説明

金属粉末混合物

本発明は、明細書に記載の方法により製造される最大で75μm、有利には最大で25μmの平均粒径D50を有する金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末に関する。該方法によれば、出発粉末はまず小片状粒子に変形され、かつ粒子が粉砕助剤の存在で粉砕される。前記混合物は更なる薬剤(例えば、ニッケルから成る元素粉末)を有している。本発明は、前記粉末混合物の使用ならびにこのように製造された物品にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、まず出発粉末を小片状粒子に変形し、かつ次にこれを更なる添加剤と一緒に粉砕助剤の存在で粉砕する方法により製造される最大で75μm、有利には最大で25μmの平均粒径D50を有する金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末の混合物ならびにこれらの粉末混合物の使用及びこれらから製造される成形品に関する。
【0002】
特許明細書DE-A-10331785からは、ASTM C 1070-01により粒子測定装置Microtrac(登録商標) X 100を用いて測定して最大で75μm、有利には最大で25μmの平均粒径D50を有する金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末を製造する方法によって、比較的に大きな平均粒径を有する出発粉末から粉末が得られることが公知であり、その際、この出発粉末の粒子を、変形工程で粒径:粒子厚の比が10:1〜10000:1である小片状粒子に加工し、かつこれらの小片状粒子は更なるプロセス工程で粉砕助剤の存在で微粉砕又は高エネルギー応力に課される。この方法の後に、解凝集工程が続く。粉末の凝集物がその一次粒子に分解されるこの解凝集工程は、例えば、向流ジェットミル、超音波浴、ニーダー又はローター・ステーター装置内で実施できる。このような粉末は、本明細書内ではPZD−粉末と記載することにする。
【0003】
このPZD−粉末は、粉末冶金用途で使用される通常の金属粉末、合金粉末及び/又はコンポジット粉末に対して、例えば改善されたグリーン強度、加圧性、焼結挙動、焼結に関する拡大した温度範囲及び/又は低焼結温度ならびに高い強度、製造された成形部材の良好な酸化挙動と腐食挙動及び低い生産コストのような様々な利点を有する。
【0004】
これらの粉末の場合の欠点は、例えば劣悪な流動性である。変化した収縮特性は、低い充填密度と共に焼結収縮が大きくなる結果、粉末冶金加工で用いられる際に問題を生じる。粉末のこれらの特性は、DE-A-10331785に記載されている。これを参照して本明細書に取り入れることにする。
【0005】
例えば、金属溶融物の噴霧化により得ることができる通常の粉末にも欠点がある。これらは、特定の合金組成物、いわゆる高合金材料の場合には、焼結活性が不足して加圧性が僅かであり、生産コストが高い。これらの欠点は、特に、金属粉末射出成形(metal injection moulding、短くはMIM)、スリップキャスティング、湿式粉末噴霧及び溶射においては重要性が低い。通常の金属粉末(金属粉末、合金粉末及びコンポジット粉末の意味で、短くはMLV)はグリーン強度が低いため、これらの材料は通常の粉末冶金加圧成形、粉末圧延及びコールド・アイソスタティック成形(Cold Isostatic Pressing短くはCIP)、それに引き続くグリーンマシーニングには不適切である。それというのも、成形体がこれに十分な強度を有さないからである。
【0006】
本発明の対象は、上記の通常の金属粉末(MLV)とPZD粉末の欠点を有さず、できるだけそれらの個々の利点、例えば高い焼結活性、良好な加圧性、高いグリーン強度及び良好な流動性が組み合わされた粉末冶金用の金属粉末を提供することである。
【0007】
本発明の更なる課題は、PZD粉末から製造される成形品に特徴的な特性、例えば、衝撃強さ又は摩擦抵抗を増大する機能性添加剤、例えば超硬粉末、又は成形体の機械加工を補足する添加剤又は孔構造を制御するテンプレートとして機能する添加剤を含有する粉末を提供することである。
【0008】
本発明の更なる課題は、粉末冶金成形プロセスの全範囲用の高合金粉末を提供し、通常の金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末を用いる場合には到達不可能である分野での使用も可能にすることである。
【0009】
この課題は、成分I:ASTM C 1070-01により粒子測定装置Microtrac(登録商標) X 100を用いて測定して、最大で75μm、有利には最大で25μm、又は25μm〜75μmの平均粒径D50を有し、かつ比較的大きいか又は小さい平均粒径を有する出発粉末の粒子を変形工程で加工して粒径:粒子厚の比が10:1〜10000:1の間である小片状粒子にし、かつこれらの小片状粒子を更なる加工工程で粉砕助剤の存在で微粉砕に供することにより得られる金属粉末、合金粉末及びコンポジット粉末、
粉末冶金の用途に通常の金属粉末(MLV)である成分II、及び
通常の元素粉末である成分III
を含有する金属粉末混合物により達成された。小片状物の製造と微粉砕の工程は、2つの工程を、個々の目的(小片状物の製造、粉砕)に合わせた条件下に、1つの同じ装置内で連続して実施することにより組み合わせることができる。
【0010】
更にこの課題は、成分I:DIN 51045-1により膨張計を用いて最初の収縮最大が達成される温度まで測定して、その収縮が同じ化学組成物と同じ平均粒径D50を有し、噴霧化により製造される金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末の収縮の1.05倍であり、その際、試験すべき粉末は収縮を測定する前に理論密度の50%の圧縮密度まで圧縮される金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末;粉末冶金の用途に通常の金属粉末(MAC)である成分II及び/又は機能性添加剤である成分IIIを含有する金属粉末混合物により達成された。
【0011】
通常の粉末から所望の密度(50%)を有する取り扱い可能な生成物を製造することができなかったとしても、例えば圧縮助剤の使用により、より高い密度も可能である。しかし、この場合の密度は、圧縮粉の同じ"金属密度"であり、かつMAC粉末と圧縮助剤の平均密度ではない。
【0012】
微粉砕の際に形成される硬質相は、製造された粉末中で微粉砕された形で直ちに存在する。従って、成分I中に存在する形成相(例えば、酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物)は、通常製造される粉末よりも著しく微細かつ均質に分布して得られる。これは不連続に挿入された同じタイプの相と比較して更に高い焼結活性を生じる。これにより、本発明による金属粉末混合物の焼結性も改善される。このような微分散した包含物を有する粉末は、特に目的とする酸素を粉砕工程の際に添加する場合に得られ、かつ極めて微細に分布した酸化物の形成を生じる。更に、ODS−粒子として適切であり、かつ粉砕工程の際に機械的均質化と分散化を受ける目的とする粉砕助剤を使用できる。
【0013】
本発明の金属粉末混合物は、あらゆる粉末冶金成形プロセスにおける使用に適切である。粉末冶金成形プロセスとは、本発明の意味する範囲内では、加圧成形、焼結、スリップキャスティング、テープキャスティング、湿式粉末噴霧、粉末圧延(冷間、熱間又は温間粉末圧延)、ホットプレス、ホットアイソタクティック成形(Hot Isostatic Pressing、短くはHIP)、焼結−HIP、粉末床の焼結、コールドアイソタクチック成形(CIP)、特にグリーンマシーニング、溶射及び溶着溶接を用いるプロセスを意味する。
【0014】
粉末冶金成形法での金属粉末混合物の使用は、加工特性、物理特性及び材料特性において著しい差異を生じ、かつ化学組成物が通常の金属粉末に匹敵するか又は同じであるにもかかわらず、改善された特性を有する成形品の製造を可能にする。
【0015】
更に純粋な溶射粉末は、成分の修復溶液として使用できる。まだ開示されていない特許明細書DE-A-10331785による純粋な凝集粉末/焼結粉末の溶射粉末としての使用は、ベース材料よりも改善された摩擦挙動と腐食挙動を有する同じタイプの表面層で成分の塗装を可能にする。これらの特性は、DE-A-10331785による粉末製造の際の機械応力の結果、合金マトリックス中で最も微細に分布したセラミック包含物(酸素に最大の親和力を有する元素の酸化物)から生じる。
【0016】
成分Iは、2工程の方法により得られる合金粉末であり、その際、まず出発粉末を小片状の粒子に変形し、かつこれは次に粉砕助剤の存在で破砕される。特に、成分Iは、ASTM C 1070-01により粒子測定装置Microtrac(登録商標) X 100を用いて測定し最大で75μm、有利には最大で25μmの平均粒径D50を有し、かつより小さな粒径を有する粉末が、より大きな平均粒径を有する出発粉末から得られる金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末であり、その際、該出発粉末の粒子を変形工程で粒径:粒子厚の比が10:1〜10000:1である小片状粒子に加工し、かつこれらの小片状粒子を更なるプロセス工程で粉砕助剤の存在で微粉砕に供する。
【0017】
粒子測定装置Microtrac(登録商標)X 100は、USAのハニーウェル社から市販されている。
【0018】
粒径:粒子厚の比を測定するために、粒径と粒子厚は光学顕微鏡法を用いて測定される。このために、小片状粉末粒子をまず透明な粘性エポキシ樹脂と、樹脂2体積部:小片状物1体積部の比で混合する。その後に、混合の際に添加される気泡がこの混合物の排気により除去される。この気泡不含混合物は、平らな支持体の上に注がれ、かつ引き続きローラーで巻かれる。このように流れ場で小片状粒子はローラーと支持体の間に優先的に並べられる。優先的な方向性は、小片状物の表面法線が、平らな支持体の表面法線に平均して平行に並ぶことに反映する。すなわち、小片状物は支持体の上に平均して平らに層状に並ぶ。
【0019】
硬化後に、支持体上に位置するエポキシ樹脂プレートから適切な大きさの試料が切り取られる。
【0020】
試料は、顕微鏡下に支持体に対して垂直と平行の両方で試験される。較正光学素子を有する顕微鏡を用い、かつ十分な粒子配向を考慮して、少なくとも50個の粒子を測定し、かつこれらの測定値の平均値が生じる。この平均値は小片状粒子の粒径を意味する。支持体と試験すべき試験体を垂直に切断した後に、粒径の測定にも使用した較正光学素子を有する顕微鏡を用いて粒子厚を測定する。支持体にできるだけ平行に配向した粒子だけを測定することに留意すべきである。粒子の全ての側面は透明な樹脂で覆われるので、適切に配向した粒子を選択し、かつ評価すべき樹脂の境界線を確実に割り当てることは難しくない。再び少なくとも50個の粒子を測定し、かつこれらの測定値から平均値が生じる。この平均値は小片状粒子の粒子厚を示している。粒径:粒子厚の比は、上記のように測定した大きさから計算される。
【0021】
この方法は、特に微細な延性の金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末を製造可能にする。この場合に、延性の金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末とは、機械応力をかけて破損させる場合に材料が損傷(材料の脆化、材料の破損)するまで可塑性延長又は変形する粉末であると解釈される。このような材料の可塑的変形は、材料依存性であり、かつ初めの長さに対して0.1%から数百%である。
【0022】
延性の度合い、つまり機械応力の作用下に可塑的に、すなわち変形し続ける材料の能力は、機械的引張試験及び/又は圧縮試験により測定又は記載できる。
【0023】
機械的引張試験により延性の度合いを決定するために、評価すべき材料から引張試験体を製造した。これは、例えば、長さの中央範囲が、試験体の全長の約30〜50%の長さにわたり約30〜50%だけ直径が短くなっている円柱形の試験体であることができる。延性試験体は、電気機械的又は電気水力学的引張試験機械のクランプ装置内に固定されている。実際の機械試験の前に、歪ゲージを試験体の真ん中に試験体の全長の約10%である測定長さの全体にわたり装入する。これらの歪ゲージは、機械的引張応力をかける間に選択された測定長さにおいて、追跡すべき長さの増大を可能にする。応力は、試験体の破損が生じるまで増大され、かつ長さの変化の可塑的割合は、歪み−応力の記録を用いて評価される。少なくとも0.1%の可塑的長さの変化を達成するこのような配列の材料は、本発明の範囲内では、延性と称される。
【0024】
同様に、約3:1の直径:厚さの比を有する円柱形の材料試験体に、市販の圧縮試験機内で機械的圧縮応力をかけることもできる。ここでも、十分な機械的圧縮応力の利用は、同じく円柱形試験体の永久的な変形を生じる。放圧し、かつ試験体を取り除いた後に、試験体の直径:厚さの比の増大が確認される。このような試験で少なくとも0.1%の可塑的変形を達成する材料も同様に、本発明の範囲内では延性と称される。
【0025】
有利には、この方法により少なくとも5%の延性度を有する微細な延性の合金粉末が製造される。
【0026】
更に分解可能ではない合金粉末又は金属粉末の分解能力は、機械的、機械化学的及び/又は化学的に作用し、粉砕工程で目的を定めて添加又は生産される粉砕助剤の使用により改善できる。このような方法の重要な点は、このように製造された粉末の"意図する化学組成物"を全体的に変化させず、むしろ影響も与えずに、焼結挙動又は流動性のような加工特性を改善することである。
【0027】
この方法は、最大で75μm、有利には最大で25μmの平均粒径D50を有する種々の微細な金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末の製造に適切である。
【0028】
製造された金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末は、通常は比較的に小さな平均粒径D50により傑出している。有利にはASTM C 1070-01(測定装置:Microtrac(登録商標) X100)により測定して、最大で15μmの平均粒径D50を有する。微細合金粉末がむしろ不利になる生成物の特性を改善する意味で(焼結した状態で特定の材料厚が酸化/腐食に良好に耐えることができる多孔質構造)、通常望ましいとされるよりも著しく高いD50値(25〜300μm)を改善された加工特性(成形、焼結)を保持しながら設定することができる。
【0029】
出発粉末として、例えば所望の金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末の組成物を既に有する粉末を使用することができる。しかし、この方法において、まず混合物比を適切に選択して所望の組成物を生じることにより、複数の出発粉末の混合物を使用することもできる。製造された金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末の組成物は、これが生成物中で残ったままである場合には更に粉砕助剤の選択によって影響を与えることもできる。
【0030】
有利には、出発粉末として、球形又は顆粒状の粒子を有し、かつASTM C 1070-01により測定して、通常は75μm以上、特に25μm以上、有利には30μm〜2000μm、有利には30μm〜1000μm又は75μm〜2000μm、又は75μm〜1000μmの平均粒径D50を有する粉末を使用できる。
【0031】
必要な出発粉末は、例えば、金属溶融物の噴霧により、かつ必要な場合には引き続きスクリーニング又は篩い分けにより得ることができる。
【0032】
出発粉末は、まず変形工程に供される。変形工程は、公知の装置、例えばロールミル、Hametagミル、高エネルギーミル又は磨砕機又は撹拌ボールミルを用いて行うことができる。方法技術パラメータの適切な選択により、特に作用物質もしくは粉末粒子の十分な可塑的変形を達成できる機械的張力の作用により、個々の粒子は、これらが最後には小片状の形を有するように変形される。その際、小片状物の厚さは有利には1〜20μmである。これは、例えば、ローラー又はハンマーミル装置内で1回負荷することにより、又は"小さな"変形工程で、例えばHametagミルもしくはSimoloyer(登録商標)内で衝撃ミルにより複数回応力を加えることにより、又は例えば磨砕機もしくはボールミル内で衝撃ミルと減摩ミルの組合せにより行うことができる。この変形の際の材料の高い応力は、細孔構造の損傷及び/又は後続の工程で材料の粉砕に用いてもよい材料の脆化を生じる。
【0033】
同様に、テープ又は"フレーク"を製造するために溶融物−冶金急速凝固法を利用することもできる。よって、これらは前記の粉砕に適切である機械的に製造される小片状物である。
【0034】
変形工程が実施される装置、粉砕媒体及び他の粉砕条件は、有利には磨砕及び/又は酸素もしくは窒素との反応の際に生じる不純物が出来るだけ少なく、かつ生成物の使用にとって臨界の大きさを下回るように又は材料に適切な規格内であるように選択される。
【0035】
これは、例えば変形工程の際に、粉砕容器の材料及び粉砕媒体の適切な選択及び/又は酸化と窒化を妨げる気体の使用及び/又は保護溶剤の添加により達成できる。
【0036】
この方法の特殊な実施態様では、高速凝固法で例えばいわゆる"溶融紡糸"によって冷却により溶融物から直接に形成されるように、又は適切に冷却しておいた1つ以上のローラーの間で小片状物(フレーク)が直接に形成されるように小片状粒子が製造される。
【0037】
変形工程で得られた小片状粒子は粉砕に供される。ここでは、一方では粒径:粒子厚の比が変わり、その際一般に1:1〜100:1、有利には1:1〜10:1の粒径:粒子厚の比を有する一次粒子(解凝集の後に得られるべき)が得られる。
【0038】
他方で、最大で75μm、有利には最大で25μmの所望の平均粒径は、粉砕しにくい粒状凝集物が新たに生じることなく設定される。
【0039】
粉砕ミルは例えばミル、偏心振動性ミル内、またローラープレス内、押出機又は種々の運動速度と加圧速度により材料を小片に分解する同様の装置内で行うことができる。
【0040】
粉砕ミルは、粉砕助剤の存在で行われる。粉砕助剤として、例えば液体助剤、ワックス及び/又は脆性粉末を使用できる。この場合に粉砕助剤は、機械的、化学的又は機械化学的作用を有することができる。金属粉末が十分に脆性である場合には、更なる粉砕助剤の添加は不要になり、この場合に金属粉末は効率的にその独自の粉砕助剤である。
【0041】
例えば、助剤はパラフィン油、パラフィンワックス、金属粉末、合金粉末、金属硫化剤、金属塩、有機酸の塩及び/又はウレア粉末であることができる。
【0042】
脆性粉末又は相は、機械的粉砕助剤として作用し、かつ例えば、合金粉末、元素粉末、硬質材料粉末、炭化物粉末、ケイ化物粉末、酸化物粉末、ホウ化物粉末、窒化物粉末又は塩粉末の形で使用することができる。例えば、予備粉砕した元素粉末及び/又は合金粉末を使用し、これを使用した粉砕しにくい出発粉末と一緒に所望の生成物粉末の組成物を生じることができる。
【0043】
脆性粉末として、有利には使用される出発組成物中で生じる元素の二元、三元及び/又はそれ以上の組成物から成る物、もしくは出発合金自体の使用が挙げられる。
【0044】
液体及び/又は容易に変形可能な粉砕助剤、例えばワックスを使用することもできる。例示的に、ヘキサンのような炭化水素、アルコール、アミン又は水性媒体が挙げられる。これらは、有利には以下の更なる加工工程に必要な及び/又は粉砕後に容易に除去できる化合物である。
【0045】
顔料製造から公知であり、かつそこでは凝集していない個々の小片状物を水環境で安定化するために使用される特異的な有機化合物を使用することもできる。
【0046】
特殊な実施態様では粉砕助剤が使用され、これは出発粉末と特異的に化学反応して粉砕を促進し、かつ/又は生成物の特定の化学組成物を調節する。これらは、例えば、1つ以上の成分だけによって所望の組成物を調節するのに必要である分解可能な化学化合物であることができる。その際、大抵は1つの構成材料もしくは1つの成分を熱プロセスにより殆ど取り除くことができる。
【0047】
粉砕助剤を別々に添加するのではなく、微粉砕の際にin-situで意図して製造することもできる。この場合に、例えば微粉砕の条件下に脆性相を形成しながら出発粉末と反応する反応ガスの添加により粉砕助剤を製造することができる。反応ガスとして有利には、水素が使用される。
【0048】
反応ガスで処理する場合に、例えば水素化物及び/又は酸化物の形成により生じる脆性相は、微粉砕が完了した後に、又は得られる微細な金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末の加工の際に、一般に相応するプロセス工程を用いて再び除去することができる。
【0049】
製造された金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末から除去されないか、又は部分的にだけしか除去されない粉砕助剤が使用される場合には、これらは有利には所望の方法で例えば機械特性を改善し、腐食しやすさを低減し、硬度を高めかつ摩耗挙動又は摩擦特性及び滑り特性を改善するような影響を材料に与えるように選択される。ここで挙げることができる一例は、硬質材料の使用であり、その際、この割合は後続の工程で硬質材料と合金成分を一緒に更に処理して、超硬合金又は硬質材料−合金コンポジットを生じるような度合いで増大する。
【0050】
変形工程と微粉砕の後に、製造された金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末の一次粒子は、ASTM C 1070-01(Microtrac(登録商標) X100)により測定して通常25μm、有利には少なくとも75μm未満、特に有利には25μm以下の平均粒径D50を有する。
【0051】
極めて微細な粒子間の公知の相互作用により、粉砕助剤を使用するにもかかわらず、所望の微細な一次粒子の形成に加えて、その粒径が最大で25μmの所望の平均粒径を著しく上回る粗い二次粒子(凝集物)の形成が生じ得る。
【0052】
従って、製造すべき生成物が(粗い)凝集物を許容しないか又は必要ではない場合には、微粉砕に続いて有利には解凝集工程が続き、その際、凝集物は分解され、かつ一次粒子が遊離される。
【0053】
解凝集は、例えば、機械応力及び/又は熱応力の形で剪断力の適用により及び/又はこの方法で一次粒子の間に導入された分離層の除去により行うことができる。用いるべき特殊な解凝集法は、凝集の度合い、意図する用途かつ極めて微細な粉末の酸化感受性ならびに最終生成物中の許容可能な不純物による。
【0054】
解凝集は、例えば機械的方法により、例えば向流ジェットミル内での処理、篩い分け、スクリーニング又は磨砕機、ニーダー又はローター・ステーター分散機内での処理により行うことができる。超音波処理、熱処理で生成されるような応力場、例えば、極低温又は高温処理により一次粒子の間に予め挿入された分離層の溶解又は変形、又は挿入しておいた又は意図的に製造した相の化学変換を使用することもできる。
【0055】
解凝集は、有利には1つ以上の液体、分散剤及び/又はバインダーの存在で行われる。このように、1〜95質量%の固形分を有するスリップ、ペースト、混練組成物又は懸濁液が得られる。固形分が30〜95質量%の場合には、これらは公知の粉末−技法、例えば、射出成形、テープキャスティング、コーティング、ホットキャスティングにより直接に処理し、次に適切な乾燥、バインダー除去及び焼結工程で最終生成物に変換することができる。
【0056】
とりわけ酸素感受性粉末の解凝集を実施するために、例えばアルゴン又は窒素のような不活性ガス下に運転される向流ジェットミルの使用が挙げられる。
【0057】
同じ平均粒径と同じ化学組成物を有し、例えば噴霧化により製造された通常の粉末と比べて、本発明により製造された金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末は一連の特殊な特性を示す。
【0058】
成分Iの金属粉末は、例えば優れた焼結特性を示す。低い焼結温度は、噴霧化により製造される粉末の場合のように、一般にほぼ同じ焼結密度を達成するために十分である。同じ焼結温度では、圧縮体の金属部分に対して、同じ圧縮密度の圧縮粉から出発してより高い焼結密度を達成できる。この増大した焼結活性は、例えば焼結工程の際に本発明の粉末の主な収縮最大を達成するまでの収縮が、通常製造される粉末の場合よりも高いこと及び/又はPZD粉末の場合には収縮の最大が生じる(標準化)温度が低いことにも反映されている。単軸成形された成形体の場合には、種々の収縮曲線が加圧方向に対して平行と垂直に得ることができる。この場合に、収縮曲線は、個々の温度での収縮の付加により計算される。ここでは、加圧方向の収縮は収縮曲線の三分の一に寄与し、かつ加圧方向に垂直の収縮は収縮曲線の三分の二に寄与する。
【0059】
成分Iの金属粉末は、1番目の収縮最大の温度に達するまでDIN 51045-1により膨張計を用いて測定したその収縮が、同じ化学組成物と同じ平均粒径D50を有し、噴霧化により製造された金属粉末、合金粉末又はコンポジット粉末の収縮の少なくとも1.05倍である金属粉末である。その際、試験すべき粉末は収縮を測定する前に理論密度の50%の圧縮密度まで圧縮される。更に、成分Iの金属粉末は、粗い粒子表面を有する粒子形状、更には比較的に良好な加圧挙動、かつ高い圧縮密度ゆえに比較的に広い粒度分布により傑出している。このことは、噴霧粉からの圧縮粉が、同じ化学組成物と同じ平均粒径D50のPZD粉末からの圧粉体よりも低い曲げ強さ(いわゆるグリーン強度)を、圧粉体のその他が同じ生産条件で有することに反映されている。
【0060】
更に、成分Iの粉末の焼結挙動は粉砕助剤の選択により目標を定めて影響させることができる。従って出発合金と比べてその低い融点ゆえに、加熱の際に既に液相を形成する1つ以上の合金を粉砕助剤として使用できる。前記液相は、粒子の再配列ならびに材料の拡散、ひいては焼結挙動又は収縮挙動を改善し、かつ比較粉末の場合と同じ焼結温度でより高い焼結密度を達成するか、又は比較粉末の場合よりも低い焼結温度で同じ焼結密度を形成する。化学的に分解可能な化合物を使用することもでき、その分解生成物は、ベース材料と一緒に、液相又は高い拡散係数を有する相を形成し凝固を促進する。
【0061】
本発明による金属粉末混合物の成分IIは、粉末冶金に使用される通常の合金粉末である。これらは、例えばDE-A-10331785の図1に記載されているような主に球状又は顆粒の形の粒子を有する粉末である。合金粉末の化学的同一性は、少なくとも2つの金属の合金により決定される。更に、通常の不純物が含有されることもある。これらの粉末は当業者に公知であり、かつ市販されている。これらの製造に関しては、多くの冶金又は化学的方法が公知である。微細な粉末を製造すべき場合には、公知の方法は金属又は合金の溶融で頻繁に開始される。金属又は合金の粗い機械的な粉砕及び微細な粉砕も"通常の粉末"の製造に頻繁に使用されるが、しかし非球形の形状の粉末粒子を生じる。基本的に機能する限り、これは粉末を製造する極めて簡単かつ効率的な方法である(W. Schatt, K. -P. Wieters in "Powder Metallurgy - Processing and Materials", EPMA European Powder Metallurgy Association, 1997, 5-10)。粒子の形状は噴霧化のタイプによっても決定的に決められる。
【0062】
溶融物の分解を噴霧化により行う場合には、作られた溶融物の液滴から噴霧化により粉末粒子が直接に形成される。冷却の種類(空気、不活性ガス、水での処理)、使用される方法パラメータ、例えば、ノズル形状、気体速度、気体温度又はノズルの材料ならびに溶融物の材料パラメータ、例えば融点及び凝固点、凝固挙動、粘度、化学組成物及びプロセス媒体との反応性に応じて、多くの可能性があるがプロセスの制限もある(W. Schatt, K. -P. Wieters in "Powder Metallurgy - Processing and Materials", EPMA European Powder Metallurgy Association, 1997, 10-23)。
【0063】
噴霧化による粉末の製造は工業的かつ経済的に重要であるので、種々の噴霧コンセプトが構築されている。要求される粉末の特性、例えば、微粒子サイズ、微粒子サイズ分布、微粒子の形状、不純物及び噴霧すべき溶融物の特性、例えば融点又は反応性ならびに認容可能なコストに応じて、特定の方法が選択される。それにもかかわらず、経済的かつ工業的観点で、粉末の特性プロフィール(微粒子分布、不純物含有量、"目的の顆粒"の収率、形状、焼結活性など)が認容可能なコストを達成するには頻繁に限界がある(W. Schatt, K. -P. Wieters in "Powder Metallurgy - Processing and Materials", EPMA European Powder Metallurgy Association, 1997, 10-23)。
【0064】
噴霧化による粉末冶金で使用される通常の合金粉末の製造は、大量のエネルギーと噴霧化ガスを使用しなくてはならない点が不利であり、この事が方法を極めて高価にしてしまう。>1400℃の融点を有する高融点合金からの特に微細な粉末の製造は、あまり経済的ではない。それというのも、一方では高融点が極めて高いエネルギー投入を前提とし、かつ他方で所望の粒子サイズを小さくするにつれてガス消費が極めて増大するからである。更に、少なくとも1つの合金元素が酸素に対して高い親和性を有する場合には、頻繁に困難が生じる。特殊に開発されたノズルの使用により、特に微細な合金粉末の製造の際に費用面での利点を可能にする。
【0065】
噴霧化による粉末冶金で使用するための通常の合金粉末の製造とは別に、いわゆる"溶融紡糸"のような他の一工程の溶融物−冶金法、すなわち冷却したローラー上での溶融物のキャスティングも使用され、これにより一般に簡単に粉砕できない薄いテープが生じる。又はいわゆる"るつぼ溶融物抽出"、すなわちプロファイルドした高速冷却ローラーを金属溶融物に浸漬する方法も使用され、その際粒子又は繊維が得られる。
【0066】
溶融物の冷却を比較的に大容積/ブロックで行う場合には、粉末冶金により加工できる合金粉末を製造するために粗い粉砕、微細な粉砕及び極めて微細な粉砕のような機械的プロセス工程が必要になる。機械的粉末製造の概要は、W. Schatt, K. -P. Wieters in "Powder Metallurgy - Processing and Materials", EPMA European Powder Metallurgy Association, 1997, 5-47に挙げられている。
【0067】
機械的粉砕、特に粒子サイズを調整する最古の方法であるようなミル内での粉砕は、工学的観点から極めて有利である。なぜならば、これは殆ど費用がかからず、かつ多くの材料に利用できるからである。しかし、例えば、小片のサイズ、材料の脆性に関して処理すべき材料に特定の要求をする。更に、粉砕を任意に続けることができない。むしろ、粉砕プロセスがより微細な粉末から開始した場合と同じである粉砕平衡が達成される。個々の粉砕材料の破砕能力に物理的な限界が達し、特に例えば低温での脆化又は粉砕助剤の作用が、粉砕挙動もしくは破砕能力をもはや改善しなかった場合には、通常の粉砕プロセスは変更される。粉末冶金で使用するための通常の合金粉末は、上記の方法により得ることができる。
【0068】
本発明の金属粉末混合物の成分IIIは、粉末冶金の用途に通常の元素粉末である。これらは例えばDE-A-10331785の図1に記載されているような主に球状、顆粒状又はフラクタルの形の粒子を有する粉末である。これらの金属粉末は元素粉末であり、すなわち、これらの粉末は主に1つの、有利には純粋な金属から成っている。粉末は通常の不純物を含有していてもよい。これらの粉末は当業者に公知であり、かつ市販されている。これらの粉末の製造は、成分IIの合金粉末の製造と同じように、更に金属のオキシド粉末の還元によっても実施できるので、手法(出発金属を使用する以外)は同じである。これらを製造するための多くの冶金プロセス又は化学的プロセスは公知である。可能性として有り得る1つの例示的方法として噴霧化が挙げられ、これは例えば、W. Schatt, K. -P. Wieters in "Powder Metallurgy - Processing and Materials", EPMA European Powder Metallurgy Association, 1997, 5-10に記載されている。粒子の形状は噴霧化のタイプによっても決定的に決められる。
【0069】
噴霧化による粉末冶金で使用するための通常の合金粉末の製造は、大量のエネルギーと噴霧化ガスを使用しなくてはならない点が不利であり、この事が方法を極めて高価にしてしまう。>1400℃の融点を有する高融点金属からの特に微細な粉末の製造は、あまり経済的ではない。それというのも、一方では高融点が極めて高いエネルギー投入を前提とし、かつ他方で所望の粒子サイズを小さくするによりガス消費が極めて増大するからである。
【0070】
噴霧化による粉末冶金の用途に通常の合金粉末の製造とは別に、いわゆる"溶融紡糸"のような他の一工程の溶融物−冶金法、すなわち冷却したローラー上での溶融物のキャスティングも使用され、これにより一般に簡単に粉砕できない薄いテープが生じる。又はいわゆる"るつぼ溶融物抽出"、すなわちプロファイルドした高速冷却ローラーを金属溶融物に浸漬する方法も使用され、その際粒子又は繊維が得られる。
【0071】
粉末冶金の用途に通常の元素粉末の製造の重要な変法は、金属酸化物又は金属塩の還元による化学的ルートである(W. Schatt, K. -P. Wieters in "Powder Metallurgy - Processing and Materials", EPMA European Powder Metallurgy Association, 1997, 23-30)。1ミクロン未満の粒子サイズを有する極めて微細な粒径は、金属の気化プロセスと縮合プロセスの組合せによって、ならびに気相反応によっても製造できる(W. Schatt, K. -P. Wieters in "Powder Metallurgy - Processing and Materials", EPMA European Powder Metallurgy Association, 1997, 39-41)。これらのプロセスは工業的に極めて高価である。
【0072】
本発明による金属粉末混合物は、次のものを含有する:
ニッケル15〜76質量%、クロム15〜45質量%、アルミニウム0〜12質量%及びチタン0〜10質量%を含有する合金である成分I 2質量%〜100質量%;
ニッケル15〜76質量%、クロム15〜45質量%、アルミニウム0〜12質量%及びチタン0〜10質量%を含有する通常の合金粉末である成分II 0質量%〜70質量%;
ニッケルから成る通常の元素粉末である成分III 20質量%〜55質量%。
【0073】
本発明の更なる実施態様では、本発明による金属粉末混合物は、次のものを含有する:
ニッケル15〜76質量%、クロム15〜45質量%、アルミニウム0〜12質量%及びチタン0〜10質量%を含有する合金である成分I 20質量%〜55質量%;
ニッケル15〜76質量%、クロム15〜45質量%、アルミニウム0〜12質量%及びチタン0〜10質量%を含有する通常の合金粉末である成分II 20質量%〜55質量%;
ニッケルから成る通常の元素粉末である成分III 25質量%〜50質量%。
【0074】
成分IとIIは、更にコバルト5〜40質量%、モリブデン及び/又はタングステン4〜15質量%、タンタル及び/又はニオブ1〜5質量%又はこれらの混合物を含有することができる。
【0075】
本発明による粉末混合物は、成分IVとして、炭素0〜3質量%、特に0.1〜1.5質量%含有していてもよい。
【0076】
成分IとIIの化学的同一性を決定する合金は、有利には以下の合金成分を含有する合金であることができる:
ニッケル31〜76質量%、
鉄0〜9質量%、
クロム15〜30質量%、
モリブデン4〜15質量%、
アルミニウム0〜1質量%、
チタン0〜1質量%、
炭素0〜1質量%;又は
ニッケル31〜76質量%、
鉄0〜9質量%、
クロム15〜30質量%、
タングステン4〜10質量%、
アルミニウム0〜1質量%、
チタン0〜1質量%、
炭素0〜1質量%;又は
ニッケル31〜76質量%、
鉄0〜9質量%、
クロム15〜30質量%、
ニオブ1〜5質量%、
アルミニウム0〜1質量%、
チタン0〜1質量%、
炭素0〜1質量%。
【0077】
本発明のもう1つの実施態様では、合金は更にタンタル1〜5質量%を含有する。このようなタンタル合金の有利な実施態様では、合金は更にコバルト10〜20質量%を含有する;又は
本発明のもう1つの実施態様では、合金はコバルト5〜25質量%を含有する。このようなコバルト合金の有利な実施態様では、アルミニウム含有量は2〜12質量%であり、かつチタン含有量は2〜10質量%である。
【0078】
これらの合金が成分Iと成分IIとして使用される場合には、ニッケル20質量%〜50質量%、特に25質量%〜40質量%を本発明による混合物の成分IIIとして使用するのが有利である。
【0079】
成分IとIIの化学密度を決定する合金は、有利には以下の合金成分を含有する合金であることができる:
ニッケル15〜40質量%、
コバルト15〜40質量%、
クロム25〜45質量%、
アルミニウム0〜5質量%、
チタン0〜7質量%;又は
ニッケル25〜33質量%、
コバルト25〜33質量%、
クロム30〜37質量%、
アルミニウム1.5〜3.5質量%、
チタン3.5〜5.5質量%。
【0080】
これらの合金を成分Iと成分IIとして使用し、ニッケル30質量%〜55質量%、特に35質量%〜50質量%を本発明による混合物の成分IIIとして使用するのが有利である。
【0081】
本発明のもう1つの実施態様では、本発明による金属粉末混合物を粉末冶金成形法に供することにより得られる成形品は、添加される成分I〜IVの合計のパーセンテージ割合から成る組成物を有する。図1には、本発明による金属粉末混合物から製造された研磨片の一般的な材料の微細構造が示されている。体積中に均質に分散している円形から楕円形(画像:黒)の孔が特徴的である。孔の大きさは一般的に1μm〜10μm、有利には1μm〜5μmである。
【0082】
本発明のもう1つの実施態様では、成形品は成分I及び/又は成分IIが主に
Ni17Co20Cr1.5Al2.5Ti、Ni17Mo15Cr6Fe5W1Co、Ni20Cr16Co2.5Ti1.5Al、
Ni2.5Fe21.5Cr9Mo3.6Nb0.2Al0.2Ti、Ni17Co15Cr5.3Mo4.2Al3.3Ti0.1C、
Ni8.5Co16Cr1.7Mo2.6W0.9Nb3.4Al3.4Ti1.7Ta0.1Zr0.1C及び
Ni53Cr20Co18Ti2.5Al1.5Fe1.5
から成るグループから選択される合金から成る。
【0083】
本発明のもう1つの実施態様では、本発明による粉末混合物は、生成物から殆ど又は完全に取り除かれる添加剤を含有し、従って、テンプレートとして機能する。この場合に、これは炭化水素又はプラスチックであることができる。適切な炭化水素は、長鎖炭化水素、例えば、低分子量のワックスのようなポリオレフィン、例えば低分子量のポリエチレンもしくはポリプロピレン、又は10〜50個の炭素原子もしくは20〜40個の炭素原子を有する飽和、又は完全もしくは部分的に不飽和の炭化水素、ワックス及びパラフィンである。適切なプラスチックは、特に低い天井温度、特に400℃未満、又は300℃未満、又は200℃未満の天井温度を有するものである。天井温度以上では、プラスチックは熱力学的に不安定であり、かつモノマーに分解する傾向がある(解重合)。適切なプラスチックは、例えば、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリアクリレート及びポリメタクリレート又はポリスチレンである。本発明の更なる実施態様では、プラスチックは有利には発泡粒子の形で、例えば、パッキング材料の生産で前駆体もしくは中間体として使用されるような発泡ポリスチレン球として使用される。昇華する傾向がある無機化合物、例えば、耐熱金属の幾つかの酸化物、特にレニウムとモリブデンの酸化物、ならびに部分的に又は完全に分解可能な化合物、例えば水素化物(Ti水素化物、Mg水素化物、Ta水素化物)、有機塩(ステアリン酸金属)又は無機塩は、同様にプレースホルダーとして機能することができる。
【0084】
従って、生成物から殆ど又は完全に取り除くことができ、かつテンプレートとして機能するこれらの添加剤の添加により、高い密度の(理論密度の(90〜100%)成分、僅かに多孔質の(理論密度の70〜90%)成分、及び高度に多孔質の(理論密度の5〜70%)成分を生産することができ、これは前記のような機能性添加剤をプレースホルダーとして含有する本発明による金属粉末混合物を粉末冶金成形法に供することにより行われる。
【0085】
生成物から殆ど又は完全に取り除くことができ、かつテンプレートとして機能するこれらの添加剤の量は、当業者には原則として周知である意図する効果のタイプと度合いによるので、僅かな実験を用いて最適な混合物に調節できる。これらの化合物が使用される場合には、プレースホルダー/テンプレートとして使用される化合物は、金属粉末混合物においてその目的に適切ないずれかの構造、すなわち、粒子の形、顆粒、粉末、球状粒子又はそのようなものとして、かつテンプレート効果を達成するために十分な大きさを有して存在しなくてはならない。
【0086】
一般に、生成物から殆ど又は完全に取り除くことができ、かつテンプレートとして機能する添加剤は、1:100〜100:1、又は1:10〜10:1又は1:2〜2:1又は1:1の金属粉末(成分I、II、IIIの合計):添加剤の比で使用される。
【0087】
本発明による粉末混合物から得られる焼結体の特性を変える添加剤を加えることもできる。これらは、例えば硬質材料、酸化物、例えば特に酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム又は酸化イットリウム又はカーバイド、例えば、タングステンカーバイド、窒化ホウ素又は窒化チタンであり、これらは有利には100:1〜1:100、又は1:1〜1:10、又は1:2〜1:7、又は1:3〜1:6.3(成分I、II、IIIの合計:硬質材料の比)の量で使用される。
【0088】
本発明の更なる実施態様では、金属粉末混合物は、成分I、II及び/又は成分IIIの合計:硬質材料の比は、100:1〜1:100、又は3:1〜1:100、又は1:1〜1:10、又は1:2〜1:7又は1:3〜1:6.3である混合物である。
【0089】
本発明の更なる実施態様では、金属粉末混合物は、比が100:1〜1:100又は1:1〜1:10又は1:2〜1:7又は1:3〜1:6.3である混合物である。
【0090】
本発明のもう1つの実施態様では、金属粉末混合物は、タングステンカーバイドが硬質材料として存在する場合には、比が100:1〜1:100又は1:1〜1:10又は1:2〜1:7又は1:3〜1:6.3である混合物である。
【0091】
更なる添加剤として、本発明による粉末混合物の加工特性、例えば加圧挙動、凝集物の強さ、グリーン強度又は再分散性のようなものを改善する添加剤が存在することもできる。これらは、ワックス、例えばポリエチレンワックス又は酸化ポリエチレンワックス、エステルワックス、例えば、モンタン酸エステル、オレイン酸エステル、リノール酸又はリノレン酸のエステル又はこれらの混合物、パラフィン、プラスチック、樹脂、例えば、ロジン、長鎖有機酸の塩、例えば、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸又はリノレン酸の金属塩、金属ステアレート及び金属パルミテート、例えば、ステアリン酸亜鉛、特にアルカリ金属及びアルカル土類金属の塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、又は滑剤であることができる。これらは、粉末加工(加圧成形、MIM、テープキャスティング、スリップキャスティング)で通常の物質であり、かつ当業者に公知である。この場合に試験すべき粉末の圧縮は、通常の加圧助剤、例えばパラフィンワックス又は他のワックス又は有機酸の塩、例えばステアリン酸亜鉛を添加しながら行うことができる。更に例えば、還元可能及び/又は分解可能な化合物、例えば、後続の加工工程で及び/又は生成物粉末の粉末冶金加工の際に粉砕した材料から少なくとも部分的に除去される水素化物、酸化物、硫化物、塩、糖ならびに所望の方法で粉末組成物を化学的に補足する残留物も挙げられる。
【0092】
本発明による粉末混合物の加圧挙動、凝集物の強度、グリーン強度又は再分散性のような加工特性を改善できる更なる添加剤は、炭化水素又はプラスチックであることができる。適切な炭化水素は、長鎖炭化水素、例えば低分子量のワックス様ポリオレフィン、低分子量のポリエチレン又はポリプロピレンならびに10〜50個の炭素原子又は20〜40個の炭素原子を有する飽和又は完全もしくは部分的に不飽和の炭化水素、ワックス及びパラフィンである。適切なプラスチックは、特に低い天井温度、特に400℃未満、又は300℃未満、又は200℃未満の天井温度を有するものである。天井温度以上では、プラスチックは熱力学的に不安定であり、かつモノマーに分解する傾向がある(解重合)。適切なプラスチックは、例えば、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリアクリレート及びポリメタクリレート又はポリスチレンである。これらの炭化水素又はプラスチックは、特に本発明による粉末混合物から得られる成形品のグリーン強度の改善に適切である。
【0093】
適切な添加剤は、W. Schatt, K.-P. Wieters in "Powder Matallurgy -Processing and Materials", EPMA Eiropean Powder Matallurgy Association, 1997, 49-51にも記載されていて、これを参照して取り入れることとする。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】図1は、本発明による金属粉末混合物から製造された研磨片の一般的な材料の微細構造を示す図である。
【0095】
以下の実施例は本発明を詳説するために使用されるが、その際、該実施例は本発明の解釈を容易にするものであって本発明を制限しないものと解釈される。
【0096】
実施例
実施例で記載されている平均粒径D50は、ASTM C 1070-01により、Honeywell/US社製のMicrotrac(登録商標) X 100を用いて測定した。
【0097】
例1:粉末冶金ニッケル合金"IN 625"
次の組成物:Ni:38%、Fe:3.2%、Cr:27.9%、Mo:11.7%、Nb: 4.7%、Al:0.3%、Ti:0.3%及びC:0.1%(表1)を有する金属溶融物の不活性ガス噴霧又は水噴霧により35μmのD50を有する粉末を製造した。
【0098】
篩い分けにより2つのフラクションを生じた。フラクション1:−106μm/+35μmもしくはフラクション2:0〜35μm。
【0099】
フラクション1は、DE-A-10331785に記載されているように、微細な粉末に加工した。この粉末はD50:20μmを有した。このように製造された粉末は、上記の成分Iに相当する。これから663gを製造すべき混合物に供給した。
【0100】
INCO社製の微細なニッケル粉末IN210337gを4μmのD50-値を有する混合物に使用した。これは成分IIIに相当する。
【0101】
加圧挙動を改善するために、粉末にパラフィン(<200μm)13gを添加し、かつこの混合物を250mlの容積を有する遊星ボールミル中で120rpmの回転速度(50%ボール充填、10mmスチールボール)で少しずつ分けて混合することにより10分間混ぜた。
【0102】
例2(比較例)
比較のために、成分IIだけ(663g)と成分III(337g)だけを含有する2つの試料タイプを同じ方法で製造した。1番目の場合(WV)は、水を噴霧した粉末(WV)を製造し、2番目の場合には同じ組成物のガスを噴霧した粉末(GV)を製造した。成分IIの粒子サイズは、D50:約20μmであった。成分IIIとして上記で使用したような同じNi粉末(IN 210)を使用した。
【0103】
更に、組成物:Ni:63%、Fe:2.5%、Cr:21.5%、Mo:9%、Nb: 3.6%、Al:0.2%、Ti:0.2%及びC:0.1%を有し、かつ約20μmのD50を有する水を噴霧した粉末KL-WVを合金にし、かつ加工して成形体にした。このように粉末混合物から得られたこの成形品の組成物は同じであった。
【0104】
次にDIN ISO 3995による試験体"グリーン強度試験体"の製造をDIN ISO 3995により600MPaの水圧プレスで単軸成形により行った。これらをそのグリーン密度とグリーン強度に関して試験した。成形体のグリーン密度は、試験体の体積(30mm×12mm×12mm)と質量(微量天秤を用いた秤量、解像度:0.1mg)から測定した。グリーン密度は、質量と体積の比から得られた。焼結した試料の密度を同様に測定したが、しかし長さを測定する前に試料の全面を平らに研削した。グリーン強度は、DIN/ISO3995により三点曲げ試験により測定した。結果は表2にまとめてある。
【0105】
この後に、水素の使用下に管状炉内で1回の試行で成形体から結合剤を除去し(2K/分で600℃まで加熱)、直後に焼結した(10K/分で1250℃、1285℃もしくは1300℃まで加熱)。
【0106】
焼結温度を1時間保持した。その後に試料を5K/分の平均冷却速度で室温に達するまで冷却した。
【0107】
得られた試料は、焼結密度と曲げ強さの特性に関して試験した(表3〜4)。
【0108】
結果から、例1(本発明による)はグリーン強度、伸び限界、破壊強度に関して利点を有した。しかしグリーン強度に関しては欠点を有した。焼結密度は、既に1250℃で理論密度の95%に達していた。一般に粉末冶金加工が初めて可能になる高いグリーン強度が特に関連する。
【0109】
【表1】

【0110】
【表2】

【0111】
注釈:
GD 成形体のグリーン密度
GF 成形体のグリーン強度
DG 引張限界(三点曲げ試験)
BF 破壊強度(三点曲げ試験)
dFmax 最大力での伸び

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次のもの:
ニッケル15〜76質量%、クロム15〜45質量%、アルミニウム0〜12質量%及びチタン0〜10質量%を含有する合金である成分I 2質量%〜100質量%;
ニッケル15〜76質量%、クロム15〜45質量%、アルミニウム0〜12質量%及びチタン0〜10質量%を含有する合金である通常の合金粉末である成分II 0質量%〜70質量%;
ニッケルから成る通常の元素粉末である成分III 20質量%〜55質量%;
を含有する金属粉末混合物であって、その際、成分IはASTM C 1070-01により粒子測定装置Microtrac(登録商標) X 100を用いて測定して最大で75μm、有利には最大で25μmの平均粒径D50を有する合金粉末であり、より大きい又はより小さな平均粒径を有する出発粉末の粒子を変形工程で加工し、その粒径:粒子厚の比が10:1〜10000:1である小片状粒子にし、かつこれらの小片状粒子は更なる工程で粉砕助剤の存在で微粉砕に供される方法により得られ;成分IIは、粉末冶金の用途に通常の合金粉末であり、かつ成分IIIは通常のニッケル粉末である、金属粉末混合物。
【請求項2】
次のもの:
ニッケル15〜76質量%、クロム15〜45質量%、アルミニウム0〜12質量%及びチタン0〜10質量%を含有する合金である成分I 2質量%〜100質量%;
ニッケル15〜76質量%、クロム15〜45質量%、アルミニウム0〜12質量%及びチタン0〜10質量%を含有する合金である通常の合金粉末である成分II 0質量%〜70質量%;
ニッケルから成る通常の元素粉末である成分III 20質量%〜55質量%;
を含有する金属粉末混合物であって、その際、成分Iはその収縮がDIN 51045-1により膨張計を用いて測定して、最初の収縮最大が達成される温度まで、同じ化学組成物と同じ平均粒径D50を有し、噴霧化により製造される合金粉末の収縮の少なくとも1.05倍であり、その際、試験すべき粉末は収縮を測定する前に理論密度の50%の圧縮密度まで圧縮される合金粉末である
を含有する金属粉末混合物。
【請求項3】
成分Iは20〜55質量%の量で、成分IIは20〜55質量%の量で、かつ成分IIIは25〜50質量%の量で含有されている、請求項1又は2に記載の金属粉末混合物。
【請求項4】
成分IとIIは、更にコバルト5〜40質量%、モリブデン及び/又はタングステン4〜15質量%、タンタル及び/又はニオブ1〜5質量%又はこれらの混合物を含有している、請求項1から3までのいずれか1項に記載の金属粉末混合物。
【請求項5】
成分IとIIの化学的同一性を決定する合金は、次の合金成分
ニッケル31〜76質量%、
鉄0〜9質量%、
クロム15〜30質量%、
モリブデン4〜15質量%、
アルミニウム0〜1質量%、
チタン0〜1質量%、
炭素0〜1質量%;又は
ニッケル31〜76質量%、
鉄0〜9質量%、
クロム15〜30質量%、
タングステン4〜10質量%、
アルミニウム0〜1質量%、
チタン0〜1質量%、
炭素0〜1質量%;又は
ニッケル31〜76質量%、
鉄0〜9質量%、
クロム15〜30質量%、
ニオブ1〜5質量%、
アルミニウム0〜1質量%、
チタン0〜1質量%、
炭素0〜1質量%
を含有している合金である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の金属粉末混合物。
【請求項6】
成分IとIIの化学的同一性を決定する合金は、次の合金成分
ニッケル15〜40質量%、
コバルト15〜40質量%、
クロム25〜45質量%、
アルミニウム0〜5質量%、
チタン0〜7質量%、
を含有している合金である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の金属粉末混合物。
【請求項7】
成分I、II及びIIIは、
Ni17Co20Cr1.5Al2.5Ti、Ni17Mo15Cr6Fe5W1Co、Ni20Cr16Co2.5Ti1.5Al、
Ni2.5Fe21.5Cr9Mo3.6Nb0.2Al0.2Ti、Ni17Co15Cr5.3Mo4.2Al3.3Ti0.1C、
Ni8.5Co16Cr1.7Mo2.6W0.9Nb3.4Al3.4Ti1.7Ta0.1Zr0.1C及び
Ni53Cr20Co18Ti2.5Al1.5Fe1.5
から成るグループから選択される組成物に相当する、請求項1又は2に記載の金属粉末混合物。
【請求項8】
通常の加工助剤又は加圧助剤を含有している、請求項1から6までのいずれか1項に記載の金属粉末混合物。
【請求項9】
硬質材料、プラスチック、炭化水素、ワックス、長鎖有機酸の塩又は滑剤が含有されている、請求項1から7までのいずれか1項に記載の金属粉末混合物。
【請求項10】
長鎖炭化水素、ワックス、パラフィン、プラスチック、完全に分解可能な水素化物、耐熱金属酸化物、有機及び/又は無機塩を含有している、請求項1から8までのいずれか1項に記載の金属粉末混合物。
【請求項11】
低分子ポリエチレン又はポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリスチレン、酸化レニウム、酸化モリブデン、水素化チタン、水素化マグネシウム、水素化タンタルを含有している、請求項1から9までのいずれか1項に記載の金属粉末混合物。
【請求項12】
請求項1から10までのいずれか1項に記載の金属粉末混合物を、粉末冶金成形法に供する、成形品の製法。
【請求項13】
粉末冶金成形法は、加圧成形、焼結、スリップキャスティング、テープキャスティング、湿式粉末噴霧、粉末圧延(冷間、熱間又は温間粉末圧延)、ホットプレス、ホットアイソタクティック成形(Hot Isostatic Pressing、短くはHIP)、焼結−HIP、粉末床の焼結、コールドアイソタクチック成形(CIP)、特にグリーンマシーニング、溶射及び溶着溶接から成るグループから選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
請求項11又は12に記載の方法により得られる成形品。
【請求項15】
請求項1から10までのいずれか1項に記載の粉末混合物から得られる成形品。
【請求項16】
Ni17Co20Cr1.5Al2.5Ti、Ni17Mo15Cr6Fe5W1Co、Ni20Cr16Co2.5Ti1.5Al、
Ni2.5Fe21.5Cr9Mo3.6Nb0.2Al0.2Ti、Ni17Co15Cr5.3Mo4.2Al3.3Ti0.1C、
Ni8.5Co16Cr1.7Mo2.6W0.9Nb3.4Al3.4Ti1.7Ta0.1Zr0.1C及び
Ni53Cr20Co18Ti2.5Al1.5Fe1.5
から成るグループから選択される組成物を有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の粉末混合物から得られる成形品。

【図1】
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【公表番号】特表2009−542916(P2009−542916A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518865(P2009−518865)
【出願日】平成19年7月9日(2007.7.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/056956
【国際公開番号】WO2008/006801
【国際公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(507239651)ハー.ツェー.スタルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (59)
【氏名又は名称原語表記】H.C. Starck GmbH
【住所又は居所原語表記】Im Schleeke 78−91, D−38642 Goslar, Germany
【Fターム(参考)】