説明

食品のためのパッケージ材からなるウェブ上へのシールストリップの適用位置を検知するための装置及び方法

熱シールプラスチック材料からなるシールストリップ(7)を、所定の経路(P)に沿って前進せしめられる食品のためのパッケージ材からなる多層ウェブ(3)上に適用する位置を検知するための装置(10,10’)が記載されている。前記多層ウェブ(3)は、堅牢性及び強度のための少なくとも一つのベース層と、1以上の熱シールプラスチック層とを含んでいる。シールストリップ(7)は、ウェブ(3)の細長い端縁(8)上に適用される第一の細長い部分(42)と、細長い端縁(8)から横方向に突出している第二の細長い部分(43)とを有している。装置(10,10’)は、ウェブ(3)が経路(P)に沿って移動する際にウェブ(3)の横断部分を照射する構造とされた光源(46,46’)と、使用時にウェブ(3)及びシールストリップ(7)を形成している材料の露光に対する種々の性質に関する値(I,F)を検知し且つウェブ(3)の移動方向及び該ウェブ(3)に平行な移動方向に対して直角な方向(X)におけるシールストリップ(7)の第二の部分(43)の幅に関する出力信号(W)を発生するセンサー(46,46’)とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品のためのパッケージ材からなるウェブ上へのシールストリップの適用位置を検知するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
公知のように、フルーツジュース、殺菌ミルク又はUHT(超高温処理された)ミルク、ワイン、トマトソース等のような多くの食品は、殺菌されたパッケージ材によって作られたパッケージとして販売される。
【0003】
このタイプのパッケージの典型的な例は、テトラブリックアセプティック(Tetra Brik Aseptic)(登録商標)として知られている液体又は注ぎ出し可能な食品の平行六面体形状のパッケージであり、これは、パッケージ材のラミネートされたウェブを折り曲げ且つシールすることによって作られている。
【0004】
該パッケージ材は多層構造を有しており、該多層構造は、実質的に、例えば紙のような繊維材料又は鉱物充填ポリプロピレン材料の層によって形成される堅牢性及び強度のためのベース層と、該ベース層の両面を覆っている例えばポリエチレンフィルムのような熱シールプラスチック材料からなる多数の層とを含んでいる。
【0005】
UHTミルクのような長期保存製品のための無菌パッケージの場合には、パッケージ材はまた、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)のような気体及び光遮蔽材料からなる層をも備えており、この層は、熱シールプラスチック材料からなる層上に重ねられ、次いで、最終的に食品と接触するパッケージの内面を形成する熱シールプラスチック材料からなる別の層によって覆われる。
【0006】
公知のように、この種のパッケージは全自動包装機上で製造され、該全自動包装機においては、チューブはウェブとして給送されるパッケージ材によって連続的に形成される。更に特定すると、パッケージ材からなるウェブは、リールから繰り出され且つ包装機上の無菌チャンバ内に送り出される。無菌チャンバ内においては、パッケージ材からなるウェブは、例えば、過酸化水素水のような殺菌剤を塗布することによって殺菌され、抗殺菌剤は、続いて、加熱によって及び/又はパッケージ材を加熱し且つ/又は適当な波長及び強度の放射線に曝すことによって蒸発せしめられる。パッケージ材からなるウェブは、このようにして殺菌され、次いで、無菌空気環境内に維持され、多数の成形アセンブリ内を垂直方向に給送される。成形アセンブリは、パッケージ材と相互作用して該パッケージ材をウェブ材からチューブ形状へと徐々に折り曲げる。
【0007】
その後に、該チューブは、殺菌されるか又は殺菌処理された食品を充填され、シールされ、等間隔横断面で切断されて枕状パックのパッケージとされ、該枕状パックのパッケージは、続いて機械によって折り曲げられて平行六面体パッケージが形成される。
【0008】
該パッケージ部材からなるウェブは、形成アセンブリに到達する前に、熱シールプラスチック材料からなるシールストリップを適用するための装置内を給送され、続いて該熱シールプラスチック材料に前記パッケージ材が熱シールされて垂直チューブが形成される。
【0009】
更に特定すると、シールストリップは、通常は、加圧ステーションにおいてパッケージ材からなるウェブの内側プラスチック層に熱シールされる。該パッケージ材からなるウェブとシールストリップとは、両方とも事前に加熱されて異なる経路に沿って加圧ステーションへ給送され、該加圧ステーションにおいて、シールストリップはパッケージ材からなるウェブの第一の長手方向端縁上に押圧される。シールストリップは、適用後に、ウェブの第一の長手方向端縁に熱シールされる第一の部分と、そこからはみ出している第二の部分とを有している。
【0010】
成形アセンブリと相互作用すると、ウェブの第二の長手方向端縁は、形成されるチューブの軸線に関して前記第一の長手方向端縁の外側に載置される。更に特定すると、シールストリップはその全体がチューブの内側に配置され、チューブの軸線に面している第二の長手方向端縁の面は、部分的にシールストリップの前記第二の部分上に重ねられ且つ部分的にはシールストリップの前記第一の部分と反対側の面上に配置されている前記第一の長手方向の端縁の面上に重ねられる。
【0011】
上記のタイプの装置は公知であり、該装置においては、前記第一及び第二の長手方向端縁が熱シールされてチューブに沿った長手方向のシールが形成される。更に特定すると、該熱シール動作は、シールストリップを備えていない第二の長手方向端縁を加熱する加熱ステップと、前記シールストリップと前記長手方向端縁とを圧縮する加圧ステップとを含んでいる。
【0012】
加熱ステップは、前記第二の長手方向端縁のポリエチレンの層を溶融させ、前記第一の長手方向端縁及び前記シールストリップに熱伝導によって熱を伝導させて、該第一の長手方向端縁のポリエチレン層と前記シールストリップの熱シール材料とを溶融させる。
【0013】
加圧ステップにおいては、シールストリップとパッケージ材からなるウェブの長手端縁とが相互に押し付けられ、シールストリップの熱シール材料と長手方向端縁のポリエチレン層とは、完全に混ぜ合せられてチューブの長手方向のシールを形成する分子結合が形成される。
【0014】
シールストリップは、以下の機能、すなわち、
−長手方向シールを形成しているパッケージ材の端縁が包装されている製品を吸収するのを防止する機能と、
−長手方向シール領域の気体遮蔽特性を改良する機能と、
−長手方向シールを強化する機能と、を果たす。
【0015】
適正に作動するためには、シールストリップはパッケージ材に対して正しく配置されなければならない。
【0016】
従って、パッケージ材からなるウェブ上へのシールストリップの適用位置を包装機の機能を阻害することなく連続的に且つ正しく制御する必要性が、当該産業において感じられている。
【0017】
必要とされるときに上記した位置決めを包装機を停止させることなく調整してパッケージ材からなるウェブ上へのシールストリップの正しい適用を確保することができる必要性もまた、当該産業において感じられている。
【発明の開示】
【0018】
本発明は、食品のためのパッケージ材からなるウェブ上へのシールストリップの適用位置を検知するための装置を提供することを目的としており、該装置は、上記した必要性のうちの少なくとも1つを簡単且つ低コストな方法で達成するように設計されている。
【0019】
本発明に従って、特許請求の範囲の請求項1に記載されている、食品のためのパッケージ材からなるウェブ上へのシールストリップの適用位置を検知するための装置が提供されている。
【0020】
本発明はまた、特許請求の範囲の請求項10に記載されている、食品のためのパッケージ材からなるウェブ上へのシールストリップの適用位置を検知するための方法に関するものでもある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下、本発明の2つの好ましい非限定的な実施例を、添付図面を参照して例示的に説明する。
【図1】図1は、食品のシールされたパッケージをパッケージ材からなるウェブによって製造するようになされた包装機の斜視概略図であり、該包装機は、本発明の第一の実施例による、前記ウェブ上ヘのシールストリップの適用位置を検知するための装置を備えている。
【図2】図2は、パッケージ材からなるウェブ上にシールストリップをシールするための図1の包装機のシールユニットの斜視拡大図である。
【図3】図3は、図1の検知装置の第一の拡大斜視図である。
【図4】図4は、図3の検知装置の第二の斜視図である。
【図5】図5は、シールストリップの適用後であって図3及び図4の検知装置内を通る際のウェブ材料の拡大頂面図である。
【図6】図6は、パッケージ材からなるウェブ上のシールストリップの適用領域及びその周辺における図3及び4の検知装置によって測定された特性値の変化を示しているグラフである。
【図7】図7は、本発明の別の異なる実施例による検知装置の拡大斜視図である。
【図8】図8は、シールストリップの適用後であって、図7の検知装置内を通過中のウェブ材の拡大頂面図である。
【図9】図9は、パッケージ材からなるウェブ上へのシールストリップの適用領域及びその周辺で図7の検知装置によって測定された特性値の変動を示しているグラフである。
【実施例】
【0022】
図1における符号1は、パッケージ材からなるウェブ3によって食品のシールされたパッケージ2を連続的に製造するための包装機を全体的に示しており、ウェブ3は、リール4から繰り出され且つ成形経路Pに沿って給送される。
【0023】
包装機1は、殺菌ミルク又はUHTミルク、フルーツジュース、ワイン等のような注ぎ出し可能な食品のシールされたパッケージ2を製造することが好ましい。
【0024】
包装機1はまた、パッケージ2を製造する際に注ぎ入れることができる食品のシールされたパッケージ2をも製造し且つパッケージ2がシールされた後に固化されても良い。このような食品の一つの例は、パッケージ2を製造する際に溶融され且つパッケージ2がシールされた後に固化する一部のチーズである。
【0025】
パッケージ材は多層構造を有し、該各層構造は、実質的に、
−例えば紙又は鉱物充填ポリプロピレン材料のような繊維材料からなる層によって形成することができる堅牢性及び強度のためのベース層と、
−前記ベース層の両面を覆っている例えばポリエチレンフィルムのような熱シールプラスチック材料の多数の層と、を含んでいる。
【0026】
UHTミルクのような長期保存製品のための無菌パッケージの場合には、パッケージ材はまた、例えば好ましくはアルミニウム箔又はエチルビニルアルコール(EVOH)フイルムのような気体及び光遮蔽材料の層をも備えており、該気体及び光遮蔽材料の層は、熱シールプラスチック材料からなる層上に重ねられ、次いで、最終的に食品と接触するパッケージの内側面を形成する熱シールプラスチック材料からなる1以上の層によって覆われる。
【0027】
図1に示されているように、ウェブ3は例えばローラー又は類似の部材のようなガイド部材5によって多数の作動ステーション又は装置内を連続的に給送される。該装置のうち、図1には、熱シールプラスチック材料からなるシールストリップ7(図2〜5及び図7〜8に示されている)をウェブ3の対向している長手端縁8,9のうちの一つ(8)に適用するための装置6と、シールストリップ7のウェブ3上への適用位置を検知するための本発明による装置10と、ウェブ3の長手端縁9を長手端縁8及びシールストリップ上に重ねるためにウェブ3を折り曲げて軸線Aを中心とした筒形にすることによってパッケージ材からなるチューブ12を形成するための成形装置11と、及びチューブ12に沿って軸線Aに平行で且つ軸線Aから隔てられている長手方向シール15を形成するために長手端縁8,9及びシールストリップ7を熱シールするためのシール装置13と、が示されている。
【0028】
一般的に知られているように、包装機1はまた、殺菌された又は殺菌処理された食品をパッケージ材からなるチューブ12内へ連続的に注ぎ入れるための充填装置16と、チューブ12を、把握しシールし等間隔の横断面に沿って切断して一連のパッケージ2を形成するための噛合部材状の成形装置(図示せず)とを備えている。
【0029】
特に図2を参照すると、シールストリップ7は、ウェブ3の経路Pと共通の真直ぐな部分Cを有している経路Sに沿って適用装置6へと給送され、シールストリップ7は、該真っ直ぐな部分Cに沿って、最終的に食品と接触するパッケージ2の内側面を形成するウェブ3のプラスチック層の長手端縁8に圧力によって熱シールされる。
【0030】
更に特定すると、経路Sは、経路Pと共通の部分Cに加えて、経路Pの隣接部分と平行な真直ぐな上流部分Sと、部分Sを部分Cに結合している斜めの部分Sとを有している。
【0031】
適用装置6は、シールストリップ7をウェブ3上に押し付け且つ経路PとSとの共通部分Cを規定するための加圧装置18と、加圧装置18の上流の各々の経路SとPとに沿ってシールストリップ7及びウェブ3を予め加熱するための熱処理装置(それ自体公知であり、図示されていない)と、を備えている。
【0032】
加圧装置18は、各々の軸線D,Eを有しており且つ互いに反対方向に回転する一対のローラー19,20を備えている。ローラー19,20は、互いに隣接して配置されて小部分通路を形成しており、該小部分通路内で、シールストリップと長手端縁8を含んでいるウェブ3の部分とが同時に回転せしめられる。特に軸線D,Eは、軸線D,Eはウェブ3に平行であり且つ経路P,Sの部分C及びローラー19,20を通過するウェブ3及びシールストリップの移動方向に直角である。
【0033】
加圧装置18の領域内で、ウェブ3の反対側の長手端縁9は、軸線D,Eに直角で且つ経路P,Sの部分Cに直角な軸線Fを有しているガイドローラー28と協働する。
【0034】
好ましい実施例においては、加圧ローラー19,20のうちの一方(19)は他方(20)よりも直径がはるかに大きいが、同じ直径を有しているローラーを使用することもできることは注目されるべきである。
【0035】
開示された例においては、シールストリップ7は、小径の加圧ローラー20と、ローラー19,20の軸線D,Eと平行な軸線Gを有しており且つ経路Sの部分S及びSの結合部に配置されているガイドローラー22との周りを伸長している。
【0036】
ローラー20,22,及び28は、共に支持構造23上に取り付けられており、これらは、
−軸線D,E,Gに平行な方向Xに沿った方向における一方でのローラー28と他方でのローラー20,22との間の距離を、処理されるウェブ3の幅の関数として調整し、
−ローラー22の位置、従って、方向Xに沿ったウェブ3に対するシールストリップの位置を調整することを可能にしている。
【0037】
特に、支持構造23は、機械のフレーム(図示せず)に取り付けられているC字形状のフレーム24と、フレーム24から垂下している一対の垂直支柱25,26とを備えており、垂直支柱25,26のうちの一方(25)はローラー20,22を坦持しており、一方、他方(26)はガイドローラー28を坦持している。
【0038】
更に正確に言うと、フレーム24は、軸線Fと平行な一対の側方棒29,30と、軸線D,E,Gと平行な横断部材31とを備えており、横断部材31は、使用時に、パッケージ2の内側面を形成するように設計されているウェブ3の側面と対向した位置に配置されるように側方棒29,30の各々の前方端部に結合されている。
【0039】
支柱25,26は共にそれら上方端部を有しており、これら上方端部は、横断部材31に沿って設けられており且つ方向X及び軸線D,E,Gと平行に伸長している各々の長穴32,33に摺動可能に結合されている。このようにして、ローラー20,22,28の位置は、パッケージ2の製造が開始される前に、支柱25,26間の距離を処理されるウェブ3の幅に適合するように手動によって調整される。同様の調整が、図示されていない類似の方法でローラー19に対しても行なわれる。各々の長穴32,33に沿った支柱25,26の上端の位置が決定されると、支柱25,26は、各々のナット34を締め付けることによってこれらの位置で横断部材31に係止される。
【0040】
ローラー22はローラー20よりも軸線方向の長さが短く、ローラー22従ってシールストリップ7をローラー20及びウェブ3に関してX方向に沿って調整するために、アクチュエータ装置35が設けられており、ローラー22のX方向に沿った移動は、ローラー20がシールストリップ7をウェブ3上の適用領域へと給送することができるように、ローラー20の軸線方向長さによって必然的に制限される。
【0041】
アクチュエータ装置35は、電動モーター36と、モーター36とローラー22との間に介装されているスクリューアセンブリ37とを備えている。
【0042】
特に、スクリューアセンブリ37は、ローラー22の径方向内側部分上に設けられているナットねじ38と、ナットねじ38とモーター36の出力軸(図示せず)とに結合されているスクリュー部材40とを備えている。更に特定すると、ねじ部材40は、一端が支柱25の底端部に結合されており、他端がモーター36の出力軸に角度を付けられて結合されており、中間のねじが切られている部分41がナットねじ38の対応するねじ部と係合している。モーター36と支柱25とに対する連結によって、スクリュー部材40の如何なる軸線方向の動きも阻止され、従って、スクリュー部材40がその軸線を中心に回転すると、方向Xに沿ったナットねじ38従ってローラー22の動きが必然的に生じ、最終的に、ウェブ3に関して同じ方向に沿ったシールストリップ7の動きがもたらされる。
【0043】
ローラー19,20,22及び28の位置調整の結果として、シールストリップ7の第一の長手方向部分42のみが加圧装置18によってウェブ3の長手端縁8上に適用され、一方、ストリップ7の更に別の長手方向部分43が端縁8からはみ出して、チュ−ブ12が形成されるときに最終的にウェブ3の反対側の端縁9上に適用される。
【0044】
既に述べたように、パッケージ2の内側のその最終位置において、シールストリップ7は、ひとたびチューブ12と長手シール15とが形成されると、端縁8が食品を吸収するのを防止し、また、シール15の気体遮蔽特性及び物理的強度の改良を提供する。
【0045】
図1及び3〜5を参照すると、検知装置10は、経路Pに沿って加圧装置18の下流に配置されており且つ連続的に移動するウェブ3の横断部分を照射する構造とされている光源45と、使用時に、ウェブ3とシールストリップ7とを形成している材料の露光に対する異なる性質に関する値を検知し且つシールストリップ7の長手方向部分43のX方向の幅に関する出力信号Wを発生するセンサー46と、を備えている。
【0046】
図3〜5に示されている実施例においては、光源45とセンサー46とは、共にウェブ3の同じ側に配置されており且つ単一のボックス50内に好適に組み込まれている。この場合には、センサー46によって検知される値は、照射された材料によって反射された光の強度Iである。
【0047】
特に、ボックス50は、一般的な方法で包装機のフレーム(図示せず)に取り付けられている支持フレーム51上に取り付けられている。更に特定すると、支持フレーム51は、使用時にウェブ3の両面に配置される一対の横L字形ブラケット52と、X方向に沿って伸長し且つボックス50を坦持しているブラケット52の上端同士を結合している横断棒53と、を備えている。
【0048】
図3及び4に示されているように、棒53及びボックス50はウェブ3の側面に対向しており、該ウェブ3の側面は最終的にパッケージ2の内面を形成し、シールストリップ7が該内面に適用される。
【0049】
ボックス50は、該ボックスのX方向に沿った位置が調整できるように棒53に摺動可能に結合されており、一般的な取付け装置54が、ボックス50を所望の位置において棒53に係止することを可能にしている。
【0050】
より良好な検知結果を得るために、ウェブ3のボックス50と反対側の側面に反射面55が配置されており、特に、反射面55は、矩形形状を有しており且つブラケット52の底部によって支持されているプレート56上に設けられている。プレート56は、ウェブ3と平行で且つウェブ3から隔てられており、最終的にパッケージ2の外面を形成する側に対向している。
【0051】
プレート56上での配列位置においては、反射面55は、光源45に関してウェブ3及びシールストリップ7によって覆われている第一の部分57と、ストリップ7の長手方向部分43から横方向にはみ出しており且つ光源45に対向している第二の部分58と、を備えている。
【0052】
反対面55のX方向の大きさは、種々の幅を有するウェブ3上でのシールストリップ7の検知を可能にするように選択される。
【0053】
図6に示されているように、ウェブ3の横断方向の帯(グラフ内での空間s)に沿ってセンサー46によって検知される反射光の強度Iは、他の材料によって覆われていない反射面55の部分58において最大値Iに達し、反射面55をある距離のところで覆っており且つ不透明な材料によって構成されているシールストリップ7の長手方向部分43において最小値Iに達し、その上に横たわっているシールストリップ7の長手方向部分42によって部分的に覆われていて反射される光に対して実際的な効果をもたらさないウェブ3の残りの照射された領域で中間値Iに達する。
【0054】
図6のグラフにおける値Iは、方向Xに沿ったシールストリップ7の長手方向部分43の幅s従ってウェブ3に関するシールストリップ7の両方の部分42,43の位置の特定を可能にする。
【0055】
包装機1の作動中に検知された反射光に基づいてセンサー46によって発生される出力信号Wは電流信号であり、該電流信号は、シールストリップ7の長手方向部分43の幅に比例している。
【0056】
電子処理ユニット60は、出力信号Wを受け取り且つ電流値をオペレータ用ディスプレイ62上に示されるストリップ幅の値に変換するための変換装置61と、以下に示す信号を発生するための制御装置63と、を備えている。制御装置63は、
−ストリップ7の長手方向部分43の検知された幅が受け入れ可能な値の所定の範囲Rから外れ、すなわち、検知された幅が第一の閾値Rより小さいか又は第二の閾値Rより大きいときにアラーム信号Yを発生し、
−ストリップ7の長手方向部分43の検知された幅が時間間隔の範囲Rを外れて時間間隔閾値Tよりも大きいときに包装機停止信号Zを発生する。
【0057】
シールストリップ7の長手方向部分43の検知された幅が閾値Rより小さい状態の例は、シールストリップ7がウェブ3の端縁8上に過大な部分(42)を適用される場合であり、これと全く同じように、シールストリップ7の長手方向部分43の検知された幅が閾値Rよりも大きい状態の例は、シールストリップ7がウェブ3の端縁8上に過小な部分(42)を適用される場合である。
【0058】
処理ユニット60によって発生される制御信号はまた、ローラー22従ってシールストリップ7のウェブ3に関するX方向に沿った位置を調整するようにモーター36を駆動するための別の信号Qをも含んでおり、この信号Qは信号Y,Zと組み合わせて使用することができる。
【0059】
実際の使用時には、ウェブ3は、リール4から繰り出され且つ経路Pに沿って図1に示された方向に給送される。
【0060】
更に特定すると、ウェブ3は、ガイド部材51によって経路Pに沿って一連の装置6,10,11及び13内を給送される。
【0061】
装置6においては、シール材料が予め加熱された後に、シールストリップ7の長手方向部分42が圧力によって最終的にパッケージ2の内側に面するウェブ3の端縁8の面に適用される。このステップは、加圧ローラー19,20によって行なわれる。シールストリップ7の長手方向部分42がひとたびウェブ3の端縁8に適用されると、長手方向部分43はその端縁からはみ出す。
【0062】
加圧装置18のすぐ近くの位置においては、装置10は、ウェブ3上のシールストリップ7の位置を連続的に検知する。特に、ウェブ3の横断部分は、光源45によって発生される光ビームによって連続的に照射される。光ビームは次いで、照射されている材料に応じて種々の強度で反射される。特に、既に説明し且つ図6に明確に示されているように、センサー46によって検知された反射光の強度Iは、反射面55の部分58において最大値Iに達し、反射面55から隔てられているシールストリップ7の長手方向部分43において最小値Iに達し、シールストリップ7の長手方向部分42に部分的に取り付けられているウェブ3の残りの照射された領域において中間値Iに達する
【0063】
このようにして、ウェブ3に取り付けられていないシールストリップ7の長手方向部分(43)の幅を測定することができる。センサー46は、検知されたストリップの幅に比例する出力信号Wを発生する。
【0064】
この幅が範囲Rを外れると、処理ユニット60はアラ−ム信号Yを発し、次いでこの段階で形成されたパッケージ2はこのサイクルの終了時に廃棄される。
【0065】
検知されたストリップが時間間隔閾値Tよりも長い時間に亘って範囲Rから外れている場合に、処理ユニット60は包装機停止信号Zを発する。
【0066】
処理ユニット60はまた、モーター36を作動させてローラー22に従ってシールストリップ7のウェブ3に関するX方向に沿った位置を修正するための制御信号Qをも発生し、この場合には、信号Y及びZはシールストリップ7の位置の補正を行なうことが出来ないときに発生されるだけである。
【0067】
特に信号Qが発生するときに、モーター36は、如何なる軸線方向の移動も伴わずにスクリュー部材40のその軸線を中心とする回転を生じさせ、結果として、ナットねじ38はスクリュー部材40のねじが切られている部分41に沿って軸線方向に動かされ、方向Xに沿ったローラー22の位置が、センサー46によって検知されたシールストリップ7の長手方向部分の幅が範囲R内へ戻るまで補正される。
【0068】
次に、ウェブ3は成形処置11内を通過し、該成形処置においては、軸線Aを中心とする筒状に徐々に折り畳まれて長手方向端縁9が長手方向端縁8及びシールストリップ7上に重ねられ、未だ長手方向がシールされていないチューブ12が形成される。特に、シールストリップ7は、未だシールされていないチューブ12の内側に配置され、端縁9は軸線Aに関して端縁8及びシールストリップ7の長手方向部分43の径方向外側に径方向に配置され、端縁8はストリップ7の長手方向部分42の径方向外側に配置される。
【0069】
シール装置13においては、ウェブ3の端縁9はポリエチレン層を溶融させるために加熱され、この熱は、熱伝導によって端縁9から端縁8へと伝導され且つシールストリップ7へ伝導されて、端縁8のポリエチレン層及びストリップ7の熱シール材が溶融される。このようにして、長手方向のシール15が形成される。
【0070】
このステップの後に、殺菌された又は殺菌処理された食品は連続してチューブ12内へ注ぎ込まれ、次いで、チューブ12は、把持されシールされ等間隔横断面に沿って切断されて一連のパッケージ2が形成される。
【0071】
図7及び8における符号10’は本発明の異なる実施例による検知装置を示している。
【0072】
検知装置10’は装置10と類似しており、以下の説明は、2つの装置間の相異点に対してのみ限定されており、可能な場合には、装置10と10’との同一の又は対応する部品に対しては同じ参照符号を使用している。
【0073】
特に、装置10’は、光源45’及びセンサー46’がウェブ3の両側に配置されている点で装置10と異なっている。この場合には、センサー46’によって検知される値は、シールストリップ7及びウェブ3の異なる材料内を通過する直接光の強度I’である。
【0074】
更に特定すると、センサー46’は、ボックス50と同じ方法で支持フレーム51上に配置されており、一方、光源45’は、最終的にパッケージ2の外面を形成するウェブ3の側面を照射する。
【0075】
この実施例は、特に、遮蔽層がなく且つベース層が包装用紙によって作られていて、反射光の検知に基づく解決方法の正しい動作が損われるかも知れない冷蔵製品のためのパッケージ材に対して推奨される。
【0076】
図9に示されているように、センサー46’によって検知された直接光の強度I’は、ウェブ3及びシールストリップ7の外側において最も高い値I’に達し、実際には光が全く通過しないシールストリップ7を備えているか備えていないかに拘わらずウェブ3の照射された領域において最も低い値I’に達し、シールストリップ7の長手部分43において中間の値I’に達する。
【0077】
機能面では、検知装置10’は、シールストリップ7の長手方向部分43の幅が検知される方式においてのみ即ち反射光の代わりに直接光によって検知される点においてのみ、検知装置10と異なっている。
【0078】
本発明による検知装置10,10’及び検知方法の利点は上記の説明から明らかであろう。
【0079】
特に、検知装置10,10’は、包装機1の機能を阻害することなくパッケージ材からなるウェブ3上へのシールストリップ7の適用位置を連続的且つ正確に制御することを可能にする。検知動作は、極めて簡単であり且つシールストリップがウェブ3上に正しく適用されているか否かを判定するための精密な計算又は補間を必要としない。実際には、ウェブ3からはみ出しているシールストリップ7の長手方向部分(43)の幅の測定は、シールストリップの適用の正確さについての情報を直接提供する。
【0080】
更に、センサー46,46’から発せられる出力信号Wはまた、ウェブ3上のストリップ7の位置を監視するためだけではなく制御に対するフィードバックとして使用することもできる。
【0081】
しかしながら、添付の特許請求の範囲の保護範囲から逸脱することなく、ここに記載されている検知装置10,10’及び検知方法に変更を施すことができることは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の経路(P)に沿って前進せしめられる食品のためのパッケージ材からなる多層ウェブ(3)上への熱シールプラスチック材からなるシールストリップ(7)の適用位置を検知するための装置(10,10’)であり、前記多層ウェブは、堅牢性及び強度のための少なくとも1つのベース層と1以上の熱シールプラスチック層とを含んでおり、前記シールストリップ(7)は、前記ウェブ(3)の長手方向端縁(8)上に適用される第一の長手方向部分(42)と、前記長手方向端縁(8)から横方向にはみ出している第二の長手方向部分(43)とを有しており、
−前記ウェブ(3)が前記経路(P)に沿って移動する間に該ウェブ(3)の側部を照射する構造とされている光源(45,45’)と、
−使用中における前記ウェブ(3)及び前記シールストリップ(7)を形成している材料の露光に対する異なる作用に関する量(I,F)を検知し且つ前記ウェブ(3)の移動方向に直角で且つ前記ウェブ(3)に平行な方向(X)における前記シールストリップ(7)の前記第二の部分(43)の幅に関する出力信号(W)を発生するセンサー(46,46’)と、を備えていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記光源(45’)と前記センサー(46’)とが前記ウェブ(3)の両側面に配列されており、前記センサーによって検知される前記量が、前記シールストリップ(7)と前記ウェブ(3)との異なる材料内を通過する直接光の強度(F)である、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記光源(45)と前記センサー(46)とが前記ウェブ(3)の同じ側の側面に配列されており、前記センサー(46)によって検知される量が、前記照射された材料によって反射される光の強度(I)である、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ウェブ(3)における前記センサー(46)及び前記光源(45)と反対側の側面に配列されている反射面(55)を更に備えており、該反射面(55)は、前記光源(45)に関して前記ウェブ(3)及び前記シールストリップ(7)によって覆われている第一の部分(57)と、前記シールストリップ(7)の前記第二の部分(43)から横方向にはみ出しており且つ前記光源(45)に対向している第二の部分(58)とを有している、ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記シールストリップ(7)の前記第二の部分(43)が前記反射面(55)の前記第一の部分(57)から隔置されている、ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記シールストリップ(7)の前記第二の部分(43)に対応する光強度(I,F)の検知された値(I,I’)が、前記第二の部分(43)の両側面に対応する検知された値(I,I’,I,I’)と異なっている、ことを特徴とする請求項2〜5のうちのいずれか一の項に記載の装置。
【請求項7】
前記センサー(46,46’)から前記出力信号(W)を受け取り且つ前記シールストリップ(7)の前記第二の部分(43)の検知された幅が許容される値の所定の範囲(R)を外れているときにアラーム信号(Y)を発し且つ/又は前記シールストリップ(7)の給送手段(22)の前記ウェブ(3)に関する位置を制御するための制御信号(Q)を発する制御手段(63)を更に備えている、ことを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか一の項に記載の装置。
【請求項8】
前記制御手段(63)が、前記シールストリップ(7)の前記長手方向部分(43)の検知された幅が時間間隔のための前記範囲(R)から閾値時間間隔(T)より大きい方に外れているときに停止信号(Z)を発生する、ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
食品のシールされたパッケージ(2)をパッケージ材からなるウェブ(3)によって製造するための包装機(1)であり、
前記シールストリップ(7)を前記ウェブ(3)に適用するための適用装置(6)と、請求項1〜8のうちのいずれか一の項に記載の検知装置(10,10’)とを備えている、包装機(1)。
【請求項10】
前記適用装置(6)が、前記シールストリップ(7)を前記ウェブ(3)の前記長手方向端縁(8)にシールするためのシール装置(18)と、前記シールストリップ(7)を前記適用装置(18)へと給送するための給送手段(22)と、前記給送手段(22)を前記ウェブ(3)の移動方向に直角な調整方向(X)に沿った調整可能な位置で担持する支持手段(23)と、前記給送手段(22)を前記調整方向(X)に沿って前記ウェブ(3)に関して所望の位置に移動させるように選択的に作動させることができるアクチュエータ手段(35)と、前記センサー(46,46’)から前記出力信号(W)を受け取り且つ前記ウェブ(3)に関する前記給送手段(22)の位置を制御するための制御信号(Q)を発生する制御手段(63)と、を備えていることを特徴とする請求項9に記載の包装機。
【請求項11】
熱シールプラスチック材料からなるシールストリップ(7)の、所定の経路(P)に沿って前進せしめられる食品のためのパッケージ材からなる多層ウェブ(3)上に対する適用位置を検知する方法であり、
前記シールストリップ(7)は、堅牢性及び強度のための少なくとも1つのベース層と1以上の熱シールプラスチック層とを含んでおり、前記シールストリップ(7)は、前記ウェブ(3)の長手方向端縁(8)に適用される第一の長手方向部分(42)と、前記長手方向端縁(8)から横方向にはみ出している第二の長手方向部分(43)とを有しており、
該方法(10,10’)は、
−前記ウェブ(3)が前記経路(P)に沿って移動する間に前記ウェブ(3)の側方部分に光ビームを発生させるステップと、
−前記ウェブ(3)及び前記シールストリップ(7)を形成している材料の露光に対する異なる作用に関する量(I,F)を検知するステップと、
−前記ウェブ(3)の移動方向に直角で且つ前記ウェブ(3)に平行な横方向(X)における前記シールストリップ(7)の前記第二の部分(43)の幅に関する出力信号(W)を発生させるステップと、を含む方法。
【請求項12】
前記光ビームが前記ウェブ(3)の一方の側面から発生され、前記検知された量が、前記シールストリップ(7)と前記ウェブ(3)との異なる材料内を通過し且つ前記ウェブ(3)の反対側の側面においてセンサー(46’)によって受け取られる直接光の強度である、ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記光ビームが前記ウェブ(3)の一方の側面から発生され、前記検知された量が前記照射された材料によって反射された光の強度(I)である、ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記光ビームが前記ウェブ(3)上に導かれ、前記シールストリップ(7)及び反射面(55)が、前記ウェブ(3)によって覆われている第一の部分(57)と、前記シールストリップ(7)の前記第二の部分(43)から横方向にはみ出している第二の部分(58)とを有している、ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記出力信号(W)に基づいて、
−前記シールストリップ(7)の前記第二の部分(43)の検知された幅が許容可能な値の所定の範囲(R)を外れているときに、アラーム信号(Y)を発生し、
−前記横方向(X)に沿った前記ウェブ(3)に関する前記シールストリップ(7)の位置を制御するための制御信号(Q)を発生するステップを更に含んでいる、ことを特徴とする請求項11〜14のうちのいずれか一の項に記載の方法。
【請求項16】
前記シールストリップ(7)の前記長手方向部分(43)の検知された幅が時間間隔のための前記範囲(R)から閾値時間間隔(T)より大きい方に外れているときに、停止信号(Z)を発生するステップを更に含んでいる、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−509232(P2012−509232A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543772(P2011−543772)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065341
【国際公開番号】WO2010/057896
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(591007424)テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム (190)
【Fターム(参考)】