遊技場管理装置
【課題】各スロットマシンから出力される稼働情報の正確に把握するために、遊技場の管理者等にとって有用な情報を提供可能とする。
【解決手段】遊技場に複数設置されるスロットマシン100から出力される稼働信号を受信して、スロットマシン100に係る稼働状況を管理する管理装置600であって、前記稼働信号に基づいてスロットマシン100における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時を特定する管理装置制御手段とを有する構成とした。
【解決手段】遊技場に複数設置されるスロットマシン100から出力される稼働信号を受信して、スロットマシン100に係る稼働状況を管理する管理装置600であって、前記稼働信号に基づいてスロットマシン100における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時を特定する管理装置制御手段とを有する構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場に複数設置される遊技機を管理する遊技場用管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に示すように、遊技場に設置された遊技機の稼働データを管理する情報管理装置は良く知られている。
【0003】
かかる情報管理装置は、例えば遊技機が回胴式遊技機(スロットマシン)であればメダルの投入数(=IN数)、メダルの払出数(=OUT数)、入賞(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)等に関する稼働信号を遊技機側から取得し、この稼働信号に基づいて稼働データを作成して遊技場の管理者等に提供している。
【0004】
【特許文献1】特開平1-250284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、スロットマシンについては近年、なるべく少ない金額で長い時間遊技を楽しめるような工夫がなされている。
【0006】
例えば、特定の図柄が確定することを条件として、リプレイ役に揃いやすくなるリプレイタイム(以下「RT」という)という期間が設けられているものが多い。
【0007】
このRT状態では、前述のようにリプレイが多いため遊技者の手持ちの遊技媒体が減りにくく、一方で、小役に当たることがあるので、実際はわずかながら遊技者の手持ちの遊技媒体が増えていくことが多い。
【0008】
一方、このRT状態は、外部にその旨の信号は出力されていないため、管理装置側ではRT状態か否かを把握することはできない。したがって通常の遊技状態であると判断し、稼動情報を収集しているのが実情である。
【0009】
しかし、前述のようにRT中はリプレイと小役への当選により、稼動情報上でも通常状態であるにもかかわらずOUT数が多いという状態となり、正確な稼動情報を算出できておらず、遊技場の管理者にとって有用な情報を提供できていない。
【0010】
そこで本発明は、遊技場の管理者等にとって有用な情報を提供可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、遊技場に複数設置される遊技機から出力される稼働信号を受信して、前記遊技機に係る稼働状況を管理する遊技場管理装置であって、
前記稼働信号に基づいて前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時を特定する管理装置制御手段とを有する、遊技場管理装置とした。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、記憶手段を更に有し、比較対象となる基準払出率を前記記憶手段に記憶し、
前記稼動信号は少なくとも、遊技機から遊技媒体を払い出したことを示すメダル払出信号及び前記遊技機に遊技媒体が投入されたことを示すメダル投入信号とを含み、
前記管理装置制御手段は、前記メダル払出信号及びメダル投入信号に基づいて、予め定められた所定のゲーム範囲における払出率を算出し、当該算出した払出率と前記基準払出率との比較結果に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時の特定を行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、前記稼動信号は、少なくとも当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時の特定を、前記RT信号に基づいて行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0014】
また、請求項4に係る発明は、前記稼動信号は、少なくとも前記遊技機の遊技状態がボーナス遊技状態であることを示すボーナス信号を含み、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を、前記ボーナス信号に基づいて行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0015】
また、請求項5に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも、前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
記憶手段を更に有し、前記遊技機の遊技状態がRT状態である期間におけるゲーム数を当該記憶手段に記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を、前記稼働信号であるスタート信号に基づいてゲーム数を算出し、算出したゲーム数と、前記記憶手段に記憶したRT状態である期間におけるゲーム数と、の比較に基づいて行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0016】
また、請求項6に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
時間を計測する計時手段を設け、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号の受信時に前記計時手段を用いて計時を開始し、所定時間経過時における前記RT信号の受信の有無に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0017】
また、請求項7に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号及び前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
当該RT信号は、RT状態期間中にスタート信号とともに前記遊技機から出力され、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号の受信の有無に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0018】
また、請求項8に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
記憶手段を更に有し、当該記憶手段には、前記遊技機における遊技状態がRT状態となったときと前記遊技機からRT信号が出力されるときとの差を示すRT信号遅延時間を記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号を受信すると、当該RT信号の受信時から、前記記憶手段に記憶された前記RT信号遅延時間に相当する時間遡った時点を、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時として特定する、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0019】
また、請求項9に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号及び前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
記憶手段を更に有し、当該記憶手段には、前記遊技機における遊技状態がRT状態となったときに出力されるスタート信号と、前記遊技機からRT信号が出力されるときの差を示すRT信号遅延ゲーム数を記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号を受信すると、当該RT信号の受信時に係るゲームから前記記憶手段に記憶している前記RT信号遅延ゲーム数に相当するゲーム数分遡った時点を、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時として特定する、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【発明の効果】
【0020】
本発明の構成とすることによって、遊技場の管理者や従業員等のユーザに対し、有用な情報を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
遊技場に複数設置される遊技機から出力される稼働信号を受信して、前記遊技機に係る稼働状況を管理する遊技場管理装置であって、前記稼働信号に基づいて前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時を特定する管理装置制御手段とを有する構成とすることによって、遊技場の管理者や従業員等のユーザに対し、有用な情報を提供することができる。
【実施例1】
【0022】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施例を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0023】
<管理システムの構成>
図1は、本実施例に係る管理システムのシステム構成を例示的に示したブロック図である。
【0024】
図1に示すように、管理システムは、スロットマシン100(遊技機の一例)、台端末装置400、島端末装置500、管理装置600、及び、これらの機器を接続するネットワーク701から構成されている。各機器等については以下に詳述する。スロットマシン100から出力された稼働信号が台端末装置400,島端末装置500を経由して管理装置600に送られ、管理装置600では当該スロットマシン100から受信した信号を元に種々の稼動情報を算出する。
【0025】
なお、図1に例示した管理システムの構成は、本実施例に係る構成を説明するための基本的なものである。実際の遊技場において管理システムを運用する場合は、管理装置600がスロットマシン100から稼働信号を取得できるならば、用途や目的、或いは、機器の配置等の制約条件に基づいて、多様な構成を取ることができる。例えば、図2のように、管理装置600にスロットマシン100が接続される構成としても良い。その場合管理装置600は、遊技機100から直に稼働状況に関する稼働信号を取得する。
【0026】
<スロットマシン100の構成>
図3は、本発明の一実施例に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、遊技媒体としてのメダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
【0027】
図3に示すスロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開放部に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
【0028】
各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者等のユーザから見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、ユーザから見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0029】
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている構成としても良い。
【0030】
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。また、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ)(図示省略)が設けられており、このインデックスセンサの投光部と受光部の間を各リールに設けられた一定の長さの遮光片(図示省略)が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいて、スロットマシン100の制御部はリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0031】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、ベットされたメダルの数によって予め決められている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
【0032】
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転できることができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者等のユーザに知らせるランプである。告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入可能ランプ124は、遊技者がスロットマシン100にメダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお本実施例では、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。また、リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
【0033】
ベットボタン(メダル投入ボタン)130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させる。規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせるスタートランプ121が点灯する。
【0034】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
【0035】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作という。
【0036】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体(図示省略)を設ける構成としてもよく、その場合にはストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、当該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0037】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
【0038】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。メダル払出口155は、メダルを払い出すための払出口である。メダル受皿161は、メダル払出口155から払い出されたメダルを溜めるための器である。
【0039】
音孔180はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施例の場合、表示画面は長方形であるが、正方形の構成でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるように構成しても良い。表示画面は本実施例の場合、平坦面であるが、曲面をなした構成としてもよい。
【0040】
<制御部>
次に、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
【0041】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分の制御、すなわち、スロットマシン100の遊技進行に関する処理を実行する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部(図示省略)と、第1副制御部より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部(図示省略)と、によって構成されている。
【0042】
<主制御部300>
図4を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。なお、同図は主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
【0043】
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよい。
【0044】
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0045】
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0046】
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
【0047】
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置(図示省略)から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ等)の状態を監視している。なお、メダル払出装置は、スロットマシン100の内部に設けられているバケット(図示省略)に溜まったメダルをメダル払出口155から払い出す機構である。このセンサ回路320は図4に示すように基本回路302に接続されている。
【0048】
なお、センサ回路320がスタートレバー135センサのH(=ハイ)レベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0049】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0050】
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、ベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0051】
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台(図示省略)の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0052】
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121等)を駆動する駆動回路328を備えている。
【0053】
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部の台端末装置400等にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0054】
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0055】
また、主制御部300は、第1副制御部にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300からは第1副制御部にコマンド等の信号を送信できるように構成されているが、第1副制御部からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成されている。
【0056】
<外部装置との接続>
図5は、スロットマシン100内に備えられた回路と、当該回路を通じて管理装置600に伝達される稼働信号の流れを示した説明図である。
【0057】
スロットマシン100から外部に出力される各種信号は、基本回路302から情報出力回路334を介して管理装置600に伝達される。本実施例では、メダルの投入枚数を示す「メダル投入信号」、メダルの払出枚数を示す「メダル払出信号」、ゲームが開始されたことを示す「スタート信号」、レギュラーボーナス(=RB)期間中であることを示す「RB信号」(ボーナス信号の一例)、ビッグボーナス期間中であることを示す「BB信号」(ボーナス信号の一例)、リプレイタイム(RT)期間中であることを示す「RT信号」がスロットマシン100から送出される構成を例示している。なお、信号の名称は例示であることは言うまでもない。
【0058】
<稼働信号>
メダル投入信号はメダルの投入枚数を示す信号であり、スタートレバー135の操作を受け付けた場合に、メダル投入情報に記憶したメダル投入枚数(例えば3枚)に応じた回数分だけ、メダル投入信号が出力される。メダル払出信号はメダルの払出枚数を示す信号であり、全てのリール110〜112の停止時に、メダル払出情報に記憶したメダル払出枚数(例えば3枚)に応じた回数分だけ、メダル払出信号が出力される。なお、再遊技役に入賞した場合にはメダル投入枚数分の払出枚数があるものとしてメダル払出信号が出力される(即ち3枚分の信号)。スタート信号はゲームが開始されたことを示す信号であり、スタートレバー135の操作を受け付けた場合に出力される。RB信号はレギュラーボーナス(=RB)期間中であることを示す信号であり、レギュラーボーナスに入賞したことによりRB期間に移行するとRB信号としての状態信号が立ち上がり、RB期間が終了するとRB信号としての状態信号が立ち下がる。BB信号はビッグボーナス(=BB)期間中であることを示す信号であり、ビッグボーナスに入賞したことによりBB期間に移行するとBB信号としての状態信号が立ち上がり、BB期間が終了するとBB信号としての状態信号が立ち下がる。RT信号は、RT期間中であることを示す信号であり、例えば図6に示すように6つの出力パターンがある。
【0059】
まず、1つ目のパターンでは図6(a)に示すように再遊技(リプレイ)に入賞する等してスロットマシン100の遊技状態がRT期間に移行すると、RT期間に移行したことを示すRT信号がRT期間の当初に比較的短時間出力される。次に、2つ目のパターンでは図6(b)に示すように再遊技(リプレイ)に入賞する等してスロットマシン100の遊技状態がRT期間中はRT信号が出力され続ける。次に、3つ目のパターンでは図6(c)に示すようにRT期間が終了すると、RT期間が終了したことを示すRT信号がRT期間の終了時に比較的短時間出力される。次に、4つ目のパターンでは図6(d)に示すようにRT期間中にスタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力される。次に、5つ目のパターンでは図6(e)に示すように、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力される。一方、RT期間が終了すると、それ以降スタートレバー135の操作を受け付けてもRT信号は出力されない。更に、6つ目のパターンでは図6(f)に示すように、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力される。そしてRT期間が終了しても遅れて出力された分の残りのRT信号は出力される。なお、図6(a)〜(f)のパターンでは、出力されるRT信号は接点信号であっても電圧信号であってもよい。
【0060】
<図柄配列>
次に図7(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0061】
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施例では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施例では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【0062】
<入賞役の種類>
次に、図7(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。 本実施例における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施例における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技の入賞が含まれる。
【0063】
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0064】
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
【0065】
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示される等の通常のレギュラーボーナスの開始条件を満たした否かに関わらず、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するように自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
【0066】
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0067】
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【0068】
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、RT遊技とに大別した。但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技は、通常遊技に含まれない区分けであってもよい。
【0069】
<通常遊技>
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、払い出されるメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、通常遊技は、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この再遊技の内部当選の確率が上昇している遊技状態をリプレイタイム(RT)と呼ぶ。このRTの場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の当選によって所定数のメダルが払い出されることにより、払い出されるメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となりうる遊技状態である。また、通常遊技は、別の予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、ストップボタン137〜139の操作方法をランプの点灯などで遊技者に事前に知らせ、小役に当選し易くし、多くのメダルを獲得できるアシストタイム(AT)に移行させてもよい遊技状態である。さらに、通常遊技は、予め定めた条件を満たした場合、RTとATに同時に移行するART(アシストリプレイタイム)に移行させてもよい遊技状態である。このARTにおいては、遊技者はRTによって遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、さらにATによってアシストを受けて小役に当選し易くなるため、一般的にRTの場合よりも遊技者にとっては利益となりうる遊技状態である。
【0070】
また通常遊技には、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技を含む。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)又はレギュラーボーナス(RB)に直接内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
【0071】
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、払い出されるメダルの総数が、投入されたメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施例では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(詳細は後述)を連続して繰り返し実行する構成となっており、遊技中に予め定められた所定数(例えば、465枚)を超えるメダルが払い出された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回実行する構成であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するように構成してもよい。
【0072】
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、払い出されるメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施例では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた所定の役が内部当選の確率を上昇させる変動をし、予め定めた所定数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数(例えば、8回)に達した場合に終了するようにしてもよい。なお、上述したBB遊技は、RB遊技を複数回実行する構成であるので、一回のRB遊技では、BB遊技で払い出されるメダルの総数よりも少ないメダルが払い出される。
【0073】
なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
【0074】
<RT遊技>
上述のように、RT遊技では、通常遊技より再遊技(リプレイ)に当選する確率が高い遊技状態であり、その発動条件はスロットマシン100の機種毎に予め定められている。例えば、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよい。また、RT遊技の継続期間は、例えば予め設定されたゲーム数(スタート回数)が消化されるまで、またはビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間、とする。
【0075】
<主制御部300メイン処理>
図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部300メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0076】
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図8に示す主制御部300メイン処理を実行する。
【0077】
電源投入が行われると、まず、ステップS801で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS802ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS803へ進む。
【0078】
ステップS803では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS804では乱数値生成回路316で発生させた乱数値を取得する。ステップS805では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS804で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS806では内部抽選結果に基づき、リール制御停止データを選択する。
【0079】
ステップS807では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS808では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS806で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS809へ進む。ステップS809では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS810では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS811では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS802へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0080】
<台端末装置400の構成>
台端末装置400は、接続されたスロットマシン100から稼働状況に係る稼働信号を取得し、島端末装置500、管理装置600等に送出する情報処理装置である。本実施例では図1に示すように1台の台端末装置400にスロットマシン100が、4台接続される構成としている。ただし、他の実施例ではこれに限らず、1台の台端末装置400にさらに多くのスロットマシン100が接続される構成としても良いし、台端末装置400と、スロットマシン100が、1対1で接続される構成としても良い。なお、本実施例では、台端末装置400は接続されたスロットマシン100から稼動信号を取得すると、予め各スロットマシン100との接続ポートに対応して設定されたポート番号と、台端末装置400自身に設けられたロータリースイッチ等で設定された台端末装置特定情報とを付加して、当該稼動信号を島端末装置500に送出する構成としている。
【0081】
<島端末装置500の構成>
島端末装置500は、台端末装置400と管理装置600との接続を仲介する情報処理装置である。本実施例の管理システムにおいては、複数の台端末装置400は1以上のグループに分類され、各グループ毎に、島端末装置500は、台端末装置400を管理する。すなわち、図1に示すように、島端末装置500は複数台の台端末装置400と接続される構成としている。ただし、他の実施例ではこれに限られないことは当然である。なお、本実施例では、島端末装置500は接続された台端末装置400から送出された稼動信号を取得すると、島端末装置500自身に設けられたロータリースイッチ等で設定された島端末装置特定情報を付加して、当該稼動信号を管理装置600に送出する構成としている。
【0082】
<管理装置600の構成>
管理装置600は、管理システムの全体を管理し、各スロットマシン100のスタート回数(ゲーム回数)、BB回数、RB回数、メダル払出数、メダル投入数等の稼働情報を集計・管理する情報処理装置である。管理装置600は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)等で実現される。
【0083】
次に、管理装置600のハードウェア構成について、図9を参照して説明する。図9は、管理装置600のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。
【0084】
管理装置600は、現在時刻を計測するためのリアルタイムクロックと経過時間を計測するためのタイマ等の計時手段602を備えている。この計時手段602は、例えば水晶振動子に基づいて動作する。
【0085】
外部記録媒体接続手段603は、メディアへのアクセスを実現するためのものであり、メディア(記録媒体)604に記憶されたプログラム等を管理装置600にロードすることができる。尚、メディア604には、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等が含まれる。
【0086】
記憶手段605は、大容量メモリとして機能する、例えばHDD(=ハードディスクドライブ)を有しており、記憶手段605には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が記憶される。
【0087】
また、この記憶手段605には図10に示すようにベース算出基本情報記憶領域651、基準ベース値記憶領域652、判断結果記憶領域653、RT遊技時間記憶領域654、メダル払出信号受信履歴記憶領域655、メダル投入信号受信履歴記憶領域656、スタート信号受信履歴記憶領域657、RT期間ゲーム数記憶領域658、RT信号遅延時記憶領域659が設けられている。ただし、この構成に限定されるわけではなく、例えばベース算出基本情報記憶領域651や基準ベース値記憶領域652や判断結果記憶領域653やRT遊技時間記憶領域654やメダル払出信号受信履歴記憶領域655やメダル投入信号受信履歴記憶領域656やスタート信号受信履歴記憶領域657やRT期間ゲーム数記憶領域658やRT信号遅延時記憶領域659をメディア604に設ける構成としてもよい。
【0088】
ベース算出基本情報記憶領域651には払出率(以下、「ベース」という)(=メダル払出数÷メダル投入数)の値を算出するために必要なベース算出基本情報が記憶されている。ベース算出基本情報とは、ベースを算出するゲームを特定するための情報である。例えば、任意のゲームの直前10ゲーム分や、任意のゲーム及びこのゲームの前後5ゲーム分、といった情報であり、入力手段606を用いて遊技場の従業員等のユーザによって指定された情報である。なお、本実施例においてベースとは、ボーナス遊技でない遊技状態において、当該ベース算出基本情報記憶領域651に記憶されたゲーム数当たりのIN数とOUT数の比率をいう。例えば上述の例を用いれば、1ゲーム当たりIN数を3とし、10ゲーム分で15枚の払い出しがあったと仮定すると、15÷30=0.5となる。
【0089】
基準ベース値記憶領域652には、算出されたベース値と比較するため、基準となるベースの値が記憶されている。例えば基準ベース値として0.8等を記憶しておき、算出されたベース値と比較し、基準ベース値を上回っていればRT遊技に移行した、またはRT遊技が継続されている、と判断する。
【0090】
判断結果記憶領域653には、スロットマシン100毎に、通常遊技の状態、あるいはRT遊技の状態といった前回の判断結果が記憶されている。
【0091】
RT遊技時間記憶領域654には、スロットマシン100毎に、各RT遊技期間の開始時刻及び終了時刻が記憶される。
【0092】
メダル払出信号受信履歴記憶領域655には、スロットマシン100毎に、メダル払出信号の受信履歴(稼働情報の一例)が記憶される。
【0093】
メダル投入信号受信履歴記憶領域656には、スロットマシン100毎に、メダル投入信号の受信履歴(稼働情報の一例)が記憶される。
【0094】
スタート信号受信履歴記憶領域657には、スロットマシン100毎に、スタート信号の受信履歴(稼働情報の一例)が記憶される。
【0095】
RT期間ゲーム数記憶領域658には、例えば「50ゲーム」といった1RT期間におけるゲーム数が記憶されている。
【0096】
RT信号遅延時記憶領域659には、RT信号の出力パターンが、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は実際のRT遊技の開始ゲームより数ゲーム分遅れて出力されるパターンである場合の、RT信号の遅延時間又は遅延ゲーム数が記憶されている。RT信号の遅延時間とは、例えば、RT信号は、RT遊技が開始されてから1分後に遅れて出力されるといった情報である。またRT信号の遅延ゲーム数とは、例えばRT信号はRT遊技が開始されてから3ゲーム分遅れて出力される、といった情報である。
【0097】
なお記憶手段605に、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データを記憶する、例えばROM(=Read Only Memory)を有する構成としても良い。また記憶手段605に、各種データを一時記憶するための制御手段610の主メモリ、ワークエリア等として機能する、例えばRAM(=Random Access Memory)を有する構成としても良い。
【0098】
入力手段606は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。入力手段606を用いて、遊技場の従業員等は、管理装置600に対して、管理装置600を制御するコマンド等を入力指示する。例えば、遊技場の従業員等のユーザは、入力手段606を用いて、ベースを算出するために必要なベース算出基本情報や、算出されたベース値と比較するため基準となるベース値や、1RT期間におけるゲーム数等を入力し、ベース算出基本情報記憶領域651等の各記憶領域に記憶させる。
【0099】
表示手段607は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTであり、入力手段606から入力されたコマンドや、それに対する管理装置600の応答出力等を表示するものである。
【0100】
バス609は、管理装置600内のデータの流れを司るものであり、管理装置600内の制御手段610や記憶手段605等の各装置を接続する信号線である。608は通信手段であり、この通信手段608を介して外部装置とのデータのやり取りを行う。
【0101】
制御手段610は、例えばCPU(=Central Processing Unit)であって、記憶手段605に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段605にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶する制御を行う。
【0102】
制御手段610は、遊技場に設置されている各スロットマシン100からメダル払出信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をメダル払出信号の受信時刻としてメダル払出信号受信履歴記憶領域655に記憶させる。また、遊技場に設置されている各スロットマシン100からメダル投入信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をメダル投入信号の受信時刻としてメダル投入信号受信履歴記憶領域656に記憶させる。また、遊技場に設置されている各スロットマシン100からスタート信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をスタート信号の受信時刻としてスタート信号受信履歴記憶領域657に記憶させる。
【0103】
<ベースの算出>
図11に示すように、制御手段610は、まず複数ゲーム分のベース(セーフ÷アウト)の値を算出する(ステップS1101)。即ち、制御手段610はベース算出基本情報記憶領域651に記憶されているベース算出基本情報を参照にして、ベース算出対象のゲーム期間を特定する。そして、特定したゲーム期間について夫々、ゲーム期間中に受信したメダル払出信号及びメダル投入信号に基づいて、メダルの払出枚数とメダルの投入枚数を算出し、算出したメダルの払出枚数をメダルの投入枚数で除してベース値を算出する。なお、メダルの投入枚数は1ゲーム一律3枚として演算しても良い。また、ゲーム期間の特定は、スタート信号受信履歴記憶領域657に記憶されているスタート信号の受信履歴を参照して行う。
【0104】
制御手段610は、基準ベース値記憶領域652から基準ベース値を呼び出して、算出されたベース値と比較する(ステップS1102)。その結果、算出されたベース値が基準ベース値より大きい場合には(ステップS1103でYES)、RT遊技の状態と判断する(ステップS1104)。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果が通常遊技の状態である場合には(ステップS1105でYES)、RT遊技に移行したものと判断し(ステップS1106)、制御手段610は、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる(ステップS1107)。また、RT遊技の状態である旨を前回の判断結果として、判断結果記憶領域653に上書きして記憶させる。
【0105】
一方、算出されたベース値が基準ベース値以下の場合には(ステップS1103でNO)、通常遊技の状態と判断する(ステップS1108)。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には(ステップS1109でYES)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1110)、制御手段610は、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる(ステップS1111)。また、通常遊技の状態である旨を前回の判断結果として、判断結果記憶領域653に上書きして記憶させる。これらの処理は、所定間隔(例えば毎ゲーム)で行う。これにより、ベースを算出する対象となるゲームが変動する、移動ベースを算出する。
【0106】
即ち、一般的にスロットマシン100が通常遊技の場合には、メダルの投入数は多くなるため、ベース値は小さい値となる。一方、RT遊技中は小役に入賞すること等により、ベース値はスロットマシン100の通常遊技より大きい値になる傾向がある。そこで制御手段610は、算出したベース値と基準ベース値との比較を行い、算出したベース値が基準ベース値より大きく、また前回は通常遊技と判断されていた場合には、制御手段610は、RT遊技に移行したものと判断する。一方、制御手段610は、算出したベース値が基準ベース値とかわらない、あるいは小さく、前回はRT遊技と判断されていた場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断する。
【0107】
このようにベース値を算出して基準ベース値と比較する構成により、RT期間の始期又は終期或いはその両方を特定可能とする方法は、RT期間の始期又は終期或いはその両方がRT信号に基づいて判別不能な場合に有効である。なお、RT遊技に移行したと判断した後も、継続してベース値を算出して基準ベース値との比較を行っても良い。
【0108】
<RT期間中は継続的にRT信号が出力される場合>
RT期間中は継続的にRT信号がスロットマシン100から出力される場合は、制御手段610は、RT信号を受信したことを認識すると、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。一方、RT信号の受信を終了したことを認識すると、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0109】
<RT期間の開始時または終了時にRT信号が出力される場合>
RT期間移行時に、RT期間に移行したことを示すRT信号がスロットマシン100から出力されるパターンである場合は、制御手段610は、RT信号を受信したことによって、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。また、RT信号の出力パターンが、RT期間終了時に、RT期間が終了したことを示すRT信号がスロットマシン100から出力されるパターンである場合は、制御手段610は、RT信号を受信したことによって、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0110】
<ゲーム数を算出>
図12に示すように、RT遊技へ移行した旨の判断をした場合には(ステップS1201)、制御手段610はスタート信号受信履歴記憶領域657に記憶されているスタート信号の受信履歴に基づいて、RT遊技への移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し(ステップS1202)、RT期間ゲーム数記憶領域658に記憶されている1RT期間における所定のゲーム数を呼び出して算出したスタート回数と比較する。
【0111】
その結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していなかった場合には(ステップS1203でNO)、制御手段610は、RT遊技は終了していないものと判断する(ステップS1204)。そして制御手段610は、スタート信号の受信履歴が更新される毎に、RT遊技への移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し(ステップS1202)、RT期間ゲーム数記憶領域658に記憶されている1RT期間における所定のゲーム数を呼び出して算出したスタート回数と比較する。
【0112】
一方、比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には(ステップS1203でYES)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1205)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる(ステップS1206)。
【0113】
このように1RT期間の始期又は終期をゲーム数によって特定する方法は、1RT期間におけるゲーム数が固定である機種にとって有効なものとなる。例えば、1RT期間の始期がRT信号によって特定できるが、その終期がRT信号では特定できず、かつ1RT期間のゲーム数が固定である場合や、1RT期間の終期がRT信号によって特定できるが、その始期がRT信号では特定できず、かつ1RT期間のゲーム数が固定である場合などである。後者の場合は、例えば1RT期間の終期を特定した後、スタート信号受信履歴記憶領域657やメダル投入信号受信履歴記憶領域656を参照してゲーム数を特定し、固定ゲーム数分遡った時点を当該1RT期間の始期とする構成としても良い。
【0114】
<BB信号又はRB信号を受信する場合>
制御手段610は、RT遊技の期間中にBB信号又はRB信号を受信した場合はRT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0115】
<各スタート時にRT信号を受信する場合>
スタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力されるパターンである場合は、制御手段610は、RT信号を受信したことによって、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0116】
<RT信号から所定時間経過>
スタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力されるパターンである場合は、図13に示すように制御手段610は、RT信号を受信すると(ステップS1301)タイマとして計時手段602を用いて時間の計測を開始する(ステップS1302)。その後RT信号を受信した場合には(ステップS1303でNO)、計時手段602をリセットして(ステップS1304)、再び時間の計測を行う(ステップS1302)。一方、所定の時間を経過しても、RT信号を受信しなかった場合には(ステップS1303でYES)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1305)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる(ステップS1306)。
【0117】
<スタート信号のみを受信>
また、スタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力されるパターンである場合に、制御手段610は、RT信号を受信することなく、スタート信号のみを受信した場合には、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0118】
かかる方法は、1RT期間の終期がRT信号に基づいて特定できない場合に有効なものとなる。
【0119】
<RT信号出力の遅れるタイミングに基づいて算出>
RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力されるパターンである場合に、制御手段610は、最初のRT信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照すると共に、RT信号遅延時記憶領域659に記憶されているRT信号の遅延時間を参照して、現在時刻から減算し、減算後の時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。または、制御手段610はRT信号遅延時記憶領域659に記憶されているRT信号の遅延ゲーム数及びスタート信号受信履歴記憶領域657を参照して、最初のRT信号を受信したゲームから所定の遅延ゲーム数分遡ったスタート信号の受信時刻をRT遊技の開始時刻として、RT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0120】
尚、以上の各手段と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0121】
本実施例では、メディア604から本実施例に係るプログラム及び関連データを直接記憶手段605のRAM等にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施例に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされている記憶手段605のHDD等から記憶手段605のRAM等にロードするようにしてもよい。また、本実施例に係るプログラムを記憶手段605のROM等に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接制御手段610で実行することも可能である。
【0122】
また、本実施例では、説明の便宜のため、管理装置600を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、管理装置600上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
【0123】
<ネットワークの構成>
ネットワーク701は、典型的には、LAN(Local Area Network)であるが、有線/無線を問わずデータ送受信可能な回線であればどのような構成でもよい。例えば、公衆回線(アナログ回線、ISDN(Integrated Services Digital Network)等)やWAN(WideArea Network)、無線LAN等により構成してもよい。なお、ネットワーク701上の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を採用することができる。
【0124】
次に遊技場に設置された各スロットマシン100の1RT遊技の開始時と終了時とを特定するために、本実施例における遊技場管理システムが実行する処理を、上述したRT信号の出力パターン毎に説明する。なお、以下の処理は遊技場に設置された各スロットマシン100について独立に実行する。
【0125】
<遊技場管理システムの使用例1>
まず、RT信号の出力パターンが、スロットマシン100の遊技状態がRT期間に移行したときのみRT信号が出力される構成である場合について説明する。
【0126】
本使用例では、スロットマシン100の遊技状態がRT期間に移行したときのみRT信号が出力される構成であるため、図14に示すように管理装置600の制御手段610は、RT信号を受信すると(ステップS1401)、RT遊技に移行したものと判断し(ステップS1402)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0127】
RT遊技の終了時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し(ステップS1403)、基準ベース値と比較する(ステップS1404)。その結果、算出したベース値が基準ベース値とかわらない、あるいは基準ベース値より小さい場合には(ステップS1405でYES)、通常遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1406)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。このRT遊技終了の判断は、RT遊技に移行したと判断してから所定ゲーム数経過後から行う。このゲーム数は任意で設定可能であり、例えば10ゲーム、などとすることができる。設定されたゲーム数情報は、記憶手段605の所定領域に記憶される。
【0128】
また、RT遊技の終了時の特定については、図15に示すように制御手段610が、RT信号の受信によりRT遊技へ移行したものと判断すると(ステップS1402)、制御手段610はスタート信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し(ステップS1501)、1RT期間における所定のゲーム数と算出したスタート回数と比較する構成としても良い(ステップS1502)。比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には(ステップS1503でYES)、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1504)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。このRT遊技の終了時の判断方法は、例えばRT期間が50ゲーム等と固定されている機種である場合に特に有効である。
【0129】
また、RT遊技の終了時を、BB信号又はRB信号を受信したことによって特定する構成としても良い。即ち、一般的にスロットマシン100はBB遊技及びRB遊技に入賞すると、RT遊技が終了するように設定されている。従って、図16に示すようにBB信号あるいはRB信号を受信すると(ステップS1601)、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1602)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0130】
<遊技場管理システムの使用例2>
次に、スロットマシン100の遊技状態がRT期間中は継続的にRT信号が出力される構成である場合について説明する。
【0131】
本使用例では、スロットマシン100の遊技状態がRT期間に移行すると、RT期間に移行したことを示すRT信号が出力される構成であるため、図17に示すように管理装置600の制御手段610は、RT信号の受信を認識すると(ステップS1701)、RT遊技に移行したものと判断し(ステップS1702)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0132】
また本使用例では、RT遊技が終了すると、RT信号の出力を終了する構成であるため、RT信号の受信が終了したことを認識すると(ステップS1703)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1704)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0133】
<遊技場管理システムの使用例3>
次に、RT期間が終了すると、RT期間が終了したことを示すRT信号が出力される構成である場合について説明する。
【0134】
RT遊技の開始時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し、基準ベース値と比較する(図11参照)。その結果、算出したベース値が基準ベース値より大きい場合には、RT遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果が通常遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0135】
RT遊技の終了時の特定については、本使用例では、スロットマシン100の遊技状態がRT遊技を終了すると、RT遊技が終了したことを示すRT信号が出力される構成であるため、管理装置600の制御手段610は、RT信号を受信すると、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0136】
また、RT遊技の期間が所定ゲーム数固定である機種の場合は、RT信号を受信すると上述のようにRT遊技を終了したと判断するとともに、当該RT遊技の期間の開始時は、当該RT信号の受信から所定ゲーム数遡った時点であると特定しても良い。
【0137】
即ち、RT信号を受信するとRT遊技が終了したと判断し、さらに、RT期間ゲーム数記憶領域658及びスタート信号受信履歴記憶領域657を参照し、RT遊技が終了したと判断したゲームから所定ゲーム数分のスタート信号の受信履歴を遡って検索し、当該スタート信号の受信時刻を当該RT遊技の開始時刻として、RT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0138】
<遊技場管理システムの使用例4>
次に、RT期間中にスタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力される構成である場合について説明する。
【0139】
RT遊技の開始時の特定については、制御手段610は、RT信号を受信したことによって、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0140】
RT遊技の終了時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し(図14参照)、基準ベース値と比較する。その結果、算出したベース値が基準ベース値以下の場合には、通常遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0141】
また、RT遊技の終了時の特定については、制御手段610が、RT信号の受信によりRT遊技へ移行したものと判断すると、制御手段610はスタート信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し、1RT期間における所定のゲーム数と算出したスタート回数と比較する構成としても良い。比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。なお本使用例では、スタート信号の代わりにRT信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のゲーム回数を算出する構成としても良い。
【0142】
また、RT遊技の終了時を、BB信号又はRB信号を受信したことによって特定する構成としても良い。即ち、BB信号あるいはRB信号を受信すると、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0143】
また、RT遊技の終了時を、最後にRT信号を受信してから所定の時間を経過してもRT信号を受信しないことによって、特定する構成としても良い。即ち、図18に示すように制御手段610は、RT信号を受信するとタイマとして計時手段602を用いて時間を計測する(ステップS1803)。その後RT信号を受信した場合には(ステップS1804でNO)、計時手段602をリセットして、再び時間の計測を行う(ステップS1803)。一方、所定の時間を経過しても、RT信号を受信しなかった場合には(ステップS1804でYES)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1805)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0144】
また、RT遊技の終了時を、RT信号を受信することなく、スタート信号のみを受信したことによって、特定する構成としても良い。即ち、制御手段610は、RT信号を受信することなく、スタート信号のみを受信した場合には、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0145】
<遊技場管理システムの使用例5>
次に、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力される構成である場合について説明する。なお本使用例では、RT期間が終了するとその時点でRT信号の出力も終了する。
【0146】
RT遊技の開始時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し、基準ベース値と比較する(図11参照)。その結果、算出したベース値が基準ベース値より大きい場合には、RT遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果が通常遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0147】
また、RT遊技の開始時の特定については、RT信号の遅延時間に基づいて算出する構成としても良い。即ち、図19に示すように制御手段610は、最初のRT信号を受信すると(ステップS1901)、計時手段602を用いて現在時刻を参照すると共に、RT信号の遅延時間を呼び出して(ステップS1902)、現在時刻から減算し(ステップS1903)、減算後の時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0148】
また、RT遊技の実際の開始時からRT信号が出力されるまでどの程度のゲーム数のずれがあるかが判明している場合は、当該判明しているゲーム数のずれに従って、RT遊技の開始時を、RT信号の最初の受信時から補正する構成としても良い。
【0149】
RT遊技の終了時の特定については、制御手段610は、RT信号を受信することなくスタート信号のみを受信した場合にはRT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0150】
RT遊技の終了時の特定については、次の構成により行っても良い。即ち、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し(図14参照)、基準ベース値と比較する。その結果、算出したベース値が基準ベース値とかわらない、あるいは基準ベース値より小さい場合には、通常遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0151】
また、RT遊技の終了時の特定については、制御手段610が、RT信号の受信によりRT遊技へ移行したものと判断すると、制御手段610はスタート信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し、1RT期間における所定のゲーム数と算出したスタート回数と比較する構成としても良い。比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0152】
また、RT遊技の終了時を、BB信号又はRB信号を受信したことによって特定する構成としても良い。即ち、BB信号あるいはRB信号を受信すると、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0153】
また、RT遊技の終了時を、最後にRT信号を受信してから所定の時間を経過してもRT信号を受信しないことによって、特定する構成としても良い。即ち、制御手段610は、RT信号を受信するとタイマとして計時手段602を用いて時間を計測する。その後RT信号を受信した場合には、計時手段602をリセットして、再び時間の計測を行う。一方、所定の時間を経過しても、RT信号を受信しなかった場合には、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0154】
<遊技場管理システムの使用例6>
次に、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力される構成である場合について説明する。なお本使用例では、実際のRT期間が終了しても残りのRT信号は出力される。即ち、実際のRT期間の始期及び終期よりもRT信号の出力期間が数ゲーム分遅れて出力される構成である。
【0155】
RT遊技の開始時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し、基準ベース値と比較する(図11参照)。その結果、算出したベース値が基準ベース値より大きい場合には、RT遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果が通常遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0156】
RT遊技の開始時の特定については、RT信号の遅延時間に基づいて算出する構成としても良い。即ち、制御手段610は、最初のRT信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照すると共に、RT信号の遅延時間を呼び出して、現在時刻から減算し、減算後の時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0157】
また、RT遊技の実際の開始時からRT信号が出力されるまでどの程度のゲーム数のずれがあるかが判明している場合は、当該判明しているゲーム数のずれに従って、RT遊技の開始時を、RT信号の最初の受信時から補正する構成としても良い。
【0158】
RT遊技の終了時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し(図14参照)、基準ベース値と比較する。その結果、算出したベース値が基準ベース値以下の場合には、通常遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0159】
また、RT遊技の終了時を、BB信号又はRB信号を受信したことによって特定する構成としても良い。即ち、BB信号あるいはRB信号を受信すると、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0160】
また、RT遊技の終了時の特定については、制御手段610が、RT信号の受信によりRT遊技へ移行したものと判断すると、制御手段610はスタート信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し、1RT期間における所定のゲーム数と算出したスタート回数と比較する構成としても良い。比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0161】
また、RT遊技の実際の開始時からRT信号が出力されるまでどの程度のゲーム数のずれがあるかが判明している場合は、当該判明しているゲーム数のずれに従って、RT遊技の終了時を、RT信号の最後の受信時から遡ったゲーム数分の時点に補正する構成としても良い。
【0162】
<その他の使用例>
なお、RT信号が出力されないスロットマシン100の機種の場合には、図11に示したように、ベース値を算出するとともに基準ベースと比較して、RT遊技の開始と終了を特定する構成とすることができる。
【0163】
また、RT信号が出力されないが、1RT期間におけるゲーム数が固定で、そのゲーム数が判明しているスロットマシン100の機種である場合は、予め1RT期間におけるゲーム数をRT期間ゲーム数記憶領域658に記憶しておく。そして図11に示すような方法でベース値に基づくRT遊技の開始又は終了を特定する。さらに、当該RT遊技の開始からRT期間ゲーム数記憶領域658に記憶したゲーム数分だけ経過した時点におけるスタート信号の受信時刻を、或いは当該RT遊技の終了からRT期間ゲーム数記憶領域658に記憶したゲーム数分だけ遡ったスタート信号の受信時刻を、当該RT期間の始期或いは終期と判断する構成としても良い。
【0164】
なお、スタート信号が出力されないスロットマシン100の機種の 場合は、スタート信号に代えてメダル投入信号に基づいて処理を行っても良い。
【0165】
また、スロットマシン100の機種によっては、1つのRT遊技(RT期間)が終了した直後に次のRT遊技(RT期間)が開始されるものである場合がある。かかる場合は、個々の1RT期間を判別するのではなく、連続する複数のRT期間を実質的に1つのRT期間として、その開始と終了を判別する構成としても良い。その場合には、上述した使用例1〜6で示した構成と同様の構成によって、RT期間の開始時及び終了時を判別する。
【0166】
このように遊技場管理システムを構成することによって、遊技場に設置された各遊技機の1RT期間を特定することが可能となる。そのため例えば、通常状態とRT期間(RT遊技状態)とを区別して管理することにより、遊技機の異常の有無をチェックしたり、遊技機の特性を把握したりすることができるようになるため、遊技場の従業員等のユーザに対し、有用な情報を提供可能となる。
【0167】
なお、上記実施例において説明した処理は、遊技場の開店時間中に常時、または所定の時間間隔や任意のタイミングで実行しても良いし、閉店後のいわゆる締め処理において実行することとしても良い。
【0168】
また、本実施例ではRT遊技の期間を特定する方法について説明したが、ART遊技の期間を特定することとしてもよい。すなわち、ARTは前述のようにRT遊技とAT遊技に同時に移行している状態を指す。したがって、RT遊技の期間と判断する代わりに、ART遊技の期間であると判断するものである。
【0169】
また、本実施例では各演算を管理装置600が行う構成を示したが、これに限定されるものではなく、他の実施例においては上述の各演算を台端末装置400や島端末装置500において行う構成としても良い。この場合、各台端末装置400や島端末装置500に所要の記憶手段や制御手段を設け、それぞれが管理しているスロットマシン100についての演算及び記憶を行う。そして管理装置600が表示手段607に所定の情報を表示させる旨の指示をユーザから受け付けると、管理装置600は当該指示に応じて各台端末装置400や島端末装置500から必要な情報を取得し、表示手段507に表示させる構成とする。
【0170】
また、例えばRT(又はART)の回数をカウントし、各スロットマシン100に対応して設けた表示装置(図示省略)に、RT(又はART)回数を含むRT(又はART)中の遊技情報を表示させる構成としても良い。この場合、RT(又はART)を判断するための演算及びRT(又はART)中の遊技情報を集計する演算は、台端末装置400、島端末装置500、管理装置600のいずれが行っても良い。
【0171】
また、本実施例においては、説明の便宜上、各スロットマシン100のRT遊技の開始時刻又は終了時刻の特定を行う場合、RT信号の受信の有無やベースの算出等のいずれか1つを用いる構成を示したが、これらの限定されるものではなく、RT遊技の開始時刻又は終了時刻を特定することができれば、RT信号の受信の有無とベースの算出というように複数を組み合わせて用いる構成としても良い。組み合わせて用いる構成とすれば、RT遊技の開始時刻又は終了時刻の特定の精度を上げることができ、便宜である。
【0172】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様を取ることが可能である。
【0173】
また本発明は、前述した実施例の機能を実現するプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0174】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、このコンピュータにインストールされるプログラム自体も本発明の技術的範囲に含まれる。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含む。この場合、プログラムの提供方法としては、CD−ROM、DVD等の記憶媒体を用いて提供する方法や、電気通信回線を介して提供する方法等が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0175】
【図1】本発明の一実施例における全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図2】本発明の一実施例における全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図3】本発明の一実施例におけるスロットマシンの全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図4】本発明の一実施例におけるスロットマシンの主制御部を示す回路ブロック図である。
【図5】本発明の一実施例における稼働信号の流れを示した説明図である。
【図6】本発明の一実施例におけるスロットマシンのRT信号の出力パターンを示すタイムチャートである。
【図7】本発明の一実施例におけるスロットマシンの各リールに施された図柄配列を示す図である。
【図8】本発明の一実施例におけるスロットマシンの主制御部のメイン処理の流れを示す流れ図である。
【図9】本発明の一実施例における管理装置のハードウェア構成を例示的に示す概念図である。
【図10】本発明の一実施例における管理装置の記憶領域の構成を例示的に示す概念図である。
【図11】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図12】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図13】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図14】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図15】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図16】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図17】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図18】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図19】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【符号の説明】
【0176】
100:スロットマシン、101:本体、102:前面扉、110:左リール、111:中リール、112:右リール、113:図柄表示窓、114:入賞ライン、120:入賞ライン表示ランプ、121:スタートランプ、122:再遊技ランプ、123:告知ランプ、124:メダル投入可能ランプ、125:貯留枚数表示器、126:遊技情報表示器、127:払出枚数表示器、128:リールパネルランプ、129:遊技メダル投入ランプ、130:ベットボタン、131:ベットボタン、132:ベットボタン、133:メダル返却ボタン、134:精算ボタン、135:スタートレバー、136:ストップボタンユニット、137:ストップボタン、138:ストップボタン、139:ストップボタン、140:ドアキー孔、141:メダル投入口、143:音孔、144:サイドランプ、155:メダル払出口、157:液晶表示装置、160:演出装置、161:メダル受皿、162:タイトルパネル、163:シャッタ、163a:右シャッタ、163b:左シャッタ、180:音孔、
300:主制御部、302:基本回路、304:CPU、306:ROM、308:RAM、310:I/O、312:カウンタタイマ、314:WDT、315a:水晶発振器、315b:水晶発振器、316:乱数値生成回路、318:各種センサ、320:センサ回路、322:駆動回路、324:駆動回路、326:駆動回路、328:駆動回路、330:電圧監視回路、334:情報出力回路、336:各種ランプ、338:起動信号出力回路、400:台端末装置、500:島端末装置、600:管理装置、602:計時手段、603:外部記録媒体接続手段、604:メディア、605:記憶手段、606:入力手段、607:表示手段、608:通信手段、609:バス、610:制御手段、651:ベース算出基本情報記憶領域、652:基準ベース値記憶領域、653:判断結果記憶領域、654:RT遊技時間記憶領域、655:メダル払出信号受信履歴記憶領域、656:メダル投入信号受信履歴記憶領域、657:スタート信号受信履歴記憶領域、658:RT期間ゲーム数記憶領域、659:RT信号遅延時記憶領域、701:ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場に複数設置される遊技機を管理する遊技場用管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に示すように、遊技場に設置された遊技機の稼働データを管理する情報管理装置は良く知られている。
【0003】
かかる情報管理装置は、例えば遊技機が回胴式遊技機(スロットマシン)であればメダルの投入数(=IN数)、メダルの払出数(=OUT数)、入賞(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)等に関する稼働信号を遊技機側から取得し、この稼働信号に基づいて稼働データを作成して遊技場の管理者等に提供している。
【0004】
【特許文献1】特開平1-250284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、スロットマシンについては近年、なるべく少ない金額で長い時間遊技を楽しめるような工夫がなされている。
【0006】
例えば、特定の図柄が確定することを条件として、リプレイ役に揃いやすくなるリプレイタイム(以下「RT」という)という期間が設けられているものが多い。
【0007】
このRT状態では、前述のようにリプレイが多いため遊技者の手持ちの遊技媒体が減りにくく、一方で、小役に当たることがあるので、実際はわずかながら遊技者の手持ちの遊技媒体が増えていくことが多い。
【0008】
一方、このRT状態は、外部にその旨の信号は出力されていないため、管理装置側ではRT状態か否かを把握することはできない。したがって通常の遊技状態であると判断し、稼動情報を収集しているのが実情である。
【0009】
しかし、前述のようにRT中はリプレイと小役への当選により、稼動情報上でも通常状態であるにもかかわらずOUT数が多いという状態となり、正確な稼動情報を算出できておらず、遊技場の管理者にとって有用な情報を提供できていない。
【0010】
そこで本発明は、遊技場の管理者等にとって有用な情報を提供可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、遊技場に複数設置される遊技機から出力される稼働信号を受信して、前記遊技機に係る稼働状況を管理する遊技場管理装置であって、
前記稼働信号に基づいて前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時を特定する管理装置制御手段とを有する、遊技場管理装置とした。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、記憶手段を更に有し、比較対象となる基準払出率を前記記憶手段に記憶し、
前記稼動信号は少なくとも、遊技機から遊技媒体を払い出したことを示すメダル払出信号及び前記遊技機に遊技媒体が投入されたことを示すメダル投入信号とを含み、
前記管理装置制御手段は、前記メダル払出信号及びメダル投入信号に基づいて、予め定められた所定のゲーム範囲における払出率を算出し、当該算出した払出率と前記基準払出率との比較結果に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時の特定を行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、前記稼動信号は、少なくとも当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時の特定を、前記RT信号に基づいて行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0014】
また、請求項4に係る発明は、前記稼動信号は、少なくとも前記遊技機の遊技状態がボーナス遊技状態であることを示すボーナス信号を含み、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を、前記ボーナス信号に基づいて行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0015】
また、請求項5に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも、前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
記憶手段を更に有し、前記遊技機の遊技状態がRT状態である期間におけるゲーム数を当該記憶手段に記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を、前記稼働信号であるスタート信号に基づいてゲーム数を算出し、算出したゲーム数と、前記記憶手段に記憶したRT状態である期間におけるゲーム数と、の比較に基づいて行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0016】
また、請求項6に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
時間を計測する計時手段を設け、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号の受信時に前記計時手段を用いて計時を開始し、所定時間経過時における前記RT信号の受信の有無に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0017】
また、請求項7に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号及び前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
当該RT信号は、RT状態期間中にスタート信号とともに前記遊技機から出力され、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号の受信の有無に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を行う、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0018】
また、請求項8に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
記憶手段を更に有し、当該記憶手段には、前記遊技機における遊技状態がRT状態となったときと前記遊技機からRT信号が出力されるときとの差を示すRT信号遅延時間を記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号を受信すると、当該RT信号の受信時から、前記記憶手段に記憶された前記RT信号遅延時間に相当する時間遡った時点を、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時として特定する、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【0019】
また、請求項9に係る発明は、前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号及び前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
記憶手段を更に有し、当該記憶手段には、前記遊技機における遊技状態がRT状態となったときに出力されるスタート信号と、前記遊技機からRT信号が出力されるときの差を示すRT信号遅延ゲーム数を記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号を受信すると、当該RT信号の受信時に係るゲームから前記記憶手段に記憶している前記RT信号遅延ゲーム数に相当するゲーム数分遡った時点を、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時として特定する、請求項1に記載の遊技場管理装置とした。
【発明の効果】
【0020】
本発明の構成とすることによって、遊技場の管理者や従業員等のユーザに対し、有用な情報を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
遊技場に複数設置される遊技機から出力される稼働信号を受信して、前記遊技機に係る稼働状況を管理する遊技場管理装置であって、前記稼働信号に基づいて前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時を特定する管理装置制御手段とを有する構成とすることによって、遊技場の管理者や従業員等のユーザに対し、有用な情報を提供することができる。
【実施例1】
【0022】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施例を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0023】
<管理システムの構成>
図1は、本実施例に係る管理システムのシステム構成を例示的に示したブロック図である。
【0024】
図1に示すように、管理システムは、スロットマシン100(遊技機の一例)、台端末装置400、島端末装置500、管理装置600、及び、これらの機器を接続するネットワーク701から構成されている。各機器等については以下に詳述する。スロットマシン100から出力された稼働信号が台端末装置400,島端末装置500を経由して管理装置600に送られ、管理装置600では当該スロットマシン100から受信した信号を元に種々の稼動情報を算出する。
【0025】
なお、図1に例示した管理システムの構成は、本実施例に係る構成を説明するための基本的なものである。実際の遊技場において管理システムを運用する場合は、管理装置600がスロットマシン100から稼働信号を取得できるならば、用途や目的、或いは、機器の配置等の制約条件に基づいて、多様な構成を取ることができる。例えば、図2のように、管理装置600にスロットマシン100が接続される構成としても良い。その場合管理装置600は、遊技機100から直に稼働状況に関する稼働信号を取得する。
【0026】
<スロットマシン100の構成>
図3は、本発明の一実施例に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、遊技媒体としてのメダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
【0027】
図3に示すスロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開放部に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
【0028】
各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者等のユーザから見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、ユーザから見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0029】
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている構成としても良い。
【0030】
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。また、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ)(図示省略)が設けられており、このインデックスセンサの投光部と受光部の間を各リールに設けられた一定の長さの遮光片(図示省略)が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいて、スロットマシン100の制御部はリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0031】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、ベットされたメダルの数によって予め決められている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
【0032】
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転できることができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者等のユーザに知らせるランプである。告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入可能ランプ124は、遊技者がスロットマシン100にメダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお本実施例では、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。また、リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
【0033】
ベットボタン(メダル投入ボタン)130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させる。規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせるスタートランプ121が点灯する。
【0034】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
【0035】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作という。
【0036】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体(図示省略)を設ける構成としてもよく、その場合にはストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、当該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0037】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
【0038】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。メダル払出口155は、メダルを払い出すための払出口である。メダル受皿161は、メダル払出口155から払い出されたメダルを溜めるための器である。
【0039】
音孔180はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施例の場合、表示画面は長方形であるが、正方形の構成でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるように構成しても良い。表示画面は本実施例の場合、平坦面であるが、曲面をなした構成としてもよい。
【0040】
<制御部>
次に、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
【0041】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分の制御、すなわち、スロットマシン100の遊技進行に関する処理を実行する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部(図示省略)と、第1副制御部より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部(図示省略)と、によって構成されている。
【0042】
<主制御部300>
図4を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。なお、同図は主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
【0043】
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよい。
【0044】
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0045】
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0046】
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
【0047】
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置(図示省略)から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ等)の状態を監視している。なお、メダル払出装置は、スロットマシン100の内部に設けられているバケット(図示省略)に溜まったメダルをメダル払出口155から払い出す機構である。このセンサ回路320は図4に示すように基本回路302に接続されている。
【0048】
なお、センサ回路320がスタートレバー135センサのH(=ハイ)レベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0049】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0050】
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、ベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0051】
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台(図示省略)の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0052】
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121等)を駆動する駆動回路328を備えている。
【0053】
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部の台端末装置400等にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0054】
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0055】
また、主制御部300は、第1副制御部にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300からは第1副制御部にコマンド等の信号を送信できるように構成されているが、第1副制御部からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成されている。
【0056】
<外部装置との接続>
図5は、スロットマシン100内に備えられた回路と、当該回路を通じて管理装置600に伝達される稼働信号の流れを示した説明図である。
【0057】
スロットマシン100から外部に出力される各種信号は、基本回路302から情報出力回路334を介して管理装置600に伝達される。本実施例では、メダルの投入枚数を示す「メダル投入信号」、メダルの払出枚数を示す「メダル払出信号」、ゲームが開始されたことを示す「スタート信号」、レギュラーボーナス(=RB)期間中であることを示す「RB信号」(ボーナス信号の一例)、ビッグボーナス期間中であることを示す「BB信号」(ボーナス信号の一例)、リプレイタイム(RT)期間中であることを示す「RT信号」がスロットマシン100から送出される構成を例示している。なお、信号の名称は例示であることは言うまでもない。
【0058】
<稼働信号>
メダル投入信号はメダルの投入枚数を示す信号であり、スタートレバー135の操作を受け付けた場合に、メダル投入情報に記憶したメダル投入枚数(例えば3枚)に応じた回数分だけ、メダル投入信号が出力される。メダル払出信号はメダルの払出枚数を示す信号であり、全てのリール110〜112の停止時に、メダル払出情報に記憶したメダル払出枚数(例えば3枚)に応じた回数分だけ、メダル払出信号が出力される。なお、再遊技役に入賞した場合にはメダル投入枚数分の払出枚数があるものとしてメダル払出信号が出力される(即ち3枚分の信号)。スタート信号はゲームが開始されたことを示す信号であり、スタートレバー135の操作を受け付けた場合に出力される。RB信号はレギュラーボーナス(=RB)期間中であることを示す信号であり、レギュラーボーナスに入賞したことによりRB期間に移行するとRB信号としての状態信号が立ち上がり、RB期間が終了するとRB信号としての状態信号が立ち下がる。BB信号はビッグボーナス(=BB)期間中であることを示す信号であり、ビッグボーナスに入賞したことによりBB期間に移行するとBB信号としての状態信号が立ち上がり、BB期間が終了するとBB信号としての状態信号が立ち下がる。RT信号は、RT期間中であることを示す信号であり、例えば図6に示すように6つの出力パターンがある。
【0059】
まず、1つ目のパターンでは図6(a)に示すように再遊技(リプレイ)に入賞する等してスロットマシン100の遊技状態がRT期間に移行すると、RT期間に移行したことを示すRT信号がRT期間の当初に比較的短時間出力される。次に、2つ目のパターンでは図6(b)に示すように再遊技(リプレイ)に入賞する等してスロットマシン100の遊技状態がRT期間中はRT信号が出力され続ける。次に、3つ目のパターンでは図6(c)に示すようにRT期間が終了すると、RT期間が終了したことを示すRT信号がRT期間の終了時に比較的短時間出力される。次に、4つ目のパターンでは図6(d)に示すようにRT期間中にスタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力される。次に、5つ目のパターンでは図6(e)に示すように、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力される。一方、RT期間が終了すると、それ以降スタートレバー135の操作を受け付けてもRT信号は出力されない。更に、6つ目のパターンでは図6(f)に示すように、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力される。そしてRT期間が終了しても遅れて出力された分の残りのRT信号は出力される。なお、図6(a)〜(f)のパターンでは、出力されるRT信号は接点信号であっても電圧信号であってもよい。
【0060】
<図柄配列>
次に図7(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0061】
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施例では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施例では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【0062】
<入賞役の種類>
次に、図7(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。 本実施例における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施例における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技の入賞が含まれる。
【0063】
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0064】
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
【0065】
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示される等の通常のレギュラーボーナスの開始条件を満たした否かに関わらず、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するように自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
【0066】
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0067】
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【0068】
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、RT遊技とに大別した。但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技は、通常遊技に含まれない区分けであってもよい。
【0069】
<通常遊技>
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、払い出されるメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、通常遊技は、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この再遊技の内部当選の確率が上昇している遊技状態をリプレイタイム(RT)と呼ぶ。このRTの場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の当選によって所定数のメダルが払い出されることにより、払い出されるメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となりうる遊技状態である。また、通常遊技は、別の予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、ストップボタン137〜139の操作方法をランプの点灯などで遊技者に事前に知らせ、小役に当選し易くし、多くのメダルを獲得できるアシストタイム(AT)に移行させてもよい遊技状態である。さらに、通常遊技は、予め定めた条件を満たした場合、RTとATに同時に移行するART(アシストリプレイタイム)に移行させてもよい遊技状態である。このARTにおいては、遊技者はRTによって遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、さらにATによってアシストを受けて小役に当選し易くなるため、一般的にRTの場合よりも遊技者にとっては利益となりうる遊技状態である。
【0070】
また通常遊技には、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技を含む。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)又はレギュラーボーナス(RB)に直接内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
【0071】
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、払い出されるメダルの総数が、投入されたメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施例では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(詳細は後述)を連続して繰り返し実行する構成となっており、遊技中に予め定められた所定数(例えば、465枚)を超えるメダルが払い出された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回実行する構成であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するように構成してもよい。
【0072】
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、払い出されるメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施例では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた所定の役が内部当選の確率を上昇させる変動をし、予め定めた所定数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数(例えば、8回)に達した場合に終了するようにしてもよい。なお、上述したBB遊技は、RB遊技を複数回実行する構成であるので、一回のRB遊技では、BB遊技で払い出されるメダルの総数よりも少ないメダルが払い出される。
【0073】
なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
【0074】
<RT遊技>
上述のように、RT遊技では、通常遊技より再遊技(リプレイ)に当選する確率が高い遊技状態であり、その発動条件はスロットマシン100の機種毎に予め定められている。例えば、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよい。また、RT遊技の継続期間は、例えば予め設定されたゲーム数(スタート回数)が消化されるまで、またはビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間、とする。
【0075】
<主制御部300メイン処理>
図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部300メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0076】
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図8に示す主制御部300メイン処理を実行する。
【0077】
電源投入が行われると、まず、ステップS801で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS802ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS803へ進む。
【0078】
ステップS803では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS804では乱数値生成回路316で発生させた乱数値を取得する。ステップS805では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS804で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS806では内部抽選結果に基づき、リール制御停止データを選択する。
【0079】
ステップS807では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS808では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS806で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS809へ進む。ステップS809では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS810では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS811では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS802へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0080】
<台端末装置400の構成>
台端末装置400は、接続されたスロットマシン100から稼働状況に係る稼働信号を取得し、島端末装置500、管理装置600等に送出する情報処理装置である。本実施例では図1に示すように1台の台端末装置400にスロットマシン100が、4台接続される構成としている。ただし、他の実施例ではこれに限らず、1台の台端末装置400にさらに多くのスロットマシン100が接続される構成としても良いし、台端末装置400と、スロットマシン100が、1対1で接続される構成としても良い。なお、本実施例では、台端末装置400は接続されたスロットマシン100から稼動信号を取得すると、予め各スロットマシン100との接続ポートに対応して設定されたポート番号と、台端末装置400自身に設けられたロータリースイッチ等で設定された台端末装置特定情報とを付加して、当該稼動信号を島端末装置500に送出する構成としている。
【0081】
<島端末装置500の構成>
島端末装置500は、台端末装置400と管理装置600との接続を仲介する情報処理装置である。本実施例の管理システムにおいては、複数の台端末装置400は1以上のグループに分類され、各グループ毎に、島端末装置500は、台端末装置400を管理する。すなわち、図1に示すように、島端末装置500は複数台の台端末装置400と接続される構成としている。ただし、他の実施例ではこれに限られないことは当然である。なお、本実施例では、島端末装置500は接続された台端末装置400から送出された稼動信号を取得すると、島端末装置500自身に設けられたロータリースイッチ等で設定された島端末装置特定情報を付加して、当該稼動信号を管理装置600に送出する構成としている。
【0082】
<管理装置600の構成>
管理装置600は、管理システムの全体を管理し、各スロットマシン100のスタート回数(ゲーム回数)、BB回数、RB回数、メダル払出数、メダル投入数等の稼働情報を集計・管理する情報処理装置である。管理装置600は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)等で実現される。
【0083】
次に、管理装置600のハードウェア構成について、図9を参照して説明する。図9は、管理装置600のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。
【0084】
管理装置600は、現在時刻を計測するためのリアルタイムクロックと経過時間を計測するためのタイマ等の計時手段602を備えている。この計時手段602は、例えば水晶振動子に基づいて動作する。
【0085】
外部記録媒体接続手段603は、メディアへのアクセスを実現するためのものであり、メディア(記録媒体)604に記憶されたプログラム等を管理装置600にロードすることができる。尚、メディア604には、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等が含まれる。
【0086】
記憶手段605は、大容量メモリとして機能する、例えばHDD(=ハードディスクドライブ)を有しており、記憶手段605には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が記憶される。
【0087】
また、この記憶手段605には図10に示すようにベース算出基本情報記憶領域651、基準ベース値記憶領域652、判断結果記憶領域653、RT遊技時間記憶領域654、メダル払出信号受信履歴記憶領域655、メダル投入信号受信履歴記憶領域656、スタート信号受信履歴記憶領域657、RT期間ゲーム数記憶領域658、RT信号遅延時記憶領域659が設けられている。ただし、この構成に限定されるわけではなく、例えばベース算出基本情報記憶領域651や基準ベース値記憶領域652や判断結果記憶領域653やRT遊技時間記憶領域654やメダル払出信号受信履歴記憶領域655やメダル投入信号受信履歴記憶領域656やスタート信号受信履歴記憶領域657やRT期間ゲーム数記憶領域658やRT信号遅延時記憶領域659をメディア604に設ける構成としてもよい。
【0088】
ベース算出基本情報記憶領域651には払出率(以下、「ベース」という)(=メダル払出数÷メダル投入数)の値を算出するために必要なベース算出基本情報が記憶されている。ベース算出基本情報とは、ベースを算出するゲームを特定するための情報である。例えば、任意のゲームの直前10ゲーム分や、任意のゲーム及びこのゲームの前後5ゲーム分、といった情報であり、入力手段606を用いて遊技場の従業員等のユーザによって指定された情報である。なお、本実施例においてベースとは、ボーナス遊技でない遊技状態において、当該ベース算出基本情報記憶領域651に記憶されたゲーム数当たりのIN数とOUT数の比率をいう。例えば上述の例を用いれば、1ゲーム当たりIN数を3とし、10ゲーム分で15枚の払い出しがあったと仮定すると、15÷30=0.5となる。
【0089】
基準ベース値記憶領域652には、算出されたベース値と比較するため、基準となるベースの値が記憶されている。例えば基準ベース値として0.8等を記憶しておき、算出されたベース値と比較し、基準ベース値を上回っていればRT遊技に移行した、またはRT遊技が継続されている、と判断する。
【0090】
判断結果記憶領域653には、スロットマシン100毎に、通常遊技の状態、あるいはRT遊技の状態といった前回の判断結果が記憶されている。
【0091】
RT遊技時間記憶領域654には、スロットマシン100毎に、各RT遊技期間の開始時刻及び終了時刻が記憶される。
【0092】
メダル払出信号受信履歴記憶領域655には、スロットマシン100毎に、メダル払出信号の受信履歴(稼働情報の一例)が記憶される。
【0093】
メダル投入信号受信履歴記憶領域656には、スロットマシン100毎に、メダル投入信号の受信履歴(稼働情報の一例)が記憶される。
【0094】
スタート信号受信履歴記憶領域657には、スロットマシン100毎に、スタート信号の受信履歴(稼働情報の一例)が記憶される。
【0095】
RT期間ゲーム数記憶領域658には、例えば「50ゲーム」といった1RT期間におけるゲーム数が記憶されている。
【0096】
RT信号遅延時記憶領域659には、RT信号の出力パターンが、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は実際のRT遊技の開始ゲームより数ゲーム分遅れて出力されるパターンである場合の、RT信号の遅延時間又は遅延ゲーム数が記憶されている。RT信号の遅延時間とは、例えば、RT信号は、RT遊技が開始されてから1分後に遅れて出力されるといった情報である。またRT信号の遅延ゲーム数とは、例えばRT信号はRT遊技が開始されてから3ゲーム分遅れて出力される、といった情報である。
【0097】
なお記憶手段605に、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データを記憶する、例えばROM(=Read Only Memory)を有する構成としても良い。また記憶手段605に、各種データを一時記憶するための制御手段610の主メモリ、ワークエリア等として機能する、例えばRAM(=Random Access Memory)を有する構成としても良い。
【0098】
入力手段606は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。入力手段606を用いて、遊技場の従業員等は、管理装置600に対して、管理装置600を制御するコマンド等を入力指示する。例えば、遊技場の従業員等のユーザは、入力手段606を用いて、ベースを算出するために必要なベース算出基本情報や、算出されたベース値と比較するため基準となるベース値や、1RT期間におけるゲーム数等を入力し、ベース算出基本情報記憶領域651等の各記憶領域に記憶させる。
【0099】
表示手段607は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTであり、入力手段606から入力されたコマンドや、それに対する管理装置600の応答出力等を表示するものである。
【0100】
バス609は、管理装置600内のデータの流れを司るものであり、管理装置600内の制御手段610や記憶手段605等の各装置を接続する信号線である。608は通信手段であり、この通信手段608を介して外部装置とのデータのやり取りを行う。
【0101】
制御手段610は、例えばCPU(=Central Processing Unit)であって、記憶手段605に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段605にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶する制御を行う。
【0102】
制御手段610は、遊技場に設置されている各スロットマシン100からメダル払出信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をメダル払出信号の受信時刻としてメダル払出信号受信履歴記憶領域655に記憶させる。また、遊技場に設置されている各スロットマシン100からメダル投入信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をメダル投入信号の受信時刻としてメダル投入信号受信履歴記憶領域656に記憶させる。また、遊技場に設置されている各スロットマシン100からスタート信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をスタート信号の受信時刻としてスタート信号受信履歴記憶領域657に記憶させる。
【0103】
<ベースの算出>
図11に示すように、制御手段610は、まず複数ゲーム分のベース(セーフ÷アウト)の値を算出する(ステップS1101)。即ち、制御手段610はベース算出基本情報記憶領域651に記憶されているベース算出基本情報を参照にして、ベース算出対象のゲーム期間を特定する。そして、特定したゲーム期間について夫々、ゲーム期間中に受信したメダル払出信号及びメダル投入信号に基づいて、メダルの払出枚数とメダルの投入枚数を算出し、算出したメダルの払出枚数をメダルの投入枚数で除してベース値を算出する。なお、メダルの投入枚数は1ゲーム一律3枚として演算しても良い。また、ゲーム期間の特定は、スタート信号受信履歴記憶領域657に記憶されているスタート信号の受信履歴を参照して行う。
【0104】
制御手段610は、基準ベース値記憶領域652から基準ベース値を呼び出して、算出されたベース値と比較する(ステップS1102)。その結果、算出されたベース値が基準ベース値より大きい場合には(ステップS1103でYES)、RT遊技の状態と判断する(ステップS1104)。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果が通常遊技の状態である場合には(ステップS1105でYES)、RT遊技に移行したものと判断し(ステップS1106)、制御手段610は、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる(ステップS1107)。また、RT遊技の状態である旨を前回の判断結果として、判断結果記憶領域653に上書きして記憶させる。
【0105】
一方、算出されたベース値が基準ベース値以下の場合には(ステップS1103でNO)、通常遊技の状態と判断する(ステップS1108)。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には(ステップS1109でYES)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1110)、制御手段610は、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる(ステップS1111)。また、通常遊技の状態である旨を前回の判断結果として、判断結果記憶領域653に上書きして記憶させる。これらの処理は、所定間隔(例えば毎ゲーム)で行う。これにより、ベースを算出する対象となるゲームが変動する、移動ベースを算出する。
【0106】
即ち、一般的にスロットマシン100が通常遊技の場合には、メダルの投入数は多くなるため、ベース値は小さい値となる。一方、RT遊技中は小役に入賞すること等により、ベース値はスロットマシン100の通常遊技より大きい値になる傾向がある。そこで制御手段610は、算出したベース値と基準ベース値との比較を行い、算出したベース値が基準ベース値より大きく、また前回は通常遊技と判断されていた場合には、制御手段610は、RT遊技に移行したものと判断する。一方、制御手段610は、算出したベース値が基準ベース値とかわらない、あるいは小さく、前回はRT遊技と判断されていた場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断する。
【0107】
このようにベース値を算出して基準ベース値と比較する構成により、RT期間の始期又は終期或いはその両方を特定可能とする方法は、RT期間の始期又は終期或いはその両方がRT信号に基づいて判別不能な場合に有効である。なお、RT遊技に移行したと判断した後も、継続してベース値を算出して基準ベース値との比較を行っても良い。
【0108】
<RT期間中は継続的にRT信号が出力される場合>
RT期間中は継続的にRT信号がスロットマシン100から出力される場合は、制御手段610は、RT信号を受信したことを認識すると、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。一方、RT信号の受信を終了したことを認識すると、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0109】
<RT期間の開始時または終了時にRT信号が出力される場合>
RT期間移行時に、RT期間に移行したことを示すRT信号がスロットマシン100から出力されるパターンである場合は、制御手段610は、RT信号を受信したことによって、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。また、RT信号の出力パターンが、RT期間終了時に、RT期間が終了したことを示すRT信号がスロットマシン100から出力されるパターンである場合は、制御手段610は、RT信号を受信したことによって、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0110】
<ゲーム数を算出>
図12に示すように、RT遊技へ移行した旨の判断をした場合には(ステップS1201)、制御手段610はスタート信号受信履歴記憶領域657に記憶されているスタート信号の受信履歴に基づいて、RT遊技への移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し(ステップS1202)、RT期間ゲーム数記憶領域658に記憶されている1RT期間における所定のゲーム数を呼び出して算出したスタート回数と比較する。
【0111】
その結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していなかった場合には(ステップS1203でNO)、制御手段610は、RT遊技は終了していないものと判断する(ステップS1204)。そして制御手段610は、スタート信号の受信履歴が更新される毎に、RT遊技への移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し(ステップS1202)、RT期間ゲーム数記憶領域658に記憶されている1RT期間における所定のゲーム数を呼び出して算出したスタート回数と比較する。
【0112】
一方、比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には(ステップS1203でYES)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1205)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる(ステップS1206)。
【0113】
このように1RT期間の始期又は終期をゲーム数によって特定する方法は、1RT期間におけるゲーム数が固定である機種にとって有効なものとなる。例えば、1RT期間の始期がRT信号によって特定できるが、その終期がRT信号では特定できず、かつ1RT期間のゲーム数が固定である場合や、1RT期間の終期がRT信号によって特定できるが、その始期がRT信号では特定できず、かつ1RT期間のゲーム数が固定である場合などである。後者の場合は、例えば1RT期間の終期を特定した後、スタート信号受信履歴記憶領域657やメダル投入信号受信履歴記憶領域656を参照してゲーム数を特定し、固定ゲーム数分遡った時点を当該1RT期間の始期とする構成としても良い。
【0114】
<BB信号又はRB信号を受信する場合>
制御手段610は、RT遊技の期間中にBB信号又はRB信号を受信した場合はRT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0115】
<各スタート時にRT信号を受信する場合>
スタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力されるパターンである場合は、制御手段610は、RT信号を受信したことによって、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0116】
<RT信号から所定時間経過>
スタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力されるパターンである場合は、図13に示すように制御手段610は、RT信号を受信すると(ステップS1301)タイマとして計時手段602を用いて時間の計測を開始する(ステップS1302)。その後RT信号を受信した場合には(ステップS1303でNO)、計時手段602をリセットして(ステップS1304)、再び時間の計測を行う(ステップS1302)。一方、所定の時間を経過しても、RT信号を受信しなかった場合には(ステップS1303でYES)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1305)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる(ステップS1306)。
【0117】
<スタート信号のみを受信>
また、スタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力されるパターンである場合に、制御手段610は、RT信号を受信することなく、スタート信号のみを受信した場合には、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0118】
かかる方法は、1RT期間の終期がRT信号に基づいて特定できない場合に有効なものとなる。
【0119】
<RT信号出力の遅れるタイミングに基づいて算出>
RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力されるパターンである場合に、制御手段610は、最初のRT信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照すると共に、RT信号遅延時記憶領域659に記憶されているRT信号の遅延時間を参照して、現在時刻から減算し、減算後の時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。または、制御手段610はRT信号遅延時記憶領域659に記憶されているRT信号の遅延ゲーム数及びスタート信号受信履歴記憶領域657を参照して、最初のRT信号を受信したゲームから所定の遅延ゲーム数分遡ったスタート信号の受信時刻をRT遊技の開始時刻として、RT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0120】
尚、以上の各手段と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0121】
本実施例では、メディア604から本実施例に係るプログラム及び関連データを直接記憶手段605のRAM等にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施例に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされている記憶手段605のHDD等から記憶手段605のRAM等にロードするようにしてもよい。また、本実施例に係るプログラムを記憶手段605のROM等に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接制御手段610で実行することも可能である。
【0122】
また、本実施例では、説明の便宜のため、管理装置600を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、管理装置600上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
【0123】
<ネットワークの構成>
ネットワーク701は、典型的には、LAN(Local Area Network)であるが、有線/無線を問わずデータ送受信可能な回線であればどのような構成でもよい。例えば、公衆回線(アナログ回線、ISDN(Integrated Services Digital Network)等)やWAN(WideArea Network)、無線LAN等により構成してもよい。なお、ネットワーク701上の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を採用することができる。
【0124】
次に遊技場に設置された各スロットマシン100の1RT遊技の開始時と終了時とを特定するために、本実施例における遊技場管理システムが実行する処理を、上述したRT信号の出力パターン毎に説明する。なお、以下の処理は遊技場に設置された各スロットマシン100について独立に実行する。
【0125】
<遊技場管理システムの使用例1>
まず、RT信号の出力パターンが、スロットマシン100の遊技状態がRT期間に移行したときのみRT信号が出力される構成である場合について説明する。
【0126】
本使用例では、スロットマシン100の遊技状態がRT期間に移行したときのみRT信号が出力される構成であるため、図14に示すように管理装置600の制御手段610は、RT信号を受信すると(ステップS1401)、RT遊技に移行したものと判断し(ステップS1402)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0127】
RT遊技の終了時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し(ステップS1403)、基準ベース値と比較する(ステップS1404)。その結果、算出したベース値が基準ベース値とかわらない、あるいは基準ベース値より小さい場合には(ステップS1405でYES)、通常遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1406)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。このRT遊技終了の判断は、RT遊技に移行したと判断してから所定ゲーム数経過後から行う。このゲーム数は任意で設定可能であり、例えば10ゲーム、などとすることができる。設定されたゲーム数情報は、記憶手段605の所定領域に記憶される。
【0128】
また、RT遊技の終了時の特定については、図15に示すように制御手段610が、RT信号の受信によりRT遊技へ移行したものと判断すると(ステップS1402)、制御手段610はスタート信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し(ステップS1501)、1RT期間における所定のゲーム数と算出したスタート回数と比較する構成としても良い(ステップS1502)。比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には(ステップS1503でYES)、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1504)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。このRT遊技の終了時の判断方法は、例えばRT期間が50ゲーム等と固定されている機種である場合に特に有効である。
【0129】
また、RT遊技の終了時を、BB信号又はRB信号を受信したことによって特定する構成としても良い。即ち、一般的にスロットマシン100はBB遊技及びRB遊技に入賞すると、RT遊技が終了するように設定されている。従って、図16に示すようにBB信号あるいはRB信号を受信すると(ステップS1601)、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1602)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0130】
<遊技場管理システムの使用例2>
次に、スロットマシン100の遊技状態がRT期間中は継続的にRT信号が出力される構成である場合について説明する。
【0131】
本使用例では、スロットマシン100の遊技状態がRT期間に移行すると、RT期間に移行したことを示すRT信号が出力される構成であるため、図17に示すように管理装置600の制御手段610は、RT信号の受信を認識すると(ステップS1701)、RT遊技に移行したものと判断し(ステップS1702)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0132】
また本使用例では、RT遊技が終了すると、RT信号の出力を終了する構成であるため、RT信号の受信が終了したことを認識すると(ステップS1703)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1704)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0133】
<遊技場管理システムの使用例3>
次に、RT期間が終了すると、RT期間が終了したことを示すRT信号が出力される構成である場合について説明する。
【0134】
RT遊技の開始時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し、基準ベース値と比較する(図11参照)。その結果、算出したベース値が基準ベース値より大きい場合には、RT遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果が通常遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0135】
RT遊技の終了時の特定については、本使用例では、スロットマシン100の遊技状態がRT遊技を終了すると、RT遊技が終了したことを示すRT信号が出力される構成であるため、管理装置600の制御手段610は、RT信号を受信すると、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0136】
また、RT遊技の期間が所定ゲーム数固定である機種の場合は、RT信号を受信すると上述のようにRT遊技を終了したと判断するとともに、当該RT遊技の期間の開始時は、当該RT信号の受信から所定ゲーム数遡った時点であると特定しても良い。
【0137】
即ち、RT信号を受信するとRT遊技が終了したと判断し、さらに、RT期間ゲーム数記憶領域658及びスタート信号受信履歴記憶領域657を参照し、RT遊技が終了したと判断したゲームから所定ゲーム数分のスタート信号の受信履歴を遡って検索し、当該スタート信号の受信時刻を当該RT遊技の開始時刻として、RT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0138】
<遊技場管理システムの使用例4>
次に、RT期間中にスタートレバー135の操作を受け付けるたびに、RT信号が出力される構成である場合について説明する。
【0139】
RT遊技の開始時の特定については、制御手段610は、RT信号を受信したことによって、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0140】
RT遊技の終了時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し(図14参照)、基準ベース値と比較する。その結果、算出したベース値が基準ベース値以下の場合には、通常遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0141】
また、RT遊技の終了時の特定については、制御手段610が、RT信号の受信によりRT遊技へ移行したものと判断すると、制御手段610はスタート信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し、1RT期間における所定のゲーム数と算出したスタート回数と比較する構成としても良い。比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。なお本使用例では、スタート信号の代わりにRT信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のゲーム回数を算出する構成としても良い。
【0142】
また、RT遊技の終了時を、BB信号又はRB信号を受信したことによって特定する構成としても良い。即ち、BB信号あるいはRB信号を受信すると、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0143】
また、RT遊技の終了時を、最後にRT信号を受信してから所定の時間を経過してもRT信号を受信しないことによって、特定する構成としても良い。即ち、図18に示すように制御手段610は、RT信号を受信するとタイマとして計時手段602を用いて時間を計測する(ステップS1803)。その後RT信号を受信した場合には(ステップS1804でNO)、計時手段602をリセットして、再び時間の計測を行う(ステップS1803)。一方、所定の時間を経過しても、RT信号を受信しなかった場合には(ステップS1804でYES)、RT遊技が終了したものと判断し(ステップS1805)、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0144】
また、RT遊技の終了時を、RT信号を受信することなく、スタート信号のみを受信したことによって、特定する構成としても良い。即ち、制御手段610は、RT信号を受信することなく、スタート信号のみを受信した場合には、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0145】
<遊技場管理システムの使用例5>
次に、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力される構成である場合について説明する。なお本使用例では、RT期間が終了するとその時点でRT信号の出力も終了する。
【0146】
RT遊技の開始時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し、基準ベース値と比較する(図11参照)。その結果、算出したベース値が基準ベース値より大きい場合には、RT遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果が通常遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0147】
また、RT遊技の開始時の特定については、RT信号の遅延時間に基づいて算出する構成としても良い。即ち、図19に示すように制御手段610は、最初のRT信号を受信すると(ステップS1901)、計時手段602を用いて現在時刻を参照すると共に、RT信号の遅延時間を呼び出して(ステップS1902)、現在時刻から減算し(ステップS1903)、減算後の時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0148】
また、RT遊技の実際の開始時からRT信号が出力されるまでどの程度のゲーム数のずれがあるかが判明している場合は、当該判明しているゲーム数のずれに従って、RT遊技の開始時を、RT信号の最初の受信時から補正する構成としても良い。
【0149】
RT遊技の終了時の特定については、制御手段610は、RT信号を受信することなくスタート信号のみを受信した場合にはRT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0150】
RT遊技の終了時の特定については、次の構成により行っても良い。即ち、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し(図14参照)、基準ベース値と比較する。その結果、算出したベース値が基準ベース値とかわらない、あるいは基準ベース値より小さい場合には、通常遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0151】
また、RT遊技の終了時の特定については、制御手段610が、RT信号の受信によりRT遊技へ移行したものと判断すると、制御手段610はスタート信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し、1RT期間における所定のゲーム数と算出したスタート回数と比較する構成としても良い。比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0152】
また、RT遊技の終了時を、BB信号又はRB信号を受信したことによって特定する構成としても良い。即ち、BB信号あるいはRB信号を受信すると、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0153】
また、RT遊技の終了時を、最後にRT信号を受信してから所定の時間を経過してもRT信号を受信しないことによって、特定する構成としても良い。即ち、制御手段610は、RT信号を受信するとタイマとして計時手段602を用いて時間を計測する。その後RT信号を受信した場合には、計時手段602をリセットして、再び時間の計測を行う。一方、所定の時間を経過しても、RT信号を受信しなかった場合には、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0154】
<遊技場管理システムの使用例6>
次に、RT期間中のスタートレバー135の操作の受付に応じてRT信号が出力されるが、当該RT信号は数ゲーム分遅れて出力される構成である場合について説明する。なお本使用例では、実際のRT期間が終了しても残りのRT信号は出力される。即ち、実際のRT期間の始期及び終期よりもRT信号の出力期間が数ゲーム分遅れて出力される構成である。
【0155】
RT遊技の開始時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し、基準ベース値と比較する(図11参照)。その結果、算出したベース値が基準ベース値より大きい場合には、RT遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果が通常遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技に移行したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0156】
RT遊技の開始時の特定については、RT信号の遅延時間に基づいて算出する構成としても良い。即ち、制御手段610は、最初のRT信号を受信すると、計時手段602を用いて現在時刻を参照すると共に、RT信号の遅延時間を呼び出して、現在時刻から減算し、減算後の時刻をRT遊技の開始時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0157】
また、RT遊技の実際の開始時からRT信号が出力されるまでどの程度のゲーム数のずれがあるかが判明している場合は、当該判明しているゲーム数のずれに従って、RT遊技の開始時を、RT信号の最初の受信時から補正する構成としても良い。
【0158】
RT遊技の終了時の特定については、制御手段610は、複数ゲーム分のベース値を算出し(図14参照)、基準ベース値と比較する。その結果、算出したベース値が基準ベース値以下の場合には、通常遊技の状態と判断する。そして判断結果記憶領域653に記憶されている前回の判断結果を参照し、記憶されている判断結果がRT遊技の状態である場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0159】
また、RT遊技の終了時を、BB信号又はRB信号を受信したことによって特定する構成としても良い。即ち、BB信号あるいはRB信号を受信すると、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0160】
また、RT遊技の終了時の特定については、制御手段610が、RT信号の受信によりRT遊技へ移行したものと判断すると、制御手段610はスタート信号の受信履歴に基づいてRT遊技移行後のスタート回数(ゲーム回数)を算出し、1RT期間における所定のゲーム数と算出したスタート回数と比較する構成としても良い。比較の結果、算出したスタート回数が所定のゲーム数に達していた場合には、制御手段610は、RT遊技が終了したものと判断し、計時手段602を用いて現在時刻を参照し、当該時刻をRT遊技の終了時刻としてRT遊技時間記憶領域654に記憶させる。
【0161】
また、RT遊技の実際の開始時からRT信号が出力されるまでどの程度のゲーム数のずれがあるかが判明している場合は、当該判明しているゲーム数のずれに従って、RT遊技の終了時を、RT信号の最後の受信時から遡ったゲーム数分の時点に補正する構成としても良い。
【0162】
<その他の使用例>
なお、RT信号が出力されないスロットマシン100の機種の場合には、図11に示したように、ベース値を算出するとともに基準ベースと比較して、RT遊技の開始と終了を特定する構成とすることができる。
【0163】
また、RT信号が出力されないが、1RT期間におけるゲーム数が固定で、そのゲーム数が判明しているスロットマシン100の機種である場合は、予め1RT期間におけるゲーム数をRT期間ゲーム数記憶領域658に記憶しておく。そして図11に示すような方法でベース値に基づくRT遊技の開始又は終了を特定する。さらに、当該RT遊技の開始からRT期間ゲーム数記憶領域658に記憶したゲーム数分だけ経過した時点におけるスタート信号の受信時刻を、或いは当該RT遊技の終了からRT期間ゲーム数記憶領域658に記憶したゲーム数分だけ遡ったスタート信号の受信時刻を、当該RT期間の始期或いは終期と判断する構成としても良い。
【0164】
なお、スタート信号が出力されないスロットマシン100の機種の 場合は、スタート信号に代えてメダル投入信号に基づいて処理を行っても良い。
【0165】
また、スロットマシン100の機種によっては、1つのRT遊技(RT期間)が終了した直後に次のRT遊技(RT期間)が開始されるものである場合がある。かかる場合は、個々の1RT期間を判別するのではなく、連続する複数のRT期間を実質的に1つのRT期間として、その開始と終了を判別する構成としても良い。その場合には、上述した使用例1〜6で示した構成と同様の構成によって、RT期間の開始時及び終了時を判別する。
【0166】
このように遊技場管理システムを構成することによって、遊技場に設置された各遊技機の1RT期間を特定することが可能となる。そのため例えば、通常状態とRT期間(RT遊技状態)とを区別して管理することにより、遊技機の異常の有無をチェックしたり、遊技機の特性を把握したりすることができるようになるため、遊技場の従業員等のユーザに対し、有用な情報を提供可能となる。
【0167】
なお、上記実施例において説明した処理は、遊技場の開店時間中に常時、または所定の時間間隔や任意のタイミングで実行しても良いし、閉店後のいわゆる締め処理において実行することとしても良い。
【0168】
また、本実施例ではRT遊技の期間を特定する方法について説明したが、ART遊技の期間を特定することとしてもよい。すなわち、ARTは前述のようにRT遊技とAT遊技に同時に移行している状態を指す。したがって、RT遊技の期間と判断する代わりに、ART遊技の期間であると判断するものである。
【0169】
また、本実施例では各演算を管理装置600が行う構成を示したが、これに限定されるものではなく、他の実施例においては上述の各演算を台端末装置400や島端末装置500において行う構成としても良い。この場合、各台端末装置400や島端末装置500に所要の記憶手段や制御手段を設け、それぞれが管理しているスロットマシン100についての演算及び記憶を行う。そして管理装置600が表示手段607に所定の情報を表示させる旨の指示をユーザから受け付けると、管理装置600は当該指示に応じて各台端末装置400や島端末装置500から必要な情報を取得し、表示手段507に表示させる構成とする。
【0170】
また、例えばRT(又はART)の回数をカウントし、各スロットマシン100に対応して設けた表示装置(図示省略)に、RT(又はART)回数を含むRT(又はART)中の遊技情報を表示させる構成としても良い。この場合、RT(又はART)を判断するための演算及びRT(又はART)中の遊技情報を集計する演算は、台端末装置400、島端末装置500、管理装置600のいずれが行っても良い。
【0171】
また、本実施例においては、説明の便宜上、各スロットマシン100のRT遊技の開始時刻又は終了時刻の特定を行う場合、RT信号の受信の有無やベースの算出等のいずれか1つを用いる構成を示したが、これらの限定されるものではなく、RT遊技の開始時刻又は終了時刻を特定することができれば、RT信号の受信の有無とベースの算出というように複数を組み合わせて用いる構成としても良い。組み合わせて用いる構成とすれば、RT遊技の開始時刻又は終了時刻の特定の精度を上げることができ、便宜である。
【0172】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様を取ることが可能である。
【0173】
また本発明は、前述した実施例の機能を実現するプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0174】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、このコンピュータにインストールされるプログラム自体も本発明の技術的範囲に含まれる。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含む。この場合、プログラムの提供方法としては、CD−ROM、DVD等の記憶媒体を用いて提供する方法や、電気通信回線を介して提供する方法等が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0175】
【図1】本発明の一実施例における全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図2】本発明の一実施例における全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図3】本発明の一実施例におけるスロットマシンの全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図4】本発明の一実施例におけるスロットマシンの主制御部を示す回路ブロック図である。
【図5】本発明の一実施例における稼働信号の流れを示した説明図である。
【図6】本発明の一実施例におけるスロットマシンのRT信号の出力パターンを示すタイムチャートである。
【図7】本発明の一実施例におけるスロットマシンの各リールに施された図柄配列を示す図である。
【図8】本発明の一実施例におけるスロットマシンの主制御部のメイン処理の流れを示す流れ図である。
【図9】本発明の一実施例における管理装置のハードウェア構成を例示的に示す概念図である。
【図10】本発明の一実施例における管理装置の記憶領域の構成を例示的に示す概念図である。
【図11】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図12】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図13】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図14】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図15】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図16】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図17】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図18】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【図19】本発明の一実施例における管理装置の行う処理の流れを示す流れ図である。
【符号の説明】
【0176】
100:スロットマシン、101:本体、102:前面扉、110:左リール、111:中リール、112:右リール、113:図柄表示窓、114:入賞ライン、120:入賞ライン表示ランプ、121:スタートランプ、122:再遊技ランプ、123:告知ランプ、124:メダル投入可能ランプ、125:貯留枚数表示器、126:遊技情報表示器、127:払出枚数表示器、128:リールパネルランプ、129:遊技メダル投入ランプ、130:ベットボタン、131:ベットボタン、132:ベットボタン、133:メダル返却ボタン、134:精算ボタン、135:スタートレバー、136:ストップボタンユニット、137:ストップボタン、138:ストップボタン、139:ストップボタン、140:ドアキー孔、141:メダル投入口、143:音孔、144:サイドランプ、155:メダル払出口、157:液晶表示装置、160:演出装置、161:メダル受皿、162:タイトルパネル、163:シャッタ、163a:右シャッタ、163b:左シャッタ、180:音孔、
300:主制御部、302:基本回路、304:CPU、306:ROM、308:RAM、310:I/O、312:カウンタタイマ、314:WDT、315a:水晶発振器、315b:水晶発振器、316:乱数値生成回路、318:各種センサ、320:センサ回路、322:駆動回路、324:駆動回路、326:駆動回路、328:駆動回路、330:電圧監視回路、334:情報出力回路、336:各種ランプ、338:起動信号出力回路、400:台端末装置、500:島端末装置、600:管理装置、602:計時手段、603:外部記録媒体接続手段、604:メディア、605:記憶手段、606:入力手段、607:表示手段、608:通信手段、609:バス、610:制御手段、651:ベース算出基本情報記憶領域、652:基準ベース値記憶領域、653:判断結果記憶領域、654:RT遊技時間記憶領域、655:メダル払出信号受信履歴記憶領域、656:メダル投入信号受信履歴記憶領域、657:スタート信号受信履歴記憶領域、658:RT期間ゲーム数記憶領域、659:RT信号遅延時記憶領域、701:ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場に複数設置される遊技機から出力される稼働信号を受信して、前記遊技機に係る稼働状況を管理する遊技場管理装置であって、
前記稼働信号に基づいて前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時を特定する管理装置制御手段とを有することを特徴とする、遊技場管理装置。
【請求項2】
記憶手段を更に有し、比較対象となる基準払出率を前記記憶手段に記憶し、
前記稼動信号は少なくとも、遊技機から遊技媒体を払い出したことを示すメダル払出信号及び前記遊技機に遊技媒体が投入されたことを示すメダル投入信号とを含み、
前記管理装置制御手段は、前記メダル払出信号及びメダル投入信号に基づいて、予め定められた所定のゲーム範囲における払出率を算出し、当該算出した払出率と前記基準払出率との比較結果に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時の特定を行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項3】
前記稼動信号は、少なくとも当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時の特定を、前記RT信号に基づいて行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項4】
前記稼動信号は、少なくとも前記遊技機の遊技状態がボーナス遊技状態であることを示すボーナス信号を含み、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を、前記ボーナス信号に基づいて行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項5】
前記稼動信号は少なくとも、前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
記憶手段を更に有し、前記遊技機の遊技状態がRT状態である期間におけるゲーム数を当該記憶手段に記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を、前記稼働信号であるスタート信号に基づいてゲーム数を算出し、算出したゲーム数と、前記記憶手段に記憶したRT状態である期間におけるゲーム数と、の比較に基づいて行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項6】
前記稼動信号は少なくとも当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
時間を計測する計時手段を設け、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号の受信時に前記計時手段を用いて計時を開始し、所定時間経過時における前記RT信号の受信の有無に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項7】
前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号及び前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
当該RT信号は、RT状態期間中にスタート信号とともに前記遊技機から出力され、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号の受信の有無に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項8】
前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
記憶手段を更に有し、当該記憶手段には、前記遊技機における遊技状態がRT状態となったときと前記遊技機からRT信号が出力されるときとの差を示すRT信号遅延時間を記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号を受信すると、当該RT信号の受信時から、前記記憶手段に記憶された前記RT信号遅延時間に相当する時間遡った時点を、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時として特定することを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項9】
前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号及び前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
記憶手段を更に有し、当該記憶手段には、前記遊技機における遊技状態がRT状態となったときに出力されるスタート信号と、前記遊技機からRT信号が出力されるときの差を示すRT信号遅延ゲーム数を記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号を受信すると、当該RT信号の受信時に係るゲームから前記記憶手段に記憶している前記RT信号遅延ゲーム数に相当するゲーム数分遡った時点を、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時として特定することを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項1】
遊技場に複数設置される遊技機から出力される稼働信号を受信して、前記遊技機に係る稼働状況を管理する遊技場管理装置であって、
前記稼働信号に基づいて前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時を特定する管理装置制御手段とを有することを特徴とする、遊技場管理装置。
【請求項2】
記憶手段を更に有し、比較対象となる基準払出率を前記記憶手段に記憶し、
前記稼動信号は少なくとも、遊技機から遊技媒体を払い出したことを示すメダル払出信号及び前記遊技機に遊技媒体が投入されたことを示すメダル投入信号とを含み、
前記管理装置制御手段は、前記メダル払出信号及びメダル投入信号に基づいて、予め定められた所定のゲーム範囲における払出率を算出し、当該算出した払出率と前記基準払出率との比較結果に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時の特定を行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項3】
前記稼動信号は、少なくとも当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時又は終了時の特定を、前記RT信号に基づいて行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項4】
前記稼動信号は、少なくとも前記遊技機の遊技状態がボーナス遊技状態であることを示すボーナス信号を含み、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を、前記ボーナス信号に基づいて行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項5】
前記稼動信号は少なくとも、前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
記憶手段を更に有し、前記遊技機の遊技状態がRT状態である期間におけるゲーム数を当該記憶手段に記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を、前記稼働信号であるスタート信号に基づいてゲーム数を算出し、算出したゲーム数と、前記記憶手段に記憶したRT状態である期間におけるゲーム数と、の比較に基づいて行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項6】
前記稼動信号は少なくとも当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
時間を計測する計時手段を設け、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号の受信時に前記計時手段を用いて計時を開始し、所定時間経過時における前記RT信号の受信の有無に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項7】
前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号及び前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
当該RT信号は、RT状態期間中にスタート信号とともに前記遊技機から出力され、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号の受信の有無に基づいて、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の終了時の特定を行うことを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項8】
前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号を含み、
記憶手段を更に有し、当該記憶手段には、前記遊技機における遊技状態がRT状態となったときと前記遊技機からRT信号が出力されるときとの差を示すRT信号遅延時間を記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号を受信すると、当該RT信号の受信時から、前記記憶手段に記憶された前記RT信号遅延時間に相当する時間遡った時点を、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時として特定することを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項9】
前記稼動信号は少なくとも、当該遊技機の遊技状態がRT状態であることを示すRT信号及び前記遊技機に設けた回胴装置が回動したことを示すスタート信号を含み、
記憶手段を更に有し、当該記憶手段には、前記遊技機における遊技状態がRT状態となったときに出力されるスタート信号と、前記遊技機からRT信号が出力されるときの差を示すRT信号遅延ゲーム数を記憶し、
前記管理装置制御手段は、前記RT信号を受信すると、当該RT信号の受信時に係るゲームから前記記憶手段に記憶している前記RT信号遅延ゲーム数に相当するゲーム数分遡った時点を、前記遊技機における遊技状態がRT状態である期間の開始時として特定することを特徴とする、請求項1に記載の遊技場管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−94425(P2013−94425A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239830(P2011−239830)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(501005966)大都販売株式会社 (110)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(501005966)大都販売株式会社 (110)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]