説明

障害情報管理方法および障害情報管理プログラム

【課題】瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴の記録を省略せずに保存し、データエラー等を生じさせる障害原因の追究や復旧作業等を正確に行なう。
【解決手段】主信号パッケージ103a,103bを送信元とする障害発生通知の各々を監視制御パッケージ101が有する記憶手段110の瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に時系列に沿って漏れなく循環的に記憶させ、かつ、記憶済みの各障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知の各々を瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に記憶済みの各障害発生通知に対応させて瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理方法と障害情報管理プログラムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置としては、既に、図13に示すような基幹伝送装置が公知である。
【0003】
この基幹伝送装置100は制御対象となるデバイス102a,102b,・・・に生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージ101に障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス102a,102b,・・・毎の主信号パッケージ103a,103b,・・・と、各主信号パッケージ103a,103b,・・・からの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部をユーザ端末あるいは上位監視システム等の上位装置104に送信する監視制御パッケージ101を備える。
【0004】
監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105と各主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・とは、マイクロプロセッサ105の装置内バス107とマイクロプロセッサ106a,106b,・・・の装置内バス108a,108b,・・・を介して相互に情報伝達可能に接続され、更に、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105は、装置外部用インターフェイス109を介して上位装置104のマイクロプロセッサと相互に情報伝達可能に接続されている。
【0005】
監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105はROMやRAMおよび不揮発メモリ等からなる記憶手段110を備え、また、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・もROMやRAMおよび不揮発メモリ等からなる記憶手段111a,111b,・・・を備える。
【0006】
主信号パッケージ103a,103b,・・・の記憶手段111a,111b,・・・には、制御対象となるデバイス102a,102b,・・・をマイクロプロセッサ106a,106b,・・・で駆動制御するための制御プログラムやデバイス102a,102b,・・・に生じた障害や障害の復旧をマイクロプロセッサ106a,106b,・・・を用いて検出するためのプログラム等が格納され、監視制御パッケージ101の記憶手段110には、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送られた障害発生通知や障害復旧通知を収集して処理し、更に、上位装置104のマイクロプロセッサに転送するための監視制御パッケージ用プログラム等が格納されている。
【0007】
また、上位装置104は、図14に示されるように、ユーザ端末あるいは上位監視システム等として機能する通常のパーソナルコンピュータもしくはワークステーションによって構成され、演算処理用のマイクロプロセッサ112と、マイクロプロセッサ112の起動プログラム等を記憶したROM113、および、各種のパラメータ等を記憶した不揮発性メモリ114と、演算データの一時記憶等に利用されるRAM115と、大容量記憶装置としてのハードディスク117、ならびに、基幹伝送装置100の監視制御パッケージ101に接続するためのインターフェイス116等を備え、マイクロプロセッサ112の入出力回路118には、マン・マシン・インターフェイスとして機能するキーボード119およびマウス120と、マシン・マン・インターフェイスとして機能するモニタ121が接続されている。
【0008】
上位装置104の記憶手段の一部を構成するハードディスク117には、上位装置104のマイクロプロセッサ112を駆動制御して様々なアプリケーションを実行させるためのアプリケーションプログラムや監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105から送信されたデータを処理するための上位装置用プログラム等が格納されている。
【0009】
より具体的には、監視制御パッケージ101の記憶手段110に格納された監視制御パッケージ用プログラムは、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信された障害発生通知を監視制御パッケージ101の記憶手段110に設けられたデータ一時記憶領域に時系列に沿って漏れなく循環的に記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・から送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害発生通知を記憶手段110のデータ一時記憶領域から削除する一方、障害発生通知を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が主信号パッケージ103a,103b,・・・から送信されなかった場合には、当該障害発生通知を警報発生履歴として上位装置104に転送した後、この障害発生通知を記憶手段110のデータ一時記憶領域から削除して記憶手段110の警報発生履歴記憶テーブル122に警報発生履歴として記憶させるように構成されている。
【0010】
なお、障害発生通知が記憶されてからの経過時間を各障害発生通知毎に計測するための計測手段としては、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105のマシンクロック等を計数するカウンタ等を利用するのが一般的である。
【0011】
そして、監視制御パッケージ101から警報発生履歴として送信された障害発生通知は、上位装置104のマイクロプロセッサ112によって受信され、上位装置用プログラムによって制御される上位装置104のマイクロプロセッサ112が、この障害発生通知を上位装置104の記憶手段であるハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123に警報発生履歴として記憶させる。
【0012】
更に、監視制御パッケージ101の警報発生履歴記憶テーブル122に既に警報発生履歴として記憶された障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・から送信される障害復旧通知が監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105によって検出された場合には、監視制御パッケージ用プログラムに従って制御されるマイクロプロセッサ105が、この障害復旧通知を警報発生履歴記憶テーブル122に既に警報発生履歴として記憶されている障害発生通知と対応させて警報復旧履歴として警報発生履歴記憶テーブル122に記憶させると共に、この障害復旧通知を警報復旧履歴として上位装置104に転送する。
【0013】
そして、監視制御パッケージ101から警報復旧履歴として送信された障害復旧通知は、上位装置104のマイクロプロセッサ112によって受信され、上位装置用プログラムで制御される上位装置104のマイクロプロセッサ112が、この障害復旧通知を上位装置104の記憶手段であるハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123に記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させる。ハードディスク117の警報発生履歴記憶テーブル123や監視制御パッケージ101の警報発生履歴記憶テーブル122に記憶された警報発生履歴と警報復旧履歴はモニタ121に表示してオペレータが参照することが可能である。
【0014】
従って、予め設定された時間が経過しても復旧しなかった障害に関連した障害発生通知と其の障害復旧通知は警報発生履歴および警報復旧履歴として監視制御パッケージ101の記憶領域110に設けられた警報発生履歴記憶テーブル122と上位装置104のハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123の各々に保存されるが、予め設定された時間が経過する前に復旧した障害に関連した障害発生通知と其の障害復旧通知つまり瞬時に解消した障害発生通知(以下、瞬時障害発生履歴という)や其れに関連した障害復旧通知(以下、瞬時障害復旧履歴という)に関しては、監視制御パッケージ101の警報発生履歴記憶テーブル122にもデータ一時記憶領域にも上位装置104の警報発生履歴記憶テーブル123にも全く保存されないといった不都合が生じる。
【0015】
このようにして瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴の記録を省略するのは、本来、障害発生時の過渡状態における障害発生と復旧動作の繰り返しによる警報の多発を回避するためであるが、瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴を不用意に削除してしまうと、データエラー等を生じさせる障害が警報として認識されず、障害発生後の障害原因の追究や復旧作業等の保守に支障を来たすことがある。
【0016】
短時間で復旧する障害を無視する点に関しては、特許文献1−2等に記載される通りである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開平9−64829号公報(段落0007)
【特許文献2】特開2000−331266号公報(段落0004)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
そこで、本発明の目的は、瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴の記録を省略せずに保存し、データエラー等を生じさせる障害原因の追究や復旧作業等を正確に行なうことのできる障害情報管理方法および障害情報管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の障害情報管理方法は、デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理方法であり、前記目的を達成するため、特に、
前記各主信号パッケージを送信元とする障害発生通知の各々を、少なくとも前記監視制御パッケージと前記上位装置のうちの少なくとも何れか一方が有する記憶手段に時系列に沿って漏れなく循環的に記憶させると共に、
記憶済みの各障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知の各々を、前記記憶済みの各障害発生通知に対応させて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とした構成を有する。
【0020】
本発明の障害情報管理プログラムは、デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理プログラムであり、前記と同様の目的を達成するため、
前記監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に転送する警報発生履歴登録転送手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に転送する警報復旧履歴登録転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記監視制御パッケージから受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、前記監視制御パッケージから受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成される。
【0021】
また、障害情報管理プログラムは、監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を上位装置に瞬時障害発生履歴として転送する瞬時障害発生履歴登録転送手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に瞬時障害復旧履歴として転送する瞬時障害復旧履歴登録転送手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に警報発生履歴として転送する警報発生履歴登録転送手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に警報復旧履歴として転送する警報復旧履歴登録転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記監視制御パッケージから瞬時障害発生履歴として受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、前記監視制御パッケージから瞬時障害復旧履歴として受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記監視制御パッケージから警報発生履歴として受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、前記監視制御パッケージから警報復旧履歴として受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成されるものであってもよい。
【0022】
あるいは、障害情報管理プログラムは、監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、各主信号パッケージから送信された障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく上位装置に転送する障害発生通知転送手段、および、前記障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って前記各主信号パッケージから送信された障害復旧通知の各々を時系列に沿って漏れなく前記上位装置に転送する障害復旧通知転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成されるのであってもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明の障害情報管理方法および障害情報管理プログラムは、主信号パッケージを送信元とする障害発生通知の各々を、少なくとも監視制御パッケージと上位装置のうちの少なくとも何れか一方が有する記憶手段に時系列に沿って漏れなく循環的に記憶させ、かつ、記憶済みの各障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知の各々を記憶済みの各障害発生通知に対応させて記憶するようにしているため、瞬時に解消した障害の障害発生通知(瞬時障害発生履歴)や其れに関連した障害復旧通知(瞬時障害復旧履歴)が省略されることなく少なくとも監視制御パッケージの記憶手段もしくは上位装置記憶手段の何れかに保存される。
よって、オペレータは、これらの瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴に基いて、データエラー等を生じさせる障害原因の追究や復旧作業等を正確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の障害情報管理方法および障害情報管理プログラムを適用した一実施形態の基幹伝送装置と其の上位装置について簡略化して示した機能ブロック図である。
【図2】同実施形態の主信号パッケージにおけるマイクロプロセッサの処理の概略を示したフローチャートである。
【図3】同実施形態の監視制御パッケージ用プログラムの構成の概略を示したフローチャートである。
【図4】同実施形態の監視制御パッケージ用プログラムの構成の概略を示したフローチャートの続きである。
【図5】同実施形態の監視制御パッケージ用プログラムの構成の概略を示したフローチャートの続きである。
【図6】同実施形態の上位装置用プログラムの構成の概略を示したフローチャートである。
【図7】同実施形態の上位装置用プログラムの構成の概略を示したフローチャートの続きである。
【図8】同実施形態の監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルの論理的な構成の一例を示した概念図である。
【図9】同実施形態の監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルの論理的な構成の一例を示した概念図である。
【図10】計測手段の一部として機能する経過時間計測用レジスタと状態記憶フラグとの対応関係を示した概念図である。
【図11】本発明の障害情報管理方法および障害情報管理プログラムを適用した他の一実施形態の基幹伝送装置と其の上位装置について簡略化して示した機能ブロック図である。
【図12】本発明の障害情報管理方法および障害情報管理プログラムを適用した更に他の一実施形態の基幹伝送装置と其の上位装置について簡略化して示した機能ブロック図である。
【図13】公知の基幹伝送装置と其の上位装置について簡略化して示した機能ブロック図である。
【図14】公知の上位装置について簡略化して示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、発明を実施するための形態について幾つかの例を挙げ、図面を参照して具体的に説明する。
【0026】
図1は本発明の障害情報管理方法および障害情報管理プログラムを適用した一実施形態の基幹伝送装置と其の上位装置について簡略化して示した機能ブロック図である。
【0027】
この基幹伝送装置1は、制御対象となるデバイス102a,102b,・・・に生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージ101に障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス102a,102b,・・・毎の主信号パッケージ103a,103b,・・・と、各主信号パッケージ103a,103b,・・・からの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部をユーザ端末あるいは上位監視システム等の上位装置2に送信する監視制御パッケージ101とを備える。
【0028】
監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105と各主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・とはマイクロプロセッサ105の装置内バス107とマイクロプロセッサ106a,106b,・・・の装置内バス108a,108b,・・・を介して相互に情報伝達可能に接続され、更に、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105は装置外部用インターフェイス109を介して上位装置2のマイクロプロセッサと相互に情報伝達可能に接続されている。
【0029】
監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105はROMやRAMおよび不揮発メモリ等からなる記憶手段110を備え、また、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・もROMやRAMおよび不揮発メモリ等からなる記憶手段111a,111b,・・・を備える。
【0030】
主信号パッケージ103a,103b,・・・の記憶手段111a,111b,・・・には、制御対象となるデバイス102a,102b,・・・をマイクロプロセッサ106a,106b,・・・で駆動制御するための制御プログラムやデバイス102a,102b,・・・に生じた障害や障害の復旧をマイクロプロセッサ106a,106b,・・・を用いて検出するためのプログラム等が格納され、監視制御パッケージ101の記憶手段110には、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送られた障害発生通知や障害復旧通知を収集して処理し、更に、上位装置2のマイクロプロセッサに転送するための監視制御パッケージ用プログラム等が格納されている。
【0031】
上位装置2は、図14に示される従来例の上位装置104と同様に、ユーザ端末あるいは上位監視システム等として機能する通常のパーソナルコンピュータもしくはワークステーション等によって構成され、演算処理用のマイクロプロセッサ112と、マイクロプロセッサ112の起動プログラム等を記憶したROM113、および、各種のパラメータ等を記憶した不揮発性メモリ114と、演算データの一時記憶等に利用されるRAM115と、大容量記憶装置としてのハードディスク117、ならびに、基幹伝送装置100の監視制御パッケージ101に接続するためのインターフェイス116等を備え、マイクロプロセッサ112の入出力回路118には、マン・マシン・インターフェイスとして機能するキーボード119およびマウス120と、マシン・マン・インターフェイスとして機能するモニタ121が接続されている。
【0032】
上位装置2の記憶手段の一部を構成するハードディスク117には、上位装置2のマイクロプロセッサ112を駆動制御して様々なアプリケーションを実行させるためのアプリケーションプログラムや監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105から送信されたデータを処理するための上位装置用プログラム等が格納されている。
【0033】
より具体的には、監視制御パッケージ101の記憶手段110に格納された監視制御パッケージ用プログラムは、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105を、監視制御パッケージ101が有する記憶手段110に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信された障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、この計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を監視制御パッケージ101が有する記憶手段110に設けられた警報発生履歴記憶テーブル122に警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を上位装置2に警報発生履歴として転送する警報発生履歴登録転送手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信される障害復旧通知を警報発生履歴記憶テーブル122に記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報発生履歴記憶テーブル122に警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を上位装置2に転送する警報復旧履歴登録転送手段として機能させるための監視制御パッケージ用プログラムである。
【0034】
なお、障害発生通知が瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に記憶されてからの経過時間を各障害発生通知毎に計測するための計測手段としては、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105のマシンクロック等を計数するカウンタ等を利用するのが一般的である。
【0035】
そして、監視制御パッケージ101から警報発生履歴として送信された障害発生通知は、上位装置2のマイクロプロセッサ112によって受信され、上位装置用プログラムによって制御されることで上位装置2の警報発生履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ112が、この障害発生通知を上位装置2の記憶手段であるハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123に警報発生履歴として記憶させる。
【0036】
更に、監視制御パッケージ101の警報発生履歴記憶テーブル122に既に警報発生履歴として記憶された障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・から送信される障害復旧通知が監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105によって検出された場合には、監視制御パッケージ用プログラムに従って制御されることで警報復旧履歴登録転送手段として機能するマイクロプロセッサ105が、この障害復旧通知を警報発生履歴記憶テーブル122に既に警報発生履歴として記憶されている障害発生通知と対応させて警報復旧履歴として警報発生履歴記憶テーブル122に記憶させると共に、この障害復旧通知を警報復旧履歴として上位装置2に転送する。
【0037】
そして、監視制御パッケージ101から警報復旧履歴として送信された障害復旧通知は、上位装置2のマイクロプロセッサ112によって受信され、上位装置用プログラムで制御されることで警報復旧履歴登録手段として機能する上位装置2のマイクロプロセッサ112が、この障害復旧通知を上位装置2の記憶手段であるハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123に記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報発生履歴記憶テーブル123に警報復旧履歴として記憶させる。
【0038】
ハードディスク117の警報発生履歴記憶テーブル123や監視制御パッケージ101の警報発生履歴記憶テーブル122に記憶された警報発生履歴と警報復旧履歴、および、監視制御パッケージ101の記憶手段110に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に記憶された瞬時障害発生履歴と瞬時障害復旧履歴は、モニタ121に表示してオペレータが参照することが可能である。
【0039】
図2は主信号パッケージ103a,103b,・・・におけるマイクロプロセッサ106a,106b,・・・の処理の概略を示したフローチャート、図3〜図5は監視制御パッケージ用プログラムの構成の概略を示したフローチャート、図6〜図7は上位装置用プログラムの構成の概略を示したフローチャートである。
また、図8は監視制御パッケージ101が有する記憶手段110に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル124の論理的な構成の一例を示した概念図、図9は監視制御パッケージ101が有する記憶手段110に設けられた警報発生履歴記憶テーブル122の論理的な構成の一例を示した概念図である。
【0040】
次に、主信号パッケージ103a,103b,・・・におけるマイクロプロセッサ106a,106b,・・・の処理の概略を示した図2のフローチャートと、監視制御パッケージ用プログラムの構成の概略を示した図3〜図5のフローチャート、および、上位装置用プログラムの構成の概略を示した図6〜図7のフローチャートと図8〜図9の概念図を参照して、この実施形態における障害情報管理方法および障害情報管理プログラム、ならびに、瞬時障害発生履歴登録手段,計測手段,瞬時障害復旧履歴登録手段,警報発生履歴登録転送手段,警報復旧履歴登録転送手段として機能する監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105の処理動作と、警報発生履歴登録手段,警報復旧履歴登録手段として機能する上位装置2のマイクロプロセッサ112の処理動作について具体的に説明する。
【0041】
まず、主信号パッケージ103aのマイクロプロセッサ106aは、制御対象となるデバイス102aにおける障害の発生の有無と障害の復旧の有無を所定周期毎に判定しており(図2のステップa1〜ステップa2)、デバイス102aおける障害の発生が検知された場合には監視制御パッケージ101に宛てて当該主信号パッケージ103aのパッケージ名と障害の意味合いを表す障害発生通知として機能する障害コードを送信する一方(ステップa4)、デバイス102aにおける障害の復旧が検知された場合には、監視制御パッケージ101に宛てて当該主信号パッケージ103aのパッケージ名と障害復旧の意味合いを表す障害復旧通知として機能する障害復旧コードを送信する(ステップa5)。
【0042】
また、制御対象となるデバイス102aにおける障害の発生も障害の復旧も検知されなければ、主信号パッケージ103aのマイクロプロセッサ106aは、監視制御パッケージ101を経由して上位装置2から入力される制御信号と、この制御信号を実行するために必要とされる記憶手段111aの制御プログラムとに従って、制御対象となるデバイス102aを駆動制御する(ステップa3)。
【0043】
主信号パッケージ103bにおけるマイクロプロセッサ106bの処理動作は、制御対象となるデバイスが異なる点を除き、上述した主信号パッケージ103aにおけるマイクロプロセッサ106aの場合と同様である。
無論、主信号パッケージやデバイスの数に格別の制限はなく、第3,第4,第5・・・の主信号パッケージやデバイスがあっても構わない。
【0044】
一方、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105は、電源投入時の初期化処理によって瞬時障害発生履歴最終アドレス記憶レジスタIに瞬時障害発生履歴記憶テーブル124における最終使用アドレスつまり最も最近に瞬時障害発生履歴としての障害コードを記憶させたアドレスの値を設定し、また、警報発生履歴最終アドレス記憶レジスタJには、警報発生履歴記憶テーブル122における最終使用アドレスつまり最も最近に警報発生履歴としての障害コードを記憶させたアドレスの値を設定する(図3のステップb1)。
【0045】
次いで、瞬時障害発生履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ105が主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・からの障害コードの入力の有無を判定する(ステップb2)。
【0046】
ここで、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・からのパッケージ名と障害コードの入力が検出されてステップb2の判定結果が真となった場合には、瞬時障害発生履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ105が瞬時障害発生履歴最終アドレス記憶レジスタIの値を1インクリメントし(ステップb3)、レジスタIの現在値が瞬時障害発生履歴記憶テーブル124における瞬時障害発生履歴の最大記憶可能数Mを超えているか否かを判定する(ステップb4)。
【0047】
瞬時障害発生履歴最終アドレス記憶レジスタIの現在値が瞬時障害発生履歴記憶テーブル124における瞬時障害発生履歴の最大記憶可能数Mを超えておらずステップb4の判定結果が偽となった場合には、瞬時障害発生履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ105は、レジスタIの現在値によって示される瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスにステップb2の処理で検出したパッケージ名と障害コードを瞬時障害発生履歴として記憶させ(ステップb6)、また、レジスタIの現在値が瞬時障害発生履歴記憶テーブル124における瞬時障害発生履歴の最大記憶可能数Mを超えていてステップb4の判定結果が真となった場合には、瞬時障害発生履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ105は、レジスタIの現在値を改めて1に初期化し(ステップb5)、レジスタIの現在値によって示される瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスつまり瞬時障害発生履歴記憶テーブル124の先頭アドレスにステップb2の処理で検出したパッケージ名と障害コードを瞬時障害発生履歴として上書きして循環的に記憶させる(ステップb6)。
【0048】
次いで、計測手段として機能するマイクロプロセッサ105が、瞬時障害発生履歴最終アドレス記憶レジスタIの現在値に対応する経過時間計測用レジスタR(I)の値を0に初期化して瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスIに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間の計測を開始すると共に(ステップb7)、レジスタIの現在値に対応する状態記憶フラグF(I)に値1をセットすることにより、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスIに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間が予め設定された時間Tに達していないことを記憶する(ステップb8)。
カウンタとして機能する経過時間計測用レジスタR(I)と状態記憶フラグF(I)とは整数Iの値を仲立ちとして図10の概念図に示すようにして一対一に対応し、更に、このIの値を仲立ちとして、図8の瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスIに記憶されたパッケージ名や障害コードの組み合わせとも一対一に対応する。
【0049】
なお、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・からのパッケージ名や障害コードの入力が検出されずにステップb2の判定結果が偽となった場合には、ステップb3〜ステップb8の処理は非実行とされ、瞬時障害発生履歴登録手段は作動しない。
【0050】
次いで、計測手段として機能するマイクロプロセッサ105は、テーブル検索指標iの値を一旦0に初期化し(ステップb9)、該指標iの値を1インクリメントした後(ステップb10)、指標iの現在値が瞬時障害発生履歴の最大記憶可能数Mを超えているか否かを判定し(ステップb11)、超えていなければ、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに記憶されたパッケージ名や障害コードの組み合わせと一対一に対応する状態記憶フラグF(i)の値を参照して、その値が1であるのか0であるのかを判定する(ステップb12)。
【0051】
状態記憶フラグF(i)の値が1であってステップb12の判定結果が真となった場合には、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間が予め設定された時間Tに達していないことを意味するので、計測手段として機能するマイクロプロセッサ105は、テーブル検索指標iの値に基いて、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに記憶されたパッケージ名や障害コードの組み合わせと一対一に対応する経過時間計測用レジスタR(i)の現在値を読み込み(ステップb13)、該レジスタR(i)の値を1インクリメントして経過時間計測用レジスタR(i)に更新記憶させる(ステップb14)。
つまり、経過時間計測用レジスタR(i)の現在値にマイクロプロセッサ105の1処理周期を乗じた値が、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間ということになる。
【0052】
次いで、マイクロプロセッサ105は、経過時間計測用レジスタR(i)の現在値によって示される時間が予め設定された時間Tに達しているか否かを判定する(ステップb15)。
【0053】
経過時間計測用レジスタR(i)の現在値によって示される時間が予め設定された時間Tに達しておらずステップb15の判定結果が偽となった場合には、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに瞬時障害発生履歴として記憶されたパッケージ名や障害コードの組み合わせを警報発生履歴記憶テーブル122に警報発生履歴として記憶させる必要はない。
従って、この場合、マイクロプロセッサ105は再びステップb10の処理に復帰し、テーブル検索指標iの値を1インクリメントして上記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
【0054】
また、状態記憶フラグF(i)の値が0であってステップb12の判定結果が偽となった場合には、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間が既に設定時間Tに達しており、この瞬時障害発生履歴が既に警報発生履歴記憶テーブル122に警報発生履歴として記憶されていることを意味するので、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに瞬時障害発生履歴として記憶されたパッケージ名や障害コードの組み合わせを警報発生履歴記憶テーブル122に警報発生履歴として重複させて記憶させることは許されない。
従って、この場合もステップb13〜ステップb21の処理は非実行とされ、マイクロプロセッサ105は、再びステップb10の処理に復帰してテーブル検索指標iの値を1インクリメントし、上記と同様の処理操作を繰り返し実行することになる。
【0055】
一方、ステップb15の判定結果が真となり、経過時間計測用レジスタR(i)の現在値によって示される時間が予め設定された時間Tに達していることが明らかとなった場合には、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間が当該時点で初めて予め設定された時間Tに達したこと、更に言えば、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに瞬時障害発生履歴としての障害発生通知が記憶されてからの経過時間が予め設定された時間Tに達しても此の障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかったことを意味する。
従って、この場合、警報発生履歴登録転送手段として機能するマイクロプロセッサ105は、警報発生履歴最終アドレス記憶レジスタJの値を1インクリメントし(ステップb16)、レジスタJの現在値が警報発生履歴記憶テーブル122における報発生履歴の最大記憶可能数Nを超えているか否かを判定する(ステップb17)。
【0056】
レジスタJの現在値が警報発生履歴記憶テーブル122における報発生履歴の最大記憶可能数Nを超えておらずステップb17の判定結果が偽となった場合には、警報発生履歴登録転送手段として機能するマイクロプロセッサ105は、レジスタJの現在値によって示される警報発生履歴記憶テーブル122のアドレスに瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに記憶されたパッケージ名や障害コードの組み合わせを警報発生履歴として記憶させ(ステップb19)、また、レジスタJの現在値が警報発生履歴記憶テーブル122における報発生履歴の最大記憶可能数Nを超えていてステップb17の判定結果が真となった場合には、警報発生履歴登録転送手段として機能するマイクロプロセッサ105は、レジスタJの現在値を改めて1に初期化し(ステップb18)、レジスタJの現在値によって示される警報発生履歴記憶テーブル122のアドレスつまり警報発生履歴記憶テーブル122の先頭アドレスに瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに記憶されたパッケージ名や障害コードの組み合わせを警報発生履歴として上書きして循環的に記憶させる(ステップb19)。
【0057】
次いで、警報発生履歴登録転送手段として機能するマイクロプロセッサ105は、警報発生履歴記憶テーブル122のアドレスJに記憶したパッケージ名や障害コードの組み合わせを警報発生履歴として上位装置2に宛てて転送し(ステップb20)、テーブル検索指標iの現在値に対応する状態記憶フラグF(i)に値0をセットすることにより、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに瞬時障害発生履歴として記憶されたパッケージ名や障害コードの組み合わせが警報発生履歴として警報発生履歴記憶テーブル122に記憶されたことを記憶する。
この際、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスiに現時点で記憶されているパッケージ名や障害コードの組み合わせである瞬時障害発生履歴を瞬時障害発生履歴記憶テーブル124から削除するといった処理は行なわない。
【0058】
一方、上位装置2のマイクロプロセッサ112は、電源投入時の初期化処理によって警報発生履歴最終アドレス記憶レジスタLに警報発生履歴記憶テーブル123における最終使用アドレスつまり最も最近に警報発生履歴としての障害コードを記憶させたアドレスを設定する処理を完了している(図6のステップc1)。
【0059】
監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105から送信されたパッケージ名や障害コードの組み合わせ即ち警報発生履歴は、ステップc2の判定処理において上位装置2のマイクロプロセッサ112によって検知される。
【0060】
次いで、警報発生履歴登録手段として機能する上位装置2のマイクロプロセッサ112が警報発生履歴最終アドレス記憶レジスタLの値を1インクリメントし(ステップc3)、レジスタLの現在値が警報発生履歴記憶テーブル123における報発生履歴の最大記憶可能数Pを超えているか否かを判定する(ステップc4)。
【0061】
レジスタLの現在値が警報発生履歴記憶テーブル123における報発生履歴の最大記憶可能数Pを超えておらずステップc4の判定結果が偽となった場合には、警報発生履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ112は、レジスタLの現在値によって示される警報発生履歴記憶テーブル123のアドレスに監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105から送信されたパッケージ名や障害コードの組み合わせを警報発生履歴として記憶させ(ステップc6)、また、レジスタLの現在値が警報発生履歴記憶テーブル123における報発生履歴の最大記憶可能数Pを超えていてステップc4の判定結果が真となった場合には、警報発生履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ112は、レジスタLの現在値を改めて1に初期化し(ステップc5)、レジスタLの現在値によって示される警報発生履歴記憶テーブル123のアドレスつまり警報発生履歴記憶テーブル123の先頭アドレスに監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105から送信されたパッケージ名や障害コードの組み合わせを警報発生履歴として上書きして循環的に記憶させる(ステップc6)。
【0062】
警報発生履歴記憶テーブル123の構成は其の規模が大きい点を除いて監視制御パッケージ101の警報発生履歴記憶テーブル122と同様である(図9参照)。
【0063】
また、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・がデバイス102a,102b,・・・における障害の復旧を検知して監視制御パッケージ101に宛てて主信号パッケージ103a,103b,・・・のパッケージ名と障害復旧コードを送信した場合には(図2のステップa5参照)、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105が図5のステップb22の判定処理で此れを検出する。
【0064】
次いで、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105は、図8に示されるような瞬時障害発生履歴記憶テーブル124を検索し、ステップb22の処理で検出したパッケージ名とステップb22の処理で検出した障害復旧コードに対応する障害コードの組み合わせを瞬時障害発生履歴として記憶した瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスを求め(ステップb23)、このアドレスをアドレス記憶レジスタkに記憶させる(ステップb24)。
特定の障害を表す障害コードと此の障害の復旧を表す障害復旧コードは一対一の対応関係にあるので、障害復旧コードに基いて其の原因となった障害コードを特定することが可能である。
【0065】
次いで、マイクロプロセッサ105は、アドレス記憶レジスタkの値で特定される状態記憶フラグF(k)の値を参照し、その値が1であるのか0であるのか、つまり、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスkに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間が予め設定された時間Tに達しているのかいないのかを判定することになる(ステップb25)。
【0066】
状態記憶フラグF(k)の値が1であれば瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスkに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間が予め設定された時間Tに達していないこと、つまり、計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間Tに達する前に障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されたことを意味するので、瞬時障害復旧履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ105は、ステップb22の処理で検出した障害復旧コードをアドレス記憶レジスタkの値で特定される瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスに瞬時障害復旧履歴として記憶させる(ステップb30)。
【0067】
例えば、図8および図10の例において、ステップb22の判定処理で監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105が主信号パッケージ103bのマイクロプロセッサ106bから障害復旧コードD1’を受信したとするなら、障害復旧コードD1’に基いて此の障害復旧コードD1’に対応する障害コードD1が特定され、図8に示されるような瞬時障害発生履歴記憶テーブル124からパッケージ名103bと障害コードD1の組み合わせを記憶したアドレスの値4が求められてアドレス記憶レジスタkに記憶される(ステップb23〜ステップb24参照)。
図10に示されるように、状態記憶フラグF(4)の値は1であり、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレス4に瞬時障害発生履歴としての障害コードD1が記憶されてからの経過時間が予め設定された時間Tに達していないこと、つまり、計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間Tに達する前に主信号パッケージ103bからの障害コードD1に対応する障害復旧コードD1’が検出されたことが明らかとなるので(ステップb25参照)、この障害復旧コードD1’は瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレス4に瞬時障害復旧履歴として記憶されることになる(ステップb30参照)。
【0068】
また、状態記憶フラグF(k)の値が0であってステップb25の判定結果が偽となった場合には、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレスkに瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間が予め設定された時間Tを越えていること、つまり、計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間Tに達してから障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されたこと、要するに、このパッケージ名および障害復旧コードに対応する障害コードが既に警報発生履歴記憶テーブル122に警報発生履歴として記憶されていることを意味するので、警報復旧履歴登録転送手段として機能するマイクロプロセッサ105は、図9に示されるような警報発生履歴記憶テーブル122を検索し、ステップb22の処理で検出したパッケージ名とステップb22の処理で検出した障害復旧コードに対応する障害コードの組み合わせを警報発生履歴として記憶した警報発生履歴記憶テーブル122のアドレスを求め(ステップb26)、このアドレスをアドレス記憶レジスタkに記憶させる(ステップb27)。
【0069】
次いで、警報復旧履歴登録転送手段として機能するマイクロプロセッサ105は、ステップb22の処理で検出した障害復旧コードをアドレス記憶レジスタkの値で特定される警報発生履歴記憶テーブル122のアドレスに警報復旧履歴として記憶させ(ステップb28)、更に、警報発生履歴記憶テーブル122のアドレスkに記憶した警報復旧履歴つまりステップb22の処理で検出したパッケージ名とステップb22の処理で検出した障害復旧コードを上位装置2に宛てて転送する(ステップb29)。
【0070】
例えば、図8〜図10の例において、ステップb22の判定処理で監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105が主信号パッケージ103aのマイクロプロセッサ106aから障害復旧コードA1’を受信したとするなら、障害復旧コードA1’に基いて此の障害復旧コードA1’に対応する障害コードA1が特定され、図8に示されるような瞬時障害発生履歴記憶テーブル124からパッケージ名103aと障害コードA1の組み合わせを記憶したアドレスの値1が求められてアドレス記憶レジスタkに記憶される(ステップb23〜ステップb24参照)。
図10に示されるように、状態記憶フラグF(1)の値は0であり、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のアドレス1に瞬時障害発生履歴としての障害コードA1が記憶されてからの経過時間が予め設定された時間Tを越えていること、つまり、計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間Tに達してから主信号パッケージ103aからの障害コードA1に対応する障害復旧コードA1’が検出されたことが明らかとなる(ステップb25参照)。
従って、この場合は、更に、図9に示されるような警報発生履歴記憶テーブル122からパッケージ名103aと障害コードA1の組み合わせを記憶したアドレスの値1が求められてアドレス記憶レジスタkに記憶され(ステップb26〜ステップb27参照)、前述の障害復旧コードA1’は警報発生履歴記憶テーブル122のアドレス1に警報復旧履歴として記憶されることになる(ステップb28参照)。また、警報発生履歴記憶テーブル122のアドレス1に記憶された警報復旧履歴つまり主信号パッケージ名103aと障害復旧コードA1’は上位装置2に宛てて転送される(ステップb29参照)。
【0071】
この実施形態では警報発生履歴として記憶された障害コードに対応する障害復旧コードを警報復旧履歴として警報発生履歴記憶テーブル122にのみ記憶させるようにしているが(図8および図9参照)、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124の瞬時障害復旧履歴の欄に同じ障害復旧コードを記憶させるようにしてもよい。
【0072】
監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105から送信されたパッケージ名や障害復旧コードの組み合わせ即ち警報復旧履歴は、図6のステップc7の判定処理において上位装置2のマイクロプロセッサ112によって検知される。
【0073】
次いで、警報復旧履歴登録手段として機能する上位装置2のマイクロプロセッサ112がハードディスク117内の警報発生履歴記憶テーブル123を検索し、ステップc7の処理で検出したパッケージ名とステップc7の処理で検出した障害復旧コードに対応する障害コードの組み合わせを警報発生履歴として記憶した警報発生履歴記憶テーブル123のアドレスを求め(ステップc8)、このアドレスをアドレス記憶レジスタqに記憶させる(ステップc9)。
特定の障害を表す障害コードと此の障害の復旧を表す障害復旧コードは一対一の対応関係にあるので、障害復旧コードに基いて其の原因となった障害コードを特定することが可能である。
【0074】
そして、警報復旧履歴登録手段として機能するマイクロプロセッサ112は、ステップc7の処理で検出した障害復旧コードをアドレス記憶レジスタqの値で特定される警報発生履歴記憶テーブル123のアドレスに警報復旧履歴として記憶させる(ステップc10)。
【0075】
警報発生履歴記憶テーブル123の構成は其の規模が大きい点を除いて監視制御パッケージ101の警報発生履歴記憶テーブル122と同様である(図9参照)。
【0076】
以上に述べた処理が所定周期毎に繰り返し実行されることにより、デバイス102a,102b,・・・に生じた障害の内、予め設定された時間Tが経過する前に復旧した障害に対応した障害コードからなる障害発生通知すなわち瞬時障害発生履歴と此の障害の復旧に対応した障害復旧コードからなる障害復旧通知すなわち瞬時障害復旧履歴の全てと、予め設定された時間Tが経過しても復旧しなかった障害に対応した障害コードからなる障害発生通知の全てが、監視制御パッケージ101の記憶手段110に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に時系列で記憶される一方(図8参照)、予め設定された時間Tが経過しても復旧しなかった障害に対応した障害コードからなる障害発生通知すなわち警報発生履歴と此の障害の復旧に対応した障害復旧コードからなる障害復旧通知すなわち警報復旧履歴の全てが、監視制御パッケージ101の記憶手段110に設けられた警報発生履歴記憶テーブル122と上位装置2のハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123(図9参照)に共に記憶されることになる。
【0077】
警報発生履歴記憶テーブル123の内容を確認したければ、オペレータは、上位装置2のキーボード119やマウス120を操作して上位装置2のマイクロプロセッサ112に表示指令を入力する。
【0078】
表示指令の入力は図7におけるステップc11の判定処理において上位装置2のマイクロプロセッサ112によって検知され、データ表示制御手段として機能するマイクロプロセッサ112がハードディスク117の警報発生履歴記憶テーブル123のデータを読み出し、その内容つまり予め設定された時間Tが経過しても復旧しなかった障害に対応した障害コードからなる障害発生通知すなわち警報発生履歴と此の障害の復旧に対応した障害復旧コードからなる障害復旧通知すなわち警報復旧履歴の全てを、例えば図9に示すようにしてモニタ121に表示する(ステップc12)。
【0079】
また、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124の内容を確認したければ、オペレータは、上位装置2のキーボード119やマウス120を操作して上位装置2のマイクロプロセッサ112に詳細表示指令を入力する。
【0080】
詳細表示指令の入力は図7におけるステップc13の判定処理において上位装置2のマイクロプロセッサ112によって検知され、データ表示制御手段として機能するマイクロプロセッサ112がインターフェイス116および監視制御パッケージ101の装置外部用インターフェイス109等を介して監視制御パッケージ101の記憶手段110から瞬時障害発生履歴記憶テーブル124のデータを読み込み(ステップc14)、その内容つまり予め設定された時間Tが経過する前に復旧した障害に対応した障害コードからなる障害発生通知すなわち瞬時障害発生履歴と此の障害の復旧に対応した障害復旧コードからなる障害復旧通知すなわち瞬時障害復旧履歴の全てと、予め設定された時間Tが経過しても復旧しなかった障害に対応した障害コードからなる障害発生通知の全てを、例えば図8に示すようにしてモニタ121に表示する(ステップc15)。
既に述べた通り、この実施形態においては、警報発生履歴として記憶された障害コードに対応する障害復旧コードを警報復旧履歴として警報発生履歴記憶テーブル122にのみ記憶させるようにしているが(図8および図9参照)、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124の瞬時障害復旧履歴の欄にも障害復旧コードを記憶させるようにした場合にあっては、例えば、図8の図表における右欄の第1行の「−」に代えて「A1’」が、また、第2行の「−」に代えて「B1’」が、そして、第3行の「−」に代えて「C1’」が表示されることになる。
【0081】
以上に述べた通り、この実施形態にあっては、瞬時に解消した障害の障害発生通知(瞬時障害発生履歴)や其れに関連した障害復旧通知(瞬時障害復旧履歴)が省略されることなく監視制御パッケージ101の記憶手段110に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に保存され、オペレータは、必要に応じて瞬時障害発生履歴記憶テーブル124の内容を上位装置2のモニタ121に表示させることができるので、これらの瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴に基いて、データエラー等を生じさせる障害原因の追究や復旧作業等を正確に行なうことができる。
【0082】
また、瞬時に解消した障害の障害発生通知(瞬時障害発生履歴)や其れに関連した障害復旧通知(瞬時障害復旧履歴)と、予め決められた時間Tを越えても解消しなかった障害の障害発生通知(警報発生履歴)や其れに関連した障害復旧通知(警報復旧履歴)とを弁別してモニタ121に表示させることができる。
【0083】
しかも、瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴を記憶するテーブルと警報発生履歴や警報復旧履歴を記憶するテーブルとを分離して設けているので、多発する性質の瞬時障害によって警報発生履歴や警報復旧履歴の記憶領域が侵害されるといった事態を避けることができる。
【0084】
図11は本発明の障害情報管理方法および障害情報管理プログラムを適用した他の一実施形態の基幹伝送装置3と其の上位装置4について簡略化して示した機能ブロック図である。
【0085】
図11に示した基幹伝送装置3のハードウェア上の構成は図1に示した基幹伝送装置1と同様であり、また、図11に示した上位装置4のハードウェア上の構成は図1に示した上位装置2や図14に示した上位装置104と同様であるが、上位装置4の記憶手段であるハードディスク117に警報発生履歴記憶テーブル123に加えて瞬時障害発生履歴記憶テーブル125を設けている点が図1に示した実施形態と相違する。
【0086】
この実施形態にあっては、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105を、監視制御パッケージ101が有する記憶手段110に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信された障害発生通知つまりパッケージ名と障害コードの組み合わせの各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を上位装置4に瞬時障害発生履歴として転送する瞬時障害発生履歴登録転送手段、瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、この計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間Tに達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信される障害復旧通知すなわちパッケージ名と障害復旧コードの組み合わせが検出された場合に、当該障害復旧通知を監視制御パッケージ101が有する記憶手段110に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として瞬時障害発生履歴記憶テーブル124に記憶させると共に当該障害復旧通知を上位装置4に瞬時障害復旧履歴として転送する瞬時障害復旧履歴登録転送手段、計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間Tに達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を監視制御パッケージ101が有する記憶手段110に設けられた警報発生履歴記憶テーブル122に警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を上位装置4に警報発生履歴として転送する警報発生履歴登録転送手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信される障害復旧通知を監視制御パッケージ101が有する記憶手段110に設けられた警報発生履歴記憶テーブル122に記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報発生履歴記憶テーブル122に警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を上位装置4に警報復旧履歴として転送する警報復旧履歴登録転送手段として機能させる。
【0087】
また、上位装置4のマイクロプロセッサ112を、監視制御パッケージ101から瞬時障害発生履歴として受信した障害発生通知を上位装置4のハードディスク117に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル125に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、監視制御パッケージ101から瞬時障害復旧履歴として受信した障害復旧通知を上位装置4のハードディスク117に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル125に既に障害発生履歴として記憶されている障害発生通知と対応させて瞬時障害発生履歴記憶テーブル125に瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、監視制御パッケージ101から警報発生履歴として受信した障害発生通知を上位装置4のハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123に警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、監視制御パッケージ101から警報復旧履歴として受信した障害復旧通知を上位装置4のハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123に既に警報発生履歴として記憶されている障害発生通知と対応させて警報発生履歴記憶テーブル123に警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる。
【0088】
このような構成を適用した場合には、瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴の転送のために最初に述べた実施形態と比較して基幹伝送装置3と上位装置4との間の通信量が増大するが、通信帯域を十分に確保することによって、最初に述べた実施形態と同等の作用・効果を達成することができる。
【0089】
また、瞬時障害発生履歴記憶テーブル125のデータをモニタ121に定常的に表示し、瞬時障害発生履歴記憶テーブル125のデータが書き換えられる度にモニタ121の表示を書き換えることができるので、オペレータは、リアルタイムで瞬時障害の発生状況を確認して迅速に保守を実行することが可能となる。
【0090】
監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105を瞬時障害発生履歴登録転送手段,計測手段,瞬時障害復旧履歴登録転送手段,警報発生履歴登録転送手段および警報復旧履歴登録転送手段として機能させるための監視制御パッケージ用プログラムや上位装置4のマイクロプロセッサ112を瞬時障害発生履歴登録手段,瞬時障害復旧履歴登録手段,警報発生履歴登録手段および警報復旧履歴登録手段として機能させるための上位装置用プログラムは、図3〜図5に示した監視制御パッケージ用プログラムや図6〜図7に示した上位装置用プログラムをモデファイすることで容易に実現できるものであるから、プログラムに関わる詳細な説明は省略する。
【0091】
図12は本発明の障害情報管理方法および障害情報管理プログラムを適用した更に他の一実施形態の基幹伝送装置5と其の上位装置6について簡略化して示した機能ブロック図である。
【0092】
図12に示した基幹伝送装置5のハードウェア上の構成は図1に示した基幹伝送装置1と同様であり、また、図12に示した上位装置6のハードウェア上の構成は図1に示した上位装置2や図14に示した上位装置104と同様であるが、上位装置6の記憶手段であるハードディスク117に警報発生履歴記憶テーブル123と瞬時障害発生履歴記憶テーブル125を設け、監視制御パッケージ101の瞬時障害発生履歴記憶テーブル124や警報発生履歴記憶テーブル122を廃止している点が図1や図11に示した実施形態と相違する。
【0093】
この実施形態にあっては、監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105を、主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信された障害発生通知つまりパッケージ名と障害コードの組み合わせの各々を時系列に沿って漏れなく上位装置6に転送する障害発生通知転送手段、および、各障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・から送信された障害復旧通知つまりパッケージ名と障害復旧コードの組み合わせの各々を時系列に沿って漏れなく上位装置6に転送する障害復旧通知転送手段として機能させる。
【0094】
また、上位装置6のマイクロプロセッサ112を、上位装置6が有するハードディスク117に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル125に主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・を送信元として送信された障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、瞬時障害発生履歴記憶テーブル125に各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、この計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間Tに達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・を送信元として送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を上位装置6が有するハードディスク117に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブル125に既に記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として瞬時障害発生履歴記憶テーブル125に記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間Tに達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・を送信元として送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を上位装置6が有するハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123に警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って主信号パッケージ103a,103b,・・・のマイクロプロセッサ106a,106b,・・・を送信元として送信される障害復旧通知を上位装置6が有するハードディスク117に設けられた警報発生履歴記憶テーブル123に既に記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報発生履歴記憶テーブル123に警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる。
【0095】
このような構成を適用した場合も、瞬時障害発生履歴や瞬時障害復旧履歴の転送のために最初に述べた実施形態と比較して基幹伝送装置5と上位装置6との間の通信量が増大するが、通信帯域を十分に確保することによって、最初に述べた実施形態と同等の作用・効果を達成することができる。
【0096】
また、瞬時障害発生履歴記憶テーブル125のデータをモニタ121に定常的に表示し、瞬時障害発生履歴記憶テーブル125のデータが書き換えられる度にモニタ121の表示を書き換えることができるので、オペレータは、リアルタイムで瞬時障害の発生状況を確認して迅速に保守を実行することが可能となる。
【0097】
しかも、監視制御パッケージ101内に瞬時障害発生履歴記憶テーブルや警報発生履歴記憶テーブルを設ける必要がないので、監視制御パッケージ101における記憶手段110の記憶容量は僅かなもので済み、監視制御パッケージ101の生産コストを低減できるメリットがある。
【0098】
監視制御パッケージ101のマイクロプロセッサ105を障害発生通知転送手段および障害復旧通知転送手段として機能させるための監視制御パッケージ用プログラムや上位装置6のマイクロプロセッサ112を瞬時障害発生履歴登録手段,計測手段,瞬時障害復旧履歴登録手段,警報発生履歴登録手段および警報復旧履歴登録手段として機能させるための上位装置用プログラムは、図3〜図5に示した監視制御パッケージ用プログラムや図6〜図7に示した上位装置用プログラムをモデファイすることで容易に実現できるものであるから、プログラムに関わる詳細な説明は省略する。
【0099】
以上に開示した実施形態の一部または全部は、以下の付記に示す記載によって適切に表現され得るが、発明を実施するための形態や発明の技術思想は、これらのものに制限されるものではない。
【0100】
〔付記1〕
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理方法であって、
前記各主信号パッケージを送信元とする障害発生通知の各々を、少なくとも前記監視制御パッケージと前記上位装置のうちの少なくとも何れか一方が有する記憶手段に時系列に沿って漏れなく循環的に記憶させると共に、
記憶済みの各障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知の各々を、前記記憶済みの各障害発生通知に対応させて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とした基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【0101】
〔付記2〕
前記記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害復旧通知を瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる一方、
瞬時障害発生履歴を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合には、当該障害発生通知を前記記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させ、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させることを特徴とした付記1記載の基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【0102】
〔付記3〕
前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる一方、
瞬時障害発生履歴を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合には、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させ、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させることを特徴とした付記1または付記2記載の基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【0103】
〔付記4〕
前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる一方、
瞬時障害発生履歴を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合には、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させ、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させることを特徴とした付記1または付記2記載の基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【0104】
〔付記5〕
前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害復旧通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる一方、
瞬時障害発生履歴を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合には、当該障害発生通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させ、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させることを特徴とした付記1または付記2記載の基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【0105】
〔付記6〕
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理プログラムであって、
前記監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に転送する警報発生履歴登録転送手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に転送する警報復旧履歴登録転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記監視制御パッケージから受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、前記監視制御パッケージから受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成される障害情報管理プログラム。
【0106】
〔付記7〕
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理プログラムであって、
前記監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に瞬時障害発生履歴として転送する瞬時障害発生履歴登録転送手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に瞬時障害復旧履歴として転送する瞬時障害復旧履歴登録転送手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に警報発生履歴として転送する警報発生履歴登録転送手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に警報復旧履歴として転送する警報復旧履歴登録転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記監視制御パッケージから瞬時障害発生履歴として受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、前記監視制御パッケージから瞬時障害復旧履歴として受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記監視制御パッケージから警報発生履歴として受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、前記監視制御パッケージから警報復旧履歴として受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成される障害情報管理プログラム。
【0107】
〔付記8〕
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理プログラムであって、
前記監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、前記各主信号パッケージから送信された前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく前記上位装置に転送する障害発生通知転送手段、および、前記障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って前記各主信号パッケージから送信された障害復旧通知の各々を時系列に沿って漏れなく前記上位装置に転送する障害復旧通知転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成される障害情報管理プログラム。
【0108】
〔付記9〕
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置であって、
前記監視制御パッケージに、前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段と、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段と、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段と、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に転送する警報発生履歴登録転送手段と、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に転送する警報復旧履歴登録転送手段とを備えたことを特徴とする基幹伝送装置。
【0109】
〔付記10〕
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置であって、
前記監視制御パッケージに、前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に瞬時障害発生履歴として転送する瞬時障害発生履歴登録転送手段と、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段と、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に瞬時障害復旧履歴として転送する瞬時障害復旧履歴登録転送手段と、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に警報発生履歴として転送する警報発生履歴登録転送手段と、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に警報復旧履歴として転送する警報復旧履歴登録転送手段とを備えたことを特徴とする基幹伝送装置。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明は、デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信して少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置に適用できる。
【符号の説明】
【0111】
1 基幹伝送装置
2 上位装置
3 基幹伝送装置
4 上位装置
5 基幹伝送装置
6 上位装置
100 従来型の基幹伝送装置
101 監視制御パッケージ
102a,102b デバイス
103a,103b 主信号パッケージ
104 上位装置
105 マイクロプロセッサ
106a,106b マイクロプロセッサ
107 装置内バス
108a,108b 装置内バス
109 装置外部用インターフェイス
110 記憶手段
111a,111b 記憶手段
112 マイクロプロセッサ
113 ROM
114 不揮発性メモリ
115 RAM
116 インターフェイス
117 ハードディスク
118 入出力回路
119 キーボード
120 マウス
121 モニタ
122 警報発生履歴記憶テーブル
123 警報発生履歴記憶テーブル
124 瞬時障害発生履歴記憶テーブル
125 瞬時障害発生履歴記憶テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理方法であって、
前記各主信号パッケージを送信元とする障害発生通知の各々を、少なくとも前記監視制御パッケージと前記上位装置のうちの少なくとも何れか一方が有する記憶手段に時系列に沿って漏れなく循環的に記憶させると共に、
記憶済みの各障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知の各々を、前記記憶済みの各障害発生通知に対応させて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とした基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【請求項2】
前記記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害復旧通知を瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる一方、
瞬時障害発生履歴を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合には、当該障害発生通知を前記記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させ、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させることを特徴とした請求項1記載の基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【請求項3】
前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる一方、
瞬時障害発生履歴を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合には、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させ、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させることを特徴とした請求項1または請求項2記載の基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【請求項4】
前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる一方、
瞬時障害発生履歴を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合には、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させ、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルおよび前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させることを特徴とした請求項1または請求項2記載の基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【請求項5】
前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測し、その経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合には、当該障害復旧通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる一方、
瞬時障害発生履歴を記憶してからの経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合には、当該障害発生通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させ、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させることを特徴とした請求項1または請求項2記載の基幹伝送装置の障害情報管理方法。
【請求項6】
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理プログラムであって、
前記監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に転送する警報発生履歴登録転送手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に転送する警報復旧履歴登録転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記監視制御パッケージから受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、前記監視制御パッケージから受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成される障害情報管理プログラム。
【請求項7】
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理プログラムであって、
前記監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に瞬時障害発生履歴として転送する瞬時障害発生履歴登録転送手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に瞬時障害復旧履歴として転送する瞬時障害復旧履歴登録転送手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させると共に当該障害発生通知を前記上位装置に警報発生履歴として転送する警報発生履歴登録転送手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記監視制御パッケージが有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させると共に当該障害復旧通知を前記上位装置に警報復旧履歴として転送する警報復旧履歴登録転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記監視制御パッケージから瞬時障害発生履歴として受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、前記監視制御パッケージから瞬時障害復旧履歴として受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記監視制御パッケージから警報発生履歴として受信した障害発生通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、前記監視制御パッケージから警報復旧履歴として受信した障害復旧通知を前記上位装置に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成される障害情報管理プログラム。
【請求項8】
デバイスに生じた障害や障害の復旧を検知して監視制御パッケージに障害発生通知や障害復旧通知を送信する各デバイス毎の主信号パッケージと、前記各主信号パッケージからの障害発生通知や障害復旧通知を受信し、少なくとも其の一部を上位装置に送信する監視制御パッケージとを備えた基幹伝送装置の障害情報管理プログラムであって、
前記監視制御パッケージのマイクロプロセッサを、前記各主信号パッケージから送信された前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく前記上位装置に転送する障害発生通知転送手段、および、前記障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って前記各主信号パッケージから送信された障害復旧通知の各々を時系列に沿って漏れなく前記上位装置に転送する障害復旧通知転送手段として機能させる監視制御パッケージ用プログラムと、
前記上位装置のマイクロプロセッサを、前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに前記障害発生通知の各々を時系列に沿って漏れなく循環的に瞬時障害発生履歴として記憶させる瞬時障害発生履歴登録手段、各瞬時障害発生履歴が記憶されてからの経過時間を各瞬時障害発生履歴毎に計測する計測手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達する前に当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出された場合に、当該障害復旧通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた瞬時障害発生履歴記憶テーブルに記憶済みの瞬時障害発生履歴と対応させて瞬時障害復旧履歴として記憶させる瞬時障害復旧履歴登録手段、前記計測手段によって計測される経過時間が予め設定された時間に達しても当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知が検出されなかった場合に、当該障害発生通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに警報発生履歴として記憶させる警報発生履歴登録手段、および、当該障害発生通知に対応する障害の復旧の検知に伴って送信される障害復旧通知を前記上位装置が有する記憶手段に設けられた警報発生履歴記憶テーブルに記憶済みの警報発生履歴と対応させて警報復旧履歴として記憶させる警報復旧履歴登録手段として機能させる上位装置用プログラムとによって構成される障害情報管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−80181(P2012−80181A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−221005(P2010−221005)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】