説明

配線回路基板の検査方法および製造方法

【課題】導体パターンを優れた精度で検査できる配線回路基板の検査方法および製造方法を提供する。
【解決手段】ベース絶縁層22を用意し、次いで、ベース絶縁層22の上に、導体パターン23を形成し、その後、ベース絶縁層22の上に、導体パターン23を被覆するように、未硬化樹脂層27を積層する。その後、入射検査光7を、未硬化樹脂層27の表面に照射し、その後、照射した入射検査光7の反射検査光11を検知することにより、導体パターン23を検査する。その後、未硬化樹脂層27を硬化させることにより、カバー絶縁層24を形成し、配線回路基板10を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線回路基板の検査方法および製造方法、詳しくは、COF基板、フレキシブル配線回路基板などの配線回路基板の検査方法、そのような配線回路基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、フレキシブル回路配線基板などの配線回路基板では、導体パターンに不良があると、接続信頼性が低下するため、導体パターンの欠陥や異物の混入を検査している。
【0003】
例えば、ポリイミドなどの樹脂基材と、樹脂基材の表面および裏面に形成される配線パターンと、各配線パターンの表面にフォトリソ法などにより形成されるソルダーレジスト膜とを備えるプラスチック配線基板を用意し、そのプラスチック配線基板を、透過孔を備える観察テーブル上に配置した後、透過孔を介してランプ光をプラスチック配線基板の下面側から入射し、その入射の反対側から透過光を顕微鏡で検知することにより、配線パターンの欠陥部を検査する検査方法が、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−42969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のプラスチック配線基板の検査方法では、ランプ光の照射時において、配線パターンの表面にはソルダーレジスト膜が形成されている。通常、ソルダーレジスト膜は、ランプ光を十分に透過させることができないため、このような検査方法では、ランプ光をソルダーレジスト膜の下面に形成される配線パターンまで十分に到達させることできず、配線パターンの欠陥部の検査精度に劣る場合がある。
【0006】
また、ランプ光を十分に配線パターンに照射するために、ランプ光の光量を増加させることも検討されるが、そのような場合には、ランプ光が乱反射し、誤検知が発生するなど、検査精度が低下する場合がある。
【0007】
一方、ソルダーレジスト膜を形成する前のプラスチック配線基板にランプ光を照射し、配線パターンを検査すれば、上記の不具合を解消することができる。
【0008】
しかしながら、このような方法では、配線パターンを検査した後に、ソルダーレジスト膜を形成するため、ソルダーレジスト膜の形成時に、配線パターンに欠陥を生じたり、異物が混入しても、そのような欠陥や異物を検知できないという不具合がある。
【0009】
本発明の目的は、導体パターンを優れた精度で検査できる配線回路基板の検査方法および製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の配線回路基板の検査方法は、ベース絶縁層を用意する工程と、前記ベース絶縁層の上に、導体パターンを形成する工程と、前記ベース絶縁層の上に、前記導体パターンを被覆するように、未硬化の樹脂を積層する工程と、検査光を、前記ベース絶縁層および前記樹脂のいずれか一方の表面に照射し、その後、照射した前記検査光を検知することにより、前記導体パターンを検査する工程と、未硬化の前記樹脂を硬化させることにより、カバー絶縁層を形成する工程とを備えることを特徴としている。
【0011】
また、本発明の配線回路基板の検査方法では、前記検査光の波長が、550〜950nmであることが好適である。
【0012】
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、ベース絶縁層を用意する工程と、前記ベース絶縁層の上に、導体パターンを形成する工程と、前記ベース絶縁層の上に、前記導体パターンを被覆するように、未硬化の樹脂を積層する工程と、検査光を、前記ベース絶縁層および前記樹脂のいずれか一方の表面に照射し、その後、照射した前記検査光を検知することにより、前記導体パターンを検査する工程と、未硬化の前記樹脂を硬化させることにより、カバー絶縁層を形成する工程とを備えることを特徴としている。
【0013】
また、本発明の配線回路基板の製造方法では、前記検査光の波長が、550〜950nmであることが好適である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の配線回路基板の検査方法および製造方法では、未硬化の樹脂を積層した後、その樹脂の硬化前に、検査光を照射し、導体パターンを検査する。配線回路基板において、未硬化の樹脂は、硬化後の樹脂よりも光透過率に優れるため、このような配線回路基板の検査方法および製造方法によれば、検査光を導体パターンに十分に照射することができ、その結果、導体パターンを優れた精度で検査することができる。
【0015】
しかも、本発明の配線回路基板の検査方法および製造方法では、未硬化の樹脂が積層された状態において導体パターンを検査するため、未硬化の樹脂の積層時に、導体パターンに欠陥を生じたり、異物が混入しても、そのような欠陥や異物を検知することができるので、優れた精度で導体パターンを検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の配線回路基板の製造方法および検査方法の一実施形態を示す製造工程図であって、(a)は、金属支持層を用意する工程、(b)は、金属支持層の上に、ベース絶縁層を形成する工程、(c)は、ベース絶縁層の上に、導体パターンを形成する工程、(d)は、ベース絶縁層の上に、導体パターンを被覆するように、未硬化樹脂層を積層する工程を示す。
【図2】図1に続いて配線回路基板を製造および検査する、配線回路基板の製造方法および検査方法の一実施形態を示す製造工程図であって、(e)は、導体パターン(不良がない導体パターン)を検査する工程、(e’)は、導体パターン(不良がある導体パターン)を検査する工程、(f)は、カバー絶縁層を形成する工程を示す。
【図3】図1および図2に示す配線回路基板の製造方法および検査方法において用いられる検査装置の概略構成図を示す。
【図4】実施例1における導体パターンの画像処理図を示す。
【図5】比較例1における導体パターンの画像処理図を示す。
【図6】参考試験例における未硬化樹脂層および硬化樹脂層の光透過率の測定の結果のグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の配線回路基板の製造方法および検査方法の一実施形態を示す製造工程図、図2は、図1に続いて配線回路基板を製造および検査する、配線回路基板の製造方法および検査方法の一実施形態を示す製造工程図、図3は、図1および図2に示す配線回路基板の製造方法および検査方法において用いられる検査装置の概略構成図である。
【0018】
なお、図1および図2では、配線回路基板の長手方向に直交する幅方向に沿う断面図として示している。また、図3において、紙面左側を「前側」、紙面右側を「後側」、紙面上側を「上側」、紙面下側を「下側」とする。
【0019】
以下において、本発明の配線回路基板の製造方法の一実施形態、および、配線回路基板の検査方法の一実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
【0020】
この方法では、詳しくは図示しないが、ロール・トゥ・ロール法などによって、配線回路基板10(図2(f)参照)を、長手方向に延びる平帯シート形状の金属支持層21に、その長手方向に沿って複数形成する。
【0021】
より具体的には、この方法では、まず、図1(a)に示すように、長尺状の金属支持層21を用意する。金属支持層21は、長手方向に延びる平板状の金属箔や金属薄板からなる。金属支持層21を形成する金属としては、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、銅−ベリリウム、りん青銅などが挙げられる。好ましくは、ステンレスが挙げられる。
【0022】
金属支持層21の厚みは、例えば、15〜50μm、好ましくは、5〜30μmである。
【0023】
次いで、この方法では、図1(b)に示すように、金属支持層21の上に、ベース絶縁層22を形成する。ベース絶縁層22を形成する絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミドイミド、アクリル、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が挙げられる。好ましくは、光に対する透過特性などの観点から、ポリイミドが挙げられる。
【0024】
ベース絶縁層22は、例えば、感光性の合成樹脂を用いた場合には、金属支持層21の上に、合成樹脂の溶液(ワニス)を均一に塗工した後、乾燥し、感光性の合成樹脂を露光および現像し、その後、必要に応じて、加熱することによって硬化させることにより、パターンとして形成することができる。さらに、ベース絶縁層22の形成は、上記の方法に制限されず、例えば、予め合成樹脂のフィルムを所定形状に形成して、そのフィルムを、金属支持層21の表面に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
【0025】
ベース絶縁層22の厚みは、例えば、5〜50μm、好ましくは、5〜20μmである。
【0026】
また、ベース絶縁層22の光透過率は、620nmの波長の光に対する透過率が、例えば、10〜50%である。また、波長550〜950nmの光に対する透過率が、例えば、5〜70%、好ましくは、10〜50%である。
【0027】
次いで、この方法では、図1(c)に示すように、ベース絶縁層22の上に、導体パターン23を形成する。
【0028】
導体パターン23を形成する導体材料としては、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、またはこれらの合金などの導体材料が挙げられる。好ましくは、光に対する反射特性の観点から、銅が挙げられる。
【0029】
導体パターン23は、アディティブ法やサブトラクティブ法などの公知のパターンニング法により、ベース絶縁層22の上に、互いに間隔を隔てて長手方向に沿って平行状に配置される複数(例えば、8本)の配線25からなる配線回路パターンとして形成する。
【0030】
例えば、アディティブ法により、パターンニングする場合には、まず、ベース絶縁層22の表面全体に、例えば、真空成膜法やスパッタリング法などにより、下地となる導体薄膜を形成し、その導体薄膜の表面に、ドライフィルムレジストなどを用いて露光および現像し、配線回路パターンの反転パターンのめっきレジストを形成する。次いで、めっきにより、めっきレジストから露出する導体薄膜の表面に、導体パターン23を配線回路パターンとして形成し、めっきレジストおよびめっきレジストが形成されていた部分の導体薄膜をエッチングなどにより除去する。なお、めっきは、電解めっき、無電解めっきのいずれでもよいが、電解めっきが好ましく用いられ、なかでも、電解銅めっきが好ましく用いられる。
【0031】
また、例えば、サブトラクティブ法により、パターンニングする場合には、まず、ベース絶縁層22の表面全体に、導体層を形成する。導体層を形成するには、特に制限されず、例えば、ベース絶縁層22の表面全体に、公知の接着剤層を介して、導体層を貼着する。次いで、その導体層の表面に、ドライフィルムレジストなどを用いて露光および現像し、配線回路パターンと同一パターンのエッチングレジストを形成する。その後、エッチングレジストから露出する導体層をエッチング(ウェットエッチング)した後、エッチングレジストを除去する。
【0032】
また、図示しないが、必要により、導体パターン23の表面に、金属皮膜を形成することもできる。金属皮膜は、好ましくは、無電解ニッケルめっきによって、硬質のニッケル皮膜として形成する。金属皮膜の厚みは、導体パターン23の表面が露出しない程度であればよく、例えば、0.05〜0.1μm程度である。
【0033】
そして、このようにして形成される導体パターン23の厚みは、例えば、3〜30μm、好ましくは、5〜20μmである。また、各配線25の幅は、同一または相異なっていてもよく、例えば、5〜500μm、好ましくは、15〜200μmであり、各配線25間の間隔は、同一または相異なっていてもよく、例えば、5〜200μm、好ましくは、5〜100μmである。
【0034】
また、導体パターン23は、鏡面光沢度(入射角45度)が、例えば、200〜1200%、好ましくは、400〜1200%である。鏡面光沢度が上記した範囲にあれば、反射検査光11(後述)の強度を高めて、得られる導体パターン23の画像をより一層鮮明にすることができる。
【0035】
なお、鏡面光沢度は、JIS Z 8741−1997「鏡面光沢度−測定方法」に準拠して、入射角45度にて測定することができる。このような鏡面光沢度は、通常の光沢度計によって測定することができる。
【0036】
次いで、この方法では、ベース絶縁層22の上に、導体パターン23を被覆するように、樹脂溶液を塗布し、その後、乾燥させる。これにより、図1(d)に示すように、ベース絶縁層22の上に、導体パターン23を被覆するように、未硬化樹脂層27(未硬化の樹脂)を積層する。
【0037】
樹脂としては、上記した合成樹脂と同様の合成樹脂が挙げられる。好ましくは、光に対する透過特性などの観点から、ポリイミドが挙げられる。
【0038】
未硬化樹脂層27の積層では、例えば、合成樹脂の溶液(ワニス)を調製し、その合成樹脂の溶液(ワニス)を、ベース絶縁層22の上に均一に塗工した後、乾燥させる。
【0039】
乾燥条件としては、乾燥温度が、例えば、40〜110℃、好ましくは、50〜80℃であり、乾燥時間が、例えば、2〜10分、好ましくは、3〜7分である。
【0040】
未硬化樹脂層27の厚さ(ベース絶縁層22の表面から未硬化樹脂層27の表面までの高さ)は、例えば、15〜30μmである。
【0041】
また、未硬化樹脂層27の光透過率は、620nmの波長の光に対する透過率が、例えば、85〜95%である。また、波長550〜950nmの光に対する透過率が、例えば、80〜95%、好ましくは、85〜95%である。
【0042】
未硬化樹脂層27の光透過率が上記範囲であれば、入射検査光7を良好に透過させることができ、未硬化樹脂層27に被覆される導体パターン23に、入射検査光7を十分に照射することができるため、導体パターン23を精度良く検査することができる。
【0043】
なお、図示しないが、未硬化樹脂層27を、感光性の合成樹脂から形成する場合には、必要により、図示しないフォトマスクを介して露光した後、現像することにより、未硬化樹脂層27を、所定パターンに成形することもできる。
【0044】
次いで、この方法では、図2(e)および(e’)に示すように、導体パターン23を検査する。
【0045】
すなわち、上記により形成される導体パターン23には、その製造工程において、図2(e’)に示すように、例えば、欠陥29や、導体パターン23間の短絡30(2点鎖線参照)などが生じる場合がある。
【0046】
また、未硬化樹脂層27(未硬化の樹脂)中には、例えば、金属支持層21を形成する金属材料、導体パターン23を形成する導体材料など(より具体的には、例えば、銅、錫、ステンレスなど)の異物31が混入する場合がある。このような異物31が、未硬化樹脂層27中に混入する場合にも、導体パターン23の間の短絡を生じる場合がある。
【0047】
そのため、この方法では、図2(e)および(e’)に示すように、ベース絶縁層22、導体パターン23および未硬化樹脂層27が順次積層された金属支持層21(樹脂を硬化させる前の配線回路基板10(後述))(以下、検査シート20と称する。)における、導体パターン23を検査し、その良否を判断する。
【0048】
導体パターン23の検査では、具体的には、図3に示す検査装置1が用いられる。
【0049】
図3において、この検査装置1は、検査シート20の導体パターン23(図1および図2参照。)の良否を検査するための光学式自動外観検査装置(AOI装置)であって、検査において検査シート20が後側から前側に向かって搬送(後述)されるように設けられている。
【0050】
検査装置1は、同軸照明による検知方式が単独で採用され、検査シート20の上側に配置されており、発光部2と、ハーフミラー3と、受光部4とを備えている。
【0051】
発光部2は、検査装置1の上側後方に配置されており、支持板19およびそれに支持される光源12を備えている。
【0052】
支持板19は、上下方向および幅方向に沿う略矩形平板状に形成されている。
【0053】
光源12は、照射検査光6をハーフミラー3に照射するために設けられており、支持板19の前面に配置され、照射口が前側に向かうように配置されている。光源12は、例えば、LED(発光ダイオード)、蛍光灯、白熱灯、ハロゲン灯などからなり、好ましくは、入射検査光(後述)7の波長の観点から、LEDからなる。光源12は、好ましくは、複数のLEDが上下方向および幅方向に沿って複数整列配置されている。
【0054】
また、発光部2には、図示しないが、光源12から照射される照射検査光6が次に説明するハーフミラー3に所定の幅で集光されるように、遮蔽板などの光調整手段などが設けられている。
【0055】
発光部2は、光源12から照射検査光6を発光(照射)し、照射検査光6を、必要により光調整手段によって、ハーフミラー3に向かって集光させる。照射検査光6の光軸(照射光軸)26は、前後方向に沿って延び、光源12の中心とハーフミラー3の中心とを結ぶ線分と同一直線上にある。
【0056】
ハーフミラー3は、検査装置1の略中央に配置されており、具体的には、発光部2の前側に間隔を隔てて対向配置されている。ハーフミラー3は、平板形状に形成され、前側に向かって下方に傾斜するように配置されている。
【0057】
ハーフミラー3は、同軸照明に用いられる公知のハーフミラーからなり、具体的には、発光部2から前方に照射された照射検査光6を下側に反射可能で、かつ、検査シート20において反射された反射検査光11を上側に透過可能に形成されている。
【0058】
発光部2から照射された照射検査光6は、ハーフミラー3によって下側に反射されて入射検査光7となる。
【0059】
また、ハーフミラー3の下面(後面)は、必要により、入射検査光7が検査シート20の表面に集光されるように、凹状など、適宜の形状に湾曲されていてもよい。
【0060】
入射検査光7の光軸(入射光軸)13は、上下方向に沿って延び、検査シート20とハーフミラー3の中心とを結ぶ線分と同一直線上にある。
【0061】
そして、上記した発光部2による照射検査光6の前方への照射およびハーフミラー3における照射検査光6の下方への反射により、入射検査光7は、入射光軸13と同一直線上にある直線検査光8と、検査シート20に向かうに従って集光される傾斜検査光9とを連続して含んでいる。
【0062】
直線検査光8は、照射検査光6がハーフミラー3の中央において反射された光であり、上下方向にわたって入射光軸13と一致している。
【0063】
傾斜検査光9は、照射検査光6がハーフミラー3の中央以外の部分(周辺部)において反射された光であって、下方に向かうに従って入射光軸13に近接するように、入射光軸13に対して、傾斜している。
【0064】
傾斜検査光9が入射光軸13と成す角度は、0度を超過し、30度未満、好ましくは、20度未満、さらに好ましくは、15度未満である。
【0065】
また、入射検査光7の波長(つまり、照射検査光6の波長)は、例えば、550〜950nm、好ましくは、600〜800nmである。
【0066】
入射検査光7の波長が上記範囲であれば、導体パターン23の検査において、その検査精度をより向上させることができる。
【0067】
すなわち、通常の導体パターン23の検査では、入射検査光7をカバー絶縁層24(後述)に照射するため、入射検査光7の波長が上記範囲である場合には、入射検査光7がカバー絶縁層24を十分に透過できず、その結果、導体パターン23の検査精度に劣る場合がある。
【0068】
一方、この導体パターン23の検査では、入射検査光7を未硬化樹脂層27に照射するため、入射検査光7の波長を上記範囲である場合にも、入射検査光7は、十分に未硬化樹脂層27を透過することができ、その結果、優れた精度で導体パターン23を検査することができる。
【0069】
受光部4は、検査装置1の上側中央に配置され、具体的には、ハーフミラー3の上側に間隔を隔てて対向配置されている。また、受光部4は、その下面が、反射検査光11を受光する受光面となるように配置されている。
【0070】
具体的には、受光部4は、例えば、近赤外線カメラ、CCDカメラなどからなり、好ましくは、汎用性の観点から、CCDカメラからなる。
【0071】
また、反射検査光11の光軸(反射光軸)14は、上下方向に沿って延び、検査シート20と受光部4の受光面の中心とを結び、ハーフミラー3の中心を通過する線分と同一直線上にある。すなわち、発光部2および受光部4は、反射光軸14が入射光軸13と一致するように配置されている。
【0072】
また、検査装置1には、CPU(図示せず)および支持台5が設けられている。
【0073】
図示しないCPUは、受光部4に接続されている。
【0074】
支持台5は、その上面が、検査シート20の下面と摺動可能、かつ、支持可能な平滑面として形成されている。
【0075】
検査装置1の上記した各部材の寸法は、上記した傾斜検査光9が形成されるように適宜設定されている。具体的には、ハーフミラー3の長さ(上下方向および前後方向に傾斜する傾斜方向長さ)L1が、例えば、20〜30mmに設定され、幅方向長さ(図示されない)が、例えば、30〜40mmに設定され、ハーフミラー3の中心と支持台5の上面との間隔(上下方向長さ、ワークディスタンス)が、例えば、5〜10mmに設定されている。
【0076】
次に、上記した検査装置1を用いて、検査シート20における導体パターン23の良否を検査する方法について説明する。
【0077】
検査装置1を用いる検査は、長尺状の検査シート20を搬送装置15を用いて搬送することにより、実施する。搬送装置15は、例えば、前後方向に互いに間隔を隔てて配置される巻出ロール16および巻取ロール17を備えている。検査装置1は、前後方向において、巻出ロール16および巻取ロール17の間に配置されている。搬送装置15では、巻出ロール16に長尺状の金属支持層21がロール状に巻回されており、その金属支持層21を、巻取ロール17が巻き取るようにロール搬送する。そして、このロール搬送の途中において、検査を実施する。
【0078】
この検査では、検査装置1において、発光部2により照射され、上記した直線検査光8および傾斜検査光9を含む入射検査光7を、図2(e)および(e’)に示すように、検査シート20における金属支持層21および導体パターン23に入射させる。なお、図2(e)および(e’)では、説明を簡略化するため、入射検査光7のうち、傾斜検査光9のみを示している。
【0079】
この方法では、より具体的には、入射検査光7を検査シート20の上側から、検査シート20の上面(未硬化樹脂層27の表面)に向けて照射し、入射検査光7を、導体パターン23、および、それの周辺の金属支持層21に入射させる。なお、導体パターン23に入射する入射検査光7は、未硬化樹脂層27を透過している。
【0080】
また、金属支持層21に入射する入射検査光7は、未硬化樹脂層27およびベース絶縁層22を順次透過している。
【0081】
次いで、この方法では、図3に示すように、入射検査光7が金属支持層21および導体パターン23の表面において反射して、金属支持層21および導体パターン23から反射する反射検査光11が、ハーフミラー3を介して、受光部4によって検知される。
【0082】
なお、導体パターン23において反射される反射検査光11は、未硬化樹脂層27を透過している。また、金属支持層21において反射される反射検査光11は、ベース絶縁層22および未硬化樹脂層27を順次透過している。
【0083】
続いて、受光部4によって検知した反射検査光11の光量を、CPU(図示せず)によってデータ処理して、画像処理図(検査シート20の平面視における画像処理図であって、図4〜図5参照。)を形成し、形成した画像処理図において、導体パターン23を現すことにより、導体パターン23の形状の良否を検査する。
【0084】
詳しくは、導体パターン23において反射された反射検査光11と、金属支持層21において反射された反射検査光11との光量の差によって、導体パターン23のパターンデータを取得して、CPUにより、画像処理図を形成する。導体パターン23は、画像処理図に現されており、それに基づいて、例えば、導体パターン23の欠陥29や、導体パターン23間の短絡30などを正確に判定する。
【0085】
そして、図2(e’)に示すように、導体パターン23の欠陥29および/または短絡30がある場合には、導体パターン23の形状が不良であると判定する。一方、図2(e)に示すように、導体パターン23の欠陥29および短絡30がない場合には、導体パターン23の形状が正常であると判定する。
【0086】
また、未硬化樹脂層27に異物31が含まれる場合には、異物31による反射光が、本来の導体パターン23のパターンデータには存在しないパターンデータとして取得される。このような場合には、異物31が未硬化樹脂層27に存在すると判定する。一方、図2(e)に示すように、測定において取得された導体パターン23のパターンデータと、本来の導体パターン23のパターンデータとに相違がない場合には、異物31が未硬化樹脂層27に存在しないと判定する。
【0087】
その後、この方法では、図示しないが、不良品として判定された樹脂硬化前の配線回路基板10を除去またはマークし、その後、図2(f)に示すように、良品として判定された樹脂硬化前の配線回路基板10の未硬化樹脂層27を硬化させることにより、カバー絶縁層24を形成する。
【0088】
未硬化樹脂層27を硬化させる方法としては、例えば、電子線、紫外線などによる光硬化や、加熱硬化などが挙げられ、好ましくは、加熱硬化が挙げられる。
【0089】
カバー絶縁層24の厚みは、例えば、10〜50μm、好ましくは、5〜30μmである。
【0090】
また、カバー絶縁層24の光透過率は、620nmの波長の光に対する透過率が、例えば、35〜55%である。また、波長550〜950nmの光に対する透過率が、例えば、5〜70%である。
【0091】
なお、カバー絶縁層24は、図示しないが、導体パターン23の端子部となる部分が露出するように形成する。導体パターン23の端子部となる部分を露出させるには、上記した感光性の合成樹脂を用いてパターンに形成するか、あるいは、レーザやパンチにより穿孔加工する。
【0092】
これにより、配線回路基板10を、長手方向に延びる平帯シート形状の金属支持層21に、ベース絶縁層22と、ベース絶縁層22の上に形成される導体パターン23と、ベース絶縁層22の上に、導体パターン23を被覆するように形成されるカバー絶縁層24とが複数形成される配線回路基板集合体シートとして、製造する。
【0093】
そして、このような配線回路基板10の検査方法および製造方法では、未硬化の樹脂(未硬化樹脂層27)を積層した後、その樹脂の硬化前に、照射検査光6を照射し、導体パターン23を検査する。
【0094】
通常、硬化した樹脂(カバー絶縁層24)は、光を十分に透過させることができないため、樹脂の硬化後に照射検査光6を照射すると、硬化した樹脂(カバー絶縁層24)の下面に形成される導体パターン23まで入射検査光7を十分に到達させることできず、導体パターン23の不良(欠陥29、短絡30、異物31など)の検査精度に劣る場合がある。
【0095】
また、入射検査光7を十分に導体パターン23に照射するために、照射検査光6の光量を増加させることも検討されるが、そのような場合には、反射検査光11が乱反射し、誤検知が発生するなど、検査精度が低下する場合がある。
【0096】
一方、このような不具合を解消するため、樹脂(未硬化樹脂層27)を積層する前に照射検査光6を照射し、導体パターン23を検査する場合には、導体パターン23を検査した後に、未硬化樹脂層27を積層する必要があるため,その未硬化樹脂層27の積層時に、導体パターン23に欠陥29を生じたり、異物31が混入しても、そのような欠陥29や異物31を検知できないという不具合がある。
【0097】
これに対し、未硬化の樹脂は、硬化後の樹脂よりも光透過率に優れるため、このような配線回路基板10の検査方法および製造方法によれば、入射検査光7を導体パターン23に十分に照射することができ、その結果、導体パターン23を優れた精度で検査することができる。
【0098】
しかも、このような配線回路基板10の検査方法および製造方法では、未硬化の樹脂(未硬化樹脂層27)が積層された状態において導体パターン23を検査するため、未硬化の樹脂の積層時に、導体パターン23に欠陥29を生じたり、異物31が混入しても、そのような欠陥29や異物31を検知することができるので、優れた精度で導体パターン23を検査することができる。
【0099】
なお、上記した実施形態では、入射検査光7を検査シート20の上側から照射し、その入射検査光7の反射検査光11を検知することにより、導体パターン23を検査したが、例えば、入射検査光7を検査シート20の上側または下側から照射し、検査シート20を透過する検査光を検知することにより、導体パターン23を検査することもできる。
【0100】
より具体的には、配線回路基板10は、例えば、長尺状のベース絶縁層22と、ベース絶縁層22の上に形成される導体パターン23と、ベース絶縁層22の上に、導体パターン23を被覆するように形成されるカバー絶縁層24とが複数形成されるフレキシブル配線回路基板集合体シートなどとして製造される場合がある。
【0101】
このような配線回路基板10は、詳述しないが、例えば、まず、ベース絶縁層22を用意し、次いで、そのベース絶縁層22の上に、導体パターン23を形成した後、ベース絶縁層22の上に、導体パターン23を被覆するように未硬化樹脂層27(未硬化の樹脂)を積層し、その後、未硬化樹脂層27を硬化させ、カバー絶縁層24を形成することにより、製造される。
【0102】
このような配線回路基板10においても、その製造工程において、導体パターン23には、欠陥29や、導体パターン23間の短絡30などが生じる場合があり、また、未硬化樹脂層27(未硬化の樹脂)中には、例えば、導体パターン23を形成する導体材料などの異物31が混入する場合がある。
【0103】
そのため、この実施形態においても、導体パターン23と、未硬化樹脂層27が順次積層されたベース絶縁層22(樹脂硬化前の配線回路基板10(検査シート20))における、導体パターン23を検査する。
【0104】
このような実施形態において、導体パターン23の検査では、公知の透過型の検査装置1が用いられる。
【0105】
透過型の検査装置1は、詳述しないが、検査シート20の下側または上側に配置され、光源12を備える発光部2と、検査シート20を介在するように、発光部2と対向配置される受光部4とを備えている。
【0106】
すなわち、発光部2が検査シート20の下側に配置される場合には、受光部4は、検査シート20の上側に配置され、また、発光部2が検査シート20の上側に配置される場合には、受光部4は、検査シート20の下側に配置される。
【0107】
例えば、発光部2が検査シート20の下側に配置される場合には、光源12から、照射検査光6が、ベース絶縁層22に向けて照射される。
【0108】
そして、ベース絶縁層22の下面から入射され、ベース絶縁層22および未硬化樹脂層27を順次透過する照射検査光6(透過光)を、受光部4で検知する。
【0109】
このとき、ベース絶縁層22の下面から入射され、ベース絶縁層22を透過する一方で、導体パターン23に遮断(吸収および/または反射)される照射検査光6が、影を形成し、その影が、受光部4において、導体パターン23のパターンデータとして認識(データ取得)される。
【0110】
そして、取得されるパターンデータと、本来の導体パターン23のパターンデータとを比較することにより、導体パターン23の欠陥29や、導体パターン23間の短絡30、未硬化樹脂層27に混入する異物31の有無などを判定する。
【0111】
なお、上記した説明では、発光部2が検査シート20の下側に配置される場合について説明したが、発光部2が検査シート20の上側に配置される場合においても、上記と同様にして,導体パターン23を検査することができる。
【0112】
そして、このような方法でも、未硬化の樹脂(未硬化樹脂層27)を積層した後、その樹脂の硬化前に、照射検査光6を照射し、導体パターン23を検査するため、入射検査光7を導体パターン23に十分に照射することができ、その結果、導体パターン23を優れた精度で検査することができる。
【0113】
また、未硬化の樹脂の積層時に、導体パターン23に欠陥29を生じたり、異物31が混入しても、そのような欠陥29や異物31を検知することができるので、優れた精度で導体パターン23を検査することができる。
【実施例】
【0114】
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されることはない。
【0115】
実施例1
ロール・トゥ・ロール法によって、以下の工程を順次実施し、配線回路基板を製造した。
【0116】
すなわち、幅300mm、厚み18μmのステンレス(SUS304)からなる長尺状の金属支持層を用意した(図1(a)参照)。
【0117】
次いで、金属支持層上に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布し、乾燥後、フォトマスクを介して露光し、次いで、現像して所定パターンに加工し、加熱して硬化することにより、ポリイミドからなる厚み10μmのベース絶縁層を形成した(図1(b)参照)。
【0118】
次いで、このベース絶縁層の上に、厚み12μmの導体パターンを、アディティブ法により、配線および端子部を有する配線回路パターンで形成した。続いて、導体パターンの表面に、無電解ニッケルめっきによって、厚さ0.1μmの硬質のニッケルからなる金属皮膜を形成した(図1(c)参照)。
【0119】
次いで、導体パターン(金属皮膜を含む)およびベース絶縁層の上に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布し、55℃で4分乾燥させ、厚み30μmの未硬化樹脂層を積層することによって、検査シートを得た(図1(d)参照)。
【0120】
なお、ソルダーレジスト溶液には、その塗布時に、製造される配線回路基板3000個につき、およそ30個の銅からなる金属異物が混入されるように、金属異物を含有させた。
【0121】
次いで、ソルダーレジスト溶液の塗工直後に、上記した図3に示すように、上記した各部材(光源としてLEDを備える発光部およびCCDカメラ(型番P3−80−12K40、DALSA社製)からなる受光部)を備え、同軸照明が単独採用された検査装置を用いて、導体パターンを検査した(図2(e)および(e’)参照)。
【0122】
なお、この検査装置では、発光部および受光部は、入射光軸および反射光軸が一致するように配置した。
【0123】
また、発光部が、直線検査光および傾斜検査光を含む波長620nmの入射検査光を、ハーフミラーの反射によって、検査シートの金属支持層および導体パターンに入射するように、発光可能に配置した。
【0124】
そして、検査装置の受光部およびハーフミラーによって、入射検査光を未硬化樹脂層の表面に照射させ、金属支持層および導体パターンに入射させ、それらから反射する反射検査光を受光部によって受光し、CPUで画像処理させることによって、導体パターンが現された画像処理図を得た。
【0125】
この画像処理図では、導体パターンの画像が鮮明であった。また、この画像処理図をもとに、導体パターンの不具合(欠陥、短絡、金属異物の混入)について検査した。この検査では、配線回路基板3000個(検査3000回)あたり、導体パターンの不具合の誤検知、および、見逃しは生じなかった。
【0126】
得られた画像処理図を図4に示す。
【0127】
次いで、検査シートの未硬化樹脂層を加熱し、未硬化樹脂層を硬化することにより、ソルダーレジストからなる厚み5μmのカバー絶縁層を形成した。これにより、配線回路基板を製造した。(図2(f)参照)。
【0128】
比較例1
未硬化樹脂層を積層した後、導体パターンを検査することなく、加熱により未硬化樹脂層を硬化させ、カバー絶縁層を形成した後に導体パターンを検査した以外は、実施例1と同様にして、配線回路基板を製造した。
【0129】
比較例1で得られた画像処理図では、導体パターンの画像が不鮮明であった。
【0130】
また、この画像処理図をもとに、導体パターンの不具合(欠陥、短絡、金属異物の混入)について検査した。この検査では、配線回路基板3000個(検査3000回)あたり、導体パターンの不具合の誤検知が25回、見逃しが10回生じた。得られた画像処理図を図5に示す。なお、図5では、導体パターン23に不具合が見られないが、実際にはカバー絶縁層中に金属異物が混入している(見逃し)。
【0131】
参考試験例(未硬化樹脂層および硬化樹脂層(カバー絶縁層)の光透過率)
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる厚み25μmの支持板の表面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗工し、乾燥させることにより、厚み35μmの未硬化樹脂層を形成した。その塗工直後、未硬化樹脂層の光透過率を、紫外可視赤外分光度計(型番V−670、日本分光社製)により測定した。
【0132】
なお、測定では、波長400〜1000nmの光を未硬化樹脂層に照射し、各波長の光について、下記式により、光透過率を算出した。
【0133】
光透過率(%)=(サンプル透過後の光の強度)/(サンプル透過前の光の強度)×100
また、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗工し、乾燥させ、皮膜(未硬化樹脂層)を形成した後、加熱することにより、皮膜を硬化させ、厚み5μm、10μm、15μm、20μmの硬化樹脂層(実施例1および比較例1におけるカバー絶縁層に相当)をそれぞれ形成した。
【0134】
その後、各硬化樹脂層の光透過率を、上記と同様にして測定した。
【0135】
未硬化樹脂層および硬化樹脂層の光透過率を、図6に示す。
【符号の説明】
【0136】
7 入射検査光
9 傾斜検査光
10 配線回路基板
11 反射検査光
19 支持板
20 検査シート
21 金属支持層
22 ベース絶縁層
23 導体パターン
24 カバー絶縁層
25 配線
27 未硬化樹脂層
29 欠陥
30 短絡
31 金属異物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース絶縁層を用意する工程と、
前記ベース絶縁層の上に、導体パターンを形成する工程と、
前記ベース絶縁層の上に、前記導体パターンを被覆するように、未硬化の樹脂を積層する工程と、
検査光を、前記ベース絶縁層および前記樹脂のいずれか一方の表面に照射し、その後、照射した前記検査光を検知することにより、前記導体パターンを検査する工程と、
未硬化の前記樹脂を硬化させることにより、カバー絶縁層を形成する工程と
を備えることを特徴とする、配線回路基板の検査方法。
【請求項2】
前記検査光の波長が、550〜950nmであることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板の検査方法。
【請求項3】
ベース絶縁層を用意する工程と、
前記ベース絶縁層の上に、導体パターンを形成する工程と、
前記ベース絶縁層の上に、前記導体パターンを被覆するように、未硬化の樹脂を積層する工程と、
検査光を、前記ベース絶縁層および前記樹脂のいずれか一方の表面に照射し、その後、照射した前記検査光を検知することにより、前記導体パターンを検査する工程と、
未硬化の前記樹脂を硬化させることにより、カバー絶縁層を形成する工程と
を備えることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
【請求項4】
前記検査光の波長が、550〜950nmであることを特徴とする、請求項3に記載の配線回路基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−171373(P2011−171373A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−31483(P2010−31483)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】