説明

電気駐車ブレーキ

【解決手段】ブレーキ装置が提供され、本ブレーキ装置は、貫通するボア(33)と軸開口部(64)とを有するハウジング(32)と、ボア(33)内に近接して摺動可能に収容されたピストン(36)と、フランジ(53)を有する駆動部材(50)であって、該駆動部材(50)はピストン(36)を電気モーター(70)に作動的に接続するため軸開口部(64)を通って延在し、該駆動部材(50)の回転運動はピストン(36)の軸方向運動へと変換される、駆動部材(50)と、該駆動部材(50)に同軸に受け入れられ且つフランジ(53)とハウジング(32)の間に配置されたベアリング(110)であって、該ベアリング(110)は駆動部材(50)のハウジング(32)に対する回転を容易にすると共に、ハウジング(32)に対する駆動部材(50)の軸方向運動に抵抗する、ベアリング(110)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年1月5日に出願された米国仮特許出願番号60/641,407号から優先権を主張する。該出願の全内容はここで参照したことで本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電気駐車ブレーキアッセンブリに係り、より詳しくは、電気駐車ブレーキアッセンブリで使用するためのベアリング並びに電気駐車ブレーキアッセンブリ内の空気の捕捉を減少するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
図1で全体として20で指し示された典型的な電気駐車ブレーキアッセンブリは、ブレーキキャリパー30と、キャリパーハウジング32と、トランスミッション74と、モーター70と、プレート82と、を備え得る。キャリパーハウジング32は、留め金具86、88によりプレート82に接続することができ、トランスミッション74は、留め金具76によりプレート82に接続することができ、モーター70は、留め金具72によりプレート82に接続することができる。
【0004】
キャリパーハウジング32は、該ハウジングを通して延在する中央ボア33を備え得る。ボールスクリューアッセンブリ34は、ボア33内で摺動可能に収容され、液圧流体チャンバー38を形成することができる。ボールスクリューアッセンブリ34は、スクリュー部材42と、ピストン36と、該スクリュー部材42及びピストン36の間に配置された鋼鉄製ボール48と、を備える。ピストン36は、中空であってもよく、ボールスクリューアッセンブリ34のナット部を画定し得る。スクリュー部材42の回転は、ピストン36の前進運動に変換される。
【0005】
ピストン36は、略螺旋状溝付きの内側壁部40を備え、スクリュー部材42は、略螺旋状溝付きの外側壁部46を備えていてもよい。ボールレースを形成するため溝付き内側壁部40が溝付き外側壁部46に隣接して該外側壁部に沿って配置されるように、スクリュー部材42がピストン36と係合することができる。鋼鉄製ボール48は、スクリュー部材42がピストン36内で回転するときピストン36とスクリュー部材42との間の摩擦を減少させるためボールレース内に配置することができる。
【0006】
駆動部材50は、キャリパーハウジング32を通って、及び、キャリパーハウジング32の閉鎖端部66内で軸開口部64を通って、略中央に延在する。必要ならば、駆動部材50は、プレート82内の軸開口部(図示せず)を通って延在してもよい。駆動部材50は、スクリュー部材42内の軸開口部44を通って延在すると共に該軸開口部に近接して収容される延長部52を備えていてもよい。駆動部材50の延長部52は、駆動部材50の回転がスクリュー部材42の対応する回転運動へと変換されるように断面で概略非円形形状(例えば、矩形)とすることができる。
【0007】
駆動部材50は、延長部52の反対側(即ち、駆動部材50の基端部)に位置する中央ボア78を備えていてもよい。トランスミッション74から延在する駆動シャフト51は、中央ボア78内に近接して収容され、モーター70からの回転パワーを駆動部材50の回転運動へと変換することができるように、留め金具56により駆動部材50に接続されていてもよい。
【0008】
例えばOリング等の第1のシール部58は、駆動チャンバーとキャリパーハウジング32との間で流体チャンバー38から液圧流体の損失を防止するため、駆動部材50とキャリパーハウジング32との間に配置されていてもよい。例えばOリング等の第2のシール部60は、キャリパーハウジング32と中空ピストン36との間で流体チャンバー38から液圧流体の損失を防止するため、キャリパーハウジング32と中空ピストン36との間に配置されてもよい。
【0009】
電気駐車ブレーキアッセンブリが、ドレンネンに付与された米国特許番号6,550,598号に更に記載されており、その全体的な内容は、ここで参照したことにより本願に組み込まれる。
【0010】
以上のように、電気駐車ブレーキアッセンブリは、液圧ブレーキモード及び/又は駐車ブレーキモードで作動することができる。液圧ブレーキモードでは、マスターシリンダー又はアンチロックブレーキシステムからの液圧流体が流体チャンバー38を充填し、ピストン36に線形的な力を発揮し、これによってピストン36を前進させる。駐車ブレーキモードでは、モーター70がトランスミッション74及び駆動部材50を使って回転力をスクリュー部材42に提供し、これによりピストン36を前進させることができる。
【0011】
以上のような駐車ブレーキアッセンブリは幾つかの欠点を与えている。例えば、アッセンブリ20内に捕捉された空気は、ブレーキローター(図示せず)に印加されたクランプ力を減少させかねない。ピストン36の溝付き内側壁部40は、ボールレースの溝内に空気が捕捉されるようになることに起因した問題を促進しかねない。更には、そのようなアッセンブリは、上述されたような2つのベアリング54を必要とし得る。該ベアリングは、アッセンブリの材料及び/又は製造のコストを増大させ得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、電気駐車ブレーキアッセンブリにおいて空気の捕捉を減少させるための方法が必要とされている。更には、材料及び/又は製造のコストを減少させた電気駐車ブレーキのための必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様では、ブレーキ装置が提供され、該ブレーキ装置は、貫通するボアと軸開口部とを有するハウジングと、前記ボア内に近接して摺動可能に収容されたピストンと、フランジを有する駆動部材であって、該駆動部材は前記ピストンを電気モーターに作動的に接続するため前記軸開口部を通って延在し、該駆動部材の回転運動は前記ピストン(36)の軸方向運動へと変換される、前記駆動部材と、前記駆動部材に同軸に受け入れられ且つ前記フランジと前記ハウジングの間に配置されたベアリングであって、該ベアリングは前記駆動部材の前記ハウジングに対する回転を容易にすると共に、前記ハウジングに対する前記駆動部材の軸方向運動に抵抗する、前記ベアリングと、を備える。
【0014】
本発明の別の態様では、ブレーキ装置が提供され、該ブレーキ装置は、貫通するボアと軸開口部とを有するハウジングと、前記ボア内に配置され、少なくとも第1の位置及び第2の位置の間で移動可能であるピストンと、前記ピストンを前記電気モーターに作動的に接続するため前記軸開口部を通って延在する駆動部材であって、該駆動部材の回転は、前記第1の位置及び前記第2の位置の間の前記ピストンの移動を促進する、前記駆動部材と、前記駆動部材と前記ハウジングとの間に配置されたベアリングであって、該ベアリングは、前記駆動部材の前記ハウジングに対する回転を容易にするように構成された少なくとも1つの摩擦減少装置を備え、前記ベアリングは前記駆動部材が基端方向に所定の距離を超えて移動することを防止するため前記駆動部材と係合するように構成されている、前記ベアリングと、を備える。
【0015】
本発明の別の態様では、電気駐車ブレーキアッセンブリを組み立てる方法が提供され、該電気駐車ブレーキアッセンブリは、溝を有するピストンと、溝を有するスクリュー部材とを備える。本方法は、前記ピストンの前記溝及び前記スクリュー部材の前記溝のうち少なくとも1つに粘性材料を塗布し、ボールスクリューアッセンブリを形成するため前記ピストンの前記溝を前記スクリュー部材の前記溝に係合させ、液圧流体を前記ボールスクリューアッセンブリに導入する、各工程を備える。
【0016】
本発明の他の態様は、次の詳細な説明、添付図面及び添付した請求の範囲から明らかとなる。
【実施例】
【0017】
ピストン36及びスクリュー部材42の組み立て前(即ちボールスクリューアッセンブリ34の組み立て前)に、ピストン36の内側壁40の溝及び/又はスクリュー部材42の外側壁46の溝をグリース又は他の高粘度材料で充填することによって、空気の捕捉が減少し又は無くなることが発見された。
【0018】
図2に示されるように、電気駐車ブレーキアッセンブリの組み立ての間に、ピストン36が例えばグリース等の粘性材料100で充填される。粘性材料100は、溝付き内側壁部40の溝39内の空気のほとんど(全てではない場合)を置き換えることができ、これによって、液圧流体がシステムに導入されたとき捕捉された空気に関連する問題を無くすことができる。更には、粘性材料100は、ボールスクリューアッセンブリ34への追加の潤滑を提供することができる。
【0019】
一態様では、粘性材料100は、図2に示されるように、ピストン36の内側空洞部102全体を充填することができる。代替例として、粘性材料100は、内側空洞部102全体を充填することなく、ピストン36の内側壁部40に直接塗布されてもよい。
【0020】
図3に示されるように、スクリュー部材42の溝付き外側壁部46も粘性材料100で充填され、これによって空気を溝41から追い出すことができる。従って、粘性材料100を、ピストン36の溝39、スクリュー部材42の溝41又はそれらの両方に塗布することができる。
【0021】
粘性材料100は、電気駐車ブレーキアッセンブリ20で使用される液圧ブレーキ流体と両立可能な任意種類のグリース又は高粘度オイルとすることができる。一態様では、粘性材料100は、天然グリース又は石油を基に作られたグリースのいずれであってもよい。別の態様では、粘性材料100は、合成グリースであってもよい。
【0022】
従って、図4に示されるように、スクリュー部材42がピストン36にねじ込まれ、図1に示されたアッセンブリ20等の電気駐車ブレーキアッセンブリに配置されるとき、粘性材料100は、ピストン36及びスクリュー部材42内の溝39、41を充填し、これにより、液圧流体がアッセンブリ内に導入されたとき空気が溝39、41内に捕捉されることを防止する。
【0023】
図5A、図5B及び図6に示されるように、全体として110で示された、電気駐車ブレーキアッセンブリのためのデュアル負荷ベアリングは、ワッシャー112と、複数のニードルローラー114と、を備えることができる。ワッシャー112は、比較的小さい直径部分118に接続され、該部分と同軸に整列された比較的大きい直径部分116を備えていてもよい。ワッシャー112の大径部分116は、図6に示されるように、キャリパーハウジング32の閉鎖端部66の軸開口部64より大きい直径を持つことができる。中央開口部120は、大径部分116及び小径部分118の中心を通って同軸に(即ち中央軸Aに沿って)延在し得る。
【0024】
ニードルローラー114は、ワッシャー112の周辺部の回りに、等距離又はランダムに分布し、ワッシャー112の中央軸Aに関して略径方向に配置することができる。ニードルローラー114は、略円柱形状であってもよい。一態様では、ニードルローラー114は、約0.64cm(約1/4インチ)より小さい直径を持ち得る。別の態様では、ニードルローラー114の長さは、ニードルローラー114の直径の約3倍から約10倍であり得る。
【0025】
図5Bに示されるように、ニードルローラー114は、ワッシャー112の大径部分116の基端表面122上に分布することができる。一態様では、基端表面122は凹部を備え、該凹部はニードルローラー114を内部に近接して収容するようにサイズが定められ、形状が定められており、これによって、ニードルローラー114を図5Bに示す位置に保持すると共に、ニードルローラー114がそれらの各々の長さ方向軸Bの回りに回転することを可能にしている。
【0026】
この時点において、当業者は、摩擦減少装置がワッシャー112とキャリパーハウジング32との間に配置されたときワッシャー112とキャリパーハウジング32との間の摩擦を減少させることができる任意の機構又は装置でニードルローラー114を置き換えることができることを認めるであろう。一態様では、摩擦減少装置は、ワッシャー112及び/又はキャリパーハウジング32とは独立に動くことができる。例えば、ニードルローラー114は、ボールベアリング、回転車若しくはドラム、又は、フローティングピン等々で置き換えることができる。
【0027】
図6に示されるように、駆動部材50のフランジ部分53がワッシャー112の末端表面123と係合して該表面により停止されると共に、駆動部材50の小径部分55がワッシャー112の中央開口部120を通過することを可能にするように、ベアリング110が駆動部材50の回りに同軸に受け入れられてもよい。駆動部材50の小径部分55は、電気駐車ブレーキアッセンブリのトランスミッション又はモーターと噛み合うか又は係合することができる。
【0028】
ニードルローラー114は、ワッシャー112の基端表面122とキャリパーハウジング32との間に配置され、これによって駆動部材50が、例えば駐車ブレーキモードの間、キャリパーハウジング32に対して容易に回転することを可能にすると共に、力が矢印Fの方向に駆動部材50に印加されているとき(例えば、液圧ブレーキモードの間、又は、液圧ブレーキモード及び駐車ブレーキモードが組み合わせられている間)、駆動部材50が基端方向(即ち矢印Fによって示された方向)に移動することを防止する。従って、ボールスクリューアッセンブリ34によりピストン36に印加された力は、ベアリング110によって抵抗され、これにより、ピストン36を末端方向(即ちロータ係合方向)に押しやることができる。
【0029】
従って、単一のベアリング110が、(1)キャリパーハウジングに対する駆動部材50の回転から生じる摩擦を減少すること、(2)ピストンがロータ係合位置へと押し進められたとき発生する力に抵抗することの両方のために使用することができる。
【0030】
様々な態様が示され、説明されたが、当業者は本明細書を読んだとき、上記例に対する変更例を想到することができる。本出願で争点となり得る特許はそのような変更例を含んでおり、本発明は請求の範囲によってのみ画定されることは、公に喚起されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、従来技術の電気駐車ブレーキアッセンブリの前断面図である。
【図2】図2は、電気駐車ブレーキアッセンブリで使用するように構成されたピストンの一態様の前断面図である。
【図3】図3は、電気駐車ブレーキアッセンブリで使用するように構成されたスクリュー部材の一態様の前断面図である。
【図4】図4は、図2のピストン及び図3のスクリュー部材を備えるボールスクリューアッセンブリの一態様の前断面図である。
【図5A】図5Aは、電気駐車ブレーキアッセンブリで使用するように構成されたベアリングの一態様の前面図である。
【図5B】図5Bは、図5Aのベアリングの頂部平面図である。
【図6】図6は、図5Aのベアリングを組み込んだ電気駐車ブレーキアッセンブリの部分断面の前面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モーター(70)により作動可能であるブレーキ装置であって、
貫通するボア(33)と軸開口部(64)とを有するハウジング(32)と、
前記ボア(33)内に近接して摺動可能に収容されたピストン(36)と、
フランジ(53)を有する駆動部材(50)であって、該駆動部材(50)は前記ピストン(36)を前記電気モーター(70)に作動的に接続するため前記軸開口部(64)を通って延在し、該駆動部材(50)の回転運動は前記ピストン(36)の軸方向運動へと変換される、前記駆動部材(50)と、
前記駆動部材(50)の回りに同軸に受け入れられ且つ前記フランジ(53)と前記ハウジング(32)との間に配置されたベアリング(110)であって、該ベアリング(110)は前記駆動部材(50)の前記ハウジング(32)に対する回転を容易にすると共に、前記ハウジング(32)に対する前記駆動部材(50)の軸方向運動に抵抗する、前記ベアリング(110)と、
を備える、ブレーキ装置。
【請求項2】
前記ベアリング(110)は、前記ピストン(36)から離れる方向における前記駆動部材(50)の前記ハウジング(32)に対する軸方向運動に抵抗する、請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項3】
前記駆動部材(50)の前記回転運動を前記ピストン(36)の軸方向運動に変換するためのスクリュー部材(42)を更に備える、請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項4】
前記ピストン(36)及び前記ハウジング(32)は、それらの間で流体チャンバー(38)を画定し、前記ピストン(36)は、前記流体チャンバー(38)内の流体圧力に応答して軸方向に移動するように構成されている、請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項5】
前記ベアリング(110)は、前記軸開口部(64)の回りに配置され、前記軸開口部(64)よりも大きい、請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項6】
前記ベアリング(110)は、前記ハウジング(32)に対する前記駆動部材(50)の回転を容易にするため少なくとも1つの摩擦減少装置を備えている、請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項7】
前記摩擦減少装置は、ニードルローラー(114)である、請求項6に記載のブレーキ装置。
【請求項8】
前記駆動部材(50)は、第1の部分(55)と、第2の部分とを備え、該第1の部分は前記ベアリング(110)を通って延在し、前記フランジ(53)は前記第2の部分が前記ベアリング(110)を通って延在することを防止する、請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項9】
前記ベアリング(110)は、複数のニードルローラー(114)を配置したワッシャー(112)を備えている、請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項10】
前記ニードルローラー(114)は、所定の直径及び所定の長さを有し、該長さは該直径の約3倍から約10倍である、請求項9に記載のブレーキ装置。
【請求項11】
電気モーター(70)により作動可能であるブレーキ装置であって、
貫通するボア(33)と軸開口部(64)とを有するハウジング(32)と、
前記ボア(33)内に配置され、少なくとも第1の位置及び第2の位置の間で移動可能であるピストン(36)と、
前記ピストン(36)を前記電気モーター(70)に作動的に接続するため前記軸開口部(64)を通って延在する駆動部材(50)であって、該駆動部材(50)の回転は、前記第1の位置及び前記第2の位置の間の前記ピストン(36)の移動を促進する、前記駆動部材(50)と、
前記駆動部材(50)と前記ハウジング(32)との間に配置されたベアリング(110)であって、該ベアリング(110)は、前記駆動部材(50)の前記ハウジング(32)に対する回転を容易にするように構成された少なくとも1つの摩擦減少装置を備え、前記ベアリング(110)は前記駆動部材(50)が基端方向に所定の距離を超えて移動することを防止するため前記駆動部材(50)と係合するように構成されている、前記ベアリング(110)と、
を備える、ブレーキ装置。
【請求項12】
前記ピストン(36)及び前記ハウジング(32)は、それらの間で流体チャンバー(38)を画定し、前記ピストン(36)は、前記流体チャンバー(38)内の流体圧力及び前記駆動部材(50)の回転に応答して軸方向に移動するように構成される、請求項11に記載のブレーキ装置。
【請求項13】
前記摩擦減少装置は、複数のニードルローラー(114)である、請求項11に記載のブレーキ装置。
【請求項14】
前記ニードルローラー(114)は、所定の直径及び所定の長さを有し、該長さは該直径の約3倍から約10倍である、請求項13に記載のブレーキ装置。
【請求項15】
前記ベアリングは、ワッシャー(112)を備え、前記摩擦減少装置は、該ワッシャー(112)と前記ハウジング(32)との間に配置されている、請求項11に記載のブレーキ装置。
【請求項16】
電気駐車ブレーキアッセンブリを組み立てる方法であって、
前記電気駐車ブレーキアッセンブリは、溝(39)を有するピストン(36)と、溝(41)を有するスクリュー部材(42)とを備え、
前記方法は、
前記ピストン(36)の前記溝(39)及び前記スクリュー部材(42)の前記溝(41)のうち少なくとも1つに粘性材料(100)を塗布し、
ボールスクリューアッセンブリ(34)を形成するため前記ピストン(36)の前記溝(39)を前記スクリュー部材(42)の前記溝(41)に係合させ、
液圧流体を前記ボールスクリューアッセンブリ(34)に導入する、各工程を備える、方法。
【請求項17】
前記粘性材料(100)は、前記ピストン(36)の前記溝(39)及び前記スクリュー部材(42)の前記溝(41)のうち少なくとも1つから空気を追い出す、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記塗布工程は、前記ピストン(36)の内側空洞部を前記粘性材料(100)で実質的に充填する工程を備える、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記粘性材料(100)には、合成グリース、天然グリース、石油を基に作られたグリース及び高粘度オイルのうち少なくとも1つが含まれている、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記粘性材料(100)は、前記液圧流体と両立可能である、請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−527258(P2008−527258A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−549725(P2007−549725)
【出願日】平成18年1月3日(2006.1.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/000396
【国際公開番号】WO2006/074326
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(599023978)デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (281)
【Fターム(参考)】