説明

電気エネルギを輸送する装置、方法及びシステム

【課題】貯蔵されている電気エネルギをEV又はPHEVに関連しない負荷に供給する。
【解決手段】車輛(246)は、電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車の一方を含んでいる。構成可変型切換えシステム(244)は、第一の直流(DC)エネルギを第一のエネルギ供給源(268)から車輛(246)のエネルギ貯蔵システム(250)へ輸送し、車輛(246)に輸送される第一の交流(AC)エネルギを受け取り、第二のDCエネルギを車輛(246)から第一のDC給電型負荷(270、288)へ輸送し、第二のACエネルギを車輛(246)から第一のAC給電型負荷(270、288)へ輸送するように構成されている。第一のエネルギ供給源(268)、第一のAC給電型負荷(270、288)、及び第一のDC給電型負荷(270、288)の各々が、車輛(246)から遠隔に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の各実施形態は一般的には、電気エネルギを輸送するシステムに関し、さらに具体的には、車輛へ及び車輛から電気エネルギを輸送するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車(PHEV)は典型的には、単独で又は内燃エンジンと組み合わせての何れかで、1又は複数のバッテリを含むエネルギ貯蔵システムによって動力を供給される。電気自動車では、1又は複数のバッテリが、駆動系統全体を含む全ての車輛電気系統に動力を供給し、これにより内燃エンジンの必要性を解消している。一方、プラグイン・ハイブリッド電気自動車は、内燃エンジンによって供給される動力を補足するバッテリ電力を含んでおり、これにより、内燃エンジン及び車輛の燃料効率を大幅に高めている。
【0003】
一般的には、電気エネルギは電力供給網(electrical grid)を介してEVに供給されてボード実装型電気貯蔵装置を充電している。すなわち、多くのEVは、EVのエネルギ貯蔵システムを充電し得るように電力供給網に「プラグイン」されるものとして設計されている。しばしば、変換装置を用いて、電力供給網から供給される交流(AC)をEVに貯蔵される直流(DC)へ変換する。PHEVもまた、同様の態様で公共利便設備から充電エネルギを受けるように設計され又は改造されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第20050122071号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、公共利便設備は、電気エネルギを供給する多様なエネルギ供給源の一つであるに過ぎない。例えば、太陽電池アレイ又は光電池アレイ、及び風力タービンのような代替電気エネルギ供給源を用いることもできる。しかしながら、公共利便設備とは異なり、これら代替電気エネルギ供給源の多くは、交流の形態で電気エネルギを発生するようには設計されていない。すなわち、多くの電気エネルギ供給源は直流の形態で電気エネルギを発生する。
【0006】
残念ながら、公共利便設備からEV又はPHEVへの電気エネルギの伝達を支援するように設計されている上述の変換装置のような装置の多くは、ACエネルギを発生する公共利便設備から充電用電力を受けるように特定的に設計されている。しばしば、DCエネルギ供給源からEV又はPHEVへのエネルギの伝達を支援するためには他の装置が必要とされる。
【0007】
また、一般的には、EV又はPHEVに貯蔵されている電気エネルギを用いて車輛自体(すなわちEV又はPHEV)に動力を与える。前述のように、外部の供給源からEV又はPHEVへの電気エネルギの輸送を支援する装置が利用可能である。しかしながら、EV又はPHEVに貯蔵されている電気エネルギをEV又はPHEVに関連しない負荷に供給する広く普及した手段は存在しない。換言すると、車輛の外部の負荷のためにEV又はPHEVをエネルギ供給源へ変換する広く普及した手段は存在しない。
【0008】
このようなものとして、現在利用可能であるものとは異なる観点及び特徴を有し少なくとも上述の問題を解決するシステムを提供することが望ましい。さらに、現在利用可能な方法とは異なる方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の各観点は、車輛に電気的に結合可能な構成可変型切換えシステムを含むインテリジェント・エネルギ伝達システムを提供する。車輛は、電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車の一方を含んでいる。構成可変型切換えシステムは、第一の直流(DC)エネルギを第一のエネルギ供給源から車輛のエネルギ貯蔵システムへ輸送し、車輛に輸送される第一の交流(AC)エネルギを受け取り、第二のDCエネルギを車輛から第一のDC給電型負荷へ輸送し、第二のACエネルギを車輛から第一のAC給電型負荷へ輸送するように構成されている。第一のエネルギ供給源、第一のAC給電型負荷、及び第一のDC給電型負荷の各々が、車輛から遠隔に位置する。
【0010】
本発明の各観点はまた、構成可変型エネルギ輸送システムを提供し、このシステムは、車輛に機械的に結合されたエネルギ貯蔵システムと、車輛に電気的に結合可能な構成可変型切換えシステムと、構成可変型切換えシステムを制御するように構成されており構成可変型切換えシステムに結合された処理システムとを含んでいる。車輛は、電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車の一方である。処理システムは、エネルギ貯蔵システムから構成可変型切換えシステムを介して車輛の外部の第一の負荷への電気エネルギの第一の伝達を開始し、エネルギ貯蔵システムから構成可変型切換えシステムを介して車輛の外部の第二の負荷への電気エネルギの第二の伝達を開始し、車輛の外部の交流(AC)供給源からのAC電気エネルギの直流(DC)エネルギへの変換を開始し、車輛の外部のDC供給源からエネルギ貯蔵システムへの電気エネルギの第三の伝達を開始するようにプログラムされている。第一の負荷はAC負荷を含んでおり、第二の負荷はDC負荷を含んでいる。
【0011】
本発明の各観点はまた、エネルギ伝達システムを製造する方法を提供し、この方法は、第一の直流(DC)エネルギを第一のエネルギ供給源から車輛のエネルギ貯蔵システムへ供給するように車輛用の切換えシステムを構成設定するステップと、第二のエネルギ供給源から車輛へ渡される交流(AC)エネルギを、このACエネルギの電圧に基づいて第二のDCエネルギへ変換するように変換装置をプログラムするステップと、DC供給エネルギを車輛から遠隔に位置するDC負荷へ供給するように切換えシステムを構成設定するステップと、AC供給エネルギを車輛から遠隔に位置するAC負荷へ供給するように切換えシステムを構成設定するステップとを含んでいる。車輛は、プラグイン電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車の一方を含んでいる。第一のエネルギ供給源は車輛から遠隔に位置し、第二のエネルギ供給源は車輛から遠隔に位置する。
【0012】
他の様々な特徴は、以下の詳細な説明及び図面から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図面は本発明を実施するのに現状で思量される少なくとも一つの好適実施形態を示す。
【図1】本発明の一実施形態による車輛へ及び車輛から電気エネルギを輸送する電気エネルギ伝達手法を示す流れ図である。
【図2】本発明の一実施形態によるハンドシェイク手法を示す流れ図である。
【図3】本発明の一実施形態による負荷プロトコル手法を示す流れ図である。
【図4】本発明の一実施形態による充電プロトコル手法を示す流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態による車輛に結合可能なインテリジェント・エネルギ伝達システムの概略ブロック図である。
【図6】本発明のもう一つの実施形態による車輛に結合可能なインテリジェント・エネルギ伝達システムの概略ブロック図である。
【図7】本発明のもう一つの実施形態による車輛に結合可能なインテリジェント・エネルギ伝達システムの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、電気自動車(EV)又はプラグイン・ハイブリッド電気自動車(PHEV)のような車輛へ及び車輛から電気エネルギを輸送することに関する実施形態を含んでいる。本発明の各実施形態によれば、インテリジェント・エネルギ伝達システムが、入力直流(DC)エネルギを出力DCエネルギとして輸送し、入力DCエネルギを出力交流(AC)エネルギへ変換し、入力ACエネルギを出力ACエネルギとして輸送し、入力ACエネルギを出力DCエネルギへ変換することができる。インテリジェント・エネルギ伝達システムは、EV又はPHEVのような車輛に内蔵されていてもよいし、車輛とは別個に独立した装置を含んでいてもよい。
【0015】
図1には、本発明の一実施形態によるEV又はPHEVへ及びEV又はPHEVから電気エネルギを輸送する電気エネルギ伝達手法100を表わす流れ図が示されている。後にあらためて説明するように、手法100は、EV又はPHEVの車輛エネルギ・システムへの及び車輛エネルギ・システムからの電気エネルギ輸送を可能にする。一般的には、車輛エネルギ・システムの外部又は外側のエネルギ・システムは、この外部又は外側のエネルギ・システムが電気エネルギを車輛エネルギ・システムへ供給する場合にはエネルギ供給源(ES)として作用する。一方、外部エネルギ・システムは、この外部エネルギ・システムが車輛エネルギ・システムから電気エネルギを受け取る(すなわち電気的負荷として作用する)場合にはエネルギ負荷(EL)として作用する。車輛エネルギ・システムの外部のエネルギ・システムは、ELとしての作用とESとしての作用との間で切り替わることができる。例えば、公共又は私設の電力供給網(例えば利便設備網(utility grid))が、車輛システムへエネルギを供給する場合にはESとして作用し、同じ利便設備が車輛エネルギ・システムからエネルギを受け取る(すなわち負荷を引き出す)場合にはELとして作用し得る。
【0016】
手法100はブロック102において開始し、このブロックでは、車輛(例えばEV又はPHEV)の車輛エネルギ・システム(VES)が、車輛への及び/又は車輛からのエネルギ伝達が生じ得るようにエネルギ供給源(ES)及び/又はエネルギ負荷(EL)のような外部エネルギ・システムに結合される。VESは、EV又はPHEV用のエネルギを貯蔵する1若しくは複数のバッテリ、超大容量キャパシタ又ははずみ車を含み得る。
【0017】
ESは例えば、家庭、事業所又は公共の充電ステーションからアクセス可能な公共又は私設の電気利便設備網であってよい。加えて、ESは例えば、電気利便設備網以外の風力タービン、太陽電池アレイ、燃料電池又は発電機のようなエネルギ供給源であってよい。ESは、ACエネルギ若しくはDCエネルギを発生し又はかかるエネルギをVESへ供給する任意のエネルギ供給源であってよいものと思量される。
【0018】
一方、ELは、電気エネルギを消費し又は貯蔵する。ELは、ACエネルギ又はDCエネルギを消費する任意の抵抗負荷を含んでいてもよいし、VESからのACエネルギ又はDCエネルギを貯蔵する任意のリアクタンス性負荷を含んでいてもよいものと思量される。例えば、ELは、ACエネルギ又はDCエネルギを消費するモータ又は他の電動式若しくは電力供給式システムを含み得る。前述のように、ELはまた、エネルギをVESへ供給するのではなく電気エネルギをVESから受け取る公共又は私設の利便設備網を含んでいてもよい。
【0019】
VESが外部エネルギ・システムに結合された後に、工程制御はブロック104へ進み、このブロックではハンドシェイク手法を具現化する。ハンドシェイクは、任意の潜在的エネルギ輸送がVESの閾値の範囲内にあり、車輛の運転者とは接触しないことを保証する。ハンドシェイクはまた、VESの充電状態(SOC)を決定する。SOCは、車輛のVESに貯蔵されている電気エネルギの量又はレベルを示す。ハンドシェイク手法に関する詳細は、図2に関して後にあらためて説明する。
【0020】
図1のハンドシェイク手法に続いて、工程制御は判定ブロック106へ進み、SOCが閾値(すなわちSOC閾値)未満であるか否かを決定する。一実施形態では、SOC閾値は予め決められており、VESの動作パラメータに基づく。例えば、予め決められたSOC閾値は、VESが、必要に応じて車輛駆動系統を動作させること又はVESのエネルギ貯蔵寿命の著しい劣化を防ぐことの何れかに十分なエネルギを保ちつつエネルギを外部の負荷に実効的に供給し得る予め決められた至適電荷範囲に基づいていてよい。SOCがSOC閾値未満であると決定された場合108には、ブロック110においてVESからELへのあらゆるエネルギの伝達が停止される。従って、VESは、貯蔵した電荷の過消耗から保護される。次いで、工程制御はブロック112へ進み、このブロックでは充電プロトコル手法を具現化する。図3に関して後にあらためて説明するように、充電プロトコル手法は、VESがESから充電を受けるか否かを決定する。充電プロトコル手法の具現化に続いて、工程制御は図1のブロック104に戻り、ハンドシェイク手法を再び具現化して手法100を続行する。
【0021】
一方、判定ブロック106においてSOCがSOC閾値未満でないと決定された場合114には、工程制御は判定ブロック116へ進み、このブロックでは伝達スイッチが第一の位置にあるか否かを決定する。伝達スイッチは、車輛の表面に位置していても内部に位置していてもよいスイッチであり、又は車輛から遠隔(例えば家庭又は事業所)に位置していてもよい。伝達スイッチは、例えばスイッチ、コンピュータ及び/又はコントローラを介して利用者によって制御可能であるものと思量される。一実施形態では、伝達スイッチは少なくとも第一の位置及び第二の位置を有するものと思量される。伝達スイッチが第一の位置にある場合には、VESは、幾つかの規準が満たされればエネルギをELへ供給することを許される。しかしながら、伝達スイッチが第二の位置にある場合には、VESは、幾つかの規準が満たされればESから電荷を受け取ることができる。また、後にあらためて説明するように、スイッチが第二の位置にある場合には、VESは、エネルギを電力供給網へ供給することを許され得るものと思量される。
【0022】
従って、伝達スイッチが第一の位置にあると決定された場合118には、工程制御はブロック120へ進み、このブロックでは負荷プロトコル手法を具現化する。図4に関して後にあらためて説明するように、負荷プロトコル手法は、VESがエネルギをELへ供給するか否かを決定する。負荷プロトコル手法を具現化した後に、工程制御はブロック104へ戻り、ハンドシェイク手法を再び具現化して手法100を続行する。
【0023】
しかしながら、判定ブロック106において伝達スイッチが第一の位置にないと決定される場合122もある。例えば、伝達スイッチが第二の位置にあると決定される場合がある。かかる例では、一実施形態では工程制御はブロック112へ進み、このブロックでは図3に関して後にあらためて説明するように充電プロトコル手法を具現化するものと思量される。このプロトコル手法を具現化した後に、工程制御はブロック104へ戻り、ハンドシェイク手法を再び具現化して手法100を続行する。
【0024】
本発明のもう一つの実施形態では、伝達スイッチが第一の位置にないと決定された場合122には、工程制御はブロック124へ進み(破線で示す)、このブロックでは利便設備伝達手法を具現化するものと思量される。利便設備伝達手法は、VESが料金と引き換えにエネルギを電力供給網へ供給するようにする(すなわち貸方)こともできるし、VESが料金を支払ってエネルギを受け取る(すなわち電荷を受け取る)ようにする(すなわち借方)こともできる。利便設備伝達手法に関する詳細は、図5に関して後にあらためて説明する。一般的に述べると、利便設備伝達手法は、VESが充電フラグを偽又は真の何れかに設定することによりエネルギを供給し又は受け取るようにする。利便設備伝達手法を具現化した後に、工程制御は図1の判定ブロック126(破線で示す)へ進み、このブロックでは利便設備伝達手法が充電フラグを真に設定したか否かを決定する。利便設備伝達手法が充電フラグを真に設定していると決定された場合128には、工程制御はブロック112へ進み、充電プロトコル手法を具現化する。一方、利便設備伝達手法が充電フラグを偽に設定していると決定された場合130には、工程制御はブロック120へ進み、負荷プロトコルを具現化する。
【0025】
手法100は、上ではESがエネルギをVESへ供給する又はELがエネルギをVESから受け取るという状況で説明されている。ES及びELの両方ともがVESに同時に結合される場合もあるものと思量される。かかる例では、手法100は、ES及びELについて逐次式で具現化されても並列式で具現化されてもよい。同様の態様で、手法100は、多数のES及び/又は多数のELについても具現化され得るものと思量される。
【0026】
ここで図2を参照すると、本発明の一実施形態による図1のハンドシェイク手法104を示す流れ図が示されている。図2の判定ブロック132から開始して、VESと潜在的な外部エネルギ・システムとの間の接地接続が確立されているか否かを決定する。接地接続が確立されていないと決定された場合134には、工程制御はブロック136へ進み、このブロックではVESへの又はVESからのあらゆるエネルギの伝達が停止され、又は作動を許されなくなる。従って、利用者及びVESは、過大な電圧への接触から保護される。次いで、工程制御は判定ブロック132へ戻り、VESと潜在的な外部エネルギ・システムとの間の接地接続が確立されているか否かを決定する。
【0027】
一方、接地接続が確立されていると決定された場合138には、工程制御はブロック140へ進み、このブロックでは、存在するならば地絡電流の値を決定する。存在したとして地絡電流値を決定した後に、工程制御は判定ブロック142へ進み、このブロックでは、地絡電流値が予め決められた閾値未満であるか否かを決定する。判定ブロック142において地絡電流値が予め決められた閾値未満でないと決定された場合144には、工程制御はブロック136へ進み、VESへの又はVESからのあらゆるエネルギの伝達が停止され、又は作動しないようにされる。次いで、工程制御は判定ブロック132へ戻り、接地接続が確立されているか否かを再び決定する。
【0028】
代替的には、地絡電流値が予め決められた閾値未満である(例えば地絡電流がゼロである又はゼロに近い許容可能な閾値の範囲内にある)と決定された場合146には、工程制御はブロック148へ進み、SOCを決定する。次いで、工程制御はブロック150へ進み、VESの劣化状態(SOH)を決定する。VESのSOHは、放電時(例えば負荷に供給している)又は充電時の定格性能を満たすVESの能力を指す。SOHは、多様なパラメータから決定され得る。例えば、VESが1又は複数のバッテリを含んでいる場合には、SOHは、電流の関数としてのバッテリ端子電圧、内蔵バッテリ抵抗の推定値、バッテリ温度、ブロック148において決定されるSOCの所与の値におけるバッテリ電圧、及び/若しくはバッテリの寿命や暦年数にわたるバッテリ抵抗の傾向、又はこれらの任意の組み合わせに基づくものであってよい。
【0029】
SOHの決定の後に、工程制御は判定ブロック152へ進み、VESのSOHが予め決められた閾値を上回るか否かを決定する。SOH閾値は、VESへの及びVESからのエネルギ伝達が許されるようなSOHの最小値であってよい。SOHが予め決められた閾値を上回っていないと決定された場合154には、工程制御はブロック136へ進み、VESへの又はVESからのあらゆるエネルギの伝達が停止され又は作動しないようにされる。次いで、工程制御は、判定ブロック132へ戻り、接地接続が確立されているか否かを再び決定する。
【0030】
一方、SOHが予め決められた閾値を上回っていると決定された場合156には、手法104はブロック158に進んで終了する。従って、図1に関して、手法100は次いで判定ブロック106へ進み、SOCがSOC閾値を上回っているか否かを決定する。
【0031】
図2に戻り、一実施形態では、工程制御は、地絡接続が確立されており138、地絡電流が閾値未満であり146、且つSOHが閾値未満である156場合に初めて判定ブロック106へ進む。従って、手法104は、VES又は車輛と接触しないように人も保護しつつVESを保護する。判定ブロック132、142及び152を決定する順序は、地絡電流が閾値未満であるか否かについての決定を下す前に地絡電流の値が決定されており、且つSOHが閾値を上回っているか否かについての決定を下す前にSOHが決定されている限りにおいて再編成されてよいものと思量される。
【0032】
図3には、本発明の一実施形態による図1の充電プロトコル手法112を示す流れ図が示されている。手法112は判定ブロック160において開始し、このブロックでは、図1及び図2のハンドシェイク手法104時に決定されたSOCが最大値にあるか否かを決定する。換言すると、VESが完全に又は実質的に完全に充電されているか否かを決定する。SOCが最大値にあると決定された場合162には、工程制御はブロック164に進んで終了し、VESは充電されない。このようなものとして、図1の手法100はブロック104のハンドシェイク手法に戻って続行する。
【0033】
再び図3に戻ると、SOCが最大値にないと決定された場合166には、工程制御は判定ブロック168へ進み、このブロックでは、外部エネルギ・システムがESであるか否かを決定する。一実施形態では、かかる決定は、外部エネルギ・システム(すなわちES又はEL)から測定される波形に基づく。測定される波形から、外部エネルギ・システムが負荷(すなわちEL)であるか、供給(すなわちES)であるかを決定する。
【0034】
外部エネルギ・システムがESでない(すなわち外部エネルギ・システムがELである)と決定された場合170には、工程制御はブロック164に進んで終了する。従って、VESは充電されず、図1の手法100は続行して工程制御はブロック104へ進み、ハンドシェイク手法を具現化する。
【0035】
代替的に、外部エネルギ・システムがESであると決定された場合172には、工程制御は判定ブロック174へ進み、このブロックではESがDCエネルギの供給者であるかACエネルギの供給者であるかを決定する。外部エネルギ・システムがESであるか否かを決定するために測定される波形のような測定される波形を解析して、ESがDCエネルギの供給者であるかACエネルギの供給者であるかが決定されるものと思量される。ESがDCエネルギの供給者でない(すなわちESはACエネルギの供給者である)と決定された場合176には、工程制御はブロック178へ進み、このブロックでは1又は複数の検出器を用いてESの周波数、位相及び電圧を決定する。次いで、工程制御はブロック180へ進み、このブロックでは、決定されたESの周波数、位相及び電圧に基づいてESをVESに結合されたエネルギ伝達システムと同期させる。ESとVESとの間の同期は、VESの電気的構成要素に加わる応力を減少させることに加えて、VESの製品寿命の短縮を抑える。同期はまた、ESからVESへのシームレスなエネルギの伝達を可能にする。
【0036】
エネルギ伝達システムは部分的には、ESから来る入力エネルギを同期させると共に、VESからEL(1又は複数)への出力エネルギを同期させる。エネルギ伝達システムに関する詳細は、図6及び図7に関して後にあらためて説明する。
【0037】
同期の後に、工程制御はブロック182へ進み、このブロックでは次いで電荷がエネルギ伝達システムを介してESからVESによって受け取られる。図6及び図7に関して後にあらためて説明するように、エネルギ伝達システムに結合されていると共にVESに結合されている双方向変換器が、電気エネルギのVESのエネルギ貯蔵システム(例えばVESの1又は複数のバッテリ、超大容量キャパシタ又ははずみ車システム)への輸送時に電気エネルギがVES及びVESの貯蔵構成要素によって受け入れ可能な形態にあるように、入力エネルギを同期させるものと思量される。例えば、双方向変換器(すなわち変換装置)は、車輛のVESでの貯蔵の前に、入力ACエネルギをDCエネルギへ変換することができる。電荷がVESによって受け取られ又はESによって供給された後に、工程制御はブロック164に進んで終了する。次いで、工程制御は図1のブロック104へ進み、ハンドシェイク手法を再び具現化する。
【0038】
代替的には、図3の手法112の過程で潜在的なESがDC供給源であると決定された場合184には、工程制御はブロック186へ進み、1又は複数の検出器を用いてESのリプル周波数のような周波数及び電圧を決定する。純粋なDC信号においては周波数はゼロとなることが特記される。しかしながら、AC信号からの整流によって発生されるDC信号には、対応するリプル周波数が存在する。例えば、DC信号が単相AC60Hzの信号から整流されている場合には、リプル周波数は三相信号からの整流によって発生されるDC信号のリプル周波数とは異なるものとなる。次いで、ブロック180において、DCエネルギであるESエネルギをVESと同期させる。AC供給源の状況と同様に、DC供給源とVESとの間の同期は、VESの製品寿命の短縮を抑えてVESの電気的構成要素に加わる応力を減少させると共に、シームレスなエネルギの伝達を可能にする。同期の後に、工程制御はブロック182へ進み、電荷がエネルギ伝達システムを介してESからVESによって受け取られる。加えて、ここでもVESに結合されているエネルギ伝達システムの双方向変換器が、電気エネルギのVESのエネルギ貯蔵システム(例えばVESの1又は複数のバッテリ、超大容量キャパシタ又ははずみ車)への輸送時に電気エネルギがVES及びVESの貯蔵構成要素によって受け入れ可能な形態にあるように、入力DCエネルギを同期させるものと思量される。次いで、工程制御は、ブロック164に進んで終了する。従って、図1の手法100は続行して工程制御はブロック104へ戻り、ハンドシェイク手法を再び具現化する。
【0039】
図4には、本発明の一実施形態による図1の負荷プロトコル手法120を示す流れ図が示されている。図4の負荷プロトコル手法120は判定ブロック188において開始し、このブロックではVESに結合されている外部エネルギ・システムが負荷(すなわちEL)であることが確認される。外部エネルギ・システムの波形を測定し解析して、システムがELであるかESであるかを決定するものと思量される。外部エネルギ・システムがELでない(すなわち外部エネルギ・システムがESである)と決定された場合190には、工程制御はブロック192へ進み、VESからのあらゆるエネルギの伝達が停止される。従って、VESは、ESからのエネルギのサージから保護される。次いで、工程制御はブロック194へ進んで終了し、図1の手法100は続行してブロック104においてハンドシェイク手法を再び具現化する。
【0040】
一方、図4の判定ブロック188において外部エネルギ・システムがELであると決定された場合196には、工程制御はブロック198へ進み、このブロックでは、ELがAC負荷であるかDC負荷であるかを決定する。次に、ブロック200において、ELの電圧特性及び電流特性を決定する。かかる決定は、特定の負荷に独特の規格に基づくものであってよく、これらの規格又は負荷仕様はVESの処理システムに結合されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されている。この決定はまた、EL(1又は複数)によって以前に引き出された負荷の記憶履歴に基づいていてもよい。さらにもう一つの実施形態では、ELの電圧特性及び電流特性の決定は、それぞれのELの電圧及び/又は電流の波形測定のようなEL測定に基づくものであってもよい。電圧、電流及び電力の間の関係のため、さらにもう一つの実施形態では、それぞれのELの電力特性と、電圧特性又は電流特性の一方のみとを決定するものと思量される。
【0041】
EL特性を決定した後に、工程制御は判定ブロック202へ進み、このブロックでは、ブロック200において決定されたEL特性が予め決められたVES電圧閾値及び電流閾値を上回るか否かを決定する。もう一つの実施形態では、ブロック200の決定されたEL特性が電力特性と、電圧特性又は電流特性の一方とを含んでいる場合には、これらの特性をVES電力閾値、及びVES電圧閾値又は電流閾値の一方と比較してそれぞれの特性がそれぞれのVES閾値を上回るか否かを決定すればよい。
【0042】
一実施形態では、VES電圧閾値、電流閾値及び/又は電力閾値は、VESの製品寿命に何らかの短縮を招いたりVES又はVESに付設されている構成要素の定格を超えたりせずにVESのサーキットリがELにエネルギを安全に供給し得るようなそれぞれの最大限度に設定されている。
【0043】
EL特性がVES閾値を上回ると決定された場合204には、工程制御はブロック192へ進み、VESからのあらゆるエネルギの伝達が停止される。従って、VESは、ELによって発生され得る限度超過状態から保護される。ELがVESからエネルギを未だ引き出していない場合には、エネルギの引き出しを開始することを許されなくなる。一方、ELがVESからエネルギを既に引き出していた場合には、このエネルギ伝達は停止される。あらゆるエネルギの伝達を停止した後に、工程制御はブロック194に進んで終了し、このようにして図1の手法100を続行してブロック104においてハンドシェイク手法を再び具現化する。
【0044】
図4へ戻り、代替的には、EL特性がVES閾値を上回らないと決定される場合206もある。かかる例では、工程制御はブロック208へ進み、このブロックでELへの負荷を供給する。
【0045】
代替的な実施形態では、EL特性がVES閾値を上回らないと決定された場合210には、工程制御は判定ブロック214へ進み(破線で示す)、このブロックではVES出力がEL電圧閾値及び電流閾値を上回るか否かを決定するものと思量される。代替的な実施形態では、判定ブロック214において、VES出力がEL電力閾値、及びEL電圧閾値又は電流閾値の一方を上回ると決定される。EL閾値は、EL電圧特性及び電流特性、並びに/又は電力閾値にそれぞれ基づいている。しばしば、これらの閾値は、特性よりも大きい大きさを有するものとなる。例えば、空気調節圧縮器のような特定の負荷は、通常の「運転(run)」電流よりも5倍大きい「始動」電流を必要とする場合がある。このようなものとして、EL電流閾値はEL電流特性よりも5倍大きくなる。一実施形態では、ルックアップ・テーブルにアクセスして、ELの閾値(例えば電圧閾値、電流閾値又は電力閾値)を決定する。ルックアップ・テーブルは、連続的及び過渡的な電流、電圧及び/若しくは電力の各要件、又は様々なELの閾値を含んでおり、VESに結合されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され得るものと思量される。
【0046】
VES出力がそれぞれのEL閾値216を一つでも上回る場合には、工程制御はブロック192へ進み、ELへのあらゆるエネルギの伝達が停止される。すなわち、エネルギが少しでもESに伝達されている場合には、伝達は停止される。如何なるエネルギの伝達も存在しない場合には、VESはELへのエネルギの伝達を開始することを許されなくなる。従って、ELのサーキットリもまた手法120によって保護される。次いで、工程制御はブロック194に進んで終了し、図1の手法100は続行して工程制御はブロック104へ戻り、ハンドシェイク手法を再び具現化する。
【0047】
代替的には、VES出力がEL閾値を上回らないと決定される場合218もある。かかる例では、工程制御はブロック208へ進み、このブロックでは、負荷がELへ供給される。次いで、工程制御は、ブロック194に進んで終了し、図1の手法100は続行して工程制御はブロック104へ進み、ハンドシェイク手法を再び具現化する。
【0048】
図1に関して上で述べたように、伝達スイッチが第二の位置にあると判定された122後に、利便設備伝達手法がブロック124(図1に破線で示す)において具現化され得るものと思量される。利便設備エネルギ伝達手法124の実施形態を示す流れ図を図5に示す。本発明の一実施形態によれば、手法124は判定ブロック220において開始し、このブロックでは外部エネルギ・システムが売買電利便設備であるか否かを決定する。換言すると、外部エネルギ・システムが料金を支払ってエネルギを受け取ることが可能である(すなわち外部エネルギ・システムがELとなる)か、料金と引き換えにエネルギを供給することが可能である(すなわち外部エネルギ・システムがESとなる)かを決定する。外部エネルギ・システムが売買電利便設備でないと決定された場合222には、工程制御はブロック224へ進み、このブロックでは充電「フラグ」を真に設定する。次いで、工程制御は、ブロック226へ進んで終了し、図1の手法100は続行して判定ブロック126へ進み、充電フラグが真に設定されている128ことを決定する。従って、本実施形態によれば、ブロック112において充電プロトコル手法が具現化される。従って、図1及び図5に示すように、伝達スイッチが第一の位置になく122、且つ外部エネルギ・システムが売買電利便設備でない場合222には、ブロック112において充電プロトコル手法が具現化される。代替的には、負荷伝達スイッチが第一の位置にある場合118には、ブロック120において負荷プロトコル手法が具現化される。
【0049】
図5へ戻り、外部エネルギ・システムが売買電利便設備であると決定された場合228には、工程制御はブロック230へ進み、このブロックでは決定されたSOCとSOC閾値との間のSOC差を算出する。換言すると、SOC閾値を上回る分のSOCの量が決定される。次いで、工程制御はブロック232へ進み、このブロックでは、借方すなわちSOC差の借方値を決定する。すなわち、売買電利便設備がSOC差に等価の又は実質的に等価のエネルギ量を供給するために課金する価格が決定され又は推定される。次いで、工程制御はブロック234へ進み、このブロックでは、SOC差を供給する貸方を決定する。すなわち、売買電利便設備がSOC差について支払う価格が決定され又は推定される。
【0050】
次いで、工程制御は判定ブロック236へ進み、このブロックでは、貸方が借方よりも大きいか否かを決定する。貸方が借方よりも大きくない場合238には、工程制御はブロック224へ進み、充電フラグを真に設定する。次いで、工程制御はブロック226に進んで終了し、図1の手法100を続行して工程制御は判定ブロック126へ進み、充電フラグが真に設定されているか否かを決定する。この例では、充電フラグは真に設定されているので、図1の工程制御はブロック112へ進み、充電プロトコルを具現化する。
【0051】
図5へ戻り、貸方が借方よりも大きいと決定された場合240には、工程制御ブロック242へ進み、充電フラグを偽に設定する。次いで、工程制御はブロック226へ進んで終了し、図1の手法100の工程制御が判定ブロック126へ進み、充電フラグが真に設定されているか否かを決定する。この例では充電フラグは偽に設定されている130ので、図1の工程制御はブロック120へ進み、負荷プロトコルを具現化する。図4の負荷プロトコル手法120に従って負荷がブロック208において供給される場合には、VESは料金と引き換えに売買電利便設備に負荷を供給する(すなわち貸方)。
【0052】
図5へ戻り、充電フラグは、SOC差の貸方がSOC差の借方よりも大きくない場合にのみ真に設定されるので、利用者が、同じ量のエネルギを受け取るために評価され得る場合の経費(すなわち借方)よりも少ない経費と引き換えに売買電利便設備にエネルギを供給する(すなわち貸方)というシナリオは回避される。VESは、通信媒体を介して先端検針基盤構造(Advanced Metering Infrastructure、AMI)又は売買電利便設備からエネルギ価格情報を決定し得るものと思量される。
【0053】
ここで図6を参照すると、本発明の一実施形態による車輛246に電気的に結合可能なインテリジェント・エネルギ伝達システム244の概略ブロック図が示されている。図示のように、車輛エネルギ・システム(VES)248が車輛246に結合されており、第一の貯蔵構成要素252及び第二の貯蔵構成要素254を有するエネルギ貯蔵システム250を含んでいる。本発明の各実施形態は、多様な電気的貯蔵構成要素と共に具現化され得る。例えば、第一及び/又は第二の貯蔵構成要素252、254は、駆動用バッテリ、電力バッテリ、超大容量キャパシタ、エネルギ・バッテリ、はずみ車、又はこれらの組み合わせの何れであってもよい。さらに、二つの電気的貯蔵構成要素252、254を示しているが、本発明の各実施形態は二つ未満又は二つよりも多い貯蔵構成要素を具現化し得るものと思量される。貯蔵構成要素252、254に加えて、VES248はDC−DC変換構成要素256を含んでいる。また、本発明の各実施形態は、DC−DC変換構成要素256を含めなくても具現化され得るものと思量される。
【0054】
本実施形態によれば、インテリジェント・エネルギ伝達システム244は、車輛246に又は車輛246の内部に固定的に取り付けられる。エネルギ伝達システム244は、処理システム260を有するアセンブリ258を含んでおり、処理システム260は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体262を一体型で内蔵し又は結合させている。加えて、インテリジェント・エネルギ伝達システム244は双方向変換器264を含んでおり、この双方向変換器264は、後にあらためて説明するように車輛エネルギ・システム248からの電力を利便設備レベルの電力へ変換するように構成されている。エネルギ伝達システム244には、電気エネルギ供給源(ES)268及び/又はエネルギ負荷(EL)270を1又は複数の外部インタフェイス・システム又はケーブル272及び274を介して車輛エネルギ・システム248に結合する電気的結合システム266が結合されている。電気的結合システム266は、多数のエネルギ供給源268及び/又は多数のエネルギ負荷270が車輛エネルギ・システム248に同時に結合されることを許すように構成され得るものと思量される。
【0055】
一実施形態では、結合システム266は、外部ケーブル272、274のコネクタ278と対を成すように構成されている1又は複数の有線インタフェイス装置276を含んでいる。もう一つの実施形態では、結合システム266は磁気エネルギ結合システムであってよく、インタフェイス装置276はES268からVES248へ又はVES248からEL270へ、誘導伝達を介してエネルギを伝達するように構成され得る。さらにもう一つの実施形態では、結合システム266は無線電力伝達結合システムであってもよく、インタフェイス装置276は、ES268からVES248へ又はVES248からEL270へ、エネルギの無線伝達を可能にするように構成され得る。上述の結合システム又は他の結合システムの組み合わせも思量される。本発明の一実施形態によれば、結合システム266を介したそれぞれES268及びEL270への並びに/又はES268及びEL270からのVES248の結合及び結合解除は、例えば車輛246の運転者によって行なわれる手動工程である。
【0056】
ES268及びEL270は、互いに別個であるものとして図示されているが、同じ装置又はシステムであってもよいと思量されることが特記される。例えば、電力供給網を用いて、第一の時間にわたりVES248に電荷を供給することができる。かかる例では電力供給網はES268となる。しかしながら、第二の時間でにわたっては、VES248は、おそらくは料金と引き換えに、電力供給網にエネルギを供給することができる。この例では電力供給網はEL270となる。
【0057】
インテリジェント・エネルギ伝達システム244はまた、車輛246に固定的に結合されているスイッチ280を含んでいてもよい。後にあらためて説明するように、スイッチ280は第一及び第二の位置を有することができ、第一の位置が負荷プロトコルを開始し得るものと思量される。負荷プロトコル手法120のような負荷プロトコルは、EL270のような負荷にエネルギを伝達することをVES248に行なわせることができる。第二の位置では、スイッチ280は、VES248がES268から電荷を受け取るのを許すこともできるし、EL270となるエネルギ利便設備網に負荷を供給するのを許すこともできる。代替的な実施形態では、スイッチ280を車輛246に固定的に結合させる代わりに、遠隔スイッチ282を用いてもよいものと思量される。
【0058】
一実施形態では、処理システム260は、図1のエネルギ伝達手法100のようなエネルギ伝達手法を具現化するようにプログラムされている。処理システム260は、ES268及び/又はEL270のような外部エネルギ・システムがVES248に結合されているか否かを自動的に決定する。この決定の後に、処理システム260は、ハンドシェイク手法104のようなハンドシェイク手法を具現化して、VES248がアースに結合されておらず、且つあらゆる既存の地絡電流が、例えば読み取り可能型記憶媒体262に記憶され得る接地電流閾値よりも大きい場合には、如何なる外部エネルギ・システム(例えばES268及び/又はEL270)とVES248との間にもエネルギ伝達が存在しないようにすることを保証する。処理システム260はまた、VES248のSOHを決定して、VESのSOH248が予め決められた閾値を上回っているか否かを決定することができる。図2に関して上で述べたように、VESのSOH248は、放電時(例えば負荷を供給する)又は充電時に定格性能を満たすVES248の能力を指す。
【0059】
VES248のSOHを決定した後に、例えば処理システム260によって、SOHが予め決められた閾値未満であるか否かを決定する。閾値未満である場合には、処理システム260は外部エネルギ・システム(例えばES268及び/又はEL270)との間にエネルギの伝達が存在しないようにすることを保証する。すなわち、SOHがSOH閾値未満である場合には、あらゆる既存のエネルギ伝達が停止され、且つ/又は新たなエネルギの伝達が開始されなくなる。図2に関して上で述べたように、SOHは、あらゆる既存の地絡電流が地絡閾値未満であるか否かについての決定の前に決定され得るものと思量される。さらに、SOHはまた、接地接続の決定が下される前に決定され得るものと思量される。
【0060】
SOHがSOH閾値未満でない場合には、VES248のエネルギ貯蔵システム250のSOCが、例えば処理システム260によって決定される。
【0061】
エネルギ貯蔵システム250のSOCが記憶されているSOC閾値を上回らない場合には、エネルギは、エネルギ貯蔵システム250からEL270のような負荷へ伝達されなくなる。かかる例では、処理システム260は、図3の手法112のような充電プロトコル手法を開始することができ、これにより、VES248に結合されている外部エネルギ・システムが実際にES268のようなエネルギ供給源であると決定されればエネルギ伝達を開始することができる。
【0062】
VES248に結合されている外部エネルギ・システムがエネルギ供給源(例えばES268)であると決定された場合には、ES268からのエネルギはVES248によって受け取られて、エネルギ貯蔵システム250に貯蔵される。双方向変換器232のような双方向変換器がES268からの入力エネルギを調節するものと思量される。例えば一実施形態では、双方向変換器264は、充電が始まる前にDC型ESの入力DCエネルギをVES248のエネルギ要件と同期させる。同様に、ES268がAC型エネルギ供給源である場合には、双方向変換器264は、充電が生ずる前にES268からの入力ACエネルギをVES248と同期させるものと思量される。従って、充電が生ずると、エネルギ伝達はシームレスなものとなる。充電が開始された後に、エネルギ貯蔵システム250の充電は、接地接続が失われたり、地絡電流が地絡電流閾値を超えたり、SOHがSOH閾値以下まで低下したりしない限り、SOC閾値を満たす又は超えるまで続行するものと思量される。
【0063】
図1及び図4に関して上で述べたように、図6のインテリジェント・エネルギ伝達システム244はまた、VES248がエネルギを負荷(例えばEL270)に供給するようにする又は供給するのを許すことができる。例えば一実施形態では、車輛エネルギ貯蔵システム250がSOC閾値未満にないと処理システム260が決定した場合には、処理システム260は進んで、スイッチ280が第一の位置にあるか第二の位置にあるかについての決定を行なう。スイッチ280ではなく遠隔スイッチ282を用いてもよいものと思量される。何れの場合にも、スイッチ280(又は遠隔スイッチ282)は利用者によって第一の位置又は第二の位置の何れかに配置されるものと思量される。すなわち、利用者は、スイッチ280又は遠隔スイッチ282を第一の位置に配置して、図1及び図4の手法120のような負荷プロトコル手法の具現化を開始する。従って、負荷が、例えば家庭又は事業所に供給され得る。代替的には、スイッチ280又は遠隔スイッチ282が第二の位置にある場合には、処理システム260はここから、外部エネルギ・システム(すなわちES268又はEL270)がES268のようなエネルギ供給源からエネルギを受け取り得ることを決定する。また、処理システム260は、外部エネルギ・システムがエネルギを売買し得る利便設備(すなわち売買電利便設備)であるか否かを決定し得るものと思量される。スイッチ280又は遠隔スイッチ282の二つの配置に関する詳細は、後にあらためて説明する。
【0064】
スイッチ280又は遠隔スイッチ282が第一の位置にあると処理システム260が決定した場合には、処理システムは、図1及び図4の負荷プロトコル手法120のような負荷プロトコル手法を具現化する。かかる例では、処理システムは、外部エネルギ・システム(例えばES268及びEL270)がエネルギ負荷(すなわちEL270)であるか否かを決定する。前述のように、外部エネルギ・システムからのエネルギの波形を検出し解析して、エネルギ・システムが負荷(例えばEL270)であるか否かを決定するものと思量される。外部エネルギ・システムがエネルギ負荷270でない(すなわちES268である)と処理システム260が決定した場合には、処理システムは、存在する場合にはVES248からES268へのエネルギ伝達の不作動化又は停止を行なう。一方、外部エネルギ・システムがEL270であると処理システム260が決定した場合には、処理システム260はEL270がACエネルギ負荷であるかDCエネルギ負荷であるかを決定する。EL270によって必要とされる負荷がVES閾値よりも大きい場合には、存在するならばEL270へのエネルギの伝達が停止される。
【0065】
しかしながら、EL270によって必要とされる引き出しがVES閾値を上回らない(すなわちVES248のサーキットリがEL270に負荷を安全に供給することが可能である)場合には、処理システム260は双方向変換器264を介したEL270へのエネルギの伝達を行なう。EL270がAC負荷でない場合には、双方向変換器264はVES248からのDCエネルギをEL270による受け入れが可能なACエネルギへ変換する。同様に、EL270がDC負荷である場合には、双方向変換器264はVES248からのDCエネルギをEL270と同期したDC出力へ変換する。
【0066】
処理システム260は、EL270の電圧閾値を決定し得るすなわちEL270の電圧閾値の決定を生じ得るものと思量される。次いで、処理システム260は、VES負荷出力がEL270の電圧閾値を上回るか否かを決定し得るすなわち上回るか否かについての決定を生じ得る。VES負荷出力がEL270の電圧閾値を上回る場合には、処理システム260は、エネルギがEL270に供給されず、現に起こっている場合のあるEL270へのあらゆるエネルギの伝達を停止することを保証する。加えて、処理システム260はEL270の電流要件、電圧要件又は電力要件を決定して、電流要件、電圧要件又は電力要件の一つでもVES248及びVES248の構成要素の能力を超えていたらエネルギをEL270に供給しないことを保証する。このようなものとして、EL270のサーキットリ、VES248のサーキットリ、及びインタフェイス296〜298が過大負荷から保護される。電圧要件、電流要件及び/若しくは電力要件、並びに/又は多くの異なるエネルギ負荷の閾値を有するルックアップ・テーブル等がコンピュータ読み取り可能な記憶媒体262に記憶されて、処理システム260によってアクセスされ、特定のエネルギ負荷(例えばEL270)についてのこれらの閾値及び/又は要件を決定するものと思量される。VES出力がEL270のそれぞれの要件又は閾値の何れも上回らず、且つVES248のサーキットリ及びインタフェイス296〜298の閾値も上回らない場合には、適当な形態にあるエネルギをEL270に伝達する。
【0067】
前述のように、利用者は、スイッチ280又は遠隔スイッチ282(破線で示す)を第二の位置に配置することができる。かかる例では、図1及び図3の充電プロトコル手法112のような充電プロトコル手法を具現化することができる。但し、スイッチ280又は遠隔スイッチ282が第二の位置にあると決定された場合に、図6の処理システム260は、図1及び図5の手法124のような利便設備伝達手法を具現化してもよいものと思量される。かかる例では、処理システム260は、利便設備(例えばES268)からのエネルギの受け取りに対して支払を行なってもよいし、エネルギの貸方/借方価格に部分的に基づいて利便設備(例えばEL270)にエネルギを売ってもよい。
【0068】
インテリジェント・エネルギ伝達システム244は、Zigbee(商標)送受信器(Zigbee(商標)は米国カリフォルニア州のZigbee Alliance Corporationの商標)のようなスマート・エネルギ・プロファイル付きの送受信器284を結合させて有していてもよく、1若しくは複数のES268からの電気価格データ及び/又は1若しくは複数のEL270からのエネルギ/電力消費データようなデータを取り込む先端検針基盤構造(AMI)(図示されていない)との無線通信を可能にし得るものと思量される。次いで、処理システム260は、図1及び図5の手法124のような利便設備伝達手法に従ってデータを解析することができる。一実施形態によれば、送受信器284は、ES268及びEL270の両方となり得る公共利便設備から電気価格情報を取り込む。
【0069】
エネルギ・データをAMIから及びAMIへ無線で伝達し得るばかりでなく、例えばHomePlug(商標)ネットワーキング(HomePlug(商標)は米国カリフォルニア州HomePlug Powerline Alliance, Incorporatedの商標)を用いた送電線通信を用いることができ又は送受信器284の代替とすることができる。従ってかかる例では、データは、送電線担体を用いて結合システム266を介してES268及び/又はEL270から処理システム260へ伝達される。
【0070】
上で述べたように、処理システム26は、例えば地絡電流が予め決められた閾値未満でない場合には電気エネルギの伝達を停止する。しかしながら、地絡電流検出遮断(ground-fault current detector and interrupt、GFCI)装置286(破線で示す)をインテリジェント・エネルギ伝達システム244として具現化することもでき、このようにして図2〜図4に関して議論されたもの以外の付加的な達成手段がVES248へ及びVES248からエネルギ伝達を停止することを可能にするものと思量される。かかる例では、ES268及びエネルギ貯蔵システム250の間での電力伝達は、GFCI装置286が地絡電流によって始動された場合にはGFCI装置286によって遮断される。すなわち、地絡電流閾値を超えた地絡電流の検出時に処理システム260がES268とエネルギ貯蔵システム250との間でのエネルギ輸送の停止を行なうのではなく、GFCI装置がエネルギ輸送の停止を行なう。
【0071】
また、インテリジェント・エネルギ伝達システム244を介してES268からエネルギ貯蔵システム250へ電気エネルギを輸送する様々な実施形態について上で述べた。しかしながら、インテリジェント・エネルギ伝達システム244がES268から補助負荷(1又は複数)288へ電気エネルギを伝達するのにも用いられ得るものと思量される。すなわち、充電エネルギ貯蔵システム250ではなく又は充電エネルギ貯蔵システム250に加えて、ES268を用いて、インテリジェント・エネルギ伝達システム244を介して車輛246に電気的に結合されている1又は複数の補助負荷288にエネルギを供給することができる。従って、ES268からインテリジェント・エネルギ伝達システム244に入力されるエネルギは、双方向変換器264によって同期されて、補助負荷288に向かうことができる。
【0072】
処理システム260は、インテリジェント・エネルギ伝達システム244が車輛構成可変型負荷パネル(すなわち構成可変型切換えシステム)となるのを許す。換言すると、処理システム260は、1又は複数の補助負荷288へのエネルギの輸送も可能にしつつエネルギがVES248のエネルギ貯蔵システム250へ及びエネルギ貯蔵システム250から輸送され得るようにインテリジェント・エネルギ伝達システム244を構成するものとなる。
【0073】
ここで図7を参照すると、本発明の一実施形態による車輛290に電気的に結合可能なもう一つのインテリジェント・エネルギ輸送システムの概略ブロック図が示されている。図7に示すように、インテリジェント・エネルギ伝達システム244はまた、車輛290から遠隔に配置され得る遠隔構成可変型負荷パネル292を含むものと思量される。さらに、遠隔構成可変型負荷パネル292は、負荷パネル処理システム294を含み得る。遠隔構成可変型負荷パネル292をアセンブリ258に電気的に結合する第一の結合システム296も示されている。加えて、遠隔構成可変型負荷パネル292を1又は複数のES268及び/又はEL270に電気的に結合する第二の結合システム298も示されている。第一及び第二の結合システム296、298を利用して、ES268、EL270、遠隔構成可変型負荷パネル292、及びVES248の間で電気エネルギを伝達する。さらに、図6の結合システム266と同様に、図7の結合システム296、298は、インタフェイス・ケーブル、磁気誘導エネルギ伝達システム、無線エネルギ伝達システム、これらの組み合わせ、又は他の形態との組み合わせの形態を取り得るものと思量される。
【0074】
本実施形態では、遠隔構成可変型負荷パネル292とアセンブリ258との間の通信は、第一の結合システム296を介して生じ得るものと思量される。すなわち、処理システム260は、第一の結合システム296を介して又は送受信器284と負荷パネル送受信器300との間の無線通信を介して処理システム294へ要求を伝達し得るものと思量される。同様に、負荷パネル処理システム294も、やはり第一の結合システム296を介して又は負荷パネル送受信器300及び送受信器284を介して処理システム260へ要求を伝達し得るものと思量される。
【0075】
処理システム260との通信に加えて、負荷パネル処理システム294はES268から及びEL270へのエネルギ輸送を開始し且つ/又は停止するものと思量される。すなわち、図1の安全ハンドシェイク手法104のようなハンドシェイク手法、並びにそれぞれ負荷プロトコル手法及び充電プロトコル手法120、112のような他のプロトコル手法を具現化することにより、図7のVES248への及びVES248からの電気エネルギの供給を遠隔構成可変型負荷パネル292によって制御することができる。従って、エネルギ貯蔵システム250の製品寿命をやはり保護しつつ手法100、104、112、120の安全観点が具現化される。
【0076】
開示された方法、装置及びシステムの技術的寄与は、車輛へ及び車輛から電気エネルギを伝達するコンピュータ実装型方法、装置及びシステムを提供することにある。
【0077】
本発明の一実施形態によれば、インテリジェント・エネルギ伝達システムが、車輛に電気的に結合可能な構成可変型切換えシステムを含んでいる。車輛は、電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車の一方を含んでいる。構成可変型切換えシステムは、第一の直流(DC)エネルギを第一のエネルギ供給源から車輛のエネルギ貯蔵システムへ輸送し、車輛に輸送される第一の交流(AC)エネルギを受け取り、第二のDCエネルギを車輛から第一のDC給電型負荷へ輸送し、第二のACエネルギを車輛から第一のAC給電型負荷へ輸送するように構成されている。第一のエネルギ供給源、第一のAC給電型負荷、及び第一のDC給電型負荷の各々が、車輛から遠隔に位置する。
【0078】
本発明のもう一つの実施形態によれば、構成可変型エネルギ輸送システムが、車輛に機械的に結合されたエネルギ貯蔵システムと、車輛に電気的に結合可能な構成可変型切換えシステムと、構成可変型切換えシステムを制御するように構成されており構成可変型切換えシステムに結合された処理システムとを含んでいる。車輛は、電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車である。処理システムは、エネルギ貯蔵システムから構成可変型切換えシステムを介して車輛の外部の第一の負荷への電気エネルギの第一の伝達を開始し、エネルギ貯蔵システムから構成可変型切換えシステムを介して車輛の外部の第二の負荷への電気エネルギの第二の伝達を開始し、車輛の外部の交流(AC)供給源からのAC電気エネルギの直流(DC)エネルギへの変換を開始し、車輛の外部のDC供給源からエネルギ貯蔵システムへの電気エネルギの第三の伝達を開始するようにプログラムされている。第一の負荷はAC負荷を含んでおり、第二の負荷はDC負荷を含んでいる。
【0079】
本発明のさらにもう一つの実施形態によれば、エネルギ伝達システムを製造する方法が、第一の直流(DC)エネルギを第一のエネルギ供給源から車輛のエネルギ貯蔵システムへ供給するように車輛用の切換えシステムを構成設定するステップと、第二のエネルギ供給源から車輛へ渡される交流(AC)エネルギを、このACエネルギの電圧に基づいて第二のDCエネルギへ変換するように変換装置をプログラムするステップと、DC供給エネルギを車輛から遠隔に位置するDC負荷へ供給するように切換えシステムを構成設定するステップと、AC供給エネルギを車輛から遠隔に位置するAC負荷へ供給するように切換えシステムを構成設定するステップとを含んでいる。車輛は、プラグイン電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車の一方を含んでいる。第一のエネルギ供給源は車輛から遠隔に位置し、第二のエネルギ供給源は車輛から遠隔に位置する。
【0080】
本発明は好適実施形態に関して説明されており、明示的に述べた以外の均等構成、代替構成及び改変が可能であり特許請求の範囲内に含まれることを認められよう。
【符号の説明】
【0081】
100 手法
102 ブロック
104 ハンドシェイク手法
106 判定ブロック
108 肯定
110 あらゆるエネルギの伝達を停止する
112 充電プロトコル手法
114 SOC閾値未満でない
116 判定ブロック
118 第一の位置
120 負荷プロトコル手法
122 第一の位置にない
124 利便設備伝達手法
126 フラグ判定ブロック
128 充電フラグを真に設定する
130 充電フラグを偽に設定する
132 判定ブロック
134 否定
136 ブロック
138 肯定
140 ブロック
142 判定ブロック
144 否定
146 肯定
148 SOCを決定する
150 ブロック
152 判定ブロック
154 否定
156 SOHは閾値を上回る
158 終了
160 判定ブロック
162 SOCは最大値
164 終了
166 最大値でない
168 エネルギ・システムはエネルギ供給源か?
170 エネルギ・システムはESでない
172 エネルギ・システムはESである
174 ESの電流の形式を決定する
176 DCエネルギの供給者でない
178 ESの周波数、位相及び電圧を決定する
180 VESをESと同期させる
182 電荷を受け取る
184 肯定
186 ブロック
188 判定ブロック
190 ELでない
192 あらゆるエネルギの伝達を停止する
194 終了
196 エネルギ・システムはELである
198 負荷がACかDCかを決定する
200 ELによって必要とされる負荷を決定する
202 EL負荷はVES閾値を上回って引き出しているか?
204 VES電圧閾値を上回る
206 VES電圧閾値を上回らない
208 負荷を供給する
210 VES電圧を上回らない
212 ELの電圧閾値を決定する
214 VES負荷出力はEL電圧閾値を上回るか?
216 閾値を上回る
218 VES出力はEL電圧閾値を上回らない
220 網に接続されているか?
222 売買利便設備でない
224 充電フラグを真に設定する
226 終了
228 売買利便設備である
230 SOCとSOC閾値との間のSOC差を算出する
232 SOC差の借方を決定する
234 SOC差を供給する貸方を決定する
236 貸方>借方
238 貸方は借方よりも大きくない
240 貸方は借方よりも大きい
242 充電フラグを偽に設定する
244 インテリジェント・エネルギ伝達システム
246 車輛
248 VES
250 エネルギ貯蔵システム
252 第一の貯蔵構成要素
254 第二の貯蔵構成要素
256 DC−DC変換構成要素
258 アセンブリ
260 処理システム
262 コンピュータ読み取り可能な記憶媒体
264 双方向変換器
266 電気的結合システム
268 ES
270 EL
272、274 外部ケーブル
276 インタフェイス装置
278 コネクタ
280 スイッチ
282 遠隔スイッチ
284 送受信器
286 GFCI
288 補助負荷
290 車輛
292 遠隔構成可変型負荷パネル
294 負荷パネル処理システム
296 第一の結合システム
298 第二の結合システム
300 負荷パネル送受信器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輛(246、290)に電気的に結合可能な構成可変型切換えシステム(244)を備えたインテリジェント・エネルギ伝達システムであって、前記車輛(246、290)は電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド電気自動車の一方を含んでおり、前記構成可変型切換えシステム(244)は、
第一の直流(DC)エネルギを第一のエネルギ供給源(268)から前記車輛(246、290)のエネルギ貯蔵システム(250)へ輸送し(182)、
第二のエネルギ供給源(268)から前記車輛(246、290)に輸送される第一の交流(AC)エネルギを受け取り(182)、
第二のDCエネルギを前記車輛(246、290)から第一のDC給電型負荷(270、288)へ輸送し(208)、
第二のACエネルギを前記車輛(246、290)から第一のAC給電型負荷(270、288)へ輸送する(208)ように構成されており、前記第一のエネルギ供給源(268)、前記第二のエネルギ供給源(268)、前記第一のAC給電型負荷(270、288)、及び前記第一のDC給電型負荷(270、288)の各々が前記車輛(246、290)から遠隔に位置する、インテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項2】
前記構成可変型切換えシステム(244)は、前記車輛(246、290)から遠隔に位置する構成可変型負荷パネル(292)を含んでおり、該構成可変型負荷パネル(292)は、前記第一のDCエネルギを前記エネルギ貯蔵システム(250)へ輸送し(182)、前記第二のDCエネルギを前記第一のDC給電型負荷(270、288)へ輸送し(208)、第三のDCエネルギを前記車輛(246)へ輸送し(182)、前記第二のACエネルギを前記第一のAC給電型負荷(270、288)へ輸送する(208)ように構成されており、前記第一のACエネルギは、前記構成可変型切換えシステム(244)により前記第三のDCエネルギへ変換される、請求項1に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項3】
前記構成可変型切換えシステム(244)は、前記車輛(246、290)に固定的に取り付けられた構成可変型負荷パネル(292)を含んでおり、該構成可変型負荷パネル(292)は、前記第一のDCエネルギを前記エネルギ貯蔵システム(250)へ輸送し(182)、前記第二のDCエネルギを前記第一のDC給電型負荷(270、288)へ輸送し(208)、第三のDCエネルギを前記車輛(246、292)へ輸送し(182)、前記第二のACエネルギを前記第一のAC給電型負荷(270、288)へ輸送する(208)ように構成されており、前記第一のACエネルギは、前記構成可変型切換えシステム(244)により前記第三のDCエネルギへ変換される、請求項1に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項4】
前記構成可変型負荷パネル(292)はさらに、前記第一のDCエネルギ及び前記第一のACエネルギをの少なくとも一方を前記車輛(246、288)に電気的に結合可能な補助負荷(288)であって前記車輛(246、290)から遠隔に位置する補助負荷(288)へ輸送するように構成されている、請求項3に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項5】
前記エネルギ貯蔵システム(250)は、バッテリ(252、254)、超大容量キャパシタ(252、254)及びはずみ車(252、254)の少なくとも一つを含んでおり、前記構成可変型切換えシステム(244)は、前記第一のエネルギ供給源(268)、前記第二のエネルギ供給源(268)、前記第一のDC給電型負荷(270、288)、及び前記第一のAC給電型負荷(270、288)の少なくとも二つに同時に結合可能である、請求項1に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項6】
前記構成可変型切換えシステム(244)はさらに、前記車輛(246、290)に固定的に結合されており前記第一のACエネルギを第三のDCエネルギへ変換して該第三のDCエネルギを前記車輛(246、290)のエネルギ貯蔵システム(250)へ輸送する(182)ように構成されている双方向AC−DC変換器(264)を含んでいる、請求項5に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項7】
前記双方向AC−DC変換器(264)はさらに、前記エネルギ貯蔵システム(250)からのDC供給エネルギを前記第二のACエネルギへ変換するように構成されている、請求項6に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項8】
前記構成可変型切換えシステム(244)に結合されており、前記第一のDCエネルギ及び前記第一のACエネルギの少なくとも一方を前記構成可変型切換えシステム(244)へ輸送するように構成されているインタフェイス・ケーブル(272、274)をさらに含んでいる請求項1に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項9】
前記構成可変型切換えシステム(244)に結合されており、前記第一のDCエネルギ及び前記第一のACエネルギの少なくとも一方を前記構成可変型切換えシステム(244)へ輸送するように構成されている磁気エネルギ結合装置(298)をさらに含んでいる請求項1に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。
【請求項10】
前記構成可変型切換えシステム(244)に結合されており、前記第一のDCエネルギ及び前記第一のACエネルギの少なくとも一方を前記構成可変型切換えシステム(244)へ輸送するように構成されている無線電力伝達結合装置(298)をさらに含んでいる請求項1に記載のインテリジェント・エネルギ伝達システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−246368(P2010−246368A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76542(P2010−76542)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】