説明

配管設置装置

【課題】簡単な操作で配管カバーを効率よく設置でき、しかも、外れ難い状態に取り付けることができるようにする。
【解決手段】配管カバー1の分割配管カバー部材1A,1Bの内、径方向一方側の分割配管カバー部材1Aを支持する支持部5を先端部に備え、且つ、支持部5を設置対象部Bに固定する固定部6を基端部に備えた固定部材2を設けてある配管設置装置であって、固定部材2の被取付部5dに取付自在な取付部3Aを両端部に備え、配管カバー1を囲繞自在な可撓部3Bを中間部に備えた囲繞部材3を設け、取付部3Aの内の少なくとも一方の取付部3Aと、対応する固定部材2の被取付部5dとには、挿入穴部9と、その挿入穴部9に挿入自在な挿入端部10とを振り分けて形成してあり、挿入穴部9に対して挿入端部10を挿入させることで抜け止め状態に両者を係止する係止機構Kを設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷媒配管や電気配管や流体配管等の配管を、壁や天井等の設置対象部に沿わせて設置するに伴って使用するものであり、配管を保護できるように周りを囲む状態に取り付ける配管カバーや、配管カバーを前記設置対象部に固定する固定部材を設けてある配管設置装置に関する。
更に詳しくは、配管を囲繞自在で、且つ、径方向に分割自在な配管カバーを設け、前記配管カバーの分割配管カバー部材の内、径方向一方側の分割配管カバー部材を支持する支持部を先端部に備え、且つ、前記支持部を設置対象部に固定する固定部を基端部に備えた固定部材を設けてある配管設置装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の配管設置装置としては、天井(設置対象部の一例)から吊り下げるタイプのものを説明すると、図9に示すような、合成樹脂製の配管カバー1と、金属製の固定部材2とで構成してあるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
前記配管カバー1は、天井側と下方側とに二分割できるように二つの分割配管カバー部材1A,1Bで構成してあり、それぞれの分割配管カバー部材1A,1Bには、前記固定部材2に備えた一対のフック状部5bを係入自在な凹溝部1bが、カバーの長手方向に沿って各別に設けてある。
前記固定部材2は、天井に基端部を固定されたアンカーボルト(固定部に相当)6と、そのアンカーボルト6にネジ固定さて前記天井側の分割配管カバー部材1Aを挟持支持する一対の挟持部材(支持部に相当)5と、挟持部材5にネジ固定されて前記下方側の分割配管カバー部1Bを挟持支持する一対の挟持片部材20とで構成してある。
前記一対の挟持部材5と、一対の挟持片部材20とは、それぞれ、対応する分割配管カバー部材1A,1Bの凹溝部1bに係入自在なフック状部5bを、下端部に備えている。
【0003】
この配管設置装置の設置手順は、
[1]アンカーボルト6に一対の挟持部材5を取り付けると共に、両挟持部材5で、天井側の分割配管カバー部材1Aを挟持支持する。
[2]配管Pを配置した状態で下方側の分割配管カバー部材1Bを被せて両分割配管カバー部材1A,1Bどうしを合体させる。
[3]前記一対の挟持片部材20を、それぞれ挟持部材5にネジ固定すると共に、下端部に備えたフック状部5bを、下方側の分割配管カバー部材1Bの凹溝部1bに各別に係合させて、下方側の分割配管カバー部材1Bを支持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実願昭61−34411号公報〔(実開昭62−147868のマイクロフィルム)第2図〕
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の配管設置装置によれば、固定部材による配管カバーの固定は、両分割配管カバー部材とも、係止溝に係入させた係止爪によるものであるから、例えば、被支持状態の配管カバーに、外部から衝撃等の外力が作用した場合、合成樹脂製の配管カバーは弾性変形するから、その変形の際に係止爪の係止状態が解除される場合がある。
その結果、係止解除された配管カバーが固定部材から外れる場合がある。
また、当該配管設置装置を取付対象部へ設置する際、挟持片部材の固定操作は、挟持本体部材に対するネジ固定、即ち、ドライバーやレンチを手に持って回転操作する必要がある。
このような作業は、高所作業であったり、上向きで行う作業の際、特に、手間が掛かりやすく、設置作業効率が低下しやすい問題点がある。
【0006】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、簡単な操作で配管カバーを効率よく設置でき、しかも、外れ難い状態に取り付けることができる配管設置装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の特徴構成は、配管を囲繞自在で、且つ、径方向に分割自在な配管カバーを設け、
前記配管カバーの分割配管カバー部材の内、径方向一方側の分割配管カバー部材を支持する支持部を先端部に備え、且つ、前記支持部を設置対象部に固定する固定部を基端部に備えた固定部材を設けてある配管設置装置であって、
前記固定部材の被取付部に取付自在な取付部を両端部に備え、前記配管カバーを囲繞自在な可撓部を中間部に備えた囲繞部材を設け、
前記取付部の内の少なくとも一方の取付部と、対応する前記固定部材の被取付部とには、挿入穴部と、その挿入穴部に挿入自在な挿入端部とを振り分けて形成してあり、
前記挿入穴部に対して前記挿入端部を挿入させることで抜け止め状態に両者を係止する係止機構を設けてあるところにある。
【0008】
本発明の第1の特徴構成によれば、囲繞部材によって配管カバーを囲繞した状態に支持することが可能となる。
即ち、囲繞部材の両取付部を固定部材の被取付部に取り付けることで、囲繞部材の可撓部が、配管カバーの外周部に沿って簡単に囲繞状態になり、配管カバーを支持することができる。従って、仮に、被支持状態の配管カバーに、外部から衝撃等の外力が作用して、固定部材によって支持されている一方の分割配管カバー部材から、他方の分割配管カバー部材が分離しても、囲繞部材によって外周部を確実に支持されているから、落下するのを未然に防止できる。
また、囲繞部材は、中間部に可撓部を備えてあるから、前記可撓部を自由に撓ませながら固定部材に取り付けることができる。
更には、挿入端部と挿入穴部とを、囲繞部材の端部の取付部と、固定部材の被取付部とに振り分けて設けてあると共に、係止機構は、前記挿入穴部に対して前記挿入端部を挿入させるだけの簡単な操作で抜け止め状態に両者を係止できるように形成してあるから、固定部材への囲繞部材の取付操作性を向上させることができる。
その結果、当該配管設置装置の取り付けが、高所作業であったり、上向きで行う作業であっても、手間が掛けずに、効率よく実施することができる。
【0009】
本発明の第2の特徴構成は、前記支持部は、前記分割配管カバー部材の外周部に、周方向に間隔をあけて形成された一対の凹部に対して各別に係入自在な一対のフック状部を備えて構成してあり、
前記囲繞部材は、前記固定部材への取り付けによって、前記凹部に係入状態の前記フック状部をも囲繞する状態に形成してあるところにある。
【0010】
配管カバーの外周部に形成した凹部に対して、支持部のフック状部を係入させる係合構造は、簡単な構造であると共に、両者の係合操作も簡単である長所があるものの、例えば、外部から衝撃等の外力が作用した場合には、凹部からフック状部が抜け出て、両者の係合が解除されることがある。
本発明の第2の特徴構成によれば、前記囲繞部材は、前記凹部に係入状態の前記フック状部をも囲繞する状態に形成してあるから、囲繞部材によって、フック状部の外方から当接することで、凹部からフック状部が抜け出るのを阻止することができ、一方側の分割配管カバー部材が不用意に支持部から外れるのを防止できる。
従って、囲繞部材は、前述のとおり、一方の分割配管カバー部材から他方の分割配管カバー部材が外れて落下するのを防止できると共に、支持部から一方の分割配管カバー部材が外れ難くでき、両分割配管カバー部材が固定部材から外れるのを防止できる。
即ち、配管カバーの安定した支持状態を維持することができる。
【0011】
本発明の第3の特徴構成は、前記囲繞部材は、弾性変形自在な金属製帯状体で構成してあると共に、前記帯状体の端部を、前記挿入端部として構成してあり、
前記係止機構は、前記挿入穴部の穴径より大きな切り起こし高さで前記挿入端部に形成された切り起こし部で構成してあるところにある。
【0012】
本発明の第3の特徴構成によれば、切り起こし部を挿入穴部に挿入するに伴って、切り起こし部は、挿入穴部の縁部によって高さが制限され、低くなる方向に弾性変形しながら挿入穴部に進入する。切り起こし部のすべてが挿入穴部を通過した時点で、弾性復元力によってもとの高さに戻り、引抜方向の力に対して挿入穴部の縁部に前記切り起こし部が引っ掛かって抜け止め作用を発揮できる。
従って、係合操作が極めて簡単な上、単に、金属製帯状体の端部を切り起こすだけの簡単な構造によって係止機構を形成できるから、操作性、経済性の両面を追求することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】配管設置装置の設置状況を示す説明図
【図2】配管設置装置の設置状況を示す斜視図
【図3】配管設置装置の設置状況を示す断面図
【図4】配管設置装置の設置状況を示す分解斜視図
【図5】配管設置装置の設置手順を示す断面図
【図6】固定部材の要部を示す詳細断面図
【図7】固定部材と囲繞部材との係合状態を示す上面視説明図
【図8】別実施形態の係止機構を示す要部の分解斜視図
【図9】従来例の配管設置装置の設置状況を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
【0015】
図1〜3は、本発明の配管設置装置の一実施形態品(以後、単に配管設置装置という)Sを使用して、配管の一例である空調配管Pを、設置対象部の一例である壁やスラブ等に取付固定してある状況を示している。
【0016】
配管設置装置Sは、配管カバー1と、固定部材2と、配管カバー1を囲繞して固定部材2に固定する囲繞部材3とで構成してある。
配管設置装置Sそのものは、上述のとおり、壁やスラブ等、何れの建物部分にも設置できるが、以後の説明は、設置対象部の一例であるスラブBを例に挙げて説明する。
【0017】
配管カバー1は、空調配管Pを囲繞自在で、且つ、径方向に分割自在な円筒として構成されている(図2参照)。具体的には、スラブB側の分割配管カバー部材(径方向一方側の分割配管カバー部材に相当)1Aと、下方側の分割配管カバー部材(径方向他方側の分割配管カバー部材に相当)1Bとの二部材で構成してある(図4参照)。これら二部材は、合成樹脂製であり、可撓性を有する長尺体として構成してある。
両分割配管カバー部材1A,1Bの突合せ部は、図5に示すように、両分割配管カバー部材1A,1Bの内周面どうしを対向させた状態に相互を係合させることができる係合部1aを長手方向に沿って各別に設けてある。
【0018】
また、スラブB側の分割配管カバー部材1Aには、外周部における両縁部付近に、長手方向に沿う凹溝部(凹部に相当)1bがそれぞれ形成してある(図3参照)。これら凹溝部1bは、後述する固定部材2の支持部に備えた一対のフック状部5bを各別に係入させて、支持できるように構成されている。
一方、内周部における両縁部付近には、長手方向に沿う凸状部1cがそれぞれ形成してある。これら凸条部1cには、図3に示すように、空調配管Pを固定するためのクリップ4の両端部を各別に係止させることができる。
【0019】
固定部材2は、図4に示すように、前記スラブ側の分割配管カバー部材1Aを支持する支持部の一例である一対の挟持部材5と、それら挟持部材5をスラブBに固定する固定部の一例であるアンカーボルト6と、前記一対の挟持部材5をアンカーボルト6に挿通させてボルト軸芯方向から重ね合わせた状態に挟持するナット7とを備えて構成してある。
【0020】
挟持部材5は、ボルト挿通孔5aを形成した取付板部5Aと、挟持縦板部5Bと、挟持曲面板部5Cとを備えた折曲板金製のものである。
前記取付板部5Aと挟持縦板部5Bとは、断面形状が「L」字形状となるように構成されている。
挟持曲面板部5Cは、分割配管カバー部材1Aの外周部に沿う形状に形成してあり、下端遊端部には、前記配管カバー1の凹溝部1bに係入自在なフック状部5bが形成してある。
両挟持部材5を、挟持縦板部5Bが配管カバー1の幅方向で対向する状態で互いに近接させることにより、配管カバー1の凹溝部1bに挟持曲面板部5Cのフック状部5bを係入させてスラブ側の分割配管カバー部材1AをスラブBに挟持固定することができる。
また、前記挟持縦板部5Bには、前記囲繞部材3の端部に形成された取付部3Aを取り付ける被取付部5dが設けてある。
【0021】
被取付部5dは、横に偏平な矩形形状の挿入穴部9で構成してある。
挿入穴部9の幅寸法は、図6に示すように、囲繞部材3の幅寸法とほぼ同じ寸法に設定してある。
また、挿入穴部9の高さ寸法は、囲繞部材3における取付部3Aとなる挿入端部10の最大高さ寸法(後述する切り起こし部高さ寸法)より小さく設定してある。
【0022】
囲繞部材3は、弾性変形自在な金属製帯状体11で構成してあり、その全体が可撓部3Bとして構成されている。また、前記帯状体11の両端部は、前記固定部材2の被取付部5dに取付自在な取付部3Aとして構成されている。
取付部3Aは、図4に示すように、前記挿入穴部9に挿入自在な挿入端部10で構成してあり、挿入穴部9の開口高さ寸法より背の高い切り起こし部3aで構成してある。
この切り起こし部3aは、図7に示すように、帯状体11の端部に「U」字形状に切り込みを入れて、切り込みの内側部分を帯状体11の中央側から端部側に切り起こして形成してある。
従って、切り起こし部3aは、囲繞部材3の端部側より中央側の方が高くなる傾斜姿勢に形成されており、前記挿入穴部9への挿入に伴っては、切り起こし部3aの先端が挿入穴部9を通過するまでは、挿入穴部9の縁部に当接しながら傾斜が緩くなる方向に弾性変形する。また、切り起こし部3aの先端が挿入穴部9を通過すると、切り起こし部3aは、弾性復元力によって、元の高さに復元する。よって、挿入端部10を挿入穴部9から引き抜く方向に作用する外力に対しては、前記切り起こし部3aが前記挟持縦板部5Bの裏面に当接することで抜け止めを図ることができる。
この切り起こし部3aと挿入穴部9とで係止機構Kが構成されている。
また、囲繞部材3には、前記切り起こし部3aに隣接させて、別の切り起こし部3bが設けてあり、この切り起こし部3bは、挿入端部10を挿入穴部9に挿入する際に、指を掛けて操作しやすくするために形成してある。
【0023】
前記囲繞部材3を図2,図3のように取り付けた状態では、囲繞部材3は、配管カバー1を囲繞する状態で支持していると共に、凹溝部1bに係入している挟持部材5のフック状部5bをも覆っており、相互の係止状態の維持を図っている。
【0024】
当該配管設置装置Sの設置手順について説明する。
[1] 予め、スラブSにアンカーボルト6を固定しておき、このアンカーボルト6に対して、挟持部材5を介してスラブ側の分割配管カバー部材1Aを取り付ける(図5(a)参照)。
[2] スラブ側の分割配管カバー部材1Aの凹部に空調配管Pを配置してクリップ4で固定した後、下方の分割配管カバー部材1Bを固定側の分割配管カバー部材1Aに係合する(図3参照)。
[3] 配管カバー1を囲繞すると共に、フック状部5bの係入部を覆う状態に囲繞部材3を配置して、その両端部の取付部3Aを、挟持部材5の被取付部5dに挿入して取り付ける。
【0025】
本実施形態の配管設置装置Sによれば、囲繞部材3によって配管カバー1を囲繞した状態に支持することが可能となり、安定した支持状態で空調配管P、及び、配管カバー1を設置することができる。また、囲繞部材3の取り付けは、挿入穴部9に対して挿入端部10を挿入するだけの簡単な操作で実施できるから、当該配管設置装置Sの取り付けが、高所作業であったり、上向きで行う作業であっても、手間が掛けずに、効率よく実施することができる。
また、囲繞部材3は、一方の分割配管カバー部材1Aから他方の分割配管カバー部材1Bが外れて落下するのを防止できると共に、挟持部材5から一方の分割配管カバー部材1Aが外れ難くでき、両分割配管カバー部材1A,1Bが固定部材2から外れるのを防止でき、より安定した支持状態を維持することができる。
更には、このような作用効果を叶える係止機構Kの構成は、単に、金属製帯状体11の端部を切り起こすだけの簡単な構造によって形成できるから、操作性、経済性の両面を追求することができる。
【0026】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0027】
〈1〉 設置対象の配管カバー1は、先の実施形態で説明した形状や材質に限るものではなく、適宜変更することが可能である。
〈2〉 前記固定部材2は、先の実施形態で説明した形状や材質に限るものではなく、適宜変更することが可能である。
〈3〉 前記囲繞部材3は、先の実施形態で説明した金属製帯状体11で構成するものに限るものではなく、例えば、合成樹脂ベルトや、紐体によって構成してあってもよい。
また、係止機構Kに係る挿入穴部9と挿入端部10とは、先の実施形態で説明たように、固定部材2の被取付部5dを挿入穴部9で構成し、囲繞部材3の取付部3Aを挿入端部10で構成することに限らず、被取付部5dを挿入端部10で、取付部3Aを挿入穴部9で構成するものであってもよい。
また、係止機構Kは、切り起こし部3aと挿入穴部9とで構成するものに限らず、例えば、図8に示すように、挿入穴部9を幅狭部9aと幅広部9bとで構成すると共に、挿入端部10の両縁部には、前記幅狭部9aに係合する切欠き部10aを設けて構成するものであってもよい。
この実施形態の場合は、挿入端部10を挿入穴部9の幅広部9bに挿入して、切欠き部10aを、幅狭部9aに係合させることができる。また、囲繞部材3の弾性復元力の作用で、挿入端部10は、幅狭部9a側に押され、両者の係合状態を維持することができる。
【0028】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0029】
1 配管カバー
1A 径方向一方側の分割配管カバー部材
1B 径方向他方側の分割配管カバー部材
1b 凹溝部(凹部に相当)
2 固定部材
3 囲繞部材
3A 取付部
3a 切り起こし部
3B 可撓部
5 支持部の一例である挟持部材
5d 被取付部
5b フック状部
6 固定部の一例であるアンカーボルト
9 挿入穴部
10 挿入端部
11 金属製帯状体
K 係止機構
P 空調配管(配管の一例)
B スラブ(設置対象部の一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管を囲繞自在で、且つ、径方向に分割自在な配管カバーを設け、
前記配管カバーの分割配管カバー部材の内、径方向一方側の分割配管カバー部材を支持する支持部を先端部に備え、且つ、前記支持部を設置対象部に固定する固定部を基端部に備えた固定部材を設けてある配管設置装置であって、
前記固定部材の被取付部に取付自在な取付部を両端部に備え、前記配管カバーを囲繞自在な可撓部を中間部に備えた囲繞部材を設け、
前記取付部の内の少なくとも一方の取付部と、対応する前記固定部材の被取付部とには、挿入穴部と、その挿入穴部に挿入自在な挿入端部とを振り分けて形成してあり、
前記挿入穴部に対して前記挿入端部を挿入させることで抜け止め状態に両者を係止する係止機構を設けてある配管設置装置。
【請求項2】
前記支持部は、前記分割配管カバー部材の外周部に、周方向に間隔をあけて形成された一対の凹部に対して各別に係入自在な一対のフック状部を備えて構成してあり、
前記囲繞部材は、前記固定部材への取り付けによって、前記凹部に係入状態の前記フック状部をも囲繞する状態に形成してある請求項1に記載の配管設置装置。
【請求項3】
前記囲繞部材は、弾性変形自在な金属製帯状体で構成してあると共に、前記帯状体の端部を、前記挿入端部として構成してあり、
前記係止機構は、前記挿入穴部の穴径より大きな切り起こし高さで前記挿入端部に形成された切り起こし部で構成してある請求項1又は2に記載の配管設置装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−112081(P2011−112081A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−266556(P2009−266556)
【出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【出願人】(000119830)因幡電機産業株式会社 (147)
【Fターム(参考)】