説明

音声情報選択装置、音声情報選択方法、音声情報選択プログラムおよび記録媒体

【課題】利用者が現在地点にいることを実感することのできる環境音をデータベースから選択すること。
【解決手段】位置取得部101によって利用者の現在地点の位置情報を取得する。そして、判断部109によって利用者の現在地点特有の実際の環境音を、利用者が聴取可能な状況でないと判断された場合、各地点において利用者が各地点にいることを実感できる各地点特有の環境音を示す音声情報をジャンル毎に記録する音声情報データベース120から、音声選択部110によって利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択する。そして、送信部113によって、受信した音声情報を出力する出力装置130に音声情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、利用者が現在地点にいることを実感することのできる環境音をデータベースから選択する音声情報選択装置、音声情報選択方法、音声情報選択プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述した音声情報選択装置、音声情報選択方法、音声情報選択プログラムおよび記録媒体には限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、遮音された室内や車両内の外部の音声情報をマイクによって集音し、集音された音声情報の中にあらかじめ登録された語句や音声パターンが検出された場合、その音声情報を抽出して、室内または車両内にて出力する音声再生装置が提案されている(たとえば、下記特許文献1、下記特許文献2参照。)。
【0003】
また、人間の可聴周波数帯域および可聴周波数帯域外の音声情報を検知して、可聴周波数帯域以外の音声情報も含めて利用者の周囲の環境を制御することにより快適な環境を創造する環境制御機器が提案されている(たとえば、下記特許文献3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−093792号公報
【特許文献2】特開2004−328214号公報
【特許文献3】特開2002−323898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1〜3の技術では、遮音された室内や車両内の外部において実際に集音された音声情報に含まれる、あらかじめ登録された語句や音声パターンに合致する音声情報のみを室内または車両内にて出力するため、たとえば、当該語句や音声パターンを容易に定めることができない、現在位置にいることを実感できるような鳥や虫等の生態系の音声(たとえば、鳴き声)等の音声情報を室内または車両内にて出力することが困難である。このため、利用者は、自身が現在地点にいることをあまり実感できないという問題がある。
【0006】
また、上述した特許文献1〜3の技術では、たとえば利用者が所望する音声情報が利用者の現在地点が含まれる地域に関連付けられた音声情報であっても、利用者の現在地点において利用者が外部から遮音されていない状況でも聴取不可能な音声情報であれば出力することができない。したがって、利用者が現在地点の含まれる地域で生活していることを実感できないという問題がある。
【0007】
さらに、上述した特許文献1〜3の技術では、たとえば利用者の現在地点が、施設内の地階や、たとえば窓を開けていても外部のそれぞれの音声情報が混合してしまい各音声情報が判別できない階数以上の場合、外部から音声情報を集音しても各音声情報が判別できないため、室内に出力することができないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる音声情報選択装置は、各地点において利用者が当該各地点にいることを実感できる各地点特有の環境音を示す音声情報をジャンル毎に記録する音声情報データベースから、出力装置に当該利用者に対して聴取可能に出力させる音声情報を選択して、当該出力装置に送信する音声情報選択装置であって、前記利用者の現在地点の位置情報を取得する位置取得手段と、前記利用者の現在地点特有の実際の環境音を、当該利用者が聴取可能な状況にあるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記利用者が聴取可能な状況にないと判断された場合、前記音声情報データベースから、当該利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択する音声選択手段と、前記音声選択手段によって選択された音声情報を前記出力装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項13の発明にかかる音声情報選択方法は、各地点において利用者が当該各地点にいることを実感できる各地点特有の環境音を示す音声情報をジャンル毎に記録する音声情報データベースから、出力装置に当該利用者に対して聴取可能に出力させる音声情報を選択して、当該出力装置に送信する音声情報選択装置における音声情報選択方法であって、前記利用者の現在地点の位置情報を取得する位置取得工程と、前記利用者の現在地点特有の実際の環境音を、当該利用者が聴取可能な状況にあるか否かを判断する判断工程と、前記判断工程によって前記利用者が聴取可能な状況にないと判断された場合、前記音声情報データベースから、当該利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択する音声選択工程と、前記音声選択工程によって選択された音声情報を前記出力装置に送信する送信工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、請求項14の発明にかかる音声情報選択プログラムは、請求項13に記載の音声情報選択方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項15の発明にかかる記録媒体は、請求項14に記載の音声情報選択プログラムをコンピュータに読み取り可能な状態で記録したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態にかかる音声情報選択装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】音声情報選択装置の音声情報選択処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本実施例にかかる音声情報再生システムの概要を示す説明図である。
【図4】本実施例にかかるサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本実施例にかかる端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】サーバの処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】サーバの音声情報選択処理の内容を示すフローチャートである。
【図8】端末の音声出力処理の内容について示すフローチャートである。
【図9】環境音DBの一例について示す説明図である。
【図10】利用者の現在地点が含まれる地域の一例について示す説明図である。
【図11】音声情報が関連付けられた地域の範囲の一例について示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる音声情報選択装置、音声情報選択方法、音声情報選択プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
(実施の形態)
(音声情報選択装置の機能的構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる音声情報選択装置100の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる音声情報選択装置の機能的構成を示すブロック図である。
【0015】
図1において、音声情報選択装置100は、位置取得部101と、日時取得部102と、天気取得部103と、利用者情報取得部104と、窓開閉検知部105と、空調機動作検知部106と、階数取得部107と、楽曲再生検知部108と、判断部109と、音声選択部110と、抽出部111と、生成部112と、送信部113と、を備えている。ここで、音声情報選択装置100は、各地点において利用者が各地点にいることを実感できる各地点特有の環境音を示す音声情報をジャンル毎に記録する音声情報データベース120から、出力装置130に利用者に対して聴取可能に出力させる音声情報を選択して、出力装置130に送信する。音声情報データベース120は、具体的には、たとえば各地点において利用者が外部から遮音されていない状況の際に聴取可能な音声情報をジャンル毎に記録している。また、音声情報データベース120は、利用者が実際には施設の高層階にいて、遮音されていない状況の際に聴取不可能な音声情報であっても、利用者の現在地点が示す施設の1階において聴取可能であれば記録していてもよい。また、音声情報データベース120は、利用者の現在地点においては、聴取不可能な音声情報であっても、利用者の現在地点を含む地域において聴取可能な音声情報であれば記録していてもよい。
【0016】
また、音声情報データベース120に記録された音声情報のジャンルは、鳥や虫の鳴き声に関する音声情報、車両の往来音に関する音声情報、人の往来音に関する音声情報、子供の登下校に関する音声情報または雨や風に関する音声情報などである。具体的には、鳥や虫の鳴き声に関する音声情報は、たとえば鳥や虫などの各種類に対しての生態系、およびそれぞれの鳥や虫の季節や時刻に応じた鳴き声に関する情報である。車両の往来音に関する音声情報は、たとえば幹線道路などの比較的交通量の多い道路の位置情報、およびそれぞれの道路の曜日や時刻に応じた交通量に関する情報である。人の往来音に関する音声情報は、たとえば商店街の位置情報、および曜日や時刻に応じた人の多さに関する情報である。子供の登下校に関する音声情報は、たとえば通学路に関する位置情報、および登下校の時刻に関する情報である。
【0017】
位置取得部101は、利用者の現在地点の位置情報を取得する。位置取得部101は、たとえば出力装置130の備えるGPS(Global Positioning System)ユニットなどによって受信されたGPS衛星からの測位情報を出力装置130から受信することによって、地図データ上の利用者の現在地点を特定する。
【0018】
日時取得部102は、現在の日時を取得する。日時取得部102は、たとえば音声情報選択装置100の備えるカレンダー機能や、GPS衛星などから送信された電波に含まれる時刻データを出力装置130から受信することで現在の日付を取得する。
【0019】
天気取得部103は、現在の天気に関する情報を取得する。天気取得部103は、たとえば天候データベースなどから現在の天気に関する情報を取得する。現在の天気に関する情報は、たとえば晴れ、雨、雪などの空模様に関する情報であり、気温、風速、湿度などの気象要素に関する情報が含まれていてもよい。
【0020】
利用者情報取得部104は、利用者の固有情報を取得する。利用者の固有情報は、たとえば利用者の趣味や嗜好に関する情報、または利用者の家族構成に関する情報、利用者の心理状態に関する情報である。また、利用者情報取得部104は、利用者からの入力によって固有情報を取得してもよい。具体的には、たとえば車両の往来音は出力させないなどの入力を受け付ける。
【0021】
窓開閉検知部105は、位置取得部101によって取得された利用者の現在地点の位置情報が室内または車両内を示している場合に、室内または車両の窓の開閉状態を検知する。窓開閉検知部105は、たとえば窓の桟に備えられた検知器や、カメラによって撮影された映像に基づいて、窓の開閉状態を検知してもよい。
【0022】
空調機動作検知部106は、位置取得部101によって取得された利用者の現在地点の位置情報が室内または車両内を示している場合に、室内または車両内における空調機の動作を検知する。
【0023】
階数取得部107は、利用者の現在地点の位置情報が室内を示している場合に、施設内の室内の階数に関する情報を取得する。階数取得部107は、利用者によってあらかじめ設定された階数に関する情報を取得してもよい。
【0024】
楽曲再生検知部108は、利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生しているか否かを検知する。楽曲再生検知部108は、たとえばヘッドフォンが利用者の両耳に装着されているか否かを検知する。
【0025】
判断部109は、利用者の現在地点特有の実際の環境音を、利用者が聴取可能な状況にあるか否かを判断する。また、判断部109は、利用者が外部から遮音された状況か否かを判断する。具体的には、たとえば、判断部109は、窓開閉検知部105によって窓が閉まっていることを検知した場合に、利用者が外部から遮音された状況であると判断する。また、判断部109は、空調機動作検知部106によって空調機が動作していることを検知した場合に、利用者が外部から遮音された状況であると判断する。さらに、判断部109は、楽曲再生検知部108によって利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生していることが検知された場合に、利用者が外部から遮音されていると判断する。さらに具体的には、楽曲再生検知部108によって、ヘッドフォンが利用者の両耳に装着されていると検知された場合、利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生していると判断する。
【0026】
また、判断部109は、階数取得部107によって取得された室内の階数が施設の所定階数以外の場合に、利用者の現在地点特有の実際の環境音を、利用者が聴取可能な状況でないと判断してもよい。判断部109は、具体的には、地階や、たとえば窓を開けていても外部のそれぞれの音声情報が混合してしまい各音声情報が判別できない階数以上の場合に、利用者の現在地点特有の実際の環境音を、利用者が聴取可能な状況でないと判断してもよい。
【0027】
音声選択部110は、判断部109によって利用者が聴取可能な状況にないと判断された場合、音声情報データベース120から、利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択する。また、音声情報選択部110は、判断部109によって利用者が外部から遮音された状況であると判断された場合、音声情報データベース120から、利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択する。音声選択部110は、音声情報データベース120から、利用者の現在地点の位置情報および現在の日時に関連付けられた音声情報を選択してもよいし、利用者の現在地点の位置情報および現在の天気に関連付けられた音声情報を選択してもよい。
【0028】
また、音声選択部110は、音声情報データベース120から、利用者の現在地点が含まれる地域に関連付けられた音声情報を選択する。この場合、音声選択部110は、利用者の現在地点が含まれる地域に関連付けられた音声情報を、利用者の現在地点において利用者が外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても選択してよい。また、音声選択部110は、音声情報データベース120から、利用者の固有情報に応じた音声情報を選択してもよい。すなわち、音声選択部110は、利用者が催事を好む場合、利用者の現在地点においては聴取不可能な音声情報であっても、地域内で開催される催事に関する音声情報を選択してもよい。また、たとえば利用者に子供がいる場合、利用者の現在地点が、子供が在籍する学校の通学路の近傍ではなくても、子供の登下校に関する音声情報を選択してもよい。
【0029】
また、音声選択部110は、階数取得部107によって取得された室内の階数が施設の所定階数以外の場合、音声情報データベース120から、施設の1階を示す位置情報に関連付けられた音声情報を選択する。すなわち、たとえば利用者の現在地点が施設内の12階の室内であっても、同一の施設の1階に関連付けられた音声情報を選択してもよい。
【0030】
抽出部111は、音声選択部110によって選択された音声情報からこの音声情報の時刻による変化に関する情報を抽出する。抽出部111は、具体的には、たとえば音声選択部110によって選択された音声情報が、利用者が外部から遮音されていない状況の際に、時刻によって聴取可能であったり、聴取不可能であったりする場合、この音声情報の時刻による変化に関する情報を抽出する。
【0031】
生成部112は、抽出部111によって抽出された音声情報の時刻による変化に関する情報に基づいて、出力装置130に出力させる音声情報の出力のタイミングに関する情報を生成する。出力のタイミングに関する情報は、たとえば何時から何時までの間、その音声情報を出力させるかという情報である。
【0032】
送信部113は、音声選択部110によって選択された音声情報を出力装置130に送信する。また、送信部113は、音声選択部110によって選択された音声情報に加え、生成部112によって生成された音声情報の出力のタイミングに関する情報を送信してもよい。これによって、出力装置130においては、送信部113によって現在の日時に関わらず音声情報が送信されても、利用者が外部から遮音されていない状況で聴取するタイミングで音声情報を出力することができる。
【0033】
(音声情報選択装置の音声情報選択処理手順)
つぎに、音声情報選択装置100の音声情報選択処理手順について説明する。図2は、音声情報選択装置の音声情報選択処理手順を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、まず、位置取得部101によって利用者の現在地点の位置情報を取得する(ステップS201)。
【0034】
つぎに、判断部109によって利用者が外部から遮音された状況か否かを判断して(ステップS202)、利用者が外部から遮音された状況ではないと判断された場合(ステップS202:No)、ステップS201に戻り、以降の処理を繰り返しおこなう。
【0035】
そして、ステップS202において利用者が外部から遮音された状況であると判断された場合(ステップS202:Yes)、日時取得部102によって現在の日時を取得する(ステップS203)。また、天気取得部103によって現在の天気に関する情報を取得する(ステップS204)。さらに、利用者情報取得部104によって利用者の固有情報を取得する(ステップS205)。なお、ステップS203からステップS205の処理は、省略してもよい。
【0036】
そして、音声選択部110によって、音声情報データベース120から、ステップS201において取得された利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択する(ステップS206)。なお、ステップS206においては、ステップS203からステップS205においていずれかの情報を取得した場合、取得された情報および利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択してもよい。つぎに、送信部113によって、ステップS206において選択された音声情報を出力装置130に送信して(ステップS207)、一連の処理を終了する。
【0037】
なお、図2のフローチャートにおいては、ステップS201において取得された利用者の現在地点の位置情報が室内または車両内を示している場合、窓開閉検知部105によって室内または車両の窓の開閉状態を検知してもよい。そして、ステップS202においては、窓開閉検知部105によって窓が閉まっていることを検知した場合、利用者が外部から遮音された状況であると判断する。
【0038】
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS201において取得された利用者の現在地点の位置情報が室内または車両内を示している場合、空調機動作検知部106によって、室内または車両内における空調機の動作を検知してもよい。そして、ステップS202においては、空調機動作検知部106によって空調機が動作していることを検知した場合に、利用者が外部から遮音された状況であると判断する。
【0039】
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS201において利用者が外部から遮音された状況か否かを判断しているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば利用者が外部から遮音された状況か否かに関わらず、利用者の現在地点特有の実際の環境音を、利用者が聴取可能な状況にあるか否かを判断してもよい。そして、利用者が聴取可能な状況にないと判断された場合、ステップS203に進む構成としてもよい。
【0040】
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS201において取得された利用者の現在地点の位置情報が室内を示している場合に、階数取得部107によって施設内の室内の階数に関する情報を取得してもよい。そして、ステップS202においては、階数取得部107によって取得された室内の階数が施設の所定階数以外の場合に、利用者が聴取可能な状況にないと判断する。さらに、ステップS206においては、音声情報データベース120から、施設の1階を示す位置情報に関連付けられた音声情報を選択する。
【0041】
また、図2のフローチャートにおいては、楽曲再生検知部108によって利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生しているか否かを検知してもよい。そして、ステップS202においては、楽曲再生検知部108によって利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生していることが検知された場合に、利用者が外部から遮音されていると判断する。
【0042】
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS206において音声情報データベースから、利用者の現在地点が含まれる地域に関連付けられた音声情報を、利用者の現在地点において利用者が外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても選択してよい。
【0043】
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS206において音声情報を選択した後に、抽出部111によって選択された音声情報からこの音声情報の時刻による変化に関する情報を抽出してもよい。この場合、生成部112によって、音声情報の時刻による変化に関する情報に基づいて、出力装置130に出力させる音声情報の出力のタイミングに関する情報を生成する。そして、ステップS207においては、ステップS206において選択された音声情報に加え、生成部112によって生成された音声情報の出力のタイミングに関する情報を送信する。
【0044】
上述したように、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、判断部109によって利用者が聴取可能な状況にないと判断された場合、音声情報データベース120から、位置取得部101によって取得された利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を音声選択部110によって選択し、送信部113によって出力装置130に送信することができる。したがって、利用者が各地点にいることを実感できる各地点特有の環境音を、遮音された状況または遮音されていなくても聴取不可能な状況であれば、これらの音声情報を音声情報データベース120から選択し、送信することができる。これによって、利用者は、現在地点にいることを実感できる音声情報を聴取することができる。したがって、利用者は、その土地に生活していることを実感することができ、精神的な安定を維持することができる。
【0045】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、判断部109によって利用者が外部から遮音された状況であると判断された場合、音声情報データベース120から、位置取得部101によって取得された利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を音声選択部110によって選択し、送信部113によって出力装置130に送信することができる。したがって、実際に外部から集音した音声情報ではなく、音声情報データベース120に記録された音声情報の中から、利用者が現在地点において遮音されていない状況であれば聴取することのできる音声情報を選択することができる。このため、利用者が現在地点において外部から遮音されていない状況であれば聴取可能であるはずの音声情報を、実際に外部で生じていなくても、出力装置130から出力させることができる。これによって、利用者は、外部から遮音された状況の場合に、現在地点で聴取可能であろう音声情報を聴取することができる。したがって、利用者は、その土地に生活していることを実感することができ、精神的な安定を維持することができる。
【0046】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、音声選択部110によって、音声情報データベース120から、利用者の現在地点の位置情報、および日時取得部102によって取得された現在の日時に関連付けられた音声情報を選択することができる。したがって、利用者が現在地点において外部から遮音されていない状況であれば聴取可能であるはずの音声情報の中から、現在の日時に聴取可能であるはずの音声情報のみを出力させることができる。これによって、利用者は、その土地に生活していることをより実感することができる。
【0047】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、音声選択部110によって、音声情報データベース120から、利用者の現在地点の位置情報、および天気取得部103によって取得された現在の天気に関連付けられた音声情報を選択することができる。したがって、利用者が現在地点において外部から遮音されていない状況であれば聴取可能であるはずの音声情報の中から、現在の天気に聴取可能であるはずの音声情報のみを出力させることができる。これによって、利用者は、その土地に生活していることをより実感することができる。
【0048】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、抽出部111によって抽出された音声情報の時刻による変化に関する情報に基づいて、生成部112によって出力装置130に出力させる音声情報の出力のタイミングに関する情報を生成することができる。したがって、出力装置130に、現在の日時に応じた音声情報を出力させることができる。これによって、利用者は、その土地に生活していることをより実感することができる。
【0049】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、位置取得部101によって取得された利用者の現在地点の位置情報が室内または車両内を示している場合に、窓開閉検知部105によって室内または車両の窓の開閉状態を検知することができる。そして、窓開閉検知部105によって窓が閉まっていることを検知した場合に、判断部109によって利用者が外部から遮音された状況であると判断することができる。したがって、利用者のいる室内の窓が閉まっている場合、利用者が遮音された状況であると判断することができる。これによって、利用者は、室内にいる際に窓が閉まっていても、現在地点において外部から遮音されていない状況であれば聴取可能であるはずの音声情報を聴取することができる。
【0050】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、位置取得部101によって取得された利用者の現在地点の位置情報が室内または車両内を示している場合に、空調機動作検知部106によって室内または車両内における空調機の動作を検知することができる。そして、空調機動作検知部106によって空調機が動作していることを検知した場合に、判断部109によって利用者が外部から遮音された状況であると判断することができる。したがって、空調機が動作しているときは、大抵窓が閉まっているため、利用者が遮音された状況であると判断することができる。これによって、利用者は、室内において空調機を使用している場合でも、現在地点において外部から遮音されていない状況であれば聴取可能であるはずの音声情報を聴取することができる。
【0051】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、楽曲再生検知部108によって利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生していることが検知された場合に、判断部109によって利用者が外部から遮音されていると判断することができる。これによって、利用者は、両耳にヘッドフォンを装着していて、外部の音声情報が聴取できない場合でも、現在地点において外部から遮音されていない状況であれば聴取可能であるはずの音声情報を聴取することができる。
【0052】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、音声選択部110によって、音声情報データベース120から、利用者の現在地点が含まれる地域に関連付けられた音声情報を、利用者の現在地点において利用者が外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても選択することができる。これによって、利用者は、現在地点において外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても、地域内の祭事や地域内の学校における運動会など、地域に関わる音声情報を聴取することができる。このため、利用者は、自身の生活している地域に対する密着感や親密感を感じることができ、精神的な安定を維持することができる。
【0053】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、利用者の現在地点の位置情報が室内を示している場合に、階数取得部107によって施設内の室内の階数に関する情報を取得し、判断部109によって、室内の階数が施設の所定階数以外の場合に、利用者が外部から遮音された状況であると判断することができる。そして、音声選択部110によって、音声情報データベース120から、施設の1階を示す位置情報に関連付けられた音声情報を選択することができる。これによって、利用者が、地階や、たとえば窓を開けていても外部のそれぞれの音声情報が混合してしまい各音声情報が判別できない階数以上の場合でも、その施設の1階において外部から遮音されていない状況で聴取可能な音声情報を聴取することができる。したがって、利用者は、その土地に生活していることを実感することができ、精神的な安定を維持することができる。
【0054】
また、本実施の形態の音声情報選択装置100によれば、音声選択部110によって、音声情報データベース120から、利用者情報取得部104によって取得された利用者の固有情報に応じた音声情報を選択することができる。したがって、たとえば利用者の家族構成や利用者の趣味・嗜好により、同じ地点においても利用者によって出力させる音声情報を変更することができる。これによって、利用者は、所望する情報を積極的に検索しなくても、音声情報として受動的に聴取することができるため、煩わしさを感じずに必要な情報を知ることができる。
【実施例】
【0055】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、たとえば、音声情報データベースに接続されたサーバによって本発明の音声情報選択装置を実施し、利用者の自宅などに設置された端末によって本発明の出力装置を実施した場合の一例について説明する。
【0056】
(システムの概要)
まず、図3を用いて、本実施例にかかる音声情報再生システムの概要について説明する。図3は、本実施例にかかる音声情報再生システムの概要について示す説明図である。図3に示すように、音声情報再生システム300は、サーバ301と、端末320と、から構成されている。サーバ301と、端末320とは、インターネット330を介して接続されている。なお、サーバ301は、各データベース313〜317と、有線または無線により接続されていてもよいし、インターネット330を介して接続されていてもよい。
【0057】
データベースとしては、環境音DB(データベース)311、天候DB316、イベントDB317などが挙げられる。環境音DB311は、各地点において利用者が各地点にいることを実感できる各地点特有の環境音を示す音声情報をジャンル毎に記録している。すなわち、環境音DB311は、各地点において利用者が外部から遮音されていない状況の際に聴取可能な音声情報をジャンル毎に記録しており、各地点において利用者が外部から遮音されていない状況の際に聴取不可能な音声情報を含んでいてもよい。なお、環境音DB311は、サーバ301に含まれていてもよい。
【0058】
環境音DB311のジャンルとしては、たとえば鳥や虫の声DB312、車両の往来音DB313、人の往来音DB314、子供の声DB315などが挙げられる。鳥や虫の声DB312は、詳細は後述するが、鳥や虫などの各種類に対しての生態系、およびそれぞれの鳥や虫の季節や時刻に応じた鳴き声に関する情報である。車両の往来音DB313は、具体的には、幹線道路などの比較的交通量の多い道路の位置情報、およびそれぞれの道路の曜日や時刻に応じた交通量に関する情報である。人の往来音DB314は、たとえば商店街の位置情報、および曜日や時刻に応じた人の多さに関する情報である。子供の声DB315は、たとえば通学路に関する位置情報、および登下校の時刻に関する情報である。
【0059】
また、天候DB316は、具体的には、たとえば、現在の日時における天気(晴れ、雨、雪など)、気温、湿度、風速などの気象要素に関する情報を記録している。イベントDB317は、具体的には、たとえば、祭りや運動会などの各地域における催事に関する情報を記録している。
【0060】
サーバ301は、端末320から取得した現在の日付や利用者の固有情報に基づいて、天候DB316やイベントDB317から、現在の天気に関する情報や利用者の所望する催事に関する情報を取得する。そして、環境音DB311に記録されている音声情報の中から、端末320から取得した利用者の現在地点の位置情報、天候DB316やイベントDB317などから取得した情報に関連付けられた音声情報を選択し、端末320に送信する。
【0061】
端末320は、たとえば利用者の固有情報や、端末320の設置された部屋の施設内の階数に関する情報を受け付ける。利用者の固有情報は、利用者の家族構成、利用者の趣味や嗜好、利用者の心理状態などに関する情報である。また、端末320は、たとえば、室内や車両内の窓の開閉状態や、空調機の動作状態などを検知する。そして、インターネットを介してサーバ301にこれらの情報を送信する。端末320は、サーバ301から受信した音声情報を出力する。また、端末320は、サーバ301から音声情報の出力のタイミングに関する情報を受信した場合は、出力のタイミングに関する情報に基づいて、音声情報を出力する。
【0062】
(サーバのハードウェア構成)
つぎに、本実施例にかかるサーバ301のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施例にかかるサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。図4において、サーバ301は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、光ディスクドライブ406と、光ディスク407と、通信I/F(インターフェース)408と、を備えている。各構成部401〜408は、バス420によってそれぞれ接続されている。
【0063】
まず、CPU401は、サーバ301の全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラム、データ更新プログラム、遮音状況判断プログラム、天気判断プログラム、イベント検索プログラム、音声情報選択プログラム、音声再生タイミング生成プログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU401は、RAM403をワークエリアとして使用しながら、ROM402に記録された各種プログラムを実行することによって、サーバ301の全体の制御を司る。
【0064】
遮音状況判断プログラムは、端末320から取得された情報に基づいて、利用者が遮音された状況か否かを判断させる。遮音状況判断プログラムは、詳細は後述するが、利用者の現在地点が室内または車両内を示しているときには、窓が閉められていることを検知した情報を取得した場合や空調機が稼働していることを検知した情報を取得した場合、利用者が遮音された状況であると判断させる。また、遮音状況判断プログラムは、利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生していることを検知した情報を取得した場合、利用者が遮音された状況であると判断させる。
【0065】
天気判断プログラムは、端末320から取得された利用者の現在地点の位置情報および現在の日時に基づいて、天候DB316から、利用者の現在地点における現在の天気を判断させる。ここで、天気は、詳細は後述するが、晴れ、雨、雪などの空模様や、気温、湿度、風量などの気象要素に関する情報である。
【0066】
イベント検索プログラムは、端末320から取得された利用者の現在地点の位置情報および利用者の固有情報に基づいて、利用者の現在地点が含まれる地域で開催される予定の催事に関する情報や、利用者が所望する催事に関する情報を検索させる。
【0067】
音声情報選択プログラムは、環境音DBの各ジャンルのDBから、利用者が現在地点にいることを実感できる音声情報を選択させる。音声情報選択プログラムは、具体的には、利用者の現在地点の位置情報や現在の天気、現在の日付に関連付けられた音声情報を選択させる。また、音声情報選択プログラムは、利用者の現在地点が含まれる地域に関連付けられた音声情報を、利用者の現在地点において利用者が外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても選択させてよい。さらに、音声情報選択プログラムは、利用者の現在地点が、施設内の所定階数以外の室内の場合、同一の施設内の1階に関連付けられた音声情報を選択させてもよい。
【0068】
音声再生タイミング生成プログラムは、音声再生タイミングプログラムを生成させる。音声再生タイミングプログラムには、音声情報選択プログラムによって選択させられた各音声情報を端末320で出力させるタイミングに関する情報が含まれている。音声再生タイミングプログラムには、各音声情報を出力させる季節や時間帯などが組み込まれている。
【0069】
磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって磁気ディスク405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク405は、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク405としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0070】
また、光ディスクドライブ406は、CPU401の制御にしたがって光ディスク407に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク407は、光ディスクドライブ406の制御にしたがってデータが読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク407は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体として、光ディスク407のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0071】
磁気ディスク405および光ディスク407に記録される情報の一例としては、環境音DB311が挙げられる。なお、環境音DB311は、磁気ディスク405および光ディスク407に記録されていなくてもよく、たとえばネットワーク上の記録装置などに記録されていてもよい。この場合、後述する通信I/F408によりネットワークを介して環境音DB311から音声情報を選択し取得する。
【0072】
また、磁気ディスク405および光ディスク407に記録される情報の他の一例としては、利用者の固有情報や端末320の設置された部屋の施設内の階数に関する情報が挙げられる。これらの情報は、磁気ディスク405および光ディスク407にあらかじめ記録されていてもよいし、上述した遮音状況判断プログラムを実行して利用者が遮音された状況であると判断された場合に、端末320などから取得してもよい。
【0073】
通信I/F408は、無線を介してネットワークに接続され、サーバ301とCPU401とのインターフェースとして機能する。通信I/F408は、さらに、無線を介してインターネット330などの通信網に接続され、この通信網とCPU301とのインターフェースとしても機能する。
【0074】
また、通信I/F408は、インターネット330を介して端末320に接続され、サーバ301と端末320との情報の授受をおこなわせる。また、通信I/F408は、有線または無線、ネットワークを介して天候DB316やイベントDB317と接続され、天候DB316やイベントDB317から情報を受信させる。
【0075】
(端末のハードウェア構成)
つぎに、本実施例にかかる端末320のハードウェア構成について説明する。図5は、本実施例にかかる端末のハードウェア構成を示すブロック図である。図5において、端末320は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、磁気ディスクドライブ504と、磁気ディスク505と、光ディスクドライブ506と、光ディスク507と、音声I/F508と、スピーカ509と、入力デバイス510と、カメラ511と、映像I/F512と、通信I/F513と、GPSユニット514と、各種センサ515と、を備えている。各構成部501〜515は、バス520によってそれぞれ接続されている。
【0076】
まず、CPU501は、端末320の全体の制御を司る。ROM502は、ブートプログラム、データ更新プログラム、音声再生タイミングプログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU501は、RAM503をワークエリアとして使用しながら、ROM502に記録された各種プログラムを実行することによって、端末320の全体の制御を司る。
【0077】
音声再生タイミングプログラムは、サーバ301から受信し、端末320において実行させることで、利用者が現在地点にいることを実感できるタイミングで音声情報を出力させることができる。
【0078】
磁気ディスクドライブ504は、CPU501の制御にしたがって磁気ディスク505に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク505は、磁気ディスクドライブ504の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク505としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0079】
また、光ディスクドライブ506は、CPU501の制御にしたがって光ディスク507に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク507は、光ディスクドライブ506の制御にしたがってデータが読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク507は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体として、光ディスク507のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0080】
磁気ディスク505および光ディスク507に記録される情報の一例としては、サーバ301において選択され送信された、利用者が現在地点にいることを実感することのできる環境音が挙げられる。
【0081】
音声I/F508は、音声出力用のスピーカ509に接続される。スピーカ509からは、所定の音声信号を音声I/F508内でD/A変換した音声が出力される。すなわち、スピーカ509からは、サーバ301から受信した音声情報が出力される。なお、スピーカ509は、利用者の耳に装着するヘッドフォンでもよい。
【0082】
入力デバイス510は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス510は、リモコン、キーボード、タッチパネルのうちいずれか1つの形態によって実現されてもよいが、複数の形態によって実現することも可能である。入力デバイス510の操作により利用者の固有情報や端末320の設置されている室内の階数に関する情報が受け付けられる。
【0083】
カメラ511は、室内または車両内の映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、たとえば、カメラ511によって室内または車両内の利用者の挙動を撮影し、撮影した映像を映像I/F512を介して磁気ディスク505や光ディスク507などの記録媒体に出力する。窓を撮影し、画像解析によって窓の開閉状態を検知してもよい。また、記録媒体に出力された映像は、上書き記録や保存がおこなわれる。
【0084】
通信I/F513は、無線を介してネットワークに接続され、端末320とCPU501とのインターフェースとして機能する。通信I/F513は、さらに、無線を介してインターネット330などの通信網に接続され、この通信網とCPU501とのインターフェースとしても機能する。また、通信I/F513は、インターネット330を介してサーバ301に接続され、サーバ301と端末320との情報の授受をおこなわせる。
【0085】
GPSユニット514は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在地点を示す位置情報を出力する。GPSユニット514の出力情報は、後述する各種センサ515の出力値とともに、CPU501による車両の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す位置情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
【0086】
各種センサ515は、室内または車両内の窓の開閉状態を検知する窓開閉状態検知センサ、室内または車両内の空調機の動作を検知する空調機動作検知センサ、スピーカ509がヘッドフォンの場合に、楽曲情報が再生されているか否かを検知する楽曲再生状態検知センサなどの、利用者が遮音された状況か否かを判断するための情報を出力する。
【0087】
図1に示した音声情報選択装置100が備える位置取得部101、日時取得部102、天気取得部103、利用者情報取得部104、窓開閉検知部105、空調機動作検知部106、階数取得部107、楽曲再生検知部108、判断部109、音声選択部110、抽出部111、生成部112、送信部113は、図4に示したサーバ301におけるROM402、RAM403、磁気ディスク405、光ディスク407などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU401が所定のプログラムを実行し、サーバ301における各部を制御することによってその機能を実現する。また、図1に示した出力装置130は、図5に示した端末320におけるROM502、RAM503、磁気ディスク505、光ディスク507などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU501が所定のプログラムを実行し、端末320における各部を制御することによってその機能を実現する。
【0088】
すなわち、実施例のサーバ301は、サーバ301における記録媒体としてのROM402に記録されている音声情報選択プログラムを実行することにより、図1に示した音声情報選択装置100が備える機能を、図2に示した音声情報選択処理手順で実行することができる。
【0089】
(サーバの処理の内容)
つぎに、サーバ301の処理の内容について説明する。図6は、サーバの処理の内容を示すフローチャートである。図6のフローチャートにおいて、まず、端末320から利用者の現在地点の位置情報を取得する(ステップS601)。
【0090】
ついで、ステップS601において取得された利用者の現在地点の位置情報に基づいて、利用者が室内にいるか否かを判断する(ステップS602)。ステップS602において利用者が室内にいる場合(ステップS602:Yes)、ステップS602において利用者がいると判断された部屋の施設内の階数を取得する(ステップS603)。
【0091】
そして、ステップS603において取得された階数が、所定階数以外か否かを判断する(ステップS604)。ステップS604において所定階数以外とは、地階や、たとえば窓を開けていても外部のそれぞれの音声情報が混合してしまい各音声情報が判別できない階数以上の場合である。ステップS604において所定階数以外であると判断された場合(ステップS604:Yes)、利用者が遮音された状況であると判断して(ステップS605)、音声情報選択処理をおこない(ステップS606)、一連の処理を終了する。
【0092】
一方、ステップS602において利用者が室内にいないと判断された場合(ステップS602:No)、利用者が車両内にいるか否かを判断する(ステップS607)。ステップS607において利用者が車両内にいると判断された場合(ステップS607:Yes)、または、ステップS604において所定階数以外ではないと判断された場合(ステップS604:No)、室内または車両内の空調機が稼働しているか否かを判断する(ステップS608)。ステップS608において空調機が稼働していると判断された場合(ステップS608:Yes)、ステップS605およびステップS606に進み、利用者が遮音された状況であると判断して、音声情報選択処理をおこない、一連の処理を終了する。
【0093】
また、ステップS607において利用者が車両内にいないと判断された場合(ステップS607:No)、または、ステップS608において空調機が稼働していないと判断された場合(ステップS608:No)、利用者がヘッドフォンを用いて楽曲再生中か否かを判断する(ステップS609)。ステップS609において、利用者がヘッドフォンを用いて楽曲再生中ではないと判断された場合(ステップS609:No)、ステップS601に戻り、以降の処理を繰り返しおこなう。そして、ステップS609において利用者がヘッドフォンを用いて楽曲再生中であると判断された場合(ステップS609:Yes)、ステップS605およびステップS606に進み、利用者が遮音された状況であると判断して、音声情報選択処理をおこない、一連の処理を終了する。
【0094】
なお、図6のフローチャートにおいては、ステップS608において空調機が稼働しているか否かを判断しているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば、室内または車両内の窓の開閉状態を検知してもよい。そして、窓が閉じている状態であると検知された場合、ステップS605に進み、窓が開いている状態であると判断された場合、ステップS609に進む構成でもよい。
【0095】
(サーバ301の音声情報選択処理の内容)
つぎに、図6のステップS606におけるサーバ301の音声情報選択処理の内容について説明する。図7は、サーバの音声情報選択処理の内容を示すフローチャートである。図7のフローチャートにおいて、まず、図6のステップS601において取得された利用者の現在地点の位置情報に基づいて、環境音DB311から利用者の現在地点に関連付けられた音声情報を選択する(ステップS701)。
【0096】
また、端末320から現在の日時を取得する(ステップS702)。そして、ステップS702において取得された現在の日時に基づいて、天候DB316から現在の天気に関する情報を取得する(ステップS703)。さらに、ステップS703において取得された現在の天気に関する情報に基づいて、ステップS701において取得された音声情報から現在の天気に関連付けられた音声情報を選択する(ステップS704)。
【0097】
また、端末320から利用者の固有情報を取得する(ステップS705)。そして、図6のステップS601において取得された利用者の現在地点の位置情報およびステップS705において取得された利用者の固有情報に基づいて、イベントDB317から利用者の現在地点を含む地域において利用者の所望するイベント(催事など)を検索する(ステップS706)。さらに、環境音DB311から、ステップS706において検索されたイベントに関連付けられた音声情報を選択する(ステップS707)。
【0098】
つぎに、ステップS704またはステップS707において選択された音声情報を所定のタイミングで端末320に出力させるための、音声再生タイミングプログラムを生成する(ステップS708)。そして、ステップS704またはステップS707において選択された音声情報およびステップS708において生成された音声再生タイミングプログラムを端末320に送信して(ステップS709)、一連の処理を終了する。
【0099】
なお、図7のフローチャートにおいては、ステップS701において環境音DB311から利用者の現在地点に関連付けられた音声情報を選択するとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば、図6のステップS604:Yesにおいて所定階数以外であると判断された場合、施設内の1階に関連付けられた音声情報を選択してもよい。
【0100】
また、図7のフローチャートにおいては、ステップS701において環境音DB311から利用者の現在地点に関連付けられた音声情報を選択するとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば、利用者の現在地点の含まれる地域に関連付けられた音声情報を、利用者の現在地点において利用者が外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても選択してよい。
【0101】
また、図7のフローチャートにおいては、ステップS708において音声再生タイミングプログラムを生成するとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば、ステップS702において現在の日時を取得した後に、ステップS701において取得された音声情報やステップS707において取得された音声情報から、現在の日時に関連付けられた音声情報を選択してもよい。この場合、ステップS708を省略し、ステップS709においては、現在の日時に関連付けられた音声情報を端末320に送信すればよい。
【0102】
(端末の音声出力処理の内容)
つぎに、端末320の音声出力処理の内容について説明する。図8は、端末の音声出力処理の内容について示すフローチャートである。図8においては、まず、サーバ301から音声情報を受信するまで待機する(ステップS801:Noのループ)。
【0103】
そして、ステップS801において、サーバ301から音声情報を受信した場合(ステップS801:Yes)、音声情報とともにサーバ301から音声再生タイミングプログラムを受信したか否かを判断する(ステップS802)。
【0104】
ステップS802において音声再生タイミングプログラムを受信したと判断された場合(ステップS802:Yes)、受信された音声再生タイミングプログラムを実行して、音声再生タイミングになるまで待機する(ステップS803:Noのループ)。ステップS803において音声再生タイミングになった場合(ステップS803:Yes)、タイミングに合致した音声情報を出力して(ステップS804)、一連の処理を終了する。
【0105】
一方、ステップS802において音声再生タイミングプログラムを受信していないと判断された場合(ステップS802:No)、ステップS801:Yesにおいて取得された音声情報は、現在の日時に関連付けられた音声情報であるため、ステップS804に進み、そのままステップS801:Yesにおいて取得された音声情報を出力して、一連の処理を終了する。
【0106】
(音響音DBの一例)
つぎに、環境音DB311の一例について説明する。図9は、環境音DBの一例について示す説明図である。図9においては、図3に示す環境音DB311のうちの鳥や虫の声DB312である。
【0107】
サーバ301は、たとえば、利用者の現在地点が含まれる地域が本州の農村の場合、地理的分布要素における生態系分布が「本州」で、環境要件分布が「農村」であるAA目aa科Aa種の鳥と、CC目cc科Cc種の鳥との鳴き声に関する音声情報(AAaaAa001およびCCccCc001)を選択する。ここで、たとえば現在の天気が曇りの場合、上記2種の音声情報から、天候要素が「曇り」であるAA目aa科Aa種の鳥の鳴き声に関する音声情報(AAaaAa001)をさらに選択する。また、たとえば現在の日時が夏の夕方の場合、時間的分布要素における気候が「夏」で、時間帯が「夕方」であるCC目cc科Cc種の鳥の鳴き声に関する音声情報(CCccCc001)をさらに選択する。
【0108】
なお、サーバ301は、たとえば時間的分布要素に関わらず、AA目aa科Aa種の鳥と、CC目cc科Cc種の鳥との鳴き声に関する音声情報(AAaaAa001およびCCccCc001)を選択してもよい。この場合、時間的分布要素に基づいて、音声再生タイミングプログラムを生成し、端末320においてAA目aa科Aa種の鳥またはCC目cc科Cc種の鳥の鳴き声が聞こえる気候および時間帯に鳴き声に関する音声情報(AAaaAa001およびCCccCc001)が出力されるようにすればよい。
【0109】
また、鳥や虫の鳴き声DB312におけるイベント要素は、たとえば地理的分布要素、時間的分布要素および天候要素が合致した場合に、常に鳴き声が聞こえる場合、「定期」であるとし、たとえば年に一回の祭事や運動会などのときに鳴き声が聞こえない場合、「不定期」であるとする。
【0110】
(利用者の現在地点が含まれる地域の一例)
つぎに、図10を用いて、利用者の現在地点が含まれる地域の一例について説明する。図10は、利用者の現在地点が含まれる地域の一例について示す説明図である。図10においては、利用者の現在地点1001と、A地域1010と、B地域1020と、C地域1030とを示している。ここで、利用者の現在地点1001において、利用者が外部から遮音されていない状況で聴取可能な音声情報に関連付けられた地域は、A地域1010のみである。
【0111】
また、図10においては、たとえば利用者の固有情報に基づいて、B地域1020に関連付けられた音声情報が選択された場合、すなわちB地域1020に関連付けられた音声情報が、利用者が所望する音声情報の場合、B地域1020の範囲を拡大してB’地域1021とする。そして、サーバ301は、利用者の現在地点1001が、B’地域1021に含まれる場合、B地域1020に関連付けられた音声情報が、利用者が外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても、B地域1020に関連付けられた音声情報を選択してもよい。
【0112】
(音声情報が関連付けられた地域の範囲の一例)
つぎに、音声情報が関連付けられた地域の範囲の一例について説明する。図11は、音声情報が関連付けられた地域の範囲の一例について示す説明図である。図11においては、音声情報が関連付けられたD地域1100と、利用者の現在地点1101と、を示している。利用者の現在地点1101は、たとえば施設1110内の12階であるとする。このとき、サーバ301は、D地域1100に関連付けられた音声情報が、12階にいる利用者が外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても、同一の施設の1階の部屋1111において利用者が外部から遮音されていない状況で聴取可能であれば、D地域1100に関連付けられた音声情報を選択してもよい。すなわち、音声情報が関連付けられたD地域1100の範囲を、地面方向のみでなく、高さ方向に広げてもよい。
【0113】
上述したように、実施例の音声情報再生システム300によれば、サーバ301によって、端末320から取得された室内や車両内の窓の開閉状態や空調機の動作状態、または端末320の設置された部屋の施設内の階数に関する情報などの情報に基づいて、利用者が遮音された状況であるか否かを判断することができる。そして、利用者が遮音された状況であると判断された場合、サーバ301によって環境音DB311から利用者が生活を実感できるような音声情報を選択して、端末320へ送信することができる。さらに、端末320においては、サーバ301から送信された、利用者が生活を実感できるような音声情報を出力することができる。
【0114】
これによって、利用者は、窓が閉まっている場合でも、その土地に生活していることを実感することができ、精神的な安定を維持することができる。また、利用者は、たとえば、地域内の音声情報であれば、家族構成や趣味・嗜好に応じて、実際には窓を開けていても聴取不可能な音声情報を聴取することができる。さらに、利用者は、施設内の地階や、たとえば窓を開けていても外部のそれぞれの音声情報が混合してしまい各音声情報が判別できない階数以上の室内にいる場合でも、生活を実感できるような音声情報を聴取することができるので、高層マンションなどに住んでいても、その土地に生活していることを実感することができ、精神的な安定を維持することができる。
【0115】
以上説明したように、本発明の音声情報選択装置、音声情報選択方法、音声情報選択プログラムおよび記録媒体によれば、利用者が外部から遮音されている状況の場合に、利用者が現在地点にいることを実感することのできる環境音をデータベースから選択することができる。
【0116】
なお、本実施の形態で説明した音声情報選択方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータ、ワークステーション、携帯端末装置(携帯電話)などのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0117】
100 音声情報選択装置
101 位置取得部
102 日時取得部
103 天気取得部
104 利用者情報取得部
105 窓開閉検知部
106 空調機動作検知部
107 階数取得部
108 楽曲再生検知部
109 判断部
110 音声選択部
111 抽出部
112 生成部
113 送信部
120 音声情報データベース
130 出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各地点において利用者が当該各地点にいることを実感できる各地点特有の環境音を示す音声情報をジャンル毎に記録する音声情報データベースから、出力装置に当該利用者に対して聴取可能に出力させる音声情報を選択して、当該出力装置に送信する音声情報選択装置であって、
前記利用者の現在地点の位置情報を取得する位置取得手段と、
前記利用者の現在地点特有の実際の環境音を、当該利用者が聴取可能な状況にあるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記利用者が聴取可能な状況にないと判断された場合、前記音声情報データベースから、当該利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択する音声選択手段と、
前記音声選択手段によって選択された音声情報を前記出力装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする音声情報選択装置。
【請求項2】
前記音声情報データベースは、各地点において利用者が外部から遮音されていない状況の際に聴取可能な音声情報をジャンル毎に記録し、
前記判断手段は、前記利用者が外部から遮音された状況か否かを判断し、
前記音声選択手段は、前記判断手段によって前記利用者が外部から遮音された状況であると判断された場合、前記音声情報データベースから、当該利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択することを特徴とする請求項1に記載の音声情報選択装置。
【請求項3】
現在の日時を取得する日時取得手段をさらに備え、
前記音声選択手段は、前記音声情報データベースから、前記利用者の現在地点の位置情報および前記現在の日時に関連付けられた音声情報を選択することを特徴とする請求項2に記載の音声情報選択装置。
【請求項4】
現在の天気に関する情報を取得する天気取得手段をさらに備え、
前記音声選択手段は、前記音声情報データベースから、前記利用者の現在地点の位置情報および現在の天気に関連付けられた音声情報を選択することを特徴とする請求項2または3に記載の音声情報選択装置。
【請求項5】
前記音声選択手段によって選択された音声情報から当該音声情報の時刻による変化に関する情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記音声情報の時刻による変化に関する情報に基づいて、前記出力装置に出力させる音声情報の出力のタイミングに関する情報を生成する生成手段と、をさらに備え、
前記送信手段は、前記音声選択手段によって選択された音声情報に加え、前記生成手段によって生成された音声情報の出力のタイミングに関する情報を前記出力装置に送信することを特徴とする請求項2に記載の音声情報選択装置。
【請求項6】
前記位置取得手段によって取得された前記利用者の現在地点の位置情報が室内または車両内を示している場合に、当該室内または当該車両の窓の開閉状態を検知する窓開閉検知手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記窓開閉検知手段によって前記窓が閉まっていることを検知した場合に、前記利用者が外部から遮音された状況であると判断することを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の音声情報選択装置。
【請求項7】
前記位置取得手段によって取得された前記利用者の現在地点の位置情報が室内または車両内を示している場合に、前記室内または前記車両内における空調機の動作を検知する空調機動作検知手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記空調機動作検知手段によって前記空調機が動作していることを検知した場合に、前記利用者が外部から遮音された状況であると判断することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の音声情報選択装置。
【請求項8】
前記利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生しているか否かを検知する楽曲再生検知手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記楽曲再生検知手段によって前記利用者がヘッドフォンを用いて楽曲情報を再生していることが検知された場合に、前記利用者が外部から遮音されていると判断することを特徴とする請求項2〜7のいずれか一つに記載の音声情報選択装置。
【請求項9】
前記音声選択手段は、前記音声情報データベースから、前記利用者の現在地点が含まれる地域に関連付けられた音声情報を、当該利用者の現在地点において当該利用者が外部から遮音されていない状況で聴取不可能な音声情報であっても選択することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の音声情報選択装置。
【請求項10】
前記利用者の現在地点の位置情報が室内を示している場合に、施設内の当該室内の階数に関する情報を取得する階数取得手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記階数取得手段によって取得された前記室内の階数が前記施設の所定階数以外の場合に、前記判断手段によって前記利用者が聴取可能な状況にないと判断し、
前記音声選択手段は、前記音声情報データベースから、当該施設の1階を示す位置情報に関連付けられた音声情報を選択することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の音声情報選択装置。
【請求項11】
前記利用者の固有情報を取得する利用者情報取得手段をさらに備え、
前記音声選択手段は、前記音声情報データベースから、前記利用者の固有情報に応じた音声情報を選択することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の音声情報選択装置。
【請求項12】
音声情報データベースに記録された音声情報のジャンルは、鳥や虫の鳴き声に関する音声情報、車両の往来音に関する音声情報、人の往来音に関する音声情報、子供の登下校に関する音声情報または雨や風に関する音声情報であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の音声情報選択装置。
【請求項13】
各地点において利用者が当該各地点にいることを実感できる各地点特有の環境音を示す音声情報をジャンル毎に記録する音声情報データベースから、出力装置に当該利用者に対して聴取可能に出力させる音声情報を選択して、当該出力装置に送信する音声情報選択装置における音声情報選択方法であって、
前記利用者の現在地点の位置情報を取得する位置取得工程と、
前記利用者の現在地点特有の実際の環境音を、当該利用者が聴取可能な状況にあるか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程によって前記利用者が聴取可能な状況にないと判断された場合、前記音声情報データベースから、当該利用者の現在地点の位置情報に関連付けられた音声情報を選択する音声選択工程と、
前記音声選択工程によって選択された音声情報を前記出力装置に送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする音声情報選択方法。
【請求項14】
請求項13に記載の音声情報選択方法をコンピュータに実行させることを特徴とする音声情報選択プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の音声情報選択プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−197882(P2010−197882A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44785(P2009−44785)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】