説明

配信講義自動記録装置および配信講義自動記録方法

【課題】拠点校より配信される講義の記録作業を自動化して、労力の軽減と記録品質の向上を可能とする配信講義自動記録装置を提供する。
【解決手段】同じ系列の学習塾の拠点校から配信講義についての配信予定表を、インターネットを通じて、入手して、予約データを作成し、拠点校からの1つまたは複数の配信講義を同時に自動的に受信して、磁気記録装置等に記録し、さらに、記録媒体書き込み表に基づいてDVD−RW等の記録媒体に配信講義を書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信講義を自動的に記録する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、学習塾業界においても、年々進歩しつつある最新の放送技術を利用して、同じ系列の1つの拠点校において行われた講義を配信し、各地の学習塾がそれを受信して、記録媒体に記録し、各地の各学習塾の生徒はこの記録媒体を、各自の都合の良い日時に再生して前記配信講義を受講するといった形態をとる場合も多くなっている。このために、拠点校から配信される講義を各地域の学習塾において、人手により、市販のDVD記録機等の記録機を用いてDVD−R等の記録媒体に記録していた。
【非特許文献1】インターネット上で公開されている市販DVDレコーダに関する広告情報:URL http://panasonic.jp/dvd/products/e330h_e220h/spec/01.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この方法は相当の人手と注意力を必要とし、また、人手によるために記録ミスも生じ易かった。具体的には、市販のDVD記録機は2つのチャンネルを同時に内部の記録装置に記録できるものは存在するが、同時に複数のDVD−R等の記録媒体に書き込むものは存在しないが、配信講義は同時に3チャンネル以上配信される場合があり、これらの配信講義を記録するためには何台ものDVD記録機を操作する必要があった。また、記録予約は個々のDVD記録機ごとに専用のリモコン端末で入力する必要があった。このリモコン端末での操作は市販の記録機ごとに仕様が異なり、この端末での予約情報を入力する作業には相当の労力を要している。
【0004】
そこで、本発明は、この記録作業を最大限に自動化して、人手の軽減を図るとともに記録ミスを解消するため、同じ系列の拠点校において行われた1つのまたは複数の講義の放送を自動的に記録し、さらに同時に複数のDVD−R等の記録媒体に書き込む機能を有する装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明は、同じ系列の学習塾の拠点校から配信講義についての配信予定表から、各地域の学習塾の要請に対応する配信講義を選択して、配信講義を自動的に記録するための配信講義自動記録装置であって、
インターネットを通じて、前記各地域の学習塾の要請に対応する配信講義を記録することを予約するために必要な情報を入手して、予約データを作成する予約データ作成部と、
前記拠点校からの配信講義を受信する受信部と
前記予約データに基づいて、配信講義を記録装置に記録する配信講義記録部と
記録装置に記録された配信講義を、予約データに基づいて記録媒体に書き込む書き込み部とを有することを特徴とする。
【0006】
第2の発明は、第1の発明において、前記配信講義の記録と記録媒体への書き込みは同時に配信される複数の配信講義を同時に複数の記録装置に記録し、さらに複数の記録媒体に書き込むことを特徴とする。
【0007】
第3の発明は、第1の発明において、前記配信講義の記録は同時に配信される複数の配信講義を同時に複数の記録装置にMPEG2形式で記録して、さらにこの前記複数の記録装置に記録されたMPEG2形式のデータをISOイメージに変換して複数の記録装置に保管したのち、複数の記録媒体に記録することを特徴とする。
【0008】
第4の発明は、第3の発明において、記録装置にMPEG2形式で記録された前記配信講義をISOイメージ−に変換して記録装置に保管する工程は、配信講義を受信し、キャプチャーして記録装置に記録する工程に連続して行うのではなく、MPEG2形式で一旦、記録装置に保管しておいて、その後の配信講義記録装置の中央処理装置の空き時間に行うことを特徴とする。
【0009】
第5の発明は、第4の発明において、
前記配信講義を受信し、キャプチャーして記録装置にMPEG2の形式で記録し、さらに、配信講義記録装置の中央処理装置の空き時間に、このMPEG2形式のデータをISOイメージに変換してHDD等の記録装置に格納する工程は、拠点校からの配信予定表に従って、常時行い、これらのHDD等に記録されたISOイメージのデータを、DVD−R等の情報記録媒体に書き込む作業は別途行うことを特徴とする。
【0010】
第6の発明は、第5の発明において、
記録装置に記録された配信講義から、記録媒体に書き込む際の記録媒体書き込み予定表は、配信予定表から1つの項目を選択するだけで、関連性を有する複数の配信講義を記録媒体書き込み予定表に取り込み、それらの記録媒体書き込み予定表に取り込まれた複数の配信講義を記録媒体に書き込むことを可能とすることを特徴とする。
【0011】
第7の発明は、同じ系列の学習塾の拠点校から配信講義についての配信予定表から、各地域の学習塾の要請に対応する配信講義を選択して、配信講義を自動的に記録するための配信講義自動記録方法であって、
インターネットを通じて、前記各地域の学習塾の要請に対応する配信講義を記録することを予約するために必要な情報を入手して、予約データを作成するステップと、
前記拠点校からの配信講義を受信するステップと、
前記予約データに基づいて、配信講義を記録装置に記録するステップと、
記録装置に記録された配信講義を、予約データに基づいて記録媒体に書き込むステップとを有することを特徴とする。
【0012】
第8の発明は、第7の発明において、前記配信講義の記録と記録媒体への書き込みは同時に配信される複数の配信講義を同時に複数の記録装置に記録し、さらに複数の記録媒体に書き込むことを特徴とする。
【0013】
第9の発明は、第7の発明において、前記配信講義の記録は同時に配信される複数の配信講義を同時に複数の記録装置にMPEG2形式で記録して、さらにこの前記複数の記録装置に記録されたMPEG2形式のデータをISOイメージに変換して複数の記録装置に保管したのち、複数のDVD−R等の記録媒体に記録することを特徴とする。
【0014】
第10の発明は、第7の発明において、記録装置にMPEG2形式で記録された前記配信講義をISOイメージ−に変換して記録装置に保管する工程は、配信講義を受信し、キャプチャーして記録装置に記録する工程に連続して行うのではなく、MPEG2形式で一旦、記録装置に保管しておいて、その後の配信講義記録装置の中央処理装置の空き時間に行うことを特徴とする。
【0015】
第11の発明は、第10の発明において、前記配信講義を受信し、キャプチャーして記録装置にMPEG2の形式で記録し、さらに、配信講義記録装置の中央処理装置の空き時間に、このMPEG2形式のデータをISOイメージに変換してHDD等の記録装置に格納する工程は、拠点校からの配信予定表に従って、常時行い、これらのHDD等に記録されたISOイメージのデータを、DVD−R等の情報記録媒体に書き込む作業は別途行うことを特徴とする。
【0016】
第12の発明は、第11の発明において、記録装置に記録された配信講義から、記録媒体に書き込む際の記録媒体書き込み予定表は、配信予定表から1つの項目を選択するだけで、関連性を有する複数の配信講義を記録媒体書き込み予定表に取り込み、それらの記録媒体書き込み予定表に取り込まれた複数の配信講義を記録媒体に書き込むことを可能とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
上記第1の発明によれば、従来は人手によって行っていた記録作業の大部分を自動化することができ、人的労力の軽減と記録作業の質の向上が図れる。
【0018】
上記第2及び第3の発明によれば、従来は人手によって行っていた記録作業の大部分を自動化することができ、人的労力の軽減と記録作業の質の向上が図れるとともに、DVD等の記録機の台数を軽減でき、経費を削減することが可能となる。
【0019】
上記第4の発明によれば、従来は人手によって行っていた記録作業の大部分を自動化することができ、人的労力の軽減と記録作業の質の向上が図れる。また、MPEG2形式で記録された前記配信講義をISOイメージ−に変換して記録装置に保管する工程は、MPEG2形式で一旦保管しておいて、前記配信講義自動記録装置の中央処理装置の空き時間に行うことにより、配信講義自動記録装置の中央処理装置の負荷を平滑化することができ、従来は1台のDVD記録機では困難であった3チャンネル以上の配信講義を1台の前記配信講義自動記録装置で同時に受信し、DVD−R等の記録媒体に書き込むことが可能となり、従来は3チャンネルの配信講義の記録とDVD−R等の記録媒体への書き込みに10台前後のDVD記録機が必要であったものが1台の本発明に係る前記配信講義記録装置で間に合うようになる。
【0020】
上記第5の発明によれば、人的労力の軽減と記録作業の質の向上が図れる。
【0021】
上記第6の発明によれば、DVD−R等の情報記録媒体へ書き込みを指示するための人的労力を軽減することができるという効果が得られる。
【0022】
上記第7の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を得られる。
【0023】
上記第8の発明によれば、上記第2の発明と同様の効果を得られる。
【0024】
上記第9の発明によれば、上記第3の発明と同様の効果を得られる。
【0025】
上記第10の発明によれば、上記第4の発明と同様の効果を得られる。
【0026】
上記第11の発明によれば、上記第5の発明と同様の効果を得られる。
【0027】
上記第12の発明によれば、上記第6の発明と同様の効果を得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
<1.配信講義自動記録装置の概略>
図1は、本発明の実施の形態に係る配信講義自動記録装置と
前記拠点校サーバ100およびインターネットの関係を示すブロック図である。前記配信講義自動記録装置300は、インターネット200を通じて、前記拠点校サーバ100より配信講義予定表を取得して、拠点校より配信される講義を自動的にDVD−R等の情報記録媒体に記録する。
<2.配信講義自動記録装置の構成および動作>
以下、図2および図3を参照しつつ、配信講義自動記録装置の構成および動作について説明する。図2は配信講義自動記録装置の構成を示すブロック図である。また図3は配信講義自動記録装置の構成をより詳しく示すブロック図である。なお、図2の配信講義記録部340は図2および図3の記録部320と変換部341を含んでいる。以下からは主に図3に基づいて説明する。
【0029】
配信講義自動記録装置300は、受信部310、予約データ作成部330、記録部320、変換部341、および書き込み部350より構成される。
【0030】
受信部310はCap−A311、Cap−B312およびCap−C313で示される3台のキャプチャー部を有し、この3台のキャプチャー部により同時に3チャンネルの配信講義を受信する。
【0031】
予約データ作成部330は配信講義記録表334、および記録媒体書き込み表335を作成する。
【0032】
記録部320は選択記録部321と1台の磁気記録装置HDD−A322を有する。
【0033】
選択記録部321は予約データ作成部330が作成した配信講義記録表334に従って、予約された配信講義をMPEG2の形式でHDD−A322に書き込む。
【0034】
変換部341はHDD−A322に書き込まれたMPEG2形式のデータをISOイメージの形式に変換して、それぞれHDD−B351、HDD−C352およびHDD−D353に書き込む。ただし、この変換および書き込み作業は、前記HDD−A322へMPEG2の形式で書き込む作業に時間的に連続して行うのではなく、別途、配信講義自動記録装置の中央処理装置370の空き時間に行う。このように空き時間に行うことにより、CPU資源の平滑化を図ることができ、従来の技術では困難であった、同時に複数のチャンネルについて受信して、かつ、複数のDVD−R等の記録媒体への書き込むことが可能となった。
【0035】
書き込み部350はHDD−B351、HDD−C352およびHDD−D353の3台の磁気記録装置とDVD−A354、DVD−B355およびDVD−C356の3台のDVD記録機を有する。書き込み部350は変換部340によりISO形式で3台のHDDに書き込まれたデータを入力として3台のDVD記録機が、それぞれ、3枚の記録媒体DVD−RW−A361、DVD−RW−B362およびDVD−RW−C363に記録された配信講義を書き込む。
<3.配信講義記録表334と配信講義自動記録装置300について>
図4は前記配信講義記録表334であり、この配信講義記録表334は予約データ作成部330により作成される。この前記配信講義記録表334は拠点校で作成された配信講義予定表から1つの講義についての情報は1行にすることを特徴とする表形式に変換したものである。さらに、この表には拠点校で作成された配信講義予定表の内容に記録不要欄17が追加されている。各地域の学習塾は、個々の固有の事情に基づいて、拠点校の配信講義のうち、記録する必要のないものについては、該当する講義のこの記録不要欄17にフラッグを立てる。すると、前記配信講義自動記録装置はフラッグが立った配信講義については記録をしない。ここで、記録をするものに対してフラッグを立てるのではなく、記録をしないものについてフラッグを立てることとしているのは、記録をしない配信講義の数のほうが、記録をするものの数より少なく、このようにしたほうが、選択に要する人的労力を軽減することが可能だからである。
【0036】
このフラッグが立っていない配信講義については、該当する配信講義がアンテナ104と受信部310で受信され、そして記録部320でMPEG2形式で記録されて磁気記録装置HDD−A322に格納される。そして、配信講義自動記録装置300の中央処理装置370の空き時間に、変換部341がHDD−Aに格納されているMPEG2形式のデータをISOイメージのデータに変換してHDD−B351,HDD−C352およびHDD−D353に格納する。
<4.記録媒体書き込み表335および書き込み部350>
図5は予約データ作成部330により作成された記録媒体書き込み表335である。
この記録媒体書き込み表335は図5(a)と図5(b)により構成される。図5(a)は図4の配信講義記録表334に基づいて磁気記録装置に記録された配信講義の一覧表である。より具体的には、配信講義記録表334から記録不要欄17にフラッグが立っている配信講義を除き、さらにその形式を一部変更したものであり、実質的な内容は配信講義記録表334と同様のものである。この前記記録媒体書き込み表335は、1つの配信講義に関する情報を1行にまとめた行(以下「記録単位行」という。)を構成要素としており、さらに、各々の記録単位行は「日付・時限・チャンネル」、「講座番号」、「科目」および「講師」に関する情報により構成される。
【0037】
次に、図5(b)は記録された配信講義をDVD−R等の記録媒体に書き込む際に必要な情報をまとめたものであり、図5(a)の情報を、作業者が、図5(a)の一覧表からDVD−R等の記録媒体に書き込む対象を選択して入力してゆく際に、作業がし易く、かつ、入力ミスが発生しにくいように、視覚的に、情報の配置と見出し等を作成・配置したものである。図5(b)の図は複数の長方形または台形の形状をした4角形に囲まれたエリア(以下、「情報エリア」という。)により構成されており、各々の情報エリアは図5(a)の個々の記録単位行の情報に対応するものである。
【0038】
これらの情報エリアは2つの種類に分類される。1つは、最初から、その内容は決まっており、図5の配信講義記録表334から作業者がDVD−R等の記録媒体に書き込む記録行を選択する行為とは無関係なものである。これらに該当するものは、台形の形状をした情報エリア6、情報エリア10、情報エリア14、および情報エリア18乃至情報エリア26までであり、所謂「見出し」的な役割を果たすものである。
【0039】
他の1つは、図5(a)の記録単位行が選択されると、対応する記録単位行の対応する情報が写し込まれるものである。これらに該当するものは、長方形の形状をした情報エリア5、情報エリア7乃至情報エリア9、情報エリア11乃至情報エリア13、情報エリア15乃至情報エリア17である。
【0040】
以下、具体的に説明する。最初に「見出し」的な役割を果たす台形の情報エリアから説明する。「見出し」的な情報エリアは大きく3つのセットに区分される。1つ目のセットは情報エリア6、情報エリア18、情報エリア19、および情報エリア20であり、2つ目のセットは情報エリア10、情報エリア21、情報エリア22、および情報エリア23であり、最後の、3つめのセットは情報エリア14、情報エリア24、情報エリア25、および情報エリア26である。
【0041】
これらの各セットは、1つのセットが図5の配信講義記録表334の1つの行の前記記録単位行の情報に対応する。
【0042】
1つ目のセットで説明すると、情報エリア6はそれ自身がチャンネル番号である「C1」という文字を有し、また、情報エリア6の下に配置される3つの情報エリアである情報エリア7、情報エリア8、および情報エリア9の中の情報が「チャンネル番号C1」に関するものであることを示す。また、情報エリア18はそれ自身が「講座番号」という文字を有し、かつ、情報エリア18の右側に配置される情報エリア7の中の情報がチャンネル番号C1の「講座番号」であることを示す。同様に、情報エリア19はそれ自身が「科目」という文字を有し、かつ、情報エリア19の右側に配置される情報エリア8の中の情報が「チャンネル番号C1」の「科目」あることを示す。さらに、情報エリア20はそれ自身が「講師」という文字を有し、かつ、情報エリア20の右側に配置される情報エリア9の中の情報がチャンネル番号C1の「講師」であることを示す。
【0043】
2つ目のセットについても同様に説明すると、情報エリア10はそれ自身がチャンネル番号である「C2」という文字を有し、また、情報エリア10の下に配置される3つの情報エリアである情報エリア11、情報エリア12、および情報エリア13の中の情報が「チャンネル番号C2」に関するものであることを示す。また、情報エリア21はそれ自身が「講座番号」という文字を有し、かつ、情報エリア21の右側に配置される情報エリア11の中の情報がチャンネル番号C2の「講座番号」であることを示す。同様に、情報エリア21はそれ自身が「科目」という文字を有し、かつ、情報エリア21の右側に配置される情報エリア12の中の情報がチャンネル番号C2の「科目」であることを示す。さらに、情報エリア23はそれ自身が「講師」という文字を有し、かつ、情報エリア23の右側に配置される情報エリア13の中の情報がチャンネル番号C2の「講師」であることを示す。
【0044】
さらに、3つ目のセットについても同様に説明すると、情報エリア14はそれ自身がチャンネル番号である「C3」という文字を有し、また、情報エリア14の下に配置される3つの情報エリアである情報エリア15、情報エリア16、および情報エリア17の中の情報が「チャンネル番号C3」に関するものであることを示す。また、情報エリア24はそれ自身が「講座番号」という文字を有し、かつ、情報エリア24の右側に配置される情報エリア15の中の情報がチャンネル番号C3の「講座番号」であることを示す。同様に、情報エリア25はそれ自身が「科目」という文字を有し、かつ、情報エリア24の右側に配置される情報エリア116の中の情報がチャンネル番号C3の「科目」であることを示す。さらに、情報エリア26はそれ自身が「講師」という文字を有し、かつ、情報エリアの右側に配置される情報エリア17の中の情報がチャンネル番号C3の「講師」であることを示す。
【0045】
次に、選択のたび毎に写し込まれる情報エリアについて、具体例として、作業者が図5の配信講義記録表334の前記記録単位行である図5(a)の前記記録単位行1を選択した場合について説明する。前記記録単位行1が選択されると、前記記録単位行1乃至前記記録単位行3までの3行の内容が同時に、関連する配信講義として図5(b)の各情報エリアに写し込まれる。
【0046】
以下、具体的に説明する。図5(a)の前記記録単位行1の内容は、この単位行の最初の内容である「日付・時限・チャンネル」を示す内容が「2004−10−16−6−C1」であり、これは、2004年の10月16日の第6時限のチャンネルC1の配信講義であることを示す。チャンネル番号が「C1」であることより、図5(b)の情報エリアのうち、チャンネル番号がC1に関係する情報エリアである情報エリア7に「講座番号」である「0076」が、情報エリア8に「科目」である「基礎英語」が、そして情報エリア9に「講師」である「佐藤」が写し込まれる。
【0047】
次に、図5(a)の前記記録単位行2の内容について説明する。この単位行の最初の内容である「日付・時限・チャンネル」を示す内容は「2004−10−16−6−C2」であり、これは、2004年の10月16日の第6時限のチャンネルC2の配信講義であることを示す。チャンネル番号が「C2」であることより、図5(b)の情報エリアのうち、チャンネル番号がC2に関係する情報エリアである情報エリア11に「講座番号」である「0080」が、情報エリア12に「科目」である「基礎数学」が、そして情報エリア13に「講師」である「山田」が写し込まれる。
【0048】
最後に、図5(a)の前記記録単位行3の内容について説明する。この単位行の最初の内容である「日付・時限・チャンネル」を示す内容は「2004−10−16−6−C3」であり、これは、2004年の10月16日の第6時限のチャンネルC3の配信講義であることを示す。チャンネル番号が「C3」であることより、図5(b)の情報エリアのうち、チャンネル番号がC3に関係する情報エリアである情報エリア15に「講座番号」である「0086」が、情報エリア16に「科目」である「基礎化学」が、そして情報エリア17に「講師」である「加藤」が写し込まれる。
【0049】
また、この場合、記録単位行1が選択された場合のみに限らず、記録単位行1乃至前記記録単位行3のうち、いずれの行が選択された場合であっても、記録単位行1が選択された場合と全く同様に前記記録単位行1乃至前記記録単位行3までの3行の内容が同時に、関連する配信講義として図5(b)の各情報エリアに写し込まれる。
【0050】
このようにしている理由は1つの前記記録単位行を選択すると、関連する複数の配信講義が同時に選択されるようにすることによって作業者の労力を軽減するためである。なお、本具体例の場合では、前記講義記録単位行1に含まれる情報である「2004−1―16−6−C1」のうちチャンネル番号を示す情報である「C1」以外の情報を示す「2004−1―16−6」が共通する要素とされ、3つの行の関連性が判断されて、前記記録単位行1から3のいずれが選択されても、これらの単位行が1セットとして処理される。
【0051】
次に、書き込み部350はこの記録媒体書き込み表335に基づいて、3枚の記録媒体DVD−R−A361、DVD−R−B362、およびDVD−R−C363を作成する。
【0052】
なお、以上の例では、記録媒体をDVD−Rとしているが、本発明では当該記録媒体をDVD−Rに限定するものではなく、一般的な記録媒体を対象とするものであり、DVD−RW,DVD−RAM,VHSテープ、MD等はいずれも対象となる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係る配信講義自動記録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る配信講義自動記録装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る配信講義自動記録装置の機能的な構成を示すブロック図である
【図4】本発明に係る配信講義記録表334を示す図である。
【図5】本発明に係る記録媒体書き込み表335を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
100 …拠点校サーバ
101 …配信講義送信用アンテナ
104 …受信用アンテナ
200 …インターネット
370 …中央処理装置
310 …受信部
320 …記録部
322 …磁気記録装置
330 …予約データ作成部
331 …情報入手部
332 …記録予約部
333 …操作部
334 …配信講義記録表
335 …記録媒体書き込み表
340 …配信講義記録部
341 …変換部
350 …書き込み部
400 …記録媒体
Cap−A …キャプチャー機A
Cap−B …キャプチャー機B
Cap−C …キャプチャー機C
HDD−A …磁気記録装置
HDD−B …磁気記録装置
HDD−C …磁気記録装置
HDD−D …磁気記録装置
DVD−A …DVD記録機
DVD−B …DVD記録機
DVD−C …DVD記録機
DVD−R−A …書き込み可能ディスクA
DVD−R−B …書き込み可能ディスクB
DVD−R−C …書きこみ可能ディスクC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同じ系列の学習塾の拠点校から配信される講義(以下「配信講義」という。)についての配信予定表から、各地域の学習塾の要請に対応する配信講義を選択して、配信講義を自動的に録音・録画(以下「記録」という。)するための配信講義自動記録装置であって、
インターネットを通じて、前記各地域の学習塾の要請に対応する配信講義を記録することを予約するために必要な情報を入手して、予約データを作成する予約データ作成部と、
前記拠点校からの配信講義を受信する受信部と
前記予約データに基づいて、配信講義を記録装置に記録する配信講義記録部と
記録装置に記録された配信講義を、予約データに基づいて記録媒体に書き込む書き込み部とを有する配信講義自動記録装置。
【請求項2】
前記配信講義の記録と記録媒体への書き込みは同時に配信される複数の配信講義を同時に複数の記録装置に記録し、さらに複数の記録媒体に書き込むことを特徴とする前記請求項1に記載の配信講義自動記録装置。
【請求項3】
前記配信講義の記録は同時に配信される複数の配信講義を同時に複数の記録装置にMPEG2形式で記録して、さらにこの前記複数の記録装置に記録されたMPEG2形式のデータをISOイメージに変換して複数の記録装置に保管したのち、複数の記録媒体に記録することを特徴とする前記請求項1に記載の配信講義自動記録装置。
【請求項4】
前記請求項3に記載の配信講義自動記録装置において、
記録装置にMPEG2形式で記録された前記配信講義をISOイメージ−に変換して記録装置に保管する工程は、配信講義を受信し、キャプチャーして記録装置に記録する工程に連続して行うのではなく、MPEG2形式で一旦、記録装置に保管しておいて、その後の配信講義記録装置の中央処理装置の空き時間に行うことを特徴とする前記請求項3に記載の配信講義自動記録装置。
【請求項5】
前記請求項4に記載の配信講義自動記録装置において、
前記配信講義を受信し、キャプチャーして記録装置にMPEG2の形式で記録し、さらに、配信講義記録装置の中央処理装置の空き時間に、このMPEG2形式のデータをISOイメージに変換してHDD等の記録装置に格納する工程は、拠点校からの配信予定表に従って、常時行い、これらのHDD等に記録されたISOイメージのデータを、DVD−R等の情報記録媒体に書き込む作業は別途行うことを特徴とする前記請求項4に記載の配信講義自動記録装置。
【請求項6】
前記請求項5に記載の配信講義自動記録装置において、
記録装置に記録された配信講義から、記録媒体に書き込む際の記録媒体書き込み予定表は、配信予定表から1つの項目を選択するだけで、関連性を有する複数の配信講義を記録媒体書き込み予定表に取り込み、それらの記録媒体書き込み予定表に取り込まれた複数の配信講義を記録媒体に書き込むことを可能とするという特徴を有する前記請求項5に記載の配信講義自動記録装置。
【請求項7】
同じ系列の学習塾の拠点校から配信講義についての配信予定表から、各地域の学習塾の要請に対応する配信講義を選択して、配信講義を自動的に記録するための配信講義自動記録方法であって、
インターネットを通じて、前記各地域の学習塾の要請に対応する配信講義を記録することを予約するために必要な情報を入手して、予約データを作成するステップと、
前記拠点校からの配信講義を受信するステップと、
前記予約データに基づいて、配信講義を記録装置に記録するステップと、
記録装置に記録された配信講義を、予約データに基づいて記録媒体に書き込むステップとを有する配信講義自動記録方法。
【請求項8】
前記配信講義の記録と記録媒体への書き込みは同時に配信される複数の配信講義を同時に複数の記録装置に記録し、さらに複数の記録媒体に書き込むことを特徴とする前記請求項7に記載の配信講義自動記録方法。
【請求項9】
前記配信講義の記録は同時に配信される複数の配信講義を同時に複数の記録装置にMPEG2形式で記録して、さらにこの前記複数の記録装置に記録されたMPEG2形式のデータをISOイメージに変換して複数の記録装置に保管したのち、複数のDVD−R等の記録媒体に記録することを特徴とする前記請求項7に記載の配信講義自動記録方法。
【請求項10】
前記請求項9に記載の配信講義自動記録方法において、
記録装置にMPEG2形式で記録された前記配信講義をISOイメージ−に変換して記録装置に保管する工程は、配信講義を受信し、キャプチャーして記録装置に記録する工程に連続して行うのではなく、MPEG2形式で一旦、記録装置に保管しておいて、その後の配信講義記録装置の中央処理装置の空き時間に行うことを特徴とする前記請求項9に記載の配信講義自動記録方法。
【請求項11】
前記請求項10に記載の配信講義自動記録方法において、
前記配信講義を受信し、キャプチャーして記録装置にMPEG2の形式で記録し、さらに、配信講義記録装置の中央処理装置の空き時間に、このMPEG2形式のデータをISOイメージに変換してHDD等の記録装置に格納する工程は、拠点校からの配信予定表に従って、常時行い、これらのHDD等に記録されたISOイメージのデータを、DVD−R等の情報記録媒体に書き込む作業は別途行うことを特徴とする前記請求項10に記載の配信講義自動記録方法。
【請求項12】
前記請求項11に記載の配信講義自動記録装置において、
記録装置に記録された配信講義から、記録媒体に書き込む際の記録媒体書き込み予定表は、配信予定表から1つの項目を選択するだけで、関連性を有する複数の配信講義を記録媒体書き込み予定表に取り込み、それらの記録媒体書き込み予定表に取り込まれた複数の配信講義を記録媒体に書き込むことを可能とするという特徴を有する前記請求項11に記載の配信講義自動記録方法。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−121129(P2006−121129A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−303668(P2004−303668)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(504389278)株式会社 あぐり進学 (1)
【Fターム(参考)】