説明

金属ナノワイヤーおよびその製造方法

【課題】煩雑な操作を必要とせず、押し出し加工によって金属ナノワイヤーを大面積で製造する方法を提供する。
【解決手段】開口直径が10nm〜50μmの細孔配列を有する口金を金属素材に押し当てて、前記口金の開口から金属を押し出すことにより、例えばアスペクト比が1以上である金属ナノワイヤーを形成することを特徴とする金属ナノワイヤーの製造方法。軟化点以上かつ融点以下の温度条件において開口から金属を押し出すことが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押し出し加工による金属ナノワイヤーの製造方法および、その方法により作製された金属ナノワイヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
サブミクロンからナノメートルスケールの微細な直径と、サブミリからマイクロメートルスケールの長さを有するナノワイヤーは、触媒、センサー、電子・光学デバイス等への適用が期待されている。代表的な金属ナノワイヤーの製造方法には、めっき法、CVD(Chemical vapor deposition)法、レーザーアブレーション法などが挙げられる。めっき法では、陽極酸化ポーラスアルミナの有する細孔の規則配列をテンプレートとして細孔中に金属を充填し、その後、適切な方法でアルミナを除去すると、金属ナノワイヤーが得られる。またCVD法では、シリコン基板等の表面の金ナノ微粒子等を核として金属ナノワイヤーおよび金属酸化物ナノワイヤーが得られる。レーザーアブレーション法では、レーザーをバルク材等に集光照射することで、金属および金属酸化物ナノワイヤーが得られる。機械的な手法にもとづく金属ナノワイヤーの製造手法も挙げられる(特許文献1を参照)。テンプレートとなる陽極酸化ポーラスアルミナを金属表面に押し付けて、金属をポーラスアルミナの細孔中に機械的に充填し、その後、ポーラスアルミナを除去することで金属ナノワイヤーが得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−156005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、金属ナノワイヤーを形成可能な金属材料の種類は、それぞれの製造方法に応じて限定されるため、材料によっては金属ナノワイヤーの製造が困難であるといった問題点があった。特許文献1の手法を用いれば、テンプレート材に金属を充填することで、めっき等の手法では作製が困難であった金属でのナノワイヤーの形成も可能となるが、テンプレート材を溶解除去する必要があり、ナノワイヤーの作製効率が悪い。さらには、ポーラスアルミナの溶解除去時にそのエッチャントによって溶解してしまう材料でのナノワイヤーの形成は困難であった。また、テンプレート材をナノインプリントのモールドとして用いることでテンプレート材は溶解除去する必要はなくなるが、アスペクト比の大きなナノワイヤーを得ることは不可能であった。
【0005】
このような現状に鑑み、本発明の課題は、従来、製造が困難であった金属ナノワイヤーを、煩雑な工程を経ることなく大面積で製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る金属ナノワイヤーの製造方法は、開口直径が10nm〜50μmの細孔配列を有する口金を金属素材に押し当てて、前記口金の前記開口から金属を押し出すことにより、金属ナノワイヤーを形成することを特徴とする方法からなる。例えば、サブマイクロメートルスケールからナノメートルスケールの直径を有する細孔が配列された陽極酸化ポーラスアルミナメンブレンに、任意の金属を設置し加圧することで、細孔中で金属をナノワイヤー状に成型し、メンブレンの微細開口から押し出すことで、煩雑な工程を経ることなく簡便に、所望の金属からなるナノワイヤーを製造することが可能となる。
【0007】
口金が有する細孔配列の開口直径の上限値は、好ましくは10μm、より好ましくは5μ、さらに好ましくは500nm、最も好ましくは100nmである。このような微細な開口直径の細孔配列を有する口金を用いることにより、微細な金属ナノワイヤーの製造が可能となる。
【0008】
本発明に係る金属ナノワイヤーの製造方法においては、軟化点以上かつ融点以下の温度条件において前記開口から金属を押し出すことが好ましい。
【0009】
なお、押し出し加工を空気中にて加熱しながら行うと、金属表面の酸化反応が進行するため、押し出し加工はアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下、もしくは減圧環境下で行われることが好ましい。
【0010】
また、口金が機械的強度を必要とする場合には、口金の金属が押し出される面に金属ワイヤーグリッドを密着させて押し出し加工を行うことが好ましい。
【0011】
金属ナノワイヤーのアスペクト比は、1以上であることが好ましい。金属ナノワイヤーのアスペクト比(=長さ÷直径)が1以上であると、得られた金属ナノワイヤーをさまざまな用途に利用することができる。
【0012】
また、前記金属素材がAl、Au、Zn、Sn、Bi、Ag、Cu、Pt、Pd、Ge、Mg、Nb、Ta、Ti、Li、もしくはNa、またはそれらの合金からなることが好ましい。このような金属素材によれば、軟化点[℃]は一般的に融点[℃]の約3分の2であるので、上記開口から金属を容易に押し出すことができる。また、口金を溶解除去することなく、容易に金属ナノワイヤーを得ることができる。とくに、硬度の低い金属を用いれば、長さの大きい金属ナノワイヤーを容易に形成することができる。
【0013】
本発明の金属ナノワイヤーの製造方法において、前記口金は、金属基材を陽極酸化処理することによって形成されていることが好ましい。例えば、サブマイクロからナノメートルスケールの直径を有する細孔が配列された陽極酸化ポーラスアルミナメンブレンを、任意の金属表面に設置しプレスすることで、細孔中で金属をナノワイヤー状に成型し、前記金属を口金の有する微細開口から押し出すことができる。このようにして、煩雑な工程を経ることなく簡便に、所望の金属からなるナノワイヤーを高精度で製造することが可能となる。
【0014】
また、前記口金は、Al、Ti、Mg、もしくはTa、またはそれらの合金からなる金属基材を陽極酸化処理することによって形成可能である。すなわち、上記口金は、上記のようなバルブ金属からなる金属基材を用いて、陽極酸化処理されたポーラスアルミナメンブレンや、陽極酸化処理されたポーラスチタニアメンブレン等、およびそれらメンブレンのレプリカとして形成することができる。
【0015】
とくに、前記口金には陽極酸化ポーラスアルミナを適用することが好ましい。Alの陽極酸化処理に関する技術は確立しており、Alを陽極酸化することで得られる陽極酸化ポーラスアルミナの細孔の形状や配列は精密に制御することが可能であり、直行する貫通孔としての直行細孔を形成することも比較的容易である。口金に直行細孔を設けることにより、金属素材と細孔壁面間の摩擦が効果的に低減され、口金の微細開口から金属を押し出すことが容易になる。
【0016】
前記口金は、穿孔加工により形成することができる。ドリル等を用いた穿孔加工によれば、数百マイクロメートルスケールの開口直径を有する口金の形成が可能である。
【0017】
前記口金は、放電加工により形成することができる。放電加工によれば、数マイクロメートルスケールの開口直径を有する口金の形成が可能である。
【0018】
前記口金は、マイクロキャピラリーガラスまたはポーラスシリコンを用いて形成することもできる。例えば、マイクロキャピラリーガラスを加熱しながら延伸することで、数十マイクロメートルスケールの開口直径を有する口金の形成が可能である。また、シリコンを電解液中で陽極化成することにより、例えば数マイクロメートルスケールの開口直径を有する口金の形成が可能である。この時、リソグラフィー技術やインプリント技術等の適用により、孔配列、孔径の制御を行うことが好ましい。
【0019】
また、前記細孔配列は、細孔が規則的に配列した規則配列であることが好ましい。細孔が規則配列することで細孔形状は均質になるため、形状の均質な金属ナノワイヤーを得ることができる。
【0020】
本発明の金属ナノワイヤーの製造方法において、前記口金の細孔の断面直径が細孔の深さ方向に対して制御されていることが好ましい。とくに、口金から金属が押し出される面側の開口直径(例えば350nm)が、金属素材の押し当てられる側の開口直径(例えば250nm)よりも大きいことが好ましい。これにより金属と細孔壁面との接触面積が減少し、口金の微細開口から金属を押し出すことが容易になる。
【0021】
さらには、口金には予め離型処理が施されていることが好ましい。離型処理によっても、金属と口金との摩擦が軽減され、口金の微細開口から金属を押し出すことが容易になる。
【0022】
本発明の方法により得られた金属ナノワイヤーは、比表面積が比較的大きいことから、電池(例えばLiイオン二次電池)の電極材料やコンデンサの電極材料としての利用が期待される。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る金属ナノワイヤーの製造方法によれば、サブマイクロからナノメートルスケールの直径を有する細孔が配列された陽極酸化ポーラスアルミナ膜等に、任意の金属を設置し加圧することで、細孔中に充填された金属をナノワイヤーなどの金属ナノワイヤーに形成することが可能となり、金属を口金の有する微細開口から押し出すことで、細孔の形状を反映した形状を有する金属ナノワイヤーが得られる。
【0024】
加圧後には、金属ナノワイヤーはポーラスアルミナメンブレン等の細孔中から押し出されているので、例えばアルミナ膜を溶解もしくは剥離除去処理を行うことなく、目標とする金属ナノワイヤーを得ることができる。とくに、アルミナ膜の溶解除去の必要がないことから、両性金属やアルカリ金属等の金属ナノワイヤーが簡便に形成可能となる。したがって、煩雑な工程を経ることなく、効率よく所望の金属で構成されたナノワイヤーを容易に大面積で作製可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る金属ナノワイヤーの製造プロセスを示す概略縦断面図である。
【図2】本発明の一実施態様に係る金属ナノワイヤーの製造方法に用いられる押し出し加工装置を示す概略縦断面図である。
【図3】図2の押し出し加工装置を用いて製造されたAlナノワイヤーのSEM観察結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、金属ナノワイヤーの製造プロセスを示しており、(A)は押し出し前の金属素材1と微細開口を有する口金2の状態を示す概略縦断面図、(B)は加圧押し出し後の金属素材と口金2の状態を示す概略縦断面図である。
【0027】
口金形成用の金属素材としてのアルミニウム(Al)基材の表面を陽極酸化することにより、Al基材表面に陽極酸化ポーラスアルミナが形成され、アルミニウム部分が除去されることにより、陽極酸化ポーラスアルミナメンブレンが得られる。このようにして得られたポーラスアルミナメンブレンを押し出し加工の口金2の材料として用いる。金属素材1をポーラスアルミナメンブレンからなる口金2に接触させ(図1(A))、所定の温度に加熱しながら金属素材1を口金2に押し付け、口金2の微細開口メンブレンの細孔(開口直径D、開口間隔P)に金属を導入し、口金2の微細開口より金属を押し出すことで金属ナノワイヤー3(直径d、長さL)のアレー構造体が得られる(図1(B))。
【0028】
図2は、本発明の一実施態様に係る金属ナノワイヤーの製造方法に用いられる押し出し加工装置を示す概略縦断面図である。この押し出し加工装置は、ピストン4およびシリンダ5からなるピストン−シリンダ機構と口金2の組み合わせで構成されている。例えば、油圧プレス機を用いてピストン4を加圧することで、シリンダ5内に配置された金属素材1に押し当てられた口金2の微細開口に金属が導入され、さらにピストン4を加圧することにより金属が押し出されて、金属ナノワイヤー3のアレー構造体が得られる。
【0029】
仮にシリンダ5を用いずに金属素材1を口金2に押し付けた場合は、金属素材1は加圧方向に対して垂直な方向へも塑性変形してしまい、金属素材1の変形に対応して口金2が引っ張り応力を受け、破断してしまう恐れがある。その結果、金属ナノワイヤー3が形成されなかったり、もしくは長さの短い金属ナノワイヤー3しか得ることができないことがあり得る。これに対し、シリンダ5を用いて金属素材1を口金2に押し付けた場合には、加圧方向に対し垂直な方向へ塑性変形するはずの金属素材1は、シリンダ5の内壁面によって塑性変形が抑制されるため、口金2の破断を効果的に防止することができる。その結果、長さの大きい金属ナノワイヤー3を得やすくなる。
【0030】
図3は、図2の押し出し加工装置を用いて製造されたAlナノワイヤーのSEM観察結果を示すSEM画像の図である。図3からは、口金2の微細開口から金属ナノワイヤー3が生えるように延びている様子が読み取れる。
【実施例】
【0031】
〔実施例1〕
[Snナノワイヤーの作製 その1]
純度99.99%のAl板を、過塩素酸/エタノール浴を用い電解研磨を施した後、表面にテクスチャリング処理を施し、0.1Mリン酸溶液を電解液として、浴温−3℃、強攪拌条件下、195Vの定電圧条件下にて陽極酸化を1時間行うことで、Al板表面に高規則細孔配列を有するポーラスアルミナを形成した。5wt%リン酸水溶液、浴温30度に1時間浸漬することでポーラスアルミナのナノ細孔の直径を拡大した。陽極酸化されていないAl部分をヨウドメタノールにより溶解除去後、バリア層をドライエッチングにより除去することで、ポーラスアルミナのスルーホールメンブレンを得た。本スルーホールメンブレンを図2の口金2として使用した。
【0032】
図2の押し出し加工装置を用いてSnナノワイヤーの作製を行った。シリンダ5内に孔径240nmの細孔を有する口金2を設置し、その上にSnからなる金属素材1を密着させ、200℃に加熱しながらピストン4により約6tf/cmで加圧することで、口金2の微細開口中にSnを導入し、さらに口金2の微細開口からSnを押し出すことで、直径約240nm、長さ約150μmのSnナノワイヤーを得た。
【0033】
〔実施例2〕
[Snナノワイヤーの作製 その2]
図2の押し出し加工装置を用いずにSnナノワイヤーの作製を行った。実施例1と同様の方法で得られた孔径240nmの細孔を有する口金2にSnからなる金属素材1を密着させ、200℃にて約5tf/cmで加圧することで、口金2の微細開口中にSnを導入し、さらに口金2の微細開口からSnを押し出すことで、直径約240nm、長さ約2μmのSnナノワイヤーを得た。
【0034】
〔実施例3〕
[Alナノワイヤーの作製]
図2の押し出し加工装置を用いずにAlナノワイヤーの作製を行った。実施例1と同様の方法で得られた孔径240nmの細孔を有する口金2にAlを密着させ、300℃の加熱条件下にて約60tf/cmで加圧することで、口金2の微細開口中にAlを導入し、さらに口金2の微細開口からAlを押し出すことで、直径約240nm、長さ約1μmのAlナノワイヤーを得た。
【0035】
〔実施例4〕
[Auナノワイヤーの作製]
図2の押し出し加工装置を用いずにAuナノワイヤーの作製を行った。実施例1と同様の方法で得られた孔径240nmの細孔を有する口金2にAuを密着させ、300℃の加熱条件下にて約30tf/cmで加圧することで、口金2の微細開口中にAuを導入し、さらに口金2の微細開口からAuを押し出すことで、直径約240nm、長さ約2.5μmのAuナノワイヤーを得た。
【0036】
〔実施例5〕
[Biナノワイヤーの作製]
図2の押し出し加工装置を用いずにBiナノワイヤーの作製を行った。実施例1と同様の方法で得られた孔径240nmの細孔を有する口金2にBiを密着させ、100℃にて約60tf/cmで加圧することで、口金2の微細開口中にBiを導入し、さらに口金2の微細開口からBiを押し出すことで、直径約240nm、長さ約2.5μmのBiナノワイヤーを得た。
【0037】
〔実施例6〕
[Znナノワイヤーの作製]
実施例1と同様の方法で得られた孔径240nmの細孔を有する口金2にZnを密着させ、150℃にて約25tf/cmで加圧することで、口金2の微細開口中にZnを導入し、さらに口金2の微細開口からZnを押し出すことで、直径約240nm、長さ約1μmのZnナノワイヤーを得た。
【0038】
〔実施例7〕
[SnナノワイヤーのLiイオン二次電池電極への適用]
Snナノワイヤー(長さ:10μm)を作製し、Liイオン二次電池の電極材料としての特性評価を行った。まず、Liイオン二次電池セルを作製した。Snナノワイヤーアレーを表面に形成したSn箔(負極)とLi箔(正極)の間にセパレーターを挿入し、これらを密着させた。集電体としてCu箔を正極と負極に密着させた。そして、電極、集電体等を電解液(LiClO+Diethyl carbonate(DEC))に浸漬し、充放電測定を行った。その結果、放電容量610mAhg−1が得られた。これは炭素系負極材料の理論容量と比較しておよそ1.6倍であった。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明における金属ナノワイヤーの製造方法は、これまで作製が困難であった両性金属やアルカリ金属等の素材からなる金属ナノワイヤーの形成を可能にする。さらには、本発明の方法により製造される金属ナノワイヤーは、電池やコンデンサ等の電極材料触媒、センサー、電子・光学デバイス等に応用可能なナノテク素材として、広範な用途への適用が期待される。
【符号の説明】
【0040】
1 金属素材
2 口金
3 金属ナノワイヤー
4 ピストン
5 シリンダ
T 口金の厚さ
D 口金の開口直径
P 口金の開口間隔
L 金属ナノワイヤーの長さ
d 金属ナノワイヤーの直径


【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口直径が10nm〜50μmの細孔配列を有する口金を金属素材に押し当てて、前記口金の前記開口から金属を押し出すことにより、金属ナノワイヤーを形成することを特徴とする金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項2】
軟化点以上かつ融点以下の温度条件において前記開口から金属を押し出す、請求項1に記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項3】
前記金属ナノワイヤーのアスペクト比が1以上である、請求項1または2に記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項4】
前記金属素材がAl、Au、Zn、Sn、Bi、Ag、Cu、Pt、Pd、Ge、Mg、Nb、Ta、Ti、Li、もしくはNa、またはそれらの合金からなる、請求項1〜3のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項5】
前記口金が、金属基材を陽極酸化処理することによって形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項6】
前記口金が、Al、Ti、Mg、もしくはTa、またはそれらの合金からなる金属基材を陽極酸化処理することによって形成されている、請求項5に記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項7】
前記口金が、直行細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナからなる、請求項6に記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項8】
前記口金が穿孔加工により形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項9】
前記口金が放電加工により形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項10】
前記口金がマイクロキャピラリーガラスまたはポーラスシリコンからなる、請求項1〜4のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項11】
前記口金がポーラスシリコンからなる、請求項1〜4のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項12】
前記口金が、金属基材を陽極酸化処理することによって形成されたポーラスメンブレンのレプリカとして形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項13】
前記金属基材が、Al、Ti、Mg、もしくはTa、またはそれらの合金からなる、請求項12に記載の金属ナノ構造体の製造方法。
【請求項14】
前記細孔配列が規則配列である、請求項1〜13のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項15】
前記口金の前記開口の断面直径が深さ方向に対して制御されている、請求項1〜14のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項16】
前記口金に予め離型処理が施されている、請求項1〜15のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項17】
前記金属素材を、0.2tf/cm〜100tf/cmの圧力条件下で前記口金に押し当てて、前記口金の前記開口から金属を押し出す、請求項1〜16のいずれかに記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法により作製された金属ナノワイヤー。
【請求項19】
請求項18に記載の金属ナノワイヤーを電極材料として用いた電池。
【請求項20】
請求項18に記載の金属ナノワイヤーを電極材料として用いたLiイオン二次電池。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−52188(P2012−52188A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195973(P2010−195973)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成22年3月26日 社団法人電気化学会発行の「講演要旨集 電気化学会第77回大会」に発表
【出願人】(591243103)財団法人神奈川科学技術アカデミー (271)
【Fターム(参考)】