説明

食品の連続式蒸し機及びそれを用いた食品の処理方法

【課題】蛸などの食品を高温で蒸す連続式蒸し機について、装置全体を長くすることなく、かつ、多数の食品に対して詳細な位置決めをすることなく適用でき、食材全体を十分かつ適度に加熱できるようにする。
【解決手段】連続式蒸し機10の蒸し釜11内部へ食品を加熱するマイクロ波を照射可能であるマイクロ波照射装置41を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、食品を連続的に蒸す蒸し機、及びそれを用いた熱処理方法に関する。特に、蛸の熱処理に関する。
【背景技術】
【0002】
食品や食材を連続的に大量に加熱処理する装置として、トンネル式の蒸し釜にエンドレスのチェーンコンベアで食品を送り込んで蒸す連続式蒸し機が知られている。例えば、特許文献1、2が挙げられる。しかし、これらの連続式蒸し機では、入口と出口が外部に開放されているため、そこから内部の蒸気が逃げてしまい、100℃近くまで昇温させることは難しい。これに対して、入口と出口を水槽に満たした水で入口と出口を覆った連続式蒸し機が提案されている(特許文献3)。
【0003】
しかし、食材の中には形状が複雑で太さが一定しないものが多い。野菜でも例えば葉菜類であれば根元と葉先では適切な加熱時間が異なる。魚介類でも特にイカや蛸は形状が複雑であり、細い足先と太い胴体近傍では適切な加熱時間が異なる。細い部分に合わせて加熱時間を短くすると、処理しきれない部分が残ってしまう。一方で、全体を十分に加熱しようとすると、細い部分は過剰に加熱されてしまい、また、時間が掛かりすぎてしまう。特に水分の多い魚介類では加熱時間が長くなると水分とともに旨味が逃げやすくなり、歩留まりも悪くなりやすい。
【0004】
これに対して、形状の複雑な蛸に用いる加熱装置として、トンネル式の蒸し機に入れる前に、足の根元の太い部分に直接接触させて加熱する予熱装置を設け、太く熱が通りにくい部分を予め加熱しておくことで、蒸し処理にかかる時間を短縮しつつ、蛸全体を適切かつ十分に加熱する装置が特許文献4に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−98747号公報
【特許文献2】特開平9−201280号公報
【特許文献3】特開2001−198013号公報
【特許文献4】特開2003−144101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献4に記載の装置は蛸専用であり、形状が異なる他の食品に適用することは難しかった。また、加熱する部分に予熱装置を確実に当てなければならず、蛸の設置位置を予熱装置に合わせることが必要であった。さらに、機構が複雑で、予熱部分を設けるために装置が長大化してしまった。
【0007】
そこでこの発明は、連続式食品蒸し機について装置全体を長くすることなく、かつ、多数の食品に対して詳細な位置決めをすることなく適用でき、食材全体を十分かつ適度に加熱できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、連続式食品蒸し機の蒸し釜内部へ食品を加熱するマイクロ波を照射可能であるマイクロ波照射装置を設けることで、上記の課題を解決したのである。
【0009】
蒸気による蒸し処理のみで加熱するのではなく、マイクロ波による加熱処理も行うことで、食材の外部から加熱しにくい太い部分であっても、内部から加熱することができるので、加熱処理の偏りが起こりにくい。特に、複雑な形状のものが多い魚介類は水分を多く含むため、マイクロ波による加熱が効率よく作用するので、好適に用いることができる。
【0010】
また、マイクロ波を当てることによる加熱は、単純な蒸し処理と違って、出入口が開放されたトンネル式蒸し釜の中であっても、食材の内部温度を100℃以上にすることができる。このため、単純な蒸し処理を行う場合に比べて、食材の蒸し時間を短縮することができる。加熱時間が長くなるほど水分が失われて歩留まりが悪くなる蛸の加熱において、この食品蒸し機を用いることで歩留まりを大きく向上させることができる。
【0011】
なお、ここでトンネル式とは、出入口が釜の構成そのものによって塞がれておらず、開放されたものをいい、出入口の方向は横ではなく、下方向でもよい。特に、出口は下方向を向いていると、蒸しの蒸気が抜けにくくなるため好ましい。また、前記の出入口を水などで塞いだトンネル式蒸し釜や、より高圧にできる密閉式の蒸し釜に対しても、内部に移送機構を有する連続式食品蒸し釜であれば同様に、従来の製品よりも速やかにかつ満遍なく加熱を行うことができる。
【0012】
この発明にかかる連続式食品蒸し機では、蒸しに用いる水蒸気の供給方法は特に限定されないが、コンベアに沿って、まず上記マイクロ波照射装置による加熱がされた後で、蒸気による加熱を連続して行えるように、複数個の蒸気供出口を並べて設けておくと好ましい。蒸気供出口は、外部に別途設けた水蒸気供給源から配管を通して蒸し釜内部に蒸気を供給するものであり、コンベアの上下から食材に向けて蒸気を直接噴射できるものであると、蒸し処理の熱効率がよいため好ましい。
【0013】
ただし、この発明における蒸気の供給形態はこれに限られるものではなく、上記の特許文献3のように入口と出口に設けた水槽や、内部に別途設けた水槽からの蒸発により水蒸気を供給してもよいし、別途水蒸気供給源から配管を通して内部に噴射するものでもよい。
【0014】
この連続式食品蒸し機内で食品を移送するコンベアは、マイクロ波照射装置による加熱を行う部分と、上記の蒸気供出口から供給される蒸気による蒸し加熱を行う部分とが分かれており、前者のコンベアと、後者のコンベアとを、食材の大きさに合わせて個々に速度調整できる。食材が太かったり大きかったりした場合は前者を遅くして十分に予熱した後で、後者を比較的速くする。逆に食材が細くかったり小さかったりした場合には、前者を速めて、両者の速度を近づけ、又は同じにしてもよいし、後者の方が速くなるようにしてもよい。
【0015】
この連続式食品蒸し機の蒸し釜は、進行方向に向かって上昇する傾斜部を有するものとし、なおかつ、その傾斜部より先、すなわち蒸し釜中の上方領域に上記の蒸気供出口を設けるようにすると、傾斜部より上の上方領域に高温の蒸気が溜まって効率よく蒸し加熱ができるとともに、入口から蒸気が抜け出にくくなるので、熱効率の点から好ましい。またこの場合、蒸し釜の出口は、その上方領域の終端に、蒸し釜の下方に設けてあると、出口からも蒸気が抜け出にくくなる。
【0016】
具体的には、上記のような傾斜部を設ける構成は、傾斜部の下方終端部における天井部の内部高さが、上記傾斜部の上方終端部における底部の内部高さよりも低い位置にあるようにする。また、蒸し釜の出口は、上記傾斜部の上方終端部における底部の内部高さよりも下方に設ける。
【0017】
また、マイクロ波照射装置を配置する箇所は、上記の傾斜部か、又はそれよりも手前にしておくとよい。傾斜部の上方では蒸気による蒸し加熱が始まるので、蒸気による加熱が本格化する前に予熱しておくことが好ましいためである。特に傾斜部の天井に設けておくと、マイクロ波照射装置の装置が終わった段階で食材は既に高温の蒸気の中に入っているため、冷却されることなくそのまま蒸し加熱が始まることになるので好ましい。
【0018】
マイクロ波照射装置の配置形態としては、蒸し釜の天井部に、コンベアの移送方向に対して垂直な方向に複数個並べたマイクロ波照射行とすると、コンベアが幅広で複数の食材を幅方向に複数個載せていても、偏り無く加熱できる。また、マイクロ波照射行を複数行にする、つまり上記移送方向に間隔を空けて二箇所又は三箇所に設けることで、マイクロ波が有効な強さで当たる部分を十分に確保することができる。なお、マイクロ波による加熱は速やかに進むため、移送方向に4箇所以上設けても、設置コストに見合うほどの効果は得られにくい。
【0019】
この行数は、コンベアの長さと速さに応じて、食材の内部への加熱に十分な時間に亘りマイクロ波が当たるような段数を確保するとよい。コンベアの距離を短く、速度を遅くするほど段数は少なくて済むが、食材の処理速度も遅くなる。
【0020】
蒸し釜の入口と出口にはマイクロ波が漏れることを抑制するためのマイクロ波トラップを設けてもよい。具体的には、コンベアへ向けて垂れ下がるのれん型のトラップや、邪魔板などを設置することができる。また、トラップを設ける以外に、マイクロ波照射装置の設置箇所から、入口と出口とを十分に遠ざけることでも、マイクロ波の漏れを防ぐことができる。
【0021】
この発明にかかる連続式蒸し機は、出入口を開放したトンネル式蒸し機であってもマイクロ波によって100℃以上の熱処理が可能であるが、出入口を密封した高圧系であると、さらに高温高圧で速やかな熱処理が可能である。
【発明の効果】
【0022】
この発明により、太さが違う箇所を有する複雑な形状の食材でも全体を満遍なく速やかに熱処理することができ、旨味を残しやすく、熱処理後の食材の歩留まりを向上させることができる。また、従来のトンネル式の連続式蒸し機と設置面積に大きな差がないので、容易に導入が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明にかかる連続式食品蒸し機の実施形態にかかる移送方向断面図
【図2】第一コンベアとマイクロ波照射装置の斜視図
【図3】図1のA−A断面図
【図4】図1のB−B断面図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明の具体的な実施形態を図1乃至4を用いて詳細に説明する。
図1はこの実施形態にかかる連続式食品蒸し機10の、移送方向断面図である。その本体はトンネル式蒸し釜11からなり、トンネルの入口12から出口13へ移送する食品を内部で加熱するものである。トンネル式蒸し釜11は、入口12側から出口13側へ進むにつれて途中で上方へ傾斜した傾斜部14を有している。出口13は傾斜部14より先の上方領域の出口側端部において、底部が下方へ向かって空いた形状で設けてある。このような構造により、内部に供給された高温の蒸気はトンネル式蒸し釜11の傾斜部14より上方に蓄積しやすく、比較的蒸気が外部へ逃げにくい構造となっている。図1中、点描が描かれた部分が、蒸気の溜まりやすい高温領域である。
【0025】
トンネル式蒸し釜11の内部には、エンドレスのコンベアである第一コンベア21と第二コンベア31とが設けてある。第一コンベア21は、入口12の外に出ている搬入端部22で乗せた食材20を、上記の傾斜部14に沿って上方へ運び、傾斜部14の上方終端部16より先に位置する落下端部23で落下させる。第二コンベア31は、上記の落下端部23よりわずかに手前側に位置する中継側端部32から、出口13の上方に位置する搬出端部33まで食材20を運ぶものである。すなわち、第一コンベア21に乗って落下端部23まで到達した食材20は、そこで落下して第二コンベア31に載せられて移送が再開される。それぞれのコンベア21,31は、別個独立に動く駆動装置25,35によって回転されるそれぞれのローラ24,34により動いている。これらの移動速度は、第一コンベア21の方が比較的速く、第二コンベア31の方が比較的遅い。
【0026】
この第一コンベア21に移送される食材20についてマイクロ波による加熱処理を行い、主に第二コンベア31に移送される食材20について蒸気による蒸し加熱を行う。内部で熱処理を終えた食材20は、搬出端部33から落ちて出口13へ搬出される。出口13の下には、次の処理工程のための水槽などの機器や、移送用のカゴなどを設けておくことができ、食材とその処理により選択してよく、特に限定されない。
【0027】
このトンネル式蒸し釜11の傾斜部14は、その傾斜が始まる下方終端部15の天井部17の高さが、その傾斜が終わる上方終端部16の底部18の高さよりも低いものとなっている。また、傾斜部14の前後は、水平となっている。これにより、蒸気がトンネル式蒸し釜11の内部から抜け出にくくなっている。
【0028】
また、傾斜部14の天井部には、移送方向に沿って2箇所に、マイクロ波照射装置41が設けてある。このマイクロ波照射装置41から照射されるマイクロ波により、第一コンベア21によって移送される食材20が速やかに加熱される。
【0029】
さらに、傾斜部14の上方終端部16の底部18より上に位置する箇所の天井部であって、蒸気が充満する箇所であり、なおかつ、マイクロ波照射装置41から照射されるマイクロ波が直接には当たらない箇所に、温度センサ19が設けてある。また、傾斜部14より出口13側の、同じくマイクロ波照射装置41から照射されるマイクロ波が直接には当たらない箇所であって、第一コンベアの落下端部23の上方にも、温度センサ19が設けてある。これらの温度センサ19で検知した温度に応じて、後述する蒸気供出口55から放出する蒸気量を調整する。この温度センサ19は一箇所でもよいが、複数箇所に設ける方が、全体の状況を把握しやすい。
【0030】
上記の第一コンベア21と、マイクロ波照射装置との構造及び配置を図2に示す。第一コンベア21は、食材20を乗せることができ、かつ蒸気を素通しできるネット部27を、両端のベルト部28で支えている。ベルト部28は、両端、すなわち搬入端部22及び落下端部23にあるローラと、図示しないが、傾斜部14に沿って傾斜させるガイドとによって支えられ、移送される。さらに、第一コンベア21上には、移送方向に垂直な横方向に立ち上がる、ステンレス製の板からなるアタッチ29が、移送方向に等間隔に設けてある。傾斜部14で傾いてもアタッチ29に支えられて食材20は転がり落ちない。特に、アタッチ29間に食材を敷き詰めておくと、作業効率がよい。
【0031】
上記のマイクロ波照射装置41は、マイクロ波を発生させるマグネトロン42を有し、発生したマイクロ波は導波管43を通じて、照射部44へ送られる。照射部44の先端のみがトンネル式蒸し釜11の内部に露出しており、マグネトロン42及び導波管43はトンネル式蒸し釜11の上方外部に存在している。照射部44からはマイクロ波がトンネル式蒸し釜11の内部へ照射されて、第一コンベア21により移送される食材20を蒸気とともに加熱する。
【0032】
トンネル式蒸し釜11の、マイクロ波照射装置41を設けた箇所の横方向断面図を図3に示す。このマイクロ波照射装置41は、移送方向に垂直な横方向に一つではなく、コンベアの幅に合わせて、照射するマイクロ波が全体をカバーできるように複数基設けてある。図3ではマイクロ波照射装置41を5基一行に並べてマイクロ波照射行46を構成している。このマイクロ波照射行46を構成する設置数は、第一コンベア21の横幅により、第一コンベア21のどこに置いた食材20であっても十分に加熱できる個数を設けることが望ましい。
【0033】
このマイクロ波照射行46が、図1に示すように、傾斜部14の天井部の2箇所に設けてある。マイクロ波照射装置41による加熱は蒸気による加熱よりも速やかに進行するが、それでもコンベアにより移送しながらマイクロ波が照射される範囲があまりに短いと加熱が不充分になるおそれがある。このため、マイクロ波照射行46を二箇所に設けることで、加熱範囲を確保して食材20全体がむら無く加熱されるようにしつつ、過熱しすぎない程度の速さで第一コンベア21を移送させる。この速度は食材20によって最適値を調整する。
【0034】
そのマイクロ波照射行46が設けられた傾斜部14よりも移送方向に進行した水平に進行する部分においては、上記の通り、第二コンベア31により食材20を移送する。主に、第二コンベア31上の移送中に、蒸気による加熱を行う。そのための装置構成を図4により説明する。
【0035】
トンネル式蒸し釜11の外部に、ボイラー50が設けてあり、ここで水を加熱して蒸気を発生させる。発生させた蒸気は、蒸気配管51を通じて、トンネル式蒸し釜11の内部に送り込む。蒸気配管51の途中には比例制御可能なバルブ52が設けてある。蒸気配管51は、第二コンベア31の上側、すなわち食材20が乗って進行する側を、上下に挟む上側蒸気配管53及び下側蒸気配管54に繋がっている。上側蒸気配管53及び下側蒸気配管54には、それぞれ、食材20の乗る第二コンベア31へ向けて蒸気を噴出する蒸気供出口55がコンベアの幅方向に複数個設けてある。そして、上側蒸気配管53及び下側蒸気配管54は、移送方向に複数行並んでおり、第二コンベア31で移送される間の大半の時間に亘って、蒸気の直接噴射により食材20を効率よく蒸し加熱することができる。
【0036】
この蒸気供出口55からトンネル式蒸し釜11の内部に供給された蒸気は、高温であるため、図1における点描部分に溜まる。これはすなわち、傾斜部14より先の部分である。この蒸気が増えて、蒸気で満たされる領域の下側のライン(図中Lで示す。)が図1よりさらに下がり、下方終端部15の天井部17の高さを下回ると、蒸気は入口12から抜け出ていく。このため、必要以上に蒸気を供給しても、蒸し時間を短縮させる効果は薄い。一方で、このラインLは厳密に生じるものではなく、常に外気と接触して曖昧になり、抜け出ていくため、ある程度の蒸気は供給し続ける必要がある。なお、点描部分の蒸気濃度は一定ではなく、入口12に近い方が比較的薄く、低温になる。このため、第一コンベア21により高速で移送される傾斜部14では、ほとんど蒸し加熱が進行しておらず、マイクロ波による加熱は主に予熱となる。
【0037】
その蒸気供給量の調整を、上記の2基の温度センサ19で測定した温度を基準としてバルブ52を制御することで行う。具体的には、上記温度センサ19で測定される値が高温になるとバルブ52を絞り、低温になるとバルブ52を開くように制御する。また、上側にある温度センサ19と下側にある温度センサ19との温度差が増大したときは、上側に高温の蒸気が残っていても、全体として蒸気量が少なくなっていることを示すので、蒸気供給量を増加させるようにするとよい。
【0038】
このような構成の連続式食品蒸し機10を用いることにより、入口12側の搬入端部22で第一コンベア21に乗せられた食材20は、トンネル式蒸し釜11の内部へ移送され、まずマイクロ波により予熱された後、内部に供給された蒸気により加熱され、出口13から次工程へ移る。
【符号の説明】
【0039】
10 連続式食品蒸し機
11 トンネル式蒸し釜
12 入口
13 出口
14 傾斜部
15 (傾斜部の)下方終端部
16 (傾斜部の)上方終端部
17 (下方終端部の)天井部
18 (上方終端部の)底部
19 温度センサ
20 食材
21 第一コンベア
22 (第一コンベアの)搬入端部
23 (第一コンベアの)落下端部
24 (第一コンベアの)ローラ
25 (第一コンベアの)駆動装置
26 (第一コンベアの)傾斜部
27 (第一コンベアの)ネット部
28 (第一コンベアの)ベルト部
29 アタッチ
31 第二コンベア
32 (第二コンベアの)中継側端部
33 (第二コンベアの)搬出端部
34 (第二コンベアの)ローラ
35 (第二コンベアの)駆動装置
41 マイクロ波照射装置
42 マグネトロン
43 導波管
44 照射部
46 マイクロ波照射行
50 ボイラー
51 蒸気配管
52 バルブ
53 上側蒸気配管
54 下側蒸気配管
55 蒸気供出口
L 蒸気下部ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸し釜と、その内部で食品を移送可能なエンドレスのコンベアとを有する連続式食品蒸し機であって、
蒸し釜内部へ上記食品を加熱するマイクロ波を照射可能な、マイクロ波照射装置を設けた連続式食品蒸し機。
【請求項2】
上記蒸し釜の上記コンベアの進行方向に向かって、上記マイクロ波照射装置を設けた先に、蒸気供出口を上記進行方向に沿って複数設けたことを特徴とする、請求項1に記載の連続式食品蒸し機。
【請求項3】
上記コンベアが進行方向途中で分かれており、蒸し釜入口から上記マイクロ波照射装置を設けた箇所を移送する第一のコンベアは、その後の上記蒸気供出口を設けた箇所を移送する第二のコンベアよりも、移送速度が速いことを特徴とする、請求項2に記載の連続式食品蒸し機。
【請求項4】
上記蒸し釜が、移送方向に向かって上昇する傾斜部を有しており、その傾斜部に上記マイクロ波照射装置を設け、その傾斜部より先の領域に蒸気供出口を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の連続式食品蒸し機。
【請求項5】
上記傾斜部の下方終端部における天井部の内部高さが、上記傾斜部の上方終端部における底部の内部高さよりも低い位置にあることを特徴とする請求項4に記載の連続式食品蒸し機。
【請求項6】
上記蒸し釜の出口が、上記傾斜部の上方終端部における底部の内部高さよりも下方に設けてあることを特徴とする請求項5に記載の連続式食品蒸し機。
【請求項7】
連続式食品蒸し機において、蛸に対して水蒸気による蒸し加熱が十分に進行するより前に、上記連続式食品蒸し機内に設けたマイクロ波照射装置により上記蛸を予熱しておき、加熱の偏りによる硬化を抑制しつつ、加熱時間の短縮による歩留まり向上を実現する蛸の熱処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の蛸の熱処理方法により加熱した蛸。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−147834(P2012−147834A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6930(P2011−6930)
【出願日】平成23年1月17日(2011.1.17)
【出願人】(591043787)株式会社アルス (16)
【Fターム(参考)】