道路用標示体
【課題】柱に架け渡したビーム部分が外力を受けて変形しても、容易に復元する道路用標示体を提供する。
【解決手段】可撓性を有するポールを有する柱状の標識部を少なくとも2個立設させ、この柱状の標識部間にビーム状の標識部を架設させ、前記ビーム状の標識部を弾性的に曲がる可撓性を有する筒状に形成する。前記ビーム状の標識部の内側に補強筒を内装させ、前記各柱状の標識部のポールにはそれぞれジョイントを固定させ、この各ジョイントに筒状の内壁部を備えた水平結合部を水平方向に向けて形成させ、この各水平結合部の内壁部の内側に前記補強筒の端部を挿入させるとともに、前記内壁部の外側に前記ビーム状の標識部の端部を挿入させて結合させることで、道路用標示体が外力を受け前記ビーム状の標識部が折れ曲がっても、内装させた補強筒が内側から支持してより強力に変形したビーム状の標識部を復元させる。
【解決手段】可撓性を有するポールを有する柱状の標識部を少なくとも2個立設させ、この柱状の標識部間にビーム状の標識部を架設させ、前記ビーム状の標識部を弾性的に曲がる可撓性を有する筒状に形成する。前記ビーム状の標識部の内側に補強筒を内装させ、前記各柱状の標識部のポールにはそれぞれジョイントを固定させ、この各ジョイントに筒状の内壁部を備えた水平結合部を水平方向に向けて形成させ、この各水平結合部の内壁部の内側に前記補強筒の端部を挿入させるとともに、前記内壁部の外側に前記ビーム状の標識部の端部を挿入させて結合させることで、道路用標示体が外力を受け前記ビーム状の標識部が折れ曲がっても、内装させた補強筒が内側から支持してより強力に変形したビーム状の標識部を復元させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車線のセンターライン標示、車線誘導標示或いは交通規制誘導標示等を目的として、路面に固定して用いる道路用標示体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
公園や公共施設,その他人々が往来する商業施設の入口や駐車場などにおいて車両の進入を阻止,誘導するため、あるいは歩道沿いに設置して歩道への車両の乗り入れや駐停車を防ぐ目的で設置される道路用標示体については、種々の発明が開示されている。
【0003】
例えば特許文献1には、中央が上方に向けて帽状に膨出し、その中心に透孔を有し周辺に取付孔を有する固定ベースと、基端部を上記固定ベースの膨出部分内に保持され、上記透孔より上方へ伸延する弾性ゴム柱と、このゴム柱の上部外周に下端が嵌合した柱または柵よりなる車止め標識が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実願平5−29185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、パイプと継手を組み合わせてコの字形状の柵型に車止め標識を形成させた構成が記載されているが、このような車止め標識に車両などが衝突した場合、弾性ゴム柱の変形と復元によって柱部分は元の状態に戻るが、柱に架け渡した柵のビーム部分が与えられた衝撃などによって変形すると復元しないという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、柱に架け渡したビーム部分が外力を受けて変形しても、容易に復元する道路用標示体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る道路用標示体は、車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有するポールを有する柱状の標識部が少なくとも2個立設され、該柱状の標識部間にビーム状の標識部が架設されている道路用標示体であって、
前記ビーム状の標識部は弾性的に曲がる可撓性を有する筒状に形成され、
該ビーム状の標識部の内側には補強筒が内装されており
前記各柱状の標識部のポールにはそれぞれジョイントが固定され、
該各ジョイントには筒状の内壁部を備えた水平結合部が水平方向に向けて形成されており、
該各水平結合部の内壁部の内側に前記補強筒の端部が挿入されるとともに、前記内壁部の外側に前記ビーム状の標識部の端部が挿入されて結合されていることを特徴としている。
【0008】
本発明に係る道路用標示体によれば、少なくとも2個立設させた柱状の標識部間に前記ビーム状の標識部を架設させるので、この間を歩行者などの人や車両などが横切ることを防止でき、高い交通規制効果を得ることができる。
また、前記の柱状の標識部が車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有し、前記ビーム状の標識部を弾性的に曲がる可撓性を有する筒状に形成させるので、道路用標示体に車両が衝突する等して外力を受けたときには前記各柱状の標識部やビーム状の標識部が全体的に撓んでこの外力を逃がし、道路用標示体が破壊されにくいものとなされ、さらに外力が無くなると元の形状に復元するようになされる。
また、前記ビーム状の標識部の内側に補強筒を内装させ、
前記各柱状の標識部のポールにはそれぞれジョイントを固定させ、
この各ジョイントに筒状の内壁部を備えた水平結合部を水平方向に向けて形成させ、
この各水平結合部の内壁部の内側に前記補強筒の端部を挿入させるとともに、前記内壁部の外側に前記ビーム状の標識部の端部を挿入させて結合させるので、道路用標示体が外力を受け前記ビーム状の標識部が折れ曲がっても、内装させた補強筒が内側から支持してより強力に変形したビーム状の標識部を復元させる。これは、受けた外力によって道路用標示体に対して全体が捩れるように力がかかった場合でも、強力な復元力により道路用標示体が変形した後にもとの形状に戻ることができる。
【0009】
また、固定ボルトの雄ねじ部を前記ビーム状の標識部の端部にその外側から貫通させ、前記補強筒に備えたナットに螺結させて、前記ビーム状の標識部と前記補強筒とを前記水平結合部に結合させれば、前記ビーム状の標識部と補強筒とがジョイントの水平結合部に固定ボルトによって強固に結合されるので、道路用標示体に車両が衝突する等して外力を受けても、ビーム状の標識部と補強筒とが容易にジョイントから外れないので好ましい。
また、ビーム状の標識部や補強筒が経年劣化等して交換が必要になった場合には、固定ボルトを螺脱させることで、これらをジョイントから取り外すことが出来、容易に交換などの整備を行うことができる。
【0010】
また、前記水平結合部に前記ビーム状の標識部の端部外側を覆う壁部を設け、前記固定ボルトのボルト頭部を前記壁部の外側面の内側に収納させれば、道路用標示体に車両や人等が接触しても、固定ボルトのボルト頭部が直接接触しないので、車両や人を傷つけることがなく、好ましい。
【0011】
また、前記ナットがクリップナットであり、このクリップナットのクリップ部を前記内壁部又は前記補強筒の筒壁部分に挟ませて取り付ければ、ナットを容易に取り付けてジョイントとビーム状の標識部とを結合させることができるとともに、道路用標示体の廃棄の際などに、前記クリップナットを容易に取り外すことができるので、金属製のナット部材を分別して、リサイクルなどを行うことが出来、好ましい
【0012】
また、前記補強筒と前記ビーム状の標識部との隙間に保間部材を取り付ければ、道路用標示体に車両などが接触してビーム状の標識部が変形したときに、補強筒が保間部材を介してビーム状の標識部を内側から支持するので、より直接的に補強筒がビーム状の標識部を支持するようになされ、より強力に変形したビーム状の標識部を復元させるので、好ましい。
また、前記補強筒と前記ビーム状の標識部との隙間に保間部材を取り付けることで、この取付部分以外の場所での前記ビーム状の標識部の外側面と前記補強筒の内側面との接触が抑制されてそれぞれの間の隙間が確保され、ビーム状の標識部の折れ曲がり等の変形後の復元の際に、ビーム状の標識部と補強筒との摩擦によってこの復元が抑制されることがなく、より強力に変形が復元される。
また、前記保間部材が変形後に復元する柔軟性を有すれば、ビーム状の標識部が外力を受けて変形しても、前記保間部材が変形に伴い破壊されることがなく、好ましい。
【0013】
また、前記ジョイントの少なくとも1個に前記水平結合部を複数形成すれば、これらの水平結合部にそれぞれビーム状の標識部の端部を支持させたり、あえて支持させないなど、さまざまな形態に道路用標示体を形成させて設置させることができ、種々の施工目的に応じた道路用標示体を設置可能とでき、好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の道路用標示体によれば、柱に架け渡したビーム部分が外力を受けて変形しても、容易に復元する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る道路用標示体の実施の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図2】図1の道路用標示体を構成する各部材に分解した状態を示す正面図である。
【図3】図1の道路用標示体を構成する柱状の標識部の断面図である。
【図4】図1の柱状の標識部のジョイント付近を示す、(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図である。
【図5】図1の柱状の標識部とビーム状の標識部との固定に用いるクリップナットの実施の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は底面図である。
【図6】補強筒の形状を示す(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図である。
【図7】図6の補強筒に図5のクリップナットを取り付けた状況を示す(イ)は側面図であり、(ロ)は正面図である。
【図8】図1の柱状の標識部とビーム状の標識部及び補強筒との固定の状況を示すクリップナット付近の要部の断面図であり、イ)は補強筒挿入前のジョイントの状況を示し、(ロ)は補強筒挿入後の状況を示し、(ハ)は更にビーム状の標識部挿入後の状況を示し、(ニ)は固定ボルトで固定させた状況を示す。
【図9】柱状の標識部とビーム状の標識部及び補強筒を固定方法の実施の他の一形態を示すクリップナット付近の要部の断面図であり、(イ)は補強筒挿入後のジョイントの状況を示し、(ロ)は更にビーム状の標識部を挿入させて固定ボルトで固定させた状況を示す。
【図10】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示すジョイント付近の断面図である。
【図11】図10の柱状の標識部のジョイントにクリップナットを取り付けた状況を示す側面図である。
【図12】図10の柱状の標識部とビーム状の標識部及び補強筒との固定の状況を示すクリップナット付近の要部の断面図であり、イ)は補強筒挿入前のジョイントの状況を示し、(ロ)は補強筒とビーム状の標識部を挿入させて固定ボルトで固定させた状況を示す。
【図13】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図14】図13のジョイント4B付近の断面を示すB−B断面図である。
【図15】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図16】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図17】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
まず最初に、図1および図2によって、本発明に係る道路用標示体の全体的な構成について説明する。
本実施形態の道路用標示体は、2本の柱状の標識部1を並設させ、これらの間にビーム状の標識部5をそれぞれ架設させて道路用標示体を構成させている。
【0017】
図面において、柱状の標識部1は、ベース2の上方にポール11を突設させて構成されている。
本実施形態の柱状の標識部1は、ポール11をベース2の上方から着脱自在に立設できるように構成させている。
【0018】
本実施形態のベース2はその底面を路面に当接させて設置固定されるが、路面に設置固定させる方法として、ベース2の底面に接着剤を塗布して路面へ接着固定させる方法を用いることができる。また、ベース2の設置固定方法はこれに限るものではなく、ベース部2の底面から雄ねじ部分を下方に突出させてアンカーボルトを取り付け、路面に埋設固定させたアンカーナットに螺結させて固定させてもよいし、他の固定方法を用いてもよい。
【0019】
本実施形態のビーム状の標識部5は中空の円筒形状に形成されており、その端部をポール11の上端に取り付けられたジョイント4に取り付けられて柱状の標識部1に固定される。ビーム状の標識部5は、その両端をそれぞれ並設して設置された2本の柱状の標識部1に架け渡されて固定され、各柱状の標識部1の間を人が通過することを防止している。
また、本実施形態の道路用標示体は、上記のようにビーム状の標識部5を架け渡した各柱状の標識部1を、車の通過を防止したい場所に単体で設置させて車止めとして利用してもよい。また走行車線と対向車線との間に本実施形態の道路用標示体を複数組並設させて車線を分離するとともに、設置した道路を歩行者が横断することを防止するように用いることもできる。
【0020】
ビーム状の標識部5の外側面には、光の再帰反射性を備えた反射シートが巻回されて全周に亘って貼り付けられた反射部53が設けられており、これによって正面からの視認性を向上させるとともに、トラックのように車高の高い車両の運転手によって斜め上方から視認される場合でも、視認性を高いものとすることができる。
【0021】
図3は図1の道路用標示体を構成する柱状の標識部の断面図である。
柱状の標識部1のポール11は円筒形の中空柱状体に形成されており、その上端を塞ぐようにジョイント4が融着によって固定され、ポール部11の下端を塞ぐように補強用部材12が固定されている。
【0022】
ポール11は補強用部材12が固定された下端部分をベース2の上面に設けた円形のくぼみ21に挿入させて、着脱可能に固定できるように構成されている。具体的には、ベース2に設けられた前記のくぼみ21に挿入された後、ベース2の外側面からポール11の下端部分に向けて固定ねじN1の雄ねじを挿入させて、ポール11を貫通させて補強用部材12に螺入させ、ベース2とポール11とを固定させている。上記のように固定させることで、前記の固定ねじN1を取り外せば、ポール11とベース2との固定を解除でき、ポール11とベース2とを着脱自在に固定できる。本実施形態では補強用部材12が螺入された固定ねじN1の雄ねじ部分と強固に結合できるように、補強用部材12を硬質の樹脂材料で形成させている。また、補強用部材12を硬質の樹脂材料で形成させることで、ポール11の下端部分の変形が抑制され、道路用標示体が外力を受けてもポール11とベース2との固定が容易に外れなくなる。
ポール11とベース2との固定方法は上記の方法に限るものではなく、ポール11の下端とベース2のくぼみ21とにそれぞれ係合可能な係合部と係止部とを設け、これらの係合によって着脱可能に固定させてもよいし、ポール11とベース2とは別に形成させた固定部材をポール11とベース2とに架け渡して取り付けることでこれらを固定させてもよいし、他の方法を用いて固定させても良い。
【0023】
柱状の標識部1は、車両などに踏み倒された後に元の状態に復元する可撓性を有するように、ポール11を熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限らず、軟質ポリオレフィン、エラストマー、などを好適に用いることができる。
また図1、2に示すように、ポール11の外側面には、光の再帰反射性を備えた反射シートが巻回されて全周に亘って貼り付けられた反射部13が設けられており、正面や側方からの視認性を高いものとすることができる。
【0024】
図3に示すように、本実施形態のジョイント4は、円筒形をアールを付けて90度の角度に曲げたようなエルボ状のL字型に形成されており、その両端において、下方向を向いた端部に下方結合部41を、水平方向を向いた端部に水平結合部42をそれぞれ形成されている。
下方結合部41は、下方に向いたジョイント4の外周面が縮径して突出するように形成されており、円筒形のポール11の中空部分に上方から挿入可能に形成されている。下方結合部41の外周面はポール11の内周面に当接するように形成され、下方結合部41とポール11とは融着によって強固に固着されている。
ジョイント4は、車両などが接触する等して変形しても元の状態に復元するように弾性を有する材料で形成するのが好ましく、本実施形態では熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限らず、軟質ポリオレフィン、エラストマー、などを好適に用いることができ、他の材料を用いてもよい。
【0025】
ジョイント4の水平結合部42には、ジョイント4の外周面を形成する円筒形状の壁部43と、その内側に壁部43より小さな筒形に形成された内壁部44が形成されている。具体的には、壁部43と内壁部44とはそれぞれの筒形状の中心が同じ位置となるように設けられており、ジョイント4が90度の角度に曲がる曲部45の付近において、壁部43の内周面の一部が径の内側へ縮径するように変形するとともに水平方向に突出して内壁部44が形成されている。
【0026】
それぞれ筒状に形成された壁部43と内壁部44とは、その間に環状のビーム挿入溝部46が形成されるようにそれぞれの筒の大きさを異ならせて設けられている。本実施形態では、ビーム状の標識部5は円筒のパイプ形状に形成されており、その端部を前記のビーム挿入溝部46に挿入させて固定されるように形成されている。すなわち、ジョイント4の水平方向に向く端部に形成された壁部43、内壁部44、ビーム挿入溝部46がビーム状の標識部5を固定するための水平結合部42として機能するように、壁部43はその内側にビーム状の標識部5の端部を挿入して収納可能に形成され、内壁部44はパイプ形状のビーム状の標識部5の内部に挿入可能な大きさに形成されている。
【0027】
6は補強筒である。
図6は補強筒6の形状を示す(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図であり、図7は図6の補強筒6に図5のクリップナット8を取り付けた状況を示す(イ)は側面図であり、(ロ)は正面図である。
本実施形態の補強筒6は、中空の円筒形状に形成されており、図2に示すようにその長さがビーム状の標識部5よりも短く形成され、図3に示すようにその外径がビーム状の標識部5の内径よりも小さく形成されてその内側に内装可能に形成され、更にジョイント4の水平結合部42の内壁部44の内側に挿入可能に形成されている。
【0028】
図4は図1の柱状の標識部1のジョイント4付近を示す、(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図である。
本実施形態において、ジョイント4に設けられた水平結合部42の内壁部44は、側面視からの断面形状が略正八角形の筒状に形成されており、それぞれ対向する4面をジョイント4の向きに対して真上、真下、水平横方向へ向けるように形成されている。そして、前記の面の間に形成された斜め方向に向かう4面において、ビーム挿入溝部46から内壁部44の内部へ至るように内壁部44を貫通する雄ねじ挿通孔44aが設けられている。
また、ジョイント4に設けられた水平結合部42の壁部43において、前記の雄ねじ挿通孔44aに対応する位置に、壁部43の外周面から内周面に至るボルト挿通孔43aが設けられている。
本実施形態では、後記図8に示されるようにジョイント4とビーム状の標識部5と補強筒6とを固定ボルト9によって固定するように設けており、前記の雄ねじ挿通孔44aは固定ボルト9の雄ねじ部91が挿通可能な大きさに形成され、前記のボルト挿通孔43aは固定ボルト9のボルト頭部92が挿通可能な大きさに形成されている。
【0029】
ジョイント4の内壁部44は、図11に示されるように8箇所の角部44c付近以外の面の部分が内方へくぼんで凹部44bがそれぞれ形成されている。また、ジョイント4の壁部43において、前記の角部44cと凹部44bの位置に対応する合計十六箇所の位置に、壁部43の内周面が内側に突出するように突部43bが形成されている。
内壁部44の角部44cと、これに対応する位置の壁部43の突部43bとの隙間は、ビーム状の標識部5の壁の厚みに対応する大きさに形成されており、ジョイント4のビーム挿入溝部46にビーム状の標識部5を挿入させた際に、ビーム状の標識部5が角部44bと突部43bとに挟まれて安定的に保持される。
【0030】
図5は図1の柱状の標識部とビーム状の標識部との固定に用いるクリップナットの実施の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は底面図である。
クリップナット8は、平板状のバネを、上板部81a、中板部81b、下板部81cを備えるようにコの字形状に曲げて形成されたクリップ部81と、クリップ部81の下板部81cの下面に固定されたナット82から構成されている。ナット82はその雌ねじ部84に固定ボルト9の雄ねじを螺入可能な大きさのものを用いている。また、クリップ部81の上板部81aおよび下板部81cには、ナット82の雌ねじ部分に対応する位置に、ナット82に螺入される雄ねじが挿通可能な大きさのクリップ部貫通孔83がそれぞれ形成されており、このクリップ部貫通孔83を挿通させてクリップ部81の上板部81aの上方からナット82に固定ボルト9の雄ねじを螺入可能に形成されている。
【0031】
6は補強筒である。
補強筒6は後記図6に示されるように中空の円筒形状に形成されており、図2に示されるようにその長さがビーム状の標識部5よりも短く形成され、図3に示されるようにその外径がビーム状の標識部5の内径よりも小さく形成されてその内側に内装可能に形成され、更にジョイント4の水平結合部42の内壁部44の内側に挿入可能に形成されている。
上記のように、ジョイント4とビーム状の標識部5との結合部分において、ビーム状の標識部5に補強筒6を内装させて設けることで、ビーム状の標識部5や柱状の標識部1に車両などが接触する等してビーム状の標識部5が折れ曲がるなどの変形を起こした場合において、ジョイント4付近ではビーム状の標識部5の変形に伴いこれに内装された補強筒6が変形し、その後補強筒6がもとの形状に復元しようとしてビーム状の標識部5を内側から支持するので、ビーム状の標識部5の復元力に補強筒6の復元力が加わり、より強力にビーム状の標識部5の変形が復元される。
上記のように補強筒6は外力を受けて変形しても元の状態に復元する弾性を有する材料で形成するのが好ましく、本実施形態では熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限らず、軟質ポリオレフィン、エラストマー、などを好適に用いることができ、他の材料を用いてもよい。
【0032】
図6は補強筒の形状を示す(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図であり、図7は図6の補強筒に図5のクリップナットを取り付けた状況を示す(イ)は側面図であり、(ロ)は正面図である。
補強筒6は、円筒形状に形成された筒壁62から構成されており、その一方の端付近に前記筒壁62を貫通する円形の貫通孔61が形成されている。本実施形態では、貫通孔61は4箇所形成されており、具体的には各貫通孔61は補強筒6の端からそれぞれ等間隔に配置され、さらに各貫通孔は補強筒61の周方向においてもそれぞれ等間隔に配置されて形成されている。
【0033】
本実施形態の補強筒6には、図7に示すように図5に示すクリップナット8が取り付けられて、ジョイント4の水平結合部42へビーム状の標識部5を結合させるために用いられる。
クリップナット8は、クリップ部81で筒壁62を挟み、ナット82を補強筒6の中空部分に収納させて、補強筒6に4個取り付けられている。具体的には、クリップナット8のクリップ部貫通孔82及びナット82の雌ねじ部分が、補強筒6に設けた貫通穴61の位置に配置されるように取り付けられており、固定ボルト9の雄ねじ部91を補強筒6の外側から貫通孔61を挿通させて、クリップナット8のナット82へ羅結可能に形成させている。
【0034】
図8は図1の柱状の標識部1とビーム状の標識部5及び補強筒6との固定の状況を示すクリップナット8付近の要部の断面図であり、イ)は補強筒6挿入前のジョイント4の状況を示し、(ロ)は補強筒6挿入後の状況を示し、(ハ)は更にビーム状の標識部5挿入後の状況を示し、(ニ)は固定ボルト9で固定させた状況を示している。
本実施形態では、まず最初に図8(ロ)に示すように、ジョイント4の内壁部44の内側に、クリップナット8を取り付けた補強筒6を挿入させる。
このとき、補強筒6の貫通孔61が、ジョイント4の内壁部44に設けた雄ねじ挿通孔44aの位置に配置されるように、補強筒6を挿入させる。
前記のように補強筒6を挿入させることで、補強筒6に合計4個づつ取り付けられたクリップナット8のクリップ部81が、前記図4に示すように略正八角形の筒状に形成された内壁部44の斜め方向に向かう4面の内側にそれぞれ当接されて、安定的に内壁部44の内側に取り付けられる。
【0035】
次に図8(ハ)に示すように、ビーム状の標識部5の端部を、ジョイント4のビーム挿入溝部46に挿入させる。ビーム状の標識部5の両端付近には、その外側と中空部分とを貫通するビーム貫通孔52が片方の端付近に4個、合計8個形成されており、具体的にはビーム状の標識部5をビーム挿入溝部46に挿入させたときに、内壁部44に設けた雄ねじ挿通孔44aと壁部43に設けたボルト挿通孔43aとの間にビーム貫通孔52が配置されるように形成されている。
【0036】
最後に、図8(ニ)に示すように、ジョイント4の壁部43の外側から固定ボルト9を差し込み、その雄ねじ部91をビーム貫通孔52、雄ねじ挿通孔44a、貫通孔61に挿通させて、クリップナット8のナット82に羅結させて、ジョイント4の水平結合部42にビーム状の標識部5と補強筒6とを固定させる。
ジョイント4の水平結合部42を構成する壁部43、内壁部44,ビーム挿入溝部46は、固定ボルト9がクリップナット8に螺結されたときに、固定ボルト9のボルト頭部92の上端が、ジョイント4のボルト挿通孔43aから突出させずに、ジョイント4の壁部43の外周面より内側に位置するように、固定ボルト9をジョイント4の内部に収納可能に形成されている。上記のようにジョイント4を形成させることで、道路用標示体に車両などが接触した際に、固定ボルト9のボルト頭部91が車両に接触して傷つけるなどの問題の発生を防止することができる。
【0037】
また上記のように、クリップナット8のナット82と固定ボルト9との螺結によって、ジョイント4にビーム状の標識部5と補強筒6とを固定することで、ジョイント4とビーム状の標識部5、補強筒6との固定を着脱自在で、且つ強固なものとできる。
また上記のように、ジョイント4とビーム状の標識部5、補強筒6との固定にクリップナット8を用いることで、固定ボルト9を螺結させる雌ねじ部を容易にジョイント4に設けることができると共に、柱状の標識部1やビーム状の標識部5等が破損などして交換するような場合には、クリップナット8を容易に取り外して分別し、再利用や再生利用などを行うことができる。
【0038】
図9は柱状の標識部とビーム状の標識部及び補強筒を固定方法の実施の他の一形態を示すクリップナット付近の要部の断面図であり、(イ)は補強筒挿入後のジョイントの状況を示し、(ロ)は更にビーム状の標識部を挿入させて固定ボルトで固定させた状況を示している。
本実施形態は、クリップナット8のナット82が補強筒6の外側に配置されるように取り付ける点と、ジョイント4の内壁部44に設けた雄ねじ挿通孔44aを前記のナット82が挿入可能な大きさに形成する点が、前記の実施形態と異なる主な事項である。
【0039】
前記のように構成させることで、図9(イ)に示すように、補強筒6を内壁部44の内側に挿入させたときに、クリップ部81が内壁部44の内面に当接すると共に、ナット82が雄ねじ挿通孔44aに挿入される。
この後、図9(ロ)に示すように、ビーム挿入溝部46にビーム状の標識部5の端部を挿入させ、固定ボルト9を壁部44の外側からクリップナット8のナット82に羅結させて、ジョイント4にビーム状の標識部5と補強筒6とを固定させる。
【0040】
上記のようにナット82を雄ねじ挿通孔44aに挿入させることで、内壁部44の内側に補強筒6がより安定的に取り付けられ、ビーム状の標識部5の挿入や固定ボルト9の螺結の作業の際に、雄ねじ挿通孔44aとナット82との位置がずれるなどの不具合が生じず、作業効率が向上する。
【0041】
図8及び図9に示される実施形態では、補強筒6にクリップナット8を取り付けて、固定ボルト9の螺結によって補強筒6とビーム状の標識部5とをジョイント4の内壁部44の内外にそれぞれ固定させているが、これに限るものではなく、固定ボルト9ではなくピンなどを挿入させて固定させてもよく、接着剤を用いるなど他の固定方法を用いても良い。
【0042】
図10は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示すジョイント付近の断面図である。
本実施形態は、前記補強筒6と前記ビーム状の標識部5との隙間に保間部材7を取り付けた点が前記の実施形態と異なる事項の一つである。
また、前記クリップナット8が補強筒6ではなくジョイント4の内壁部44に取り付けられてビーム状の標識部5を固定されるのに持ちいられ、補強筒6はビーム状の標識部5の中空部分に前記保間部材7によって取り付けられている点が前記の実施形態と異なる事項の一つである。
【0043】
前記保間部材7はリング形状に形成されており、その内側に補強筒6を挿通させて取り付けられている。具体的には、ビーム状の標識部5に差し込まれる側の補強筒6の端付近にその外周面を取り巻かせて接着して固定させている。
上記のように保間部材7を取り付けた補強筒6をビーム状の標識部5の中空部分に挿入させることで、保間部材7の外周面がビーム状の標識部5の内周面に当接され、保間部材7を介して補強筒6がビーム状の標識部5内に取り付けられるように構成される。
【0044】
上記のように、保間部材7を取り付けた補強筒6をビーム状の標識部5に内装させることで、ビーム状の標識部5が外力を受けて変形した後で復元する際に、補強筒6が保間部材7を介してビーム状の標識部5を内側から支持し、保間部材7を取り付けない場合と比較してより強力にビーム状の標識部5を復元させる。
また、保間部材7を取り付けることで、ビーム状の標識部5の外側面と補強筒6の内側面との隙間が確保され、保間部材7の取付部分以外におけるこれらの接触が抑制されるため、ビーム状の標識部5が折れ曲がる等の変形した後に復元する際、ビーム状の標識部5と補強筒6との接触部分の摩擦が障害となって復元が抑制されることがなく、より強力に復元されるようになされる。
【0045】
本実施形態の保間部材7はリング形状に形成させて補強筒6の外側面を取り巻くように取り付けているが、これに限るものではなく、帯状に形成させて補強筒6の外側面に巻きつけてもよく、小さなブロック形状に形成させて複数個用い、補強筒6の外側面にそれぞれ間隔を空けて貼り付けて設けても良い。
また、本実施形態では保間部材7を補強筒6に接着させて固定させているが、接着させずに補強筒6とビーム状の標識部5との隙間に保間部材7を圧入させて取り付けても良い。
また、保間部材7は外力を受けた時に変形し、その後もとの形状に戻る柔軟性を有する材料で形成されており、ビーム状の標識部5が外力を受けて変形しても、保間部材7が変形に伴い破壊されることがなく、これを介して補強筒6が継続的にビーム状の標識部5を支持するように構成されている。
本実施形態では保間部材7の材料にエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)の発泡体を用いているが、これに限るものではなく、合成ゴムや天然ゴムの発泡体、発泡ウレタン樹脂などの合成樹脂の発泡体を好適に用いることができる。
【0046】
本実施形態で用いる柱状の標識部1は、図1に示した実施形態と同じ形状に形成されており、ジョイント4の内壁部44は図4に示されるように略正八角形の断面の筒状に形成されている。
【0047】
図11は図10の柱状の標識部1のジョイント4にクリップナット8を取り付けた状況を示す側面図である。
クリップナット8は、クリップ部81でジョイント4の水平結合部42の内壁部44を挟み込み、ジョイント4内に内装される。このとき、ナット82がジョイント4の内壁部44の内側に収納されるように、クリップナット8を取り付ける。またクリップナット8は、正八角形の筒形状に形成された内壁部44の8つの面の中で、雄ねじ挿通孔44aが形成された4面にそれぞれ1個づつ取り付け、ナット82の雌ねじ部分が内壁部44の雄ねじ挿通孔44に位置するように取り付けている。
【0048】
図12は図10の柱状の標識部1とビーム状の標識部5及び補強筒6との固定の状況を示すクリップナット8付近の要部の断面図であり、イ)は補強筒6挿入前のジョイント4の状況を示し、(ロ)は補強筒6とビーム状の標識部5をジョイント4に挿入させて固定ボルト9で固定させた状況を示す。
図11及び図12(イ)に示すように、クリップナット8を内壁部44に取り付けたジョイント4に、保管部材7を介して補強筒6を取り付けたビーム状の標識部5を挿入させる。ビーム状の標識部5の端部を内壁部44の外側のビーム挿入溝部46に挿入させ、補強筒6の端部が内壁部44の内側に挿入させる。また、このとき、ビーム状の標識部5に形成させたビーム貫通孔52がボルト挿通孔43aと雄ねじ挿通孔44aとの間に位置するように、ビーム状の標識部5を挿入させる。
【0049】
その後、固定ボルト9の雄ねじ部91を壁部43の外側からビーム貫通孔52に挿通させて、クリップナット8のナット82に羅結させて、図12(ロ)に示されるようにジョイント4にビーム状の標識部5を固定させる。
本実施形態の補強筒6には貫通孔61を形成させず、クリップナット8のナット82及び固定ボルト9の雄ねじ部91は、ビーム状の標識部5の内周面と補強筒6の外周面との隙間に収納されるように設けられているが、これに限るものではなく、補強筒6の筒壁62に貫通穴62を形成して、固定ボルト9の雄ねじ部91の先端を補強筒6の内側に挿入されるように形成してもよいし、貫通孔62の大きさをナット82が挿入可能に形成させて固定ボルト9の雄ねじ部91とともにナット82を貫通穴62に挿入させるように形成させてもよい。
【0050】
ジョイント4の内壁部44の面に設けた凹部44bは、内壁部44に取り付けたクリップナット8のクリップ部81の板面が隣りあう角部44bより内側に位置するように配置されるように構成されている。このため、ビーム挿入溝部46にビーム状の標識部5を挿入させる際に、ビーム状の標識部5の内側面がクリップナット8のクリップ部81に接触せず、クリップナット8の取付位置が接触によって位置ずれを起こしたり、クリップナット8によってビーム状の標識部5の内部が損傷する、等の問題の発生が抑制される。
【0051】
また、本実施形態の補強筒6は保間部材7を介してビーム状の標識部5内に取り付けられているので、ジョイント4への取り付けの際に、ビーム状の標識部5を挿入させることで補強筒6を同時に挿入でき、またビーム状の標識部5と補強筒6との位置ずれが生じにくいため、効率よく作業できるという利点がある。
【0052】
本実施形態のジョイント4は、内壁部44に設けた内壁部44を略正八角形の断面の筒状に形成し、これにクリップナット8を4個取り付けているが、これに限るものではなく、ジョイント4に設けるボルト挿通孔43aと雄ねじ挿通孔44aを変化させ、内壁部44に取り付けるクリップナット8の数を変化させてもよいし、取り付けるクリップナット8の数に適した断面形状に内壁部44を形成させてもよい。
【0053】
また本実施形態では、ジョイント4の内壁部44にクリップナット8を取り付けて、固定ボルト9の螺結によってビーム状の標識部5をジョイント4固定させているが、これに限るものではなく、図8や図9と同様に補強筒6にクリップナット8を取り付けて、固定ボルト9の螺結によってビーム状の標識部5と補強筒6とをジョイント4に固定させてもよいし、他の固定方法を用いても良い。
【0054】
図13は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
本実施形態の道路用標示体は、3本の柱状の標識部を一列に並設させ、これらの間にビーム状の標識部5をそれぞれ架設させて道路用標示体を構成させている点が前記までの実施形態と大きく事項であり、ビーム状の標識部5による歩行者横断防止などの交通規制効果をより少ない本数の柱状の標識部でより広範囲に及ぼすようになされている。
【0055】
本実施形態の道路用標示体は、2本の柱状の標識部1の間に1本の柱状の標識部1Bを配置して並設させている。本実施形態の柱状の標識部1は図1に示される実施形態の柱状の標識部1と同じ形状に形成されており、ビーム状の標識部5及び補強筒6との結合方法もこれと同様になされている。
柱状の標識部1Bはポール11の上端にジョイント4と形状の異なるジョイント4Bが固定されている点が柱状の標識部1と異なる事項であり、ポール11やベース2の形状などは柱状の標識部1と同一に形成されている。
【0056】
図14は図13のジョイント4B付近の断面を示すB−B断面図である。
前記ジョイント4Bは、2個の水平結合部42が互いに背向するように180゜の角度を設けて配置されたT字型形状に形成されている点が主に柱状の標識部1のジョイント4と異なる点であり、個々の下方結合部41や水平結合部42と、ポール11やビーム状の標識部5、補強筒6との固定方法は柱状の標識部1のジョイント4と同じである。すなわち、筒状に形成された内壁部44の外側にビーム状の標識部5の端部を挿入させ、内壁部44の内側にクリップナット8を取り付けた補強筒6を挿入させ、壁部43の外側から固定ボルト9の雄ねじ部91を挿入させてクリップナット8のナット82に締結させて、ジョイント4Bとビーム状の標識部5、補強筒6とを固定させ、また該ジョイント4Bの下方結合部41も前記のジョイント4と同様に、縮径された下方がポール11の中空部分に挿入されている点は柱状の標識部1のジョイント4と同様である。
【0057】
また、本実施形態の柱状の標識部1Bは、ジョイント4Bの下方結合部41の形状を柱状の標識部1のジョイント4と同じ形状に形成させているので、ポール11やベース2などの部材について柱状の標識部1と共通のものを利用できるようになされている。
【0058】
図15は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
本実施形態の道路用標示体は、1本のビーム状の標識部5を柱状の標識部1と柱状の標識部1Bとに架設させて組み合わせたものを2組並設させて構成されている。具体的には、各ビーム状の標識部5が直線状に配置されるように4本の柱状の標識部1、1Bを一列に配置し、更に2本の柱状の標識部1Bのビーム状の標識部5が支持されていない水平結合部42を間隔を開け、好ましくは僅かの間隔を開けてそれぞれ対向させて隣接するように配置している。ここで言う僅かの間隔とは、ジョイント4BのT字型形状の両端の間隔以下程度の大きさを意味する。
本実施形態の道路用標示体を構成する、柱状の標識部1、1Bおよびビーム状の標識部5の形状は、図13に示す前記の実施形態と同様に形成されている。
【0059】
本実施形態の道路用標示体は、外見はあたかも1体の柵体が形成されているように視認され意匠性が向上するとともに、歩行者などがこれを横切って横断する気を起こさせない。
また、隣接して配置された柱状の標識部1Bの間にビーム状の標識部5が架設されていないので、車両などが接触した時に接触した柱状の標識部1、1Bとこれに架設されたビーム状の標識部5の組み合わせのみが、撓んで車両からの衝撃を逃がすが、これに並設されている他の柱状の標識部1、1Bとビーム状の標識部5との組み合わせには、その衝撃が及ばないので、道路用標示体の全体に対して衝撃による力が至らず、これによる破壊などが抑制される。
【0060】
図16は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
本実施形態の道路用標示体は、1本のビーム状の標識部5を2本の柱状の標識部1Bとに架設させて組み合わせたものを立設させ、その両側に1本のビーム状の標識部5を柱状の標識部1と柱状の標識部1Bとに架設させて組み合わせたものをそれぞれ1組ずつ並設させて構成されている。具体的には、各ビーム状の標識部5がそれぞれ直線状に配置されるように6本の柱状の標識部1、1Bを一列に配置し、前記異なる組み合わせの柱状の標識部1Bのビーム状の標識部5が支持されていない水平結合部42をそれぞれ対向させて隣接するように配置している。
【0061】
このように、水平結合部42を複数設けたジョイント4Bを固定した柱状の標識部1Bを用いることで、図9に示す前記の実施形態のように1体の柵体を構成するように視認される道路用標示体の長さを、その意匠性を損なわずにより長く構成させることができる。
また、歩行者に横断する気を起こさせない効果や、接触する車両からの衝撃を全体的に及ぼさないという効果についても、前記の実施形態と同様に奏することができる。
【0062】
図17は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり(ハ)は側面図である。
本実施形態の道路用標示体は、柱状の標識部1及び1Cをそれぞれ2本ずつ、合計4本を平面視で矩形状に配置させて設置し、3本のビーム状の標識部5を平面視でUの字形状に配置されるように前記各柱状の標識部1、1Cにそれぞれ架設させて構成されている。
【0063】
具体的には、本実施形態の道路用標示体は、2本の柱状の標識部1を並設させると共に、正面視手前側に更に2本の柱状の標識部1Cを並設させて、合計4本の柱状の1、1Cを矩形状に配置して並設させている。
前記の各柱状の標識部1Cの上端には水平結合部42を2箇所形成させたジョイント4Cが固定されており、各ジョイント4C間、および各ジョイント4Cとジョイント4との間にビーム状の標識部5をそれぞれ架設させて、平面視においてUの字形状に配置させている。
【0064】
本実施形態のジョイント4Cは、2個の水平結合部42がそれぞれ90゜の角度を設けて配置されて形成されている点が主に図13に示される実施形態のジョイント4、4Bと異なるのみであって、個々の下方結合部41や水平結合部42と、ポール11やビーム状の標識部5、補強筒6との固定方法は図13に示される実施形態と同じである。すなわち筒状に形成された内壁部44の外側にビーム状の標識部5の端部を挿入させ、内壁部44の内側にクリップナット8を取り付けた補強筒6を挿入させ、壁部43の外側から固定ボルト9の雄ねじ部91を挿入させてクリップナット8のナット82に締結させて、ジョイント4Cとビーム状の標識部5、補強筒6とを固定させ、またこのジョイント4Cの下方結合部41も前記のジョイント4、4Bと同様に、縮径された下方がポール11の中空部分に挿入されている点は図13の柱状の標識部1、1Bのジョイント4、4Bと同様である。
また、柱状の標識部1Cは、ポール11の上端に固定されたジョイント4Cの形状のみが前記の柱状の標識部1、1Bと異なる事項であり、ポール11やベース2の形状などは同一に形成されている。
【0065】
本実施形態の道路用標示体によって、中央分離体の端部などを形成させれば、車両などが接触しても容易に破壊されることなく、その機能を維持させることができる。
【0066】
また、本実施形態のジョイント4Cは、2つの水平結合部42をそれぞれ90゜の角度を設けて配置しているが、これ以外の角度を設けて配置しても良い。また前記のジョイント4B、4Cにおいては、水平結合部42を2つ設けて形成させているが、これに限るものではなく、一つのジョイントに水平結合部42を3つ以上設けて形成させてもよい。
【0067】
また、本実施形態の道路用標示体は、4本の柱本の標識部1、1Cを矩形状に配置してビーム状の標識部5をUの字状に架設させて設けているが、これに限るものではなく、前記の実施形態の柱状の標識部1Bと組み合わせるなどして、任意の位置にビーム状の標識部5が架設させるように各柱状の標識部1、1B、1Cをそれぞれ配置させて並設させても良い。例えば、図13や図15、16に示すような実施形態の道路用標示体に、柱状の標識部1Cを組み合わせてビーム状の標識部5を架設させ、形成させる柵体を曲がり角に沿った形状等に構成させることができ、各施工場所の様々な状況や目的に応じた形状に構成させることが可能である。
【0068】
図13〜17に示される実施形態の道路用標示体のジョイント4〜4Cに形成させた水平結合部42と、ビーム状の標識部5及び補強筒6との結合は、図1に示される実施形態の道路用標示体と同様の方法を用いてなされているが、これに限るものではなく、図9に示される実施形態のように補強筒6の外側にナット82を配置させてクリップナット8を取り付けて、このナット82を内壁部44の雄ねじ挿通孔44aに挿入させて補強筒6を挿入させた構成としてもよい。また、図12に示される実施形態のように、補強筒6を保間部材7を介してビーム状の標識部5内に取り付け、このビーム状の標識部5をクリップナット8を内壁部44に取り付けたジョイント4、又は4B、又は4Cのビーム挿入溝部46に挿入させ、補強筒6を内壁部44の内部に挿入させた後に固定ボルト9をナット82に羅結させて固定させる構成としてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 柱状の標示部
11 ポール
12 補強用部材
13 反射部
2 ベース
4 ジョイント
41 下方結合部
42 水平結合部
43 壁部
43a ボルト挿通孔
43b 突部
44 内壁部
44a 雄ねじ挿通孔
44b 凹部
44c 角部
45 曲部
46 ビーム挿入溝部
5 ビーム状の標示部
52 ビーム貫通孔
53 反射部
6 補強筒
61 貫通孔
62 筒壁
8 クリップナット
81 クリップ部
82 ナット
83 クリップ部貫通孔
84 雌ねじ部
9 固定ボルト
91 雄ねじ部
92 ボルト頭部
【技術分野】
【0001】
本発明は、車線のセンターライン標示、車線誘導標示或いは交通規制誘導標示等を目的として、路面に固定して用いる道路用標示体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
公園や公共施設,その他人々が往来する商業施設の入口や駐車場などにおいて車両の進入を阻止,誘導するため、あるいは歩道沿いに設置して歩道への車両の乗り入れや駐停車を防ぐ目的で設置される道路用標示体については、種々の発明が開示されている。
【0003】
例えば特許文献1には、中央が上方に向けて帽状に膨出し、その中心に透孔を有し周辺に取付孔を有する固定ベースと、基端部を上記固定ベースの膨出部分内に保持され、上記透孔より上方へ伸延する弾性ゴム柱と、このゴム柱の上部外周に下端が嵌合した柱または柵よりなる車止め標識が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実願平5−29185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、パイプと継手を組み合わせてコの字形状の柵型に車止め標識を形成させた構成が記載されているが、このような車止め標識に車両などが衝突した場合、弾性ゴム柱の変形と復元によって柱部分は元の状態に戻るが、柱に架け渡した柵のビーム部分が与えられた衝撃などによって変形すると復元しないという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、柱に架け渡したビーム部分が外力を受けて変形しても、容易に復元する道路用標示体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る道路用標示体は、車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有するポールを有する柱状の標識部が少なくとも2個立設され、該柱状の標識部間にビーム状の標識部が架設されている道路用標示体であって、
前記ビーム状の標識部は弾性的に曲がる可撓性を有する筒状に形成され、
該ビーム状の標識部の内側には補強筒が内装されており
前記各柱状の標識部のポールにはそれぞれジョイントが固定され、
該各ジョイントには筒状の内壁部を備えた水平結合部が水平方向に向けて形成されており、
該各水平結合部の内壁部の内側に前記補強筒の端部が挿入されるとともに、前記内壁部の外側に前記ビーム状の標識部の端部が挿入されて結合されていることを特徴としている。
【0008】
本発明に係る道路用標示体によれば、少なくとも2個立設させた柱状の標識部間に前記ビーム状の標識部を架設させるので、この間を歩行者などの人や車両などが横切ることを防止でき、高い交通規制効果を得ることができる。
また、前記の柱状の標識部が車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有し、前記ビーム状の標識部を弾性的に曲がる可撓性を有する筒状に形成させるので、道路用標示体に車両が衝突する等して外力を受けたときには前記各柱状の標識部やビーム状の標識部が全体的に撓んでこの外力を逃がし、道路用標示体が破壊されにくいものとなされ、さらに外力が無くなると元の形状に復元するようになされる。
また、前記ビーム状の標識部の内側に補強筒を内装させ、
前記各柱状の標識部のポールにはそれぞれジョイントを固定させ、
この各ジョイントに筒状の内壁部を備えた水平結合部を水平方向に向けて形成させ、
この各水平結合部の内壁部の内側に前記補強筒の端部を挿入させるとともに、前記内壁部の外側に前記ビーム状の標識部の端部を挿入させて結合させるので、道路用標示体が外力を受け前記ビーム状の標識部が折れ曲がっても、内装させた補強筒が内側から支持してより強力に変形したビーム状の標識部を復元させる。これは、受けた外力によって道路用標示体に対して全体が捩れるように力がかかった場合でも、強力な復元力により道路用標示体が変形した後にもとの形状に戻ることができる。
【0009】
また、固定ボルトの雄ねじ部を前記ビーム状の標識部の端部にその外側から貫通させ、前記補強筒に備えたナットに螺結させて、前記ビーム状の標識部と前記補強筒とを前記水平結合部に結合させれば、前記ビーム状の標識部と補強筒とがジョイントの水平結合部に固定ボルトによって強固に結合されるので、道路用標示体に車両が衝突する等して外力を受けても、ビーム状の標識部と補強筒とが容易にジョイントから外れないので好ましい。
また、ビーム状の標識部や補強筒が経年劣化等して交換が必要になった場合には、固定ボルトを螺脱させることで、これらをジョイントから取り外すことが出来、容易に交換などの整備を行うことができる。
【0010】
また、前記水平結合部に前記ビーム状の標識部の端部外側を覆う壁部を設け、前記固定ボルトのボルト頭部を前記壁部の外側面の内側に収納させれば、道路用標示体に車両や人等が接触しても、固定ボルトのボルト頭部が直接接触しないので、車両や人を傷つけることがなく、好ましい。
【0011】
また、前記ナットがクリップナットであり、このクリップナットのクリップ部を前記内壁部又は前記補強筒の筒壁部分に挟ませて取り付ければ、ナットを容易に取り付けてジョイントとビーム状の標識部とを結合させることができるとともに、道路用標示体の廃棄の際などに、前記クリップナットを容易に取り外すことができるので、金属製のナット部材を分別して、リサイクルなどを行うことが出来、好ましい
【0012】
また、前記補強筒と前記ビーム状の標識部との隙間に保間部材を取り付ければ、道路用標示体に車両などが接触してビーム状の標識部が変形したときに、補強筒が保間部材を介してビーム状の標識部を内側から支持するので、より直接的に補強筒がビーム状の標識部を支持するようになされ、より強力に変形したビーム状の標識部を復元させるので、好ましい。
また、前記補強筒と前記ビーム状の標識部との隙間に保間部材を取り付けることで、この取付部分以外の場所での前記ビーム状の標識部の外側面と前記補強筒の内側面との接触が抑制されてそれぞれの間の隙間が確保され、ビーム状の標識部の折れ曲がり等の変形後の復元の際に、ビーム状の標識部と補強筒との摩擦によってこの復元が抑制されることがなく、より強力に変形が復元される。
また、前記保間部材が変形後に復元する柔軟性を有すれば、ビーム状の標識部が外力を受けて変形しても、前記保間部材が変形に伴い破壊されることがなく、好ましい。
【0013】
また、前記ジョイントの少なくとも1個に前記水平結合部を複数形成すれば、これらの水平結合部にそれぞれビーム状の標識部の端部を支持させたり、あえて支持させないなど、さまざまな形態に道路用標示体を形成させて設置させることができ、種々の施工目的に応じた道路用標示体を設置可能とでき、好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の道路用標示体によれば、柱に架け渡したビーム部分が外力を受けて変形しても、容易に復元する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る道路用標示体の実施の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図2】図1の道路用標示体を構成する各部材に分解した状態を示す正面図である。
【図3】図1の道路用標示体を構成する柱状の標識部の断面図である。
【図4】図1の柱状の標識部のジョイント付近を示す、(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図である。
【図5】図1の柱状の標識部とビーム状の標識部との固定に用いるクリップナットの実施の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は底面図である。
【図6】補強筒の形状を示す(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図である。
【図7】図6の補強筒に図5のクリップナットを取り付けた状況を示す(イ)は側面図であり、(ロ)は正面図である。
【図8】図1の柱状の標識部とビーム状の標識部及び補強筒との固定の状況を示すクリップナット付近の要部の断面図であり、イ)は補強筒挿入前のジョイントの状況を示し、(ロ)は補強筒挿入後の状況を示し、(ハ)は更にビーム状の標識部挿入後の状況を示し、(ニ)は固定ボルトで固定させた状況を示す。
【図9】柱状の標識部とビーム状の標識部及び補強筒を固定方法の実施の他の一形態を示すクリップナット付近の要部の断面図であり、(イ)は補強筒挿入後のジョイントの状況を示し、(ロ)は更にビーム状の標識部を挿入させて固定ボルトで固定させた状況を示す。
【図10】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示すジョイント付近の断面図である。
【図11】図10の柱状の標識部のジョイントにクリップナットを取り付けた状況を示す側面図である。
【図12】図10の柱状の標識部とビーム状の標識部及び補強筒との固定の状況を示すクリップナット付近の要部の断面図であり、イ)は補強筒挿入前のジョイントの状況を示し、(ロ)は補強筒とビーム状の標識部を挿入させて固定ボルトで固定させた状況を示す。
【図13】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図14】図13のジョイント4B付近の断面を示すB−B断面図である。
【図15】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図16】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図17】本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
まず最初に、図1および図2によって、本発明に係る道路用標示体の全体的な構成について説明する。
本実施形態の道路用標示体は、2本の柱状の標識部1を並設させ、これらの間にビーム状の標識部5をそれぞれ架設させて道路用標示体を構成させている。
【0017】
図面において、柱状の標識部1は、ベース2の上方にポール11を突設させて構成されている。
本実施形態の柱状の標識部1は、ポール11をベース2の上方から着脱自在に立設できるように構成させている。
【0018】
本実施形態のベース2はその底面を路面に当接させて設置固定されるが、路面に設置固定させる方法として、ベース2の底面に接着剤を塗布して路面へ接着固定させる方法を用いることができる。また、ベース2の設置固定方法はこれに限るものではなく、ベース部2の底面から雄ねじ部分を下方に突出させてアンカーボルトを取り付け、路面に埋設固定させたアンカーナットに螺結させて固定させてもよいし、他の固定方法を用いてもよい。
【0019】
本実施形態のビーム状の標識部5は中空の円筒形状に形成されており、その端部をポール11の上端に取り付けられたジョイント4に取り付けられて柱状の標識部1に固定される。ビーム状の標識部5は、その両端をそれぞれ並設して設置された2本の柱状の標識部1に架け渡されて固定され、各柱状の標識部1の間を人が通過することを防止している。
また、本実施形態の道路用標示体は、上記のようにビーム状の標識部5を架け渡した各柱状の標識部1を、車の通過を防止したい場所に単体で設置させて車止めとして利用してもよい。また走行車線と対向車線との間に本実施形態の道路用標示体を複数組並設させて車線を分離するとともに、設置した道路を歩行者が横断することを防止するように用いることもできる。
【0020】
ビーム状の標識部5の外側面には、光の再帰反射性を備えた反射シートが巻回されて全周に亘って貼り付けられた反射部53が設けられており、これによって正面からの視認性を向上させるとともに、トラックのように車高の高い車両の運転手によって斜め上方から視認される場合でも、視認性を高いものとすることができる。
【0021】
図3は図1の道路用標示体を構成する柱状の標識部の断面図である。
柱状の標識部1のポール11は円筒形の中空柱状体に形成されており、その上端を塞ぐようにジョイント4が融着によって固定され、ポール部11の下端を塞ぐように補強用部材12が固定されている。
【0022】
ポール11は補強用部材12が固定された下端部分をベース2の上面に設けた円形のくぼみ21に挿入させて、着脱可能に固定できるように構成されている。具体的には、ベース2に設けられた前記のくぼみ21に挿入された後、ベース2の外側面からポール11の下端部分に向けて固定ねじN1の雄ねじを挿入させて、ポール11を貫通させて補強用部材12に螺入させ、ベース2とポール11とを固定させている。上記のように固定させることで、前記の固定ねじN1を取り外せば、ポール11とベース2との固定を解除でき、ポール11とベース2とを着脱自在に固定できる。本実施形態では補強用部材12が螺入された固定ねじN1の雄ねじ部分と強固に結合できるように、補強用部材12を硬質の樹脂材料で形成させている。また、補強用部材12を硬質の樹脂材料で形成させることで、ポール11の下端部分の変形が抑制され、道路用標示体が外力を受けてもポール11とベース2との固定が容易に外れなくなる。
ポール11とベース2との固定方法は上記の方法に限るものではなく、ポール11の下端とベース2のくぼみ21とにそれぞれ係合可能な係合部と係止部とを設け、これらの係合によって着脱可能に固定させてもよいし、ポール11とベース2とは別に形成させた固定部材をポール11とベース2とに架け渡して取り付けることでこれらを固定させてもよいし、他の方法を用いて固定させても良い。
【0023】
柱状の標識部1は、車両などに踏み倒された後に元の状態に復元する可撓性を有するように、ポール11を熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限らず、軟質ポリオレフィン、エラストマー、などを好適に用いることができる。
また図1、2に示すように、ポール11の外側面には、光の再帰反射性を備えた反射シートが巻回されて全周に亘って貼り付けられた反射部13が設けられており、正面や側方からの視認性を高いものとすることができる。
【0024】
図3に示すように、本実施形態のジョイント4は、円筒形をアールを付けて90度の角度に曲げたようなエルボ状のL字型に形成されており、その両端において、下方向を向いた端部に下方結合部41を、水平方向を向いた端部に水平結合部42をそれぞれ形成されている。
下方結合部41は、下方に向いたジョイント4の外周面が縮径して突出するように形成されており、円筒形のポール11の中空部分に上方から挿入可能に形成されている。下方結合部41の外周面はポール11の内周面に当接するように形成され、下方結合部41とポール11とは融着によって強固に固着されている。
ジョイント4は、車両などが接触する等して変形しても元の状態に復元するように弾性を有する材料で形成するのが好ましく、本実施形態では熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限らず、軟質ポリオレフィン、エラストマー、などを好適に用いることができ、他の材料を用いてもよい。
【0025】
ジョイント4の水平結合部42には、ジョイント4の外周面を形成する円筒形状の壁部43と、その内側に壁部43より小さな筒形に形成された内壁部44が形成されている。具体的には、壁部43と内壁部44とはそれぞれの筒形状の中心が同じ位置となるように設けられており、ジョイント4が90度の角度に曲がる曲部45の付近において、壁部43の内周面の一部が径の内側へ縮径するように変形するとともに水平方向に突出して内壁部44が形成されている。
【0026】
それぞれ筒状に形成された壁部43と内壁部44とは、その間に環状のビーム挿入溝部46が形成されるようにそれぞれの筒の大きさを異ならせて設けられている。本実施形態では、ビーム状の標識部5は円筒のパイプ形状に形成されており、その端部を前記のビーム挿入溝部46に挿入させて固定されるように形成されている。すなわち、ジョイント4の水平方向に向く端部に形成された壁部43、内壁部44、ビーム挿入溝部46がビーム状の標識部5を固定するための水平結合部42として機能するように、壁部43はその内側にビーム状の標識部5の端部を挿入して収納可能に形成され、内壁部44はパイプ形状のビーム状の標識部5の内部に挿入可能な大きさに形成されている。
【0027】
6は補強筒である。
図6は補強筒6の形状を示す(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図であり、図7は図6の補強筒6に図5のクリップナット8を取り付けた状況を示す(イ)は側面図であり、(ロ)は正面図である。
本実施形態の補強筒6は、中空の円筒形状に形成されており、図2に示すようにその長さがビーム状の標識部5よりも短く形成され、図3に示すようにその外径がビーム状の標識部5の内径よりも小さく形成されてその内側に内装可能に形成され、更にジョイント4の水平結合部42の内壁部44の内側に挿入可能に形成されている。
【0028】
図4は図1の柱状の標識部1のジョイント4付近を示す、(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図である。
本実施形態において、ジョイント4に設けられた水平結合部42の内壁部44は、側面視からの断面形状が略正八角形の筒状に形成されており、それぞれ対向する4面をジョイント4の向きに対して真上、真下、水平横方向へ向けるように形成されている。そして、前記の面の間に形成された斜め方向に向かう4面において、ビーム挿入溝部46から内壁部44の内部へ至るように内壁部44を貫通する雄ねじ挿通孔44aが設けられている。
また、ジョイント4に設けられた水平結合部42の壁部43において、前記の雄ねじ挿通孔44aに対応する位置に、壁部43の外周面から内周面に至るボルト挿通孔43aが設けられている。
本実施形態では、後記図8に示されるようにジョイント4とビーム状の標識部5と補強筒6とを固定ボルト9によって固定するように設けており、前記の雄ねじ挿通孔44aは固定ボルト9の雄ねじ部91が挿通可能な大きさに形成され、前記のボルト挿通孔43aは固定ボルト9のボルト頭部92が挿通可能な大きさに形成されている。
【0029】
ジョイント4の内壁部44は、図11に示されるように8箇所の角部44c付近以外の面の部分が内方へくぼんで凹部44bがそれぞれ形成されている。また、ジョイント4の壁部43において、前記の角部44cと凹部44bの位置に対応する合計十六箇所の位置に、壁部43の内周面が内側に突出するように突部43bが形成されている。
内壁部44の角部44cと、これに対応する位置の壁部43の突部43bとの隙間は、ビーム状の標識部5の壁の厚みに対応する大きさに形成されており、ジョイント4のビーム挿入溝部46にビーム状の標識部5を挿入させた際に、ビーム状の標識部5が角部44bと突部43bとに挟まれて安定的に保持される。
【0030】
図5は図1の柱状の標識部とビーム状の標識部との固定に用いるクリップナットの実施の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は底面図である。
クリップナット8は、平板状のバネを、上板部81a、中板部81b、下板部81cを備えるようにコの字形状に曲げて形成されたクリップ部81と、クリップ部81の下板部81cの下面に固定されたナット82から構成されている。ナット82はその雌ねじ部84に固定ボルト9の雄ねじを螺入可能な大きさのものを用いている。また、クリップ部81の上板部81aおよび下板部81cには、ナット82の雌ねじ部分に対応する位置に、ナット82に螺入される雄ねじが挿通可能な大きさのクリップ部貫通孔83がそれぞれ形成されており、このクリップ部貫通孔83を挿通させてクリップ部81の上板部81aの上方からナット82に固定ボルト9の雄ねじを螺入可能に形成されている。
【0031】
6は補強筒である。
補強筒6は後記図6に示されるように中空の円筒形状に形成されており、図2に示されるようにその長さがビーム状の標識部5よりも短く形成され、図3に示されるようにその外径がビーム状の標識部5の内径よりも小さく形成されてその内側に内装可能に形成され、更にジョイント4の水平結合部42の内壁部44の内側に挿入可能に形成されている。
上記のように、ジョイント4とビーム状の標識部5との結合部分において、ビーム状の標識部5に補強筒6を内装させて設けることで、ビーム状の標識部5や柱状の標識部1に車両などが接触する等してビーム状の標識部5が折れ曲がるなどの変形を起こした場合において、ジョイント4付近ではビーム状の標識部5の変形に伴いこれに内装された補強筒6が変形し、その後補強筒6がもとの形状に復元しようとしてビーム状の標識部5を内側から支持するので、ビーム状の標識部5の復元力に補強筒6の復元力が加わり、より強力にビーム状の標識部5の変形が復元される。
上記のように補強筒6は外力を受けて変形しても元の状態に復元する弾性を有する材料で形成するのが好ましく、本実施形態では熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限らず、軟質ポリオレフィン、エラストマー、などを好適に用いることができ、他の材料を用いてもよい。
【0032】
図6は補強筒の形状を示す(イ)は正面図であり、(ロ)は(イ)のA−A断面図であり、図7は図6の補強筒に図5のクリップナットを取り付けた状況を示す(イ)は側面図であり、(ロ)は正面図である。
補強筒6は、円筒形状に形成された筒壁62から構成されており、その一方の端付近に前記筒壁62を貫通する円形の貫通孔61が形成されている。本実施形態では、貫通孔61は4箇所形成されており、具体的には各貫通孔61は補強筒6の端からそれぞれ等間隔に配置され、さらに各貫通孔は補強筒61の周方向においてもそれぞれ等間隔に配置されて形成されている。
【0033】
本実施形態の補強筒6には、図7に示すように図5に示すクリップナット8が取り付けられて、ジョイント4の水平結合部42へビーム状の標識部5を結合させるために用いられる。
クリップナット8は、クリップ部81で筒壁62を挟み、ナット82を補強筒6の中空部分に収納させて、補強筒6に4個取り付けられている。具体的には、クリップナット8のクリップ部貫通孔82及びナット82の雌ねじ部分が、補強筒6に設けた貫通穴61の位置に配置されるように取り付けられており、固定ボルト9の雄ねじ部91を補強筒6の外側から貫通孔61を挿通させて、クリップナット8のナット82へ羅結可能に形成させている。
【0034】
図8は図1の柱状の標識部1とビーム状の標識部5及び補強筒6との固定の状況を示すクリップナット8付近の要部の断面図であり、イ)は補強筒6挿入前のジョイント4の状況を示し、(ロ)は補強筒6挿入後の状況を示し、(ハ)は更にビーム状の標識部5挿入後の状況を示し、(ニ)は固定ボルト9で固定させた状況を示している。
本実施形態では、まず最初に図8(ロ)に示すように、ジョイント4の内壁部44の内側に、クリップナット8を取り付けた補強筒6を挿入させる。
このとき、補強筒6の貫通孔61が、ジョイント4の内壁部44に設けた雄ねじ挿通孔44aの位置に配置されるように、補強筒6を挿入させる。
前記のように補強筒6を挿入させることで、補強筒6に合計4個づつ取り付けられたクリップナット8のクリップ部81が、前記図4に示すように略正八角形の筒状に形成された内壁部44の斜め方向に向かう4面の内側にそれぞれ当接されて、安定的に内壁部44の内側に取り付けられる。
【0035】
次に図8(ハ)に示すように、ビーム状の標識部5の端部を、ジョイント4のビーム挿入溝部46に挿入させる。ビーム状の標識部5の両端付近には、その外側と中空部分とを貫通するビーム貫通孔52が片方の端付近に4個、合計8個形成されており、具体的にはビーム状の標識部5をビーム挿入溝部46に挿入させたときに、内壁部44に設けた雄ねじ挿通孔44aと壁部43に設けたボルト挿通孔43aとの間にビーム貫通孔52が配置されるように形成されている。
【0036】
最後に、図8(ニ)に示すように、ジョイント4の壁部43の外側から固定ボルト9を差し込み、その雄ねじ部91をビーム貫通孔52、雄ねじ挿通孔44a、貫通孔61に挿通させて、クリップナット8のナット82に羅結させて、ジョイント4の水平結合部42にビーム状の標識部5と補強筒6とを固定させる。
ジョイント4の水平結合部42を構成する壁部43、内壁部44,ビーム挿入溝部46は、固定ボルト9がクリップナット8に螺結されたときに、固定ボルト9のボルト頭部92の上端が、ジョイント4のボルト挿通孔43aから突出させずに、ジョイント4の壁部43の外周面より内側に位置するように、固定ボルト9をジョイント4の内部に収納可能に形成されている。上記のようにジョイント4を形成させることで、道路用標示体に車両などが接触した際に、固定ボルト9のボルト頭部91が車両に接触して傷つけるなどの問題の発生を防止することができる。
【0037】
また上記のように、クリップナット8のナット82と固定ボルト9との螺結によって、ジョイント4にビーム状の標識部5と補強筒6とを固定することで、ジョイント4とビーム状の標識部5、補強筒6との固定を着脱自在で、且つ強固なものとできる。
また上記のように、ジョイント4とビーム状の標識部5、補強筒6との固定にクリップナット8を用いることで、固定ボルト9を螺結させる雌ねじ部を容易にジョイント4に設けることができると共に、柱状の標識部1やビーム状の標識部5等が破損などして交換するような場合には、クリップナット8を容易に取り外して分別し、再利用や再生利用などを行うことができる。
【0038】
図9は柱状の標識部とビーム状の標識部及び補強筒を固定方法の実施の他の一形態を示すクリップナット付近の要部の断面図であり、(イ)は補強筒挿入後のジョイントの状況を示し、(ロ)は更にビーム状の標識部を挿入させて固定ボルトで固定させた状況を示している。
本実施形態は、クリップナット8のナット82が補強筒6の外側に配置されるように取り付ける点と、ジョイント4の内壁部44に設けた雄ねじ挿通孔44aを前記のナット82が挿入可能な大きさに形成する点が、前記の実施形態と異なる主な事項である。
【0039】
前記のように構成させることで、図9(イ)に示すように、補強筒6を内壁部44の内側に挿入させたときに、クリップ部81が内壁部44の内面に当接すると共に、ナット82が雄ねじ挿通孔44aに挿入される。
この後、図9(ロ)に示すように、ビーム挿入溝部46にビーム状の標識部5の端部を挿入させ、固定ボルト9を壁部44の外側からクリップナット8のナット82に羅結させて、ジョイント4にビーム状の標識部5と補強筒6とを固定させる。
【0040】
上記のようにナット82を雄ねじ挿通孔44aに挿入させることで、内壁部44の内側に補強筒6がより安定的に取り付けられ、ビーム状の標識部5の挿入や固定ボルト9の螺結の作業の際に、雄ねじ挿通孔44aとナット82との位置がずれるなどの不具合が生じず、作業効率が向上する。
【0041】
図8及び図9に示される実施形態では、補強筒6にクリップナット8を取り付けて、固定ボルト9の螺結によって補強筒6とビーム状の標識部5とをジョイント4の内壁部44の内外にそれぞれ固定させているが、これに限るものではなく、固定ボルト9ではなくピンなどを挿入させて固定させてもよく、接着剤を用いるなど他の固定方法を用いても良い。
【0042】
図10は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示すジョイント付近の断面図である。
本実施形態は、前記補強筒6と前記ビーム状の標識部5との隙間に保間部材7を取り付けた点が前記の実施形態と異なる事項の一つである。
また、前記クリップナット8が補強筒6ではなくジョイント4の内壁部44に取り付けられてビーム状の標識部5を固定されるのに持ちいられ、補強筒6はビーム状の標識部5の中空部分に前記保間部材7によって取り付けられている点が前記の実施形態と異なる事項の一つである。
【0043】
前記保間部材7はリング形状に形成されており、その内側に補強筒6を挿通させて取り付けられている。具体的には、ビーム状の標識部5に差し込まれる側の補強筒6の端付近にその外周面を取り巻かせて接着して固定させている。
上記のように保間部材7を取り付けた補強筒6をビーム状の標識部5の中空部分に挿入させることで、保間部材7の外周面がビーム状の標識部5の内周面に当接され、保間部材7を介して補強筒6がビーム状の標識部5内に取り付けられるように構成される。
【0044】
上記のように、保間部材7を取り付けた補強筒6をビーム状の標識部5に内装させることで、ビーム状の標識部5が外力を受けて変形した後で復元する際に、補強筒6が保間部材7を介してビーム状の標識部5を内側から支持し、保間部材7を取り付けない場合と比較してより強力にビーム状の標識部5を復元させる。
また、保間部材7を取り付けることで、ビーム状の標識部5の外側面と補強筒6の内側面との隙間が確保され、保間部材7の取付部分以外におけるこれらの接触が抑制されるため、ビーム状の標識部5が折れ曲がる等の変形した後に復元する際、ビーム状の標識部5と補強筒6との接触部分の摩擦が障害となって復元が抑制されることがなく、より強力に復元されるようになされる。
【0045】
本実施形態の保間部材7はリング形状に形成させて補強筒6の外側面を取り巻くように取り付けているが、これに限るものではなく、帯状に形成させて補強筒6の外側面に巻きつけてもよく、小さなブロック形状に形成させて複数個用い、補強筒6の外側面にそれぞれ間隔を空けて貼り付けて設けても良い。
また、本実施形態では保間部材7を補強筒6に接着させて固定させているが、接着させずに補強筒6とビーム状の標識部5との隙間に保間部材7を圧入させて取り付けても良い。
また、保間部材7は外力を受けた時に変形し、その後もとの形状に戻る柔軟性を有する材料で形成されており、ビーム状の標識部5が外力を受けて変形しても、保間部材7が変形に伴い破壊されることがなく、これを介して補強筒6が継続的にビーム状の標識部5を支持するように構成されている。
本実施形態では保間部材7の材料にエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)の発泡体を用いているが、これに限るものではなく、合成ゴムや天然ゴムの発泡体、発泡ウレタン樹脂などの合成樹脂の発泡体を好適に用いることができる。
【0046】
本実施形態で用いる柱状の標識部1は、図1に示した実施形態と同じ形状に形成されており、ジョイント4の内壁部44は図4に示されるように略正八角形の断面の筒状に形成されている。
【0047】
図11は図10の柱状の標識部1のジョイント4にクリップナット8を取り付けた状況を示す側面図である。
クリップナット8は、クリップ部81でジョイント4の水平結合部42の内壁部44を挟み込み、ジョイント4内に内装される。このとき、ナット82がジョイント4の内壁部44の内側に収納されるように、クリップナット8を取り付ける。またクリップナット8は、正八角形の筒形状に形成された内壁部44の8つの面の中で、雄ねじ挿通孔44aが形成された4面にそれぞれ1個づつ取り付け、ナット82の雌ねじ部分が内壁部44の雄ねじ挿通孔44に位置するように取り付けている。
【0048】
図12は図10の柱状の標識部1とビーム状の標識部5及び補強筒6との固定の状況を示すクリップナット8付近の要部の断面図であり、イ)は補強筒6挿入前のジョイント4の状況を示し、(ロ)は補強筒6とビーム状の標識部5をジョイント4に挿入させて固定ボルト9で固定させた状況を示す。
図11及び図12(イ)に示すように、クリップナット8を内壁部44に取り付けたジョイント4に、保管部材7を介して補強筒6を取り付けたビーム状の標識部5を挿入させる。ビーム状の標識部5の端部を内壁部44の外側のビーム挿入溝部46に挿入させ、補強筒6の端部が内壁部44の内側に挿入させる。また、このとき、ビーム状の標識部5に形成させたビーム貫通孔52がボルト挿通孔43aと雄ねじ挿通孔44aとの間に位置するように、ビーム状の標識部5を挿入させる。
【0049】
その後、固定ボルト9の雄ねじ部91を壁部43の外側からビーム貫通孔52に挿通させて、クリップナット8のナット82に羅結させて、図12(ロ)に示されるようにジョイント4にビーム状の標識部5を固定させる。
本実施形態の補強筒6には貫通孔61を形成させず、クリップナット8のナット82及び固定ボルト9の雄ねじ部91は、ビーム状の標識部5の内周面と補強筒6の外周面との隙間に収納されるように設けられているが、これに限るものではなく、補強筒6の筒壁62に貫通穴62を形成して、固定ボルト9の雄ねじ部91の先端を補強筒6の内側に挿入されるように形成してもよいし、貫通孔62の大きさをナット82が挿入可能に形成させて固定ボルト9の雄ねじ部91とともにナット82を貫通穴62に挿入させるように形成させてもよい。
【0050】
ジョイント4の内壁部44の面に設けた凹部44bは、内壁部44に取り付けたクリップナット8のクリップ部81の板面が隣りあう角部44bより内側に位置するように配置されるように構成されている。このため、ビーム挿入溝部46にビーム状の標識部5を挿入させる際に、ビーム状の標識部5の内側面がクリップナット8のクリップ部81に接触せず、クリップナット8の取付位置が接触によって位置ずれを起こしたり、クリップナット8によってビーム状の標識部5の内部が損傷する、等の問題の発生が抑制される。
【0051】
また、本実施形態の補強筒6は保間部材7を介してビーム状の標識部5内に取り付けられているので、ジョイント4への取り付けの際に、ビーム状の標識部5を挿入させることで補強筒6を同時に挿入でき、またビーム状の標識部5と補強筒6との位置ずれが生じにくいため、効率よく作業できるという利点がある。
【0052】
本実施形態のジョイント4は、内壁部44に設けた内壁部44を略正八角形の断面の筒状に形成し、これにクリップナット8を4個取り付けているが、これに限るものではなく、ジョイント4に設けるボルト挿通孔43aと雄ねじ挿通孔44aを変化させ、内壁部44に取り付けるクリップナット8の数を変化させてもよいし、取り付けるクリップナット8の数に適した断面形状に内壁部44を形成させてもよい。
【0053】
また本実施形態では、ジョイント4の内壁部44にクリップナット8を取り付けて、固定ボルト9の螺結によってビーム状の標識部5をジョイント4固定させているが、これに限るものではなく、図8や図9と同様に補強筒6にクリップナット8を取り付けて、固定ボルト9の螺結によってビーム状の標識部5と補強筒6とをジョイント4に固定させてもよいし、他の固定方法を用いても良い。
【0054】
図13は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
本実施形態の道路用標示体は、3本の柱状の標識部を一列に並設させ、これらの間にビーム状の標識部5をそれぞれ架設させて道路用標示体を構成させている点が前記までの実施形態と大きく事項であり、ビーム状の標識部5による歩行者横断防止などの交通規制効果をより少ない本数の柱状の標識部でより広範囲に及ぼすようになされている。
【0055】
本実施形態の道路用標示体は、2本の柱状の標識部1の間に1本の柱状の標識部1Bを配置して並設させている。本実施形態の柱状の標識部1は図1に示される実施形態の柱状の標識部1と同じ形状に形成されており、ビーム状の標識部5及び補強筒6との結合方法もこれと同様になされている。
柱状の標識部1Bはポール11の上端にジョイント4と形状の異なるジョイント4Bが固定されている点が柱状の標識部1と異なる事項であり、ポール11やベース2の形状などは柱状の標識部1と同一に形成されている。
【0056】
図14は図13のジョイント4B付近の断面を示すB−B断面図である。
前記ジョイント4Bは、2個の水平結合部42が互いに背向するように180゜の角度を設けて配置されたT字型形状に形成されている点が主に柱状の標識部1のジョイント4と異なる点であり、個々の下方結合部41や水平結合部42と、ポール11やビーム状の標識部5、補強筒6との固定方法は柱状の標識部1のジョイント4と同じである。すなわち、筒状に形成された内壁部44の外側にビーム状の標識部5の端部を挿入させ、内壁部44の内側にクリップナット8を取り付けた補強筒6を挿入させ、壁部43の外側から固定ボルト9の雄ねじ部91を挿入させてクリップナット8のナット82に締結させて、ジョイント4Bとビーム状の標識部5、補強筒6とを固定させ、また該ジョイント4Bの下方結合部41も前記のジョイント4と同様に、縮径された下方がポール11の中空部分に挿入されている点は柱状の標識部1のジョイント4と同様である。
【0057】
また、本実施形態の柱状の標識部1Bは、ジョイント4Bの下方結合部41の形状を柱状の標識部1のジョイント4と同じ形状に形成させているので、ポール11やベース2などの部材について柱状の標識部1と共通のものを利用できるようになされている。
【0058】
図15は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
本実施形態の道路用標示体は、1本のビーム状の標識部5を柱状の標識部1と柱状の標識部1Bとに架設させて組み合わせたものを2組並設させて構成されている。具体的には、各ビーム状の標識部5が直線状に配置されるように4本の柱状の標識部1、1Bを一列に配置し、更に2本の柱状の標識部1Bのビーム状の標識部5が支持されていない水平結合部42を間隔を開け、好ましくは僅かの間隔を開けてそれぞれ対向させて隣接するように配置している。ここで言う僅かの間隔とは、ジョイント4BのT字型形状の両端の間隔以下程度の大きさを意味する。
本実施形態の道路用標示体を構成する、柱状の標識部1、1Bおよびビーム状の標識部5の形状は、図13に示す前記の実施形態と同様に形成されている。
【0059】
本実施形態の道路用標示体は、外見はあたかも1体の柵体が形成されているように視認され意匠性が向上するとともに、歩行者などがこれを横切って横断する気を起こさせない。
また、隣接して配置された柱状の標識部1Bの間にビーム状の標識部5が架設されていないので、車両などが接触した時に接触した柱状の標識部1、1Bとこれに架設されたビーム状の標識部5の組み合わせのみが、撓んで車両からの衝撃を逃がすが、これに並設されている他の柱状の標識部1、1Bとビーム状の標識部5との組み合わせには、その衝撃が及ばないので、道路用標示体の全体に対して衝撃による力が至らず、これによる破壊などが抑制される。
【0060】
図16は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
本実施形態の道路用標示体は、1本のビーム状の標識部5を2本の柱状の標識部1Bとに架設させて組み合わせたものを立設させ、その両側に1本のビーム状の標識部5を柱状の標識部1と柱状の標識部1Bとに架設させて組み合わせたものをそれぞれ1組ずつ並設させて構成されている。具体的には、各ビーム状の標識部5がそれぞれ直線状に配置されるように6本の柱状の標識部1、1Bを一列に配置し、前記異なる組み合わせの柱状の標識部1Bのビーム状の標識部5が支持されていない水平結合部42をそれぞれ対向させて隣接するように配置している。
【0061】
このように、水平結合部42を複数設けたジョイント4Bを固定した柱状の標識部1Bを用いることで、図9に示す前記の実施形態のように1体の柵体を構成するように視認される道路用標示体の長さを、その意匠性を損なわずにより長く構成させることができる。
また、歩行者に横断する気を起こさせない効果や、接触する車両からの衝撃を全体的に及ぼさないという効果についても、前記の実施形態と同様に奏することができる。
【0062】
図17は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり(ハ)は側面図である。
本実施形態の道路用標示体は、柱状の標識部1及び1Cをそれぞれ2本ずつ、合計4本を平面視で矩形状に配置させて設置し、3本のビーム状の標識部5を平面視でUの字形状に配置されるように前記各柱状の標識部1、1Cにそれぞれ架設させて構成されている。
【0063】
具体的には、本実施形態の道路用標示体は、2本の柱状の標識部1を並設させると共に、正面視手前側に更に2本の柱状の標識部1Cを並設させて、合計4本の柱状の1、1Cを矩形状に配置して並設させている。
前記の各柱状の標識部1Cの上端には水平結合部42を2箇所形成させたジョイント4Cが固定されており、各ジョイント4C間、および各ジョイント4Cとジョイント4との間にビーム状の標識部5をそれぞれ架設させて、平面視においてUの字形状に配置させている。
【0064】
本実施形態のジョイント4Cは、2個の水平結合部42がそれぞれ90゜の角度を設けて配置されて形成されている点が主に図13に示される実施形態のジョイント4、4Bと異なるのみであって、個々の下方結合部41や水平結合部42と、ポール11やビーム状の標識部5、補強筒6との固定方法は図13に示される実施形態と同じである。すなわち筒状に形成された内壁部44の外側にビーム状の標識部5の端部を挿入させ、内壁部44の内側にクリップナット8を取り付けた補強筒6を挿入させ、壁部43の外側から固定ボルト9の雄ねじ部91を挿入させてクリップナット8のナット82に締結させて、ジョイント4Cとビーム状の標識部5、補強筒6とを固定させ、またこのジョイント4Cの下方結合部41も前記のジョイント4、4Bと同様に、縮径された下方がポール11の中空部分に挿入されている点は図13の柱状の標識部1、1Bのジョイント4、4Bと同様である。
また、柱状の標識部1Cは、ポール11の上端に固定されたジョイント4Cの形状のみが前記の柱状の標識部1、1Bと異なる事項であり、ポール11やベース2の形状などは同一に形成されている。
【0065】
本実施形態の道路用標示体によって、中央分離体の端部などを形成させれば、車両などが接触しても容易に破壊されることなく、その機能を維持させることができる。
【0066】
また、本実施形態のジョイント4Cは、2つの水平結合部42をそれぞれ90゜の角度を設けて配置しているが、これ以外の角度を設けて配置しても良い。また前記のジョイント4B、4Cにおいては、水平結合部42を2つ設けて形成させているが、これに限るものではなく、一つのジョイントに水平結合部42を3つ以上設けて形成させてもよい。
【0067】
また、本実施形態の道路用標示体は、4本の柱本の標識部1、1Cを矩形状に配置してビーム状の標識部5をUの字状に架設させて設けているが、これに限るものではなく、前記の実施形態の柱状の標識部1Bと組み合わせるなどして、任意の位置にビーム状の標識部5が架設させるように各柱状の標識部1、1B、1Cをそれぞれ配置させて並設させても良い。例えば、図13や図15、16に示すような実施形態の道路用標示体に、柱状の標識部1Cを組み合わせてビーム状の標識部5を架設させ、形成させる柵体を曲がり角に沿った形状等に構成させることができ、各施工場所の様々な状況や目的に応じた形状に構成させることが可能である。
【0068】
図13〜17に示される実施形態の道路用標示体のジョイント4〜4Cに形成させた水平結合部42と、ビーム状の標識部5及び補強筒6との結合は、図1に示される実施形態の道路用標示体と同様の方法を用いてなされているが、これに限るものではなく、図9に示される実施形態のように補強筒6の外側にナット82を配置させてクリップナット8を取り付けて、このナット82を内壁部44の雄ねじ挿通孔44aに挿入させて補強筒6を挿入させた構成としてもよい。また、図12に示される実施形態のように、補強筒6を保間部材7を介してビーム状の標識部5内に取り付け、このビーム状の標識部5をクリップナット8を内壁部44に取り付けたジョイント4、又は4B、又は4Cのビーム挿入溝部46に挿入させ、補強筒6を内壁部44の内部に挿入させた後に固定ボルト9をナット82に羅結させて固定させる構成としてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 柱状の標示部
11 ポール
12 補強用部材
13 反射部
2 ベース
4 ジョイント
41 下方結合部
42 水平結合部
43 壁部
43a ボルト挿通孔
43b 突部
44 内壁部
44a 雄ねじ挿通孔
44b 凹部
44c 角部
45 曲部
46 ビーム挿入溝部
5 ビーム状の標示部
52 ビーム貫通孔
53 反射部
6 補強筒
61 貫通孔
62 筒壁
8 クリップナット
81 クリップ部
82 ナット
83 クリップ部貫通孔
84 雌ねじ部
9 固定ボルト
91 雄ねじ部
92 ボルト頭部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有するポールを有する柱状の標識部が少なくとも2個立設され、該柱状の標識部間にビーム状の標識部が架設されている道路用標示体であって、
前記ビーム状の標識部は弾性的に曲がる可撓性を有する筒状に形成され、
該ビーム状の標識部の内側には補強筒が内装されており
前記各柱状の標識部のポールにはそれぞれジョイントが固定され、
該各ジョイントには筒状の内壁部を備えた水平結合部が水平方向に向けて形成されており、
該各水平結合部の内壁部の内側に前記補強筒の端部が挿入されるとともに、前記内壁部の外側に前記ビーム状の標識部の端部が挿入されて結合されていることを特徴とする道路用標示体。
【請求項2】
固定ボルトの雄ねじ部が前記ビーム状の標識部の端部を外側から貫通し、前記補強筒に備えたナットに螺結されて、前記ビーム状の標識部と前記補強筒とが前記水平結合部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の道路用標示体。
【請求項3】
前記ナットがクリップナットであり、該クリップナットはそのクリップ部を前記補強筒の筒壁部分に挟ませて取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の道路用標示体。
【請求項4】
固定ボルトの雄ねじ部が前記ビーム状の標識部の端部を外側から貫通し、前記内壁部に備えたナットに螺結されて、前記ビーム状の標識部が前記水平結合部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の道路用標示体。
【請求項5】
前記ナットがクリップナットであり、該クリップナットはそのクリップ部を前記内壁部に挟ませて取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の道路用標示体。
【請求項6】
前記水平結合部には前記ビーム状の標識部の端部外側を覆う壁部が設けられ、
前記固定ボルトのボルト頭部が前記壁部の外側面の内側に収納されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の道路用標示体。
【請求項7】
前記補強筒と前記ビーム状の標識部との隙間に変形後に復元する柔軟性を有する保間部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の道路用標示体。
【請求項8】
前記ジョイントの少なくとも1個に前記水平結合部が複数形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の道路用標示体。
【請求項1】
車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有するポールを有する柱状の標識部が少なくとも2個立設され、該柱状の標識部間にビーム状の標識部が架設されている道路用標示体であって、
前記ビーム状の標識部は弾性的に曲がる可撓性を有する筒状に形成され、
該ビーム状の標識部の内側には補強筒が内装されており
前記各柱状の標識部のポールにはそれぞれジョイントが固定され、
該各ジョイントには筒状の内壁部を備えた水平結合部が水平方向に向けて形成されており、
該各水平結合部の内壁部の内側に前記補強筒の端部が挿入されるとともに、前記内壁部の外側に前記ビーム状の標識部の端部が挿入されて結合されていることを特徴とする道路用標示体。
【請求項2】
固定ボルトの雄ねじ部が前記ビーム状の標識部の端部を外側から貫通し、前記補強筒に備えたナットに螺結されて、前記ビーム状の標識部と前記補強筒とが前記水平結合部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の道路用標示体。
【請求項3】
前記ナットがクリップナットであり、該クリップナットはそのクリップ部を前記補強筒の筒壁部分に挟ませて取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の道路用標示体。
【請求項4】
固定ボルトの雄ねじ部が前記ビーム状の標識部の端部を外側から貫通し、前記内壁部に備えたナットに螺結されて、前記ビーム状の標識部が前記水平結合部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の道路用標示体。
【請求項5】
前記ナットがクリップナットであり、該クリップナットはそのクリップ部を前記内壁部に挟ませて取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の道路用標示体。
【請求項6】
前記水平結合部には前記ビーム状の標識部の端部外側を覆う壁部が設けられ、
前記固定ボルトのボルト頭部が前記壁部の外側面の内側に収納されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の道路用標示体。
【請求項7】
前記補強筒と前記ビーム状の標識部との隙間に変形後に復元する柔軟性を有する保間部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の道路用標示体。
【請求項8】
前記ジョイントの少なくとも1個に前記水平結合部が複数形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の道路用標示体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−132658(P2011−132658A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289910(P2009−289910)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]