説明

高周波回路

【課題】低周波発振と高周波発振とを共に抑制することができる高周波回路を提供する。
【解決手段】高周波回路は、複数のトランジスタ12、複数の入出力整合回路14−1,14−2、複数の抵抗体18、低周波発振抑制回路17を含む。複数のトランジスタは、半導体基板11上に並列に配列形成される。複数の入出力整合回路は、それぞれ第1の絶縁基板13−1上、第2の絶縁基板13−2上に、複数のトランジスタにそれぞれ接続されて設けられている。低周波発振抑制回路は、所望の周波数帯域を透過帯域として有し、並列に配列形成された複数のトランジスタのうち、両側のトランジスタのゲート端子に接続される。複数の抵抗体は、複数の入出力整合回路間のうち、トランジスタに最も近い位置に形成されるとともに、透過帯域の最も低い周波数の発振に対して低周波発振抑制回路を作用させることが可能な長さで、複数の入出力整合回路間に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発振抑制回路を有する高周波回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の高周波回路は、半導体基板上に並列に配列形成された複数のトランジスタ、および絶縁基板上に設けられた整合回路が、パッケージ内部に実装されたものである。整合回路は、複数のトランジスタのそれぞれのゲート端子に共通に接続された一つの入力整合回路と、複数のトランジスタのそれぞれのドレイン端子に共通に接続された一つの出力整合回路と、からなり、入力整合回路はトランジスタのゲート端子側の絶縁基板上に、出力整合回路はトランジスタのドレイン端子側の絶縁基板上に、それぞれ設けられている。
【0003】
このような従来の高周波回路に高周波信号を入力すると、高周波信号は一定の周波数帯域を有するため、高い周波数から低い周波数まで様々な周波数で発振する。そこで、例えばGHzオーダーの高周波発振を抑制するために、入力整合回路および出力整合回路は、トランジスタの数に応じて複数に分割されており、分割されたこれらの整合回路間のうち、トランジスタに最も近い位置には、分割された整合回路間を接続する抵抗(いわゆるアイソレーション抵抗)が設けられている。
【0004】
さらに、従来の高周波回路において、並列に配列された複数のトランジスタのうち、両側に位置するトランジスタのゲート端子には、それぞれ、この高周波回路に生ずる例えばMHzオーダーの低周波発振を抑制するために、インダクタL、抵抗R、キャパシタCが直列に接続された低周波発振抑制回路が、ゲート端子と接地との間に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特願2001−24148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述の従来の高周波回路は、入出力整合回路をそれぞれ分割し、これらの間をアイソレーション抵抗で接続しているため、並列に配列されたトランジスタのうち、中央近傍に位置するトランジスタから低周波発振抑制回路までの間には、アイソレーション抵抗が複数設けられることなる。従って、トランジスタから低周波発振抑制回路までの抵抗値が高くなり、中央近傍に位置するトランジスタからみて、低周波発振抑制回路は、実質的に接続されていない状態、すなわち開放に近い状態となる。これにより、中央近傍に位置するトランジスタには低周波発振抑制回路が作用しなくなり、低周波発振を抑制することができない問題がある。
【0007】
また、この問題を回避するために、入力整合回路および出力整合回路を分割せず、複数のトランジスタのそれぞれのゲート端子を、複数に分割されない入力整合回路、すなわち、一つの入力整合回路に共通に接続させ、複数のトランジスタのそれぞれのドレイン端子を、複数に分割されない出力整合回路、すなわち、一つの出力整合回路に共通に接続させると、高周波発振を抑制することができない問題がある。
【0008】
すなわち、従来の高周波回路においては、低周波発振と高周波発振とを共に抑制することは困難である問題がある。本実施形態は、この問題に鑑みてなされたものであり、低周波発振と高周波発振とを共に抑制することができる高周波回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施形態による高周波回路は、複数のトランジスタ、複数の入力整合回路、複数の出力整合回路、複数の抵抗体、および低周波発振抑制回路、を含むものである。複数のトランジスタは、半導体基板上に並列に配列形成されたものである。複数の入力整合回路は、第1の絶縁基板上に設けられたものであり、複数のトランジスタのゲート端子にそれぞれ接続されている。複数の出力整合回路は、第2の絶縁基板上に設けられたものであり、複数のトランジスタのドレイン端子にそれぞれ接続されている。低周波発振抑制回路は、所望の周波数帯域を透過帯域として有する回路であり、並列に配列形成された複数のトランジスタのうち、両側に位置するそれぞれのトランジスタのゲート端子に接続されている。複数の抵抗体は、複数の入力整合回路間および複数の出力整合回路間のうち、少なくともトランジスタに最も近い位置に形成されるとともに、透過帯域の最も低い周波数の発振に対して、低周波発振抑制回路を作用させることが可能な長さで、複数の入力整合回路間および複数の出力整合回路間に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る高周波回路の要部を模式的に示す上面図である。
【図2】図1の高周波回路に用いられる低周波発振抑制回路の透過特性を示す図である。
【図3】図1の高周波回路による高周波発振の抑制を説明するための図であって、図1の等価回路である。
【図4】図1の高周波回路による低周波発振の抑制を説明するための図であって、図1の等価回路である。
【図5】本実施形態の比較例に係る高周波回路の要部を模式的に示す上面図である。
【図6】同じく、本実施形態の比較例に係る高周波回路の要部を模式的に示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態に係る高周波回路の要部を模式的に示す上面図である。図1に示すように、本実施形態に係る高周波回路は、半導体基板11上に並列に配列形成された複数のトランジスタ12、および絶縁基板13−1、13−2上に設けられた入力整合回路14−1および出力整合回路14−2が、図示されないパッケージ内部に実装されたものである。
【0012】
複数のトランジスタ12は、例えば電界効果トランジスタ(FET)であるが、半導体基板11上に並列に配列形成されるトランジスタ12は、これ以外に、例えば高電子移動度トランジスタ(HEMT)等であってもよい。
【0013】
複数のトランジスタ12の入力側、すなわち、ゲート端子側には、入力整合回路14−1が設けられている。この入力整合回路14−1は、各トランジスタ12毎に分割された状態で、第1の絶縁基板13−1上に配列形成されている。そして、このように複数に分割された入力整合回路14−1のそれぞれは、複数のトランジスタ12のそれぞれのゲート端子に、例えばワイヤ等の導体により電気的に接続されている。
【0014】
分割された入力整合回路14−1が設けられた第1の絶縁基板13−1上には、出力側において複数の入力整合回路14−1に接続されるとともに、入力側においてこの高周波回路の入力端子に電気的に接続される複数の分波器15が設けられている。図1に示す高周波回路の例においては、隣接する2つの入力整合回路14−1毎に一つの分波器15が設けられている、すなわち、複数の分波器15からなる一段の分波器が設けられているが、これらの分波器15の入力側には、さらに一段以上の分波器(図示せず)が設けられており、最終的に高周波回路の入力端子に電気的に接続される。すなわち、高周波回路の入力端子に入力される高周波信号は、このように設けられた一段以上の分波器を介して複数に分波されて、各入力整合回路14−1に入力される。なお、このような分波器は、第1の絶縁基板13−1とは別基板上に設けられていてもよい。
【0015】
また、複数のトランジスタ12の出力側、すなわち、ドレイン端子側には、出力整合回路14−2が設けられている。この出力整合回路14−2は、各トランジスタ12毎に分割された状態で、第2の絶縁基板13−2上に配列形成されている。そして、このように複数に分割された出力整合回路14−2のそれぞれは、複数のトランジスタ12のそれぞれのドレイン端子に、例えばワイヤ等の導体により電気的に接続されている。
【0016】
分割された出力整合回路14−2が設けられた第2の絶縁基板13−2上には、入力側において複数の出力整合回路14−2に接続されるとともに、出力側においてこの高周波回路の出力端子に電気的に接続される複数の合波器16が設けられている。図1に示す高周波回路の例においては、隣接する2つの出力整合回路14−2毎に一つの合波器16が設けられている、すなわち、複数の合波器16からなる一段の合波器が設けられているが、これらの合波器16の出力側には、さらに一段以上の合波器(図示ぜす)が設けられており、最終的に高周波回路の出力端子に電気的に接続される。すなわち、複数のトランジスタ12(複数の出力整合回路14−2)からそれぞれ出力された高周波信号は、このように設けられた一段以上の合波器を介して合波され、高周波回路の出力端子から出力される。なお、このような合波器は、第2の絶縁基板13−2とは別基板上に設けられていてもよい。
【0017】
さらに、並列に配列された複数のトランジスタ12のうち、両側のトランジスタ12(図中の最上部および最下部のトランジスタ12)のゲート端子には、高周波回路で発生する、例えばMHzオーダーの低周波発振を抑制するために、低周波発振抑制回路17が接続されている。この低周波発振抑制回路17は、インダクタLおよびキャパシタCが直列に接続されて構成されるフィルタ回路と抵抗Rとが直列に接続された回路であり、ゲート端子と接地との間に接続されている。
【0018】
ここで、低周波発振抑制回路17について、図2を参照してさらに詳細に説明する。図2は、低周波発振抑制回路17の周波数に対する透過特性を示す図であり、横軸は周波数、縦軸は透過率を示している。図2に示すように、この低周波発振抑制回路17は、ある所望の周波数の信号を透過させて抵抗Rで減衰させることにより、発振を抑制する回路である。透過させることができる周波数帯域(図中におけるfll〜flh)は、低周波発振抑制回路17のインダクタLのインダクタンスとキャパシタCのキャパシタンスとを調節することによって定めることができる。すなわち、この低周波発振抑制回路17は、インダクタLとキャパシタCとによって定められる周波数帯域内の周波数での発振を抑制することができる回路である。
【0019】
再び図1を参照する。上述の第1の絶縁基板13−1上のそれぞれの入力整合回路間14−1には、例えばこれらの間を埋めるように抵抗体18が設けられている。すなわち、入力整合回路14−1の、高周波信号が流れる方向に平行な方向の長さをLinとすれば、抵抗体18は、長さLinだけ設けられている。同様に、上述の第2の絶縁基板13−2上のそれぞれの出力整合回路14−2間には、例えばこれらの間を埋めるように抵抗体18が設けられている。すなわち、出力整合回路14−2の、高周波信号が流れる方向に平行な方向の長さをLoutとすれば、抵抗体18は、長さLoutだけ設けられている。なお、通常は入力整合回路間14−1の長さLinと出力整合回路14−2の長さLoutとは同一であるが、本実施形態においては、これらの長さの関係については限定されない。また、これらの整合回路14−1、14−2の間に形成される抵抗体18は、例えばタンタルナイトライド、またはニクロム等からなるものである。
【0020】
これらの抵抗体18は、各整合回路14−1、14−2間において、少なくともトランジスタ12に最も近い位置には必ず形成される必要がある。しかしながら、抵抗体18の長さは必ずしもLin、Loutである必要はなく、上述の低周波発振抑制回路17が有する透過帯域のうち、最も低周波fllに対応可能な長さだけ形成されればよい。従って、抵抗体18は、Lin、Loutより短くてもよいし、また、分波器15および合波器16が、それぞれ入力整合回路14−1および出力整合回路14−2とそれぞれ同一基板上に形成されているような場合には、抵抗体18は、Lin、Loutより長くてもよい。なお、抵抗体18が形成される位置および抵抗体18の長さの理由については、後述する。
【0021】
次に、上述の高周波回路によって高周波発振が抑制される理由について、図3を参照して説明する。図3は、図1に示す高周波回路の等価回路である。図中の点線Lhは、高周波発振が生ずる閉ループを示す。
【0022】
上述したように、分割された複数の入力整合回路14−1、および分割された複数の出力整合回路14−2は、これらの間に設けられた抵抗体18によって接続されている。従って、図3に示される閉ループLhを通る、例えばGHzオーダーの高周波発振は、抵抗体18によって減衰する。これにより、高周波発振を抑制することができる。
【0023】
なお、高周波発振は、非常に短い閉ループで生ずる。従って、高周波発振を生じさせる上述の閉ループは、入力整合回路14−1間、および出力整合回路14−2間のうち、トランジスタ12に最も近い位置を通る。高周波発振は、上述のように抵抗体18により減衰させることにより抑制されるものである。従って、少なくともこの閉ループが通る位置には、必ず抵抗体18が設けられる必要がある。
【0024】
次に、上述の高周波回路によって低周波発振が抑制される理由について、図4を参照して説明する。図4は、図1に示す高周波回路の等価回路である。図中の点線Llh、Lllは、それぞれ低周波発振抑制回路17が作用する経路を示す。
【0025】
低周波発振は、例えばトランジスタ12と、このトランジスタ12にバイアスを供給するために高周波回路の外部に設けられたバイアス電源回路(図示せず)と、の間等のいたる部分に発生する。このような低周波発振は、低周波発振抑制回路17により抑制される。
【0026】
ここで、低周波発振抑制回路17により抑制可能な発振周波数は、低周波発振抑制回路17とトランジスタ12との距離によって定まるものであり、低周波発振抑制回路17が有する透過帯域(fll〜flh)のうち、最も高周波flhの発振は、回路17とトランジスタ12との距離が短い図中の点線Llhを通る経路を介して抑制される。これに対して、最も低周波fllの発振は、回路17とトランジスタ12との距離が長い図中の点線Lllを通る経路を介して抑制される。すなわち、低周波発振抑制回路17は、低周波の発振ほど、トランジスタ12から離れた位置を通る経路を介して発振が抑制される。なお、図中に示される各経路Llh、Lll中には抵抗体18が設けられているが、この抵抗体18は、例えば入力整合回路14−1間、出力整合回路14−2間を埋める程度に長く形成されているため、低周波発振抑制回路17が作用する経路(例えば図中のLll、Llh)から見て、抵抗体18の抵抗値は小さい。従って、半導体基板11の中央近傍に位置するトランジスタ12からみた場合であっても、このトランジスタ12から低周波発振抑制回路17までの合成抵抗は小さくなり、低周波発振抑制回路17を作用させることができる。
【0027】
なお、入力整合回路14−1間、および出力整合回路14−2間の抵抗体18は、少なくとも低周波発振抑制回路17が有する透過帯域(fll〜flh)のうち、最も低周波fllの発振を抑制する経路Lll上に設けられる程度の長さであればよい。従って、抵抗体18は、入力整合回路14−1間、および出力整合回路14−2間を埋める程度の長さであれば十分であり、また、これより長く形成されてもよい。
【0028】
上述の高周波回路に対して、高周波発振を抑制したい場合、図5に示される高周波回路でもよいとも考えられる。図5は、本実施形態の高周波回路に対する比較例に係る高周波回路の要部を模式的に示す上面図である。図5に示すように、高周波発振は、入力整合回路間14−1および出力整合回路間14−2のうち、トランジスタ12に最も近い位置を通る閉ループLhにて生ずる。従って、この閉ループLhが通る位置のみ、すなわち、入力整合回路間14−1および出力整合回路間14−2のうち、トランジスタ12に最も近い位置のみに抵抗体181を設ければ、高周波発振は抑制される。しかし、この高周波回路の場合、抵抗体181は、トランジスタ12に最も近い位置のみに、極めて短い長さで形成されるため、低周波発振抑制回路17が作用する経路Llから見て、抵抗体181の抵抗値は大きい。従って、半導体基板11の中央近傍に位置するトランジスタ12からみた場合、このトランジスタ12から低周波発振抑制回路17までの合成抵抗は大きくなり、低周波発振抑制回路17を作用させることはできない。すなわち、図5に示す回路では、低周波発振は抑制されない。
【0029】
また、上述の本実施形態に係る高周波回路に対して、低周波発振を抑制したい場合、図6に示される高周波回路でもよいとも考えられる。図6は、本実施形態の高周波回路に対する他の比較例に係る高周波回路の要部を模式的に示す上面図である。図6に示すように、低周波発振は、低周波発振抑制回路17を作用させることによって抑制されるため、図5に示される抵抗体181を、入力整合回路14−1および出力整合回路14−2と例えば同一の金属182で置き換えればよい。この場合、金属182は、図5に示される抵抗体181と比較して、低周波発振抑制回路17が作用する経路Llから見た抵抗値が小さいため、半導体基板11の中央近傍に位置するトランジスタ12に対しても低周波発振抑制回路17を作用させることができる。しかし、この高周波回路の場合、高周波発振が生ずる閉ループLhに抵抗体は存在しないため、高周波発振を減衰させることはできない。すなわち、図6に示す回路では、高周波発振は抑制されない。
【0030】
以上に説明したように、本実施形態に係る高周波回路によれば、入力整合回路14−1間、および出力整合回路14−2間に、長い抵抗体18が設けられている。従って、高周波発振が抑制されると同時に、全てのトランジスタ12に対して低周波発振抑制回路17を作用させることができる。従って、高周波発振と低周波発振とを共に抑制することができる高周波回路を提供することができる。
【0031】
また、入力整合回路14−1間および出力整合回路14−2間に抵抗体18が設けられているため、複数のトランジスタ12に入力される高周波信号間、若しくは複数のトランジスタ12から出力される高周波信号間に位相差があっても、この位相差により発生する電力を抵抗体18で吸収させることができる。
【0032】
以上に、本実施形態にかかる高周波回路について説明した。しかし、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々に変形可能である。従って、本実施形態にかかる高周波回路は、複数に分割された入力整合回路おより出力整合回路を有するとともに、低周波発振抑制回路を有する全ての高周波回路に適用することができる。
【符号の説明】
【0033】
11・・・半導体基板
12・・・トランジスタ
13−1・・・第1の絶縁基板
13−2・・・第2の絶縁基板
14−1・・・入力整合回路
14−2・・・出力整合回路
15・・・分波器
16・・・合波器
17・・・低周波発振抑制回路
18・・・抵抗体
181・・・抵抗体
182・・・金属

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に並列に配列形成された複数のトランジスタと、
第1の絶縁基板上に設けられ、前記複数のトランジスタのゲート端子にそれぞれ接続された複数の入力整合回路と、
第2の絶縁基板上に設けられ、前記複数のトランジスタのドレイン端子にそれぞれ接続された複数の出力整合回路と、
これらの複数の入力整合回路間および複数の出力整合回路間にそれぞれ形成された複数の抵抗体と、
並列に配列形成された前記複数のトランジスタのうち、両側に位置するそれぞれのトランジスタのゲート端子と接地との間に接続され、所望の周波数帯域を透過帯域として有するフィルタ回路および抵抗からなる低周波発振抑制回路と、
を具備し、
前記抵抗体はそれぞれ、少なくとも前記入力整合回路間および前記出力整合回路間のうち前記トランジスタに最も近い位置に形成されるとともに、前記透過帯域の最も低い周波数の発振に対して、前記低周波発振抑制回路を作用させることが可能な長さで形成されることを特徴とする高周波回路。
【請求項2】
前記抵抗体は、前記入力整合回路間および前記出力整合回路間を埋める長さで形成されることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路。
【請求項3】
前記抵抗体は、前記入力整合回路間および前記出力整合回路間からはみ出す長さで形成されることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−254439(P2011−254439A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−128954(P2010−128954)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】