説明

静電容量センサ及び静電容量センサ付きフラップ型ハンドル

【課題】 センサ本体3の仕様を変えないで感度調整が容易に可能となり、しかも、検出感度の位置による違いを低減し、所要のバランスに調整することが可能な静電容量センサを備えたフラップ型ハンドルを提供する。
【解決手段】 センサ本体3をハンドル基部11に取付け、センサ本体3の検出面をハンドルフラップ12内面側の所定の検出範囲に向けるとともに、前記検出範囲を覆うようにハンドルフラップ12の内面に導電面14を設け、さらにこの導電面14と前記検出電極を少なくともハンドルフラップ非動作時に電磁的に結合させる接続用導電体13を設け、この接続用導電体13又は/及び前記導電面14に、検出感度調整用のトリミングを施した(切欠き等を設けた)構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体等の接近を検出する静電容量センサ、及びこのセンサの本体を内蔵した静電容量センサ付きフラップ型ハンドルに関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量センサは、例えば特許文献3に示されるように、車両のドアハンドルに内蔵され、キーレスエントリーシステムにおける携帯機への信号送信のトリガー発生用として、ドアハンドルへの人体の接近を検出するセンサとして用いられる。
ところで、従来の一般的な静電容量センサは、電磁的にはセンサ本体単体で設けられる構成であり、センサ本体の検出電極と、これと対向する被検出物とで構成される静電容量(浮遊容量)の変化を検出して、被検出物の有無を検知していた。
【0003】
なお、特許文献1には、センサの検出範囲を拡大するために、導電性蒸着膜、導電性印刷等を検出電極として用いた静電容量センサを利用した自動ドアが開示されている。
また、特許文献2には、静電容量センサの検出部に誘電体(例えば布)を組み合わせることによって、検知能力(検出範囲等)を向上させた近接センサが開示されている。但し、この特許文献2には、どのようにして誘電体を組み合わせるかについては、詳細な説明が見当たらない。
【0004】
【特許文献1】特開2002−147117号公報
【特許文献2】特開2004−150869号公報
【特許文献3】特開2003−221948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した従来の一般的な静電容量センサであると、感度調整(感度バランスの調整、検出範囲の設定含む)は、電極サイズを調整するか、検出回路のゲインを調整することで行なっていた。しかしこの構成では、センサの取付け部の寸法形状(例えば、上記ドアハンドルの寸法形状)や、要求される感度等の適用条件に応じて、検出電極の寸法形状や検出回路のゲインを変える(異なる最適値に設定する)必要があり、問題であった。適用条件に応じて検出電極の寸法形状を変更する必要があると、センサ本体を適用条件に応じて複数種生産する必要があり、生産コスト、部品管理コストの面で不利になる。また、適用条件に応じて検出回路のゲインを変える必要があると、適用条件に応じて予め異なるゲインに設定された検出回路を複数種生産するか、或いは組付け時に検出回路のゲインをその都度異なるものに調整する作業が必要となり、やはり生産コスト、部品管理コストの面で不利になる。
【0006】
なお、特許文献2のセンサであると、静電容量センサの検出部に組み合わせる誘電体(例えば布)の大きさを変えることによって、センサ本体の検出電極の寸法形状を変えないで検知能力(検出範囲等)を変えることができる。しかしこの場合、誘電体とセンサ本体を接触させた部分(センサ本体の検出電極と誘電体とが重なる部分)と、誘電体のみの部分とで、感度の大きな違いが発生し、例えば感度分布を全体的に均等にすること(即ち、検出感度の位置による違いを低減したり、所要のバランスに調整すること)が困難であるという問題がある。
【0007】
また、例えば特許文献3のようにセンサ本体をドアハンドル等に内蔵させる場合、ドアハンドル等を構成する部材の内面と上記誘電体の間や、上記誘電体とセンサ本体の検出面との間に隙間(空間)があると、この隙間に異物が侵入して検出感度が変化するなどの問題がある。
また従来、構成が複雑なフラップ型のハンドルに静電容量センサを内蔵させた先行例は見当たらず、このフラップ型のハンドルにおいて、センサ本体をいかに配置し、検出範囲などの性能をいかに確保するかが問題となる。
そこで本発明は、センサ本体の仕様を変えないで感度調整が容易に可能となり、しかも、検出感度の位置による違いを低減し、所要のバランスに調整することが可能な静電容量センサを提供することを目的としている。また、異物の侵入による問題が起き難い静電容量センサを提供すること、或いは、本発明の静電容量センサを利用した良好なフラップ型ハンドルを提供することを、さらなる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の静電容量センサは、センサ本体に設けられた検出電極によって構成される浮遊容量の変化に基づいて誘電体の所定の検出範囲内への接近を検出する静電容量センサにおいて、
前記センサ本体の検出面を前記検出範囲に向けるとともに、前記検出範囲を覆うように導電面を設け、さらにこの導電面と前記検出電極を少なくとも検出時に電磁的に結合させる接続用導電体を設け、この接続用導電体又は/及び前記導電面に、検出感度調整用のトリミングを施したものである。
ここで、「浮遊容量」とは、検出対象である人体などと検出電極とより構成されるキャパシタンス(対接地容量)である。
また、「電磁的に結合させる」とは、上記導電面がセンサ本体外の拡張された検出電極として機能するように結合させることを意味する。例えば、接続用導電体の少なくとも一部をセンサ本体の検出電極に対向して重なるように配置するとともに、この接続用導電体の一部を上記導電面に接触させて導通させれば、上記導電面がセンサ本体外の拡張された検出電極として機能する。
【0009】
また、「トリミング」とは、部分的に切り取ること、例えば切欠き、開口、凹部などを設けることである。
また「導電面」は、前記検出範囲を覆う部材の表面(少なくとも、検出範囲側の表面)に、例えばメッキ、導電塗装、蒸着、スパッタリングなどの表面処理を施して、導電性の層を形成することによって構成できる。又は「導電面」は、前記検出範囲を覆うように配設された導電性部材(例えば、導電性スポンジなど)によって構成されていてもよい。或いは「導電面」は、前記検出範囲を覆う樹脂製部材の表面に樹脂成形(例えば、二色成形、IVONDING、IMD等)によって形成されていてもよい。なお、IVONDINGは、ホットスタンピングを使用した回路形成法であり、これは、MID(Molded Interconnect Device) の一種で、メッキを使用しないで樹脂成形品に回路を形成する方法である。また、IMD(Injection Moulding Decoration)とは、インサート成形全般を指し、予備成形に超高圧成形を用いる方法も含む。
また「導電面」は、「接続用導電体」と一体物の導電性部材によって構成されていてもよい。
【0010】
本願の静電容量センサによれば、導電面の大きさを変えることによって、センサ本体の仕様を変えないで検出範囲を適用条件に応じた所要の広さに設定できる。このため、センサ本体の共用化を図ることができ、部品生産コストや部品管理コストを大幅に低減できる。また、上記導電面を大きくすることによって、センサ本体単体の検出範囲よりも検出範囲を格段に拡大できる。このため、センサ本体を小型なものとすることができ、センサ本体を収納するスペースを格段に低減することができる。また、センサ本体の取付け場所の形状が複雑であっても、それによって制約を受けることなく、所要の検出範囲を十分広く確保できる。また、接続用導電体又は/及び導電面には、検出感度調整用のトリミングが施されているため、検出感度の位置による違いを低減し、所要のバランスに調整することが可能になるという利点がある。
【0011】
次に、本願のハンドルは、人の手が内面側に差し込まれて引く方向に操作されるハンドルフラップがハンドル基部に対して前記引く方向に動作可能に取付けられてなるフラップ型のハンドル本体を有し、センサ本体に設けられた検出電極によって構成される浮遊容量の変化に基づいて誘電体の接近を検出する静電容量センサのセンサ本体が、前記人の手を検出すべく前記ハンドル本体に備えられた静電容量センサ付きフラップ型ハンドルであって、
前記センサ本体を前記ハンドル基部に取付け、前記センサ本体の検出面を前記ハンドルフラップ内面側の所定の検出範囲に向けるとともに、前記検出範囲を覆うように前記ハンドルフラップ内面に導電面を設け、さらにこの導電面と前記検出電極を少なくともハンドルフラップ非動作時(即ち、検出時)に電磁的に結合させる接続用導電体を設け、この接続用導電体又は/及び前記導電面に、検出感度調整用のトリミングを施したものである。
なお、上記接続用導電体による電磁的結合は、例えば次のような構成で実現すればよい。即ち、上記接続用導電体が、少なくともハンドルフラップ非動作時に、前記導電面に対して導通状態(接触状態など)になるとともに、少なくともその一部が前記検出電極に重なって対向するように配置されることによって、前記導電面と前記検出電極を電磁的に結合させる構成があり得る。
【0012】
本願のハンドルによれば、導電面の大きさを変えることによって、センサ本体の仕様を変えないで検出範囲を適用条件に応じた所要の広さ(ハンドルフラップ内側の所定の広さ)に設定できる。このため、センサ本体の共用化を図ることができ、部品生産コストや部品管理コストを大幅に低減できる。また、上記導電面を大きくすることによって、センサ本体単体の検出範囲よりも検出範囲を格段に拡大できる(例えば、ハンドルフラップ内の全体に検出範囲を十分広く設定できる)。このため、センサ本体を小型なものとすることができ、センサ本体を収納するスペースを格段に低減することができる。また、ハンドル基部やハンドルフラップの形状(即ち、センサ本体の取付け場所の形状)が複雑であっても、それによって制約を受けることなく、所要の検出範囲を十分広く確保できる。また、接続用導電体又は/及び導電面には、静電容量センサの検出感度調整用のトリミングが施されているため、検出感度の位置による違いを低減し、所要のバランスに調整することが可能になるという利点がある。
また本願のハンドルでは、センサ本体がハンドル基部(固定側)に取付けられている。このため、ハンドルフラップ(可動側)に取り付けられる場合に比べて、センサ本体に対する配線が格段に容易になる利点がある。また、仮にセンサ本体がハンドルフラップ内に取り付けられていると、手の挿入が困難になる問題があるが、本願ではそのような問題が発生しない。
【0013】
また、本願のハンドルの好ましい態様は、前記接続用導電体が、弾性又は塑性を有して接合面の形状に応じて変形して接合面に密着する特性を持つ材料(例えば、導電性スポンジ、導電性ゴム、導電性エラストマ)からなり、ハンドルフラップ非動作時に、センサ本体の検出面とハンドルフラップの間に挟みつけられた状態となる構成である。
この態様であると、上記接続用導電体による緩衝効果が得られるとともに、少なくともハンドルフラップ非動作時にセンサ本体の検出面とハンドルフラップとの間に、異物が侵入する隙間が発生しない。このため、この異物の侵入による静電容量センサの性能低下や誤作動などの発生可能性が格段に低減され、ゴミの混入や湿度変化などの不安定要因を削減することができる。また、隙間による検出感度ムラの発生可能性も低減される。従って、構造が複雑なフラップ型ハンドルでありながら、より高感度で安定性の高い静電容量センサを備えることが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本願の静電容量センサによれば、導電面の大きさを変えることによって、センサ本体の仕様を変えないで検出範囲を適用条件に応じた所要の広さに設定できる。このため、センサ本体の共用化を図ることができ、部品生産コストや部品管理コストを大幅に低減できる。また、導電面を大きくすることによって、センサ本体単体の検出範囲よりも検出範囲を格段に拡大できる。このため、センサ本体を小型なものとすることができ、センサ本体を収納するスペースを格段に低減することができる。また、センサ本体の取付け場所の形状が複雑であっても、それによって制約を受けることなく、所要の検出範囲を十分広く確保できる。また、接続用導電体又は/及び導電面には、検出感度調整用のトリミングが施されているため、検出感度の位置による違いを低減し、所要のバランスに調整することが可能になるという利点がある。
【0015】
本願のハンドルによれば、導電面の大きさを変えることによって、センサ本体の仕様を変えないで検出範囲を適用条件に応じた所要の広さ(ハンドルフラップ内側の所定の広さ)に設定できる。このため、センサ本体の共用化を図ることができ、部品生産コストや部品管理コストを大幅に低減できる。また、上記導電面を大きくすることによって、センサ本体単体の検出範囲よりも検出範囲を格段に拡大できる(例えば、ハンドルフラップ内の全体に検出範囲を十分広く設定できる)。このため、センサ本体を小型なものとすることができ、センサ本体を収納するスペースを格段に低減することができる。また、ハンドル基部やハンドルフラップの形状(即ち、センサ本体の取付け場所の形状)が複雑であっても、それによって制約を受けることなく、所要の検出範囲を十分広く確保できる。また、接続用導電体又は/及び導電面には、静電容量センサの検出感度調整用のトリミングが施されているため、検出感度の位置による違いを低減し、所要のバランスに調整することが可能になるという利点がある。
また本願のハンドルでは、センサ本体がハンドル基部(固定側)に取付けられている。このため、ハンドルフラップ(可動側)に取り付けられる場合に比べて、センサ本体に対する配線が格段に容易になる利点がある。また、仮にセンサ本体がハンドルフラップ内に取り付けられていると、手の挿入が困難になる問題があるが、本願ではそのような問題が発生しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1形態例)
まず、第1形態例を説明する。本例は、人体等(誘電体)が接近したことを検知する静電容量センサが内蔵された自動車のフラップ型ドアハンドル(アウタハンドル)の例である。
図1(a)は、本例のドアハンドル1の正面側を示す図(センサ本体3などを透視して見た図)であり、図1(b)は、ドアハンドル1の上面側を示す平面図(センサ本体3などを透視して見た図)であり、図2(a)は、ドアハンドル1の内部構造を示す縦断面図であり、図2(c)はトリミング形状を示す図である。
【0017】
ドアハンドル1は、ドアハンドル本体2内に、静電容量センサのセンサ本体3が設けられたものである。
ここで、ドアハンドル本体2は、例えば合成樹脂よりなるハンドル基部11とハンドルフラップ12よりなる。ハンドル基部11は、車両のドアに固定される部材であり、ハンドルフラップ12が取り付けられる凹部11aを有する。ハンドルフラップ12は、図2(a)に示すように、凹部11a内に配置される奥側板状部12aと、この奥側板状部12aの上端から前面側下方に伸びる前側板状部12bとを有する、断面山形状の部材であり、ハンドル基部11に対して引き上げ方向に揺動可能に取り付けられる(この取り付け構造等の詳細については説明省略する)。そして、ハンドルフラップ12の内側(前側板状部12bの裏側)にユーザが下から手を差し込んで引き上げることによって、ドアが開けられる構成となっている。
【0018】
センサ本体3は、静電容量センサの本体(少なくともセンサヘッドを含む部分)であり、検出電極3aを内蔵する。ここで、静電容量センサは、検出電極によって構成される浮遊容量の変化に基づいて、人体などの誘電体を検出するものであれば、どのような方式のものでもよい。例えば電荷転送型の検出回路よりなるものであってもよい。また、検出電極3aの裏側に差分補正用の比較電極を備えたものであってもよい。また検出回路は、センサ本体3とは別個に例えばドアハンドル1の外部に設置されてもよいが、ドアハンドル1内(センサ本体3外)に内蔵されてもよいし、センサ本体3内に内蔵されてもよい。また、この場合のセンサ本体3は、図2(a)に示すように、ハンドル基部11の凹部11aの内面(奥側板状部12aの奥側)に取り付けられ、ハンドルフラップ12の内側に差し込まれるユーザの手を検出すべく、検出面が前面側(ハンドルフラップ12の側)に向かって僅かに斜め下方に向けられている。
【0019】
そして、図2(a)に示す断面において、センサ本体3の検出面とハンドルフラップ12の奥側板状部12aの間には、シート状の接続用導電体13が配設されている。また、ハンドルフラップ12の奥側板状部12aの奥側の面から内面にかけてと、ハンドルフラップ12の前側板状部12bの内面までの位置範囲には、例えば金属製のメッキ層よりなる導電面14が形成されている。なお、導電面14は、メッキに限られず、導電塗装、蒸着、スパッタリングなどの他の表面処理、或いは樹脂成形(例えば、二色成形、IVONDING、IMD等)によって形成されていてもよい。
【0020】
ここで、導電面14は、所要の検出範囲(ハンドルフラップ12内の略全体)を覆うように、ハンドルフラップ12(奥側板状部12aと前側板状部12b)の内面に形成され、さらに接続用導電体13と導通するように、ハンドルフラップ12の奥側板状部12aの奥側の面(接続用導電体13と接触する部分)にも連続的に形成されている。
また、接続用導電体13は、センサ本体3の検出電極3aに重なって対向するように配置され、ハンドルフラップ非動作時(ハンドルフラップ12が引き上げ操作されていない時)には、一面がセンサ本体3の検出面に接触し、他面が奥側板状部12aの奥側の面(導電面14の形成された部分)に接触する構成、即ち、センサ本体3の検出面とハンドルフラップ12の間に挟みつけられた状態となる構成とされている。
【0021】
なお導電面14は、この導電面14により静電容量センサの検出範囲が所要範囲に拡大される広さを持つ。即ちこの場合、センサ本体3の検出面から、ハンドルフラップ12の前側板状部12bの内面までの位置範囲に導電面14が形成されている。また、この導電面14の左右方向の大きさは、図1(a)や(b)に示すように、センサ本体3よりも格段に長いものとなっている。このため、この導電面14が無ければ、センサ本体3の検出面付近のみに限定される検出範囲が、ハンドルフラップ12の前側板状部12b付近まで前方に拡大されるとともに、左右方向にも拡大され、ドアハンドル1において、ドアを開けようとする人の手が接近する部分全体が検出範囲となっている。なお、このように検出範囲が拡大する原理は、既述した特許文献2にも記載されているが、誘電体の接近又は接触によって導電面14に生じる誘電電位がセンサ本体3に静電容量の変化として検出されるからである。
【0022】
また、接続用導電体13は、導電性を有するとともに弾性又は塑性を有する材料、より好ましくは容易に切断加工できる材料よりなる。具体的には、例えば導電性スポンジよりなる。導電性スポンジは、合成樹脂(高分子化合物)のスポンジに導電性を持たせたもので、一般的には、相当の弾性と、長期間の変形に対して永久変形を起こす塑性、即ち相手方の形状になじみ易い特性(接合面の形状に応じて変形して接合面に密着する特性)を持ち、ICの端子保護材(静電気による損傷防止材)などとして用いられているものである。
【0023】
なお、一般的に原子の共有結合よりなり導電性を持たない高分子化合物に、導電性を持たせる方法としては、第1に、共役二重結合を持つ高分子化合物(ある程度の導電性を持つ素材)にヨウ素や五フッ化ヒ素などを混ぜ込む(ドープする)ことによって電荷の非局在化によるイオン化を促し、導電性を高める方法がある。また第2には、導電性付与物質を添加或いは積層する方法がある。主な導電性付与物質又は導電性付与方法としては、添加系では、金属、有機鎖体、カーボンブラックなどがあり、また積層系では、導電性塗料、金属蒸着、酸化物蒸着、メッキなどがある。このうち、最も広く利用されているのは、カーボンブラックを添加する方法であり、本例の接続用導電体13としても、このカーボンブラックを添加することによって導電性を持たせた導電性スポンジが好適である。カーボンブラックは、炭化水素など炭素を含む化合物を不完全燃焼することで得られ、ゴムの補強剤や黒顔料としても、昔から大量に使用されている。またカーボンブラックは、このカーボンブラックを分散した液に高分子素材を含浸処理する方法や、配合段階で樹脂に練り込む方法などによって、高分子素材に効果的に混入させることができる。
【0024】
そして、接続用導電体13又は/及び導電面14の少なくとも一部(特にセンサ本体3と重なる部分)には、静電容量センサの検出感度調整用のトリミングとしての例えば切欠き(厚さ方向に貫通するように切り取られた部分)又は凹部が設けられている。例えば、図2(c)に示すように、接続用導電体13には、切欠き13aが形成されている。この場合のトリミングは、導電面14の比較的左側(センサ本体3と重なる部分)と、導電面14の右端側(センサ本体3と重ならない部分)の検出感度が、略同一になり、検出範囲の左右方向全体で検出感度が略一定になるようにするためのものである。或いは、センサ本体3に近い奥側と、センサ本体3から遠い手前側とで、検出感度の過度な違いが生じないようにするためのものである。なお、切欠き等のトリミングの形状や寸法は、予め実験等によって定めておく。そして、例えば接続用導電体13となる素材からプレス機械等によって接続用導電体13の外形を切断加工する際に、同時にこの切欠き等も加工すればよい。或いは、導電面14となる導電性の層をメッキ等によって形成する際に、周知のパターン成形技術によって設ければよい。
ここで、トリミングとしての切欠き13aの形状は、図2(c)に示したくし歯形状に限定されるものではなく、例えば図7(c)や図7(d)に示すように中央部分で繋がったはしご状や格子状であってもよい。また、例えば図7(a)に示すように角部に面取りを施しても良い。また、例えば図7(b)に示すように三角状としても良い。また、直線状の切欠きに限定されるものではなく、例えば図7(e)に示すように曲線状(例えば円弧状)に切欠いても良い。凸角には電荷がたまり易いため、曲線状とする事でより感度のバラツキを抑制できる。
また、同様の形状を繰返してトリミング形状を構成する場合、その繰り返しピッチは検出対象である指に対して細かい事が望ましい。JIS S 4700 “ジュエリー用指輪のサイズ”では、最少指輪サイズを41としている。このサイズは、指輪の内周長をmmで表わすので、指の幅(直径)は約13mmとなる。従って、繰返しピッチは6.5mm以下とする事が望ましい。
【0025】
なお、本例の接続用導電体13は、センサ本体3の検出面か、或いはハンドルフラップ12の前側板状部12bの奥側の面に、接着等によって取り付ければよい。接続用導電体13をセンサ本体3に取付けた場合、接続用導電体13は、ハンドルフラップ動作時(ハンドルフラップ12が引き上げ操作された時)に、ハンドルフラップ12(即ち、導電面14)から離れる。また、接続用導電体13をハンドルフラップ12に取付けた場合には、接続用導電体13は、ハンドルフラップ動作時に、センサ本体3(即ち、検出電極3a)から離れる。従って、いずれにしろハンドルフラップ動作時には、検出電極3aと導電面14を電磁的に結合できなくなる可能性があるが、ハンドルフラップ動作時には、既にユーザの手が検出された後であって検出する必要がないので、特に問題はない。
【0026】
以上説明した静電容量センサを持つ本例のドアハンドル1であると、次のような効果が得られる。
(1)導電面14の大きさを変えることによって、センサ本体3の仕様を変えないで検出範囲を適用条件に応じた所要の広さに設定できる。このため、センサ本体3の共用化を図ることができ、部品生産コストや部品管理コストを大幅に低減できる。
(2)導電面14が設けられていることによって、検出範囲を適正に確保しつつ、センサ本体3をハンドルフラップ12よりも奥に配置することができる。このため、センサ本体3が邪魔になって使い勝手が悪くなる弊害を回避することができる。例えば、図2(a)において符号Xで示す位置にセンサ本体3を設置すれば、導電面14を設けなくても検出範囲を適正に設定できる可能性があるが、この場合、ユーザが手を挿入し難くなる不利がある。しかし、本例の場合には、このような不利が全く無い。
【0027】
(3)導電面14を大きくすることによって、センサ本体3単体の検出範囲よりも検出範囲を格段に拡大できる。このため、センサ本体3を図1に示すようにドアハンドル1よりも格段に小型なものとすることができ、センサ本体3を収納するスペースを格段に低減することができる。
(4)導電面14又は/及び接続用導電体13には、静電容量センサの検出感度調整用の切欠き等(図示省略)が設けられているため、検出感度の位置による違いを低減したり、所要のバランスに調整することが可能となる。
【0028】
(5)また本例のハンドル1では、センサ本体3がハンドル基部11(固定側)に取付けられている。このため、ハンドルフラップ12(可動側)に取り付けられる場合に比べて、センサ本体3に対する配線が格段に容易になる利点がある。
(6)また、センサ本体3とハンドルフラップ12の奥側板状部12aとの間に、接続用導電体13が設けられ、この接続用導電体13が、相手方の形状になじみ易い特性を持ち、センサ本体3と奥側板状部12aとの間に挟み付けられた状態で設けられている。これにより、上記接続用導電体13による緩衝効果が得られるとともに、少なくともセンサ本体3の検出面と奥側板状部12aとの間に、通常時(ハンドルフラップ非動作時)において、異物が侵入する隙間が発生しない。このため、異物の侵入による静電容量センサの性能低下や誤作動などの発生可能性が格段に低減され、ゴミの混入や湿度変化などの不安定要因を削減することができる。また、隙間による検出感度ムラの発生可能性も低減される。従って、構造が複雑なフラップ型ハンドルでありながら、より高感度で安定性の高い静電容量センサを備えることが可能となる。
【0029】
(第2形態例)
次に、第2形態例を説明する。本例は、フラップ型ドアハンドル(アウタハンドル)の他の例(導電面と接続用導電体が一体物によって構成されている形態例)である。
図2(b)は、本例のドアハンドル1Aの内部構造を示す縦断面図である。
なお以下では、第1形態例と同様の構成要素には、同符号を使用して重複する説明を省略する。
【0030】
本例では、図2(b)に示すように、センサ本体3の検出面とハンドルフラップ12の奥側板状部12aの間から、ハンドルフラップ12の前側板状部12bの内面までの位置範囲には、シート状の導電体15がハンドルフラップ12の表面に沿って配設され、この導電体15によって、接続用導電体と導電面の両方が構成されている。この導電体15は、第1形態例の接続用導電体13と同様の材質(例えば、導電性スポンジ)よりなる。この導電体15の一部がセンサ本体3の検出電極3aに重なって対向するように配置され、この導電体15により静電容量センサの検出範囲が所要範囲に拡大された構成となっている。即ちこの場合、センサ本体3の検出面から、ハンドルフラップ12の前側板状部12bの内面までの位置範囲に導電体15が配設されている。また、この導電体15の左右方向の大きさは、第1形態例の導電面14と同様に、センサ本体3よりも格段に長いものとなっている。このため、この導電体15が無ければ、センサ本体3の検出面付近のみに限定される検出範囲が、ハンドルフラップ12の前側板状部12b付近まで前方に拡大されるとともに、左右方向にも拡大され、ドアハンドル1において、ドアを開けようとする人の手が接近する部分全体が検出範囲となっている。
【0031】
なお、本例の導電体15は、ハンドルフラップ12に、接着等によって取り付ければよい。この場合、ハンドルフラップ動作時に、導電体15がセンサ本体3(即ち、検出電極3a)から離れるが、記述したように特に問題はない。
以上説明した本例のドアハンドル1Aであると、第1形態例の効果に加えて、導電面をメッキ等の処理によって形成する必要がないという効果が得られる。
【0032】
(第3形態例)
次に、第3形態例を説明する。本例もフラップ型ドアハンドル(アウタハンドル)の他の例(接続用導電体が薄膜状の導電体である態様)である。
図3(a)は、本例のドアハンドル1Bの内部構造を示す縦断面図である。
本例では、図3(a)に示すように、ハンドルフラップ12の内面に接着等によって取付けられた導電体17によって導電面が構成されている。また、この導電面(導電体17)と検出電極3aは、薄膜状の接続用導電体16によって結合される。接続用導電体16は、薄いフィルム状であり、高い弾性(伸縮性又は/及び可撓性)又は柔軟性を有する導電性材料によって形成されている。この接続用導電体16は、その一端側が、少なくともハンドルフラップ非動作時においてセンサ本体3の検出電極3aに重なって対向するように配置され、その他端は、導電体17に溶着等によって接続され、導電体17に導通している。そしてこの例でも、第1形態例と同様に、導電体17(導電面)と接続用導電体16によって、静電容量センサの検出範囲が所要範囲に拡大された構成となっている。
本例の態様によっても、第1形態例と同様の効果が得られる。但し、センサ本体3の検出面とハンドルフラップ12の間には、隙間が存在するので、その点は第1形態例等の方が優れている。
【0033】
なお、本例の接続用導電体16の一端側は、センサ本体3の検出面に接着等によって取付けられた構成でもよいし、取付けられていない構成でもよい。接続用導電体16の一端側がセンサ本体3に取付けられた構成の場合、接続用導電体16は、ハンドルフラップ動作時に、図4(a)に示す如く変形する必要がある。このため、容易に伸びたり湾曲したりする弾性又は柔軟性を備える必要がある。また、接続用導電体16の一端側を取付けない構成の場合、接続用導電体16は、ハンドルフラップ動作時に、図4(b)に示す如くセンサ本体3(即ち、検出電極3a)から離れる。このため、ハンドルフラップの動作が繰り返されても、ハンドルフラップ非動作時には、接続用導電体16の一端側がセンサ本体3の検出面に適度に密着するように、構成する必要がある。具体的には、接続用導電体16が、ハンドルフラップ動作時にハンドル基部11などと干渉して変形しないように設計するなどの配慮が必要である。
【0034】
(第4形態例)
次に、第4形態例を説明する。本例もフラップ型ドアハンドル(アウタハンドル)の他の例(接続用導電体が薄膜状の導電体である態様の変形)である。
図3(b)は、本例のドアハンドル1Cの内部構造を示す縦断面図である。
本例は、図3(b)に示すように、第3形態例のドアハンドル1B(図3(a))における導電体17の代わりに、メッキ等より形成された導電面18を設けたものである。このような態様でも、第3形態例と同様の効果が得られる。
【0035】
(第5形態例)
次に、第5形態例を説明する。本例も、フラップ型ドアハンドル(アウタハンドル)の他の例(導電面と接続用導電体が一体物によって構成されている他の形態例)である。
図5(a)は、本例のドアハンドル1Dの正面側を示す図(センサ本体3などを透視して見た図)であり、図5(b)は、ドアハンドル1Dの上面側を示す平面図(センサ本体3などを透視して見た図)であり、図6(a)は、本例のドアハンドル1Dの内部構造を示す縦断面図である。
本例では、図6(a)に示すように、センサ本体3の検出面とハンドルフラップ12の奥側板状部12aの間から、ハンドルフラップ12の前側板状部12bの内面までの位置範囲には、シート状の導電体15が配設され、第2形態例のハンドル1A(図2(b))と同様に、この導電体15によって、接続用導電体と導電面の両方が構成されている。但し本例では、ハンドルフラップ12の奥側板状部12aの上端部に、導電体15を通すための開口12c(貫通孔)が形成されており、導電体15は、この開口12cを介してハンドルフラップ12の上側から内部(前側板状部12bの内面)に配設されている。本例でも、第2形態例と同様の効果が得られる。但し、開口12cを設けなければならない不利がある。
【0036】
(第6形態例)
次に、第6形態例を説明する。本例も、フラップ型ドアハンドル(アウタハンドル)の他の例(第5形態例の変形例)である。
図6(b)は、本例のドアハンドル1Eの内部構造を示す縦断面図である。
本例では、図6(b)に示すように、センサ本体3が、ハンドル基部11の凹部11aの上側内面(奥側板状部12aの上方)に取り付けられ、ハンドルフラップ12の内側に差し込まれるユーザの手を検出すべく、検出面がほぼ下方に向けられている。そして、センサ本体3の配置が変更になっている分だけ、導電体15が断面において短くなっている。他の構成は第5形態例と同じである。本例でも、第2形態例と同様の効果が得られるとともに、導電体15が小さくてすむ利点がある。
【0037】
(第7形態例)
次に、第7形態例を説明する。本例も、フラップ型ドアハンドル(アウタハンドル)の他の例(第4形態例の変形例)である。
図6(c)は、本例のドアハンドル1Fの内部構造を示す縦断面図である。
本例では、図6(c)に示すように、センサ本体3が、ハンドル基部11の凹部11aの上側内面(奥側板状部12aの上方)に取り付けられ、ハンドルフラップ12の内側に差し込まれるユーザの手を検出すべく、検出面がほぼ下方に向けられている。そして、センサ本体3の配置が変更になっている分だけ、導電面18が断面において長く設けられている。他の構成は第4形態例(図3(b))と同じである。本例でも、第4形態例と同様の効果が得られる。
【0038】
なお、本発明は上述した形態例に限られず、各種の変形や応用があり得る。
例えば、トリミングによる検出感度のバランス調整は、必ずしも検出範囲全体で均一になるようにするものでなくてもよい。適用機器によっては、検出感度の偏り(指向性)を積極的に設けたい場合もあるからである。
また、ハンドルの形状や、センサ本体又は導電体や導電面の詳細な配置位置などについても、上述した形態例に限定されるものではない。
【0039】
また上記形態例では、車両のドアハンドルに本発明(静電容量センサ)を適用した例を挙げて説明した。しかし本発明は、静電容量センサを設けることが必要なものであれば、ドアハンドル以外に適用することもできるし、車両以外のシステムや機器にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】(a)は、ドアハンドル(第1形態例)の正面側を示す図であり、(b)は、ドアハンドル(第1形態例)の上面側を示す平面図である。
【図2】(a)はドアハンドル(第1形態例)の内部構造を示す縦断面図であり、(b)はドアハンドル(第2形態例)の内部構造を示す縦断面図であり、(c)はトリミング形状を示す図である。
【図3】(a)はドアハンドル(第3形態例)の内部構造を示す縦断面図であり、(b)はドアハンドル(第4形態例)の内部構造を示す縦断面図である。
【図4】(a)はドアハンドル(第3形態例)の作動状態の一例を示す図であり、(b)はドアハンドル(第3形態例)の作動状態の他の例を示す図である。
【図5】(a)は、ドアハンドル(第5形態例)の正面側を示す図であり、(b)は、ドアハンドル(第5形態例)の上面側を示す平面図である。
【図6】(a)はドアハンドル(第5形態例)の内部構造を示す縦断面図であり、(b)はドアハンドル(第6形態例)の内部構造を示す縦断面図であり、(c)はドアハンドル(第7形態例)の内部構造を示す縦断面図である。
【図7】(a)〜(e)は、トリミング形状の他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1,1A〜1F ドアハンドル
2 ドアハンドル本体
3 センサ本体
3a 検出電極
11 ハンドル基部
12 ハンドルフラップ
13,16 接続用導電体
13a 切欠き
14,18 導電面
15 導電体(接続用導電体、導電面)
17 導電体(導電面)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ本体に設けられた検出電極によって構成される浮遊容量の変化に基づいて誘電体の所定の検出範囲内への接近を検出する静電容量センサにおいて、
前記センサ本体の検出面を前記検出範囲に向けるとともに、前記検出範囲を覆うように導電面を設け、さらにこの導電面と前記検出電極を少なくとも検出時に電磁的に結合させる接続用導電体を設け、この接続用導電体又は/及び前記導電面に、検出感度調整用のトリミングを施したことを特徴とする静電容量センサ。
【請求項2】
前記導電面が、前記検出範囲を覆う部材の表面に、導電性の層を形成することによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の静電容量センサ。
【請求項3】
前記導電面が、前記検出範囲を覆う樹脂製部材の表面に、樹脂成形によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の静電容量センサ。
【請求項4】
前記導電面が、前記検出範囲を覆うように配設された導電性部材によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の静電容量センサ。
【請求項5】
前記導電性部材が、前記接続用導電体と一体物であることを特徴とする請求項4記載の静電容量センサ。
【請求項6】
人の手が内面側に差し込まれて引く方向に操作されるハンドルフラップがハンドル基部に対して前記引く方向に動作可能に取付けられてなるフラップ型のハンドル本体を有し、センサ本体に設けられた検出電極によって構成される浮遊容量の変化に基づいて誘電体の接近を検出する静電容量センサのセンサ本体が、前記人の手を検出すべく前記ハンドル本体に備えられた静電容量センサ付きフラップ型ハンドルであって、
前記センサ本体を前記ハンドル基部に取付け、前記センサ本体の検出面を前記ハンドルフラップ内面側の所定の検出範囲に向けるとともに、前記検出範囲を覆うように前記ハンドルフラップ内面に導電面を設け、さらにこの導電面と前記検出電極を少なくともハンドルフラップ非動作時に電磁的に結合させる接続用導電体を設け、この接続用導電体又は/及び前記導電面に、検出感度調整用のトリミングを施したことを特徴とする静電容量センサ付きフラップ型ハンドル。
【請求項7】
前記接続用導電体は、少なくともハンドルフラップ非動作時に、前記導電面に対して導通状態になるとともに、少なくともその一部が前記検出電極に重なって対向するように配置されることによって、前記導電面と前記検出電極を電磁的に結合させる構成であることを特徴とする請求項6記載の静電容量センサ付きフラップ型ハンドル。
【請求項8】
前記接続用導電体が、弾性又は塑性を有して接合面の形状に応じて変形して接合面に密着する特性を持つ材料からなり、ハンドルフラップ非動作時に、前記センサ本体の検出面と前記ハンドルフラップの間に挟みつけられた状態となる構成であることを特徴とする請求項6又は7に記載の静電容量センサ付きフラップ型ハンドル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−242882(P2006−242882A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−62128(P2005−62128)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】