説明

食品の加熱方法とこれに用いる発熱具

【課題】化学発熱剤と水との接触による発熱反応を用いたレトルト食品の加熱方法において、水との反応で発熱効率を最大限発揮させ、発熱時食品等の加熱対象物と効率的に熱交換することを課題とする。
【解決手段】3個の化学発熱剤充填袋1を接合部2を介して連結して構成される発熱具を、その一端の充填袋と末端の充填袋1、1を接合部を介して対向状に折り曲げ、一方加熱されるレトルト食品5,6は整列して対向状に折り曲げられた化学発熱剤充填袋1,1間に装填させ、この状態で加熱容器4内に収納し、加熱容器4には所定量の水を供給して化学発熱剤を発熱反応せしめて充填された食品を加熱する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はアルミニウムー酸化カルシウム系、アルミニウムーソーダ石灰ー酸化カルシウム系、アルミニウムー過炭酸及び重炭酸ー酸化カルシウム及びアルミニウムー水酸化カルシウム系等の化学発熱剤と水との接触による発熱反応を用いた食品の加熱方法において、水との反応で発熱効率を最大限発揮させ、発熱時食品等の加熱対象物と効率的に熱交換できるようにした食品の加熱方法とこれに用いる発熱具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のように化学物質の発熱反応を利用した化学発熱剤としては金属粉末アルミニウムに酸化カルシウム、水酸化カルシウム、過炭酸塩、重炭酸塩、アルカリ塩などを混合したもの、及び水溶性皮膜形成アルミニウム系などのものが提案されている。
【0003】
また、発熱効率を高めるために有機樹脂などを混合したものも同じく提案されている(特許第3467729号、米国特許第6200357号、欧州特許第126004号、韓国特許第7582号)。
【0004】
更に、発熱対象物を加熱するための容器及び包装形状に関するものも提案されている(再表99/1102、特開平09-94167、特開平09-9936、特開平07-111947、特開2006-55238、特開2005-116539)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3467729号、米国特許第6200357号、欧州特許第126004号、韓国特許第7582号公報
【特許文献2】再表99/1102、特開平09-94167、特開平09-9936、特開平07-111947、特開2006-55238、特開2005-116539
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の化学発熱剤を用いてレトルト食品等を加熱容器内で加熱する場合は、加熱容器内の底部に不織布等で構成された化学発熱剤充填袋(平面形状の発熱袋)を敷設し、この上に加熱対象のレトルト食品等を配列し、この状態で加熱容器内に所定量の水を供給して化学発熱剤との発熱反応により生ずる高温蒸気により充填された食品を加熱することが行われている。
【0007】
しかし、上述の平面形状の袋に収納された発熱剤は例外なく水と激しく反応し、水素ガス混合気体と共に高温蒸気が加熱容器系外に瞬時に逸散して、化学量論的に期待された食品の加熱を高効率に行うことが出来ない大きな欠陥がある。
【0008】
すなわち、発生した高温蒸気が高速で蒸発するため、加熱対象物に効果的に接触しないばかりか流体抵抗が少ない空間を経て高温で系外に逸散するため、充分な加熱効果を得ることが出来ない。
【0009】
更に、自衛隊等のようにレトルト詰め米飯とレトルト詰め総菜の複数組を一つの加熱容器内に収納して上述の方法で加熱する場合には、収納されたレトルト食品の隙間が十分でないため、発生する蒸気が空隙率の大きな隙間から逸散し、高温蒸気との効果的な熱交換が行われないため、食品の加熱が十分に行われない。
【0010】
特に、外気に触れている加熱容器側面に接触している食品及び中間に密着配置された食品がある場合、高温蒸気が接触することが難しく加熱が十分に行われない。
【0011】
この現象は外気気温が低い場合に顕著に現れる。このため、理論的には加熱可能な容量の発熱剤を使用しても加熱することが困難であり、実用に適さない最大の欠点である。
【0012】
また、加熱を保障するため、発熱剤の量を増やしても、同じような理由により、満足するような加熱が出来ない場合が多い。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明は、上記実情に鑑み、1又は2以上の化学発熱剤充填袋を接合部を介して連結して構成される発熱具を、その一端の充填袋と末端の充填袋を接合部を介して対向状に折り曲げ、一方加熱される1又は2以上の食品充填袋は配列させ、上記のように対向状に折り曲げられた化学発熱剤充填袋間に装填させ、この状態で加熱容器内に収納し、加熱容器には所定量の水を供給して化学発熱剤を発熱反応せしめて充填された食品を加熱するようにした食品の加熱方法を提供するものである。
【0014】
また、この発明は1又は2以上の化学発熱剤充填袋を接合部を介して連結して構成され、化学発熱剤の充填袋の一面に加熱される食品充填袋を圧接させる係止バンドを設けた上記加熱方法に使用する発熱具を提案するものである。
【0015】
この発明における発熱具は不織布又は織布製の任意の長さ長方形又は正方形或いは任意形状の袋に化学発熱剤を充填した化学発熱剤充填袋を接合部を介して1又は2以上連結して構成され、化学発熱剤充填袋1袋或いは2袋、3袋を連結して構成した例を図1、図2、図3、図5に示すもので、ここで1、1は化学発熱剤充填袋、2、2は接合部、3は係止バンドである。
【0016】
係止バンドはゴム紐、繊維状の紐、或いは紙製、金属製の紐であって、紐の太さは0.1〜1cm、好ましくは0.3〜0.6cmのものが良く、その形状は断面が丸型又は平板型など任意の形状のものを選択でき、なお、係止バンドは紐状のものでなくてもストローなどのプラスチック製の棒状物、接着テープを使用することもできる。
【0017】
係止バンドは化学発熱剤の充填袋の一面に加熱される食品充填袋を圧接させることができるように発熱具の何れの位置に取り付けても良く、例えば図5に示すように2袋の化学発熱剤充填袋を連結して発熱具が構成されている場合、発熱具の両端部に係止バンドを取り付けるようにしてもよい。
【0018】
しかし、最も好ましいのは、図1、図2、図3に示されているように、発熱具が一端の充填袋と末端の充填袋を接合部2を介して折り曲げられた場合、その対向する化学発熱剤充填袋の一方又は両方の内面に横断状に係止バンド3を設けることである。
【0019】
これは、係止バンドと化学発熱剤充填袋内面との間に食品充填袋を挟み込むことにより食品充填袋が発熱剤に密着させることができるとともに、化学発熱剤充填袋内面と挟み込まれた食品充填袋と内側に配列された食品充填袋との間に係止バンドを介して発熱剤から発生する高温蒸気を滞留させる所定の間隔が形成させるためである。
【0020】
一方、加熱容器としては通常約30cm×23cmからなるスタンディング加熱袋を使用でき、またこの発明で加熱対象とする食品充填袋としては例えば自衛隊用のレトルト携帯食、非常用備蓄レトルト食品、野外レジャー用レトルト食品、常備レトルト食品、茶、酒等のレトルト食品を挙げることができる。
【0021】
この発明において発熱具は一端の充填袋と末端の充填袋を接合部を介して対向状に折り曲げ、一方加熱される1又は2以上の食品充填袋は配列させ、上記のように対向状に折り曲げられた化学発熱剤充填袋間に装填させ、この状態で加熱容器4内に収納し、加熱容器には所定量の水を供給して化学発熱剤を発熱反応せしめて充填された食品を加熱するものである(図4参照)。
【0022】
図4は、レトルト米飯5、レトルト総菜6の2組をレトルト米飯は係止バンドと化学発熱剤充填袋内面との間に挟み込んで加熱した例を示すものであるが、この場合は上述のようにレトルト米飯を発熱剤に密着させることができると共に、レトルト米飯とレトルト総菜との間には発熱剤から発生する高温蒸気を滞留させる所定の間隔が形成される。
【0023】
上述のように適量の水を加えて発熱反応を行わせた場合、先ず始めに底面に置かれた発熱剤が水と反応して高温蒸気を発生する。このとき高温蒸気は係止バンドにより形成されたレトルト米飯、レトルト総菜間の空隙を無理なく通過することにより内面の加熱が効果的に行われる。
【0024】
一方、加熱容器の側面に設置された発熱剤は毛細管現象により水が吸い上げられ発熱反応が行われる。この場合、加熱容器とレトルト米飯との間に設置された発熱剤の反応熱が直接レトルト米飯を加熱することになる。
【0025】
蒸気を媒介しない反応熱を加熱対象物に直接熱伝導を行うため、加熱が理論反応熱に近づき加熱効果は約2倍になり、また反応に必要な水が毛細管現象によりゆっくり吸い上げられるため、反応時間が長くなり加熱効果が一段と高められる。
【0026】
そのうえ、レトルト袋の外気に触れる側面も同時に加熱されるため、低温外気による加熱容器内部の温度降下の影響を最大限押さえることができ、加熱容器内の温度を高温に保つことができる。
【0027】
また、発熱反応により発熱剤充填袋が膨張しても、係止バンドを介して発熱剤充填袋とレトルト食品間に空間が生じる結果、加熱容器とレトルト食品の密着による高温蒸気の閉塞障害がなくなり、加熱を効果的に行える。
【0028】
これらの原理は各種の加熱容器に適用することができ、特に蒸気の閉塞障害により加熱されない場合、高温加熱が必要な場合には、この発明により解決が可能である。この発明による作用、効果を以下に列挙する。
【発明の効果】
【0029】
(1)空隙率を平均化することにより、空間閉塞による流体抵抗をなくし、発生する高温蒸気を加熱対象に満遍なく平均的に通過させることでき、その結果加熱効果が1.5〜2倍に向上した。
(2)加熱容器の側面に発熱剤を設置することにより、高温蒸気の媒介なしに高温反応熱を加熱対象に直接伝導することが可能になり、外気温の影響を抑え加熱を効果的行えるようになった。また、毛細管現象により水が除々に吸い上げられ、発熱反応時間を長くすることができる。
(3)発熱反応により発熱剤充填袋が膨張し、発熱剤充填袋とレトルト食品間に空間が生じる結果、発熱剤充填袋とレトルト食品の密着による高温蒸気の閉塞障害がなくなり、その結果加熱容器側面での高温蒸気による加熱を捉え、加熱効果が一段と高まり、低温外気の条件下でも十分な加熱を可能になる。
(4)加熱効果が150〜200%に高まることにより、従来の使用発熱剤量を少なくでき、発熱剤の価格を下げることになる。
(5)従来方法に見られる初期の高温蒸気の無駄な系外逸散を防ぐことが可能になり、使用水量を約20〜30%節約できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】化学発熱剤充填袋3袋連結して構成されたこの発明における発熱具の一例を示す図
【図2】化学発熱剤充填袋1袋て構成されたこの発明における発熱具の一例を示す図
【図3】化学発熱剤充填袋2袋連結して構成されたこの発明における発熱具の一例を示す図
【図4】この発明に係わる食品の加熱方法を示す図
【図5】化学発熱剤充填袋2袋連結してV字状に折り曲げその先端にゴム紐を取り付けたこの発明における発熱具の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0031】
1又は2以上の化学発熱剤充填袋を接合部を介して連結して構成される発熱具を、その一端の充填袋と末端の充填袋を接合部を介して対向状に折り曲げ、一方加熱される1又は2以上の食品充填袋は配列させ、上記のように対向状に折り曲げられた化学発熱剤充填袋間に装填させ、この状態で加熱容器内に収納し、加熱容器には所定量の水を供給して化学発熱剤を発熱反応せしめて充填された食品を加熱するようにした食品の加熱方法において、1又は2以上の化学発熱剤充填袋を接合部を介して連結して構成され、化学発熱剤の充填袋の一面に加熱される食品充填袋を圧接させる係止バンドを設けた発熱具を用いる方法。
【0032】
以下、この発明の実施例を説明するが、この発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0033】
化学発熱剤
純度99.7%の微粉末金属アルミニウム1Kgに酸化カルシウム500gと重炭酸ソーダ400gを加えてボールミルで60分機械混合して得た混合物の90gを使用した。
使用した発熱具
(1)従来の発熱具(平面形)
上記発熱剤を不織布の袋に充填したて大きさが約7×16cmのものである。
(2)この発明に使用する発熱具(3面形特殊包装)
上記発熱剤を不織布の袋に充填した3個の充填袋を接合部を介して連結して構成された発熱具を対向状に折り曲げて側面7×16cm、底面7×13cmのものである。両端の充填袋には横断状にゴム紐が設けられている。
(3)この発明に使用する発熱具(2面形特殊包装)
上記発熱剤を不織布の袋に充填した2個の充填袋を接合部を介して連結して構成された発熱具を対向状に折り曲げて両側面7×16cm、のものである。一端の充填袋には横断状にゴム紐が設けられている。
加熱食品
レトルトご飯「サトウのご飯」200g2個、レトルト食品(すき焼きハンバーグ)2個を加熱する。
加熱容器(加熱袋)
13×32cmのものである透明ビニール製袋
【0034】
設置方法
(1)従来の発熱袋は加熱容器底部に敷設し、この上に外側にレトルトご飯、内側にレトルト食品を配列する。
(2) この発明に係る発熱具(3面形特殊包装)はゴム紐と発熱剤との間にレトルトご飯を挟み、挟んだご飯の上にレトルト食品を載せて対向状に折り曲げて加熱袋内に収納する。
(3) この発明に係る発熱具(2面形特殊包装)は上記(2)と同様にして対向状に折り曲げて加熱容器内に収納する。
【0035】
加熱方法
加熱容器内に水200ccを注入して付属のクリップで加熱袋の口をしっかりと留める(図4参照)。
測定方法
温度測定はK-type(SATO KEIRYOKiI社製)でご飯の中心部で行った。そのときの外気温度は15℃であった。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
表1で明らかなように、この発明に係る発熱具を使用して加熱したものは、従来の底面に置く平面形発熱袋に比べ、加熱状態が明らかに良好であった。なお、発熱具の大きさは加熱対象物に合わせて任意に作製できる。
【0038】
実施例1において、加熱容器に接した側面の温度は最高120℃にもなり、20分間100℃を保持したことからも加熱効果の向上が明らかである。ちなみに比較のため使用した効果の従来の発熱具(平面形)の側面温度は最高約85℃であり、約10分後には60〜70℃に降下した。
【実施例2】
【0039】
実施例1で作製した3種類の発熱具を使用し、環境温度2℃の冷蔵庫内での加熱試験を行った結果を下記表2に示す。
【0040】
【表2】

【0041】
表2中使用した加熱容器及びレトルト食品は実施例1と同等品を使用し、実施例1と同じ試験方法で行った。ただし、加熱試験は冷蔵庫内でレトルト食品が約3℃になるようにしてから水を添加して行った。
【0042】
表2で明らかなように、環境温度2℃において、この発明に使用する発熱具では苛酷な条件にも拘わらず、レトルト食品を十分に加熱することが可能となったが、比較試験で使用した従来の発熱具(平面形)では発熱剤の使用重量が同じであったにも拘わらず、全く加熱効果が見られなかった。
【実施例3】
【0043】
実施例1で作製した3種類の発熱具を使用し、外気温度0℃、微風の条件下の屋外で加熱試験を行った。その結果を下記表3に示す。
【0044】
【表3】

【0045】
実施例3は環境条件以外実施例1及び実施例2と同じ方法で試験を行った。ただし、レトルト食品を入れた加熱袋は外気に10時間放置したものに対して試験を行った。外気平均温度は0.5℃であった。
【0046】
表3で明らかなように、外気温度0℃微風の条件下においても、この発明で使用する発熱具では、レトルト食品を十分に加熱できることが明らかとなったが、比較試験で使用した従来の発熱具(平面形)では全く加熱できなかった。
【0047】
これらの試験で明らかなように、高温蒸気が通過する空間の閉塞障害をなくし、満遍なく平均化し、加熱容器の接触側面に発熱具を設置するようにすることにより、従来加熱が困難であった加熱対象物を低温下の条件下においても十分に加熱することを可能にした。
【実施例4】
【0048】
実施例1で作製した発熱剤を連結した左右の充填袋に充填して図5に示すような発熱具(2面V形包装)を構成し、この発熱具を使用した加熱炊飯と従来の発熱具(平面形)を使用した加熱炊飯の比較試験を行った。
【0049】
発熱具(2面V形包装)については無洗米100gを詰めたレトルト袋(13cm×19cm)を左右の充填袋間に入れ、上端に取り付けた係止バンドでレトルト袋を左右の充填袋内面に圧着させるようにしてから実施例1で使用したと同様な加熱容器内に発熱具を収納し、加熱容器内には水120mlを入れ、図4に示すように加熱容器の開口部をクリップ等でシールした。
【0050】
従来の発熱具(平面形)についても上記同様な方法で無洗米100gを詰めたレトルト袋(13cm×19cm)の炊飯試験を行い、その結果を下記表4に示す。なお、表4中、環境平均温度は室温(20℃)、温度測定は加熱袋中のレトルト袋中心部で測ったものである。
【0051】
【表4】

【0052】
表4で明らかなように、生米からの炊飯で、この発明による発熱具(2面V形包装)を使用した場合、15〜20分間で喫食することができる炊きたてご飯ができたが、従来の発熱具(平面形)では炊きあがらなかった。
【0053】
これら全ての結果は、従来の発熱具(平面形)に比べてこの発明による発熱具において優れた加熱効果を示している。
【産業上の利用可能性】
【0054】
アルミニウムー酸化カルシウム系、アルミニウムーソーダ石灰ー酸化カルシウム系、アルミニウムー過炭酸及び重炭酸ー酸化カルシウム及びアルミニウムー水酸化カルシウム系等の化学発熱剤と水との接触による発熱反応を用いた食品の加熱方法において、水との反応で発熱効率を最大限発揮させ、発熱時食品等の加熱対象物と効率的に熱交換できるようにした食品の加熱方法を提供する。
【符号の説明】
【0055】
1は化学発熱剤充填袋
2、2は接合部
3は係止バンド
4は加熱容器(加熱袋)
5はレトルト米飯
6はレトルト総菜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は2以上の化学発熱剤充填袋を接合部を介して連結して構成される発熱具を、その一端の充填袋と末端の充填袋を接合部を介して対向状に折り曲げ、一方加熱される1又は2以上の食品充填袋は配列させ、上記のように対向状に折り曲げられた化学発熱剤充填袋間に装填させ、この状態で加熱容器内に収納し、加熱容器には所定量の水を供給して化学発熱剤を発熱反応せしめて充填された食品を加熱するようにしたことを特徴とする食品の加熱方法。
【請求項2】
1又は2以上の化学発熱剤充填袋を接合部を介して連結して構成され、化学発熱剤の充填袋の一面に加熱される食品充填袋を圧接させる係止バンドを設けた請求項1記載の方法に使用する発熱具。
【請求項3】
係止バンドがゴム紐、紙、金属、プラスチック製の紐で構成された請求項2記載の発熱具。
【請求項4】
係止バンドが対向する化学発熱剤充填袋の一方又は両方の内面に設けた請求項3記載の発熱具。
【請求項5】
請求項3記載の発熱具における係止バンドと化学発熱剤充填袋内面との間に食品充填袋を挟み込むようにした請求項1記載の食品の加熱方法。
【請求項6】
請求項6記載の方法において化学発熱剤充填袋内面と挟み込まれた食品充填袋と内側に配列された食品充填袋との間に係止バンドを介して所定の間隔を形成するようにした食品の加熱方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−203708(P2010−203708A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−51510(P2009−51510)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(506193028)株式会社オオサキ (3)
【出願人】(505328672)株式会社 武蔵富装 (3)
【Fターム(参考)】