説明

遊技機

【課題】装飾制御手段からの制御信号に基づいて異なる装飾駆動物を駆動する2つのシフトレジスタ式ドライバに対し、適切な制御コマンドを出力する。
【解決手段】装飾駆動物4b,41bの制御信号を出力する装飾制御手段260bと装飾駆動物を駆動する2つの装飾駆動回路261,41aとカウンタ回路41dとカウンタ回路に第2クロック信号を出力する発振回路41eとカウンタ回路からの2つのカウンタ信号の論理信号を出力する第1論理回路とを設け、カウンタ回路は装飾制御手段からのクロック信号のリセット端子への入力が停止した場合にカウンタ信号を出力し、装飾駆動回路261には装飾制御手段からデータ信号とクロック信号とラッチ信号とイネーブル信号とを入力し、装飾駆動回路41aには装飾制御手段からデータ信号とクロック信号を入力し、カウンタ回路の第2カウンタ信号をイネーブル信号と第1論理回路の論理積信号を入力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特に、いわゆるセブン機、羽根物、権利物といったパチンコ
遊技機や組合せ式遊技機(アレンジボール遊技機)や回胴式遊技機(スロットマシン)等
の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ランプが設けられた可動役物をモータで回転駆動させる遊技機(特許文献1
参照)。特許文献1に記載の遊技機では、固定側と回転側との電気的接点を保つために、
スリップリング(回転式集電装置)を用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−312912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、固定側から回転側に信号を伝達する構成においては、固定側と回転側とを
つなぐ信号線が少ない程、固定側と回転側の接続部を小型化できるとともに、故障の要因
が少なくなって信頼性を向上させることができる。
【0005】
しかしながら、固定側ランプを駆動する固定側装飾駆動回路と回転側ランプを駆動する
回転側装飾駆動回路としてシフトレジスタ式ドライバを用いる場合には、回転側装飾駆動
回路にも4つの信号(データ、クロック、ラッチ、イネーブル)を入力する必要があり、
固定側と回転側とをつなぐ信号線を少なくした場合に、回転側装飾駆動回路に適切に制御
信号を送信できないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、装飾制御手段からの制御信号に基づいて、異なる装飾駆動物を駆動
する2つのシフトレジスタ式ドライバに対し、適切な制御コマンドを出力可能とすること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、第1装飾駆動物と第2装飾駆動物が設けられた遊技機であって、
前記第1装飾駆動物及び前記第2装飾駆動物を制御する制御信号として、データ信号、
第1クロック信号、第1ラッチ信号及び第1イネーブル信号を送信する装飾制御手段と、
前記装飾制御手段から前記制御信号を受信し、該制御信号に基づいて前記第1装飾駆動
物を駆動する第1装飾駆動回路と、
前記装飾制御手段から前記制御信号を受信し、該制御信号に基づいて前記第2装飾駆動
物を駆動する第2装飾駆動回路と、
所定の信号を受信するクロック信号線及びリセット信号線を有し、第1カウンタ信号及
び第2カウンタ信号を所定周期で順に送信可能なカウンタ回路と、
一定間隔で第2クロック信号を送信可能な発振回路と、
前記カウンタ回路が送信する前記第1カウンタ信号と前記第2カウンタ信号とを受信し
、前記第1カウンタ信号と前記第2カウンタ信号との論理信号からなる第1出力信号を送
信する第1論理回路と、
所定の信号を受信するクロック信号線及びクリア信号線を有し、当該クロック信号線が
受信する信号の状態によって異なる状態となる第2出力信号を送信する第2論理回路と、
前記装飾制御手段が送信する前記第1クロック信号と、前記第2論理回路が送信する第
2出力信号とを受信し、前記第1クロック信号と前記第2出力信号との論理信号からなる
第3出力信号を送信する第3論理回路と、を備え、
前記カウンタ回路のクロック信号線は、前記発振回路から送信される前記第2クロック
信号を受信し、前記カウンタ回路のリセット信号線は、前記第3論理回路から送信される
前記第3出力信号を受信し、
前記第2論理回路のクロック信号線は、前記第1論理回路から送信される前記第1出力
信号を受信し、前記第2論理回路のクリア信号線は、前記装飾制御手段から送信される第
1クロック信号を受信し、
前記第2論理回路のクリア信号線が、前記第1クロック信号を受信している場合には、
前記第2出力信号は第1の状態とされ、
前記カウンタ回路は、前記第3論理回路から送信される前記第3出力信号を、前記カウ
ンタ回路のリセット信号線から受信している場合には、前記第1カウンタ信号及び第2カ
ウンタ信号を送信せず、前記第3出力信号を、前記カウンタ回路のリセット信号線から受
信していない場合には、前記第1カウンタ信号及び前記第2カウンタ信号を順次送信する
ように構成され、
前記第1装飾駆動回路は、前記装飾制御手段から前記制御信号のうち前記データ信号、
前記第1クロック信号、前記第1ラッチ信号及び前記第1イネーブル信号を受信し、前記
第1クロック信号を受信する毎に受信したデータを第1シフトレジスタでシフトして蓄積
し、前記第1ラッチ信号及び前記第1イネーブル信号に基づいて前記第1シフトレジスタ
に蓄積されているデータを送信して前記第1装飾駆動物を駆動するシフトレジスタ式ドラ
イバとして構成され、
前記第2装飾駆動回路は、前記装飾制御手段から前記制御信号のうち前記データ信号と
前記第1クロック信号とを受信し、前記カウンタ回路から送信される前記第2カウンタ信
号を第2イネーブル信号として受信し、前記第1論理回路から送信される前記第1出力信
号を第2ラッチ信号として受信し、前記第1クロック信号を受信する毎に受信したデータ
を第2シフトレジスタでシフトして蓄積し、前記第1クロック信号の送信停止にともなっ
て送信される前記第2ラッチ信号および前記第2イネーブル信号に基づいて前記第2シフ
トレジスタに蓄積されているデータを送信して前記第2装飾駆動物を駆動するシフトレジ
スタ式ドライバとして構成され、
前記第3論理回路は、前記第2出力信号が前記第1の状態となっている場合には、前記
第1クロック信号の送信に応じて前記第3出力信号を前記カウンタ回路のリセット信号線
に送信し、前記第1クロック信号の出力停止にともなって、前記第1出力信号が前記第2
論理回路のクロック信号線に送信されて前記第2出力信号が前記第1の状態と異なる第2
の状態となった場合には、前記第1クロック信号の送信によらず、前記第3出力信号を前
記カウンタ回路のリセット信号線に送信するように構成されていることを特徴としている。
【0008】
このように、第1クロック信号、カウンタ回路及び発振回路を用いて第2ラッチ信号と
第2イネーブル信号を生成することで、少ない信号線で接続された第2装飾駆動回路を作
動させることができる。これにより、異なる装飾駆動物を駆動する2つのシフトレジスタ
式ドライバに対し、1個の装飾制御手段から適切な制御コマンドを出力することが可能と
なる。
【0009】
さらに、第1カウンタ信号及び第2カウンタ信号を出力させるため(すなわち、第2ラ
ッチ信号及び第2イネーブル信号を出力させるため)、第1クロック信号の出力を停止し
た後、第1カウンタ信号及び第2カウンタ信号の出力に伴って第1出力信号が出力され、
当該第1出力信号が第2論理回路に入力されることで、第2出力信号の状態が(ローレベ
ルからハイレベルに)変更する。これに伴い、第1クロック信号の出力停止により停止し
ていた第3出力信号を出力し、カウンタ回路をリセット状態とすることができる。
【0010】
そして、第1装飾駆動回路又は第2装飾駆動回路を制御するための、次のデータ信号及
び第1クロック信号が出力されるまで、カウンタ回路から第1カウンタ信号及び第2カウ
ンタ信号が出力されることを防止し、当該カウンタ回路をリセット状態で維持することが
できる。
【0011】
ここで、第1論理回路及び第3論理回路として、第1AND回路及び第2AND回路を
例示することができる。この場合、第1AND回路には、カウンタ回路から第1カウンタ
信号線(第1カウンタ信号の出力ライン)及び第2カウンタ信号線(第2カウンタ信号の
出力ライン)が接続され、第1AND回路からの出力信号線は、後述の第2論理回路及び
第2装飾駆動回路に接続される。そして、カウンタ回路から出力される第1カウンタ信号
及び第2カウンタ信号の両信号がハイレベル状態となった場合に(両信号が同時に出力さ
れた場合に)、第1AND回路から論理積信号が出力され、第2論理回路及び第2装飾駆
動回路に論理積信号が入力される構成となっている。また第2AND回路には、第2論理
回路から第2出力信号線(第2出力信号の出力ライン)及び装飾制御手段から第1クロッ
ク信号線(第1クロック信号の出力ライン)が接続され、第2AND回路からの出力信号
線は、カウンタ回路のリセット信号線に接続される。
【0012】
また、第2論理回路として、フリップフロップ回路を例示することができる。当該フリ
ップフロップ回路は、出力信号(第2出力信号)の状態をハイレベル又はローレベルの状
態(又は、1又は0)として保持(記憶)可能である。フリップフロップ回路のクリア信
号線には、装飾制御手段から第1クロック信号線が接続され、当該第1クロック信号が入
力されている場合は、フリップフロップ回路が所定のクリア状態(第2出力信号がローレ
ベルの状態)とされる。またフリップフロップ回路のクロック信号線には、第1論理回路
から第1出力信号線が接続され、当該第1出力信号が入力した場合には、フリップフロッ
プ回路が保持する信号の状態、すなわち第2出力信号の状態が変更される(ハイレベルの
状態となる)。そして再度クリア信号線に第1クロック信号が入力されれば、再度フリッ
プフロップ回路が保持する信号の状態が変更される(ローレベルの状態となる)。
【0013】
また、「信号の入力(出力)」とは、信号状態の変化を検知することをいい、信号レベ
ルとしてローレベルを基準とした場合には、信号レベルが(所定時間以上)ハイレベルと
なったことをもって信号の入力(出力)としてもよいし、また、信号レベルとしてハイレ
ベルを基準とした場合には、信号レベルが(所定時間以上)ローレベルとなったことをも
って信号の入力(出力)としてもよい。
【0014】
また、本発明の遊技機は、前記装飾制御手段と、前記第1装飾駆動回路は、前記本体に
対して固定された固定側回路として構成され、
前記第2装飾駆動回路、前記カウンタ回路と、前記発振回路と、前記第1論理回路と、
前記第2論理回路と、前記第3論理回路は、前記本体に対して回転可能に設けられた回転
体に配置された回転側回路として構成され、
前記固定側回路に接続された固定側接続端子と、前記回転側回路に接続された回転側接
続端子との間で、4本の配線によって電気的接続を保つ回転接続手段を備え、
前記4本の配線は、電源ラインと、グランドラインと、前記装飾制御手段からの前記デ
ータ信号が送信されるデータ信号線と、前記装飾制御手段からの前記第1クロック信号が
送信されるクロック信号線とからなるものとしてもよい。
【0015】
回転側にラッチ信号とイネーブル信号を生成するカウンタ回路及び第1論理回路を設け
ることで、固定側と回転側とを接続する配線数が限られた構成においても、回転側に設け
られたシフトレジスタ式の第2装飾駆動回路を適切に作動させることができる。
【0016】
ここで、例えば固定側回路は、遊技機の遊技盤や枠等(後述の「本体」)に固定して設
けられ、回転側回路は、モータの回転軸に設けられた回転部材に固定して設けられている
(すなわち、回転可能に設けられている)。
【0017】
また、本発明の遊技機は、前記回転接続手段は、スリップリングとして構成されている
ものとしてもよい。
【0018】
このように回転接続手段としてスリップリングを用いることによって、回転側接続端子
と固定側接続端子の電気的接続を適切に保持することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上の本発明の構成により、飾制御手段からの制御信号に基づいて、異なる装飾駆動物
を駆動する2つのシフトレジスタ式ドライバに対し、適切な制御コマンドを出力すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を適用した実施例に係る遊技機の正面図である。
【図2】遊技盤の正面図である。
【図3】可動役物の構成を示す正面図である。
【図4】(a)は可動役物の斜視図、(b)は可動役物の側面図、(c)は可動役物の斜視図である。
【図5】電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】サブ制御部CPUと固定側装飾駆動回路と回転側装飾駆動回路のブロック図である。
【図7】ラッチ・イネーブル生成回路を示すブロック図である。
【図8】サブ制御CPUが出力する各種信号と、カウンタ回路が出力する各種信号と、AND回路の出力信号のタイミングチャートである。
【図9】本発明の論理回路の変形例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変
動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタ
イプ(いわゆるセブン機タイプ)のパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に本発明
を適用した実施例について説明する。
【0022】
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は
、外枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えて
いる。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4
等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。なお、外枠2、中
枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、遊技盤20、裏機構盤等が本発明の「本体」に相
当している。
【0023】
外枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものである。中枠3はプラスチック
製で遊技機1の本体枠を構成するもので、外枠2の内側にはめ込まれて設置されており、
外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。この中枠3は、上側2/3程度を占め
る枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊
技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下
皿部6が設けられている。なお、遊技盤20は枠体部(中枠3)に対して着脱自在に設け
られている。下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射手段を構成する発射装置ユ
ニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けら
れている。
【0024】
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。
前面枠4はプラスチック製であり、その奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能に
するために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに
対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている
。前面枠4における遊技盤20の周囲には、固定側ランプ4b(枠ランプ)が設けられて
いる。本実施例の固定側ランプ4bは、LEDから構成されている。これらのランプ4b
は、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
【0025】
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。
上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと
、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5
aの上面には、演出ボタン5d(操作手段の一態様)や球貸ボタン5e等が設けられてい
る。演出ボタン5dは、皿外縁部5aの上面に突出して設けられており、遊技者が押圧操
作することで下方に移動するとともに、押圧を解くことで図示しない弾性手段(例えばバ
ネ部材)により上方に移動する出没式の押しボタンとして構成されている。
【0026】
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内
部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端
には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット(図示略
)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触
れていることを検出する接触検知手段(接触検知センサ)としてのタッチスイッチ8aが
設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的
に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
【0027】
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施
錠するためのものである。
【0028】
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜
10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部
スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとか
らなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)
が装着されている。
【0029】
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図2は遊技盤20の正面図
である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けら
れているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。
【0030】
図2に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面(盤面)に設けられた外レール
22と内レール23とにより、略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21
内には、中央装置24、普通図柄作動ゲート27、大入賞装置(特別電動役物)33、始
動口28、左入賞口34,35、右入賞口36,37、可動役物40、第1装飾部材50
、第2装飾部材60等の遊技装置が配設されている。また、遊技領域21には各遊技装置
との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。
【0031】
中央装置(センター役物)24は遊技領域21の略中央部に配置され、演出表示装置2
5を備えている。本実施例では、演出表示装置25として大型の液晶表示装置を用いてお
り、演出表示装置25の表示領域では各種演出表示が行われる。また、本実施例の遊技機
1では、遊技領域21における中央装置24の上方に、可動役物40が設けられている。
可動役物40については、後で詳細に説明する。
【0032】
大入賞装置33は遊技領域21における中央装置24の下方に配置されている。第1装
飾装置50は遊技領域21における大入賞装置33の左側に配置され、第2装飾装置60
は遊技領域21における大入賞装置33の右側に配置されており、装飾装置50,60は
いわゆるサイド飾りを構成している。また、第1装飾装置50には左入賞口34,35が
一体化されており、第2装飾装置60には右入賞口36,37が一体化されている。
【0033】
普通図柄作動ゲート27は、中央装置24の左側に設けられている。普通図柄作動ゲー
ト27の内部には、遊技球の通過を検知する普通図柄作動ゲート検知スイッチ27s(図
5参照)が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過することで、普通図
柄が変動開始する。
【0034】
始動口28は、中央装置24の中央位置の下方に設けられている。始動口28は、遊技
盤20の盤面上を流下する遊技球を受け入れる遊技球受入口が形成された2つの入球口を
上下方向に並べて配置したもので、上側に設けられた第1始動口28aと下側に設けられ
た第2始動口28bとから構成されている。
【0035】
第1始動口28aは、遊技球受入口の大きさが変化せず遊技球の入球可能性が一定とさ
れる固定式の始動口として構成されており、遊技球の入球が常時可能となっている。一方
、第2始動口28bはいわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部を備えており、この
一対の翼片部の上端間隙が遊技球受入口となっている。この一対の翼片部は、各々左右方
向に傾動することで開閉動作を行うものとされており、この開閉動作により、第2始動口
28bは一対の翼片部の遊技球受入口の大きさが変化する可変式の始動口として構成され
ている。
【0036】
始動口28の内部には、遊技球の入球を検知する始動口入球検知スイッチ28s(図5
参照)と、一対の翼片部を作動させるための始動口ソレノイド28c(図5参照)とが備
えられている。始動口入球検知スイッチ28sは、第1始動口28aに入球した遊技球を
検知するスイッチと、第2始動口28bに入球した遊技球を検知するスイッチの2種類の
スイッチから構成されている。第2始動口28bの一対の翼片部が左右に開動作した場合
には、第2始動口28bの遊技球受入口の大きさが通常時より拡大され、第2始動口28
bは遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となる。一方、一対の翼片部が立設された
場合には、第2始動口28bの遊技球受入口の大きさが遊技球の直径より僅かに大きい(
遊技球1個が通過可能な)通常の大きさとされ、第2始動口28bは遊技球の入球可能性
が小さくなる(または入球不能となる)通常状態(閉鎖状態)となる。遊技球が始動口2
8a、28bに入球することで、後述の特別図柄が変動開始する。
【0037】
大入賞装置33は、始動口28の下方に配設されている。ここで、大入賞装置33は、
帯状に開口された大入賞口33aと、この大入賞口33aを開放・閉鎖する開閉板33b
と、この開閉板33bを作動させるための大入賞口ソレノイド33c(図5参照)と、遊
技球の入球を検知する入球検知スイッチ33s(図5参照)とから主に構成されている。
【0038】
大入賞装置33の左斜め上方と右斜め上方には、左入賞口34,35と右入賞口36,
37が設けられている。これら入賞口の内部には、それぞれ入賞口入球検知スイッチ(図
示せず)が設けられている。
【0039】
第1装飾部材50には、複数のLEDが設けられており、これらのLEDの組合せによ
り、普通図柄表示部51、普図保留表示部52、特別図柄保留表示部53が構成されてい
る。同様に第2装飾部材60には、複数のLEDが設けられており、これらのLEDの組
合せにより、特別図柄表示部61が構成されている。
【0040】
普通図柄表示部51は、1個のLEDから構成されており、このLEDにより普通図柄
の表示が行われる。普通図柄表示部51では、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われ
る。普通図柄表示部51では、普通図柄作動ゲート27を遊技球が通過することにより普
通図柄が変動開始し、所定時間経過後に普通図柄が当り普通図柄の表示態様あるいは外れ
普通図柄の表示態様で停止表示される。そして、普通図柄が予め設定された当り普通図柄
の表示態様で停止表示すると、第2始動口28bが所定時間(例えば0.1秒)だけ開放
される。
【0041】
本実施例では、普通図柄当否判定用乱数が用意されており、この普通図柄当否判定用乱
数は、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した際に、第2始動口28bを作動させる
か否かの普通図柄当否判定に用いられる。普通図柄当否判定用乱数には、予め当り値が設
定されており、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したタイミングで取得された普通
図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定さ
れた場合には、普通図柄表示部51で停止表示される普通図柄は、当り普通図柄の表示態
様に決定される。一方、外れと判定された場合(取得された普通図柄当否判定用乱数が当
り値と一致しない場合)には、普通図柄表示部51で停止表示される普通図柄は外れ普通
図柄の表示態様に決定される。なお、普通図柄当否判定および普通図柄の停止図柄の決定
は、後述の主制御部200によって行われる。
【0042】
ここで、普通図柄の保留について説明する。普図保留表示部52には普通図柄保留数が
表示され、普通図柄作動ゲート27を通過した遊技球の数を最大保留数(本実施例では4
個)まで保留可能となっている。そして、次回の普通図柄当否判定が行われ普通図柄の変
動表示が開始する毎に、未始動回数(保留数)が消化され、普通図柄保留数が1個ずつ減
少する。普図保留表示部52は2つのLEDからなり、2個のLEDの消灯、点灯、およ
び点滅を組み合わせることで、4個を上限として保留数を表示することができる。普通図
柄の保留および保留消化は、後述の主制御部200によって行われる。普通図柄の保留に
伴って、普通図柄当否判定用乱数が主制御部200のRAMの所定領域に記憶される。
【0043】
次に、特別図柄について説明する。特別図柄表示部61は、7個のLEDから構成され
ており、これらのLEDにより特別図柄が表示される。特別図柄表示部61を構成する各
LEDは、点灯および消灯が可能となっており、これら各LEDの点灯および消灯の組合
せにより特別図柄の複数の表示態様を表示できる。そして、7個のLEDで表示される特
別図柄の組合わせのうち、特定の組合せが当り特別図柄(大当り図柄)として設定されて
おり、当り特別図柄以外が外れ特別図柄(外れ図柄)と設定されている。本実施例では、
特別図柄の変動表示を各LEDが点灯と消灯を繰り返す点滅表示で行うものとしている。
【0044】
特別図柄表示部61では、始動口28に遊技球が入球することにより特別図柄が変動開
始し、所定時間経過後に特別図柄が大当り図柄あるいは外れ図柄で停止表示される。本実
施例では、遊技球が始動口28に入球した際に取得され、大当り遊技(特別遊技)を実行
するか否かの特別図柄当否判定に用いられる特別図柄当否判定用乱数が設けられている。
さらに、特別図柄の停止図柄を決定するための特別図柄決定用乱数が設けられている。
【0045】
始動口28の遊技球入球に伴って、特別図柄当否判定用乱数と特別図柄決定用乱数が取
得され、この取得された特別図柄当否判定用乱数と特別図柄決定用乱数は、主制御部20
0のRAMの所定領域(保留記憶領域)に記憶される。
【0046】
ここで、特別図柄の保留について説明する。特別図柄保留表示部53は2つのLEDか
らなり、2個のLEDの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、それぞれ4個を
上限として保留数を表示することができる。
【0047】
始動口28に入球した遊技球数は、特別図柄保留数として最大保留数(本実施例では4
個)に達するまで保留可能となっている。そして、特別図柄保留数は、特別図柄当否判定
が行われ特別図柄の変動表示が開始される毎に消化され、1個ずつ減少する。なお、特別
図柄の保留(特別図柄用乱数の取得・記憶)、保留消化(特別図柄当否判定)は、後述の
主制御部200によって行われる。
【0048】
特別図柄当否判定は、特別図柄が変動表示を開始する際に行われる。特別図柄当否判定
用乱数には、当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が始動口28に入球したタイ
ミングで取得された特別図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に大当りと判定され
る。
【0049】
そして、特別図柄当否判定の結果が大当りの場合には、特別図柄表示部61で停止表示
される特別図柄は大当り図柄(確変大当り図柄または通常大当り図柄)に決定される。な
お、特別図柄の大当り図柄の種類は特別図柄決定用乱数に基づき決定される。一方、特別
図柄当否判定が外れの場合には、特別図柄表示部61で停止表示される特別図柄が外れ図
柄に決定される。
【0050】
また、特別図柄当否判定、特別図柄の変動態様の決定、特別図柄の停止図柄の決定、特
別図柄の変動表示および停止表示は、後述の主制御部200によって行われるように構成
されている。
【0051】
次に、大当り遊技(特別遊技)について説明する。特別図柄表示部61で停止表示され
た特別図柄が当り特別図柄であった場合(特別図柄当否判定の結果が大当りだった場合)
に、主制御部200は遊技者に相対的に有利な大当り遊技(特別遊技)を開始させる。大
当り遊技は、大入賞装置33を作動させる、換言すると大入賞口33aを複数回開閉させ
ることで、大入賞口33aへの遊技球の入球に関して遊技者に利益(賞球)を付与するも
のである。大当り遊技は、後述の特別電動役物遊技処理が繰り返し実行されることによっ
て実現される。
【0052】
大当り遊技中(特別遊技中)は、大入賞装置33が作動し、大入賞口33aへの遊技球
の入球に応じて、所定数の賞球(例えば、1個の入球に対して15個の賞球)が払い出さ
れる。具体的には、大当り遊技の開始により、大入賞装置(特別電動役物)33を連続し
て作動させ、大入賞口33aを開放状態と閉鎖状態とに切り替える大入賞口開閉動作が複
数回連続して行われる。大入賞装置33の作動開始により、大入賞口33aが開放状態と
なる。この開放状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口33a
が閉鎖状態となる。所定の終了条件として、大入賞口33aの開放時間が所定時間(本実
施例では30秒)に達したとき、もしくは開放状態の大入賞口33aに入球した遊技球数
が所定数(本実施例では10個)に達したときとすることができる。
【0053】
この大入賞口33aの開放状態の開始から終了までを1ラウンドとした場合、大当り遊
技は、所定数のラウンドが行われることで終了する。大入賞装置33では、大入賞口33
aの開放が終了、すなわち大入賞口33aが閉鎖状態となってから所定時間(例えば30
秒)が経過した後に、大入賞口33aは再び開放状態となり、次のラウンドが開始する。
このような大入賞口33aの開放開始から終了までを1ラウンドとする大入賞口33aの
開閉動作は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では15ラウンド)が終了するまで繰
り返し継続される。
【0054】
本実施例の遊技機では、大当り遊技の終了後、変動時間短縮機能や開放時間延長機能、
確率変動機能が作動する特定遊技(いわゆる時短遊技および確変遊技)が開始される。特
別図柄当否判定には、複数種類の大当りが設定されており、特別図柄当否判定の結果が通
常大当り(特別図柄の停止図柄が通常大当り図柄)の場合には、大当り遊技終了後、時短
遊技が開始され、特別図柄当否判定の結果が確変大当り(特別図柄の停止図柄が確変大当
り図柄)の場合には、大当り遊技終了後、確変遊技が開始される。
【0055】
特別図柄当否判定の結果が通常大当り(特別図柄の停止図柄が通常大当り図柄)の場合
には、大当り遊技の終了後、変動時間短縮機能および第2始動口28bの開放時間を延長
させる開放時間延長機能が作動開始し、時短遊技が開始される。変動時間短縮機能(変動
時間短縮手段)には、普通図柄変動時間を短縮させる普通図柄変動時間短縮機能と、特別
図柄変動時間を短縮させる特別図柄変動時間短縮機能とが含まれている。変動時間短縮機
能および開放時間延長機能は、大当り遊技終了後、次回の大当り遊技が開始されるまでの
間、または特別図柄の変動回数が所定回数(本例では100回)に到達するまで作動する
。開放時間延長機能の作動により、第2始動口28bの開放時間が、例えば、通常時「0
.1秒」であったのが「4.5秒(1.5秒×3回開放あるいは4.5秒×1回開放など
)」に延長される。これにより、第2始動口28bへの遊技球入球頻度が、通常時(開放
延長機能未作動時)に比べて高くなる。なお、変動時間短縮機能および開放時間延長機能
は、主制御部200の制御により作動または停止されるものである。
【0056】
特別図柄当否判定の結果が確変大当り(特別図柄の停止図柄が確変大当り図柄)の場合
には、大当り遊技の終了後、確率変動機能が作動開始し、確変遊技が開始される。確変遊
技では、上記変動時間短縮機能および開放時間延長機能に加え、特別図柄当否判定の確率
、すなわち特別図柄が大当り図柄で停止表示する確率を変更(向上)させる確率変動機能
(確率変動手段)が作動する。確率変動機能作動中は、当否判定用の当り値が増加するこ
とで、特別図柄当否判定の確率が向上する。確率変動機能は、大当り遊技終了後、次回の
大当り遊技が開始されるまで作動する。なお、確変遊技は、主制御部200の制御により
実現されるものである。
【0057】
次に、演出表示装置25で表示される演出図柄について説明する。演出表示装置25の
表示領域には、演出図柄を表示する演出図柄表示部が設けられている。演出図柄表示部の
演出図柄は特別図柄表示部61の特別図柄の変動表示および停止表示に連動して表示され
る。
【0058】
演出図柄表示部は、左図柄が表示される左図柄表示領域、中図柄が表示される中図柄表
示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域からなる3つの図柄表示領域から構成されて
いる。各図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上
下方向(縦方向)に図柄変動方向が設定されている。各図柄表示領域は、「1」〜「9」
からなる図柄をそれぞれ表示可能となっている。
【0059】
演出図柄は、特別図柄の変動表示開始により変動表示を開始し、特別図柄が何れかの図
柄で停止表示されると、演出図柄は特別図柄の停止図柄に応じた図柄で停止表示される。
つまり、演出図柄は特別図柄と同期して変動表示を開始し、かつ、特別図柄と同期して変
動表示を終了して停止表示するものである。演出図柄では、3桁同一の偶数図柄の組合せ
が特別図柄の通常大当り図柄に対応し、3桁同一の奇数図柄の組合せが特別図柄の確変大
当り図柄に対応している。そして、それら以外の図柄の組合せが特別図柄の外れ図柄に対
応している。
【0060】
演出図柄の変動態様(変動パターン)、停止表示される演出図柄の決定、及び、後述す
る可動役物40(回転体41)の回転制御やLED4b、41bの点灯制御は、主制御部
200から送信される変動パターン指定コマンドに基づいて、当該変動パターン指定コマ
ンドを受信したサブ制御部260によって行われるように構成されている。
【0061】
次に、可動役物40を図3、図4に基づいて説明する。図3は、可動役物40の正面図
であり、図4(a)は可動役物40の斜視図、図4(b)は可動役物40の側面図、図4
(c)は図4(a)の反対側から見た可動役物40の斜視図である。
【0062】
図3、図4に示すように、可動役物40には、回転体41、モータ42が設けられてい
る。回転体41は、遊技機1の本体に対して回転可能に配置され、モータ42によって回
転駆動される。回転体41には、回転側装飾駆動回路41aと、当該回転側装飾駆動回路
41aと電気的に接続される複数の回転側ランプ41bが設けられている。本実施例の回
転側ランプ41bは、LEDから構成されている。回転側装飾駆動回路41aは、回転側
ランプ41bを駆動制御する駆動回路であり、シフトレジスタ式ドライバとして構成され
ている。「シフトレジスタ式ドライバ」については後述する。
【0063】
可動役物40には、固定側と回転側の電気的接点を保つためにスリップリング43が設
けられている。図3では、スリップリング43に対応する部分を断面で示している。スリ
ップリング43は、ケーシング44と、ケーシング44に回転可能に収容された回転軸4
5を備えている。ケーシング44は、遊技機1の本体に対して回転不能に固定されている
。回転軸45の一端側は回転体41に接続され、回転軸45の他端側はモータ42に接続
されており、回転軸45を介して、モータ42の回転が回転体41に伝達される。なお、
スリップリング40が本発明の回転接続手段に相当している。
【0064】
回転軸45の外周には、複数の環状の集電環46が固定して設けられ、回転軸42とと
もに回転するように構成されている。本実施例では、4つの集電環46が設けられている
。それぞれの集電環46は、中空状の回転軸42の内部に配される図示しないリード線を
介して回転側装飾駆動回路41bに電気的に接続されている。ケーシング44には、集電
環46に対応して4本のブラシ体47が設けられている。ブラシ体47は、先端が集電環
46と接触するようにケーシング44に固定されており、集電環46が回転した場合にも
、集電環46に対して摺動しながら接触を保つように構成されている。スリップリング4
3には、ブラシ体47と電気的に接続されたコネクタ48が設けられている。コネクタ4
8は、サブ制御部260からの4本の配線と接続されている。これにより、サブ制御部2
60と回転側装飾駆動回路41aは4本の配線で接続される。これら4本の配線は、電力
を供給するための電源ラインと、グランドラインと、回転側装飾駆動回路41aを制御す
る(回転側ランプ41bを点灯制御する)制御信号を送信するための2本の信号線とから
なる。これらの信号線については、後で詳細に説明する。なお、集電環46が本発明の回
転側接続端子(単に回転側端子ともいう)に相当し、ブラシ体47が本発明の固定側接続
端子(単に固定側端子ともいう)に相当している。
【0065】
可動役物40に前述のスリップリング43の構成を備えることで、サブ制御部260の
CPU260bからの指令信号により、モータ42を回転制御(すなわち、回転体41の
回転制御)するためのモータ駆動回路42aの駆動制御と、回転体41に設けられた回転
側装飾駆動回路41aの駆動制御(すなわち、回転側ランプ41bの点灯制御)とを独立
して実行することができる。
【0066】
具体的に、サブ制御部260は、主制御部200から受信した変動パターン指定コマン
ドに基づいて、乱数抽選等を実行して、所定の演出パターンを決定するものである。そし
て回転体41を回転する演出態様を含む演出パターンが選択された場合には、サブ制御部
260のCPU260bは予め定められた所定のタイミングで回転体41を回転させる指
令信号を送信して回転制御を実行する。また、同様に回転側ランプ41bを点灯(消灯、
点滅等)する演出態様を含む演出パターンが選択された場合には、サブ制御部260のC
PU260bは予め定められた所定のタイミングで回転側ランプ41bを点灯(消灯、点
滅等)する指令信号を送信して点灯制御を実行する。また、同様に回転体41を回転する
演出態様、及び回転側ランプ41bを点灯する演出態様の両演出態様を含む演出パターン
が選択された場合には、サブ制御部260のCPU260bは、予め定められた所定のタ
イミングで回転体41を回転させ、回転側ランプ41bを点灯させる指令信号を送信して
回転・点灯制御を実行する。
【0067】
尚、図3及び図4に示すように、可動役物40の回転体41は外形が円形の板状体とさ
れ、外形に沿って、所定間隔に複数の回転側LED41bが配置されている。そして、回
転体を回転させ、回転体の回転位置(LEDの位置)に合わせて所定タイミングで回転側
LED41bを点灯(消灯、点滅)することで、数字、文字、図形等のキャラクタ(予告
図柄)を表示可能となっている。本構成により、主制御部200から受信した変動パター
ン指定コマンドが、当りに係るコマンドであった場合には、可動役物40を回転・点灯制
御することで、当りを予告する(又は当りの可能性が高いことを予告する)キャラクタ(
予告図柄)を表示することができる。また、外れに係るコマンドであった場合には、何も
表示しなくても良いし(回転も点灯もしない)、単に回転体41が回転するだけとしたり
、単にLED41bが点灯するだけとしたり、回転・点灯制御して当りの可能性が低いこ
とを予告(他の予告表示と比較して相対的に当り確率の低いことを意味する予告図柄を表
示)したりすることができる。
【0068】
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図5に基づいて説明する。図5は
、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【0069】
図5に示すように、電子制御装置は、主制御部200と、その主制御部200に接続さ
れた副制御部230、260、280とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御
部(賞球制御部)230、サブ制御部260及び演出表示制御部280から構成される。
主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺
制御基板として払出制御基板230a、サブ制御基板260a及び演出表示制御基板28
0aをそれぞれ備えている。これらの各制御基板や、その他の基板(電源基板、中継基板
、駆動基板、装飾基板、アンプ基板、演出ボタン基板など)は、遊技機1の裏面側に配置
される。
【0070】
各制御部200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給され
ている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御部200、230、2
60、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及
び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備
えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持され
る。
【0071】
主制御部200は、遊技全体の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御
部230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御
部230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
【0072】
主制御部200を構成する主制御基板200aのCPU200bは、CPUコア、内蔵
RAM(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM(以下、単にROMともいう)等を備
えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技
機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU2
00bが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判
定(大当り抽選)を行う当否判定手段を構成している。また、主制御部200のCPU2
00bは、特別図柄の当否判定を実行する際に、乱数抽選により、ROMに格納された特
別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンを決定する。なお、本実施例の主
制御部200のCPU200bの制御周期は2msに設定されている。
【0073】
主制御部200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続され
ている。盤面入力中継基板201には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ27s、始動口
入球検知スイッチ28s、大入賞口入球検知スイッチ33sが接続されており、これらの
信号が主制御部200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、
図柄表示装置51、61、始動口ソレノイド28c、大入賞口ソレノイド33cが接続さ
れており、主制御部200からの制御信号が出力される。さらに、図示を省略しているが
、主制御部200には、外部装置と接続するための外部接続端子を備えた枠用外部端子基
板が接続されており、主制御部200から外部装置への信号出力が可能となっている。
【0074】
払出制御部230を構成する払出制御基板230aは、主制御部200のCPU200
bと同様の構成を有するCPU230bを備えている。払出制御部230には、発射制御
部250、CRユニット13等が接続されている。主制御部200から払出制御部230
には、賞球払出を指示する賞球指示コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号
、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り
許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。
【0075】
払出制御基板230aのCPU230bは、主制御部200からの賞球指示コマンドを
受信すると、そのコマンドが示す賞球数に基づいて、遊技機1の裏面側に設けられた図示
しない遊技球払出装置の払出モータを回転駆動することにより、指定された賞球数分の遊
技球の払い出し(賞球払出)を行う。この遊技球の払い出し(賞球払出)は、遊技機1の
裏面側上部に設けられた図示しない遊技球タンクに貯留された遊技球を、図示しない遊技
球レールを介して遊技球払出装置に供給し、その供給された遊技球を遊技球払出装置の払
出モータの回転駆動により排出することで行われる。
【0076】
発射制御部250には、タッチスイッチ8a、発射停止スイッチ8b等が接続されてお
り、これらのスイッチ8a、8bから操作信号が入力する。また、CRユニット13には
、球貸ボタン5eが接続されており、球貸信号が入力する。
【0077】
サブ制御部260は、遊技の進行に伴って実行される各種演出を制御するサブ制御手段
を構成しており、サブ制御基板260aにはCPU260bや図示しないROM、RAM
、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、
入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。サブ制御部260は、各種ラン
プ類による装飾表示、スピーカ10a〜10dから出力される効果音、演出表示装置25
による図柄表示等を用いた演出制御、可動役物40の回転制御、固定側装飾駆動回路26
1及び回転側装飾駆動回路41aの駆動制御を司るように構成されている。
【0078】
主制御部200からサブ制御部260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御
コマンドが送信される。主制御部200から演出表示制御部280には、サブ制御部26
0を介して、演出図柄の表示制御を指示する各種図柄制御制御コマンドが送信される。サ
ブ制御部260から演出表示制御部280には、演出表示制御を指示する各種演出表示制
御コマンドが同時に送信される。
【0079】
サブ制御部260には、演出表示制御部280が接続されている。演出表示制御基板2
80aには、CPU280b、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプ
レイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにお
いてサブ制御基板260に接続されている。演出表示制御部280には演出表示装置25
が接続されている。演出表示制御部280は、CPU280bがROMに格納された制御
プログラムに従ってRAMをワークエリアとして演出表示装置25の表示制御を行うよう
に構成されている。演出表示制御部280のROMには、演出表示装置25で表示される
演出用図柄の画像データ(前述した変動演出に関する画像データなど)が複数格納されて
いる。
【0080】
サブ制御部260には、固定側装飾駆動回路261を介して固定側ランプ4bが接続さ
れている。固定側装飾駆動回路261は、固定側ランプ4bを駆動制御する駆動回路であ
り、シフトレジスタ式ドライバとして構成されている。「シフトレジスタ式ドライバ」に
ついは後述する。さらに、サブ制御部260には、回転側装飾駆動回路41aを介して回
転側ランプ41bが接続されている。固定側ランプ4bおよび回転側ランプ41bは、遊
技効果を高めるためのものであり、サブ制御部260のCPU260bからの指令信号に
より、ゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅制御され、遊技効果を高めている。ま
た、サブ制御部260にはアンプ基板263が接続されている。アンプ基板263にはス
ピーカ10a〜10dが接続されている。スピーカ10a〜10dからは、遊技の進行に
対応して各種サウンド、音声等が出力される。さらに、サブ制御部260には、演出ボタ
ン基板264を介して演出ボタン5dが接続されている。
【0081】
サブ制御部260は、主制御部200や演出ボタン5dからの各種指令(演出パターン
指定コマンドの受信、演出ボタン操作信号の入力など)に基づいて、各種LED・ランプ
の点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果
音データの選択・出力処理や、演出表示装置25での演出表示のパターンの選択・実行処
理等を行う。
【0082】
図6は、サブ制御部260のCPU260b(以下、「サブ制御CPU260b」とも
いう)と固定側装飾駆動回路261と回転側装飾駆動回路41aとを接続する信号線を説
明するためのブロック図である。固定側装飾駆動回路261と回転側装飾駆動回路41a
は、ともにサブ制御CPU260bからの制御信号がシリアル入力し、ランプ4b、41
bの駆動信号をパラレル出力するように構成されている。なお、サブ制御CPU260b
が本発明の装飾制御手段に相当し、固定側装飾駆動回路261が本発明の第1装飾駆動回
路に相当し、回転側装飾駆動回路41aが本発明の第2装飾駆動回路に相当している。
【0083】
上述のように、固定側装飾駆動回路261および回転側装飾駆動回路41aは、シフト
レジスタ式ドライバとして構成されている。「シフトレジスタ式ドライバ」は、クロック
信号の立ち上がりに同期して、サブ制御CPU260bから送信されるデータ信号を受信
し、当該受信したデータ信号を固定側装飾駆動回路261内のシフトレジスタに順次シフ
トして蓄積する。そして、イネーブル信号がハイレベルとなっている状態でラッチ信号が
立ち上がった(ラッチ信号の立ち上がりを検知した)ことを契機として、シフトレジスタ
に蓄積されたデータを確定し、当該確定したデータを確定データ保持用のレジスタに保持
し、イネーブル信号がローレベルとなったときにデータを出力する。つまり、本発明のシ
フトレジスタ式ドライバを作動させるためには、データ信号、クロック信号、ラッチ信号
、イネーブル信号が必要となる。シフトレジスタ式ドライバでは、例えば複数のLEDの
点灯パターンを順次変更するようなLEDの逐次制御が可能となる。なお、固定側装飾駆
動回路261のシフトレジスタが本発明の第1シフトレジスタに相当し、回転側装飾駆動
回路41aのシフトレジスタが本発明の第2シフトレジスタに相当している。
【0084】
図6に示すように、本実施例では、サブ制御CPU260bと固定側装飾駆動回路26
1は、データ信号線、クロック信号線、ラッチ信号線、イネーブル信号線からなる4本の
信号線で接続されており、サブ制御CPU260bから固定側装飾駆動回路261には、
データ、クロック、ラッチ、イネーブルの各信号が入力するようになっている。
【0085】
サブ制御CPU260bと回転側装飾駆動回路41aは、スリップリング43を介して
接続されている。上述のように、スリップリング43は、固定側端子(ブラシ体47)と
回転側端子(集電環46)との間で4本の配線の電気的接続を保つものである。スリップ
リング43の固定側端子には、サブ制御CPU260bのデータ信号線とクロック信号線
とが接続されている。スリップリング43の回転側端子には、回転側装飾駆動回路41a
のデータ信号線及びクロック信号線と、ラッチ信号・イネーブル信号生成回路41cが接
続されている。回転側装飾駆動回路41aのデータ信号線には、サブ制御CPU260b
からのデータ信号が直接入力し、回転側装飾駆動回路41aのクロック信号線には、サブ
制御CPU260bからのクロック信号が直接入力する。
【0086】
ラッチ信号・イネーブル信号生成回路41cは、回転側装飾駆動回路41aにラッチ信
号とイネーブル信号を出力するように構成されている。ラッチ信号・イネーブル信号生成
回路41cから出力されるラッチ信号は、回転側装飾駆動回路41aのラッチ信号線に入
力し、ラッチ信号・イネーブル信号生成回路41cから出力されるイネーブル信号は、回
転側装飾駆動回路41aのイネーブル信号線に入力する。
【0087】
図7は、ラッチ信号・イネーブル信号生成回路41cを示すブロック図である。図7に
示すように、ラッチ信号・イネーブル信号生成回路41cには、カウンタ回路41d、発
振回路41e、第1AND回路41f、フリップフロップ回路41h、第2AND回路4
1gが設けられている。カウンタ回路41dは、カウンタ信号を出力する少なくとも2個
のカウンタ信号線(カウンタ信号出力端子Q1、Q2)を備えている。本実施例では、カ
ウンタ回路のクロック信号線に所定間隔でクロック信号が入力することにより、第1カウ
ンタ信号線Q1から25μsの周期で第1カウンタ信号が出力され、第2カウンタ信号線
Q2から200μsの周期で第2カウンタ信号が出力されるようになっている。なお、第
1AND回路41fが本発明の第1論理回路に相当し、フリップフロップ回路41hが本
発明の第2論理回路に相当し、第2AND回路41gが本発明の第3論理回路に相当して
いる。
【0088】
各カウンタ信号は、上述した周期の1/2の時間でハイレベルとローレベルが切り替わ
る。そして、サブ制御CPU260bのクロック信号のパルス周期は、第1カウンタ信号
の出力周期(本実施例では25μs)の1/2の時間(本実施例では12.5μs)より
短く設定されている。尚、本実施例では、第1カウンタ信号の出力周期は25μsとされ
ているので、サブ制御CPU260bのクロック信号のパルス周期は、12.5μsより
短く設定されている。
【0089】
このため、サブ制御CPU260bのクロック信号がカウンタ回路41dのリセット信
号線に入力されている間は、第1カウンタ信号の出力周期の1/2の時間(本実施例では
12.5μs)より短い周期でカウンタ回路41dがリセットされるので、カウンタ回路
41dから第1、第2カウンタ信号が出力されることはない。
【0090】
すなわち、サブ制御CPU260bのクロック信号が、カウンタ回路のリセット信号線
に入力されることなく(すなわち、カウンタ回路41dがリセットされることなく)、所
定時間以上経過した場合に、その時間に応じて、第1カウンタ信号、第2カウンタ信号及
び第3カウンタ信号が順次出力されることとなる。
【0091】
第1AND回路41fの論理積信号は、NOT回路を介してフリップフロップ回路41
hのクロック信号線(CLK)に入力する。
【0092】
フロップフロップ回路41hは、D信号線(D)およびクロック信号線(CLK)の2
つの入力信号線と、QF1およびQF2の2つの出力信号線を有するD型フリップフロップ
として構成されている。フリップフロップ回路41hのクリア信号線(CLR)には、サ
ブ制御CPU260bのクロック信号が入力する。フリップフロップ回路41hのQF
信号線から出力される第4出力信号は、D信号線に入力し、QF2信号線から出力される
第2出力信号(第4出力信号の反転信号)は、NOT回路を介して第2AND回路41g
に入力する。
【0093】
フリップフロップ回路41hでは、クリア信号線(CLR)にサブ制御CPU260b
のクロック信号が入力することで、第4出力信号(QF1)の出力状態がハイレベル、第
2出力信号(QF2)の出力状態がローレベルとなる。すなわち、フリップフロップ回路
41hが初期状態にクリアされることで、QF1信号線から出力される第4出力信号はハ
イレベルに保持されてD信号線に入力し、QF2信号線から出力される第2出力信号はロ
ーレベルに保持されて出力される。
【0094】
第4出力信号と第2出力信号の出力状態は、フリップフロップ回路41hに次回のクロ
ック信号が入力されるまで保持される。そして、フリップフロップ回路41hのクロック
信号線(CLK)が入力されることで、第4出力信号の出力状態がローレベル、第2出力
信号の出力状態がハイレベルに切り替わる。上述のように、第1AND回路41fの論理
積信号(ラッチ信号)はNOT回路で反転してフリップフロップ回路41hのクロック信
号線(CLK)に入力される。
【0095】
このため、カウンタ回路41dの第1カウンタ信号及び第2カウンタ信号が出力され、
両信号がハイレベルとなって論理積信号(第1出力信号)が出力された後、当該論理積信
号がハイレベルからローレベルに立ち下がったとき(図8の(8)に示すタイミング)、
フリップフロップ回路41hにクロック信号が入力される。そして、第4出力信号の出力
状態がハイレベルからローレベルに切り替わり、第2出力信号の出力状態がローレベルか
らハイレベルに切り替わり、当該出力状態が保持(記憶)される。
【0096】
カウンタ回路41dの第1カウンタ信号と第2カウンタ信号は、第1AND回路41f
に入力する。第1AND回路41fの出力信号(第1カウンタ信号と第2カウンタ信号の
論理積信号)は、回転側装飾駆動回路41aのラッチ信号線に入力する。このため、第1
AND回路41fは回転側装飾駆動回路41aのラッチ信号(第2ラッチ信号)を生成す
るラッチ信号生成回路として機能する。カウンタ回路41dの第2カウンタ信号は、回転
側装飾駆動回路41aのイネーブル信号線に入力する。また、カウンタ回路41dのクロ
ック信号線には、発振回路41eが一定間隔で発生する発振信号(OUT信号)が入力す
る。
【0097】
第2AND回路25gには、サブ制御CPU260bのクロック信号とフリップフロッ
プ回路41hの第2出力信号が入力する。上述のように、カウンタ回路41dの第1カウ
ンタ信号及び第2カウンタ信号が出力され、両信号がハイレベルとなって論理積信号(第
1出力信号)が出力された後、当該論理積信号がハイレベルからローレベルに立ち下がる
(図8の(8)に示すタイミング)までは、第2出力信号がローレベルであり、NOT回
路で反転したハイレベルの信号が第2AND回路41gに入力される。このため、第2A
ND回路41gの出力状態は、サブ制御CPU260bのクロック信号の出力状態と同一
になる。そして、第2AND回路41gの出力信号は、NOT回路を介してカウンタ回路
41dのリセット信号線に入力する。すなわち、フリップフロップ回路41hからの出力
信号がローレベルに保持されている状態においては、サブ制御CPU260bからのクロ
ック信号の出力に応じてカウンタ回路をリセットする。
【0098】
ここで、クロック信号の信号出力態様は、ハイレベルとローレベルとを周期的に繰り返
すことで行なわれており、信号を出力していない状態(非出力状態)においては、信号レ
ベルがハイレベルに保持されている。そして、クロック信号の信号出力状態においては、
クロック信号がローレベルになったタイミング(すなわち、NOT回路で反転されてリセ
ット信号線に入力される信号がハイレベルになったタイミング)で、カウンタ回路41d
のリセット信号線にハイレベル信号が入力され、当該カウンタ回路41dがリセット状態
となる(カウンタ回路が実行していたカウントがリセットされる)。また、クロック信号
の信号出力状態においては、リセット動作が第1カウンタ信号及び第2カウンタ信号の出
力周期よりも短い間隔で実行されるため、クロック信号が入力されている間は当該カウン
タ信号が出力されることはない。
【0099】
なお、サブ制御CPU260b、固定側装飾駆動回路261、固定側ランプ4b、固定
側端子(ブラシ体47)及びそれらを電気的に接続する配線(電子部品)等が本発明の固
定側回路に相当し、回転側装飾駆動回路41a、カウンタ回路41d、発振回路41e、
第1AND回路41f、フリップフロップ回路41h、第2AND回路41g、回転側ラ
ンプ41b、回転側端子(集電環46)及びそれらを電気的に接続する配線(電子部品)
等が本発明の回転側回路に相当している。
【0100】
以下、サブ制御CPU260bが出力する信号と、カウンタ回路41d、発振回路41
e、第1AND回路41fが出力する信号を区別するために、サブ制御CPU260bが
出力するクロック信号、ラッチ信号、イネーブル信号を「第1クロック信号」、「第1ラ
ッチ信号」、「第1イネーブル信号」とし、カウンタ回路41dが出力するイネーブル信
号(第2カウンタ信号)を「第2イネーブル信号」、発振回路41eが出力するクロック
信号を「第2クロック信号」、第1AND回路41fが出力するラッチ信号(第1出力信
号)を「第2ラッチ信号」とする。
【0101】
また、第1AND回路は本発明の「第1論理回路」に相当し、フリップフロップ回路は
、本発明の「第2論理回路」に相当し、第2AND回路は本発明の「第3論理回路」に相
当する。また、第1AND回路から出力される論理積信号は本発明の「第1出力信号」に
相当し、フリップフロップ回路の第2出力信号線(QF2)から出力される信号は本発明
の「第2出力信号」に相当し、第2AND回路から出力される論理積信号は本発明の「第
3出力信号」に相当する。
【0102】
また、サブ制御CPU260b、固定側装飾駆動回路261、回転側装飾駆動回路41
a、発振回路41e、カウンタ回路41d、フリップフロップ回路41h等の各種ICが
備える各入出力ポート(データ信号出力ポート、クロック信号出力ポート、ラッチ出力ポ
ート、イネーブル信号出力ポート、データ信号入力ポート、クロック信号入力ポート、ラ
ッチ信号入力ポート、イネーブル信号入力ポート、発振信号出力ポート、カウンタ信号出
力ポート、リセット信号入力ポート等の各種入出力ポート)を、広義に夫々のデータ信号
線、クロック信号線、ラッチ信号線、イネーブル信号線、リセット信号線等(例えば、固
定側装飾駆動回路261のクロック信号線)として記載したが、これらは他の記載(例え
ば、固定側装飾駆動回路261のクロック信号入力線、クロック端子、クロック入力端子
等)としてもよい(他の入出力ポートについても同様)。
【0103】
次に、上記構成の固定側装飾駆動回路261と回転側装飾駆動回路41aの作動につい
て説明する。図8は、サブ制御CPU260b、カウンタ回路41d、第1AND回路4
1f、フリップフロップ回路41hの出力信号のタイミングチャートである。
【0104】
図8の(1)に示す期間は、固定側装飾駆動回路261に対するデータ送信期間を示し
ている。(1)に示す期間において、固定側装飾駆動回路261は、データ信号線からの
入力データを、クロック信号線から入力される信号(第1クロック信号)の立ち上がりに
同期して受信して第1シフトレジスタ(固定側シフトレジスタ)に蓄積し、新たにデータ
を受信する毎に既に第1シフトレジスタに蓄積している入力データを順次シフトしていく

【0105】
次に、図8の(2)に示す時点において、サブ制御CPU260bが出力する第1ラッ
チ信号がハイレベルに立ち上がる(信号レベルがローレベルからハイレベルに切り替わる
)。これを契機として、固定側装飾駆動回路261は、その時点で第1シフトレジスタの
状態(データ)を確定し、確定したデータを、第1シフトレジスタとは別の内部レジスタ
(第1確定データ保持用レジスタ)で保持する。さらに固定側装飾駆動回路261は、図
8の(2a)に示す時点において、サブ制御CPU260bが出力する第1イネーブル信
号がローレベルに立ち下がる(信号レベルがハイレベルからローレベルに切り替わる)こ
とを契機として、出力端子から固定側ランプ4bに対して駆動信号を出力する。これによ
り、固定側ランプ4bが駆動信号に従って点灯・消灯又は点滅等を行う。
【0106】
すなわち図8の(2)の時点から(2a)の時点までの期間は、固定側装飾駆動回路2
61の内部レジスタに固定側ランプ4bを駆動するためのデータ(駆動データ)を確定・
保持する期間とされる。確定されたデータは、イネーブル信号の立ち下がりを契機として
出力を開始し(図8の(2b)の時点)、イネーブル信号の立ち上がりを契機として出力
を停止する。
【0107】
また、新たな確定データによる駆動信号の出力を開始するため、イネーブル信号は、次
のラッチ信号が立ち上がる前(図8に示す通り、制御に必要なデータ信号を送信した後で
あって、ラッチ信号が立ち上がる前)に立ち上がり、ハイレベル状態になるようにプログ
ラムで制御される。また、イネーブル信号は、ラッチ信号がシフトレジスタに蓄積したデ
ータを確定するのに必要な時間は立ち上がる、すなわち、ランプ(LED)の点灯を不許
可にしておく必要がある。従って、ラッチ信号の立ち下がりと同時に立ち下がるか、ラッ
チ信号の立ち下がりの後に立ち下がることが望ましい。
【0108】
一方、(1)に示す期間においては、回転側装飾駆動回路41aにも、サブ制御CPU
260bからデータ信号及び第1クロック信号が出力されているので、前述した要領で回
転側装飾駆動回路41aの第2シフトレジスタに、固定側装飾駆動回路261を制御する
ために送信したデータが蓄積されることとなる。しかし、サブ制御CPU260bの第1
クロック信号がカウンタ回路41dのリセット信号線に入力している間(カウンタ回路4
1dがリセット状態にされている間)は、カウンタ回路41dが出力する第2イネーブル
信号とAND回路41fが出力する第2ラッチ信号がともにローレベルのまま維持される
。このため、第2ラッチ信号の立ち上がりがないため、第2シフトレジスタに蓄積された
固定側装飾駆動回路261を駆動制御するためのデータが確定され出力されることはない
(すなわち、既に第2確定データ保持用レジスタに保持されているデータが更新されるこ
とはない)。
【0109】
図8の(3)に示す期間は、回転側装飾駆動回路41aに対するデータ送信期間を示し
ている。(3)に示す期間において、回転側装飾駆動回路41aは、データ信号線からの
入力データをクロック信号から入力される信号(第1クロック信号)の立ち上がりに同期
して受信して第2シフトレジスタ(回転側シフトレジスタ)に蓄積し、新たにデータを受
信する毎に第2シフトレジスタで既に蓄積している入力データを順次シフトしていく。
【0110】
次に、図8の(4)に示す時点からサブ制御CPU260bが出力する第1クロック信
号はハイレベルのまま維持される。これにより、カウンタ回路41dのリセット信号線に
信号が入力しない状態となり(入力信号がローレベルの状態となり)、カウンタ回路41
dにおけるカウントが開始される。そして、図8の(4)に示す時点から12.5μsが
経過した(5)の時点で、カウンタ回路41dの第1カウンタ信号がハイレベルに立ち上
がる。この時点では、カウンタ回路41dの第2カウンタ信号がローレベルなので、第1
AND回路41fが出力する第2ラッチ信号はローレベルのままとなっている。
【0111】
次に、図8の(4)に示す時点から100μsが経過した(6)の時点で、カウンタ回
路41dの第1カウンタ信号がローレベルに立ち下がるとともに、カウンタ回路41dの
第2カウンタ信号(第2イネーブル信号)がハイレベルに立ち上がる。そして、図8の(
4)に示す時点から112.5μsが経過した(7)の時点で、カウンタ回路41dの第
1カウンタ信号が再度ハイレベルに立ち上がる。カウンタ回路41dの第2カウンタ信号
はハイレベルのまま維持されているので、第1AND回路41fの出力信号(第2ラッチ
信号)がハイレベルに立ち上がる。
【0112】
そして、第2ラッチ信号の立ち上がりを契機として、回転側装飾駆動回路41aは、第
2シフトレジスタの状態(データ)を確定し、確定されたデータを、第2シフトレジスタ
とは別の内部レジスタ(第2確定データ保持用レジスタ)で保持する。このとき、第2イ
ネーブル信号(第2カウンタ信号)はハイレベルなので、固定側装飾駆動回路41aから
駆動信号は出力されない。
【0113】
次に、図8の(4)に示す時点から125μsが経過した(8)の時点で、第1カウン
タ信号がハイレベルからローレベルに立ち下がり、これに伴ってAND回路41fの出力
信号(第2ラッチ信号)がハイレベルからローレベルに立ち下がる。つまり、第2ラッチ
信号は、12.5μsの間だけハイレベルで保持されることとなる。第2ラッチ信号の立
ち下がりにより、フリップフロップ回路41hにクロック信号が入力される(クロック信
号線にハイレベルの信号が入力される)。そして、第2出力信号がローレベルからハイレ
ベルに立ち上がり、フリップフロップ回路41hにおいて当該ハイレベルの状態が保持さ
れる。
【0114】
フリップフロップ回路41hの第2出力信号はNOT回路で反転してローレベルとなっ
て第2AND回路41gに入力する。この結果、第2AND回路41gの出力信号はロー
レベルとなり、NOT回路で反転してハイレベルとなってカウンタ回路41dのリセット
信号線に入力する。これにより、カウンタ回路41dがリセットされ、カウンタ回路41
dの第2カウント信号(第2イネーブル信号)もハイレベルからローレベルに立ち下がる

【0115】
フリップフロップ回路41hの第2出力信号は、ハイレベルで保持されているので、当
該状態で保持されている期間(図7に示す(8)〜(9)の期間)は、カウンタ回路41
dはリセット状態で、すなわち、第1カウンタ信号及び第2カウンタ信号がローレベルの
状態で保持される。
【0116】
そして、図8の(8)に示す時点において、カウンタ回路41dが出力する第2イネー
ブル信号(第2カウンタ信号)がローレベルに立ち下がることを契機として、回転側装飾
駆動回路41aは、出力端子から回転側ランプ41bに対して駆動信号を出力する。これ
により、回転側ランプ41bが駆動信号に従って点灯・消灯又は点滅等を行う。
【0117】
次に、図8の(9)に示す時点において、サブ制御CPU260bからの第1クロック
信号が出力を開始するで(ハイレベルからローレベルに変化することで)、フリップフロ
ップ回路41hのクリア信号線(CLR)にハイレベル信号が入力されてフリップフロッ
プ回路41hがクリアされ(初期状態にされ)、第4出力信号の出力状態がハイレベルと
なり、第2出力信号の出力状態がローレベルとなる。フリップフロップ回路41hの第2
出力信号はNOT回路で反転してハイレベルとなって第2AND回路41gに入力する。
この結果、第2AND回路41gの出力信号はサブ制御CPU260bのクロック信号の
出力状態(ローレベル)に依存することとなる(同一となる)。
【0118】
そして、サブ制御CPU260bのクロック信号がローレベルとなった時に出力される
第2AND回路41gからのローレベル信号が、NOT回路で反転してハイレベルとなっ
てカウンタ回路41dのリセット信号線に入力する。これにより、カウンタ回路41dが
リセットされる。
【0119】
一方、(3)に示す期間においては、固定側装飾駆動回路261にも、サブ制御CPU
260bからデータ信号及び第1クロック信号が出力されているので、前述した要領で固
定側装飾駆動回路261のシフトレジスタに、回転側装飾駆動回路41aを制御するため
に送信したデータが蓄積されることとなる。しかし、(2a)〜(9)においては、第1
ラッチ信号がローレベルのまま維持されており、ラッチ信号の立ち上がりがないため、当
該蓄積された回転側装飾駆動回路41aを制御するためのデータが確定することはない(
すなわち、既に第1確定データ保持用レジスタに保持されているデータが更新されること
はない)。
【0120】
よって、イネーブル信号がローレベルの期間(すなわち、図8の(2a)〜(9)の期
間)は、固定側装飾駆動回路261の出力端子から固定側ランプ4bに対して駆動信号が
出力されるが、当該駆動信号は、図8の(2)の時点で確定したデータ(固定側装飾駆動
回路261に対する制御信号)に基づくものであり、回転側装飾駆動回路41aに対する
制御信号(図8の(3)の期間に送信されたデータ)が出力されることはない。
【0121】
尚、図8に示す(9)の後、第1ラッチ信号がローレベルを維持した状態で固定側装飾
駆動回路261に対する制御信号(データ信号及び第1クロック信号)が送信されれば、
固定側装飾駆動回路261の第1シフトレジスタのデータは、(3)の期間に蓄積された
回転側装飾駆動回路41aに対する制御信号(データ)から、正しいデータに順次シフト
して書き換えられる(更新される)。そして、更新後の固定側装飾駆動回路261を制御
するための適切なデータが、次の第1ラッチ信号の立ち上がりを契機に確定・保持され、
第1イネーブル信号の立ち下がりを契機に出力される。
【0122】
以上説明した本実施例によれば、スリップリング43の固定側端子と回転側端子を極力
少ない本数の信号線で接続し、回転側装飾駆動回路41aとしてシフトレジスタ式ドライ
バを用いた構成において、カウンタ回路41dおよび発振回路41fを用いて、第1クロ
ック信号から第2ラッチ信号と第2イネーブル信号を生成することで、回転側装飾駆動回
路41aを的確に作動させることができる。そして、少ない本数とすることで、機械的接
点部(端子と端子の接触部)で発生し易い故障等のリスクを低減すると共に、装置を小型
化・軽量化することができる。
【0123】
具体的には、カウンタ回路41dのリセット信号線にサブ制御CPU260bからの第
1クロック信号を入力することで、カウンタ回路41dからカウンタ信号が出力されない
ようにして、回転側装飾駆動回路41aに第2ラッチ信号と第2イネーブル信号が入力す
るタイミングを制御することができる(すなわち、リセット信号線にハイレベルの信号を
定期的に入力することで、カウンタ回路を定期的(カウンタ信号が出力される前)にリセ
ットし、カウンタ信号の出力タイミングを制御する)。これにより、サブ制御CPU26
0bから第1クロック信号が出力されている間は、第2ラッチ信号の出力(立ち上がり)
が防止され、回転側装飾駆動回路41aの第2確定データ保持用レジスタに保持されるデ
ータが更新されないようにすることができる。この結果、固定側装飾駆動回路261に対
するデータ送信期間と回転側装飾駆動回路41aに対するデータ送信期間とを区別し、切
り替えることができる。これにより、1個のサブ制御CPU260bから出力される制御
信号により、複数の装飾駆動回路261、41aを制御し、当該装飾駆動回路261、4
1aに接続されるランプ4b、41bをそれぞれ的確に駆動制御することができる。
【0124】
また、カウンタ回路41dの第2カウンタ信号を回転側装飾駆動回路41aに対するイ
ネーブル信号(第2イネーブル信号)とし、カウンタ回路41dの第1カウンタ信号と第
2カウンタ信号との論理積信号を回転側装飾駆動回路41aに対するラッチ信号(第2ラ
ッチ信号)として出力するAND回路41fを設けることで、第2イネーブル信号が立ち
上がった状態で、第2ラッチ信号を立ち上げ、第2イネーブル信号の立ち下げと同時に第
2ラッチ信号を立ち下げることができる。この様に、カウンタ回路から所定周期毎に出力
される複数のカウンタ信号(出力周期が異なる)の出力状態を制御することで、回転側装
飾駆動回路41aを適切に制御することができる。
【0125】
また、フリップフロップ回路41hを用い、第2ラッチ信号の立ち下がりと共にカウン
タ回路41dをリセットすることによって、第2イネーブル信号も立ち下げることができ
、次回サブ制御CPU260bからクロック信号が出力されるまで、第2イネーブル信号
と第2ラッチ信号をローレベルのまま維持することができる。これにより、第2装飾駆動
回路41aが回転側ランプ41bに対して駆動信号を出力する期間を確保することができ
、回転側ランプ41bを確実に駆動することができる。
【0126】
また、回転側装飾駆動回路41aとしてシフトレジスタ式ドライバを用いることで、回
転側装飾駆動回路41aにマイコン等のICを用いる構成に比較して、可動役物40の回
転側を小型化し軽量化することができ、さらに低コストにすることができる。
【0127】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者が
それらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく
改良を適宜付加することができる。
【0128】
例えば、上記実施例では、サブ制御部CPU260bと回転側装飾駆動回路41aをス
リップリング43を介して接続する例について説明したが、これに限らず、本発明はサブ
制御部CPU260bと回転側装飾駆動回路41aを少ない信号線で接続する構成であれ
ばスリップリング43を用いない構成にも適用できるし、本体に対して回転動作だけでは
なく、上下動作、左右動作等をする可動体に設けても良い。この場合は回転側装飾駆動回
路41aを可動側装飾駆動回路(名称が異なるだけで機能は同じ)とする。
【0129】
また、上記実施例では、回転側装飾駆動回路41aを遊技機1の本体に対して回転可能
な回転体41に設ける構成について説明したが、これに限らず、本発明は、回転側装飾駆
動回路41aを遊技機1の本体に対して回転しないように固定された構成に適用すること
もできる。
【0130】
また、上記実施例では、可動役物40を遊技盤20の遊技領域21に設ける構成につい
て説明したが、これに限らず、可動役物40は遊技機1の遊技者から視認可能ないずれか
の部位に設けられていればよく、例えば前面枠4に設けてもよい。
【0131】
また、上記実施例では、固定側ランプ4bを前面枠4に設ける構成について説明したが
、これに限らず、固定側ランプ4bは遊技機1の遊技者から視認可能ないずれかの部位に
設けられていればよく、例えば遊技盤20の遊技領域21に設けてもよい。
【0132】
また、上記実施例では、装飾駆動回路261、41aによってランプ4b、41b(L
ED)を駆動するように構成したが、これに限らず、装飾駆動回路261、41aによっ
てLED以外のランプやランプ以外の装飾駆動物(例えば、可動物、モータ、ソレノイド
等)を駆動するように構成してもよい。
【0133】
また、上記実施例では、第2AND回路41gに対して、フリップフロップ回路41h
の第2出力信号線(QF2)から出力される第2出力信号をNOT回路で反転した信号と
、サブ制御CPU260bのクロック信号を入力するように構成したが、第2AND回路
41gをOR回路に置き換えることもできる。この場合には、OR回路にフリップフロッ
プ回路41hの第2出力信号と、サブ制御CPU260bのクロック信号をNOT回路で
反転した信号を入力するとともに、OR回路の出力信号をNOT回路を介さずにカウンタ
回路41dのリセット端子に入力させるようにすればよい。
【0134】
また、カウンタ回路41dから出力される第1カウンタ信号と第2カウンタ信号との論
理積信号(すなわち、両信号がAND回路41fに入力され、当該AND回路41fから
出力される信号)を第2ラッチ信号(第1出力信号)としたが、これに限らず、AND回
路を他の論理回路とすることもできる、例えば、図9に示すように、NAND回路とNO
T回路との組合せや、NOT回路とNOR回路との組合せとすることができる。この場合
、NOT回路から出力される出力信号、又はNOR回路から出力される出力信号が回転側
装飾駆動回路41aの第2ラッチ信号線、及びフリップフロップ回路41hのクロック信
号線に入力される。
【0135】
また、本実施形態では、ラッチ信号の立ち上がりやイネーブル信号の立ち下がりを契機
として、装飾駆動回路261、41aから駆動信号(データ)の確定や出力を実行してい
るが、それらの信号レベルを反転させ、ラッチ信号の立ち下がり、イネーブル信号の立ち
上がりを契機として制御タイミングとしても良い。要は、ラッチ信号及びイネーブル信号
が、ハイレベルからローレベル、又はローレベルからハイレベルとレベル変化(状態変化
)したことを契機として夫々の駆動回路への制御信号の送信期間を切替えることに特徴を
有するのである。同様に、カウンタ回路41dにおいても、リセット信号線にローレベル
信号が入力された場合にリセットを実行するものでも、ハイレベル信号が入力された場合
にリセットを実行するものでもよい。発振回路の発振機能、発振停止機能についても同様
に、ハイレベル信号が入力された場合に実行してもよいし、ローレベル信号が入力された
場合に実行してもよい。
【符号の説明】
【0136】
1…遊技機、4…前面枠、4b…固定側ランプ、20…遊技盤、28…始動口、40…
可動役物、41…回転体、41a…回転側装飾駆動回路(第2装飾駆動回路)、41b…
回転側ランプ、41d‥カウンタ回路、41f…第1AND回路(第1論理回路)、41
h…フリップフロップ回路(第2論理回路)、41g…第2AND回路(第3論理回路)
、43…スリップリング(回転接続手段)、46…集電環(回転側端子)、47…ブラシ
体(固定側端子)、200…主制御部、260…サブ制御部、260b…サブ制御CPU
(装飾制御手段)、261…固定側装飾駆動回路(第1装飾駆動回路)。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1装飾駆動物と第2装飾駆動物が設けられた遊技機であって、
前記第1装飾駆動物及び前記第2装飾駆動物を制御する制御信号として、データ信号、
第1クロック信号、第1ラッチ信号及び第1イネーブル信号を送信する装飾制御手段と、
前記装飾制御手段から前記制御信号を受信し、該制御信号に基づいて前記第1装飾駆動
物を駆動する第1装飾駆動回路と、
前記装飾制御手段から前記制御信号を受信し、該制御信号に基づいて前記第2装飾駆動
物を駆動する第2装飾駆動回路と、
所定の信号を受信するクロック信号線及びリセット信号線を有し、第1カウンタ信号及
び第2カウンタ信号を所定周期で順に送信可能なカウンタ回路と、
一定間隔で第2クロック信号を送信可能な発振回路と、
前記カウンタ回路が送信する前記第1カウンタ信号と前記第2カウンタ信号とを受信し
、前記第1カウンタ信号と前記第2カウンタ信号との論理信号からなる第1出力信号を送
信する第1論理回路と、
所定の信号を受信するクロック信号線及びクリア信号線を有し、当該クロック信号線が
受信する信号の状態によって異なる状態となる第2出力信号を送信する第2論理回路と、
前記装飾制御手段が送信する前記第1クロック信号と、前記第2論理回路が送信する第
2出力信号とを受信し、前記第1クロック信号と前記第2出力信号との論理信号からなる
第3出力信号を送信する第3論理回路と、を備え、
前記カウンタ回路のクロック信号線は、前記発振回路から送信される前記第2クロック
信号を受信し、前記カウンタ回路のリセット信号線は、前記第3論理回路から送信される
前記第3出力信号を受信し、
前記第2論理回路のクロック信号線は、前記第1論理回路から送信される前記第1出力
信号を受信し、前記第2論理回路のクリア信号線は、前記装飾制御手段から送信される第
1クロック信号を受信し、
前記第2論理回路のクリア信号線が、前記第1クロック信号を受信している場合には、
前記第2出力信号は第1の状態とされ、
前記カウンタ回路は、前記第3論理回路から送信される前記第3出力信号を、前記カウ
ンタ回路のリセット信号線から受信している場合には、前記第1カウンタ信号及び第2カ
ウンタ信号を送信せず、前記第3出力信号を、前記カウンタ回路のリセット信号線から受
信していない場合には、前記第1カウンタ信号及び前記第2カウンタ信号を順次送信する
ように構成され、
前記第1装飾駆動回路は、前記装飾制御手段から前記制御信号のうち前記データ信号、
前記第1クロック信号、前記第1ラッチ信号及び前記第1イネーブル信号を受信し、前記
第1クロック信号を受信する毎に受信したデータを第1シフトレジスタでシフトして蓄積
し、前記第1ラッチ信号及び前記第1イネーブル信号に基づいて前記第1シフトレジスタ
に蓄積されているデータを送信して前記第1装飾駆動物を駆動するシフトレジスタ式ドラ
イバとして構成され、
前記第2装飾駆動回路は、前記装飾制御手段から前記制御信号のうち前記データ信号と
前記第1クロック信号とを受信し、前記カウンタ回路から送信される前記第2カウンタ信
号を第2イネーブル信号として受信し、前記第1論理回路から送信される前記第1出力信
号を第2ラッチ信号として受信し、前記第1クロック信号を受信する毎に受信したデータ
を第2シフトレジスタでシフトして蓄積し、前記第1クロック信号の送信停止にともなっ
て送信される前記第2ラッチ信号および前記第2イネーブル信号に基づいて前記第2シフ
トレジスタに蓄積されているデータを送信して前記第2装飾駆動物を駆動するシフトレジ
スタ式ドライバとして構成され、
前記第3論理回路は、前記第2出力信号が前記第1の状態となっている場合には、前記
第1クロック信号の送信に応じて前記第3出力信号を前記カウンタ回路のリセット信号線
に送信し、前記第1クロック信号の出力停止にともなって、前記第1出力信号が前記第2
論理回路のクロック信号線に送信されて前記第2出力信号が前記第1の状態と異なる第2
の状態となった場合には、前記第1クロック信号の送信によらず、前記第3出力信号を前
記カウンタ回路のリセット信号線に送信するように構成されていることを特徴とする遊技
機。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−66755(P2013−66755A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−271848(P2012−271848)
【出願日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【分割の表示】特願2010−75172(P2010−75172)の分割
【原出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000204262)タイヨーエレック株式会社 (1,095)
【Fターム(参考)】