説明

電子文書提供方法及び電子文書サーバ装置

【課題】外部への情報漏出の危険性を低下させてセキュリティ安全性を確保しつつ、多様で多量の情報の電子的な閲覧を提供することで、組織内における情報の流通効率の向上、ひいては業務効率の向上を図る。
【解決手段】電子文書サーバ装置10側の情報受信変換処理部32によって、多様なファイル形式の原始情報を、統一形式の電子文書に変換して標準化情報格納部17に保存しておく。又、閲覧処理部35により、該保存の電子文書を、ページ単位でクライアント装置5に転送し、閲覧に供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、クライアント装置からの要求に応じて、電子文書サーバ装置側に格納されている電子文書を閲覧に供する電子文書提供方法に係り、特に、外部への情報漏出の危険性を低下させてセキュリティ安全性を確保しつつ、多様で多量の情報の電子的な閲覧を提供することで、組織内における情報の流通効率の向上、ひいては業務効率の向上を図ることができる電子文書提供方法、電子文書サーバ装置、又、これら方法及び装置に係るコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子文書や電子帳票の閲覧に用いる電子文書サーバ装置や、該電子文書サーバ装置に接続するクライアント装置は、電子文書や電子帳票に専用のものを利用するなど種々の制限がある。汎用のハードウェアやソフトウェアを用いる場合でも、専用のアプリケーション・プログラムをインストールしたり、ダウンロードしたりする必要がある。
【0003】
図1は、従来からの一般的な電子文書サーバ装置10からクライアント装置5への電子文書の閲覧を示すブロック図である。
【0004】
閲覧対象になるものとして、帳票形式の電子帳票、ワープロソフトウェアで作成された文書形式の電子文書、紙媒体の文書を二次元画像として読み取った電子化文書など、様々なものが存在する。従来、通常は図中太線で示すように、これらは専用のクライアント装置5により閲覧されている。
【0005】
図2は、従来からの電子文書のダウンロードによる閲覧を示すブロック図である。
【0006】
ここでは、いわゆるPDF(Portable Document Format)形式を例とし、電子文書のダウンロードによる閲覧を示す。
【0007】
PDF形式では、上述した本来からの電子文書に加え、電子帳票や電子化文書も、統一形式の電子文書として一元的に取り扱うことができる。電子文書サーバ装置10が備える電子文書データベース装置17には、このような、PDF形式の電子文書が保存されている。
【0008】
ここで、このように狭義の電子文書に、電子帳票や電子化文書などを含めて広義の電子文書とし、以下において特に断らない場合は、このようなものを電子文書とする。又、ワープロソフトウェアで作成された文書形式のものは、本来からの電子文書と呼ぶ。
【0009】
図2において、このような広義の電子文書の閲覧に際して、電子文書サーバ装置10側では、サーブレット処理部22やGUI処理部23におけるアプリケーション・プログラムを介在させ、クライアント装置5側では、ウエブブラウザ処理部24を介在させる。文書一覧表示処理部25やダウンロード処理部26は、汎用のウエブブラウザ・ソフトウェアなどを利用するウエブブラウザ処理部24により実現される。
【0010】
そして、ウエブブラウザ処理部24における文書一覧表示処理部25から、利用者は、電子文書を一覧表示し、閲覧しようとする電子文書を選択指定する。又、選択指定したものを、ダウンロード処理部26により、図中太線で示すようにクライアント装置5側に一旦ダウンロードし、例えば文書ファイル格納部27に一旦保存する。この後、ダウンロードした電子文書は、クライアント装置5において、PDFビューアなどと称させるアプリケーション・プログラムを実体とする、文書表示処理部28により表示閲覧することができる。
【0011】
特許文献1では、例えばPDF形式の電子文書のように、統一形式の電子帳票に変換し、閲覧に供するための技術が開示されている。この特許文献1は、法律(電子帳簿保存法その他)が定める要件を満たす場合、COM(Computer Output Microfilm)フィルムで管理・保存される法定帳簿とすることができる電子帳票にも適用できるものとなっている。
【0012】
又、電子帳票であれば、サーバ装置に納めて、ネットワークを介して関係者に閲覧することで、組織内における情報の流通効率が向上される。
【0013】
【特許文献1】特開2006−343976号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、例えば前述の図1の場合、類似する設備が無駄になり、又複数のクライアント装置5の利用は作業も煩雑になる。
【0015】
ここで、図3は、前述の図1の変形例となる、一般的な電子文書サーバ装置10からクライアント装置5への電子文書の閲覧を示すブロック図である。
【0016】
図1に示した構成は、この図3のように、電子帳票の閲覧、電子文書の閲覧、及び電子化文書の閲覧に亘り、ハードウェアやソフトウェアを共通化することも考えられる。図3では、サーブレット処理部22の一部、又GUI処理部23が共通化されている。
【0017】
しかしながら、すべて共通化できるものではなく、このため、余分なソフトウェアの開発、利用者の煩雑な操作といった問題がある。例えば図3において、クライアント装置5のハードウェアを共通化しても、閲覧に用いるソフトウェアを共通化することは難しい。又、通常、それぞれの閲覧に際して、個別にログイン操作が必要になる。ログイン操作は、ID(IDentification)やパスワードといった煩雑な入力を要する。
【0018】
更に、PDF文書を閲覧する場合、クライアント装置5には文書ファイル全体をまずダウンロードする必要がある。ダウンロードされたものは、漏出というセキュリティ上の危険性が存在し、閲覧が対象電子文書の極一部分であっても、電子文書の文書ファイル全体がダウンロードされるのであれば、このファイル全体が漏出する危険性があり、セキュリティ上、好ましくないという問題がある。
【0019】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、外部への情報漏出の危険性を低下させてセキュリティ安全性を確保しつつ、多様で多量の情報の電子的な閲覧を提供することで、組織内における情報の流通効率の向上、ひいては業務効率の向上を図ることができる電子文書提供方法及び電子文書サーバ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
まず、本願の第1発明の電子文書提供方法は、クライアント装置からの要求に応じて、電子文書サーバ装置側に格納されている電子文書を閲覧に供する電子文書提供方法において、電子文書サーバ装置側のコンピュータ装置によって、多様なファイル形式の原始情報を、統一形式の電子文書に変換して保存し、該保存の電子文書を、ページ単位でクライアント装置に転送し、前記閲覧に供することにより、前記課題を解決したものである。ページ単位でクライアント装置に転送するので、電子文書全体をダウンロードする場合に比べ、外部への情報漏出の危険性を低下させることができる。又、多様なファイル形式の原始情報を取り扱う場合にも、統一形式の電子文書に変換して保存し、閲覧に供することができ、組織内における情報の流通効率の向上、ひいては業務効率の向上を図ることができる。
【0021】
又、前記電子文書提供方法において、予め、前記統一形式の電子文書を、汎用ブラウザ・プログラムにより閲覧するクライアント装置に、ページ単位で転送可能、且つ、ページ内での範囲を指定した検索が可能な独自形式の電子文書に変換して保存し、該独自形式の電子文書を読み出し、ページ単位でクライアント装置に転送し、前記閲覧に供することにより、前記課題を解決したものである。このように予め独自形式に変換しておくことで、ページ単位でのクライアント装置への転送処理、又、ページ内での範囲を指定した検索処理が容易になる。
【0022】
更に、前記電子文書提供方法において、前記独自形式の電子文書に対する、参照権、又、クライアント装置における閲覧、印刷、及び検索を少なくとも含む操作の、それぞれの実行の可否を個別に定める実行権が、利用者単位、及びグループ単位で設定可能になっていることによって、閲覧に供することにより、前記課題を解決したものである。きめ細かに参照権や実行権を設定できるので、電子文書に対するアクセスの頻度や範囲を限定することができ、外部への情報漏出の危険性を低下させることができる。
【0023】
更には、前記電子文書提供方法において、前記転送での前記閲覧に加え、クライアント装置における利用者のダウンロード可否の認証処理を、電子文書サーバ装置側のコンピュータ装置によって行い、ダウンロード可と判定された場合には、前記統一形式の電子文書をクライアント装置にダウンロードすることによって、閲覧に供することにより、前記課題を解決したものである。ページ単位でのクライアント装置への転送による閲覧が前提となっているため、ダウンロードという、電子文書に対する柔軟なアクセスを提供しつつも、該ダウンロードを極力限定することができ、従って、外部への情報漏出の危険性を低下させることができる。
【0024】
又、前記電子文書提供方法において、前記統一形式の電子文書に対する、参照権、又、前記ダウンロードのクライアント装置における閲覧、印刷、及び検索を少なくとも含む操作の、それぞれの実行の可否を個別に定める実行権が、利用者単位、及びグループ単位で設定可能になっていることにより、前記課題を解決したものである。ダウンロードという、電子文書に対するアクセスについても、きめ細かに参照権や実行権を設定できるので、該ダウンロードの頻度や範囲を限定することができ、外部への情報漏出の危険性を低下させることができる。
【0025】
次に、本願の第2発明の電子文書サーバ装置は、クライアント装置からの要求に応じて、電子文書サーバ装置側に格納されている電子文書を閲覧に供する電子文書提供サーバ装置において、多様なファイル形式の原始情報を、統一形式の電子文書に変換する情報受信変換処理部と、該統一形式の電子文書を保存する標準化情報格納部と、予め、前記統一形式の電子文書を、汎用ブラウザ・プログラムにより閲覧するクライアント装置に、ページ単位で転送可能、且つ、ページ内での範囲を指定した検索が可能な独自形式の電子文書に変換する文書登録変換処理部と、該独自形式の電子文書を保存する登録文書情報格納部と、該独自形式の電子文書を読み出し、ページ単位でクライアント装置に転送し、閲覧に供する閲覧処理部と、を備えたことにより、前記課題を解決したものである。ページ単位でクライアント装置に転送するので、電子文書全体をダウンロードする場合に比べ、外部への情報漏出の危険性を低下させることができる。又、多様なファイル形式の原始情報を取り扱う場合にも、統一形式の電子文書に変換して保存し、閲覧に供することができ、組織内における情報の流通効率の向上、ひいては業務効率の向上を図ることができる。更に、予め独自形式に変換しておくことで、ページ単位でのクライアント装置への転送処理、又、ページ内での範囲を指定した検索処理が容易になる。
【0026】
続いて、本願の第3発明のコンピュータ・プログラムは、前記第1発明の電子文書提供方法、又は、前記第2発明の電子文書サーバ装置を実施するためのコンピュータ・プログラムを提供するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0027】
本願発明によれば、電子文書はダウンロードすることなく閲覧に供することができ、情報漏出の危険性は格段に抑えることができる。又、電子文書のダウンロードがどうしても必要となる状況も、非常に限られたものであるため、ダウンロードしようとする利用者の資格認証、例えばIDやパスワードを伴った管理を厳しくしても、業務の負担になることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0029】
図4は、本発明が適用された実施形態の全体的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【0030】
以下に述べる第1実施形態、又第2実施形態の電子文書サーバ装置10は、図4のように、ネットワーク1に設けても、ネットワーク3に設けてもよい。該電子文書サーバ装置10は、関係する部署に配置されるクライアント装置5によってアクセスされる。これらクライアント装置5、電子文書サーバ装置10は、直接ネットワーク1に接続され、あるいは、適宜ネットワーク3やゲートウェイ装置7を介してネットワーク1に接続可能になっており、このようなアクセスの接続が可能になっている。該アクセスの接続によって、本願発明を適用した情報の検索が可能になっている。
【0031】
図5は、本実施形態の各装置に用いるハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0032】
この図5においては、電子文書サーバ装置10や、クライアント装置5の各装置として利用可能な、ある種のコンピュータ装置のハードウェア構成が示される。しかしながら、各装置は、このようなものに限定されるものではない。
【0033】
図5の該コンピュータ装置は、OS(Operating System)は一例として米国マイクロソフト社のWindows(登録商標)を搭載する、一般的なPC(Personal Computer)装置であってもよく、特に限定されものではない。あるいは、PC装置以外のハードウェアを用いてもよく、例えばEWS(Engineering Work Station)などの、いわゆるワークステーションなどのハードウェアを用いるようにしてもよい。なお、この図において、ハードウェア構成は、説明の関係上一部抽象化されている。
【0034】
なお、本実施形態において、クライアント装置5では、汎用ブラウザ・プログラムとして、米国マイクロソフト社のインターネット・エクスプローラ(登録商標)が用いられている。しかしながら、本発明はこれを具体的に限定するものではない。例えば、HTML(hypertext markup language)形式やXML(extensible markup language)形式などの汎用形式の電子文書を表示することができる、汎用ブラウザ・プログラムを用いることができる。
【0035】
なお、HTML形式やXML形式その他、このように汎用ブラウザ・プログラムにおいて表示することができる電子文書の形式を、以下汎用形式と呼ぶ。
【0036】
この図において、コンピュータ装置は、CPU(Central Processing Unit)310と、RAM(Random Access Memory)311と、ROM(Read Only Memory)312と、LAN−I/F(Inter Face)313と、MODEM(modulator-demodulator)314と、種々のI/F320〜322とを有している。これらは、バス301によって相互接続されている。
【0037】
又、バス301に対して、I/F320を介して、画面表示装置330が接続されている。又、バス303によって相互接続されている、キーボード331と、マウス332と、プリンタ装置333とは、バス301に対して、I/F321を介して接続されている。
【0038】
更に、バス301に対して、I/F322を介して、HDD(Hard Disc Drive)装置340と、CD(Compact Disc)ドライブ装置341と、FDD(Floppy(登録商標) Disc Drive)装置342とが接続されている。これらはバス302によって相互接続されている。
【0039】
以上のようなハードウェア構成において、記憶手段、又記憶装置は、RAM311、ROM312、HDD装置340、CDドライブ装置341、FDD装置342などである。このような記憶手段や記憶装置において、CPU310で実行される様々なプログラムや、本実施形態においてアクセスされるデータベースや諸ファイルやデータが保存され、電子的にアクセスができるようになっている。例えば、OSや、データベースやJAVA(登録商標)やJSP(Java(登録商標) Server Page)などのソフトウェア資源を利用する環境を提供するためのプログラム、本実施形態に係るアプリケーション・プログラム、又ウェブ・ブラウザ・プログラムは、HDD装置340に格納されていて、実行時には、RAM311に読み出されてCPU310によって実行される。なお、LAN−I/F313は、ネットワーク3やネットワーク1に対する接続などに用いられるものであり、CPU310で実行されるアプリケーション・プログラムには、クライアント装置5において、ネットワーク1経由で取得される、JAVA(登録商標)のアプレットや、電子文書サーバ装置10におけるASP(Active Server Page)の機能によって提供されるものも含まれる。
【0040】
又、OSやアプリケーション・プログラムその他の実行に際して、オペレータは、画面表示装置330に表示出力される情報を参照しつつ、キーボード331によって文字入力や諸操作を行ったり、マウス332によって座標入力や諸操作の入力を行ったりする。例えば、マウス332によって、一覧表示される電子文書の選択をしたり、閲覧中の電子文書において、検索などの範囲指定を行ったり、その他、クリック操作や、いわゆるドラッグ・アンド・ドロップ操作により様々な操作を行ったりする。又、適宜、プリンタ装置333からは必要な情報を印字出力したりすることができる。言うまでもなく、これら諸出力や入力は、CPU310で実行されるプログラムによって、電子的な処理によって行われるものである。
【0041】
なお、CDドライブ装置341やFDD装置342は、本願発明を適用して実施する際の、アプリケーション・プログラムのインストールや、その他のオフラインでの情報交換に用いられる。
【0042】
図6は、本発明が適用された第1実施形態の電子文書サーバ装置10に係る構成を示すブロック図である。
【0043】
本実施形態では、まず、情報受信変換処理部32により、多様なファイル形式の原始情報を、統一形式の電子文書に変換して、標準化情報格納部17に保存しておく。そして、閲覧処理部35は、クライアント装置5からの要求に応じて、該保存の電子文書を、図6において太線で示すように、ページ単位でクライアント装置5に転送し、クライアント装置5の利用者の閲覧に供する。
【0044】
まず、本実施形態では、いわゆるPDF形式の電子文書を原始情報として取り込むことができ、PDF形式の電子文書は、帳票形式の電子帳票と称して、電子帳票データベース12に予め格納されている。又、PDF形式電子文書以外であって、汎用アプリケーション・プログラム、例えば、米国マイクロソフト社のエクセル(登録商標)やワード(登録商標)などによって取り扱われる電子文書の原始情報は、電子文書データベース13に予め格納されている。
【0045】
更に、紙媒体の文書を二次元画像として読み取った電子化文書は、電子化文書データベース14に格納されている。この電子化文書には、PDF形式の文書に加えて、TIFF(Tagged Image File Format)形式やGIF(Graphics Interchange Format)形式といった、画像ファイル形式のものも含まれる。なお、紙文書読取り装置15は、紙媒体の文書を二次元画像として読み取るためのスキャナ装置であり、読取り結果は、TIFF形式やGIF形式などであって、又、PDF形式に変換され、電子化文書データベース14に保存されることになる。
【0046】
なお、上述した各データベース12〜14、又紙文書読取り装置15は、電子文書サーバ装置10に内蔵してもよく、あるいは電子文書サーバ装置10の外部のものであってもよい。
【0047】
本実施形態では、このような多様な電子帳票、電子文書、電子化文書、又、紙媒体の文書を読み取った画像ファイルは、情報受信変換処理部32により、PDF形式の統一形式の電子文書に変換して、標準化情報格納部17に保存する。電子文書や電子化文書には、元々PDF形式のものも存在するが、PDF形式内のサブセットの諸調整の変換を適宜行う。
【0048】
なお、閲覧処理部35における処理は、そのサーブレット処理部22によって行われる。サーブレット処理部22は、JAVA(登録商標)のサーブレットを中心としてプログラムされたものであり、JAVA(登録商標)のGUI環境を利用して、GUI処理も取り扱われる。
【0049】
次に、図7は、本発明が適用された第2実施形態の電子文書サーバ装置10に係る構成を示すブロック図である。
【0050】
本実施形態は、前述した第1実施形態と同様、統一形式の電子文書に変換され、標準化情報格納部17に保存されている電子文書を、ページ単位でクライアント装置5に転送し、クライアント装置5の利用者の閲覧に供するものである。
【0051】
但し、予め、文書登録変換処理部37により、予め、標準化情報格納部17にあるPDF形式(統一形式)の電子文書を、独自形式の電子文書に変換し、登録文書情報格納部18に保存しておく。
【0052】
この独自形式は、汎用ブラウザ・プログラムにより閲覧するクライアント装置5に、ページ単位で転送可能、且つ、ページ内での範囲を指定した検索が可能な形式(以下、単に独自形式と呼ぶ)である。独自形式で予め保存してことにより、クライアント装置5における閲覧に際して、閲覧処理部42による、ページ単位での電子文書の転送が容易になる。
【0053】
本願発明の出願時点において、汎用ブラウザ・プログラムとして、米国マイクロソフト社のインターネット・エクスプローラ(登録商標)などがある。又、このような汎用ブラウザ・プログラムでは、HTML形式やXML形式などの汎用形式の電子文書を表示することができる。従って、文書登録変換処理部37において、前述の独自形式でも、特に、このような汎用形式に変換し易いものに変換することで、後の、閲覧処理部42の処理が容易になる。
【0054】
又、閲覧処理部42は、クライアント装置5からの要求に応じて、登録文書情報格納部18に保存されている電子文書を、ページ単位でクライアント装置5に転送し、クライアント装置5の利用者の閲覧に供する。
【0055】
前述の第1実施形態の閲覧処理部35では、クライアント装置5への転送時に、標準化情報格納部17に格納されているPDF形式の文書の該当ページを、クライアント装置5の汎用ブラウザ・プログラムにより表示可能な、汎用形式の電子文書に変換する必要がある。これに対して、本実施形態では、該変換が容易な独自形式に変換した電子文書が登録文書情報格納部18に予め保存されているので、閲覧処理部42における処理は能率的に行うことができる。
【0056】
なお、閲覧処理部42における処理は、そのサーブレット処理部22によって行われる。サーブレット処理部22は、JAVA(登録商標)のサーブレットを中心としてプログラムされたものであり、JAVA(登録商標)のGUI環境を利用して、GUI処理も取り扱われる。
【0057】
次に、図8は、本実施形態の要部の構成を示すブロック図である。
【0058】
この図に示されるように、前述の文書登録変換処理部37は、標準化情報格納部17に保存されている電子文書を読み出す入力データ受信部38と、読み出した電子文書の変換処理を行う登録文書変換部39とを備える。該登録文書変換部39によって、標準化情報格納部17に保存される統一形式の電子文書を、独自形式の電子文書に変換し、該電子文書を登録文書情報格納部18に保存する。
【0059】
又、閲覧処理部42は、文書データ参照権管理部44と、文書データ実行権管理部45と、登録文書情報受渡し処理部46と、通信処理部48とを備える。この登録文書情報受渡し処理部46は、利用者が汎用ブラウザ・プログラムにより閲覧するクライアント装置5に、登録文書情報格納部18に保存された閲覧対象の電子文書を、独自形式から汎用形式に変換しつつ、ページ単位で転送する。
【0060】
ここで、標準化情報格納部17や登録文書情報格納部18では、複数の「キャビネット」が適宜設けられ、「キャビネット(書庫)」には複数の「ドロア(引出し)」が適宜設けられ、「ドロア」には複数の「フォルダ」が適宜設けられ、電子文書は、このような「キャビネット」、「ドロア」、「フォルダ」の該当するものに保存される。
【0061】
本実施形態において、「参照権」とは、このような「キャビネット」、「ドロア」、「フォルダ」において、保存されているファイルに関する情報や、設けられている下層の「ドロア」や「フォルダ」に関する情報を表示させる権限の可否を定めるものである。この「参照権」を管理する処理、又この「参照権」に基づく処理は、文書データ参照権管理部44において行われる。
【0062】
例えば、ある利用者がクライアント装置5から、ある「ドロア」に保存されるファイルの名称や、設けられる「フォルダ」の名称を一覧表示する際、この利用者に参照権がないものの名称は表示されない。
【0063】
次に、「実行権」とは、このような「キャビネット」、「ドロア」、「フォルダ」において、保存されている電子文書に対する、クライアント装置5における閲覧、印刷、及び検索を少なくとも含む操作の実行の、それぞれの権限の可否を個別に定めるものである。この「実行権」を管理する処理、又この「実行権」に基づく処理は、文書データ実行権管理部45において行われる。
【0064】
例えば、ある利用者がクライアント装置5から、ある「ドロア」に保存されるファイルの名称を一覧表示し、ある電子文書に対して、閲覧、印刷、及び検索を少なくとも含む操作のいずれかを実行しようとする際、この利用者に該当の実行権がない場合には、これを行うことができない。
【0065】
なお、本実施形態では、上述のような「参照権」又「実行権」は、標準化情報格納部17に保存される統一形式の電子文書にも、登録文書情報格納部18に保存される独自形式の電子文書にも設定可能となっている。又、このような「参照権」又「実行権」は、利用者単位、及びグループ単位で設定可能になっている。
【0066】
ここで、「参照権」や「実行権」を設定する単位となる、このようなグループは、便宜上、「参照権グループ」、「実行権グループ」と呼んでいる。このような「参照権グループ」や「実行権グループ」は、例えば、利用者の所属する部署単位や、業務単位、職種単位、職位単位に設定されるものである。
【0067】
次に、クライアント装置5において、通信処理部52、文書データ選択部54、文書データ表示部55、文書データ操作部56は、汎用ブラウザ・プログラムを中心とし、汎用ブラウザ・プログラムによって利用されるハードウェアやそのファームウェアにより、実現されている。
【0068】
なお、クライアント装置5において、通信処理部52、文書データ選択部54、文書データ表示部55、文書データ操作部56に係る処理に、電子文書サーバ装置10からクライアント装置5にダウンロードされ、汎用ブラウザ・プログラムにおいて実行されるアプレットを用いるようにしてもよい。これにより、より高度な処理が可能になる。但し、利用する汎用ブラウザ・プログラムには、アプレットを実行するための機能が備えられている必要がある。
【0069】
以下、本実施形態の作用について、フローチャートを参照しながら説明する。
【0070】
利用者は、クライアント装置5において、電子文書サーバ装置10の登録文書情報格納部18に保存されている電子文書を閲覧することができる。登録文書情報格納部18には、データベース12〜14、又紙文書読取り装置15により読み取られた電子文書の、統一形式とされてから、前述のように独自形式とされた情報が格納されている。
【0071】
図9は、本実施形態における電子文書登録処理を示すフローチャートである。
【0072】
利用者が、電子文書サーバ装置10において閲覧に供しようとする電子文書を登録する場合、まず、ステップS112では、クライアント装置5において、IDやパスワードを入力し、ログイン操作を行う。この後は、登録しようとする文書毎に、ステップS114及びステップS116を繰り返すことになる。
【0073】
ステップS114では、登録しようとする文書を情報受信変換処理部32が読み取り、統一形式のPDF形式に変換して、標準化情報格納部17に保存する。
【0074】
ここで、図12は、本実施形態において、このように標準化情報格納部17に保存される統一形式の電子文書を示す線図である。
【0075】
この電子文書の情報には、ページ単位の文書データが含まれる。又、電子文書の印刷、コピーの可否を示すセキュリティ情報が含まれる。
【0076】
ステップS116では、文書登録変換処理部37の入力データ受信部38により、今回標準化情報格納部17に保存された統一形式の電子化文書を読み出し、続いて登録文書変換部39は、該読み出しの電子化文書を汎用形式の電子化文書に変換し、登録文書情報格納部18に保存する。
【0077】
なお、上述のステップS114又ステップS116では、登録する電子文書の参照権や実行権の設定も行う。
【0078】
図13は、このように登録文書情報格納部18に保存される独自形式の電子文書を示す線図である。
【0079】
この独自形式は、図示されるように、文書内容のデータがページ単位になっており、特に、各ページの先頭データや尾端データの格納位置(アドレス)が判り易くなっている。従って、登録文書情報受渡し処理部46は、登録文書情報格納部18に保存された閲覧対象の電子文書をクライアント装置5に転送する際、独自形式から汎用形式に変換しつつ、ページ単位で転送する処理が容易になる。又、登録文書情報受渡し処理部46は、ページ内での範囲を指定した検索が容易になる。
【0080】
以上のように登録文書情報格納部18に保存された電子化文書は、クライアント装置5から閲覧することができる。又、標準化情報格納部17に保存された、PDF形式の電子文書は、クライアント装置5の利用者の認証を行いつつダウンロードし、クライアント装置5において取り扱うことができる。
【0081】
ここで、以上のようにして電子文書を登録すると、本実施形態において権限管理に用いる情報も登録されることになる。
【0082】
図14〜図16は、本実施形態において参照権グループ毎に設定された参照権情報を示す線図である。図17は、利用者毎に設定された参照権情報を示す線図である。
【0083】
この参照権グループは、利用者の所属する部署単位や、業務単位、職種単位、職位単位に設定されるものであり、本実施形態では、このようなグループ単位で、参照権の設定が可能になっている。図14〜図16に示す「参照権グループ1」〜「参照権グループ3」は、このような参照権グループの例である。このような参照権グループ単位で、又、「社内報」、「特許情報」、「経営情報」といった「文書種類」の単位で、参照の可否が設定されるようになっている。
【0084】
例えば、総務部、営業部といった部署単位、各部署の総務担当者といった業務単位、各部署の課長その他の主長といった職位単位で、このような参照権グループを定め、特定の参照権の設定を行うようにしてもよい。
【0085】
又、各利用者が所属する参照権グループは、図17に示すように設定されている。「利用者1」〜「利用者3」は、利用者の例である。又、これら「利用者1」〜「利用者3」の所属参照権グループが設定される。
【0086】
図18〜図20は、本実施形態において実行権グループ毎に設定された実行権情報を示す線図である。図21は、利用者毎に設定された実行権情報を示す線図である。更に、図22は、電子文書毎に設定された実行制限情報を示す線図である。
【0087】
この実行権グループは、利用者の所属する部署単位や、業務単位、職種単位、職位単位に設定されるものであり、本実施形態では、このようなグループ単位で、実行権の設定が可能になっている。図18〜図20に示す「実行権グループ1」〜「実行権グループ3」は、このような実行権グループの例である。このような実行権グループ単位で、又、「文書内容表示」、「文書印刷(文書内容印刷)」、「文書編集」、「文書ダウンロード」といった「操作種類」の単位で、実行の可否が設定されるようになっている。
【0088】
参照権グループと同じように、例えば、総務部、営業部といった部署単位、各部署の総務担当者といった業務単位、各部署の課長その他の主長といった職位単位で、このような実行権グループを定め、特定の実行権の設定を行うようにしてもよい。
【0089】
又、各利用者が所属する実行権グループは、図21に示すように設定されている。「利用者1」〜「利用者3」は、利用者の例である。又、これら「利用者1」〜「利用者3」の所属実行権グループが設定される。
【0090】
更に、図22に示すように、「社内報」、「特許情報」、「経営情報」といった「文書種類」の単位で、実行制限の可否の設定、及びその対象になる実行権グループの設定が可能になっている。
【0091】
この図22において、例えば「特許情報」は「実行制限」の項に「○」が設定され、「実行制限対象実行権グループ」が「実行権グループ2」になっている。この場合、「特許情報」に対して、「実行権グループ2」は、実行権が制限されることになる。
【0092】
なお、以上に説明した、図9の電子文書登録処理は、クライアント装置5から電子文書単位で行うものである。更に、本実施形態では、電子文書サーバ装置10において、多数の電子文書を登録するためのバッチ処理方式も準備されている。このバッチ処理方式についても、その個々の電子文書の登録に際しては、図9のステップS114の統一形式変換登録処理、又、ステップS116の独自形式変換登録処理と同様の処理をこの順に行うことになる。
【0093】
次に、図10は、本実施形態における電子文書参照・実行処理を示すフローチャートである。
【0094】
このフローチャートでは、利用者が有する参照権に従って電子文書を一覧表示して選択し、その実行権に従って、選択した電子文書の実行、即ち、該選択の電子文書の内容の閲覧、印刷、検索、編集、その他を行う際の処理が示される。又、この電子文書参照・実行処理では、選択した電子文書を、電子文書サーバ装置10の標準化情報格納部17からクライアント装置5にダウンロードする際の処理も示される。
【0095】
利用者が電子文書を閲覧しようとする場合、まずステップS120では、クライアント装置5において、まず、IDやパスワードを入力し、ログイン操作を行う。本実施形態では、データベース12〜14のいずれにあった電子文書でも、このログイン操作により1回だけ認証されるだけで閲覧できる。
【0096】
次にステップS122では、利用者は、クライアント装置5の文書データ選択部54により、検索キーによる検索を行って、閲覧しようとする電子文書を検索し、電子文書の一覧表示を行う。あるいは、単に、特定の「キャビネット」や「ドロア」や「フォルダ」を指定し、これに保存されている電子文書の一覧表示を行う。
【0097】
なお、このステップS122では、文書データ参照権管理部44において、利用者による一覧表示の可否を、参照権の権限の可否によって判定し、上述のような一覧表示には、利用者の参照権がある電子文書のみ表示されることになる。
【0098】
まず、利用者が電子文書を閲覧する際、参照権の権限の可否による判定は、図17に示すような参照権情報により、利用者の所属する参照権グループを求め、且つ、図14〜図16に示すような参照権情報により、その参照権グループ毎に設定された参照権情報に基づいて、今回の参照権の権限の可否の判定を行うものである。
【0099】
続いて、ステップS124では、該一覧表示に基づいて、閲覧その他をしようとする電子文書を指定する。又、このように電子文書を選択すると、ステップS126では、登録文書情報受渡し処理部46の処理により、利用者の有する実行権に従って、選択した電子文書の内容を表示して閲覧したり、印刷、検索、編集その他を行ったりすることができる。
【0100】
本実施形態では、電子文書のページ内(電子文書の内容)において、範囲を指定し、検索することが容易になっている。例えば、一般的な文書の電子文書であれば、マウス332その他を用いるなどして、検索範囲の始め位置と終わり位置をそれぞれ、ページ位置、行位置、及び、桁位置で指定して、検索範囲を指定し、検索することができる。又、他の形式の文書についても、マウス332その他を用いるなどして、検索範囲の始め位置と終わり位置をそれぞれ、ページ位置、及び、ページ内の座標位置で指定して、検索範囲を指定し、検索することができる。
【0101】
ここで、このステップS126では、図11のフローチャートに示される、利用者の実行権の権限の可否を判定する処理を、電子文書サーバ装置10において行うことになる。
【0102】
図11は、本実施形態において行われる実行権判定処理を示すフローチャートである。
【0103】
登録文書情報格納部18に保存されている電子文書を閲覧したり、編集したりする際には、文書データ実行権管理部45は、今回の利用者による対象となる電子文書の閲覧や編集の権限の可否を判定する。
【0104】
図11において、ステップS152では、図21に示すような実行権情報により、利用者の所属する実行権グループを求め、且つ、図18〜図20に示すような実行権情報により、その実行権グループ毎に設定された実行権情報に基づいて、今回の実行権の権限の可否の判定を行う。
【0105】
ステップS152において、実行権が可と判定されると、ステップS154に進む。あるいは、実行権が不可と判定されると、ステップS160に進む。
【0106】
ステップS154では、図22に示すような実行制限情報により、今回の対象になる電子文書において、実行制限が付与されている実行権グループがあるか判定する。図22の例では、文書種類が「特許情報」の場合、「実行権グループ2」が実行制限が付与されている実行権グループとして登録されているので、文書種類が「特許情報」の電子文書は、「実行権グループ2」は実行権がない。
【0107】
ステップS154において、今回の対象の電子文書の文書種類に、実行制限があると判定された場合はステップS156に進む。あるいは、実行制限がないと判定された場合、ステップS154に進む。
【0108】
ステップS156では、図21に示すような実行権情報により、今回の利用者の所属する実行権グループを求め、且つ、図22に示すような実行制限情報により、その実行権グループ毎が、実行制限の対象になっているか否か判定する。実行制限の対象になっていると判定された場合はステップS158に進み、対象になってないと判定された場合はステップS160に進む。
【0109】
なお、本実施形態では、図7において太線の一点鎖線の矢印で示される、以上に説明した電子文書の閲覧に加え、図7において太線の二点鎖線の矢印で示されるように、標準化情報格納部17に保存された電子文書をダウンロードし、電子文書を閲覧したり、印刷したり、検索したり、又、編集したりすることも可能になっている。
【0110】
本実施形態において、通常は、太線の一点鎖線のように閲覧に供するため、上述の電子文書のダウンロードが必要となる状況は、非常に限られたものである。従って、このような電子文書のダウンロードを行う場合は、その利用者の資格認証、例えばIDやパスワードを伴った管理を厳しくしても、業務の負担になることがない。
【0111】
なお、このような電子文書のダウンロードに際しても、図10や図11に示したような処理が行われ、又文書データ実行権管理部45による実行権の判定が行われる。又、ダウンロードする電子文書に、閲覧、印刷、検索、編集など、該電子文書に対して利用者が行うことができる権限を示す情報を付与するようにしてもよい。
【0112】
例えば、このようにダウンロードする電子文書がPDF形式であれば、印刷や編集やコピーといった操作の可否の権限を示す情報を付与することができる。従って、ダウンロードする際に、文書データ実行権管理部45により自動的に、その利用者の実行権に応じて該情報を決定し、PDF形式の電子文書自体のデータに盛り込むように付与するようにしてもよい。
【0113】
例えば、PDF形式については、「PDF 1.7」で規定される仕様その他、その仕様の標準化が進められ、ISO(国際標準化機構)による標準化も促進されている。ここで、PDF形式のような汎用形式において、このように標準化された仕様に従って、上述のような、操作の可否の権限を示す情報の、その汎用形式の電子文書自体のデータへの盛り込みを、自動的に行うようにしてもよい。この標準化された仕様は、事実上の標準(デファクト・スタンダード)の仕様であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】従来からの一般的な電子文書サーバ装置10からクライアント装置5への電子文書の閲覧を示すブロック図
【図2】従来からの電子文書のダウンロードによる閲覧を示すブロック図
【図3】図1の変形例となる電子文書サーバ装置10の従来例の構成を示すブロック図
【図4】本発明が適用された第1実施形態及び第2実施形態の全体的なハードウェア構成を示すブロック図
【図5】上記実施形態の各装置に用いるハードウェアの構成を示すブロック図
【図6】前記第1実施形態の電子文書サーバ装置に係る構成を示すブロック図
【図7】前記第2実施形態の電子文書サーバ装置に係る構成を示すブロック図
【図8】前記第2実施形態の要部の構成を示すブロック図
【図9】前記第2実施形態における電子文書登録処理を示すフローチャート
【図10】前記第2実施形態における電子文書参照・実行処理を示すフローチャート
【図11】前記第2実施形態において行われる実行権判定処理を示すフローチャート
【図12】前記第2実施形態において標準化情報格納部に保存される統一形式の電子文書を示す線図
【図13】前記第2実施形態において登録文書情報格納部に保存される独自形式の電子文書を示す線図
【図14】前記第2実施形態において参照権グループ毎に設定された参照権情報を示す第1の線図
【図15】上記参照権情報を示す第2の線図
【図16】前記参照権情報を示す第3の線図
【図17】前記第2実施形態において利用者毎に設定された参照権情報を示す線図
【図18】前記第2実施形態において実行権グループ毎に設定された実行権情報を示す第1の線図
【図19】上記実行権情報を示す第2の線図
【図20】前記実行権情報を示す第3の線図
【図21】前記第2実施形態において利用者毎に設定された実行権情報を示す線図
【図22】前記第2実施形態において電子文書毎に設定された実行制限情報を示す線図
【符号の説明】
【0115】
1、3…ネットワーク
5…クライアント装置
7…ゲートウェイ装置
10…電子文書サーバ装置
12…電子帳票データベース
13…電子文書データベース
14…電子化文書データベース
15…紙文書読取り装置
17…標準化情報格納部
18…登録文書情報格納部
22…サーブレット処理部
23…GUI処理部
32…情報受信変換処理部
35、42…閲覧処理部
37…文書登録変換処理部
38…入力データ受信部
39…登録文書変換部
44…文書データ参照権管理部
45…文書データ実行権管理部
46…登録文書情報受渡し処理部
48、52…通信処理部
54…文書データ選択部
55…文書データ表示部
56…文書データ操作部
301〜303…バス
310…CPU
311…RAM
312…ROM
313…LAN−I/F
314…MODEM
320〜322…I/F
330…画面表示装置
331…キーボード
332…マウス
333…プリンタ装置
340…HDD装置
341…CDドライブ装置
342…FDD装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置からの要求に応じて、電子文書サーバ装置側に格納されている電子文書を閲覧に供する電子文書提供方法において、
電子文書サーバ装置側のコンピュータ装置によって、多様なファイル形式の原始情報を、統一形式の電子文書に変換して保存し、
該保存の電子文書を、ページ単位でクライアント装置に転送し、前記閲覧に供することを特徴とする電子文書提供方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電子文書提供方法において、
予め、前記統一形式の電子文書を、汎用ブラウザ・プログラムにより閲覧するクライアント装置に、ページ単位で転送可能、且つ、ページ内での範囲を指定した検索が可能な独自形式の電子文書に変換して保存し、
該独自形式の電子文書を読み出し、ページ単位でクライアント装置に転送し、前記閲覧に供することを特徴とする電子文書提供方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電子文書提供方法において、
前記独自形式の電子文書に対する、参照権、又、クライアント装置における閲覧、印刷、及び検索を少なくとも含む操作の、それぞれの実行の可否を個別に定める実行権が、利用者単位、及びグループ単位で設定可能になっていることを特徴とする電子文書提供方法。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の電子文書提供方法において、
前記転送での前記閲覧に加え、
クライアント装置における利用者のダウンロード可否の認証処理を、電子文書サーバ装置側のコンピュータ装置によって行い、ダウンロード可と判定された場合には、前記統一形式の電子文書をクライアント装置にダウンロードすることによって、閲覧に供することを特徴とする電子文書提供方法。
【請求項5】
請求項4に記載の電子文書提供方法において、
前記統一形式の電子文書に対する、参照権、又、前記ダウンロードのクライアント装置における閲覧、印刷、及び検索を少なくとも含む操作の、それぞれの実行の可否を個別に定める実行権が、利用者単位、及びグループ単位で設定可能になっていることを特徴とする電子文書提供方法。
【請求項6】
クライアント装置からの要求に応じて、電子文書サーバ装置側に格納されている電子文書を閲覧に供する電子文書提供サーバ装置において、
多様なファイル形式の原始情報を、統一形式の電子文書に変換する情報受信変換処理部と、
該統一形式の電子文書を保存する標準化情報格納部と、
予め、前記統一形式の電子文書を、汎用ブラウザ・プログラムにより閲覧するクライアント装置に、ページ単位で転送可能、且つ、ページ内での範囲を指定した検索が可能な独自形式の電子文書に変換する文書登録変換処理部と、
該独自形式の電子文書を保存する登録文書情報格納部と、
該独自形式の電子文書を読み出し、ページ単位でクライアント装置に転送し、閲覧に供する閲覧処理部と、
を備えたことを特徴とする電子文書サーバ装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項5に記載の電子文書提供方法、及び、請求項6に記載の電子文書サーバ装置の、いずれか1つを実施するためのコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−301507(P2009−301507A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−158376(P2008−158376)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(000200253)JFEシステムズ株式会社 (38)
【Fターム(参考)】