説明

非イミダゾールアルキルアミンヒスタミンH3−受容体リガンドによるパーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、レビー小体型認知症、血管性認知症の治療

本発明は、ヒスタミンのH3受容体のアンタゴニストを構成する非イミダゾールアルキルアミン誘導体でパーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症、血管性認知症を治療する新規の方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーキンソン病(PD)、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)、レビー小体型認知症(DLB)および/または血管性認知症(VD)の治療、特にそれらの症状の治療のための以下に定められる式(A)のアルキルアミンの治療的応用に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒスタミンH3-受容体のアンタゴニストは、脳ヒスタミンの合成および放出を増強することが知られている。それらは、この機構を通じて、長時間の覚醒、認知プロセスの向上、食物摂取量の減少、および前庭反射の正常化を誘発する(Schwartzら, Physiol.Rev., 1991, 71:1〜51)。
【0003】
ヒスタミンH3-受容体アゴニストは、ヒスタミン、モノアミンおよび神経ペプチドを含むいくつかの神経伝達物質の放出を阻害することによって脳における鎮静および睡眠促進効果を発揮することが知られている。末梢組織において、H3-受容体アゴニストは、すなわち抗炎症、抗侵害受容、胃腸抗分泌平滑筋脱収縮活性を発揮する。
【0004】
既に知られているH3受容体アンタゴニストまたはアゴニストは、一般に4(5)位で一置換されたイミダゾール環を有する点でヒスタミンに似ている(Ganellinら、Ars Pharmaceutica、1995、36:3、455-468;Starkら、Drug of the Future、1996、21(5)、507-520)。
【0005】
多くの特許および特許出願、特にEP197840、EP494010、WO93/14070、WO96/29315、WO92/15567、WO93/20061、WO93/20062、WO95/11894、US5486526、WO93/12107、WO93/12108、WO95/14007、WO95/06037、WO97/29092、EP680960、WO96/38141、WO96/38142、WO96/40126が、上記構造を有するアンタゴニストおよび/またはアゴニストを対象とする。
【0006】
文献では、この点で、Plazziら、Eur. J. Med. Chem. 1995、30、881、Clitherowら、Bioorg. & Med. Chem. Lett. 6(7)、833〜838頁(1996)、Wolinら、Bioorg.& Med. Chem. Lett;8、2157(1998)を引用することもできる。
【0007】
しかしながら、そのようなイミダゾール誘導体は、低い血液脳関門透過性、シトクロムP-450タンパク質との相互作用および/またはいくつかの肝臓および眼毒性等の短所を示しうる。
【0008】
ベータヒスチン(J-M.Arrangら、Eur.J.Pharmacol.1985、111:72〜84頁)、フェンシクリジン(J-M.Arrangら、Eur.J.Pharmacol.1988、157:31〜35頁)、ジマプリット(J-C Schwartzら、Agents Actions 1990、30:13〜23頁)、クロザピン(M.Kathmannら、Psychopharmacology 1994、116:464〜468頁)およびセスキテルピン(M.Takigawaら、JP06345642(1994年12月20日))等の公知の非イミダゾール神経活性化合物は、H3-受容体拮抗作用を示すことが示唆されたが、これらの化合物はいずれも非常に低い効力を有するのみである。
【0009】
これらの化合物は、ヒスタミンH3-受容体が発見され、特徴づけられる前に治療薬として、特に神経活性剤、例えば神経弛緩剤(クロザピン)または精神異常発現薬(フェンシクリジン)として既に知られていた。
【0010】
これらの化合物は、H3-受容体として試験されたときに、上に引用した特許出願に記載されているイミダゾール含有化合物よりはるかに低い効力しか示さないことが証明された。
【0011】
これまでの試みと対照的に、本発明者らは、上記の短所を軽減した、イミダゾール環を含有しない強力なH3-受容体リガンドの開発に成功した。これらの化合物、それらの調製およびそれらの治療的応用が、国際特許出願WO00/06254に記載されている。
【0012】
PD、OSA、DLBまたはVDの病因学および症候学における、特にそのH3受容体(H3R)を通じて作用する場合のヒスタミンの関与は、これまでに報告されていない。
【0013】
PDは、その疾病に特有の運動障害および神経精神障害を導く異質線条体路におけるドーパミン作動性神経の変性に主に対応づけられる。パーキンソン病の脳におけるいくつかの他のアミン作動性神経類は影響されうるのに対して、ヒスタミン作動性神経は変性プロセスをまったく受けないことが、死後神経化学および免疫組織化学調査によって示された(Garbargら、Lancet 1983、1、74;Nakamuraら、Neurology、1996、4、1693)。加えて、異質線条体ドーパミン作動性神経が、神経毒6-ヒドロキシドーパミンの一方的投与によって破壊された「パーキンソン病」ラットのモデルにおいて、抗パーキンソン病活性の反映である、回転挙動に対する抗パーキンソン病薬レボドパの効果は、チオペラミド、原型H3Rアンタゴニスト/逆アゴニストの同時投与によって改良されなかった(Huotaryら、Parkinsonism Relat Disord、2000、6、159)。この効果の欠如は、逆にH3Rが豊富である異質線条体複合体においてH3Rが欠如していること(Pillotら、Neuroscience 2002、114、176)に起因するものでもなく、これらの部位は、同じ動物モデルにおいて逆に増加するため、神経変性プロセスの結果としてH3R部位が消滅すること(Ryuら、Neurosci.Letters、1994、178、19)に起因するものでもない。総合すると、これらの知見は、PDの管理におけるこの類の薬剤の治療的関与の欠如を示唆していた。
【0014】
その疾病の中核を成す運動開始および抑制におけるPDの主な徴候に加えて、PD患者の大多数(74〜81%程度)が、睡眠および覚醒障害を示すことが過去数十年間の間に明らかになった(Garcia-Borregueroら、Sleep Med. Rev.、2003、7、115)。これらは、睡眠開始および維持の障害、睡眠分断、睡眠時異常行動(夜行性幻覚を含む)、睡眠呼吸障害、および日中の過剰な眠気(ナルコレプシーまたは「睡眠発作」、すなわち、日中活動中に不適切および無意識に睡眠に陥ることを含む)を含む。この障害群は、PDそのものに純粋に関連しているのかどうか、または直接もしくは間接的ドーパミン作動性アゴニストによる治療の何らかの関与が存在するかどうかは完全に明らかではない。いずれも日周期リズムの低下に起因しうるこの類の障害の治療は、あまり効率的でなく、例えば、日中の過剰な眠気のモダフィニル治療が試みられたが、限定的な成功にとどまり、作用の機構が実質的に未知であるこの刺激薬に対する適応症が、保健機関によって認識されていない。
【0015】
レビー小体(DLB)型認知症は、皮質におけるレビー小体の蓄積に起因する(これに対して、異質線条体複合体におけるそれらの蓄積は、関連する変性疾患であるPDに観察される)。それは、認知障害、注意欠陥、幻覚、鬱病、および睡眠障害によって特徴づけられる。
【0016】
アルツハイマー病に次いで認知症の原因となることが多い血管性認知症は、記憶、方向および執行機能の急性喪失によって特徴づけられ、数年間にわたって、高血圧症、糖尿病、高脂血症、睡眠時無呼吸にかかっている患者における証明可能な脳血管病変にしばしばともなう。
【特許文献1】EP197840
【特許文献2】EP494010
【特許文献3】WO93/14070
【特許文献4】WO96/29315
【特許文献5】WO92/15567
【特許文献6】WO93/20061
【特許文献7】WO93/20062
【特許文献8】WO95/11894
【特許文献9】US5486526
【特許文献10】WO93/12107
【特許文献11】WO93/12108
【特許文献12】WO95/14007
【特許文献13】WO95/06037
【特許文献14】WO97/29092
【特許文献15】EP680960
【特許文献16】WO96/38141
【特許文献17】WO96/38142
【特許文献18】WO96/40126
【特許文献19】JP06345642
【特許文献20】国際特許出願WO00/06254
【非特許文献1】Schwartzら、Physiol.Rev.、1991、71:1〜51
【非特許文献2】Ganellinら、Ars Pharmaceutica、1995、36:3、455-468
【非特許文献3】Starkら、Drug of the Future、1996、21(5)、507-520
【非特許文献4】Plazziら、Eur.J.Med.Chem.1995、30、881
【非特許文献5】Clitherowら、Bioorg.& Med.Chem.Lett.6(7)、833〜838頁(1996)
【非特許文献6】Wolinら、Bioorg.& Med.Chem.Lett;8、2157(1998)
【非特許文献7】J-M.Arrangら、Eur.J.Pharmacol.1985、111:72〜84頁
【非特許文献8】J-M.Arrangら、Eur.J.Pharmacol.1988、157:31〜35頁
【非特許文献9】J-C Schwartzら、Agents Actions 1990、30:13〜23頁
【非特許文献10】M.Kathmannら、Psychopharmacology 1994、116:464〜468頁
【非特許文献11】Garbargら、Lancet 1983、1、74
【非特許文献12】Nakamuraら、Neurology、1996、4、1693
【非特許文献13】Huotaryら、Parkinsonism Relat Disord、2000、6、159
【非特許文献14】Pillotら、Neuroscience 2002、114、176
【非特許文献15】Ryuら、Neurosci.Letters、1994、178、19
【非特許文献16】Garcia-Borregueroら、Sleep Med.Rev.、2003、7、115
【非特許文献17】Van der Goodら(Eur.J.Med.Chem.(1992)27、511-517)
【非特許文献18】QureshiおよびBallard、J.AllergyおよびClin.Immunol.、2003、112、643
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ここで、本発明者らは、思いがけず、H3Rのアンタゴニスト/逆アゴニストが、これらの疾病のいくつかの主な症状を顕著に改善できることを実証した。
【課題を解決するための手段】
【0018】
〔アルキルアミンヒスタミンH3-受容体アンタゴニスト〕
その構造が、H3-受容体リガンドとして有用なイミダゾール部分を含有していない化合物を本明細書に開示する。
【0019】
これらの化合物は、以下の一般式(A)を有する。
【0020】
【化1】

【0021】
[式中、
- Wは、イミダゾール環の4(5)位に結合すると、ヒスタミンH3-受容体にアンタゴニストおよび/またはアゴニスト活性を付与する残基であり;
- R1およびR2は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、
・低級アルキルまたはシクロアルキルを表し、または
それらが結合している窒素原子と一緒になって、
・飽和窒素含有環
【0022】
【化2】

【0023】
(mは、2から8の範囲である)、または
・非芳香族不飽和窒素含有環
【0024】
【化3】

【0025】
(pおよびqは、独立に0から3であり、rは、0から4であり、ただし、pおよびqは、同時に0にならず、2≦p+q+r≦8であり、Ra〜dは、独立に、水素原子、または低級アルキル、シクロアルキルもしくはカルボアルコキシ基である)、または
・モルホリノ基、または
・N-置換ピペラジノ基
【0026】
【化4】

【0027】
(Rは、低級アルキル、シクロアルキル、カルボアルコキシ、アリール、アリールアルキル、アルカノイル、またはアロイル基である)を表す。]
【0028】
上記化合物が医薬として許容可能な酸とともに形成する付加塩についても記載する。医薬として許容可能な塩は、無機または有機酸の無毒性塩を含む。これらの塩の例としては、塩化水素酸塩、臭化水素酸塩、またはマレイン酸水素塩またはシュウ酸水素塩が挙げられる。
【0029】
本願には、化合物の水和物、これらの化合物の水和塩、および多結晶構造についても記載されている。
【0030】
化合物が、分子内の非対称中心の数に応じて1つまたはいくつかの異性体形態で存在できる場合は、本発明は、すべての光学異性体、およびラセミ体および対応するジアステレオ異性体に関する。ジアステレオ異性体および/または光学異性体の分離は、本質的に知られている方法に従って実施されうる。
【0031】
本願には単離された形態であるか、混合物の形態であるかにかかわらず、考えられるすべての互変異性体形態についても記載されている。
【0032】
「低級アルキル」または「シクロアルキル」は、1から6個の炭素原子を含む直鎖または分枝のアルキル基、または3から6個の炭素原子を含む飽和炭素環を意味するものである。
【0033】
低級アルキルの典型的な例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびブチル基である。
【0034】
好ましい化合物群は、独立に、低級アルキル基、特にエチル基を表すR1およびR2を有する化合物を含む。
【0035】
式(A)(式中、R1およびR2は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、アルキル基(Ra)、好ましくはメチル基で場合によって置換された飽和窒素含有環:
【0036】
【化5】

【0037】
を形成し、特に、mは、4、5または6である)の化合物も好ましい化合物である。
【0038】
RaおよびRbは、同一、または(CRaRb)残基毎に異なる。
【0039】
ピペリジルおよびピロリジニル残基が特に好ましい。
【0040】
他の好ましい化合物群は、化合物A(式中、R1およびR2は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、非芳香族不飽和窒素含有環:
【0041】
【化6】

【0042】
を形成し、特に、p、qおよびrは、独立に、1または2である)を含む。
【0043】
この群において、最も好ましい化合物は、pが2であり、qおよびrがそれぞれ1である化合物である。
【0044】
この群におけるサブクラスは、Ra〜dがそれぞれ水素原子である化合物を含む。
【0045】
NR1R2が、上に定められている窒素含有環i)またはii)である場合は、後者は、好ましくは、1つまたは2つの低級アルキル基、特にメチル基で置換されている。
【0046】
置換の位置は、好ましくは、メタ>パラ>オルトの順序に従って選択される。
【0047】
この群において、置換基を1つしか有さない窒素含有環では、後者は、好ましくは、窒素原子に対してメタ位にある。
【0048】
2つの置換基を有する窒素含有環では、特に、これらの2つの置換基がトランス関係にある場合は、メタ-メタ置換が好ましい。
【0049】
メタまたはメタ-メタ位において特にメチル基で置換されたピペリジルまたはピロリジニルは、特に好ましい化合物を与える。
【0050】
NR1R2がN-置換ピペラジノ基である場合は、Rは、低級アルキル、例えばメチルであってもよい。
【0051】
アリールまたはアリールアルキル残基であるR基の典型的な例は、フェニルおよびベンジルである。
【0052】
Rは、アルカノイルまたはアロイル、例えばアセチルまたはベンゾイルであってもよい。
【0053】
Rについての考えられるすべての基において、アルキル部分は、1から6個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖を意味する。
【0054】
シクロアルキル基は、3から7個の炭素原子を含む飽和炭素環を意味する。
【0055】
Rがアリールまたはアリールアルキル基を表す場合は、アリール部分は、特に、有利にはフッ素、塩素および臭素から選択されるハロゲン原子、または低級アルキルもしくはシクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アリールアルカノイル、アミノ、カルボキサミド、シアノ、アルキルオキシイミノ、アリールオキシイミノ、α-ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキニル、スルファミド、スルファモイル、カルボキサミド、カルボアルコキシ、アリールアルキルまたはオキシム基から選択される1つまたは複数の置換基で場合によって置換されたフェニル基である。
【0056】
Rは、場合によって置換されたベンゾイルであってもよく、置換基は、フェニル基に関して上に定められている通りである。
【0057】
N-置換ピペラジノ基を表す-NR1R2の典型的な例は、N-アセチルピペラジノである。
【0058】
一態様によれば、化合物は、以下の一般式(I)を有する。
【0059】
【化7】

【0060】
(式中、
- CnH2nは、直鎖または分枝の炭化水素鎖であり、nは、2から8であり、
- Xは、酸素または硫黄原子であり、
- n3は、0から5の整数であり、
- R3は、それぞれ独立に、
・ハロゲン原子、
・低級アルキルもしくはシクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、アルコキシ、α-アルキルオキシアルキル、アリールオキシ、ニトロ、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アリールアルカノイル、アミノ、カルボキサミド、シアノ、アルキルオキシイミノ、アルキルアルコキシイミノ、アリールオキシイミノ、α-ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキニル、スルファミド、スルファモイル、スルホンアミド、カルボキサミド、カルボニルシクロアルキル、アルキルカルボニルアルキル、カルボアルコキシ、アリールアルキル、またはオキシム基、または
・それが縮合しているフェニル環の炭素原子と一緒になって、5または6員飽和または不飽和環、またはベンゼン環を表し、
- R1およびR2は、式(A)において以上に定められている通りである。)
【0061】
好ましい化合物群は、Xが酸素原子である式(I)の化合物からなる群である。
【0062】
他の好ましい化合物群は、-CnH2n-が直鎖-(CH2)n-であり、nが既に定められている通りである化合物(I)を含む。
【0063】
nが3から5の範囲であり、より好ましくは3である化合物も好ましい化合物である。
【0064】
本発明による化合物のサブクラスは、未置換のフェニル部分(フェニル残基)を有する化合物である、n3が0である式(I)の化合物を含む。
【0065】
他の化合物群は、同一であっても異なっていてもよい1つまたは複数の置換基R3を含む化合物からなる。この群において、一または二置換(n3=1または2)フェニル部分を有する化合物が好ましく、パラ位において、上に定められている1つの基R3で一置換された化合物が特に好ましい。
【0066】
これらの化合物のうち、(n3が1である)R3は、好ましくは、ハロゲン原子、またはシアノ、ニトロ、アルカノイル、アルキルオキシイミノ、またはα-ヒドロキシアルキル基である。
【0067】
さらにより好ましい化合物は、R3がCN、NO2、COCH3、COC2H5、H3C-C=N-OH、H3C-CH-OH、およびシクロプロピル-COのようなシクロアルキル-COである化合物である。
【0068】
ハロゲン原子であるR3は、有利には、フッ素、塩素および臭素から選択されうる。
【0069】
アリール基であるR3は、特にフェニル基でありうる。
【0070】
他の置換基R3において、アリール部分は、有利にはフェニル部分である。
【0071】
アリールオキシであるR3は、特にフェノキシ基でありうる。
【0072】
本発明によれば、アルカノイルは、上に定められているアルキル部分を含む基を意味するものである。
【0073】
アルカノイル、アロイル、またはアリールアルカノイル基であるR3の典型的な例は、アセチル、ブチリルおよびプロピオニル基、ベンゾイル基またはフェニルアセチル基である。
【0074】
それが縮合しているフェニル環の炭素原子と一緒になって、飽和環を形成するR3の典型的な例は、5,6,7,8-テトラヒドロナフチルをもたらし、またはベンゼン環を形成するR3の典型的な例は、ナフチル部分をもたらす。
【0075】
本発明によれば、アルケニルまたはアルキニル基は、有利には、1から8個の炭素原子、特に1から6個の炭素原子、好ましくは1から4個の炭素原子を含むことができる。
【0076】
カルボアルコキシ、カルボキシアミド、カルボニルシクロアルキル、アルキルカルボニル-アルキル、またはカルボキサミド基において、炭化水素鎖は、飽和、直鎖、または分枝鎖であり、上に定められているアルキル部分を含む。
【0077】
アルコキシ、アルキルアルコキシイミノ、アルキルオキシイミノ、α-アルキルオキシアルキル、アリールアルキル、またはα-ヒドロキシアルキル基においても、アルキル部分は、既に定められている通りである。
【0078】
特に好ましい化合物は、
1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-ピロリジン
N-メチル-N-(5-フェノキシペンチル)-エチルアミン
1-(5-フェノキシペンチル)-モルホリン
N-(5-フェノキシペンチル)-ヘキサメチレンイミン
N-エチル-N-(5-フェノキシペンチル)-プロピルアミン
1-(5-フェノキシペンチル)-2-メチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-4-プロピル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-4-メチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3-メチル-ピペリジン
1-アセチル-4-(5-フェノキシペンチル)-ピペラジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3,5-トランス-ジメチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3,5-シス-ジメチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-2,6-シス-ジメチル-ピペリジン
4-カルボエトキシ-1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
3-カルボエトキシ-1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-2-R-メチルプロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-2-S-メチルプロピル]ピペリジン
1-{3-[4-(3-オキソブチル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン
1-[3-(4-シアノ-3-フルオロフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-2,6-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-シクロブチルカルボニルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シクロペンチルカルボニルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-シス-2-メチル-5-エチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-トランス-2-メチル-5-エチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-シス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-3-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジンメトキシム
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-トランス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-トランス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-シス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-カルボメトキシフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-プロペニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-エトキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-ブロモフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-N,N-ジメチルスルホンアミドフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-イソプロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-sec-ブチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-プロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-エチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-クロロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-メトキシフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-メチルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(2-ナフチルオキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(1-ナフチルオキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(3-クロロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フェニルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[2-(5,6,7,8-テトラヒドロナフチル)-オキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-[5-(3-フェニルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-2,5-ジヒドロピロール
1-{5-[1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフチル)-オキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-(4-フェノキシブチル)-ピロリジン
1-(6-フェノキシヘキシル)-ピロリジン
1-(5-フェニルチオペンチル)-ピロリジン
1-(4-フェニルチオブチル)-ピロリジン
1-(3-フェノキシプロピル)-ピロリジン
1-[5-(3-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フルオロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-3-メチル-ピペリジン
1-[5-(4-アセチルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-アミノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(3-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
N-[3-(4-ニトロフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-ベンゾイルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(フェニルアセチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
N-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-アセトアミドフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フェノキシフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-N-ベンズアミドフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピペリジン
N-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジメチルアミン
N-[2-(4-シアノフェノキシ)-エチル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジメチルアミン
N-[4-(4-シアノフェノキシ)-ブチル]-ジエチルアミン
N-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジプロピルアミン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピロリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ヘキサメチレンイミン
N-[6-(4-シアノフェノキシ)-ヘキシル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジプロピルアミン
N-3-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-プロピル-ジエチルアミン
4-(3-ジエチルアミノプロポキシ)-アセトフェノン-オキシム
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3,5-トランス-ジメチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-4-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3,5-シス-ジメチル-ピペリジン
1-[3-(4-ホルミルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-イソブチリルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[3-(4-ブチリルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン
【0079】
より好ましい化合物は:
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-{5-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
N-[4-(4-シアノフェノキシ)-ブチル]-ジエチルアミン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ヘキサメチレンイミン
N-3-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-プロピル-ジエチルアミン
4-(3-ジエチルアミノプロポキシ)-アセトフェノン-オキシム
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-4-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
である。
【0080】
- NR1R2は、ピロリジニル基であり、CnH2nは、直鎖-(CH2)n-であり、n3は、0であり、Xは、酸素原子であり、nは、3から5の範囲であり、Xは、硫黄原子であり、nは、4または5であり、
- NR1R2は、ピペリジニル基であり、CnH2nは、直鎖-(CH2)n-であり、Xは、酸素原子であり、n3は、0であり、nは、2、5または8であり、またはn3は、1であり、R3は、4-CNであり、nは、5であり、
- NR1R2は、ジエチルアミン基であり、Xは、酸素原子であり、CnH2nは、直鎖-(CH2)n-であり、n3は、1であり、R3は、4-NO2または4-COCH3であり、nは、3であり、またはR3は、4-CNであり、nは、2から4であり、
- NR1R2は、ジメチルアミン基であり、Xは、酸素原子であり、CnH2nは、直鎖-(CH2)n-であり、n3は、1であり、R3は、4-CNであり、nは、3である式(I)の化合物は、当技術分野で知られている。
【0081】
第2の態様によれば、WO96/29315およびWO93/14070に開示されている化合物に類似した非イミダゾール化合物が本明細書に記載されている。
【0082】
したがって、化合物(A)の第1のサブクラスは、以下の一般式(IIa)および(IIb)を有する化合物によって定められる。
【0083】
【化8】

【0084】
[式中、
- R1およびR2は、一般式(A)に関して定められている通りであり、
- 鎖AIIは、1から6個の炭素原子を含む飽和または不飽和の直鎖または分枝の炭化水素鎖を表し、前記飽和炭化水素鎖に硫黄原子等のヘテロ原子が割り込むことが可能であり、
- XIIは、酸素または硫黄原子、-NH-、-NHCO-、-N(アルキル)CO-、-NHCONH-、-NH-CS-NH-、-NHCS-、-O-CO-、-CO-O-、-OCONH-、-OCON(アルキル)-、-OCON(アルケン)、-OCONH-CO-、-CONH-、-CON(アルキル)-、-SO-、-CO-、-CHOH-、-N(飽和または不飽和アルキル)、-S-C(=NY")-NH-Y"-(Y"は、同一または異なっており、既に定められている通りである)、または-NRII-C(=NR"II)-NR'II-(RIIおよびR'IIは、水素原子または低級アルキル基を表し、R"IIは、水素原子、またはシアノまたはCOY1II基等の別の強力な電気陰性基を表し、Y1IIは、アルコキシ基を表す)を表し、
- 鎖BIIは、アリール、アリールアルキル、またはアリールアルカノイル基、アルキレン直鎖-(CH2)nII-(nは、1から5の範囲でありうる整数である)もしくは2から8個の炭素原子を含む分枝のアルキレン鎖(前記アルキレン鎖は、1個またはいくつかの酸素または硫黄原子が場合によって割り込む)、または-(CH2)nII-O-もしくは-(CH2)nII-S-(nIIは、1または2に等しい整数である)を表し、
- YIIは、1から8個の炭素原子を含む直鎖または分枝のアルキル基;3から6個の炭素原子を含むシクロアルキル基;ビシクロアルキル基;シクロアルケニル基;場合によって置換されたフェニル基等のアリール基;窒素および硫黄原子から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む5または6員複素環式基(前記複素環式基は、場合によって置換されている);またはベンゼン環と上に定められている複素環との縮合により得られるビシクロ基を表す。]
【0085】
鎖Aは、アルキレン直鎖-(CH2)nII-(nIIは、1から6、好ましくは1から4の整数を表す)、または分枝のアルキレン鎖、好ましくは1個またはいくつかのメチルまたはエチル基で置換された鎖でありうる。
【0086】
鎖AIIは、また、直鎖または分枝の不飽和アルキレン鎖であり、例えばアルキル基でありうる。
【0087】
YIIがシクロアルキル基を表す場合は、後者は、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはビシクロアルキル基でありうる。
【0088】
YIIが置換フェニル基を表す場合は、フェニル基は、例えば、ハロゲン、低級アルキル、例えばCH3、CF3、CN、COCH3、COORII1またはORII1(RII1は、低級アルキルを表す)、例えばCOOCH3、NO2基、または基NRII2RII3(RII2およびRII3は、水素原子および/または低級アルキル基を表す)で一置換または多置換されうる(「低級アルキル」は、最大で6個の炭素原子を含むアルキル基を意味する)。
【0089】
YIIが複素環式基を表す場合は、後者は、例えば、NO2、CF3、CH3、NH2、Cl等のハロゲン、COOCH3で場合によって一置換または多置換されたピリジル基、ピリジルN-オキシド基またはピラジニル基、あるいはチアゾイル基でありうる。
【0090】
YIIが縮合芳香族または複素環式芳香族部分から得られる多環式基である場合は、基は、例えば、ベンゾチアゾイル、キノリニル、イソキノリニル基または関連残基でありうる。
【0091】
化合物(A)の第2のサブクラスは、上記式(IIa)および(IIb)を有する化合物であって、
- R1R2は、一般式(A)について定められている通りであり、
- 鎖A"は、非分枝、分枝または不飽和のアルキル基-(CH2)nII-(式中、nIIは、1から8、好ましくは1から4でありうる整数である);1から8個の炭素原子、好ましくは1から4個の炭素原子を含む非分枝または分枝のアルケン基;1から4個の炭素原子を含む非分枝または分枝のアルキン基を表し;
- 基XIIは、-OCONH-;-OCON(アルキル)-;-OCON(アルケン)-;-OCO-;-OCSNH-;-CH2-;-O-;-OCH2CO-;-S-;-CO-;-CS-;アミン;飽和または不飽和のアルキルを表し;
- 鎖BIIは、1から8個の炭素原子、好ましくは1から5個の炭素原子を含む非分枝、分枝または不飽和の低級アルキル;-(CH2)nII(ヘテロ原子)-(ヘテロ原子は、好ましくは、硫黄または酸素原子であり;nIIは、1から5、好ましくは1から4でありうる整数である)を表し、
- 基YIIは、置換されていないか、またはハロゲン原子、OCF3、CHO、CF3、SO2N(CH3)2等のSO2N(アルキル)2、NO2、S(アルキル)、S(アリール)、SCH2(フェニル)、非分枝または分枝のアルケン、トリアルキルシリル基で場合によって置換された非分枝または分枝のアルキン、-O(アルキル)、-O(アリール)、-CH2CN、ケトン、アルデヒド、スルホン、アセタール、アルコール、低級アルキル、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)および他のケト誘導体、-CH=NOH、CH=NO(アルキル)および他のアルデヒド誘導体、-C(アルキル)=NH-NH-CONH2、O-フェニルまたは-OCH2(フェニル)基、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)、場合によって置換された複素環から選択される1つまたは複数の同一または異なる置換基で一置換または多置換されたフェニル基;硫黄ヘテロ原子を含む複素環;シクロアルキル;ビシクロ基、好ましくはノルボルニル基;窒素ヘテロ原子を含む複素環、またはケト官能基を有する炭素環または複素環と縮合しているフェニル環;1から8個の炭素原子を含む非分枝または分枝の低級アルキル;1から8個の炭素原子、好ましくは1から5個の炭素原子を含む非分枝または分枝のアルキン;置換されていないかまたは一置換または多置換されたフェニル基で一置換または多置換された直鎖または分枝のアルキル;アルキル基が分枝または非分枝または環状であるフェニルアルキルケトン;置換または非置換のベンゾフェノン;置換または非置換の非分枝または分枝、または環状のフェニルアルコール;非分枝または分枝のアルケン;ピペリジル基;フェニルシクロアルキル基;多環式基、特にフルオレニル基、ナフチルもしくはポリヒドロナフチル基、またはインダニル基;フェノール基;ケトンまたはケト誘導体;ジフェニル基;フェノキシフェニル基;ベンジルオキシフェニル基を表す化合物を含む。
【0092】
アミンを表す基XIIは、第二または第三級アミンを意味するものと理解される。
【0093】
以上の記載、ならびに以降の記載、および本特許請求項の範囲において言及されているアルキル、アルケン、アルキン、ケト、アルデヒド、シクロアルキル、S-アルキル、O-アルキル、フェニルアルコールおよびフェニル-シクロアルキル基は、1から8個、好ましくは1から5個の炭素原子を含む。
【0094】
同様に、ケト誘導体は、任意のオキシム、アルキルオキシム、ヒドラゾン、アセタール、アミナール、ケタール、チオン、カルバゾンまたはセミカルバゾン基、およびこれらの誘導体のチオ類似体を意味するものと理解される。
【0095】
同様に、一置換または多置換フェニルおよび/またはベンゾフェノン基によって、これらの基は、ハロゲン原子、OCF3、CHO、CF3、SO2N(アルキル)2、SO2N(CH3)2、NO2、S(アルキル)、S(アリール)、SCH2(フェニル)、非分枝または分枝のアルケン、トリアルキルシリル基で場合によって置換された非分枝または分枝のアルキン、-O(アルキル)、-O(アリール)、-CH2CN、ケトン、アルデヒド、スルホン、アセタール、アルコール、低級アルキル、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)および他のケト誘導体、-CH=NOH、CH=NO(アルキル)および他のアルデヒド誘導体、-C(アルキル)=N-NH-CONH2、O-フェニルまたは-OCH2(フェニル)基、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)、場合によって置換された複素環から選択される1つまたは複数の同一または異なる置換基で置換されていることを意味するものと理解される。
【0096】
ケト置換基は、好ましくは、直鎖または分枝鎖脂肪族ケトン(前記鎖は、1から8個の炭素原子を含み、ヒドロキシル基を場合によって有することが可能である)、シクロアルキルケトン、アリール基が置換されていないかまたは一置換または多置換されているアリールアルキルケトンまたはアリールアルケニルケトン、またはヘテロアリール単位が、好ましくは単環式であるヘテロアリールケトンから選択される。
【0097】
アセタール置換基は、好ましくは、1から8の炭素原子を含み、ヒドロキシル基を場合によって有する脂肪族アセタールからなる。
【0098】
ケトンを表す基YIIは、特に、アルキルまたはアリール基で置換されたケトンを意味するものと理解され、これらの基を置換する、または無置換とすることが可能である。
【0099】
複素環に関して、これらは、1から3個のヘテロ原子、好ましくは硫黄、酸素または窒素原子を含む。
【0100】
複素環基は、好ましくは、オキサジアゾールまたはイミダゾールから選択される。
【0101】
好ましい化合物(IIa)および(IIb)は、XIIが、-O-、-NH-、-CH2-、-OCONH-、-NHCO-、-NHCONH-から選択され、XIIが、より好ましくは酸素原子を表す化合物である。
【0102】
YIIは、上に定められている直鎖または分枝のアルキル基;上に定められているシクロアルキル基、特にシクロペンチルまたはシクロヘキシル基;置換されていないかまたは一置換されたフェニル(好ましい置換基は、ハロゲン原子、特に塩素である);複素環式基、特にピリジルN-オキシド基またはピラジニル基;ベンゾチアゾリル基等のビシクロ基から選択される化合物も好ましい化合物(IIa)および(IIb)である。
【0103】
YIIは、好ましくは、-CHO、ケトン、アルデヒド、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)および他のケト誘導体、-CH=N-OH、-CH=NO(アルキル)および他のアルデヒド誘導体、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)で少なくとも一置換されたフェニル基である。
【0104】
YIIは、特に、ケト置換基またはオキシム置換基、またはハロゲン原子で少なくとも一置換されたフェニル基を表す。
【0105】
特に好ましいケト置換基は、シクロアルキルケトンである。
【0106】
他の好ましい化合物は、YIIが、ケト官能基を有する炭素環と縮合しているフェニル基を表す化合物である。
【0107】
さらに他の好ましいYIIは、アルキル基が、アルキル基が分枝または非分枝または環式であるフェニルアルキルケトン、場合によって置換されたベンゾフェノン、ケトンである。
【0108】
特に好ましい基YIIは、上に定められている置換されていないかまたは一置換されたフェニル基である。
【0109】
鎖AIIは、好ましくは、鎖-(CH2)nII(nIIが1から6、好ましくは1から4である)である。鎖AIIは、特に-(CH2)3-を表す。
【0110】
好ましい鎖BIIは、-(CH2)2-または-(CH2)3-である。
【0111】
化合物(IIa)および(IIb)の中でも、特に好ましい化合物は、XIIが酸素原子であり、AIIが-(CH2)3-を表し、式(IIa)の化合物については、鎖BIIも-(CH2)3-を表す化合物である。
【0112】
この群において、YIIは、好ましくは、アリール基である。
【0113】
好ましい基R1およびR2は、式(A)に関して上に定められている通りである。
【0114】
化合物(IIa)および(IIb)の例は、
3,3-ジメチルブチル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテル
2-ベンゾチアゾリル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-ピロリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)-プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(N,N-ジエチルアミノ)プロピルエーテル
N-フェニル-3-ピペリジノプロピルカルバメート
N-ペンチル-3-ピペリジノプロピルカルバメート
(S)-(+)-N-[2-(3,3-ジメチル)ブチル]-3-ピペリジノプロピルカルバメート
3-シクロペンチル-N-(3-(1-ピロリジニル)プロピル)プロパンアミド
N-シクロヘキシル-N'-(1-ピロリジニル-3-プロピル)尿素
2-((2-ピペリジノエチル)アミノ)ベンゾチアゾール
5-ピペリジノペンチルアミン
2-ニトロ-5-(6-ピペリジノヘキシル)ピリジン
3-ニトロ-2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)ピリジン
2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)ピリミジン
N-(6-フェニルヘキシル)ピペリジン
N-(3-(N,N-ジエチルアミノ)プロピル)N'-フェニル尿素
N-シクロヘキシルメチル-N'-(3-ピペリジノプロピル)グアニジン
である。
【0115】
本発明の応用による好ましい化合物としては、下記式(IIa)の化合物、またはそれらの医薬として許容可能な塩、水和物または水和塩、またはこれらの化合物の多形結晶構造体、またはそれらの異性体、ラセミ体、ジアステレオ異性体または鏡像異性体である。
【0116】
【化9】

【0117】
(式中、
R1およびR2は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、飽和窒素含有環
【0118】
【化10】

【0119】
を形成し、
mは、2から8の範囲であり、
Ra〜bは、独立に、水素原子、または1から6個の炭素原子を含むアルキルであり、
鎖AIIは、nIIが3である非分枝のアルキル基-(CH2)nII-から選択され;
基X"は、-O-であり;
鎖BIIは、3個の炭素原子を含む非分枝のアルキルであり;
基YIIは、置換されていないか、またはハロゲン原子、OCF3、CHO、CF3、SO2N(CH3)2等のSO2N(アルキル)2、NO2、S(アリール)、SCH2(フェニル)、トリアルキルシリル基で場合によって置換された非分枝または分枝のアルケンまたはアルキン、-O(アルキル)、-O(アリール)、-CH2CN、ケトン、アルデヒド、スルホン、アセタール、アルコール、1から6個の炭素原子を含む直鎖または分枝のアルキル基、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)、-CH=NOH、CH=NO(アルキル)、-C(アルキル)=NH-NH-CONH2、O-フェニルまたは-OCH2(フェニル)基、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)から選択される1つまたは複数の同一または異なる置換基で一置換または多置換されたフェニル基を表す。)
【0120】
好ましくは、-NR1R2は、式:
【0121】
【化11】

【0122】
(式中、Raおよびmは、上に定められている通りである)の飽和窒素含有環である。好ましくは、Raは、水素原子であり、mは、4または5である。
【0123】
より好ましくは、-NR1R2は、ピペリジル、ピロリジニルからなる群から選択される。
【0124】
好ましくは、窒素含有環i)は、メチル基等のアルキル基で一または二置換、より好ましくは一置換されている。
【0125】
好ましい態様によれば、置換基は、窒素原子に対してベータ位にある。
【0126】
好ましくは、YIIは、ハロゲン原子、1から8個の炭素原子を含み、ヒドロキシル基を場合によって有する直鎖または分枝鎖の脂肪族ケトン、シクロアルキルケトン、アリール基が場合によって置換されているアリールアルキルケトンもしくはアリールアルケニルケトン、またはヘテロアリールケトンを含むことができるケト置換基で少なくとも一置換されたフェニル基を表す。
【0127】
より好ましくは、YIIは、ハロゲン原子、-CHO、ケトン、アルデヒド、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)、-CH=N-OH、-CH=NO(アルキル)、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)で少なくとも一置換されたフェニル基である。
【0128】
より好ましい態様によれば、式(IIa)は、
3-フェニルプロピル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-ピロリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
またはそれらの医薬として許容可能な塩、水和物または水和塩、またはこれらの化合物の多形結晶構造体、またはそれらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオ異性体または鏡像異性体から選択される。
【0129】
さらにより好ましい態様によれば、式(IIa)の化合物は、3-(4-クロロフェニル)プロピル-3-ピペリジノプロピルエーテル、またはその医薬として許容可能な塩、水和物もしくは水和塩、またはこれらの化合物の多形結晶構造体、またはその光学異性体、ラセミ体、ジアステレオ異性体または鏡像異性体から選択される。
【0130】
好ましくは、化合物は、医薬として許容可能な塩の形態であり、前記塩は、塩化水素酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸水素塩、またはシュウ酸水素塩からなる群から選択される。3-(4-クロロフェニル)プロピル-3-ピペリジノプロピルエーテルの塩化水素酸塩が好ましい。
【0131】
第3の態様によれば、EP197840に開示されている化合物に類似した非イミダゾール化合物が、本明細書に記載されている。
【0132】
したがって、化合物(A)のサブクラスは、以下の式(III)を有する化合物を含む。
【0133】
【化12】

【0134】
[式中、
・NR1R2は、ピペリジル部分(残基)上の3位または4位のいずれかにあり、R1およびR2は、式(A)に関して定められている通りであり、
・R2IIIは、1から6の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基;ピペロニル基、3-(1-ベンズイミダゾロニル)プロピル基;式:
【0135】
【化13】

【0136】
(式中、nIIIは、0、1、2または3であり、XIIIは、一重結合、あるいは-O-、-S-、-NH-、-CO-、-CH=CH-または
【0137】
【化14】

【0138】
であり、R3IIIは、H、CH3、ハロゲン、CN、CF3、またはアシル基-COR4IIIであり、R4IIIは、1から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、3から6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、またはCH3もしくはF置換基を有することができるフェニル基である)の基;あるいは式:
【0139】
【化15】

【0140】
(式中、ZIIIは、OまたはS原子、または二価の基NH、N-CH3またはN-CNを表し、R5IIIは、1から8個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、フェニル置換基を有することができる3から6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、(C3〜C6シクロアルキル)(直鎖または分枝のC1〜C3アルキル)基、CH3、ハロゲンまたはCF3置換基を有することができるフェニル基、フェニル(直鎖または分枝のC1〜C3アルキル)基、またはナフチル、アダマンチルもしくはp-トルエンスルホニル基を表す)の基を表す。]
【0141】
好ましい化合物(III)は、RIIIが、基:
【0142】
【化16】

【0143】
を表し、ZIIIおよびRIII5が、上に定められている通りであり、ZIIIが、特にO、SまたはNHである化合物である。
【0144】
好ましい基RIII5は、(C3〜C6)シクロアルキル基である。
【0145】
好ましいR1およびR2基は、式(A)において上述した通りである。
【0146】
そのような化合物(III)の例は、N'-シクロヘキシルチオカルバモイル-N-1,4'-ビピペリジン(化合物123)である。
【0147】
第4の態様によれば、化合物(A)のサブクラスは、EP494010に開示されている化合物と類似した、以下の式(IV)を有する化合物を含む。
【0148】
【化17】

【0149】
(式中、
- R1およびR2は、一般式(A)に関して上に定められている通りであり、
- RIVは、水素原子または基COR3IVを表し、R3IVは、
(a) 1から11個、特に1から9個の炭素原子を含む直鎖または分枝の脂肪族基;
(b) シクロプロパン、フェニルシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ノルボルナン、アダマンタン、ノルアダマンタン、クロロオキソノルボルナン、クロロエチレンジオキシノルボルナン、ブロモエチレンジオキシノルボルナン、およびヒドロキシカルボキシ-1,2,2-トリメチルシクロペンタンカルボン酸の無水物基等の脂環系;
(c) 置換されていないか、または3から5個の炭素原子を含む直鎖または分枝の脂肪族基、ならびにハロゲンでパラ位が置換されたベンゼン環;
(d) 基(CH2)mIVR4IV(式中、mIVは、1から10の数であり、R4IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ノルボルナン、ノルアダマンタン、アダマンタン、および6,6-ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン等の脂環系;置換されていないか、またはフッ素原子、塩素原子、メチル基、またはメトキシ基で一置換されたベンゼン環;その環の2位またはその環の3位を介して結合しているチオフェン環;COOR5IV(R5IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはノルボルナン等の脂環系である);構造CONHR6IVのカルボン酸アミド基(R6IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはノルボルナン等の脂環系である);構造:
【0150】
【化18】

【0151】
のカルボン酸アミド基
(基:
【0152】
【化19】

【0153】
は、ピロリジン、ピペリジン、または2,6-ジメチルモルホリン;またはエーテル基-O-R7IVを表し、R7IVは、置換されていないか、または塩素またはフッ素原子で一置換され、または塩素原子およびメチル基で二置換されたベンゼン環であることが可能である)を表す);
(e) 基-CH=CHR8IV(式中、R8IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナンまたはノルボルネン等の脂環系を表す);
(f) 第二級アミン基-NH(CH2)nIVR9IV(式中、nIVは、1から5の数であり、R9IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはノルボルナン等の脂環系、または置換されていないか、またはフッ素または塩素原子またはメトキシ基で一置換され、またはメトキシ基で三置換されたベンゼン環を表す)を表し;
RIVは、また、ヒドロキシアルケニル基:
【0154】
【化20】

【0155】
を表し、pIVは、2から9の数であり、R10IVは、ベンゼン環またはフェノキシ基;ならびに基
CSNH(CH3)nIVR9IV
を表し、nIVは、1から5の数であり、R9IVは、上記の意味を有する。)
【0156】
好ましい化合物(IV)は、RIVが、基COR3IVを表し、R3IVが、特に脂肪族基a)を表す化合物である。
【0157】
化合物(IV)の例は、N-ヘプタノイル-1,4'-ビピペリジンまたは1-(5-シクロヘキシルペンタノイル)-1,4-ビピペリジンである。
【0158】
第5の態様によれば、本願には、Plazziら(Eur.J.Med.Chem.1995、30、881)に開示されている化合物と類似した非イミダゾール化合物が記載されている。
【0159】
したがって、化合物(A)のサブクラスは、以下の式(V)を有する化合物を含む。
【0160】
【化21】

【0161】
(式中、
- R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり、
- qVは、2から5であり、
- ZVは、NH、OまたはSを表し、
- XVは、置換されていないか、またはアリール、低級アルキルおよびハロゲンのような1つまたは複数の基で置換されている、窒素、酸素または硫黄のような1個または複数個のヘテロ原子を含む、場合によって縮合された複素環を表す。)
【0162】
好ましい化合物は、XVが、
【0163】
【化22】

【0164】
のような複素環であり、
YVが、水素原子、ハロゲンまたは低級アルキルである化合物である。
【0165】
化合物(V)の例は、
2-((2-ピペリジノエチル)アミノ)ベンゾチアゾール
2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)ベンゾチアゾール
4-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
2-メチル4-(3-ピペリジノプロピルアミノ)キノリン
2-メチル4-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(3-ピペリジノプロピルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(4-ピペリジノブチルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(8-ピペリジノオクチルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(10-ピペリジノデシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(12-ピペリジノドデシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(4-(3-ピペリジノプロポキシ)フェニルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(2-(4-(3-ピペリジノプロポキシ)フェニル)エチルアミノ)キノリン
である。
【0166】
第6の態様によれば、本願には、WO95/14007に開示されている化合物に類似した非イミダゾール化合物が記載されている。
【0167】
したがって、化合物(A)の他のサブクラスは、以下の式(VI)を有する化合物を含む。
【0168】
【化23】

【0169】
(式中、
- AVIは、-O-CO-NR1VI-、-O-CO-、-NR1VICO-、-NR1VI-、-NR1VI-CO-、-NR1VI-、-O-、-CO-NR1VI-、-CO-O-および-C(=NR1VI)-NR1VI-から選択され、
- 基R1VIは、式VIの分子に2つまたは3つの基が存在する場合に同一であっても、異なっていてもよく、水素、および低級アルキル、アリール、シクロアルキル、複素環およびヘテロシクリルアルキル基、および式-(CH2)yVI-GVIの基から選択され、GVIは、CO2R3VI、COR3VI、CONR3VIR4VI、OR3VI、SR3VI、NR3VIR4VI、ヘテロアリールおよびフェニルから選択され、フェニルは、ハロゲン、低級アルコキシまたはポリハロ低級アルキルで場合によって置換されており、yVIは、1から3の整数であり;
- R2VIは、水素およびハロゲン原子、およびアルキルアルケニル、アルキニルおよびトリフルオロメチル基、および式OR3VI、SR3VIおよびNR3VIR4VIの基から選択され、
- R3VIおよびR4VIは、独立に、水素、および低級アルキルおよびシクロアルキル基から独立に選択され、あるいはR3VIおよびR4VIは、介在する窒素原子と一緒になって、1つまたは2つのアルキル基で置換されうる4から6個の炭素原子を含む飽和環を形成することができ;
- 基-(CH2)nVI-AVI-R1VIは、3または4位に存在し、基R2VIは、任意の自由位置に存在し;
- mVIは、1から3の整数であり;
- nVIは、0、または1から3の整数である。)
【0170】
本明細書に用いられる場合は、以下の用語は、所定の意味を有する:
低級アルキル(低級アルコキシのアルキル部分を含む)は、1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝の飽和炭化水素鎖を表し;
(R2VIにおける)低級アルケニルは、(好ましくは、基R2に置換されたベンゼン環とともに)少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有し、2から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝の脂肪族炭化水素基を表し;
(R2VIにおける)低級アルキニルは、(好ましくは、基R2に置換されたベンゼン環とともに)少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し、2から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝の脂肪族炭化水素基を表し;
アリールは、6から14個の炭素原子を有し、少なくとも1つのベンゼノイド環を有する炭素環基であって、炭素環基の利用可能なすべての置換可能芳香族炭素原子は、可能な結合点と見なされ、前記炭素環基は、ハロ、アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、フェノキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、二低級アルキルアミノおよびポリハロ低級アルキルからそれぞれ独立に選択される1から3種のYVI基で場合によって置換されている炭素環基を表し、好ましいアリール基は、1-ナフチル、2-ナフチルおよびインダニル、特にフェニルおよび置換フェニルを含み;
シクロアルキルは、3から8個、好ましくは5または6個の炭素原子を有する飽和炭素環基を表し;
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を表し;
複素環は、以下に定められているヘテロアリール基に加えて、1つの環または2つの縮合環からなる炭素環構造に割り込む少なくとも1個のO、Sおよび/またはN原子を有し、各環は、5、6または7員環であり、非局在化π電子を欠く二重結合を有していても、いなくてもよく、その環構造は、2から8、好ましくは3から6の炭素原子を有する飽和および不飽和の環状有機基、例えば2-または3-ピペリジニル、2-または3-ピペリジニル、2-または3-モルホリニル、または2-または3-チオモルホリニルを表し;
ヘテロアリールは、炭素環に割り込む少なくとも1個のO、Sおよび/またはN原子を有し、芳香族特性を与えるのに十分な数の非局在化π電子を有し、芳香族複素環基は、2から14個、好ましくは4または5個の炭素原子を有する環状有機基、例えば2-、3-または4-ピリジルまたは3-フリル、2-または3-チエニル、2-、4-または5-チアゾリル、2-または2-、4-または5-ピリミジニル、2-ピラジニル、または3-または4-ピリダジニル等を表す。
【0171】
好ましいヘテロアリール基は、2-、3-および4-ピリジルであり;
ヘテロシクリル-アルキルは、アルキル基を置換する以上に定められた複素環基、例えば2-(3-ピペリジニル)-エチル、(2-ピペラジニル)-メチル、3-(2-モルホリニル)-プロピル、(3-チオモルホリニル)-メチル、2-(4-ピリジル)-エチル、(3-ピリジル)-メチルまたは(2-チエニル)-メチルを表す。
【0172】
好ましくは、AVIは、-CH2-NR1VI-、または特に-C(=NH)-NR1VI-であり、好ましい化合物は、mVIが1または2であり、nVIが0、1または2である化合物を含む。
【0173】
Aの他の好ましいものは、-O-CO-NR1VI-、-O-および-CO-O-を含む。これらのすべての化合物において、R1VIは、上に定められている通りであり、側鎖は、好ましくは、4-位に存在する。式VIの化合物において、1つの基R1VIは、好ましくは、水素、2-フェニルエチル、4-クロロフェニルメチル、4-メトキシフェニルメチル、4-トリフルオロメチルフェニルメチルおよび4-ピリジルメチルであるが、特に4-クロロフェニルメチルであり;存在する任意の他の基R1VIは、好ましくは、水素原子またはメチル基である。
【0174】
特に好ましい化合物は、nVIおよびmVIがそれぞれ1であり、AVIが酸素原子を表す化合物である。
【0175】
R1VIは、好ましくはアリール、またはGVIがフェニルである-(CH2)yVI-GVIである。
【0176】
R1およびR2は、好ましくは、式(A)について規定されているように選択される。
【0177】
化合物(A)の他のサブクラスは、R1VIがアリール基、特に、ケト置換基で場合によって置換されたフェニルを表し、R2VI、nVI、mVIおよびAVIが上記の意味を有する式(VI)の化合物を含む。
【0178】
ケト置換基は、化合物(IIa)および(IIb)について、YIIにおいて上に定められている通りである。
【0179】
好ましい化合物は、nVIおよびmVIがそれぞれ1であり、AVIが酸素原子である化合物である。
【0180】
化合物VIの例は、
α-(アセチルフェノキシ)-α'-ピペリジノp-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(1-ピロリジニル)p-キシロール
α-(3-フェニルプロポキシ)-α'-ピペリジノp-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(4-メチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(2-メチルピロリジノ)p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-ピペリジノ-p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-(4-メチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-ピロリジノ-p-キシロール
N-(4-クロロベンジル)-2-(4-ピペリジノメチル)フェニル)エタン-アミジン
である。
【0181】
第7の態様によれば、Clitherowら、(Bioorg.& Med. Chem. Lett., 6(7), 833, 1996)に開示されている化合物に類似した、以下の式(VII)を有する非イミダゾール化合物を含む化合物(A)の他のサブクラスが本明細書に記載されている。
【0182】
【化24】

【0183】
(式中、
- R1およびR2は、式(A)について定められている通りであり;
- XVII、YVIIおよびZVIIは、同一または異なっており、O、NまたはSを表し;
- nVIIは、1から3であり;
- mVIIは、1または2である。)
【0184】
nVIIは、好ましくは2または3、特に2であり、mVIは、好ましくは1である。
【0185】
好ましい化合物は、XVIIが0であり、YVIIおよびZVIIがそれぞれNであり、1,2,4-オキサジアゾリル基を表す化合物である。
【0186】
例示的な化合物が実施例130に示されている。
【0187】
第8の態様によれば、本願には、WO95/06037に開示されている化合物に類似した、以下の式(VIII)を有する非イミダゾール化合物を含む化合物(A)の他のサブクラスが記載されている。
【0188】
【化25】

【0189】
(式中、R1およびR2は、式(A)について定められている通りであり、AVIIIは、
1) 式(CH2)mVIII(mVIII=0〜9);または
2) 式:
【0190】
【化26】

【0191】
(式中、R5VIIIは、水素、(C1〜C3)アルキル-、アリール(C1〜C3)アルキル-、アリール-(アリールは、場合によって置換されていてもよい)、ヒドロキシル-、(C1〜C3)アルコキシ-、ハロゲン、アミノ-、シアノ-、またはニトロを表し;R6VIIIは、水素、(C1〜C3)アルキル-、アリール(C1〜C3)アルキル-、アリール-(アリールは、場合によって置換されていてもよい)を表す)の基;または
3) 式:
【0192】
【化27】

【0193】
(式中、R5VIIIおよびR6VIIIは、上に定められている通りである)の基;または
4) 式:
【0194】
【化28】

【0195】
の基(BVIIIが、式:
【0196】
【化29】

【0197】
の基である場合、AVIIIおよびBVIIIが一緒になって、式:
【0198】
【化30】

【0199】
の基(R6VIIIは、上に定められている通りである)を形成する);または
5) 式:
【0200】
【化31】

【0201】
(式中、R6VIIIは、上に定められている通りである)の基;または
6 )式:
【0202】
【化32】

【0203】
の基(BVIIIが、式:
【0204】
【化33】

【0205】
の基である場合、AVIIIおよびBVIIIが一緒になって、式:
【0206】
【化34】

【0207】
の基(R6VIIIは、上に定められている通りである)を形成する);または
7) 式:
【0208】
【化35】

【0209】
(XVIII+yVIII=mVIII-1)の基であり;
BVIIIは、
1) 式:
【0210】
【化36】

【0211】
(式中、R5VIIIは、上に定められている通りである)の基;または
2) 式:
【0212】
【化37】

【0213】
の基(Aが、式:
【0214】
【化38】

【0215】
の一方の基である場合、AおよびBが一緒になって、式:
【0216】
【化39】

【0217】
の一方の基(R6VIIIは、上に定められている通りである)を形成する);または
3) 式:
【0218】
【化40】

【0219】
の基(XVIIIが、式:
【0220】
【化41】

【0221】
の基である場合、BVIIIおよびXVIIIが一緒になって、式:
【0222】
【化42】

【0223】
の基(pVIII=1〜3である)を形成する);または
XVIIIは、
1) 式(CH2)nVIII(nVIII=2〜4)の基、または
2) 式:
【0224】
【化43】

【0225】
の基(BVIIIが、式:
【0226】
【化44】

【0227】
の基である場合、AVIIIおよびBVIIIが一緒になって、式:
【0228】
【化45】

【0229】
の基(pVIII=1〜3である)を形成する);または
3) 2つの水素(炭素上の水素1つおよび窒素上の水素1つ);または
4) 炭素原子上の1つの水素および窒素原子上の1つのR7VIII基であり;
R7VIIIは、水素、(C1〜C10)アルキル-、アリール(C1〜C10)アルキル-、またはアリールを表し、
アリールは、場合によって置換されていてもよく;
YVIIIは、式(CH2)kVIIIの基であり、kVIII=0〜2であり;
R4VIIIは、水素、(C1〜C10)アルキル-、(C1〜C3)アルキル-スルホンアミド、アリール(C1〜C10)アルキル-、アリール(アリールは、場合によって置換されていてもよい)、または
式:
【0230】
【化46】

【0231】
の基、または
【0232】
【化47】

【0233】
の基を表し、
XVIIIは、O、SまたはNHを表し、
R7VIIIは、上に定められている通りであり;
R8VIIIは、(C1〜C10)アルキル-、アリール(C1〜C10)アルキル-、またはアリールを表し、
アリールは、場合によって置換されていてもよく、アリールは、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ピリジルである。]
【0234】
直鎖状および環構造化合物の両方が包含される。
【0235】
直鎖状化合物は、例えば、以下の式の一方を有する。
【0236】
【化48】

【0237】
好ましいR1およびR2基は、式(A)に関して定められている通りである。
【0238】
化合物(VIII)は、実施例132および169に記載されている。
【0239】
第9の態様によれば、本願には、WO97/29092に開示されている化合物に類似した、以下の式(IX)を有する化合物からなる化合物(A)のサブクラスが記載されている。
【0240】
【化49】

【0241】
[式中、
R1およびR2は、式(A)に関して定められている通りであり、
R1IXは、C4〜C20ヒドロカルビル(1個または複数個の水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、4個までの炭素原子(特に、0から3個の炭素原子)が酸素、窒素または硫黄原子で置換されていてもよく、ただし、R1IXは、-O-O-基を含まない)であり、
R2IXは、同一または異なっており、HまたはC1〜C15ヒドロカルビル(1個または複数個の水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、3個までの炭素原子が酸素、窒素または硫黄原子で置換されていてもよく、ただし、R2IXは、-O-O-基を含まない)であり、
mIXは、1から15(好ましくは1から10、より好ましくは3から10、例えば4から9)であり、
各XIX基は、独立に、
【0242】
【化50】

【0243】
であり、または1つのXIX基は、-N(R4IX)-、-O-または-S-(ただし、XIX基は、-NR2IX-基に隣接しない)であり、残りのXIX基は、独立に、
【0244】
【化51】

【0245】
であり、R3IXは、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、-CO2R5IX、-CON(R5IX)2、-CR5IX2OR6IX、または-OR5IX(R5IXおよびR6IXは、HまたはC1〜C3アルキルである)であり、R4IXは、HまたはC1〜C6アルキルである。]
【0246】
本明細書に用いられている「ヒドロカルビル」という用語は、炭素および水素からなる一価の基を意味する。したがって、ヒドロカルビル基は、アルキル、アルケニル、およびアルキニル基(直鎖および分枝鎖の形態)、シクロアルキル(ポリシクロアルキルを含む)、シクロアルケニル、およびアリール基、およびアルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、シクロアルキルアリール、およびシクロアルケニルアリール基等の上述の基の組合せを含む。
【0247】
本明細書に用いられている「炭素環」基という用語は、その全体が炭素原子からなる1つまたは複数の閉鎖された鎖または環を含む。これらの基には、脂環式基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびアダマンチル等)、アルキルおよびシクロアルキル部分の両方を含む基(アダマンタンメチル等)、および芳香族基(フェニル、ナフチル、インダニル、フルオレニル、(1,2,3,4)-テトラヒドロナフチル、インデニルおよびイソインデニル等)が含まれる。
【0248】
「アリール」という用語は、本明細書において、上述の基を含む芳香族炭素環基を意味するように用いられている。
【0249】
本明細書において、置換炭素環基(置換フェニル等)または置換複素環基に言及される場合は、置換基は、好ましくは、数が1から3であり、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、カルボキシ、C1〜C6カルボアルコキシ、ニトロ、トリハロメチル、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルキルアミノ、ジ(C1〜C6アルキル)アミノ、アリール、C1〜C6アルキルアリール、ハロ、スルファモイルおよびシアノから選択される。
【0250】
本明細書に用いられている「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素のいずれかを意味する。
【0251】
好ましくは、R2IXは、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6シクロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C6アルキルヒドロキシアルキル、アリールC1〜C6アルキルおよび置換アリールC1〜C6アルキルから選択される。例えば、R2IXは、HまたはC1〜C3アルキルであってもよい。
【0252】
一定の実施形態において、-XIXmIX-は、C1〜C8アルキレン、例えばブチレン基である。
【0253】
R1IXの定義には、アリール含有基(フェニル、置換フェニル、ナフチル、および置換ナフチル等)および(シクロアルキル)アルキル基(シクロヘキシルプロピルおよびアダマンチルプロピル等)が含まれる。
【0254】
好ましくは、R1IXは、以下の式の基である。
【0255】
【化52】

【0256】
(式中、
pIXは、0または1であり、
R11IXは、HまたはC1〜C3アルキルであり、
qIXは、0から4であり、
R12IXは、炭素環、置換炭素環、複素環または置換複素環基であり、
R13IXは、独立に、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6シクロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C6アルキルヒドロキシアルキル、アリールC1〜C6アルキルおよび置換アリールC1〜C6アルキルである。)
【0257】
好ましくは、R13IXは、水素である。
【0258】
R1IXは、基-NH-CH2-Phであり、Phは、場合によって置換されたフェニルを表す化合物(IX)が好ましい。
【0259】
好ましい基R1およびR2は、式(A)に関して規定されている通りである。
【0260】
実例は、化合物173である。
【0261】
第10の態様によれば、化合物(A)の他のサブクラスは、Wolinら、(Bioorg.& Med. Chem. Lett., 8, 2157(1988))に開示されている化合物に類似した、以下の式(X)を有する化合物を含む化合物(A)の他のサブクラスが記載されている。
【0262】
【化53】

【0263】
(式中、
- R1およびR2は、式(A)に関して定められている通りであり;
- R1Xは、HまたはCH3であり;
- R2Xは、ハロゲン原子、好ましくは塩素、(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルコキシ、CF3、OCF3、NO2、NH2で場合によって置換されたフェニル;上に規定されているように場合によって置換されたCH2-フェニルであり;
- nXは、0から3である。)
【0264】
nXは、好ましくは1であり、R2は、好ましくはフェニル基、特に一置換フェニル基である。
【0265】
好ましい基R1およびR2は、式(A)について上に規定されている通りである。
【0266】
化合物174は、化合物(X)の実例である。
【0267】
第11の態様によれば、本出願には、WO96/38142に開示されている化合物に類似した非イミダゾール化合物が記載されている。
【0268】
したがって、化合物(A)の他のサブクラスは、以下の式(XI)を有する化合物を対象とする。
【0269】
【化54】

【0270】
(式中、
R1およびR2は、式(A)に関して上に定められている通りであり;
AXIは、-NHCO-、-N(CH3)-CO-、-NHCH2-、-N(CH3)-CH2-、-CH=CH-、-COCH2-、CH2CH2-、-CH(OH)CH2-または-C≡C-であり;
XXIは、H、CH3、NH2、NH(CH3)、N(CH3)2、OH、OCH3またはSHであり;
R2XIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
R3XIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
nXIは、0、1、2、3、4、5または6であり;
R1XIは、C3〜C8シクロアルキル;フェニルまたは置換フェニル;デカヒドロナフタレンおよびオクタヒドロインデンからなる群から選択され;
R1XIおよびXXIは、XXIがNH、O、SまたはSO2である場合に、一緒になって、5,6-または6,6-飽和ビシクロ環構造を表すことができる。)
【0271】
式(XI)の化合物について、好ましくは、
AXIは、-NHCO-、-N(CH3)-CO-、-NHCH2-、-N(CH3)-CH2-、-CH=CH-、-COCH2-、CH2CH2-、-CH(OH)CH2-または-C≡C-であり;
XXIは、H、CH3、NH2、NH(CH3)、N(CH3)2、OH、OCH3またはSHであり;
R2XIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
R3XIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
nXIは、0、1、2、3、4、5または6であり;
R1XIは、(a)C3〜C8シクロアルキル;(b)フェニルまたは置換フェニル;(d)複素環;(e)デカヒドロナフタレンおよび(f)オクタヒドロインデンからなる群から選択され;または
R1XIおよびXXIは、XXIがNH、OまたはSである場合に、5,6-または6,6-飽和ビシクロ環構造を表すことができる。
【0272】
より好ましくは、本発明は、
AXIは、-NHCH2-、-N(CH3)-CH2-、-CH=CH-、-COCH2-、CH2CH2-、-CH(OH)CH2-または-C≡C-であり;
XXIは、H、CH3、NH2、NH(CH3)、N(CH3)2、OH、OCH3またはSHであり;
RXI2は、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
RXI3は、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
nXIは、0、1、2、3、4、5または6であり;
RXI1は、(a)C3〜C8シクロアルキル;(b)フェニルまたは置換フェニル;(d)複素環;(e)デカヒドロナフタレンおよび(f)オクタヒドロインデンからなる群から選択され;または
RXI1およびXXIは、XXIがNH、OまたはSである場合に、5,6-または6,6-飽和ビシクロ環構造を表すことができる化合物を提供する。
【0273】
最も好ましくは、本発明は、
AXIは、-CH=CH-または-C≡C-であり;
XXIは、H、CH3またはNH2であり;
R2XIおよびR3XIは、Hであり;
nXIは、1、2または3であり;
R1XIは、(a)C3〜C8シクロアルキル;(b)フェニルまたは置換フェニル;(d)複素環;(e)デカヒドロナフタレンおよび(f)オクタヒドロインデンからなる群から選択され;または
R1XIおよびXXIは、XXIがNH、OまたはSである場合に、5,6-または6,6-飽和ビシクロ環構造を表すことができる化合物を提供する。
【0274】
本明細書に用いられている「置換フェニル」という用語は、アルキル、ハロゲン、アミノ、メトキシおよびシアノ基等の1つまたは複数の基で置換されたフェニル基を意味する。
【0275】
「アルキル」という用語は、直鎖または分枝鎖基を意味する。アルキル基の代表的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、iso-ブチル、およびtert-ブチル等が挙げられる。
【0276】
AXIは、-CH=CH-または-C≡C-であり、XXI、R2XIおよびR3XIは、それぞれHであり、nXIは、1であり、R1XIは、C3〜C8シクロアルキルである化合物(XI)が特に好ましい。
【0277】
R1およびR2は、好ましくは、式(A)について上に示されているように選択される。
【0278】
代表的な特定の好ましい化合物は、化合物177、178、または179である。
【0279】
第12の態様によれば、WO96/38141に開示されている化合物に類似した非イミダゾール化合物が本明細書に記載されている。
【0280】
これらの化合物は、以下の式(XII)を有する。
【0281】
【化55】

【0282】
(式中、
R1およびR2は、式(A)に関して上に定められている通りであり;
R2XIIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
R3XIIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
nXIIは、0、1、2、3、4、5または6であり;
R1XIIは、(a)C3〜C8シクロアルキル;(b)ハロゲン原子、低級アルキルまたはシクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、アルコキシ、α-アルキルオキシアルキル、アリールオキシ、ニトロ、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アリールアルカノイル、アミノ、カルボキサミド、シアノ、アルキルオキシイミノ、アルキルアルコキシイミノ、アリールオキシイミノ、α-ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキニル、スルファミド、スルファモイル、スルホンアミド、カルボキサミド、カルボニルシクロアルキル、アルキルカルボニルアルキル、カルボアルコキシ、アリールアルキル、またはオキシム基等の1つまたは複数の基、またはそれが縮合しているフェニル基の炭素原子と一緒になって、5または6員の飽和または不飽和環またはベンゼン環を形成する2つの置換基で置換された、または非置換のフェニル;(c)アルキル;(d)複素環;(e)デカヒドロナフタレン;および(f)オクタヒドロインデンからなる群から選択され;
ただし、
XXIIがHである場合は、AXIIは、-CH2CH2-、-COCH2-、-CONH-、-CON(CH3)-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-NH-、-CH2-N(CH3)-、-CH(OH)CH2-、-NH-CH2-、-N(CH3)-CH2-、-CH2O-、-CH2S-または-NHCOO-であることが可能であり;
XXIIがNH2、NH(CH3)、N(CH3)2、OH、OCH3、CH3、SHまたはSCH3である場合は、AXIIは、-NHCO-、-N(CH3)-CO-、-NHCH2-、-N(CH3)-CH2-、-CH=CH-、-COCH2-、-CH2CH2-、-CH(OH)CH2-または-C≡C-であることが可能であり;
R1XIIおよびXXIIが、一緒になって、5,6-または6,6-飽和ビシクロ環構造を表す場合は、XXIIは、NH、OまたはSであることが可能である。)
【0283】
本明細書に用いられている「アルキル」という用語は、1個の水素原子を除去することによって、飽和炭化水素から誘導される直鎖または分枝鎖基を意味する。アルキル基の代表的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、およびtert-ブチル等が挙げられる。
【0284】
本明細書に用いられている「置換フェニル」という用語は、アルキル、ハロゲン、アミノ、メトキシ、およびシアノ基等の1つまたは複数の基で置換されたフェニル基を意味する。
【0285】
本明細書に用いられている「ビシクロアルキル」という用語は、アルキル基に結合している2つの環構造を有する有機化合物を意味する。それらは、同じ種類の環であっても、なくてもよく、環は、1つまたは複数の基で置換されていてもよい。代表的なビシクロアルキル基としては、アダマンチル、デカヒドロナフタレンおよびノルボルナンが挙げられる。
【0286】
NR1R2部分に結合しているシクロプロパンは、好ましくはトランス構造である。
【0287】
より好ましくは、
AXIIは、-CONH、-CH=CH-、-NHCOO-または-C≡C-であり;
XXIIは、HまたはNH2であり;
R2XIIおよびR3XIIは、Hであり;
nXIIは、0、1、2または3であり;
R1XIIは、シクロヘキシル、フェニルまたは置換フェニルであり;
化合物(XII)において、AXIIは、特に、-CH=CH-または-C≡C-であり;
R2XII、R3XIIおよびXXIIは、それぞれ特に水素原子であり;
nXIIは、好ましくは、1であり、R1XIIは、特にアルキル基である一般式(XII)の化合物が記載される。
【0288】
R1およびR2は、好ましくは、式(A)について上に示されているように選択される。
【0289】
化合物(XII)の代表的な例は、化合物180である。
【0290】
第13の態様によれば、本願には、WO95/11894に開示されている化合物に類似した非イミダゾール化合物が記載されている。
【0291】
したがって、化合物(A)のサブクラスは、以下の式(XIII)を有する化合物を含む。
【0292】
【化56】

【0293】
(式中、R1およびR2は、式(A)に関して上に定められている通りであり、
DXIIIは、CH2またはCH2-CH2であり、ZXIIIは、硫黄(S)または酸素(O)、好ましくはOを表し、XXIIIは、0または1であり、nXIIIは、0から6の整数であり、
R2XIIIは、約20個までの炭素原子を有する置換または非置換の直鎖または分枝鎖アルキル基、単環およびビシクロ部分を含む、約20個までの炭素原子を有する置換または非置換の炭素環基、および約20個までの炭素原子を有する置換または非置換のアリール基、または上記の基の任意の組合せ、またはそれらの塩を表し、置換基は、ハロゲン原子、低級アルキルまたはシクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、アルコキシ、α-アルキルオキシアルキル、アリールオキシ、ニトロ、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アリールアルカノイル、アミノ、カルボキサミド、シアノ、アルキルオキシイミノ、アルキルアルコキシイミノ、アリールオキシイミノ、α-ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキニル、スルファミド、スルファモイル、スルホンアミド、カルボキサミド、カルボニルシクロアルキル、アルキルカルボニルアルキル、カルボアルコキシ、アリールアルキルまたはオキシム基で表され、または2つの置換基が、それが縮合しているフェニル環の炭素原子と一緒になって、5員または6員の飽和または不飽和環、またはベンゼン環を形成する。)
【0294】
特定の実施形態において、R2XIIIは、シクロヘキシルメチル(-CH(C6H11)2)およびジフェニルメチル(-CH(C6H5)2)等の(ただし、それらに限定されない)二置換メチルを表すことができる。R2XIIIがtert-ブチル、シクロヘキシルまたはジシクロヘキシルメチルである場合は、XXIIIまたはnXIIIは、0ではない。R2XIIIがアダマンタンである場合は、XXIIIとnXIIIの合計が1より大きくなる。
【0295】
好ましい実施形態において、DXIIIは、CH2-CH2であり、ピペリジン環構造を与える。しかし、DXIIIは、CH2であり、ピロリジン環構造を与えうることが考えられる。さらに他の実施形態において、DXIIIは、(CH2)3であり、シクロヘプチミド(1つの窒素を有する7員複素環)を与えうる。
【0296】
特定の実施形態において、アミドまたはカルバメートに結合したテトラメチレンが使用される。好ましくは、環式アルキルまたはアリール基が、直鎖アルキル基を介してアミドまたはカルバメートに結合される。特定の実施形態において、テトラメチレンシクロヘキサン(シクロヘキシルブチル)が、アミドに結合される。具体的な疎水性アルキルおよびアリール基に言及したが、本発明の化合物に使用される多くの可能な疎水基が存在することを当業者なら認識するであろう。これらは、本発明の範囲に含まれる。
【0297】
したがって、R2XIIIは、1つまたは複数の大きな置換基でありうる。上述したように、本発明の好ましい態様において、大きな置換基は、nXIIIを大きくすることによって、ピペリジル上のアミドまたはカルバメートから除去される。一実施形態において、R2XIIIは、CHR3XIIIR4XIIIであり、nXIIIは、3または4であり、R3XIIIおよびR4XIIIは、シクロヘキシルまたはフェニル等である。R3XIIIおよびR4XIIIは、同一または異なる基でありうる。他の実施形態において、R2XIIIは、デカリンまたはアダマンタン等である。R2XIIIは、アダマンタンである場合は、好ましくは、nXIIIは、1より大きいが、XXIIIとnXIIIの合計が1より大きくなる。
【0298】
本明細書に用いられているように、約20個までの炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基という語句は、アルカン、アルケンおよびアルキンを含む任意の置換または非置換の非環式炭素含有化合物を意味する。アルキル基の例としては、低級アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、またはtert-ブチル;高級アルキル、例えば、オクチル、ノニル、およびデシル等;および低級アルキレン、例えば、エチレン、プロピレン、プロピルジエン、ブチレン、およびブチルジエン等が挙げられる。当業者は、本発明の範囲内にある多くの直鎖および分枝のアルキル基をよく知っている。
【0299】
加えて、そのようなアルキル基は、1個または複数個の水素原子が官能基で置換された様々な置換基を含むこともできる。官能基としては、ほんの一部を挙げると、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、アミド、エステル、エーテル、およびハロゲン(フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素)が挙げられるが、それらに限定されない。
【0300】
本明細書に用いられているように、約20個までの炭素原子を有する置換および非置換の炭素環基は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびアダマンチル等を含むが、それらに限定されない環式炭素含有化合物を意味する。そのような環式基は、1個または複数個の水素原子が官能基で置換された様々な置換基を含むこともできる。そのような官能基としては、上記の官能基、および上記の低級アルキル基が挙げられる。本発明の環式基は、ヘテロ原子をさらに含むことができる。例えば、特定の実施形態において、R2XIIIは、シクロヘキサノールである。
【0301】
本明細書に用いられているように、置換または非置換のアリール基は、6個以上の偶数のπ(パイ)電子を通常含む、共役二重結合の系を有する炭化水素を意味する。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アニシル、トルイル、およびキシレニル等が挙げられるが、それらに限定されない。本発明によれば、アリールは、ヘテロアリール基、例えばピリミジンまたはチオフェンをも含む。これらのアリール基は、任意の数の様々な官能基で置換されていてもよい。置換アルキル基および炭素環基に関連して上に記載されている官能基に加えて、アリール基上の官能基は、ニトロ基でありうる。
【0302】
上述のように、R2XIIIは、アルキル、炭素環またはアリール基、例えば、1-シクロヘキシルプロピル、ベンジルシクロヘキシルメチル、2-シクロヘキシルプロピル、2,2-メチルシクロヘキシルプロピル、2,2-メチルフェニルプロピル、2,2-メチルフェニルブチルの任意の組合せを表すこともできる。
【0303】
特定の実施形態において、R2は、シクロヘキサンを表し、nXIII=4である(シクロヘキシルバレロイル)。他の特定の実施形態において、R2XIIIは、シンナモイルを表す。
【0304】
ZXIIIは、酸素原子であり、XXIIIは、0または1であり、nXIIIは、0から6の整数であり、より好ましくは、nXIII=3〜6であり、最も好ましくはnXIII=4であり、R2XIIIは、上に定められている通りである化合物(XIII)が特に好ましい。R2XIIIに対する好ましいアルキル基の例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンタンメチレン、ジシクロヘキシルメチル、デカニル、およびt-ブチリル等が挙げられるが、それらに限定されない。好ましいアリールおよび置換アリール基の例としては、フェニルおよびアリールシクロヘキシルメチル等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0305】
好ましいR1およびR2は、式(A)について示されているように選択される。
【0306】
代表的な例は、化合物123および176である。
【0307】
第14の態様によれば、本願には、WO93/12107に開示されている化合物に類似した化合物が記載されている。
【0308】
したがって、化合物(A)のサブクラスは、以下の式(XIV)を有する化合物に関する。
【0309】
【化57】

【0310】
[式中、R1およびR2は、式(A)について上に定められている通りであり;
(A) mXIVは、1および2からなる群から選択される整数であり;
(B) nXIVおよびpXIVは、整数であり、それぞれ独立に、nXIVとpXIVの合計が4になり、TXIVが6員環になるように、0、1、2、3および4からなる群から選択され;
(C) R3XIVおよびR4XIVは、それぞれ独立に、環TXIVに1つのR3XIV基および1つのR4XIV基のみが存在するように環TXIVの同一または異なる炭素原子に結合しており、R1XIV、R2XIV、R3XIVおよびR4XIVは、それぞれ独立に、
(1) H;
(2) C1〜C6アルキル;および
(3) -(CH2)qXIV-R6XIV-(式中、qXIVは、1から7の整数であり、R6XIVは、フェニル、置換フェニル、-OR7XIV、-C(O)OR7XIV、-C(O)R7XIV、-OC(O)R7XIV、-C(O)NR7XIVR8XIV、CNおよび-SR7XIVからなる群から選択され、R7XIVおよびR8XIVは、上に定められている通りであり、前記置換フェニル上の置換基は、それぞれ独立に、-OH、-O-(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、C1〜C6アルキル、-CF3、-CN、および-NO2からなる群から選択され、前記置換フェニルは、1から3個の置換基を含む)からなる群から選択され;
(D) R5XIVは、
(1) H;
(2) C1〜C20アルキル;
(3) C3〜C6シクロアルキル;
(4) -C(O)R7'XIV(式中、R7'XIVは、Hでないことを除いては、以下に定められているR7XIVと同じである);
(5) -C(O)R7XIV
(6) -C(O)R7XIVR8XIV
(7) アリル;
(8) プロパルギル;および
(9) -(CH2)q-R6XIV(式中、qXIVおよびR6XIVは、上に定められている通りであり、qXIVが1に等しい場合は、R6XIVは、OHまたはSHでない)からなる群から選択され;
(E) R7XIVおよびR8XIVは、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、およびC3〜C6シクロアルキルからなる群から選択され;
(F) 点線(------)は、mXIVが1であり、nXIVが0でなく、pが0でない場合(すなわち、環における窒素が、二重結合を有する炭素原子に直接結合していない場合)に、場合によって存在する二重結合を表し、前記二重結合が存在する場合は、R2XIVは存在せず;
(G) mXIVが2である場合は、各R1XIVは、各mXIVについて同一または異なる置換基であり、各R2XIVは、各mXIVについて同一または異なる置換基であり、置換基R1XIVおよび/またはR2XIVの少なくとも2つがHである。]
【0311】
-(C)nXIV-および-(C)pXIV-基の各々における置換基の総数が、2であること、および当置換基は、環TXIVに1つのR3XIVおよび1つのR4XIVのみが存在するように、水素、R3XIVおよびR4XIVのからなる群から独立に選択されることを当業者なら理解するであろう。
【0312】
本明細書に用いられているように、以下の用語は、特に指定のない限り以下の意味を有する。
アルキルは、1から20個の炭素原子を有する直鎖または分枝の飽和炭化水素を表し;
シクロアルキルは、3から6個の炭素原子を有する飽和炭素環を表し;
ハロゲン(ハロ)は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを表す。
【0313】
好ましくは、式(XIV)の化合物については、mは、1であり;R5XIVは、HおよびC1〜C15アルキルからなる群から選択され;R1XIVおよびR4XIVは、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキルおよび-(CH2)qXIV-R6XIV-からなる群から選択され、R6XIVは、フェニルである。最も好ましくは、R5XIVは、HおよびC1〜C6アルキルからなる群から選択され、Hおよびメチルがさらにより好ましく;R3XIVおよびR4XIVは、それぞれ独立に、Hおよびメチルからなる群から選択される。
【0314】
代表的な化合物としては、式:
【0315】
【化58】

【0316】
式(XIVa)、(XIVb)、または(XIVc)については、R5XIVは、好ましくは、HまたはCH3であり;R3XIVおよびR4XIVは、好ましくは、それぞれ水素原子である。
【0317】
好ましいR1およびR2は、式(A)について規定されている通りである。
【0318】
第15の態様によれば、本願には、WO93/12108に開示されている化合物に類似した化合物が記載されている。
【0319】
したがって、これらの化合物は、以下の式(XV)を有する。
【0320】
【化59】

【0321】
[式中、R1およびR2は、式(A)について上に定められている通りであり;
(A) mXVは、0、1および2からなる群から選択される整数であり、
(B) nXVおよびpXVは、整数であり、それぞれ独立に、nXVとpXVの合計が2または3であるように(nXVとpXVの合計が2である場合は、TXVが4員環であり、nXVとpXVの合計が3である場合は、TXVが5員環である)、0、1、2および3からなる群から選択され;
(C) R1XV、R2XV、R3XV、R4XV、R6XV、R7XVおよびR8XVは、それぞれ独立に、
(1) H;
(2) C1〜C6アルキル;
(3) C3〜C6シクロアルキル;および
(4) -(CH2)qXV-R9XV(式中、qXVは、1から7の整数であり、R9XVは、フェニル、置換フェニル、-OR10XV、-C(O)OR10XV、-C(O)R10XV、-OC(O)R10XV、-C(O)NR10XVR11XV、CNおよび-SR10XVからなる群から選択され、R10XVおよびR11XVは、上に定められている通りであり、前記置換フェニル上の置換基は、それぞれ独立に、-OH、-O-(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、C1〜C6アルキル、-CF3、-CN、および-NO2からなる群から選択され、前記置換フェニルは、1から3個の置換基を含む)からなる群から選択され、-(CH2)qXV-R9XVの例は、ベンジルおよび置換ベンジル等を含み、置換ベンジル上の置換基は、前記置換フェニルについて上に定められている通りであり;
(D) R5XVは、
(1) H;
(2) C1〜C20アルキル;
(3) C3〜C6シクロアルキル;
(4) -C(O)R10'XV(式中、R10'XVは、Hでないことを除いては、以下に定められているR10XVと同じである);
(5) -C(O)R10XV
(6) -C(O)R10XVR11XV
(7) アリル;
(8) プロパルギル;および
(9) -(CH2)qXV-R9XV(式中、qXVおよびR9XVは、上に定められている通りであり、qXVが1に等しい場合は、R9XVは、-OHまたは-SHでない)からなる群から選択され;
(E) R10XVおよびR11XVは、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、およびC3〜C6シクロアルキルからなる群から選択され;置換基については、-C(O)R10XVR11、R10XVおよびR11XVは、それらが結合している窒素と一緒になって、5、6または7個の原子を形成することができ;
(F) 点線(------)は、mXVが1であり、TXVが5員環であり、nXVが0でなく、pXVが0でない場合(すなわち、環における窒素が、二重結合を有する炭素原子に直接結合していない場合)に、場合によって存在する二重結合を表し、前記二重結合が存在する場合は、R2XVおよびR8XVは存在せず;
(G) mXVが2である場合は、各R1XVは、各mXVについて同一または異なる置換基であり、各R2XVは、各mXVについて同一または異なる置換基であり;
(H) nXVが2または3である場合は、各R3XVは、各nXVについて同一または異なる置換基であり、各R4XVは、各nXVについて同一または異なる置換基であり;
(I) pXVが2または3である場合は、各R6XVは、各pXVについて同一または異なる置換基であり、各R7XVは、各pXVについて同一または異なる置換基である。]
【0322】
本明細書に用いられているように、以下の用語は、特に指定のない限り以下の意味を有する。
アルキルは、1から20個の炭素原子を有する直鎖または分枝の飽和炭化水素を表し;
シクロアルキルは、3から6個の炭素原子を有する飽和炭素環を表し;
ハロゲン(ハロ)は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを表す。
【0323】
好ましくは、式(XV)の化合物については、mXVは、0または1であり;R5XVは、HおよびC1〜C20アルキルからなる群から選択され;R1XVからR4XVおよびR6XVからR8XVは、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキルおよび-(CH2)qXV-R9XVからなる群から選択され、R9XVは、フェニルである。最も好ましくは、R5XVは、Hおよびメチルからなる群から選択され;R1XV、R2XV、R3XV、R4XV、R6XV、R7XVおよびR8XVは、それぞれ独立に、H、メチル、エチル、ペンチル、ベンジルおよび2-フェニルエチルからなる群から選択される。
【0324】
代表的な化合物としては、以下の式の化合物が挙げられる。
【0325】
【化60】

【0326】
(式中、mXVおよびR1XVからR8XVは、式(XV)について定められている通りである。)
【0327】
化合物(XVc)または(XVd)が好ましい。
【0328】
代表的な化合物(XVa)から(XVd)は、R5XVがHまたはCH3である化合物である。
【0329】
好ましくは、R3XV、R4XV、R6XV、R7XVおよびR8XVのうちの1つまたは2つのみがHと異なり、特にCH3を表す。
【0330】
R1およびR2は、好ましくは、式(A)について示されている通りに選択される。
【0331】
第16の態様によれば、本願には、WO92/15567に開示されている化合物に類似した化合物が記載されている。
【0332】
したがって、化合物(A)のサブクラスは、以下の式(XVI)を有する化合物からなる。
【0333】
【化61】

【0334】
(式中、R1およびR2は、式(A)について定められている通りであり、
ZXVIは、mXVIが1〜5である式(CH2)mXVIの基、または式:
【0335】
【化62】

【0336】
の基であり、R6XVIは、(C1〜C3)アルキル、R7XVIは、(C1〜C3)アルキルであり、
ZXVIは、誘導体の活性に悪影響を及ぼさないように選択される他の置換基を場合によって含むことができ、
XXVIは、S、NH、またはCH2を表し、
R1XVIは、水素、(C1〜C3)アルキル-、アリールが場合によって置換されていてもよいアリール(C1〜C10)アルキル-、アリール、(C5〜C7)シクロアルキル(C1〜C10)アルキル-、または式:
【0337】
【化63】

【0338】
の基を表し、nXVIは、1〜4であり、R8XVIは、アリール、アリール(C1〜C10)アルキル-、(C5〜C7)シクロアルキル-または(C5〜C7)シクロアルキル(C1〜C10)アルキル-であり、R9XVIは、水素、(C1〜C10)アルキル-またはアリールであり;R2XVIおよびR5XVIは、水素、(C1〜C3)アルキル-、アリールまたはアリールアルキル-であり、アリールは、場合によって置換されていてもよく、アリールは、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ピリジルまたは置換ピリジルであり;
R2XVIおよびR5XVIは、好ましくは水素原子であり、
mXVIは、好ましくは、2または3であり、
XXVIは、好ましくは、SまたはNHであり、
R1XVIは、好ましくは、H、または場合によって置換されたアリールから選択される。)
【0339】
好ましいR1およびR2は、式Aについて規定されているように選択される。
【0340】
第17の態様によれば、化合物(A)のサブクラスは、EP680960に開示されている化合物に類似していると考えることができる、以下の式(XVII)を有する化合物を含む。
【0341】
【化64】

【0342】
(式中、mXVIIは、4から6の整数を表し、
R4XVIIは、水素原子、直鎖または分枝のアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、置換または非置換のアリール基、または置換または非置換のアラルキル基を表し;ZXVIIは、R5XVIIまたはAXVII-R6XVIIを表し、AXVIIは、SまたはOを表し、R5XVIIは、水素原子、低級アルキル基、置換または非置換のアリール基、または置換または非置換のアラルキル基を表し、R6XVIIは、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、または置換または非置換のアラルキル基を表す。)
【0343】
低級アルキル基は、好ましくは、1から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基である。その具体的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチルおよびn-ヘキシル基が挙げられる。
【0344】
直鎖または分枝のアルキル基は、好ましくは、1から8個の炭素原子を有するアルキル基である。その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、および1,2,2-トリメチルプロピル基が挙げられる。
【0345】
シクロアルキル基は、好ましくは、3から10個の炭素原子を有するシクロアルキル基である。シクロアルキル基は、モノシクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチル)ばかりでなく、ポリシクロアルキル基(例えば、ビシクロアルキルおよびトリシクロアルキル)も含む。ビシクロアルキルの例としては、ノルボルニル(例えば、エキソ-2-ノルボルニルおよびエンド-2-ノルボルニル)、3-ピナニルおよびビシクロ[2.2.2]オクト-2-イル基が挙げられ、トリシクロアルキル基の例としては、アダマンチル基(例えば、1-アダマンチルおよび2-アダマンチル)が挙げられる。シクロアルキルは、アルキル基等で置換されていてもよい。
【0346】
シクロアルキルアルキル基は、好ましくは、1から3個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基を有する、3から10の炭素原子を有するシクロアルキル基からなる基である。その具体的な例としては、1-シクロヘキシルエチルおよび1-シクロプロピルエチル基が挙げられる。
【0347】
低級アルケニル基は、好ましくは、3から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル基である。その具体的な例としては、アリル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、シス-2-ブテニル、トランス-2-ブテニル、および3-メチル-2-ブテニル基が挙げられる。
【0348】
低級アルキニル基は、好ましくは、3から6個の炭素原子を有するアルキニル基である。その具体的な例としては、2-プロピニル基が挙げられる。
【0349】
置換アリール基は、好ましくは、ヘテロ原子およびトリフルオロメチル、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、シアノおよびニトロ基で置換されていてもよいフェニルおよびナフチル基である。
【0350】
その具体的な例としては、フェニル、1-ナフチル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-トリル、および3-トリル基が挙げられる。
【0351】
アラルキル基は、好ましくは、ベンジル、ジアリールメチルおよびトリチル基である。
【0352】
置換アラルキル基は、好ましくは、ヘテロ原子およびトリフルオロメチル、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、シアノおよびニトロ基で置換されていてもよいフェニルおよびナフチル基、および1から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基からなるアリールアルキル基である。
【0353】
その具体的な例としては、ベンジル、α-メチルベンジル、フェネチル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、4-クロロベンジル、4-フルオロベンジル、4-メトキシベンジル、4-クロロ-α-メチルベンジル、4-フルオロ-α-メチルベンジル、および4-メトキシ-α-メチルベンジル基が挙げられる。
【0354】
一般式(XVII)で表される化合物の中で、好ましい例としては、
mXVIIは、4から6であり;
R4XVIIは、水素原子、1から8個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、3から10個の炭素原子を有するシクロアルキル基、3から10個の炭素原子を有するシクロアルキル部分、および1から3個の炭素原子を有するアルキル部分からなるシクロアルキルアルキル基、置換または非置換のアリール基、または1から4の炭素原子を有するアルキル部分を担持する置換または非置換のアラルキル基であり;
R5XVIIは、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、置換または非置換のアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル部分を有する置換または非置換のアラルキル基であり;
R6XVIIは、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、3から6個の炭素原子を有するアルケニル基、3から6個の炭素原子を有するアルキニル基、または置換または非置換のアリール基である化合物が挙げられる。
【0355】
一般式(XVII)で表される化合物の好ましい例としては、以下の要件を満たす化合物が挙げられる。
(1) mXVIIは、5であり、R1、R2およびR3は、それぞれ水素原子である化合物。
(2) R4XVIIは、モノシクロアルキル、ビシクロアルキル、およびトリシクロアルキル基等のシクロアルキル基である化合物。モノシクロアルキル基の好ましい例は、シクロヘキシル基である。ビシクロアルキル基の好ましい例は、ノルボルニル基、より好ましくは2エキソ-ノルボルニル基である。トリシクロアルキル基の好ましい例は、アダマンチル基、より好ましくは1-アダマンチル基である。
(3) R4XVIIは、置換または非置換のフェニル基、または置換または非置換のフェニルアルキル基である化合物。
(4) R5XVIIは、水素原子である化合物。
(5) AXVIIは、Sであり、R6XVIIは、低級アルキル基である化合物。
(6) 低級アルキル基は、メチル基である化合物。
【0356】
R1およびR2は、好ましくは、式(A)について規定されているように選択される。
【0357】
第18の態様によれば、本発明は、Van der Goodら(Eur. J. Med. Chem. (1992) 27, 511-517)に開示されている化合物に類似した、以下の式(XVIII)を有する非イミダゾール化合物を対象とする。
【0358】
【化65】

【0359】
(式中、
- R1およびR2は、式(A)について定められている通りであり;
- ReXVIIIは、H、アルキルまたはシクロアルキルであり;
- RfXVIIIは、Hまたはハロゲン、特にCl、F、Brまたはアルキルであり;
- tXVIIIは、1から3であり;
- uXVIIIは、1から4である)
【0360】
好ましい基R1およびR2は、式(A)について定められている通りである。
【0361】
代表的な例は、化合物122および167である。
【0362】
式(A)に定められており、特に式(I)から(XVIII)によって例示されているW残基は、好ましくは、4(5)位に結合したイミダゾール部分を含まず、より好ましくは、Wは、イミダゾール部分を全く含まない。
【0363】
それらの化合物を国際特許出願WO00/06254に記載されているスキームの1つに従って調製することができる。
【0364】
〔パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、レビー小体型認知症および/または血管性認知症、およびそれらの症状の治療〕
本発明による式(A)の化合物は、ヒスタミンH3受容体におけるアンタゴニストおよび/またはアゴニスト特性を有する。それらは、脳および周辺組織におけるヒスタミンモノアミンまたは神経ペプチドの合成および放出に影響する。
【0365】
ここで、本発明者らは、本明細書に記載されているH3受容体アンタゴニスト/逆アゴニストが、PD、OSA、ナルコレプシー、DLB、VDの覚醒/睡眠障害を治療することが可能であることを実証した。
【0366】
したがって、本発明は、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症を治療する方法であって、それを必要とする患者に、上述した式(A)の化合物の治療有効量を、治療薬として許容可能な媒体または賦形剤と場合によって組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
【0367】
本発明は、また、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症の治療を目的とした医薬品の製造のための式(A)の化合物の使用に関する。
【0368】
本発明は、また、上述した式(A)の化合物と抗パーキンソン薬との組合せ物に関する。
【0369】
本明細書に用いられているように、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症の治療は、関連する傷害の治療、特にそれらに関連する睡眠および覚醒障害の治療を包括する。
【0370】
好ましくは、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症の治療を目的とした式(A)の化合物は、式(I)から(XVIII)の化合物である。
【0371】
さらに好ましくは、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症を治療する方法は、それを必要とする患者に、少なくとも1つの以下の化合物の治療有効量を投与することを含む。
1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-ピロリジン
N-メチル-N-(5-フェノキシペンチル)-エチルアミン
1-(5-フェノキシペンチル)-モルホリン
N-(5-フェノキシペンチル)-ヘキサメチレンイミン
N-エチル-N-(5-フェノキシペンチル)-プロピルアミン
1-(5-フェノキシペンチル)-2-メチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-4-プロピル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-4-メチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3-メチル-ピペリジン
1-アセチル-4-(5-フェノキシペンチル)-ピペラジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3,5-トランス-ジメチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3,5-シス-ジメチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-2,6-シス-ジメチル-ピペリジン
4-カルボエトキシ-1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
3-カルボエトキシ-1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-2-R-メチルプロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-2-S-メチルプロピル]ピペリジン
1-{3-[4-(3-オキソブチル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン
1-[3-(4-シアノ-3-フルオロフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-2,6-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-シクロブチルカルボニルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シクロペンチルカルボニルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-シス-2-メチル-5-エチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-トランス-2-メチル-5-エチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-シス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-3-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジンメトキシム
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-トランス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-トランス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-シス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-カルボメトキシフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-プロペニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-エトキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-ブロモフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-N,N-ジメチルスルホンアミドフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-イソプロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-sec-ブチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-プロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-エチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-クロロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-メトキシフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-メチルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(2-ナフチルオキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(1-ナフチルオキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(3-クロロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フェニルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[2-(5,6,7,8-テトラヒドロナフチル)-オキシ]ペンチル}-ピロリジン
1-[5-(3-フェニルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-2,5-ジヒドロピロール
1-{5-[1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフチル)-オキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-(4-フェノキシブチル)-ピロリジン
1-(6-フェノキシヘキシル)-ピロリジン
1-(5-フェニルチオペンチル)-ピロリジン
1-(4-フェニルチオブチル)-ピロリジン
1-(3-フェノキシプロピル)-ピロリジン
1-[5-(3-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フルオロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-3-メチル-ピペリジン
1-[5-(4-アセチルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-アミノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(3-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
N-[3-(4-ニトロフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-ベンゾイルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(フェニルアセチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
N-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-アセトアミドフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フェノキシフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-N-ベンズアミドフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピペリジン
N-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジメチルアミン
N-[2-(4-シアノフェノキシ)-エチル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジメチルアミン
N-[4-(4-シアノフェノキシ)-ブチル]-ジエチルアミン
N-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジプロピルアミン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピロリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ヘキサメチレンイミン
N-[6-(4-シアノフェノキシ)-ヘキシル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジプロピルアミン
N-3-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-プロピル-ジエチルアミン
4-(3-ジエチルアミノプロポキシ)-アセトフェノン-オキシム
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3,5-トランス-ジメチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-4-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3,5-シス-ジメチル-ピペリジン
1-[3-(4-ホルミルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-イソブチリルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[3-(4-ブチリルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(4-メチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(2-メチルピロリジノ)p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-ピペリジノ-p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-(4-メチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-ピロリジノ-p-キシロール
3-フェニルプロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-ピロリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
4-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
2-メチル4-(3-ピペリジノプロピルアミノ)キノリン
2-メチル4-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(3-ピペリジノプロピルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(4-ピペリジノブチルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(8-ピペリジノオクチルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(10-ピペリジノデシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(12-ピペリジノドデシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(4-(3-ピペリジノプロポキシ)フェニルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(2-(4-(3-ピペリジノプロポキシ)フェニル)エチルアミノ)キノリン
4-(6-ピペリジノヘキサノイル)フェニル3-ピペリジノプロピルエーテル
5-ニトロ-2-(5-ピペリジノペンチルアミノ)ピリジン
3-ニトロ-2-(6-ピペリジノペンチルアミノ)ピリジン
5-アミノ-2-(6-ピペリジノペンチルアミノ)ピリジン
2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
N-(4-クロロベンジル)-N'-シクロヘキシル-3-ピペリジノプロピルイソチオ尿素
2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)ベンゾチアゾール
10-ピペリジノデシルアミン
3-フェニルプロピル3-(N,N-ジエチルアミノ)プロピルエーテル
N-(3-(N,N-ジエチルアミノ)プロピル)N'-フェニル尿素
N-シクロヘキシルメチル-N'-(3-ピペリジノプロピル)グアニジン
N-(4-ブロモベンジル)-N'-(4-ピペリジノブチル)スルファミド
3-クロロ-N-(4-ピペリジノブチル)-N-メチル-ベンゼンスルホンアミド
N-(4-クロロベンジル)-2-(4-ピペリジノメチル)フェニル)エタンアミジン
1-(5-シクロヘキシルペンタノイル)-1,4-ビピペリジン
シス-1-(6-シクロヘキシル-3-ヘキセン-1-イル)ピペリジン
トランス-1-(6-シクロヘキシル-3-ヘキセン-1-イル)ピペリジン
1-(2-(5,5-ジメチル-1-ヘキシン-1-イル)シクロプロピル)ピペリジン。
【0372】
好ましい実施形態によれば、本発明による治療方法は、それを必要とする患者に、3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテルの治療有効量を、治療薬として許容可能な媒体または賦形剤と場合によって組み合わせて投与することを含む。
【0373】
本発明は、さらに、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症の治療、および特にそれらの症状の治療を目的とした医薬品の製造のための3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテルの使用に関する。
【0374】
本明細書に用いられているように、「閉塞性睡眠時無呼吸」(本明細書では「OSA」とも称する)は、主に睡眠時に発生し、活動時間全体を通じて催眠の形で持続しうる結果を伴う呼吸障害を意味する。このますます認識が高まってきた疾病は、無呼吸(周期的な呼吸停止)、呼吸低下(反復的な呼吸の低下)または継続的または持続的な呼吸換気の低下、および日中の催眠、神経認知異常および鬱病を伴う睡眠時の上部気道の周期的落ち込みによって特徴づけられる。それは、体内のほぼすべてのシステムに影響を与え、すなわち心臓血管傷害の発生率を高める(QureshiおよびBallard、J.AllergyおよびClin.Immunol.、2003、112、643)。OSAに対する知られている薬理学的治療は存在しない。
【0375】
「パーキンソン病」(「PD」)は、1817年にJames Parkinsonによって記述された特発性PDまたは特発性パーキンソニズムを意味する。PDの臨床的四要素は、安息時の震え、運動緩慢(自発的運動の緩慢)または運動不能(運動の低下または不在)、歯車様または沿管様硬直、および回転困難および猫背を引き起こす体位障害を含む。病理的特徴は、黒質緻密部における神経の欠損に加えて、細胞質内好酸性異物(レビー小体)が存在することである。その疾病の中核を成す運動開始および抑制におけるPDの主な徴候に加えて、PD患者の大多数が睡眠および覚醒障害を示す。これらの「PDに関連する睡眠および覚醒障害」は、特に、不眠症、睡眠開始および維持の障害、睡眠分断、睡眠時異常行動、睡眠呼吸障害、日中の過剰な眠気(「睡眠発作」を含む)および日周期リズム障害(睡眠-覚醒リズムの逆転)を含む。
【0376】
レビー小体型認知症は、皮質におけるレビー小体の蓄積に起因する(これに対して、異質線条体複合体におけるそれらの蓄積は、関連する変性疾患であるPDに観察される)。それは、認知障害、注意欠陥、幻覚、鬱病および睡眠障害によって特徴づけられる。
【0377】
「アルツハイマー病に次いで認知症の原因となることが多い血管性認知症は、記憶、方向および執行機能の急性喪失によって特徴づけられ、数年間にわたって、高血圧症、糖尿病、高脂血症、睡眠時無呼吸にかかっている患者における証明可能な脳血管病変にしばしば対応づけられる。」
【0378】
「医薬として」または「医薬として許容可能な」とは、適宜動物またはヒトに投与された場合に有害、アレルギー性または他の厄介な反応をもたらさない分子および組成物を意味する。
【0379】
本明細書に用いられているように、「医薬として許容可能な担体」は、防腐剤、充填剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、溶媒、分散媒、塗布剤、抗菌および抗真菌剤、等張および吸収遅延剤等のあらゆる希釈剤、助剤、賦形剤および媒体を含む。医薬活性物質に対する媒体および薬剤の使用は、当技術分野でよく知られている。任意の従来の媒体または薬剤が活性成分に不適合でなければ、治療組成物におけるその使用が考えられる。補助的な活性成分を組成物に組み込むこともできる。
【0380】
本発明との関連において、本明細書に用いられている「治療する」または「治療」という用語は、当用語が適応する疾患または状態、あるいは当疾患または状態の1つまたは複数の症状の進行を逆転、軽減、抑制する、またはそれらを予防することを意味する。
【0381】
「治療有効量」とは、所望の治療効果をもたらす上で有効な本発明による化合物/医薬品の量を意味する。
【0382】
本発明によれば、「患者」または「それを必要とする患者」とは、神経精神障害に影響される、または影響されそうなヒトまたはヒト以外の哺乳動物を意味する。好ましくは、患者は、ヒトである。
【0383】
「抗パーキンソン薬」とは、パーキンソン病を治療、予防、またはその影響を最小限に抑えるために通常使用・投与される任意の薬剤を意味する。一般的な抗パーキンソン薬としては、レボドパ、レピノロール、リスリド、ブロモクリプチン、プラミキセポールが挙げられる。
【0384】
本発明の「組合せ」とは、同時に、個別に、または順次投与される2つの活性成分の組合せを意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0385】
本発明による化合物または医薬品を経口、非経口または局所的経路によって投与することができ、活性成分は、治療薬として好適な賦形剤または媒体と組み合わされる。
【0386】
本発明によれば、適切な製剤における化合物または医薬品の経口投与が有利に用いられる。患者に対して経口投与するのに好適な製剤としては、それぞれ式(A)の化合物の所定量を含むカプセル、カシェ剤または錠剤等の個別単位を含む。それらは、水性液体または非水性液体の溶液または懸濁液として、あるいは水中油液体エマルジョンまたは油中水液体エマルジョンとして粉末または顆粒をも含む。
【0387】
本発明の式(A)の化合物の実際の投与量は、特定の組成物および投与方法に対する所望の治療応答を得るのに効果的な量の活性成分を得るように変更されてもよい。したがって、選択される投与量は、所望の治療効果、投与経路、所望の治療継続時間、および他の要因、例えば患者の状態に左右される。
【0388】
単一または分割投与で宿主に対して投与される本発明による有用な化合物の全1日投与量は、1日に体重1kg当たり約0.001から約100mg(mg/kg体重/日)、好ましくは0.01から10mg/日の量であってもよい。好適な有効投与量は、概して、10から500mg/日、および特定の活性化合物については1から10mg/日の範囲である。
【0389】
投与レジメンの例は、本明細書に記載されているH3アンタゴニスト/逆アゴニスト(たとえば、3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペラジノプロピルエーテル)を30〜50mgの経口投与量で1日1回毎朝単一投与した後に、ドーパミン作動性薬剤による通常の治療を施してもよい。
【0390】
投与単位組成物は、1日投与量を構成するのに用いることができるような分割量を含むことができる。しかし、特定の患者に対する具体的な投与量は、体重、全体的な健康状態、性別、食餌、投与時間および経路、吸収および排泄速度、他の薬剤との組合せ、および治療されている特定の疾病の重症度を含む様々な要因に左右されることが理解されるであろう。
【0391】
これらの投与物は、化合物をベースとして与えられ、その塩、水和物または水和塩に適応される必要がある。
【0392】
投与される各成分の量は、担当医師が、疾病の病因および重症度、患者の状態および年齢、各成分の効力および他の要因を考慮して決定する。
【0393】
次に、以下の実施例により本発明を説明する。
【0394】
(実施例)
(実施例1)
〔ヒスタミンH3アンタゴニスト/逆アゴニストによるPDの覚醒/睡眠障害の治療〕
ドーパミン作動性神経を選択的に除去し、ヒトPDの運動障害を再現する化学的神経毒MPTP(1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン)で処理することによって、パーキンソニズムをネコのグループに実験的に誘発させた。そのネコのグループは、睡眠-覚醒パターンの顕著な崩壊を示した。
【0395】
電気筋運動記録およびEEG記録によって評価したところ、10mg/kgの投与量で強力かつ選択的なH3アンタゴニストであるBF2.-649(3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテル)による処理によって、これらの睡眠/覚醒パターンが正常化された。特に、このPDの動物モデルにおいて、睡眠時間と覚醒時間の連続に代わる長時間の睡眠、すなわち大多数のヒト患者が経験する日中の過剰な眠気に恐らく対応する変化が、この薬剤の投与により大いに抑制された。
【0396】
PDの非常に信頼性の高いモデルで得られたこれらのデータは、ヒスタミンH3アンタゴニスト/逆アゴニストで治療すると、PD患者の日常生活において非常に有害である日中の過剰な眠気を治療するばかりでなく、正常な睡眠体系を回復させることが可能になることを示すものである。
【0397】
(実施例2)
〔ヒスタミンH3アンタゴニスト/逆アゴニストによる閉塞性睡眠時無呼吸の治療〕
病因環境で夜間に実施されたポリソムノグラフィによってEpswothスコアが12を上回り、体重指数が35未満であることが確認されたOSAと診断された10人の男性患者のグループにおいて、BF2.649(3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテル)による3日間の治療の効果を、1日40mgの一定経口投与量において偽薬に対する一重盲検法で評価した。
【0398】
この治療により、すべての被験者において、日中傾眠発症の数が明らかに減少し(60%を上回る減少)、日中睡眠発症の発生が全面的に予防された。また、夜間の睡眠時間が減少し、その質が向上した。この臨床試験は、OSAにおけるH3アンタゴニスト/逆アゴニストの有用性を初めて確立するものである。
【0399】
(実施例3)
〔ヒスタミンH3アンタゴニスト/逆アゴニストによるレビー小体型認知症の治療〕
一般に、レビー小体型認知症は、ドネペジル、リバスティグマイン、またはガランタマイン等のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤で治療される。これらの薬剤は、脳細胞外空間におけるアセチルコリン濃度を増加させる。本発明の化合物とこれらの薬剤の1つとの組合せをラットに対して試験した。薬物をドネペジル、リバスティグマイン、およびガランタマインから選択し、3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテルと組み合わせてラットに投与した。ラットの脳を微小透析によって分析したところ、本発明の化合物の同時投与によりアセチルコリン濃度が増加する可能性があることが示された。それらの組合せは、特に心臓血管パラメータにおいて、ラットに十分に許容された。
【0400】
(実施例4)
〔ヒスタミンH3アンタゴニスト/逆アゴニストと抗パーキンソン薬との組合せによるPDの治療〕
本発明の化合物と抗パーキンソン薬の組合せをラット、およびパーキンソン病にかかっているヒトに対して試験した。抗パーキンソン病薬をロピニロール、リスリド、ブロモクリプチン、レボドパ、プラミプレキソールから選択し、3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテルと組み合わせて40mg p.o.の投与量で投与した。運動の症状は、著しく改善された。本発明の組合せは、より少ない投与量の抗パーキンソン病薬を投与することを可能にした。
【0401】
(実施例5)
〔ヒスタミンH3アンタゴニスト/逆アゴニストによるナルコレプシーの治療〕
患者に対するポリソムノグラフィ試験による一重盲検法または二重盲検法で、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)にかかっている患者に対して2つの臨床試験を実施した。
【0402】
両試験では、3および7日間を通じて、3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテルを1日1回40mg p.o.の投与量で患者に投与した。
【0403】
両試験において、Epworth試験、または居眠りの頻度または日中の眠気発生率による日中の眠気が改善された。平均の日中の眠気は、最大50%も減少した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症の治療を目的とした医薬品の調製のための、下記一般式(A)を有する化合物、ならびにそれらの医薬として許容可能な塩、それらの水和物、それらの水和塩、これらの化合物の多形結晶構造体、およびそれらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオ異性体および鏡像異性体の使用:
【化1】

[式中、
- Wは、イミダゾール環の4(5)位に結合すると、ヒスタミンH3-受容体にアンタゴニストおよび/またはアゴニスト活性を付与する残基であり;
- R1およびR2は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、
・低級アルキルもしくはシクロアルキルを表し、または
それらが結合している窒素原子と一緒になって、
・飽和窒素含有環
【化2】

(mは、2から8の範囲である)、または
・非芳香族不飽和窒素含有環
【化3】

(pおよびqは、独立に0から3であり、rは、0から4であり、ただし、pおよびqは、同時に0にならず、2≦p+q+r≦8であり、Ra〜dは、独立に、水素原子、または低級アルキル、シクロアルキルもしくはカルボアルコキシ基である)、または
・モルホリノ基、または
・N-置換ピペラジノ基
【化4】

(Rは、低級アルキル、シクロアルキル、カルボアルコキシ、アリール、アリールアルキル、アルカノイルまたはアロイル基である)を表す]。
【請求項2】
R1およびR2が、独立に、低級アルキルである請求項1に記載の使用。
【請求項3】
R1およびR2が、それぞれエチル基である請求項2に記載の使用。
【請求項4】
-NR1R2が、飽和窒素含有環:
【化5】

(mは、請求項1に定められている通りである)である請求項1に記載の使用。
【請求項5】
mが、4、5または6であることを特徴とする請求項4に記載の使用。
【請求項6】
-NR1R2が、ピペリジル基を表すことを特徴とする請求項5に記載の使用。
【請求項7】
-NR1R2が、ピロリジニル基を表すことを特徴とする請求項5に記載の使用。
【請求項8】
-NR1R2が、非芳香族不飽和窒素含有環:
【化6】

(Ra〜d、およびp、qおよびrは、請求項1に定められている通りである)であることを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項9】
p、qおよびrは、1または2であり、より好ましくは、pは、2であり、qおよびrは、1であることを特徴とする請求項8に記載の使用。
【請求項10】
Ra〜dは、それぞれ水素原子を表すことを特徴とする請求項4から9のいずれか一項に記載の使用。
【請求項11】
前記窒素含有環i)またはii)が、アルキル基で置換され、好ましくはアルキル基で一または二置換され、より好ましくはアルキル基で一置換されていることを特徴とする請求項4から9のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
前記窒素含有環が、メチル基で一置換されていることを特徴とする請求項11に記載の使用。
【請求項13】
前記置換基が、窒素原子に対してメタ位にあることを特徴とする請求項11または12に記載の使用。
【請求項14】
-NR1R2が、モルホリノ基であることを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項15】
-NR1R2が、N-置換ピペラジノ基、好ましくはN-アセチルピペラジノであることを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項16】
前記化合物は、下記式(IIa)の化合物、またはその医薬として許容可能な塩、水和物もしくは水和塩、またはこれらの化合物の多形結晶構造体、またはそれらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオ異性体または鏡像異性体である請求項1に記載の使用:
【化7】

(式中、
R1およびR2は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、飽和窒素含有環:
【化8】

を形成し、
mは、2から8の範囲であり、
あるいは、
Ra〜bは、独立に、水素原子、または1から6個の炭素原子を含む直鎖または分枝のアルキル基であり、
鎖AIIは、非分枝のアルキル基-(CH2)nII- (nIIは3である)から選択され;
基X"は、-O-であり;
鎖BIIは、3個の炭素原子を含む非分枝のアルキルであり;
基YIIは、置換されていないか、またはハロゲン原子、OCF3、CHO、CF3、SO2N(アルキル)2、NO2、S(アリール)、SCH2(フェニル)、非分枝または分枝のアルケン、トリアルキルシリル基で場合によって置換された非分枝または分枝のアルキン、-O(アルキル)、-O(アリール)、-CH2CN、ケトン、アルデヒド、スルホン、アセタール、アルコール、1から6個の炭素原子を含む直鎖または分枝のアルキル基、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)、-CH=NOH、CH=NO(アルキル)、-C(アルキル)=NH-NH-CONH2、O-フェニルまたは-OCH2(フェニル)基、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)から選択される1つまたは複数の同一または異なる置換基で一置換または多置換されたフェニル基を表す)。
【請求項17】
-NR1R2は、飽和窒素含有環:
【化9】

(Raおよびmは、請求項16に定められている通りである)である請求項16に記載の使用。
【請求項18】
mが、4または5である請求項16または17に記載の使用。
【請求項19】
-NR1R2は、ピペリジル、ピロリジニルからなる群から選択される請求項16から18のいずれか一項に記載の使用。
【請求項20】
Raが、水素原子である請求項16から19のいずれか一項に記載の使用。
【請求項21】
前記窒素含有環i)が、一置換および二置換環の1つである請求項16から20のいずれか一項に記載の使用。
【請求項22】
前記窒素含有環i)が、アルキル基で一置換されている請求項16から21のいずれか一項に記載の使用。
【請求項23】
前記窒素含有環が、メチル基で一置換されている請求項16から22のいずれか一項に記載の使用。
【請求項24】
前記置換基が、窒素原子に対してベータ位にある請求項16から23のいずれか一項に記載の使用。
【請求項25】
YIIは、ハロゲン原子、1から8個の炭素原子を含み且つヒドロキシル基を場合によって有する直鎖または分枝鎖の脂肪族ケトン、シクロアルキルケトン、アリール基が場合によって置換されているアリールアルキルケトンもしくはアリールアルケニルケトン、またはヘテロアリールケトンを含むことができるケト置換基で、少なくとも一置換されたフェニル基を表す請求項16から24のいずれか一項に記載の使用。
【請求項26】
YIIは、ハロゲン原子、-CHO、ケトン、アルデヒド、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)、-CH=N-OH、-CH=NO(アルキル)、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)で少なくとも一置換されたフェニル基である請求項16から25のいずれか一項に記載の使用。
【請求項27】
前記化合物が、
3-フェニルプロピル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-ピロリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
またはそれらの医薬として許容可能な塩、水和物または水和塩、またはこれらの化合物の多形結晶構造体、またはそれらの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオ異性体または鏡像異性体から選択される請求項16から26のいずれか一項に記載の使用。
【請求項28】
前記化合物が、3-(4-クロロフェニル)プロピル-3-ピペリジノプロピルエーテル、またはその医薬として許容可能な塩、水和物もしくは水和塩、またはこれらの化合物の多形結晶構造体、またはその光学異性体、ラセミ体、ジアステレオ異性体または鏡像異性体から選択される請求項16から27のいずれか一項に記載の使用。
【請求項29】
前記化合物は、医薬として許容可能な塩の形態であり、前記塩は、塩化水素酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸水素塩またはシュウ酸水素塩からなる群から選択される請求項16から28のいずれか一項に記載の使用。
【請求項30】
以下の一般式(IIa)および(IIb)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化10】

[式中、
- R1およびR2は、請求項1の一般式(A)に関して定められている通りであり、
- 鎖AIIは、1から6個の炭素原子を含む飽和または不飽和の直鎖または分枝の炭化水素鎖を表し、前記飽和炭化水素鎖に硫黄原子等のヘテロ原子が割り込むことが可能であり、
- XIIは、酸素または硫黄原子、-NH-、-NHCO-、-N(アルキル)CO-、-NHCONH-、-NH-CS-NH-、-NHCS-、-O-CO-、-CO-O-、-OCONH-、-OCON(アルキル)-、-OCON(アルケン)、-OCONH-CO-、-CONH-、-CON(アルキル)-、-SO-、-CO-、-CHOH-、-N(飽和または不飽和アルキル)、-S-C(=NY")-NH-Y"-(Y"は、同一または異なっており、既に定められている通りである)、または-NRII-C(=NR"II)-NR'II-(RIIおよびR'IIは、水素原子または低級アルキル基を表し、R"IIは、水素原子、またはシアノまたはCOY1II基等の別の強力な電気陰性基を表し、Y1IIは、アルコキシ基を表す)を表し、
- 鎖BIIは、アリール、アリールアルキルまたはアリールアルカノイル基、直鎖アルキレン-(CH2)nII-(nは、1から5の範囲でありうる整数である)もしくは2から8個の炭素原子を含む分枝のアルキレン鎖(前記アルキレン鎖は、1個またはいくつかの酸素または硫黄原子が場合によって割り込んでもよい)、または-(CH2)nII-O-もしくは-(CH2)nII-S-(nIIは、1または2に等しい整数である)を表し、
- YIIは、1から8個の炭素原子を含む直鎖または分枝のアルキル基;3から6個の炭素原子を含むシクロアルキル基;ビシクロアルキル基;シクロアルケニル基;場合によって置換されたフェニル基等のアリール基;窒素および硫黄原子から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む5または6員複素環式基(前記複素環式基は、場合によって置換されていてもよい);またはベンゼン環と以上に定められている複素環との縮合により得られるビシクロ基を表す]。
【請求項31】
以下の式(IIa)および(IIb)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化11】

[式中、
- R1およびR2は、請求項1の一般式(A)に関して定められている通りであり、
- 鎖A"は、非分枝、分枝または不飽和のアルキル基-(CH2)nII-(式中、nIIは、1から8、好ましくは1から4でありうる整数である);1から8個の炭素原子、好ましくは1から4個の炭素原子を含む非分枝または分枝のアルケン基;1から4個の炭素原子を含む非分枝または分枝のアルキン基を表し;
- 基XIIは、-OCONH-;-OCON(アルキル)-;-OCON(アルケン)-;-OCO-;-OCSNH-;-CH2-;-O-;-OCH2CO-;-S-;-CO-;-CS-;アミン;飽和または不飽和のアルキルを表し;
- 鎖BIIは、1から8個の炭素原子、好ましくは1から5個の炭素原子を含む非分枝、分枝または不飽和の低級アルキル;-(CH2)nII(ヘテロ原子)-(ヘテロ原子は、好ましくは、硫黄または酸素原子であり;nIIは、1から5、好ましくは1から4でありうる整数である)を表し、
- 基YIIは、置換されていないか、またはハロゲン原子、OCF3、CHO、CF3、SO2N(CH3)2等のSO2N(アルキル)2、NO2、S(アルキル)、S(アリール)、SCH2(フェニル)、非分枝または分枝のアルケン、トリアルキルシリル基で場合によって置換された非分枝または分枝のアルキン、-O(アルキル)、-O(アリール)、-CH2CN、ケトン、アルデヒド、スルホン、アセタール、アルコール、低級アルキル、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)および他のケト誘導体、-CH=NOH、CH=NO(アルキル)および他のアルデヒド誘導体、-C(アルキル)=NH-NH-CONH2、O-フェニルまたは-OCH2(フェニル)基、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)、場合によって置換された複素環から選択される1つまたは複数の同一または異なる置換基で一置換または多置換されたフェニル基;硫黄ヘテロ原子を含む複素環;シクロアルキル;ビシクロ基、好ましくはノルボルニル基;窒素ヘテロ原子を含む複素環、またはケト官能基を有する炭素環または複素環と縮合しているフェニル環;1から8個の炭素原子を含む非分枝または分枝の低級アルキル;1から8個の炭素原子、好ましくは1から5個の炭素原子を含む非分枝または分枝のアルキン;置換されていないかまたは一置換または多置換されたフェニル基で一置換または多置換された直鎖または分枝のアルキル;アルキル基が分枝または非分枝または環状であるフェニルアルキルケトン;置換または非置換のベンゾフェノン;置換または非置換の非分枝または分枝、または環状のフェニルアルコール;非分枝または分枝のアルケン;ピペリジル基;フェニルシクロアルキル基;多環式基、特にフルオレニル基、ナフチルもしくはポリヒドロナフチル基、またはインダニル基;フェノール基;ケトンまたはケト誘導体;ジフェニル基;フェノキシフェニル基;ベンジルオキシフェニル基を表す]。
【請求項32】
XIIが、-O-、-NH-、-CH2-、-OCONH-、-NHCO-、-NHCONH-から選択され、より好ましくは酸素原子を表すことを特徴とする請求項30または31に記載の使用。
【請求項33】
YIIは、直鎖または分枝のアルキル基;シクロアルキル基、特にシクロペンチルまたはシクロヘキシル基;置換されていないかまたは一置換されたフェニル(好ましい置換基は、ハロゲン原子、特に塩素である);複素環式基、特にピリジルN-オキシド基またはピラジニル基;ベンゾチアゾリル基等のビシクロ基から選択され、YIIは、より好ましくは、置換されていないか、または以上に定められているように一置換されたフェニル基であることを特徴とする請求項30から32のいずれか一項に記載の使用。
【請求項34】
YIIは、ケト置換基、特に、1から8個の炭素原子を含み且つヒドロキシル基を場合によって有する直鎖または分枝鎖脂肪族ケトン、シクロアルキルケトン、アリール基が場合によって置換されているアリールアルキルケトンもしくはアリールアルケニルケトン、またはヘテロアリールケトン、好ましくはシクロアルキルケトン;オキシム置換基、またはハロゲン原子で、少なくとも一置換されたフェニル基を表すことを特徴とする請求項30から32のいずれか一項に記載の使用。
【請求項35】
YIIは、-CHO、ケトン、アルデヒド、-CH=CH-CHO、-C(アルキル)=N-OH、-C(アルキル)=N-O(アルキル)および他のケト誘導体、-CH=N-OH、-CH=NO(アルキル)および他のアルデヒド誘導体、-C(シクロアルキル)=NOH、-C(シクロアルキル)=N-O(アルキル)で、少なくとも一置換されたフェニル基であることを特徴とする請求項30から32のいずれか一項に記載の使用。
【請求項36】
鎖AIIは、鎖-(CH2)nII(nIIが1から6、好ましくは1から4である)であり、鎖AIIは、特に-(CH2)3-を表すことを特徴とする請求項30から35のいずれか一項に記載の使用。
【請求項37】
鎖BIIは、-(CH2)2-または-(CH2)3-であることを特徴とする請求項30から36のいずれか一項に記載の使用。
【請求項38】
Xは、酸素原子であり、鎖Aは、-(CH2)3-を表し、式(IIa)の化合物については、鎖Bも-(CH2)3-を表すことを特徴とする請求項30から37のいずれか一項に記載の使用。
【請求項39】
前記化合物が、以下の化合物の1つであることを特徴とする請求項30から38のいずれか一項に記載の使用:
3,3-ジメチルブチル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-ピペリジノプロピルエーテル
2-ベンゾチアゾリル3-ピペリジノプロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-ピロリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(N,N-ジエチルアミノ)プロピルエーテル
N-フェニル-3-ピペリジノプロピルカルバメート
N-ペンチル-3-ピペリジノプロピルカルバメート
(S)-(+)-N-[2-(3,3-ジメチル)ブチル]-3-ピペリジノプロピルカルバメート
3-シクロペンチル-N-(3-(1-ピロリジニル)プロピル)プロパンアミド
N-シクロヘキシル-N'-(1-ピロリジニル-3-プロピル)尿素
2-((2-ピペリジノエチル)アミノ)ベンゾチアゾール
5-ピペリジノペンチルアミン
2-ニトロ-5-(6-ピペリジノヘキシル)ピリジン
3-ニトロ-2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)ピリジン
2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)ピリミジン
N-(6-フェニルヘキシル)ピペリジン
N-フェニル-N'-(ジエチルアミノ-3-プロピル)尿素
N-ベンジル-N'-(3-ピペリジノプロピル)グアニジン
N-(3-(N,N-ジエチルアミノ)プロピル)N'-フェニル尿素
N-シクロヘキシルメチル-N'-(3-ピペリジノプロピル)グアニジン。
【請求項40】
一般式(I)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化12】

(式中、
- CnH2nは、直鎖または分枝の炭化水素鎖であり、nは、2から8であり、
- Xは、酸素または硫黄原子であり、
- R1およびR2は、請求項1に定められている通りであり、
- n3は、0から5の整数であり、
- R3は、それぞれ独立に、
・ハロゲン原子、
・低級アルキルもしくはシクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、アルコキシ、α-アルキルオキシアルキル、アリールオキシ、ニトロ、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アリールアルカノイル、アミノ、カルボキサミド、シアノ、アルキルオキシイミノ、アリールオキシイミノ、アルキルアルコキシイミノ、α-ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキニル、スルファミド、スルファモイル、スルホンアミド、カルボキサミド、カルボニルシクロアルキル、アルキルカルボニルアルキル、カルボアルコキシ、アリールアルキルまたはオキシム基を表し、
・またはそれが縮合しているフェニル環の炭素原子と一緒になって、5または6員飽和または不飽和環、またはベンゼン環を表す)。
【請求項41】
n3は、0であることを特徴とする請求項40に記載の使用。
【請求項42】
n3は、1であり、R3は、請求項1に定められている通りであり、好ましくはパラ位にあることを特徴とする請求項40および41のいずれか一項に記載の使用。
【請求項43】
R3は、低級アルキル、好ましくはC1〜C4アルキルであることを特徴とする請求項40および42のいずれか一項に記載の使用。
【請求項44】
R3は、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アルカノイル、アルキルオキシイミノまたはヒドロキシアルキル、好ましくはCN、NO2、COCH3、COC2H5、H3C-C=N-OHまたはH3C-CHOHまたはシクロアルキル-COであることを特徴とする請求項40および42のいずれか一項に記載の使用。
【請求項45】
R3は、それが縮合しているフェニル基の炭素原子と一緒になって、5または6員飽和または不飽和環、特に5,6,7,8-テトラヒドロナフチル基を形成していることを特徴とする請求項40に記載の使用。
【請求項46】
R3は、それが縮合しているフェニル基の炭素原子と一緒になって、ナフチル基を形成することを特徴とする請求項40に記載の使用。
【請求項47】
-CnH2n-は、直鎖状炭化水素鎖-(CH2)n-であり、nは、請求項16に定められている通りであることを特徴とする請求項40から46のいずれか一項に記載の使用。
【請求項48】
Xは、酸素原子であることを特徴とする請求項40から47のいずれか一項に記載の使用。
【請求項49】
Xは、硫黄原子であることを特徴とする請求項40から48のいずれか一項に記載の使用。
【請求項50】
nは、3から5、好ましくは3であることを特徴とする請求項40から49のいずれか一項に記載の使用。
【請求項51】
前記化合物が、以下の化合物の1つであることを特徴とする請求項40から46のいずれか一項に記載の使用:
1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-ピロリジン
N-メチル-N-(5-フェノキシペンチル)-エチルアミン
1-(5-フェノキシペンチル)-モルホリン
N-(5-フェノキシペンチル)-ヘキサメチレンイミン
N-エチル-N-(5-フェノキシペンチル)-プロピルアミン
1-(5-フェノキシペンチル)-2-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-シクロプロパンカルボニルフェノキシ)プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-2-R-メチルプロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-2-S-メチルプロピル]ピペリジン
1-{3-[4-(3-オキソブチル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン
1-[3-(4-シアノ-3-フルオロフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-2,6-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-シクロブタンカルボニルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シクロペンタンカルボニルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-シス-2-メチル-5-エチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-トランス-2-メチル-5-エチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-シス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-3-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジンメトキシム
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-トランス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-トランス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-シス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-カルボメトキシフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-プロペニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-エトキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-ブロモフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-N,N-ジメチルスルホンアミドフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-イソプロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-sec-ブチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-プロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-エチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-4-プロピル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-4-メチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3-メチル-ピペリジン
1-アセチル-4-(5-フェノキシペンチル)-ピペラジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3,5-トランス-ジメチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3,5-シス-ジメチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-2,6-シス-ジメチル-ピペリジン
4-カルボエトキシ-1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
3-カルボエトキシ-1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-クロロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-メトキシフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-メチルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(2-ナフチルオキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(1-ナフチルオキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(3-クロロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フェニルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[2-(5,6,7,8-テトラヒドロナフチル)-オキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-[5-(3-フェニルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-2,5-ジヒドロピロール
1-{5-[1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフチル)-オキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-(4-フェノキシブチル)-ピロリジン
1-(6-フェノキシヘキシル)-ピロリジン
1-(5-フェニルチオペンチル)-ピロリジン
1-(4-フェニルチオブチル)-ピロリジン
1-(3-フェノキシプロピル)-ピロリジン
1-[5-(3-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フルオロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-3-メチル-ピペリジン
1-[5-(4-アセチルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-アミノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(3-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
N-[3-(4-ニトロフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-ベンゾイルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(フェニルアセチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
N-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-アセトアミドフェノキシ)-ペンチル]ピロリジン
1-[5-(4-フェノキシフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-N-ベンズアミドフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピペリジン
N-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジメチルアミン
N-[2-(4-シアノフェノキシ)-エチル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジメチルアミン
N-[4-(4-シアノフェノキシ)-ブチル]-ジエチルアミン
N-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジプロピルアミン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピロリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ヘキサメチレンイミン
N-[6-(4-シアノフェノキシ)-ヘキシル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジプロピルアミン
N-3-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-プロピル-ジエチルアミン
4-(3-ジエチルアミノプロポキシ)-アセトフェノン-オキシム
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3,5-トランス-ジメチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-4-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3,5-シス-ジメチル-ピペリジン
1-[3-(4-ホルミルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-イソブチリルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[3-(4-ブチリルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン。
【請求項52】
前記化合物が、以下の化合物の1つであることを特徴とする請求項40から51のいずれか一項に記載の使用:
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ヘキサメチレンイミン
N-3-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-プロピル-ジエチルアミン
4-(3-ジエチルアミノプロポキシ)-アセトフェノン-オキシム
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-4-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
N-[4-(4-シアノフェノキシ)-ブチル]-ジエチルアミン。
【請求項53】
以下の式(III)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化13】

[式中、
・NR1R2は、ピペリジル基上の3位または4位のいずれかにあり、R1およびR2は、請求項1の式(A)に関して定められている通りであり、
・R2IIIは、1から6の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基;ピペロニル基、3-(1-ベンズイミダゾロニル)プロピル基;式:
【化14】

(式中、nIIIは、0、1、2または3であり、XIIIは、一重結合、あるいは-O-、-S-、-NH-、-CO-、-CH=CH-、または
【化15】

であり、R3IIIは、H、CH3、ハロゲン、CN、CF3またはアシル基-COR4IIIであり、R4IIIは、1から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、3から6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、またはCH3もしくはF置換基を有することができるフェニル基である)の基;あるいは式:
【化16】

(式中、ZIIIは、OまたはS原子、または二価の基NH、N-CH3またはN-CNを表し、R5IIIは、1から8個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、フェニル置換基を有することができる3から6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、(C3〜C6シクロアルキル)(直鎖または分枝のC1〜C3アルキル)基、CH3、ハロゲンまたはCF3置換基を有することができるフェニル基、フェニル(直鎖または分枝のC1〜C3アルキル)基、またはナフチル、アダマンチルもしくはp-トルエンスルホニル基を表す)の基を表す]。
【請求項54】
RIIIは、基:
【化17】

を表し、ZIIIおよびRIII5は請求項39に定められている通りであり、ZIIIが、特にO、SまたはNHであることを特徴とする請求項53に記載の使用。
【請求項55】
RIII5は、(C3〜C6)シクロアルキル基であることを特徴とする請求項54に記載の使用。
【請求項56】
N'-シクロヘキシルチオカルバモイル-N-1,4'-ビピペリジンである請求項53から55のいずれか一項に記載の使用。
【請求項57】
以下の式(IV)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化18】

[式中、
- R1およびR2は、請求項1の一般式(A)に関して定められている通りであり、
- RIVは、水素原子または基COR3IVを表し、R3IVは、
(a)1から11個、特に1から9個の炭素原子を含む直鎖または分枝の脂肪族基;
(b)シクロプロパン、フェニルシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ノルボルナン、アダマンタン、ノルアダマンタン、クロロオキソノルボルナン、クロロエチレンジオキシノルボルナン、ブロモエチレンジオキシノルボルナン、およびヒドロキシカルボキシ-1,2,2-トリメチルシクロペンタンカルボン酸の無水物基等の脂環系;
(c)置換されていないか、または3から5個の炭素原子を含む直鎖または分枝の脂肪族基、ならびにハロゲンでパラ位が置換されたベンゼン環;
(d)基(CH2)mIVR4IV(式中、mIVは、1から10の数であり、R4IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ノルボルナン、ノルアダマンタン、アダマンタンおよび6,6-ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン等の脂環系;置換されていないか、またはフッ素原子、塩素原子、メチル基またはメトキシ基で一置換されたベンゼン環;その環の2位またはその環の3位を介して結合しているチオフェン環;COOR5IV(R5IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはノルボルナン等の脂環系である);構造CONHR6IVのカルボン酸アミド基(R6IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはノルボルナン等の脂環系である);構造:
【化19】

のカルボン酸アミド基
(ここで、基:
【化20】

は、ピロリジン、ピペリジンまたは2,6-ジメチルモルホリン;またはエーテル基-O-R7IVを表し、R7IVは、置換されていないか、または塩素またはフッ素原子で一置換され、または塩素原子およびメチル基で二置換されたベンゼン環であることが可能である)を表す);
(e)基-CH=CHR8IV(式中、R8IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナンまたはノルボルネン等の脂環系を表す);
(f)第二級アミン基-NH(CH2)nIVR9IV(式中、nIVは、1から5の数であり、R9IVは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはノルボルナン等の脂環系、または置換されていないか、またはフッ素または塩素原子またはメトキシ基で一置換され、またはメトキシ基で三置換されたベンゼン環を表す)を表し;
RIVは、また、ヒドロキシアルケニル基:
【化21】

を表し、pIVは、2から9の数であり、R10IVは、ベンゼン環またはフェノキシ基;ならびに基
CSNH(CH3)nIVR9IV
を表し、式中、nIVは、1から5の数であり、R9IVは、上記の意味を有する]。
【請求項58】
RIVが、基COR3IVを表し、R3IVは、特に脂肪族基a)を表すことを特徴とする請求項57に記載の使用。
【請求項59】
N-ヘプタノイル-1,4'-ビピペリジンまたは1-(5-シクロヘキシルペンタノイル)-1,4-ビピペリジンである請求項57および58のいずれか一項に記載の使用。
【請求項60】
以下の式(VI)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化22】

(式中、
- AVIは、-O-CO-NR1VI-、-O-CO-、-NR1VI-CO-NR1VI-、-NR1VI-CO-、-NR1VI-、-O-、-CO-NR1VI-、-CO-O-および-C(=NR1VI)-NR1VI-から選択され、
- 基R1VIは、式VIの分子に2つまたは3つの当該基が存在する場合に同一であっても、異なっていてもよく、水素、および低級アルキル、アリール、シクロアルキル、複素環およびヘテロシクリルアルキル基、および式-(CH2)yVI-GVIの基から選択され、GVIは、CO2R3VI、COR3VI、CONR3VIR4VI、OR3VI、SR3VI、NR3VIR4VI、ヘテロアリールおよびフェニルから選択され、フェニルは、ハロゲン、低級アルコキシまたはポリハロ低級アルキルで場合によって置換されていてもよく、yVIは、1から3の整数であり;
- R2VIは、水素およびハロゲン原子、およびアルキル、アルケニル、アルキニルおよびトリフルオロメチル基、および式OR3VI、SR3VIおよびNR3VIR4VIの基から選択され、
- R3VIおよびR4VIは、独立に、水素、および低級アルキルおよびシクロアルキル基から独立に選択され、あるいはR3VIおよびR4VIは、介在する窒素原子と一緒になって、1または2つの低級アルキル基で置換されうる4から6個の炭素原子を含む飽和環を形成することができ;
- 基-(CH2)nVI-AVI-R1VIは、3位または4位に存在し、基R2VIは、任意の自由位置に存在し;
- mVIは、1から3の整数であり;
- nVIは、0、または1から3の整数である)。
【請求項61】
以下の式(VI)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化23】

(式中、R1VIは、アリール基、好ましくは、ケト置換基、特に、1から8個の炭素原子を含み且つヒドロキシル基を場合によって有する直鎖または分枝鎖の脂肪族ケトン、シクロアルキルケトン、アリール基が場合によって置換されているアリールアルキルケトンもしくはアリールアルケニルケトン、またはヘテロアリールケトン、好ましくはシクロアルキルケトンで場合によって置換されたフェニル基であり、R2VI、nVI、mVIおよびAVIは、請求項60に定められている通りである)。
【請求項62】
nVIおよびmVIは、それぞれ1であり、AVIは、酸素原子であることを特徴とする請求項60または61に記載の使用。
【請求項63】
R1VIは、アリール、または、-(CH2)yVI-GVI(GVIはフェニルである)であることを特徴とする請求項60または62に記載の使用。
【請求項64】
以下の化合物の1つを用いる、請求項60から63のいずれか一項に記載の使用:
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-ピペリジノp-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(1-ピロリジニル)p-キシロール
α-(3-フェニルプロポキシ)-α'-ピペリジノp-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(4-メチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(2-メチルピロリジノ)p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-ピペリジノ-p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-(4-メチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-ピロリジノ-p-キシロール
N-(4-クロロベンジル)-2-(4-ピペリジノメチル)フェニル)エタンアミジン。
【請求項65】
以下の式(VII)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化24】

(式中、
- R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
- XVII、YVIIおよびZVIIは、同一または異なっており、O、NまたはSを表し;
- nVIIは、1から3であり;
- mVIIは、1または2である)。
【請求項66】
XVIIは、0であり、YVIIおよびZVIIは、それぞれNであり、1,2,4-オキサジアゾリル基を表すことを特徴とする請求項65に記載の使用。
【請求項67】
3-(4-クロロベンジル)-5-(2-ピペリジノエチル)-1,2,4-オキサジアゾールである化合物の請求項65または66に記載の使用。
【請求項68】
以下の式(VIII)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化25】

[式中、
R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
式中、AVIIIは、
1)式(CH2)mVIII(mVIII=0〜9);または
2)式:
【化26】

(式中、R5VIIIは、水素、(C1〜C3)アルキル-、アリール(C1〜C3)アルキル-、アリール-(アリールは、場合によって置換されていてもよい)、ヒドロキシル-、(C1〜C3)アルコキシ-、ハロゲン、アミノ-、シアノ-またはニトロを表し;R6VIIIは、水素、(C1〜C3)アルキル-、アリール(C1〜C3)アルキル-、アリール-(アリールは、場合によって置換されていてもよい)を表す)の基;または
3)式:
【化27】

(式中、R5VIIIおよびR6VIIIは、上で定められている通りである)の基;または
4)式:
【化28】

の基(BVIIIが、式:
【化29】

の基である場合、AVIIIおよびBVIIIが一緒になって、式:
【化30】

の基(R6VIIIは、上に定められている通りである)を形成する);または
5)式:
【化31】

(式中、R6VIIIは、上に定められている通りである)の基;または
6)式:
【化32】

の基(BVIIIが、式:
【化33】

の基である場合、AVIIIおよびBVIIIが一緒になって、式:
【化34】

の基(R6VIIIは、上に定められている通りである)を形成する);または
7)式:
【化35】

(式中、XVIII+yVIII=mVIII-1)の基であり;
BVIIIは、
1)式:
【化36】

(式中、R5VIIIは、上に定められている通りである)の基;または
2)式:
【化37】

の基(Aが、式:
【化38】

の一方の基である場合、AおよびBが一緒になって、式:
【化39】

の一方の基(R6VIIIは、以上に定められている通りである)を形成する);または
3)式:
【化40】

の基(XVIIIが、式:
【化41】

の基である場合、BVIIIおよびXVIIIが一緒になって、式:
【化42】

の基(式中、pVIII=1〜3である)を形成する);または
XVIIIは、
1)式(CH2)nVIII(nVIII=2〜4)の基;または
2)式:
【化43】

の基(BVIIIが、式:
【化44】

の基である場合、XVIIIおよびBVIIIが一緒になって、式:
【化45】

の基(式中、pVIII=1〜3である)を形成する);または
3)2つの水素(炭素上の1つの水素および窒素上の1つの水素);または
4)炭素原子上の1つの水素および窒素原子上の1つのR7VIII基であり;
R7VIIIは、水素、(C1〜C10)アルキル-、アリール(C1〜C10)アルキル-またはアリールを表し、アリールは、場合によって置換されていてもよく;
YVIIIは、式(CH2)kVIIIの基であり、kVIII=0〜2であり;
R4VIIIは、水素、(C1〜C10)アルキル-、(C1〜C3)アルキル-スルホンアミド、アリール(C1〜C10)アルキル-、アリール(アリールは、場合によって置換されていてもよい);または
式:
【化46】

の基、または
【化47】

の基を表し、
式中、XVIIIは、O、SまたはNHを表し、
R7VIIIは、上に定められている通りであり;
R8VIIIは、(C1〜C10)アルキル-、アリール(C1〜C10)アルキル-、またはアリールを表し、
アリールは、場合によって置換されていてもよく、アリールは、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ピリジルである]。
【請求項69】
以下の式を有する化合物の、請求項68に記載の使用:
【化48】

(式中、R1およびR2は、請求項1に示されている意味を有し、nVIIIおよびRVIIIは、請求項68に示されている意味を有する)。
【請求項70】
2-ニトロ-5-(6-ピペリジノヘキシル)ピペリジンまたは10-ピペリジノデシルアミンである化合物の請求項68または69に記載の使用。
【請求項71】
以下の式(IX)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用。
【化49】

[式中、
R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
R1IXは、C4〜C20ヒドロカルビル(1個または複数個の水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、4個以下の炭素原子(特に、0から3個の炭素原子)が酸素、窒素または硫黄原子で置換されていてもよく、ただし、R1IXは、-O-O-基を含まない)であり、
R2IXは、同一または異なっており、HまたはC1〜C15ヒドロカルビル(1個または複数個の水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、3個以下の炭素原子が酸素、窒素または硫黄原子で置換されていてもよく、ただし、R2IXは、-O-O-基を含まない)であり、
mIXは、1から15(好ましくは1から10、より好ましくは3から10、例えば4から9)であり、
各XIX基は、独立に、
【化50】

であり、または1つのXIX基は、-N(R4IX)-、-O-、または-S-(ただし、XIX基は、-NR2IX-基に隣接しない)であり、残りのXIX基は、独立に、
【化51】

であり、R3IXは、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、-CO2R5IX、-CON(R5IX)2、-CR5IX2OR6IX、または-OR5IX(R5IXおよびR6IXは、HまたはC1〜C3アルキルである)であり、R4IXは、HまたはC1〜C6アルキルである]。
【請求項72】
N-(4-ブロモベンジル)-N'-(4-ピペリジノブチル)スルファミドである化合物の請求項71に記載の使用。
【請求項73】
以下の式(X)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化52】

(式中、
- R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
- R1Xは、HまたはCH3であり;
- R2Xは、ハロゲン原子、好ましくは塩素、(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルコキシ、CF3、OCF3、NO2、NH2で場合によって置換されたフェニル;または、上に規定されているように場合によって置換されたCH2-フェニルであり;
- nXは、0から3である)。
【請求項74】
3-クロロ-N-(4-ピペリジノブチル)-N-メチル-ベンゼンスルホンアミドである化合物の請求項73に記載の使用。
【請求項75】
以下の式(XI)を有する化合物の、請求項1から15に記載の使用:
【化53】

(式中、
R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
AXIは、-NHCO-、-N(CH3)-CO-、-NHCH2-、-N(CH3)-CH2-、-CH=CH-、-COCH2-、CH2CH2-、-CH(OH)CH2-または-C≡C-であり;
XXIは、H、CH3、NH2、NH(CH3)、N(CH3)2、OH、OCH3またはSHであり;
R2XIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
R3XIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
nXIは、0、1、2、3、4、5または6であり;
R1XIは、C3〜C8シクロアルキル;フェニルまたは置換フェニル;デカヒドロナフタレンおよびオクタヒドロインデンからなる群から選択され;
R1XIおよびXXIは、XXIがNH、O、SまたはSO2である場合に、一緒になって、5,6-または6,6-飽和ビシクロ環構造を表すことができる)。
【請求項76】
前記化合物は、以下の化合物:
シス-1-(6-シクロヘキシル-3-ヘキセン-1-イル)ピペリジン、
トランス-1-(6-シクロヘキシル-3-ヘキセン-1-イル)ピペリジン、および
1-(6-シクロヘキシル-3-ヘキシン-1-イル)ピペリジン
の1つであることを特徴とする請求項75に記載の使用。
【請求項77】
以下の式(XII)を有する化合物の、請求項1から15に記載の使用。
【化54】

(式中、
R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
R2XIIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
R3XIIは、水素、またはメチルもしくはエチル基であり;
nXIIは、0、1、2、3、4、5または6であり;
R1XIIは、C3〜C8シクロアルキル;ハロゲン原子、低級アルキルまたはシクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、アルコキシ、α-アルキルオキシアルキル、アリールオキシ、ニトロ、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アリールアルカノイル、アミノ、カルボキサミド、シアノ、アルキルオキシイミノ、アルキルアルコキシイミノ、アリールオキシイミノ、α-ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキニル、スルファミド、スルファモイル、スルホンアミド、カルボキサミド、カルボニルシクロアルキル、アルキルカルボニルアルキル、カルボニルアルコキシ、アリールアルキルまたはオキシム基等の1つまたは複数の基、またはそれが縮合しているフェニル基の炭素原子と一緒になって、5または6員の飽和または不飽和環またはベンゼン環を形成する2つの置換基で置換されたフェニル、または非置換のフェニル;アルキル;複素環;デカヒドロナフタレン;および(f)オクタヒドロインデンからなる群から選択され;
ただし、
XXIIがHである場合は、AXIIは、-CH2CH2-、-COCH2-、-CONH-、-CON(CH3)-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-NH-、-CH2-N(CH3)-、-CH(OH)CH2-、-NH-CH2-、-N(CH3)-CH2-、-CH2O-、-CH2S-、または-NHCOO-であることが可能であり;
XXIIがNH2、NH(CH3)、N(CH3)2、OH、OCH3、CH3、SH、またはSCH3である場合は、AXIIは、-NHCO-、-N(CH3)-CO-、-NHCH2-、-N(CH3)-CH2-、-CH=CH-、-COCH2-、-CH2CH2-、-CH(OH)CH2-、または-C≡C-であることが可能であり;
R1XIIおよびXXIIが、一緒になって、5,6-または6,6-飽和ビシクロ環構造を表す場合は、XXIIは、NH、OまたはSであることが可能である)。
【請求項78】
AXIIは、-CH=CH-または-C≡C-であることを特徴とする請求項77に記載の使用。
【請求項79】
R2XII、R3XIIは、それぞれ水素原子であることを特徴とする請求項77から78に記載の使用。
【請求項80】
nXIIは、アルキル基であることを特徴とする請求項77から79のいずれか一項に記載の使用。
【請求項81】
1-(2-(5,5-ジメチル-1-ヘキシン-1-イル)シクロプロピル)ピペリジンである化合物の請求項73から80のいずれか一項に記載の使用。
【請求項82】
以下の式(XIII)を有する化合物またはそれらの塩の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化55】

(式中、R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり、
DXIIIは、CH2またはCH2-CH2であり、ZXIIIは、硫黄(S)または酸素(O)、好ましくはOを表し、XXIIIは、0または1であり、nXIIIは、0から6の整数であり、
R2XIIIは、約20個以下の炭素原子を有する置換または非置換の直鎖または分枝鎖アルキル基、単環およびビシクロ部分を含む、約20個以下の炭素原子を有する置換または非置換の炭素環基、および約20個以下の炭素原子を有する置換または非置換のアリール基、または上記の基の任意の組合せ、を表す)。
【請求項83】
N-ヘプタノイル-1,4'-ビピペリジンまたは1-(5-シクロヘキシルペンタノイル)-1,4'-ビピペリジンである化合物の請求項82に記載の使用。
【請求項84】
以下の式(XIV)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化56】

[式中、R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
(A) mXIVは、1および2からなる群から選択される整数であり;
(B) nXIVおよびpXIVは、整数であり、それぞれ独立に、nXIVとpXIVの合計が4になり、TXIVが6員環になるように、0、1、2、3および4からなる群から選択され;
(C) R3XIVおよびR4XIVは、それぞれ独立に、環TXIVに1つのR3XIV基および1つのR4XIV基のみが存在するように環TXIVの同一または異なる炭素原子に結合しており、R1XIV、R2XIV、R3XIVおよびR4XIVは、それぞれ独立に、
(1) H;
(2) C1〜C6アルキル;および
(3) -(CH2)qXIV-R6XIV-(式中、qXIVは、1から7の整数であり、R6XIVは、フェニル、置換フェニル、-OR7XIV、-C(O)OR7XIV、-C(O)R7XIV、-OC(O)R7XIV、-C(O)NR7XIVR8XIV、CN、および-SR7XIVからなる群から選択され、R7XIVおよびR8XIVは上に定められている通りであり、前記置換フェニル上の置換基は、それぞれ独立に、-OH、-O-(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、C1〜C6アルキル、-CF3、-CNおよび-NO2からなる群から選択され、前記置換フェニルは、1から3個の置換基を含む)
からなる群から選択され;
(D) R5XIVは、
(1) H;
(2) C1〜C20アルキル;
(3) C3〜C6シクロアルキル;
(4) -C(O)R7'XIV(式中、R7'XIVは、Hでないことを除いては、以下に定められているR7XIVと同じである);
(5) -C(O)R7XIV
(6) -C(O)R7XIVR8XIV
(7) アリル;
(8) プロパルギル;および
(9) -(CH2)q-R6XIV(式中、qXIVおよびR6XIVは上に定められている通りであり、qXIVが1に等しい場合は、R6XIVは、OHまたはSHでない)からなる群から選択され;
(E) R7XIVおよびR8XIVは、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、およびC3〜C6シクロアルキルからなる群から選択され;
(F) 点線(------)は、mXIVが1であり、nXIVが0でなく、pが0でない場合(すなわち、環中の窒素が、二重結合を有する炭素原子に直接結合していない場合)に、場合によって存在する二重結合を表し、前記二重結合が存在する場合は、R2XIVは存在せず;
(G) mXIVが2である場合は、各R1XIVは、各mXIVについて同一または異なる置換基であり、各R2XIVは、各mXIVについて同一または異なる置換基であり、置換基R1XIVおよび/またはR2XIVの少なくとも2つがHである]。
【請求項85】
以下の式(XIVa)、(XIVb)または(XIVc)を有する化合物から選択される化合物の請求項84に記載の使用:
【化57】

(式中、R5XIVは、好ましくは、HまたはCH3であり、R3XIVおよびR4XIVは、好ましくは、それぞれHである)。
【請求項86】
以下の式(XV)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化58】

[式中、R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
(A) mXVは、0、1および2からなる群から選択される整数であり、
(B) nXVおよびpXVは整数であり、それぞれ独立に、nXVとpXVの合計が2または3であるように(nXVとpXVの合計が2である場合は、TXVが4員環であり、nXVとpXVの合計が3である場合は、TXVが5員環である)、0、1、2および3からなる群から選択され;
(C) R1XV、R2XV、R3XV、R4XV、R6XV、R7XV、およびR8XVは、それぞれ独立に、
(1) H;
(2) C1〜C6アルキル;
(3) C3〜C6シクロアルキル;および
(4) -(CH2)qXV-R9XV(式中、qXVは、1から7の整数であり、R9XVは、フェニル、置換フェニル、-OR10XV、-C(O)OR10XV、-C(O)R10XV、-OC(O)R10XV、-C(O)NR10XVR11XV、CN、および-SR10XVからなる群から選択され、R10XV、およびR11XVは、上に定められている通りであり、前記置換フェニル上の置換基は、それぞれ独立に、-OH、-O-(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、C1〜C6アルキル、-CF3、-CNおよび-NO2からなる群から選択され、前記置換フェニルは、1から3個の置換基を含む)からなる群から選択され、-(CH2)qXV-R9XVの例は、ベンジルおよび置換ベンジル等を含み、置換ベンジル上の置換基は、前記置換フェニルについて上に定められている通りであり;
(D) R5XVは、
(1) H;
(2) C1〜C20アルキル;
(3) C3〜C6シクロアルキル;
(4) -C(O)R10'XV(式中、R10'XVは、Hでないことを除いては、以下に定められているR10XVと同じである);
(5) -C(O)R10XV
(6) -C(O)R10XVR11XV
(7) アリル;
(8) プロパルギル;および
(9) -(CH2)qXV-R9XV(式中、qXVおよびR9XVは、上に定められている通りであり、qXVが1に等しい場合は、R9XVは、-OHまたは-SHでない)からなる群から選択され;
(E) R10XVおよびR11XVは、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、およびC3〜C6シクロアルキルからなる群から選択され;置換基については、-C(O)R10XVR11、R10XV、およびR11XVは、それらが結合している窒素と一緒になって、5、6または7個の原子を有する環を形成することができ;
(F) 点線(------)は、mXVが1であり、TXVが5員環であり、nXVが0でなく、pXVが0でない場合(すなわち、環中の窒素が、二重結合を有する炭素原子に直接結合していない場合)に、場合によって存在する二重結合を表し、前記二重結合が存在する場合は、R2XVおよびR8XVは存在せず;
(G) mXVが2である場合は、各R1XVは、各mXVについて同一または異なる置換基であり、各R2XVは、各mXVについて同一または異なる置換基であり;
(H) nXVが2または3である場合は、各R3XVは、各nXVについて同一または異なる置換基であり、各R4XVは、各nXVについて同一または異なる置換基であり;
(I) pXVが2または3である場合は、各R6XVは、各pXVについて同一または異なる置換基であり、各R7XVは、各pXVについて同一または異なる置換基である]。
【請求項87】
以下の式(XVI)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化59】

(式中、R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
ZXVIは、mXVIが1〜5である式(CH2)mXVIの基、または式:
【化60】

の基であり、R6XVIは、(C1〜C3)アルキル、R7XVIは、(C1〜C3)アルキルであり、
ZXVIは、その誘導体の活性に悪影響を及ぼさないように選択される他の置換基を場合によって含むことができ、
XXVIは、S、NHまたはCH2を表し、
R1XVIは、水素、(C1〜C3)アルキル-、アリールが場合によって置換されていてもよいアリール(C1〜C10)アルキル-、アリール、(C5〜C7)シクロアルキル(C1〜C10)アルキル-、または式:
【化61】

の基を表し、nXVIは、1〜4であり、R8XVIは、アリール、アリール(C1〜C10)アルキル-、(C5〜C7)シクロアルキル-、または(C5〜C7)シクロアルキル(C1〜C10)アルキル-であり、R9XVIは、水素、(C1〜C10)アルキル-、またはアリールであり;R2XVIおよびR5XVIは、水素、(C1〜C3)アルキル-、アリール、またはアリールアルキル-であり、アリールは、場合によって置換されていてもよく、アリールは、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ピリジル、または置換ピリジルである)。
【請求項88】
以下の式(XVII)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化62】

(式中、mXVIIは、4から6の整数を表し、
R4XVIIは、水素原子、直鎖または分枝のアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、置換または非置換のアリール基、または置換または非置換のアラルキル基を表し;ZXVIIは、R5XVIIまたはAXVII-R6XVIIを表し、AXVIIは、SまたはOを表し、R5XVIIは、水素原子、低級アルキル基、置換または非置換のアリール基、または置換または非置換のアラルキル基を表し、R6XVIIは、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、または置換または非置換のアラルキル基を表す)。
【請求項89】
以下の式(V)を有する化合物の、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用:
【化63】

(式中、
- R1およびR2は、請求項1の式(A)について定められている通りであり;
- qVは、2から5であり、
- ZVは、NH、OまたはSを表し、
- XVは、置換されていないか、またはアリール、低級アルキルおよびハロゲンのような1つまたは複数の基で置換されている、窒素、酸素または硫黄のような1個または複数個のヘテロ原子を含む、場合によって縮合された複素環を表す)。
【請求項90】
XVは、
【化64】

のような複素環を意味し、YVは、水素原子、ハロゲン、または低級アルキルである請求項89に記載の使用。
【請求項91】
以下の化合物の1つを用いる、請求項89または90に記載の使用:
2-((2-ピペリジノエチル)アミノ)ベンゾチアゾール
2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)ベンゾチアゾール
4-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
2-メチル4-(3-ピペリジノプロピルアミノ)キノリン
2-メチル4-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(3-ピペリジノプロピルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(4-ピペリジノブチルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(8-ピペリジノオクチルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(10-ピペリジノデシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(12-ピペリジノドデシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(4-(3-ピペリジノプロポキシ)フェニルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(2-(4-(3-ピペリジノプロポキシ)フェニル)エチルアミノ)キノリン。
【請求項92】
以下の化合物の少なくとも1つを用いる、請求項1に記載の使用:
1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-ピロリジン
N-メチル-N-(5-フェノキシペンチル)-エチルアミン
1-(5-フェノキシペンチル)-モルホリン
N-(5-フェノキシペンチル)-ヘキサメチレンイミン
N-エチル-N-(5-フェノキシペンチル)-プロピルアミン
1-(5-フェノキシペンチル)-2-メチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-4-プロピル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-4-メチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3-メチル-ピペリジン
1-アセチル-4-(5-フェノキシペンチル)-ピペラジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3,5-トランス-ジメチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-3,5-シス-ジメチル-ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-2,6-シス-ジメチル-ピペリジン
4-カルボエトキシ-1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
3-カルボエトキシ-1-(5-フェノキシペンチル)-ピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-2-R-メチルプロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-2-S-メチルプロピル]ピペリジン
1-{3-[4-(3-オキソブチル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン
1-[3-(4-シアノ-3-フルオロフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-2,6-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-3-メチルピペリジン
1-[3-(4-シクロブチルカルボニルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シクロペンチルカルボニルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-シス-2-メチル-5-エチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-トランス-2-メチル-5-エチルピペリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-シス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-3-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジンメトキシム
1-[3-(4-シアノフェノキシ)プロピル]-トランス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-トランス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)プロピル]-シス-3,5-ジメチルピペリジン
1-[3-(4-カルボメトキシフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-プロペニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-2-メチルピペリジン
1-{3-[4-(1-エトキシプロピル)フェノキシ]プロピル}-2-メチルピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)プロピル]-4-メチルピペリジン
1-[3-(4-ブロモフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-N,N-ジメチルスルホンアミドフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-イソプロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-sec-ブチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-プロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-[3-(4-エチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-クロロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-メトキシフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-メチルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(2-ナフチルオキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(1-ナフチルオキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(3-クロロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フェニルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[2-(5,6,7,8-テトラヒドロナフチル)-オキシ]ペンチル}-ピロリジン
1-[5-(3-フェニルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-(5-フェノキシペンチル)-2,5-ジヒドロピロール
1-{5-[1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフチル)-オキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-(4-フェノキシブチル)-ピロリジン
1-(6-フェノキシヘキシル)-ピロリジン
1-(5-フェニルチオペンチル)-ピロリジン
1-(4-フェニルチオブチル)-ピロリジン
1-(3-フェノキシプロピル)-ピロリジン
1-[5-(3-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フルオロフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-ニトロフェノキシ)-ペンチル]-3-メチル-ピペリジン
1-[5-(4-アセチルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-アミノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(3-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
N-[3-(4-ニトロフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-ベンゾイルフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(フェニルアセチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
N-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-アセトアミドフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-フェノキシフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-[5-(4-N-ベンズアミドフェノキシ)-ペンチル]-ピロリジン
1-{5-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-ペンチル}-ピロリジン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジエチルアミン
1-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ピペリジン
N-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジメチルアミン
N-[2-(4-シアノフェノキシ)-エチル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジメチルアミン
N-[4-(4-シアノフェノキシ)-ブチル]-ジエチルアミン
N-[5-(4-シアノフェノキシ)-ペンチル]-ジプロピルアミン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピロリジン
1-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ヘキサメチレンイミン
N-[6-(4-シアノフェノキシ)-ヘキシル]-ジエチルアミン
N-[3-(4-シアノフェノキシ)-プロピル]-ジプロピルアミン
N-3-[4-(1-ヒドロキシエチル)-フェノキシ]-プロピル-ジエチルアミン
4-(3-ジエチルアミノプロポキシ)-アセトフェノン-オキシム
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3,5-トランス-ジメチル-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-4-メチル-ピペリジン
1-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-3,5-シス-ジメチル-ピペリジン
1-[3-(4-ホルミルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-イソブチリルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
N-[3-(4-プロピオニルフェノキシ)-プロピル]-ジエチルアミン
1-[3-(4-ブチリルフェノキシ)-プロピル]-ピペリジン
1-[3-(4-アセチルフェノキシ)-プロピル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(4-メチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-アセチルフェノキシ)-α'-(2-メチルピロリジノ)p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-ピペリジノ-p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-(4-メチルピペリジノ)p-キシロール
α-(4-シクロプロピルカルボニルフェノキシ)-α'-ピロリジノ-p-キシロール
3-フェニルプロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-(3-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-フェニルプロピル3-ピロリジノプロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(4-メチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-シス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
3-(4-クロロフェニル)プロピル3-(3,5-トランス-ジメチルピペリジノ)プロピルエーテル
4-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
2-メチル4-(3-ピペリジノプロピルアミノ)キノリン
2-メチル4-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(3-ピペリジノプロピルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(4-ピペリジノブチルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(8-ピペリジノオクチルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(10-ピペリジノデシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(12-ピペリジノドデシルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(4-(3-ピペリジノプロポキシ)フェニルアミノ)キノリン
7-クロロ-4-(2-(4-(3-ピペリジノプロポキシ)フェニル)エチルアミノ)キノリン
4-(6-ピペリジノヘキサノイル)フェニル3-ピペリジノプロピルエーテル
5-ニトロ-2-(5-ピペリジノペンチルアミノ)ピリジン
3-ニトロ-2-(6-ピペリジノペンチルアミノ)ピリジン
5-アミノ-2-(6-ピペリジノペンチルアミノ)ピリジン
2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)キノリン
N-(4-クロロベンジル)-N'-シクロヘキシル-3-ピペリジノプロピルイソチオ尿素
2-(6-ピペリジノヘキシルアミノ)ベンゾチアゾール
10-ピペリジノデシルアミン
3-フェニルプロピル3-(N,N-ジエチルアミノ)プロピルエーテル
N-(3-(N,N-ジエチルアミノ)プロピル)N'-フェニル尿素
N-シクロヘキシルメチル-N'-(3-ピペリジノプロピル)グアニジン
N-(4-ブロモベンジル)-N'-(4-ピペリジノブチル)スルファミド
3-クロロ-N-(4-ピペリジノブチル)-N-メチル-ベンゼンスルホンアミド
N-(4-クロロベンジル)-2-(4-ピペリジノメチル)フェニル)エタンアミジン
1-(5-シクロヘキシルペンタノイル)-1,4-ビピペリジン
シス-1-(6-シクロヘキシル-3-ヘキセン-1-イル)ピペリジン
トランス-1-(6-シクロヘキシル-3-ヘキセン-1-イル)ピペリジン
1-(2-(5,5-ジメチル-1-ヘキシン-1-イル)シクロプロピル)ピペリジン。
【請求項93】
それぞれパーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症を治療するための医薬品と組み合わせて投与される、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レビー小体型認知症および/または血管性認知症の治療のための医薬品を調製するためのH3受容体のリガンドの使用。
【請求項94】
パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、レビー小体型認知症および/または血管性認知症の前記治療は、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、レビー小体型認知症および/または血管性認知症の症状を治療することを目的とする請求項1から93のいずれか一項に記載の使用。
【請求項95】
前記症状が、睡眠障害および覚醒障害から選択される請求項94に記載の使用。
【請求項96】
前記症状が、不眠症、睡眠開始および維持の障害、睡眠分断、睡眠時異常行動、睡眠呼吸障害、日中の過剰な眠気(「睡眠発作」を含む)および日周期リズム障害から選択される請求項94または95に記載の使用。
【請求項97】
請求項1から90のいずれか一項に記載の化合物を抗パーキンソン病薬とともに含む組合せ物。
【請求項98】
抗パーキンソン病薬が、レボドパ、ロピノロール、リスリド、ブロモクリプチン、プラミキセポールから選択される請求項97に記載の組合せ。

【公表番号】特表2008−534572(P2008−534572A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−503613(P2008−503613)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際出願番号】PCT/IB2006/000739
【国際公開番号】WO2006/103546
【国際公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(507324887)
【Fターム(参考)】