説明

電子機器、プログラム、近接支援方法及び近接支援システム

【課題】お互いの現在の位置関係を確認する際、お互いの役割を簡単に設定して、自己と通信相手との近接の容易化を図る。
【解決手段】携帯端末1であって、所定情報の受信に基づいて、当該端末本体の現在位置に係る位置情報を通信相手の携帯端末に対して一度だけ送信させるように制御する第1の送信制御手段(中央制御部19)と、当該端末本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、所定のタイミングで取得された当該端末本体の現在位置に係る位置情報を通信相手の携帯端末に対して逐次送信させるように制御する第2の送信制御手段(中央制御部19)と、通信相手から送信され第1通信制御部14により受信した位置情報と、当該端末本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該端末本体と通信相手の携帯端末との相対的な位置関係を逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段(中央制御部19)と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機能と現在位置取得機能とを備える、例えば、電子機器、プログラム、近接支援方法及び近接支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の通信機器において、自己の現在位置を取得する機能が付加されたことにより、自己、通信相手、或いは双方の現在位置を出力する技術が広く知られている。
例えば、携帯電話サービスにおいて同一のエリア内にいる二つの携帯電話に対し、互いに通信相手までの相対的な位置、方向等の情報を表示するよう制御することで、通信相手同士が見知らぬ場所で待ち合わせする場合であっても、接触し易いようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−166849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献1の技術に限らず、このような通信相手同士の接触については、仮に互いに顔見知りではない場合、互いが至近距離に存在していても相手に気付かずにすれ違うことにより見失う可能性がある。
したがって、事前に、どちらが「待つ側」でどちらが「向かう側」であるか、その役割を決めておくのが望ましいが、これをナビゲーションする以前に決めておくのはやや面倒であるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本願発明の課題は、お互いの現在の位置関係を確認する際、お互いの役割を簡単に設定することができ、自己と通信相手との近接の容易化を図ることができる電子機器、プログラム、近接支援方法及び近接支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の電子機器は、
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器であって、当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出手段と、この検出手段による検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断する第1の判断手段と、この第1の判断手段によって前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御する第1の送信制御手段と、前記第1の判断手段によって当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御する第2の送信制御手段と、前記第1の送信制御手段及び前記第2の送信制御手段により前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御する受信制御手段と、この受信制御手段により前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
また、本発明のプログラムは、
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器であって、当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備える電子機器のコンピュータを、前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出手段、この検出手段による検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断する第1の判断手段、この第1の判断手段によって前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御する第1の送信制御手段、前記第1の判断手段によって当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御する第2の送信制御手段、前記第1の送信制御手段及び前記第2の送信制御手段により前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御する受信制御手段、この受信制御手段により前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段、として機能させることを特徴としている。
【0008】
また、本発明の近接支援方法は、
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器を用いて、当該機器本体と前記外部機器との近接を支援する近接支援方法であって、前記電子機器は、当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備え、前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出するステップと、検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断するステップと、前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御するステップと、前記出力開始の指示が、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御するステップと、前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御するステップと、前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御するステップと、を含むことを特徴としている。
【0009】
また、本発明の近接支援システムは、
ユーザにより携帯され、所定の通信回線を介して互いに通信可能な第1及び第2の電子機器を備え、これら第1及び第2の電子機器の近接を支援する近接支援システムであって、前記第1及び第2の電子機器の各々は、当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と通信相手の外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備え、前記第1の電子機器は、更に、当該第1の電子機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する第1の検出手段と、この第1の検出手段による前記出力開始の指示の検出に基づいて、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第2の電子機器に対して第1の送信手段により逐次送信させるように制御する第1の送信制御手段と、前記第2の電子機器から送信された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を第1の受信手段により受信させるように制御する第1の受信制御手段と、この第1の受信制御手段により前記第1の受信手段に受信させた前記第2の電子機器の現在位置に係る位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第1の電子機器本体と前記第2の電子機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段と、を備え、前記第2の電子機器は、更に、前記第1の電子機器から送信された所定情報の第2の受信手段による受信に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する第2の検出手段と、この第2の検出手段による前記出力開始の指示の検出に基づいて、前記位置取得手段により取得された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第1の電子機器に対して第2の送信手段により一度だけ送信させるように制御する第2の送信制御手段と、前記第1の電子機器から送信された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第2の受信手段により受信させるように制御する第2の受信制御手段と、この第2の受信制御手段により前記第2の受信手段に受信させた前記第1の電子機器の現在位置に係る位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第2の電子機器と前記第1の電子機器本体との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第2の出力制御手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、お互いの現在の位置関係を確認する際、お互いの役割を簡単に設定することができ、自己と通信相手との近接の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を適用した一実施形態の近接支援システムの概略構成を模式的に示す図である。
【図2】図1の近接支援システムを構成する携帯端末の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1の近接支援システムによる近接支援処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の近接支援処理の続きを示すフローチャートである。
【図5】図3の近接支援処理の続きを示すフローチャートである。
【図6】図3及び図4の近接支援処理における第1の携帯端末の表示の一例を模式的に示す図である。
【図7】図5の近接支援処理における第2の携帯端末の表示の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した一実施形態の近接支援システム100の概略構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態の近接支援システム100は、第1及び第2のユーザA、Bの各々により携帯される第1及び第2の携帯端末1A、1Bを備え、第1及び第2の携帯端末1A、1Bは、通信ネットワークN及び無線基地局2を介して相互に情報通信可能に接続されている。また、第1及び第2の携帯端末1A、1Bは、複数のGPS衛星3(図1には、一のGPS衛星3のみを図示する。)から送信されるGPS信号の受信に基づいて、当該端末本体の存する現在位置を測位する。
そして、近接支援システム100は、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの近接、即ち、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々を使用する第1及び第2のユーザA、Bどうしの近接を支援する。
【0014】
先ず、第1及び第2の携帯端末1A、1Bについて詳細に説明する。
第1の携帯端末1Aは、例えば、所定の場所にて待ち合わせを行う場合に、所定の場所に向かう「向かう側の人」である第1のユーザAにより携帯される電子機器であり、一方、第2の携帯端末1Bは、所定の場所で待っている「待つ側の人」である第2のユーザBにより携帯される電子機器である。
第1及び第2の携帯端末1A、1Bは、例えば、腕時計等から構成されているが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。また、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々は、それぞれ同様の構成をなし、図2を参照して以下にまとめて説明する。
【0015】
図2は、携帯端末1の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々は、位置取得部11と、表示部12と、計時部13と、第1通信制御部14と、第2通信制御部15と、操作入力部16と、ワークメモリ17と、プログラムメモリ18と、中央制御部19とを備えている。
【0016】
位置取得部11は、GPS(Global Positioning System)アンテナ11aにより受信されたGPS信号に基づいて、携帯端末1本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する。
即ち、GPSアンテナ11aは、地球低軌道に打ち上げられた複数のGPS衛星3から送信されるGPS信号(例えば、アルマナック(概略軌道情報)やエフェメリス(詳細軌道情報)など)を所定のタイミングで受信し、当該GPS信号を位置取得部11に出力する。位置取得部11は、GPSアンテナ11aから出力されたGPS信号に基づいて、当該端末本体の絶対的な2次元の現在位置(緯度、経度)を測位して当該位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)を取得する。
また、位置取得部11は、携帯端末1本体の現在位置に係る位置情報を所定の時間間隔毎に取得しても良い。
なお、位置取得部11は、例えば、ユーザによる操作入力部16の所定操作に基づいて入力された現在位置に係る情報を位置情報として取得する構成であっても良い。即ち、「待つ側の人」である第2のユーザBにより携帯される携帯端末1の場合、ユーザによる操作入力部16の所定操作に基づいて入力された現在位置の地名や住所等に基づいて、位置取得部11は、所定のデータベース(図示略)を参照して当該携帯端末1の現在位置(緯度、経度)に係る位置情報を取得するようにしても良い。
ここで、GPSアンテナ11a及び位置取得部11は、当該携帯端末1本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段を構成している。
【0017】
なお、GPSアンテナ11aにより受信されたGPS信号に基づいて、携帯端末1本体の存する現在位置に係る位置情報を取得するようにしたが、一例であってこれに限られるものではなく、位置情報の取得方法は適宜任意に変更可能である。例えば、予め無線LANのアクセスポイント(Access Point)の位置を登録しておき、所定位置で検出された所定数のアクセスポイントからの電波の強度等に基づいて携帯端末1本体の存する現在位置を推定するようにしても良い。
【0018】
表示部12は、例えば、LCDパネル等の表示画面12a(図6、図7参照)や表示制御部(図示略)等を備え、表示制御部の制御下にて所定の画面を表示画面12aに表示させる。
即ち、表示制御部は、表示画面12aに所定の画面データを出力し、当該画面データに基づいて所定の画面を表示画面12aに表示させる。例えば、表示制御部は、位置取得部11により取得されワークメモリ17に一時的に記憶されている当該端末本体(例えば、第1の携帯端末1A等)の現在位置に係る位置情報に基づいて、当該端末本体と通信相手の外部機器(例えば、第2の携帯端末1B等)との相対的な位置関係を表す画像(図6及び図7参照;詳細後述)を表示画面12aに出力して表示させる。
ここで、表示部12は、位置取得部11により取得された位置情報に基づいて、当該携帯端末1(電子機器)本体と通信相手の外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段を構成している。
【0019】
計時部13は、図示は省略するが、例えば、タイマや計時回路等を備えて構成され、現在の時刻を計時して時刻情報を取得する。そして、計時部13は、取得した時刻情報をワークメモリ17に出力する。
なお、計時部13は、取得した時刻情報に基づいて、日付や曜日等の暦を特定しても良い。
【0020】
第1通信制御部14は、無線基地局2との間で第1通信アンテナ14aを介してデータの送受信を行う。
即ち、第1通信アンテナ14aは、当該携帯端末1が無線基地局2との通信で採用している所定の通信方式(例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式、CDMA2000方式、GSM(Global System for Mobile Communications)方式等)に対応したデータの送受信が可能なアンテナである。そして、第1通信制御部14は、所定の通信方式に対応する通信プロトコルに従って、この通信方式で設定される通信チャネルにより無線基地局2との間で第1通信アンテナ14aを介してデータの送受信を行う。
即ち、当該携帯端末1(例えば、第1の携帯端末1A)の第1通信制御部14は、中央制御部19から出力されて入力される指示信号に基づいて、通信ネットワークNを介して通信相手の携帯端末1(例えば、第2の携帯端末1B)に対して当該携帯端末1(例えば、第1の携帯端末1A)の現在位置に係る位置情報を送信したり、通信相手の携帯端末1(例えば、第2の携帯端末1B)から送信された通信相手の携帯端末1の現在位置に係る位置情報を受信する。
なお、第1通信制御部14の構成は一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能であり、例えば、図示は省略するが、無線LANモジュールを搭載し、アクセスポイント(Access Point)を介して通信ネットワークNにアクセス可能な構成としても良い。
【0021】
なお、通信ネットワークNは、携帯端末1を無線基地局2やゲートウェイサーバ(図示略)等を介して接続する通信ネットワークNである。また、通信ネットワークNは、専用線や既存の一般公衆回線を利用して構築された通信ネットワークNであり、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の様々な回線形態を適用することが可能である。また、通信ネットワークNには、例えば、電話回線網、ISDN回線網、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線網等の各種通信ネットワーク網と、IPネットワーク、VoIP(Voice over Internet Protocol)ゲートウェイ、インターネットサービスプロバイダ等が含まれる。
【0022】
第2通信制御部15は、各ユーザにより携帯される携帯電話機4(図2参照)との間で第2通信アンテナ15aを介してデータの送受信を行う。
即ち、第2通信アンテナ15aは、当該携帯端末1が携帯電話機4との通信で採用している近距離無線通信規格(例えば、Bluetooth(登録商標)やZigbee(登録商標)等)により実現される無線PAN(Personal Area Network)に対応したデータの送受信が可能なアンテナである。そして、第2通信制御部15は、無線PANに対応する通信プロトコルに従って、この無線PANで設定される通信チャネルにより携帯電話機4との間で第2通信アンテナ15aを介してデータの送受信を行う。
具体的には、第2通信制御部15は、中央制御部19から出力されて入力される指示信号に基づいて、無線PANを介して接続されている携帯電話機4に対して通信相手の連絡先(例えば、メールアドレスや電話番号等)や地図データ18bの送信要求を送信したり、当該送信要求に対して携帯電話機4から送信された通信相手の連絡先や地図データ18bを受信する。
【0023】
なお、携帯電話機4は、公知のものであり、通話機能や通信機能等を具備している。即ち、携帯電話機4は、携帯端末1と同様に、無線基地局2との通信で採用している所定の通信方式(例えば、W−CDMA方式、CDMA2000方式、GSM方式等)に対応する通信プロトコルに従って、この通信方式で設定される通信チャネルにより無線基地局2との間で通信アンテナを介して送受話音声の送受信やデータ通信を行う。
【0024】
操作入力部16は、ユーザによる所定操作に基づいて、携帯端末1本体に対して各種指示を入力する。具体的には、操作入力部16は、例えば、電源ボタン、上下左右のカーソルボタン、決定ボタン(何れも図示略)等を備えている。
そして、ユーザにより各種ボタンが操作されると、操作入力部16は、操作されたボタンに応じた指示信号を中央制御部19に出力する。中央制御部19は、操作入力部16から出力され入力された指示信号に従って所定の処理(例えば、後述する検出処理等)を実行する。
【0025】
ワークメモリ17は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、位置取得部11、表示部12、計時部13、第1通信制御部14、第2通信制御部15、プログラムメモリ18、中央制御部19等によって処理されるデータ等を一時的に記憶する。
【0026】
プログラムメモリ18は、中央制御部19のCPUの動作に必要な各種プログラム18aやデータを記憶している。
このプログラム18aは、後述する検出処理ルーチン、第1判断処理ルーチン、第1送信制御処理ルーチン、第2送信制御処理ルーチン、受信制御処理ルーチン、方向算出処理ルーチン、距離算出処理ルーチン、第1出力制御処理ルーチン、第2判断処理ルーチン、第2出力制御処理ルーチンを含む。
ここでいうルーチンとは、コンピュータのプログラムの部分をなし、ある機能をもった一連の命令群のことである。
【0027】
検出処理ルーチンは、中央制御部19を検出手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、検出処理ルーチンは、表示部12による当該携帯端末1(第1の携帯端末1A)本体と通信相手の携帯端末1(第2の携帯端末1B)との相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、この検出処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、通信相手の携帯端末1から通信ネットワークNを介して送信された所定情報の第1通信制御部14による受信に基づいて、当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する。例えば、第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bでは、第1のユーザA「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aから、当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報や第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報の送信要求が所定情報として通信ネットワークNを介して送信されて、第2の携帯端末1Bの第1通信制御部14により受信されると、中央制御部19のCPUは、当該第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する。
また、検出処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、当該携帯端末1本体に対する外部からの所定の指示操作、即ち、ユーザによる操作入力部16の所定操作に基づいて、当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する。例えば、第1のユーザA「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aでは、第1のユーザAによる操作入力部16に対する所定の指示操作に基づいて当該操作入力部16から出力された指示信号が中央制御部19に入力されると、中央制御部19のCPUは、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する。
【0028】
第1判断処理ルーチンは、中央制御部19を第1の判断手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、第1判断処理ルーチンは、検出処理にて検出された当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係の出力開始の指示が、第1通信制御部14による所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該携帯端末1本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断する第1判断処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、この第1判断処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、検出処理にて、通信相手の携帯端末1から通信ネットワークNを介して送信された所定情報(例えば、第1の携帯端末1A本体の位置情報や第2の携帯端末1Bの位置情報の送信要求等)が第1通信制御部14により受信されることに基づいて出力開始の指示が検出されたか、或いは、ユーザによる操作入力部16に対する所定の指示操作に基づいて出力開始の指示が検出されたか否かを判断する。
【0029】
第1送信制御処理ルーチンは、中央制御部19を第1の送信制御手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、第1送信制御処理ルーチンは、位置取得部11により取得された当該携帯端末1本体の現在位置に係る位置情報を通信相手の携帯端末1(外部機器)に対して第1通信制御部14により一度だけ送信させるように制御する第1送信制御処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、例えば、第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bでは、この第1送信制御処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、第1判断処理にて当該第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの相対的な位置関係の出力開始の指示が第1通信制御部14による所定情報の受信に基づくものであると判断されると、位置取得部11により取得された当該第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報を第1の携帯端末1Aに対して第1通信制御部14により一度だけ送信させるように制御する。
【0030】
第2送信制御処理ルーチンは、中央制御部19を第2の送信制御手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、第2送信制御処理ルーチンは、位置取得部11により所定のタイミングで取得された当該携帯端末1本体の現在位置に係る位置情報を通信相手の携帯端末1(外部機器)に対して第1通信制御部14により逐次送信させるように制御する第2送信制御処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、例えば、第1のユーザA「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aでは、この第2送信制御処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、第1判断処理にて当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの相対的な位置関係の出力開始の指示が第1のユーザAによる操作入力部16に対する所定の指示操作に基づくものであると判断されると、位置取得部11により所定の時間間隔毎に取得された当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を第2の携帯端末1Bに対して第1通信制御部14により所定の時間間隔毎に送信させるように制御する。
【0031】
受信制御処理ルーチンは、中央制御部19を受信制御手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、受信制御処理ルーチンは、第1送信制御処理及び第2送信制御処理により送信された位置情報を第1通信制御部14により受信させるように制御する受信制御処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、例えば、第1のユーザA「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aでは、この受信制御処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、第1送信制御処理により第2の携帯端末1Bの第1通信制御部14から送信された当該第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報を第1通信制御部14により受信させるように制御する。
また、例えば、第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bでは、この受信制御処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、第2送信制御処理により第1の携帯端末1Aの第1通信制御部14から送信された当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を第1通信制御部14により受信させるように制御する。
【0032】
方向算出処理ルーチンは、中央制御部19を第1の算出手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、方向算出処理ルーチンは、第2送信制御処理により所定の時間間隔毎に送信され、第1通信制御部14により受信された位置情報に基づいて、通信相手の携帯端末1の移動方向を算出するか、或いは、位置取得部11により所定の時間間隔毎に取得された当該携帯端末1本体の現在位置に基づいて、当該携帯端末1本体の移動方向を算出する第1算出処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、例えば、第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bでは、この方向算出処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、第1の携帯端末1Aの第1通信制御部14により所定の時間間隔毎に送信されて第1通信制御部14により受信された当該第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)から、第1のユーザA「向かう側の人」、即ち、第1の携帯端末1A(通信相手の外部機器)の移動方向を所定の時間間隔毎に算出する。
また、例えば、第1のユーザA「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aでは、この方向算出処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、位置取得部11により所定の時間間隔毎に取得された当該第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)から、第1の携帯端末1Aの移動方向を所定の時間間隔毎に算出する。
【0033】
距離算出処理ルーチンは、中央制御部19を第2の算出手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、距離算出処理ルーチンは、受信制御処理にて第1通信制御部14に受信させた位置情報と、位置取得部11により取得された当該携帯端末1本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離を算出する第2算出処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、例えば、第1のユーザA「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aでは、この距離算出処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、第1送信制御処理により第2の携帯端末1Bの第1通信制御部14から送信されて第1通信制御部14により受信した当該第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)と、位置取得部11により取得された当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離を算出する。
また、例えば、第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bでは、この距離算出処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、第2送信制御処理により第1の携帯端末1Aの第1通信制御部14から送信されて第1通信制御部14により受信した当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)と、位置取得部11により取得された当該第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離を算出する。
なお、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離は、例えば、各携帯端末1の位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)に基づいて算出された各携帯端末1どうしの現在位置を結ぶ直線距離であっても良いし、地図データ18bの地形情報や道路情報等に基づいて第1のユーザAが通行可能なルート(特に、最短ルートが好ましい)を特定し、当該ルートに沿う距離であっても良い。
【0034】
第1出力制御処理ルーチンは、中央制御部19を第1の出力制御手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、第1出力制御処理ルーチンは、受信制御処理にて第1通信制御部14に受信させた位置情報と、位置取得部11により取得された当該携帯端末1本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係を表示部12から逐次出力させるように制御する第1出力制御処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、この第1出力制御処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係として、第2算出処理により算出された当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離を表示部12に表示させるように制御する(図6(d)、図7(b)参照)。
また、例えば、第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bでは、第1出力制御処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、当該第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの相対的な位置関係として、第1算出処理により算出された通信相手の第1の携帯端末1Aの移動方向を表示部12に表示させるように制御する(図6(e)、図7(c)参照)。
【0035】
なお、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係の表示部12からの出力は、例えば、所定の時間間隔毎に行われても良いし、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係の単位時間あたりの変化量、例えば、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離や第1の携帯端末1Aの移動方向の単位時間あたりの変化量が所定値よりも大きくなったか否かを判断し、単位時間あたりの変化量が所定値よりも大きくなったと判断された場合のみ表示部12から出力させるようにしても良い。
また、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係として、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離や通信相手の携帯端末1の移動方向を例示したが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
【0036】
第2判断処理ルーチンは、中央制御部19を第2の判断手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、第2判断処理ルーチンは、第2算出処理により算出された当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離が所定値以下となったか否かを判断する第2判断処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、この第2判断処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、当該携帯端末1(例えば、第1の携帯端末1A)本体と通信相手の携帯端末1(例えば、第2の携帯端末1B)との距離、即ち、携帯端末1どうしの現在位置を結ぶ直線距離や第1のユーザAが通行可能なルートに沿う距離が第1の所定距離範囲(例えば、50m等)や第2の所定距離範囲(例えば、3m等)以下となったか否かを判断する。
【0037】
第2出力制御処理ルーチンは、中央制御部19を第2の出力制御手段として機能させるためのプログラム部分である。即ち、第2出力制御処理ルーチンは、第2判断処理により当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離が所定値以下となったと判断された場合に、所定情報を表示部12から出力させるように制御する第2出力制御処理に係る機能を中央制御部19のCPUに実現させるための命令群を含む。
具体的には、第2判断処理により当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離が第1の所定距離範囲以下となったと判断された場合に、この第2出力制御処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々の現在位置が含まれる所定範囲の地図データ18bをプログラムメモリ18から取得して、当該所定範囲の地図M上に第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々の位置を示す標識(マーク)Ma、Mbを重畳させた画像Ge、Wcを表示部12から出力させるように制御する(図6(e)、図7(c)参照)。
また、第2判断処理により当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離が第2の所定距離範囲以下となったと判断された場合に、この第2出力制御処理ルーチンにより、中央制御部19のCPUは、所定のメッセージ(例えば、第1の携帯端末1Aにあっては、「GOAL」や「お疲れさまでした。」;図6(f)参照等)、第2の携帯端末1Bにあっては、「ARRIVED」や「お待たせしました。」;図7(d)参照等)を各携帯端末1の表示部12から出力させるように制御する。
【0038】
また、プログラムメモリ18は、地図データ18bを記憶している。
地図データ18bは、例えば、所定範囲内の地図を表示部12に表示するための画像データを含む。また、地図データ18bには、都道府県や市町村等の行政区画、番地等の住所情報や、建物、施設、店舗、公園、鉄道に関する情報、地形情報、道路情報等が含まれていても良い。
なお、地図データ18bは、予め携帯端末1のプログラムメモリ18に記憶されていても良いし、通信ネットワークNに接続されている所定の地図データベースから送信された地図データ18bを第1通信制御部14を介して取得して記憶しても良いし、無線PANに接続されているユーザの携帯電話機4から送信された地図データ18bを第2通信制御部15を介して取得して記憶しても良い。
【0039】
中央制御部19は、携帯端末1の各部を統括的に制御する。具体的には、中央制御部19は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)等を備え、携帯端末1用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行い、必要に応じてその制御動作の結果を表示部12に表示させる。
【0040】
次に、近接支援システム100による近接支援処理について、図3〜図7を参照して説明する。
図3〜図5は、近接支援処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。このうち、図3及び図4は、主として第1のユーザA「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aとして実行される処理内容を示し、図5は、主として第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bとして実行される処理内容を示している。
【0041】
図3に示すように、先ず、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの中央制御部19のCPUは、ユーザによる操作入力部16の所定操作に基づいて、「向かう側」及び「待つ側」となる携帯端末1を設定する設定処理の実行指示を検出したか否かを判断する(ステップS1)。
具体的には、中央制御部19のCPUは、検出処理ルーチンにより、表示部12による当該携帯端末1(第1の携帯端末1A)本体と通信相手の携帯端末1(第2の携帯端末1B)との相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出処理を行い、第1判断処理ルーチンにより、検出処理にて、ユーザによる操作入力部16に対する所定の指示操作に基づいて出力開始の指示が検出されたか否かを判断する。例えば、中央制御部19のCPUは、表示部12に表示されている所定の画面(例えば、時間表示画面Ga等)にて、第1のユーザA「向かう側の人」によって設定処理の実行ボタン(例えば、「設定/確認」ボタン等)が指示操作されることによって実行指示を検出したか否かを判断する(図6(a)参照)。
【0042】
ステップS1にて、設定処理の実行指示を検出したと判断されると(ステップS1;YES)、実行指示を検出したと判断した携帯端末1が第1の携帯端末1Aとして機能し、当該第1の携帯端末1Aの中央制御部19のCPUは、第1のユーザAによる操作入力部16の所定の入力操作の検出に基づいて、「向かう側」及び「待つ側」となる携帯端末1を特定するための情報を設定する(ステップS2)。具体的には、中央制御部19のCPUは、例えば、表示部12に表示されている所定の設定画面Gbにて、第1のユーザAによる操作入力部16の所定の入力操作の検出に基づいて、「待つ側の人」の情報(相手情報)として、例えば、名前、メールアドレス、電話番号等の情報を設定する。相手情報は、予めプログラムメモリ18に記録されていても良いし、無線PANを介して接続されている携帯電話機4から取得しても良い。
ここで、「向かう側の人」は、第1のユーザA自身であるため、名前、メールアドレス、電話番号等の自分情報は予め登録されていても良いし、変更箇所などを改めて設定し直すようにしても良い。
なお、ステップS1にて、設定処理の実行指示を検出していないと判断されると(ステップS1;NO)、中央制御部19のCPUは、処理をステップS31に移行する(図5参照)。なお、ステップS31以降の処理は、後述する。
【0043】
次に、中央制御部19のCPUは、第1のユーザAによる操作入力部16の所定の入力操作の検出に基づいて、ナビゲーションの開始(スタート)を指示する開始指示を検出したか否かを判断する(ステップS3)。
ここで、開始指示を検出していないと判断されると(ステップS3;NO)、中央制御部19のCPUは、処理をステップS2に移行して、ステップS3にて開始指示を検出したと判断されるまで(ステップS3;YES)、それ以降の処理を繰り返し実行する。
ステップS3にて、開始指示を検出したと判断されると(ステップS3;YES)、中央制御部19のCPUは、位置取得部11に第1の携帯端末1A本体の存する現在位置に係る位置情報を取得させる位置取得処理を実行させる(ステップS4)。具体的には、位置取得部11は、複数のGPS衛星3から送信されGPSアンテナ11aにより受信されたGPS信号に基づいて、当該端末本体の絶対的な2次元の現在位置(緯度、経度)を測位して当該位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)を取得する。
【0044】
次に、中央制御部19のCPUは、第2送信制御処理ルーチンにより、位置取得処理にて取得された当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を、「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bに対して第1通信制御部14により通信ネットワークNを介して送信させる(ステップS5)。
その後、中央制御部19のCPUは、第2の携帯端末1Bから送信された当該第2の携帯端末1B本体の現在位置の位置情報を第1通信制御部14により受信したか否かを判断する(ステップS6)。具体的には、中央制御部19のCPUは、受信制御処理ルーチンにより、第1送信制御処理により第2の携帯端末1Bの第1通信制御部14から送信された当該第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報を第1通信制御部14により受信させるように制御し、当該制御の結果、第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報を第1通信制御部14により受信したか否かを判断する。
ここで、第2の携帯端末1B本体の現在位置の位置情報を第1通信制御部14により受信したと判断されると(ステップS6;YES)、中央制御部19のCPUは、ナビゲーションの開始画面Gc(例えば、START表示等)を表示部12に表示させた後(ステップS7)、当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を所定の時間間隔毎に送信するためのタイマのカウントをスタートさせる(ステップS8)。
【0045】
一方、ステップS6にて、第2の携帯端末1B本体の現在位置の位置情報を第1通信制御部14により受信していないと判断されると(ステップS6;NO)、中央制御部19のCPUは、当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報の送信回数が所定のリトライ回数を超えたか否かを判断する(ステップS9)。
ここで、位置情報の送信回数が所定のリトライ回数を超えていないと判断されると(ステップS9;NO)、中央制御部19のCPUは、処理をステップS4に移行して、位置取得部11に位置取得処理を実行させる。
一方、ステップS9にて、位置情報の送信回数が所定のリトライ回数を超えたと判断されると(ステップS9;YES)、中央制御部19のCPUは、近接支援処理を終了させる(図4参照)。
【0046】
ステップS8のタイマのスタートの後、図4に示すように、中央制御部19のCPUは、距離算出処理ルーチンにより、受信制御処理にて第1通信制御部14により受信した第2の携帯端末1Bの位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)と、位置取得部11により取得された当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)とに基づいて、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離を演算する(ステップS10)。
続けて、中央制御部19のCPUは、第2判断処理ルーチンにより、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離が第1の所定距離範囲(例えば、50m等)以下となったか否かに応じて第1の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在するか否かを判断する(ステップS11)。
【0047】
ステップS11にて、第1の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在しないと判断されると(ステップS11;NO)、中央制御部19のCPUは、第1出力制御処理ルーチンにより、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離を示す所定の画面Gd(図6(d)参照)を表示部12に表示させる(ステップS12)。具体的には、中央制御部19のCPUは、第1の携帯端末1A本体と第2の携帯端末1Bとの距離、第1の携帯端末1Aを携帯する「向かう側」の第1のユーザAの位置を示す標識Ma、第2の携帯端末1Bを携帯する「待つ側」の第2のユーザBのおおよその位置を示す標識Mb等を含む所定の画面Gdを表示部12に表示させる。
【0048】
その後、中央制御部19のCPUは、当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報の送信用のタイマがタイムアップしたか否かを判断する(ステップS13)。
ここで、タイマがタイムアップしていないと判断されると(ステップS13;NO)、中央制御部19のCPUは、処理をステップS12に移行して、第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離を示す所定の画面Gd(図6(d)参照)を表示部12に表示させる。
一方、タイマがタイムアップしたと判断されると(ステップS13;YES)、中央制御部19のCPUは、位置取得部11に第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を取得させる位置取得処理を実行させた後(ステップS14)、第2送信制御処理ルーチンにより、位置取得処理にて取得された当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を、第2の携帯端末1Bに対して第1通信制御部14により通信ネットワークNを介して送信させる(ステップS15)。
【0049】
次に、中央制御部19のCPUは、当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報の送信用のタイマのカウント値をリセットした後、当該タイマのカウントを再スタートさせる(ステップS16)。
続けて、中央制御部19のCPUは、距離算出処理ルーチンにより、第2の携帯端末1Bの位置情報と、位置取得部11により新たに取得された第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離を演算するとともに、方向算出処理ルーチンにより、位置取得部11により所定の時間間隔を空けて取得された第1の携帯端末1A本体の二つの位置情報から、当該第1の携帯端末1Aの移動方向を算出する(ステップS17)。
【0050】
その後、中央制御部19のCPUは、処理をステップS11に移行して、第2判断処理ルーチンにより、第1の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在するか否かを判断する(ステップS11)。
ステップS11にて、第1の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在しないと判断されると(ステップS11;NO)、ステップS12にて、中央制御部19のCPUは、第1出力制御処理ルーチンにより、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離及び第1の携帯端末1Aの移動方向を示す所定の画面を表示部12に表示させる(ステップS12;図6(d)参照)。なお、図6(d)に示す画面例では、第1の携帯端末1Aの移動方向を標識Maの矢印の向きによって表している。
【0051】
一方、ステップS11にて、第1の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在すると判断されると(ステップS11;YES)、中央制御部19のCPUは、第2判断処理ルーチンにより、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離が第2の所定距離範囲(例えば、3m等)以下となったか否かに応じて第2の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在するか否かを判断する(ステップS18)。
ステップS18にて、第2の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在しないと判断されると(ステップS18;NO)、中央制御部19のCPUは、第2出力制御処理ルーチンにより、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々の現在位置が含まれる所定範囲の地図データ18bをプログラムメモリ18から取得して、当該所定範囲の地図M上に第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々の位置を示す標識Ma、Mbを重畳させた所定の画像Ge(図6(e)参照)を表示部12に表示させる(ステップS19)。なお、図6(e)に示す画面例では、第1の携帯端末1Aの移動方向を標識Maの矢印の向きによって表している。
【0052】
その後、中央制御部19のCPUは、当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報の送信用のタイマがタイムアップしたか否かを判断する(ステップS20)。
ここで、タイマがタイムアップしていないと判断されると(ステップS20;NO)、中央制御部19のCPUは、処理をステップS19に移行して、所定範囲の地図M上に第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々を示す標識Ma、Mbを重畳させた所定の画像Ge(図6(e)参照)を表示部12に表示させる。
一方、タイマがタイムアップしたと判断されると(ステップS20;YES)、中央制御部19のCPUは、位置取得部11に第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を取得させる位置取得処理を実行させた後(ステップS21)、第2送信制御処理ルーチンにより、位置取得処理にて取得された当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を、第2の携帯端末1Bに対して第1通信制御部14により通信ネットワークNを介して送信させる(ステップS22)。
【0053】
次に、中央制御部19のCPUは、当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報の送信用のタイマのカウント値をリセットした後、当該タイマのカウントを再スタートさせる(ステップS23)。
続けて、中央制御部19のCPUは、距離算出処理ルーチンにより、第2の携帯端末1Bの位置情報と、位置取得部11により新たに取得された第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離を演算するとともに、方向算出処理ルーチンにより、位置取得部11により所定の時間間隔を空けて取得された第1の携帯端末1A本体の二つの位置情報から、当該第1の携帯端末1Aの移動方向を算出する(ステップS24)。
【0054】
その後、中央制御部19のCPUは、処理をステップS11に移行して、それ以降の処理を実行する。
具体的には、中央制御部19のCPUは、第2判断処理ルーチンにより、第1の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在するか否かを判断し(ステップS11)、第1の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在すると判断されると(ステップS11;YES)、処理をステップS18に移行して、第2の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在するか否かを判断する(ステップS18)。
ステップS18にて、第2の所定距離範囲内に「待つ側」の端末である第2の携帯端末1Bが存在すると判断されると(ステップS18;YES)、中央制御部19のCPUは、当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報の送信用のタイマのカウント値をリセットした後(ステップS25)、ナビゲーションの終了画面Gf(図6(f)参照)を表示部12に表示させる(ステップS26)。具体的には、中央制御部19のCPUは、第2出力制御処理ルーチンにより、例えば、「GOAL」や「お疲れさまでした。」等の所定のメッセージ含むナビゲーションの終了画面Gfを表示部12に表示させる。
これにより、主として第1のユーザA「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aにより実行される近接支援処理を終了する。
【0055】
一方、ステップS1にて、設定処理の実行指示を検出していないと判断されると(ステップS1;NO)、図5に示すように、中央制御部19のCPUは、無線PANに接続されているユーザ自身の携帯電話機4のアドレス帳に登録されている人物(通信相手)の携帯端末1から送信された、当該携帯端末1の現在位置に係る位置情報及びユーザの携帯する携帯端末1の現在位置に係る位置情報の送信要求を第1通信制御部14を介して受信したか否かを判断する(ステップS31)。
具体的には、中央制御部19のCPUは、検出処理ルーチンにより、表示部12による当該携帯端末1(第2の携帯端末1B)本体と通信相手の携帯端末1(第1の携帯端末1A)との相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出処理を行い、第1判断処理ルーチンにより、検出処理にて、通信相手の第1の携帯端末1Aから通信ネットワークNを介して送信された第1の携帯端末1A本体の位置情報や第2の携帯端末1Bの位置情報の送信要求が第1通信制御部14により受信されることに基づいて出力開始の指示が検出されたか否かを判断する。また、中央制御部19のCPUは、第2通信制御部15を介してユーザ自身の携帯電話機4と所定の通信を行って、第1通信制御部14により位置情報を受信した携帯端末1のメールアドレスが、ユーザの携帯電話機4のアドレス帳に登録されている人物のものであるか否かを判断する。
【0056】
ステップS31にて、通信相手の携帯端末1の現在位置に係る位置情報及びユーザの携帯端末1の現在位置に係る位置情報の送信要求を受信したと判断されると(ステップS31;YES)、受信したと判断した携帯端末1が第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bとして機能し、当該第2の携帯端末1Bの中央制御部19のCPUは、第2のユーザBによる操作入力部16の所定操作に基づいて、ナビゲーションの開始の承諾を検出したか否かを判断する(ステップS32)。
ここで、ナビゲーションの開始の承諾を検出したと判断されると(ステップS32;YES)、中央制御部19のCPUは、ナビゲーションの開始画面Wa(例えば、「○○は出発地を出ました。」等;図7(a)参照)を表示部12に表示させる(ステップS33)。
一方、ステップS32にて、ナビゲーションの開始の承諾を検出していないと判断されるか(ステップS32;NO)、或いは、ステップS31にて、通信相手の携帯端末1の現在位置に係る位置情報及びユーザの携帯端末1の現在位置に係る位置情報の送信要求を受信していないと判断されると(ステップS31;NO)、中央制御部19のCPUは、近接支援処理を終了させる。
【0057】
ステップS33の後、中央制御部19のCPUは、位置取得部11に第2の携帯端末1B本体の存する現在位置に係る位置情報を取得させる位置取得処理を実行させる(ステップS34)。具体的には、位置取得部11は、複数のGPS衛星3から送信されGPSアンテナ11aにより受信されたGPS信号に基づいて、当該端末本体の絶対的な2次元の現在位置(緯度、経度)を測位して当該位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)を取得する。
次に、中央制御部19のCPUは、第1送信制御処理ルーチンにより、位置取得処理にて取得された当該第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報を、「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aに対して第1通信制御部14により通信ネットワークNを介して一度だけ送信させる(ステップS35)。
【0058】
その後、中央制御部19のCPUは、距離算出処理ルーチンにより、第1通信制御部14により受信した第の携帯端末1の位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)と、位置取得部11により取得された当該第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)とに基づいて、当該第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離を演算する(ステップS36)。
続けて、中央制御部19のCPUは、第2判断処理ルーチンにより、当該第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離が第1の所定距離範囲(例えば、50m等)以下となったか否かに応じて第1の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在するか否かを判断する(ステップS37)。
【0059】
ステップS37にて、第1の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在しないと判断されると(ステップS37;NO)、中央制御部19のCPUは、第1出力制御処理ルーチンにより、当該第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離を示す所定の画面Wb(図7(b)参照)を表示部12に表示させる(ステップS38)。具体的には、中央制御部19のCPUは、第2の携帯端末1B本体と第1の携帯端末1Aとの距離、第1の携帯端末1Aを携帯する「向かう側」の第1のユーザAのおおよその位置を示す標識Ma含む所定の画面Wbを表示部12に表示させる。
その後、中央制御部19のCPUは、第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報を第1通信制御部14を介して受信したか否かを判断する(ステップS39)。具体的には、中央制御部19のCPUは、受信制御処理ルーチンにより、第2送信制御処理により第1の携帯端末1Aの第1通信制御部14から送信された当該第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を第1通信制御部14により受信させるように制御し、当該制御の結果、第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を第1通信制御部14により受信したか否かを判断する。
ここで、第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報を受信していないと判断されると(ステップS39;NO)、中央制御部19のCPUは、処理をステップS38に移行して、第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離を示す所定の画面Wb(図7(b)参照)を表示部12に表示させる。
【0060】
一方、ステップS39にて、第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報を受信したと判断されると(ステップS39;YES)、中央制御部19のCPUは、距離算出処理ルーチンにより、第2の携帯端末1Bの位置情報と、第1通信制御部14により新たに受信された第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離を演算するとともに、方向算出処理ルーチンにより、第1通信制御部14により所定の時間間隔を空けて受信された第1の携帯端末1A本体の二つの位置情報から、当該第1の携帯端末1Aの移動方向を算出する(ステップS40)。
【0061】
その後、中央制御部19のCPUは、処理をステップS37に移行して、第2判断処理ルーチンにより、第1の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在するか否かを判断する(ステップS37)。
ステップS37にて、第1の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在しないと判断されると(ステップS37;NO)、ステップS38にて、中央制御部19のCPUは、第1出力制御処理ルーチンにより、当該第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離及び第1の携帯端末1Aの移動方向を示す所定の画面を表示部12に表示させる(ステップS38;図7(b)参照)。なお、図7(b)に示す画面例では、第1の携帯端末1Aの移動方向を標識Maの矢印の向きによって表している。
【0062】
一方、ステップS37にて、第1の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在すると判断されると(ステップS37;YES)、中央制御部19のCPUは、第2判断処理ルーチンにより、当該第2の携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離が第2の所定距離範囲(例えば、3m等)以下となったか否かに応じて第2の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在するか否かを判断する(ステップS41)。
ステップS41にて、第2の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在しないと判断されると(ステップS41;NO)、中央制御部19のCPUは、第2出力制御処理ルーチンにより、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々の現在位置が含まれる所定範囲の地図データ18bをプログラムメモリ18から取得して、当該所定範囲の地図M上に第1の携帯端末1Aの位置を示す標識Ma及び第2の携帯端末1Bの位置を示す標識Mbを重畳させた所定の画像Wc(図7(c)参照)を表示部12に表示させる(ステップS42)。なお、図7(c)に示す画面例では、第1の携帯端末1Aの移動方向を標識Maの矢印の向きによって表している。
【0063】
その後、中央制御部19のCPUは、第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報を第1通信制御部14を介して受信したか否かを判断する(ステップS43)。
ここで、第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報を受信していないと判断されると(ステップS43;NO)、中央制御部19のCPUは、処理をステップS42に移行して、所定範囲の地図M上に第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々の位置を示す標識Ma、Mbを重畳させた所定の画像Wc(図7(c)参照)を表示部12に表示させる。
一方、ステップS43にて、第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報を受信したと判断されると(ステップS43;YES)、中央制御部19のCPUは、距離算出処理ルーチンにより、第2の携帯端末1Bの位置情報と、第1通信制御部14により新たに受信された第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第1の携帯端末1A本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離を演算するとともに、方向算出処理ルーチンにより、第1通信制御部14により所定の時間間隔を空けて受信された第1の携帯端末1A本体の二つの位置情報から、当該第1の携帯端末1Aの移動方向を算出する(ステップS44)。
【0064】
その後、中央制御部19のCPUは、処理をステップS37に移行して、それ以降の処理を実行する。
具体的には、中央制御部19のCPUは、第2判断処理ルーチンにより、第1の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在するか否かを判断し(ステップS37)、第1の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在すると判断されると(ステップS37;YES)、処理をステップS41に移行して、第2の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在するか否かを判断する(ステップS41)。
ステップS41にて、第2の所定距離範囲内に「向かう側」の端末である第1の携帯端末1Aが存在すると判断されると(ステップS41;YES)、中央制御部19のCPUは、ナビゲーションの終了画面Wd(図7(d)参照)を表示部12に表示させる(ステップS45)。具体的には、中央制御部19のCPUは、第2出力制御処理ルーチンにより、例えば、「ARRIVED」や「お待たせしました。」等の所定のメッセージ含むナビゲーションの終了画面Wdを表示部12に表示させる。
これにより、主として第2のユーザB「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bにより実行される近接支援処理を終了する。
【0065】
以上のように、本実施形態の近接支援システム100によれば、「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bにあっては、通信相手の第1の携帯端末1Aから送信された所定情報の受信に基づいて、当該第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報を通信相手の第1の携帯端末1Aに対して一度だけ送信し、一方、「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aにあっては、当該第1の携帯端末1A本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、所定のタイミングで取得された第1の携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報を通信相手の第2の携帯端末1Bに対して逐次送信する。そして、第1及び第2の携帯端末1A、1Bでは、通信相手の携帯端末1から送信され第1通信制御部14により受信した通信相手の携帯端末1の位置情報と、当該携帯端末1本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係を逐次出力する。
即ち、第1及び第2のユーザA、Bがお互いの現在の位置関係を確認する際に、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係の出力開始の指示が、第1通信制御部14による所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該携帯端末1本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかに応じて、通信相手の携帯端末1に対する位置情報の送信タイミングを制御することにより、「待つ側」及び「向かう側」といったお互いの役割を自動的に設定することができる。
このように、お互いの役割を簡単に設定することができ、自己と通信相手との近接の容易化を図ることができる。
また、「待つ側」の携帯端末の場合、定期的に位置情報を取得する必要が無いので、比較的長時間の駆動させることができる。
【0066】
さらに、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係として、「向かう側」の携帯端末1の移動方向を所定の時間間隔毎に表示部12に表示することができる。即ち、「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aにあっては、位置取得部11により所定の時間間隔毎に取得された当該携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報に基づいて、当該携帯端末1A本体の移動方向を算出して表示部12に表示することができ、一方、「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bにあっては、第1の携帯端末1Aの位置取得部11により取得されて所定の時間間隔毎に送信され、第1通信制御部14により受信された第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報に基づいて、当該第1の携帯端末1A本体の移動方向を算出して表示部12に表示することができる。
【0067】
また、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係として、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離を表示部12に表示することができる。即ち、「向かう側の人」により携帯される第1の携帯端末1Aにあっては、位置取得部11により所定の時間間隔毎に取得された当該携帯端末1A本体の現在位置に係る位置情報と第1通信制御部14により受信した第2の携帯端末1Bの位置情報とに基づいて、当該携帯端末1A本体と通信相手の第2の携帯端末1Bとの距離を算出して表示部12に表示することができ、一方、「待つ側の人」により携帯される第2の携帯端末1Bにあっては、第1の携帯端末1Aの位置取得部11により取得されて所定の時間間隔毎に送信され、第1通信制御部14により受信された第1の携帯端末1Aの現在位置に係る位置情報と位置取得部11により取得された第2の携帯端末1B本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該携帯端末1B本体と通信相手の第1の携帯端末1Aとの距離を算出して表示部12に表示することができる。
さらに、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離が所定値以下となった場合に、所定情報を表示部12に表示するので、通信相手の携帯端末1を携帯するユーザとの距離が近付いたことを報知することができる。特に、当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離が第1の所定距離範囲以下となった場合にのみ、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々の現在位置が含まれる所定範囲の地図M上に第1及び第2の携帯端末1A、1Bの各々を示す標識Ma、Mbを重畳させた画像を表示部12に表示するので、第1及び第2の携帯端末1A、1Bの距離が第1の所定距離よりも離れている場合、つまり、地図を表示しても通信相手の携帯端末1の位置の把握を適正に行うことができないような場合には、地図表示を行う必要がなくなる。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
上記実施形態では、通信相手の携帯端末(外部機器)1と第1通信制御部14を介して情報通信を行うようにしたが、通信相手の携帯端末1との通信方法は一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。例えば、第1通信制御部14を備えずに、第2通信制御部15を介して無線PANにより接続された携帯電話機4の通信回線を介して通信相手の携帯端末1との情報通信を行うようにしても良い。
【0069】
また、上記実施形態では、携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との相対的な位置関係を表示部12に表示させて出力するようにしたが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。例えば、相対的な位置関係を聴覚、触覚等によって把握、認識させるような方法であっても良く、例えば、相対的な位置関係を音(音声など)や振動により出力するようにしても良い。
【0070】
また、上記実施形態では、当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離が所定値以下となったか否かを判断する第2判断処理を行い、この第2判断処理により当該携帯端末1本体と通信相手の携帯端末1との距離が所定値以下となったと判断された場合に、地図や所定のメッセージ等の所定情報を出力させる第2出力制御処理を行うようにしたが、第2判断処理及び第2出力制御処理を行うか否かは適宜任意に変更可能である。
【0071】
さらに、携帯端末1の構成は、上記実施形態に例示したものは一例であり、これに限られるものではなく、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器であれば如何なる構成であっても良い。
【0072】
加えて、上記実施形態にあっては、検出手段、第1の判断手段、第1の送信制御手段、第2の送信制御手段、受信制御手段、第1の出力制御手段としての機能を、中央制御部19のCPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、各種機能を実現するためのロジック回路等から構成しても良い。
同様に、第1の算出手段、第2の算出手段、第2の判断手段、第2の出力制御手段についても、各種機能を実現するためのロジック回路等から構成しても良い。
【0073】
さらに、上記の各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として、ROMやハードディスク等の他、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを所定の通信回線を介して提供する媒体としては、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【0074】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器であって、
当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、
この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、
前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出手段と、
この検出手段による検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断する第1の判断手段と、
この第1の判断手段によって前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御する第1の送信制御手段と、
前記第1の判断手段によって当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御する第2の送信制御手段と、
前記第1の送信制御手段及び前記第2の送信制御手段により前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御する受信制御手段と、
この受信制御手段により前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
<請求項2>
前記位置取得手段は、当該機器本体の現在位置に係る位置情報を所定の時間間隔毎に取得し、
前記第2の送信制御手段は、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記送信手段から所定の時間間隔毎に送信させ、
前記第2の送信制御手段により前記送信手段から所定の時間間隔毎に送信され、前記受信手段により受信された前記位置情報に基づいて、前記外部機器の移動方向を算出するか、或いは、前記位置取得手段により所定の時間間隔毎に取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報に基づいて、当該機器本体の移動方向を算出する第1の算出手段を更に備え、
前記第1の出力制御手段は、前記相対的な位置関係として、前記第1の算出手段によって算出された前記外部機器の移動方向、或いは、当該機器本体の移動方向を前記出力手段から出力させるように制御することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
<請求項3>
前記受信制御手段により前記受信手段に受信させた位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との距離を算出する第2の算出手段を更に備え、
前記第1の出力制御手段は、前記相対的な位置関係として、前記第2の算出手段によって算出された当該機器本体と前記外部機器との距離を前記出力手段から出力させるように制御することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
<請求項4>
前記第2の算出手段によって算出された当該機器本体と前記外部機器との距離が所定値以下となったか否かを判断する第2の判断手段と、
この第2の判断手段により当該機器本体と前記外部機器との距離が所定値以下となったと判断された場合に、所定情報を前記出力手段から出力させるように制御する第2の出力制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
<請求項5>
前記出力手段は、前記相対的な位置関係を表示する表示手段であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の電子機器。
<請求項6>
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器であって、当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備える電子機器のコンピュータを、
前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出手段、
この検出手段による検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断する第1の判断手段、
この第1の判断手段によって前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御する第1の送信制御手段、
前記第1の判断手段によって当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御する第2の送信制御手段、
前記第1の送信制御手段及び前記第2の送信制御手段により前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御する受信制御手段、
この受信制御手段により前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
<請求項7>
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器を用いて、当該機器本体と前記外部機器との近接を支援する近接支援方法であって、
前記電子機器は、
当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、
この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備え、
前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出するステップと、
検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断するステップと、
前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御するステップと、
前記出力開始の指示が、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御するステップと、
前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御するステップと、
前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御するステップと、
を含むことを特徴とする近接支援方法。
<請求項8>
ユーザにより携帯され、所定の通信回線を介して互いに通信可能な第1及び第2の電子機器を備え、これら第1及び第2の電子機器の近接を支援する近接支援システムであって、
前記第1及び第2の電子機器の各々は、
当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、
この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と通信相手の外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備え、
前記第1の電子機器は、更に、
当該第1の電子機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する第1の検出手段と、
この第1の検出手段による前記出力開始の指示の検出に基づいて、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第2の電子機器に対して第1の送信手段により逐次送信させるように制御する第1の送信制御手段と、
前記第2の電子機器から送信された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を第1の受信手段により受信させるように制御する第1の受信制御手段と、
この第1の受信制御手段により前記第1の受信手段に受信させた前記第2の電子機器の現在位置に係る位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第1の電子機器本体と前記第2の電子機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段と、を備え、
前記第2の電子機器は、更に、
前記第1の電子機器から送信された所定情報の第2の受信手段による受信に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する第2の検出手段と、
この第2の検出手段による前記出力開始の指示の検出に基づいて、前記位置取得手段により取得された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第1の電子機器に対して第2の送信手段により一度だけ送信させるように制御する第2の送信制御手段と、
前記第1の電子機器から送信された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第2の受信手段により受信させるように制御する第2の受信制御手段と、
この第2の受信制御手段により前記第2の受信手段に受信させた前記第1の電子機器の現在位置に係る位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第2の電子機器と前記第1の電子機器本体との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第2の出力制御手段と、を備えることを特徴とする近接支援システム。
【符号の説明】
【0075】
100 近接支援システム
1、1A、1B 携帯端末
11 位置取得部
11A GPSアンテナ
12 表示部
14 第1通信制御部
18 プログラムメモリ
19 中央制御部
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器であって、
当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、
この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、
前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出手段と、
この検出手段による検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断する第1の判断手段と、
この第1の判断手段によって前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御する第1の送信制御手段と、
前記第1の判断手段によって当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御する第2の送信制御手段と、
前記第1の送信制御手段及び前記第2の送信制御手段により前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御する受信制御手段と、
この受信制御手段により前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記位置取得手段は、当該機器本体の現在位置に係る位置情報を所定の時間間隔毎に取得し、
前記第2の送信制御手段は、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記送信手段から所定の時間間隔毎に送信させ、
前記第2の送信制御手段により前記送信手段から所定の時間間隔毎に送信され、前記受信手段により受信された前記位置情報に基づいて、前記外部機器の移動方向を算出するか、或いは、前記位置取得手段により所定の時間間隔毎に取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報に基づいて、当該機器本体の移動方向を算出する第1の算出手段を更に備え、
前記第1の出力制御手段は、前記相対的な位置関係として、前記第1の算出手段によって算出された前記外部機器の移動方向、或いは、当該機器本体の移動方向を前記出力手段から出力させるように制御することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記受信制御手段により前記受信手段に受信させた位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との距離を算出する第2の算出手段を更に備え、
前記第1の出力制御手段は、前記相対的な位置関係として、前記第2の算出手段によって算出された当該機器本体と前記外部機器との距離を前記出力手段から出力させるように制御することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2の算出手段によって算出された当該機器本体と前記外部機器との距離が所定値以下となったか否かを判断する第2の判断手段と、
この第2の判断手段により当該機器本体と前記外部機器との距離が所定値以下となったと判断された場合に、所定情報を前記出力手段から出力させるように制御する第2の出力制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記出力手段は、前記相対的な位置関係を表示する表示手段であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器であって、当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備える電子機器のコンピュータを、
前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する検出手段、
この検出手段による検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断する第1の判断手段、
この第1の判断手段によって前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御する第1の送信制御手段、
前記第1の判断手段によって当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御する第2の送信制御手段、
前記第1の送信制御手段及び前記第2の送信制御手段により前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御する受信制御手段、
この受信制御手段により前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
ユーザにより携帯され、通信相手の外部機器と所定の通信回線を介して通信可能な電子機器を用いて、当該機器本体と前記外部機器との近接を支援する近接支援方法であって、
前記電子機器は、
当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、
この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備え、
前記外部機器から送信された所定情報の受信手段による受信、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出するステップと、
検出された前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであるか、或いは、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであるかを判断するステップと、
前記出力開始の指示が、前記受信手段による前記所定情報の受信に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により一度だけ送信させるように制御するステップと、
前記出力開始の指示が、当該機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づくものであると判断されると、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報を前記外部機器に対して送信手段により逐次送信させるように制御するステップと、
前記送信手段から送信された前記位置情報を受信手段により受信させるように制御するステップと、
前記受信手段に受信させた前記位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該機器本体と前記外部機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御するステップと、
を含むことを特徴とする近接支援方法。
【請求項8】
ユーザにより携帯され、所定の通信回線を介して互いに通信可能な第1及び第2の電子機器を備え、これら第1及び第2の電子機器の近接を支援する近接支援システムであって、
前記第1及び第2の電子機器の各々は、
当該機器本体の存する現在位置に係る位置情報を取得する位置取得手段と、
この位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、当該機器本体と通信相手の外部機器との相対的な位置関係を出力する出力手段と、を備え、
前記第1の電子機器は、更に、
当該第1の電子機器本体に対する外部からの所定の指示操作に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する第1の検出手段と、
この第1の検出手段による前記出力開始の指示の検出に基づいて、前記位置取得手段により所定のタイミングで取得された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第2の電子機器に対して第1の送信手段により逐次送信させるように制御する第1の送信制御手段と、
前記第2の電子機器から送信された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を第1の受信手段により受信させるように制御する第1の受信制御手段と、
この第1の受信制御手段により前記第1の受信手段に受信させた前記第2の電子機器の現在位置に係る位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第1の電子機器本体と前記第2の電子機器との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第1の出力制御手段と、を備え、
前記第2の電子機器は、更に、
前記第1の電子機器から送信された所定情報の第2の受信手段による受信に基づいて、前記出力手段による前記相対的な位置関係の出力開始の指示を検出する第2の検出手段と、
この第2の検出手段による前記出力開始の指示の検出に基づいて、前記位置取得手段により取得された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第1の電子機器に対して第2の送信手段により一度だけ送信させるように制御する第2の送信制御手段と、
前記第1の電子機器から送信された当該第1の電子機器本体の現在位置に係る位置情報を前記第2の受信手段により受信させるように制御する第2の受信制御手段と、
この第2の受信制御手段により前記第2の受信手段に受信させた前記第1の電子機器の現在位置に係る位置情報と、前記位置取得手段により取得された当該第2の電子機器本体の現在位置に係る位置情報とに基づいて、当該第2の電子機器と前記第1の電子機器本体との相対的な位置関係を前記出力手段により逐次出力させるように制御する第2の出力制御手段と、を備えることを特徴とする近接支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−168074(P2012−168074A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30411(P2011−30411)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【出願人】(899000057)学校法人日本大学 (650)
【Fターム(参考)】