説明

部品整列供給装置

【課題】
装置の簡素化によって省スペース化を図ると共に、サイクルタイムと整列精度を高め、信頼性を向上させた部品整列供給装置を提供する。
【解決手段】
前後方向で性状が異なる軸状部品を所定の方向に整列して次工程に供給する部品整列供給装置において、部品Wを送路11上に長手方向に並べて搬送する部品供給装置1と、この外周部の最終送路12に対向して配設された整列部3と、この整列部3を構成する回転ドラム4を連続的に回転駆動する駆動部と、部品Wを他の装置に搬送する搬送部6とを備え、回転ドラム4の外周面4aが円形に形成され、これに所定のピッチ間隔で放射方向に凹所15が穿設され、この中に部品Wがエアーによって強制的に導入されると共に、最終送路12に回転ドラム4から所定間隔でフード部12aが対向配置され、このフード部12aにより、所定方向以外の部品Wを払い落とすようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、防水チューブ等の筒状部品の整列供給装置に関し、特に、外径寸法等、その前後方向で性状が異なる微小部品を一定の方向に整列して次工程に供給する部品整列供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車等の電子部品の結線部には、裸圧着端子に被せて使用される防水チューブが広範に使用されている。この防水チューブは、塩化ビニールやシリコンゴム等からなり、短絡事故を防止すると共に、結線部のすきまを埋めて水の浸入を防止することができる。また、この防水チューブは、ワンタッチで結線することができ、従来の煩雑な結線作業を軽減できる特徴があり、ますます注目を集めている。一方、電子部品の急速な小型化と多様化に伴い、この防水チューブ自体も小型化され、様々な形状のものが市場に普及してきている。
【0003】
近年、自動車等の電子部品の結線作業は自動化され、こうした防水チューブの装着工程においては、装着設備に部品整列供給装置が併設されているのが一般的である。この部品整列供給装置には、迅速かつ正確な方向整列と共に、装置自体の省スペース化が求められている。こうした防水チューブ等、外径寸法が前後方向で異なる細長の微小部品を整列供給させる装置として、図16に示すような部品整列供給装置が知られている。
【0004】
この部品整列供給装置は、六角穴付きねじのような軸状部品を整列させて供給するもので、加振機を駆動することにより、ボウル内に投入された軸状部品を螺旋状のトラックに沿って上方に搬送するパーツフィーダと、このパーツフィーダにおけるトラックの外周終端部に配設された整列機とからなる。
【0005】
この整列機は、突状部材100が所定ピッチで周面101aに突設された回転体101と、軸状部品Sをこの回転体101の近傍まで方向不揃いの状態で搬送する供給シュート102と、整列された軸状部品Sをエアーノズル103にて吸引搬送する排出シュート104とで構成されている。
【0006】
回転体101の周面101aは、パーツフィーダ(図示せず)の供給シュート部102終端と対向しており、この周面101aには小径の円柱状をした突状部材100、100、・・・が突設されている。この突状部材100は、軸状部材Sの六角穴hに遊嵌する小径の係合部100aを有し、この係合部100aを六角穴hに係合させた状態で回転体101を回転させると、軸状部材Sが回転体101の周方向に搬送される。回転体101の周面101aにおける突状部材100のピッチは、回転体101の一回あたりの間欠回転量と等しくされている。そして、回転体101が1ピッチ相当長ずつ間欠回転する際に、前のピッチ相当長の回転と、次のピッチ相当長との間の一時停止時において、いずれかの突状部材100がパーツフィーダの終端に対向する位置に存在するよう、回転体101の周面101a上での各突状部材100の突設位置が設定されている。
【0007】
突状部材100がこのような位置に設けられていると、回転体101が1ピッチずつ間欠回転の間の一時停止時点において、突状部材100は図示した位置にある。すなわち、一つの突状部材100が、供給シュート102の終端から上流を臨んでいる状態で停止している。突状部材100は一時停止していても、供給シュート102上の軸状部品Sは一定速度で搬送されているので、供給シュート102上で最前列にある軸状部品Sが前進して突状部材100に当接する。この時、最前列の軸状部品Sが、後端部S1を下流側に向けている場合は、その六角穴hに突状部材100の係合部100aが侵入して係合状態となる。そして、回転体101の次の間欠回転動作で係合状態のまま反時計方向aに1ピッチ回転される。
【0008】
一方、供給シュート102上の最前列の軸状部品Sが先端部S2を下流側に向けていた場合は、供給シュート102の終端に一時停止している突状部材100に対して軸状部品Sの先端部S2が当接するだけで係合状態とはならない。このため、次の1ピッチ分の間欠回転で新たに供給シュート102の終端に対向する位置に到達する突状部材100によって、最前列の軸状部品Sが跳ね上げられ、供給シュート102から脱出されてボウルの受皿(図示せず)へ落下する。
【0009】
排出シュート104は、図示しない揺動部材によって揺動し、回転体101の周面101aに対して遠近動する。すなわち、揺動部材がその揺動範囲の下端にある時、エアーノズル103が回転体101の周面101aに最接近し、揺動部材が上端にある時、エアーノズル103が回転体101の周面101aから最も遠ざかる。エアーノズル103が回転体101の周面101aに最接近するのは、回転体101の間欠回転との関係でいえば、一時停止後間欠回転し始める前の時点である。したがって、エアーノズル103は、丁度一時停止中の突状部材100の上方位置において最接近することとなる。
【0010】
エアーノズル103にエアーコンプレッサ(図示せず)からエアーを供給することにより、ノズル口103aにおいて吸引力が発生する。この吸引力は、軸状部品Sを突状部材100から抜き去るのに充分な程度に設定されている。排出シュート104の上端にはエアーホース105が接続され、エアーノズル103で吸引された軸状部品Sがこのエアーホース105を通じて他装置へ搬送される。搬送される際の軸状部品Sの向きは、先端部S2を先方に向けており、かくして軸状部品Sの整列供給がなされる。
【特許文献1】特開平10−181847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
こうした従来の部品整列供給装置において、軸状部品Sの整列供給させるために回転体101を間欠回転させる必要がある。そして、この間欠回転動作を得るには、ラチェット機構等からなるインデックス機構、あるいはこのインデックス機構に付随してクランク機構等からなる揺動機構、さらには、正しい間欠回転を得るために、回転体101の慣性力を減衰させるブレーキ機構等が必要となる。こうした様々な機構が付設された場合、装置が煩雑になり、また高価になるばかりでなく、高速化に伴って間欠回転に起因する振動が発生したり、部品の噛み込み等、信頼性や自動化を阻害する要因があって好ましくない。
【0012】
また、整列供給の対象となる部品が、前述したような六角穴付きねじ等の軸状部品Sであれば、突状部材100との係脱がスムーズに行われるが、防水チューブ等の軟質のゴム製部品では、実用的な整列精度を実現することは実質的に困難となり、おのずと整列供給の対象となる部品が限定され、多様化された部品に対応できないといった課題があった。
【0013】
本発明は、こうした従来の問題に鑑みこれを解決するためになされたもので、装置の簡素化によって省スペース化を図ると共に、サイクルタイムと整列精度を高め、信頼性を向上させた部品整列供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
係る目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、前後方向で性状が異なる軸状部品を所定の方向に整列して次工程に供給する部品整列供給装置において、前記部品を送路上に長手方向に並べて搬送する部品供給装置と、この部品供給装置における外周部の最終送路に対向して配設された整列部と、この整列部を構成する回転ドラムを連続的に回転駆動する駆動部と、整列された前記部品を他の装置に搬送する搬送部とを備え、前記回転ドラムの外周面が円形に形成され、この外周面に所定のピッチ間隔で放射方向に凹所が穿設され、この凹所に前記部品がエアーによって強制的に導入されると共に、前記最終送路に前記回転ドラムから所定間隔でフード部が対向配置され、このフード部により、所定方向以外の部品を払い落とすようにした構成を採用した。
【0015】
このように、前後方向で性状が異なる筒状部品を所定の方向に整列して次工程に供給する部品整列供給装置において、部品を送路上に長手方向に並べて搬送する部品供給装置と、この部品供給装置における外周部の最終送路に対向して配設された整列部と、この整列部を構成する回転ドラムを連続的に回転駆動する駆動部と、整列された部品を他の装置に搬送する搬送部とを備え、回転ドラムの外周面が円形に形成され、この外周面に所定のピッチ間隔で放射方向に凹所が穿設され、この凹所に部品がエアーによって強制的に導入されると共に、最終送路に回転ドラムから所定間隔でフード部が対向配置され、このフード部により、所定方向以外の部品を払い落とすようにしたので、一連の整列動作が、複雑な制御機構を用いることなく機械的に行うことができ、整列精度の向上と信頼性を高めることができる。また、従来のように、回転体を一時停止させることなく、迅速かつ確実に、また連続的して整列させることができるので、サイクルタイムを短縮することができる。
【0016】
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記回転ドラムの凹所内にポートが開口され、このポートを真空源に連通させることにより、前記部品がエアーにより吸引されて前記凹所に導入されるようにすれば、真空吸引により部品を強制的に急速に凹所内に導入することができ、回転ドラムを間欠回転することなく連続回転させて整列処理ができる。したがって、従来方式に比べ、サイクルタイムと整列精度を高め、信頼性を向上させた部品整列供給装置を提供することができる。
【0017】
さらに好ましくは、請求項3に記載の発明のように、前記整列部が、ハウジングと、このハウジングに対して転がり軸受を介して回転自在に支承された回転軸と、この回転軸に遊嵌され、前記ハウジングに固定されたリング部材とからなる支持機構を備え、前記リング部材の側面に当接した状態で前記回転ドラムが前記回転軸に固定されると共に、前記リング部材の所定の位置に真空源と連通する通気口が形成されていれば、回転ドラムの回転により凹所が最終送路の延長上に来た時、通気口と回転ドラムのポートとが連通し、回転ドラムに接近してきた部品を急速に吸引して凹所内に導入することができる。したがって、一連の整列動作が、複雑な制御機構を用いることなく機械的に行うことができ、整列精度の向上と信頼性を高めることができる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明のように、前記部品供給装置が、螺旋状の送路が形成され、所定の周波数で加振されるボウルを備えた振動式の部品供給装置で構成され、前記搬送部が、前記ボウルの外周上端部に固定された取出しシュートを備えていれば、別途直進フィーダ等の搬送装置を設ける必要がなく、ボウルの振動によって前後整列された部品を次工程に搬送することができ、装置全体を簡素化して省スペース化を図ることができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明のように、前記リング部材の所定の位置にコンプレッサと連通する排出口が形成されていれば、回転ドラムの回転によりこの排出口と回転ドラムのポートとが連通し、前後整列された部品が圧縮エアーによって所望の位置で前記凹所から強制的に排出することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の部品整列供給装置は、前後方向で性状が異なる筒状部品を所定の方向に整列して次工程に供給する部品整列供給装置において、前記部品を送路上に長手方向に並べて搬送する部品供給装置と、この部品供給装置における外周部の最終送路に対向して配設された整列部と、この整列部を構成する回転ドラムを連続的に回転駆動する駆動部と、整列された前記部品を他の装置に搬送する搬送部とを備え、前記回転ドラムの外周面が円形に形成され、この外周面に所定のピッチ間隔で放射方向に凹所が穿設され、この凹所に前記部品がエアーによって強制的に導入されると共に、前記最終送路に前記回転ドラムから所定間隔でフード部が対向配置され、このフード部により、所定方向以外の部品を払い落とすようにしたので、一連の整列動作が、複雑な制御機構を用いることなく機械的に行うことができ、整列精度の向上と信頼性を高めることができる。また、従来のように、回転体を一時停止させることなく、迅速かつ確実に、また連続的して整列させることができるので、サイクルタイムを短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
前後方向で性状が異なる筒状部品を所定の方向に整列して次工程に供給する部品整列供給装置において、前記部品を送路上に長手方向に並べて搬送する振動式部品供給装置と、この部品供給装置における外周部の最終送路に対向して配設された整列部と、この整列部を構成し、外周面が円形に形成され、この外周面に所定のピッチ間隔で放射方向に凹所が穿設された回転ドラムと、この回転ドラムを連続的に回転駆動する駆動部と、整列された前記部品を他の装置に搬送する搬送部とを備え、前記整列部が、ハウジングと、このハウジングに対して転がり軸受を介して回転自在に支承された回転軸と、この回転軸に遊嵌され、前記ハウジングに固定されたリング部材とからなる支持機構を備え、前記リング部材の側面に当接した状態で前記回転ドラムが前記回転軸に固定されると共に、前記リング部材の所定の位置に真空源と連通する通気口が形成され、前記回転ドラムの回転に伴い、前記凹所内に開口されたポートと前記通気口とを連通させて前記部品がエアーにより吸引されて前記凹所に導入されると共に、前記最終送路に前記回転ドラムから所定間隔でフード部が対向配置され、このフード部により、前記所定方向以外の部品を払い落とすようにした。
【実施例1】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
本発明に係る部品整列供給装置において、図1(a)は、整列の対象となる防水チューブを示す縦断面図、図1(b)は、(a)に示す部品同士が絡み合った状態を示す説明図、図1(c)は、他の防水チューブを示す縦断面図、図2は、本発明に係る部品整列供給装置の第1の実施形態を示す一部を断面した正面図、図3は図2のA矢視図、図4は図2の平面図、図5は、図2のV−V線に沿った断面図、図6(a)(b)は、本発明に係る回転ドラムの支持機構を示す要部断面図、図7は、図6(b)のVII−VII線に沿った断面矢視図、図8は、図6(a)の変形例を示す要部断面図、図9(a)〜(c)は、部品が回転ドラムに移行する際の一連の動作を示す説明図、図10は、図9の送路を示す横断面図である。
【0023】
この部品整列供給装置は、図2に示すように、振動式ボウルフィーダ(パーツフィーダ)からなる部品供給装置1と、この部品供給装置におけるボウル2の外周部に配設された整列部3と、この整列部3を構成する回転ドラム4を回転駆動する駆動部5と、整列された部品を他の装置に整列された状態で搬送する搬送部6とを備えている。
【0024】
本実施形態における整列の対象となる防水チューブ等からなる部品(以下の説明ではワークと呼ぶ)Wは、図1(a)に示すように、細長い円筒状をなし、外径寸法が前後で異なる大径部7aと小径部7bおよび突条7c、7cからなる外径部7と、内径寸法が前後で異なる大穴部8aと小穴部8bからなる内径部8とを有している。
【0025】
このワークWは、図1(b)に示すように、部品投入時等に大穴部8a内に小径部7bが嵌挿され、ワークW同士が絡み合った状態で整列部3まで給送される場合があるため、前述した従来の軸状部品のように、整列部の手前で供給シュートから脱出され、ボウル2の受皿へ落下させることは容易ではなく、厄介な形状を呈している。さらに、こうしたワークWは、塩化ビニールやシリコンゴム等からなるエラストマで形成されており、軟質で、かつ極めて軽量・微小であると共に、成形時に付着した離型剤やその他の油脂類が付着していることが多く、表面の摩擦係数が極めて小さいため、給送段階だけでなくワークWの前後方向を精度良く整列させることは困難とされていた。したがって、本実施形態では、整列部3をはじめ、詳述はしないが、ボウル2を加振させる加振周波数や送路(トラック)11の表面性状等を改善し、部品の整列供給における信頼性を高めている。
【0026】
なお、本発明に係る部品整列供給装置において、整列の対象となるワークWはこれに限らず、外径寸法が前後方向で異なる形状または穴付き形状をなすものであれば良く、例えば、図1(c)に示す防水チューブW’であっても良いし、また、従来例として例示した六角穴付きねじのような軸状部品、あるいは後述する有底の円筒形状をなす部品であっても良い。
【0027】
部品供給装置1は、図2および図4に示すように、共通台板9に載置された振動駆動部10と、この振動駆動部10によって所定の周波数で加振されるボウル2とで構成されている。ボウル2内の底部に投入されたワークWは、螺旋状に上昇する送路11に導かれ、時計回りに次第に旋回上昇し、最終的には最上段の送路11まで到達する。そして、ワークWはカムアウト送路12によってそれまでの経路から外側に誘導され、回転ドラム4の外周面4aまで到達する。なお、図示はしないが、ボウル2内には、ボウル2の底部2aから多列、多層で進行されてくるワークWを一列、一層で送路11に沿って整列するための切欠きやフード等からなる整列機構が設けられているので、最終段階ではワークWは、前後方向は不揃いの状態であるが概ね進行方向に一列、一層に揃えられている。
【0028】
整列部3は、回転ドラム4と、この回転ドラム4を回転自在に支承する支持機構13と、ワークWをボウル2の底部2aに吹き落とす排除機構14とを備えている。回転ドラム4は、図5に示すように、円形に形成された外周面4aに所定のピッチ間隔で放射方向に凹所15が穿設されている。この凹所15の底部には後述するポート16が開口されている。支持機構13は、図6および図7に示すように、ハウジング17と、このハウジング17に対して一対の転がり軸受18を介して回転自在に支承された回転軸19と、この回転軸19に遊嵌されたリング部材20とを備えている。ここで、図6(a)は、図2における水平方向の縦断面図、図6(b)は、図2における垂直方向の断面図である。回転ドラム4は回転軸19に外嵌され、軸端に螺着された固定ボルト21およびワッシャ22を介して回転軸19の端部に着脱自在に固定されている。したがって、ワークWの形状・寸法等の変更によってこの回転ドラム4は容易に交換することができ、段取り替えの作業性が向上する。
【0029】
リング部材20は、図6(b)に示すように、回転ドラム4に当接した状態で配設され、固定ピン23を介してハウジング17に固定されている。また、ハウジング17とリング部材20間にはゴムシート等からなる弾性部材24が介装され、リング部材20は、この弾性部材24によって常時回転ドラム4を所定の軸力で押圧している。したがって、リング部材20は、径方向および軸方向に位置決めされ、回転ドラム4および回転軸19の回転を妨げることはない。
【0030】
また、図7に示すように、リング部材20には軸方向に延びる通気口25、26が所定の位置(ここでは、略90度間隔)に形成され、回転ドラム4のポート16に連通される。通気口25、26は、継手28を介して図示しない真空源に連通されている。これにより、回転ドラム4が回転し、各通気口25、26に差し掛かると、大気圧に開口するポート16を介して空気が吸入される。このように回転ドラム4とリング部材20とが弾性接触し、回転ドラム4の回転に伴って回転ドラム4に形成されたポート16とリング部材20に形成された通気口25、26とが連通するように構成されているため、エアー漏れを最小限に抑制することができ、凹所15内での真空圧の圧力ロスを可及的に防止できる。なお、リング部材20は、MCナイロンやその他のエンジニアプラスチック等で形成されているので、優れた摺動特性を有すると共に、耐摩耗性に富み、実用上充分な耐久性を有している。
【0031】
このようにして、真空源によりポート16と凹所15を通じてワークWを吸引することができるが、ワークWの性状によってはより小さな真空圧で済むこともある。そのような場合、図8に示すように、ポート16の代わりにノズル52を設け、その対向面の同軸上に大きな排気口53を開けて、凹所15の略垂直方向へ高速のエアーを噴出させることにより、所謂『ベンチュリー効果』を発生させ、前記同様の機能を発揮することができる。したがって、真空源を備える必要がないので装置がより簡素化できる。
【0032】
駆動部5は、図2乃至図4に示すように、共通台板9に載置された駆動モータ29と、この駆動モータ29の回転を回転ドラム4に伝達する伝導手段30を備えている。この伝導手段30は、一対のプーリ31、32と、これらプーリ31、32間に張架されたゴムベルと33とからなる。一方のプーリ31は、駆動モータ29の主軸29aに固定され、他方のプーリ32は、図6に示すように、支持機構13における回転軸19の端部に固定ボルト34を介して固定されている。このように、回転ドラム4は、駆動モータ29による直接駆動ではなく小型の丸ベルト等からなるゴムベルト33を介して間接的に駆動されているので、万一、ワークWが整列部3で噛み込んだとしても、ゴムベルト33がスリップして装置にダメージを与えることはない。
【0033】
搬送部6は、図2、図4および図5に示すように、ボウル2の外周上端部に立設された支柱35を介して固定された取出しシュート36と、共通台板9に載置されたスタンド37に角度調整自在に取り付けられたアーム38と、このアーム38に設けられたワーク検出用センサ39とを備えている。取出しシュート36は、カムアウト送路12に連続するように円弧状に形成されると共に、この取出しシュート36の長手方向に沿って係止溝36aが形成され、この係止溝36aに一個ずつ整列された状態で次の工程に搬送される。すなわち、カムアウト送路12の最終位置に給送されて来たワークWが、連続回転する回転ドラム4の凹所15内に挿入されると共に、回転ドラム4が略90度回転した位置で、このワークWが取出しシュート36に移載されて次工程に搬送される。
【0034】
ここでは、図4に示すように、取出しシュート36の出口部に分離装置40が設けられ、次工程における制御によって一個ずつ切り出しが行われている。なお、次工程の構成によっては必ずしもこの分離装置40は設けなくとも良く、取出しシュート36上を搬送されて来たワークWを次工程に流し込むだけで良い場合もある。ワーク検出用センサ39は取出しシュート36の長手方向の略中央部に配置され、この位置より下流側にワークWが満たされているか否かを検出し、ワークWが満たされている時は、モータ制御部(図示せず)に送信し、駆動モータ29の回転を一時止めて回転ドラム4によるワーク整列動作を停止し、ワークWの供給を止める。
【0035】
ここで、本実施形態は、前述したように、取出しシュート36がボウル2に一体固定され、このボウル2の振動によってワークWを次工程に搬送するようにしたので、別途直進フィーダ等の搬送装置を設ける必要はない。したがって、装置全体を簡素化でき省スペース化を図ることができる。一方、本実施形態では、搬送部6がボウル2に一体固定された取出しシュート36によって構成されているため、ワークWがカムアウト送路12上に滞留している場合でもボウル2の振動を停止させてワークWの給送を一時停止することはできない。そのため、ここでは、図4に示すように、カムアウト送路12の終端部に排除機構14が設けられ、滞留したワークWを積極的に排除するように構成されている。排除機構14はエアーノズルからなり、ワーク検出用センサ39の出力信号を受けて駆動モータ29が停止した時、電磁弁(図示せず)を開くような制御がなされる。この電磁弁によりエアーノズルからエアーが噴射され、ワークWをボウル2の底部2aに吹き落とす。なお、こうした制御以外にも、例えば、回転ドラム4が停止した時に、機械的に連動する弁(図示せず)によって空気圧をON/OFFするように構成しても良い、この場合電磁弁は不要となる。
【0036】
次に、図9を用いてワークWを整列させる動作について説明する。図9(a)に示すように、ボウル2の底部2aに投入されたワークWは、螺旋状の送路11に沿って次第に上昇して最上段の送路11まで到達する。その後、カムアウト送路12を通って最終位置に進み、連続回転する回転ドラム4に接近する。この時、ワークWの小径部7bが上流側を向いている場合、回転ドラム4における凹所15内に開口するポート16が真空源に繋がり凹所15内が負圧になっているため、回転ドラム4の回転によりこの凹所15がカムアウト送路12の延長上(水平位置)に来た時、ワークWが急速に吸引されて凹所15内に小径部7bが入り込む。さらに、回転ドラム4の回転によりワークWは上方(略90度)に移動し、取出しシュート36の係止溝36aに順次移載される。その後、ワークWは取出しシュート36の振動によって一個ずつ整列された状態で次工程に搬送される。
【0037】
ここで、ワークWを取出しシュート36に移載させる際、凹所15の開口部が上向きになっているためワークWが落下することはない。したがって、必ずしもこの位置でワークWを吸引する必要はないが、図7に示すように、リング部材20に通気口25が形成され、回転ドラム4の回転に伴い、この回転ドラム4のポート16がリング部材20の通気口25の位置に来た時、ワークWを吸引した状態で移載するようにすれば、ワークWの振動を防止することができ、より安定した移載動作ができる。
【0038】
図9(b)に示すように、回転ドラム4に接近したワークWの大径部7aが下流側を向いている場合、この大径部7aより凹所15の入口径が小径に設定されているため、大径部7aは凹所15に入り込まず、入口部に吸引され外周面4aから張り出した状態で回転ドラム4の回転に伴って移動する。ここで、図10に示すように、カムアウト送路12に形成されたフード部12aは、回転ドラム4から所定の間隙(ここでは、ワークWの全長寸法よりも僅かに小さい寸法)をもって配置されているため、このフード部12aによってワークWは払い落とされ、ボウル2の底部2aに落下する。このように、次に進んできたワークWがどのような姿勢であっても速やかに回転ドラム4の凹所15の近傍に進行するため、ワークWは遅滞なく連続的に、また効率的に整列される。
【0039】
また、図9(c)に示すように、ワークW同士が絡み合った状態で回転ドラム4に接近して来た場合、図9(b)と同様、後続のワークWは、カムアウト送路12のフード部12aによって払い落とされ、ボウル2の底部2aに落下する。この時、例え、ワークW同士の重なり合いが強くても、凹所15内の吸引力によって先行するワークWはこの凹所15から抜け落ちることはなく、回転ドラム4の回転に伴って移動し、取出しシュート36上に移載される。ここで、図7に示すように、リング部材20の通気口26を繭型形状に形成すると共に、フード部12aの位置を調整することにより、所望の動作制御ができる。
【0040】
本実施形態では、前述したように、一連の整列動作が、複雑な制御機構を用いることなく機械的に行うことができ、整列精度の向上と信頼性を高めることができる。また、従来のように、回転体を一時停止させることなく、迅速かつ確実に、また連続的に整列させることができるので、サイクルタイムを短縮することができ、実用上の効果は大きい。
【実施例2】
【0041】
図11は、本発明に係る整列部における他の回転ドラムを示す要部断面図、図12は支持機構を示す縦断面図である。この実施形態は、前述の実施形態と整列部の構成が異なるのみで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその重複した説明を避ける。
【0042】
本実施形態における整列部41は、円形に形成された外周面42aに所定のピッチ間隔で放射方向に凹所15が穿設された回転ドラム42と、この回転ドラム42の近傍に配設され、カムアウト送路12上を進んで来たワークWを凹所15の方向に送り込む推進用ノズル43と(図11参照)、回転ドラム42を回転自在に支承する支持機構44とを備えている(図12参照)。回転ドラム42は、前述したものと異なり、この凹所15の底部にポートが開口されておらず、また、図12に示すように、支持機構44は、ハウジング17と、このハウジング17に対して一対の転がり軸受18を介して回転自在に支承された回転軸19と、この回転軸19に遊嵌されたリング部材45とを備えている。
【0043】
カムアウト送路12を通って最終位置に進んで来たワークWは、連続回転する回転ドラム42に接近する。この時、ワークWの小径部7bが下流側を向いている場合、ワークWは、推進用ノズル43から常時噴射されているエアーによって回転ドラム42の凹所15に入り込む。そして、前述した実施形態と同様、回転ドラム42の回転によりワークWは上方(略90度)に移動し、取出しシュート36の係止溝36aに順次移載される。その後、ワークWは取出しシュート36の振動によって一個ずつ整列された状態で次工程に搬送される。
【0044】
また、ワークWの大径部7aが下流側を向いている場合、推進用ノズル43から噴射されるエアーによってワークWは凹所15の方向に送り込まれるが、この凹所15の入口部に止まり、外周面42aに張り出した状態で回転ドラム42の回転に伴って移動する。ここで、カムアウト送路12に形成されたフード部12aによってワークWは払い落とされ、ボウル2の底部2aに落下する。
【0045】
ワークW同士が絡み合った状態で回転ドラム4に接近して来た場合、先行するワークWは、推進用ノズル43から噴射されるエアーによって回転ドラム42の凹所15に入り込むが、後続のワークWは、カムアウト送路12のフード部12aによって払い落とされ、ボウル2の底部2aに落下する。
【0046】
このように、本実施形態では、回転ドラム42の近傍にワークWに推進力を付与する推進用ノズル43が配設されているので、連続回転している回転ドラム42の凹所15に向けてワークWを急速に送り込む前述した実施形態に比べ、回転ドラム42および支持機構44を簡素化することができる。
【実施例3】
【0047】
図13(a)は、本発明に係る他の整列部を示す縦断面図、図13(b)は、一部を断面した正面図である。この実施形態は、基本的には前述の実施形態と整列部の構成が異なるのみで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその重複した説明を避ける。
【0048】
図13に示すように、本実施形態における整列部46は、円形に形成された外周面4aに所定のピッチ間隔で放射方向に凹所15が穿設された回転ドラム4と、回転ドラム4を回転自在に支承する支持機構13’と、回転ドラム4の上部に配設された搬送部47とを備えている。
【0049】
本実施形態では、回転ドラム4に接近したワークW’(図1(c)参照)のうち大径部7aが下流側を向いている場合、また、ワークW’同士が絡み合った状態で回転ドラム4に接近して来た場合、前述した実施形態と同様、大径部7aは凹所15に入り込まず入口部に吸引されて外周面4aから張り出した状態で回転ドラム4の回転に伴って僅かに移動する。そして、カムアウト送路12に形成されたフード部12aによってワークW’は払い落とされ、ボウル2の底部2aに落下する。
【0050】
一方、回転ドラム4に接近したワークW’のうち小径部7bが下流側を向いている場合、回転ドラム4の凹所15に開口するポート16が真空源に繋がり凹所15内が負圧になっているため、ワークW’が急速に吸引されてこの凹所15内に小径部7bが入り込む。さらに、回転ドラム4の回転によりワークW’は反対側(略180度)に移動し、取出しシュート47の搬送溝47aに順次移載される。その後、ワークW‘は取出しシュート47に沿って一個ずつ整列された状態で次工程に搬送される。
【0051】
ここで、図14に示すように、リング部材20’には軸方向に延びる通気口26と排出口27が形成され、回転ドラム4のポート16に連通されている。通気口26は、継手28を介して図示しない真空源に連通され、排出口27は、継手28を介して図示しないコンプレッサに連通している。これにより、回転ドラム4が回転し、各通気口25、26に差し掛かると、大気圧に開口するポート16を介して空気が吸入されると共に、搬送溝47aに対向する位置にワークW‘が移動して来た時、排出口27と凹所15のポート16とが連通し、圧縮エアーによってワークW’が凹所15から強制的に排出される。ここでは、回転ドラム4の回転に伴い、必要な位置でエアーが噴出されるので、エアー圧を電磁弁等でON/OFFする必要はない。
【実施例4】
【0052】
図15(a)は、本発明に係る他の整列部を示す正面図、図15(b)は、(a)の要部拡大図である。この実施形態は、前述した第3の実施形態(図13)の変形例で、前述した実施形態と同一部品同一部位、あるいは同一の機能を有する部品には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0053】
本実施形態は、整列の対象となるワークが異なり、この変更に伴って回転ドラムの構成が一部変更されている。ワークPは、図15(b)に示すように、鋼板プレス製で底部48bを有し、外径部48aが円筒をなすキャップ状の部品からなる。この整列部49は、回転ドラム50と、この回転ドラム50に対してカムアウト送路12と対向する位置に配設された搬送部47とを備えている。
【0054】
この回転ドラム50は、円形に形成された外周面50aに所定のピッチ間隔で放射方向に凹所15が穿設され、これらの各凹所15内にそれぞれワークPに嵌挿される係止ピン51が固着されている。また、凹所15の内径はワークPの外径部48aより僅かに大径に形成されている。
【0055】
ここで、回転ドラム50に接近したワークPのうち底部48bが下流側を向いている場合、前述した実施形態と同様、ワークPは係止ピン51に阻まれて凹所15内に入り込まず、吸引力により外周面50aから張り出した状態で回転ドラム50の回転に伴って僅かに移動する。そして、カムアウト送路12に形成されたフード部12aによってワークPは払い落とされ、ボウル2の底部2aに落下する。
【0056】
一方、回転ドラム50に接近したワークPのうち開口部が下流側を向いている場合、回転ドラム50の凹所15内が負圧になっているため、ワークPが急速に吸引されてこの凹所15内に入り込む。さらに、回転ドラム50の回転によりワークPは反対側(略180度)に移動し、圧縮エアーによってワークPが凹所15から強制的に排出され、取出しシュート47の搬送溝47aに沿って順次搬送される。
【0057】
本実施形態においても、連続回転している回転ドラム50の凹所15内にワークPを急速に挿入することができ、ワークPを遅滞なく連続的に、また効率的に整列することができると共に、一連の整列動作が、複雑な制御機構を用いることなく機械的に行うことができ、整列精度の向上と信頼性を高めることができる。さらに、回転ドラム50の凹所15内に係止ピン51を固着する等、簡単な変更によって、多様な部品に対応することができる。
【0058】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明に係る部品整列供給装置は、防水チューブ等の装着設備に併設され、外径寸法等、その前後方向で性状が異なる微小部品を一定の方向に整列して次工程に供給する部品整列供給装置に適用できる。また、部品供給装置が振動式ボウルフィーダに拘わらず、直進フィーダ、所謂、リターン式直進フィーダや往復動フィーダ等であるものにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】(a)は、本発明に係る部品整列供給装置において、整列の対象の一部品となる防水チューブを示す縦断面図である。 (b)は、図1(a)に示す部品同士が絡み合った状態を示す説明図である。 (c)は、他の防水チューブを示す縦断面図である。
【図2】本発明に係る部品整列供給装置の第1の実施形態を示す一部を断面した正面図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】図2の平面図である。
【図5】図2のV−V線に沿った断面図である。
【図6】(a)は、本発明に係る回転ドラムの支持機構を示す要部断面図である。 (b)は、同上、他の部位の要部断面である。
【図7】図6(b)のVII−VII線に沿った断面矢視図である。
【図8】図6(a)の変形例を示す要部断面図である。
【図9】(a)〜(c)は、部品が回転ドラムに移行する一連の動作を示す説明図である。
【図10】同上、送路を示す横断面図である。
【図11】本発明に係る整列部を構成する他の回転ドラムの実施形態を示す要部断面図である。
【図12】本発明に係る整列部を構成する他の支持機構の実施形態を示す縦断面図である。
【図13】(a)は、本発明に係る他の整列部の実施形態を示す要部断面図である。 (b)は、同上、一部を断面した正面図である。
【図14】図13(a)のXIII−XIII線に沿った断面矢視図である。
【図15】(a)は、図13の変形例を示す一部を断面した正面図である。(b)は、同上要部拡大図である。
【図16】従来の部品整列供給装置の整列部における動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0061】
1・・・・・・・・・・・・部品供給装置
2・・・・・・・・・・・・ボウル
2a・・・・・・・・・・・底部
3、41、46、49・・・整列部
4、42、50・・・・・・回転ドラム
4a、42a、50a・・・外周面
5・・・・・・・・・・・・駆動部
6、47・・・・・・・・・搬送部
7、48a・・・・・・・・外径部
7a・・・・・・・・・・・大径部
7b・・・・・・・・・・・小径部
7c・・・・・・・・・・・突条
8・・・・・・・・・・・・内径部
8a・・・・・・・・・・・大穴部
8b・・・・・・・・・・・小穴部
9・・・・・・・・・・・・共通台板
10・・・・・・・・・・・振動駆動部
11・・・・・・・・・・・送路
12・・・・・・・・・・・カムアウト送路
12a・・・・・・・・・・フード部
13、13’44・・・・・支持機構
14・・・・・・・・・・・排除機構
15・・・・・・・・・・・凹所
16・・・・・・・・・・・ポート
17・・・・・・・・・・・ハウジング
18・・・・・・・・・・・転がり軸受
19・・・・・・・・・・・回転軸
20、45・・・・・・・・リング部材
21、34・・・・・・・・固定ボルト
22・・・・・・・・・・・ワッシャ
23・・・・・・・・・・・固定ピン
24・・・・・・・・・・・弾性部材
25、26・・・・・・・・通気口
27・・・・・・・・・・・排出口
28・・・・・・・・・・・継手
29・・・・・・・・・・・駆動モータ
29a・・・・・・・・・・主軸
30・・・・・・・・・・・伝導手段
31、32・・・・・・・・プーリ
33・・・・・・・・・・・ゴムベルト
35・・・・・・・・・・・支柱
36、47・・・・・・・・取出しシュート
36a・・・・・・・・・・係止溝
37・・・・・・・・・・・スタンド
38・・・・・・・・・・・アーム
39・・・・・・・・・・・ワーク検出用センサ
40・・・・・・・・・・・分離装置
43・・・・・・・・・・・推進ノズル
47a・・・・・・・・・・搬送溝
48b・・・・・・・・・・底部
51・・・・・・・・・・・係止ピン
52・・・・・・・・・・・ノズル
52・・・・・・・・・・・排気口
100・・・・・・・・・・突状部材
100a・・・・・・・・・係合部
101・・・・・・・・・・回転体
101a・・・・・・・・・周面
102・・・・・・・・・・供給シュート
103・・・・・・・・・・エアーノズル
103a・・・・・・・・・ノズル口
104・・・・・・・・・・排出シュート
105・・・・・・・・・・エアーホース
a・・・・・・・・・・・・反時計方向
h・・・・・・・・・・・・六角穴
S・・・・・・・・・・・・軸状部品
S1・・・・・・・・・・・後端部
S2・・・・・・・・・・・先端部
P、W、W’・・・・・・・ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向で性状が異なる筒状部品を所定の方向に整列して次工程に供給する部品整列供給装置において、
前記部品を送路上に長手方向に並べて搬送する部品供給装置と、
この部品供給装置における外周部の最終送路に対向して配設された整列部と、
この整列部を構成する回転ドラムを連続的に回転駆動する駆動部と、
整列された前記部品を他の装置に搬送する搬送部とを備え、
前記回転ドラムの外周面が円形に形成され、この外周面に所定のピッチ間隔で放射方向に凹所が穿設され、この凹所に前記部品がエアーによって強制的に導入されると共に、
前記最終送路に前記回転ドラムから所定間隔でフード部が対向配置され、このフード部により、前記所定方向以外の部品を払い落とすようにしたことを特徴とする部品整列供給装置。
【請求項2】
前記回転ドラムの凹所内にポートが開口され、このポートを真空源に連通させることにより、前記部品がエアーにより吸引されて前記凹所に導入されるようにした請求項1に記載の部品整列供給装置。
【請求項3】
前記整列部が、ハウジングと、このハウジングに対して転がり軸受を介して回転自在に支承された回転軸と、この回転軸に遊嵌され、前記ハウジングに固定されたリング部材とからなる支持機構を備え、前記リング部材の側面に当接した状態で前記回転ドラムが前記回転軸に固定されると共に、前記リング部材の所定の位置に真空源と連通する通気口が形成されている請求項1または2に記載の部品整列供給装置。
【請求項4】
前記部品供給装置が、螺旋状の送路が形成され、所定の周波数で加振されるボウルを備えた振動式の部品供給装置で構成され、前記搬送部が、前記ボウルの外周上端部に固定された取出しシュートを備えている請求項1乃至3いずれかに記載の部品整列供給装置。
【請求項5】
前記リング部材の所定の位置にコンプレッサと連通する排出口が形成されている請求項3に記載の部品整列供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−232526(P2006−232526A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−53591(P2005−53591)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(501393586)ナックフィーディング株式会社 (12)
【Fターム(参考)】