説明

電気自動車用2次電池の安全スイッチ及びこれを用いた電気自動車用2次電池の充放電システム

本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチは、少なくとも二つの2次電池が電気的に接続されて構成されたものであって、何れか一つの2次電池10の一面に取り付けられた切断体112が備えられる切断部材110;及び、前記切断部材110と向い合う他の2次電池20の一面に取り付けられ、スウェリング現象による前記2次電池の膨脹時に前記切断部材110の切断体112が接近し、前記接近する切断体112によって切断されて前記2次電池の電気的接続を遮断する被切断体123が備えられる被切断部材120;を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気自動車用2次電池の安全スイッチ及びこれを用いた電気自動車用2次電池の充放電システムに関し、より詳細には、電気自動車用2次電池の使用において、過充電、熱露出、短絡及び逆接続など、2次電池の非正常的な使用状態によって2次電池が膨脹するスウェリング(swelling)現象により、前記2次電池が膨脹したり2次電池回路に過度な短絡電流が流れる場合、前記2次電池の外部に取り付けられた電気自動車用2次電池のスイッチが作動して前記2次電池と電気自動車の駆動モーターの接続を遮断することにより、2次電池を保護する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
通常的に2次電池は再充電及び大容量化が可能なものであり、代表的なものとしてニッケルカドミウム、ニッケル水素及びリチウムイオン電池などがある。
【0003】
このうち前記リチウムイオン電池は、長い寿命、高用量などの優れた特性によって次世代の動力源として注目されているが、過充電及び熱露出による非正常的な使用環境に露出される場合、電池内部に電気化学的な作用によるガスが発生して電池内圧が上昇するという問題点がある。
【0004】
前記リチウムイオン電池の内圧上昇によって電池が膨脹し、特に、過充電などの非正常的な使用時間が持続する場合、電解液や活物質が一部分解されて電池内部圧力及び温度が急上昇することにより、爆発や火事を引き起こす危険がある。
【0005】
また、前記リチウムイオン電池は短絡及び逆接続による非正常的な使用環境に露出される場合、前記リチウムイオン電池の主回路に過度な短絡電流が流れて、前記リチウムイオン電池内部に過度な電気化学的反応または短絡現象が発生し、前記リチウムイオン電池の爆発や火事を引き起こす危険がある。
【0006】
上述の問題点を解決するために、前記2次電池の安全性を検証するための過充電、熱露出、短絡、逆接続などの多様な熱的、電気的な安全性試験を実施するようになる。
【0007】
この際、前記安全性試験時に熱的及び電気的安全性試験環境で電池の発煙、発火及び爆発があってはならない。
【0008】
一方、前記2次電池の安全性を改善しようとする試みが今まで非常に多様に行われており、電池ケースの破裂部を通じて前記2次電池内部で発生したガスを排出したり電池内部に破裂ディスクを用いて電池の主回路を直接遮断する方法が開発されている。
【0009】
この場合、過充電などの状況でガスが発生して内圧が設計値を上回る場合、密封部が破裂したり電池の電源が遮断される形態で内圧解消及び安全性を確保するようになるが、破裂時に発生したスパークが点火源として作用し、爆発及び発火の原因となる問題点がある。
【0010】
上述のような問題点を解決するためにスイッチを用いる2次電池の保護装置が台頭している。
【0011】
図1は従来技術である韓国特許出願第10−2006−0041576号(発明の名称:二次電池保護回路及びこれを備えた二次電池、出願日:2006.05.09)の代表図面である。
【0012】
図1に図示されたように、従来技術はバイメタルBM1と抵抗R1で構成される。
【0013】
前記バイメタルBM1の三つの端子のうち一つは2次電池V1の正(+)極と接続され、他の一つは未図示された外部電極の正(+)極と接続され、残りの一つは抵抗R1の一端と接続される。
【0014】
前記抵抗R1の他端は前記2次電池V1の負(−)極と接続される。そして、前記2次電池V1及び外部電極の負(−)極は互いに接続される。
【0015】
ここで、前記抵抗R1は前記バイメタルBM1に直接接続されたり導線を介して接続されることができる。
【0016】
上述の構成のような従来技術の動作を説明すると次の通りである。
【0017】
前記バイメタルBM1は常温時には前記2次電池V1の正(+)極及び外部電極の正(+)極を接続し、高温時には前記抵抗R1を通じて前記2次電池V1の正(+)極及び電極の負(−)極を接続する。
【0018】
次に、前記高温時には前記2次電池V1が短絡されて前記外部電極からの電流供給が遮断されると同時に、前記バイメタルBM1及び抵抗R1を通じて放電がなされる。
【0019】
上述のような構成及び動作を有する従来技術は、温度によってスイッチング動作を制御することにより2次電池を保護するものであるが、上述のような温度によってスイッチング動作をする高価のバイメタル素子を用いなければならないという問題点がある。
【0020】
また、温度によって作動するバイメタル素子の精緻な制御が困難であり、前記高温の状態でスイッチング動作が行われなかった時は前記2次電池がそのまま危険に露出されるという問題点がある。
【0021】
また、従来技術は過充電に対する2次電池の保護に対しては一部分前記2次電池を保護することができるが、短絡及び逆接続などの2次電池の誤作動及び誤使用に対する対処方案が設けられていないという問題点がある。
【0022】
また、従来技術は過充電などによる電池内部の化学的変化によって引き起こされる膨脹現象と短絡による過多な短絡電流を同時に解決することができる方法が確立されていないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は上述のような問題点を解決するために導き出されたものであり、本発明は電気自動車用2次電池の使用時に過充電及び熱露出の状況で前記電気自動車用2次電池の内圧の上昇によって発生する前記電気自動車用2次電池の膨脹現象による前記電気自動車用2次電池の破裂、有害ガスの排出による爆発及び火事を防止することができる電気自動車用2次電池の安全スイッチを提供することをその目的とする。
【0024】
また、前記電気自動車用2次電池の使用時に短絡及び逆接続の状況で発生する過度な短絡電流による前記電気自動車用2次電池の破裂、有害ガス排出による爆発及び火事を防止することができる電気自動車用2次電池の安全スイッチを提供することをその目的とする。
【0025】
また、前記電気自動車用2次電池の安全スイッチを用いて、電気自動車用2次電池の充放電時に前記電気自動車用2次電池が過充電、熱露出、短絡及び逆接続などの非正常的な動作によって爆発することを防止するための電気自動車用2次電池の安全スイッチを用いた電気自動車用2次電池の充放電システムを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上述の目的を果たすための本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチは、少なくとも二つの2次電池が電気的に接続されて構成される電気自動車用2次電池の何れか一つの2次電池10の一面に取り付けられ、切断体112が備えられる切断部材110;及び前記切断部材110と向い合う他の2次電池20の一面に取り付けられ、スウェリング現象による前記2次電池の膨脹時に前記切断部材110の切断体112が接近し、前記接近する切断体112によって切断されて前記2次電池の電気的接続を遮断する被切断体123が備えられる被切断部材120;を含んで構成されることを特徴とする。
【0027】
ここで、前記切断部材110は、前記何れか一つの2次電池10に取り付けられた切断体支持部111及び前記切断体支持部111から外側方向に突出され、端部が刃113からなる切断体112を含んで構成されることを特徴とする。
【0028】
また、前記被切断部材120は、前記他の2次電池20に取り付けられ、前記切断体112が挿入される切断体挿入溝122が備えられる被切断体支持部121及び前記被切断体支持部121の前面に積層されて板状の中央に前記切断体112によって切断部124が切断される被切断体123を含んで構成されることを特徴とする。
【0029】
この際、前記被切断体123は前記他の2次電池20に接続されて、短絡電流が発生すると融断されるヒューズ構造からなることを特徴とする。
【0030】
また、前記被切断体123は切断及び融断が容易であるように複数個のホール125またはノッチが形成されていることを特徴とする。
【0031】
一方、前記切断部材110及び被切断部材120には難燃性絶縁物が塗布されていることを特徴とする。
【0032】
また、前記切断部材110及び被切断部材120は、前記被切断体123の融断時に発生する熱及びスパークを吸収する物質によって保護されることを特徴とする。
【0033】
上述の電気自動車用2次電池の安全スイッチを用いた電気自動車用2次電池充電システムは、電気自動車に電源を供給する少なくとも二つの2次電池201が積層されて構成される電気自動車用2次電池200;前記電気自動車用2次電池200によって発生する電力が充電される充電部220;前記電気自動車用2次電池200から電力の伝達を受けて動力を発生する駆動モーター240;前記駆動モーター240の速度及び方向を制御するインバーター部230;前記電気自動車用2次電池200と駆動モーター240の接続を制御するバッテリーリレー部210;及び前記電気自動車用2次電池200を構成する2次電池の間に少なくとも一つ備えられ、前記電気自動車用2次電池200のスウェリング現象による変位によって前記2次電池の電気的接続の遮断作動を制御する電気自動車用2次電池の安全スイッチ100;を含んで構成されることを特徴とする。
【0034】
ここで、前記電気自動車用2次電池の安全スイッチ100は、前記電気自動車用2次電池200に変位が発生すると作動し、前記電気自動車用2次電池200と前記駆動モーター240の回路接続を遮断することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】従来の2次電池安全装置の断面図である。
【図2】2次電池の膨脹現象の概念図である。
【図3】本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの切断部材を示した側面図である。
【図4】(a)は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの被切断部材を示した側面図であり、(b)は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの被切断部材の正面図である。
【図5】本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの側面図である。
【図6】(a)は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの正常状態を示す状態図であり、(b)は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの動作状態を示す状態図である。
【図7】本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの被切断部材が2次電池に取り付けられた状態を示す概念図である。
【図8】本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチが電気自動車用モーターと充電制御回路に接続された状態を示す概念図である。
【符号の説明】
【0036】
10 何れか一つの2次電池
20 他の2次電池
21 正極
22 負極
30 第1接続線
40 第2接続線
100 電気自動車用2次電池の安全スイッチ
110 切断部材
111 切断体支持部
112 切断体
113 刃
120 被切断部材
121 被切断体支持部
122 切断体挿入溝
123 被切断体
124 被切断体の切断部
125 ホール
200 電気自動車用2次電池
201 2次電池
210 バッテリーリレー部
220 充電部
230 インバーター部
240 駆動モーター
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付した図面を参照して本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチ及びこれを用いた電気自動車用2次電池の充放電システムを詳細に説明する。次に紹介される図面は当業者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするために例として提供されるものである。従って、本発明は以下提示される図面に限定されず、他の形態に具体化されることもできる。また、明細書全体における同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
【0038】
この際、用いられる技術用語及び科学用語において他の定義がなければ、この発明が属する技術分野にて通常の知識を有した者が通常的に理解している意味を有し、下記の説明及び添付図面で本発明の要旨を不必要にぼかす可能性がある公知機能及び構成に対する説明は省略する。
【0039】
図2は2次電池の膨脹現象の概念図であり、図3は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの切断部材を示した側面図であり、図4の(a)は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの被切断部材を示した側面図であり、図4の(b)は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの被切断部材の正面図であり、図5は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの側面図であり、図6の(a)は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの正常状態を示す状態図であり、図6の(b)は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの動作状態を示す状態図であり、図7は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチの被切断部材が2次電池に取り付けられた状態を示す概念図であり、図8は本発明の電気自動車用2次電池の安全スイッチが電気自動車用モーターと充電制御回路に接続された状態を示す概念図である。
【0040】
まず、図2を参照して2次電池10の膨脹現象に対して説明すると次の通りである。
【0041】
図2の(a)は2次電池10の正面図を図示したものであり、図2の(b)は前記2次電池10の側面を図示したものであり、図2の(c)は前記2次電池10が過充電、短絡、逆接続などの誤作動によりスウェリング現象が発生して、前記2次電池10が膨脹した状態を図示したものである。
【0042】
前記2次電池10は密閉構造でなされる。前記密閉構造の特性上、前記2次電池10が過充電、短絡、逆接続、熱露出などの過度な状態に置かれると、前記2次電池10の内部にガスが発生して前記2次電池10が膨脹し、膨脹が持続されると前記2次電池10は内部の電解液など化学物質が流出されたり、その程度が深刻な場合は発火及び爆発が発生する可能性がある。
【0043】
次に、上述の2次電池10の膨脹現象を防止するための本発明による電気自動車用2次電池の安全スイッチ100に対して図3から図5を参照して説明すると次の通りである。
【0044】
図3から図5に図示されたように、電気自動車用2次電池の安全スイッチ100は、切断体112を備える切断部材110及び前記切断部材110の切断体112によって切断される被切断体123が備えられる被切断部材120;を含んで構成される。
【0045】
ここで、前記切断部材110は切断体支持部111及び前記切断体支持部111から外側方向に突出されて端部が刃113からなる切断体112を含んで構成される。
【0046】
また、前記被切断部材120は前記他の2次電池20に取り付けられて、前記切断体112が挿入される切断体挿入溝122が備えられる被切断体支持部121及び前記被切断体支持部121の前面に積層されて板状の中央に前記切断体112によって切断部124が切断される被切断体123を含んで構成される。
【0047】
この際、前記被切断体123は、前記切断体112と幅が同一に備えられて、切断または融断が容易であるように複数個のホール125またはノッチが形成されて、前記ホール125は菱形の形態であることが好ましい。
【0048】
また、前記被切断体123は融断が容易であるように融点が低い物質からなることが好ましい。
【0049】
次に、上述の構成を有する電気自動車用2次電池の安全スイッチ100は、少なくとも二つの2次電池201が電気的に接続されて構成される電気自動車用2次電池200の間に設けられ、電気自動車用2次電池の安全装置として用いられる。
【0050】
図6から図7を参照して、前記電気自動車用2次電池の安全スイッチ100が2次電池の間に挿入された状態及び作動に対して説明する。
【0051】
図6の(a)に図示されたように、前記電気自動車用2次電池の安全スイッチ100の切断部材110は、何れか一つの2次電池10の一面に取り付けられた前記被切断部材120は前記切断部材110と向い合う他の2次電池20の一面に取り付けられている。
【0052】
この際、前記何れか一つの2次電池10及び他の2次電池20は、少なくとも二つの2次電池が積層される電気自動車用2次電池200のうち二つの2次電池に適用された例に対するものである。
【0053】
次に、図7に図示されたように、前記被切断部材120は、前記被切断体123の上部が前記何れか一つの2次電池20の正極21と第1接続線30によって接続され、前記被切断体123の下部が前記他の2次電池20の負極22と第2接続線40によって接続される。
【0054】
次に、前記何れか一つの2次電池10及び他の2次電池20の過充電、熱露出、短絡及び逆接続の状況によるスウェリング現象によって膨脹が発生すると、前記電気自動車用2次電池の安全スイッチ100が作動する。
【0055】
図6の(b)に図示されたように、前記スウェリング現象によって膨脹される何れか一つの2次電池10及び他の2次電池20によって前記切断部材110及び被切断部材120は接近するようになる。
【0056】
次に、前記切断部材110及び被切断部材120の接近により、前記切断部材110に備えられている刃113が備えられた切断体112が、前記被切断部材120の被切断体123の切断部124を切断し、前記切断体挿入溝122に挿入される。
【0057】
次に、前記切断部124の切断により前記何れか一つの2次電池10と他の2次電池20は電気的な接続が遮断されて、前記電気自動車用2次電池200は電力供給を止めるようになり、前記何れか一つの2次電池10及び他の2次電池20のスウェリング現象を遮断して2次電池の爆発及び発火を防止する。
【0058】
一方、前記被切断体123は前記電気自動車用2次電池200の充放電システム回路の接続部に短絡電流が発生するとこれを感知して融断される。
【0059】
次に、前記融断に対して説明すると次の通りである。前記短絡電流の発生により前記他の2次電池20に異常が発生しないように、前記被切断体123の切断部124は融断されて、前記第1接続線30及び第2接続線40によって接続された前記他の2次電池20の正極21及び負極22の接続を遮断し、前記他の2次電池20の作動を中断させる。
【0060】
また、前記切断部材110及び被切断部材120の前面は前記被切断体123の切断時に発生する電気的なスパーク拡散現象を防止するために、難燃性絶縁物あるいは熱とスパークを吸収する材質で塗布されることが好ましい。
【0061】
また、前記被切断体123は切断及び融断時に発生する過熱及び融断時に発生する熱とスパークを吸収する物質で保護されることが好ましい。
【0062】
ここで、前記熱とスパークを吸収する物質は、前記被切断体123の融断で発生する瞬間的なアーク熱を吸収して液化及び電流消弧の役割をする硅砂(SiO)からなることが好ましい。
【0063】
次に、上述の電気自動車用2次電池の安全スイッチ100を用いた電気自動車用2次電池の充放電システムに対して図8を参照して説明すると次の通りである。
【0064】
図8に図示されたように、電気自動車に電源を供給する少なくとも二つの2次電池201が積層されて構成される電気自動車用2次電池200;前記電気自動車用2次電池200によって発生する電力が充電される充電部220;前記電気自動車用2次電池200から電力の伝達を受けて動力を発生する駆動モーター240;前記駆動モーター240の速度及び方向を制御するインバーター部230;前記電気自動車用2次電池200と駆動モーター240の接続を制御するバッテリーリレー部210;前記電気自動車用2次電池200を構成する2次電池の間に少なくとも一つ備えられ、前記電気自動車用2次電池200のスウェリング現象による変位によって前記2次電池の電気的接続の遮断作動を制御する電気自動車用2次電池の安全スイッチ100;を含んで構成される。
【0065】
次に、前記電気自動車用2次電池200は前記駆動モーター240に駆動電力を供給し、前記電気自動車用2次電池200と前記駆動モーター240は回路で接続されていて、この回路の間の接続は前記バッテリーリレー部210によって制御される。
【0066】
次に、前記バッテリーリレー部210は第1バッテリーリレー211及び第2バッテリーリレー212の対からなる。
【0067】
次に、前記バッテリーリレー部210は前記駆動モーター240に電力を供給するように制御し、前記電気自動車用2次電池200から発生する電力を前記充電部220に充電するようにする。
【0068】
次に、前記駆動モーター240は前記充電部220に充電されている前記電気自動車用2次電池200から発生した電力の伝達を受けて駆動される。
【0069】
次に、前記インバーター部230は、前記駆動モーターの速度及び方向を制御するように4個のインバーターで構成されている。
【0070】
ここで、前記インバーター部230は説明の理解を助けるために4個のインバーターを用いたが、前記駆動モーター240の作動状態及び大きさによって変形することができる。
【0071】
次に、前記バッテリーリレー部210によって制御され、前記駆動モーター240に電力を供給して前記インバーター部230によって前記駆動モーター240が制御されて、前記電力が前記充電部220に充電される過程で過充電、逆接続、熱露出、短絡の誤作動によって前記電気自動車用2次電池200を構成する一つ以上の2次電池201に設定値以上の変位が発生したり過度な短絡電流が流れると、前記電気自動車用2次電池の安全スイッチ100が作動する。
【0072】
次に、前記電気自動車用2次電池の安全スイッチ100は、スウェリング現象によって前記電気自動車用2次電池200に設定値以上の変位が加えられると前記被切断体123が切断され、前記電気自動車用2次電池200に過度な短絡電流が流れると融断されて、前記電気自動車用2次電池200と前記駆動モーター240の回路接続を直接遮断する。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明による電気自動車用2次電池の安全スイッチ及びこれを用いた電気自動車用2次電池の充放電システムは、2次電池の過充電、短絡、逆接続及び熱露出によって発生するスウェリング現象及び短絡電流によって引き起こされる前記2次電池の発熱及び爆発を一つの装置で安全に保護する効果がある。
【0074】
また、前記2次電池の内部圧力が上昇する場合、前記2次電池のスウェリング現象を感知して主回路を直接遮断する方法を通じて充電電源を根本的に遮断することにより、前記2次電池を漏電(leak)あるいは破裂なしに電池を保護する効果がある。
【0075】
また、前記2次電池の破裂時に発生するガスによって起こる火事及び爆発を防止する効果がある。
【0076】
また、前記2次電池の破裂時に発生する有害ガスによる人体の危険を防止する効果がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二つの2次電池が電気的に接続されて構成される電気自動車用2次電池内の何れか一つの2次電池10の一面に取り付けられ、切断体112が備えられた切断部材110;及び
前記切断部材110と向い合う他の2次電池20の一面に取り付けられ、スウェリング現象による前記2次電池の膨脹時に前記切断部材110の切断体112が接近し、前記接近する切断体112によって切断されて前記2次電池の電気的接続を遮断する被切断体123が備えられた被切断部材120;
を含んで構成されることを特徴とする電気自動車用2次電池の安全スイッチ。
【請求項2】
前記切断部材110は、前記何れか一つの2次電池10に取り付けられた切断体支持部111及び前記切断体支持部111から外側方向に突出され、端部が刃113からなる切断体112を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気自動車用2次電池の安全スイッチ。
【請求項3】
前記被切断部材120は、前記他の2次電池20に取り付けられた前記切断体112が挿入される切断体挿入溝122が備えられる被切断体支持部121及び前記被切断体支持部121の前面に積層されて前記切断体112によって切断部124が切断される被切断体123を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気自動車用2次電池の安全スイッチ。
【請求項4】
前記被切断体123は前記他の2次電池20に接続されて、短絡電流が発生すると融断されるヒューズ構造からなることを特徴とする請求項3に記載の電気自動車用2次電池の安全スイッチ。
【請求項5】
前記被切断体123は切断及び融断が容易であるように複数個のホール125またはノッチが形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電気自動車用2次電池の安全スイッチ。
【請求項6】
前記切断部材110及び被切断部材120は、前記被切断体123の融断時に発生する熱及びスパークを吸収する物質によって保護されていることを特徴とする請求項4に記載の電気自動車用2次電池の安全スイッチ。
【請求項7】
前記切断部材110及び被切断部材120には難燃性絶縁物が塗布されていることを特徴とする請求項4に記載の電気自動車用2次電池の安全スイッチ。
【請求項8】
電気自動車に電源を供給する少なくとも二つの2次電池201が積層されて構成される電気自動車用2次電池200;
前記電気自動車用2次電池200によって発生する電力が充電される充電部220;
前記電気自動車用2次電池200から電力の伝達を受けて動力を発生する駆動モーター240;
前記駆動モーター240の速度及び方向を制御するインバーター部230;
前記電気自動車用2次電池200と駆動モーター240の接続を制御するバッテリーリレー部210;
前記電気自動車用2次電池200を構成する2次電池の間に少なくとも一つ備えられ、前記電気自動車用2次電池200のスウェリング現象による変位によって前記2次電池の電気的接続の遮断作動を制御する請求項1から7の何れか一つの電気自動車用2次電池の安全スイッチ100;
を含んで構成されることを特徴とする電気自動車用2次電池の安全スイッチを用いた電気自動車用2次電池充放電システム。
【請求項9】
前記電気自動車用2次電池の安全スイッチ100は、前記電気自動車用2次電池200に変位が発生すると作動し、前記電気自動車用2次電池200と前記駆動モーター240の回路接続を遮断することを特徴とする請求項8に記載の電気自動車用2次電池の安全スイッチを用いた電気自動車用2次電池充放電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−521609(P2011−521609A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506209(P2011−506209)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/KR2009/002204
【国際公開番号】WO2009/134046
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(308007044)エスケー エナジー カンパニー リミテッド (53)
【Fターム(参考)】