説明

電気光学装置、実装構造体及び電子機器

【課題】
信号減衰が極力抑制された、基板上に実装された半導体素子と配線基板とが接続してなる実装構造体、信号減衰が極力抑制された表示特性が良好な電気光学装置、その電気光学装置を用いた電子機器を提供すること。
【解決手段】
電気光学物質を保持する基板20と、基板20上に設けられた基板側第1配線及び基板側第2配線25と、基板20上に配置された半導体素子30と、半導体素子30の基板側の面に設けられた第1入力用バンプ及び第2入力用バンプと、半導体素子30の基板20側の面に設けられ、基板側第1配線と接続する出力用バンプと、基板20上に実装されたベース基材41と、ベース基材41に設けられ、第1入力用バンプと電気的に接続する第1配線42aと、ベース基材41に設けられ、基板側第2配線25を介して前記第2入力用バンプと電気的に接続する第2配線42bとを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に実装された半導体素子と配線基板とが電気的に接続する実装構造体、その実装構造体を用いた電気光学装置、その電気光学装置を用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電気光学装置、例えばCOG(Chip on Glass)方式の液晶装置は、一対の基板間に液晶を封入した液晶パネルと、液晶パネルの基板上に実装された半導体素子と、該半導体素子と電気的に接続するフレキシブル配線基板と、液晶パネルに対してフレキシブル配線基板及び半導体素子を介して信号を供給する回路基板と、を有している。液晶パネルの基板上には、表示領域中に設けられる電極と、該電極と半導体素子とを電気的に接続する接続配線と、半導体素子とフレキシブル配線基板とを電気的に接続する入力用配線が、設けられている。電極には、回路基板から、フレキシブル配線基板、入力用配線、半導体素子、そして接続配線を介して、信号が入力される(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平2001−154601号公報(段落[0026]〜[0028]、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述のような構成の液晶装置においては、フレキシブル配線基板から電極に対して入力される信号は、基板上に設けられた入力用配線を介して入力されることになる。このため入力用配線の配線抵抗により信号が減衰し、表示特性が劣化するという問題があった。
【0004】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、信号減衰が極力抑制された、基板上に実装された半導体素子と配線基板とが接続してなる実装構造体、信号減衰が極力抑制され、表示特性が良好な電気光学装置、その電気光学装置を用いた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の電気光学装置は、電気光学物質を保持する基板と、前記基板上に設けられた基板側第1配線及び基板側第2配線と、前記基板上に配置された半導体素子と、前記半導体素子の前記基板側の面に設けられた第1入力用バンプ及び第2入力用バンプと、前記半導体素子の前記基板側の面に設けられ、前記基板側第1配線と接続する出力用バンプと、前記基板上に実装されたベース基材と、前記ベース基材に設けられ、前記第1入力用バンプと電気的に接続する第1配線と、前記ベース基材に設けられ、前記基板側第2配線を介して前記第2入力用バンプと電気的に接続する第2配線とを具備することを特徴とする。
【0006】
本発明のこのような構成によれば、ベース基材に設けられる第1配線は、基板上に設けられた基板側第2配線を介することなく第1入力用バンプに電気的に接続するので、第1入力用バンプを介して半導体素子に入力される信号は、基板上に設けられる基板側第2配線の配線抵抗による信号の減衰がない。従って、電気光学装置に対して入力される画像信号の減衰が極力抑えられているため、良好な表示特性を有する電気光学装置を得ることができる。また、第1配線を介して入力される信号においては、基板上の基板側第2配線に起因するインピーダンスについては考慮する必要がないため、回路全体のインピーダンス整合を容易にかつ確実に取ることができる。更に、ベース基材に設けられる配線の一部である第1配線をほぼ直接第1入力用バンプに電気的に接続させ、残りの配線である第2配線を基板上に設けられる基板側第2配線を介して電気的に接続させることにより、信号の減衰が極力抑制されて表示特性の良い、かつ小型化が可能な電気光学装置を得ることができる。すなわち、一般に、半導体素子のバンプ間ピッチは、ベース基材に設けられる配線間のピッチよりも狭くなっているため、例えば、ベース基材に設けられる全ての配線を、本発明の第1配線のように基板上に設けられる基板側第2配線を介することなく、半導体素子の入力用バンプと電気的に接続しようとすると、バンプ間ピッチを広くとる必要があり、半導体素子の大きさが大きくなり、結果的に液晶装置が大きくなってしまう。これに対し、本発明においては、ベース基材に設けられる配線の一部のみ(第1配線)を、基板上の基板側第2配線を介すことなく第1入力用バンプと電気的に接続し、他の配線(第2配線)は従来と同様に基板上の基板側第2配線を介して第2入力用バンプに電気的に接続している。そして、例えば第2配線に電気的に接続する基板側第2配線を平面的に屈曲するパターン形状とすることにより、半導体素子の大きさを大きくすることなく、バンプ間ピッチの狭い半導体素子に対しても問題なくベース基材に設けられる配線と半導体素子の入力用バンプとを電気的に接続することができる。そして、例えば、基板上に設けられる基板側第2配線の配線抵抗による信号の減衰が顕著に表れる高速信号を第1配線に入力する場合、基板上に設けられる基板側第2配線の配線抵抗による信号の減衰の問題がないので、減衰が極力抑えられた高速信号を半導体素子に対して入力することができる。また、基板上に設けられる基板側第2配線の配線抵抗による信号の減衰があまり問題とならない低速信号を第2配線に入力することによって、第2配線と電気的に接続する基板側第2配線の形状を屈曲するパターン形状とするなどして基板側第2配線が設けられる領域を小さくすることができ、電気光学装置の小型化を実現することができる。従って、ベース基材に設けられる配線を介して入力される信号の減衰が極力抑制された表示特性の良い、小型化が可能な電気光学装置を得ることができる。尚、基板側第2配線にはグランド配線も含まれる。
【0007】
また、前記第1配線は、前記ベース基材から突出している突出部を有し、当該突出部で前記第1入力用バンプと電気的に接続していることを特徴とする。
【0008】
このように、第1配線をベース基材から突出させる形状とすることができる。
【0009】
また、前記ベース基材は、前記基板と平面的に重なる重なり部を有し、前記第1配線は、前記重なり部の前記基板側とは反対側に設けられ、前記重なり部上で前記第1入力用バンプと電気的に接続していることを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、第1配線はベース基材から突出することなくベース基材に設けられているので、ベース基材から突出して第1配線を設ける場合と比較して、第1配線が折れにくく断線しにくい。従って、第1配線の断線による電気光学装置の表示特性の劣化を防止することができる。
【0011】
また、前記第2配線は、前記重なり部の前記基板側に設けられていることを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、ベース基材の両面にそれぞれ第1配線、第2配線が設けられているので、片面のみに配線を設ける場合と比較して、同じ大きさのベース基材に対してより多くの配線を設けることができ、結果的に配線基板全体の大きさを小さくすることができる。
【0013】
また、前記第1配線には高速信号が入力されることを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、信号の減衰が極力抑制された高速信号が入力されるので、表示特性の良い電気光学装置を得ることができる。例えば、高速信号が、基板上に設けられる基板側第2配線を介して半導体素子に入力されると、基板側第2配線の配線抵抗により信号が減衰され、良好な表示特性を有する電気光学装置を得ることができないおそれがある。これに対し、高速信号が入力される第1配線を、基板上に設けられる基板側第2配線を介することなく、半導体素子の入力用バンプに電気的に接続する構成とすることにより、信号の減衰が極力抑えられ、表示特性の良い電気光学装置を得ることができる。ここで、高速信号とは、小振幅の作動信号を例とする信号で50MHz以上の高周波の信号を指す。尚、第1配線には、高速信号のみが入力されることが好ましいが、ベース基材に設けられる全ての配線を基板側第2配線を介さずに接続できるのであれば、全ての配線を基板側第2配線を介さずに半導体素子と接続させても良い。特に、ベース基材の両面に配線を設ける構造であれば、ベース基材の小型化が可能であるので、全ての配線を基板側第2配線を介さずに接続するのに適している。
【0015】
また、前記第1入力用バンプは、前記第2入力用バンプよりも高さが低いことを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、入力用バンプと配線との電気的接続不良が少なく、表示不良のない電気光学装置を得ることができる。第1配線とこれに電気的に接続する第1入力用バンプとが接続する領域における接続構造と、第2配線に電気的に接続する基板側第2配線と第2入力用バンプとが接続する領域における接続構造とは異なる。すなわち、第1配線と第1入力用バンプとが接続する領域には基板側第2配線が位置しないのに対し、基板側第2配線と第2入力用バンプとが接続する領域には基板側第2配線が位置する。従って、半導体素子の基板側の面と基板面とがほぼ平行となるように半導体素子を配置するためには、第1入力用バンプの高さと第2入力用バンプの高さとを調整することが望ましい。ここで、例えば、第1入力用バンプの高さと第2入力用バンプの高さとを同じとし、基板の第2入力用バンプに対応した位置に厚み調整用の層を設けることも可能であるが、この場合、このような厚み調整用の層を設ける工程が別途必要となり、製造効率が悪い。また、第1入力用バンプの高さと第2入力用バンプの高さとを同じとし、入力用バンプと、第1配線及び基板側第2配線とを、導電性接着材を介して接続する際に、半導体素子の基板側の面と基板面とがほぼ平行となるように押圧をかけて半導体素子を配置することも可能であるが、第2入力用バンプと基板側第2配線との接続不良が生じてしまう場合がある。これに対し、予め、第1入力用バンプと第2入力用バンプとではベース基材に設けられる配線との接続構造が異なることを考慮して、高さの異なる第1入力用バンプ及び第2入力用バンプを設けることにより、製造効率よく、接続不良による表示不良のない電気光学装置を得ることができる。
【0017】
また、前記第1配線は、少なくとも前記基板と平面的に重なる部分において直線的に形成されていることを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、第1配線自身の配線抵抗を最小限に抑えることができ、より減衰の少ない良好は高速信号を半導体素子に対して入力することができる。
【0019】
また、前記第2配線にはグランド信号が入力されることを特徴とする。
【0020】
このように第2配線にグランド信号が入力される構成としてもよい。そして、例えば、ベース基材の基板側にグランド信号が入力される第2配線を設けることは、インピーダンス整合に有効である。
【0021】
また、前記ベース基材は、本体部分から突出した突出部を有し、前記第1配線は、前記突出部に設けられていることを特徴とする。
【0022】
このようにベース基材に突出部を設け、この突出部に第1配線を設けることができる。更に、例えばベース基材の突出部以外に他の配線を設け、この配線を基板側第2配線を介して第2入力用バンプと電気的に接続させることができる。この際、第1配線とこれに電気的に接続する第1入力用バンプとが接続する領域においてはベース基材が位置するのに対し、ベース基材の突出以外に設けられた配線に電気的に接続する基板側第2配線と第2入力用バンプとが接続する領域においてはベース基材が位置しない。このように第1入力用バンプと第2入力用バンプとは、ベース基材に設けられる配線との接続構造が異なるため、半導体素子の基板側の面と基板面とがほぼ平行となるように半導体素子を配置するために、第1配線と電気的に接続する第1入力用バンプの高さと、それ以外の第2入力用バンプの高さとを、調整することが望ましい。従って、ベース基材の突出部以外に他の配線を設け、その配線を基板側第2配線を介して第2入力用バンプと接続する構成とすることにより、ベース基材と半導体素子とが平面的に重なる領域を少なくできるので、その分、第1配線と電気的に接続する第1入力用バンプのように高さを調整する必要のあるバンプが少なくなり、調整が容易になる。
【0023】
本発明の他の電気光学装置は、電気光学物質を保持する基板と、前記基板上に設けられた基板側配線と、前記基板上に配置された半導体素子と、前記半導体素子の前記基板側の面に設けられた入力用バンプと、前記半導体素子の前記基板側の面に設けられ、前記基板側配線と接続する出力用バンプと、前記基板上に実装されたベース基材と、前記ベース基材に設けられ、前記入力用バンプと電気的に接続する配線とを備え、前記ベース基材は、前記基板と平面的に重なる重なり部を有し、前記配線は、前記重なり部の前記基板側とは反対側に設けられ、前記重なり部上で前記入力用バンプと接続されていることを特徴とする。
【0024】
このような構成によれば、ベース基材に設けられる配線は、基板上に設けられた基板側配線を介することなく入力用バンプに電気的に接続するので、入力用バンプを介して半導体素子に入力される信号は、基板上に設けられる基板側配線の配線抵抗による信号の減衰がない。従って、電気光学装置に対して入力される画像信号の減衰が極力抑えられているため、良好な表示特性を有する電気光学装置を得ることができる。また、配線を介して入力される信号においては、基板上の基板側配線に起因するインピーダンスについては考慮する必要がないため、回路全体のインピーダンス整合を容易にかつ確実に取ることができる。また、配線はベース基材から突出することなくベース基材に設けられているので、ベース基材から突出して設けられる場合と比較して、配線が折れにくく断線しにくい。従って、配線の断線による電気光学装置の表示特性の劣化を防止することができる。
【0025】
本発明の実装構造体は、基板と、前記基板上に設けられた基板側配線と、前記基板上に配置された半導体素子と、前記半導体素子の前記基板側の面に設けられた入力用バンプと、前記半導体素子の前記基板側の面に設けられ、前記基板側配線と接続する出力用バンプと、前記基板上に実装されたベース基材と、前記ベース基材に設けられ、前記入力用バンプと電気的に接続する配線とを備え、前記ベース基材は、前記基板と平面的に重なる重なり部を有し、前記配線は、前記重なり部の前記基板側とは反対側に設けられ、前記重なり部上で前記入力用バンプと接続されていることを特徴とする。
【0026】
本発明のこのような構成によれば、ベース基材に設けられる配線は、基板上に設けられた基板側配線を介することなく入力用バンプに電気的に接続するので、入力用バンプを介して半導体素子に入力される信号は、基板上に設けられる基板側配線の配線抵抗による信号の減衰がない。また、配線を介して入力される信号においては、基板上の基板側配線に起因するインピーダンスについては考慮する必要がないため、回路全体のインピーダンス整合を容易にかつ確実に取ることができる。また、配線はベース基材から突出することなくベース基材に設けられているので、ベース基材から突出して設けられる場合と比較して、配線が折れにくく断線しにくい。従って、配線の断線によって信号供給が停止することが少ない。
【0027】
本発明の電子機器は、上述に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする。
【0028】
本発明のこのような構成によれば、表示特性の良い表示画面を有する電子機器を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。なお、以下実施形態を説明するにあたっては、電気光学装置として液晶装置を例にあげる。具体的にはCOG方式のTFT(Thin Film Transistor)を用いたアクティブマトリクス型の液晶装置について説明するがこれに限られるものではない。また、以下の図面においては各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
【0030】
(第1実施形態)
【0031】
<電気光学装置の構成>
【0032】
図1は本発明の第1実施形態に係る電気光学装置としての液晶装置の概略斜視図である。図2は、図1の線A−A´で切断した断面図である。図3は、第1実施形態に係る液晶装置のアレイ基板側に形成された各種配線、周辺回路などの概略平面図である。
【0033】
図1及び図2に示すように、液晶装置1は、電気光学パネルとしての液晶パネル2と、液晶パネル2を挟み込むように設けられた一対の偏光板3と、液晶パネル2に電気的に接続されたフレキシブル配線基板40と、液晶パネル2に実装された半導体素子としての駆動用IC30と、フレキシブル配線基板40に接続された後述する回路基板(図3における符号70に対応)とを具備している。
【0034】
液晶パネル2は、シール材61により接着された一対のガラスなどの絶縁基板からなる対向基板10及びアレイ基板20を有している。一対の基板10及び20とシール材61により囲まれた領域内には電気光学物質、例えば90度捩じれTN(Twisted Nematic)液晶60が保持されている。
【0035】
対向基板10には、ベタ状の透明のITO(Indium Tin Oxide)膜からなる対向電極11と、これを覆う配向膜12が設けられている。対向電極11は、アレイ基板20に設けられている後述する接続配線26´と電気的に接続されている。
【0036】
一方、アレイ基板20には、図2及び図3に示すように、X方向に複数配列されてなる走査線23と、Y方向に複数配列されてなるデータ線21と、これら走査線23及びデータ線21の交差部毎に配置された画素電極(図示せず)と、データ線21と画素電極との間の導通状態及び非導通状態を走査線23に入力される走査信号に応じて制御するスイッチング素子としてのTFT24が、設けられている。更に、データ線21、TFT24及び画素電極を覆うように配向膜22が設けられている。
【0037】
また、図1及び図2に示すように、アレイ基板20は対向基板10よりも張り出した張り出し部20aを有している。張り出し部20aには、半導体素子としての駆動用IC30が配置されている。張り出し部20aには、データ線21及び走査線23が延在してなる基板側第1配線としての接続配線26、対向電極11と電気的に接続する基板側第1配線としての接続配線26´、フレキシブル配線基板40の第2配線42bと電気的に接続する基板側第2配線としての入力用配線25(後述)が設けられている。尚、張出し部20aにおける、駆動用IC30、アレイ基板20及びフレキシブル配線基板40との接続構造については、後述する実装構造体の構成において、詳細に説明する。
【0038】
図3に示すように、駆動用IC30は、走査線駆動回路33とデータ線駆動回路34とを有する。尚、図3において、上述のフレキシブル配線基板40は図示されていないが、フレキシブル配線基板40は回路基板70と駆動用IC30との間に位置し、両者を電気的に接続している。
【0039】
走査線駆動回路33は、シフトレジスタ回路33aを有する。走査線駆動回路33に対しては、外部制御回路を有する回路基板70から、電源(負電源及び正電源)75、スタート信号76、クロック信号(基準クロック信号及び反転クロック信号)77が供給される。走査線駆動回路33では、回路基板70から供給された負電源及び正電源を電源として用いて、スタート信号76の入力によりシフトレジスタ回路33aをスタートさせる。そして、回路基板70から供給されるクロック信号77に基づく所定タイミングで、接続配線26を介して走査線23に走査信号をパルス的に線順次で印加する。
【0040】
データ線駆動回路34は、例えばサンプリング回路34bとシフトレジスタ回路34aを有する。データ線駆動回路34に対しては、回路基板70から、電源(負電源及び正電源)74、スタート信号71、クロック信号(基準クロック信号及び反転クロック信号)72、画像信号73が供給される。サンプリング回路34bでは、回路基板70より供給された表示内容に応じた画像信号73を受け、該当するデータ線21の表示内容に相当する電圧だけをサンプリングしている。データ線駆動回路34では、回路基板70から供給された負電源及び正電源を電源として用いて、スタート信号71の入力によりシフトレジスタ回路34aをスタートさせる。そして、回路基板70から供給されるクロック信号76に基づき、走査線駆動回路33が走査信号を印加するタイミングに合わせて、サンプリング回路34bにてサンプリングされた画像信号が、接続配線26を介してデータ線21に供給される。
【0041】
また、図3に示すように、対向電極11と電気的に接続する接続配線26´には、回路基板70から供給されるコモン電圧78が供給される。また、駆動用IC30に対して、回路基板70から供給されるグランド信号79が供給される。
【0042】
以上により、走査線23にゲート接続されたTFT24は、走査信号の供給に応じて導通状態とされ、画像信号がTFT24を介して画素電極に供給されて各画素における画像表示が行われる。
【0043】
ここで、表示画像の高解像度化に伴って、非常に高い周波数の画像信号が入力されるようになっている。例えば、XGA表示モードやSXGA表示モードになると、それぞれ画像信号のドット周波数は、約65MHz、約135MHzになり、VGA表示モードにおけるドット周波数(約30MHz)をはるかに上回る。これに対応して、特にデータ線駆動回路に供給されるデータ線側基準クロック信号の周波数も非常に高くなってきている。データ線駆動回路34に供給されるスタート信号72、走査線駆動回路33に供給されるスタート信号76、走査線駆動回路33に供給されるクロック信号77は、低周波数の信号である低速信号であるのに対し、データ線側基準クロック信号は高周波数の信号である高速信号である。また、ここでは、説明を省略しているが、シフトレジスタ回路34aから順次出力されるパルスの幅を制限するためのイネーブル信号も水平走査期間よりも短い周期を持つ高速信号に属する。
【0044】
<配線基板の構成>
【0045】
次に、上述のフレキシブル配線基板40について図4を用いて説明する。
【0046】
図4は、図1のフレキシブル配線基板40の部分拡大図の斜視図である。
【0047】
図4に示すように、フレキシブル配線基板40は、ポリイミドなどからなる可撓性基材であるベース基材41と、ベース基材41の一方の面に設けられた複数(ここでは6本)の第1配線42a及び複数(ここでは8本)の第2配線42bと、第1配線42aの一部と第2配線42bの一部を覆うようにベース基材41上に設けられたポリイミド、アクリル、エポキシなどからなる保護層43と、を有する。配線42a及び42bの厚みは約20μm、ベース基材41の厚みは約25μmである。第1配線42a及び第2配線42bは、いずれもCu(銅)からなる。第1配線42a及び第2配線42bは互いがほぼ平行に位置し、6本の第1配線42aを挟み込むように、その両脇に第2配線42bが4本づつ配置されている。第1配線42aは第2配線42bよりも長く、その長い部分が、ベース基材41から突出した状態となっている。第1配線42aの突出部42a´は直線的に形成されている。第1配線42aは、突出部42a´を含む一部以外の部分が保護層43によって覆われている。第2配線42bは、後述する入力用配線と接続する部分が露出し、この露出部分以外は保護層43によってほぼ覆われている。なお、フレキシブル配線基板40は、折り曲げ可能である。
【0048】
<実装構造体の構成>
【0049】
次に、アレイ基板20、これに実装された駆動用IC30、及び駆動用ICに電気的に接続されたフレキシブル配線基板40とからなる実装構造体について、図2、図5〜図7図20(a)を用いて説明する。この実装構造体は、液晶装置1の一部である。
【0050】
図2における張り出し部20aの構成は、後述する図7(a)に相当する。図5は、液晶装置1の張り出し部20aにおける、アレイ基板20、駆動用IC30及びフレキシブル配線基板40の接続状態を示す概略斜視図である。図5においては、図面を見やすくするため、フレキシブル配線基板40の保護層43の図示、駆動用IC30のバンプの図示、アレイ基板20上に設けられる接続配線26及び26´の図示は省略している。図6は図5に対応する平面図であり、ここでは駆動用IC30の出力用バンプに接続され、アレイ基板20上に設けられる接続配線26及び26´を図示している。図6においても保護層43、駆動用IC30のバンプの図示は省略している。図7(a)は図6の線B−B´で切断した断面図、図7(b)は図6の線C−C´で切断した断面図である。図7においては、保護層43及びバンプについても図示している。図20(a)は駆動用IC30の実装面側の平面図であって、バンプの配置を示すものである。
【0051】
図20(a)に示すように、駆動用IC30のアレイ基板20側の面である実装面30aには、複数(ここでは20)の出力用バンプ31と、複数(ここでは14)の入力用バンプ32が、それぞれ一列づつ設けられている。入力用バンプ32は、6つの第1入力用バンプ32aと、8つの第2入力用バンプ32bとからなる。出力用バンプ31は、図6に示すアレイ基板20上に設けられた接続配線26及び26´と電気的に接続するものである。第1入力用バンプ32aは、図6に示すフレキシブル配線基板40のベース基材41から突出した第1配線42aと電気的に接続するものである。第2入力用バンプ32bは、図6に示すアレイ基板20上に設けられた入力用配線25と電気的に接続するものである。
【0052】
図5、図6及び図7(a)に示すように、フレキシブル配線基板40の第1配線42aは、ベース基材41及び保護層43から突出し、露出した突出部42a´を有している。フレキシブル配線基板40の第1配線42aの突出部42a´は、導電性接着材であるACF50を介してアレイ基板20と接着している。尚、第1配線42aが位置する領域においては、フレキシブル配線基板40とアレイ基板20との接着材として導電性は必要ないが、後述するように、製造上、ACFを用いた方が製造効率が良い。第1配線42aの一端部は、駆動用IC30の第1入力用バンプ32aと導電性部材としてのACF51を介して電気的に接続されている。すなわち、第1配線42aの長さを第2配線42bよりも長く延在させることによって、アレイ基板20上に設けられる入力用配線を介することなく、第1配線42aは、ACF51のみを介して、駆動用IC30の第1入力用バンプ32aと電気的に接続される。また、第1配線42aは、アレイ基板20と平面的に重なる領域において、曲がることなく直線的に形成されている。
【0053】
一方、図5、図6及び図7(b)に示すように、フレキシブル配線基板40の第2配線42bは、その一端部が、保護層43に覆われておらず露出した状態となっている。第2配線42bの一端部は、ACF50によって、アレイ基板20上に設けられている入力用配線25の一端部と電気的に接続している。そして、この入力用配線25の他端部は、ACF51によって駆動用IC30の第2入力用バンプ32bと電気的に接続している。
【0054】
本実施形態においては、第1入力用バンプ32aの高さを、第2入力用バンプ32b及び出力用バンプ31の高さよりも低くなるように調整している。これは、それぞれのバンプにおいてベース基材に設けられる配線との接続構造が異なるためである。すなわち、第2入力用バンプ32b、出力用バンプ31は、それぞれアレイ基板20上に設けられている入力用配線25、接続配線26及び26´と、ACFを介して接続している。これに対し、第1入力用バンプ32aは、アレイ基板20上に設けられている入力用配線を介することなく、フレキシブル配線基板40に設けられている第1配線42aとACF51を介して電気的に接続している。このため、第1配線42aの厚みとACF50の厚みの和から接続配線26の厚みを引いた分だけ、バンプの高さに違いが生じる。このように、第1入力用バンプ32aの高さを、第2入力用バンプ32b及び出力用バンプ31の高さよりも低くすることにより、第1入力用バンプ32aと第1配線42a、第2入力用バンプ32bと入力用配線25、出力用バンプ31と接続配線26との電気的接続不良が少なく、表示不良のない電気光学装置を得ることができる。例えば、第1入力用バンプ32aの高さと第2入力用バンプの高さ32bとを同じとし、第2入力用バンプ32bに対応してアレイ基板上に厚み調整用の層を設けることも可能であるが、この場合、このような厚み調整用の層を設ける工程が別途必要となり、製造効率が悪い。また、第1入力用バンプ32aの高さと第2入力用バンプの高さ32bとを同じとし、第1入力用バンプ32aと第1配線42a、第2入力用バンプ32bと入力用配線25とを、それぞれACFを介して接続する際に、半導体素子の実装面とアレイ基板面とがほぼ平行となるように押圧をかけて半導体素子を配置することも可能であるが、第2入力用バンプ32bと入力用配線25との接続不良が生じてしまう場合がある。これに対し、本実施形態においては、第1入力用バンプと、第2入力用バンプ及び出力用バンプとでは配線との接続構造が異なることを考慮して、予め高さの異なる第1入力用バンプ32a、第2入力用バンプ32b及び出力用バンプ31を半導体素子30に設けることにより、製造効率よく、接続不良による表示不良のない電気光学装置を得ることができる。
【0055】
また、本実施形態においては、ベース基材に設ける配線のうち一部の配線(第1配線)を入力用配線を介さずに第1入力用バンプに接続し、他の配線(第2配線)を入力用配線を介して第2入力用バンプに接続している。これにより、高さを調整するバンプの数を少なくすることができる。すなわち、本実施形態においては、上述のように、第1入力用バンプの高さを、バンプとベース基材に設けられる配線との接続構造の違いを考慮して調整しているわけだが、ベース基材に設けられる全ての配線を入力用配線を介さずにバンプに接続する場合と比較して、バンプ高さを調整すべき第1入力用バンプの数が少なくなるので、調整が容易になる。
【0056】
第1配線42aには、例えば上述した高速信号であるデータ線側基準クロック信号やイネーブル信号などが供給される。また、第2配線42bには、例えば低速信号であるデータ線駆動回路に供給されるスタート信号、走査線駆動回路に供給されるスタート信号、走査線駆動回路に供給されるクロック信号などが供給される。また、第2配線42bの一部はグランド配線として用いられ、グランド信号が供給される。
【0057】
上述のように、フレキシブル配線基板40の第1配線42aは、アレイ基板20上に設けられた入力用配線25を介することなく、直接第1入力用バンプ32aとACF51を介して電気的に接続するので、アレイ基板20上に設けられる入力用配線25の配線抵抗による信号の減衰がない。従って、このような実装構造体を有する液晶装置1は、画像信号の減衰が極力抑えられているので、良好な表示特性を有する。また、アレイ基板20上の配線に起因するインピーダンスについては考慮する必要がないため、回路全体のインピーダンス整合を容易にかつ確実に取ることができる。
【0058】
更に、本実施形態においては、第1配線42aに高速信号が入力されるため、高速信号の減衰を抑制することができ、例えば高解像度の液晶装置においても表示特性の良い液晶装置1を得ることができる。更に、この第1配線42aは前述のように直線的に形成されているので、第1配線42a自身の配線抵抗を極力小さくすることができ、駆動用IC30の第1入力用バンプ32aに対して、減衰が極力抑えられた信号を供給することができる。
【0059】
更に、本実施形態においては、第1配線42aに対して高速信号が、第2配線42bに対して低速信号が入力されるので、信号の減衰を極力抑制し、かつ実装構造体の小型化を実現することができる。従って、フレキシブル配線基板から入力される信号の減衰が抑制されるので、表示特性の良い、小型化が可能な液晶装置1を得ることができる。すなわち、駆動用IC30の第1入力用バンプ32aとフレキシブル配線基板40の第1配線42a、第2入力用バンプ32bとフレキシブル配線基板40の第2配線42bとはそれぞれ電気的に接続されているわけであるが、一般に、駆動用ICの入力用バンプ間ピッチは、フレキシブル配線基板に設けられる配線間のピッチよりも狭くなっている。このため、例えば、フレキシブル配線基板に設けられる全ての配線を第1配線の如く延在させ、アレイ基板上に設けられる入力用配線を介することなく、フレキシブル配線基板の配線と駆動用ICの入力用バンプとをACFを介して電気的に接続しようとすると、入力用バンプ間ピッチを広くとる必要があり、駆動用ICの大きさが大きくなってしまう。そして、このように駆動用ICの大きさを大きくしてしまうと、基板サイズを大きくする必要があり、液晶装置が大きくなってしまうという問題がある。特に、高解像度の液晶装置においては、例えば引出し配線の数も多くあり、引き出し配線、端子や駆動用ICなどが実装される張り出し部の面積を広くする必要が生じ、結果的に液晶装置全体が大きくなってしまう。これに対し、本実施形態においては、フレキシブル配線基板40の配線の一部のみ(第1配線42a)を延在させて、これをアレイ基板20上の入力用配線を介すことなく第1入力用バンプ32aと電気的に接続し、他の配線(第2配線42b)は従来と同様にアレイ基板20上の入力用配線25を介して第2入力用バンプ32bに電気的に接続している。これにより、第2配線42bに電気的に接続する入力用配線25を平面的に屈曲する形状とすることにより、駆動用ICの大きさを大きくすることなく、入力用バンプ間ピッチの狭い駆動用ICに対しても問題なくフレキシブル配線基板の配線と駆動用ICとの入力用バンプとを電気的に接続することができる。そして、アレイ基板20上に設けられる入力用配線25による配線抵抗による信号の減衰が顕著に表れる高速信号を、ACF51のみを介して第1入力用バンプ32aに電気的に接続するフレキシブル配線基板40の第1配線42aに入力することによって、減衰の少ない信号を駆動用IC30に対して入力することができる。また、アレイ基板20上に設けられる入力用配線25の配線抵抗による信号の減衰があまり問題とならない低速信号を、ACF50、基板上に設けられる入力用配線25及びACF51を介して電気的に第2入力用バンプ32bに接続するフレキシブル配線基板40の第2配線42bに入力する。これにより、第2配線と電気的に接続する入力用配線は、屈曲形状としても信号の減衰があまり問題とならないため、入力用配線を屈曲形状とすることにより基板サイズの小型化ひいては液晶装置の小型化を実現することができる。従って、信号の減衰を極力抑制し、かつ実装構造体の小型化を実現することができる。そして、このような実装構造体を有する液晶装置1は、フレキシブル配線基板40から入力される信号の減衰が抑制されているので、表示特性が良く、小型化が可能である。
【0060】
<電気光学装置の製造方法>
【0061】
次に、本実施形態における液晶装置の製造方法について図8を用いて説明する。
【0062】
図8(a)〜(d)は液晶装置の製造工程図である。図8において、左側には図7(a)に相当する断面図、右側には図7(b)に相当する断面図を図示している。
【0063】
まず、フレキシブル配線基板40、液晶パネル2及び駆動用IC30を用意する。
【0064】
例えば、フレキシブル配線基板40は次のように製造することができる。まず、銅がメッキされているベース基材を準備し、銅を所望の形状にパターニングして配線を形成する。その後、ベース基材の一部をエッチング等の方法により除去することにより、ベース基材から配線の一部が突出した形状を得る。その後、突出部を除く配線を含むベース基材上に保護層を塗布し、フレキシブル配線基板40を得る。
【0065】
次に、図8(a)に示すように、液晶パネル2の張り出し部20aと、後工程で液晶パネル2に実装されるフレキシブル配線基板40のベース基材41及び第1配線42aの突出部とが平面的に重なり合う領域に、導電性部材であるACF50を塗布する。このACF50は、入力用配線25において、アレイ基板20の端部側の一端部上に塗布される。この際、後工程で接着されるフレキシブル配線基板40の第1配線42aが位置する領域に塗布されるACF50には導電性は必要なく、この領域に塗布されるACF50は単にフレキシブル配線基板40と液晶パネル2との接着強度を高めるためだけのものである。従って、フレキシブル配線基板40の第1配線42aが位置する領域に塗布されるACF50の代わりに導電性のない接着材を塗布することも可能であるが、フレキシブル配線基板40の第2配線42bと入力用配線25とを電気的に接続するためにACF50の塗布工程は必要なため、この工程と同時に、フレキシブル配線基板40の第1配線42aが位置する領域にもACF50を塗布している。
【0066】
次に、図8(b)に示すように、フレキシブル配線基板40を保護層43側が液晶パネル2のアレイ基板20側に位置するように設け、フレキシブル配線基板40と液晶パネル2とを接着する。これにより、ACF50を介して入力用配線25と第2配線42bとは電気的に接続する。また、フレキシブル配線基板40の第1配線42aが設けられている領域では、保護層43及び第1配線42aと、とアレイ基板20とがACF50によって接着される。
【0067】
次に、図8(c)に示すように、第1配線42aのベース基材41より突出した部分の先端部、入力用配線25の他端部、及び接続配線26及び26´のうち出力用バンプと接続する側の一端部上に、ACF51を塗布する。
【0068】
その後、図8(d)に示すように、駆動用IC30を実装する。これにより、第1配線42aは、アレイ基板20上に設けられる入力用配線などを介することなく、ACF51のみを介して、第1入力用バンプ32aに電気的に接続する。第2配線42bは、ACF50、アレイ基板20上に設けられた入力用配線25、及びACF51を介して、第2入力用バンプ32bに電気的に接続する。また、出力用バンプ31は、ACF51を介して接続配線26及び26´に電気的に接続する。
【0069】
この後、フレキシブル配線基板40と回路基板70とを接続し、液晶パネル2に偏光板3を設け、液晶装置1が完成する。
【0070】
(第2実施形態)
【0071】
<電気光学装置の構成>
【0072】
図9は本発明の第2実施形態に係る電気光学装置としての液晶装置の概略斜視図である。
【0073】
本実施形態においては、第1実施形態と比較してフレキシブル配線基板の形状が異なるという点でのみ異なる。その他の同じ点については、同じ符号を付し、ここでは説明を省略し、異なる点について主に説明する。
【0074】
図9に示すように、液晶装置101は、電気光学パネルとしての液晶パネル2と、液晶パネル2を挟み込むように設けられた一対の偏光板3と、液晶パネル2に電気的に接続されたフレキシブル配線基板140と、液晶パネル2に実装された駆動用IC30と、フレキシブル配線基板140に接続された回路基板(図示せず)とを具備している。
【0075】
<配線基板の構成>
【0076】
次に、上述のフレキシブル配線基板140について図10を用いて説明する。
【0077】
図10は、図9のフレキシブル配線基板140の部分拡大図の斜視図である。図10においては、ベース基材141に設けられるスルーホール141eの図示は省略している。
【0078】
図10に示すように、フレキシブル配線基板140は、ポリイミドなどからなる可撓性基材である対向する第1面141aと第2面141bとを有するベース基材141と、ベース基材141の第1面141aに設けられた複数(ここでは6本)のCuからなる第1配線142a及び複数(ここでは8本)のCuからなる第2配線142bと、第1配線142aの一部と第2配線142bとを覆うようにベース基材141上に設けられたポリイミド、アクリル、エポキシなどからなる保護層143と、を有する。本実施形態においては、第1実施形態と同様に、第1配線142aは第2配線142bよりも長くなっており、その長い部分の一端部は、保護層143には覆われず、露出した状態となっている。そして、この第1配線142aの保護層143が覆われない一端部が、液晶装置101の状態で、半導体素子の入力用バンプに電気的に接続する。また、液晶装置101の状態では、フレキシブル配線基板140のベース基材141の一部領域と半導体素子30とは平面的に重なりあっている。第1実施形態におけるフレキシブル配線基板40は、第1配線42aの一部がベース基材41よりも突出した形状となっていたが、本実施形態におけるフレキシブル配線基板140では、第1配線42aの突出した部分にも対応してベース基材41が設けられている。これにより、第1実施形態におけるフレキシブル配線基板40と比較して、第1配線141aが折れにくく断線しにくくなり、フレキシブル配線基板40の機械的強度が向上する。また、このようなフレキシブル配線基板140が組み込まれた液晶装置101では、第1配線141aの断線による表示不良の発生が少ない。
【0079】
ベース基材141は、1つの大きい矩形状の本体部分141cと、この本体部分141cの1辺から突出した小さい矩形状の突出部141dとが組み合わさった平面形状を有している。本体部分141cの突出部141dが突出する辺と直交する辺にほぼ平行して、第1配線142a及び第2配線142bは設けられている。第1配線142aは、本体部分141c及び突出部141dに設けられ、第2配線142bは、本体部分141cに設けられている。
【0080】
<実装構造体の構成>
【0081】
次に、アレイ基板20、これに配置された駆動用IC30、及び駆動用ICに電気的に接続されたフレキシブル配線基板140とからなる実装構造体について、図11〜図13、図20(a)を用いて説明する。
【0082】
図11は、液晶装置101の張り出し部20aにおける、アレイ基板20、駆動用IC30及びフレキシブル配線基板140の接続状態を示す概略斜視図である。図11においては、図面を見やすくするため、フレキシブル配線基板140の保護層143の図示、駆動用IC30のバンプの図示、アレイ基板20上に設けられる接続配線26及び26´の図示、ベース基材141に設けられるスルーホール141eの図示は省略している。図12は図11に対応する平面図であり、ここでは駆動用IC30の出力用バンプに接続され、アレイ基板20上に設けられる接続配線26及び26´を図示している。図12においては、ベース基材141に設けられるスルーホール141eの図示、保護層143の図示、駆動用IC30のバンプの図示は省略している。図13(a)は図12の線D−D´で切断した断面図、図13(b)は図12の線E−E´で切断した断面図である。図13においては、保護層143、スルーホール141e及び駆動用IC30のバンプについても図示している。図20(a)は駆動用IC30の実装面側の平面図であって、バンプの配置を示すものである。
【0083】
図20(a)に示すように、駆動用IC30のアレイ基板側の面である実装面30aには、複数(ここでは20)の出力用バンプ31と、複数(ここでは14)の入力用バンプ32が、それぞれ一列づつ設けられている。入力用バンプ32は、6つの第1バンプとしての第1入力用バンプ32aと、8つの第2バンプとしての第2入力用バンプ32bとからなる。出力用バンプ31は、図12に示すアレイ基板20上に設けられた接続配線26及び26´と電気的に接続するものである。第1入力用バンプ32aは、図12に示すフレキシブル配線基板140の第1配線142aと電気的に接続するものである。第2入力用バンプ32bは、図12に示すアレイ基板20上に設けられた入力用配線25と電気的に接続するものである。
【0084】
図11、図12及び図13(a)に示すように、ベース基材141は、アレイ基板20と平面的に重なる重なり部150を有している。フレキシブル配線基板140の第1配線142aは、重なり部150のアレイ基板20側の第2面141bとは反対側の第1面141aに設けられ、一部が保護層143により覆われ、第1入力用バンプ32aと接続する部分は、露出した状態となっており、ベース基材141の一部領域と半導体素子30の第1入力用バンプ32aとは平面的に重なりあっている。フレキシブル配線基板140のベース基材141は、導電性接着材であるACF50を介してアレイ基板20と接着している。尚、第1配線142aが位置する領域においては、フレキシブル配線基板140とアレイ基板20との接着材として導電性は必要ないが、後述するように、製造上、ACFを用いた方が製造効率が良い。第1配線142aの端部は、駆動用IC30の第1入力用バンプ32aと導電性部材としてのACF51を介して電気的に接続されている。本実施形態においても、第1配線142aの長さを第2配線142bよりも長く延在させることによって、アレイ基板20上に設けられる入力用配線を介することなく、第1配線142aは、ACF51のみを介して、駆動用IC30の第1入力用バンプ32aと電気的に接続されている。また、第1配線142aは、アレイ基板20と平面的に重なる領域において曲がることなく直線的に形成されている。
【0085】
一方、図11、図12及び図13(b)に示すように、フレキシブル配線基板140の第2配線142bは、ベース基材141及び保護層143によりほぼ覆われた状態となっている。第2配線142bの端部は、ベース基材141に設けられたスルーホール141eを介して、ACF50によって、アレイ基板20上に設けられている入力用配線25の一端部と電気的に接続している。そして、この入力用配線25の他端部は、ACF51によって駆動用IC30の第2入力用バンプ32bと電気的に接続している。
【0086】
本実施形態においても、第1入力用バンプ32aの高さを、第2入力用バンプ32b及び出力用バンプ31の高さよりも低くなるように調整している。これは、それぞれのバンプにおいてベース基材に設けられる配線との接続構造が異なるためである。すなわち、第1配線142aとこれに電気的に接続する第1入力用バンプ32aとが接続する領域においてはベース基材141が位置し、入力用配線25が位置しない。これに対し、第2配線142bに電気的に接続する入力用配線25と第2入力用バンプ32bとが接続する領域、出力用バンプ31と接続配線26とが接続する領域においては、ベース基材141が位置せず、入力用配線25が位置している。そこで、第1実施形態と同様に、本実施形態においても、このような接続構造の違いを考慮して、バンプの高さを調整している。これにより、第1実施形態と同様に、製造効率よく、接続不良による表示不良のない電気光学装置を得ることができる。尚、本実施形態においては、第1配線142aの厚みとACF50の厚みとベース基材141の厚みとの和から接続配線26の厚みを引いた分だけ、第1入力用バンプ32aの高さと、第2入力用バンプ32b及び出力用バンプ31の高さとが異なる。
【0087】
また、本実施形態においては、ベース基材に突出部を設け、この突出部及び本体部分に第1配線を設け、第1配線を入力用配線を介することなく第1入力用バンプと電気的に接続し、突出部以外に第2配線を設け、第2配線を入力用配線を介して第2入力用バンプと電気的に接続している。これにより、高さを調整するバンプの数を少なくすることができる。すなわち、本実施形態においては、上述のように、第1入力用バンプの高さを、バンプとベース基材に設けられる配線との接続構造の違いを考慮して調整しているわけだが、ベース基材に設けられる全ての配線を入力用配線を介さずにバンプに接続する場合と比較して、バンプ高さを調整すべき第1入力用バンプの数が少なくなるので、調整が容易になる。
【0088】
第1実施形態と同様に、第1配線142aには、上述した高速信号であるデータ線側基準クロック信号やイネーブル信号などが供給される。また、第2配線142bには、低速信号であるデータ線駆動回路に供給されるスタート信号、走査線駆動回路に供給されるスタート信号、走査線駆動回路に供給されるクロック信号、グランド信号などが供給される。
【0089】
上述のように、フレキシブル配線基板140の第1配線142aは、アレイ基板20上に設けられた入力用配線を介することなく、直接第1入力用バンプ32aとACF51を介して電気的に接続するので、アレイ基板20上に設けられる入力用配線の配線抵抗による信号の減衰がない。従って、このような実装構造体を有する液晶装置101は、良好な表示特性を有する。また、第1配線に対して入力される信号においては、アレイ基板20上の入力用配線に起因するインピーダンスについては考慮する必要がないため、回路全体のインピーダンス整合を容易にかつ確実に取ることができる。
【0090】
更に、第1配線142aに高速信号が入力されるため、高速信号の減衰を抑制することができ、表示特性の良い液晶装置101を得ることができる。更に、この第1配線142aは前述のように直線的に形成されているので、第1配線142a自身の配線抵抗を極力小さくすることができ、駆動用IC30の第1入力用バンプ32aに対して、減衰が極力抑えられた信号を供給することができる。
【0091】
更に、第1実施形態と同様に、第1配線142aに対して高速信号が、第2配線142bに対して低速信号が入力されるので、信号の減衰が極力抑制され、かつ実装構造体の小型化を実現することができる。従って、フレキシブル配線基板から入力される信号の減衰が抑制されているので、表示特性の良い、小型化が可能な液晶装置101を得ることができる。
【0092】
<電気光学装置の製造方法>
【0093】
次に、本実施形態における液晶装置の製造方法について図14を用いて説明する。
【0094】
図14(a)〜(d)は液晶装置の製造工程図である。図14において、左側には図13(a)に相当する断面図、右側には図13(b)に相当する断面図を図示している。
【0095】
まず、既知の方法により、フレキシブル配線基板140、液晶パネル2及び駆動用IC30を用意する。
【0096】
次に、図14(a)に示すように、液晶パネル2の張り出し部20aと、後工程で液晶パネル2に接着するフレキシブル配線基板140のベース基材141とが平面的に重なり合う領域に、導電性部材であるACF50を塗布する。このACF50は、入力用配線25において、アレイ基板20の端部側の一端部上に塗布される。この際、後工程で接着されるフレキシブル配線基板140の第1配線142aが位置する領域に塗布されるACF50に導電性は必要なく、この領域に塗布されるACF50は単にフレキシブル配線基板140と液晶パネル2との接着強度を高めるためだけのものである。従って、フレキシブル配線基板140の第1配線142aが位置する領域に塗布されるACF50の代わりに導電性のない接着材を塗布することも可能であるが、フレキシブル配線基板140の第2配線142bと入力用配線25とを電気的に接続するために、ACF50の塗布工程は必要なため、この工程と同時に、フレキシブル配線基板140の第1配線142aが位置する領域にもACF50を塗布している。
【0097】
次に、図14(b)に示すように、フレキシブル配線基板140をベース基材141が液晶パネル2のアレイ基板20側に位置するように設け、フレキシブル配線基板140と液晶パネル2とを接着する。この際、ベース基材141に設けられているスルーホール141e内にACF50が入り込み、ACF50を介して入力用配線25と第2配線142bとは電気的に接続する。また、フレキシブル配線基板140の第1配線142aが設けられている領域では、ベース基材141とアレイ基板20とがACF50によって接着される。
【0098】
次に、図14(c)に示すように、第1配線142aの先端部、入力用配線25の他端部、及び接続配線26及び26´のうち出力用バンプと接続する側の一端部上に、ACF51を塗布する。
【0099】
その後、図14(d)に示すように、駆動用IC30を実装する。これにより、第1配線142aは、アレイ基板20上に設けられる入力用配線などを介することなく、ACF51のみを介して、第1入力用バンプ32aに電気的に接続する。第2配線142bは、ACF50、アレイ基板20上に設けられた入力用配線25、及びACF51を介して、第2入力用バンプ32bに電気的に接続する。また、出力用バンプ31は、ACF51を介して接続配線26及び26´に電気的に接続する。
【0100】
この後、フレキシブル配線基板140と回路基板とを接続し、液晶パネル2に偏光板3を設け、液晶装置101が完成する。
【0101】
(第3実施形態)
【0102】
<電気光学装置の構成>
【0103】
図9は本発明の第3実施形態に係る電気光学装置としての液晶装置の概略斜視図である。
【0104】
本実施形態においては、第1実施形態及び第2実施形態と比較してフレキシブル配線基板の構造が異なるという点でのみ異なる。その他の同じ点については、同じ符号を付し、ここでは説明を省略し、異なる点について主に説明する。尚、第2実施形態におけるフレキシブル配線基板と、第3実施形態におけるフレキシブル配線基板とは外形がほぼ同じため、第3実施形態に係る液晶装置の説明図として、第2実施形態の液晶装置の説明の際に挙げた図面と同じ図面を挙げている。
【0105】
図9に示すように、液晶装置201は、電気光学パネルとしての液晶パネル2と、液晶パネル2を挟み込むように設けられた一対の偏光板3と、液晶パネル2に電気的に接続されたフレキシブル配線基板240と、液晶パネル2に実装された駆動用IC130と、フレキシブル配線基板240に接続された回路基板(図示せず)とを具備している。
【0106】
<配線基板の構成>
【0107】
次に、上述のフレキシブル配線基板240について図15を用いて説明する。
【0108】
図15は、図9のフレキシブル配線基板240の部分拡大図の斜視図である。
【0109】
第1実施形態及び第2実施形態におけるフレキシブル配線基板においては、ベース基材の片面のみに配線が設けられていたが、第3実施形態におけるフレキシブル配線基板においては、ベース基材の両面それぞれに配線が設けられている。
【0110】
図15に示すように、フレキシブル配線基板240は、ポリイミドなどからなる可撓性基材である対向する第1面241aと第2面241bとを有するベース基材241と、ベース基材241の第1面241aに設けられた複数(ここでは4本)のCuからなる第1配線242aと、ベース基材241の第2面241bに設けられた複数(ここでは10本)のCuからなる第2配線242b及び242cと、第1配線242aの一部を含むベース基材241の第1面241aの一部を覆うように設けられたポリイミド、アクリル、エポキシなどからなる第1保護層243aと、第2配線242bの一部及び第2配線242cの一部を含むベース基材241の第2面241bの一部を覆うように設けられたポリイミド、アクリル、エポキシなどからなる第2保護層243bと、を有する。第1保護層243aは、第1配線242aの一端部が露出するように第1配線242aを覆って設けられており、この一端部が液晶装置201の状態で半導体素子の入力用バンプに電気的に接続する。また、液晶装置201の状態で、フレキシブル配線基板240のベース基材241の一部領域と半導体素子130とは平面的に重なりあっている。ベース基材241は、1つの大きい矩形状の本体部分241cと、この本体部分241cの1辺から突出した小さい矩形状の突出部241dとが組み合わさった平面形状を有している。本体部分241cの突出部241dが突出する辺と直交する辺にほぼ平行して第1配線242a、第2配線242b及び242cは設けられている。第1配線242a及び第2配線242cは、本体部分241c及び突出部241dに設けられ、第2配線242bは、本体部分241cに設けられている。また、突出部241dにおいて、第1配線242aは直線的に形成されている。第3実施形態におけるフレキシブル配線基板240では、第2配線は、第1配線242aと平面的にほぼ重なるように設けられた第2配線242cと、第1配線242aと平面的に重ならないように設けられた第2配線242bとがある。第1配線242aと第2配線242cとはベース基材241により電気的に絶縁されている。このように、ベース基材241の両面に配線を設けることにより、片面に配線を設ける場合と比較して、ベース基材サイズが同じであっても、より多くの配線を設けることが可能となる。
【0111】
<実装構造体の構成>
【0112】
次に、アレイ基板20、これに実装された駆動用IC130、及び駆動用ICに電気的に接続されたフレキシブル配線基板240とからなる実装構造体について、図16〜図18、図20(b)を用いて説明する。
【0113】
図16は、液晶装置201の張り出し部20aにおける、アレイ基板20、駆動用IC130及びフレキシブル配線基板240の接続状態を示す概略斜視図である。図16においては、図面を見やすくするため、フレキシブル配線基板240の保護層243a及び243bの図示、駆動用IC130のバンプの図示、アレイ基板20上に設けられる接続配線26及び26´の図示は省略している。図17は図16に対応する平面図であり、ここでは駆動用IC130の出力用バンプに接続される、アレイ基板20上に設けられる接続配線26及び26´を図示している。図17においては、保護層243a及び243b、駆動用IC130のバンプの図示は省略している。図18(a)は図17の線F−F´で切断した断面図、図18(b)は図17の線G−G´で切断した断面図である。図18においては、保護層243a及び243b、駆動用IC130のバンプを図示している。図20(b)は駆動用IC130の実装面側の平面図であって、バンプの配置を示すものである。
【0114】
図20(b)に示すように、駆動用IC130のアレイ基板20側の面である実装面130aには、複数(ここでは16)の出力用バンプ131と、複数(ここでは14)の入力用バンプ132とが設けられている。入力用バンプ132は、4つの第1バンプとしての第1入力用バンプ132aと、10の第2バンプとしての第2入力用バンプ132b及び132cとからなる。4つの第1入力用バンプ132a及び4つの第2入力用バンプ132cを挟み込むように、その両側に3つづつ第2入力用バンプ132bが配置されている。第1入力用バンプ132aと第2入力用バンプ132cとは千鳥状に設けられている。このように千鳥状に設けることにより、バンプ間距離を十分に保ちつつ多くのバンプを設けることができる。尚、ここでは、千鳥状に第1入力用バンプ132a及び第2入力用バンプ132cを配置したが、これに限定されるものでなく、例えば、2列に第1入力用バンプ132a及び第2入力用バンプ132cを配置しても良い。
【0115】
第2入力用バンプは、第1入力用バンプ132aに対応して設けられている132cと、第1入力用バンプ132aとは対応せずに設けられている132bとを有する。出力用バンプ131は、図17に示すアレイ基板20上に設けられた接続配線26及び26´と電気的に接続するものである。第1入力用バンプ132aは、図17に示すフレキシブル配線基板240の第1配線242aと電気的に接続するものである。第2入力用バンプ132bは、図17に示すアレイ基板20上に設けられた、第2配線242bと電気的に接続する入力用配線25と電気的に接続するものである。第2入力用バンプ132cは、図17に示すアレイ基板20上に設けられた第2配線242cと電気的に接続する入力用配線25と電気的に接続するものである。
【0116】
図16、図17及び図18(a)に示すように、ベース基材241は、アレイ基板20と平面的に重なる重なり部250を有している。そして、フレキシブル配線基板240の第1配線242aは、重なり部250のアレイ基板20側の第2面241bとは反対側の第1面241a上に配置され、一部が第1保護層243aにより覆われ、第1入力用バンプ132aと接続する部分は、露出した状態となっている。第1配線242aの一端部は、駆動用IC130の第1入力用バンプ132aと導電性部材としてのACF51を介して電気的に接続されている。第1配線242aの長さを第2配線242bよりも長く延在させ、かつ第1配線242aが第1入力用バンプ132a側に露出して位置するようにフレキシブル配線基板240を設けることによって、アレイ基板20上に設けられる入力用配線を介することなく、第1配線242aは、ACF51のみを介して、駆動用IC30の第1入力用バンプ132aと電気的に接続される。第1配線242aは、アレイ基板20と平面的に重なり合う領域において曲がることなく直線的に形成されている。また、フレキシブル配線基板240の第2配線242cは、ベース基材241の第2面241b上に配置され、その一部が第2保護層243bにより覆われ、入力用配線25と接続する部分が露出した状態となっている。第2配線242cの一端部は、ACF50によって、アレイ基板20上に設けられている入力用配線25の一端部と電気的に接続している。そして、この入力用配線25の他端部は、ACF51によって駆動用IC130の第2入力用バンプ132cと電気的に接続している。フレキシブル配線基板240の第2配線242cの一部は、接着材であるACF50を介してアレイ基板20と接着している。尚、第2配線242cとアレイ基板20との接着に導電性は必要ないが、後述するように、製造上、ACFを用いた方が製造効率が良い。フレキシブル配線基板240のベース基材241の一部領域と半導体素子130の第1入力用バンプ132aとは平面的に重なりあっている。
【0117】
一方、図16、図17及び図18(b)に示すように、フレキシブル配線基板240の第2配線242bは、ベース基材241の第2面241b上に配置され、その一部が第2保護層243bにより覆われ、入力用配線25と接続する部分が露出した状態となっている。第2配線242bの一端部は、ACF50によって、アレイ基板20上に設けられている入力用配線25の一端部と電気的に接続している。そして、この入力用配線25の他端部は、ACF51によって駆動用IC130の第2入力用バンプ132bと電気的に接続している。
【0118】
ここでは、第1入力用バンプ132aの高さを、第2入力用バンプ132b及び132c、そして出力用バンプ31の高さよりも、低くなるように調整している。これは、それぞれのバンプにおいてベース基材に設けられる配線との接続構造が異なるためである。すなわち、第1配線242aとこれに電気的に接続する第1入力用バンプ132aとが接続する領域においては、第1配線242a、ベース基材241及び第2配線242cが位置する。これに対し、第2配線242b及び242cに電気的に接続する入力用配線25と第2入力用バンプ132b及び132cとが接続する領域、接続配線26と出力用バンプ131とが接続する領域においては、第1配線242a、ベース基材241及び第2配線242cが位置しない。そこで、第1実施形態と同様に、本実施形態においても、このような接続構造の違いを考慮して、バンプの高さを調整している。これにより、第1実施形態と同様に、製造効率よく、接続不良による表示不良のない電気光学装置を得ることができる。尚、本実施形態においては、第1配線242a、ベース基材241及び第2配線242cそれぞれの厚みの和の分だけ、第1入力用バンプ132aの高さと、第2入力用バンプ132b及132c、そして出力用バンプ131の高さとが異なる。
【0119】
また、本実施形態においては、ベース基材に設ける配線のうち一部の配線(第1配線)を入力用配線を介さずに第1入力用バンプに接続し、他の配線(第2配線)を入力用配線を介して第2入力用バンプに接続している。これにより、高さを調整するバンプの数を少なくすることができる。すなわち、本実施形態においては、上述のように、第1入力用バンプの高さを、バンプとベース基材に設けられる配線との接続構造の違いを考慮して調整しているわけだが、ベース基材に設けられる全ての配線を入力用配線を介さずにバンプに接続する場合と比較して、バンプ高さを調整すべき第1入力用バンプの数が少なくなるので、調整が容易になる。
【0120】
第1配線242aには、上述した高速信号であるデータ線側基準クロック信号やイネーブル信号などが供給される。また、第2配線242b及び242cには、低速信号であるデータ線駆動回路に供給されるスタート信号、走査線駆動回路に供給されるスタート信号、走査線駆動回路に供給されるクロック信号、グランド信号などが供給される。尚、グランド信号が入力される第2配線は、ベース基材241のアレイ基板側241bに設けることにより、インピーダンス整合に有効である。
【0121】
上述のように、フレキシブル配線基板240の第1配線242aは、アレイ基板20上に設けられた配線を介することなく、直接第1入力用バンプ132aとACF51を介して電気的に接続するので、アレイ基板20上に設けられる入力用配線の配線抵抗による信号の減衰がない。従って、このような実装構造体を有する液晶装置201は、良好な表示特性を有する。また、第1配線242aに対して入力される信号においては、アレイ基板20上の入力用配線に起因するインピーダンスについては考慮する必要がないため、回路全体のインピーダンス整合を容易にかつ確実に取ることができる。また、フレキシブル配線基板240の第2配線242cと電気的に接続する入力用配線25は、第2配線242bと電気的に接続する入力用配線25と比較して、その長さを短いので、アレイ基板20上における配線抵抗による影響が少なく、信号の減衰が少ない。
【0122】
更に、第1配線242aに高速信号が入力されるため、高速信号の減衰を抑制することができ、表示特性の良い液晶装置1を得ることができる。更に、この第1配線242aは前述のように直線的に形成されているので、第1配線242a自身の配線抵抗を極力小さくすることができ、駆動用IC130の第1入力用バンプ132aに対して、減衰が極力抑えられた信号を供給することができる。
【0123】
更に、第1実施形態と同様に、第1配線242aに対して高速信号が、第2配線242bに対して低速信号が入力されるので、信号の減衰を極力抑制し、かつ実装構造体の小型化を実現することができる。従って、フレキシブル配線基板から入力される信号の減衰が抑制されているので、表示特性の良い、小型化が可能な液晶装置201を得ることができる。
【0124】
<電気光学装置の製造方法>
【0125】
次に、本実施形態における液晶装置の製造方法について図19を用いて説明する。
【0126】
図19(a)〜(d)は液晶装置の製造工程図である。図19において、左側には図18(a)に相当する断面図、右側には図18(b)に相当する断面図を図示している。
【0127】
まず、既知の方法により、フレキシブル配線基板240、液晶パネル2及び駆動用IC130を用意する。
【0128】
次に、図19(a)に示すように、液晶パネル2の張り出し部20aと、後工程で液晶パネル2に接着するフレキシブル配線基板240とが平面的に重なり合う領域に、導電性接着部材であるACF50を塗布する。このACF50は、入力用配線25において、アレイ基板20の端部側の一端部上、及び第2配線242bとアレイ基板20とが平面的に重なる領域における第2配線242bの入力用配線25と電気的に接続する一端部とは異なる他端部上に塗布される。
【0129】
次に、図19(b)に示すように、フレキシブル配線基板240を第2保護層243bが液晶パネル2のアレイ基板20側に位置するように設け、フレキシブル配線基板240と液晶パネル2とを接着する。この際、ACF50を介して入力用配線25と第2配線242bとは電気的に接続する。また、第2配線242cと入力用配線25とはACF50を介して電気的に接続する。
【0130】
次に、図19(c)に示すように、第1配線242aの先端部、入力用配線25の他端部、及び接続配線26及び26´のうち出力用バンプと接続する側の一端部上に、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電膜)51を塗布する。
【0131】
その後、図19(d)に示すように、駆動用IC130を実装する。これにより、第1配線242aは、アレイ基板20上に設けられる入力用配線を介することなく、ACF51のみを介して、第1入力用バンプ132aに電気的に接続する。第2配線242bは、ACF50、アレイ基板20上に設けられた入力用配線25、及びACF51を介して、第2入力用バンプ132bに電気的に接続する。第2配線242cは、ACF50、アレイ基板20上に設けられた入力用配線25、及びACF51を介して、第2入力用バンプ132cに電気的に接続する。また、出力用バンプ31は、ACF51を介して接続配線26及び26´に電気的に接続する。
【0132】
この後、フレキシブル配線基板240と回路基板とを接続し、液晶パネル2に偏光板3を設け、液晶装置201が完成する。
【0133】
上述の各実施形態のフレキシブル配線基板において、平面的にみて、第1配線を挟み込むように、第1配線の両脇に第2配線を設けていたが、これに限定されるものではない。例えば、図21に示すように、第1配線の片側にのみ第2配線が位置するようにしてもよい。
【0134】
図21は、第2実施形態におけるフレキシブル配線基板に対応する変形例を示す斜視図である。ここでは、第2実施形態におけるフレキシブル配線基板の変形例を図示したが、第1実施形態及び第3実施形態に示すフレキシブル配線基板についても同様に第1配線及び第2配線の配置を変えることができるのは言うまでもない。また、図21においては、ベース基材341に設けられるスルーホールの図示を省略している。
【0135】
図21に示すように、フレキシブル配線基板340は、ポリイミドなどからなる可撓性基材であるベース基材341と、ベース基材341の一方の面に設けられた複数(ここでは6本)のCuからなる第1配線342a及び複数(ここでは8本)のCuからなる第2配線342bと、第1配線342aの一部と第2配線342bとを覆うようにベース基材341上に設けられた保護層343と、を有する。複数の第1配線342aに隣り合って、その片側に複数の第2配線342bが設けられている。第1配線342aは第2配線342bよりも長くなっており、その長い部分の一端部は、保護層343に覆われず、露出した状態となっている。ベース基材341は、1つの大きい矩形と、この矩形の1辺から突出した小さい矩形とが、それぞれの一辺が同一直線上に位置するように組み合わさった平面形状を有している。大きい矩形の小さい矩形が突出する辺と直交する辺にほぼ平行して、第1配線342a及び第2配線342bは設けられており、第1配線342aのうち第2配線342bよりも長く突出した部分が小さい矩形部分に設けられている。
【0136】
(電子機器)
【0137】
次に、上述した液晶装置1(101,201)を備えた電子機器について説明する。
【0138】
図22は本実施形態に係る電子機器の表示制御系の全体構成を示す概略構成図である。
【0139】
電子機器300は、表示制御系として例えば図22に示すように液晶パネル2及び表示制御回路390などを備え、その表示制御回路390は表示情報出力源391、表示情報処理回路392、電源回路393及びタイミングジェネレータ394などを有する。
【0140】
また、液晶パネル2上は、その表示領域Gを駆動する駆動回路361を有する。
【0141】
駆動回路361は上述した液晶装置1の駆動用IC33に相当し、制御回路390は回路基板60に相当する。
【0142】
表示情報出力源391は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などからなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスクなどからなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備えている。更に表示情報出力源391は、タイミングジェネレータ394によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの形で表示情報を表示情報処理回路392に供給するように構成されている。
【0143】
また、表示情報処理回路392はシリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路などの周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路361へ供給する。駆動回路361は、走査線駆動回路、データ線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路393は、上述した各構成要素に夫々所定の電圧を供給する。
【0144】
このような電子機器300は、信号の減衰が極力抑えられているため、良好な表示画面を有する。
【0145】
具体的な電子機器としては、携帯電話機やパーソナルコンピュータなどの他に液晶装置が搭載されたタッチパネル、プロジェクタ、液晶テレビやビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、上述した例えば液晶装置1(101,201)が適用可能なのは言うまでもない。
【0146】
なお、本発明の実装構造体、電気光学装置及び電子機器は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0147】
例えば、上述した実装構造体においては、電気光学パネルとしての液晶パネルとフレキシブル配線基板との接続構造を例にあげて説明したが、電気光学パネルとフレキシブル配線基板との間を接続する仲介基板を設ける場合にも適用できる。この場合、仲介基板またはフレキシブル配線基板が、本発明における第1配線及び第2配線が設けられるベース基材に相当する。また、電気光学パネルと基板との接続に限らず、電気光学パネルを含まない2枚の基板との接続にも本発明を適用することができる。 また、例えば、上述した電気光学装置はいずれも液晶パネルを有する液晶装置であるが、無機或は有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、電子放出素子を用いた装置(Field Emission Display及びSurface−Conduction Electron−Emitter Display等)などの各種電気光学装置であってもよい。
【0148】
また、例えば、上述の実施形態ではTFTをスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス型液晶装置について説明したが、他のスイッチング素子を用いた液晶装置、例えば薄膜ダイオード素子を用いたアクティブマトリクス型の液晶装置であってもよい。また、パッシブ型液晶装置であってもよい。
【0149】
また、上述の実施形態では、ベース基材に設けられる配線のうち、高速信号が入力される一部の配線(第1配線)が基板上の入力用配線を介さずに入力用バンプに電気的に接続し、他の配線(第2配線)が基板上の入力用配線を介して入力用バンプに電気的に接続していた。このように、高速信号が入力される配線のみを入力用配線を介さずに入力用バンプに電気的に接続することが好ましいが、ベース基材に設けられる全ての配線を入力用配線を介さずに入力用バンプに電気的に接続することが可能であれば、全ての配線を入力用配線を介さずに入力用バンプに電気的に接続してもよい。特に、上述の第3実施形態のごとく、ベース基材の両面に配線を設ける構造であれば、全ての配線を基板上の入力用配線を介さずに接続するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】第1実施形態に係る液晶装置の概略斜視図。
【図2】図1の線A−A´で切断した液晶装置の概略断面図。
【図3】第1実施形態に係る液晶装置の概略回路構成図。
【図4】第1実施形態に係るフレキシブル配線基板の部分拡大図であり概略斜視図。
【図5】第1実施形態に係る液晶装置の部分概略斜視図。
【図6】図5に対応する平面図。
【図7】図6の線B−B´、C−C´でそれぞれ切断した液晶装置の部分断面図。
【図8】第1実施形態に係る液晶装置の製造工程図。
【図9】第2実施形態及び第3実施形態に係る液晶装置の概略斜視図。
【図10】第2実施形態に係るフレキシブル配線基板の部分拡大図であり概略斜視図。
【図11】第2実施形態に係る液晶装置の部分概略斜視図。
【図12】図11に対応する平面図。
【図13】図12の線D−D´、E−E´で各々切断した液晶装置の部分断面図。
【図14】第2実施形態に係る液晶装置の製造工程図。
【図15】第3実施形態に係るフレキシブル配線基板の部分拡大図であり概略斜視図。
【図16】第3実施形態に係る液晶装置の部分概略斜視図。
【図17】図16に対応する平面図。
【図18】図17の線F−F´、G−G´でそれぞれ切断した液晶装置の部分断面図。
【図19】第3実施形態に係る液晶装置の製造工程図。
【図20】駆動用ICの実装面の概略平面図。
【図21】フレキシブル配線基板の変形例を示す部分拡大図であり、概略斜視図。
【図22】実施形態に係る電子機器の表示制御系の全体構成を示す概略構成図。
【符号の説明】
【0151】
1、101、201 液晶装置、 20 アレイ基板、 25 入力用配線、 26、26´ 出力用配線、 30、130 駆動用IC、 30a、130a 駆動用ICの実装面、 31、131 出力用バンプ、 32a、132a 第1入力用バンプ、 32b、132b、132c 第2入力用バンプ、 41、141、241、341 ベース基材、 42a、142a、242a、342a 第1配線、 42a´ 突出部、 42b、142b、242b、242c、342c 第2配線、 51 ACF、 60 液晶、 79 グランド信号、 141a、241a 第1面、 141b、241b 第2面、 141c、241c 本体部分、 141d、241d 突出部、 150、250 重なり部、 300 電子機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学物質を保持する基板と、
前記基板上に設けられた基板側第1配線及び基板側第2配線と、
前記基板上に配置された半導体素子と、
前記半導体素子の前記基板側の面に設けられた第1入力用バンプ及び第2入力用バンプと、
前記半導体素子の前記基板側の面に設けられ、前記基板側第1配線と接続する出力用バンプと、
前記基板上に実装されたベース基材と、
前記ベース基材に設けられ、前記第1入力用バンプと電気的に接続する第1配線と、
前記ベース基材に設けられ、前記基板側第2配線を介して前記第2入力用バンプと電気的に接続する第2配線と
を具備することを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記第1配線は、前記ベース基材から突出している突出部を有し、当該突出部で前記第1入力用バンプと電気的に接続していることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記ベース基材は、前記基板と平面的に重なる重なり部を有し、
前記第1配線は、前記重なり部の前記基板側とは反対側に設けられ、前記重なり部上で前記第1入力用バンプと電気的に接続していることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記第2配線は、前記重なり部の前記基板側に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記第1配線には高速信号が入力されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記第1入力用バンプは、前記第2入力用バンプよりも高さが低いことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記第1配線は、少なくとも前記基板と平面的に重なる部分において直線的に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記第2配線にはグランド信号が入力されることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の電気光学装置。
【請求項9】
前記ベース基材は、本体部分から突出した突出部を有し、
前記第1配線は、前記突出部に設けられていることを特徴とする請求項3ないし請求項8のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項10】
電気光学物質を保持する基板と、
前記基板上に設けられた基板側配線と、
前記基板上に配置された半導体素子と、
前記半導体素子の前記基板側の面に設けられた入力用バンプと、
前記半導体素子の前記基板側の面に設けられ、前記基板側配線と接続する出力用バンプと、
前記基板上に実装されたベース基材と、
前記ベース基材に設けられ、前記入力用バンプと電気的に接続する配線とを備え、
前記ベース基材は、前記基板と平面的に重なる重なり部を有し、
前記配線は、前記重なり部の前記基板側とは反対側に設けられ、前記重なり部上で前記入力用バンプと接続されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項11】
基板と、
前記基板上に設けられた基板側配線と、
前記基板上に配置された半導体素子と、
前記半導体素子の前記基板側の面に設けられた入力用バンプと、
前記半導体素子の前記基板側の面に設けられ、前記基板側配線と接続する出力用バンプと、
前記基板上に実装されたベース基材と、
前記ベース基材に設けられ、前記入力用バンプと電気的に接続する配線とを備え、
前記ベース基材は、前記基板と平面的に重なる重なり部を有し、
前記配線は、前記重なり部の前記基板側とは反対側に設けられ、前記重なり部上で前記入力用バンプと接続されていることを特徴とする実装構造体。
【請求項12】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−30368(P2006−30368A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−205930(P2004−205930)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】