説明

防水型信号コネクタ

【課題】
本発明は、水中でも電子機器の結合を交換できるもので特に水中で交換しても短絡することなく、電気的結合も確かで信号の授受ができる防水型信号コネクタを提供する。
【解決手段】
必要に応じて受信機能回路或いは発信機能回路に接続される液密構造の第一の発振回路部と、必要に応じて受信機能回路或いは発振機能回路に接続される液密構造の第二の発振回路部と、前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部とを着脱自在にした構造のコネクタ本体とからなり前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部と間で信号のやりとりができ且つ前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部とは水中でも着脱できるようにしたことを特徴とする防水型信号コネクタ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方が必要に応じて受信機能回路部或いは発信回路機能部に接続され、他方も必要に応じて受信機能回路部或いは発信機能回路部に接続され、水中で脱着ができる液密構造の発信回路部を備えた防水型信号コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般には信号線を途中で脱着する場合、空気中(陸上)で行うのが通常であるが、電子機器、所謂電子製品は水中でも利用するストロボなどがあるが、このような水中のストロボの場合、水中で信号線を脱着できる方が他のストロボ等と交換する場合大変便利である。従来のものは水中で交換するのは電気的に短絡する危険性もあり、従って、信号を伝達するのに水中を考慮して電子機器を交換することに余り配慮されていなかった。
【0003】
特許文献1は、防水型のコネクタであるが、此のコネクタは防水を考慮しているが、水中でコネクタ相互を着脱できる構造を提案しているので無く、単に防水構造を提案しているもので、此の特許文献1の場合、水中で脱着できたとしても電気回路部分が浸水するので危険である。また、信号を相互に送受信する中継のコネクタとしての機能も考慮していないものである。
【特許文献1】特開2008−004297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする問題点は、水中で電気的信号線に繋がっている電子機器を他の電子機器に交換する場合、電気的短絡が生ぜず、交換後も良好な通信ができる防水型信号コネクタが存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の防水型信号コネクタは、必要に応じて受信機能回路或いは発信機能回路に接続される液密構造の第一の発振回路部と、必要に応じて受信機能回路或いは発振機能回路に接続される液密構造の第二の発振回路部と、前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部とを着脱自在にした構造のコネクタ本体とからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
必要に応じて受信機能回路或いは発信機能回路に接続される液密構造の第一の発振回路部と、必要に応じて受信機能回路或いは発振機能回路に接続される液密構造の第二の発振回路部と、前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部とを着脱自在にした構造のコネクタ本体とからなり前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部と間で信号のやりとりができ且つ前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部とは水中でも着脱できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、液密構造の第一の発振回路部と液密構造の第二の発振回路部とを共振結合できるようにしているので従って信号の授受も良好で水没による短絡も生じないことを目的としているものである。また必要に応じて第一の発振回路部と第二の発振回路部を結合するコネクタ本体を液密構造とすることも可能な目的である。
【実施例】
【0008】
以下に、図1を参照して本発明の実施例に係る防水型信号コネクタについて説明する。
1は第一の発振回路部であって、この第一の発振回路部1は第二の発振回路部21と電気的に対峙している。第一の発振回路部1は此の場合LC共振回路でこの回路の端末は発信機能回路に接続されている。又、第一の発振回路部1は絶縁性のコード5に敷設され、其の先端は断面凹型で円形の受器2を構成している。受器2は周囲には受器ネジ3が形成してあって、又更に鍔には内側ネジ4を形成している。
【0009】
前記受器2は電気的絶縁性を有する材質でコード5と一体的で例えばプラスチック等で形成する。前記受器2の前記第二の発振回路部21側には凹所6が環状に形成され、この凹所6に対向する円形の締付器7の環状の突起8がOリング9を介して挿入されるようになっている。締付器7はプラスチック等で電気的絶縁性を有する。
【0010】
前記締付器7の周囲には締付ネジ10が設けてあって、この締付ネジ10を内側ネジ4にねじ込み締め付けると、前記0リング9を介在して同時に突起8が凹所6に突入して締め付け固定が完了する。此の場合締付ネジ10は極力薄く構成し第一の発振回路部1のコイルLと前記第二の発振回路部21のコイルLとが電気的に接続できるように前記受器2の薄型化とともに十分考慮された材料と構造を採用するものとすることはもちろんで有る。
尚前記第二の発振回路部21側は機構上の構成は同一なので同一番号を付して説明を省略する。
【0011】
前記11は円筒形の締付菅でこの締付菅11の内側には締付菅ネジ12が切ってある。此の締付菅11は前記第一の発振回路部1と第二の発振回路部21をネジ込んで取り付けるもので、この取付で前記第一の発振回路部1と第二の発振回路部21とは両コイルLを電気的に対向配置される構造に形成できる。そして、受器2、締付器7、Oリング9,締付菅11でコネクタ本体14を構成している。
【0012】
次に水中で電子機器に接続されている第一の発振回路部1と第二の発振回路部21とを結合する場合、予め受器2には0リング9を介して締付ネジ10がねじ込み固定されていて同じように第二の発振回路部21側も受器2に0リング9を介して締付ネジ10がねじ込み固定されているので、両発振回路部1,21の受器ネジ3に締付菅11の締付菅ネジ12を締め付けて固定する。之によって液密に固定できる。
【0013】
尚、締付菅11より第一の発振回路部1と第二の発振回路部21を外す場合は前記締付菅11を緩めれば外すことができる。また、図ではLC発振回路を用いたが信号が授受できれば他の発振回路でもよいこともちろんである。又コード5は受器2と液密構造で構成されていることももちろんである。更に、第一の発振回路部側が電子機器の端子箇所を構成しても良く、実施例に限られないものである。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明の防水型信号コネクタは水中の使用に限らず、防水効果があるので陸上の使用でもよいものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例1に係る防水型信号コネクタを分解断面概略図である。
【符号の説明】
【0016】
1 第一の発振回路部
2 受器
3 受器ネジ
4 内側ネジ
5 コード
6 凹所
7 締付器
8 突起
9 Oリング
10 締ネジ
11 締付菅
12 締付菅ネジ
14 コネクタ本体
21 第二の発振回路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
必要に応じて受信機能回路或いは発信機能回路に接続される液密構造の第一の発振回路部と、必要に応じて受信機能回路或いは発振機能回路に接続される液密構造の第二の発振回路部と、前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部とを着脱自在にした構造のコネクタ本体とからなり前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部と間で信号のやりとりができ且つ前記第一の発振回路部と前記第二の発振回路部とは水中でも着脱できるようにしたことを特徴とする防水型信号コネクタ。

【図1】
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【公開番号】特開2009−231070(P2009−231070A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−75483(P2008−75483)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(507022606)シーアンドシー・サンパック株式会社 (71)
【Fターム(参考)】