説明

風受け面を備えた装置

本発明は、装置、または1つもしくは2つ以上の装置を有するアセンブリに関する。装置は、キャリア、好ましくは情報キャリアと、情報キャリア用のホルダと、を有している。情報キャリアは、変化しかつ/または動く画像を表示するディスプレイを有している。ディスプレイは少なくとも一部が風受け面を形成し、風の影響によって少なくとも風受け面が動く。装置は、ディスプレイを制御する制御手段を有している。装置は、風受け面の動きから電力を発生させる手段をさらに備えていることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は装置に関し、特に、風受け面を備えた情報装置に関する。本発明は特に、旗、ロータ、サインボード、バナー、またはベーンに関する。
【背景技術】
【0002】
現在に至るまで、サインボード、旗、またはロータがしばしば情報伝達手段として使用されてきた。
【0003】
通常は垂直な支柱である旗竿から吊り下げられた旗またはバナーは、機関や組織によって広く使用される情報伝達手段である。旗は、以前から公式な目的に使用され、支配者階級や国家のアイデンティティに結びついているため、優雅さ、壮麗さ、および気品さを醸し出している。
【0004】
旗およびバナーと異なり、サインボードは通常、水平に配置されたバナーアームから吊り下げられ、小売用の情報伝達手段として広く使用されている。
【0005】
通常、垂直軸の周りを回転可能に配置され、風によって垂直軸の周りを回るように動かされるロータも情報伝達手段として使用される。ロータの可視(垂直)面には、たとえば広告が備えられている。
【0006】
旗、サインボード、およびロータは、風にさらされて動き、その結果公衆の関心を引く。旗、サインボード、またはロータは、通常両面に情報を備えているため、多くの場合いくつかの側から視認できる。ロータは、回転運動するため、異なる面に異なる情報および/またはメッセージを備えており、この情報および/またはメッセージは、回転運動によって代わるがわる表示される。さらに公知の旗、サインボード、およびロータはメンテナンスの手間が比較的少なく、別々に独立して設置することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
公知のサインボード、旗、バナー、またはロータの欠点は、その情報が静的なものであり、色や構成が変化しないことである。情報および/またはメッセージを変える場合、たとえば、旗を降ろし別の旗を掲げるか、あるいはたとえば、サインボードもしくはロータ上、またはサインボードもしくはロータ内に配置されたプラカードもしくは(広告)ポスターは、別のプラカードもしくは別のポスターと交換される。
【0008】
公知のサインボード、旗、またはロータの他の欠点は、薄暮時または暗くなったときに、外部照明または内部に配置された独立した背景照明を使用しないかぎり、適切に見えなくなることである。したがって、サインボード、旗、またはロータは電源に依存するようになり、その結果、別々に独立して設置できるという利点が大きく失われる。さらに、外部照明を用いているため、注目度が多少失われ、媒体の情報伝達能力がある程度失われる。
【0009】
本発明の目的はこの点を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のために、本発明は、各々が情報キャリアおよび情報キャリア用のホルダを有する1つまたは2つ以上の装置を有するアセンブリであって、情報キャリアは、変化しかつ/または動く画像を表示するディスプレイを有し、ディスプレイは、少なくとも一部に風受け面を形成し、風の影響によって少なくとも風受け面を動かし、装置は、ディスプレイを制御する制御手段を有するアセンブリを提供する。
【0011】
本発明によるアセンブリの各装置はディスプレイを有するため、風受け面に情報を動的に示すことが可能になる。本発明による装置の他の利点は、風受け面とディスプレイが風の影響によって動くことができ、その結果、装置、特に、ディスプレイを備えた風受け面が公衆の関心を引くことである。本発明によるアセンブリは、特に屋外に設置するのに適している。
【0012】
一実施態様では、アセンブリは、表示される画像に付属する音声または背景ノイズを再生する音声再生機器を有し、音声再生機器は、1つまたは2つ以上の装置のうち、少なくとも1つに設置されていることが好ましい。したがって、アセンブリは、視覚的および/または視聴覚的情報を再生する媒体システムを形成する。
【0013】
一実施態様では、1つまたは2つ以上の装置の制御手段は、ネットワークに接続され、そのネットワークを介してデータ、好ましくは画像および/または音声データを受信および/または送信する、送信手段および/または受信手段を有している。
【0014】
一実施態様では、アセンブリは、ネットワークに接続されかつ個々の装置または装置全体とデータを交換する、たとえばコンピュータなどのデータ処理装置を有している。好ましくは、アセンブリは2つまたは3つ以上の装置を有し、これらの装置はネットワークを介して結合され、アセンブリを、変化しかつ/または動く画像の「マルチスクリーン」表示に使用することができる。一方、個々の画像を様々な装置上で繰り返し表示することができる。一方、個々の画像の各部を、互いに隣接して配置された、いくつかの装置に表示することができる。隣接して配置された装置は、たとえばビデオウォールと同様に、全体で完全な画像を形成する。
【0015】
一実施態様では、少なくとも1つの装置は、装置の周囲および/または装置の少なくとも風受け面の動きを認識するセンサを有し、センサは、センサからの信号を制御手段に送信するために、装置の制御手段に接続されている。制御手段は、センサの信号に応じてディスプレイを制御するようにされていることが好ましい。
【0016】
センサは、位置センサ、速度センサ、または加速度センサを有していることが好ましい。その結果、ディスプレイの制御を、ディスプレイの位置および/または装置のディスプレイの動きの速度に合せることができる。
【0017】
一実施態様では、センサは、風によって風受け面または情報キャリアにかかる力、特に引張り力を測定するようにされている。センサは、たとえば引張り力が強すぎる場合、すなわち風が強すぎる場合に、制御手段に警報信号を送信し、これによって装置の損傷を防止する処置をとることができる。
【0018】
他の実施態様では、センサは、装置の近傍にいる人を検出する人検出センサを有している。この実施態様の省エネルギー型の変形例では、制御手段は、装置の近傍に人がいるときにディスプレイを作動させ、装置の近傍に人がいないときにはディスプレイをオフに切換えることができる。
【0019】
アセンブリが、ネットワークに接続されたデータ処理装置を有する実施態様では、制御手段は、センサの信号またはそれから得られた信号の大きさをデータ処理装置に転送するようにされている。したがって、データ処理装置は、たとえばディスプレイの個々のもしくは相互の位置、および/または様々な装置のディスプレイの動きの速度に関するデータを自由に有することができる。そのデータは、たとえば、変化しかつ/または動く画像を「マルチスクリーン」表示し、あるいは全画像の各部をいくつかのディスプレイに動的に分割表示する目的で様々な装置を制御するために、データ処理装置で使用することができる。
【0020】
他の態様では、本発明は、たとえば、上述のようなアセンブリに使用される装置であって、ディスプレイ上に表示されるデータを受信する受信器を有し、受信器は、受信器からのデータを制御手段に送信するために、制御手段に接続されている装置を提供する。好ましくは、受信器はワイヤレス受信器であり、好ましくは無線受信器である。
【0021】
一実施態様では、情報キャリアは、ホルダの少なくとも一部に可動な状態で連結されている。装置は、情報キャリアのホルダに対する動きを検出するモーションセンサを有し、モーションセンサは、モーションセンサからの信号を制御手段に送信するため制御手段に接続され、制御手段は、センサの信号に応じてディスプレイを制御するようにされていることが好ましい。
【0022】
一実施態様では、情報キャリアは、ホルダに回転可能に連結され、情報キャリアは、ウィンドタービン、風車、またはロータを有することが好ましい。ディスプレイは、情報を表示するためウィンドタービン、風車、またはロータの風受け面内に配置され、したがって、ディスプレイは風によって回転することができる。
【0023】
風受け面は、ウィンドタービン、風車、またはロータの風取込み能力を最適化するために、空気を通過させる1つまたは2つ以上の開口部を有していることが好ましい。開口部は視覚情報の表示面を最大にするため、最小限のサイズを有していることが好ましい。開口部の悪影響を軽減させるために、開口部は以下の特徴の1つまたは2つ以上を有している。
−開口部は、回転軸に対して実質的に平行または放射状に配置された1つまたは2つ以上の長穴を有することが好ましい。
−情報キャリアは多孔面を有することが好ましい。
−各風取込み面間の開口部が少なくとも視認方向において重なり合うように覆われ、したがって、風取込み面が最適な眺めを保証する結果が得られるように、風取込み面は、少なくとも部分的に重なり合うように配置されていることが好ましい。
【0024】
一実施態様では、ホルダは、基部に永久的に連結できる第1のホルダ部と、第1の部分に移動可能に連結された第2のホルダ部と、を有し、情報キャリアは、実質的に回転を固定された状態でホルダの第2の部分に連結されている。第2のホルダ部は第1のホルダ部に回転可能に連結されることが好ましい。
【0025】
簡略な実施態様では、第1および第2のホルダ部は実質的に円筒形であり、第1のホルダ部の第1の軸は、第2のホルダ部の第2の軸と実質的に平行であり、かつ/または実質的に一列に配置されている。
【0026】
情報キャリアは、実質的に垂直な回転軸の周りを回転可能に配置されたロータ、好ましくはサボニアス型ロータを有し、ロータは、ロータの回転軸と実質的に垂直な方向において実質的にS字形の断面を有している。風取込み面、すなわち翼は、頂部側および/または底部側を端板で覆われていることが好ましい。端板、少なくとも頂部側に配置された端板は、アドレス指定可能な発光表面部分を備えることが好ましい。簡略な実施態様では、後述のようにロータの回転によって電力を発生させるため、最も下側の端板を直接発電機またはダイナモに接続することができる。最も下側の端板は、発電機の固定子に直接接続されることが好ましい(直接駆動)。
【0027】
他の実施態様では、第1のホルダ部はマストを有し、第2のホルダ部は回転可能なマスト頂部を有している。情報キャリアは、実質的に回転を固定された状態で回転可能なマスト頂部に取付けられていることが好ましい。
【0028】
一実施態様では、ディスプレイは実質的に平らであり、好ましくは平坦である。好ましくは、ディスプレイは屈曲性を有し、好ましくは可とう性を有している。
【0029】
ディスプレイは、好ましくはエレクトロフォレティックまたはエレクトロルミネセンス材料を含む撚り糸状の材料から織られた電子繊維で作られていることが好ましい。
【0030】
情報キャリアは、好ましくは2つの面にディスプレイを備えた旗であることが好ましい。ホルダは、旗用の旗竿および/またはバナーアームを有することが好ましい。
【0031】
一実施態様では、情報キャリアは、好ましくは少なくとも部分的にディスプレイを囲む、可とう性および/または弾性を有する材料で作られている。ディスプレイは、可とう性および/または弾性を有する材料からなる情報キャリアの両面に配置することができる。他の実施態様では、ディスプレイは、可とう性および/または弾性を有する材料からなる2つの層の間に、これらの層に覆われて配置されている。可とう性および/または弾性を有する情報キャリアは、繊維(織布でも不織布でもよい)、好ましくは高分子繊維で作ることができる。情報キャリアは、摩耗や破損がほとんど生じない、可とう性、耐衝撃性、および耐破壊性を備えた材料で作られることが好ましい。
【0032】
一実施態様では、情報キャリアは、少なくとも一部が導電性を有し、好ましくは弾性を備えたポリマーを有している。上記の各部は、たとえば、ディスプレイを制御装置に接続するのに使用することができる。
【0033】
一実施態様では、ディスプレイは、LCD、ナノLCD、エレクトロウェッティングディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネセンスディスプレイ、またはエレクトロフォレティックディスプレイを有している。エレクトロルミネセンスディスプレイは、マトリックスディスプレイを形成するように行列状に配置された一連のLED、好ましくは有機LEDを有することが好ましい。
【0034】
一実施態様では、情報キャリアは、ディスプレイ用の透明ハウジングを有し、ハウジングは、ディスプレイを空気、水、および/または水蒸気から保護する密封保護層を有することが好ましい。
【0035】
保護層は、たとえば、パースペックス(Perspex)で作られたプレートなど、透明な、無機物質または有機物質からなるコーティングまたはカバープレートを有することが好ましい。
【0036】
ディスプレイは、ディスプレイが正常に機能しているか否かに関する情報を含む制御信号を制御手段に送信するセンサをさらに備えていてもよい。ルミネセンスディスプレイの場合、センサは、たとえば、感光面がディスプレイの近くに配置され、ディスプレイの方を向いた光センサでもよい。
【0037】
一実施態様では、装置は、風によって風受け面にかかる力から電力を発生させる手段、好ましくは、少なくとも風受け面の風の影響による動きから電力を発生させる手段を有している。風受け面の動きから電力を発生させる手段は、たとえば電池のようなエネルギー貯蔵手段、ディスプレイ、および/または制御手段に電力を供給するために接続可能であることが好ましい。
【0038】
一実施態様では、風受け面はホルダに回転可能に連結され、電力発生手段は回転発電機またはダイナモを有し、風受け面は好ましくはウィンドタービン、風車、またはロータを形成している。
【0039】
他の実施態様では、ホルダは、基部に永久的に連結できる第1のホルダ部と、第1の部分に回転可能に連結された第2のホルダ部とを有し、風受け面は、実質的に回転を固定された状態でホルダの第2の部分に連結され、電力発生手段は、回転発電機またはダイナモを有している。
【0040】
他の実施態様では、情報キャリアは可とう性の風受け面を備え、電力発生手段は、風受け面が風にたなびくことによって電力を発生させるようにされている。風受け面は、風受け面が風にたなびくことによって電力を発生させるように、風受け面内に位置する圧電箔を少なくとも一部に備えていることが好ましい。
【0041】
他の実施態様では、風受け面は、実質的に風方向に往復運動をおこなうようにホルダにばねを介して取付けられ、装置は、この往復運動から電力を発生させる手段を有している。好ましくは、装置は、たとえばクランクシャフトによって往復運動を回転運動に変換する手段を有し、電力発生手段はダイナモまたは発電機を有している。
【0042】
他の実施態様では、ホルダおよび/または情報キャリアは、風によって風受け面に生じる引張り力を吸収し、引張り力を電力に変換する圧電素子を備えている。
【0043】
一実施態様では、アセンブリは、太陽エネルギーから電力を発生させる手段をさらに有している。
【0044】
他の態様では、本発明は、キャリアと、キャリア用のホルダとを有する装置であって、キャリアは風受け面を有し、風の影響によって少なくとも風受け面を動かし、風受け面は、風受け面内に位置し第1および第2の状態に切換えることのできるアドレス指定可能な表面部分を有し、第1の状態の表面部分は第2の状態の表面部分と視覚的に異なり、装置は、表面部分をアドレス指定する制御手段と、風の影響によって少なくとも風受け面の動きから電力を発生させる手段と、を有する装置を提供する。
【0045】
本発明による装置は、視覚的に異なる2つの状態の間で切換えることのできるアドレス指定可能な可動表面部分を有するため、風受け面内に情報を動的に表示することが可能になる。
【0046】
一実施態様では、装置は、風受け面の動きから電力を発生させる手段をさらに有している。
【0047】
アドレス指定および/または切換えには電力が必要である。本実施態様による装置は、風受け面の動きから電力を発生させる手段を有している。したがって、本発明による装置を別々にかつ独立して配置することが可能になる。さらに、発生した電力を、薄暮時または暗くなったときに、風受け面の照明に利用することができる。
【0048】
一実施態様では、アドレス指定可能な表面部分は、エレクトロフォレティック素子を有している。エレクトロフォレティック素子は、素子を電界にさらすことによって視覚的に異なった状態にされる素子である。エレクトロフォレティック素子を使用することの利点は、エネルギーを非常に節約できることである。特に、電力発生手段と組み合わせた場合、省エネルギー型のアドレス指定可能な表面部分は有利である。一方、電力発生手段は、大量の電力を発生させる必要がない。一方、発生した余剰の電力は、薄暮時または暗くなったときに風受け面を照明するために使用しかつ/または貯蔵することができる。
【0049】
一実施態様では、アドレス指定可能な表面部分はエレクトロルミネセンス素子を有している。エレクトロルミネセンス素子を使用する利点は、この素子は発光性を有しているため、薄暮時または暗くなったときに素子を適切に視認することができるという点である。外部照明や内部に配置されるバックライトを設けることは、通常はもはや不要である。さらに、本発明によれば、風受け面上のエレクトロルミネセンス素子は、周囲に対する光源として機能することができる。
【0050】
好ましくは、エレクトロルミネセンス素子は1つまたは2つ以上のLEDを有している。LEDは1つまたは2つ以上の有機LEDであることが好ましい。LED、特に、たとえばポリマーLEDなどの有機LEDを使用すると、エレクトロルミネセンス素子が、本発明による装置に有利となるであろういくつかの特性を組み合わせることができ、有利である。特に有利な特性には、エネルギー使用量が少ないこと、発光度および/または輝度が高いこと、重量が軽いこと、オプションとして可とう性と屈曲性を備えた材料上に作る場合でも薄層として作製できること、などが含まれる。
【0051】
一実施態様では、アドレス指定可能な表面部分は、文字またはロゴの形状に形成されている。この文字またはロゴは、視覚的に異なる2つの状態の間で切換えることができ、その結果、この文字またはロゴで形成された情報を動的に表示することができる。文字またはロゴは、たとえば、可視状態と実質的に見えない状態との間で周期的に切換えることができる。
【0052】
一実施態様では、風受け面は、互いに隣接して配置されるかまたは互いに重ね合わせられた一連の表面部分であって、変化しかつ/または動く画像を表示するようにアドレス指定可能な、一連の表面部分を有している。一連のアドレス指定可能な表面部分は個々にアドレス指定可能であることが好ましい。その結果、情報を装置に動的に表示するための選択肢がさらに増加する。たとえば、いくつかの異なる文字またはロゴを可視状態と実質的に見えない状態との間で切換え、異なる情報を示す文字またはロゴを周期的に表示することができる。
【0053】
一実施態様では、アドレス指定可能な表面部分は、ディスプレイの画素を形成している。一連のアドレス指定可能な表面部分は、(アクティブまたはパッシブ)マトリックスディスプレイを形成するように行列状に配置されていることが好ましい。したがって、この実施態様は、変化する画像を表示するディスプレイ用のホルダを提供し、ディスプレイは同時に、可動状態で吊り下げられ、風によって動かされることができる。変化する画像は、たとえばグラフィック画像、写真画像、または映画もしくはビデオの画像を含む。さらに、ディスプレイがカラー画像を表示するようにされていると有利である。本発明による装置が、表示される画像に付属する音声または背景ノイズを再生する音声再生機器を有していればさらに有利である。
【0054】
一実施態様では、装置は、制御手段を制御する情報を無線受信する受信器を有している。受信器は、受信された情報に従って風受け面のアドレス指定可能な表面部分を制御する制御手段に接続されている。受信器に情報を送信する場合、たとえばWIFI、WIMAX、UMTS機器のような公知の機器を使用することができる。
【0055】
一実施態様では、電力発生手段は、たとえば風にたなびく旗またはサインボードの風受け面から電力を発生させるようにされている。風の影響によって、たとえば旗やサインボードを往復運動させることができる。一実施態様では、装置は、たとえば、電力を発生させるダイナモまたは発電機を駆動するクランクシャフトによって、この往復運動を回転運動に変換する手段を有している。
【0056】
一実施態様では、電力発生手段は、風によってたとえば旗やベーンの風受け面にかかる引張り力から電力を発生させるようにされている。一実施態様では、風受け面は、実質的に風方向に往復運動をおこなうように、ホルダにばねを介して取付けられている。装置は、たとえば、電力を発生させるダイナモまたは発電機を駆動するクランクシャフトによって、この往復運動を回転運動に変換する手段を有している。
【0057】
有利な実施態様では、取付け手段は、装置の少なくとも風受け面をホルダに回転可能に取付けるようにされている。一実施態様では、電力発生手段は、たとえば旗、ベーン、サインボード、またはロータなどの装置の少なくとも風受け面をホルダに対して回転させることによって電力を発生させるようにされている。アドレス指定可能な表面部分を備える風受け面の、風の影響により生じるホルダに対する回転運動は、電力を発生させるダイナモまたは発電機に直接連結することができる。このような実施態様の利点は、たとえばホルダに容易に組み込むことができる公知の種類のDCまたはAC発電機を備えることができることである。
【0058】
一実施態様では、風受け面は、風受け面の動きから電力を発生させる手段を備えている。この場合、電力発生手段は、風受け面を有しかつホルダに可動な状態で取付け可能な、装置の部分に設けられている。その結果、装置のこの部分をホルダ上にまたはホルダの所に一体で配置することができる。
【0059】
一実施態様では、風受け面は、回転を固定された状態でホルダに連結され、ホルダは、ホルダの動きから電力を発生させる手段を備えている。
【0060】
一実施態様では、ホルダは回転可能な頂部を備え、回転可能な頂部は、頂部が回転することによって電力を発生させる手段を備え、風受け面は、回転を固定された状態で頂部に連結することができる。
【0061】
一実施態様では、装置は、たとえば太陽電池のような、太陽エネルギーから電力を発生させる手段も有している。この組合せは、電力を発生させる別の他の手段が利用できるという利点を有し、その結果、風の立たない時にもエネルギーを発生させることができる。その結果、風の立たない時にもエネルギーを発生させることができるため、本発明による装置の信頼性はより高まる。さらに、本発明による装置に利用できるエネルギーの量が増加し、装置のエネルギー使用量を高めることができる。太陽電池は、たとえば風受け面上および/またはホルダ上に配置することができる。一実施態様では、透明でかつ/または可とう性を有する太陽電池が風受け面上に配置されている。一実施態様では、太陽電池はdeye太陽電池を含んでいる。
【0062】
一実施態様では、風の動きから電力を発生させる手段をアドレス指定可能な表面部分および/または制御手段に接続し、これらに電力を供給することができる。
【0063】
一実施態様では、たとえば再充電可能な電池、燃料電池、またはコンデンサのような、発生した電力を少なくとも一時的に貯蔵する手段が設けられている。その結果、本実施態様による装置は、エネルギーがほとんどまたはまったく発生しない期間を補うことができる。このような期間を補うためには、本発明による装置をたとえば送電網などの外部エネルギー源に接続することもできる。発生した電力を少なくとも一時的に貯蔵する手段は、他の、場合によっては外部の、機器用の電源として働くこともできる。
【0064】
一実施態様では、風受け面は可とう性を有している。この結果さらに、旗において知られている有利な動的な効果が得られる。
【0065】
一実施態様では、装置は、風受け面を備えた旗を有している。
【0066】
旗は、1つまたは2つ以上のアドレス指定可能な表面部分を2つの面に備えていることが好ましい。
【0067】
ホルダは旗竿および/またはバナーアームを有していることが好ましい。
【0068】
好ましくは、風受け面は撚り糸状の材料から作られ、好ましくは、風受け面は織られた材料を有している。
【0069】
好ましくは、撚り糸状の材料は第1および第2の状態に切換え可能であり、第1の状態の表面部分は、第2の状態の表面部分と視覚的に異なっている。撚り糸状の材料は、エレクトロフォレティック材料またはエレクトロルミネセンス材料を含んでいることが好ましい。
【0070】
一実施態様では、装置は、風受け面を備えたロータを有している。ロータは、実質的に垂直な軸の周りを回転可能に配置されることが好ましい。ロータは、ロータの回転軸に実質的に垂直な方向に実質的にS字形の断面を有していることが好ましい。
【0071】
ロータは、1つまたは2つ以上のアドレス指定可能な表面部分を2つの面に備えていることが好ましい。
【0072】
ロータは、実質的に垂直方向に延びる開口部を備えていることが好ましい。
【0073】
装置は、ロータの回転を1つまたは2つ以上のアドレス指定可能な表面部分の制御と同期させる手段を有していることが好ましい。
【0074】
一実施態様では、装置は、風受け面を備えたサインボードまたはベーンを有している。
【0075】
本発明はさらに、上述の装置に適し、かつそれを対象とする旗、ロータ、サインボード、またはベーンを提供する。
【0076】
本発明はさらに、変化しかつ/または動く画像を表示するマトリックスディスプレイを一方または両方の面に備えた旗のサスペンションを提供する。
【0077】
一実施態様では、マトリックスディスプレイは可とう性を有している。
【0078】
一実施態様では、マトリックスディスプレイは、エレクトロフォレティック素子および/またはエレクトロルミネセンス素子で構成されている。エレクトロルミネセンス素子はLED、好ましくは有機LEDを有していることが好ましい。
【0079】
一実施態様では、旗は、太陽エネルギーまたは風エネルギーから電力を発生させる手段を備えている。
【0080】
本発明はさらに、ホルダ上に回転可能に配置されたロータであって、ロータを回転駆動する風受け面を備えたロータを提供する。風受け面は、アドレス指定可能なエレクトロフォレティック素子および/またはエレクトロルミネセンス素子を備えている。エレクトロルミネセンス素子はLED、好ましくは有機LEDを有していることが好ましい。
【0081】
一実施態様では、エレクトロフォレティック素子および/またはエレクトロルミネセンス素子は、文字、ロゴ、またはマトリックスディスプレイを形成するようにされている。
【0082】
一実施態様では、アドレス指定可能なエレクトロフォレティック素子および/またはエレクトロルミネセンス素子には、ロータによって発電された電力が供給される。
【0083】
一実施態様では、ロータは、ロータの回転軸に実質的に垂直な方向に実質的にS字形の断面を有している。
【0084】
ロータは、変化しかつ/または動く画像を表示する2つの面に、アドレス指定可能なエレクトロフォレティック素子および/またはエレクトロルミネセンス素子を備えていることが好ましい。
【0085】
一実施態様では、ロータは、太陽エネルギーおよび/または風エネルギーから電力を発生させる手段をさらに備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0086】
添付の図面に示されている例示的な実施形態に基づいて本発明をさらに説明する。
【0087】
本発明による装置の第1の例示的な実施形態が図1に示されている。図1は、両面にマトリックスディスプレイ3を備えた風受け面2を有する旗またはバナー1を示している。旗1は、実質的に水平に配置されたバナーアーム4から吊り下げられている。バナーアーム4は、画像信号をディスプレイに送信する回転継手によって、旗竿5に取付けられている。旗またはバナー1は、剛性の高い材料で作ることができる。しかし、旗またはバナー1は、可とう性の材料で作られ、可とう性のディスプレイ3を備えていることが好ましい。旗またはバナー1はまた、たとえば、プーリ7上を延び、かつ旗またはバナー1をぴんと張った状態に維持するバランスウエート8を端部に備えるハリヤード6によって、その底部側で旗竿5に取付けられていることが好ましい。旗1は、バナーアーム4およびプーリ7によって、旗竿5に回転を固定された状態で取付けられている。旗竿5は、地面に永久固定された回転可能なマスト基礎10上に回転を固定された状態で配置されている。
【0088】
この場合のディスプレイ3は、たとえばエレクトロフォレティックタイプのディスプレイである。このような画面の画素は、表面内に互いに隣接して配置され、色または色合いが対照的な2種類の粒子を備えた、多数の球形のマイクロセルを有している。2種類の粒子は、互いに逆の電荷を備えている。電界を印加することによって、2種類の粒子の一方が確実に表面に現れる。ディスプレイ3を、各画素の近傍に所望の電界を印加する手段を備えた個々の画素の行および列からなるマトリックスに分割することによって、実質的にあらゆる視角から適切に見ることのできる、コントラストに優れた画像を形成することができる。制御は好ましくは、アクティブマトリックス制御によっておこなわれる。ディスプレイ3は、旗竿5内に配置され、かつ送電網および/または電池(図示せず)に接続された電気ケーブル20を介して、電力を供給される。電気ケーブル20は、電力をマスト基礎10からマスト頂部21に送る。マスト頂部21には、送受信器23が備えられている。装置には、送受信器23を介して、表示すべき画像と制御装置24に対する命令とが無線送信される。その目的のため、制御装置24は送受信器23を介して、ネットワーク(図示せず)に接続されることができる。受信器には、電気ケーブル20を介して電力を供給することができる。送受信器23は、たとえばバナーアーム4内に配置することのできる制御装置24に接続されている。制御装置24は、風受け面2の両面のディスプレイ3を確実に正しく制御する。制御装置24は、たとえばプロセッサ、ワーキングメモリ、たとえばハードディスクなどの記憶媒体、およびデコンプレッサを有している。制御手段24は、スプリッタ25によって、風受け面2の両面に設けられた両方のディスプレイ3に接続されている。この例示的な実施形態では、制御手段および/またはスプリッタは、ディスプレイ3との接続用の一本のケーブル26が通されたバナーアーム4内に配置されている。他の実施形態では、制御手段24および/またはスプリッタ25は、マスト5内、好ましくはマスト頂部21の近傍に配置することができる。
【0089】
エレクトロフォレティックディスプレイ3自体は発光できないため、旗竿5は、電気ケーブル20に接続された照明手段27を旗1の近くに備えている。照明手段27は、薄暮時または夜間に暗くなったときにディスプレイ3を照明するようにされている。周囲光の程度は、センサ22によって測定することができる。
【0090】
図1に示されている例示的な実施形態には、1つまたはいくつかの旗1を配置することのできる旗竿5が示されている。旗1は、電動式または非電動式手段によって、好ましくはマスト5を介して上昇させることが可能であり、オプションとして下降させることもできる。この旗竿5から吊り下げられた旗1は、変化する画像、好ましくは変化可能な(写真)グラフィック画像または動的なカラー映画またはビデオ画像を表示する、軽量で、好ましくは可とう性を備えたマトリックスディスプレイ3を有している。装置は、装置を無線で遠隔制御する手段23を備えている。このような装置は、従来の旗竿に設けられた従来の旗に対し、旗を下降させて別の旗をマストに配置する必要なしに、遠隔制御によって旗上の画像を更新または変更できるという利点を有している。これは、たとえば、大使館、ホテル、会議場のように、異なるパターンを有する旗を旗装置が日常的に備える必要がある場所で有利である。
【0091】
このような旗竿5は、画像をディスプレイ3上に表示できるようにする、ディスプレイ3用の電気設備および制御装置24を備えている。その結果、情報を、切り替えながら連続的に通行人に表示することが可能となる。
【0092】
従来の表示装置と比べて、このような装置は、ディスプレイ3を地上から高い位置に取付けることができ、その結果、盗難にあいにくいという利点を有している。従来の表示装置と比べた他の利点は、風を受けて動くディスプレイが通行人を引き付ける付加的な視覚効果を与えることである。さらに、画像およびディスプレイ3上に示される画像の送信主は、旗の使用に通常伴うステータスおよび魅惑を得ることができる。
【0093】
両面にディスプレイ3を備えた旗1はさらに、プリントされたグラフィックパターンを備え、または様々な色の旗布が縫合された現世代の旗よりも豊富な(写真)グラフィック画像を表示できるという利点を有している。さらに、本発明による旗1は、たとえばアニメーション、(デジタル)ビデオ録画、またはデジタル化された映画などの、動的な動画像を表示できるという利点を有している。
【0094】
ここで使用されるエレクトロフォレティックディスプレイは、最小限の電力を使って、ある画像を保持、すなわち、ある画像を永久的に表示できるという利点を有している。その結果、エレクトロフォレティックディスプレイは、電力を極めて経済的に使用する。この装置のユーザがディスプレイ3上に別の画像を配置したい場合、ディスプレイ3の多数の画素に対する電界の印加が制御され、その結果、ディスプレイ3上に新しい画像が表示される。新しい画像が配置された後には、ディスプレイ3への電力供給を実質的に停止することができ、電力が浪費されることはない。
【0095】
ディスプレイ3はエレクトロルミネセンス型であってもよい。エレクトロルミネセンスディスプレイはそれ自体が発光するので、この種類のディスプレイはディスプレイ3用の照明27を必要としない。
【0096】
ディスプレイ3は電子繊維で作ることもできる。その場合、ディスプレイ3は、エレクトロフォレティック材料、エレクトロルミネセンス材料、その他の色変化材料を含む、織られた撚り糸状の材料で製造される。このようなディスプレイ3は、さらに風受け面2も形成し、ディスプレイ3の材料が部分的に空気を通し、風を受けて優美に動くという利点を有している。
【0097】
上述のディスプレイ3は、防風、撥水性で密封性があるコーティングを備えている。コーティングは、さらに耐塵性を備えていてもよい。これによって、風および水がディスプレイおよび/またはそこに表示される画像に悪影響を与えないという利点が得られる。このようなコーティングは、視認性または発光を低下させる可能性のあるごみ、ほこり、水分などの外的な影響からもディスプレイを保護することできる。ディスプレイ3の縁部にはオプションとして、たとえば、さらに風、水、および衝突からも旗を保護する、クッションやチューブなどのガスの充填された被覆層が備えられていてもよい。
【0098】
制御装置24は、マスト20を通る接続ケーブルを介して、ネットワークに接続することもできる。その結果、後述するように、図1に示されている装置を装置のアセンブリに含めることができる。
【0099】
図2に示される第2の実施形態では、旗竿5は、旗竿5の基礎15に配置された発電機12に、トランスミッション11を介して接続されている。風方向が変化すると、旗1は新しい風方向に回転させられる。旗1は、回転を固定された状態で旗竿5に連結されているため、結果として旗竿5はある角度だけ回転する。旗竿5の回転はトランスミッション11を介して発電機12に伝達され、したがって、発電機12が駆動され電力が発生する。
【0100】
発電機12によって発生された電力は電池またはコンデンサ13に供給され、将来の使用のために貯蔵される。この例示的な実施形態では、電池13は、フィーダケーブル16を介して送電網に接続された電池充電器14にも接続されている。
【0101】
発電機12は、旗が指す方向を判定するセンサを備えていることが好ましい。この位置情報は、制御手段に送信することができ、かつ/または、装置が中央コンピュータを介して制御されるアセンブリの一部である場合には中央コンピュータに送信することができる。
【0102】
図3は、本発明による装置の第3の例示的な実施形態を示している。この例示的な実施形態も、両面にディスプレイ33を備えた風受け面32を有する旗またはバナー31を示している。この実施形態は、ディスプレイ33が通信媒体としてより広い範囲を有し、一度にいくつかの側から通行人に視認可能であるという利点を有している。
【0103】
旗31および旗31上に配置されたディスプレイ33は、可とう性および/または屈曲性のある材料で作られている。このことは、ディスプレイ33が風の影響によって動くことができ、風受け面32、したがってディスプレイ33の表面も形状を変化させるという利点を有している。このように風によって動きまたは風にたなびくことによって、通行人の注意を引き付ける視覚的に魅力的な眺めが得られる。旗31は、バナーアーム34が取付けられた回転チューブ35に、回転を固定された状態で連結されている。回転チューブ35は、公知の旗竿36の周囲に配置することができる。電動式または非電動式の公知の掲揚装置によって、マスト36に沿って上昇または下降させることができる。回転チューブ35は、旗竿36の周りを自由に回転することができる。回転チューブ35は、トランスミッション41によって旗竿36に連結された発電機42を備えている。回転チューブ35が旗竿36の周りを回転すると、発電機42は、トランスミッション41を介して駆動され電力を発生させる。この電力は電池43に貯蔵される。電池43は、以下のような装置の電子部品の電源として働く。
−画像情報および/または制御コマンドを無線グラフィック受信(たとえば、WIFIなど)する、信号を受信するアンテナ45を備えた受信器44
−受信器44からの受信信号を復元し、風受け面32の両面のディスプレイ33を制御する手段を備える制御手段46
−両方のディスプレイ33を制御するために画像情報を二重化し、オプションとしてミラー化するスプリッタ47。
【0104】
この第3の例示的な実施形態では、これらの電子部品はバナーアーム34内に配置され、旗31のサスペンションを通って延びる信号ケーブル48によって、旗31の風受け面32の両面に設けられた両方のディスプレイ33に接続されている。回転チューブ35はまた、ディスプレイ33上に表示される画像に付属するオーディオ信号を再生し、または背景ノイズを再生する1つまたは2つ以上のスピーカを備えている。スピーカ50を介して再生すべき音声は、オーディオ−ビジュアル信号を介して、画像情報と共に受信器44によって受信することができる。
【0105】
図3に示されているような装置の利点は、このような装置を公知の旗竿36に、旗竿36への特別な適合化の必要なしに一体で配置できることである。さらに、このような装置は、自由に回転できるために、高い風圧または他の気候条件によって生じる損傷を受けにくいという利点を有している。
【0106】
旗31は、風を受ける結果、風にたなびくように動くこともできる。旗31のこのたなびく動きは、バナーアーム34との回転を固定された連結部を介して伝達され、その結果、バナーアーム34は(小さい回転角度で)往復運動する。バナーアーム34をトランスミッション41に連結することによって、発電機42はこの動きによって駆動されることができる。たとえば、トランスミッション41は、バナーアーム34の往復運動を回転運動に変換して発電機42を駆動するようにされている。このようにして、発電機42は、風にたなびく旗31から電力を発生させることができる。
【0107】
図4は、本発明による装置の第4の例示的な実施形態の断面図である。図4の例示的な実施形態は、図3に示されている例示的な実施形態と同等であり、すなわち、両面にディスプレイを備えた旗51が、バナーアーム54を備えた回転チューブ55から、回転を固定された状態で吊り下げられている。旗51はバナーアーム54から吊り下げられ、その結果、ディスプレイは常に掲げられ、風の影響によって旗が動いても画像を最適な状態で視認することができる。回転チューブ55は旗竿56の周りに配置することができ、電動式または非電動式手段によって、旗竿56に沿って上昇させ、下降させることができる。図4の例示的な実施形態では、図3の例示的な実施形態と同様に、電子部品はバナーアーム54内に配置されている。しかし、図3の例示的な実施形態とは異なり、旗51の回転から電力を発生させる手段は旗竿56内に配置されている。その目的のため、旗竿56は回転可能に設けられたマスト頂部57を備えている。マスト頂部57は、回転を固定された状態で旗竿56内に配置された発電機62に、トランスミッション61を介して連結されている。したがって、マスト頂部57が回転すると、発電機62が駆動され電力が発生する。発生した電力は、やはり旗竿56内に配置されている電池63に供給される。マスト頂部57は、回転チューブ55に連結することができる。その目的のため、マスト頂部57の底面は、たとえば、回転チューブ55の上側遠位端から突き出た取付けピン59を収めることのできるくぼみ58を備えている。その結果、回転チューブ55は、旗竿56の頂部まで上昇させられると、マスト頂部57に連結される。上述のように風の影響によって回転チューブ55が回転することによって、その回転がマスト頂部57に伝達されて発電機62が駆動され、電力が発生する。摩擦損失を軽減させるために、マスト頂部57は軸受64(たとえば、スラスト軸受)を介して旗竿56に連結されている。さらに、回転チューブ55も旗竿56の周りを容易に回転することができるように、回転チューブ55にも軸受65を備えることができる。電池63に貯蔵されている発生した電力は、バナーアーム54内の電子部品および旗51のディスプレイに電力を供給するため、たとえば、ワイパー接触または誘電伝達手段によって、旗竿56から回転チューブ55に伝達することができる。
【0108】
図5は、図1,2,3,および4に示されている例示的な実施形態をさらに発展させた形態を示す。すなわち、両面にディスプレイを備え、可とう性および/または屈曲性を有する風受け面72を用いると、このさらなる発展形態による風受け面72を、特にバナーアーム74内に回転可能に配置された中心軸75の周りに巻上げることができる。バナーアーム74は下を向いた面に開口部を備え、風受け面72は、その開口部を通ってバナーアーム74内に収容されることができる。風受け面72の下側は、マストまたは回転チューブ77に沿ってガイド79内を垂直方向(矢印Aの方向)に動かされることのできるサスペンション78を介して、旗竿または回転チューブ77に連結されている。この例示的な実施形態では、ガイド79は、サスペンション78をガイド79に沿って移動させる上昇モータ80に連結されている。風受け面72が広げられている場合、上昇モータ80によって、回転チューブ77の旗竿に沿った、風受け面72にとって必要な張力を確保することができ、その結果、ディスプレイは常に吊り下げられ、画像は視認可能な状態に維持される。このさらなる発展形態では、バナーアーム74はさらに、ヒンジ81によって旗竿または回転チューブ77にヒンジ止めされている。その結果、バナーアーム74は、好ましくは風受け面72がバナーアーム74内に完全に収容されているときに、(矢印Bの方向に)折り畳むことができ、その結果、バナーアームを旗竿または回転チューブ77と平行にかつそれに沿った状態におくことができる。さらなる発展形態では、バナーアーム74もまた、旗竿または回転チューブ77内に収容することができる。この例示的な実施形態の一つの利点は、たとえば、悪天候(たとえば、強風や雹)のときに旗を保護するため、ディスプレイを備えた旗を格納するための選択肢が提供されることである。
【0109】
図6は、本発明によるサインボードの例示的な実施形態を示している。サインボード91は、両面にディスプレイ93を備えた非可とう性または剛性の高い風受け面92を有している。サインボード91は、バナーアーム94の軸の周りを(矢印Cの方向に)回転可能となるように、バナーアーム94から回転可能に吊り下げられている。バナーアーム94は、サインボード91の往復旋回運動を電力に変換する発電機95に連結されている。この電力は電池96に供給される。発電機95および電池96はバナーアーム94用の基礎97内に配置されている。基礎は、図6に示されているようにたとえばマストの前面、またはマスト(たとえば旗竿)98の内部に配置することができる。サインボード91の両面のディスプレイ93を制御する電子部品も基礎97内に配置され、電子機器99用の電源として働く電池96に接続されている。電子機器99は、図1,2,または3に示されているようにバナーアーム94内に完全に収容してもよく、一部だけを収容してもよい。
【0110】
さらなる発展形態では、サインボード91は可とう性および/または屈曲性を有する材料で作ることができる。この場合、サインボードは、風受け面92を伸ばす手段を備えていることが好ましい。風受け面をこのように伸ばすことは、サスペンションウエート100、またはたとえば、天幕のバックリングアームスクリーンで知られている布を伸ばす装置によっておこなうことができる。可とう性の風受け面92を使用することは、図5に示されている装置と同様に、バナーアーム94内にこの風受け面を巻上げることができ、その結果、望ましくない天候の影響からサインボードを保護できるという利点を有している。
【0111】
図7は、本発明による装置の他の例示的な実施形態を示している。この装置は、回転軸104の周りに取付けられた風に対する風受け面102を備えたロータ101を有している。この例示的な実施形態のロータ101は、回転軸104と実質的に垂直な方向に、実質的にS字形の断面を有している。風受け面102は、好ましくは風受け面102の空気力学的形状に実質的に従うように配置されたディスプレイ103を前部および後部に備えている。ロータ101は風の影響によってその軸104の周りで回り始め、その結果、ロータ101の両面のディスプレイ103に表示されている画像が回転させられ、装置周囲の360度の角度にわたって画像を見ることができる。ここでは、風速が大きい場合でも通行人によってディスプレイ103を見ることができるように、装置がディスプレイ103の過度に高速の回転を減速させるブレーキを備えていると有利な場合があろう。
【0112】
軸104は、発電機112を駆動してロータ101の回転から電力を発生させるトランスミッション111に連結されている。オプションとして減速装置を備えていてもよい。発生した電力は、充電装置114によって送電網に接続された再充電可能な電池113に貯蔵することができる。その結果、電池113は、発電機112によって作られた電力で充電できるだけでなく、接続ケーブル115を介して送電網からの電力によっても充電することができる。トランスミッション111、発電機112、および電池113は基礎116内に配置されており、基礎116内にはさらに、ディスプレイ103上に表示できる画像データを記憶する記憶手段117が配置されている。このような記憶装置117の例として、ビデオプレーヤ、CDプレーヤ、DVDプレーヤ、および/または(メモリチップまたはハードディスクの形態の)コンピュータメモリがある。(たとえば、コンピュータまたはPCの形態の)制御装置118は、メモリ手段117に記憶された画像情報を表示するようにディスプレイ103を制御する。さらに、基礎116は、ディスプレイ103上に表示される画像に付属するオーディオ信号を再生する1つまたは2つ以上のスピーカ119を備えている。
【0113】
記憶装置117の代わりに、無線手段またはそれ以外の方法によって、(たとえば、コンピュータの形態の)制御装置118をインターネットに接続することができ、制御装置118はそこから、オーディオ−ビジュアルデータおよびIPプロトコルに関する制御データを受信することができる。制御装置118とインターネット(または、たとえばWIFI送信器、UMTS、WIMAXのような他の公知の送信器)とを無線接続する場合、アンテナおよび受信器は回転軸104内に配置し、またはロータ101に収容することができる。
【0114】
さらなる発展形態では、トランスミッション111は位置センサまたは速度計120に接続されている。位置センサまたは速度計の信号は制御装置118に供給することができる。このように、ディスプレイ103によって表示される画像を、回転軸104の周りのディスプレイ103の回転と同期させることができる。したがって、ディスプレイ103上の画像情報を制御する適切なソフトウェアと組み合わせることによって、ディスプレイが三次元画像を表示しているような錯覚を起こさせる動画像を、回転ディスプレイ上に視覚化することができる。たとえば、直立した人物は、装置の正面ではこの人物の正面として表示され、一方、同じ人物は、ディスプレイの側面または背面では、同じ瞬間に、直立した人物の対応する側面および背面として表示することができる。
【0115】
図8は、本発明による装置の例示的な実施形態の動作を示す概略図である。本発明による装置に表示されるべき画像および/または情報は、たとえば画像データベース130に記憶されている。このような画像データベースの例には、ビデオプレーヤ、CDプレーヤ、DVDプレーヤ、コンピュータメモリ、インターネット上のファイルなどがある。オーディオ−ビジュアルサーバ131は、画像データベース130から所望の画像情報をダウンロードし、必要に応じて画像処理装置132によって画像を処理することができる。オプションとして、ダウンロードをIPプロトコルによってインターネットを介しておこなってもよい。その後、オーディオ−ビジュアルサーバ131は、画像情報を、装置のディスプレイ上に表示できるように変換することができる。この変換は、ディスプレイコントローラ133を使用しておこなわれる。次に、この情報はデータを装置135に送信するために送信器134に転送される。情報は暗号化または圧縮をされていてもいなくてもよい。いわゆるWIFI送信器、WIMAX、またはDMBvを使用することが好ましい。オーディオ−ビジュアルサーバ131からのデータの送信は、衛星接続、ケーブル接続、あるいはインターネットを介しておこなうこともできる。
【0116】
送信器134から送信されたデータは、受信器136により本発明による装置135で受信される。受信されたデータはその後、処理装置137で復号および/または復元される。その後、この信号は、様々なディスプレイ139a、139b用の信号およびスピーカ140用のオーディオ信号に分割するスプリッタ138に供給され、画像データベースにあるオーディオ−ビジュアルデータが観察者141に表示される。
【0117】
スプリッタ138は、必要に応じて、装置135の一方の側のディスプレイ139a上に表示される画像が、装置135の他方の側のディスプレイ139b上に表示される画像に対して鏡像化されるように、表示すべき画像を調整する手段をさらに備えていてもよい。その結果、たとえば、米国国旗などの旗を装置の両側に正しく、すなわち、星の部分が旗竿の近くにくるように表示することができる。
【0118】
図9は、装置の周囲を照明する、本発明による装置の他の例示的な実施形態を示している。この例示的な実施形態は、軸124の周りに配置された1つまたは2つ以上の風受け面122を備えたロータ121を示している。ロータ121は、頂部側が屋根構造126によって閉鎖されているハウジング125内に回転可能に配置されている。風受け面122は、本発明による装置のごく近い周囲を照明するエレクトロルミネセンス面123を備えている。ロータ121は、ロータ121の回転軸124によって、回転を固定された状態で発電機132に結合されている。発電機132は、トランスミッション131を介してマスト127に連結されている。ロータ121は風の影響によって回転し、発電機132を駆動し、電力を発生させる。電力は、たとえば、軸124または風受け面122内に配置された再充電可能な電池に貯蔵することができる。このエネルギーは、エレクトロルミネセンス面123用の電源として働く。
【0119】
たとえば、夕方や夜間に照明が必要である場合、エレクトロルミネセンス面がオンに切換えられ発光する。一実施態様では、たとえば軸124に係合するブレーキ装置を使用してロータ121が停止され、エレクトロルミネセンス面123の回転による周囲への照明の、場合によっては迷惑となる変動を防止する。
【0120】
屋根構造126の内側は、上向きに放出された光を下向きに、すなわち、マット127の基礎の方へ反射させる鏡面128を備えていることが好ましい。さらに、エレクトロルミネセンス面123は、エレクトロルミネセンス面123によって放出された光を装置周囲の所望の位置に送るように、光学手段(たとえば、プリズムまたはレンズアレイ)を備えることができる。このような装置は、たとえば、公園または庭園における外部照明として使用することができる。明らかなことであるが、ハウジング125は、エレクトロルミネセンス面によって放出された光を透過させて装置周囲の所望の位置に送るために、完全に透明または半透明であり、また、風を取り込んでロータ121を駆動するための開口部が全体にまたは一部に設けられている。ハウジング125の、ロータ121の周囲の下側部分に、図9のハウジングの右側に示されているような開口部を設けることが好ましい。
【0121】
さらなる発展形態では、屋根構造126は、日光から電力を発生させ、昼間に再充電可能な電池を充電し、エレクトロルミネセンス面123に電力を供給する太陽電池を上面129に備えている。
【0122】
図10は、図4に示されているのと同様な実施形態を示している。すなわち、図10に示す装置は、風受け面152を含む旗151であって、風受け面152の両面に変化しかつ/または動く画像を表示するディスプレイ153が備えられた旗151を有している。旗151は、上側がバナーアーム154に取付けられ、旗竿に面する側方が回転チューブ156に取付けられている。バナーアーム154も回転チューブ156に連結されており、したがって、回転チューブ156、バナーアーム154、および旗151の全体を、マスト頂部に配置されたプーリ157上を延びる掲揚ケーブル158によって、旗竿155に沿って一体で上昇させ、下降させることができる。
【0123】
回転チューブ156はさらに、オーディオ−ビジュアル信号を受信し処理し、ディスプレイ153と、たとえばこの例では旗竿155の底部に配置されているスピーカ159とを制御するため、受信器163、制御/復元手段164、およびスプリッタ165を備えている。
【0124】
図4の例示的な実施形態とは異なり、図10の装置は、公知の旗竿155内に、すなわち発電機を設けずに配置されている。この装置は、たとえば送電網に接続されたフィーダケーブル160を介して外部から電力が供給される。
【0125】
図11に示されている他の例示的な実施形態では、2つの装置201,202が隣接して配置されており、各装置201,202は、情報キャリア203,204と、情報キャリア203,204用のホルダ205,206と、を有している。ホルダ205,206は、情報キャリア203,204が吊り下げられているバナーアーム207,208を備えたマストである。情報キャリア203,204は、画像を再生するディスプレイ209,210を備え、この実施形態では、情報キャリア203,204は、変化する画像、好ましくは変化可能な(写真)グラフィック画像または動的なカラー映画またはビデオ画像を表示する可とう性のマトリックスディスプレイ209,210を備えている。原則的に、上述した例示的な各実施形態は、装置201,202に使用することができる。
【0126】
装置201,202はそれぞれ、個々の装置201,202を制御する中央コンピュータ211に接続されている。オプションとして他のリモートコンピュータ(図示せず)とデータを交換するために、中央コンピュータ211は、データネットワークに回線212を介して接続されている。
【0127】
装置201,202は、すべて1つのアセンブリに含まれており、中央コンピュータ211によって制御されるため、画像全体をその各部分に動的に分割し、各部分を様々な装置201,202上に表示することができる。観察者には、独立に動くいくつか(この場合は2つ)のディスプレイ209,210は、図11に概略的に示されているように、1つの大きなディスプレイを形成する印象を与える。
【0128】
最後に、上述の本発明の例示的な実施形態は、本発明を例示するものであり、本発明を限定するものではないことに留意されたい。専門家であれば、添付の特許請求の範囲の保護範囲内となる他の実施形態を確実に構成することができよう。
【0129】
たとえば、上述の例示的な実施形態の一つにおける各部の特定の配置を、上述の他の例示的な実施形態の代替実施形態として使用することもできる。
【0130】
たとえば装置は、画像制御および/または光強度を調節し、画像面をある状態から別の状態に切り替えるために、回転、移動速度、加速度、あるいはディスプレイの旋回点を用いて、所定の瞬間に生じている風強度および回転速度を測定する風センサを備えていてもよい。
【0131】
たとえば、ディスプレイおよび風受け面を一体として形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明による装置の第1の例示的な実施形態の概略図である。
【図2】本発明による装置の第2の例示的な実施形態の概略図である。
【図3】本発明による装置の第3の例示的な実施形態の概略図である。
【図4】本発明による装置の第4の例示的な実施形態の一部の概略断面図である。
【図5】本発明による装置の第5例示的な実施形態の概略図である。
【図6】本発明による装置の第6の例示的な実施形態の概略図である。
【図7】本発明による装置の第7の例示的な実施形態の概略図である。
【図8】本発明による装置の動作を示す概略図である。
【図9】本発明による装置の第8の例示的な実施形態の概略図である。
【図10】旗竿(バナーポール)から吊り下げられた本発明による旗の概略図である。
【図11】本発明によるアセンブリの概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは2以上の装置を有し、各装置は情報キャリアと該情報キャリアのホルダとを有するアセンブリであって、
前記情報キャリアは、変化しかつ/または動く画像を表示するディスプレイを有し、前記ディスプレイは、少なくとも一部が風受け面を形成し、風の影響によって少なくとも前記風受け面を動かし、
前記装置は、前記ディスプレイを制御する制御手段を有するアセンブリ。
【請求項2】
表示される前記画像に付属する音声または背景ノイズを再生する音声再生機器を有し、前記音声再生機器は、好ましくは、前記1つまたは2つ以上の装置のうちの少なくとも1つに配置されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記1つまたは2つ以上の装置の前記制御手段は、ネットワークに接続され、前記ネットワークを介してデータ、好ましくは画像データおよび/または音声データを受信および/または送信する、送信手段および/または受信手段を有する、請求項1または2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記アセンブリは、前記ネットワークに接続され、個々の装置または装置全体とデータを交換する、たとえばコンピュータなどのデータ処理装置を有する、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記1つまたは2つ以上の装置のうちの少なくとも1つは、前記装置の周囲および/または前記装置の少なくとも前記風受け面の動きを認識するセンサを有し、前記センサは、前記センサからの信号を前記制御手段に送信するために、前記装置の前記制御手段に接続されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記センサは、位置センサ、速度センサ、または加速度センサを有する、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記センサは、前記装置の近傍にいる人を検出する人検出センサを有する、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記制御手段は、前記センサの信号に応じて前記ディスプレイを制御するようにされている、請求項5,6,または7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記制御手段は、前記センサの信号またはそれから得られた信号の大きさを前記データ処理装置に転送するようにされている、請求項5,6,または7に記載のアセンブリ。
【請求項10】
請求項1から9のうちの1つまたは2つ以上に記載のアセンブリに使用される装置であって、前記装置は、前記ディスプレイ上に表示されるデータを受信する受信器を有し、前記受信器は、前記受信器からのデータを前記制御手段に送信するために、前記制御手段に接続されている装置。
【請求項11】
前記受信器はワイヤレス受信器、好ましくは無線受信器である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記情報キャリアは、前記ホルダの少なくとも一部に移動可能に連結されている、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、前記ホルダに対する前記情報キャリアの動きを検出するモーションセンサを有し、前記モーションセンサは、該モーションセンサからの信号を前記制御手段に送信するため前記制御手段に接続され、前記制御手段は、前記センサの信号に応じて前記ディスプレイを制御するようにされている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ホルダは、基部に永久的に連結できる第1のホルダ部と、前記第1の部分に移動可能に連結された第2のホルダ部とを有し、前記情報キャリアは、実質的に回転を固定された状態で前記ホルダの前記第2の部分に連結されている、請求項12または13に記載の装置。
【請求項15】
前記第2のホルダ部は前記第1のホルダ部に回転可能に連結されている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のおよび第2のホルダ部は実質的に円筒形であり、前記第1のホルダ部の第1の軸は、前記第2のホルダ部の第2の軸と実質的に平行であり、かつ/または実質的に一列に配置されている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1のホルダ部はマストを有し、前記第2のホルダ部は前記マストの回転可能な頂部を有する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記情報キャリアは、実質的に回転を固定された状態で前記回転可能な頂部に取付けられている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記情報キャリアは、実質的に垂直な回転軸の周りを回転可能になるように配置されたロータ、好ましくはサボニアス型ロータを有し、前記ロータは、前記ロータの前記回転軸と実質的に垂直な方向において実質的にS字形の断面を有する、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記情報キャリアは、前記ホルダに回転可能に連結されている、請求項12または13に記載の装置。
【請求項21】
前記情報キャリアは、ウィンドタービン、風車、またはロータを有する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記風受け面は、前記風取込み能力を最適化するために、空気を通過させる1つまたは2つ以上の開口部を有している、請求項19または21に記載の装置。
【請求項23】
前記ディスプレイは、実質的に水平であり、好ましくは平坦である、請求項10から22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記ディスプレイは屈曲性を有し、好ましくは可とう性を有している、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記ディスプレイは、好ましくはエレクトロフォレティックまたはエレクトロルミネセンス材料を含む撚り糸状の材料から織られた電子繊維で作られている、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記情報キャリアは、好ましくは2つの面にディスプレイを備えている旗である、請求項24または25に記載の装置。
【請求項27】
前記ホルダは、旗竿および/またはバナーアームを有する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記情報キャリアは、好ましくは少なくとも部分的に前記ディスプレイを囲む、可とう性および/または弾性を有する材料で作られている、請求項10から27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記ディスプレイは、LCD、ナノLCD、エレクトロウェッティングディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネセンスディスプレイ、またはエレクトロフォレティックディスプレイである、請求項10から28のいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
前記エレクトロルミネセンスディスプレイは、マトリックスディスプレイを形成するように行列状に配置された一連のLED、好ましくは有機LEDを有する、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記情報キャリアは、前記ディスプレイ用の透明のハウジングを有する、請求項10から30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
前記ハウジングは、空気、水、および/または水蒸気から保護する密封保護層を有する、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記保護層は、透明な無機または有機コーティングまたはカバープレートを有する、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
風によって前記風受け面にかかる力から電力を発生させる手段を有する、請求項10から33のいずれか1項に記載の装置。
【請求項35】
前記風の影響によって少なくとも前記風受け面の動きから電力を発生させる手段を有する、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記風受け面は前記ホルダに回転可能に連結され、電力を発生させる前記手段は、回転発電機またはダイナモを有し、前記風受け面は、好ましくはウィンドタービン、風車、またはロータを形成している、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記ホルダは、基部に永久的に連結できる第1のホルダ部と、前記第1の部分に回転可能に連結された第2のホルダ部とを有し、前記風受け面は、実質的に回転を固定された状態で前記ホルダの前記第2の部分に連結され、前記電力を発生させる手段は、回転発電機またはダイナモを有する、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記情報キャリアは可とう性の風受け面を備え、前記電力を発生させる前記手段は、前記風受け面が前記風にたなびくことによって電力を発生させるようにされている、請求項35に記載の装置。
【請求項39】
前記風受け面は、前記風受け面が前記風にたなびくことによって電力を発生させるように、前記風受け面内に位置する圧電箔を少なくとも一部に備えている、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記風受け面は、実質的に風方向に往復運動をおこなうように前記ホルダにばねを介して取付けられ、前記装置は、前記往復運動から電力を発生させる手段を有する、請求項35に記載の装置。
【請求項41】
前記装置は、たとえばクランクシャフトによって前記往復運動を回転運動に変換する手段を有し、前記電力を発生させる手段はダイナモまたは発電機を有する、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記ホルダおよび/または前記情報キャリアは、前記引張り力を吸収し、前記引張り力を電力に変換する圧電素子を備える、請求項34に記載の装置。
【請求項43】
前記装置はさらに、太陽エネルギーから電力を発生させる手段を有する、請求項34から42のいずれか1項に記載の装置。
【請求項44】
前記風受け面の動きから電力を発生させる前記手段は、たとえば電池などのエネルギー貯蔵手段、前記ディスプレイおよび/または制御手段に結合可能であり、前記ディスプレイおよび/または制御手段に電力が供給される、請求項34から43のいずれか1項に記載の装置。
【請求項45】
キャリアと、前記キャリア用のホルダとを有する装置であって、
前記キャリアは風受け面を有し、風の影響によって少なくとも前記風受け面を動かし、
前記風受け面は、該風受け面内に位置し、第1および第2の状態に切換えることのできる、アドレス指定可能な表面部分を有し、前記第1の状態の前記表面部分は、前記第2の状態の前記表面部分と視覚的に異なり、
前記装置は、前記表面部分をアドレス指定する制御手段と、前記風の影響によって少なくとも前記風受け面の動きから電力を発生させる手段と、を有する装置。
【請求項46】
請求項10から45のいずれか1項に記載の装置に適しており、かつ該装置を対象とするホルダ。
【請求項47】
請求項10から44のいずれか1項に記載の装置に適しており、かつ該装置を対象とする情報キャリア。
【請求項48】
添付の説明に記載され、かつ/または添付の図面に示されている1つまたは2つ以上の特徴的な手段を備えたアセンブリ。
【請求項49】
添付の説明に記載され、かつ/または添付の図面に示されている1つまたは2つ以上の特徴的な手段を備えた装置。
【請求項50】
添付の説明に記載され、かつ/または添付の図面に示されている1つまたは2つ以上の特徴的なステップを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−519031(P2007−519031A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541062(P2006−541062)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【国際出願番号】PCT/NL2004/000817
【国際公開番号】WO2005/052898
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(506177774)ドリーム コントロール ベスローテン フェンノートシャップ (1)
【氏名又は名称原語表記】DREAM CONTROL B.V.
【Fターム(参考)】