説明

配向膜形成液の塗布装置および塗布方法

【課題】基板上の膜形成領域外への配向膜の広がり量を抑制すること。
【解決手段】基板に設けられた膜形成領域に配向膜形成液を塗布するにあたり、膜形成領域が当該膜形成領域以外の表面に対して高い親液性とされた基板がステージに載置されたときには、設定された配置パターンで配向膜形成液の液滴が膜形成領域に対して塗布されるように塗布ヘッドのノズルから配向膜形成液の液滴を吐出させるべく、塗布ヘッドとステージとを相対移動させる移動装置と塗布ヘッドを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上の膜形成領域に配向膜形成液を塗布する配向膜形成液の塗布装置および塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルの製造工程においては、ガラス基板の表面に配向膜を形成する配向膜形成プロセスがある。この配向膜形成プロセスによってガラス基板に配向膜を形成する際には、ガラス基板における膜形成領域が設けられた表面全域を紫外線照射などによって親液処理し、その後、インクジェット方式の塗布装置を用いてガラス基板の膜形成領域Rに向けて液滴状の配向膜形成液を塗布し、ガラス基板の膜形成領域に配向膜を形成するようにしている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−255316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、ガラス基板における膜形成領域の外側の画像非表示領域、いわゆる、額縁領域の狭小化(狭額縁化)が一層進んでいる。
【0005】
そのため、膜形成領域外(額縁領域)への配向膜の広がりに対する許容量(エッジ精度)もより一層厳しく制限されつつある。
【0006】
しかしながら、上述の従来技術においては、膜形成領域外への配向膜の濡れ広がり量をコントロールすることに関しては充分とは言えず、対応が望まれていた。
【0007】
本発明は、基板上の膜形成領域外への配向膜の広がり量を抑制することができる配向膜形成液の塗布装置および塗布方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態に係る第1の特徴は、基板に設けられた膜形成領域に配向膜形成液を塗布して前記膜形成領域に配向膜を形成する配向膜形成装置において、
前記基板を載置するステージと、
このステージに載置された前記基板における前記膜形成領域が設けられた表面に沿う第1の方向に沿って配列された複数のノズルを備えた塗布ヘッドと、
前記ステージと前記塗布ヘッドとを前記表面に沿い前記第1の方向とは交差する第2の方向に沿って走査移動させる移動装置と、
前記膜形成領域が当該膜形成領域以外の前記表面に対して高い親液性とされた基板が前記ステージに載置されたとき、予め設定された配置パターンで前記配向膜形成液の液滴が前記膜形成領域に対して塗布されるように、前記ノズルから前記配向膜形成液の液滴を吐出させるべく前記移動装置と前記塗布ヘッドとを制御する制御装置と
を備えることである。
【0009】
本発明の実施形態に係る第2の特徴は、基板に設けられた膜形成領域に配向膜形成液を塗布する配向膜形成液の塗布方法において、
前記基板の前記膜形成領域を当該膜形成領域以外の前記表面に対して高い親液性とし、
前記基板の表面に沿う第1の方向に沿って配列された複数のノズルを備えた塗布ヘッドと前記基板とを前記基板の表面に沿い前記第1の方向とは交差する第2の方向に沿って走査移動させながら、前記膜形成領域に対して設定された配置パターンで前記ノズルから前記配向膜形成液の液滴を吐出させ、前記膜形成領域に前記配向膜形成液の液滴を塗布することである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、基板上の膜形成領域外への配向膜の広がり量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る配向膜形成プロセスの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す親液処理装置の概略構成を示す正面図である。
【図3】図1に示す塗布装置の概略構成を示す正面図である。
【図4】図3に示す塗布装置の概略構成を示す平面図である。
【図5】塗布装置の制御ブロック図である。
【図6】基板上の膜形成領域に対する配向膜形成液の液滴の配置パターンを示す平面図である。
【図7】基板上の膜形成領域に対する配向膜形成液の液滴の配置パターンの塗布手順を説明するための平面図である。
【図8】基板上の膜形成領域に対する配向膜形成液の液滴の配置パターンの他の例を示す平面図である。
【図9】基板上の膜形成領域に対する配向膜形成液の液滴の配置パターンの他の例の塗布手順を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を用いて説明する。
【0013】
配向膜形成プロセスで用いられる配向膜形成装置1は、図1に示すように、液晶表示パネルの製造用のガラス基板(以下、単に「基板」)Wに親液処理を施す親液処理装置10、親液処理が施された基板上の膜形成領域Rに配向膜形成液を塗布する塗布装置20、膜形成領域Rに塗布された配向膜形成液を乾燥させる乾燥装置30を備えて構成される。
【0014】
なおここで、配向膜形成液は、例えば、溶質としてのポリイミドを含有する溶液である。また、基板Wは、配向膜形成領域Rを含めその表面全域に撥液性を有する。
【0015】
親液処理装置10は、図2に示すように、基板Wを載置するステージ11、ステージ11の上方に配置され、ステージ11に載置された基板Wの全面に紫外光を照射可能に設けられた光源12、ステージ11と光源12との間に配置されたマスク部材13を有して構成される。
【0016】
ステージ11は、その上面の基板載置面11aに基板Wを平坦に保持可能である。このステージ11は、載置された基板Wを真空吸着や静電吸着等の吸着手段で吸着保持しても良いし、基板載置面11aと基板Wとの間の摩擦抵抗によって保持するようにしても良い。
【0017】
光源12は、長尺状の紫外線ランプを複数本平行に配置して構成されてなる。紫外線ランプは、例えば、エキシマUVランプを用いることが可能である。
【0018】
マスク部材13は、ステージ11に載置された基板Wにおける膜形成領域Rに対向する部分が紫外線を透過可能に形成され、膜形成領域Rに対向しない他の部分が紫外線を遮光可能に形成された板状の部材である。このマスク部材13は、ステージ11に上方に、ステージ11に載置された基板Wの上面との間に数mm程度の間隔を隔てて配置されてなる。光源12から照射された紫外光は、このマスク部材12によって膜形成領域Rに対向しない部分で遮光され、膜形成領域Rのみに照射されることとなる。その結果、基板Wにおける膜形成領域Rの親液性が膜形成領域R以外の部分よりも高められる。
【0019】
なおここで、親液処理装置10に紫外光源を用いた紫外線処理の例で説明したが、膜形成領域Rを親液処理することができれば良いので、これに限らず、例えば、プラズマ処理やオゾン処理によるものであっても良い。
【0020】
塗布装置20は、インクジェット方式の塗布装置で、架台21、架台21上にX軸方向移動装置22を介して矢印Xで示すX軸方向に沿って移動自在に支持された移動ステージ23、架台21上に、移動ステージ23の移動領域を跨ぐように設けられた門型の支持部材24、この支持部材24にY軸方向移動装置25を介して矢印Yで示すY軸方向に移動自在に支持された枠体26、この枠体26に支持された複数(本実施形態においては、3つ)のインクジェット方式の塗布ヘッド27、X軸方向移動装置22、Y軸方向移動装置25、塗布ヘッド27等の駆動を制御する制御装置28を有して構成される。
【0021】
X軸方向移動装置22は、リニアモータ式やボールネジ式の駆動源を備えた移動装置である。X軸方向移動装置22には、移動ステージ23のX軸方向における移動位置を検出するリニアスケール等の位置検出器22a(図5)が付随される。
【0022】
移動ステージ23は、その上面を基板載置面23aとし、基板載置面23aに載置されて基板Wを真空吸着手段や静電吸着手段等の吸着手段によって吸着保持可能である。
【0023】
Y軸方向移動装置25は、リニアモータ式やボールネジ式の駆動源を備えた移動装置である。
【0024】
各塗布ヘッド27は、複数のノズルを直線状に等間隔で配列して設けている。そして、これら3つ塗布ヘッド27は、それぞれがY軸方向に沿い、かつ、各塗布ヘッド27のノズルの配列方向がY時方向に沿うように枠体26に支持される。また、3つ塗布ヘッド27は、図4に示すように、平面視において千鳥状に、そして、隣接する塗布ヘッド27同士の一部が重なるように配置することで、3つの塗布ヘッド27によって構成されるY方向に沿うノズル列の各ノズルの配置間隔が塗布ヘッド27間においても等間隔となるように設定されている。なお、3つの塗布ヘッド27によって構成されるノズル列の長さは、移送ステージ23に載置される基板WのY軸方向の長さよりも長くなるように設定される。すなわち、本実施形態では、塗布ヘッド27を3つ配列した例としたが、塗布ヘッド27の数は、1つの塗布ヘッド27のノズル列の長さと移送ステージ23に載置される基板WのY軸方向の長さとの関係に基づいて決定されるものであり、前記Y軸方向の長さがノズル列の長さの3倍以上であれば、配列する塗布ヘッド27の数は4つ以上となる。
【0025】
各塗布ヘッド27は、周知の構成のピエゾ方式のインクジェット塗布ヘッドであり、各ノズルに対応して液室とピエゾ素子(圧電素子)を備えており、ピエゾ素子の伸縮に伴う液室の容積変化を利用して液室内の液(配向膜形成液)をノズルから液滴として吐出させる。ピエゾ素子は、印加される電圧の大きさに対応する大きさの変形を生じるので、ピエゾ素子に印加する電圧の大きさを調整することでノズルから吐出させる液滴の量を調整することが可能である。
【0026】
制御装置28は、図5に示すように、X軸方向移動装置22、Y軸方向移動装置25および各塗布ヘッド27に接続されている。また、制御装置28は、配向膜形成液の塗布に関する塗布情報や各種プログラムを記憶する記憶部28aを備える。ここで、塗布情報は、膜形成領域Rに塗布する液滴の配置パターン、塗布ヘッド27の各ピエゾ素子に印加する駆動電圧の大きさ、印加時間および印加間隔(吐出周波数)、移動ステージ23の移動速度に関する情報を含んでいる。なお、駆動電圧の大きさを変更することにより、ノズルから吐出される液滴の量(吐出量)を調整することが可能である。また、吐出周波数や移動ステージ23の移動速度を変更することにより、基板W上で移動ステージ23の移動方向(X軸方向)に並ぶ液滴の間隔を調整することができる。
【0027】
ここで、図6を用いて膜形成領域Rに塗布する液滴の配置パターンの一例を説明する。
【0028】
図6は、基板Wに形成された一つ分の膜形成領域Rを表したもので、膜形成領域Rを実線で示し、基板Wを切断して得られる液晶表示パネルの外形Sを二点鎖線で示している。また、図6中に示す白円部分は、配向膜形成液の液滴の滴下位置を表す。
【0029】
液滴の配置パターンPは、矩形状の膜形成領域R内を埋め尽くすように膜形成領域Rの各辺に沿う行方向および列方向に所定の配置間隔で設定される。行方向、列方向での液滴の配置間隔は、塗布された液滴が膜形成領域R上で濡れ広がることで、隣接する液滴同士が互いに付着し合って一体化して膜を形成することができるような大きさに設定する。なお、本実施形態においては、図4に示すように、基板W上にX軸方向に5つ、Y軸方向に3つの合計15個の膜形成領域Rが設けられている。そのため、制御装置28の記憶部には、各膜形成領域Rに対応する液滴の配置パターンPの描画位置情報が、基板W上の所定のポイントを基準とするXY軸方向の位置情報として記憶されている。
【0030】
乾燥装置30は、基板Wの膜形成領域Rに塗布された配向膜形成液から溶媒成分を除去するもので、溶媒成分の除去手段としては加熱乾燥または減圧乾燥を用いることができる。
【0031】
次に、作動について説明する。
【0032】
まず、基板Wは、不図示の搬送ロボット等により搬送されて、親液処理装置10のステージ11上に載置される。
【0033】
基板Wがステージ11上に載置されると、光源12が予め設定された時間の間点灯され、これにより基板Wの表面に向けて紫外光が照射される。光源12から照射された紫外光は、マスク部材13によって基板W上の膜形成領域R以外の領域に対向する部分で遮られ、膜形成領域Rにのみ照射される。これによって、膜形成領域Rは、それ以外の領域に比べ親液性が向上される。
【0034】
親液処理が施された基板Wは、親液処理装置10と塗布装置20の間に設けられた不図示の受け渡しロボットによって、塗布装置20に移送され、塗布装置20の移動ステージ23上に載置される。
【0035】
移動ステージ23上に基板Wが載置されると、不図示の基板位置検出装置を用いて基板Wの位置検出が行なわれ、移動ステージ23上に載置された基板Wの基準位置に対する位置ずれが求められる。基板Wの位置ずれが検出された場合には、例えは、移動ステージ23に設けられた不図示の回転テーブルによって基板Wの角度ずれを補正し、Y軸方向の位置ずれをY軸方向移動装置25によって塗布ヘッド27をY軸方向に移動させることで補正する。X軸方向の位置ずれは、制御装置28の記憶部に記憶された配置パターンPの描画位置情報のうちX軸方向の位置情報を位置ずれ分だけずらすことで補正する。
【0036】
次いで、制御装置28の制御によって、移動ステージ23が設定された移動速度で図3において実線で示す位置からX軸方向左側に向けて移動を開始する。この移動ステージ23のX軸方向移動によって、移動ステージ23上に載置された基板Wが塗布ヘッド27の下方を通過するとき、各塗布ヘッド27のノズルからは制御装置28の制御に基づいて、記憶部に記憶された塗布情報によって設定された吐出量と吐出周波数で配向膜形成液の液滴が吐出される。
【0037】
すなわち、移動ステージ23の移動中、X軸方向移動装置22に付随して設けられた位置検出器22aによって移動ステージ23の移動位置が検出される。制御装置28は、位置検出器22aによって検出された移動位置、記憶部28aに記憶された各配置パターンの描画位置情報、並びに上記基板位置検出装置を用いて検出した基板Wの位置情報に基づいて、各塗布ヘッド27の個々のノズル位置と基板W上の各膜形成領域Rとの位置関係をリアルタイムで算出する。そして、移動ステージ23の移動に応じてリアルタイムで算出した前記位置関係に基づいて、各膜形成領域Rが個々のノズルの下を通過するタイミングに合せて記憶部28aに記憶された駆動電圧、印加時間でノズルから配向膜形成液の液滴を吐出させ、記憶部28aに記憶された配置パターンに従ったパターンで膜形成領域Rに配向膜形成液の液滴を塗布する。
【0038】
これによって、図6に示す配置パターンで配向膜形成液の液滴が塗布されることとなる。このようにして塗布された配向膜形成液の液滴は、親液化された膜形成領域R上で濡れ広がり、互いに付着し合って一体化し、膜形成領域R上に配向膜形成液の液膜を形成する。
【0039】
このとき、配置パターンにおける最外周に塗布された各液滴は、濡れ広がりにより膜形成領域Rの外側の領域にまで広がろうとするが、膜形成領域Rの外側の領域は親液処理が施されていないことから、膜形成領域R内に比べて撥液性が高く、そのため、膜形成領域Rとその外側領域との境界部分で配向膜形成液の広がりが抑制される。
【0040】
移動ステージ23が、図3に二点鎖線で示す、X軸方向左端の移動端に到達すると、X軸方向移動装置22による移動ステージ23の移動が停止される。
【0041】
移動ステージ23が停止されたならば、配向膜形成液が塗布された基板Wは、塗布装置20と乾燥装置30の間に設けられた不図示の受け渡しロボットによって、乾燥装置30に移送される。
【0042】
乾燥装置30に移送された基板Wは、加熱乾燥または減圧乾燥によって配向膜形成液中の溶媒成分が除去されることで、乾燥固化される。これにより、基板W上には配向膜が形成される。
【0043】
本実施形態によれば、塗布装置20に移動ステージ23に、親液処理装置10によって各膜形成領域Rに親液処理が施された基板Wが載置され、この基板W上の各膜形成領域Rには制御装置28の制御によって記憶部28aに記憶された配置パターンで配向膜形成液の液滴が塗布される。各膜形成領域Rに塗布された配向膜形成液の液滴は、それぞれ濡れ広がり、互いに付着し合って一体化して膜を形成するとともに、その最外周においては膜形成領域Rの外側の画像非表示領域、いわゆる、額縁領域Gにまで広がろうとする。しかしながら、額縁領域Gには親液処理が施されていないことから、膜形成領域R内に比べて撥液性が高く、そのため、額縁領域Gの撥液性により膜形成領域Rと額縁領域Gとの境界部分で配向膜形成液の広がりが抑制される。これにより、額縁領域Gへの配向膜形成液の広がりを抑えることが可能となり、額縁領域Gにおける配向膜形成液の広がりを考慮した余白部を狭くすることができる。このため、額縁領域G自体の狭小化が可能となり、ひいては、液晶表示パネルの組み込みスペースの省スペース化を図ることができる。また、上述したように、膜形成領域Rと額縁領域Gとの境界部分で配向膜形成液の広がりが抑制されるため、液の広がりによる膜厚の低下が抑えられ、膜形成領域Rの外周部において配向膜形成液の膜の厚さが薄くなることが防止される。これにより、膜形成領域Rの外周部においても配向膜形成液の膜厚の均一性を保つことができ、良好な表示品質の液晶表示パネルを得ることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、上述の第1の実施形態と、図6に示す配置パターンで配向膜形成液の液滴を塗布する手順が異なる。なお、配向膜形成装置1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0044】
上述の第1の実施形態においては、移動テーブル23の1回の移動、すなわち、1回の走査移動で膜形成領域R内に設定された配置パターンで配向膜形成液の液滴を塗布するようにしたが、第2の実施形態では、2回の走査塗布で図6に示す配置パターンで配向膜形成液の液滴を塗布する。図7は、図6と同じ配置パターンであり、2回の走査塗布によって配置パターンで配向膜形成液の液滴を塗布する手順を示したものである。
【0045】
まず、移動テーブル23の1回目の移動、すなわち、1回目の走査移動時には、記憶部28aに記憶された配置パターンにおける最外周に沿って配列された1列分の塗布位置(図7において斜線を付して示した液滴の塗布位置(第1のパターン))に対して液滴の塗布を行なう。
【0046】
次いで、移動テーブル23の2回目の移動、すなわち、2回目の走査移動時には、最外周に沿って配列された1列分の塗布位置よりも内側に位置する全ての塗布位置(第2のパターン)に対して液滴の塗布を行なう。
【0047】
1回目の走査移動時に塗布された配向膜形成液の液滴は、2回目の走査移動時に配向膜形成液の液滴が塗布されるまでの間に、濡れ広がって隣接する液滴同士が付着し合い環状の液膜を形成する。このとき、上述の第1の実施形態と同様に、液滴が額縁領域Gへ広がろうとするが、膜形成領域Rと額縁領域Gとの親液性の差により広がりが抑制される。また、1回目の走査移動時に塗布される配向膜形成液の液滴は、最外周に沿って配列された1列分の塗布位置に塗布された液滴だけで構成されるため、膜形成領域R全体に塗布される第1の実施形態に比べて液膜を構成する配向膜形成液の総量が少なく、配向膜形成液が額縁領域Gへ広がろうとする作用が小さい。そのため、第1の実施形態よりも額縁領域Gへの配向膜形成液の広がりが少なくて済む。
【0048】
2回目の走査移動時には、1回目の走査移動時に塗布された配向膜形成液の液滴によって形成された環状の膜の内側領域に配向膜形成液の液滴が塗布される。このとき、1回目の走査移動時と2回目の走査移動時との間には時間差があるので、この間に1回目の走査移動時に塗布された配向膜形成液中の溶媒成分が揮発し、1回目の走査移動時に塗布された配向膜形成液、すなわち、環状の液膜を構成する配向膜形成液の粘度は、2回目の走査移動によって塗布された時点での配向膜形成液の粘度よりも増加する。そのため、2回目の走査移動によって塗布された配向膜形成液の液滴が濡れ広がって前記環状の液膜に付着したとしても、この環状の液膜を構成する配向膜形成液はその粘度の増加によって広がり難くなっているため、環状の液膜が堰となり、額縁領域Gへさらに配向膜形成液が広がることが防止できる。したがって、上述のような手順で塗布することによって、第1の実施形態よりも額縁領域Gへの配向膜形成液の広がりを一層抑えることが可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、上述の第1の実施形態と、膜形成領域Rに対して設定された配向膜形成液の液滴の配置パターンが異なる。なお、配向膜形成装置1の構成や膜形成領域Rに対して設定された配置パターンで配向膜形成液の液滴を塗布する手順は、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0049】
図8に示すように、第3の実施形態における配向膜形成液の液滴の配置パターンは、最外周に沿って配列された1列分の塗布位置が膜形成領域Rの外側である額縁領域G上に設定される。なお、図8に示す配置パターンにおける行方向、列方向での液滴の配置間隔が、塗布された液滴が膜形成領域R上で濡れ広がることで、隣接する液滴同士が互いに付着し合って一体化して膜を形成することが可能な大きさで設定されている点も第1の実施形態と同様である。なお、第3の実施形態においては、膜形成領域Rよりも撥液性の高い、つまり、配向膜形成液が濡れ広がり難い(濡れ広がりが弱い)、額縁領域G上にも配向膜形成液の液滴を滴下する。そのため、この額縁領域G上においても隣接する液滴同士が付着し合えるように、図6に示す配置パターンよりも行列方向の配置間隔が狭く、また、1滴の液滴量が少なく設定される。ここで、1滴の液滴量を少なく設定するのは、位面積当たりの塗布量を第1の実施形態と同等にするためである。単位面積当たりの塗布量は、1滴の液滴量が一定であれば、液滴の行列方向の配置間隔が密になるほど増加する。したがって、単位面積当たりの塗布量を一定とする場合、液滴の行列方向の配置間隔を狭くした分、1滴の液滴量を少なくする必要がある。
【0050】
また、額縁領域G上に滴下する液滴の配置位置は、額縁領域Gへの配向膜形成液の広がりに対する許容量に応じて決定する。例えば、広がりに対する許容量が膜形成領域Rの外周から1mmである場合、配向膜形成液の液滴が額縁領域G上に滴下されて弱い濡れ広がりで濡れ広がったときでも、配向膜形成液の濡れ広がりが膜形成領域Rの外周から1mm以内となるような額縁領域G上の位置に液滴の配置位置を設定する。
【0051】
このような配置パターンに設定した場合、配置パターンにおける最外周に沿って配列された1列分の塗布位置に塗布された配向膜形成液の液滴は、額縁領域G上に塗布される。
【0052】
この額縁領域Gは、親液処理が施されていないので、膜形成領域R内に比べて撥液性が高い。そのため、額縁領域Gに塗布された配向膜形成液の液滴は、互いに付着し合って一体化するものの、額縁領域Gの撥液性により膜形成領域Rに比べて濡れ広がり難く、その濡れ広がりは、許容される範囲内に抑えられる。一方、膜形成領域R内に塗布された配向膜形成液の液滴は、親液処理された表面上で良好に濡れ広がって、第1の実施形態と同様に互いに付着し合って膜を形成する。そして、このようにして濡れ広がった膜形成領域R内の液滴は額縁領域G上の液滴と一体化して一つの液膜を形成する。
【0053】
このようにして形成された配向膜形成液の膜の外周部分は、膜形成領域R内に比べて撥液性が高い額縁領域G上にあるので、第1の実施形態と同様に、額縁領域Gの撥液性により配向膜形成液の広がりが抑えられることから、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、第3の実施形態における図8に示した配置パターンに、第2の実施形態の塗布手順を適用したものである。
【0054】
すなわち、1回の走査移動時には、額縁領域G上に設定された、配置パターンにおける最外周に沿って配列された1列分の塗布位置に対して液滴の塗布を行ない、2回目の走査移動時には、膜形成領域R内に位置する、配置パターンにおける残りの塗布位置に対して液滴の塗布を行なう。
【0055】
このようにした場合においても、第2の実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
【0056】
なお、上述の実施形態において、基板Wの表面全域が撥液性を有するものとし、膜形成領域Rにのみ親液処理を施すことで膜形成領域Rと額縁領域Gとの間に親液性の差を設けるようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、膜形成領域Rに親液処理を施して額縁領域Gに撥液処理を施すようにしても良く、額縁領域Gにのみ撥液処理を施すようにしても良い。なお、撥液処理は、蒸着法、スパッタリング法、CVD法などによってシリコーン系撥液膜、フッ素含有系撥液膜等を額縁領域G上に形成する方法を採用することができる。また、配向膜の形成後、撥液膜は除去しても良いし、液晶表示パネルの表示品質上問題がなければ残しておいても良い。
【0057】
また、上述の第2の実施形態において、1回目の走査移動時に、配置パターンにおける最外周に沿って配列された1列分の塗布位置に対して配向膜形成液の液滴の塗布を行なうようにしたが、これに限られるものではなく、外周に位置する2列分以上の塗布位置に対して塗布を行なうようにしても良い。1回目の走査移動時に、外周に位置する何列分に対して液滴の塗布を行なうようにするかは、膜形成領域Rの外周縁と膜形成領域R内における液晶表示パネルの画像表示に用いられる領域(有効表示領域)の外周縁との差に基づいて決定すればよい。すなわち、1回目の走査移動時に塗布される何列分かの液滴が膜形成領域Rの外周縁と有効表示領域の外周縁との間に収まれば良い。例えば、配置パターンにおける行列方向における配置間隔がそれぞれ0.5mmずつで、膜形成領域Rの外周縁と有効表示領域の外周縁との間の距離が0.7mmであればその間には1列分の塗布位置しか設定できないので、1回目の走査移動時に塗布される液滴は1列分となる。また、配置パターンにおける行列方向における配置間隔がそれぞれ0.5mmずつで、膜形成領域Rの外周縁と有効表示領域の外周縁との間の距離が1.4mmであればその間には2列分の塗布位置か設定できるので、1回目の走査移動時に塗布される液滴は2列分とすることができる。
【0058】
また、上述の第2、第4の実施形態において、単一の配置パターンを2回の走査に分けて塗布するようにしたが、1回目の走査移動時と2回目の走査移動時とで個別に配置パターンを設定するようにしても良い。すなわち、1回目の走査移動時用の配置パターンとして矩形環状の液滴の配置パターンを設定し、2回目の走査移動時用の配置パターンとして前述の矩形環状の配置パターンの内側領域を埋める行列状の矩形配置パターンを設定するという具合である。このとき、矩形環状の配置パターンと矩形配置パターンとで、液滴の配置間隔を変えても良い。また、矩形配置パターンを矩形環状の配置パターンの内周側に重なるように設定しても良い。
【0059】
例えば、第4の実施形態において図9に示した配置パターンにおいては、膜形成領域R上に設定する配置パターンを額縁領域G上に設定する配置パターンに比べて、行列方向の配置間隔を大きくするとともに各塗布位置に塗布する1滴の液滴量(吐出量)を多く、即ち、図6に示す配置パターンと同様の配置間隔、吐出量としても良い。このようにした場合、第4の実施形態に比べて、膜形成領域R内への液滴の塗布位置が少なくなるので、その分だけ膜形成領域R内に液滴を塗布するに要する時間を短縮することが可能となり、膜形成領域Rに対する配向膜形成液の液膜の形成を迅速に行なうことができる。
【0060】
また、上述の第2、第4の実施形態において、1回目の走査移動時と2回目の走査移動時との間に待機時間を設定するようにしても良い。すなわち、1回目の走査移動時に塗布された配向膜形成液の液滴は、2回目の走査移動時に配向膜形成液の液滴が塗布されるまでの間に溶媒成分が揮発してその粘度が増加することとなるが、その粘度をコントロールする目的で待機時間を設定しても良い。例えば、2回目の走査移動によって配向膜形成液の液滴が塗布されるまでに、1回目の走査移動時に塗布された配向膜形成液の液滴の粘度をより増加させたい場合には、待機時間を長く設定するという具合である。このようにすることで、2回目の走査移動によって配向膜形成液の液滴が塗布された時点での、1回目の走査移動時に塗布された配向膜形成液の粘度を最適化することができる。そのため、2回の走査移動に分けて塗布された配向膜形成液の液滴同士がその境界においてムラが生じることと抑制し、かつ、額縁領域G上での配向膜形成液の拡がりを防止することが可能となる。
【0061】
また、上述の第2、第4の実施形態において、1回目の走査移動時と2回目の走査移動時とで、異なる粘度(または濃度)の配向膜形成液の液滴を吐出させるようにしても良い。例えば、2回目の走査移動時よりも1回目の走査移動時に吐出させる配向膜形成液の粘度を高くする。このようにすると、膜形成領域Rの外周に沿って塗布される液滴をそれよりも内側の領域に塗布される液滴よりも濡れ広がり難くできるので、膜形成領域Rに塗布された配向膜形成液が額縁領域Gに広がることをより効果的に抑制することが可能となる。なお、この場合、1回目の走査移動時に塗布される液滴の配置間隔を2回目の走査移動時に塗布される液滴の配置間隔よりも、粘度(または濃度)が高い分だけ小さく設定すると良い。すなわち、粘度が高くなると液滴が濡れ広がり難くなるので、隣接する液滴同士が付着し難くなる。そこで、配向膜形成液の粘度を高くした場合には、液滴の配置間隔を狭く設定することで隣接する液滴同士が確実に付着し合うようにすることができる。また、異なる粘度(または濃度)の配向膜形成液を塗布するために、塗布ヘッド27の組を2組設け、塗布する配向膜形成液の粘度(または濃度)に合せて使い分けるようにしても良い。
【0062】
また、上述の第2、第4の実施形態において、2回目の走査移動時の矩形配置パターンに対して1回目の走査移動時の矩形環状の配置パターンの配置間隔を狭く、1滴の液滴量(吐出量)を少なく、配向膜形成液の粘度を高く設定しても良い。
【0063】
このようにすると、次の作用効果が得られる。
【0064】
a.1回目の走査移動時に膜形成領域Rの外周に沿って塗布された液滴は、2回目の走査移動時に塗布される液滴よりも粘度が高く濡れ広がり難くいので、膜形成領域Rに塗布された配向膜形成液が額縁領域Gに広がることを効果的に抑制することが可能となる。
【0065】
b.粘度の高い1回目の走査移動時に塗布される液滴の配置間隔を狭く設定しているので、高い粘度によって濡れ広がり難い状況下においても隣接する液滴同士を確実に接触させることができ、膜を良好に形成することができる。
【0066】
c.1回目の走査移動時に膜形成領域Rの外周に沿って塗布される液滴の1滴の液滴量(吐出量)を小さくし、その配置間隔も狭くした。そのため、基板Wの表面に塗布された液滴の直径が小さく、その配置間隔も狭くなる。これらの液滴は、互いに付着し合いそれぞれが円弧でつながって、配向膜形成液の液膜の外周部分を形成する。このとき、円弧を構成するそれぞれの液滴の直径は小さい(第2の走査移動時に塗布される液滴よりも)ため、つながった円弧によって液膜の外周に形成される波型の縁に生じる凹凸を小さなものとすることができる。そのため、形成される液膜の外周縁の直線性を向上(膜形成領域Rの外側への広がり量のバラツキを抑制)することが可能となる。その結果、液膜の膜形成領域Rの外側への広がり量をより制度良く管理することが可能となり、配向膜形成液が額縁領域Gへの配向膜形成液の広がりをより効果的に抑制することが可能となる。よって、額縁領域の狭小化を確実ならしめることができ、液晶表示パネルの組み込みスペースの省スペース化へのより一層の貢献が可能となる。
【0067】
また、また、上述の第3、第4の実施形態において、配置パターンにおける最外周に沿って配列された1列分の塗布位置を膜形成領域Rの外側である額縁領域G上に設定した例で説明したが、これに限られるものではなく、外周に位置する2列分以上の塗布位置を額縁領域G上に設定するようにしても良い。額縁領域G上に設定する塗布位置の列数(膜形成領域Rの外周に沿って配置される塗布位置を何重に配置するか)は、額縁領域Gへの配向膜形成液の広がりに対する許容量に応じて決定すればよい。例えば、額縁領域Gへの配向膜形成液の広がりに対する許容量が2mmである場合、形成された配向膜形成液の液膜の外周端が膜形成領域Rの外周から2mm以内の範囲内に位置するように額縁領域G上に設定する塗布位置の列数を決定すれば良い。
【0068】
また、上述の実施形態において、膜形成領域Rに対して設定する配置パターンを、矩形の膜形成領域Rの辺に沿う行列状の配置として例で説明したが、これに限られるものではなく、例えば、膜形成領域Rの辺に対して傾斜した行列状の配置でも良く、千鳥配置でも良い。
【0069】
また、上述の実施形態において、塗布ヘッド27のノズルの配列方向をY軸方向(ステージに載置された基板における膜形成領域が設けられた表面に沿う第1の方向に対応)とし、移動ステージ23の移動方向をX軸方向(第1の方向とは交差する第2の方向に対応)として両方向が直交する例で説明したが、これに限られるものではなく、移動ステージ23の移動方向に対して、ノズルの配列方向が傾斜して配置されるようにしても良い。
【符号の説明】
【0070】
1 配向膜形成装置
10 親液処理装置
20 塗布装置
22 X軸方向移動装置
25 Y軸方向移動装置
27 塗布ヘッド
28 制御装置
30 乾燥装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に設けられた膜形成領域に配向膜形成液を塗布する配向膜形成液の塗布装置において、
前記基板を載置するステージと、
このステージに載置された前記基板における前記膜形成領域が設けられた表面に沿う第1の方向に沿って配列された複数のノズルを備えた塗布ヘッドと、
前記ステージと前記塗布ヘッドとを前記表面に沿い前記第1の方向とは交差する第2の方向に沿って走査移動させる移動装置と、
前記膜形成領域が当該膜形成領域以外の前記表面に対して高い親液性とされた基板が前記ステージに載置されたとき、設定された配置パターンで前記配向膜形成液の液滴が前記膜形成領域に対して塗布されるように前記ノズルから前記配向膜形成液の液滴を吐出させるべく、前記移動装置と前記塗布ヘッドを制御する制御装置と
を備えることを特徴とする配向膜形成液の塗布装置。
【請求項2】
前記配置パターンは、外周部に沿って配置される少なくとも1列分の液滴が前記膜形成領域の外側領域状に位置されてなることを特徴とする請求項1記載の配向膜形成液の塗布装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記設定された配置パターンのうち外周部に位置する第1のパターンを塗布し、その後、前記第1のパターン以外の第2のパターンを塗布するように前記移動装置と前記塗布ヘッドとを制御することを特徴とする請求項1または2記載の配向膜形成液の塗布装置。
【請求項4】
前記塗布ヘッドは、前記第1の方向に沿って複数配列されて設けられ、
これら複数の塗布ヘッドによって構成されるノズル列は、前記第2の方向に直交する方向の前記基板の幅全域に亘る長さを有し、
前記制御装置は、1回目の走査移動によって前記第1のパターンで前記配向膜形成液の液滴を塗布し、2回目の走査移動によって前記第2のパターンで前記配向膜形成液の液滴を塗布し、2回の走査移動によって前記基板の全ての前記膜形成領域に対して前記配向膜形成液の液滴の塗布を完了させるように、前記移動装置と前記塗布ヘッドとを制御することを特徴とする請求項3記載の配向膜形成液の塗布装置。
【請求項5】
基板に設けられた膜形成領域に配向膜形成液を塗布する配向膜形成液の塗布方法において、
前記基板の前記膜形成領域を当該膜形成領域以外の前記表面に対して高い親液性とし、
前記基板の表面に沿う第1の方向に沿って配列された複数のノズルを備えた塗布ヘッドと前記基板とを前記基板の表面に沿い前記第1の方向とは交差する第2の方向に沿って走査移動させながら、前記膜形成領域に対して設定された配置パターンで前記ノズルから前記配向膜形成液の液滴を吐出させ、前記膜形成領域に前記配向膜形成液の液滴を塗布することを特徴とする配向膜形成液の塗布方法。
【請求項6】
前記設定された配置パターンのうち外周部に位置する第1のパターンを塗布し、その後、前記第1のパターン以外の第2のパターンを塗布することを特徴とする請求項6記載の配向膜形成液の塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−133137(P2012−133137A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285318(P2010−285318)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】