露光装置
【課題】
熱によるフィルムの変形を抑制することができる露光装置を提供する。
【解決手段】
ディスプレイ用のフィルム7を、搬送しながらフォトマスク3,4を介して露光する露光装置であって、開口部31を有する第1フォトマスク部3と、前記フィルム7の搬送方向Aと垂直な方向において、前記開口部31よりも細幅に形成され、前記開口部31の全幅に渡って所定間隔で配置された複数の小開口部41を有する第2フォトマスク部4と、を含んで構成されたものである。
熱によるフィルムの変形を抑制することができる露光装置を提供する。
【解決手段】
ディスプレイ用のフィルム7を、搬送しながらフォトマスク3,4を介して露光する露光装置であって、開口部31を有する第1フォトマスク部3と、前記フィルム7の搬送方向Aと垂直な方向において、前記開口部31よりも細幅に形成され、前記開口部31の全幅に渡って所定間隔で配置された複数の小開口部41を有する第2フォトマスク部4と、を含んで構成されたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元ディスプレイ用の位相差フィルムを露光する露光装置に関し、詳しくは、フォトマスクを介してフィルムの露光対象部分を露光することにより、フィルムへの露光を制限し、熱によるフィルムの変形を抑制することができる露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、3次元映像を表示する3次元ディスプレイの開発が進んでいる。3次元映像の表示方式として、例えば、右眼用の映像と左眼用の映像とをそれぞれディスプレイの画面に表示し、これを偏光めがねをかけた状態で観察する方式がある(例えば特許文献1参照)。この方式は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイのディスプレイの前面に、パターニングされた位相差フィルムを配置することで実現される。このような位相差フィルムでは、左右の眼にそれぞれ入射する光の偏光状態を制御するために、リターデンションや光学軸をディスプレイの画素レベルでパターニングすることが必要となる。
【0003】
上記位相差フィルムは、配向材料を塗布したフィルムを、偏光方向の異なる2種類の偏光により露光してパターニングすることで形成される。このようなフィルムの露光方法として、配向材料を塗布して乾燥させた基板上に、フォトマスクを用いて、選択的な領域にのみ偏光紫外線を露光し、続いて、前記偏光紫外線と偏光方向の異なる偏光紫外線を全面露光する方法があった(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5686975号明細書
【特許文献2】特開2010−152296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記従来の露光方法においては、偏光紫外線を全面露光することにより、露光光によってフィルムに熱が加わり、フィルムが変形するおそれがあった。
【0006】
そこで、このような問題点に対処し、本発明が解決しようとする課題は、熱によるフィルムの変形を抑制することができる露光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明による露光装置は、ディスプレイ用のフィルムを、搬送しながらフォトマスクを介して露光する露光装置であって、開口部を有する第1フォトマスク部と、前記フィルムの搬送方向と垂直な方向において、前記開口部よりも細幅に形成され、前記開口部の全幅に渡って所定間隔で配置された複数の小開口部を有する第2フォトマスク部と、を含んで構成されたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明による露光装置によれば、前記第1フォトマスク部に形成された開口部を介してフィルムを露光することにより、フィルムの露光対象部分以外への露光を制限し、熱によるフィルムの変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による露光装置の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】前記露光装置の第1フォトマスクと第2フォトマスクとを示す平面図である。
【図3】前記第1フォトマスクの他の実施形態を示す平面図である。
【図4】前記第1フォトマスクのさらに他の実施形態を示す平面図である。
【図5】前記第1フォトマスクのさらに他の実施形態を示す平面図である。
【図6】前記第2フォトマスクの他の実施形態を示す平面図である。
【図7】図1のアライメントカメラの撮像状態を示す説明図である。
【図8】前記露光装置のアライメントマーク形成手段によるフィルムアライメントマークの形成を示す平面図である。
【図9】前記第2フォトマスクとフィルムとを示す平面図であり、(a)は両者がずれた状態、(b)は両者が位置合わせされた状態を示す。
【図10】前記露光装置のフォトマスクの他の実施形態を示す平面図である。
【図11】本発明による露光装置の第2実施形態を示す概略図である。
【図12】前記露光装置の第1フォトマスクと第2フォトマスクとを示す平面図である。
【図13】前記露光装置のフォトマスクの他の実施形態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明による露光装置の第1実施形態を示す概略図である。この露光装置は、3次元ディスプレイ用の位相差フィルム(以下単に「フィルム」という。)7を搬送しながらフォトマスク3,4を介して露光してパターニングを行うものである。まず、露光対象物であるフィルム7について説明する。この露光装置により露光されるフィルム7は、図2に示すように、その全面のうち、フィルム7の搬送方向Aと垂直な方向(以下「幅方向」という。)の両端から所定距離までの部分を除いた部分が、露光によりパターニングを行われるべき露光対象部分71となっており、この露光対象部分71には、偏光紫外線を照射することにより、その配向方向が可逆的に変化する配向材料が塗布されている。この配向材料に、例えばCW(Clockwise:時計回り)円偏光を照射した後、CCW(Counter Clockwise:反時計回り)円偏光を照射すると、配向方向はCCW円偏光を照射した場合の配向方向となる。このような配向材料として、例えば、アゾベンゼン誘導体、桂皮酸エステル、クマリン、カルコン、ベンゾフェノン又はポリイミド等のフォトレジストが使用される。
【0011】
前記フィルム7の全面のうち、幅方向の両端から所定距離までの部分、すなわち前記露光対象部分71の両側の部分の片側の少なくとも一部には、後述するフィルムアライメントマーク72が形成されるアライメントマーク形成領域73が設けられている。このアライメントマーク形成領域73には、レーザによりマーキング可能な露光材料や有色塗布材等が塗布されている。
【0012】
このフィルム7を露光する前記露光装置は、図1に示すように、搬送手段1と、露光光源2と、第1フォトマスク3と、第2フォトマスク4と、アライメントカメラ5と、アライメントマーク形成手段6と、を含んで構成される。
【0013】
前記搬送手段1は、露光される前記フィルム7をロール・トゥ・ロール方式で一定方向に連続的に搬送するものであって、フィルム7の搬送方向(以下単に「搬送方向」という。)Aの手前側(図1の左側)に設けられた送り出しローラー11と、搬送方向Aの奥側(図1の右側)に設けられた巻取りローラー12と、前記送り出しローラー11と巻取りローラー12との間に設けられた複数の中間ローラー13とからなる。
【0014】
前記送り出しローラー11には露光前のフィルム7が巻き付けられており、この送り出しローラー11が回転することで、フィルム7が搬送方向Aに送り出される。送り出されたフィルム7は、複数の中間ローラー13に支持されながら搬送され、露光された後、前記巻取りローラー12に巻き取られる。送り出しローラー11と巻取りローラー12との間に中間ローラー13を設けることにより、搬送中のフィルム7の蛇行、しわ、位置ずれ等を抑制することができる。このような搬送手段1のそれぞれのローラー11,12,13の配置や幅、中間ローラー13の設置数は製造ラインの状況に応じて適宜設定すればよい。また、搬送手段1は、上記ロール・トゥ・ロール方式に限られず、例えばコンベア等を使用してもよい。
【0015】
搬送手段1により搬送されたフィルム7の上方には、露光光源2が設けられている。この露光光源2は、搬送中のフィルム7に紫外線を照射してパターニングするためのものであって、例えば水銀ランプ、キセノンランプ、エキシマランプ及び紫外線LED等の連続光や、パルスレーザ光を射出する光源が使用される。
【0016】
この露光光源2から照射される露光光として、異なる偏光方向を有する2種類の偏光、例えば、CW円偏光とCCW円偏光とが使用される。本実施形態において、CW円偏光が搬送方向Aの手前側で、CCW円偏光が奥側でそれぞれフィルム7に照射されるが、照射される順番は逆でもよい。また、露光光の照射される角度は、露光可能な範囲内の角度から任意に選択すればよく、例えばフィルム7に対して垂直であってもよいし、フィルム7に対して45度傾斜していてもよい。この露光光は、フィルム7に塗布される配向材料に応じて選択される。
【0017】
本実施形態において、露光光源2は、フィルム7の上方に1つだけ設けられているが、複数設けられてもよい。例えば、2つの露光光源2を設け、一方はCW円偏光を照射し、他方はCCW円偏光を照射するように構成してもよい。
【0018】
前記露光光は、露光光源2とフィルム7との間に設けられたフォトマスク3,4を介してフィルム7にそれぞれ照射される。本実施形態において、搬送方向Aの手前側に第1フォトマスク3が、奥側に第2フォトマスク4が設けられている。
【0019】
図2に示すように、第1フォトマスク3は、幅方向において、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って形成された開口部31を有する。この開口部31は、搬送方向Aの長さがL1、幅方向の幅がW1の長方形に形成されており、この開口部31の幅W1は、少なくとも露光対象部分71の全幅Wと等しいか、もしくは大きくなるように設定されている。前記搬送方向Aの長さL1は、フィルム7を露光可能な長さであればよく、露光光の強度、露光光源2からフィルム7までの距離、フィルム7の搬送速度等に応じて設定される。また、前記開口部31の形状は、フィルム7を露光可能な形状であればよく、例えば楕円形やスリット状であってもよい。
【0020】
例えば、図3に示すように、第1フォトマスク3を、平行な複数のスリット状の開口部31を有するように形成してもよい。また、図4に示すように、第1フォトマスク3を所定間隔で複数設け、それぞれの第1フォトマスク3を介して順次露光するようにしてもよい。これにより、一度の露光でフィルム7に加えられる熱が少なくなり、熱によるフィルム7の変形をさらに抑制することができる。
【0021】
以上のように、本実施形態において、露光装置は、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って形成された開口部31を有する第1フォトマスク3を1つ有するが、図5に示すように、複数の第1フォトマスク3a,3b,3cを有する構成としてもよい。
【0022】
第1フォトマスク3a,3b,3cは、それぞれの第1フォトマスク3a,3b,3cを介して露光されるフィルム7の露光対象部分71a,71b,71cの全幅Wa,Wb,Wcに渡って形成された開口部31a,31b,31cを有する。第1フォトマスク3a,3b,3cは、開口部31a,31b,31cを介して前記フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って露光できるように幅方向にずらして配置されている。このような構成により、それぞれの第1フォトマスク3a,3b,3cを小型化することができる。したがって、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wが広く、単一の第1フォトマスク3による露光が困難な場合であっても、複数の小型の第1フォトマスク3a,3b,3cを使用することにより露光することができる。
【0023】
ここで、図5においては、前記第1フォトマスク3a,3bは、露光対象部分71a,71bが少なくとも一部重複するように配置されている。露光対象部分71aと71bとが重複する部分において、開口部31aは、第1フォトマスク3b側が狭くなるように形成され、開口部31bは、第1フォトマスク3a側が狭くなるように形成されている。
【0024】
同様に、前記第1フォトマスク3b,3cは、露光対象部分71b,71cが少なくとも一部重複するように配置されている。露光対象部分71bと71cとが重複する部分において、開口部31bは、第1フォトマスク3c側が狭くなるように形成され、開口部31cは、第1フォトマスク3b側が狭くなるように形成されている。
【0025】
このような構成により、露光対象部分71のうち、前記重複した部分について、露光量を調整することができる。したがって、露光対象部分71における露光ムラの発生を抑制することができる。
【0026】
なお、図5において第1フォトマスク3は3枚であるが、フィルム7の幅に応じて、2枚以上の複数枚の第1フォトマスク3を使用してもよい。また、前記重複する部分における開口部31の形状は、露光量を調整可能な形状であればどのような形状でもよい。さらに、複数の第1フォトマスク3は、露光対象部分71の全幅Wに渡って露光できるように幅方向にずらして配置されればよく、それぞれの第1フォトマスク3の間の搬送方向Aに対する位置関係は任意である。
【0027】
図1に示すように、露光光源2から射出されたCW円偏光は、第1フォトマスク3の開口部31を通過して、その下方を搬送されているフィルム7に照射される。本実施形態において、この第1フォトマスク3は、第1フォトマスク部32を有する1枚のフォトマスクとして使用される。
【0028】
第1フォトマスク3より搬送方向Aの奥側には第2フォトマスク4が設けられている。第1フォトマスク3と第2フォトマスク4との間の距離は任意に設定すればよい。また、第1フォトマスク3と第2フォトマスク4とを介して露光光を照射する露光光源2をそれぞれ別個に設けてもよい。
【0029】
この第2フォトマスク4は、図2に示すように、幅方向において、前記開口部31よりも細幅に形成され、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って所定間隔W2で配置された複数の小開口部41を有する。この小開口部41は、搬送方向Aの長さがL2、幅方向の幅がW3の長方形に形成されており、この幅W3と、前記間隔W2とは等しい大きさとされている。前記搬送方向Aの長さL2は、フィルム7を露光可能な長さであればよく、露光光の強度、露光光源2からフィルム7までの距離、フィルム7の搬送速度等に応じて設定される。また、前記小開口部41の形状は、フィルム7を露光可能な形状であればよく、例えば楕円形やスリット状であってもよい。小開口部41の配置の間隔W2及び幅W3は、フィルム7が前面に配置されるディスプレイに形成された画素の配列ピッチと等しい。
【0030】
図1に示すように、露光光源2から射出されたCCW円偏光は、第2フォトマスク4の小開口部41を通過して、その下方を搬送されているフィルム7に照射される。本実施形態において、この第2フォトマスク4は、第2フォトマスク部42を有する1枚のフォトマスクとして使用される。したがって、本実施形態においては、2枚のフォトマスク3,4によりフィルム7のパターニングが行われる。
【0031】
前記第2フォトマスク4には、マスクアライメントマーク43が設けられている。このマスクアライメントマーク43は、第2フォトマスク4とフィルム7とを位置合わせするためのものであって、図2に示すように、第2フォトマスク4のうち、小開口部41より幅方向の外側に設けられている。
【0032】
このマスクアライメントマーク43は、後述するアライメントカメラ用の照明を透過させる窓部44と、前記フィルムアライメントマーク72と位置合わせするため、前記窓部44の中央部に形成されたマーク45とから構成されている。本実施形態において、マーク45は、十字型とされているが、フィルムアライメントマーク72とアライメント可能な形状であればよく、例えば長方形、円形、L字型等であってもよい。
【0033】
本実施形態において、露光装置は、幅方向において、前記開口部31よりも細幅に形成され、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って所定間隔W2で配置された複数の小開口部41を有する第2フォトマスク4を1つ有するが、図6に示すように、複数の第2フォトマスク4a,4b,4cを有する構成としてもよい。
【0034】
第2フォトマスク4a,4b,4cは、それぞれの第2フォトマスク4a,4b,4cを介して露光されるフィルム7の露光対象部分71a,71b,71cの全幅Wa,Wb,Wcに渡って所定間隔で配置された複数の小開口41a,41b,41cを有する。第2フォトマスク4a,4b,4cは、小開口部41a,41b,41cを介して前記フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って露光できるように幅方向にずらして配置されている。このような構成により、それぞれの第2フォトマスク4a,4b,4cを小型化することができる。したがって、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wが広く、単一の第2フォトマスク4による露光が困難な場合であっても、複数の小型の第2フォトマスク4a,4b,4cを使用することにより露光することができる。
【0035】
ここで、図6においては、前記第2フォトマスク4a,4bは、露光対象部分71a,71bが少なくとも一部重複するように配置されている。露光対象部分71aと71bとが重複する部分において、小開口部41aは、第2フォトマスク4b側が狭くなるように形成され、小開口部41bは、第2フォトマスク4a側が狭くなるように形成されている。
【0036】
同様に、前記第2フォトマスク4b,4cは、露光対象部分71b,71cが少なくとも一部重複するように配置されている。露光対象部分71bと71cとが重複する部分において、小開口部41bは、第2フォトマスク4c側が狭くなるように形成され、小開口部41cは、第2フォトマスク4b側が狭くなるように形成されている。
【0037】
このような構成により、露光対象部分71のうち、前記重複した部分について、露光量を調整することができる。したがって、露光対象部分71における露光ムラの発生を抑制することができる。
【0038】
なお、図6において第2フォトマスク4は3枚であるが、フィルム7の幅に応じて、2枚以上の複数枚の第2フォトマスク4を使用してもよい。また、前記重複する部分における小開口部41の形状は、露光量を調整可能な形状であればどのような形状でもよい。さらに、複数の第2フォトマスク4は、露光対象部分71の全幅Wに渡って露光できるように幅方向にずらして配置されればよく、それぞれの第2フォトマスク4の間の搬送方向Aに対する位置関係は任意である。
【0039】
フィルム7を挟んでこのアライメントマーク43の反対側、すなわちフィルム7の下方には、図1に示すように、アライメントカメラ5が設けられている。このアライメントカメラ5は、前記マスクアライメントマーク43とフィルムアライメントマーク72とを撮像して、第2フォトマスク4とフィルム7とを位置合わせするためのものであって、CCDカメラやラインCCDカメラが使用される。
【0040】
図7に示すように、第2フォトマスク4を挟んでアライメントカメラ5の反対側、すなわち、第2フォトマスク4の上方には、撮像用の照明手段51が設けられている。この照明手段51は、露光光源2に含まれてもよいし、別々に設けられてもよい。アライメントカメラ5は、照明手段51により、マスクアライメントマーク43及びフィルムアライメントマーク72を透過照明で撮像する。撮像の際、フィルム7と第2フォトマスク4とではアライメントカメラ5からの光路長が異なるため、アライメントカメラ5には、この光路差をなくすための光路差板52が備えられている。この光路差板52を介して撮像することにより、マスクアライメントマーク43及びフィルムアライメントマーク72の両方にフォーカス(ピント)を合わせ明瞭に撮像することができる。なお、アライメントカメラ5は、透過照明に限らず、落射照明や側射照明を使用してもよい。
【0041】
前記第2フォトマスク4より搬送方向Aの手前側には、アライメントマーク形成手段6が設けられる。このアライメントマーク形成手段6は、フィルム7のアライメントマーク形成領域73にレーザを照射してフィルムアライメントマーク72を形成するレーザマーカであり、図8に示すように、前記アライメントマーク形成領域73に点線状のフィルムアライメントマーク72を形成する。このアライメントマーク形成手段6に使用するレーザは、アライメントマーク形成領域73に塗布された露光材料や有色塗布材等の種類に応じて選択すればよく、例えば、YAGレーザやCO2レーザが使用される。レーザを前記露光材料等に照射してフィルムアライメントマーク72を形成するので、フィルム7自体にレーザを照射する場合に比べ、低いレーザ出力でフィルムアライメントマーク72を形成することができる。
【0042】
本実施形態において、アライメントマーク形成手段6としてレーザマーカを使用するが、他の方法によりフィルムアライメントマーク72を形成してもよく、また、予めフィルムアライメントマーク72が形成されたフィルム7を使用してもよい。さらに、アライメントマーク形成手段6は、第2フォトマスク4より搬送方向Aの手前側に設けられればよく、第1フォトマスク3と第2フォトマスク4との間に設けられてもよい。
【0043】
次に、このように構成された露光装置の動作について、図1〜図9を参照して説明する。
まず、フィルム7が送り出しローラー11から巻取りローラー12に向かって送り出されると、アライメント形成手段6が、図8に示すように、その下方を通過するフィルム7のアライメントマーク形成領域73にレーザを照射し、フィルムアライメントマーク72を形成する。
【0044】
次に、フィルム7は、図2に示すように、第1フォトマスク3を介して、露光光源2からCW円偏光を照射され、露光される。第1フォトマスク3の開口部31は、フィルム7の露光対象部分71の幅方向の全幅に渡って開口しているため、フィルム7の露光対象部分71は、幅方向の全幅に渡って同時に露光される。したがって、第1フォトマスク3の精密な位置合わせが不要となり、露光装置の構成を単純にすることができる。また、露光対象部分71以外への露光光の照射は第1フォトマスク3により制限されるため、露光に必要な量以上の紫外線がフィルム7に照射され難く、熱によるフィルム7の変形を抑制することができる。
【0045】
第1フォトマスク3を介してCW円偏光を照射され、露光対象部分71の全面を一方向へ配向されたフィルム7は、第2フォトマスク4を介して、露光光源2からCCW円偏光をさらに照射され、露光される。このフィルム7が第2フォトマスク4の下方を通過する際、アライメントカメラ5がフィルムアライメントマーク72とマスクアライメントマーク43とを撮像することにより、フィルム7と第2フォトマスク4とは位置合わせされる。
【0046】
図9(a)に示すように、フィルムアライメントマーク72とマスクアライメントマーク43とが幅方向にずれていた場合、アライメントカメラ5によりこのずれが検出され、この検出結果に基づき、第2フォトマスク4は幅方向に矢印Bのように移動される。また、フィルムアライメントマーク72とマスクアライメントマーク43とを幅方向に所定距離ずらして設け、当該所定距離からのずれを、フィルムアライメントマーク72とマスクアライメントマーク43のずれとして検出することとしてもよい。これにより、図9(b)に示すように、フィルム7と第2フォトマスク4とが位置合わせされる。このように、フィルム7を搬送しながら、フィルム7と第2フォトマスク4との位置合わせを常時行うことにより、フィルム7がしわ、たるみ、変形等により位置ずれを生じさせた場合であっても、フィルム7を精度よく露光することができる。
【0047】
フィルム7の露光対象部分71には、配向方向が可逆的に変化する配向材料が塗布されているため、第2フォトマスク4を介してCCW円偏光を露光されると、露光された部分だけ、CW円偏光により配向した方向と反対の方向に配向される。第2フォトマスク4の小開口部41は、間隔W2と幅W3との大きさが等しいため、フィルム7は、2つの配向方向が順次等間隔で入れ替わるようにパターニングされる。
【0048】
露光によるパターニングが完了したフィルム7は、巻取りローラー12に巻き取られる。なお、フィルム7は、巻き取られる前にさらに他の処理を施されてもよい。
【0049】
本実施形態において、第1フォトマスク3と第2フォトマスク4とはそれぞれ別々のフォトマスクとして設けられたが、これらを1つにまとめ、図10に示すような、開口部31を有する第1フォトマスク部32と、小開口部41及びマスクアライメントマーク43を有する第2フォトマスク部42と、を備える単一のフォトマスク8として設けられてもよい。これにより、1枚のフォトマスク8で、フィルム7のパターニングを行うことができる。
【0050】
図11は、本発明による露光装置の第2実施形態を示す概略図である。この露光装置により露光されるフィルム7の露光対象部分71には、偏光紫外線を照射することにより、その配向方向が非可逆的に変化する配向材料が塗布されている。この配向材料に、例えばCW円偏光を照射した後、CCW円偏光を照射しても、配向方向はCW円偏光を照射した場合の配向方向のままである。
【0051】
本実施形態において、第1実施形態による露光装置とフォトマスクの配置が逆になっており、第1フォトマスク3は、第2フォトマスク4に対して搬送方向Aの奥側に設けられている。これにともない、第2フォトマスク4に設けられたマスクアライメントマーク43を撮像するアライメントカメラ5は、マスクアライメントマーク43の下方に設けられ、第1実施形態の場合より、搬送方向Aの手前側に設けられる。
【0052】
このように構成された露光装置の動作について、図11,10を参照して説明する。
フィルム7は、図11に示すように、第2フォトマスク4を介して、露光光源2からCW円偏光を照射され、露光される。図12に示すように、第2フォトマスク4の小開口部41は、間隔W2と幅W3との大きさが等しいため、フィルム7は、一方向に配向された部分と配向されていない部分とが順次等間隔で入れ替わるようにパターニングされる。
【0053】
このフィルム7は、次に、第1フォトマスク3を介して、露光光源2からCCW円偏光を照射される。フィルム7の露光対象部分71には、配向方向が非可逆的に変化する配向材料が塗布されているため、フィルム7に第1フォトマスク3を介してCCW円偏光を露光すると、すでにCW円偏光により露光された部分は一方向に配向されたまま、まだ露光されていない部分は、CCW円偏光により配向する方向、すなわちCW円偏光により配向した方向と反対の方向に配向される。
【0054】
第1フォトマスク3の開口部31は、フィルム7の露光対象部分71の幅方向の全幅に渡って開口しているため、フィルム7の露光対象部分71は、幅方向の全幅に渡って同時に露光される。結果として、フィルム7は、2つの配向方向が順次等間隔で入れ替わるようにパターニングされる。
【0055】
なお、本実施形態において、第2フォトマスク4と第1フォトマスク3とはそれぞれ別々のフォトマスクとして設けられたが、これらを1つにまとめ、図13に示すような、小開口部41及びマスクアライメントマーク43を有する第2フォトマスク部42と、開口部31を有する第1フォトマスク部32と、を備える単一のフォトマスク8として設けてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1…搬送手段
11…送り出しローラー
12…巻取りローラー
13…中間ローラー
2…露光光源
3…第1フォトマスク
31…開口部
32…第1フォトマスク部
4…第2フォトマスク
41…小開口部
42…第2フォトマスク部
43…マスクアライメントマーク
44…窓部
45…マーク
5…アライメントカメラ
51…照明手段
52…光路差板
6…アライメントマーク形成手段
7…フィルム
71…露光対象部分
72…フィルムアライメントマーク
73…アライメントマーク形成領域
8…フォトマスク
A…搬送方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元ディスプレイ用の位相差フィルムを露光する露光装置に関し、詳しくは、フォトマスクを介してフィルムの露光対象部分を露光することにより、フィルムへの露光を制限し、熱によるフィルムの変形を抑制することができる露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、3次元映像を表示する3次元ディスプレイの開発が進んでいる。3次元映像の表示方式として、例えば、右眼用の映像と左眼用の映像とをそれぞれディスプレイの画面に表示し、これを偏光めがねをかけた状態で観察する方式がある(例えば特許文献1参照)。この方式は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイのディスプレイの前面に、パターニングされた位相差フィルムを配置することで実現される。このような位相差フィルムでは、左右の眼にそれぞれ入射する光の偏光状態を制御するために、リターデンションや光学軸をディスプレイの画素レベルでパターニングすることが必要となる。
【0003】
上記位相差フィルムは、配向材料を塗布したフィルムを、偏光方向の異なる2種類の偏光により露光してパターニングすることで形成される。このようなフィルムの露光方法として、配向材料を塗布して乾燥させた基板上に、フォトマスクを用いて、選択的な領域にのみ偏光紫外線を露光し、続いて、前記偏光紫外線と偏光方向の異なる偏光紫外線を全面露光する方法があった(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5686975号明細書
【特許文献2】特開2010−152296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記従来の露光方法においては、偏光紫外線を全面露光することにより、露光光によってフィルムに熱が加わり、フィルムが変形するおそれがあった。
【0006】
そこで、このような問題点に対処し、本発明が解決しようとする課題は、熱によるフィルムの変形を抑制することができる露光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明による露光装置は、ディスプレイ用のフィルムを、搬送しながらフォトマスクを介して露光する露光装置であって、開口部を有する第1フォトマスク部と、前記フィルムの搬送方向と垂直な方向において、前記開口部よりも細幅に形成され、前記開口部の全幅に渡って所定間隔で配置された複数の小開口部を有する第2フォトマスク部と、を含んで構成されたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明による露光装置によれば、前記第1フォトマスク部に形成された開口部を介してフィルムを露光することにより、フィルムの露光対象部分以外への露光を制限し、熱によるフィルムの変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による露光装置の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】前記露光装置の第1フォトマスクと第2フォトマスクとを示す平面図である。
【図3】前記第1フォトマスクの他の実施形態を示す平面図である。
【図4】前記第1フォトマスクのさらに他の実施形態を示す平面図である。
【図5】前記第1フォトマスクのさらに他の実施形態を示す平面図である。
【図6】前記第2フォトマスクの他の実施形態を示す平面図である。
【図7】図1のアライメントカメラの撮像状態を示す説明図である。
【図8】前記露光装置のアライメントマーク形成手段によるフィルムアライメントマークの形成を示す平面図である。
【図9】前記第2フォトマスクとフィルムとを示す平面図であり、(a)は両者がずれた状態、(b)は両者が位置合わせされた状態を示す。
【図10】前記露光装置のフォトマスクの他の実施形態を示す平面図である。
【図11】本発明による露光装置の第2実施形態を示す概略図である。
【図12】前記露光装置の第1フォトマスクと第2フォトマスクとを示す平面図である。
【図13】前記露光装置のフォトマスクの他の実施形態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明による露光装置の第1実施形態を示す概略図である。この露光装置は、3次元ディスプレイ用の位相差フィルム(以下単に「フィルム」という。)7を搬送しながらフォトマスク3,4を介して露光してパターニングを行うものである。まず、露光対象物であるフィルム7について説明する。この露光装置により露光されるフィルム7は、図2に示すように、その全面のうち、フィルム7の搬送方向Aと垂直な方向(以下「幅方向」という。)の両端から所定距離までの部分を除いた部分が、露光によりパターニングを行われるべき露光対象部分71となっており、この露光対象部分71には、偏光紫外線を照射することにより、その配向方向が可逆的に変化する配向材料が塗布されている。この配向材料に、例えばCW(Clockwise:時計回り)円偏光を照射した後、CCW(Counter Clockwise:反時計回り)円偏光を照射すると、配向方向はCCW円偏光を照射した場合の配向方向となる。このような配向材料として、例えば、アゾベンゼン誘導体、桂皮酸エステル、クマリン、カルコン、ベンゾフェノン又はポリイミド等のフォトレジストが使用される。
【0011】
前記フィルム7の全面のうち、幅方向の両端から所定距離までの部分、すなわち前記露光対象部分71の両側の部分の片側の少なくとも一部には、後述するフィルムアライメントマーク72が形成されるアライメントマーク形成領域73が設けられている。このアライメントマーク形成領域73には、レーザによりマーキング可能な露光材料や有色塗布材等が塗布されている。
【0012】
このフィルム7を露光する前記露光装置は、図1に示すように、搬送手段1と、露光光源2と、第1フォトマスク3と、第2フォトマスク4と、アライメントカメラ5と、アライメントマーク形成手段6と、を含んで構成される。
【0013】
前記搬送手段1は、露光される前記フィルム7をロール・トゥ・ロール方式で一定方向に連続的に搬送するものであって、フィルム7の搬送方向(以下単に「搬送方向」という。)Aの手前側(図1の左側)に設けられた送り出しローラー11と、搬送方向Aの奥側(図1の右側)に設けられた巻取りローラー12と、前記送り出しローラー11と巻取りローラー12との間に設けられた複数の中間ローラー13とからなる。
【0014】
前記送り出しローラー11には露光前のフィルム7が巻き付けられており、この送り出しローラー11が回転することで、フィルム7が搬送方向Aに送り出される。送り出されたフィルム7は、複数の中間ローラー13に支持されながら搬送され、露光された後、前記巻取りローラー12に巻き取られる。送り出しローラー11と巻取りローラー12との間に中間ローラー13を設けることにより、搬送中のフィルム7の蛇行、しわ、位置ずれ等を抑制することができる。このような搬送手段1のそれぞれのローラー11,12,13の配置や幅、中間ローラー13の設置数は製造ラインの状況に応じて適宜設定すればよい。また、搬送手段1は、上記ロール・トゥ・ロール方式に限られず、例えばコンベア等を使用してもよい。
【0015】
搬送手段1により搬送されたフィルム7の上方には、露光光源2が設けられている。この露光光源2は、搬送中のフィルム7に紫外線を照射してパターニングするためのものであって、例えば水銀ランプ、キセノンランプ、エキシマランプ及び紫外線LED等の連続光や、パルスレーザ光を射出する光源が使用される。
【0016】
この露光光源2から照射される露光光として、異なる偏光方向を有する2種類の偏光、例えば、CW円偏光とCCW円偏光とが使用される。本実施形態において、CW円偏光が搬送方向Aの手前側で、CCW円偏光が奥側でそれぞれフィルム7に照射されるが、照射される順番は逆でもよい。また、露光光の照射される角度は、露光可能な範囲内の角度から任意に選択すればよく、例えばフィルム7に対して垂直であってもよいし、フィルム7に対して45度傾斜していてもよい。この露光光は、フィルム7に塗布される配向材料に応じて選択される。
【0017】
本実施形態において、露光光源2は、フィルム7の上方に1つだけ設けられているが、複数設けられてもよい。例えば、2つの露光光源2を設け、一方はCW円偏光を照射し、他方はCCW円偏光を照射するように構成してもよい。
【0018】
前記露光光は、露光光源2とフィルム7との間に設けられたフォトマスク3,4を介してフィルム7にそれぞれ照射される。本実施形態において、搬送方向Aの手前側に第1フォトマスク3が、奥側に第2フォトマスク4が設けられている。
【0019】
図2に示すように、第1フォトマスク3は、幅方向において、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って形成された開口部31を有する。この開口部31は、搬送方向Aの長さがL1、幅方向の幅がW1の長方形に形成されており、この開口部31の幅W1は、少なくとも露光対象部分71の全幅Wと等しいか、もしくは大きくなるように設定されている。前記搬送方向Aの長さL1は、フィルム7を露光可能な長さであればよく、露光光の強度、露光光源2からフィルム7までの距離、フィルム7の搬送速度等に応じて設定される。また、前記開口部31の形状は、フィルム7を露光可能な形状であればよく、例えば楕円形やスリット状であってもよい。
【0020】
例えば、図3に示すように、第1フォトマスク3を、平行な複数のスリット状の開口部31を有するように形成してもよい。また、図4に示すように、第1フォトマスク3を所定間隔で複数設け、それぞれの第1フォトマスク3を介して順次露光するようにしてもよい。これにより、一度の露光でフィルム7に加えられる熱が少なくなり、熱によるフィルム7の変形をさらに抑制することができる。
【0021】
以上のように、本実施形態において、露光装置は、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って形成された開口部31を有する第1フォトマスク3を1つ有するが、図5に示すように、複数の第1フォトマスク3a,3b,3cを有する構成としてもよい。
【0022】
第1フォトマスク3a,3b,3cは、それぞれの第1フォトマスク3a,3b,3cを介して露光されるフィルム7の露光対象部分71a,71b,71cの全幅Wa,Wb,Wcに渡って形成された開口部31a,31b,31cを有する。第1フォトマスク3a,3b,3cは、開口部31a,31b,31cを介して前記フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って露光できるように幅方向にずらして配置されている。このような構成により、それぞれの第1フォトマスク3a,3b,3cを小型化することができる。したがって、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wが広く、単一の第1フォトマスク3による露光が困難な場合であっても、複数の小型の第1フォトマスク3a,3b,3cを使用することにより露光することができる。
【0023】
ここで、図5においては、前記第1フォトマスク3a,3bは、露光対象部分71a,71bが少なくとも一部重複するように配置されている。露光対象部分71aと71bとが重複する部分において、開口部31aは、第1フォトマスク3b側が狭くなるように形成され、開口部31bは、第1フォトマスク3a側が狭くなるように形成されている。
【0024】
同様に、前記第1フォトマスク3b,3cは、露光対象部分71b,71cが少なくとも一部重複するように配置されている。露光対象部分71bと71cとが重複する部分において、開口部31bは、第1フォトマスク3c側が狭くなるように形成され、開口部31cは、第1フォトマスク3b側が狭くなるように形成されている。
【0025】
このような構成により、露光対象部分71のうち、前記重複した部分について、露光量を調整することができる。したがって、露光対象部分71における露光ムラの発生を抑制することができる。
【0026】
なお、図5において第1フォトマスク3は3枚であるが、フィルム7の幅に応じて、2枚以上の複数枚の第1フォトマスク3を使用してもよい。また、前記重複する部分における開口部31の形状は、露光量を調整可能な形状であればどのような形状でもよい。さらに、複数の第1フォトマスク3は、露光対象部分71の全幅Wに渡って露光できるように幅方向にずらして配置されればよく、それぞれの第1フォトマスク3の間の搬送方向Aに対する位置関係は任意である。
【0027】
図1に示すように、露光光源2から射出されたCW円偏光は、第1フォトマスク3の開口部31を通過して、その下方を搬送されているフィルム7に照射される。本実施形態において、この第1フォトマスク3は、第1フォトマスク部32を有する1枚のフォトマスクとして使用される。
【0028】
第1フォトマスク3より搬送方向Aの奥側には第2フォトマスク4が設けられている。第1フォトマスク3と第2フォトマスク4との間の距離は任意に設定すればよい。また、第1フォトマスク3と第2フォトマスク4とを介して露光光を照射する露光光源2をそれぞれ別個に設けてもよい。
【0029】
この第2フォトマスク4は、図2に示すように、幅方向において、前記開口部31よりも細幅に形成され、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って所定間隔W2で配置された複数の小開口部41を有する。この小開口部41は、搬送方向Aの長さがL2、幅方向の幅がW3の長方形に形成されており、この幅W3と、前記間隔W2とは等しい大きさとされている。前記搬送方向Aの長さL2は、フィルム7を露光可能な長さであればよく、露光光の強度、露光光源2からフィルム7までの距離、フィルム7の搬送速度等に応じて設定される。また、前記小開口部41の形状は、フィルム7を露光可能な形状であればよく、例えば楕円形やスリット状であってもよい。小開口部41の配置の間隔W2及び幅W3は、フィルム7が前面に配置されるディスプレイに形成された画素の配列ピッチと等しい。
【0030】
図1に示すように、露光光源2から射出されたCCW円偏光は、第2フォトマスク4の小開口部41を通過して、その下方を搬送されているフィルム7に照射される。本実施形態において、この第2フォトマスク4は、第2フォトマスク部42を有する1枚のフォトマスクとして使用される。したがって、本実施形態においては、2枚のフォトマスク3,4によりフィルム7のパターニングが行われる。
【0031】
前記第2フォトマスク4には、マスクアライメントマーク43が設けられている。このマスクアライメントマーク43は、第2フォトマスク4とフィルム7とを位置合わせするためのものであって、図2に示すように、第2フォトマスク4のうち、小開口部41より幅方向の外側に設けられている。
【0032】
このマスクアライメントマーク43は、後述するアライメントカメラ用の照明を透過させる窓部44と、前記フィルムアライメントマーク72と位置合わせするため、前記窓部44の中央部に形成されたマーク45とから構成されている。本実施形態において、マーク45は、十字型とされているが、フィルムアライメントマーク72とアライメント可能な形状であればよく、例えば長方形、円形、L字型等であってもよい。
【0033】
本実施形態において、露光装置は、幅方向において、前記開口部31よりも細幅に形成され、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って所定間隔W2で配置された複数の小開口部41を有する第2フォトマスク4を1つ有するが、図6に示すように、複数の第2フォトマスク4a,4b,4cを有する構成としてもよい。
【0034】
第2フォトマスク4a,4b,4cは、それぞれの第2フォトマスク4a,4b,4cを介して露光されるフィルム7の露光対象部分71a,71b,71cの全幅Wa,Wb,Wcに渡って所定間隔で配置された複数の小開口41a,41b,41cを有する。第2フォトマスク4a,4b,4cは、小開口部41a,41b,41cを介して前記フィルム7の露光対象部分71の全幅Wに渡って露光できるように幅方向にずらして配置されている。このような構成により、それぞれの第2フォトマスク4a,4b,4cを小型化することができる。したがって、フィルム7の露光対象部分71の全幅Wが広く、単一の第2フォトマスク4による露光が困難な場合であっても、複数の小型の第2フォトマスク4a,4b,4cを使用することにより露光することができる。
【0035】
ここで、図6においては、前記第2フォトマスク4a,4bは、露光対象部分71a,71bが少なくとも一部重複するように配置されている。露光対象部分71aと71bとが重複する部分において、小開口部41aは、第2フォトマスク4b側が狭くなるように形成され、小開口部41bは、第2フォトマスク4a側が狭くなるように形成されている。
【0036】
同様に、前記第2フォトマスク4b,4cは、露光対象部分71b,71cが少なくとも一部重複するように配置されている。露光対象部分71bと71cとが重複する部分において、小開口部41bは、第2フォトマスク4c側が狭くなるように形成され、小開口部41cは、第2フォトマスク4b側が狭くなるように形成されている。
【0037】
このような構成により、露光対象部分71のうち、前記重複した部分について、露光量を調整することができる。したがって、露光対象部分71における露光ムラの発生を抑制することができる。
【0038】
なお、図6において第2フォトマスク4は3枚であるが、フィルム7の幅に応じて、2枚以上の複数枚の第2フォトマスク4を使用してもよい。また、前記重複する部分における小開口部41の形状は、露光量を調整可能な形状であればどのような形状でもよい。さらに、複数の第2フォトマスク4は、露光対象部分71の全幅Wに渡って露光できるように幅方向にずらして配置されればよく、それぞれの第2フォトマスク4の間の搬送方向Aに対する位置関係は任意である。
【0039】
フィルム7を挟んでこのアライメントマーク43の反対側、すなわちフィルム7の下方には、図1に示すように、アライメントカメラ5が設けられている。このアライメントカメラ5は、前記マスクアライメントマーク43とフィルムアライメントマーク72とを撮像して、第2フォトマスク4とフィルム7とを位置合わせするためのものであって、CCDカメラやラインCCDカメラが使用される。
【0040】
図7に示すように、第2フォトマスク4を挟んでアライメントカメラ5の反対側、すなわち、第2フォトマスク4の上方には、撮像用の照明手段51が設けられている。この照明手段51は、露光光源2に含まれてもよいし、別々に設けられてもよい。アライメントカメラ5は、照明手段51により、マスクアライメントマーク43及びフィルムアライメントマーク72を透過照明で撮像する。撮像の際、フィルム7と第2フォトマスク4とではアライメントカメラ5からの光路長が異なるため、アライメントカメラ5には、この光路差をなくすための光路差板52が備えられている。この光路差板52を介して撮像することにより、マスクアライメントマーク43及びフィルムアライメントマーク72の両方にフォーカス(ピント)を合わせ明瞭に撮像することができる。なお、アライメントカメラ5は、透過照明に限らず、落射照明や側射照明を使用してもよい。
【0041】
前記第2フォトマスク4より搬送方向Aの手前側には、アライメントマーク形成手段6が設けられる。このアライメントマーク形成手段6は、フィルム7のアライメントマーク形成領域73にレーザを照射してフィルムアライメントマーク72を形成するレーザマーカであり、図8に示すように、前記アライメントマーク形成領域73に点線状のフィルムアライメントマーク72を形成する。このアライメントマーク形成手段6に使用するレーザは、アライメントマーク形成領域73に塗布された露光材料や有色塗布材等の種類に応じて選択すればよく、例えば、YAGレーザやCO2レーザが使用される。レーザを前記露光材料等に照射してフィルムアライメントマーク72を形成するので、フィルム7自体にレーザを照射する場合に比べ、低いレーザ出力でフィルムアライメントマーク72を形成することができる。
【0042】
本実施形態において、アライメントマーク形成手段6としてレーザマーカを使用するが、他の方法によりフィルムアライメントマーク72を形成してもよく、また、予めフィルムアライメントマーク72が形成されたフィルム7を使用してもよい。さらに、アライメントマーク形成手段6は、第2フォトマスク4より搬送方向Aの手前側に設けられればよく、第1フォトマスク3と第2フォトマスク4との間に設けられてもよい。
【0043】
次に、このように構成された露光装置の動作について、図1〜図9を参照して説明する。
まず、フィルム7が送り出しローラー11から巻取りローラー12に向かって送り出されると、アライメント形成手段6が、図8に示すように、その下方を通過するフィルム7のアライメントマーク形成領域73にレーザを照射し、フィルムアライメントマーク72を形成する。
【0044】
次に、フィルム7は、図2に示すように、第1フォトマスク3を介して、露光光源2からCW円偏光を照射され、露光される。第1フォトマスク3の開口部31は、フィルム7の露光対象部分71の幅方向の全幅に渡って開口しているため、フィルム7の露光対象部分71は、幅方向の全幅に渡って同時に露光される。したがって、第1フォトマスク3の精密な位置合わせが不要となり、露光装置の構成を単純にすることができる。また、露光対象部分71以外への露光光の照射は第1フォトマスク3により制限されるため、露光に必要な量以上の紫外線がフィルム7に照射され難く、熱によるフィルム7の変形を抑制することができる。
【0045】
第1フォトマスク3を介してCW円偏光を照射され、露光対象部分71の全面を一方向へ配向されたフィルム7は、第2フォトマスク4を介して、露光光源2からCCW円偏光をさらに照射され、露光される。このフィルム7が第2フォトマスク4の下方を通過する際、アライメントカメラ5がフィルムアライメントマーク72とマスクアライメントマーク43とを撮像することにより、フィルム7と第2フォトマスク4とは位置合わせされる。
【0046】
図9(a)に示すように、フィルムアライメントマーク72とマスクアライメントマーク43とが幅方向にずれていた場合、アライメントカメラ5によりこのずれが検出され、この検出結果に基づき、第2フォトマスク4は幅方向に矢印Bのように移動される。また、フィルムアライメントマーク72とマスクアライメントマーク43とを幅方向に所定距離ずらして設け、当該所定距離からのずれを、フィルムアライメントマーク72とマスクアライメントマーク43のずれとして検出することとしてもよい。これにより、図9(b)に示すように、フィルム7と第2フォトマスク4とが位置合わせされる。このように、フィルム7を搬送しながら、フィルム7と第2フォトマスク4との位置合わせを常時行うことにより、フィルム7がしわ、たるみ、変形等により位置ずれを生じさせた場合であっても、フィルム7を精度よく露光することができる。
【0047】
フィルム7の露光対象部分71には、配向方向が可逆的に変化する配向材料が塗布されているため、第2フォトマスク4を介してCCW円偏光を露光されると、露光された部分だけ、CW円偏光により配向した方向と反対の方向に配向される。第2フォトマスク4の小開口部41は、間隔W2と幅W3との大きさが等しいため、フィルム7は、2つの配向方向が順次等間隔で入れ替わるようにパターニングされる。
【0048】
露光によるパターニングが完了したフィルム7は、巻取りローラー12に巻き取られる。なお、フィルム7は、巻き取られる前にさらに他の処理を施されてもよい。
【0049】
本実施形態において、第1フォトマスク3と第2フォトマスク4とはそれぞれ別々のフォトマスクとして設けられたが、これらを1つにまとめ、図10に示すような、開口部31を有する第1フォトマスク部32と、小開口部41及びマスクアライメントマーク43を有する第2フォトマスク部42と、を備える単一のフォトマスク8として設けられてもよい。これにより、1枚のフォトマスク8で、フィルム7のパターニングを行うことができる。
【0050】
図11は、本発明による露光装置の第2実施形態を示す概略図である。この露光装置により露光されるフィルム7の露光対象部分71には、偏光紫外線を照射することにより、その配向方向が非可逆的に変化する配向材料が塗布されている。この配向材料に、例えばCW円偏光を照射した後、CCW円偏光を照射しても、配向方向はCW円偏光を照射した場合の配向方向のままである。
【0051】
本実施形態において、第1実施形態による露光装置とフォトマスクの配置が逆になっており、第1フォトマスク3は、第2フォトマスク4に対して搬送方向Aの奥側に設けられている。これにともない、第2フォトマスク4に設けられたマスクアライメントマーク43を撮像するアライメントカメラ5は、マスクアライメントマーク43の下方に設けられ、第1実施形態の場合より、搬送方向Aの手前側に設けられる。
【0052】
このように構成された露光装置の動作について、図11,10を参照して説明する。
フィルム7は、図11に示すように、第2フォトマスク4を介して、露光光源2からCW円偏光を照射され、露光される。図12に示すように、第2フォトマスク4の小開口部41は、間隔W2と幅W3との大きさが等しいため、フィルム7は、一方向に配向された部分と配向されていない部分とが順次等間隔で入れ替わるようにパターニングされる。
【0053】
このフィルム7は、次に、第1フォトマスク3を介して、露光光源2からCCW円偏光を照射される。フィルム7の露光対象部分71には、配向方向が非可逆的に変化する配向材料が塗布されているため、フィルム7に第1フォトマスク3を介してCCW円偏光を露光すると、すでにCW円偏光により露光された部分は一方向に配向されたまま、まだ露光されていない部分は、CCW円偏光により配向する方向、すなわちCW円偏光により配向した方向と反対の方向に配向される。
【0054】
第1フォトマスク3の開口部31は、フィルム7の露光対象部分71の幅方向の全幅に渡って開口しているため、フィルム7の露光対象部分71は、幅方向の全幅に渡って同時に露光される。結果として、フィルム7は、2つの配向方向が順次等間隔で入れ替わるようにパターニングされる。
【0055】
なお、本実施形態において、第2フォトマスク4と第1フォトマスク3とはそれぞれ別々のフォトマスクとして設けられたが、これらを1つにまとめ、図13に示すような、小開口部41及びマスクアライメントマーク43を有する第2フォトマスク部42と、開口部31を有する第1フォトマスク部32と、を備える単一のフォトマスク8として設けてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1…搬送手段
11…送り出しローラー
12…巻取りローラー
13…中間ローラー
2…露光光源
3…第1フォトマスク
31…開口部
32…第1フォトマスク部
4…第2フォトマスク
41…小開口部
42…第2フォトマスク部
43…マスクアライメントマーク
44…窓部
45…マーク
5…アライメントカメラ
51…照明手段
52…光路差板
6…アライメントマーク形成手段
7…フィルム
71…露光対象部分
72…フィルムアライメントマーク
73…アライメントマーク形成領域
8…フォトマスク
A…搬送方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ用のフィルムを、搬送しながらフォトマスクを介して露光する露光装置であって、
開口部を有する第1フォトマスク部と、
前記フィルムの搬送方向と垂直な方向において、前記開口部よりも細幅に形成され、前記開口部の全幅に渡って所定間隔で配置された複数の小開口部を有する第2フォトマスク部と、
を含んで構成されたことを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記第1フォトマスク部の開口部は、前記搬送方向と垂直な方向において、前記フィルムの露光対象部分の全幅に渡って形成されたことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記搬送方向と垂直な方向にずらして配置された複数の前記第1フォトマスク部と、
前記搬送方向と垂直な方向にずらして配置された複数の前記第2フォトマスク部と、
を備え、
前記複数の第1フォトマスク部に形成されたそれぞれの開口部を介して、前記フィルムの露光対象部分の全幅に渡って露光し、
前記複数の第2フォトマスク部に形成されたそれぞれの小開口部を介して、前記フィルムの露光対象部分の全幅に渡って露光することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項4】
前記第2フォトマスク部は、前記フィルムと位置合わせするためのマスクアライメントマークを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項5】
前記マスクアライメントマークと位置合わせされるフィルムアライメントマークを、前記フィルムに形成するアライメントマーク形成手段が、前記第2フォトマスク部に対して搬送方向の手前側に設けられたことを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
【請求項6】
前記第1フォトマスク部を含んで構成された第1フォトマスクと、前記第2フォトマスク部を含んで構成された第2フォトマスクとを備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項1】
ディスプレイ用のフィルムを、搬送しながらフォトマスクを介して露光する露光装置であって、
開口部を有する第1フォトマスク部と、
前記フィルムの搬送方向と垂直な方向において、前記開口部よりも細幅に形成され、前記開口部の全幅に渡って所定間隔で配置された複数の小開口部を有する第2フォトマスク部と、
を含んで構成されたことを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記第1フォトマスク部の開口部は、前記搬送方向と垂直な方向において、前記フィルムの露光対象部分の全幅に渡って形成されたことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記搬送方向と垂直な方向にずらして配置された複数の前記第1フォトマスク部と、
前記搬送方向と垂直な方向にずらして配置された複数の前記第2フォトマスク部と、
を備え、
前記複数の第1フォトマスク部に形成されたそれぞれの開口部を介して、前記フィルムの露光対象部分の全幅に渡って露光し、
前記複数の第2フォトマスク部に形成されたそれぞれの小開口部を介して、前記フィルムの露光対象部分の全幅に渡って露光することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項4】
前記第2フォトマスク部は、前記フィルムと位置合わせするためのマスクアライメントマークを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項5】
前記マスクアライメントマークと位置合わせされるフィルムアライメントマークを、前記フィルムに形成するアライメントマーク形成手段が、前記第2フォトマスク部に対して搬送方向の手前側に設けられたことを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
【請求項6】
前記第1フォトマスク部を含んで構成された第1フォトマスクと、前記第2フォトマスク部を含んで構成された第2フォトマスクとを備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の露光装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−68764(P2013−68764A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206861(P2011−206861)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(500171707)株式会社ブイ・テクノロジー (283)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(500171707)株式会社ブイ・テクノロジー (283)
【Fターム(参考)】
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