説明

非接触ICシート、非接触ICカード及び非接触ICシートを備えた冊子体

【課題】本発明は、チップユニットとアンテナコイルを有する非接触ICシートにおいて、薄型で平面平滑性およびアンテナコイルを形成するワイヤ導体とチップユニットとの干渉を改善した非接触ICシートを提供する。
【解決手段】チップユニット7とアンテナコイルを構成するワイヤ導体5、6とを有する非接触ICシートであって、基板1の板面に前記ワイヤ導体が配設され、該基板1に窓穴2、3が形成されるとともに、チップユニット7がその接合パッド8、9を該窓穴2、3部分に位置させて配設され、ワイヤ導体5、6と接合パッド8、9とが窓穴2、3内にて接続されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電磁波を利用して通信を行う情報媒体に関するものであり、特に、非接触ICシート、非接触ICカード及び非接触ICシートを備えた冊子体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電磁波を利用して通信を行う情報媒体は、非接触ICデータキャリアとよばれ、この非接触ICデータキャリアと外部読み書き装置との間で、データ・コマンドなどの情報の入出力や電力・クロック信号等の供給を、電磁誘導によって電気接点を用いることなく非接触状態で行うものである。
一般に、非接触ICデータキャリアは、非接触ICシート単独又は被覆材料とを重ね合わせて規定の型に整形することにより形成される。例えば、非接触ICシートをプラスチックからなる被覆材料で片側又は両側から重ね合わせて国際規格ISO/IEC7810で規定されるID−1形状に整形すれば、非接触ICデータキャリアの一つであるいわゆる非接触ICカードとなり、また、例えば、非接触ICシートをカバーシートと呼ばれる被覆材料で片側から重ね合わせて、さらに、紙などにより形成されたいわゆる本文ページをカバーシートと反対側から重ね合わせ、規定の形状に整形すれば、冊子形状の非接触ICデータキャリアとなる。
【0003】
このように非接触ICシートは、用途に応じて整形加工することにより様々な非接触ICデータキャリアに応用される。特に、外観が重要視されるような前述した非接触ICカードや冊子形状の非接触データキャリアなどに使用される非接触ICシートには、薄くかつ平面平滑性が考慮された段差の少ないものが好適である。
【0004】
従来技術において、ワイヤ導体を用いた非接触ICシートの製造の為に使用されている方法として、例えば、下記特許文献1にICチップ接続とコイル形成を共通基板上で行う方法が提案されている。
【0005】
この提案によれば、まずワイヤ導体の一端とチップの第1接合パッドの接続が行われ、次に、上記ワイヤ導体を共通の基板上に直接配設してコイルを形成し、最後に上記ワイヤ導体の一方の開放端と上記ICチップの第2接合パッドとの接続を行うものである。これはICチップの接続とコイルの形成を共通の基板上で一つの連続した動作、またはほぼ同時の操作で可能することにより、予備巻回されたコイルの使用を不要とし、予備巻回されたコイルの取扱いやICチップ上への装着の必要がないために複雑な工程を必要せず非接触ICシートを形成できるとしたものである。
【0006】
さらに、図16に示すように、コイル135の形成に使用するワイヤ導体131を先ず第1の接合パッド132に接続し、その後、コイル配設時に、各巻線をICチップ134の表面を横切らせ、コイルを最終的に第2の接合パッド133に接続する。このようにすることで、図16に示すように、第2の接合パッドとの接続を確立する為にコイル巻線を横切ってワイヤ導体を配線する必要が無く、特に薄いチップカード、すなわち、チップ実装ボードの構造が可能であるとしている。
【0007】
上記特許文献1以外には、特許文献2に記載のように、ICチップの接合パッドをワイヤ端部に接触させる際に、拡張した接合パッドを形成した別個の接触用基板を準備する必要がなく、ワイヤ端部とICチップの接合パッドであるターミナル部分に直接接触させる方法(図17、図18参照)が提案されている。
【0008】
図17は、基板111に配索されてコイル112を形成するワイヤ導体113のワイヤ端部116、117がICチップ115のターミナル部分118およびターミナル部分119に接触しているチップカードインレット110を示している。ワイヤ端部116,117とICチップ115の接合パッドであるターミナル部分118,119との接触方法を、図17とともに図18を参照して説明する。
【0009】
第1工程では、ワイヤ導体113のワイヤ端部116は基板111に固定され、また、ワイヤ導体113を基板111の表面に敷設するワイヤリング工程の実施により、ワイヤ導体113が、凹部114に受入れられたICチップ115を通って案内されて基板に固定される。
【0010】
図18に示すように第2工程では、ワイヤ導体113がICチップ115の接合パッドである特定のターミナル部分118を跨ぐ位置に配置され、次に接合パッドであるターミナル部分118に接続される。
このような第1工程を実施すると、接合パッドであるターミナル部分に対してワイヤ導体が正確に整合させられるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第2810547号公報
【特許文献2】特許第3721520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、特許文献1のように、基板上にICチップを固定配置した後にワイヤ導体を第1及び第2接合パッドに接続する方法では、平面平滑性を確保するためにICチップの接合パッド面上に接触されたワイヤ導体上部と基板面との段差を吸収するだけの層厚が必要となる。
【0013】
また、第2の接合パッドとの接続を確立する為にコイル巻線を横切ってワイヤ導体を配線すること無くコイルを配置するために、各巻線をチップの表面を横切らせてコイルを最終的に第2の接合パッドに接続する方法では、ICチップ面上を横切るワイヤ導線上部と基板面の段差を吸収するだけの層厚が必要であるばかりでなく、一般的なICチップの端面は保護膜で保護されていない上に前記端面からクラックなどが生じやすいという特性を持っており、また、一般的なリードフレームと呼ばれる延長された接合パッドの端面は特別な事情がない限り面取りなどの処理は考慮されない。
【0014】
このような理由により、非接触ICデータキャリアの製造過程において、ICチップ表面を横切るワイヤ導線とICチップ端面、または、延長された接合パッドに案内されたワイヤ導線と延長された接合パッドの端面の干渉により、ICチップ破壊、ワイヤ導線の断線又はワイヤ導線の被覆剥がれによるワイヤ導線間の短絡を生じることがある。
【0015】
また、特許文献2に記載のものにおいても、ワイヤ導体113がICチップ115の表面を横切るため、上記特許文献1と同様の問題が生じるとともに、ワイヤ導体113が凹部114の空間部分を横切るため、この部分においてワイヤ導体113が断線しやすいという問題がある。
【0016】
そこで本発明は、このような課題を解決し、チップユニットとアンテナコイルを有する非接触ICシートにおいて薄型で平面平滑性およびアンテナコイルを形成するワイヤ導体とチップユニットとの干渉を改善した非接触ICシートを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、チップユニットとアンテナコイルを構成するワイヤ導体とを有する非接触ICシートであって、基板の板面に前記ワイヤ導体が配設され、該基板に窓穴が形成されるとともに、前記チップユニットがその接合パッドを該窓穴部分に位置させて配設され、前記ワイヤ導体と接合パッドとが前記窓穴内にて接続されていることを特徴とする。
本発明の第1の態様である非接触ICシートは、前記ワイヤ導体が前記基板の一方の板面上に配設され、前記接合パッドが前記基板の他方の板面側に配設され、前記窓穴が第1の窓穴と第2の窓穴とから構成され、前記接合パッドが第1の接合パッドと第2の接合パッドからなるとともに、これら第1、第2の各接合パッドがそれぞれ前記第1、第2の窓穴部分に位置するように配置され、前記ワイヤ導体の一方の端部と他方の端部とが前記第1、第2の窓穴2内にそれぞれ前記第1、第2の各接合パッドに接続されていてもよい。
本発明の第1の態様である非接触ICシートは、前記窓穴は、その幅方向の寸法が、該窓穴内に前記ワイヤ導体を位置させた状態にて、該ワイヤ導体の幅方向の動きを規制する寸法とされていてもよい。
本発明の第1の態様である非接触ICシートは、前記窓穴の前記一方の板面から他方の板面へ向かう側面が傾斜面とされ、前記ワイヤ導体が該傾斜面に沿って配置されていてもよい。
本発明の第1の態様である非接触ICシートは、前記基板が、熱可塑性材料シートであってもよい。
本発明の第1の態様である非接触ICシートは、前記基板が、電気絶縁性材料と前記ワイヤ導体を固定するための接着剤層とからなるものであってもよい。
本発明の第1の態様である非接触ICシートは、前記窓穴が、封止材料または導電性封止材料を用いて充填封止されていてもよい。
本発明の第2の態様である非接触ICカードは、本発明の非接触ICシートを備えていることを特徴とする。
本発明の第3の態様である冊子体は、本発明の非接触ICシートを備えた冊子体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、アンテナコイルを形成するワイヤ導体が配設される基板にチップユニットの接続パッドが位置する部分に窓穴を配置することで、薄型で平面平滑性に優れ、かつ、およびワイヤ導体とチップユニットとの干渉を改善した非接触ICシートが可能となる。すなわち、チップユニットの接続パッドとワイヤ導体との接続が窓穴を介して行われるので、窓穴以外は基板により絶縁され、チップユニットとワイヤ導体の干渉が無い非接触ICシートが製造可能となる。
また、チップユニットと対向した基板上にワイヤ導体を配設できるので、アンテナコイル形成時のワイヤ導体の重なりを無くすことができ、平面平滑性に優れた非接触ICシートが製造可能となる。
また、チップユニットの接続パッドとワイヤ導体との接続が窓穴内で行われるので、ICチップ破壊、ワイヤ導線の断線等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】は、本発明の一実施形態として示した非接触ICシートの要部の概略構成を示す斜視図である。
【図2】は、図1に示すA−A’部の断面を矢印方向に視た断面図である。
【図3】は、窓穴の別の例を示す断面図である。
【図4】は、チップユニットの一例の断面図である。
【図5】は、本発明の第一の実施例を示す分解斜視図である。
【図6】は、図5に示すB−B’部の断面を矢印方向に視た断面図である。
【図7】は、本発明の第一の実施例の製造方法の一例を示す図である。
【図8】は、図7に示すC−C’部の断面を矢印方向に視た断面図である。
【図9】は、センターページに非接触ICシートを配設する非接触ICデータキャリアの断面図である。
【図10】は、図9に示すICデータキャリア部分の拡大図である。
【図11】は、非接触ICシートをカバーシート側に配設した場合の非接触ICデータキャリアの断面図である。
【図12】は、本発明の、第二の実施例を示す分解斜視図である。
【図13】は、図12に示すD−D’部の断面を矢印方向に視た断面図である。
【図14】は、本発明の第一の実施例の製造方法の一例を示す図である。
【図15】図14に示すE−E’部の断面を矢印方向に視た断面図である。
【図16】第1の従来例を示す図である。
【図17】第2の従来例を示す図である。
【図18】図17に示すF−F’部の断面を矢印方向に視た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態について図を用いて詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態として示した非接触ICシートの要部を示す概略構成図である。
【0021】
この図において、符号1は、基板を示しており、この基板1には、窓穴2、3が形成されている。
【0022】
基板1の一方の板面上には、ワイヤ導体4が配設され、このワイヤ導体4の最初のワイヤ導体領域5(ワイヤ導体の一方の端部)は、窓穴2のほぼ中央を横切るように配置され、図示しないワイヤ導体配設装置により基板1に固定されている。
【0023】
また、ワイヤ導体3の最後のワイヤ導体領域6(ワイヤ導体の他方の端部)は、窓穴3のほぼ中央を横切るように配置され、ワイヤ導体配設装置により基板1に固定されている。
【0024】
基板1の他方の板面側には、チップユニット7が配置されている。このチップユニット7は、第1接合パッド8、第2の接合パッド9を備えている。
【0025】
ここでは、図1に基づき、まず外側のワイヤ導体端側を最初のワイヤ導体領域5として配設し、次いで内側のワイヤ導体端側を最後の導体領域6と配設するが、内側のワイヤ導体端側を最初のワイヤ導体領域、外側のワイヤ導体端側を最後の導体領域としても差し支えなく、本発明に含まれワイヤ導体の配設順序に制限はない。
【0026】
チップユニット7は、ワイヤ導体4を基板1に固定した後に同基板1に固定する。すなわち、接合パッド8、9が対応する窓穴2、3部分に位置するようにチップユニット7を固定すると共に、ワイヤ導体接続装置の図2に示す接続ヘッド11により窓穴2を横切って案内された最初のワイヤ導体領域5の一部を接合パッド8に接続する。
続いて、ワイヤ導体接続装置の接続ヘッド11により窓穴3を横切って案内された最後のワイヤ導体領域6の一部を接合パッド9に接続される。この場合の接続は、熱圧着、溶接、半田、導電性接着剤等を用いて行う。
【0027】
この構成において、窓穴2、3は、長方形の輪郭形状を有するものであり、同一の輪郭形状をもって基板1の板面間方向に貫通する貫通孔である。
【0028】
また、窓穴2、3の幅寸法は、それぞれワイヤ導体4の領域5、6がその内部に位置した状態において、領域5、6の幅方向の動きを規制する寸法、すなわちワイヤ導体4の直径(幅寸法)と略同一寸法とされている。
【0029】
図2は、図1に示すA−A’部の断面を矢印方向に視た断面図であり、窓穴3の部分の断面を示すものである。なお、窓穴2の部分における接続構造も窓穴3の部分の接続構造と同様であるため、図2には、窓穴2の部分の対応する要素の符号をカッコ内に示している。
【0030】
ここでは、初めに最初のワイヤ導体領域5の一部と接合パッド8を接続したが、最後のワイヤ導体領域6の一部と接合パッド9を初めに接続しても差し支えなく、本発明に含まれ接続順序に制限はない。また、図2ではワイヤ導体領域の一部を対応する接合パッドに1箇所のみ接続を行うように示されているが複数個所行うこと、さらに窓穴を複数個配置し接合パッドに複数接続を行うことも本発明に含まれる。
【0031】
図3は、窓穴3の別の例を示す図である。
この例において、窓穴3は、基板1のワイヤ導体4が配設される側の面に対し直交する方向から見た開口部の形状が図2に示すものと同一の長方形であるが、その内部の形状が図2と異なっている。
すなわち、窓穴3は、最初のワイヤ導体領域6の延在する方向の壁面が、基板1の一方の板面1aから他方の板面1bに向けて矢印Y1方向へ漸次下る傾斜面3aと、矢印Y2方向へ漸次下る傾斜面3bとからなっている。
【0032】
この窓穴3に対してワイヤ導体領域6は、傾斜面3aに沿って接続パッド9方向に進み、接続パッド9と接続された後に傾斜面3bに沿って窓穴3の外部へ導かれている。この構成によれば、ワイヤ導体領域6を傾斜面3a、3bに沿って導くことができるため、ワイヤ導体領域6を無理に折り曲げ等させるのを回避でき、ワイヤ導体領域6の破断、損傷等を防止することができる。
【0033】
ここで、図1に示すチップユニット7は、リードフレームと呼ばれる延長した接合パッドをもつ図4に示す断面構造もつようなチップユニットとして図示されているが、ICチップ自身に接合パッドをもつもの、又は図4に示す構造以外のICチップと延長された接合パッドをもつ構造体も本発明に含まれる。なお、図4において、符号12は、ICチップ、13a、13bは、ボンディングワイヤである。
【0034】
また、図1に示すようにチップユニット7の段差部分を吸収するために基板1に開口部10を配置しても良く、本発明の非接触ICシート100を用いた非接触データキャリアを薄く、かつ平面平滑性が考慮された段差の少ないものにするのに好適である。
【0035】
ワイヤ導体4は、銅、アルミに限らず導電性を示す材料であれば良く、さらにメッキを施したものやリッツ線など撚り線を用いても良い。また、ワイヤ導体4の断面形状は円、四角、長四角などを含めて特に規定は無く、基板上に配設できれば良い。また、同一断面積であれば断面形状が円よりも長四角である厚みの薄い平導線タイプが高周波的な抵抗を下げるのに好適な場合がある。
【0036】
窓穴2、3の形状は、丸、四角、長丸、長四角などを含めて特に規定は無くワイヤ導体が接合パッドに接続できる開口面積を有していれば良い。また、既に説明したように、図3に示す窓穴3の開口部の断面形状をワイヤ導体の屈曲形状にほぼ合わせて接合パッド面とワイヤ導体の隙間を埋めてワイヤ導体が浮遊状態にならないように加工することも本発明に含まれる。
【0037】
また、窓穴2、3の開口部の輪郭形状をワイヤ導体4がその内部に位置した状態にて、ワイヤ導体4の幅方向の動きを規制する形状とすることで、ワイヤ導体4を窓穴内のワイヤ導体配設方向に沿った基板1の壁面で保持しワイヤ導体4と接合パッドの接続部分を補強する効果がある。さらに、基板1に熱可塑性材料を用いたシートを用い、ワイヤ導体と接合パッドを接続した後に窓穴部分に熱を加えて熱可塑性材料を軟化又は溶融させることにより接続後の窓穴部分を密閉しワイヤ導体と接合パッドの接続部分を補強できるという利点もある。
【0038】
基材1は、ポリエチレン(PE) 、ポリプロピレン(PP) 、ポリスチレン(PE)、ポリエステル(PET、PEN、PB)、ポリカーボネート(PC) 、ポリイミド(PI)、アクリロニトル−ブタジエン−スチレン(ABS)、液晶ポリマー(LCP)などが使用でき、比較的低温で軟化、又は溶融可能なポリ塩化ビニル(PVC)、非結晶ポリエチレンテレフタレート(PETG)などが好適である。
前述の接続後の窓穴部分の密閉は、その後の熱ラミネート工程など本発明の非接触ICシート100に熱が印加されるような非接触ICデータキャリア製造工程の中で付加的に行われても良い。
【0039】
また、フェノール(PF)、エポキシ(EP)などの熱硬化性材料を用いた基材、紙などの繊維材料を用いた基材や合成樹脂を主原料とする合成紙などの基材上にワイヤ導体4を固定する接着剤層を配置した基板を使用することが出来る。
【0040】
基板1上で巻線を横切るようにワイヤ導体4を配設する時には、ポリウレタン樹脂やポリエステル樹脂などの絶縁皮膜で被覆された電線を用いることができ、その場合には窓穴部分を横切るように位置するワイヤ導体領域を超音波、ヒータ加熱、レーザ加熱などにより皮膜を剥離することが望ましい。
【0041】
また、本発明は、最初又は最後のワイヤ導体領域5、6と接合パッド8、9の接続が窓穴を介してのみ行われるので窓穴2、3以外の接合パッド領域とワイヤ導体4との電気的絶縁が形成され、ワイヤ導体4に絶縁皮膜で被覆されない電線が使用でき、窓穴2、3部分を横切るように位置するワイヤ導体領域5、6を超音波、ヒータ加熱、レーザ加熱などによる皮膜剥離が不要であるという利点もある。
【0042】
前述した熱可塑性材料を用いた基板1では、最初又は最後のワイヤ導体領域と5、6接合パッドとの接続を熱可塑性の利用により軟化又は溶融させることによって接続後の窓穴2、3部分を密閉しワイヤ導体4と接合パッド8、9の接続部分を補強したが、前述のフェノール(PF)、エポキシ(EP)などの熱硬化性材料を用いた基材、紙などの繊維材料を用いた基材や合成樹脂を主原料とする合成紙などの基材1上にワイヤ導体4を固定する接着剤層を配置した基板1では、補強のために窓穴部分に封止材料を充填するのが好適である。
【0043】
また、本手法は熱可塑性材料を用いた基板にも適用できる。封止材料としてエポキシ系樹脂、可塑性ポリマーを添加したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂などが使用できる。
【0044】
また、エポキシ系樹脂やシリコーン変性樹脂等に金属粉などの導電性物質を添加した導電性封止材料を用いることは特に好適である。導電性封止材料を用いれば最初又は最後のワイヤ導体領域5、6と接合パッド8、9の接続と補強及び封止を同時にすることが可能となり製造工程を簡単化できるなど製造上の利点がある。
【0045】
また、一般的に封止材料を用いて封止する場合は、封止材料の量や流動性の管理を厳密に行う必要があるが、本発明に記載する基板1の窓穴2、3と基板1に配置されたチップユニット7の接合パッド8、9面とで形成する窓穴2、3容積により窓穴を封止する封止材料の定量化が図られ、さらに、封止材料の流動性に自由度を持たせることが可能となるなどの製造上の利点もある。
【0046】
また、ワイヤ導体領域5、6と接合パッド8、9の接続にハンダを用いて接続しても良く、ハンダと接合パッドの導体またはワイヤ導体5、6が合金化されるので導通の信頼性も高く好適である。さらに、接続後に封止材料を用いて窓穴2、3部を封止し補強することも本発明に含まれ、特に熱可塑性材料の基板を用いた場合は接続後の窓穴2、3部分を軟化又は溶融させ密閉することも本発明に含まれる。
【0047】
以下、本発明の実施例を図を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0048】
図5に本発明の第1の実施例を示す。第1の実施例では、縦11.9mm×横12.9mmの100μm厚ガラスエポキシ基板にICチップが搭載され、ICチップが縦9.1mm×横9.1mm×高さ0.3mmにモールド樹脂で封止され、且つ、ガラスエポキシ基板15上に延長された接合パッド18、19を持つICモジュール14を用いた縦125mm×横88mmの冊子形状の非接触データキャリア用非接触ICシートについて説明する。
【0049】
図5を参照して詳細に説明すると、第1の実施例の非接触ICシート100は、図示しない非接触ICシート形成装置により、ICモジュール14の配設位置にICモジュール14のモールド樹脂部が嵌合するようにモールド樹脂外形より僅かに大きな9.7mm×9.7mmの嵌合穴22と、ICモジュール14の接合パッド18,19の位置に対応してφ1.0mmのほぼ円形の窓穴20、21が形成された縦125mm×横88mm×厚さ0.1mmの耐熱PET−G基板17にφ100μmの銅ワイヤ導体23が配設される。
【0050】
銅ワイヤ導体23は、図示しないワイヤ導体配設装置により最初のワイヤ導体領域24が窓穴20のほぼ中央を横切るように案内されつつ耐熱PET−Gシート基板17に固定され、さらに、銅ワイヤ導体23は、図示しないワイヤ導体配設装置によりコイル状に耐熱PET−G基板17に固定されアンテナコイルとして形成される。
【0051】
続いて、図示しないワイヤ導体配設装置により最後のワイヤ導体領域25が窓穴21のほぼ中央を横切るように案内されつつ耐熱PET−G基板17に固定される。このとき銅ワイヤ導体23をモールド樹脂部に嵌合する嵌合穴22と接合パッド18の位置に対応した窓穴20、および接合パッド位置19に対応した窓穴21の間に配設することにより銅ワイヤ導体23が重なることを防ぎ絶縁被覆のないワイヤ導体の使用をも可能とし、さらにワイヤ導体が重ならないので薄く平面平滑性が優れた非接触ICシート100を構成することが可能となる。
【0052】
次に図示しない非接触ICシート形成装置のステージ上にICモジュール14の配設位置にガラスエポキシ基板より僅かに大きい12.5mm×13.5mmの嵌合穴16を持つ縦125mm×横88mm×厚さ0.1mmの耐熱PET−G基板15が配置され、嵌合穴16にICモジュール14が浮き状態で実装される。
【0053】
嵌合穴16をガラスエポキシ基板より僅かに大きくすることはICモジュール14の寸法誤差を丸めるだけでなく、ICモジュール14が耐熱PET−G基板15上に乗り上げることを防止できるため、平面平滑性の向上に対して特に好ましい。さらに、耐熱PET−G基板15の厚さとガラスエポキシ基板の厚さとをほぼ同じにすることは、非接触ICデータキャリアのICモジュール部分の平面平滑性の向上に対して特に好ましい。
【0054】
ステージ上でICモジュール14が実装された耐熱PET−G基板15に、アンテナコイルが形成された耐熱PET−G基板17をモールド樹脂部に嵌合する嵌合穴22がICモジュール14の樹脂封止部に嵌合するように重ね合わせる。図6は、ワイヤ導体領域25の一部と接合パッド19との接続を説明する為の断面図であり、窓穴21部分の断面を示す。
【0055】
窓穴20部分は、窓穴21部分と同様の構成であり、図6において窓穴21部分の構成要素の符号をカッコ内に示してある。図6に示すように、2液混合型クリームハンダ26を窓穴21に充填させ、非接触ICシート形成装置のビーム照射ヘッド27から発せられるビーム照射36によりクリームハンダ26を溶解させ、最後のワイヤ導体領域25の一部と接合パッド19を接続させつつ窓穴21を密閉かつ充填させる。
【0056】
窓穴21を密閉かつ充填させることは、非接触ICシート100の平面平滑化に好ましく、接続後の窓穴部分を密閉しワイヤ導体と接合パッドの接続部分を補強できるという利点もある。
【0057】
次にステージ上の耐熱PET−G基板17側にICモジュール14の配設位置にICモジュール14のモールド樹脂部が嵌合するようにモールド樹脂外形より僅かに大きな9.7mm×9.7mmの嵌合穴38が形成された縦125mm×横88mm×厚さ0.2mmの耐熱PET−G基板34をモールド樹脂部に嵌合する嵌合穴38がICモジュール14の樹脂封止部に嵌合するように重ね合わせ、コアシート基板39とする。このときICモジュール14の厚みとコアシート基板39の厚みとほぼ等しくなるように耐熱PET−G基板34の厚みを選定することは、非接触ICシート100の平面平滑化に対して特に好ましい。
【0058】
次に、コアシート基板39を縦125mm×横88mm×厚さ0.15mmのPET−G基板32と縦125mm×横88mm×厚さ0.15mmのPET−G基板33とで挟み込むように熱融着することで一体化し、縦125mm×横88mmの冊子形状の非接触データキャリア用非接触ICシート100になる。
【0059】
非接触ICシート100を製造する方法のひとつとして、縦310mm×横210mm×厚さ0.1mmのひとつの耐熱PET−G基板上にアンテナコイルを4個配設し、図6に示す構成を用いて複合した非接触ICシート31を図7に示す。
【0060】
複合した非接触ICシート31として製造することは生産効率を高めるだけでなく、熱融着プレス時に圧力をより均一にかけることができるため、ICモジュール14へのストレスを軽減させる効果もある。
図8は、非接触ICシート100ICモジュール14部分の断面構造を示す。図示しない冊子加工機を用いて冊子加工するために複合した非接触ICシート基板31を非接触ICシート100の2面付けとして複合された縦280mm×横91mmの非接触ICシート基板30に断裁加工する(図7参照)。
【0061】
図示しない冊子加工機を用いて非接触ICシート30を、図9に示すように一方のセンターページ51と他方のセンターページ52に挟み込むように貼り合わせた2面付けとして複合された冊子形状の非接触ICデータキャリアを縦125mm×横88mmのID−3形状29(図7参照)に断裁することで冊子形状の非接触ICデータキャリア50が形成される。
【0062】
図9に示すように、センターページに非接触ICシート30を配設する非接触ICデータキャリアの場合、図10に示すような非接触ICデータキャリアの表裏に接着材料の塗布されたセンターページを熱融着で貼り合わせるときに、高温による著しい熱変形を防ぐためにPET−Gシート基板32、33は低温での熱融着性が高い基板を用いることがより望ましい。
【0063】
また、非接触ICシート30をカバーシート側に配設する非接触ICデータキャリアの場合、図11に示すように非接触ICシートの一方の面をカバーシート55の一方の面に重ね合わせ接着加工し、さらに紙により形成された本文ページ57をカバーシート55の他方の面と非接触ICシートの他方の面とを重ね合わせ接着加工する方法もあり、接着性を向上させるためにPET−G基板32、33の代わりに多孔性の合成紙を用いてもよい。
【実施例2】
【0064】
図12に本発明の第2の実施例を示す。第2の実施例では、縦3.5mm×横3.5mm×厚さ0.18mmのICチップ自身にφ100μmで高さ25μmの接合パッド63、64を持つICチップ62を用いたID−1形状の非接触ICカードについて説明する。
【0065】
図12を参照して詳細に説明すると、第2の実施例の非接触ICカードは、図示しない非接触ICカード形成装置により、ICチップ62の配設位置にICチップ62の接合パッド63、64の位置に対応してφ0.1mmのほぼ円形の窓穴65、66が形成された縦60mm×横90mmで厚さ30μmのホットメルト81(図15参照)が塗布された厚さ25μmのPI基板61にφ50μmの銅ワイヤ導体67が配設される。
【0066】
銅ワイヤ導体67は、図示しないワイヤ導体配設装置により最初のワイヤ導体領域68が窓穴65のほぼ中央を横切るように案内されつつPI基板61上に塗布されたホットメルト81に埋設かつ固定され、さらに銅ワイヤ導体67はワイヤ導体配設装置によりコイル状にPI基板61上に塗布されたホットメルト81に埋設かつ固定され、アンテナコイルが形成される。
【0067】
続いてワイヤ導体配設装置により最後のワイヤ導体領域69が窓穴66のほぼ中央を横切るように案内されつつPI基板61上に塗布されたホットメルト81に埋設かつ固定される。このとき銅ワイヤ導体67をICチップ62の位置に対応する領域79と接合パッド63の位置に対応した窓穴65、および接合パッド64の位置に対応した窓穴66の間に配設することにより銅ワイヤ導体67が重なることを防ぎ絶縁被覆のないワイヤ導体の使用をも可能とし、さらにワイヤ導体が重ならないので薄く平面平滑性が優れた非接触ICカードを構成することが可能となる。
【0068】
ここで、絶縁被膜のないワイヤ導体を用いる利点は、絶縁皮膜で被覆された導体に比べ安価なことにある。
【0069】
次に、図示しない非接触ICカード形成装置のステージ上にICチップ62の配設位置にICチップ62より僅かに大きい3.7mm×3.7mmの嵌合穴70を持つ縦60mm×横90mm×厚さ0.18mmのPET−G基板71が配置され、嵌合穴70にICチップ62が浮き状態で実装される。嵌合穴70をICチップ62より僅かに大きくすることはICチップ62の寸法誤差を丸めるだけでなく、ICチップ62がPET−G基板71上に乗り上げることを防止できるため、平面平滑性の向上に対して特に好ましい。
【0070】
さらにICチップ62の厚みとほぼ等しくなるようにPET−G基板71の厚みを選定することは、非接触ICカードの平面平滑化に対して特に好ましい。ステージ上でICチップ62が実装されたPET−G基板71に、アンテナコイルが形成されたPI基板61を接合パッド63、64の位置に嵌合する窓穴65、66がICチップ62の接合パッド63、64に嵌合するように重ね合わせる。
【0071】
図13は、図12に示すD−D’部の断面を矢印方向に視た断面図であり、ワイヤ導体領域69の一部と接合パッド64との接続を説明するための断面図であり、窓穴66部分の断面を示す。窓穴65部分の構成は、窓穴66部分の構成と同様であるため、図13において、窓穴65部分の構成要素の符号をカッコ内に示してある。図13に示すように、超音波接続ヘッド80を用いて最後のワイヤ導体領域69の一部と接合パッド64を接続させる。
【0072】
次に、ステージ上のPET−G基板71側に縦60mm×横90mm×厚さ0.21mmのPET−G基板73(図15参照)を重ね合わせ、さらにPI基板61側に縦60mm×横90mm×厚さ0.175mmのPET−G基板72を重ね合わせたのち熱融着することで一体化し、コアシート基板74になる。このとき、ICチップ62がコアシート基板74のほぼ中央になるようPET−G基板72、73の厚みを選定することは、非接触ICカードの反りをなくし、さらにICチップ62への物理的ストレスに対する強度向上に特に効果的である。
【0073】
次に、図12に示すコアシート基板74を縦60mm×横90mm×厚さ0.15mmの延伸PET基板75と縦60mm×横90mm×厚さ0.15mmの延伸PET基板76とで挟み込むように接着することで一体化し、図示しない断裁機を用いてID−1形状77に断裁することでID−1形状の非接触ICカードになる。
【0074】
ID−1形状の非接触ICカードを製造する方法のひとつとして、縦200mm×横200mmで厚さ30μmのホットメルトが塗布された厚さ25μmのPI基板上にアンテナコイルを6個配設し、図13に示す構成を用いて複合した非接触ICシート78を図14に示す。
複合した非接触ICシート78として製造することは生産効率を高めるだけでなく、熱融着プレス時に圧力をより均一にかけることができるため、ICチップ62へのストレスを軽減させる効果もある。
【0075】
図15は、上記非接触ICカードのICチップ62部分の断面構造を示す。図14に示す複合した非接触ICシート基板78を図示しない断裁機を用いてID−1形状77の非接触ICカードに断裁加工する。このとき、ID−1形状77の非接触ICカードは磁気テープが埋め込まれていても良い。また印刷加工が施されていてもよい。また、このとき接触モジュールを埋め込み、非接触、接触の両方の機能を兼ね備えたハイブリッドカードとしてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1、17、33、61、 基板
1a、1b 板面
2、20、65 第1の窓穴
3、21、66 第2の窓穴
4、23、67 ワイヤ導体
5、24、68 一方の端部(最初のワイヤ導体領域)
6、25、69 他方の端部(最後のワイヤ導体領域)
7 チップユニット
8、18、63 第1の接合パッド
9、19、64 第2の接合パッド
10 開口部
26 封止材料(クリームハンダ)
30 ・・・・非接触ICシート基板
31、78、100・・・・非接触ICシート
50 非接触ICシートを備えた冊子体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップユニットとアンテナコイルを構成するワイヤ導体とを有する非接触ICシートであって、
基板の板面に前記ワイヤ導体が配設され、
該基板に窓穴が形成されるとともに、
前記チップユニットがその接合パッドを該窓穴部分に位置させて配設され、
前記ワイヤ導体と接合パッドとが前記窓穴内にて接続されていることを特徴とする非接触ICシート。
【請求項2】
請求項1に記載の非接触ICシートにおいて、
前記ワイヤ導体が前記基板の一方の板面上に配設され、
前記接合パッドが前記基板の他方の板面側に配設され、
前記窓穴が第1の窓穴と第2の窓穴とから構成され、
前記接合パッドが第1の接合パッドと第2の接合パッドからなるとともに、
これら第1、第2の各接合パッドがそれぞれ前記第1、第2の窓穴部分に位置するように配置され、
前記ワイヤ導体の一方の端部と他方の端部とが前記第1、第2の窓穴2内にそれぞれ前記第1、第2の各接合パッドに接続されていることを特徴とする非接触ICシート。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の非接触ICシートにおいて、
前記窓穴は、その幅方向の寸法が、該窓穴内に前記ワイヤ導体を位置させた状態にて、該ワイヤ導体の幅方向の動きを規制する寸法とされていることを特徴とする非接触ICシート。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の非接触ICシートにおいて、
前記窓穴の前記一方の板面から他方の板面へ向かう側面が傾斜面とされ、
前記ワイヤ導体が該傾斜面に沿って配置されていることを特徴とする非接触ICシート。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の非接触ICシートにおいて、
前記基板は、熱可塑性材料シートであることを特徴とする非接触ICシート。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の非接触ICシートにおいて、
前記基板は、電気絶縁性材料と前記ワイヤ導体を固定するための接着剤層とからなることを特徴とする記載の非接触ICシート。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の非接触ICシートにおいて、
前記窓穴は、封止材料または導電性封止材料を用いて充填封止されていることを特徴とする非接触ICシート。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の非接触ICシートを備えた非接触ICカード。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれかに記載の非接触ICシートを備えた冊子体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−198050(P2010−198050A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−38628(P2009−38628)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】