説明

高眼圧の治療のための眼科用組成物

本発明は、緑内障及び患者の眼における眼内圧上昇をもたらす他の状態の治療における強力なカリウムチャネルブロッカー又はそれらの処方物の使用に関する。本発明はまた、哺乳動物種、特にはヒトの眼に神経保護効果を付与するためにそのような化合物を使用することにも関する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
緑内障とは、眼内圧が過度に上昇し眼が正常に機能できなくなる眼の変性疾患である。結果として、視神経乳頭に対する損傷を生じ得、視覚機能の不可逆的な喪失が起こる。治療を行わない場合、緑内障は最終的に盲目につながり得る。現在、大多数の眼科医が、高眼圧、すなわち、視神経乳頭損傷又は特徴的な緑内障視野欠損を伴わずに眼内圧が上昇した状態は、まさに緑内障の発症の最初期相を表すものであると考えている。
【0002】
緑内障及び眼内圧上昇を治療するための療法がいくつか存在するが、これらの薬剤の効力及び副作用面での特徴は理想的ではない。近年、カリウムチャネルブロッカーが眼内圧を低下させ、したがって、高眼圧及びそれに関連する変性眼状態の治療のためのさらなる方法をもたらすことが分かった。カリウムチャネルを遮断することにより液体分泌を減少させ、ある状況下では、平滑筋収縮を増大させることが可能であり、IOPを低下させ、眼における神経保護効果を有すると予想されている(米国特許第5,573,758号及び第5,925,342号;Mooreら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci 38,1997;WO89/10757、WO94/28900及びWO96/33719を参照)。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、緑内障及び患者の眼における眼内圧上昇に関連する他の状態の治療における強力なカリウムチャネルブロッカー又はそれらの処方物の使用に関する。本発明はまた、哺乳動物種、特にはヒトの眼に神経保護効果を付与するためにそのような化合物を使用することにも関する。さらに具体的には、本発明は、構造式I:
【0004】
【化4】

を有する新規ベンズイミダゾール化合物又は医薬適合性のその塩、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくはそれらの混合物を使用する緑内障及び/又は高眼圧(眼内圧上昇)の治療に関する(式中、
M、M1及びM2は、独立に、CH又はNであり;
Wは、
【0005】
【化5】

を表し;
Rは、水素又はC1−6アルキルを表し;
Xは、−(CHR−又は結合を表し;
Yは、−(CH)r−、−CO(CH、−SO−、−O−、−S−、−CH(OR’)−又はCONR’を表し;
R’は、水素、C1−10アルキル、−(CH1−6アルコキシ、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル(該アルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表すか;又は、
R’及びRは、YのCONR’の介在するN原子と一緒に、O、S、C(O)又はNRの1個から3個の原子が場合により割り込み、1個から4個の二重結合を場合により有し、及び、Rから選択される1個から3個の基で場合により置換されている、4員から10員の炭素環又は複素環を形成し;
Qは、N、CRy又はOを表し、ここで、QがOである場合、Rは存在せず;
Ryは、H、C1−10アルキル、C1−6アルキルSR、−(CHO(CHOR、−(CH1−6アルコキシ、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH5−10ヘテロアリール、−N(R)、−COOR又は−(CH6−10アリール(該アルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から5個の基で場合によっては置換されている。)を表すか;又は、
−Q−Rは、O、S、C(O)又はNRの1個から3個の原子が場合によっては割り込み、1個から5個の二重結合を場合により有し、及び、Rから選択される1個から3個の基で場合により置換されている、3員から15員の炭素環又は複素環又は縮合環を形成し;
は、H、C1−6アルキル、−C(O)C1−6アルキル、−C(O)OC1−6アルキル、−SON(R)、−SO1−6アルキル、−SO6−10アリール、NO、CN又は−C(O)N(R)を表し;
は、水素、C1−10アルキル、C1−6アルキルSR、−(CHO(CHOR、−(CH1−6アルコキシ、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH5−10ヘテロアリール、−N(R)、−COOR又は−(CH6−10アリール(該アルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、水素、C1−10アルキル、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH5−10ヘテロアリール、−(CHCOOR、−(CH6−10アリール、−(CHNHR、−(CHN(R)、−(CHNHCOOR、−(CHN(R)COR、−(CHN(R)COR、−(CHNHCOR、−(CHCONH(R)、アリール、−(CH1−6アルコキシ、CF、−(CHSOR、−(CHSON(R)、−(CHCON(R)、−(CHCONHC(R)、−(CHCOR、ニトロ、シアノ又はハロゲン(該アルキル、アルコキシ、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rの1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
及びRは、独立に、水素、C1−6アルコキシ、OH、OCOR、C1−6アルキル、COOR、SOH、O(CHN(R)、O(CHCOR、C1−6アルキルカルボニル、S(O)Ry、(CHOPO(OH)、O(CHOPO(OH)、N(R)、CF、ニトロ、シアノ又はハロゲン(該アルキル及びアルコキシは、Rの1個から7個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、水素、C1−10アルキル、−(CH6−10アリール、−(CH5−10ヘテロアリール、(C6−10アリール)O−、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH3−8シクロアルキル、−COOR、−C(O)COR(該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びアルキルは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、水素、C1−6アルキル、−(CHCOOR又は−(CHN(R)を表し;
は、−(CH3−8シクロアルキル、−(CHn3−10ヘテロシクリル、C1−6アルコキシ又は−(CH5−10ヘテロアリール(該ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、C1−10アルキル、−(CH1−6アルコキシ、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH6−10アリール、−(CH5−10ヘテロアリール又は−N(R)(該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、F、Cl、Br、I、CF、N(R)、NO、CN、−COR、−CONHR、−CON(R、−O(CHCOOR、−NH(CHOR、−COOR、−OCF、−NHCOR、−SOR、−SONR、−SR、(C−Cアルキル)O−、−(CHO(CHOR、−(CH1−6アルコキシ、(アリール)O−、−OH、(C−Cアルキル)S(O)−、HN−C(=NH)−、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、−(C−Cアルキル)NR(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C−Cアルキル)O(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C−Cアルキル)S(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C−Cアルキル)−C3−10ヘテロシクリル−R、−(CH−Z−C(=Z)N(R)、−(C2−6アルケニル)NR(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)O(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)S(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)−C3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)−Z−C(=Z)N(R)、−(CHSOR、−(CHSOH、−(CHPO(OR)、−(CHOPO(OR)、−O(CHSOR、−O(CHPO(OR)、−O(CHOPO(OR)、シクロヘキシル、モルホリニル、ピペリジル、ピロリジニル、チオフェニル、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チエニル、フリル、イソチアゾリル、C2−6アルケニル及びC−C10アルキル(該アルキル、アルケニル、アルコキシ、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チエニル、フリル及びイソチアゾリルは、C−Cアルキル、COOR、SOH、OH、F、Cl、Br、I及び−O(CHCH(OH)CHSOHから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
及びZは、独立に、NR、O、CH又はSを表し;
mは、0から3であり;
nは、0から3であり;
qは、0から2であり;
rは、0から6であり;
pは、0から2である。)。
【0006】
本発明の別の局面は、M、M1及びM2が全てCHであり、他の全ての可変因子が本明細書中に記載されているものである場合に実現される。
【0007】
本発明の別の局面は、M、M1及びM2の少なくとも1つがNであり、他の全ての可変因子が本明細書中に記載されているものである場合に実現される。
【0008】
本発明のこの局面及び他の局面は、本発明を全体的に検討することで実現されよう。
【0009】
本発明の詳細な説明
本発明は、式Iの新規1,2−二置換ベンズイミダゾール カリウムチャネルブロッカーに関する。本発明はまた、本明細書中で前述した式Iのカリウムチャネルブロッカーと医薬適合性の担体とを含有する組成物を、好ましくは、局所又は眼房内投与による、高眼圧を低下させるための、又は緑内障を治療するための方法にも関する。
【0010】
本発明のある実施形態は、Wが
【0011】
【化6】

を表し、他の全ての可変要素が本明細書中で定義されるとおりである場合に実現される。
【0012】
本発明の別の実施形態は、Wが、(CHを表し、他の全ての可変要素が本明細書中で定義されるとおりである場合に実現される。
【0013】
本発明の別の実施形態は、Xが、CHRである場合に実現される。本発明のさらに別の実施形態は、Xがボンドである場合に実現される。他の全ての可変要素は、本来記載されるとおりである。
【0014】
本発明の別の実施形態は、Yが−CO(CHであり、他の全ての可変要素が本来記載されるとおりである場合に実現される。本発明の下位の実施形態は、nが0である場合に実現される。
【0015】
本発明の別の実施形態は、Yが、CH(OR)であり、他の全ての可変要素が本来記載されるとおりである場合に、実現される。
【0016】
本発明の別の実施形態は、Yが、−(CH−である場合に実現される。
【0017】
本発明のさらに別の実施形態は、QがNであり、他の全ての可変要素が本来記載されるとおりである場合に、実現される。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態は、QがC−Ryであり、他の全ての可変要素が本来記載されるとおりである場合に、実現される。
【0019】
別の実施形態において、Rは、H、C1−6アルキル、−C(O)C1−6アルキル及び−C(O)N(R)から選択される。
【0020】
本発明のさらに別の実施形態は、Rが、C1−10アルキル、(CH6−10アリール、(CH5−10ヘテロアリール、(CH3−10ヘテロシクリル又は(CH3−8シクロアルキル(該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルは、Rの1個から3個の基で場合によっては置換されている。)であり、他の全ての可変要素が本来記載されるとおりである場合に実現される。
【0021】
本発明のまたさらに別の実施形態は、Rが、(CH6−10アリール、(CH5−10ヘテロアリール又は(CH3−10ヘテロシクリル(該アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルは、Rの1個から3個の基で場合によっては置換されている。)であり、他の全ての可変要素が本来記載されるとおりである場合に実現される。
【0022】
本発明のまたさらに別の実施形態は、Rが、水素又はC1−6アルキルであり、他の全ての可変要素が本来記載されるとおりである場合に、実現される。
【0023】
本発明のまたさらに別の実施形態は、Yが、−CO(CHであり、QがNである場合に実現される。
【0024】
本発明の下位の実施形態は、nが0の場合に実現される。
【0025】
本発明のさらに別の実施形態は、Yが、−CO(CHであり、QがNであり、R及びRが、C1−10アルキル、(CH3−8シクロアルキル、−(CH−5員から10員ヘテロアリール、−(CH6−10アリール、−(CH−3員から10員ヘテロシクリル及びC1−6アルキルOH(該シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びアルキルは、Rの1個から3個の基で場合によっては置換されている。)から独立に選択される場合に実現される。
【0026】
本発明のさらに別の実施形態は、R及びRが、Qの介在するN原子と一緒に、O、S、C(O)又はNRの1個から2個の原子が場合によっては割り込み、1個から4個の二重結合を場合によっては有し、及び、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている、4員から10員の複素炭素環を形成する場合に実現され;
本発明のさらに別の実施形態は、R’及びRが、YのCONR’の介在するN原子と一緒に、O、S、C(O)又はNRの1個から3個の原子が場合によっては割り込み、1個から5個の二重結合を場合によっては有し、及び、Rから選択される1個から7個の基で場合によっては置換されている、4員から10員の炭素環又は複素環を形成する場合に実現され;
本発明の別の実施形態は、Rが、F、Cl、Br、I、CF、−N(R)、NO、CN、−CONHR、−CON(R、−O(CHCOOR、−NH(CHOR、−COOR、−OCF、-NHCOR、−SOR、−SONR、−SR、(C−Cアルキル)O−、−(CHO(CHOR、−(CH1−6アルコキシ、(アリール)O−、−OH、(C−Cアルキル)S(O)−、HN−C(NH)−、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、−(C−Cアルキル)NR(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(CH−Z−C(=Z)N(R)、−(C2−6アルケニル)NR(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)−Z−C(=Z)N(R)、−(CHSOR、−(CHSOH、−(CHPO(OR)、C2−6アルケニル及びC−C10アルキル(該アルキル、アルケニルは、C−Cアルキル及びCOORから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)から選択される場合に実現され;
本発明において使用される化合物及び中間体は:
1−(1−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(1−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテート、
メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテート、
[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
1−(ジエトキシメチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール、
1−(ジエトキシメチル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール、
1−(6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジイソブチルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジプロピルアセトアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール1−イル]−N−プロピルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−(3−メチルブチル)アセトアミド、
N−ブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
N−シクロヘキシル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド、
[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]-N,N−ジイソブチルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジプロピルアセトアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−プロピルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−(3−メチルブチル)アセトアミド、
N−ブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
N−シクロヘキシル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
1−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(1−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(1−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−[1−(3,3−ジメチルブチル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−[1−(3,3−ジメチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド、
1−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[5−メトキシ−2−(2−フェニルエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[6-メトキシ−2−(2−フェニルエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(5−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(6−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(2−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(2−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−5−メトキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(8−イソブチリル−2−メトキシ−9H−プリン−9−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(6−イソブチリル−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリダジン−5−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(6−イソブチリル−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−e][1,2,4]トリアジン−5−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(8−(2,2−ジメチルプロパノイル)−2−メトキシ−9H−プリン−9−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリダジン−5−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−e][1,2,4]トリアジン−5−イル)アセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(8−(2,2−ジメチルプロパノイル)−2−メトキシ−9H−プリン−9−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリダジン−5−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−[6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−e][1,2,4]トリアジン−5−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−5−メトキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(8−イソブチリル−2−メトキシ−9H−プリン−9−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(6−イソブチリル−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリダジン−5−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−[6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−e][1,2,4]トリアジン−5−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
1−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ジブチルアセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−ブチル−N−エチルアセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ジプロピルアセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−(tert−ブチル)−N−エチルアセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド、
[6−メトキシ−1−(3−メチルブチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル](フェニル)メタノン、
[1−(2−エチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル](フェニル)メタノン、
[1−(3,3−ジメチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル](フェニル)メタノン、
N−ベンジル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジイソブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ジプロピルアセトアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−プロピルアセトアミド、
N−エチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−(3−メチルブチル)アセトアミド、
N−ブチル−N−エチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N−シクロヘキシル−N−エチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N−ブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−プロピルアセトアミド、
1−(1−{2−[trans−2,5−ジプロピルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(1−{2−[cis−2,5−ジプロピルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N−ブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−プロピルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−プロピルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−エチルアセトアミド、
2−{2−[4−(ヒドロキシメチル)ベンゾイル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−{2−[4−(ヒドロキシメチル)ベンゾイル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N,N−ジイソブチルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−2−{2−[4−(ヒドロキシメチル)ベンゾイル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}アセトアミド、
2−{2−[(4−trans−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−{2−[(4−trans−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N−プロピルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−2−{2−[(4−trans−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}アセトアミド、
N,N−ビス(3,3−ジメチルブチル)−2−{2−[(4−trans−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}アセトアミド、
2−{2−[(4−cis−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ジイソブチルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N−ブチル−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−プロピルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−プロピルアセトアミド、
N−エチル−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−(3−メチルブチル)アセトアミド、
1−{1−[2−(1−アダマンチル)−2−オキソエチル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−{1−[2−(1−アダマンチル)−2−オキソエチル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}−2−メチルプロパン−1−オン、
1−(2−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(5−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[5−メトキシ−2−(2−フェニルエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
又は医薬適合性のそれらの塩、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくはそれらの混合物である。
【0027】
他に指定されない限り以下に定義される用語を用いて、本発明をここで詳細に説明する。
【0028】
本発明の化合物は不斉中心、キラル軸及びキラル面を有し得、ラセミ化合物、ラセミ混合物及び個々のジアステレオマーとして生じ得、光学異性体を含む全てのあり得る異性体が本発明に含まれる(E.L.Eliel及びS.H.Wilen Stereochemistry of Carbon Compounds(John Wiley and Sons,New York 1994)、特に、1119−1190頁を参照)。
【0029】
いかなる可変要素(例えば、アリール、複素環、R、Rなど)がいかなる構成において1回を上回って現れる場合も、各々の出現に対するそれらの定義はそれぞれ出現時ごとに独立である。また、置換基/又は可変要素の組合せはそのような組合せが安定な化合物を生じる場合にのみ許容される。
【0030】
「アルキル」という用語は、他に定義されない限り、1個から10個の炭素原子を含有する一価アルカン(炭化水素)誘導基を意味する。それは直鎖、分枝鎖又は環状であり得る。好ましいアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが含まれる。アルキル基がアルキル基で置換されると言われる場合、それは「分枝アルキル基」と交換可能に用いられる。
【0031】
シクロアルキルは、他に定義されない限り、交互二重結合又は共鳴二重結合を炭素原子間に持たない、3個から15個の炭素原子を含有するアルキルの一種である。これは、縮合している1個から4個の環を含み得る。そのようなシクロアルキル要素の例には、これらに限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが含まれる。
【0032】
アルケニルは、C−Cアルケニルである。
【0033】
アルコキシは、酸素橋を介して結合する、指示された数の炭素原子のアルキル基を意味し、本明細書中で述べられているように、アルキル基は場合によっては置換されている。これらの基は直鎖又は分枝鎖配置のいずれかにある指示された長さの基であり、長さが2炭素原子以上である場合、これらは二重結合又は三重結合を含み得る。そのようなアルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、三級ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシ、アリルオキシ、プロパルギルオキシなどである。
【0034】
ハロゲン(ハロ)は、塩素、フッ素、ヨウ素又は臭素を意味する。
【0035】
アリールは、芳香族環、例えば、フェニル、置換フェニルなど、ならびに、縮合環、例えば、ナフチル、フェナントレニルなどを意味する。したがって、いかなるアリール基も、少なくとも6原子を有する少なくとも1つの環を含み、22個以下の原子を含有する5個以下のそのような環が存在し、隣接する炭素原子又は適切なヘテロ原子間に交互(共鳴)二重結合が存在する。アリール基の例は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル、フェナントリル、アントリル又はアセナフチル及びフェナントレニル、好ましくは、フェニル、ナフチル又はフェナントレニルである。アリール基は、同様に、定義されるように置換され得る。好ましい置換アリールにはフェニル及びナフチルが含まれる。
【0036】
ヘテロシクリル又は複素環式という用語は、本明細書中で用いられる場合、飽和又は不飽和のいずれかであり、炭素原子及び、N、O、及びSからなる群より選択される1個から4個のヘテロ原子からなり、並びに上記で定義される複素環のいずれかがベンゼン環に縮合するあらゆる二環式基を含む、安定な3員から7員単環式又は安定な8員から11員二環式複素環を表す。この複素環は、安定な構造を生み出すあらゆるヘテロ原子又は炭素原子において結合し得る。縮合複素環系は、炭素環式環を含み得、ただ1つの複素環を含むことが必要である。複素環又は複素環式という用語は、ヘテロアリール部分を含む。このような複素環式要素の例には、これらに限定されるものではないが、アゼピニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、ジヒドロピロリル、1,3−ジオキソラニル、フリル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、オキサゾリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペルジニル、2−オキソピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリジル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル及びチエニルが含まれる。好ましくは、複素環は、2−アゼピノニル、ベンズイミダゾリル、2−ジアザピノニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロピロリル、イミダゾリル、2−イミダゾリジノニル、インドリル、イソキノリニル、モルホリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリジル、ピロリジニル、2−ピペリジノニル、2−ピリミジノニル、2−ピロリジノニル、キノリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル及びチエニルから選択される。
【0037】
「ヘテロ原子」という用語は、独立の基準で選択されるO、S又はNを意味する。
【0038】
「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1個のヘテロ原子、O、S又はNを含有し、炭素又は窒素原子が結合点であり、1個又は2個のさらなる炭素原子が、O又はSから選択されるヘテロ原子で場合によっては置換されており、かつ1から3個のさらなる炭素原子が窒素ヘテロ原子で場合によっては置換されている、5個又は6個の環原子を有する単環式芳香族炭化水素基、又は8から10原子を有する二環式芳香族基を意味し、本明細書中で述べられているように、該ヘテロアリール基は、場合によっては置換されている。そのような複素環式要素の例には、これらに限定されるものではないが、ベンズイミダゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニル及びトリアゾリルが含まれる。さらなる窒素原子が第1の窒素及び酸素又はイオウと共に存在し、例えば、チアジアゾールをもたらし得る。
【0039】
本発明は高眼圧又は緑内障の治療を必要とする患者に式Iの化合物のうちの1つを単独で、又は次の1又は複数の有効成分、すなわち、抗β−アドレナリン作動薬、例えば、チモロールベタキソロール、レボベタキソロール、カルテオロール、レボブノロール、副交感神経興奮薬、例えば、エピネフリン、アイオピジン、ブリモニジン、クロニジン、パラ−アミノクロニジン、炭酸脱水酵素阻害剤、例えば、ドルゾールアミド、アセタゾールアミド、メタゾールアミド又はブリンゾールアミド、EP4アゴニスト(WO02/24647、WO02/42268、EP1114816、WO01/46140、PCT出願番号CA2004000471及びWO01/72268に開示されるようなもの。)、プロスタグランジン、例えば、ラタノプロスト、トラバプロスト、ウノプロストン、レスキュラ、S1033(米国特許第5,889,052号;第5,296,504号;第5,422,368号及び第5,151,444号に記載の化合物)又は降圧性脂質、例えば、ルミガン及び、米国特許第5,352,708号に記載の化合物など、米国特許第4,690,931号で開示されている神経保護剤、とりわけ、メマンチンを含む、WO94/13275に記載のエリプロジル及びR−エリプロジル;PCT/US00/31247に記載の5−HT2受容体のアゴニスト、とりわけ、1−(2−アミノプロピル)−3−メチル−1H−イミダゾール−6−オール フマレート及び2−(3−クロロ−6−メトキシ−インダゾール−1−イル)−1−メチル−エチルアミン又はそれらの混合物の1又は複数と組合せて投与することによる、高眼圧又は緑内障治療の組成物及び方法にも関する。降圧性脂質(基本プロスタグランジン構造のα鎖連結上のカルボン酸基が電気化学的に中性の置換基で置換されている。)の例は、カルボン酸基がC1−6アルコキシ基、例えば、OCH(PGF2a 1−OCH)又はヒドロキシ基(PGF2a 1−OH)で置換されているものである。
【0040】
好ましいカリウムチャネルブロッカーは、カルシウム活性化カリウムチャネルブロッカーである。より好ましいカリウムチャネルブロッカーは、高コンダクタンスのカルシウム活性化カリウム(Maxi−K)チャネルブロッカーである。Maxi−Kチャネルは、神経、平滑筋及び上皮組織において一般的であり、膜電位及び細胞内Ca2+によって開閉するイオンチャネルのファミリーである。
【0041】
本発明は、maxi−Kチャネルが、それが遮断された場合に、正味の溶質及びHO流出を阻害することによって房水産生を阻害し、それ故にIOPを低下させるという知見に基づく。この知見から、maxi−Kチャネルブロッカーが他の眼科学的機能不全、例えば、黄斑性浮腫及び黄斑変性の治療に有用であることが示唆される。IOPを低下させることにより網膜及び視神経への血流が促進されることは公知である。したがって、本発明の化合物は黄斑性浮腫及び/又は黄斑変性の治療に有用である。
【0042】
IOPを低下させるmaxi−Kチャネルブロッカーは、神経保護効果を与えるために有用であると考えられている。これらはまた、IOPを低下させることにより、網膜及び視神経乳頭の血流速度を上昇させ、網膜及び視神経の酸素を増加させるために効果的であると考えられており、それらが組み合わされると視神経の健康状態に有益である。その結果、本発明はさらに、網膜及び視神経乳頭の血流速度を上昇させ、網膜及び視神経の酸素圧を上昇させ、ならびに神経保護効果を与えるか、又はそれらを組み合わせた効果を与える方法に関する。
【0043】
市販薬物の中にはカリウムチャネルアンタゴニストとして機能するものが多く存在する。これらのうち最も重要なものには、化合物グリブリド、グリピジド及びトルブタミド化合物が含まれる。これらのカリウムチャネルアンタゴニストは、抗糖尿病薬として有用である。本発明の化合物をこれらの化合物の1種類以上と組み合わせて糖尿病を治療し得る。
【0044】
カリウムチャネルアンタゴニストは、クラス3の抗不整脈薬として、及びヒトにおける急性梗塞の治療にも用いられる。アパミン、イベリオトキシン、カリブドトキシン、ノキシウストキシン、カリオトキシン、デンドロトキシン(類)、肥満細胞脱顆粒(MCD)ペプチド及びβ−ブンガロトキシン(β−BTX)を含む多くの天然毒素がカリウムチャネルを遮断することが知られている。不整脈を治療するために、本発明の化合物をこれらの化合物のうちの1又は複数と組み合わせ得る。
【0045】
うつ病は、神経伝達物質放出の減少に関連する。うつ病の現在の治療には、神経伝達物質取り込みのブロッカー、及び神経伝達物質の寿命を延長させるように作用する神経伝達物質分解に関与する酵素の阻害剤が含まれる。
【0046】
アルツハイマー病も神経伝達物質放出の低下を特徴とする。抗コリンエステラーゼ剤(例えば、フィソスチグミン(エセリン)及びタクリン(テトラヒドロアミノクリジン))などのコリン作動性増強剤;他の部分にあまり影響を与えずに神経細胞の代謝に影響を与えるヌートロピック(例えば、ピラセタム、オクシラセタム;及び、メシル酸エルゴロイド及びニモジピンを含むカルシウムチャネル遮断薬の混合物など、脳の脈管構造に影響を与える薬物といった3種類のクラスの薬物がアルツハイマー病の治療において研究されている。脳ドーパミンを増加させるモノアミンオキシダーゼB阻害剤であるセレジリン及びノルエピネフリンは、報告によると、一部のアルツハイマー患者において穏やかな改善をもたらす。アルミニウムキレート剤は、アルツハイマー病がアルミニウム毒性によるものであると考える人々が関心を寄せている。神経安定薬及び抗不安薬を含む行動に影響を与える薬物が使用されている。抗不安薬は、作用の穏やかな精神安定剤であるが、神経安定薬よりも効果が少ない。本発明は、カリウムチャネルアンタゴニストとして有用な新規化合物に関する。
【0047】
本発明の化合物は、アルツハイマー病の治療において、抗コリンエステラーゼ剤、例えば、フィソスチグミン(エセリン)及びタクリン(テトラヒドロアミノクリジン)、ヌートロピック、例えば、ピラセタム、オキシラセタム、メシル酸エルゴロイド、選択的カルシウムチャネルブロッカー、例えば、ニモジピン、又はモノアミンオキシダーゼB阻害剤、例えば、セレギリンと組み合わせることができる。本発明の化合物はまた、不整脈の治療において、アパミン、イベリオトキシン、カリブドトキシン、ノキシウストキシン、カリオトキシン、デンドロトキシン(類)、肥満細胞脱顆粒性(MCD)ペプチド、β−ブンガロトキシン(β−BTX)又はそれらの組合せと組み合わせ得る。本発明の化合物はさらに、糖尿病の治療において、グリブリド、グリピジド、トルブタミド又はそれらの組合せと組み合わせ得る。
【0048】
本明細書における実施例は請求される発明を説明するものであり、それを限定するものではない。請求される各化合物はカリウムチャネルアンタゴニストであり、したがって、神経伝達物質放出を最大にするために細胞を脱分極状態に維持することが望ましい、既述の神経学的障害において有用である。有効なカリウムチャネル遮断を達成するためにヒトを含む哺乳動物に投与することができる組成物を生成させるために、本発明において生成される化合物を、適切かつ公知の医薬適合性の賦形剤と容易に組み合わせることができる。
【0049】
医薬において用いるため、式Iの化合物の塩は医薬適合性の塩である。しかし、他の塩も本発明による化合物又はそれらの医薬適合性の塩の調製において有用であり得る。本発明の化合物が酸性である場合、適切な「医薬適合性の塩」は、無機塩基及び有機塩基を含む医薬適合性の非毒性塩基から調製される塩を指す。無機塩基から誘導される塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン塩、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが含まれる。特に好ましいものは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウム塩である。医薬適合性の有機非毒性塩基から誘導される塩には、一級、二級及び三級アミン、天然置換アミンを含む置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの塩が含まれる。
【0050】
本発明の化合物が塩基性である場合、塩は無機及び有機酸を含む医薬適合性の非毒性酸から調製し得る。そのような酸には、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが含まれる。特に好ましいものは、クエン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、マレイン酸、リン酸、硫酸及び酒石酸である。
【0051】
上述の医薬適合性の塩及び他の典型的な医薬適合性の塩の調製は、Bergら,“Pharmaceutical Salts,”J.Pharm.Sci.,1977:66:1−19によって十分に説明されている。
【0052】
本明細書中で用いられる場合、「組成物」という用語は、指定された成分を指定された量含有する生成物、ならびに、指定された量の指定された成分の組合せから、直接又は間接的に得られるあらゆる生成物を包含することが意図される。
【0053】
本発明による化合物をヒト被験者に投与する場合、1日投与量は、通常、処方する医師により、一般には個々の患者の年齢、体重、性別及び応答、ならびに、患者の症状の重症度に従って変化する投与量をもって決定される。
【0054】
用いられるmaxi−Kブロッカーは、治療上有効な量で、静脈内、皮下、局所、経皮、非経口又は当業者に公知の他のあらゆる方法で投与することができる。眼用医薬組成物が、溶液、懸濁液、軟膏、クリームの形態又は固形挿入物として、眼への局所投与に好ましく適応させられる。この化合物の眼用処方には、0.01ppmから1%、特には、0.1ppmから1%の医薬が含有され得る。その用量が眼内圧の低下、緑内障の治療、血流速度上昇又は酸素圧増加において有効であるならば、より高い用量、例えば、約10%又はより低い用量を用いることができる。1回量には、化合物 0.1ngから5000μg、好ましくは1ngから500μg、特には10ngから100μgをヒトの眼に適用し得る。
【0055】
本化合物を含有する医薬調製物は、非毒性医薬有機担体又は非毒性医薬無機担体と都合よく混合し得る。医薬適合性の担体の典型は、例えば、水、水及び水混和性溶媒、例えば、低級アルカノール又はアルアルカノールの混合液、植物油、ポリアルキレングリコール、石油ベースのゼリー、エチルセルロース、オレイン酸エチル、カルボキシメチル−セルロース、ポリビニルピロリドン、ミリスチン酸イソプロピル及び他の従来用いられる許容可能な担体である。医薬調製品はまた、非毒性補助物質、例えば、乳化剤、保存剤、湿潤剤、増粘剤など、例えば、ポリエチレングリコール200、300、400及び600、カルボワックス1,000、1,500、4,000、6,000及び10,000、抗菌性化合物、例えば、四級アンモニウム化合物、冷滅菌特性を有することが公知であり、かつ使用しても有害ではないフェニル水銀塩、チメロサール、メチル及びプロピルパラベン、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、緩衝性成分、例えば、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、グルコン酸緩衝液及び他の従来の成分、例えば、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン、オレイン酸塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミチレート、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、モノチオグリセロール、チオソルビトール、エチレンジアミン四酢酸などを含み得る。加えて、適切な眼用ビヒクルをこの目的のための担体媒体として用いることができ、これには従来のリン酸緩衝液ビヒクル系、等張性ホウ酸ビヒクル、等張性塩化ナトリウムビヒクル、等張性ホウ酸ナトリウムビヒクルなどが含まれる。医薬調製品はまた、微粒子処方物の形態でもあり得る。医薬調製品はまた、固体挿入物の形態でもあり得る。例えば、固体水溶性ポリマーを本医薬品の担体として用い得る。挿入物の形成に用いられるポリマーは、水溶性の非毒性ポリマー、例えば、セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、(ヒドロキシ低級アルキルセルロース)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース);アクリレート、例えば、ポリアクリル酸塩、エチルアクリレート、ポリアクチルアミド;天然産物、例えば、ゼラチン、アルギン酸塩、ペクチン、トラガカントゴム、カラヤ、コンドルス(chondrus)、寒天、アラビアゴム;デンプン誘導体、例えば、酢酸デンプン、ヒドロキシメチルデンプンエーテル、ヒドロキシプロピルデンプン、ならびに、他の合成誘導体、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキシド、中性化カルボポール及びキサンタンガム、ゲランガム及び該ポリマーの混合物であり得る。
【0056】
本発明の処方物の投与に適する被検体には、霊長類、ヒト及び他の動物、特には、ヒト及びペット動物や家畜、例えば、ネコ及びイヌが含まれる。
【0057】
医薬調製品は、非毒性補助物質、例えば、使用しても有害ではない抗菌性化合物、例えば、チメロサール、塩化ベンズアルコニウム、メチル及びプロピルパラベン、臭化ベンジルドデシニウム、ベンジルアルコール又はフェニルエタノール;緩衝性成分、例えば、塩化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム又はグルコン酸緩衝液;及び他の従来の成分、例えば、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミチレート、エチレンジアミン四酢酸などを含むことができる。
【0058】
眼用溶液又は懸濁液は、眼内の許容し得るIOPレベルを維持することが必要となる度に投与し得る。哺乳動物の眼への投与は1日約1回又は2回であることが考慮される。
【0059】
局所眼投与については、併用療法の場合において、本発明の新規処方物は、単位投与量が、有効成分の治療上有効量又はその倍数を含有するように配合された、溶液、ゲル、軟膏、懸濁液又は固体挿入物の形態をとり得る。
【0060】
説明のために与える次に挙げる実施例は、本発明の例証である。
【0061】
本発明の化合物は、必要であれば変更を行い、スキーム1からスキーム3に従い調製され得る。実施例26から実施例36もまた、スキーム3に従い調製される。
【0062】
本発明における化合物調製のある例をスキーム1で説明する。
【0063】
【化7】

【0064】
市販のベンズイミダゾール1を、標準的条件を用いてベンジル基で保護し、異性体混合物2a及び2bを得た。Carrら、J.Org.Chem.1990,55,1399を基にした方法を用いてこの混合物を3a及び3bのようなアシル化合物に変換した。水素添加分解によりこのベンジル基を除去し、アシル化合物4を得た。ブロモケトンを用いて化合物4をアルキル化し、5及び6のような、所望する化合物を得ることができるが、これらは分離し得る。あるいは、ブロモエステルを用いて4をアルキル化し、エステル混合物を分離し、個々のエステルを加水分解して、酸7及び8を得ることができる。これらの酸は、標準的条件を用いてアミド9及び10に変換することができる。
【0065】
重要な中間体4を調製するための代替的及びより好ましい方法をスキーム2に示す。溶媒としての過剰なオルトギ酸とともに、p−トルエンスルホン酸の触媒量の存在下で、1を加熱し、保護されたベンズイミダゾール、11a及び11bの混合物を得た。この混合物を塩基で処理し、エステルと反応させた。酸処理中に、保護基を除去し、4のような化合物を得た。
【0066】
【化8】

【0067】
全般的な実験条件:NMRスペクトルは、室温にて、残留溶媒のピークを基準に、Varian Instrumentsで記録した。LC−MSは、Aglient HPLC及びMicroMass ZQ検出器で、2.0x50mm X−Terra C18カラムを用い、3.75分にわたる10−98% MeCN勾配の後に98%MeCNを1分間という条件を用いて、エレクトロスプレーイオン化により測定した。水性及びMeCN溶出液は、0.06及び0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸をそれぞれ含有していた。YMC 20x150mm 5μl ProC18カラム又は9.4x250mm SB−C18 Zorbaxカラムを用いて分取HPLC分離を行った。
【実施例】
【0068】
(実施例1)
【0069】
【化9】

【0070】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド
段階A:1−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール及び1−ベンジル−−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール
100ml ジメチルホルムアミド(DMF)中の5−メトキシ−1H−べズイミダゾール 4.13g及び炭酸セシウム 11.8gの混合物に、臭化ベンジル 6.3gを添加した。この混合物を室温にて3日間撹拌した後、塩化アンモニウム飽和溶液を添加して反応停止させた。それを水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカゲルを用いて、ヘキサン及び酢酸エチル(1:3から1:4v/v)、次に1%メタノールを含有する1:4 ヘキサン及び酢酸エチルで溶出して、この残渣を精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、蒸発させて、約1.2:1の割合の表題化合物を得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ 主要な異性体:7.89(s,1H),7.72(d,J=8.7Hz,1H),7.34〜7.39(m,3H),7.20〜7.21(m,2H),6.94(dd,J=2.3&8.7Hz,1H),6.75(d,J=2.6Hz,1H),5.34(s,2H),3.82(s,3H);副次的な異性体:7.97(s,1H),7.34〜7.39(m,3H),7.33(d,J=2.6Hz,1H),7.20〜7.21(m,2H),7.17(d,J=8.9Hz,1H),6.92(dd,J=2.5&9.0Hz,1H),5.35(s,2H),3.88(s,3H)。LC−MS:2.08 minute(M+H=239.2)。
【0071】
段階B:1−(1−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン及び1−(1−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン
アセトン−ドライアイス槽で−78℃に冷却したテトラヒドロフラン無水物(THF) 13mL中の上記段階Aからの生成物 1.24gの溶液に、ヘキサン中の2.5M n−BuLi 2.2mLを添加した。得られた赤色の溶液を10分間撹拌した。6.5mL THF無水物中のピバル酸メチル 0.61gの溶液を添加した。冷却槽中の反応混合物を30分間撹拌した後、冷却槽を取り外し、反応混合物を室温まで温めた。塩化アンモニウム飽和溶液を添加して反応停止させ、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。この残渣を、クロマトグラフィー(シリカ、5:1 ヘキサン及びEtOAc)により精製し、混合物として表題化合物を得た。LC−MS:4.20minute(M+H=323.4)。NMRについては、実施例22及び23を参照のこと。
【0072】
段階C:1−(5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン
40mL メタノール中の上記段階Bからの生成物 1.23g及び 10% Pd/C 0.21gの混合物を、一晩、風船からの水素で処理した。反応混合液を窒素でパージした後、濾過し、減圧下で蒸発させた。この残渣をクロマトグラフィー(シリカ、7.5:1から1:1 ヘキサン及びEtOAc)により精製し、出発物質をある程度回収した後、表題化合物を得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ 7.69(br d,J=7.8Hz,1H),7.10(br s,1H),7.05(dd,J=2.4,9.0Hz,1H),3.90(s,3H),1.58(s,9H)。LC−MS:3.25minute(M+H=233.3)。
【0073】
段階D:メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテート及びメチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテート
ドライDMF 10ml中の上記段階Cからの生成物 0.33g及び炭酸セシウム 0.61gの混合物に、ブロモ酢酸メチル 0.29gを添加した。その混合物を一晩40℃にて加熱した。塩化アンモニウム飽和溶液を添加して反応停止させ、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、NaSO無水物で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。この残渣をクロマトグラフィー(シリカ、5:1 ヘキサン及びEtOAc)により精製し、メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテートを得て、その後、メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテートを得た。メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテートのH NMR(CDCl,500MHz)δ 7.35(d,J=2.3Hz,1H),6.23(d,J=8.9Hz,1H),7.10(dd,J=2.3&8.9Hz,1H),5.24(s,2H),3.90(s,3H),3.78(s,3H),1.55(s,9H).メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテートのH NMR(CDCl,500MHz)δ 7.78(d,J=8.9Hz,1H),7.02(dd,J=2.3&8.9Hz,1H),6.70(d,J=2.3Hz,1H),5.23(s,2H),3.90(s,3H),3.79(s,3H),1.55(s,9H)。異性体をNOE差スペクトルで同定した。
【0074】
段階E:[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸
5ml メタノール中の、上記段階Dからのメチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテート 0.147gの溶液を、室温にて一晩、5N NaOH溶液 0.5mlで処理した。減圧下で溶媒を完全に除去した。この残渣を5mLの水に溶解し、1N HCl 2.8mLを添加することにより生成物を沈殿させた。沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物を得た。H NMR(CDOD,500MHz)δ 7.44(d,J=8.9Hz,1H),7.29(d,J=2.3Hz,1H),7.08(dd,J=2.3&8.9Hz,1H),5.25(s,2H),3.87(s,3H),1.49(s,9H)。LC−MS:3.33minute(M+H=291.4)。
【0075】
段階F:2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド
上記段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 9mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt) 6.3mg及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC) 11.9mgの混合物に、ドライDMP 0.5mLを添加し、次に、ジ−イソ−アミルアミン 9.5μl及びジ−イソ−プロピルエチルアミン(DIEA) 20.0μLを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを70−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.53minute(M+H=430.5)。
【0076】
(実施例2)
【0077】
【化10】

【0078】
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド
実施例1の段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8.2mg、HOBt 5.7mg及びEDC 10.8mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、次に、ジ−n−ブチルアミン 7.2μL及びDIEA 18.2μLを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.30minute(M+H=402.5)。
【0079】
(実施例3)
【0080】
【化11】

【0081】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジイソブチルアセトアミド
実施例1の段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8.9mg、HOBt 6.2mg及びEDC 11.8mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、次に、ジ−イソ−ブチルアミン 8.0μL及びDIEA 19.8μLを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.28minute(M+H=402.4)。
【0082】
(実施例4)
【0083】
【化12】

【0084】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジプロピルアセトアミド
実施例1の段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 9mg、HOBt 6.3mg及びEDC 11.9mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、次に、ジ−n−プロピルアミン 7.1μL及びDIEA 20.0μLを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを60−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:3.98minute(M+H=374.4)。
【0085】
(実施例5)
【0086】
【化13】

【0087】
N−(シクロプロピルメチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−プロピルアセトアミド
実施例1の段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8.7mg、HOBt 6.1mg及びEDC 11.5mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、次に、N−プロピルシクロプロパンメチル−アミン 8μL及びDIEA 19.3μLを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを60−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.01minute(M+H=386.4)。
【0088】
(実施例6)
【0089】
【化14】

【0090】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−(3−メチルブチル)アセトアミド
実施例1の段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8.9mg、HOBt 6.2mg及びEDC 11.8mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、N−エチル−i−アミルアミン 7.1μL及びDIEA 19.8μlを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.14minute(M+H=388.4)。
【0091】
(実施例7)
【0092】
【化15】

【0093】
N−ブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド
実施例1の段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8.2mg、HOBt 5.7mg及びEDC 10.8mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、N−エチルブチルアミン 5.9μL及び18.2μL DIEAを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを60−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:3.99minute(M+H=374.4)。
【0094】
(実施例8)
【0095】
【化16】

【0096】
N−シクロヘキシル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド
実施例1の段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8.4mg、HOBt 5.9mg及びEDC 11.1mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、N−エチルシクロヘキシルアミン 6.9μL及びDIEA 18.6μLを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.16minute(M+H=400.4)。
【0097】
(実施例9)
【0098】
【化17】

【0099】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド
段階A:N−エチル−1,3−チアゾール−2−アミン
エタノール中のN−エチルチオ尿素の懸濁液に、1,1−ジメトキシ−2−ブロモエタン及び濃塩酸を添加した。その反応混合物を還流温度で加熱し、シリカを用いたクロマトグラフィー後に表題化合物を得る。H NMR(CDCl,500MHz)δ 7.14(d,J=3.6Hz,1H),6.51(d,J=3.7Hz,1H),5.47(v br s,1H),3.34(q,J=7.2Hz,2H),1.32(t,J=7.2Hz,3H)。
【0100】
段階B:2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド
実施例1の段階Eからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 7.2mg、上記段階AからのN−エチル−1,3−チアゾール−2−アミン 4.8mg、HOBt 5.0mg及びEDC 9.5mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、DIEA 16.0μLを添加した。この溶液を53℃にて3時間加熱した。これを55−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:3.92minute(M+H=401.4)。
【0101】
(実施例10)
【0102】
【化18】

【0103】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド
段階A:[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸
メタノール 7mL中の実施例1、段階Dからのメチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテート 0.222gの溶液を、室温にて一晩、5N NaOH溶液 0.7mLで処理した。減圧下で溶媒を完全に除去した。この残渣を水 5mLに溶解し、1N HCl 4mLを添加することにより生成物を沈殿させた。沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させ、表題化合物を得た。H NMR(CDOD,500MHz)δ 7.68(d,J=9.0Hz,1H),7.05(d,J=2.3Hz,1H),6.99(dd,J=2.3&9.0Hz,1H),5.27(s,2H),3.88(s,3H),1.48(s,9H)。
【0104】
段階B:2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド
上記段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 9.5mg、HOBt 6.6及びEDC 12.5の混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、ジ−i−アミルアミン 10.0μL及びDIEA 21.1μLを添加した。この溶液を40℃で一晩加熱した。70−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.54minute(M+H=430.4)。
【0105】
(実施例11)
【0106】
【化19】

【0107】
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8.6mg、HOBt 6.0mg及びEDC 11.4mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、ジ−n−ブチルアミン 7.5μL及びDIEA 19.1μLを添加した。この溶液を一晩40℃で加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ 7.76(d,J=8.9Hz,1H),6.98(dd,J=2.3&8.9Hz,1H),6.69(d,J=2.3Hz,1H),5.31(s,2H),3.89(s,3H),3.42(t,J=7.8Hz,2H),3.36(t,J=7.6Hz,2H),1.72〜1.78(m,2H),1.44〜1.59(m,4H),1.53(s,9H),1.27〜1.35(m,2H),1.06(t,J=7.3Hz,3H),0.92(t,J=7.4Hz,3H)。LC−MS:4.31minute(M+H=402.5)。
【0108】
(実施例12)
【0109】
【化20】

【0110】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジイソブチルアセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8mg、HOBt 5.6mg及びEDC 10.6mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、ジ−i−ブチルアミン 7.2μL及びDIEA 17.8μLを添加した。この溶液を一晩40℃にて加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.30minute(M+H=402.4)。
【0111】
(実施例13)
【0112】
【化21】

【0113】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジプロピルアセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 8.2mg、HOBt 5.7mg及びEDC 10.8mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、ジ−n−プロピルアミン 6.5μL及びDIEA 18.2μLを添加した。この溶液を一晩40℃にて加熱した。これを60−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.01minute(M+H=374.4)。
【0114】
(実施例14)
【0115】
【化22】

【0116】
N−(シクロプロピルメチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−プロピルアセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 7.3mg、HOBt 5.1mg及びEDC 9.6mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、N−プロピルシクロプロパン−メチルアミン 7.4μL及びDIEA 16.2μLを添加した。この溶液を一晩40℃で加熱した。これを60−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.05minute(M+H=386.4)。
【0117】
(実施例15)
【0118】
【化23】

【0119】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−(3−メチルブチル)アセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 7.2mg、HOBt 5.0mg及びEDC 9.5mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、N−エチル−i−アミルアミン 5.7μL及びDIEA 16μLを添加した。この溶液を一晩40℃で加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.15minute(M+H=388.4)。
【0120】
(実施例16)
【0121】
【化24】

【0122】
N−ブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 7.2mg、HOBt 5.0mg及びEDC 9.5mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、N−エチルブチルアミン 5.2μL及びDIEA 16.0μLを添加した。この溶液を一晩40℃にて加熱した。これを60−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.02minute(M+H=374.4)。
【0123】
(実施例17)
【0124】
【化25】

【0125】
N−シクロヘキシル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 7.6mg、HOBt 5.3mg及びEDC 10.0mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、N−エチルシクロヘキシルアミン 6.3μl及びDIEA 16.9μLを添加した。この溶液を一晩40℃にて加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:4.20minute(M+H=400.4)。
【0126】
(実施例18)
【0127】
【化26】

【0128】
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 7.1mg、実施例9、段階AからのN−エチル−1,3−チアゾール−2−アミン 4.7mg、HOBt 5.0mg及びEDC 9.4mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いて、DIEA 15.8μLを添加した。この溶液を一晩40℃にて加熱した。これを55−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。LC−MS:3.94minute(M+H=401.4)。
【0129】
(実施例19)
【0130】
【化27】

【0131】
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド
段階A:N−エチル−3,3−ジメチルブタン−1−アミン塩酸塩
トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(Adbel−Magidら、J.Org.Chem.1996,61,3849)を用いて、市販のエチルアミン及び3,3−ジメチルブチルアルデヒエから表題化合物を調製した。H NMR(CDOD,500MHz)δ 3.07(q,7.1Hz,2H),2.97〜3.02(m,2H),1.57〜1.62(m,2H),1.32(t,7.2Hz,3H),0.98(s,9H)。
【0132】
段階B:N−(3,3−ジメチルブチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド
実施例10、段階Aからの[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H-ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸 16.4mg、上記段階AからのN−エチル−3,3−ジメチルブタン−1−アミン塩酸塩 13.9mg、HOBt 11.4mg及びEDC 21.5mgの混合物に、ドライDMF 0.5mLを添加し、続いてDIEA 49μLを添加した。この溶液を52℃にて2.5時間加熱した。これを65−100% MeCN勾配を用いてRP−HPLCで直接精製した。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥して、表題化合物を得た。H NMRにおいて、アミド中のC−N結合の低速回転の結果、約1:1比で2セットのシグナルが示された。H NMR(CDCl)δ 7.77&7.76(d,J=8.9Hz,1H),6.99&6.98(dd,J=2.8&8.9Hz,1H),6.69(d,J=2.2Hz,1H),5.30&5.28(s,2H),3.90&3.89(s,3H),3.35〜3.52(m,4H),1.68〜1.72&1.45〜1.49(m,2H),1.54(s,9H),1.39&1.16(t,J=7.1Hz,3H),1.05&0.93(s,9H)。LC−MS:4.27minute(M+H=402.0)。
【0133】
(実施例20)
【0134】
【化28】

1−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン
ドライDMF 1mL中の実施例1、段階Cからの1−(6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン 26mg及び炭酸セシウム 43mgの混合物を、40℃にて一晩、1−ブロモ−3,3−ジメチルブタン−2−オン 25.1mgで処理した。処理後、最初に溶出される異性体として、シリカゲルクロマトグラフィー(7:1 ヘキサン及び酢酸エチル)から表題化合物を単離した。NOE差スペクトルによりこの異性体の同一性を確認した。H NMR(CDCl)δ 7.345(d,J=2.0Hz,1H),7.09(d,J=8.9Hz,1H),7.05(dd,J=2.3&8.9Hz,1H),5.54(s,2H),3.90(s,3H),1.54(s,9H),1.35(s,9H)。
LC−MS:3.92minute(M+H=331.4)。
【0135】
(実施例21)
【0136】
【化29】

【0137】
1−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン
実施例20を生成した混合物から、遅れて溶出される異性体として表題化合物を分離した。NOE差スペクトルによりこの異性体の同一性を確認した。H NMR(CDCl)δ 7.79(d,J=9.0Hz,1H),7.00(dd,J=2.3&9.0Hz,1H),6.56(d,J=2.3Hz,1H),5.52(s,2H),3.88(s,3H),1.53(s,9H),1.36(s,9H)。LC−MS:3.99minute(M+H=331.4)。
【0138】
(実施例22)
【0139】
【化30】

【0140】
1−(1−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン
実施例1、段階Bからの混合物をRP−HPLCで分離して、最初に溶出される異性体として表題化合物を得ることができる。その同一性は、NOE差スペクトルを基に確認した。H NMR(CDCl,500MHz)δ 7.40(d,J=2.3Hz,1H),7.28〜7.33(m,4H),7.08〜7.11(m,3H),5.69(s,2H),3.91(s,3H),1.43(s,9H)。
【0141】
(実施例23)
【0142】
【化31】

【0143】
1−(1−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン
実施例1、段階Bからの混合物をRP−HPLCで分離して、遅れて溶出される異性体として表題化合物を得ることができる。その同一性は、NOE差スペクトルを基に確認した。H NMR(CDCl,500MHz)δ 7.85(d,J=9.0Hz,1H),7.28〜7.34(m,3H),7.08〜7.11(m,3H),6.81(d,J=2.3Hz,1H),5.69(s,2H),3.86(s,3H),1.39(s,9H)。
【0144】
(実施例24)
【0145】
【化32】

【0146】
1−[1−(3,3−ジメチルブチル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロパン−1−オン
段階A:1−(3,3−ジメチルブチル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール及び1−(3,3−ジメチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール
DMF 30mL中の5−メトキシ−1H−ベズイミダゾール 4.23g及び炭酸セシウム 11.7gの混合物に、1−ブロモ−3,3−ジメチルブタン 5.9gを添加した。この混合物を室温にて一晩撹拌した後、塩化アンモニウム飽和溶液を添加して反応停止させた。それを水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、NaSO無水物で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、表題化合物を得た。1−(3,3−ジメチルブチル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾールのH NMR(CDCl,500MHz) δ 7.90(s,1H),7.30(d,J=2.3Hz,1H),7.28(d,J=8.9Hz,1H),6.98(dd,J=2.3&8.9Hz,1H),4.15〜4.18(m,2H),3.89(s,3H),1.79〜1.83(m,2H),1.06(s,9H)。1−(3,3−ジメチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾールのH NMR(CDCl,500MHz)δ 7.83(s,1H),7.70(d,J=8.9Hz,1H),6.94(dd,J=2.3&8.9Hz,1H),6.835(d,J=2.3Hz,1H),4.10−4.15(m,2H),3.90(s,3H),1.78−1.82(m,2H),1.06(s,9H)。
【0147】
段階B:1−[1−(3,3−ジメチルブチル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロパン−1−オン
−78℃においてアセトン−ドライアイスバスで冷却したTHF無水物 10mL中の上記段階Aからの生成物 0.825gの溶液に、ヘプタン/テトラヒドロフラン/エチルベンゼン中の2.0M リチウムジイソプロピルアミド 2.2mLを添加した。得られた混合物を20分間撹拌し、N,N,2,2−テトラメチルプロパンアミド 0.505gで処理した。冷却槽中で反応混合物を15分間撹拌した後、冷却槽を取り外し、反応混合物を室温まで温めた。塩化アンモニウム飽和溶液を添加して反応停止させ、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。RP−HPLCにより、最初に溶出される異性体として、表題化合物を未精製混合物から単離した。H NMR(CDCl,500MHz)δ 7.44(br s,1H),7.33(d,J=9.2Hz,1H),7.13(dd,J=2.2&9.0Hz,1H),4.46〜4.49(m,2H),3.92(s,3H),1.70〜1.74(m,2H),1.56(s,9H),1.09(s,9H)。LC−MS:4.44minute(M+H=317.3)。その同一性は、NOE差スペクトルを基に確認した。
【0148】
(実施例25)
【0149】
【化33】

【0150】
1−[1−(3,3−ジメチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロパン−1−オン
RP−HPLCにより、実施例24、段階Bからの未精製混合物から、遅れて溶出される異性体として表題化合物を単離した。H NMR(CDCl,500MHz)δ 7.93(d,J=9.1Hz,1H),7.24(dd,J=2.1&9.2Hz,1H),6.87(d,J=2.3Hz,1H),4.40〜4.44(m,2H),3.96(s,3H),1.77〜1.80(m,2H),1.50(s,9H),1.11(s,9H)。LC−MS:4.53minute(M+H=317.2)。その同一性は、NOE差スペクトルを基に確認した。
【0151】
スキーム3
スキーム3に示すようにして、4N HCl(Ramaiah,K.:Grossert,J.S.;Hooper,D.L.;Dubey,P.K.;Ramanatham,J.;J Indian Chem Soc 1999,76(3),140−144)又は130℃にてポリリン酸(PPA)(Walker,A.M.;Craig,J.C.;Fu,C.C.;Ekwuribe,N.N.;Synthesis 1981,303)中でジアミノアニソール及びカルボン酸を反応させることにより、式Iの化合物を調製することができる。ブロモピナコロンで化合物Iをアルキル化し、位置異性体を分離し、化合物IIa及びIIbを得た。同様にして化合物IIIa及びIIIbを得た。クロロ酢酸tert−ブチルを用いて化合物Iのアルキル化を行い、次に分離して、2種類の位置異性体を得た。tert−ブチルエステルを対応するカルボン酸に変換し、それをジアルキルアミンとカップリングさせて、IIIa及びIIIbを得た。
【0152】
【化34】

【0153】
(実施例26)
【0154】
【化35】

【0155】
1−(2−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン
段階A:
【0156】
【化36】

【0157】
4N HCl中の4−メトキシ−1,2−フェニレンジアミン2塩酸塩(2.11g)及びフェニル酢酸(2.04g)の溶液を数時間還流させた。反応終了後、その混合物を1N NaOHで塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。その溶液を濃縮し、この残渣をシリカゲルにより精製し(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)、所望する生成物を得た(1.2g)。LCMS:(M+H)=239.1
段階B.
【0158】
【化37】

【0159】
ドライDMF中の段階Aからの中間体(79mg)の溶液に、炭酸カリウム(138mg)及びブロモピナコロン(0.11mL)を添加した。その混合物を60℃にて一晩加熱した。その混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水(3x)、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。この残渣をシリカゲルにより精製(ヘキサン/酢酸エチル=1.5/1から1/1.5)し、2種類の位置異性体生成物を得た。極性の低い方の異性体が表題化合物であることが同定された。H NMR(CDCl,500MHz):7.68(d,1H),7.29(m,3H),7.19(d,2H),6.90(dd,1H),6.46(d,1H),4.82(s,2H),4.23(s,2H),3.84(s,3H),1.21(s,9H)。LCMS:(M+H)=337.3。
【0160】
(実施例27)
【0161】
【化38】

【0162】
1−(2−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン
実施例26、段階Bからの、極性が高い方の異性体を単離し、それが表題化合物であることを同定した。H NMR(CDCl,500MHz):7.31(m,4H),7.19(d,2H),6.88(dd,2H),4.85(s,2H),4.23(s,2H),3.88(s,3H),1.20(s,9H)。LCMS:(M+H)=337.3。
【0163】
実施例26及び27に記載の方法に従い、実施例28から実施例31の化合物を調製した。
【0164】
(実施例28)
【0165】
【化39】

【0166】
1−(6−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン
H NMR(CDCl,500MHz):7.74(d,1H),7.57(m,2H),7.49(m,3H),6.96(dd,1H),6.56(d,1H),5.08(s,2H),3.88(s,3H),1.28(s,9H)。LCMS:(M+H)=323.3。
【0167】
(実施例29)
【0168】
【化40】

【0169】
1−(5−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン
H NMR(CDCl,500MHz):7.58(m,2H),7.50(m,3H),7.35(d,1H),6.96(m,2H),5.10(s,2H),3.90(s,3H),1.27(s,9H)。LCMS:(M+H)=323.3。
【0170】
(実施例30)
【0171】
【化41】

【0172】
1−[6−メトキシ−2−(2−フェニルエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン
H NMR(CDCl,500MHz):7.66(d,1H),7.26(m,3H),7.21(d,2H),6.90(dd,1H),6.48(d,1H),4.72(s,2H),3.85(s,3H),3.23(t,2H),2.96(t,2H),1.30(s,9H)。LCMS:(M+H)=351.3。
【0173】
(実施例31)
【0174】
【化42】

【0175】
1−[5−メトキシ−2−(2−フェニルエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン
H NMR(CDCl,500MHz):7.30(m,4H),7.21(d,2H),6.88(m,2H),4.73(s,2H),3.88(s,3H),3.24(t,2H),2.96(t,2H),1.29(s,9H)。LCMS:(M+H)=351.3。
【0176】
(実施例32)
【0177】
【化43】

【0178】
1−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン
段階A
【0179】
【化44】

【0180】
窒素雰囲気下のPPA中の4−メトキシ−1,2−フェニレンジアミン二塩酸塩(2.11g)及び酢酸tert−ブチル(1.9mL)の撹拌溶液を、130℃にて16時間加熱した。その混合物を室温に冷却し、氷水に注ぎ、得られた溶液を固形の炭酸ナトリウムでpH8になるように処理した。その溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。その溶液を濃縮し、この残渣をシリカゲルにより精製した。
【0181】
段階B
【0182】
【化45】

【0183】
ドライDMF中の段階Aからの中間体(218mg)の溶液に、炭酸セシウム(975mg)及びクロロピナコロン(0.16mL)を添加した。その混合物を室温にて数時間撹拌した。その混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水(3x)及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。この残渣をシリカゲルにより精製(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)し、2種類の位置異性体生成物を得た。極性の低い方の異性体が表題化合物であると同定された。H NMR(CDCl,500MHz):7.66(d,1H),6.88(dd,1H),6.48(d,1H),5.06(s,2H),3.84(s,3H),2.62(s,2H),1.36(s,9H),1.07(s,9H)。
【0184】
(実施例33)
【0185】
【化46】

【0186】
1−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン
実施例32、段階Bからの極性が高い方の異性体を単離し、それが表題化合物であることが同定された。H NMR(CDCl,500MHz):7.30(d,1H),6.87(m,2H),5.06(s,2H),3.86(s,3H),2.64(s,2H),1.35(s,9H),1.08(s,9H)。
【0187】
(実施例34)
【0188】
【化47】

【0189】
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド
段階A
【0190】
【化48】

【0191】
ドライDMF中の実施例32、段階Aからの中間体(218mg)の溶液に、炭酸セシウム(975mg)及びクロロ酢酸tert−ブチル(0.17mL)を添加した。その混合物を室温にて数時間撹拌した。その混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水(3x)、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。この残渣をシリカゲルにより精製(ヘキサン/酢酸エチル=2/1から1/1)し、2種類の位置異性体生成物を得た。極性の低い方の異性体が表題化合物であると同定された。
【0192】
段階B
【0193】
【化49】

【0194】
塩化メチレン中の段階Aからの極性が低い方の中間体に、TFA及びアニソール(0.2mL)を添加し、室温にて撹拌した。反応終了後、その混合物を乾燥するまで濃縮した。DMF中のこの残渣に、EDC、HOBt、ジブチルアミン及びトリエチルアミンを添加し、50℃に数時間加熱した。その混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水(3x)、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。この残渣をシリカゲルにより精製(ヘキサン/酢酸エチル=1/1及び次に、ヘキサン/THF=2/1)し、表題化合物を得た。H NMR(CDCl,500MHz):7.66(d,1H),6.89(dd,1H),6.66(d,1H),4.89(s,2H),3.86(s,3H),3.36(m,4H),2.75(s,2H),1.64(m,2H),1.55(m,2H),1.43(m,2H),1.32(m,2H),1.09(s,9H),1.03(t,3H),0.93(t,3H)。
【0195】
(実施例35)
【0196】
【化50】

【0197】
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド
塩化メチレン中の実施例34、段階Aからの極性が高い方の中間体に、TFA及びアニソール(0.2mL)を添加し、室温にて撹拌した。反応終了後、その混合物を乾燥するまで濃縮した。DMF中のこの残渣に、EDC、HOBt、ジブチルアミン及びトリエチルアミンを添加し、50℃に数時間加熱した。その混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水(3x)、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。この残渣をシリカゲルにより精製(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)し、表題化合物を得た。H NMR(CDCl,500MHz):7.28(d,1H),7.04(d,1H),6.88(dd,1H),4.89(s,2H),3.86(s,3H),3.35(m,4H),2.74(s,2H),1.64(m,2H),1.54(m,2H),1.41(m,2H),1.31(m,2H),1.10(s,9H),1.03(t,3H),0.93(t,3H)。
【0198】
(実施例36)
【0199】
【化51】

【0200】
段階A
ニトロ−アニリン誘導体 20gをTHFとメタノールとの混合液(1/1 v/v)(100mL)に溶解した。Pd−C 10モル%の添加後、加圧してParr振盪器内で、水素の所要量が消費されるまで、反応混合物に水素添加した。TLC分析により完了したことが示された。その反応混合物を濾過し、蒸発させた。未精製生成物(14.9g)を次の段階で使用した。
【0201】
段階B
4N HCl 50mL中で、上記からのジアミンを2−ヒドロキシフェニル酢酸 1.3等量とともに1時間還流させた。反応混合物を室温に冷却した後、得られた固形沈殿物を濾取した。所望する生成物(21g)を完全に乾燥させ、酸化に供した。
【0202】
段階C
ヒドロキシベンズイミダゾール 21gをジクロロメタン 200mLに溶解し、次に、Celite(PCC 2g/mmol)を添加し、PCC(1.5等量)を分割添加した。その反応を0.5時間で終了した。反応混合物を濾過し、シリカゲルの短いプラグを用いて精製し、ケトン誘導体(18g)を回収した。
【0203】
段階D
DMF中のベンゾイミダゾール(51mg;0.2mmol)の溶液に、NaH(1.68等量)を添加した。室温にて20分間撹拌した後、ブロモピナコロン(1.1等量)を添加した。反応混合物を室温にて30分間、撹拌した。水を添加することにより反応を停止させた。水/EtOAcで処理した。溶媒を除去し、この残渣を逆相HPLCで精製し、2種類の位置異性体を得た。MW=350。
【0204】
(実施例37から実施例42)
【0205】
【化52】

【0206】
段階E
【0207】
【化53】

【0208】
方法:DMF(10mL)中のベンゾイミダゾール(422mg/1.67mmol/1等量)の溶液に、NaH(100x60%=60mg/2.5mmol/1.5等量)を添加した。室温にて20分間撹拌した後、ブロモ酢酸(d1.32x025mL=330mg/1.69mmol/1.0等量)を添加した。反応混合物を室温にて30分間、撹拌した。水を添加することにより反応を停止させた。水/EtOAcで処理した。溶媒を除去し、Horizon HPFC(シリカゲルカラムによりこの残渣を精製し、黄色の固体生成物 0.352.6mgを得た。
【0209】
HNMRにより、生成物が2:1 a:bの混合物であることが示される。さらに精製せずに、次の段階でこの混合物を使用した。
【0210】
段階F
【0211】
【化54】

【0212】
方法:DCM 1mL中の化合物Ax&y(300mg)の溶液に、TFA 3mLを添加した。この反応混合物を室温にて4時間を撹拌した。溶媒を除去し、さらに精製せずに、次の段階でこの残渣を使用した。
【0213】
その酸のごく一部を逆相HPLCで精製し、2種類の異性体(MW=310)を得た。
【0214】
段階G
【0215】
【化55】

方法:CHCN 18mL中の酸(310mg)の溶液に、EDC 235mg及びHOBt 111mgを添加した。上記溶液を6本の反応試験管に分け(各反応試験管につき3mL)、各反応試験管に様々なアミンを添加した。反応混合物を室温にて2時間撹拌し、次に、75℃にて1時間撹拌した。LC−MSにより、反応が完了していないことが分かった。各反応試験管に、PyBop 20mgを添加し、その反応物を75℃にてさらに1時間撹拌した。反応混合物を逆相HPLCで精製し、下記のアミドA及びBを得た。
【0216】
【化56】

【0217】
(実施例43から実施例45)
【0218】
【化57】

【0219】
方法:DMF(1mL)中のベンズイミダゾール(50mg/0.2mmol/1等量)の溶液に、NaH(28mgx60%=16.8mg/0.7mmol/3.5等量)を添加した。室温にて20分間撹拌した後、臭化アルキル(〜50mg/〜0.3mmol/〜1.5等量)を添加した。反応混合物を70℃にて一晩撹拌した。水を添加することにより反応を停止させ、逆相HPLCで精製し、化合物A及びBを得た。
【0220】
【化58】

【0221】
スキーム4は、ヒドロキシベンジル基を含む化合物の調製について説明する。
【0222】
【化59】

【0223】
スキーム5は、cis及びtrans−4−ヒドロキシルシクロヘキシ−1−イル基両方を含む化合物の調製について説明する。
【0224】
【化60】

【0225】
スキーム6は、cis及びtrans−4−ヒドロキシルメチル−1−シクロヘキシル基両方を含む化合物の調製について説明する。
【0226】
【化61】

【0227】
スキーム7は、3−ヒドロキシル−1,1−ジメチル−1−プロピル基を含む化合物の調製について説明する。
【0228】
【化62】

【0229】
表1の次の実施例は、適切な置き換えを行い、実施例1から実施例21に対して記載されているものと同様の方法を用いて調製した。
【0230】
表1.実施例46から実施例63
【0231】
【表1】


【0232】
表2の次の実施例は、スキーム4で概説した方法を用いて調製した。
【0233】
表2.実施例64から実施例73
【0234】
【表2】


【0235】
表3の次の実施例は、スキーム5で概説した方法を用いて調製した。
【0236】
表3.実施例74から実施例86
【0237】
【表3】

【0238】
表4.実施例87から実施例103
【0239】
【表4】


【0240】
スキーム8は、アザベンゾイミダゾールコア構造を有する化合物の調製を説明する。
【0241】
【化63】

【0242】
表5.実施例104から実施例111
【0243】
【表5】


【0244】
機能的アッセイ
A.Maxi−Kチャネル
化合物の活性は以下のアッセイによって定量することもできる。
【0245】
Maxi−Kチャネルの阻害剤の同定は、HEK−293細胞におけるチャネルのα及びβ1サブユニット双方をトランスフェクションした後、及びHEK−293細胞の内在性カリウムコンダクタンスを選択的に排除するカリウムチャネル阻害剤とインキュベーションした後に、発現されたMaxi−Kチャネルの細胞静止電位を設定する能力に基づく。maxi−Kチャネル阻害剤が存在しない状態において、トランスフェクションを行ったHEK−293細胞は、maxi−Kチャネルの活動の結果であるE(−80mV)に近い、内部が負である過分極膜電位を示す。maxi−KチャネルブロッカーとのインキュベーションによりMaxi−Kチャネルを遮断することにより、細胞の脱分極が起こる。膜電位の変化は、2種類の成分、ドナーであるクマリン(CCDMPE)及びアクセプターであるオキサノール(DiSBAC(3))を用いる電圧感受性蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)色素ペアを用いて決定することができる。
【0246】
オキサノールは親油性陰イオンであり、膜電位に従って膜全体に分布する。正常条件下で、細胞の内側が外側に対して負である場合、オキサノールは膜の外葉に蓄積し、クマリンの励起によりFRETが生じる。膜脱分極を導く条件では、オキサノールは細胞の内部に向かって再分布し、結果として、FRETが減少する。このように、比の変化(ドナー/アクセプター)が膜脱分極の後に増加し、それにより試験化合物がmaxi−Kチャネルを積極的に遮断するか否かが決定される。
【0247】
HEK−293細胞は、American Type Culture Collection,12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland,20852から、受託番号ATCC CRL−1573として得た。この細胞株への公共アクセスに関するいかなる制限も、特許の発行時に取消し不能な形で撤廃されるものとする。
【0248】
HEK−293細胞におけるmaxi−Kチャネルのα及びβ1サブユニットのトランスフェクションは以下のように行った:100mmの組織培養用処理済みシャーレに、シャーレあたり3x10細胞の密度でHEK−293細胞をプレーティングし、合計で5枚のシャーレを調製した。10%ウシ胎仔血清、1xL−グルタミン、及び1xペニシリン/ストレプトマイシンを添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)からなる培地中で、37℃、10%COにて、細胞を増殖させた。Maxi−K hα(pCIneo)及びMaxi−K hβ1(pIRESpuro)DNAをトランスフェクションするために、150μl FuGENE6TMを血清非含有/フェノールレッド非含有DMEM 10mLに滴下添加し、室温で5分間インキュベーションした。次に、そのFuGENE6TM溶液を、各プラスミドDNA 25μgを含有するDNA溶液に滴下添加し、室温にて30分間インキュベーションした。このインキュベーション時間の後、FuGENE6TM/DNA溶液 2mlを細胞の各プレートに滴下添加し、上記と同じ条件下で2日間、細胞を増殖させた。第2日の最後に、600μg/ml G418及び0.75μg/mlプロマイシンの両者を添加したDMEMからなる選択培地のもとに細胞を置いた。細胞を別々のコロニーが形成されるまで増殖させた。5個のコロニーを集め、6ウェル組織培養用処理済みシャーレに移した。合計で75個のコロニーを回収した。コンフルエントの単層が得られるまで細胞を増殖させた。その後、maxi−Kチャネルα及びβ1サブユニットが存在するか否かを調べるために、125I−イベリオトキシン−D19Y/Y36Fのチャネルへの結合を監視するアッセイを用いて細胞を試験した。次に、VIPR装置で蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)ABS技術により、トランスフェクションしたHEK−293細胞の膜電位に対するmaxi−Kチャネルの制御能を監視する機能的アッセイを行い、125I−イベリオトキシン−D19Y/Y36F結合活性を表す細胞を評価した。最大のシグナル対ノイズ比を示すコロニーを限界希釈した。このために、約5細胞/mlとなるように細胞を再懸濁し、ウェルあたり約1個の細胞が添加されるように、96ウェル組織培養用処理済みプレートの個々のウェルに200μlを添加した。全部で2枚の96ウェルプレートを作製した。コンフルエント単層が形成された際に、6ウェル組織培養用処理済みプレートに細胞を移した。全部で62ウェルを移した。コンフルエント単層が得られた際に、FRET−機能的アッセイを用いて細胞を試験した。最良のシグナル対ノイズ比を示すトランスフェクション細胞を同定し、次の機能的アッセイで用いた。
【0249】
機能的アッセイについて:
次に、トランスフェクション細胞(2E+06細胞/mL)を96ウェルのポリ−D−リジンプレートに約100,000細胞/ウェルの密度でプレーティングし、約16時間から24時間インキュベーションする。培地を細胞から吸引除去し、細胞をダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(D−PBS) 100μlで1回洗浄する。ウェル当たり、D−PBS中の約9μMクマリン(CCDMPE)−0.02%プルロニック−127 100μLを添加し、ウェルを暗所で約30分間インキュベーションする。細胞をダルベッコリン酸緩衝生理食塩水 100μlで2回洗浄し、140 NaCl、0.1 KCl、2 CaCl、1 MgCl、20 Hepes−NaOH、pH7.4、10 グルコース(mM)中の約4.5μM オキサノール(DiSBAC(3)) 100μLを添加する。HEK−293細胞の内在性カリウムコンダクタンスの阻害剤 3μMを添加する。maxi−Kチャネルブロッカーを添加し(約0.01μMから約10μM)、暗所で室温にて約30分間細胞をインキュベーションする。
【0250】
プレートを電圧/イオンプローブリーダー(VIPR)機器にセットし、CCDMPE及びDiSBAC(3)の両者の蛍光放射を10秒間記録する。この時点で、100μlの高カリウム溶液(mM):140 KCl、2 CaCl、1 MgCl、20 Hepes−KOH、pH7.4、10 グルコースを添加し、両色素の蛍光放射をさらに10秒間記録する。CCDMPE/DiSBAC(3)比は、高カリウム溶液を添加する前は1に等しい。maxi−Kチャネル阻害剤が存在しない状態において、高カリウム溶液を添加した後の比は1.65−2.0の間で変動する。既知の標準又は試験化合物のいずれかによってMaxi−Kチャネルが完全に阻害される場合、この比は1のままである。したがって、蛍光比の濃度依存性変化を監視することにより、Maxi−Kチャネル阻害剤の活性を判定することができる。
【0251】
本発明の化合物は、約1nMから約20μM、より好ましくは、約10nMから約500nMの範囲のIC50で蛍光比の濃度依存性阻害を生じることが見出された。
【0252】
B.高コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネルに対する化合物効果の電気生理学的アッセイ
方法:
maxi−Kチャネルのα−サブユニットを構成的に発現するCHO細胞又はα−及びβ−サブユニットの両者を構成的に発現するHEK293細胞より切除した膜パッチから、従来の技術(Hamillら,1981,Pflugers Archiv.391,85−100)を用いて、室温で、高コンダクタンスカルシウム活性化カリウム(maxi−K)チャネルを介して流れる電流のパッチクランプ記録を行った。ガラス毛細管(Garner#7052又はDrummondカスタム ホウケイ酸ガラス1−014−1320)を2段階で引いて、約1ミクロンから2ミクロンの先端径を有するマイクロピペットを得た。通常どおり、150 KCl、10 Hepes(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンメタンスルホン酸)、1Mg、0.01 Ca(mM)を含有し、KOHでpH7.20に調整した溶液をピペットに充填した。原形質膜とそのピペットとの間に高抵抗(>10オーム)シールを形成した後、ピペットを細胞から引き抜き、切り出された裏返しの膜パッチを形成させた。このパッチを、150 KCl、10 Hepes、5 EGTA(エチレングリコールビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸)、1−5μMの遊離Ca濃度を得るのに十分なCaを含有し(mM)、KOHでpHを7.2に調整したバス溶液中に切り入れた。例えば、4.193mM Caを添加して、22℃で1μMの遊離濃度を得た。EPC9増幅器(HEKA Elektronic、Lambrect、Germany)を電圧の制御及び膜パッチ全体を流れる電流の測定に用いた。ヘッドステージへの入力をAg/AgCl線でピペット溶液に接続し、増幅器のアースを、0.2M KClに溶解した寒天を充填したチューブで覆われたAg/AgCl線でバス溶液に接続した。maxi−K電流であることは、膜電位及び細胞内カルシウム濃度に対するチャネル開口確率の感受性により確認した。
【0253】
データの取得はPULSEソフトウェア(HEKA Elektroic)によって制御し、PULSEFIT(HEKA Elektronic)及びIgor(Wavemetrics、Oswego、OR)ソフトウェアを用いる後の解析のためにMacIntoshコンピュータ(Apple Computers)のハードドライブに保存した。
【0254】
結果:
maxi−Kチャネルに対する本発明の化合物の効果を切り出した裏返し膜パッチにおいてバス溶液の一定灌流で調べた。膜電位を−80mVに保持し、maxi−Kチャネルを一時的に開口させるために、正の膜電位(通常、+50mV)への短い(100−200ms)電圧段階を15秒ごとに1回適用した。各実験における陽性対照として、カルシウムを添加せずに、1mM EGTAを標準バス溶液に添加することにより得た低濃度のカルシウム(<10nM)にこのパッチを一時的に曝露した後、パルス電位においてmaxi−K電流が排除された。各実験において遮断されたチャネルの割合を、膜パッチの内側に指定された化合物を適用することによって生じるピーク電流の減少から算出した。遮断の安定状態レベルが達成されるまで化合物を適用した。各化合物濃度で得られる遮断率をHill式とフィットさせることにより、チャネル遮断のK値を算出した。本発明に記載の化合物によるチャネル遮断のK値は0.01nMから10μMを上回る範囲をとる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式I:
【化1】

の化合物又は医薬適合性のその塩、鏡像異性体、ジアステレオマー又はそれらの混合物
(式中、
M、M1及びM2は、独立に、CH又はNであり;
Wは、
【化2】

を表し;
Rは、水素又はC1−6アルキルを表し;
Xは、−(CHR−又は結合を表し;
Yは、−(CH)r−、−CO(CH−、−SO−、−O−、−S−、−CH(OR’)−又はCONR’を表し;
R’は、水素、C1−10アルキル、−(CH1−6アルコキシ、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル(前記アルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表すか;又は、
R’及びRは、YのCONR’の介在するN原子と一緒に、O、S、C(O)又はNRの1個から3個の原子が場合により割り込み、1個から4個の二重結合を場合によっては有し、及び、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている、4員から10員の炭素環又は複素環を形成し;
Qは、N、CRy又はOを表し、ここで、QがOである場合、Rは存在せず;
Ryは、H、C1−10アルキル、C1−6アルキルSR、−(CHO(CHOR、−(CH1−6アルコキシ、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH5−10ヘテロアリール、−N(R)、−COOR又は−(CH6−10アリール(前記アルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から5個の基で場合によっては置換されている。)を表すか;又は、
−Q−Rは、O、S、C(O)又はNRの1個から3個の原子が場合によっては割り込み、1個から5個の二重結合を場合によっては有し、及び、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている、3員から15員の炭素環又は複素環又は縮合環を形成し;
は、H、C1−6アルキル、−C(O)C1−6アルキル、−C(O)OC1−6アルキル、−SON(R)、−SO1−6アルキル、−SO6−10アリール、NO、CN又は−C(O)N(R)を表し;
は、水素、C1−10アルキル、C1−6アルキルSR、−(CHO(CHOR、−(CH1−6アルコキシ、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH5−10ヘテロアリール、−N(R)、−COOR又は−(CH6−10アリール(前記アルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、水素、C1−10アルキル、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH5−10ヘテロアリール、−(CHCOOR、−(CH6−10アリール、−(CHNHR、−(CHN(R)、−(CHNHCOOR、−(CHN(R)COR、−(CHN(R)COR、−(CHNHCOR、−(CHCONH(R)、アリール、−(CH1−6アルコキシ、CF、−(CHSOR、−(CHSON(R)、−(CHCON(R)、−(CHCONHC(R)、−(CHCOR、ニトロ、シアノ又はハロゲン(前記アルキル、アルコキシ、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rの1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
及びRは、独立に、水素、C1−6アルコキシ、OH、OCOR、C1−6アルキル、COOR、SOH、O(CHN(R)、O(CHCOR、C1−6アルキルカルボニル、S(O)Ry、(CHOPO(OH)、O(CHOPO(OH)、N(R)、CF、ニトロ、シアノ又はハロゲン(前記アルキル及びアルコキシは、Rの1個から7個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、水素、C1−10アルキル、−(CH6−10アリール、−(CH5−10ヘテロアリール、(C6−10アリール)O−、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH3−8シクロアルキル、−COOR、−C(O)COR(前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びアルキルは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、水素、C1−6アルキル、−(CHCOOR又は−(CHN(R)を表し;
は、−(CH3−8シクロアルキル、−(CHn3−10ヘテロシクリル、C1−6アルコキシ又は−(CH5−10ヘテロアリール(前記ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、C1−10アルキル、−(CH1−6アルコキシ、−(CH3−8シクロアルキル、−(CH3−10ヘテロシクリル、−(CH6−10アリール、−(CH5−10ヘテロアリール又は−N(R)(前記アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールは、Rから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
は、F、Cl、Br、I、CF、N(R)、NO、CN、−COR、−CONHR、−CON(R、−O(CHCOOR、−NH(CHOR、−COOR、−OCF、−NHCOR、−SOR、−SONR、−SR、(C−Cアルキル)O−、−(CHO(CHOR、−(CH1−6アルコキシ、(アリール)O−、−OH、(C−Cアルキル)S(O)−、HN−C(=NH)−、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、−(C−Cアルキル)NR(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C−Cアルキル)O(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C−Cアルキル)S(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C−Cアルキル)−C3−10ヘテロシクリル−R、−(CH−Z−C(=Z)N(R)、−(C2−6アルケニル)NR(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)O(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)S(CH3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)−C3−10ヘテロシクリル−R、−(C2−6アルケニル)−Z−C(=Z)N(R)、−(CHSOR、−(CHSOH、−(CHPO(OR)、−(CHOPO(OR)、−O(CHSOR、−O(CHPO(OR)、−O(CHOPO(OR)、シクロヘキシル、モルホリニル、ピペリジル、ピロリジニル、チオフェニル、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チエニル、フリル、イソチアゾリル、C2−6アルケニル及びC−C10アルキル(前記アルキル、アルケニル、アルコキシ、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チエニル、フリル及びイソチアゾリルは、C−Cアルキル、COOR、SOH、OH、F、Cl、Br、I及び−O(CHCH(OH)CHSOHから選択される1個から3個の基で場合によっては置換されている。)を表し;
及びZは、独立に、NR、O、CH又はSを表し;
mは、0から3であり;
nは、0から3であり;
qは、0から2であり;
rは、0から6であり;
pは、0から2である。)。
【請求項2】
M、M1及びM2が、全てCHであるか、又はM、M1及びM2のうち少なくとも1つが、Nである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Wが、
【化3】

を表し、Xが、CHRを表す、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Wが、(CHを表す、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
Yが、−CO(CH、−(CH−又はCH(OR)であり、Qが、N又はRyである、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
が、C1−10アルキル、−(CH6−10アリール、(CH5−10ヘテロアリール、(CH3−10ヘテロシクリル又は(CH3−8シクロアルキル(前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びアルキルは、Rの1個から3個の基で場合によっては置換されている。)であり、Yが、−CO(CHであり、Qが、Nであり、R及びRが、C1−10アルキル、(CH3−8シクロアルキル、−(CH−5員から10員ヘテロアリール、−(CH6−10アリール、−(CH−3員から10員ヘテロシクリル及びC1−6アルキルOH(前記シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びアルキルは、Rの1個から3個の基で場合によっては置換されている。)から独立に選択される、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
1−(1−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(1−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテート、
メチル[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセテート、
[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
1−(ジエトキシメチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール、
1−(ジエトキシメチル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール、
1−(6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジイソブチルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジプロピルアセトアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール1−イル]−N−プロピルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−(3−メチルブチル)アセトアミド、
N−ブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
N−シクロヘキシル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド、
[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]酢酸、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]-N,N−ジイソブチルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N,N−ジプロピルアセトアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−プロピルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−(3−メチルブチル)アセトアミド、
N−ブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
N−シクロヘキシル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
1−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(1−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(1−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−[1−(3,3−ジメチルブチル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−[1−(3,3−ジメチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]アセトアミド、
1−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[2−(2,2−ジメチルプロピル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[5−メトキシ−2−(2−フェニルエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[6-メトキシ−2−(2−フェニルエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(5−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(6−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(2−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(2−ベンジル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−5−メトキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(8−イソブチリル−2−メトキシ−9H−プリン−9−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(6−イソブチリル−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリダジン−5−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(6−イソブチリル−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−e][1,2,4]トリアジン−5−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(8−(2,2−ジメチルプロパノイル)−2−メトキシ−9H−プリン−9−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリダジン−5−イル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−e][1,2,4]トリアジン−5−イル)アセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−5−メトキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(8−(2,2−ジメチルプロパノイル)−2−メトキシ−9H−プリン−9−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリダジン−5−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−[6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−e][1,2,4]トリアジン−5−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−5−メトキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(8−イソブチリル−2−メトキシ−9H−プリン−9−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(6−イソブチリル−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリダジン−5−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−[6−(2,2−ジメチルプロパノイル)−3−メトキシ−5H−イミダゾ[4,5−e][1,2,4]トリアジン−5−イル]−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
1−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ジブチルアセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−ブチル−N−エチルアセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ジプロピルアセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−(tert−ブチル)−N−エチルアセトアミド、
2−(2−ベンゾイル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−エチル−N−1,3−チアゾール−2−イルアセトアミド、
[6−メトキシ−1−(3−メチルブチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル](フェニル)メタノン、
[1−(2−エチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル](フェニル)メタノン、
[1−(3,3−ジメチルブチル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル](フェニル)メタノン、
N−ベンジル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−エチルアセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N,N−ジイソブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ジプロピルアセトアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−プロピルアセトアミド、
N−エチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−(3−メチルブチル)アセトアミド、
N−ブチル−N−エチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N−シクロヘキシル−N−エチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N−ブチル−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−プロピルアセトアミド、
1−(1−{2−[trans−2,5−ジプロピルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(1−{2−[cis−2,5−ジプロピルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N−ブチル−2−(2−イソブチリル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−プロピルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−プロピルアセトアミド、
2−[2−(2,2−ジメチルプロパノイル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−エチルアセトアミド、
2−{2−[4−(ヒドロキシメチル)ベンゾイル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−{2−[4−(ヒドロキシメチル)ベンゾイル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N,N−ジイソブチルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−2−{2−[4−(ヒドロキシメチル)ベンゾイル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}アセトアミド、
2−{2−[(4−trans−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−{2−[(4−trans−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N−プロピルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−2−{2−[(4−trans−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}アセトアミド、
N,N−ビス(3,3−ジメチルブチル)−2−{2−[(4−trans−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}アセトアミド、
2−{2−[(4−cis−ヒドロキシシクロへキシル)カルボニル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル}−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ビス(3−メチルブチル)アセトアミド、
N,N−ジブチル−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N,N−ジイソブチルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−N−エチル−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)アセトアミド、
N−ブチル−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−プロピルアセトアミド、
N−(3,3−ジメチルブチル)−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−プロピルアセトアミド、
N−エチル−2−(2−{[4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルシクロへキシル]カルボニル}−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−(3−メチルブチル)アセトアミド、
1−{1−[2−(1−アダマンチル)−2−オキソエチル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−{1−[2−(1−アダマンチル)−2−オキソエチル]−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}−2−メチルプロパン−1−オン、
1−(2−ベンジル−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−(5−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オン、
1−[5−メトキシ−2−(2−フェニルエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オンである化合物、又は医薬適合性のその塩、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくはその混合物。
【請求項8】
請求項1に記載の構造式Iの化合物の治療上有効量を、高眼圧症又は緑内障を治療することが必要な患者に対して投与することを含む、高眼圧症又は緑内障を治療するための方法。
【請求項9】
黄斑浮腫、黄斑変性の治療、網膜及び視神経乳頭の血流速度ならびに網膜及び視神経酸素圧を上昇させること、及び/又は神経保護効果が必要な患者に対して、請求項1に記載の構造式Iの化合物、又は医薬適合性のその塩、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくはそれらの混合物の医薬的有効量を投与することを含む、黄斑浮腫、黄斑変性の治療、網膜及び視神経乳頭の血流速度ならびに網膜及び視神経酸素圧の上昇、及び/又は神経保護効果のための方法。
【請求項10】
請求項1に記載の化合物、又は医薬適合性のその塩、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくはそれらの混合物の医薬的有効量を投与することを含む、カリウムチャネルを含有する哺乳類細胞の再分極又は過分極を抑制すること、又は、アルツハイマー病、うつ、認知障害及び/又は不整脈疾患の治療が必要な患者において、カリウムチャネルを含有する哺乳類細胞の再分極又は過分極を抑制するための方法、又は、アルツハイマー病、うつ、認知障害及び/又は不整脈疾患を治療する方法。
【請求項11】
請求項1に記載の化合物、又は医薬適合性のその塩、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくはそれらの混合物の医薬的有効量を投与することを含む、糖尿病の治療が必要な患者において、糖尿病を治療する方法。
【請求項12】
請求項1に記載の式Iの化合物と、医薬適合性の担体と、を含有する、組成物。
【請求項13】
式Iの化合物が、局所用製剤として適用され、該局所用製剤が溶液又は懸濁液として投与され、場合によってはキサンタンガム又はジェランガムを含有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
抗β−アドレナリン作動薬、副交感神経興奮薬、交感神経様作用薬、炭酸脱水酵素阻害剤、EP4アゴニスト、プロスタグランジン又はそれらの誘導体、降圧性脂質、神経保護剤及び/又は5−HT2受容体アゴニストからなる群に属する有効成分の1つ又は複数が場合よっては添加される、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
抗β−アドレナリン作動薬が、チモロール、ベタキソロール、レボベタキソロール、カルテオロール又はレボブノロールであり;副交感神経興奮薬が、ピロカルピンであり;交感神経様作用薬が、エピネフリン、ブリモニジン、イオピジン、クロニジン又はパラ−アミノクロニジンであり;炭酸脱水酵素阻害剤が、ドルゾラミド、アセタゾラミド、メタゾラミド又はブリンゾラミドであり;プロスタグランジンが、ラタノプロスト、トラバプロスト、ウノプロストン、レスキュラ又はS1033であり;降圧性脂質が、ルミガンであり;神経保護剤が、エリプロジル、R−エリプロジル又はメマンチンであり;5−HT2受容体アゴニストが、1−(2−アミノプロピル)−3−メチル−1H−イミダゾール−6−オール フマレート又は2−(3−クロロ−6−メトキシ−インダゾール−1−イル)−1−メチル−エチルアミンである、請求項14に記載の組成物。

【公表番号】特表2007−521296(P2007−521296A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518703(P2006−518703)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/020752
【国際公開番号】WO2005/002520
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Macintosh
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】