説明

顔料混合物

本発明は、少なくとも2種の異なる粒子状成分AおよびBを含む新規顔料混合物に関するものである。第1の成分Aは、亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、または窒化チタン種を含む。成分B粒子は無機顔料または有機顔料を含む。亜酸化チタン粒子は青色の金属光沢を示し、新規のものであり、本発明のさらなる局面を形成する。例えば、様々にコーティングされたマイカなどの成分Bの粒子と組み合わせる場合、成分Aの青色または青黒色の金属色効果は、各種混合物中で特別な色効果をもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2種の異なる粒子状成分AおよびBを含む新規顔料混合物に関するものである。第1の成分Aは、亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、または窒化チタン種を含む。成分B粒子は無機顔料または有機顔料を含む。亜酸化チタン粒子は青色の金属光沢を示し、新規のものであり、本発明のさらなる局面を形成する。例えば、様々にコーティングされたマイカなどの成分Bの粒子と組み合わせる場合、成分Aの青色または青黒色の金属色効果は、各種混合物中で特別な色効果をもたらす。
【0002】
特開平1−072921号によれば、0.01〜0.04μmの粒径を有するアナターゼ型、ルチル型、またはブルッカイト型TiO、好ましくはアナターゼ型TiOの超微粉末を700〜1,100℃で約1〜2時間、無水ヒドラジンガス雰囲気下で加熱することで還元して、黒色および0.01〜0.05μmの粒径を有する酸化チタン粉末を得る。
【0003】
欧州特許第0478152B1号は、酸化チタンを炭素の存在下および還元ガス雰囲気下で加熱する工程を含む、式TiOx(式中、xは2未満である)を有する酸化チタンを調製するための方法であって、酸化チタン出発材料を、シートまたは板の形態であり、炭素を含む支持体上に置くことにより、実質的に汚染されていない還元酸化物を製造する方法に関するものである。
【0004】
特開平6−115938号によれば、二酸化チタンを水素と四塩化チタンとの混合ガスで還元して、チタンの低次酸化物を得る。水素/四塩化チタンの比=2〜500(分子比)を有する還元ガスを600〜1,400℃で使用して還元を行うことが好ましい。
【0005】
米国特許第5320782号は、5〜100Åの厚さを有する二酸化ケイ素のカプセル;ならびに該カプセルに封入される、亜酸化チタンおよび酸窒化チタンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含み、該亜酸化チタンが一般式TiO(式中、xは2未満の正の実数である)を有し、該酸窒化チタンが一般式TiONを有し、該少なくとも1種の化合物が該カプセルに、0.1〜20μmの範囲の平均最大寸法および3以上のアスペクト比を有する針状または板状の形態で保持される、低い表面抵抗率を有する導電性酸化チタン組成物であって、針状または板状の酸化チタンを含むスラリーを形成する工程;スラリーのpHを9.5〜11.0に調整する工程;ケイ素化合物を加えることで、該針状または板状の酸化チタンを封入する二酸化ケイ素のカプセルを形成する工程;および該カプセル中の該針状または板状の酸化チタンを還元することで、該カプセルに封入される該少なくとも1種の化合物を製造する工程を含む方法により製造される酸化チタン組成物に関するものである。
【0006】
米国特許第5985020号は、熱加水分解性チタン化合物の水溶液を連続ベルト上で凝固させ、得られる層を剥離し、得られる二酸化チタン小板を、途中で乾燥させることなく、さらなる二酸化チタンで湿式法によりコーティングし、材料を乾燥させ、場合によって焼成し、得られた材料を場合によって非酸化ガス雰囲気下で還元剤により処理することで得られる、二酸化チタン、亜酸化チタン、および場合によってさらなる金属酸化物または酸窒化チタンを含む、小板状の二酸化チタン還元顔料;ならびに、二酸化チタン、少なくとも1種の亜酸化チタン、および場合によってさらなる金属酸化物または酸窒化チタンを含み、面平行表面、10%未満の厚さ許容差、および500nm未満の層厚を有する、小板状の二酸化チタン還元顔料に関するものである。小板状の二酸化チタン還元顔料は、塗料、印刷インク、プラスチック、化粧品、またはセラミックおよびガラス用の釉薬に、場合によっては市販顔料との混合物として使用される。二酸化チタン小板は、10nmと500nmとの間、好ましくは40nmと150nmとの間の厚さを有する。2つの他の寸法の程度は、2μmと200μmとの間、特に5μmと50μmとの間である。
【0007】
米国特許出願第2004136898号は、定義された欠陥構造を有する化学修飾をした亜酸化チタンをベースとするコーティング粉末であって、少なくとも1種の金属合金元素により修飾され、一般式Tin−2Me2n−1で表される粉末に関するものである。
【0008】
そのTiOコーティングが還元チタン種(チタンの酸化状態:<4〜2)を含むか、それに完全に変換されている、還元チタンでコーティングされた光輝顔料は、青色から黒色までの色相範囲のために「濃色真珠光輝顔料」として長きにわたり知られている。
【0009】
例えば、米国特許第4,948,631号では、これらの青色真珠光輝顔料を調製するための方法が開示されている。
【0010】
さらに、特開1983−164653号、特開1984−126468号、特開1985−184570号、ならびに米国特許第6,139,614号および第4,623,396号では、還元酸化チタンでコーティングされたマイカが開示されている。
【0011】
米国特許第5,624,487号は、非常に青みの強い、明るい色相の顔料が、大きいTiO層の厚さを有する高価な青色反射マイカを還元することによってのみ得られることを教示している。小さいTiO層の厚さを有する比較的高価でない銀色マイカは、緑色の量が高い青色を生成する。米国特許第5,624,487号は、薄層状チタニアでコーティングされたマイカを、揮発性有機化合物およびアンモニアにより約800〜900℃の温度で処理することで、この問題を克服することを教示している。
【0012】
米国特許第7,014,700号では、還元雰囲気下、約675〜850℃の高温で還元される、自己支持型の板状TiOが開示されている。
【0013】
Wang Y. et al., J. Crystal Growth 282, (2005) 402-406では、青色亜酸化チタンナノ粒子(平均粒径70nm未満)を金属チタンから、Ar、H、およびHOの存在下でアークプラズマ技術により調製することが開示されている。Wang Y.の粒子はチタンのコアを含む。本発明の粒子はチタンのコアを含まないことが好ましい。
【0014】
Hauf C. et al., J. of Materials Science 34, (1999) 1287-1292は、TiO粉末をケイ素で還元することで亜酸化チタン粉末を調製することを論じている。さらに、TiOでコーティングされたマイカ顔料をケイ素で還元することが記載されている。Hauf C.の粒子は酸化ケイ素を含む。
【0015】
国際公開公報第2005118480号は、所定の亜酸化物を連続的に製造する方法であって、二酸化チタンなどの酸化物出発材料を反応室内に連続的に供給する工程、およびこのように供給された酸化物を実質的に水分を含まないガス(水素、炭素、一酸化炭素、メタン、プロパン、または他の炭化水素)と接触させる工程、および所定の亜酸化物(亜酸化チタン)を回収する工程を含む方法に関するものである。
【0016】
しかしながら、本発明で最も好ましい還元TiO粒子はプラズマトーチにより製造される。プラズマトーチは誘導プラズマトーチであることが好ましい。本発明で使用される好ましい誘導プラズマトーチは、カナダケベック州SherbrookeのTekna Plasma Systems, Inc.から入手可能である。Boulosらの米国特許第5,200,595号は、プラズマ誘導トーチの構成および操作に関するその教示について、参照により本明細書に組み入れられる。
【0017】
国際公開公報第06/131472号(米国特許出願第11/446,849号)は、コーティングされた小板状の基材をプラズマ流中で処理する方法を論じており、参照により全体として組み入れられる。
【0018】
本発明者らは、この顔料の組み合わせが特定の利点を与えることを発見した。青色、青黒色の色相の亜酸化チタン粒子、酸窒化チタン粒子、または窒化チタン粒子と光輝顔料とを、混合または堆積により組み合わせることで、非常に再現性の高い色効果が得られる。例えば、TiOでコーティングされたマイカを還元して亜酸化物を形成して得られる呈色は、コーティング厚さ、TiOの純度、およびコーティングの均一性に非常に大きく依存する。さらに、TiOマイカを通常は高温(約860℃以上)で還元雰囲気下に置く場合、基材(マイカ、ガラスなど)はより脆弱になり、したがってフレークの完全性は危険にさらされ、塗料、化粧品、プラスチック、およびコーティングに加える場合、光沢効果は失われる。
【0019】
本顔料の組み合わせは、TiOまたは亜酸化チタンの前駆体粒子自体を還元した後、光輝顔料またはフレークと組み合わせることで、これらの欠点を克服する。こうして、亜酸化(または亜酸窒化)チタン前駆体のみを高温に供する。還元粒子の構成および純度が変動し得ることにより、還元TiOまたは直接形成される亜酸化物種の得られる色において大きな柔軟性が可能になる。次に、亜酸化物粒子を成分Bの粒子上に堆積するか、コーティングするか、または単に成分Bと混合することができる。成分Bの小板状の粒子形状の保持を可能にする穏和な条件で、コーティングまたは堆積を多くの異なる小板状の粒子に対して適用することができる。したがって、色効果が強化され、新しい色効果が実現可能になる。
【0020】
したがって、本発明は、2つの異なる粒子状成分AおよびBを含む顔料混合物であって、成分Aが亜酸化チタン、酸窒化チタン、および/または窒化チタンを含む還元酸化チタン粒子であり、成分B粒子が有機顔料または無機顔料である顔料混合物に関するものである。
【0021】
さらに、本発明は、2つの異なる粒子状成分AおよびBを含む顔料混合物を含む組成物であって、成分Aが亜酸化チタン、酸窒化チタン、および/または窒化チタンを含む還元酸化チタン粒子であり、成分B粒子が有機顔料または無機顔料である組成物を包含する。
【0022】
成分A粒子は、少なくとも亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、もしくは窒化チタン種、またはそれらの種の混合物を含む球状粒子であることが好ましい。
【0023】
成分Bの例は、マイカ、ガラス、SiO、BiOCl、黒鉛、またはそれらの混合物である。真珠光沢顔料または金属効果顔料などの効果顔料が成分Bとして特に好ましい。
【0024】
本発明はまた、本発明の顔料混合物を含む、コーティング、例えば塗料およびワニス、印刷インク、プラスチック、例えばフィルムおよび成形体、マスターバッチ、農業用フィルム、パーソナルケア製品、ならびに化粧品を提供する。
【0025】
本発明はまた、
TiO粒子を還元して成分A粒子を形成する工程、および
成分Aとは異なる小板状の成分B上に該成分A粒子を塗布またはコーティングする工程
を含む、(多層)構造を形成する方法を包含する。
【0026】
前記方法では、成分Aが球状であり、成分Bが小板状であり、成分A:成分Bの直径比が少なくとも1:2であることが好ましい。
【0027】
成分A粒子は、還元方法に応じて、亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、窒化チタン種、またはそれらの種の混合物を含む。
【0028】
好ましい一態様では、成分A粒子組成物は未還元TiOも含み得る。
【0029】
本発明における亜酸化チタンは、TiOが還元チタン種に完全還元または部分還元されている(チタンの酸化状態:<4〜2)ことを意味する。配列はTi2n−1(1≦n≦9)である。例えば、Ti、Ti、Ti、Ti、Ti17、およびTiOはTiO亜酸化物である。
【0030】
亜酸化チタンは、ある程度のTiOが粒子中で未還元のままである場合であっても、通常は青色の呈色により特徴づけられると考えられる。すなわち、本発明の顔料混合物は青色の色相シフトを有し、色相差(Δb)はCIELAB量として表され、負の値である。TiO粒子を成分Bに加えることでbが減少する。空気中の圧縮不透明粉末は、標準光源D65を用いて光沢角に対する20°の角度差で測定されるCIELAB量b≦−1、特にb≦−5で表される青色の色相を特徴とする。したがって、成分Bの用途および特性によっては、さらに負のb値が好ましいことがある。例えば、≦−15、≦−20、およびそれ未満のb値が可能である。青色の暗度は係数L(明度)で測定する。したがって、極めて負のbを有する非常に明るい青色を有することが可能である。
【0031】
還元条件に応じてTiOを完全還元または部分還元してTiNを形成することができる。成分A粒子中の大量のTiNは、粒子に青銅色または金色を与えると考えられる。
【0032】
TiO粒子を還元する場合、製造される粒子(成分A)は各種の亜酸化チタン、酸窒化チタン、窒化チタン、および未還元TiOの任意の組み合わせであり得ることを理解することが重要である。成分Aが、成分Bにより定義される粒子を除くことも理解される。
【0033】
成分A粒子は、様々な濃度の亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、窒化チタン種、および未還元TiO種を含み得る。この様々な種は、これらの還元種のランダム配列、または粒子の表面からコアまでの特定の配列を示す粒子を形成し得る。例えば、最も還元された種を表面により近い位置で分配可能であり、最大濃度の未還元TiOがコアに存在し得る。
【0034】
成分A粒子は、実質的に任意の形状、例えば球状、棒状、フレーク状、または小板状であり得る。形状は球状または棒状であることが好ましい。球状の成分A粒子は、最も好ましく、新規のものである。
【0035】
したがって、本発明はまた、少なくとも亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、もしくは窒化チタン種、またはそれらの種の混合物を含む球状粒子に関するものである。
【0036】
亜酸化チタン種は、チタンの酸化状態:<4〜2の完全還元または部分還元TiOとして定義される。
【0037】
亜酸化チタン粒子の粒径は、約30nm〜約30μm、好ましくは約30nm〜約10000nm、または最も好ましくは30nm〜約5000nm、特に約30nm〜約500nmの範囲である。
【0038】
粒子は、未還元TiOをさらに含むことが好ましい。
【0039】
少なくとも亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、もしくは窒化チタン種、またはそれらの種の混合物を含む粒子を製造するための方法は、TiO粒子をプラズマトーチで処理する工程を含む。
【0040】
本方法により得ることができる粒子、特に球状、棒状、フレーク状、または小板状の粒子は、新規のものであり、本発明のさらなる目的を形成する。
【0041】
亜酸化チタン、酸窒化チタン、または窒化チタンを含む成分A粒子は自己支持型である。自己支持型とは、亜酸化チタン粒子、酸窒化チタン粒子、および/または窒化チタン粒子が、二酸化チタンでコーティングされた基材粒子、例えば二酸化チタンでコーティングされたマイカに由来していないが、二酸化チタン粒子から製造されることが好ましいことを意味する。
【0042】
例えば、米国特許第5,611,851号では、実質的に基材を含まない板状のTiOが開示されている。二酸化チタンでコーティングされたマイカを鉱酸およびリン酸で処理した後、アルカリを用いて抽出溶解を行う。板状の実質的に基材を含まないTiOが製造される。米国特許第5,611,851号の板状TiOが基材を不完全に除去することで、少なくともある程度のマイカを有する製品が得られる。
【0043】
成分Aの粒径は、約30nm、特に60nm〜約30μmの範囲であり得る。例えば、約30nm〜約10000nm、さらには30nm、特に100nm〜約5000nm、または10nm〜100nmが想定される。例えば、約30nm〜約500nmが可能である。
【0044】
好ましい出発材料は、DuPont、Kronos、Sachleben Chemie、Millenium Chemicals、およびHuntsman Tioxideから例えば市販されている、球相当径が<10μm、特に<5μm、とりわけ<1μmのアナターゼ型(anastase)またはルチル型の未処理TiO粒子である。そのような材料の例は、Kronos(登録商標)1001(アナターゼ型TiO)、Kronos(登録商標)2900(ルチル型TiO)である。
【0045】
成分Aを生成するための特に好ましい技術は、プラズマ室中でのTiOの還元である。
【0046】
プラズマトーチは誘導プラズマトーチであることが好ましいが、アークプラズマであってもよい。本発明の方法で使用される好ましい誘導プラズマトーチは、カナダケベック州SherbrookeのTekna Plasma Systems, Inc.から入手可能である。
【0047】
成分A粒子の処理に使用される誘導プラズマトーチは、誘導プラズマトーチへの運搬用のガスの上昇流または下降流に粒子を同伴させることで作動する粉末供給装置を備えている。さらに、粒子をスラリー(例えばC1〜4アルコール、ケトン、およびジ−C1〜2アルキルエーテルなどの水性有機溶媒)としてプラズマ反応器に噴射することも可能である。このスラリーは噴射プローブの先端で噴霧する。
【0048】
本発明の好ましい一態様では、運搬ガスは不活性であり、すなわち粒子の外表面と反応しない。典型的には、流動化ガス媒体は、粒子と適合性を有するように、すなわち粒子の性質に実質的に悪影響を与えないように選択される。そのような運搬ガスの例は、アルゴン、窒素、ヘリウム、またはアルゴン/水素およびアルゴン/酸素などの混合物である。一般に、粒子の実質的に有害な酸化反応が生じない、窒素、アルゴン、ヘリウムなどのガスを使用できる。
【0049】
例えば、粒子の外表面の修飾に使用されるガスは、還元ガス、例えばアンモニア、水素、メタン、一酸化炭素、他の炭化水素、例えばメタン、プロパン、およびブタン、ならびにそれらの混合物である。本発明の好ましい一態様では、運搬ガスはアルゴンであり、粒子の外表面の修飾に使用されるガスは水素である。
【0050】
還元TiO粒子は、還元チタン種(チタンの酸化状態:<4〜2)、酸窒化チタン、および窒化チタンに完全還元または部分還元することができる。
【0051】
例えば、二酸化チタン粒子を、上記還元ガスのいずれかにより、プラズマ室中、非酸化雰囲気下で処理することで、二酸化チタン種を亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、窒化チタン種に部分変換または完全変換することができる。
【0052】
上記方法で得られる、少なくとも亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、もしくは窒化チタン種、またはそれらの種の混合物を含む球状粒子は、新規のものであり、本発明のさらなる主題を形成する。
【0053】
還元ガスなしで亜酸化物を得ることが可能なこともある。例えば、空気中10%アルゴン下でTiOをプラズマ中に噴射することで、高温での酸化物副格子の不安定性により亜酸化物を得ることもできる。酸素の分圧が低い場合、高温で酸化物空孔が作り出される。
【0054】
本発明の意味の範囲内では、球状粒子は、10未満、特に2未満、とりわけ1のアスペクト比を有する粒子として定義される。
【0055】
プラズマ反応器中の運搬ガスは、例えば約80〜90%のアルゴンと残りの水素との混合物である。アルゴンと水素との前記混合物を運搬ガスとして使用することで、例えば二酸化チタンを少なくとも部分的に亜酸化チタンに変換することが可能になる。したがって、好ましい一態様では、本発明は、亜酸化チタン、および場合によってTiOからなる粒子であって、TiOの含有量が粒子のコアにおいて最大であり、粒子の表面に向かうに従って減少する粒子に関するものである。
【0056】
反応性運搬ガスの別の例はアンモニアである。アンモニアを用いることで窒化/酸窒化チタン粒子を製造できる。
【0057】
粒子の表面上で特定の効果を実現するために、ガスをプラズマ室内に導入することができる、成分Aの形成におけるいくつかのポイントが存在する。
【0058】
例えば、ガスを担体、分散体、またはクエンチガス流に導入することができる。
【0059】
このプロセスの間、ガスに同伴中に成分A粒子の外表面が溶融するため、得られた粒子は平滑な外表面を有し得る。溶融後、固体表面との接触または互いの接触の前に冷却、および少なくとも部分的な凝固を可能にするために十分な距離を粒子は通過する。
【0060】
この平滑な表面は、化粧品調合物において好ましい場合がある。球状の表面が好ましい場合もある。特に、粒子表面の平滑化により、粒子の表面上の細孔を抑制することができ、成分A粒子の凝集の回避を促進することができる。
【0061】
成分A粒子をプラズマ室内で処理する場合、処理された粒子の表面にあるヒドロキシル基などの実際の化学官能基を改変することで、光および他の環境因子に対する安定性を向上させることもできる。
【0062】
TiOを誘導プラズマトーチで加工することで亜酸化チタン、酸窒化チタン、窒化チタン、未還元TiO、またはそれらの混合物を形成する場合、得られる組成物は非晶質または結晶質であり得る。例えば、未還元TiOの混合物はルチル型またはアナターゼ型であり得るものであり、異なる結晶化度のTiなどの亜酸化チタンの還元種を含む。還元種がある種のルチル型の性質を維持することも可能である。Tiのような還元種は、混合物の光安定性を向上させることができる。出発TiOはアナターゼ型またはルチル型であり得るものであり、誘導プラズマによる還元は、アナターゼをルチルに転換し、かつ/またはルチルをアナターゼに転換することができる。
【0063】
亜酸化チタン種は、高い光安定性を必要とする用途、または酸化スズ成分を必要としないことがある化粧品などの用途で特に有用であり得る。
【0064】
成分B粒子は有機顔料または無機顔料である。
【0065】
本発明の好ましい一態様では、顔料は効果顔料、すなわち適用媒体にさらなる色特性、例えば角度依存性の色変化(フロップ)、光沢、または質感をさらに付与する顔料である。効果顔料の例は、真珠光沢(真珠)顔料、金属効果顔料、干渉顔料、および光輝顔料である。
【0066】
成分B粒子は、干渉色をもたらす実質的に任意の(多層)構造、例えば特殊効果顔料、光輝顔料、または真珠顔料である。粒子Bは、非多層構造、例えば有機顔料、無機顔料、マイカ、金属もしくは金属酸化物、ガラス、SiO、BiOCl、黒鉛、またはそれらの混合物も含み得る。
【0067】
成分Bが成分Aと異なることが理解される。
【0068】
干渉色をもたらす多層構造は、特殊効果顔料、光輝顔料、または真珠顔料としばしば呼ばれ、当技術分野で周知であり、Ciba Chemicals Inc.から入手可能なXymara(登録商標)などの商品名で市販されている。
【0069】
原則として、成分Bは、すべての小板状の効果顔料、例えば、小板状の酸化鉄、オキシ塩化ビスマス、あるいは有色もしくは無色の金属酸化物でコーティングされた小板状の材料、例えば天然マイカもしくは合成マイカ、他の層状ケイ酸塩、例えばタルク、カオリン、もしくはセリサイト、またはガラス小板を含み得る。例えば、参照により全体として本明細書に組み入れられる米国特許第3,087,828号および第3,087,829号に開示されている、金属酸化物でコーティングされたマイカフレークが、基材として特に好ましい。金属酸化物は、無色高屈折率金属酸化物、例えば特に二酸化チタンおよび/もしくは二酸化ジルコニウムと、有色金属酸化物、例えば酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化コバルト、特に酸化鉄、例えばFeもしくはFeとの両方、またはそのような金属酸化物の混合物である。そのような金属酸化物/マイカ顔料は、Afflair(登録商標)およびIriodin(登録商標)の商品名で市販されている。欧州特許出願第373575号によれば、これらの基材を、場合によって水和しているシリカ層、または別の不溶性ケイ酸塩、例えばケイ酸アルミニウムの層でコーティングする。
【0070】
これらの(多層)構造は、天然雲母状酸化鉄(例えば国際公開公報第99/48634号における)、合成およびドープ雲母状酸化鉄(例えば欧州特許出願第068311号における)、マイカ(白雲母、金雲母、フッ素金雲母、合成フッ素金雲母、タルク、カオリン)、塩基性炭酸鉛、フレーク状硫酸バリウム、SiO、Al、TiO、ガラス、ZnO、ZrO、SnO、BiOCl、酸化クロム、BN、MgOフレーク、Si、黒鉛、真珠光沢顔料(流動床条件で反応して窒化物、酸窒化物になるもの、または還元により反応して亜酸化物になるものなどを含む)(例えば欧州特許出願第0948571号、米国特許第6,773,499号、第6,508,876号、第5,702,519号、第5,858,078号、国際公開公報第98/53012号、国際公開公報第97/43348号、米国特許第6,165,260号、ドイツ特許出願第1519116号、国際公開公報第97/46624号、欧州特許出願第0509352号)、真珠光沢(多層)顔料(例えば欧州特許出願第0948572号、欧州特許出願第0882099号、米国特許第5,958,125号、第6,139,613号)、コーティングまたは非コーティングSiO球(例えば欧州特許出願第0803550号、欧州特許出願第1063265号、特開平11−322324号)、欧州特許出願第0803550号、特開平11−322324号から知られる)のコアからしばしば形成される。特に好ましいコアは、マイカ、SiOフレーク、Alフレーク、TiOフレーク、Feフレーク、BiOCl、およびガラスフレークである。
【0071】
本発明におけるガラスフレークコアは、A−ガラス、E−ガラス(高抵抗率によりE−ガラスは電気用積層板に好適である)、C−ガラス、およびECR−ガラス(腐食グレードガラス)材料などの公知グレードのうちいずれかを含む。
【0072】
例えば、成分B粒子は:
【0073】
【表1】

【0074】
[表中、TRASUBは、天然マイカもしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al、SiO、SiO、SiO/SiO/SiO(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40−2.0/SiO0.70−0.99/SiO1.40−2.0、またはSi/SiO(式中、0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される、低屈折率を有する半透明基材または透明基材であり、
STLは、Cu、Ag、Cr、もしくはSnの半透明金属層、または半透明の亜酸化ケイ素層、亜酸化チタン層、もしくは炭素層からなる群から選択される半透明層である]
などの小板状(多層)構造であり得る。
【0075】
上記(多層)顔料は、さらなる層として吸収顔料も含み得る。例えば、干渉顔料上のプルシアンブルーまたはレッドカーマインによるさらなるコーティングにより、印象的な色効果が可能になる。
【0076】
TiOでコーティングされた小板状の透明基材をベースとする顔料が好ましく、TiO層の厚さが銀のような色をもたらすそれらが最も好ましい。
【0077】
成分Bについて想定される他の層状構造は:
(a)天然マイカもしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al、SiO、SiO、SiO/SiO/SiO(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40−2.0/SiO0.70−0.99/SiO1.40−2.0、またはSi/SiO(式中、0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される、低屈折率を有する透明基材、および
(b)ZrO、Fe、またはTiOからなる群から選択される、基材上の高屈折率の金属酸化物の層;あるいは
(a)天然マイカもしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al、SiO、特にSiO、SiO/SiO/SiO(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40−2.0/SiO0.70−0.99/SiO1.40−2.0、またはSi/SiO(式中、0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される、低屈折率を有する透明基材、および
(b)反射層もしくは半透明層、または半透明金属層;あるいは
(a)小板状の二酸化チタン基材、
(b)Fe、Fe、FeOOH、Cr、CuO、Ce、Al、SiO、BiVO、NiTiO、CoTiO、およびアンチモンドープ、フッ素ドープ、またはインジウムドープ酸化スズの層;あるいは
(a)小板状の酸化鉄基材、
b)屈折率n≦1.8を有する無色コーティング、および
c)屈折率n≧2.0を有する無色コーティング。
【0078】
成分Bの代替(多層)構造は、層(a)、(b)、場合によって(c)を含むフレークを含み得る:
(a)チタン、銀、アルミニウム、銅、クロム、鉄、ゲルマニウム、モリブデン、タンタル、またはニッケルからなる群から選択される金属小板状基材、および
(b)基材上の低屈折率または高屈折率の金属酸化物の層、
(c)SiO、SiO/SiO、亜酸化チタン、TiO/亜酸化チタンからなる群から選択され、0.70≦z≦2.0である半透明金属酸化物を含む任意的な層。
【0079】
さらに、下記の(a)、(b)、および(c)の層状構造を含むフレークが好ましい:
(a)天然マイカもしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al、SiO、SiO、SiO/SiO/SiO(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40−2.0/SiO0.70−0.99/SiO1.40−2.0、またはSi/SiO(式中、0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される、低屈折率を有する透明基材、および
(b)二酸化チタン層、
(c)水和酸化アルミニウムの層、水和酸化ジルコニウムの層、次亜リン酸塩の存在下での加水分解により得られる水和酸化ジルコニウム、および水和金属酸化物を含むか、もしくは水和酸化セリウムと水和酸化アルミニウムとの組み合わせを含む最上層、またはポリシロキサンおよび希土類金属化合物を含む層(トップコート)。
【0080】
さらに、
(a)コア、および
(b)フレークの表面上の、窒素原子および炭素原子を含むポリマーコーティング
を含む小板状粒子が想定される。
【0081】
さらに、
(a)基材、および
(b)金属窒化物/酸窒化物、亜酸化チタン、SiO、またはSiO/SiO(式中、0.70≦z≦2.0)の層
を含む小板状粒子が、成分Bとして可能である。
【0082】
(多層)構造は球状、棒状、または小板状の基材であり得る。小板状、フレーク状が好ましい。
【0083】
成分Bは、有機有色顔料または慣行的な無機顔料であってもよい。
【0084】
好適な有色顔料は、アゾ顔料、アゾメチン顔料、メチン顔料、アントラキノン顔料、フタロシアニン顔料、ペリノン顔料、ペリレン顔料、ジケトピロロピロール顔料、チオインジゴ顔料、ジオキサジンイミノイソインドリン顔料、ジオキサジン顔料、イミノイソインドリン顔料、キナクリドン顔料、フラバントロン顔料、インダントロン顔料、アントラピリミジン顔料、およびキノフタロン顔料からなる群から選択される有機顔料、またはそれらの混合物もしくは固溶体;特にジオキサジン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、インダントロン顔料、もしくはイミノイソインドリン顔料、またはそれらの混合物もしくは固溶体を特に含む。
【0085】
特に関心の対象となる有色有機顔料は、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73、C.I.ピグメントオレンジ48、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、またはそれらの混合物もしくは固溶体を含む。
【0086】
好適な有色顔料は、燐光無機顔料および蛍光無機顔料を含む無機顔料;特に金属酸化物、アンチモンイエロー、クロム酸鉛、硫酸クロム酸鉛、モリブデン酸鉛、群青、コバルトブルー、マンガンブルー、酸化クロムグリーン、水和酸化クロムグリーン、コバルトグリーン、ならびに金属硫化物、例えば硫化セリウムまたは硫化カドミウム、スルホセレン化カドミウム、亜鉛フェライト、バナジン酸ビスマス、プルシアンブルー、Fe、カーボンブラック、および混合金属酸化物からなる群から選択されるものも含む。
【0087】
成分B粒子がプレート状であるか、あるいはフレークまたは平行構造として表されることが好ましい。一般に、フレークは1μm〜5mmの長さ、1μm〜5mmの幅、および20nm〜2μmの厚さ、ならびに少なくとも2:1である長さ対厚さ比を有し、粒子は2つの実質的に平行な面を有し、その間の距離はコアの最短軸である。
【0088】
本発明の成分Bフレークは均一形状を有していない。それにもかかわらず、簡潔さのために、フレークを「直径」を有するものと呼ぶことにする。フレークは、20〜2000nm、特に50〜1000nmの厚さを有する。フレークの厚さが約1〜60μmの好ましい範囲内、約5〜40μmのより好ましい範囲内にあることが本発明では好ましい。
【0089】
好ましい成分B粒子は、任意の高アスペクト比材料、例えば小板(フレーク)、棒状材料、および繊維である。アスペクト比は少なくとも10〜1である。「アスペクト比」という用語は、粒子の最大寸法対最小寸法の比を意味する。
【0090】
したがって、本発明のフレークのアスペクト比は、約2.5〜625の好ましい範囲内にある。
【0091】
2種の成分AおよびBを混合して顔料組成物(物理的混合物)を形成することができる。
【0092】
あるいは、成分Aを成分B上にコーティングまたは堆積することができる。
【0093】
成分AおよびBの離散粒子からなる水性懸濁液を噴霧・乾燥させる工程を含む方法により、顔料混合物(複合顔料)を調製することもできる(米国特許第5562763号参照)。
【0094】
成分Aを、(多層)小板状顔料、例えば真珠光沢マイカ系顔料のスラリー(成分B)に、有機溶媒、例えばエチレングリコールまたはイソプロパノール中で加えることができ、スラリーを次に5分間〜2時間超音波処理し、濾過し、乾燥させる。最終コーティングフレークを焼成し、例えばSiOなどの保護層でさらにコーティングすることができる。米国特許第5,407,746号では、上記と同様の方法を用いる、板状基材上へのTiOコーティングが開示されている。成分Aを酸化アルミニウム層などの金属酸化物層に捕捉し、さらに成分B上に析出させることができる。そのような粒子を調製するための方法は、成分Aの存在下で成分B上に金属酸化物を析出させることを包含する。
【0095】
水および/またはアルコール中の成分Aおよび高分子量有機化合物の懸濁液または溶液を、水および/またはアルコール中の高分子量有機化合物の溶液中の成分Bの懸濁液と混合して、該高分子量有機化合物により該成分Bの表面上に該成分Bを析出させ、そこに結合させることにより、顔料混合物を米国特許第4772331号に記載のように調製することもできる。
【0096】
あるいは、固定化LCSTおよび/またはUCSTポリマーの1層または数層に成分Aを捕捉することで、成分Aで修飾された表面を有する成分Bを、国際公開公報第2005/056696号に記載のように得ることができる。
【0097】
LCST(LCST=下限臨界溶液温度)ポリマーは、ポリアルキレンオキシド誘導体、オレフィン修飾PEO−PPO共重合体、ポリメチルビニルエーテル、ポリ−N−ビニルカプロラクタム、エチル−(ヒドロキシエチル)−セルロース、ポリ−(N−イソプロピルアクリルアミド)、およびポリシロキサン、ならびにそれらの混合物から選択できる。
【0098】
UCST(UCST=上限臨界溶液温度)ポリマーは、ポリスチロール、ポリスチロール共重合体、およびポリエチレンオキシド共重合体、ならびにそれらの混合物から選択できる。
【0099】
基材をUCST特性を有するポリマーの溶液と接触させ、層を基材の表面上に、ポリマー溶液の温度を低下させることで堆積させる(国際公開公報第03014229号)。
【0100】
成分Aの亜酸化チタン粒子が球状であり、それをマイカ/TiO板状粒子などの干渉顔料にコーティングする場合、向上した軟度を有する(多層)構造が形成される。この向上した特性は、板状粒子を皮膚用の化粧品用途に使用する場合、特に重要である。したがって、球状亜酸化チタン粒子によるコーティングは、形成される(多層)構造の色特性に影響を与えるだけでなく、皮膚上での(多層)構造の感覚にも影響を与える。
【0101】
軟化効果を得るには、成分Aの直径を成分Bの直径より小さくする。例えば、A:Bの直径比は約1:1000〜約1:2で変動すると考えられ、あるいはA:Bの直径比は少なくとも1:2でなければならない。好ましくは、A:Bの直径比は約1:100〜約1:5で変動し得る。
【0102】
あるいは、成分Aをポリマー有機バインダーに分散させて液体を形成することもできる。液体を成分B上にコーティングまたは堆積するために使用して混合顔料を形成することができる。次に、ポリマー有機バインダーを焼き尽くすために十分な高さの温度で顔料を焼成することができる。ここで、混合顔料は、成分Aのさらなる層に封入されている当初のコア(多層)構造を含む。
【0103】
成分A対成分Bの重量比は任意の比であり得る。例えば、この比は約1:10〜約10:1、あるいは約5:1〜約1:5であり得る。
【0104】
A成分の重量%は成分Bの約10〜約50重量%で変動し得る。例えば成分Bが100グラムである場合、A成分は約20グラム、または成分Bの乾燥重量の20重量%であり得る。
【0105】
この重量比は、成分Bの直径に対する成分Aの直径に依存し得る。したがって、成分Aの直径が成分Bの直径に対して小さい場合、成分Aのより小さい重量%が有効であり得る。例えば、約100重量%のBに対して30重量%未満の成分Aが可能である。
【0106】
B成分のフレークの「直径」は、例えば成分Aの球径の大きさの少なくとも2倍である。
【0107】
本発明の顔料混合物を、コーティング、セラミック、ガラス、プラスチック、フィルム、農業用フィルム、ボタンペースト、マスターバッチ、種子コーティング、印刷インク、化粧品、およびパーソナルケア製品に組み入れることができる。したがって、本発明は、本発明の粒子または本発明の顔料混合物を含む、コーティング、ワニス、プラスチック、塗料、印刷インク、マスターバッチ、セラミックまたはガラス、化粧品またはパーソナルケア製品に関するものである。
【0108】
顔料混合物の、それを顔料着色に使用すべき系中での濃度は、系の全固形分に対して、一般に0.01重量%と50重量%との間、好ましくは0.1重量%と5重量%との間である。一般に、この濃度は具体的な用途に依存する。
【0109】
本発明の顔料混合物を0.1〜50重量%、特に0.5〜7重量%の量で含むプラスチックは、青灰色または青黒色の光沢金属効果に関してしばしば注目に値する。
【0110】
コーティング部門、特に自動車仕上げでは、顔料混合物を0.5〜10重量%の量で使用する。成分Aを成分Bと混合する割合は所望の効果に依存する。
【0111】
本発明はまた、成分AおよびBならびにバインダー、さらに所望であれば添加剤を含む顔料調製物であって、実質的に溶媒を含まない易流動性の顆粒の形態である調製物を提供する。そのような顆粒は最大95重量%の顔料混合物を含む。顔料調製物において、本発明の顔料混合物を、バインダー、および水または有機溶媒を用いて、添加剤の有無にかかわらずペースト化する。次に、ペーストを乾燥させ、圧縮した粒子状の形態、例えば顆粒、ペレット、ブリケット、マスターバッチ、またはタブレットにする。
【0112】
例えば自動車産業において慣行的に使用される繊維、注型品および成形品、フィルム、またはコーティング組成物、例えば溶媒系または水系コーティングにさらに加工可能なプラスチックまたは高分子量材料の着色に、この混合物は非常に好適である。
【0113】
したがって、高分子量有機材料は、工業用塗料、自動車用塗料、成形品、またはフィルムとなり得る。
【0114】
好適な高分子量有機材料は、単独または混合物としての、熱可塑性材料、熱硬化性プラスチックもしくはエラストマー、天然樹脂、またはカゼイン、例えばセルロースエーテル;セルロースエステル、例えばエチルセルロース;線状または架橋ポリウレタン;線状、架橋、または不飽和ポリエステル;ポリカーボネート;ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、またはポリ−4−メチルペント−1−エン;ポリスチレン;ポリスルホン;ポリアミド;ポリシクロアミド;ポリイミド;ポリエーテル;ポリエーテルケトン、例えばポリフェニレンオキシド;ならびにポリ−p−キシレン;ポリハロゲン化ビニル、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、またはポリテトラフルオロエチレン;アクリルポリマー、例えばポリアクリレート、ポリメタクリレート、またはポリアクリロニトリル;ゴム;シリコーンポリマー;フェノール/ホルムアルデヒド樹脂;メラミン/ホルムアルデヒド樹脂;尿素/ホルムアルデヒド樹脂;エポキシ樹脂;スチレンブタジエンゴム;アクリロニトリル−ブタジエンゴムまたはクロロプレンゴムを含む。
【0115】
本発明における高分子量とは、約10〜約10g/モルの平均分子量を意味する。
【0116】
特に、成分AおよびBの混合物を、スキンケア製品、バスおよびシャワー添加剤、芳香および発香物質を含む調製物、ヘアケア製品、脱臭および制汗用調製物、装飾用調製物、遮光用調合物、および有効成分を含む調製物、ならびに特殊な色効果を実現するためのそれらの使用に組み入れることができる。
【0117】
ボディケア製品は、特に、スキンケア製品、例えばボディオイル、ボディローション、ボディジェル、トリートメントクリーム、皮膚保護軟膏、シェービング調製物、例えばシェービングフォームまたはジェル、スキンパウダー、例えばベビーパウダー、モイスチャライジングジェル、モイスチャライジングスプレー、リバイタライジングボディスプレー、セルライトジェル、およびピーリング調製物である。
【0118】
本発明の好ましい一態様では、パーソナルケア製品は皮膚およびその付属器用のボディケア製品である。
【0119】
好適なバスおよびシャワー添加剤は、シャワージェル、バスソルト、泡立て剤、および石鹸である。
【0120】
芳香および発香物質を含む調製物は、特に香料、香水、化粧水、およびシェービングローション(アフターシェーブ調製物)である。
【0121】
好適なヘアケア製品は、例えば、人間および動物、特に犬用のシャンプー、ヘアコンディショナー、毛髪のスタイリングおよびトリートメント用製品、パーマ剤、ヘアスプレーおよびラッカー、ヘアジェル、毛髪固定剤、ならびに毛髪染色または脱色剤である。
【0122】
好適な装飾用調製物は、特に口紅、マニキュア、アイシャドー、マスカラ、ドライおよびモイストメーキャップ、ルージュ、パウダー、除毛剤、および日焼け止めローションである。
【0123】
有効成分を含む好適な化粧品調合物は、特にホルモン調製物、ビタミン調製物、および野菜エキス調製物である。
【0124】
上記ボディケア製品は、クリーム、軟膏、ペースト、フォーム、ジェル、ローション、パウダー、メーキャップ、スプレー、スティック、またはエアロゾルの形態であり得る。
【0125】
したがって、本発明はまた、成分AおよびBを含むボディケア製品に関するものである。
【0126】
成分AおよびBの混合物は、ボディケアおよび家庭用製品中に、全調合物に対して約0.0001%〜約25%、好ましくは約0.001%〜約15%、最も好ましくは約0.05%〜約10%の濃度で存在する。
【0127】
本顔料混合物は、化粧品およびボディケア製品、特に
−スキンケア調製物、例えばタブレット型もしくは液体の石鹸、無石鹸洗浄剤、または洗浄ペーストの形態のスキンウォッシングおよびスキンクレンジング調製物、
−バス調製物、例えば液体(フォームバス、乳液、シャワー調製物)または固体バス調製物、例えばバスキューブおよびバスソルト;
−スキンケア調製物、例えばスキンエマルジョン、マルチエマルジョン、またはスキンオイル;ボディオイル、ボディローション、ボディジェル;皮膚保護軟膏;
−化粧品パーソナルケア調製物、例えばデイクリームもしくはパウダークリーム、フェイスパウダー(ルースまたはプレスト)、ルージュ、またはクリームメーキャップの形態の顔面メーキャップ、アイケア調製物、例えばアイシャドウ調製物、マスカラ、アイライナー、アイクリーム、またはアイフィックスクリーム;リップケア調製物、例えば口紅、リップグロス、リップコンターペンシル、ネイルケア調製物、例えばマニキュア、マニキュア落とし、ネイルハードナー、または角質落とし;
−フットケア調製物、例えばフットバス、フットパウダー、フットクリーム、もしくはフットバルサム、スペシャルデオドラントおよび制汗剤、またはカルス除去調製物;
−遮光用調製物、例えばサンミルク、サンローション、サンクリーム、もしくはサンオイル、サンブロックもしくはトロピカル、プレタンニング調製物、またはアフターサン調製物;
−スキンタンニング調製物、例えばセルフタンニングクリーム;
−脱色素調製物、例えば皮膚を漂白するための調製物、またはスキンライトニング調製物;
−防虫剤、例えば防虫オイル、ローション、スプレー、またはスティック;
−デオドラント、例えばデオドラントスプレー、ポンプアクションスプレー、デオドラントジェル、スティック、またはロールオン;
−制汗剤、例えば制汗スティック、クリーム、またはロールオン;
−しみのある皮膚をクレンジングおよびケアするための調製物、例えば合成洗浄剤(固体もしくは液体)、ピーリングもしくはスクラブ調製物、またはピーリングマスク;
−化学的形態での除毛調製物(脱毛)、例えば除毛パウダー、液体除毛調製物、クリームもしくはペースト形の除毛調製物、ゲル形の除毛調製物、またはエアロゾルフォーム;
−シェービング調製物、例えばシェービングソープ、発泡シェービングクリーム、非発泡シェービングクリーム、フォームおよびジェル、ドライシェービング用のプレシェービング調製物、アフターシェーブ、またはアフターシェーブローション;
−芳香調製物、例えば芳香および発香物質を含む調製物(香料、オーデコロン、オードトワレ、オードパルファム、パルファムドトワレ、香水)、パフュームオイル、またはパフュームクリーム;
−化粧品ヘアトリートメント調製物、例えばシャンプーおよびコンディショナーの形態での洗髪調製物、ヘアケア調製物、例えばプレトリートメント調製物、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングジェル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、集中ヘアトリートメント、ヘアストラクチャリング調製物、例えばパーマネントウェーブ(ホットウェーブ、マイルドウェーブ、コールドウェーブ)用のヘアウェービング調製物、ヘアストレートニング調製物、液体ヘアセッティング調製物、ヘアフォーム、ヘアスプレー、漂白調製物、例えば過酸化水素溶液、ライトニングシャンプー、漂白クリーム、漂白パウダー、漂白ペーストもしくはオイル、一時的、半永久的、もしくは永久毛髪着色剤、自己酸化染料を含む調製物、または天然毛髪着色剤、例えばヘナもしくはカミツレ;
−装飾用調製物、特に口紅、マニキュア、アイシャドー、マスカラ、ドライおよびモイストメーキャップ、ルージュ、パウダー、除毛剤、および日焼け止めローション、
−有効成分を含む化粧品調合物、特にホルモン調製物、ビタミン調製物、野菜エキス調製物、および抗菌性調製物
の着色に特に好適である。
【0128】
提供形態
顔料混合物を含む最終調合物は、様々な提供形態、例えば:
−液体調製物、例えばW/O、O/W、O/W/O、W/O/W、またはPITエマルジョン、および全種類のマイクロエマルジョンの形態、
−ゲルの形態、
−オイル、クリーム、乳液、またはローションの形態、
−スティックの形態、
−スプレー(推進剤ガスを有するスプレー、もしくはポンプアクションスプレー)、またはエアロゾルの形態、
−フォームの形態、あるいは
−ペーストの形態
で存在し得る。
【0129】
本発明のボディケア製品の例を下記表に列挙する:
【0130】
【表2】

【0131】
本発明の様々な特徴および局面を下記の実施例でさらに説明する。これらの実施例は、どのように本発明の範囲内で操作するかを当業者に示すために提供されるが、本発明の範囲に対する制限としての役割を果たすものではない。下記の実施例、ならびに明細書および特許請求における他の箇所において、特記なき限り、すべての部および百分率は重量により、温度は摂氏温度であり、圧力は大気圧であるか、またはそれに近い。
【発明を実施するための形態】
【0132】
実施例
実施例1
二酸化チタン粉末をアルゴン流中で流動化し、10kg/時間の速度でプラズマ反応器内に供給し、Tekna PL-70 RF誘導プラズマトーチを3MHzの発振周波数および90KWの電力で操作する。シースガスは150slpmのアルゴンと10slpmの水素との混合物であり、セントラルガスは40slpmのアルゴンである。操作圧を大気圧よりやや下に維持する。
【0133】
粉末X線回折結果:
a)アナターゼ型TiOの供給原料(Kronos(登録商標)1001)により20〜30%のTi、10%のルチル、および>50%のアナターゼ型TiOの混合物が得られた。
b)ルチル型TiOの供給原料(Kronos(登録商標)2900)により、アナターゼ型およびルチル型のTiOと>50%のTiとの混合物が得られた。
【0134】
0.38mm圧延PVCシートの色の測定:
−プレミックス:
亜酸化チタン顔料(0.4g(または0.2g)をベース混合物14.0gと30分間混合した後、ポリ塩化ビニル(PVC)(EVIPOL(登録商標)SH 7020、EVC GmbH)26.0gと共にゆっくり撹拌する。ベース混合物は、可塑剤(Palatinol(登録商標)10P(ジ−2−プロピルヘプチルフタレート、BASF)12.9g)、Drapex(登録商標)39(エポキシ化大豆油、Witco Vinyl Additives GmbH)0.6g、およびMark BZ 561(Crompton Vinyl Additives GmbH)0.5gからなる。
−圧延シートの製造:
上記で得たPVCと顔料/ベース混合物との混合物を、2ロールミル(Collinモデル、D-85560 Ebersberg)中、ロール温度160℃(各ロール)で、下記に従って圧延する:
a)熱間圧延6分間(圧延シートは毎分回転、ロール間隙0.35mm)
【0135】
【表3】

【0136】
実施例2
PVCでの顔料混合物の適用
酸化スズおよびTiOの層状顔料組成物でコーティングされたマイカ0.400g、および実施例1a)で形成された亜酸化チタン生成物0.400gを、ポリ塩化ビニル(PVC Evipol(登録商標)SH 7020、EVC GmbH、フランクフルト・アム・マイン)26.6g、ならびに、
ジイソデシルフタレート(Vestinol(登録商標)、Huls Chemie)92.21重量%、
バリウム亜鉛カルボキシレートをベースとする熱安定剤(Irgastab(登録商標)BZ561、Ciba Specialty Chemicals Inc.)3.60重量%、および
エポキシ化大豆油(Rheoplast(登録商標)39、Ciba Specialty Chemicals Inc.)4.19%
からなるマスターバッチ14.6mlと混合する。30分の湿潤時間後、混合物をロールミル上で8分間、ロール温度160℃で加工して薄く強靱な金属アスペクトフィルムにする。
【0137】
実施例3
ネイルラッカー
ルチル型TiOでコーティングされたマイカ顔料を実施例1a)および1b)の生成物と、5:1の重量比で混合し、無着色のネイルラッカーベースに5%で組み入れる。
【0138】
得られる有色ネイルラッカー調合物のドローダウンを、白黒のドローダウンカード上に調製する。
【0139】
実施例4
皮膚上の塗布
ルチル型TiOでコーティングされたマイカ顔料を実施例1b)の生成物と2:1および1:2の重量比でブレンドし、皮膚上に直接塗布し、粉末組成物(例えばアイシャドウ)の大きい色負荷を擬態する。
【0140】
色彩の印象はシルバーメタリックである。
【0141】
実施例5
液体ボディクレンジング製品の適用
ルチル型TiOでコーティングされたマイカ顔料、および実施例1(b)の生成物を、無着色のシャンプー調合物に0.05%で組み入れる。混合顔料は銀灰色を示す。
【0142】
実施例6
非グリース状の口紅の調製
【0143】
【表4】

【0144】
実施例7
耐色移り性の口紅の調製
【0145】
【表5】

【0146】
実施例8
プレストパウダーの調製
【0147】
【表6】

【0148】
実施例9
ファウンデーションクリームの調製
【0149】
【表7】

【0150】
実施例10
マニキュアの調製
【0151】
【表8】

【0152】
実施例11
シャンプーの調製:
【0153】
【表9】

【0154】
実施例12
TiOでコーティングされたマイカ−CIBA XYMARA(商標)Silver Pearl S03(旧CIBA SC)−40g、および実施例1に従って得られた粒子10gを、一緒に水500ml中に分散させる。懸濁液を75℃に加熱する。水200ml中のAlCl 1.96g溶液をドージングポンプにより4ml/分で加える。NaOH溶液(1%)でpHを平衡に保つことで、懸濁液をpH3に維持する。懸濁液をpH3に30分間保持する。次に、懸濁液のpHを1%NaOH溶液でpH7に上昇させる。懸濁液をpH7に30分間保持する。水50ml中に溶解したCIBA EFKA 8512(100%活性物質)0.5g溶液を加える。次に、懸濁液をpH7に60分間保持する。
【0155】
懸濁液を濾過する。顔料を回収し、水洗し、オーブン中120℃で終夜乾燥させる。
【0156】
実施例13
TiOでコーティングされたマイカ−CIBA XYMARA(商標)Silver Pearl S03(旧CIBA SC)−40g、および実施例1に従って得られた粒子10gを、一緒に水500ml中に分散させる。懸濁液を75℃に加熱する。DISPEX N40(旧CIBA SC)6.25グラムを懸濁液に加えた。懸濁液のpHは9.4である。良好な分散後、HCl3.5%溶液を加えてpHを3.0の値まで低下させる。次に、懸濁液をこのpHおよび温度に30分間保持する。
【0157】
懸濁液を濾過する。顔料を回収し、水洗し、オーブン中120℃で終夜乾燥させる。
【0158】
さらなる利点および変形は当業者であれば容易に着想するであろう。したがって、本発明は、そのより広範な局面において、本明細書に示され、記載されている具体的な詳細および例示的な例に限定されない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその等価物により定義される本発明の一般概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変形を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、もしくは窒化チタン種、またはそれらの種の混合物を含む球状粒子。
【請求項2】
未還元TiOをさらに含む、請求項1記載の粒子。
【請求項3】
亜酸化チタン種がチタンの酸化状態:<4〜2の完全還元または部分還元TiOとして定義される、請求項1または2記載の粒子。
【請求項4】
粒径が約30nm〜約30μm、好ましくは約30nm〜約10000nm、または最も好ましくは30nm〜約5000nm、特に約30nm〜約500nmの範囲である、請求項1〜3記載の粒子。
【請求項5】
TiO粒子をプラズマトーチを用いて処理する工程を含む、少なくとも亜酸化チタン種、酸窒化チタン種、もしくは窒化チタン種、またはそれらの種の混合物を含む粒子を製造する方法。
【請求項6】
請求項5に従って得ることができる粒子、特に球状、棒状、フレーク状、または小板状の粒子。
【請求項7】
2種の異なる粒子状成分AおよびBを含む顔料混合物であって、成分Aが請求項1または6記載の粒子であり、
成分B粒子が有機顔料または無機顔料である顔料混合物。
【請求項8】
成分Bが効果顔料、特に真珠光沢顔料、金属効果顔料、干渉顔料、および/または光輝顔料である、請求項7記載の顔料混合物。
【請求項9】
青色の色相シフトを有し、色相差(Δb)がCIELAB量として表され、負の値である、請求項8記載の顔料混合物。
【請求項10】
成分Bが小板状の粒子であり、少なくとも:
【表10】


[表中、TRASUBは、天然マイカもしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al、SiO、SiO、SiO/SiO/SiO(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40−2.0/SiO0.70−0.99/SiO1.40−2.0、またはSi/SiO(式中、0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される、低屈折率を有する半透明基材または透明基材であり、
STLは、Cu、Ag、Cr、もしくはSnの半透明金属層、または半透明の亜酸化ケイ素層、亜酸化チタン層、もしくは炭素層からなる群から選択される半透明層である]
を含む(多層)構造を有する、請求項8記載の顔料混合物。
【請求項11】
請求項1もしくは6記載の粒子、または請求項7〜10記載の顔料混合物を含む、コーティング、ワニス、プラスチック、塗料、印刷インク、マスターバッチ、セラミックもしくはガラス、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項12】
TiO粒子を還元して成分A粒子を形成する工程、および
成分Aとは異なる小板状の成分B上に該成分A粒子を塗布またはコーティングする工程
を含む、顔料混合物を形成する方法。
【請求項13】
成分Aが球状であり、成分Bが小板状であり、成分A:成分Bの直径比が少なくとも1:2である、請求項12記載の方法。

【公表番号】特表2010−515645(P2010−515645A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545125(P2009−545125)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【国際出願番号】PCT/EP2007/064017
【国際公開番号】WO2008/083894
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(508120547)チバ ホールディング インコーポレーテッド (81)
【氏名又は名称原語表記】CIBA HOLDING INC.
【Fターム(参考)】