説明

駐車場情報提供システム

【課題】 臨時駐車場についての車両のユーザにとって有益な情報を十分に与えることができる駐車場情報提供システムを提供する。
【解決手段】 サーバ2は、イベント情報保持部21においてイベント情報を取得する。臨時駐車場情報検出部24では、イベント情報からイベントの開催位置を取得し、イベント開催位置の周囲に駐車している駐車車両の台数に応じて臨時駐車場を検出する。また、臨時駐車場に最後に駐車した駐車車両の駐車時刻に基づいて臨時駐車場の人気ランキング情報を生成する。また、臨時駐車場から自宅までの通常時の所要時間と実際の帰宅所要時間との差に応じて、帰りやすさ情報を判断する。これらの人気ランキング情報と帰りやすさ情報を車載装置1に送信して乗員などのユーザに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場情報提供システムに係り、特に、イベント時などに設置される臨時駐車場の情報を主に提供する駐車場情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の目的地となる店舗や商業施設等には、駐車場が設けられている場合が多く、車両に搭載されるナビゲーション装置には、これらの駐車場に関する情報が記憶されている場合がある。このようなナビゲーション装置を搭載した車両のユーザは、ナビゲーション装置から目的地の駐車場に関する情報を入手し、駐車場を利用する際の参考にすることができる。
【0003】
また、不定期に行われるイベントの開催位置などでは、イベントの開催位置の近辺に臨時駐車場が設けられることがある。このような臨時駐車場に関する情報については、通常、ナビゲーション装置には記憶されていないことから、車両のユーザが臨時駐車場に関する情報を入手することはできないこととなる。
【0004】
この問題に対して、車両のほかに設けられたサーバから車両のナビゲーション装置に対して臨時駐車場の情報を配信して提供する駐車場情報提供システムが開示されている(たとえば、特許文献1参照)。この駐車場情報提供システムでは、複数の車両がサーバに対して駐車位置情報を送信する。
【0005】
サーバでは、送信された駐車位置情報を取得し、駐車位置情報の取得数が所定数を超えたときに駐車位置情報が示す駐車場所を駐車場と判定するようにしている。また、判定した駐車場とイベントの開催位置が合致したか否かを判定し、合致した場合には臨時駐車場と判定している。また、サーバは、臨時駐車場を判定した際には、臨時駐車場に関する臨時駐車場情報を車両におけるナビゲーション装置に送信するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−176500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1に開示された駐車場情報提供システムでは、車両が駐車した位置に基づいてみなされた駐車場の位置とイベントの開催場所との関係のみで臨時駐車場を判定している。このため、車両におけるナビゲーション装置に送信される臨時駐車場情報としては、臨時駐車場の有無のみ等となってしまい、車両のユーザに対して有益な情報を十分に与えることができないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明の課題は、臨時駐車場についての車両のユーザにとって有益な情報を十分に与えることができる駐車場情報提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決した本発明に係る駐車場情報提供システムは、イベントの開催場所に関するイベント開催場所情報を取得するイベント開催場所取得手段と、イベントが開催される際のイベント開催時刻情報を取得するイベント開催時刻取得手段と、イベント開催場所から所定の範囲内に車両が駐車した際の車両の駐車位置に関する駐車位置情報を取得する駐車位置情報取得手段と、車両が駐車した際の車両の駐車時刻に関する駐車時刻情報を取得する駐車時刻情報取得手段と、駐車位置情報に基づいて、駐車場に関する駐車場情報を取得する駐車場情報取得手段と、イベント開催時刻と駐車時刻情報とに基づいて、駐車場情報に関する駐車場の人気度を設定する駐車場人気度設定手段と、駐車場人気度に基づく駐車場情報を提供する駐車場情報提供手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る駐車場情報提供システムは、イベント開催時刻とイベント開催場所から所定の範囲内に車両が駐車した際の駐車時刻情報とに基づいて、駐車場情報に関する駐車場の人気度を設定している。このため、臨時駐車場情報のみならず、その臨時駐車場についての人気度を提供することができる。したがって、臨時駐車場についての車両のユーザにとって有益な情報を十分に与えることができる。
【0011】
ここで、駐車場人気度設定手段は、車両の駐車時刻が早い時刻であるほど、駐車場人気度を高く設定する態様とすることができる。
【0012】
このように、車両の駐車時刻が早い時刻であるほど、駐車場人気度を高く設定することにより、駐車場人気度を精度よく設定することができる。
【0013】
また、車両の駐車位置から車両の帰所位置までの間における通常の所要時間と実際の所要時間とを時間関係を取得する帰所時間取得手段と、通常の所要時間と実際の所要時間との時間関係に応じて、駐車位置における駐車場の混雑度を取得する混雑度取得手段と、をさらに備える態様とすることができる。
【0014】
このように、通常の所要時間と実際の所要時間との差に応じて、駐車位置における駐車場の混雑度を取得することにより、自宅などの帰所位置に帰る場合における帰りやすさを設定することができる。したがって、臨時駐車場についての車両のユーザにとって有益な情報をさらに十分に与えることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る駐車場情報提供装置によれば、臨時駐車場についての車両のユーザにとって有益な情報を十分に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車場情報提供システムのブロック構成図である。
【図2】本実施形態に係る駐車場情報提供システムにおける処理手順を示すフローチャートである。
【図3】サーバが送受信する情報等を概念的に示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る駐車場情報提供システムのブロック構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る駐車場情報提供システムは、車両に搭載される車載装置1および情報通信センタに設置されるサーバ2を備えている。また、車載装置1には、ナビゲーション装置11、ナビ情報保持部12、および車両側通信部13が設けられている。さらに、サーバ2には、イベント情報保持部21、サーバ側通信部22、プローブ情報記憶部23、および臨時駐車場情報検出部24が設けられている。
【0019】
車載装置1におけるナビゲーション装置11は、GPS(Global Positioning System)装置を備えており、GPS衛星から送信されるGPS信号に基づいて、走行中または駐車中などの自車両の位置を検出する。また、ナビゲーション装置11は、自車両の位置ととともに時刻を検出している。ナビゲーション装置11は、駐車位置情報や駐車時刻情報などの各種ナビ情報を記憶するとともに、図示しないディスプレイやスピーカなどを介して乗員などのユーザに提供し、さらにはナビ情報保持部12に出力する。ナビゲーション装置11は、駐車位置情報を取得する駐車位置情報取得手段および駐車時刻を取得する駐車時刻情報取得手段を構成する。
【0020】
ナビ情報保持部12は、ナビゲーション装置11から出力されるナビ情報を保持している。また、ナビ情報保持部12は、保持しているナビ情報を車両側通信部13に出力している。ここでのナビ情報には、自車両の位置情報、車両が走行する道路の地図情報や地図情報に含まれる駐車場情報、車両の駐車情報、車両が走行した道路のリンク情報および渋滞情報などが含まれる。
【0021】
さらに、ナビ情報保持部12は、サーバ2から過去に送信された臨時駐車場情報についてもナビ情報の一部として記憶しておく。この臨時駐車場情報には、過去の前回までのイベント開催時に臨時駐車場を利用した場合に、その臨時駐車場から帰宅した際に、自宅に到着するまでに実際にかかった自宅までの帰宅所要時間が付加されている。
【0022】
車両側通信部13は、サーバ2におけるサーバ側通信部22との間での信号の送受信が可能とされている。車両側通信部13では、ナビ情報保持部12から出力されるナビ情報をプローブ情報としてサーバ側通信部22に対して送信する。さらに、車両側通信部13は、サーバ側通信部22から送信される各種情報をナビゲーション装置11に出力する。
【0023】
また、サーバ2におけるイベント情報保持部21は、インターネット4などを介してイベント情報を入手して保持している。ここでのイベント情報としては、定期的、不定期的、さらには長期的、短期的に行われる各種イベントに関する情報がある。イベント情報には、イベントの開催場所に関する開催場所情報や、開催時刻に関するイベント開催時刻情報などの開催されるイベントに関する各種情報が含まれている。イベント情報保持部21は、イベント開催場所取得手段およびイベント開催時刻取得手段を構成する。イベント情報保持部21は、臨時駐車場情報検出部24の読み出しに応じて、保持しているイベント情報を臨時駐車場情報検出部24に出力する。
【0024】
サーバ側通信部22は、車両側通信部13から送信されるプローブ情報を受信し、受信したプローブ情報をプローブ情報記憶部23に出力する。また、サーバ側通信部22は、臨時駐車場情報検出部24から出力される臨時駐車場情報などの各種情報を車両側通信部13に送信する。
【0025】
プローブ情報記憶部23は、サーバ側通信部22から出力されたプローブ情報における駐車情報、リンク情報、渋滞情報など蓄積して記憶している。また、プローブ情報記憶部23は、臨時駐車場情報検出部24の読み出しに応じて、記憶しているプローブ情報を臨時駐車場情報検出部24に出力する。
【0026】
臨時駐車場情報検出部24は、臨時駐車場抽出部31、人気度計算部32、および帰りやすさ計算部33を備えている。臨時駐車場情報検出部24における臨時駐車場抽出部31は、イベント情報保持部21から読み出したイベント情報およびプローブ情報記憶部23から読み出したプローブ情報に基づいて、臨時駐車場位置を抽出する。臨時駐車場抽出部31は、駐車場情報取得手段を構成する。臨時駐車場抽出部31は、臨時駐車場位置を抽出した場合、抽出した臨時駐車場位置に関する臨時駐車場位置情報を人気度計算部32に出力する。
【0027】
人気度計算部32は、臨時駐車場抽出部31から臨時駐車場位置情報を出力された場合に、プローブ情報記憶部23に記憶されたプローブ情報を読み出し、読み出したプローブ情報に基づいて臨時駐車場の人気ランキングを算出する。人気度計算部32は、駐車場人気度設定手段を構成する。人気度計算部32は、出力された臨時駐車場位置情報に算出した人気ランキングを付加して、帰りやすさ計算部33に出力する。
【0028】
帰りやすさ計算部33は、人気度計算部32から臨時駐車場位置情報が出力された場合に、プローブ情報記憶部23に記憶されたプローブ情報を読み出したプローブ情報等に基づいて、各臨時駐車場における帰りやすさを算出する。帰りやすさ計算部33は、算出した帰りやすさに関する帰りやすさ情報を臨時駐車場位置情報に付加する。帰りやすさ計算部33は、帰所時間取得手段および混雑度取得手段を構成する。帰りやすさ計算部33は、人気ランキング情報および帰りやすさ情報が付加された臨時駐車場位置情報を臨時駐車場情報としてサーバ側通信部22に出力する。
【0029】
サーバ側通信部22は、臨時駐車場情報検出部24における帰りやすさ計算部33から臨時駐車場情報が出力された際に、出力された臨時駐車場情報を車載装置1における車両側通信部13に送信する。車両側通信部13は、サーバ側通信部22から送信された臨時駐車場情報をナビゲーション装置11に出力する、ナビゲーション装置11は、車両側通信部13から出力された臨時駐車場情報を図示しないディスプレイやスピーカなどを介して乗員などのユーザに提供する。ナビゲーション装置11は、駐車場情報提供手段を構成する。
【0030】
次に、本実施形態に係る駐車場情報提供システムにおける処理手順について説明する。図2は、本実施形態に係る駐車場情報提供システムにおける処理手順を示すフローチャートである。また、図3は、サーバが送受信する情報等を概念的に示す概念図である。図2および図3に示すように、本実施形態に係る駐車場情報提供システムにおいては、イベント情報保持部21において、インターネット4を介する等して、イベントの開催場所や開催日時などのイベント情報を取得する(S1)。また、図3に示すように、複数の車両に搭載される車載装置1からは、サーバ2に対してプローブ情報がそれぞれ送信される。
【0031】
サーバ2では、イベント情報を取得したら、臨時駐車場情報検出部24の臨時駐車場抽出部31において、プローブ情報記憶部23に記憶されたプローブ情報を読み出し、イベント開催位置の周辺に駐車した車両を抽出し、駐車している車両の台数を集計する(S2)。イベント開催位置の周辺は、イベント開催位置の半径Nkm以内の範囲とすることができる。
【0032】
続いて、駐車台数がM台以上となっている地点があるか否かを判断する(S3)。たとえば、ここでのM=400とし、図3に示すように、イベント会場Sの周辺において、車両が400台以上集まっている第1地点P1や車両が500台以上集まっている第2地点P2を臨時駐車場として抽出する。また、車両が数台程度しかない第3地点P3や第4地点P4については、臨時駐車場としての抽出は行わない。
【0033】
ステップS4におけるその結果、駐車台数がM台以上となっている地点がないと判断した場合には、イベント開催場所の周囲には、臨時駐車場がないと判断してそのまま処理を終了する。一方、駐車台数がM台以上となっている地点があると判断した場合、その地点を臨時駐車場として検出する。また、駐車台数がM台以上となっている地点が複数ある場合には、それぞれの地点を臨時駐車場として検出する。
【0034】
それから、臨時駐車場情報検出部24の人気度計算部32において、プローブ情報を参照し、臨時駐車場に車両が駐車した時刻を抽出する(S4)。その後、その臨時駐車場に最後に駐車した車両の駐車時刻が、イベント開催時刻のX時間前以前であるか否かを判断する(S5)。
【0035】
その結果、最後に駐車した車両の駐車時刻がイベント開催時刻のX時間前以前であると判断した場合には、その臨時駐車場が人気の高い臨時駐車場であると考えられる。したがって、この場合には、人気度として人気ランキングを「高」に設定する(S6)。一方、最後に駐車した車両の駐車時刻がイベント開催時刻のX時間前よりも後であると判断した場合には、人気の低い臨時駐車場であると考えられるので、人気ランキングを「低」に設定する(S7)。その後、各臨時駐車場における人気ランキングに基づいて人気ランキング情報を生成する。
【0036】
続いて、帰りやすさ計算部33において、プローブ情報記憶されたプローブ情報を読み出し、各車両における臨時駐車場から帰宅した際の自宅まで帰宅所要時間を抽出する(S8)。ここでは、自宅が帰所位置となるそれから、ナビ情報に含まれる地図情報等から、臨時駐車場から自宅までの通常時の所要時間を算出し、算出した自宅までの通常時の所要時間と実際の帰宅所要時間との差を各車両について算出する。その後、自宅までの通常時の所要時間と実際の帰宅所要時間との差がY時間以内となっている車両が車両全体のZ%以内となっているか否かを判断する(S9)。
【0037】
その結果、自宅までの通常時の所要時間と実際の帰宅所要時間との差がY時間以内となっている車両が車両全体のZ%以内であると判断した場合には、混雑度が高く、自宅までは帰りにくい臨時駐車場であると考えられる。したがって、この場合には、帰りやすさを「低」に設定する(S10)。
【0038】
一方、自宅までの通常時の所要時間と実際の帰宅所要時間との差がY時間以内となっている車両が車両全体のZ%を超えると判断した場合には、混雑度が低く、自宅に帰りやすい臨時駐車場であると考えられるので、帰りやすさを「高」に設定し(S11)、帰りやすさに応じた帰りやすさ情報を生成する。ただし、プローブ情報に過去の帰宅所要時間の情報が含まれていない場合は、帰りやすさ情報を生成することなくそのままステップS12に進む。
【0039】
こうして、臨時駐車場情報検出部24では、臨時駐車場の有無に応じた臨時駐車場情報に人気ランキング情報および帰りやすさ情報を付加してサーバ側通信部22に出力する。その後、図3に示すように、サーバ2は、人気ランキング情報および帰りやすさ情報が付加された臨時駐車場情報を車載装置1に送信する(S12)。
【0040】
そして、車載装置1では、人気ランキング情報および帰りやすさ情報が付加された臨時駐車場情報をナビゲーション装置11におけるディスプレイやスピーカを利用してユーザに提供する。ユーザに対する情報提供を行う際には、たとえばディスプレイとしていわゆるタッチパネルを用いるとともに、臨時駐車場に相当する位置に「臨」の文字マークを表示し、当該文字マークをタッチすることによって人気ランキング情報や帰りやすさ情報が表示される態様とすることができる。さらに、ナビゲーション装置11では、提供された臨時駐車場情報を記憶しておく。こうして、駐車場検出システムにおる処理を終了する。
【0041】
このように、本実施形態に係る駐車場検出システムにおいては、イベントの開催時刻とイベントの開催場所から所定の範囲内に車両が駐車した際の駐車時刻情報に基づいて、駐車場情報に関する駐車場の人気ランキングを設定している。このため、臨時駐車場の有無などの臨時駐車場情報のみならず、その臨時駐車場についての人気度を提供することができる。したがって、臨時駐車場についての車両のユーザにとって有益な情報を十分に与えることができる。
【0042】
また、人気ランキングを設定するにあたり、臨時駐車場に最後に駐車した車両の駐車時刻が早いほど人気ランキングが高くなるようにしている。特に、臨時駐車場に最後に駐車した車両の駐車時刻が、イベント開催時刻からX時間以前の時刻である基準時刻となるX時間よりも早い時刻である場合に、駐車場人気度を高く設定するようにしている。このため、駐車場人気ランキングを精度よく設定することができる。
【0043】
さらに、駐車場情報に対して、臨時駐車場から帰宅した際の自宅までの通常の所要時間と実際の帰宅所要時間との差に応じて、駐車位置における駐車場の混雑度に基づく帰りやすさ情報を付与している。このため、臨時駐車場についての車両のユーザにとって有益な情報をさらに十分に与えることができる。
【0044】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態においては、人気度を表す人気ランキングを「高」「低」で表しているが、最後に駐車した車両の時刻に応じた順序でランク付けする態様とすることもできる。また、人気度については、開催時間のX時間前などの基準を設けることなく、単純に臨時駐車場に到達した時刻が早いほど人気度を高く設定する態様とすることもできる。
【0045】
さらに、上記実施形態においては、通常の所要時間と実際の所要時間との時間関係を自宅までの通常時の所要時間と実際の帰宅所要時間との差としているが、これらの比としたりその他の関係としたりすることもできる。さらには、時間関係としては通常の所要時間に代えて、臨時駐車場と自宅との間の距離とすることもできるし、道路の種類を考慮した距離とする態様とすることもできる。
【0046】
また、上記実施形態におけるN,M,X,Y,Zなどの数値は、イベント規模の大きさやイベントに来場すると想定される車両の台数等に応じて設定することができる。たとえば、イベント内容が50万人集まると想定される花火大会では、N=4とすることができる。また、車両での来場が5万台と想定されるイベントでは、M=500(想定台数の1%)とすることができる。
【0047】
他方、臨時駐車場は、イベントごとに必ず設置されるとは限らないものである。このため、前回までのイベント開催時で臨時駐車場として検出されていた地点において、今回のイベント開催時に車両が集まっていない場合には、その地点を臨時駐車場情報から外すこともできる。
【符号の説明】
【0048】
1…車載装置、2…サーバ、4…インターネット、11…ナビゲーション装置、12…ナビ情報保持部、13…車両側通信部、21…イベント情報保持部、22…サーバ側通信部、23…プローブ情報記憶部、24…臨時駐車場情報検出部、31…臨時駐車場抽出部、32…人気度計算部、33…帰りやすさ計算部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イベントの開催場所に関するイベント開催場所情報を取得するイベント開催場所取得手段と、
前記イベントが開催される際のイベント開催時刻情報を取得するイベント開催時刻取得手段と、
前記イベント開催場所から所定の範囲内に車両が駐車した際の前記車両の駐車位置に関する駐車位置情報を取得する駐車位置情報取得手段と、
前記車両が駐車した際の前記車両の駐車時刻に関する駐車時刻情報を取得する駐車時刻情報取得手段と、
前記駐車位置情報に基づいて、駐車場に関する駐車場情報を取得する駐車場情報取得手段と、
前記イベント開催時刻と前記駐車時刻情報とに基づいて、前記駐車場情報に関する駐車場の人気度を設定する駐車場人気度設定手段と、
前記駐車場人気度に基づく駐車場情報を提供する駐車場情報提供手段と、
を備えることを特徴とする駐車場情報提供システム。
【請求項2】
前記駐車場人気度設定手段は、前記車両の駐車時刻が早い時刻であるほど、前記駐車場人気度を高く設定する請求項1に記載の駐車場情報提供システム。
【請求項3】
前記車両の駐車位置から前記車両の帰所位置までの間における通常の所要時間と実際の所要時間とを時間関係を取得する帰所時間取得手段と、
前記通常の所要時間と実際の所要時間との時間関係に応じて、前記駐車位置における駐車場の混雑度を取得する混雑度取得手段と、
をさらに備える請求項1または請求項2に記載の駐車場情報提供システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−160136(P2012−160136A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−21104(P2011−21104)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】