説明

雨水排水システムにおける透水管の埋設方法及び埋設装置

【課題】 土留め矢板等を用いることなく透水管を効率的に埋設できるようにする。
【解決手段】 埋設すべき透水管30の下端部に掘削刃42付き底蓋40を取り付けて、内・外周面に螺旋翼15、16を備えた円筒状ケーシング10内に収容する。この円筒状ケーシング10上端を回転キャップ20に連結して、これらを一体に回転させて、ケーシング10を地盤中に推進する。ケーシング10が所定の深度に達したとき、回転キャップ20を外し、透水管30の上端にガイド付きキャップを被せ、その状態で透水管30とケーシング10間に砂を投入する。砂の投入後ケーシング10を引き上げつつ、掘削方向と逆回転させることで、投入した砂を下方に推進するとともに締め固める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水排水システムにおける透水管(又は浸透管)の埋設方法及びこれに使用する埋設装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、雨水を集水して地下に排水したり、或いは逆に地下水を含んだ地盤から地下水を排水して地盤を改良するなどのために縦孔を掘って、その縦孔に多孔透水管を埋設することが行われている。
その埋設方法として、例えば、多孔管の内部にカッターを有する掘進機を配設し、地山を掘削しつつ元押装置によって多孔管及び掘進機を推進し、推進された多孔管の後部に他の多孔管を連続させると共に掘進機の後端にさや管を連続させて推進し、推進された多孔管の長さが予め設定された管路の長さに到達したとき、内部に配設された掘進機及びさや管を引き戻すことで多孔管を地中に残置させて透水管を敷設する配水管の埋設方法が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、この埋設方法では、透水管が直接地山と接して埋設されるため、推進中に目詰まりを起こしたり破損したりする恐れがある。
【0003】
また、他の方法として、透水シート巻きの透水管を埋設する際に、バックホウ等で土砂を掘削し、土砂の自立状況によって、埋設幅及び法面勾配を検討して掘削するものも知られているが、この埋設方法では、透水管が長くなってくると地中深さが増し、土砂の崩壊が起こりやすくなる。
そのため、掘削幅を広げるか又は法面勾配を緩やかにする必要がある。しかし、掘削幅を広げたり或いは法面勾配を緩やかにするためには、現場敷地は広くなければならず、また、掘削した大量の土砂は埋め戻して使用するので、そのための仮置き場所の確保と共に運搬手段も必要となる。この場合、敷地内に既設の構造物があったり、そもそも敷地が利用できないこともある。
そこで、作業の敷地に制限がある場合には、土留め矢板等を設置する方法を採っている。
【0004】
土留め工法には、従来から木矢板工法、建込み簡易工法、軽量綱矢板工法、綱矢板工法、H綱横矢板工法などがあるが、いずれの工法によるにしても透水管を埋設するためには、まず、土留め矢板等を設置してから掘削を行い、掘削孔に透水管(透水管)を埋設し、更に透水管の周りに砂を投入し、その後土留め矢板等を引き抜くという工程を実施している。ただ、この工程も、掘削孔に透水管を設置後に、透水管が偏心したり傾斜したりしないように、砂の投入には細心の注意を払う必要がある。
【0005】
また、土留め矢板等を設置して透水管を埋設する工法では、掘削孔が狭小のため、作業員の行動が制約されるだけではなく、掘削孔内の作業は酸素が欠乏したり、有毒ガスが発生或いは滞留する場合があって非常に危険である等の問題がある。
このように、土留め矢板等を設置して透水管を埋設する工法では、透水管の埋設に当たり、土留め矢板等の設置と引き抜き撤去が必ず必要となるばかりではなく、透水管の偏心と傾斜をなくすようにするための施工管理に時間と労力を要し、かつ土留め矢板等の設置と引き抜き作業に伴う、矢板等の損料、機械損料分のコストも掛かるという問題がある。
【特許文献1】特開平5−287726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来の透水管の埋設に係る前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、作業敷地に制限がある場合でも、従来のように土留め矢板等の設置を必要とせず、かつ透水管の偏心や傾斜が抑制され、しかも従来よりも安全かつ低コストで透水管を埋設できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、透水管の埋設装置であって、外周面に螺旋翼を備えると共に、その下端部に掘削刃を備えた円筒状ケーシングと、透水管よりも大径で透水管の下端部に結合されかつ前記ケーシング内に嵌装される底蓋であって、透水孔と下部に掘削刃を設けた円盤状の底蓋と、ケーシングの上端部に装脱自在に装着され前記ケーシングに回転力を付与する回転キャップとから成り、前記底蓋は前記ケーシングの掘削方向の回転時に前記ケーシングと共に回転し、前記ケーシングの前記掘削方向と逆方向の回転時にケーシングとの係合が外れるよう配置されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された透水管の埋設装置において、前記ケーシング部材は、その内壁に螺旋翼を備えていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載された透水管の埋設装置において、前記ケーシング内に嵌装される底蓋は透水孔を備えると共に、該透水孔から土砂が侵入しないように、前記底板の下側に前記透水孔を挟んで互いに平行に設けた掘削刃を下向き略三角形の鋼板で形成すると共に、その斜辺の一方を他方よりも長く形成したことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1に記載された透水管の埋設装置において、前記ケーシング内に嵌装される底蓋は透水孔を備えると共に、該透水孔から土砂が侵入しないように、前記透水孔を掘削刃の掘削回転方向直後に配置したことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載された透水管の埋設装置において、透水管の上端部に装脱自在なキャップを有し、該キャップはその周縁部にケーシングの内壁に向かって突出し透水管の前記ケーシング内での位置決めを行う複数のガイド部材を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載された透水管の埋設装置において、前記回転キャップは上部に回転軸を備え、かつその周壁に前記ケーシング外周に突出した連結部材に着脱自在に係合する係合部材を有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5に記載された透水管の埋設装置において、前記連結部材は連結ピンであって、かつ前記係合部材は前記連結ピンを抜け止め規制可能な切欠溝であることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載された透水管の埋設装置において、前記底蓋は、前記ケーシングに装嵌された状態において前記底蓋の底面から前記ケーシング外方に突出し、前記ケーシングの下端部と係脱自在に係合する係止手段を有することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれかに記載された透水管を埋設する装置を備えた自走式施工機械である。
請求項10の発明は、請求項1、3,4のいずれかに記載された透水管の埋設装置を用いた透水管の埋設方法であって、前記底蓋を透水管の下端に取り付ける工程、前記透水管及び底蓋を円筒状ケーシング中に収納する工程、前記円筒状ケーシングの上端部に前記回転キャップを装着する工程、前記回転キャップを回転し、前記円筒状ケーシング及び前記底蓋を掘削方向に回転する工程、所定深度まで前記ケーシングを掘進したとき、前記掘削方向の回転を止めると共に前記回転キャップを前記円筒状ケーシングの上端部から外す工程、前記透水管の外周壁とケーシングの内周壁との間に砂を投入する工程、砂の投入終了後に、前記ケーシングを引き上げる工程を有することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項2〜4のいずれかに記載された透水管の埋設装置を用いた透水管の埋設方法であって、前記底蓋を透水管の下端に取り付ける工程
前記透水管及び底蓋を円筒状ケーシング中に収納する工程、前記円筒状ケーシングの上端部に前記回転キャップを装着する工程、前記回転キャップを回転し、前記円筒状ケーシング及び前記底蓋を掘削方向に回転する工程、所定深度まで前記ケーシングを掘進したとき、前記掘削方向の回転を止めると共に前記回転キャップを前記円筒状ケーシングの上端部から外す工程、前記透水管の外周壁とケーシングの内周壁との間に砂を投入する工程、砂の投入終了後に、前記ケーシングの上端に回転キャップを装着する工程、前記ケーシングを反掘削方向に回転させながら引き上げる工程、を有することを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項5〜8のいずれかに記載された透水管の埋設装置を用いた透水管の埋設方法であって、前記底蓋を透水管の下端に取り付ける工程、前記透水管及び底蓋を円筒状ケーシング中に収納する工程、前記円筒状ケーシングの上端部に前記回転キャップを装着する工程、前記回転キャップを回転し、前記円筒状ケーシング及び前記底蓋を掘削方向に回転する工程、所定深度まで前記ケーシングを掘進したとき、前記掘削方向の回転を止めると共に前記回転キャップを前記円筒状ケーシングの上端部から外す工程、前記透水管の上端部に前記ガイド部材付きキャップを装着する工程、前記透水管の外周壁とケーシングの内周壁との間に砂を投入する工程、砂の投入終了後に、前記ガイド部材付きキャップを外す工程、前記ケーシングの上端に回転キャップを装着する工程、前記回転キャップ及び前記ケーシングを反掘削方向に回転させながら引き上げる工程、を有することを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項12に記載された透水管の埋設方法において、
前記埋設された透水管を既設側溝と連結する工程をさらに有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、作業敷地の大きさの制約を受けずに透水管を容易に埋設できる。また、土留め矢板等を必要としないから、従来必要であった、土砂の掘削、搬送、埋め戻し等の作業が省略できコストが削減できるだけではなく、工期も短縮できる。また、透水管が偏心や傾斜を起こすことがないから、透水管の埋設精度もよく、砂の充填も確実に行うことができ、かつ安全に作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、ケーシング10の一部を断面で示した正面図である。ケーシング10は、図示のように全体が円筒状をなし、かつその下端部には、下端に複数の先端が尖った掘削刃18aを等間隔に備えた円筒状の掘削円筒18が外嵌されている。
掘削円筒18の外周面からケーシング10のそれに続く外周壁12aの一部にわたって外部螺旋翼14が一体に設けられている。
他方、ケーシング10の内周壁には、内部螺旋翼15が一体に設けられており、この実施形態では、内部螺旋翼15は、ケーシング10の前記外部螺旋翼14が設けられていない部分に対応する内周壁部分に設けられている。つまり、内部螺旋翼15と外部螺旋翼14とは、ケーシング10の長手方向に互いに重なることがないように設けられている。
【0010】
ケーシング10の外部螺旋翼14は、ケーシング10を適当な図示しない回転駆動装置で回転させたときに、地盤を削り崩してその推進力で地盤中に貫入させ、かつ掘削刃で掘削した土砂を上方に送りながら締め固めるためのものである。また、内部螺旋翼15は、後述するように、透水管30を挿入して設置した後、引き抜くときにケーシング10を掘削方向と逆方向に回転させることによりその中に投入した砂を透水管30で下方に送りかつ締め固めるためのものである。
【0011】
ケーシング10の上端には、外部から駆動される回転軸22の下端に取り付けられた円筒体である回転キャップ20が被さった状態で装着されている。この回転キャップ20の円周壁には後述するケーシングの連結部材と係合する係合部材である下端が開放した切欠溝24が設けられており、この切欠溝24は、下端が開放した狭いガイド溝24aとガイド溝に続く幅広溝24bとから成っている。
他方、ケーシング10の外周面には連結部材、例えば断面が矩形の連結ピン16が外方に向かって突設されており、この連結ピン16を前記回転キャップ20の前記ガイド溝24aからキャップの切欠溝24内に導入し、導入後に回転キャップ20とケーシング10とを相対回転させることで、前記連結ピン16を幅広の溝24b内に収容し、それによって前記切欠溝24内に抜け止め規制する。
【0012】
回転軸22の回転力は、前記回転キャップ20の切欠溝24の幅広の溝24bの一方の端壁から前記連結ピン16を介してケーシング10に伝達される。
従って、回転軸22を回転させることでケーシング10を回転することができる。
【0013】
図2は、透水管30を示す一部を断面で示した正面図である。透水管30は、図示のように、複数の透水孔32を備えた例えば合成樹脂又はコンクリート製の円筒状の管体であって、その周りに例えば合成樹脂製の透水性のシート34を巻いた透水シート巻きの構成である。この透水管30の下端部には、後述する掘削刃42を下面に備えた底蓋40が取り付けられている。
【0014】
図3は、底蓋40を示し、図3Aは上からみた平面図、図3Bは図3Aを紙面左側から見た側面図、図3Cは図3Aを紙面下側からみた側面図をそれぞれ示している。
図3Aに示すように、底蓋40は円形の金属製の板状体からなり、その中心には円形の透水孔48が設けられている。この透水孔48を挟んで対角線上両端、即ち、図3A中でその上下対称の位置でかつ底蓋の周縁部下側には(図3B参照)ケーシング10と係合するための平面視でL型のレバー46設けられている。また、前記透水孔48の周りに透水管30を取り付けるための透水管ガイド44が、底蓋40の中心の周りで前記透水孔48と同心状に、ここでは4個等間隔に配置されている。この透水管ガイド44は、図3Bに示すように、底蓋40に溶接などにより底蓋40に突出させて一体に設けた略矩形の板状体で構成され、その板状体にはそれぞれ透水管30との接続を行うための図示しないボルト等の係合具を挿入するため、それぞれ底蓋40の中心方向を向いた挿入孔44aが設けられている。
【0015】
底蓋40の下側には、図3Bに示すように尖端を有し側面視山形又は略三角形の掘削刃42が設けられている。この掘削刃42は、図3Aにおいて前記透水孔48を挟んでその上下に互いに平行に配置されており、前記略三角形の斜辺の一方が他方より長く形成され、かつ2個の掘削刃42を前記透水孔48に対称に配置したとき、前記掘削刃42の長辺は互いに逆向きになるように配置されている。
この構成により円盤状底蓋40の下面で掘削した土砂は、回転方向外側に押し出されて、前記透水孔48に侵入することがない。
【0016】
図4は、他の実施形態の底蓋40を示し、図4Aは上からみた平面図、図4Bは図4Aを紙面左側から見た側面図、図4Cは図4Aを紙面下側からみた側面図をそれぞれ示している。
図4Aに示すように、底蓋40は円形の金属製の板状体からなり、透水孔48は周縁に近い位置に、この実施形態では対称に2個設けられている。この透水孔48の近傍には底蓋40の中心を通る対角線上両端、即ち、図4A中でその上下対称の位置でかつ底蓋の周縁部下側には(図4B参照)ケーシング10と係合するための平面視でL型のレバー46が設けられている。また、前記透水孔48の近傍内側に透水管30を取り付けるための透水管ガイド44が、底蓋40の中心の周りで前記透水孔48と同心状に、ここでは4個等間隔に配置されている。この透水管ガイド44は、図4Bに示すように、底蓋40に溶接などにより底蓋40に突出させて一体に設けた略矩形の板状体で構成され、その板状体にはそれぞれ透水管30との接続を行うための図示しないボルト等の係合具を挿入するため、それぞれ底蓋40の中心方向を向いた挿入孔44aが設けられている。
【0017】
底蓋40の下側には、図4Bに示すように側面視矩形状の掘削刃42’が設けられている。この掘削刃42’は、図4Aにおいて前記透水孔の直近即ち、掘削回転方向の直近内側に配置されており、かつ2個の掘削刃42を底蓋40の中心を通る線上に対称に配置したとき、前記掘削刃42の一部は底蓋40の外周から一部突出するように配置されている。
この構成により、円盤状底蓋40の下面で掘削した土砂は回転方向外側に押し出されて、前記透水孔48に侵入することがない。
【0018】
本実施形態では、図3Cに示すように一様な厚の板状体であるが、その形状等は、ケーシング10を回転させて掘削推進する際に、同様に回転して底蓋下面の土砂を掘削ができ透水孔より土砂の侵入を防ぐことができるものであれば任意である。
【0019】
次に、以上で説明した、回転キャップ20、ケーシング10、透水管30、底蓋40等から成る本実施形態に係る透水管の埋設装置の組み立てについて説明する。
図5に示すように、先ず、底蓋40上に透水管30を立設して、透水管30の周壁34の孔34aと底蓋40の透水管ガイド44の孔44aとを合わせて係止ピンを挿入するなどの任意の連結手段で固定し、透水管30と底蓋40とを一体的に接続する。
【0020】
他方、ケーシング10を地面に立てた状態で、ケーシング10の上方位置で回転駆動装置(図示せず)に連結された回転軸22を備えた回転キャップ20を前記ケーシング10上に下降する。その際、回転キャップ20の前記切欠溝24の幅狭のガイド溝24aとケーシング10の外周面に設けた連結ピン16との位置合わせを行い、両者の位置が一致したところで回転キャップ20を更に下降し、ケーシング10の上から回転キャップ20を被せる。
続いて回転キャップ20を掘削方向に僅かに回転させて前記連結ピン16を幅広の溝24b内に係止してケーシング10と回転キャップ20を抜け止めして一体に連結する。
回転キャップ20とケーシング10を一体に連結した後、回転キャップ20付きケーシング10を吊り上げて、埋設位置に底蓋40を取り付けた状態で直立配置された透水管30上方に配置する。
【0021】
回転キャップ20付きケーシング10を透水管30上方に配置した後、前記ケーシング10を透水管30に向けて下降し、下降端において、透水管30の下端の底蓋40をケーシング10内に嵌め込み、かつ底蓋40の下面外周縁から突出したL型レバー46の折曲部46aの内側にケーシング10の掘削刃18aの付け根の部分に納まるように配置する。
このように、底蓋40のL型レバー46とケーシング10の掘削刃18aを配置することにより、ケーシング10の掘削方向の回転時には、その掘削刃18aが前記L型レバー46の折曲部46aに当接して回転力を付与してこれを一緒に回転させ、他方、ケーシング10を掘削方向とは逆方向に回転すると、ケーシング10の掘削刃18aから前記L型レバー46が離れる。即ち、両者はケーシングの回転方向により接離自在となるように配置される。
【0022】
ここで、ケーシング10内に挿入される底蓋40の外径は、ケーシング10の内径に等しいか或いはそれより僅かに小さく形成されているため、底蓋40をケーシング10内に挿入した状態では、その両者は略同心状態に維持される。そのため、透水管30がケーシング10内で、従って掘削孔内で偏心して配置されることはない。
【0023】
次に、以上のように埋設位置において組み立てられた透水管埋設装置を用いた、透水管の埋設方法について説明する。
図6において、図示しない回転駆動装置により、回転軸22を回転させると、その回転力は、回転キャップ20の前記切欠溝24と前記連結ピン16を介してケーシング10に伝えられ、ケーシング10の掘削刃18aが回転すると共に、その回転力は前記L型レバー46を介して底蓋40にも伝えられる。これにより、ケーシング10,底蓋40及び底蓋40に連結した透水管が一緒に回転し、底蓋40に一体に取り付けられた掘削刃42も回転する。
【0024】
つまり、ケーシング10の回転により、その下端に設けた複数の掘削刃18a及び底蓋40の掘削刃42が回転してケーシング下側の地盤を掘削すると共に、ケーシング10の外周に設けた外部螺旋翼14が回転して、ケーシングを地盤中に推進すると共にケーシング10の下側から掘削した土砂を上方に送りながら締め固める動作を行う。
【0025】
ケーシング10が所望の深さに達すると、回転キャップ20の回転を止めて、僅かに逆転させる。この逆転によりケーシング10の連結ピン16は、回転キャップ20の切欠溝24の一方の壁から離れ、その位置が切欠溝24の狭幅のガイド溝24aと整合する。その状態で回転キャップ20を引き上げると、回転キャップ20はケーシング10から抜けて上昇する。図7は、ケーシング10従って透水管30が地盤中で所望の深さまで掘進した状態を示している。
【0026】
続いて、透水管30上端にガイド付きキャップ50を被せる。図8は透水管30の上端部上にガイド付きキャップ50を吊り下げて被せようとしている状態を示す。
このガイド付きキャップ50は、図示のように断面略三角形状の円錐形であって、透水管30の外周に嵌合する嵌合部50aと、そこから外方に張り出した複数(少なくとも3個以上)の張出部又はガイド52とからなり、ガイド52の外周はケーシング10の内周に略等しく形成されている。そのため、ガイド付きキャップを透水管30上端に被せることで、ケーシング10の内周が透水管30の上端部の支えとなって、底蓋40によりケーシング10と同心状(又は偏心しないよう)に保持された透水管30がケーシング10中で傾かないように保持される。
【0027】
このように、透水管30上にガイド付きキャップ50を被せた後、例えばパワーショベル等のバケットでその上から砂を投入すると、投入された砂は前記キャップ50の円錐形状を伝って前記ガイド52間の隙間からケーシング10と透水管30の間の空間に落下する。図9は、この砂を投入している状態を示す。
【0028】
透水管30とケーシング10との間に所定量の砂を投入したら砂の投入を停止する。図10はこの様子を示している。
また、図11は、このように砂を投入した後、ガイド付きキャップ50を透水管30の上端部から外し、つり上げていく状態を示している。
【0029】
ケーシング10の上端からガイド付きキャップ50を外した後、既に述べたと同様の仕方で回転キャップ20を再びケーシング10の上端に装着する。
その状態で回転キャップを今度は掘削方向と逆方向に少し、即ち、少なくとも回転キャップ20の切欠溝24の前記掘削回転時に連結ピン16に当接させた側壁と反対側の側壁が連結ピン16に当たるまで回転する。この状態では連結ピン16は抜け止め規制されているから、回転キャップ20とケーシング10とは一体化するが、ケーシング10の掘削刃18aは底蓋40のL型レバー46から離れるため、ケーシング10と底蓋40従って透水管30との連結は外れる。
【0030】
続いて、回転キャップ20を引き上げると、回転キャップ20と一体となったケーシング10は共に引き上げられるが、底蓋40及び底蓋40に連結された透水管30はケーシング10と離れると共に、底蓋40の外径は透水管の外径よりもかなり大きく形成されているから、その底蓋40が透水管30から露出した周縁部には堆積した砂の重量が加わり、底蓋40がケーシング10と一緒に引き上げられることがなくそのまま地中に残る。また、本実施形態では、ケーシング10の引き上げ中にケーシング10を掘削方向と逆回転させることで、ケーシング10の内壁12bに突設した螺旋翼15が掘削方向と逆回転する。これにより、ケーシング10の内壁と透水管30の外壁との間に堆積した砂は、前記螺旋翼15により下方に推進、つまり落とし込まれるため、堆積した砂の密度を上げ、透水管30の周りの砂の壁を強固にすることができる。
図12はこのような状態を示している。
【0031】
図13は、底蓋40を取付けたまま埋設された透水管30と、地盤から完全に抜け出した回転キャップ付きのケーシング10が、例えば、透水管30次の埋設位置に移動するため吊り上げられた状態を示している。
【0032】
なお、地盤の状況により、円盤状の底蓋40とケーシング10との係合が外れ難いときは、キャップ20を外して一旦持上げて鋼管60を透水管30上部より内部に挿入し、続いてキャップ20(回転軸22)を介して鋼管60の上方部より圧入をかけ、底蓋40とケーシング10との係合部分を下方へ押し出して両者の係合を外し、続いて鋼管60を引き抜き、その後キャップ20を戻してケーシング10に逆回転を与えて引き抜く。図14は、この場合における鋼管20の圧入工程を示している。
【0033】
図15は、このようにして埋設が完了した透水管30を示す。透水管30の周りには密度が高められた砂が堆積し、その周りには締め固めた地盤が存在しているので、透水管30は埋設後も安定した状態を維持することができる。
また、以上の透水管30の埋設方法では、埋設作業時に透水管30は常にケーシング10内に収納されているため、土砂の崩壊が起こらず高止まりもなく、透水シートの傷や破損の恐れがない状態で埋設される。
また、施工装置は、回転キャップ付を回転駆動する回転駆動装置と回転キャップ20と一体化したケーシング10、及びガイド付きキャップ50を昇降する装置を備えていればよいから、例えば土留め矢板等を用いる場合などのように、多数の機材を使用する埋設工法と比較して、装置の小型化が可能であり、従って、装置一式を自走車両に搭載することができるため、透水管の埋設現場から現場へ施工装置を自由に移動することができる。これにより、機材の運搬コストや施工コストが低減できるだけではなく、狭小な施工現場でも安全且つ容易に透水管を埋設することができ工期の短縮も可能である。
【0034】
次に、以上で説明した透水管の埋設装置を用いて既設の側溝に透水管を付設する施工例について説明する。
田畑などの元々流出係数の小さい場所が、例えば宅地開発されて屋根などを有する住宅などの構造物ができると、その区域の流出係数が大幅に上がるが、その構造物ができる前に設置されていた側溝は、その地域が田畑など元々流出係数の小さい場所であることを前提にしているため、建造物の構築により流出係数が大きくなった場合には、降水があると雨水は側溝に極端に集中し、都市河川への流達時間が短縮される結果、排水が追いつかずに水害が発生したり、或いは、集水した排水が下水道の管路中のマンホールから吹き上がって道路に出水し、汚泥が道路上又は床下に侵入して悪臭を放ったり、非衛生な状態が発生して伝染病が発生するなどの問題が生じる恐れがある。
【0035】
このような場合、透水管を新たに埋設して既設の側溝に連結することで、雨水の一部を地中に浸透させ、それによって既設の側溝中を流れる雨水の流量を低減させて上記のような問題が発生しないようにする必要がある。ところが、従来の透水管の埋設装置および方法によりこれを行おうとすると、広い工事面積を要するため工事が大規模化してコストが上がるだけではなく、除去する側溝部分も増加することから廃棄物も増加し、工期も長くなりがちである。また、更には、場所によっては透水管を埋設できないことも生じる。
そのような場合に、以上で述べた透水管の本実施形態に係る埋設装置及び埋設方法を採用すると、作業敷地が狭くとも安全かつ確実に透水管を埋設でき、工事も小規模化できるから工事がし易く、工事費のコストを低減できると共にその工期も短縮することができる。また、既設側溝の撤去も最小限で済むから、既設側溝の撤去に伴う破棄物の量も大幅に減少し、その廃棄コストを低減し、かつ廃棄の無駄を省くこともできる。
【0036】
図16は、既に述べた本発明の実施形態に係る透水管30の埋設方法を実施して、透水管30を既設の側溝100に直接接続して埋設した状態を示し、図16Aはその平面図であり、かつ図16Bは側面断面図である。
既設側溝の一部を撤去して、その部分に透水管30を既に述べた埋設装置及び埋設方法を用いて埋設し、透水管30の周りに新たに透水管付き側溝102を配置して、これを既設の側溝100と連結する。透水管付き側溝102の上部、透水管100の直上には雨水等が流入するグレーチング104が配置されており、透水管30には雨水等がこのグレーチング104を通して或いは既設の側溝100を通して透水管30の上部に取り付けた例えば鋼製カゴからなるフィルタFを通して流入し地中に浸透する。
この透水管30の埋設工事の際は、既設側溝100の一部を撤去して、その部分に工事用地を確保して工事を行うが、既に述べたように、本実施形態によるときは、その要工事面積は従来工法と比較してごく小さくできるから、従来の工法に比して低コストでかつ短い工期で排水工事を行うことができる。また、従来では不可能な狭小な場所でも透水管30の埋設工事が行える等の利点がある。
【0037】
図17は、この透水井戸30aを既設側溝にその側面から分岐させた流路を介して接続した状態を示す平面図である。
この透水井戸30aの埋設も既に述べた埋設装置及び方法により行う。この場合は、透水井戸30aの埋設工事を既設側溝の隣接地で行うから、既設側溝の除去は側壁の一部に流路100aを連結するために必要な部分を切り欠くだけで済むから排出される廃棄物はごくわずかである。既設側溝100は、その側壁の一部を除去して接続した分岐流路100aを介して、前記透水井戸30aに連結されている。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】ケーシングの一部を断面で示した正面図である。
【図2】透水管を示す一部を断面で示した正面図である。
【図3】図3Aは底蓋の平面図であり、図3Bは図3Aを紙面左側からみた側面図、図3Cは図3Aを紙面下側から見た側面図である。
【図4】図4Aは他の実施形態の底蓋の平面図であり、図4Bは図4Aを紙面左側からみた側面図、図4Cは図4Aを紙面下側から見た側面図である。
【図5】ケーシング中に底蓋を取り付けた透水管を挿入した状態を示す透水管の埋設装置の一部を断面で示した正面図である。
【図6】図5に示す透水管の埋設装置による地盤中で埋設途中の状態を示す一部を断面で示した透水管の埋設装置の正面図である。
【図7】所定深度まで埋設した後にケーシングから回転キャップを外した状態を示す一部を断面で示した透水管の埋設装置の正面図である。
【図8】ガイド付きキャップを透水管の上端に装着しようとしている状態を示す一部を断面で示した透水管の埋設装置の正面図である。
【図9】透水管とケーシングの間の空間に砂を投入している状態を概略的に示す図である。
【図10】砂を投入した後における一部を断面で示した透水管の埋設装置の正面図である。
【図11】砂の投入後にガイド付きキャップを引き上げていく状態を示した透水管の埋設装置の正面図である。
【図12】ケーシングの上端に回転キャップを取り付けケーシングを掘削方向と逆方向に回転させてケーシングと底蓋との係止を解除する状態を示す一部を断面で示した透水管の埋設装置の正面図である。
【図13】ケーシングと底蓋との係止の解除後にケーシングを引き上げていく状態を示す一部を断面で示した透水管の埋設装置の正面図である。
【図14】ケーシングと底蓋との係止の解除工程を示す別の実施形態を示す。
【図15】埋設された透水管の一部を断面で示した正面図である。
【図16】透水管を既設の側溝に直接接続して埋設した状態を示し、図16Aはその平面図であり、かつ図16Bは側面断面図である。
【図17】透水井戸を既設側溝にその側面から分岐させた流路を介して接続した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0039】
10・・・ケーシング、14・・・外部螺旋翼、15・・・内部螺旋翼、18・・・掘削円筒、18a・・・掘削刃、20・・・回転キャップ、24・・・切欠溝、30・・・透水管、32・・・透水孔、34・・・透水シート、40・・・底蓋、44・・・透水管ガイド、46・・・L型レバー、48・・・透水孔、50・・・ガイド付きキャップ、52・・・ガイド(張出部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に螺旋翼を備えると共に、その下端部に掘削刃を備えた円筒状ケーシングと、透水管よりも大径で透水管の下端部に結合されかつ前記ケーシング内に嵌装される底蓋であって、透水孔と下部に掘削刃を設けた円盤状の底蓋と、ケーシングの上端部に装脱自在に装着され前記ケーシングに回転力を付与する回転キャップとから成り、
前記底蓋は前記ケーシングの掘削方向の回転時に前記ケーシングと共に回転し、前記ケーシングの前記掘削方向と逆方向の回転時にケーシングとの係合が外れるよう配置されていることを特徴とする透水管の埋設装置。
【請求項2】
請求項1に記載された透水管の埋設装置において、
前記ケーシング部材は、その内壁に螺旋翼を備えていることを特徴とする透水管の埋設装置。
【請求項3】
請求項1に記載された透水管の埋設装置において、
前記ケーシング内に嵌装される底蓋は透水孔を備えると共に、該透水孔から土砂が侵入しないように、前記底板の下側に前記透水孔を挟んで互いに平行に設けた掘削刃を下向き略三角形の鋼板で形成すると共に、その斜辺の一方を他方よりも長く形成したことを特徴とする透水管の埋設装置。
【請求項4】
請求項1に記載された透水管の埋設装置において、
前記ケーシング内に嵌装される底蓋は透水孔を備えると共に、該透水孔から土砂が侵入しないように、前記透水孔を掘削刃の掘削回転方向直後に配置したことを特徴とする透水管の埋設装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載された透水管の埋設装置において、
透水管の上端部に装脱自在なキャップを有し、該キャップはその周縁部にケーシングの内壁に向かって突出し透水管の前記ケーシング内での位置決めを行う複数のガイド部材を有することを特徴とする透水管の埋設装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載された透水管の埋設装置において、
前記回転キャップは上部に回転軸を備え、かつその周壁に前記ケーシング外周に突出した連結部材に着脱自在に係合する係合部材を有することを特徴とする透水管の埋設装置。
【請求項7】
請求項5に記載された透水管の埋設装置において、
前記連結部材は連結ピンであって、かつ前記係合部材は前記連結ピンを抜け止め規制可能な切欠溝であることを特徴とする透水管の埋設装置。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれかに記載された透水管の埋設装置において、
前記底蓋は、前記ケーシングに装嵌された状態において前記底蓋の底面から前記ケーシング外方に突出し、前記ケーシングの下端部と係脱自在に係合する係止手段を有することを特徴とする透水管の埋設装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載された透水管を埋設する装置を備えた自走式施工機械。
【請求項10】
請求項1、3、4のいずれかに記載された透水管の埋設装置を用いた透水管の埋設方法であって、
前記底蓋を透水管の下端に取り付ける工程
前記透水管及び底蓋を円筒状ケーシング中に収納する工程、
前記円筒状ケーシングの上端部に前記回転キャップを装着する工程、
前記回転キャップを回転し、前記円筒状ケーシング及び前記底蓋を掘削方向に回転する工程、
所定深度まで前記ケーシングを掘進したとき、前記掘削方向の回転を止めると共に前記回転キャップを前記円筒状ケーシングの上端部から外す工程、
前記透水管の外周壁とケーシングの内周壁との間に砂を投入する工程、
砂の投入終了後に、前記ケーシングを引き上げる工程、
を有することを特徴とする透水管の埋設方法。
【請求項11】
請求項2〜4のいずれかに記載された透水管の埋設装置を用いた透水管の埋設方法であって、
前記底蓋を透水管の下端に取り付ける工程
前記透水管及び底蓋を円筒状ケーシング中に収納する工程、
前記円筒状ケーシングの上端部に前記回転キャップを装着する工程、
前記回転キャップを回転し、前記円筒状ケーシング及び前記底蓋を掘削方向に回転する工程、
所定深度まで前記ケーシングを掘進したとき、前記掘削方向の回転を止めると共に前記回転キャップを前記円筒状ケーシングの上端部から外す工程、
前記透水管の外周壁とケーシングの内周壁との間に砂を投入する工程、
砂の投入終了後に、前記ケーシングの上端に回転キャップを装着する工程、
前記ケーシングを反掘削方向に回転させながら引き上げる工程、
を有することを特徴とする透水管の埋設方法。
【請求項12】
請求項5〜8のいずれかに記載された透水管の埋設装置を用いた透水管の埋設方法であって、
前記底蓋を透水管の下端に取り付ける工程
前記透水管及び底蓋を円筒状ケーシング中に収納する工程、
前記円筒状ケーシングの上端部に前記回転キャップを装着する工程、
前記回転キャップを回転し、前記円筒状ケーシング及び前記底蓋を掘削方向に回転する工程、
所定深度まで前記ケーシングを掘進したとき、前記掘削方向の回転を止めると共に前記回転キャップを前記円筒状ケーシングの上端部から外す工程、
前記透水管の上端部に前記ガイド部材付きキャップを装着する工程
前記透水管の外周壁とケーシングの内周壁との間に砂を投入する工程、
砂の投入終了後に、前記ガイド部材付きキャップを外す工程、
前記ケーシングの上端に回転キャップを装着する工程、
前記回転キャップ及び前記ケーシングを反掘削方向に回転させながら引き上げる工程、
を有することを特徴とする透水管の埋設方法。
【請求項13】
請求項12に記載された透水管の埋設方法において、
前記埋設された透水管を既設側溝と連結する工程をさらに有することを特徴とする透水管の埋設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−85146(P2007−85146A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−304094(P2005−304094)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(000207355)大同コンクリート工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】