタの値が8である場合には、当該セット(サイクル)の回転制御は終了したので、ステップS1311に進み、汎用オフセットカウンタの値が8でない場合には、当該セット(サイクル)の回転制御は終了していないので、ステップS1317に進む。
【0163】
ステップS1312では、次のセット(サイクル)の回転制御に移行するため、汎用オフセットカウンタ値に初期値である0を設定する。
【0164】
ステップS1313では、リール制御ステータス移行カウンタの値に1を加算する。
【0165】
ステップS1314では、加算されたリール制御ステータス移行カウンタの値が3であるか否かを判定する。リール制御ステータス移行カウンタの値が3である場合には、ステップS1315に進み、リール制御ステータス移行カウンタの値が3でない場合には、ステップS1317に進む。
【0166】
ステップS1315では、加速制御中に設定されたすべての回転制御を行ったので、リール制御ステータスを「第一定速制御中」に設定する。
【0167】
ステップS1316では、リール制御ステータス移行カウンタの値に初期値である0を設定する。ステップS1316の処理終了後は、加速制御処理を終了する。
【0168】
ステップS1317では、回転制御テーブルを参照し、リール制御ステータスが「加速制御中」であって、設定されたリール制御ステータス移行カウンタ値及び汎用オフセットカウンタ値に対応する保持パラメータ値を取得し、取得した保持パラメータ値を保持カウンタの初期値として設定する。例えば、図11に示すように、リール制御ステータス移行カウンタ値0、汎用オフセットカウンタ値0の場合には、12が保持カウンタの初期値として設定され、リール制御ステータス移行カウンタ値1、汎用オフセットカウンタ値7の場合には、1が保持カウンタの初期値として設定される。ステップS1317の処理終了後は、加速制御処理を終了する。
【0169】
<第一定速制御処理>
図27は、図25のステップS1206の第一定速制御処理を詳しく示すフローチャートである。
【0170】
ステップS1401では、汎用オフセットカウンタの値に1を加算する。すなわち、第一定速制御処理では、図11に示すように、1割込時間ごとに回転制御データを切り替えていくので、汎用オフセットカウンタの値は、タイマ割込処理ごとにインクリメントされる。なお、リール駆動信号切替要求フラグは、加速制御処理のステップS1309でONに設定された以降、切り替え処理は行われないので、リール駆動信号切替要求フラグは、第一定速制御処理及び後述する第二定速制御処理の間は、ONのまま維持される。したがって、図24のリール回転制御処理では、タイマ割込処理ごとに、加算された汎用オフセットカウンタ値に対応する回転制御データが設定される(図24のステップS1108参照)。
【0171】
ステップS1402では、加算された汎用オフセットカウンタの値が8であるか否かを判定する。汎用オフセットカウンタの値が8である場合には、次のセット(サイクル)の回転制御に移行するため、ステップS1403に進み、汎用オフセットカウンタの値が8でない場合には、当該セット(サイクル)の回転制御は終了していないので、第一定速制御処理を終了する。
【0172】
ステップS1403では、次のセット(サイクル)の回転制御に移行するため、汎用オフセットカウンタの値に初期値である0を設定する。
【0173】
ステップS1404では、リール制御ステータス移行カウンタの値に1を加算する。
【0174】
ステップS1405では、加算されたリール制御ステータス移行カウンタの値が16であるか否かを判定する。リール制御ステータス移行カウンタの値が16である場合には、16セットの回転制御が終了したので(図11参照)、ステップS1406に進み、リール制御ステータス移行カウンタの値が16でない場合には、第一定速制御処理を終了する。
【0175】
ステップS1406では、第一定速制御中に設定されたすべての回転制御を行ったので、リール制御ステータスを「第二定速制御中」に設定する。
【0176】
<第二定速制御処理>
図28は、図25のステップS1208の第二定速制御処理を詳しく示すフローチャートである。第二定速制御処理は、主にリールの図柄位置を追跡する処理を行っている。リールの図柄位置を主制御部300が把握するために「図柄番号カウンタ」及び「図柄間隔カウンタ」という2つのカウンタを用いて図柄位置を監視している。ここで、「図柄番号カウンタ」及び「図柄間隔カウンタ」について説明する。
【0177】
図4は、図柄番号カウンタと図柄間隔カウンタの関係を示す図でもある。図柄番号カウンタは、基準位置であるリール表示窓113の中段に位置する図柄を記憶保持するためのカウンタであり、例えば、左リール110に関しては、左リール110の図柄列の上端のチャンス図柄が基準位置となっており、インデックスセンサ606Aが遮光片612Dを通過した時を起点としてカウントを開始する。各図柄とカウント値とは予め対応付けられており、主制御部300は、リール停止時の図柄番号カウンタ値からリール表示窓113に停止表示されている図柄を特定し、入賞判定を行うことができる。図柄間隔カウンタは、1図柄あたりの駆動パルス数(タイマ割込処理回数)であり、24となっている(合計で504駆動パルス数)。主制御部300は、1図柄あたりの駆動パルス数を図柄間隔カウンタに設定し、駆動パルスの出力ごとに減算し、図柄間隔カウンタの値が0になったときに図柄番号カウンタを1更新するようにしている。
【0178】
ステップS1501では、汎用オフセットカウンタの値に1を加算する。すなわち、第二定速制御処理では、図11に示すように、1割込時間ごとに回転制御データを切り替えていくので、汎用オフセットカウンタの値は、タイマ割込処理ごとにインクリメントされる。また、リール駆動信号切替要求フラグも引き続きONのままなので、図24のリール回転制御処理では、タイマ割込処理ごとに、加算された汎用オフセットカウンタ値に対応する回転制御データが設定される(図24のステップS1108参照)。
【0179】
ステップS1502では、加算された汎用オフセットカウンタの値が8であるか否かを判定する。汎用オフセットカウンタの値が8である場合には、次のセット(サイクル)の回転制御に移行するため、ステップS1503に進み、汎用オフセットカウンタの値が8でない場合には、当該セット(サイクル)の回転制御は終了していないので、ステップS1504に進む。
【0180】
ステップS1503では、次のセット(サイクル)の回転制御に移行するため、汎用オフセットカウンタの値に初期値である0を設定する。
【0181】
ステップS1504では、図柄間隔カウンタの値を1減算する。すなわち、図柄間隔カウンタの値は、1割込時間ごとにデクリメントされる。
【0182】
ステップS1505では、減算された図柄間隔カウンタの値が0であるか否かを判定する。図柄間隔カウンタの値が0である場合には、ステップS1506に進み、図柄間隔カウンタの値が0でない場合には、ステップS1508に進む。
【0183】
ステップS1506では、図柄間隔カウンタの値が0の場合には、次の図柄に代わるので、図柄間隔カウンタの値に初期値である24を設定する。
【0184】
ステップS1507では、次の図柄に更新すべく、図柄番号カウンタの値を1減算する。
【0185】
ステップS1508では、RAM308の所定の記憶領域に記憶されたインデックスセンサの検出結果を取得する。なお、インデックスセンサ606Aの検出結果は、図柄番号カウンタ値が0で図柄間隔カウンタ値が0の位置に設けられた遮光片612Dの通過を検出したときに、検出ありとされる。
【0186】
ステップS1509では、取得したインデックスセンサの検出結果が検出ありの場合には、ステップS1510に進み、検出なしの場合には、ステップS1514に進む。
【0187】
ステップS1510では、リールの図柄位置がサーチできているので、停止ボタン有効情報を設定する。
【0188】
ステップS1511では、図柄間隔カウンタの値に初期値である24を設定する。
【0189】
ステップS1512では、図柄番号カウンタの値に初期値である0を設定する。
【0190】
ステップS1513では、脱調検出用カウンタの値に初期値である0を設定する。ステップS1513の処理終了後は、第二定速制御処理を終了する。
【0191】
ステップS1514では、脱調検出用カウンタの値に基づき、脱調検出処理を行う。なお、脱調検出処理において、脱調していると判断した場合には、再度、加速制御処理を行う。ステップS1514の処理終了後は、第二定速制御処理を終了する。
【0192】
<停止ボタン受付処理>
図29は、図24のステップS1102の停止ボタン受付処理を詳しく示すフローチャートである。尚、停止ボタン受付処理は、ストップボタン137〜139の操作が受付可能になった状態、即ち、図28に示す第二定速制御処理において、停止ボタン有効情報が設定された後に実行されるものである。停止ボタン受付処理は、ストップボタン137〜139の操作に基づいて対応するリールの停止位置を決定する処理である。
【0193】
ステップS1601では、停止受付情報を取得する。ここで、停止受付情報は、リール制御情報の一部であり、停止受付の判定に必要な情報すべてを意味している。
【0194】
ステップS1602では、取得した停止受付情報から、停止可能なリールを判断し、停止可能リール情報として設定する(例えば、左リール110が停止可能なリールであると判断されたときは、左リール110を設定する)。
【0195】
ステップS1603では、設定された停止可能リール情報に対応するリールに対応するストップボタンの受付があったか否かを判定する。ストップボタンの受付があった場合には、ステップS1604に進み、ストップボタンの受付がなかった場合には、ステップS1607に進む。
【0196】
ステップS1604では、停止対象のリールに関するデータ(停止対象リールデータ)を取得する。
【0197】
ステップS1605では、引き込みカウンタ設定処理(詳しくは、後述する)を行う。
【0198】
ステップS1606では、ストップボタンの受付があったので、停止操作のあったリールのステータスを「停止」に更新する。
【0199】
ステップS1607では、停止可能リール情報をクリアする。これは、ステップS1605の引込みカウンタ設定処理により、停止可能なリールが変更されるからである(例えば、停止可能な左リールに対して、引込みカウンタ設定処理が行われると、左リールは停止可能なリールではなくなる)。
【0200】
ステップS1608では、停止可能リール情報に応じて、ストップボタンLED情報を更新する。これは、各リールが停止可能か否かに応じて、ストップボタンのLED情報を更新するものであり、一例としては、停止可能なリールには、青色を設定し、ストップボタンが押下されると、赤色を設定するものである。
【0201】
<引込みカウンタ設定処理>
図30は、図29のステップS1605の引込みカウンタ設定処理を詳しく示すフローチャートである。
【0202】
ステップS1701では、図柄番号カウンタの値を取得して、停止操作された位置を検出する。
【0203】
ステップS1702では、選択されたリール停止制御データから、停止操作された位置に基づいて、引込みコマ数を取得する。
【0204】
ステップS1703では、励磁テーブルを参照して、割込み残数を取得する。具体的には、本実施形態ではAB相に対応する位置で停止させるので、前回設定された回転制御データ(第二定速制御中に設定された最後の回転制御データ)が示す励磁相の次の励磁相からAB相の一つ前の励磁相までのステップ数を割込残数として取得する。例えば、図12に示す引込み制御においては、C5からC7までの3ステップとなる。
【0205】
ステップS1704では、取得した引込コマ数及び割込み残数から、引込カウンタ値を算出し、算出した引込カウンタ値を引き込みカウンタに設定する。具体的には、引込コマ数に24を乗じた乗算値に割込残数を加算した値が引き込みカウンタに設定される。例えば、図18に示す引込み制御においては、引き込みコマ数が0なので、3が引き込みカウンタに設定される。
【0206】
ステップS1705では、リール制御ステータスを「引込み制御中」に設定する。
【0207】
<引込み制御処理>
図31は、図25のステップS1211の引込み制御処理を詳しく示すフローチャートである。ここで、引込み制御処理とは、内部抽選の結果に応じた停止制御を実現するため、リールを停止させる際に、ストップボタン137〜139の操作された図柄位置から、リールを所定のコマ数(本実施形態においては、0〜4コマ)滑らせて停止させる処理をいう。これにより、内部抽選で内部当選した入賞役か、又は、いわゆるフラグ持ち越し中の入賞役については、対応する図柄組合せが揃って表示されることが許容される一方、そうでない場合には各入賞役に対応する図柄組合せが揃って表示されないようになっている。
【0208】
ステップS1801では、汎用オフセットカウンタの値に1を加算する。すなわち、引込み制御処理では、図12に示すように、1割込時間ごとに回転制御データを切り替えていくので、汎用オフセットカウンタの値は、タイマ割込処理ごとに更新される。また、リール駆動信号切替要求フラグも引き続きONのままなので、図24のリール回転制御処理では、タイマ割込処理ごとに、加算された汎用オフセットカウンタ値に対応する回転制御データが設定される(図24のステップS1108参照)。
【0209】
ステップS1802では、加算された汎用オフセットカウンタの値が8であるか否かを判定する。汎用オフセットカウンタの値が8である場合には、当該セット(サイクル)の残りの回転制御は終了したので、ステップS1803に進み、汎用オフセットカウンタの値が8でない場合には、当該セット(サイクル)の残りの回転制御は終了していないので、ステップS1803に進む。
【0210】
ステップS1803では、汎用オフセットカウンタの値に初期値である0を設定する。
【0211】
ステップS1804では、引込みカウンタの値を更新する。具体的には、引込みカウンタの値を1減算する。
【0212】
ステップS1805では、更新された引込みカウンタの値が0であるか否かを判定する。引込みカウンタの値が0である場合には、ステップS1806に進み、引込みカウンタの値が0でない場合には、引込み制御処理を終了する。
【0213】
ステップS1806では、引込みカウンタの値が0になり、停止位置に到達したので、リール制御ステータスを「ブレーキ制御中」に設定する。
【0214】
ステップS1807では、保持カウンタの値に初期値である6を設定する。ここで、この設定された保持カウンタ値6は、リール制御ステータスが「ブレーキ制御中」において、汎用オフセットカウンタ値が0のときの回転制御データの保持時間である(図11参照)。なお、ステップS1807の処理終了後は、引込み制御処理を終了する。
【0215】
<ブレーキ制御処理>
図32は、図25のステップS1210のブレーキ制御処理を詳しく示すフローチャートである。
【0216】
ステップS1901では、保持カウンタの値から1を減算する。保持カウンタの値は、前述の図31のステップ1807または後述するステップS1909において初期設定され、1回のタイマ割込処理で1減算される。なお、ステップ1807またはステップS1909において保持カウンタに設定される初期値は、設定された汎用オフセットカウンタ値に対応する保持パラメータの値であり、例えば、図11に示すように、汎用オフセットカウンタ値が0の場合には6、1の場合には8が保持カウンタに設定される。
【0217】
ステップS1902では、リール駆動信号切替要求フラグをOFFに設定する。
【0218】
ステップS1903では、減算された保持カウンタの値が0であるか否かを判定する。保持カウンタの値が0である場合には、回転制御データの切替時なので、ステップS1904に進み、保持カウンタの値が0でない場合には、回転制御データの切替時ではないので、ブレーキ制御処理を終了する。
【0219】
ステップS1904では、回転制御データの切替時なので、リール駆動信号切替要求フラグをONに設定する。
【0220】
ステップS1905では、次の回転制御データを設定するため、汎用オフセットカウンタの値に1を加算する。
【0221】
ステップS1906では、加算された汎用オフセットカウンタの値が5であるか否かを判定する。汎用オフセットカウンタの値が5の場合には、ブレーキ制御における回転制御は終了したので、ステップS1907に進み、汎用オフセットカウンタの値が5でない場合には、ブレーキ制御における回転制御は終了していないので、ステップS1909に進む。
【0222】
ステップS1907では、ブレーキ制御中に設定されたすべての回転制御を行ったので、リール制御ステータスを「リール停止制御中」に設定する。
【0223】
ステップS1908では、リール駆動信号切替要求フラグをOFFに設定する。ステップS1908の処理終了後は、ブレーキ制御処理を終了する。
【0224】
ステップS1909では、回転制御テーブルを参照し、リール制御ステータスが「ブレーキ制御中」であって、設定された汎用オフセットカウンタ値に対応する保持パラメータ値を取得し、取得した保持パラメータ値を保持カウンタの初期値として設定する。例えば、図11に示すように、汎用オフセットカウンタ値が1の場合には、8が保持カウンタの初期値として設定される。ステップS1909の処理終了後は、加速制御処理を終了する。
【0225】
<第1副制御部400の処理>
図33を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド入力処理のフローチャートであり、同図(c)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、同図(d)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
【0226】
電源投入が行われると、まずステップS2001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0227】
ステップS2002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS2003の処理に移行する。
【0228】
ステップS2003では、タイマ変数に0を代入する。
【0229】
ステップS2004では、第1副制御部コマンド入力処理(詳しくは後述)を行う。第1副制御部コマンド入力処理では、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0230】
ステップS2005では、演出更新処理を行う。例えば、ステップS2004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する各イベント処理(例えば、演出設定処理、遊技状態制御時処理等)の結果に基づいて、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には各演出デバイス(スピーカ、ランプ、液晶画像表示装置、シャッタなど)の演出データの更新処理を行う。
【0231】
ステップS2006では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS2005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
【0232】
ステップS2007では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS2005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
【0233】
ステップS2008では、情報出力処理を行う。情報出力処理では、ステップS2005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS2002へ戻る。この結果、設定された制御コマンドは、第2副制御部500に送信される。
【0234】
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400コマンド入力処理について説明する。この第1副制御部400コマンド入力処理は、同図(a)のステップS2004の第1副制御部400コマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
【0235】
ステップS2101では、RAM408のコマンド記憶領域に未処理コマンドがあるか否かを判定する。未処理コマンドがある場合には、ステップS2102に進み、未処理コマンドがない場合には、第1副制御部400コマンド入力処理を終了する。
【0236】
ステップS2102では、未処理コマンドに応じた処理にジャンプする。例えば、未処理コマンドがメダル投入コマンドの場合には、メダル投入時処理(説明は省略)、スタートレバー受付時コマンドの場合には、スタートレバー受付時処理(説明は省略)、内部抽選コマンドの場合には、内部抽選時処理(詳しくは後述)、停止ボタン受付時コマンドの場合には、停止ボタン受付時処理(説明は省略)、表示判定コマンドの場合には、表示判定時処理(詳しくは後述)、遊技状態コマンドの場合には、遊技状態制御時処理(説明は省略)にジャンプする。
【0237】
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS2201では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0238】
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0239】
ステップS2301では、同図(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS2002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
【0240】
ステップS2302では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0241】
<その他の実施形態>
本実施形態のスロットマシン100においては、PM型のステッピングモータ700を用いたが、ステッピングモータの種類はこれに限定されるものではない。例えば、HM型(Hybrid Type)のステッピングモータでもよい。図34は、HM型のステッピングモータ800のロータ810とステータ820の外観図であり、図35は、HM型のステッピングモータ800の励磁及び回転の動作を示す図である。なお、図35において、励磁相は、網掛け表示されている。
【0242】
ステッピングモータ800は、ロータ810の磁極歯が63、504ステップでリールが1回転するように構成されている。ステッピングモータ800は、円周方向に順次励磁してロータ740を回転させていくステッピングモータ700とは異なり、対向する軸方向に同一の励磁相が配置される構造となっているので、図35に示すように、対向する軸方向に配置された同一の相を順次1−2相励していき、ロータ810を一方向に回転させるようになっている。そして、この場合にも、図11及び図12に示すように、ブレーキ制御において、AB相励磁、励磁開放、AB相励磁、励磁開放、AB相励磁という流れで励磁制御を行えばよい。このように、本発明は、ステッピングモータの種類を問わず、あらゆるステッピングモータに適用可能である。
【0243】
なお、本実施形態においては、リール110〜112に連結されたステッピングモータを例に挙げて説明したが、これ以外の可動部材に連結されたステッピングモータに対して同様の制御をしてよいのは勿論である。例えば、副制御部でリール制御を行うサブリールや液晶表示画面等を遮蔽するシャッタなどの可動部材に連結されたステッピングモータに対して同様の制御を行ってもよい。
【0244】
また、本実施形態においては、スロットマシンの遊技に関連して可動する可動部材に連結されたステッピングモータに対して本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコなど他の遊技台に用いられるステッピングモータにも適用可能である。
【0245】
例えば、図36に示すような「所定の遊技領域1002に球を発射する発射装置1010と、発射装置1010から発射された球を入球可能に構成された入賞口1006と、入賞口に入球した球を検知する検知手段1008と、検知手段1008が球を検知した場合に球を払出す払出手段1012と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1004を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1004が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機1000」に適用してもよい。
【0246】
この場合には、パチンコ機1000の可動演出部材(例えば、リールを回転させることで図柄を変動表示させる回胴式の可変表示装置など)を駆動させるステッピングモータ、パチンコ球を発射する発射装置やパチンコ球を払い出す払出装置を駆動させるステッピングモータに本発明の励磁制御を適用してもよい。
【0247】
<実施形態のまとめ>
以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、遊技に関連して可動する可動部材(例えば、メインリール、サブリール、役物など)と、前記可動部材が連結されるロータ(例えば、ロータ740)と、パルス状の励磁電流が供給される複数の相(例えば、A相、B相など)と、を有するステッピングモータ(例えば、例えば、ステッピングモータ700。PM型、HB型、VR型のステッピングモータのいずれでもよい。コイル駆動方式はユニポーラ、バイポーラのいずれも可)と、前記励磁電流を供給する相および該励磁電流の流れ方向が異なる複数種類のステップ(例えば、A相、B相、AB相などの各ステップ。励磁相は1相、2相、1−2相のいずれも可)を順次切替えて前記励磁電流を供給し、前記ロータの回転制御を行う回転制御手段(例えば、主制御部300、リール回転制御処理)と、前記複数種類のステップのうちの予め定めた特定のステップ(例えば、AB相など)を保持し、かつ該特定のステップで前記励磁電流を供給し続けて、前記ロータの停止保持制御を行う停止保持制御手段(例えば、主制御部300、リール回転制御処理)と、を備えた遊技台であって、前記回転制御手段は、前記ロータを停止させる所定の条件が成立した場合(例えば、ストップボタンの受付あり)は、前記停止保持制御手段により前記ロータが停止保持される予定の停止保持位置(例えば、所定のAB相に対応する位置)まで、前記ロータの回転制御を行う第一回転制御処理を実行する第一回転制御手段(例えば、リール制御ステータスが第二定速制御中から引込み制御中までの間のリール回転制御処理)と、前記第一回転制御処理を実行した後、第一の期間(例えば、12割込時間)、前記予定の停止保持位置に対応する前記特定のステップで前記励磁電流を供給する第一励磁処理(例えば、リール制御ステータスがブレーキ制御中における第二ブレーキ制御の励磁処理)を実行する第一励磁手段と、前記第一励磁処理を実行した後、第二の期間(例えば、24割込時間)、いずれの相にも前記励磁電流を供給しない状態とする第一励磁開放処理(例えば、リール制御ステータスがブレーキ制御中における第二ブレーキ制御の励磁開放処理)を実行する第一励磁開放手段と、を備え、前記停止保持制御手段は、前記回転制御手段が前記第一励磁開放処理を実行した後、前記ロータの停止保持制御を行うことを基本的構成とする。
【0248】
この実施形態においては、停止位置に復帰する際のロータの速度を抑えることができるので、停止時のバウンド量を減少させることができる。
【0249】
また、前記第一の期間は、前記ロータが前記停止保持位置を通過してから、前記停止保持位置に向かう方向に回転方向を変えるまでの間の期間であることが好ましい。
【0250】
この場合、第一励磁処理は、停止保持位置を通過したロータを停止保持位置に吸引する効果を有するので、停止保持位置を超える量を抑えることができる。
【0251】
また、前記回転制御手段は、さらに、前記ロータを停止させる所定の条件が成立した場合(例えば、ストップボタンの受付あり)は、前記停止保持位置よりも手前の予め定めた事前位置(例えば、停止保持位置に対応するAB相の1サイクル前のAB相に対応する位置)まで、前記ロータの回転制御を行う第三回転制御処理(例えば、リール制御ステータスが第二定速制御中から引込み制御中までの間のリール回転制御処理)を実行する第三回転制御手段と、前記第三回転制御処理を実行した後、第三の期間(例えば、8割込時間)、いずれの相にも前記励磁電流を供給しない状態とする第二励磁開放処理(例えば、リール制御ステータスがブレーキ制御中における第一ブレーキ制御の励磁開放処理)を実行する第二励磁開放手段と、を備え、前記第四回転制御処理を実行した後に前記第一励磁処理、次いで、前記第一励磁開放処理を実行することが好ましい。
【0252】
この場合、停止保持位置に向かうロータの速度を減速させることができるので、さらに、停止時のバウンド量を減少させることができる。
【0253】
また、前記第二の期間は、前記第三の期間よりも長いことが好ましい。
【0254】
この場合、停止保持位置に向かうロータの速度よりも、停止保持位置を通過後に再度、停止保持位置に向かうロータの速度の方が遅いので、ロータの速度に合わせた励磁開放とすることができる。
【0255】
また、定期的なタイマ割込み信号を発生させるタイマ割込み手段をさらに備え、前記回転制御手段は、前記タイマ割込み信号に基づいて、前記ステップの切替えを行い、前記第二の期間及び前記第三の期間は、前記タイマ割込み信号が発生される間隔の自然数倍の期間であることが好ましい。
【0256】
この場合、可動部材やステッピングモータの特性に応じて、柔軟に励磁開放の期間の長さを調整することができる。
【0257】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、いずれの形態も遊技機特有の格別な効果を奏している。本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0258】
100 スロットマシン
110、111、112 リール
113 図柄表示窓
114 入賞ライン
130、131、132 メダル投入ボタン
135 スタートレバー
137、138、139 ストップボタン
300 主制御部
700 ステッピングモータ
730 ステータ
740 ロータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技に関連して可動する可動部材と、
前記可動部材が連結されるロータと、パルス状の励磁電流が供給される複数の相と、を有するステッピングモータと、
前記励磁電流を供給する相および該励磁電流の流れ方向が異なる複数種類のステップを順次切替えて前記励磁電流を供給し、前記ロータの回転制御を行う回転制御手段と、
前記複数種類のステップのうちの予め定めた特定のステップを保持し、かつ該特定のステップで前記励磁電流を供給し続けて、前記ロータの停止保持制御を行う停止保持制御手段と、を備えた遊技台であって、
前記回転制御手段は、
前記ロータを停止させる所定の条件が成立した場合は、前記停止保持制御手段により前記ロータが停止保持される予定の停止保持位置まで、前記ロータの回転制御を行う第一回転制御処理を実行する第一回転制御手段と、
前記第一回転制御処理を実行した後、第一の期間、前記予定の停止保持位置に対応する前記特定のステップで前記励磁電流を供給する第一励磁処理を実行する第一励磁手段と、
前記第一励磁処理を実行した後、第二の期間、いずれの相にも前記励磁電流を供給しない状態とする第一励磁開放処理を実行する第一励磁開放手段と、
を備え、
前記停止保持制御手段は、
前記回転制御手段が前記第一励磁開放処理を実行した後、前記ロータの停止保持制御を行うことを特徴とする遊技台。
【請求項2】
請求項1記載の遊技台であって、
前記第一の期間は、
前記ロータが前記停止保持位置を通過してから、前記停止保持位置に向かう方向に回転方向を変えるまでの間の期間であることを特徴とする遊技台。
【請求項3】
請求項1又は2記載の遊技台であって、
前記回転制御手段は、さらに、
前記ロータを停止させる所定の条件が成立した場合は、前記停止保持位置よりも手前の予め定めた事前位置まで、前記ロータの回転制御を行う第三回転制御処理を実行する第三回転制御手段と、
前記第三回転制御処理を実行した後、第三の期間、いずれの相にも前記励磁電流を供給しない状態とする第二励磁開放処理を実行する第二励磁開放手段と、
を備え、
前記第二励磁開放処理を実行した後に前記第一励磁処理、次いで、前記第一励磁開放処理を実行することを特徴とする遊技台。
【請求項4】
請求項3記載の遊技台であって、
前記第二の期間は、前記第三の期間よりも長いことを特徴とする遊技台。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遊技台であって、
定期的なタイマ割込み信号を発生させるタイマ割込み手段をさらに備え、
前記回転制御手段は、
前記タイマ割込み信号に基づいて、前記ステップの切替えを行い、
前記第二の期間及び前記第三の期間は、
前記タイマ割込み信号が発生される間隔の自然数倍の期間であることを特徴とする遊技台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図4】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−328(P2013−328A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134289(P2011−134289)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】