説明

電磁波吸収体

【課題】 電磁波到来面の硬度を高くできる広帯域対応の電磁波吸収体を得る。
【解決手段】 床構造10では、電磁波が床部材30の上面に到来し、かつ、床部材30の上面が電磁波を反射すると共に、電磁波吸収モルタル44を透過した電磁波を下壁部36及び周壁部38が反射する。このため、電磁波同士が干渉して打ち消し合うと共に、電磁波吸収モルタル44が透過する電磁波を吸収して、電磁波が吸収される。しかも、下壁部36に突出部40が形成されているため、床部材30の上面と下壁部36との距離が変化されている。このため、広帯域において電磁波同士が打ち消し合うことができ、広帯域の電磁波を吸収できる。さらに、床部材30の上面が平面状に形成されているため、床部材30の上面の硬度を高くできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波到来面に到来する電磁波を電磁波反射面が反射する電磁波吸収体に関する。
【背景技術】
【0002】
電磁波シールド材としては、電波入射側の電波吸収体と、反電波入射側の電波反射体と、が組み合わされたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、この電磁波シールド材では、電波吸収体の電波入射面に長方体状の凹部が複数形成されている。このため、電波吸収体の電波入射面の硬度が凹部周囲の角部において低い。
【特許文献1】特開平8−274492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記事実を考慮し、電磁波到来面の硬度を高くできる広帯域対応の電磁波吸収体を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の電磁波吸収体は、電磁波が到来すると共に電磁波を反射及び透過する電磁波到来面が平面状または湾曲面状に形成され、透過する電磁波を吸収する電磁波吸収層と、前記電磁波吸収層の反電磁波到来側に隙間なく配置され、前記電磁波吸収層を透過した電磁波を反射すると共に、電磁波到来側へ突出する突出面が形成された電磁波反射面と、を備えている。
【0006】
請求項2に記載の電磁波吸収体は、請求項1に記載の電磁波吸収体において、前記電磁波吸収層の周囲に周壁を配置した、ことを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載の電磁波吸収体は、請求項1または請求項2に記載の電磁波吸収体において、前記突出面を湾曲面状にした、ことを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の電磁波吸収体は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電磁波吸収体において、前記電磁波反射面に大きさ及び形状の少なくとも一方が異なる複数の前記突出面を形成した、ことを特徴としている。
【0009】
請求項5に記載の電磁波吸収体は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の電磁波吸収体において、前記電磁波反射面に3つ以上の前記突出面を形成し、かつ、互いに隣設された3つの前記突出面のうちの2つの前記突出面の各反電磁波到来側端における他の1つの前記突出面側を通る共通接線よりも当該2つの前記突出面側へ当該他の1つの前記突出面を侵入配置した、ことを特徴としている。
【0010】
請求項6に記載の電磁波吸収体は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の電磁波吸収体において、前記電磁波到来面の電磁波到来側に配置され、前記電磁波吸収層より大きなインピーダンスを有すると共に電磁波を吸収及び透過する抵抗層を備えた、ことを特徴としている。
【0011】
請求項7に記載の電磁波吸収体は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の電磁波吸収体において、パネル状にされた、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の電磁波吸収体では、電磁波吸収層の電磁波到来面に電磁波が到来し、かつ、電磁波到来面が電磁波を反射すると共に、電磁波吸収層を透過した電磁波を電磁波反射面が反射する。このため、電磁波同士が干渉して打ち消し合うと共に、電磁波吸収層が透過する電磁波を吸収して、電磁波を吸収することができる。
【0013】
しかも、電磁波反射面に電磁波到来側へ突出する突出面が形成されているため、電磁波到来面と電磁波反射面との距離が変化されている。このため、広帯域において電磁波同士が打ち消し合うことができ、広帯域の電磁波を吸収することができる。
【0014】
さらに、電磁波吸収層の反電磁波到来側に電磁波反射面が隙間なく配置されているため、電磁波到来面と電磁波反射面との間を透過する電磁波を電磁波吸収層によって良好に吸収することができる。
【0015】
また、電磁波到来面が平面状または湾曲面状に形成されている。このため、電磁波到来面の硬度を高くすることができる。
【0016】
請求項2に記載の電磁波吸収体では、電磁波吸収層の周囲に周壁が配置されている。このため、電磁波吸収体の強度を高くすることができる。
【0017】
請求項3に記載の電磁波吸収体では、突出面が湾曲面状にされている。このため、突出面が電磁波を散乱反射させることができ、電磁波吸収層が一層電磁波を吸収できる。これにより、電磁波を広帯域全体に亘って(一部に良好に吸収できない周波数(所謂共振点)が存在することなく)吸収することができる。
【0018】
請求項4に記載の電磁波吸収体では、電磁波反射面に大きさ及び形状の少なくとも一方が異なる複数の突出面が形成されているため、電磁波到来面と電磁波反射面との距離の変化を多様にすることができる。このため、広帯域において良好に電磁波同士が打ち消し合うことができ、広帯域の電磁波を良好に吸収することができる。
【0019】
請求項5に記載の電磁波吸収体では、互いに隣設された3つの突出面のうちの2つの突出面の各反電磁波到来側端における他の1つの突出面側を通る共通接線よりも当該2つの突出面側へ、当該他の1つの突出面が侵入配置されている。このため、電磁波到来面と電磁波反射面との距離の変化が無い部分を小さくすることができ、広帯域の電磁波を吸収できない部分を小さくすることができる。
【0020】
請求項6に記載の電磁波吸収体では、電磁波到来面の電磁波到来側に配置されると共に電磁波吸収層より大きなインピーダンスを有する抵抗層によっても電磁波を吸収できる。しかも、抵抗層が電磁波を透過して抵抗層及び電磁波到来面による電磁波の反射が抑制されるため、電磁波吸収層が一層電磁波を吸収できる。このため、電磁波を一層吸収することができる。
【0021】
請求項7に記載の電磁波吸収体では、パネル状にされているため、着脱を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1には、本発明の電磁波吸収体が適用されて構成された実施の形態に係る床構造10が断面図にて示されている。
【0023】
本実施例に係る床構造10は、オフィスビル等の建築物の所謂OAフロア(フリーアクセスフロア)に適用されている。
【0024】
床構造10は、階構成部材としてのコンクリート製の床スラブ12を複数備えており、床スラブ12は、建築物の各階の上面及び下面を構成している。床スラブ12間には複数の側壁14が設けられており、側壁14は各階における室内16の側面を構成している。側壁14には電磁波遮蔽材としての電磁波シールド層18が設けられており、電磁波シールド層18は、側壁14の下部以外の部位において側壁14内に配置されると共に、側壁14の下端近傍の部位において室内16側へ露出している。電磁波シールド層18はアルミニウム製シート状等にされて導電性を有しており、電磁波シールド層18は電磁波をシールド(遮蔽)する。
【0025】
床スラブ12上には、支持部材としての支持脚20が複数設けられており、支持脚20は、室内16の下方において平面視で格子を構成する複数の直線(以下「格子線」という)の各交点部分に配置されると共に、金属製とされて導電性を有している。各支持脚20の下端には平板状の下端板22が設けられており、各下端板22は床スラブ12上に接着剤24によって接着されて耐震性を確保されている。各下端板22上には軸状の支持軸26が固定されており、各支持軸26上には平板状の上端板28が固定されている。
【0026】
複数の支持脚20(上端板28)上には、電磁波吸収体としての矩形パネル状の床部材30が複数支持されており、床部材30の周面は格子線の近傍かつ格子線に平行に配置されて、複数の床部材30が室内16の床部分を構成すると共に、複数の床部材30の下方に床スラブ12との間において配線配置用の空間32が形成されている。
【0027】
図2乃至図4に詳細に示す如く、床部材30は、外枠34を有しており、外枠34は、金属製(例えばスチール製)にされて導電性を有している。外枠34は、上面が開放された長方体形箱状にされて強度が高くされており、外枠34は、電磁波反射壁としての1つの板状の下壁部36と、周壁としての4つの平板状の周壁部38と、を有している。下壁部36の周部及び周壁部38は2枚の板材が重ねられて構成されており、これにより、外枠34が補強されている。
【0028】
下壁部36の下面36A(床部材30の下面)及び周壁部38の外側面38Aは、誘電体としての導電性を有しない塗料(図示省略)によって塗装されている。このため、隣設された床部材30(下面36A)と支持脚20(上端板28)との間、隣設された床部材30(外側面38A)間、及び、隣設された床部材30(外側面38A)と側壁14下端近傍の電磁波シールド層18との間は、塗料によって接触せずに導通されない。さらに、隣設された床部材30(外側面38A)間、及び、隣設された床部材30(外側面38A)と側壁14下端近傍の電磁波シールド層18との間は、互いに平行に配置されて対向しており、それぞれの対向間隔は可能な限り小さくされると共に、それぞれの対向面の幅(高さ)は可能な限り大きくされている(例えば各床部材30の対向面(外側面38A)の幅は40mmにされている)。
【0029】
下壁部36の電磁波反射面としての上面36B及び周壁部38の内側面38Bは、それぞれ電磁波を反射可能にされている。
【0030】
下壁部36には、半球形板状の突出部40及び突出部42がそれぞれ複数形成されており、突出部40の上周面40A及び突出部42の上周面42Aは、突出面とされて、上側へ突出する半球面状(湾曲面状)にされると共に、突出部40の下周面40B及び突出部42の下周面42Bは、凹面とされて、上側へ凹む半球面状(湾曲面状)にされている。突出部40(上周面40A及び下周面40B)は突出部42(上周面42A及び下周面42B)よりも大きくされており、複数の突出部40は下壁部36の前後左右に等間隔で並べられて配置されると共に、各突出部42は各互いに隣接する4つの突出部40の中央に配置されている。
【0031】
また、各互いに隣設された2つの上周面40A及び1つの上周面42Aのうちの2つの上周面40Aの各下端における他の1つの上周面42A側を通る共通接線(図4の共通接線A)よりも当該2つの上周面40A側へ、当該他の1つの上周面42Aが侵入配置されている。しかも、各互いに隣設された2つの上周面40A及び1つの上周面42Aのうちの2つの上周面40A、42Aの各下端における他の1つの上周面40A側を通る共通接線(図4の共通接線B)よりも当該2つの上周面40A、42A側へ、当該他の1つの上周面40Aが侵入配置されている。これにより、各互いに隣設された2つの上周面40A及び1つの上周面42Aは、互いに略接する状態(接してもよい)まで、接近されている。
【0032】
外枠34の内部には、電磁波吸収層としての電磁波吸収モルタル44が充填されている。電磁波吸収モルタル44は、母材としてのモルタル内に電磁波吸収材料としての導電材料が分散混入されて構成されて、電磁波を導電材料によって吸収可能にされている。電磁波吸収モルタル44の上面44A(床部材30の上面)は、平面状の電磁波到来面にされて、電磁波を反射及び透過可能にされている。また、電磁波吸収モルタル44の上面44Aと突出部40(上周面40A)の最上部との間隔は、適度に大きくされている(例えば10mm以上にされている)。これにより、床部材30の突出部40最上部部分における強度の低下が抑制されると共に、電磁波吸収モルタル44の突出部40最上部部分における電磁波吸収性能の低下が抑制されている。
【0033】
複数の床部材30上には、絨毯46が敷かれおり、絨毯46は複数の床部材30上から取り外し可能にされた構成である。
【0034】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0035】
以上の構成の床構造10では、例えば所謂無線LANを使用する室内16から電磁波が床部材30の上面44A(電磁波吸収モルタル44の上面44A)に到来し、かつ、床部材30の上面44Aが電磁波を反射すると共に、床部材30の電磁波吸収モルタル44を透過した電磁波を床部材30の外枠34における下壁部36の上面36B及び周壁部38の内側面38Bが反射する。このため、電磁波同士が干渉して打ち消し合うと共に、電磁波吸収モルタル44を透過する電磁波が導電材料によって吸収されて、電磁波を吸収する(熱エネルギーに変換する)ことができる。
【0036】
しかも、下壁部36の上面36Bに上側(電磁波到来側)へ突出する突出部40、42の上周面40A、42Aが形成されているため、床部材30の上面44Aと下壁部36の上面36Bとの距離が変化されている。このため、広帯域において電磁波同士が打ち消し合うことができ、広帯域の電磁波を吸収することができる。
【0037】
さらに、下壁部36の上面36Bに大きさが異なる突出部40、42の上周面40A、42Aが形成されているため、床部材30の上面44Aと下壁部36の上面36Bとの距離の変化、周壁部38の内側面38Bと上周面40A、42Aとの距離の変化及び上周面40A、42A同士の距離の変化を多様にすることができる。このため、広帯域において良好に電磁波同士が打ち消し合うことができ、広帯域の電磁波を良好に吸収することができる。
【0038】
また、各互いに隣設された2つの上周面40A及び1つの上周面42Aのうちの2つの上周面40Aの各下端における他の1つの上周面42A側を通る共通接線(図4の共通接線A)よりも当該2つの上周面40A側へ、当該他の1つの上周面42Aが侵入配置されている。しかも、各互いに隣設された2つの上周面40A及び1つの上周面42Aのうちの2つの上周面40A、42Aの各下端における他の1つの上周面40A側を通る共通接線(図4の共通接線B)よりも当該2つの上周面40A、42A側へ、当該他の1つの上周面40Aが侵入配置されている。これにより、各互いに隣設された2つの上周面40A及び1つの上周面42Aが、互いに略接する状態(接してもよい)まで、接近されており、このため、床部材30の上面44Aと下壁部36の上面36Bとの距離の変化が無い部分を小さくすることができ、広帯域の電磁波を吸収できない部分を小さくすることができる。
【0039】
さらに、突出部40、42の上周面40A、42Aが、半球面状にされている。このため、突出部40、42の上周面40A、42Aが電磁波を散乱反射させることができ、電磁波吸収モルタル44が一層電磁波を吸収できる。これにより、電磁波を広帯域全体に亘って(一部に良好に吸収できない周波数(所謂共振点)が存在することなく)吸収することができる。
【0040】
また、電磁波吸収モルタル44と外枠34との間に隙間がないため、床部材30の上面44Aと外枠34との間を透過する電磁波を電磁波吸収モルタル44によって良好に吸収することができる。
【0041】
さらに、隣設された床部材30(外側面38A)間、及び、隣設された床部材30(外側面38A)と側壁14下端近傍の電磁波シールド層18との間では、対向間隔が可能な限り小さくされると共に各対向面の幅(高さ)が可能な限り大きくされ、かつ、塗料(誘電体)が配置されることで、それぞれの間に形成されるコンデンサのインピーダンス(抵抗)が小さくされている。このため、それぞれの間からの電磁波の漏洩を防止することができる。
【0042】
また、床部材30の上面44Aが平面状に形成されている。このため、床部材30の上面44Aの硬度を高くすることができる。
【0043】
さらに、床部材30が、下壁部36の周囲に周壁部38が設けられた外枠34の内部に、電磁波吸収モルタル44を充填して構成されている。このため、床部材30が下方に空間32が形成される床材としての強度及び床材に適する不燃性を有することができる。しかも、床部材30がシンプルな構造にされているため、床部材30の低コスト化を図ることができると共に、床部材30を容易に製作することができる。
【0044】
また、床部材30の下面36A(下壁部36の下面36A)に、突出部40、42の下周面40B、42Bが上側へ凹む半球面状に形成されている。このため、床部材30上の歩行による音の共鳴現象を抑制でき、床部材30上の歩行感を良くすることができる。
【0045】
さらに、床部材30がパネル状にされている。このため、絨毯46を取り外せば、容易に床部材30を取り外すことができて、空間32を開放させることができる。
【0046】
なお、本実施の形態において、床部材30の上面44Aに、電磁波吸収モルタル44より大きなインピーダンス(抵抗)を有する抵抗層としての抵抗膜を設けた構成としてもよい。この場合、抵抗膜は、電磁波を吸収及び透過する。これにより、抵抗膜によっても電磁波を吸収できる(電磁波が抵抗膜へ到来することで抵抗膜に電流が流れて熱エネルギーに変換される)。しかも、抵抗層が電磁波を透過して抵抗層及び電磁波吸収モルタル44の上面44Aによる電磁波の反射が抑制されるため、電磁波吸収モルタル44が一層電磁波を吸収できる。このため、電磁波を一層吸収することができる。
【0047】
さらに、本実施の形態では、床部材30の上面44Aを平面状にした構成としたが、床部材(電磁波吸収体)の上面(電磁波到来面)を湾曲面状にした構成としてもよい。
【0048】
また、本実施の形態では、下壁部36の上面36Bに大きさが異なる上周面40A、42Aを複数形成した構成としたが、下壁部(電磁波反射壁)の上面(電磁波反射面)に大きさ及び形状の何れか一方が異なる上周面(突出面)を複数形成した構成であればよい。
【0049】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、こうした実施の形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態に係る床構造を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る床構造の床部材を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る床構造の床部材における外枠を示す斜め上方からの斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る床構造の床部材における外枠を示す平面図である。
【符号の説明】
【0051】
30 床部材(電磁波吸収体)
36B 上面(電磁波反射面)
38 周壁部(周壁)
40A 上周面(突出面)
42A 上周面(突出面)
44 電磁波吸収モルタル(電磁波吸収層)
44A 上面(電磁波到来面)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波が到来すると共に電磁波を反射及び透過する電磁波到来面が平面状または湾曲面状に形成され、透過する電磁波を吸収する電磁波吸収層と、
前記電磁波吸収層の反電磁波到来側に隙間なく配置され、前記電磁波吸収層を透過した電磁波を反射すると共に、電磁波到来側へ突出する突出面が形成された電磁波反射面と、
を備えた電磁波吸収体。
【請求項2】
前記電磁波吸収層の周囲に周壁を配置した、ことを特徴とする請求項1記載の電磁波吸収体。
【請求項3】
前記突出面を湾曲面状にした、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電磁波吸収体。
【請求項4】
前記電磁波反射面に大きさ及び形状の少なくとも一方が異なる複数の前記突出面を形成した、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の電磁波吸収体。
【請求項5】
前記電磁波反射面に3つ以上の前記突出面を形成し、かつ、互いに隣設された3つの前記突出面のうちの2つの前記突出面の各反電磁波到来側端における他の1つの前記突出面側を通る共通接線よりも当該2つの前記突出面側へ当該他の1つの前記突出面を侵入配置した、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の電磁波吸収体。
【請求項6】
前記電磁波到来面の電磁波到来側に配置され、前記電磁波吸収層より大きなインピーダンスを有すると共に電磁波を吸収及び透過する抵抗層を備えた、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の電磁波吸収体。
【請求項7】
パネル状にされた、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の電磁波吸収体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−118179(P2006−118179A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−305950(P2004−305950)
【出願日】平成16年10月20日(2004.10.20)
【出願人】(000003621)株式会社竹中工務店 (1,669)
【Fターム(参考)】