説明

電子デバイス、およびオーディオデバイスを制御する複数の受動スイッチを有するオーディオアクセサリ

【課題】電子デバイスと、オーディオデバイスを制御するための複数の受動Spスイッチを有するオーディオアクセサリとを提供すること。
【解決手段】電子デバイスを制御するように適合されているシステムであって、システムは、電子デバイスに結合されているオーディオアクセサリを含み、オーディオアクセサリは、複数の抵抗型スイッチを有し、電子デバイスは、バイアス抵抗器とグラウンド接続とを介して抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されているバイアス電圧供給源と、測定モジュールとを含み、測定モジュールは、バイアス電圧供給源と抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、グラウンドオフセット電圧を補償することと、スイッチのどれが係合しているかを決定することとを行うように適合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(本発明の分野)
本明細書に説明される実施形態は、電子デバイスおよびオーディオアクセサリ、例えば、オーディオデバイスおよびヘッドフォンに関し、特に、電子デバイスを制御するためにオーディオアクセサリ上に提供された制御スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
(本発明の背景)
ポータブル電子デバイスを含む電子デバイスは、広範囲にわたる使用を得ており、オーディオおよびビデオ再生、電話メッセージング、電子テキストメッセージング、並びに他のパーソナル情報マネージャー(PIM)応用機能を含むさまざまな機能を提供し得る。ポータブル電子デバイスは、例えば、セルラーフォン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、音楽プレーヤー、ポータブルテレビジョンまたはDVDプレーヤー、タブレットおよびラップトップ型コンピュータを含むいくつかのタイプのデバイスを含み得る。これらのデバイスの多くは、手持ちであり、すなわち、人の手で保持され、または運ばれるような大きさおよび形状を有する。電子デバイスは、しばしば、オーディオアクセサリ、例えば、ヘッドセットと共に使用される。例えば、電子デバイスは、しばしば、ヘッドセットからの嵌合プラグを受け取るような大きさおよび形状を有するオーディオジャック(またはソケット)を有する。ユーザーは、ヘッドセット上のプラグを電子デバイス上のオーディオジャック内に挿入することによって、ヘッドセットを電子デバイスに接続し得る。いくつかの電子デバイスにおいて、ヘッドセットは、オーディオ信号(例えば、通話)がアクセサリから電子デバイスに送信されることを可能にするマイクロフォンを組み込み得る。これは、ユーザーがアクセサリを介して電話をすることや音声メモを記録すること等を可能にする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(本発明の要約)
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
電子デバイスを制御するように適合されているシステムであって、該システムは、
該電子デバイスに結合されているオーディオアクセサリを含み、
該オーディオアクセサリは、オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有し、各スイッチは、選択された抵抗を有し、
該電子デバイスは、バイアス抵抗器とグラウンド接続とを介して該抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されているバイアス電圧供給源と、測定モジュールとを含み、
該測定モジュールは、
(a)該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、該バイアス電圧供給源と該抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、
(b)該スイッチが係合している間に少なくとも一度、該バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、該バイアス電圧供給源が作動されている間に該バイアスポイントの第1の測定を行い、かつ該バイアス電圧供給源が停止している間に該バイアスポイントの第2の測定を行うことと、
(c)該第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、
(d)該第1の測定と該第2の測定との間の電圧差に基づいて、該オーディオ出力によって引き起こされる該グラウンドオフセット電圧を補償することと、
(e)該電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することと
を行うように適合されている、システム。
(項目2)
上記オーディオアクセサリは、オーディオ入力を受信するマイクロフォンをさらに含み、上記バイアス電圧供給源と上記抵抗型スイッチとに結合されている該マイクロフォンは、上記バイアス抵抗器は、マイクロフォンバイアス抵抗器である、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目3)
上記スイッチ、上記バイアス電圧供給源、および上記少なくとも1つのオーディオスピーカが、共通のグラウンド接続に接続されており、それにより、該バイアス電圧供給源が作動され、上記第1の測定が行われる場合、該第1の測定は、上記オーディオ出力、バイアス電圧および係合している上記少なくとも1つのスイッチの抵抗を示し、該バイアス電圧供給源が停止しており、上記第2の測定が行われる場合、該第2の測定は、該オーディオ出力によって引き起こされる上記グラウンドオフセット電圧を示す、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目4)
上記スイッチの各々に関連付けられた抵抗値は、特有であり、それにより、上記測定モジュールは、上記複数のスイッチのうちの少なくとも1つが係合しているか否かを決定し、該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合、上記バイアス電圧によって引き起こされる上記グラウンドオフセット電圧と、係合している該少なくとも1つのスイッチの上記抵抗器とを分析することによって、係合している該少なくとも1つのスイッチの
識別を決定するように動作可能である、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目5)
上記オーディオアクセサリの上記スイッチの各々に関連付けられた抵抗値は、上記マイクロフォン、マイクロフォンバイアス電圧、および該オーディオアクセサリの動作環境のうちの少なくとも1つによって引き起こされる上記グラウンドオフセット電圧の変動を考慮するように選択される、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目6)
上記複数のスイッチは、少なくとも5つの抵抗型スイッチを含み、各抵抗型スイッチは、抵抗値を有する抵抗型要素を含み、該5つの抵抗型スイッチは、
0オームと2オームとの間の抵抗値を有する第1の抵抗型要素を有する第1のスイッチと、
27オームと32オームとの間の抵抗値を有する第2の抵抗型要素を有する第2のスイッチと、
45オームと50オームとの間の抵抗値を有する第3の抵抗型要素を有する第3のスイッチと、
69オームと73オームとの間の抵抗値を有する第4の抵抗型要素を有する第4のスイッチと、
172オームと176オームとの間の抵抗値を有する第5の抵抗型要素を有する第5のスイッチと
を含み、
該抵抗型スイッチの該抵抗型要素は、任意の抵抗型スイッチを通過する電流が、そのスイッチに関連付けられた該抵抗型要素と任意の前の抵抗型要素とを直列に通過することを可能にするために、直列に接続されている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目7)
上記複数のスイッチは、並列に接続されている少なくとも5つの抵抗型スイッチを含み、各抵抗型スイッチは、抵抗値を有する抵抗型要素を含み、該5つの抵抗型スイッチは、
0オームと2オームとの間の抵抗値を有する第1の抵抗型要素を有する第1のスイッチと、
27オームと32オームとの間の抵抗値を有する第2の抵抗型要素を有する第2のスイッチと、
75オームと79オームとの間の抵抗値を有する第3の抵抗型要素を有する第3のスイッチと、
146オームと150オームとの間の抵抗値を有する第4の抵抗型要素を有する第4のスイッチと、
320オームと324オームとの間の抵抗値を有する第5の抵抗型要素を有する第5のスイッチと
を含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目8)
上記オーディオアクセサリは、マイクロフォンと上記複数のスイッチに機械的に結合されている複数の制御ボタンとを有するステレオヘッドフォンであり、該制御ボタンは、選択された機能を行うように上記電子デバイスを指示するために、上記スイッチを係合するように動作可能である、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目9)
上記マイクロフォンの出力は、上記マイクロフォンバイアス抵抗器にわたる電圧差を測定することによって得られる、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目10)
上記マイクロフォンからの出力は、帯域外の制御信号伝達成分の周期検出を可能にするために、有限なヒステリシスを有するゼロ交差検出器を通した後に、高域通過フィルターにかけられ、周期を検出される、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目11)
上記電子デバイスは、上記オーディオ出力のクロストークおよびノイズを減少させるために、グラウンドと、該電子デバイス上の少なくとも1つのヘッドフォン増幅器との間にフィードバックループをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目12)
安全およびシステムの統合のための電磁気干渉部品と静電気放電部品とをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目13)
上記電子デバイスは、該電子デバイス上にグリッチ除去回路をさらに含み、該グリッチ除去回路は、上記マイクロフォン前置増幅器からの出力をキー押しの前の既知の状態に強制することによって該キー押しの可聴影響を減衰させるように適合されている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目14)
上記電子デバイスは、オーディオ接続ポートを含み、上記オーディオアクセサリは、該接続ポートを介して該電子デバイスに接続するように適合されているオーディオコネクタを含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目15)
上記電子デバイス上の上記接続は、「RING2」位置と「SLEEVE」位置との間で上記グラウンド接続を切り替えることができ、それにより、該電子デバイスは、該「RING2」位置と該「SLEEVE」位置とのうちの少なくとも1つにおいて該グラウンド接続を有する上記オーディオコネクタを有する上記オーディオアクセサリを受け取ることができる、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目16)
上記第1の測定および上記第2の測定が高速連続で行われ、それにより、該測定の間の上記グラウンドオフセットの変動が減少される、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目17)
上記測定モジュールは、10マイクロ秒未満の間隔で上記第1の測定と上記第2の測定を行うように適合されている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目18)
オーディオアクセサリであって、該オーディオアクセサリは、オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを含み、各スイッチは、抵抗を有する抵抗型要素を有し、該オーディオアクセサリは、電子デバイスに結合可能であり、
該電子デバイスは、バイアス抵抗器を介して該抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されているバイアス電圧供給源と、測定モジュールと有し、
該オーディオアクセサリが、該電子デバイスに結合されている場合に、該測定モジュールは、
該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、該バイアス電圧供給源と該抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、
該スイッチが係合している間に少なくとも一度、該バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、該バイアス電圧供給源が作動されている間に該バイアスポイントの第1の測定を行い、かつ該バイアス電圧供給源が停止している間に該バイアスポイントの第2の測定を行うことと、
該第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、
該第1の測定と該第2の測定との間の電圧差に基づいて、該オーディオ出力によって引き起こされる該グラウンドオフセット電圧を補償することと、
該電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することと
を行うように適合されている、オーディオアクセサリ。
(項目19)
オーディオアクセサリに結合可能である電子デバイスであって、該オーディオアクセサリは、オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有し、各スイッチは、抵抗を有する抵抗型要素を有し、
該電子デバイスは、
バイアス電圧供給源と、
測定モジュールと
を含み、
該バイアス電圧供給源は、該電子デバイスが、該オーディオアクセサリに結合されている場合に、バイアス抵抗器を介して該抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されており、
該測定モジュールは、
(a)該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、該バイアス電圧供給源と該抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、
(b)該スイッチが係合している間に少なくとも一度、該バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、該バイアス電圧供給源が作動されている間に該バイアスポイントの第1の測定を行い、かつ該バイアス電圧供給源が停止している間に該バイアスポイントの第2の測定を行うことと、
(c)該第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、
(d)該第1の測定と該第2の測定との間の電圧差を決定することによって、該オーディオ出力によって引き起こされる該グラウンドオフセット電圧を補償することと、
(e)該電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することと
を行うように適合されている、電子デバイス。
(項目20)
オーディオアクセサリの複数のスイッチのうちのどれが係合しているかを決定する方法であって、該方法は、
オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有するオーディオアクセサリを提供することであって、各スイッチは、選択された抵抗を有する、ことと、
オーディオアクセサリに結合されており、マイクロフォンバイアス抵抗器とグラウンド接続とを介して該抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されているバイアス電圧供給源を有する電子デバイスを提供することと、
該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、該バイアス電圧供給源と該抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、
該スイッチが係合している間に少なくとも一度、該バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、該マイクロフォンバイアス電圧供給源が作動されている間に該バイアスポイントの第1の測定を行い、かつ該マイクロフォンバイアス電圧供給源が停止している間に該バイアスポイントの第2の測定を行うことと、
オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、
該第1の測定と該第2の測定との間の電圧差に基づいて、該オーディオ出力によって引き起こされる該グラウンドオフセット電圧を補償することと、
該電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することと
を含む、方法。
【0004】
(摘要)
いくつかの局面に従って、電子デバイスを制御するシステムは、電子デバイスに結合されているオーディオアクセサリを含む。オーディオアクセサリは、オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと複数の抵抗型スイッチとを有する。電子デバイスは、バイアス抵抗器とグラウンド接続とを介して抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されているバイアス電圧供給源と、測定モジュールとを有する。測定モジュールは、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を補償した後に、グラウンドオフセット電圧への抵抗型スイッチの影響に基づいて、少なくとも1つのスイッチのうちのどれが係合しているかを決定するために、バイアスポイントを監視するように適合されている。
【0005】
本開示は、ここで、添付した図面を参照して、実施例のみを通して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、いくつかの実施形態に従う、ポータブル電子デバイスおよびオーディオアクセサリを含むオーディオシステムが概略的ダイヤグラムである。
【図2】図2は、図1に示されるオーディオアクセサリのコントローラの概略的ダイヤグラムである。
【図3】図3は、図1示される電子デバイスとオーディオアクセサリとの部品のブロックダイヤグラムである。
【図4】図4は、別の実施形態に従う、図1示される電子デバイスとオーディオアクセサリとの部品のブロックダイヤグラムである。
【図5】図5は、いくつかの実施形態に従う、図1示される電子デバイスの追加の部品に接続されている、図4に示される部品のブロックダイヤグラムである。
【図6】図6は、1つの実施形態に対して、オーディオアクセサリの複数のスイッチのうちのどれが係合しているかを決定する方法のステップのブロックダイヤグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(実施形態の説明)
ユーザーに便利を提供し得るオーディオアクセサリ、例えば、ヘッドセットに対して、多くの種類の電子デバイスがある。多くのユーザーは、軽量であり、かつ比較的にロバストであるヘッドセットを好む。ユーザーは、ヘッドセット上のプラグを電子デバイス上のオーディオジャック内に挿入することによって、このようなヘッドセットを電子デバイスに接続し得る。正確な接続がジャックとプラグとの間に作られると、ヘッドセットのスピーカへのオーディオ出力は、電子デバイス上の制御、またはヘッドセット上の制御、または両方によって制御され得る。ヘッドセット上に複数の制御がある場合、制御を軽量およびロバストに作ることが有益であり得る。いくつかの実装において、これらの利益は、比較的に簡単にヘッドセット上の制御を作ることによって実現され得、それにより、ユーザーは、コマンドを生成するようにヘッドセット上の制御を操作し得る。電子デバイスは、コマンドを認識し、それらを実行する。言い換えると、ユーザーは、ヘッドセット上の制御を通じて電子デバイスにコマンドを発行する。
【0008】
制御を有する従来のヘッドセットにおいて、複数のコマンドを生成させ、電子デバイスに複数のコマンドを認識させることに関連付けられるのは、難しいことがある。(例えば)3つの違ったコマンドまたはキーを有する従来のヘッドセットは、異なるキー押しの間を区別するために簡単な抵抗器を使用し得る。異なる抵抗器は、押されたキーに依存して回路に切り替えられる。ヘッドセットの電気的流れ(例えば、マイクロフォンへの電流)が、正確に既知ではなく、そして他の実際の考慮のために、3つより多いキーを信頼可能に実装することが難しくあり得る。いつくかの従来のヘッドセットは、ヘッドセットがその自身の生成器(しばしば、その自身の電力供給源)を有する活性化方式を使用し、しかしながら、そのアプローチは、いくつかの簡単化およびロバスト性をあきらめている(また、より高価であり得る)。本明細書に説明された概念は、アクセサリ、例えば、ヘッドセットが複数のコマンドを提供することを可能にし得、コマンドは、単一の信号生成器または電力供給に対する必要性なしに電子デバイスに認識可能である(ただし、本明細書に説明される概念はまた、単一の信号生成器または電力供給と共に働き得る)。
【0009】
1つの局面に従って、電子デバイスを制御するシステムが提供され、システムは、電子デバイスに結合されているオーディオアクセサリを含み、オーディオアクセサリは、オーディオ出力を提供する少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有し、各スイッチは、選択された抵抗を有し、電子デバイスは、バイアス抵抗器とグラウンド接続とを介して抵抗型スイッチに電力を提供するバイアス電圧供給源と、測定モジュールとを有する。測定モジュールは、スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、バイアス電圧供給源と抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、スイッチが係合している間に少なくとも一度、バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、バイアス電圧供給源が作動されている間にバイアスポイントの第1の測定を行い、かつバイアス電圧供給源が停止している間にバイアスポイントの第2の測定を行うことと、第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、第1の測定と第2の測定との間の電圧差に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を補償することと、電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することとを行うように適合されている。
【0010】
別の局面に従って、オーディオ出力を提供する少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを含むオーディオアクセサリが提供され、各スイッチは、選択された抵抗を有し、オーディオアクセサリは、バイアス抵抗器を介して抵抗型スイッチに電力を提供するバイアス電圧供給源と、測定モジュールと有する電子デバイスに結合可能である。加えて、オーディオアクセサリが、電子デバイスに結合されている場合に、測定モジュールは、スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、バイアス電圧供給源と抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、スイッチが係合している間に少なくとも一度、バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、バイアス電圧供給源が作動されている間に電気接続の第1の測定を行い、かつバイアス電圧供給源が停止している間に電気接続の第2の測定を行うことと、第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、第1の測定と第2の測定との間の電圧差に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を補償することと、電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することとを行うように適合されている。
【0011】
別の局面に従って、電子デバイスが提供され、電子デバイスは、オーディオ出力を提供する少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有するオーディオアクセサリに結合可能であり、各スイッチは、選択された抵抗を有する。電子デバイスは、バイアス電圧供給源と、測定モジュールとを含み、バイアス電圧供給源は、電子デバイスが、オーディオアクセサリに結合されている場合に、バイアス抵抗器を介して抵抗型スイッチに電力を提供し、測定モジュールは、スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、バイアス電圧供給源と抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、スイッチが係合している間に少なくとも一度、バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、バイアス電圧供給源が作動されている間に電気接続の第1の測定を行い、かつバイアス電圧供給源が停止している間に電気接続の第2の測定を行うことと、第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、第1の測定と第2の測定との間の電圧差を決定することによって、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を補償することと、電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することとを行うように適合されている。
【0012】
別の局面に従って、オーディオアクセサリの複数のスイッチのうちのどれが係合しているかを決定する方法が提供され、方法は、オーディオ出力を提供する少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有するオーディオアクセサリを提供することであって、各スイッチは、選択された抵抗を有する、ことと、オーディオアクセサリに結合されており、マイクロフォンバイアス抵抗器とグラウンド接続とを介して抵抗型スイッチに電力を提供するバイアス電圧供給源を有する電子デバイスを提供することと、スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、バイアス電圧供給源と抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、スイッチが係合している間に少なくとも一度、バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、マイクロフォンバイアス電圧供給源が作動されている間に電気接続の第1の測定を行い、かつマイクロフォンバイアス電圧供給源が停止している間に電気接続の第2の測定を行うことと、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、第1の測定と第2の測定との間の電圧差に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を補償することと、電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することとを含む。
【0013】
概して、本明細書に説明されるいくつかの実施形態が、1つ以上の電子デバイス上に実装され得、電子デバイスは、広範囲のデバイス、例えば、モバイルフォン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、パーソナルまたはディスクトップコンピュータ、ノートコンピュータ、デジタルオーディオ/ビデオプレーヤー、デジタルオーディオ/ビデオレコーダ、タブレットコンピュータ等を含み得る。
【0014】
これらの電子デバイスのいくつか、特に他のデバイスよりコンピュータリソース(例えば、メモリ容量、処理電力およびスクリーンスペース)が限定され得る。例えば、ポータブルスマートフォンは、より大きなディスプレイおよび多くのメモリを有し得るパーソナルコンピュータより小さいディスプレイおよび少ないメモリを有し得る。しかしながら、本明細書に説明されるような概念は、電子デバイスの任意の特定の種類に限定されず、むしろ、概してさまざまなコンピュータリソースを有するさまざまな電子デバイス上の使用に対して適切である。
【0015】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、ポータブル電子デバイス、例えば、スマートフォンまたはパーソナルデジタルアシスタント(PDA)であり得、ポータブル電子デバイスは、1つ以上の有線接続または無線接続を介する音声通信能力、データ通信能力または両方の能力を有し得る。
【0016】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、デバイス上のディスプレイと、デバイスまたはオーディオアクセサリ上のスピーカとを介して、オーディオおよび/またはビデオの再生を提供する。
【0017】
概して、既に議論されるように、いくつかのオーディオアクセサリ(例えば、ヘッドセット)は、オーディオアクセサリに接続される電子デバイスのいくつかの局面を制御するためのコマンドボタンまたはキーを含む。制御可能な局面の例は、再生、一時停止、早送り、逆戻り、音量変化または消音を含み得、ただしそれらに限定されない。コマンドボタンは、ユーザーが、電子デバイスと直接に相互作用することを必要とせず、電子デバイスを制御することを可能にし得る。いくつかの場合において、このようなコマンドボタンを実装するために、電子デバイスとオーディオアクセサリとの間に能動信号伝達システムまたは受動信号伝達システムが使用され得る。
【0018】
概して、能動信号伝達システムは、典型的に、ヘッドセットのコストを増加する、アクセサリ上に提供されるべきである電子論理部品を含むチップを必要とする。能動信号伝達はまた、コストおよび複雑化をさらに増加し得、(例えば、電力供給源がバッテリーである)ヘッドセットの寿命を限定し得るヘッドセット上の電力供給源を必要とし得る。
【0019】
これに反して、受動信号伝達システムは、概して、アクセサリ上のチップまたは他の複雑な電子部品を含まず、むしろ代わりに抵抗型スイッチを使用し得る。このような受動信号伝達システムは、電子デバイスによって、オーディオアクセサリのいくつかの部品(例えば、スピーカ、マイクロフォン)の動作のためにオーディオアクセサリに提供される電流を分析することによって実装される。従って、受動システムは、電流の電圧変動に対して弱い。特に、アクセサリ上のスピーカを介するオーディオ出力によって引き起こされた電圧変動のために、グラウンドへの接続を横切る電圧オフセットが、非常に変動可能であり得る。
【0020】
本明細書で使用される場合に、「グラウンド」は、他の電圧がそれに対して測定される参照電圧、またはその参照電圧でのノードを指す。2つのデバイス、例えば電子デバイスおよびアクセサリが電気的に接続される場合に、それらは、共通の参照電圧を共有し得る。参照電圧は、接地電位であり得、ただし必ずしも接地電位である必要がない。グラウンド電位は、接地電位に対して一定である必要がない。用語、グラウンドはまた、本明細書においてグラウンド接続に対しても使用され、グラウンド接続は、典型的にグラウンド電位に近く、グラウンドオフセットの概念が検討される場合に、さらに議論される。さらに、本明細書に使用されるように、「接続」は、文脈に従って、機械的結合または接続、電気的接続を指し得る。2つの部品は、1つの電気的活性がもう1つの電気的活性に影響する場合に電気的に接続され得、部品は、機械的に接続されるが、または接近し得、ただし、必ずしも機械的に接続され、または接近する必要がない。
【0021】
アクセサリは、1つ以上の抵抗型スイッチと並列に接続されるマイクロフォンを含み得る。マイクロフォンは、(例えば)内部接合ゲート電界効果トランジスター(JFET)を含み得る。マイクロフォンのJFETは、概して、異なるバイアス状況に対して、JFETに関連付けられるインピーダンスの大きな変動を有する。これらの変動はまた、グラウンド接続を横切る電圧オフセットの全体の変動に寄与する。電圧変動はまた、特定の接続の電圧を測定するために使用される部品によって誘起され得る。例えば、アナログ−デジタル変換器(ADC)または比較器は、固有のハードウェアの制約のために、接続の電圧を読み間違え得る。
【0022】
さらに、部品の製造の変動および動作する状況(例えば、動作する温度/動作する環境)は、課題を悪化させ得る。アクセサリ上の電圧のこれらの変動は、アクセサリの全体の電圧に基づいて、(例えば、ユーザーによって)作動しているスイッチを正確に区別することを難しくし得る。1つのアプローチは、抵抗の間の大きな差を有する限定された数の抵抗型スイッチのみを使用することである。しかしながら、これらは、実装され得るコマンドボタンの数を強く限定し、いくつかの実施形態において、2つのコマンドボタンのみが、アクセサリ上の電圧の変動に適応させるために使用され得る。上記のように、制御可能な局面の典型的な数は、2つより多い。
【0023】
ここで、参照が図1に加えられ、図1は、いくつかの実施形態に従って、電子デバイス100と、電子デバイス100の1つ以上の局面を制御するために動作可能なアクセサリ200とを有するオーディオシステム10を例示する概略的ダイヤグラムである。示されるように、アクセサリ200は、1つ以上のスピーカ202、204(また16、18として示される)と、電子デバイス100の1つ以上の局面を制御するための1つ以上のユーザー入力を受信するためのユーザー制御インターフェース206とを有するヘッドセットであり得る(ただし、他の実施形態において他のアクセサリが使用され得る)。ヘッドセットアクセサリ200のスピーカ202、204は、概して、音楽、通話等のようなオーディオコンテンツを出力するように動作可能である。
【0024】
電子デバイス100は、任意の適切な電子デバイス、例えば、ディスプレイ13とキーボード15(示されていない)とを有するスマートフォン、タブレットコンピュータ、メディアデバイス等であり得る。電子デバイス100は、容易に持ち運び可能であり得、手持ちであり得る。
【0025】
示されるアクセサリヘッドセット200は、左右イヤホンまたは耳差込を通る左右オーディオチャンネルを有するステレオヘッドセットデバイスである。他の実施形態において、アクセサリヘッドセット200は、異なる形式であり得る。例えば、アクセサリヘッドセット200は、1つの耳差込のみを有する単一イヤホン、または同じのオーディオ出力を受信する2つの耳差込を有するモノラルイヤホンであり得る。
【0026】
スピーカ202および204の各々は、オーディオ出力、例えば、電子デバイス100によって生成されたオーディオ出力を提供するように動作可能である。これは、ヘッドセット200のユーザーが、ポータブル電子デバイス100によって生成されたオーディオ出力を聞くことが可能にし、オーディオ出力は、電話会話、音楽、または任意の他のタイプのオーディオ出力を含み得る。
【0027】
図2に示されるように、ユーザー制御インターフェース206は、概して参照数字208によって示されるような1つ以上のボタンを含み得る。示される実施形態において、5つのボタン208、すなわち、PLAY/PAUSEボタン210、SKIP/FORWARDボタン212、BACKボタン214,VOLUME INCREASEボタン216およびVOLUME DECREASEボタン218がある。
【0028】
ヘッドセットアクセサリ200上のボタン208の数は、他の実施形態において異なり得る。いくつかの実施形態において、ヘッドセットアクセサリ200は、少なくとも3つの制御ボタン208を含み得る。いくつかの実施形態において、ヘッドセットアクセサリ200は、少なくとも4つの制御ボタン208を含み得る。いくつかの実施形態において、ヘッドセットアクセサリ200は、最大7つの制御ボタン208を含み得る。さらに、スピーカ16、18と、電子デバイス100との間に置かれる、図2に示されるユーザー制御インターフェース206の配置は、単に例示的である。
【0029】
ヘッドセット200上に制御ボタン208を有することは、ユーザーがポータブルデバイス100と直接に相互作用する必要なしに、(電子デバイス100の遠隔制御を可能にし)、ポータブルデバイス100のある機能を制御するので、望ましくあり得る。例えば、ユーザーは、デバイスがハンドバックまたはポケットに格納される場合にもアクセサリアクセサリヘッドセット200を介して電子デバイス100を制御することができる。いくつかの実施形態において、ポータブルデバイスは、エネルギーを節約するための電力節約状態であり得(例えば、いくつかの部品、例えば、スクリーン15が電源を付けられていない)、制御ボタン208を介して所望のコマンドを発行することは、ポータブルデバイスが所望のコマンドを発行する間に、その状態のままであることを可能にし得る。
【0030】
いくつかの実施形態において、PLAY/PAUSEボタン210は、オーディオトラックがまだ再生していない場合に、オーディオトラックを再生することを始めるために、オーディオトラックが既に再生している場合に、オーディオトラックの再生を一時停止させるために、ポータブル電子デバイス100にコマンドを送信するように動作可能である。PLAY/PAUSEボタン210はまた、デバイス100が電話会話の間に電話として動作する場合に、MUTEボタンとして機能し得る。
【0031】
SKIP/FORWARDボタン212は、次のトラックにスキップするために、ポータブル電子デバイス100にコマンドを送信するように動作可能である。いくつかの実施形態において、ボタン212が所定の量の時間(例えば、1秒以上)に対して下に保持される場合に、ボタン212が下に保持されている間に、ボタンは、同じトラック内で早送りするようにデバイス100に信号を送り得る。
【0032】
BACK/REWINDボタン214は、SKIP/FORWARDボタン212と反対の方式で機能し得る。すなわち、BACK/REWINDボタン214は、前のオーディオトラック(または現在のオーディオトラックの開始)に戻るようにポータブル電子デバイス100にコマンドを送信するように動作可能である。いくつかの実施形態において、ボタン214が所定の量の時間(例えば、1秒より多い)に対して下に保持される場合に、ボタン214が下に保持されている間に、ボタンは、同じトラック内で巻き戻すようにデバイス100に信号を送り得る。
【0033】
VOLUME INCREASEとDECREASEボタン216と218は、それぞれ、オーディオの音量を増加させ、または減少させるように、ポータブル電子デバイスにコマンドを送信するために使用され得る。同様に、所定の量より長い時間に対する連続のボタン押しは、結果として、ボタンが解放されるまで、またはシステムの限界が達するまで音量が増加し続け、または減少し続けることを生じ得る。
【0034】
他の実施形態において、ボタン208の各々は、異なる(または追加の)機能を行い得る。
【0035】
いくつかの実施形態において、アクセサリ200は、オーディオ信号(例えば、ユーザーからの通話信号)を受信し、かつそれらのオーディオ信号を電子デバイス100に送信するマイクロフォン230を含み得る。示されるように、マイクロフォン230は、ユーザー制御インターフェース206に提供され得、またはユーザー制御インターフェース206を用いて提供され得る。代替的には、マイクロフォン230は、アクセサリ200上の他の箇所に提供され得る。例えば、ユーザーがポータブルデバイス100を介して会話をしている場合に、またはユーザーが音声動作コマンドをポータブルデバイス100に出そうとしている場合に、マイクロフォン206が使用され得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、ヘッドセットアクセサリ200は、(電子デバイス100上の)対応するオーディオジャック/接続ポートに結合される(アクセサリ200上の)従来のオーディオコネクタプラグを用いて、電子デバイス100に(機械的かつ電気的に)接続される。いくつかの実施形態において、プラグおよびジャックは、チップ−リング−スリーブ(TRS)種類、またはチップ−リング−リング−スリーブ(TRRS)種類、または当業者に既知であるような他のさまざまなタイプであり得る。例えば、いくつかのオーディオコネクタは、3.5mm(1/8″)ミニチュアプラグおよびジャックの形、または他の大きさ、例えば、2.5mmコネクタおよび1/4″コネクタの形である。ヘッドセットおよび他のアクセサリにおいて、これらのオーディオコネクタは、概してスピーカ202、204と、マイクロフォン230と、電子デバイス100との間にアナログ信号を運ぶために使用される。概して、TRRSコネクタにおいて、コネクタ上の接続位置は、「TIP」、「RING1」、「RING2」、および「SLEEVE」と呼ばれ得る。
【0037】
いくつかの実施形態において、電子デバイスの接続部分は、「RING2」位置と「SLEEVE」位置との間でグラウンド接続を切り替えることができ、それにより、電子デバイスは、「RING2」位置と「SLEEVE」位置とのうちの少なくとも1つに配置されたグラウンド接続を有するオーディオコネクタを有するオーディオアクセサリを受け取ることができる。これは、電子デバイスが、異なるグラウンド配置を有するオーディオアクセサリと適合可能であることを可能にする。
【0038】
ユーザーは、ユーザー制御インターフェース206を用いて(例えば、1つ以上のボタン210、212、214、216および218を押すことによって)1つ以上の入力をアクセサリ200に提供する場合に、電子デバイス100は、本明細書の後に説明されるように、特定のボタン押しを認識し、適切な動作(例えば、スピーカ16、18によって出力されるオーディオの音量を増大させ、または減少させること、かかってくる電話呼出に答えること等)をとるように動作可能である。
【0039】
制御ボタン208のような制御ボタンを実装するために、オーディオアクセサリの回路板上の抵抗型スイッチにおける単純な受動抵抗器が使用され得る。しかしながら(前に示されるように)、スピーカを通る電流による(例えば、スピーカを介して音楽再生による)グラウンドライン上に誘起される電圧の変動だけではなく、マイクロフォンの内部JFETを通る電流の変動、および本明細において上に説明されるような他の要因のために、単純な受動スイッチを用いる場合に、2、3個より多い制御ボタン208を支持することが難しくあり得る。
【0040】
ここで、図3および4を参照すると、各図面に例示されたのは、抵抗型スイッチを用いて制御ボタン208を提供するために使用され得るいくつかの実施形態に従う、オーディオシステム10のいくつかの部品の簡略化された概略的ダイヤグラムである。
【0041】
示されるように、アクセサリヘッドセット200は、5つの抵抗型スイッチを有する(それらは、概念的な1つのカップリングスイッチと1つの抵抗型要素としてモデル化され得る)。抵抗型スイッチが、いくつかの抵抗型要素242を有するカップリングスイッチ、すなわちS1、S2、S3、S4およびS5によって実装される。示されるように、4つの抵抗型要素242、即ちR2、R3、R4、R5は、(それらは、実際の抵抗器であり、便宜のために、抵抗器と呼ばれ得る)、スイッチS2、S3、S4およびS5に結合される。スイッチS1が任意の抵抗器242と関連付けられず(言い換えると、明確な抵抗型要素R1が描かれていない)、これが、S1に関連付けられた抵抗型要素が小さいが、または無視できることを留意する。言い換えると、回路の左側からS1に接近する正の電流は、任意の抵抗器242を通過する必要がなく、自身の接続における固有抵抗に直面し得る。対照的に、S2を通る電流は、R2を通過し、S3を通る電流は、R2およびR3を通過し、他のも同様である。便宜のために、S2がR2に関連付けられており、S3がR3に関連付けられており、他のも同様であるということが言える。スイッチS5が閉であり、他のスイッチが開のままである場合に、電流は、R2、R3、R4およびR5に流れる(それらの抵抗器は、S5が閉である場合に、直列で有効である)。言い換えると、抵抗型要素を通過する電流は、各より小さい番号の抵抗型要素を直列で通過し得る。他の実施形態において、スイッチ240と抵抗器242との数、およびスイッチ240と抵抗器242との間のカップリングが異なり得る。
【0042】
示されるように、スイッチ240のうちの1つは、そのスイッチに関連付けられる抵抗器なしに実装され得る。これは、コスト節約および/または他の電子デバイスとのアクセサリ200の互換性向上を可能にし得る。示されるような実施形態において、スイッチS1が抵抗器242なしに実装される。抵抗器なしのスイッチは、概して、PLAY/PAUSEボタンに結合され得、そして/または電話会話の間にマイクロフォンを消音するためであり得る。
【0043】
制御ボタン210、212、214、216、および218の各々は、特定のスイッチS1、S2、S3、S4またはS5に機械的に結合され、それにより、ボタンが押され、または他の方法で作動される場合に、対応するスイッチは、アクセサリ200の回路を完成させ、もしあれば、そのスイッチに関連付けられた抵抗器が、回路の電圧に影響を与える。
【0044】
抵抗器およびスイッチは、図3に示される「直列」配置、または図4に示される「並列」配置で構成され得る。用語「直列」および「並列」は、一般的な回路トポロジーを表すために本明細書に使用され、部品が厳密に直列または並列であることを要求しない(可変トポロジーが図5に示されることを留意する)。概して、抵抗器242に対して選択され得る特定の抵抗値は、選択されたトポロジーの関数であり得る。図4の回路において、正の電流が回路の左側から任意のスイッチに接近することは、(もしあれば)そのスイッチに関連付けられた抵抗器を除いて、任意の抵抗器242を通過する必要がない。例えば、S2を通る電流は、R2を通過する(ただし、他のスイッチが開である限り、任意の他の抵抗器242を通過しない)。同様に、S3を通る電流は、R3を通過し、他の抵抗器242を通過せず、他も同様である。スイッチの作動が電流を直列の2つ以上の抵抗器に流し得る図3の回路の「直列」配置と対照的に、図4の「並列」配置は、どのスイッチが閉であるのにかかわらず、単一の抵抗器を通る電流パスを可能にする。「直列」配置は、自動的に、スイッチの優先符号化を作り、複数のボタンの同時押しを含む任意のキーボタンを作り、結果として、(基本回路分析によって容易に見つけられ得るような)既知の抵抗値を生じる。例えば、複数のスイッチが同時に係合される場合に、押されている最も小さい抵抗値に関連付けられたスイッチは、最も高い優先度を有し、より大きな抵抗値に関連付けられた任意のボタン押しによって大きく影響されない。これは、より小さい抵抗値パスがより大きい抵抗パスに比べてより電流を伝導するという事実のためである。
【0045】
抵抗器R2、R3、R4、およびR5の各々の抵抗値は、特有であり得、それにより、(もしあれば)グラウンドとバイアス電圧接続との間の電圧差を測定すること、およびグラウンドに対する接続上のオフセット電圧に対する校正によって、押されたボタンを識別することが可能である。
【0046】
図3および4に示されるように、電子デバイス100は、測定モジュール120を有する。測定モジュール120は、コントローラモジュール122と、アナログ−デジタル変換器(ADC)124であり得る電圧測定モジュールとを含む。他の実施形態において、測定モジュール120の部品が異なり得る。
【0047】
いくつかの実施形態において、電子デバイス100はまた、アクセサリ200と電子デバイス100とが(例えば、ジャック内のプラグの正確な挿入を介して)機械的かつ電気的に結合される場合に、スピーカ202と204に結合されたヘッドセットスピーカ増幅器132と134を有する。ヘッドスピーカ増幅器132と134は、入ってくるオーディオ出力を増幅し得、そしてアクセサリ200上のスピーカ202と204にオーディオ電流を送り得、それによりスピーカ202と204は、オーディオ出力を提供し得る。概して、オーディオ電流を受け取り、スピーカ202と204を通るオーディオ電流をグラウンド250へルーティングさせるオーディオアクセサリ200上の回路は、「オーディオ回路」と呼ばれ得る。いくつかの実施形態において、ヘッドセットアクセサリ200はまた、電磁気干渉フィルタリング部品および/または静電気放電に対して保護するための部品を含む。
【0048】
電子デバイス100はまた、バイアス抵抗器およびグラウンド接続を介してスイッチに電力を提供するためのバイアス電圧供給源を有する。示されるように、バイアス電圧供給源110は、マイクロフォンバイアス抵抗器「RM」と概して参照文字「G」によって示される、グラウンド250に接続されるグラウンド接続を介してスイッチ240およびマイクロフォン230にバイアス電圧を提供するためのマイクロフォンバイアス電圧供給源110であり得る。概して、マイクロファンバイアス電流を受け取り、グラウンド接続を介してマイクロフォンバイアス電流をグラウンド250および抵抗器242へルーティングさせるオーディオアクセサリ200上の回路は、「マイクロフォン回路」と呼ばれ得る。
【0049】
用語「マイクロフォンバイアス」が概してエレクトレットマイクロフォンに関連して使用されるが、このバイアシング電圧は、構造のためにプレートの間にトラップされた固有内部電場を有するマイクロフォンプレートにバイアスをかけるために使用される必要はなく、むしろ集積JFETが正確な動作ポイントを有することを確保するために使用される。マイクロフォンからの信号は、このポイントから得られ、グラウンド電位かまたはマイクロフォンバイアス供給源110に対して参照される。
【0050】
マイクロフォン230と抵抗器242とが、グラウンド250へのグラウンド接続「G」を介して接続される。グラウンド接続「G」は、図面においてグラウンド抵抗「RG」としてモデル化さる(実際の抵抗器である必要がない)有限の量のグラウンド抵抗を有する。グラウンド接続「G」が有限の量の抵抗を有するので、グラウンド接続を介して伝送される任意の電流は、グラウンドオフセット電圧を誘起する。例えば、グラウンド接続「G」上の30mAの電流と、0.5オームのグラウンド抵抗「RG」とは、スイッチ240に接続される、グラウンド接続上の15mVのグラウンドオフセット電圧を誘起する。
【0051】
スピーカ202へのオーディオ出力に関連付けられたオーディオ電流が、グラウンド接続「G」を介してグラウンド250へ伝導され、従って、オーディオ出力は、グラウンド接続上にグラウンドオフセット電圧を引き起こす。
【0052】
同様に、マイクロフォンバイアス電圧が、グラウンド接続を介して伝導されるので、マイクロフォンバイアス電圧はまた、グラウンド接続上にグラウンドオフセット電圧を引き起こす。しかしながら、マイクロフォンを通る電流は、オーディオ電流と比較して相対的に無視でき、グラウンドオフセットに対して無視されるが、ただし、マイクロフォンにわたる電圧差に対しては無視できない。
【0053】
グラウンド250は、マイクロフォン回路とオーディオ回路との両方に共通である。特に、マイクロフォンバイアス電圧供給源110とオーディオスピーカ202、204との両方が、グラウンド250に接続される。従って、グラウンド接続にわたるグラウンドオフセット電圧は、マイクロフォンバイアス電圧、オーディオ出力および1つ以上のスイッチが係合されるときのそれらのスイッチによって影響される傾向がある。
【0054】
オーディオ回路の電圧は、時間的に可変の傾向がある(すなわち、任意の所与の時間において異なり得る)。例えば、電圧は、スピーカ202、204上に再生されている音楽と共に変動し得る。従って、グラウンド接続「G」に沿うポイント「A」でのグラウンドオフセット電圧は、時間と共に変動する。特に、スピーカ202、204を介して流れ、グラウンド250に戻る電流は、有限のグラウンドラインの抵抗「RG」のために電圧降下を経験し、従って、測定ポイント「A」での電圧は、時間と共に変動する傾向がある。
【0055】
同様に、マイクロフォンバイアス電圧はまた、時間的に可変であり得、グラウンド接続「G」に沿う電圧変動に寄与し得る。しかしながら、マイクロフォンバイアス電流の変動は、抵抗器R1からR5まで、およびいくつかの実施形態において、マイクロフォン230を注意深く選択することによってある程度まで補償され得る。さらに、マイクロフォン230および抵抗器にわたる電圧の測定を行うADC124に対する直接または調整された参照としてマイクロフォンバイアス電圧を用いることによって、グラウンド電圧の不確定性の影響を減少させることが可能である。ADC124からの測定は、バイアス電圧により調整され、それにより、バイアス電圧の変動が概して補償されることが可能である。
【0056】
オーディオ電流および/またはマイクロフォンバイアス電流の電圧の変動(揺らぎ)は、他のシステムに実装される抵抗型スイッチの数を制約し得る。すなわち、オーディオ電圧の変動を考慮するために、抵抗器の抵抗値の異なりは、しばしば、この変動によるグラウンドオフセット電圧の変化が、スイッチのうちの1つに関連付けられた抵抗器のうちの1つに間違って属される(結果として、係合しているスイッチを不正確に識別することを生じる)ことのないように、この変動を考慮するために比較的大きい。回路の最大電圧が制約され、かつ抵抗器の間の抵抗器の値の差異が比較的大きいので、通常に使用されるボタンの数も制限され得る(例えば、いくつかの場合において、2、3個のスイッチより多くない)。
【0057】
しかしながら、本明細書に説明されるオーディオシステム10は、オーディオ電流の電圧の揺らぎを補償し得、それにより、より多くの数の制御ボタン(例えば、5つの制御ボタン)が実際に使用され得る。さらに、抵抗器は、マイクロフォン電流の任意の変動に対するマージンを可能にするために、注意深く選択され得る。
【0058】
オーディオ回路の電圧の変動を考慮し、もしあれば、係合している抵抗型スイッチを識別するために、電子デバイス100上の測定モジュール120は、以下の動作を行うように適合される(すなわち、行うことが可能である)。
【0059】
測定モジュール120は、バイアス電圧供給源とスイッチ240との間の接続上のバイアスポイントを監視し、スイッチ240のうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するように適合される。例えば、監視することは、マイクロフォンバイアス供給源110と、マイクロフォン230およびスイッチ240との間の接続上のバイアスポイント「B」においてADC124によって行われ得る。ADC124は、マイクロフォン230にわたる電圧を減少させる特定の閾値に対して監視し、スイッチ240が係合していない場合(すなわち、マイクロフォンのみが接続されている)と、スイッチ240のうちの少なくとも1つが係合している場合を選択し得る。いくつかの実施形態において、閾値は、例えば、0.64ボルトの固定電圧であり、他の実施形態において、閾値は、バイアス電圧および選択されたバイアス抵抗器と共に変動し得る。
【0060】
スイッチ240のうちの少なくとも1つが係合していることが決定される場合に、測定モジュール120は、(例えば、スイッチSMを用いることによって)バイアス電圧供給源を作動させ、そして停止させ、バイアスポイント「B」において第1の電圧測定および第2の電圧測定を行うように動作可能である。第1の測定は、バイアス電圧供給源が作動されている間に行われ、第2の測定は、バイアス電圧供給源が停止している間に行われる。
【0061】
ADC124は、バイアスポイント「B」において第1の測定と第2の測定との両方を行うように使用され得る。マイクロフォンバイアスポイント「B」が、(マイクロフォンを介して、また係合している任意のスイッチを介して)測定ポイントAに接続されるので、マイクロフォンバイアスポイントBの電圧は、ADC124の入力インピーダンスが供給源のインピーダンスより著しく高いとすると、提供されたAポイントでの電圧と事実上同じである。すなわち、示されるシステム10において、バイアス供給源110は、マイクロフォン出力インピーダンスであるか、または係合している抵抗器と並列に構成され、相対的グラウンドオフセットエラーが、最も小さい抵抗器の値に対して最も大きいので、出力インピーダンスは、一般的に低い。従って、十分に高い入力インピーダンスを有するADCを用いることは、測定された電圧を感知できる程度に変化させない。このADCの入力インピーダンスに対する典型的な要求は、少なくとも50キロオームの入力インピーダンスである。従って、ADC124は、バイアスポイントBにおいて測定を行うことによって測定ポイントAにおける電圧を有効に測定するように動作可能である。グラウンドオフセットが、電流の方向に依存して正または負であり得ることを留意する。それゆえに、ADCは、正電圧と負電圧との両方を扱うことが可能である必要があるかまたは正の値のみが測定されることを確保するための小さなオフセットが、すべでの測定に加えられる必要がある。
【0062】
スイッチ240、マイクロフォン230、およびスピーカ202、204が共通のグラウンド250に接続されるので、バイアス電圧供給源が作動され、かつ第1の測定が行われる場合、第1の測定は、オーディオ出力、バイアス電圧および係合している少なくとも1つのスイッチ240の抵抗によって引き起こされたグラウンド電圧オフセットを示す。すなわち、第1の測定は、オーディオ出力のオーディオ電流と、有限のグラウンド抵抗「RG」および係合している少なくとも1つのスイッチ240の抵抗を介して伝導されるバイアス電流とに起因し得るグラウンド接続「G」にわたるグラウンドオフセット電圧を示す。
【0063】
対照的に、バイアス電圧供給源が停止しており、第2の測定が行われる場合、第2の測定は、オーディオ出力に引き起こされたグラウンドオフセットを示す。すなわち、第2の測定は、グラウンド接続を介して伝導されるオーディオ電流に起因し得るグラウンドオフセット電圧を示し、グラウンド接続は、(ADC124が、このポイントにおいて負荷を避けるために、十分な入力インピーダンスを有することを仮定すると)、マイクロフォン230または抵抗器242を介するグラウンド250に対するバイアス電圧がないので、マイクロフォンバイアス電圧または抵抗器242からの影響を受けないグラウンド抵抗「RG」を有する。
【0064】
測定モジュール120は、第2の測定に基づいてオーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定し、第1の測定と第2の測定との間の電圧差に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を補償するように動作可能である。すなわち、第1の測定が、オーディオ電流の電圧、マイクロフォンバイアス電圧、および係合している少なくとも1つのスイッチに関連付けられた抵抗によって影響され、第2の測定が、ただオーディオ電流の電圧を示すので、第1の測定と第2の測定の差異は、マイクロフォンおよびスイッチ抵抗にわたって測定されるときの電圧差を示す。この電圧差に基づいて、測定モジュール120は、どのスイッチ240が係合しているかを決定するように動作可能である。
【0065】
オーディオ電流の大きさが時間変動であるので、第1の測定においてとられたオーディオ電流の大きさは、第2の測定においてとられたオーディオ電流の大きさと異なり得る。従って、測定モジュール120は、オーディオ電流の電圧の差異(もし任意の差異がある場合に)を最小にするために、高速連続で測定を行うように動作可能である。例えば、測定が、数マイクロ秒間隔で行われ得る。
【0066】
いくつかの実施形態において、追加の測定は、オーディオ電圧のより正確な(ロバスト)測定を得るために、作動されたバイアス供給源および/または停止されたバイアス供給源と共に行われ得る。例えば、3つの測定が行われ得、第1の測定が作動されたマイクロフォンバイアスと共に行われ、第2の測定が停止しているマイクロフォンバイアスと共に行われ、第3の測定が再作動されたマイクロフォンバイアスと共に行われる。この場合においてオーディオ電流に起因し得るグラウンドオフセットを決定するために、第1の測定と第3の測定とが一緒に加算され得、オーディオ電流によるグラウンドオフセット電圧のロバストステイを提供するために、2倍の第2の測定値が、第1の測定と第3の測定の合計から引かれ得る(すなわち、(第1の測定+第3の測定)−(2×第2の測定))。
【0067】
別の実施例において、4つの測定が行われ:第1の測定が作動されたマイクロフォンバイアス供給源と共に行われ、第2および第3の測定が停止しているマイクロフォンバイアスと共に行われ、第4の測定が再作動されたマイクロフォンバイアスと共に行われる。この場合において、オーディオ出力に起因し得るグラウンドオフセット電圧は、第1のおよび第4の測定の合計から第2のおよび第3の測定の合計を引く(すなわち(第1の測定+第4の測定)−(第2の測定+第3の測定))ように計算され得る。値の合計は、デジタルドメインにおいて、すなわち測定されたADC値を加重させることによって行われ得るか、または、切り替えられたコンデンサを用いていくつかの値をサンプリングするし、単一のADCの読み取りを用いてアナログ式加重された、これらのサンプルの合計を測定することによって形成され得る。これらの方法は、測定されたオフセット電圧の揺らぎを除去する離散時間低域フィルターを効率的に実装する。
【0068】
グラウンド接続「G」上のオーディオ電流の影響を最小にし、そしてそれを補償することによって、オーディオオフセット電圧の変動がここで考慮され得るので、比較的により小さい抵抗値を有する抵抗器を使用することが可能である。しかしながら、抵抗値を選択するときに、マイクロフォンバイアス電圧の変動が考慮されるべきである。さらに、マイクロフォン230自身は、抵抗値を選択するときに考慮に入れられる必要がある内部変動(例えば、マイクロフォンのJFETによるもの)を有する。
【0069】
概して、グラウンドオフセット電圧の変動が、以下の要因:同時に係合しているスイッチの数、動作する環境の変動(例えば、温度)、DRAINとSOURCEとの間におけるマイクロフォン230のJFETの絶対抵抗の変動(例えば、製造変動の結果)、抵抗器の実際の抵抗の変動、および他のノイズ誘起要因(例えば、ADC読み取りの精度、外部ノイズ、時間変化するグラウンドオフセット信号を引くことの問題等)のうちの1つ以上によって引き起こされ得る。
【0070】
抵抗器の値は、以下のような1つ以上の変動を考慮するように選択され得る。
【0071】
スイッチからの抵抗値の数は、「直列」組み合わせを用いる場合、スイッチの数に1を加えた数と等しいので(特別の場合には、押されているスイッチがない場合、マイクロフォン自身の抵抗が測定される)、非重複抵抗器測定の要求は、以下:R(MAX)<RN+1(MIN)のように公式化され得、ここで、Rは、所与の抵抗器値、RN+1は、次のより大きな抵抗器値である。
【0072】
最大の抵抗器値は、Rに、JFETの最大可能値(すなわち、JFETMAX)を「加味」した製造および環境の変動による最大の許容値を加えた名目値として見つけられ得る。最小の抵抗器値は、RN+1から、JFETの最小可能値(すなわち、JFETMIN)を加味した製造および環境の変動による最大の許容値を引いた名目値として見つけられ得る。よりロバストの実装を得るために、可能な許容値が、全部の抵抗器にわたって均等に分配されるべきである。この要求は、以下:R(MAX)*(1+TOLERANCE)=RN+1(MIN)のように公式化され得、ここで、「許容値」は、システムのエラーおよびノイズに対して割当てられた許容値である。典型的には、この要求された許容値は、10〜15%である。しかしながら、2〜3個の最も小さい抵抗器が、特別の許容値を必要とする。なぜなら、それは、最も大きな値のものよりも小さい測定された電圧により、外部電気ノイズにより敏感からである。これに基づいて、抵抗器の値は、例えば、コンピュータ最適化を用いることによって決定され得る。
【0073】
マイクロフォン230におけるJFETによって誘起された変動に関し、製造、バイアスポイントおよび温度の結果としての、JFET上のDRAINとSOURCEとの間の抵抗の極値を決定することが可能である。いくつかの実施形態において、極値におけるJFETに起因し得る抵抗は、JFETMIN=475オームおよびJFETMAX=20キロオームであるように決定される。
【0074】
いくつかの実施形態において、制御スイッチと検出された抵抗値との関連は、表1に示されるようであり得る。示されたR(MIN)とR(MAX)の値は、電子デバイスが関連付けられたスイッチが係合していることを検出することを可能にする最小抵抗値と最大抵抗値を示す。
【0075】
【表1】

表1に示されるように、グラウンドオフセット電圧の降下が、0Ωと14Ωとの間、または37Ωと57Ωとの間にある場合に、電子デバイスは、これを、スイッチS1が押されていることとして認めるように構成されている。所与のスイッチS1に関連付けられた抵抗値の2つの範囲を有することは、ポータブルデバイスが異なる構成を有するオーディオヘッドセットに適合可能であることを可能にする。
【0076】
いくつかの実施形態において、最小のJFET値以下の任意の抵抗値は、グラウンド接続がSLEEVE位置にあるように見つけられた場合に、PLAY/PAUSE/MUTEに対してマッピングされる。これは、任意の追加の抵抗が、これらのヘッドセットに対してPLAY/PAUSE/MUTEに影響しないことを確保する。
【0077】
示される実施形態において、コントローラモジュール122は、ADC124と、マイクロフォンバイアス供給源110の動作とを制御するように動作可能である。他の実施形態において、測定モジュール120は、前述のような動作を実行するように適合されたプログラマブルプロセッサ含み得る。
【0078】
いくつかの実施形態は、測定モジュール120および/または電子デバイス100の他の部品は、オーディオアクセサリ200の複数のスイッチ240のうちのどれが係合しているかを決定する方法300の1つ以上のステップを行うように動作可能である。
【0079】
ここで、図5を参照すると、ここに例示されたのは、電子デバイス100上に見つけられ得る追加の部品である。図5に例示された部品のうちのいくつかは、図5のそれらに類似し得、または同じであり、適切な同様の部品が、同様の参照数字によって示される。
【0080】
いくつかの実施形態において、マイクロフォンバイアス抵抗器「RM」からの出力は、バイアス供給源110または他のノイズ供給源(または両方)からのノイズからの影響を減少させるために、マイクロフォン前置増幅器502への入力としてとられ得る。
【0081】
いくつかの実施形態において、図5に示されるように、マイクロフォン前置増幅器502からの出力は、任意のオーディオ信号の振幅を減少させるために、(例えば、高域フィルターモジュール504を用いて)高域通過フィルターにかけられ、ゼロ交差検出器506を通過され、検出器506から周期測定モジュール508へ(例えば、帯域外の信号の周期を測定することができるデジタル回路に対して)出力され得る。これは、他の構成の帯域外の信号を受信するために使用され得る。
【0082】
いくつかの実施形態において、図5に示されるように、グラウンドスイッチ510の後に測定されたグラウンド信号は、任意のグラウンドオフセットに対して校正し、それによってヘッドフォンの2つのチャンネルの間のクロストークを減少させるために、ヘッドフォン増幅器132と134に対する校正信号として使用される。
【0083】
いくつかの実施形態において、図5に示されるように、動作のグリッチ減少回路512が、マイクロフォン前置増幅器の後に加えられる。この回路は、キー押し中にマイクロフォン前置増幅器を無効にし、キーを押すときに、受信端における可聴影響を最小にするために、キー押しの直前の値に等しいDC電位を出力する。これは、マイクロフォンバイアスポイントにおいてDC電位を検出することによって実装され得、この電位が十分に低い(すなわち、キーが押されている)場合に、グリッチ減少回路512を作動させる。
【0084】
グリッチ減少回路512は、(例えば、スイッチコンデンサフィルターを用いて実装される)低カットオフ周波数を有するフィルターと、前置増幅器502からの出力を感知し、マイクロフォン出力信号が前置増幅器502の出力から固定DC値に切り替えられたことを確かめるサンプルおよびホールド回路とを用いて実装され得る。これは、結果として、ボタン208のうちの1つが押されているときに、受信端において経験される可聴グリッチの著しい低減を生じる。
【0085】
ここで、図6を参照すると、ここに例示されたのは、1つの実施形態に従って、オーディオアクセサリの複数のスイッチのうちのどれが係合しているかを決定する方法300のステップのブロックダイヤグラムである。
【0086】
ステップ302において、オーディオ出力を提供する少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有するオーディオアクセサリが提供される。スイッチの各々は、選択された抵抗を有する。いくつかの実施形態において、オーディオアクセサリは、前述のオーディオアクセサリ200であり得る。
【0087】
ステップ304において、バイアス抵抗とグラウンド接続とを介して抵抗型スイッチに電力を提供するバイアス電圧供給源を有する、オーディオアクセサリに結合された電子デバイスが提供される。いくつかの実施形態において、電子デバイスは、前述の電子デバイス100であり得る。
【0088】
ステップ306において、バイアス電圧と抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントは、スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するように監視される。
【0089】
ステップ308において、少なくともそのスイッチが係合している間に、バイアス電圧供給源が動作され、停止され、マイクロフォンバイアスポイントとグラウンド接続との間の電圧差の第1の電圧測定および第2の電圧測定が行われる。第1の測定は、バイアス電圧供給源が動作されている間に行われ、第2の測定は、バイアス電圧供給源が停止している間に行われ、または逆の順序である。
【0090】
いくつかの実施形態において、第1のおよび第2の実施形態は、(例えば、数マイクロ秒の間隔で)高速連続で行われ、それにより、測定の間のオーディオ電圧の変動が、オーディオ電圧の決定に対して無視できる。
【0091】
いくつかの実施形態において、バイアス電圧が動作されている間、または停止している間にマイクロフォンバイアスとグラウンド接続との間の電圧差の1つ以上の追加の測定が、第1および第2の測定の後に行われ、追加の測定は、オーディオ電流によるグラウンド電圧オフセットのより正確な測定を提供するために使用される。追加の測定は、オーディオ電流の揺らぎが速く変動する場合にグラウンド電圧のよりロバスト測定を提供し得る。
【0092】
ステップ310において、オーディオ電流によって引き起こされたグラウンドオフセット電圧が決定される。
【0093】
ステップ312において、オーディオ電流によって引き起こされたグラウンドオフセット電圧が、第1の測定と第2の測定との間の電圧差に基づいて補償される。
【0094】
ステップ314において、ステップ312における電圧差に基づいて、どのスイッチが係合しているが決定される。
【0095】
概して、電子デバイス上に実装されるために、方法300の動作には利点がある。すなわち、方法が電子デバイス上で実行される場合に、オーディオアクセサリ上に方法300を実行するために必要な測定モジュールまたは他の部品を含む必要がない。
【0096】
概して、特殊化したヘッドセットインターフェースチップの一部分として、またはヘッドセットジャックを既に制御するCODECチップの一部分として、方法300の1つ以上のステップを実行するように動作可能な測定モジュールを実装することは、コストにより効率的である。従って、方法は、いくつかのポータブル電子デバイス上に既に存在するハードウェア部品を用いて実装され得、それにより、追加のハードウェア部品の必要がない。
【0097】
1つ以上の実施形態の実装は、1つ以上の利点を実現し得、軽量、低コスト、実装の柔軟性、増強した機能への支持等のうちのいくつかが既に説明され得た。以上の説明は、1つ以上の装置、方法、またはシステムの実施例を提供したが、他の装置、方法、またはシステムが当業者によって解釈されるように、本説明の範囲内にあり得ることが認識される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスを制御するように適合されているシステムであって、該システムは、
該電子デバイスに結合されているオーディオアクセサリを含み、
該オーディオアクセサリは、オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有し、各スイッチは、選択された抵抗を有し、
該電子デバイスは、バイアス抵抗器とグラウンド接続とを介して該抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されているバイアス電圧供給源と、測定モジュールとを含み、
該測定モジュールは、
(a)該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、該バイアス電圧供給源と該抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、
(b)該スイッチが係合している間に少なくとも一度、該バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、該バイアス電圧供給源が作動されている間に該バイアスポイントの第1の測定を行い、かつ該バイアス電圧供給源が停止している間に該バイアスポイントの第2の測定を行うことと、
(c)該第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、
(d)該第1の測定と該第2の測定との間の電圧差に基づいて、該オーディオ出力によって引き起こされる該グラウンドオフセット電圧を補償することと、
(e)該電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することと
を行うように適合されている、システム。
【請求項2】
前記オーディオアクセサリは、オーディオ入力を受信するマイクロフォンをさらに含み、前記バイアス電圧供給源と前記抵抗型スイッチとに結合されている該マイクロフォンは、前記バイアス抵抗器は、マイクロフォンバイアス抵抗器である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記スイッチ、前記バイアス電圧供給源、および前記少なくとも1つのオーディオスピーカが、共通のグラウンド接続に接続されており、それにより、該バイアス電圧供給源が作動され、前記第1の測定が行われる場合、該第1の測定は、前記オーディオ出力、バイアス電圧および係合している前記少なくとも1つのスイッチの抵抗を示し、該バイアス電圧供給源が停止しており、前記第2の測定が行われる場合、該第2の測定は、該オーディオ出力によって引き起こされる前記グラウンドオフセット電圧を示す、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記スイッチの各々に関連付けられた抵抗値は、特有であり、それにより、前記測定モジュールは、前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つが係合しているか否かを決定し、該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合、前記バイアス電圧によって引き起こされる前記グラウンドオフセット電圧と、係合している該少なくとも1つのスイッチの前記抵抗器とを分析することによって、係合している該少なくとも1つのスイッチの
識別を決定するように動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記オーディオアクセサリの前記スイッチの各々に関連付けられた抵抗値は、前記マイクロフォン、マイクロフォンバイアス電圧、および該オーディオアクセサリの動作環境のうちの少なくとも1つによって引き起こされる前記グラウンドオフセット電圧の変動を考慮するように選択される、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のスイッチは、少なくとも5つの抵抗型スイッチを含み、各抵抗型スイッチは、抵抗値を有する抵抗型要素を含み、該5つの抵抗型スイッチは、
0オームと2オームとの間の抵抗値を有する第1の抵抗型要素を有する第1のスイッチと、
27オームと32オームとの間の抵抗値を有する第2の抵抗型要素を有する第2のスイッチと、
45オームと50オームとの間の抵抗値を有する第3の抵抗型要素を有する第3のスイッチと、
69オームと73オームとの間の抵抗値を有する第4の抵抗型要素を有する第4のスイッチと、
172オームと176オームとの間の抵抗値を有する第5の抵抗型要素を有する第5のスイッチと
を含み、
該抵抗型スイッチの該抵抗型要素は、任意の抵抗型スイッチを通過する電流が、そのスイッチに関連付けられた該抵抗型要素と任意の前の抵抗型要素とを直列に通過することを可能にするために、直列に接続されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数のスイッチは、並列に接続されている少なくとも5つの抵抗型スイッチを含み、各抵抗型スイッチは、抵抗値を有する抵抗型要素を含み、該5つの抵抗型スイッチは、
0オームと2オームとの間の抵抗値を有する第1の抵抗型要素を有する第1のスイッチと、
27オームと32オームとの間の抵抗値を有する第2の抵抗型要素を有する第2のスイッチと、
75オームと79オームとの間の抵抗値を有する第3の抵抗型要素を有する第3のスイッチと、
146オームと150オームとの間の抵抗値を有する第4の抵抗型要素を有する第4のスイッチと、
320オームと324オームとの間の抵抗値を有する第5の抵抗型要素を有する第5のスイッチと
を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記オーディオアクセサリは、マイクロフォンと前記複数のスイッチに機械的に結合されている複数の制御ボタンとを有するステレオヘッドフォンであり、該制御ボタンは、選択された機能を行うように前記電子デバイスを指示するために、前記スイッチを係合するように動作可能である、請求項2に記載のシステム。
【請求項9】
前記マイクロフォンの出力は、前記マイクロフォンバイアス抵抗器にわたる電圧差を測定することによって得られる、請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
前記マイクロフォンからの出力は、帯域外の制御信号伝達成分の周期検出を可能にするために、有限なヒステリシスを有するゼロ交差検出器を通した後に、高域通過フィルターにかけられ、周期を検出される、請求項2に記載のシステム。
【請求項11】
前記電子デバイスは、前記オーディオ出力のクロストークおよびノイズを減少させるために、グラウンドと、該電子デバイス上の少なくとも1つのヘッドフォン増幅器との間にフィードバックループをさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項12】
安全およびシステムの統合のための電磁気干渉部品と静電気放電部品とをさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項13】
前記電子デバイスは、該電子デバイス上にグリッチ除去回路をさらに含み、該グリッチ除去回路は、前記マイクロフォン前置増幅器からの出力をキー押しの前の既知の状態に強制することによって該キー押しの可聴影響を減衰させるように適合されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項14】
前記電子デバイスは、オーディオ接続ポートを含み、前記オーディオアクセサリは、該接続ポートを介して該電子デバイスに接続するように適合されているオーディオコネクタを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記電子デバイス上の前記接続は、「RING2」位置と「SLEEVE」位置との間で前記グラウンド接続を切り替えることができ、それにより、該電子デバイスは、該「RING2」位置と該「SLEEVE」位置とのうちの少なくとも1つにおいて該グラウンド接続を有する前記オーディオコネクタを有する前記オーディオアクセサリを受け取ることができる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の測定および前記第2の測定が高速連続で行われ、それにより、該測定の間の前記グラウンドオフセットの変動が減少される、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記測定モジュールは、10マイクロ秒未満の間隔で前記第1の測定と前記第2の測定を行うように適合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
オーディオアクセサリであって、該オーディオアクセサリは、オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを含み、各スイッチは、抵抗を有する抵抗型要素を有し、該オーディオアクセサリは、電子デバイスに結合可能であり、
該電子デバイスは、バイアス抵抗器を介して該抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されているバイアス電圧供給源と、測定モジュールと有し、
該オーディオアクセサリが、該電子デバイスに結合されている場合に、該測定モジュールは、
該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、該バイアス電圧供給源と該抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、
該スイッチが係合している間に少なくとも一度、該バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、該バイアス電圧供給源が作動されている間に該バイアスポイントの第1の測定を行い、かつ該バイアス電圧供給源が停止している間に該バイアスポイントの第2の測定を行うことと、
該第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、
該第1の測定と該第2の測定との間の電圧差に基づいて、該オーディオ出力によって引き起こされる該グラウンドオフセット電圧を補償することと、
該電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することと
を行うように適合されている、オーディオアクセサリ。
【請求項19】
オーディオアクセサリに結合可能である電子デバイスであって、該オーディオアクセサリは、オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有し、各スイッチは、抵抗を有する抵抗型要素を有し、
該電子デバイスは、
バイアス電圧供給源と、
測定モジュールと
を含み、
該バイアス電圧供給源は、該電子デバイスが、該オーディオアクセサリに結合されている場合に、バイアス抵抗器を介して該抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されており、
該測定モジュールは、
(a)該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、該バイアス電圧供給源と該抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、
(b)該スイッチが係合している間に少なくとも一度、該バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、該バイアス電圧供給源が作動されている間に該バイアスポイントの第1の測定を行い、かつ該バイアス電圧供給源が停止している間に該バイアスポイントの第2の測定を行うことと、
(c)該第2の測定に基づいて、オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、
(d)該第1の測定と該第2の測定との間の電圧差を決定することによって、該オーディオ出力によって引き起こされる該グラウンドオフセット電圧を補償することと、
(e)該電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することと
を行うように適合されている、電子デバイス。
【請求項20】
オーディオアクセサリの複数のスイッチのうちのどれが係合しているかを決定する方法であって、該方法は、
オーディオ出力を提供するように適合されている少なくとも1つのスピーカと、複数の抵抗型スイッチとを有するオーディオアクセサリを提供することであって、各スイッチは、選択された抵抗を有する、ことと、
オーディオアクセサリに結合されており、マイクロフォンバイアス抵抗器とグラウンド接続とを介して該抵抗型スイッチに電力を提供するように適合されているバイアス電圧供給源を有する電子デバイスを提供することと、
該スイッチのうちの少なくとも1つが係合している場合を決定するために、該バイアス電圧供給源と該抵抗型スイッチとの間の接続上のバイアスポイントを監視することと、
該スイッチが係合している間に少なくとも一度、該バイアス電圧供給源を作動させ、停止させることにより、該マイクロフォンバイアス電圧供給源が作動されている間に該バイアスポイントの第1の測定を行い、かつ該マイクロフォンバイアス電圧供給源が停止している間に該バイアスポイントの第2の測定を行うことと、
オーディオ出力によって引き起こされるグラウンドオフセット電圧を決定することと、
該第1の測定と該第2の測定との間の電圧差に基づいて、該オーディオ出力によって引き起こされる該グラウンドオフセット電圧を補償することと、
該電圧差に基づいて、スイッチのどれが係合しているかを決定することと
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−195942(P2012−195942A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−60175(P2012−60175)
【出願日】平成24年3月16日(2012.3.16)
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】