説明

高蛋白質食料品の押出機と押出し方法

各々のスクリューからの押出し通路と整列している一対の金型の孔一式を備えたツインスクリュー式押出機に関する。この装置は、スクリュー端部に直交する平面から、金型の孔の外端部までの押出し通路の全長をほぼ等しくするようになっている。好ましくは、二式の切断ブレードが金型の孔出口において押出物を切断するようになっている。ブレードは、一対の回転アセンブリに配置されていて、その回転軸は押出しスクリューの回転軸とほぼ同軸になっている。選択的に、圧力チャンバが、押出物の膨脹を強化するために、押出し物を受け入れるべく押出機の出口と気密に連通していて、圧力チャンバは大気圧より低圧を維持できるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は押出機に関する。より詳しくは、所望する味覚特性を有する高蛋白質食料品の生産に適したツインスクリュー式押出機に関する。本発明の押出機は他の用途にも使用できるものである。
【背景技術】
【0002】
スナック又は朝食用シリアルとして消費するための膨脹した食料製品及び他の製品を準備する技術が確立されてきた。しかしながら、高蛋白質混合体は軽くてサクッとした外観というよりは、堅い押出された製品となる傾向があった。高温押出機は、スナックやシリアルのような膨脹した食料製品を生産できるようになっている。膨脹は、湿めったパン生地が押出機の高圧雰囲気から低圧の外気雰囲気に出てくるときに生じる沸点を超える温度の過熱水は、パン生地内部で急激に蒸発膨脹し気泡を形成する。気泡は、パン生地の温度が水の沸点以下になるまで成長する、圧力と沸点との関係は公知でありデータ表が出版されている。
【0003】
主にでん粉をベースにした朝食用シリアル及びスナック食品の生産において、金型における膨脹はパン生地の温度を上昇することにより行なわれている。温度の上昇手段は公知なものであって、原理的には機械的エネルギの粘性消散である、押出機の壁面からの熱伝達であり、押出機の容器の中への直接間接的な蒸気の導入である。しかしながら、高蛋白質のパン生地は高温において変色しかつ粘性が増加する。
【0004】
特許文献1〜3は、高蛋白質の食料押出物を押出すために使用することのできるツインスクリュー式押出機を開示している。前述の押出機各々はその容器の出口端部に単一の金型を有している。これらの各々の押出機の容器における穴は、金型に達するまでの押出し区画において減少してゆく断面積の通路を有している。そのような押出機の用途は切断したシリアルの生産である。トウモロコシ、米、じゃがいも、小麦又は他の粉が蛋白質及びビタミンと混合され、そして湿分と共に押出機の中へ供給される。前述の押出機は、お互いにかみ合うようになっているツイン式共回転自己掃引型スクリューを有している。
【0005】
ツインスクリュー式押出機は、材料が単一のスクリュー式料理用押出機より速く押出機に沿って進行してゆくので、プロセスにおける料理部分を実行することができる。さらに、より粘性の大きな押出物を進行させることもできる。高蛋白質の食料製品は、低蛋白質製品よりも粘性が大きい。単一スクリューの押出機において、容器の端部において金型プレートを貫通する金型の孔は、スクリュー端部からの距離が金型の出口孔各々にほぼ等しい距離のところに配置されるようになっている。しかしながら、ツインスクリューを備えているけれども単一の金型であって、そして金型の孔が押出通路各々に整列していない場合、このことを達成するのは、より困難なものとなる。従って、高蛋白質の食料品押出し物のような高粘性流体において、スクリューの端部から異なる金型の孔への流量が等しくならず、製品の外観が不揃いなものになってしまう。
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,935,183号明細書
【特許文献2】米国特許第4,983,114号明細書
【特許文献3】米国特許第6,048,088号明細書
【特許文献4】米国特許第6,531,077号明細書
【特許文献5】国際公開第01/72153号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、これらの問題を克服した役立つものを提供することである。
【0008】
さらに、揃った外観の製品とするために、高蛋白質製品を冷却されれば消費者の好みに合う程度に、十分に膨脹することが望ましい。
【0009】
特許文献4,5において、押出物を圧力ガス気圧より高圧に維持されている圧力チャンバの中に押し出すことにより、押出物の膨脹速度を制限する押出機が開示されている。超大気圧(super-atmospheric pressure)は、膨脹を制限するので、高蛋白質の食料品押出物の押出しには役立たない。
【0010】
本発明のさらなる目的は、前述の欠点を克服した役立つものを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、膨脹した高蛋白質食品の押出物を押し出すのに適切な押出機に関するものであって:
入口端部、出口端部及びほぼ円錐台状の一対の穴とを備えた細長い容器を有しているツインスクリュー式押出具と;
前記一対の穴の中にある一続きの一対の押出スクリューであって、前記一対の押出スクリュー及び前記一対の穴がそれらの間で、前記容器の入口端部から出口端部の間に押出通路を形成している、一対の押出スクリューと;
一対の金型の孔一式であって、各々の金型の孔一式は複数の金型の孔を有しており、前記容器の出口端部に貫通して取り付けられていて、前記金型の孔各々は前記押出通路の部分と整列している、一対の金型一式と;を具備している押出機において、
前記一対の押出スクリューの出口端部から前記金型の孔の出口端部各々への押出物流路がほぼ同一長さとなるような配置になっている。
【0012】
ある実施形態において、前記ツインスクリューの外端部が、軸方向において前記金型の孔の出口端部にほぼ隣接している。
【0013】
別の実施形態において、前記金型の孔から押し出された押出物を個別の断片に切断するべく配置された切断手段を備えている。
【0014】
ある実施形態において、前記切断手段が一対の切断具を備えていて、前記切断具各々は前記金型の孔の一つから押し出された押出物を切断するべく配置されている。
【0015】
別の実施形態において、前記一対の切断具の各々が少なくとも一つの切断ブレードを有していて、前記切断ブレードは、前記押出スクリューの一方の回転軸のほぼ延長上にある軸周囲で回転するべく、かつ前記金型の孔一式の一方に隣接して取り付けられている。
【0016】
別の実施形態において、前記容器の出口端部において、気密に連通している気密チャンバを備えていて、前記気密チャンバ内部のガス圧力は大気圧より低圧になっていて、従って前記金型の孔を介して押し出された前記押出物が前記気密チャンバの中で膨脹可能になっている。
【0017】
別の実施形態において、前記気密チャンバがその内部の圧力を減圧するための真空ポンプを備えている。
【0018】
別の実施形態において、前記気密チャンバが、前記ガスの圧力をほとんど上昇させることなく前記押出物を搬出させる手段を備えている。
【0019】
さらなる実施形態において、前記搬出させる手段が回転バルブである。
【0020】
さらなる実施形態において、お互いに分離された押出物の断片が冷却されるまで保持するための手段を備えている。
【0021】
別の実施形態において、本発明は高蛋白質食料品の押出し方法に関するものであって、押出し方法が、前述の押出機の入口端部において、高蛋白質の食料材料の乾燥混合体と、水と、必要に応じて蒸気とを供給する段階と、前記押出機の出口端部から押出物を回収する段階と、を含んでいる。
【0022】
本発明は、本出願の明細書に引用され説明されている付番された部品、要素及び特徴、又はそれらの二つ以上の組合せで広く説明されていて、それらと等価なものもここに包含されるものである。
【0023】
以下に本発明を詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明による押出機は、入口端部12と出口端部14とを備えた容器10を有している。図1に図示するように、容器10は乾燥材料を供給するための開口部16を有している。一般に、開口部は従来型のホッパ又は他の供給装置に接続されている。
【0025】
容器10は水入口継手18及び蒸発入口継手20を有している。これらは水及び蒸気源に接続されていて、従来型の制御装置により制御されている。
【0026】
容器10の出口端部14は金型ハウジング38に取り付けられていて、図3〜5を用いて詳述する。
【0027】
低圧チャンバ22が気密継手を用いて金型ハウジング38に接続されている。一対のシャフト26がチャンバ22を貫通していて、シャフト26はカッタブレード24を担持しているスパイダ70を回転するようになっている。カッタブレードの構造及び運転方法については図8及び9を用いて説明する。
【0028】
切断された押出製品30はカッタブレード24からチャンバ22のネック32に落下する。回転バルブ34がネック32の底部に備えられている。回転バルブ34は、空気洩れによるチャンバ22内部の圧力増加なしに切断された押出製品30をチャンバ22からマウス36に搬送するべく作動する。
【0029】
バルブ31が真空ライン29に接続されている。真空ライン29はチャンバ22内部の圧力を所定の圧力に低下させるべく真空源に接続されている。バルブ31はチャンバ22内部を大気圧に保持するべく外気に開口されていてもよい。
【0030】
図2において、ツインスクリュー13及び15が、容器10に沿って延伸している一対の円錐台コアー(frust-cylindrical core)の中で共回転している。スクリューはモータにより容器の入口端部12の右へ駆動されている。スクリュー13及び15は二つの中心軸に取り付けられた交換可能なセグメントである。このことは、操作員がスクリュー形状を変更することを可能にしていて、製品要求にもとずく剪断力インプット(shear input)をもたらすようになっている。図2における実施形態において、上流セグメントのピッチは、下流セグメントのそれよりも大きい。小さなピッチを備えたセグメントは剪断力を増加する。セグメント17は逆ピッチとなっている。このことが、押出物のさらなる混合をもたらしている。さらなる混合をもたらす別のスクリューセグメント形状が特許文献1及び3に開示されている。他の形式は当業者において公知なものである。
【0031】
容器10における穴の断面積は、入口端部12から出口端部14の全長にわたってほぼ同一である。
【0032】
図3〜5を用いて金型ハウジング38を説明する。金型ハウジング38がフランジ40を備えた胴体39を有していて、そのフランジは容器10の出口端部14におけるフランジに固定されている。スロット部分42は容器10の出口端部14と整列している。通路44,46,48及び50はスクリュー15からの押出し通路と整列している。通路48,49,50及び51はスクリュー15からの押出し通路と整列している。
【0033】
胴体39の外面には、一対の円柱シャフト端部のシート52及び54が備えられている。これらは、図8,9に図示するカッタ端部アセンブリのシャフト端部66を受容するべく形成されている。
【0034】
図5において、ねじ付きボルト穴56の一対の交差する円が見られる。これらは、図6,7に図示する金型プレート58を保持するためにボルトを受容するべく提供されている。
【0035】
図6,7において、金型プレート58が一対の金型の孔62一式を有していて、各々の孔一式は、ほぼ円形に配置されていて、その円形は、金型ハウジング38を貫通する一式の通路44,46,48,50;及び45,47,49,51と整列している。そしてこれらは、押出機のスクリュー13,15各々からの押出物の環状流路とほぼ整列している。
【0036】
本実施形態においては、押出し孔62各々の形状は、上流側においてほぼ半球状であり、下流側においてほぼ円柱状である。所望する他の形状の押出し物を生産するための、金型の孔は当業者においては公知であって、図示してあるものから変更してもよい。
【0037】
ボルト穴60は金型プレート58を貫通している。それらは、金型ハウジング38におけるねじ山付きボルト穴56に規則正しく位置決めされている。プレート58は、適切なボルトでハウジング38の外面に取り付けられる。
【0038】
一対の中心開口部64が、カッタアセンブリのシャフト端部66、及び金型ハウジング38におけるシート52,54と規則正しく位置決めされていて、そして金型プレート58を貫通している。
【0039】
図8,9において、カッタアセンブリが一対のスパイダ70を備えていて、スパイダ各々は回転シャフト26に取り付けられている。シャフト26の回転軸は、スクリュー13,15の回転軸とほぼ同軸である。スパイダ70各々には三つのカッタブレード24が取り付けられていて、カッタブレード24は回転するべく、金型プレート58の面59における二式の金型の孔62各々に規則正しく位置決めされている。図8に図示する右側のカッタアセンブリは、反時計回わりに回転するようになっている。図8に図示する左側のカッタアセンブリは、時計回わりに回転するようになっている。二つは、回転通路が重なっているところで一方のアセンブリのカッタブレード24が他方のアセンブリのカッタブレード24と衝突しないように同調するようになっている。
【0040】
図9において、各ブレード24は金型プレート58の面59に対して角度を付けて取り付けられている。金型プレート58の面59に対する位置は調節可能である。シャフト端部66は金型プレート58のシャフト開口部64を貫通して金型ハウジング38のシート52,54にプレス嵌めされている。シャフト26は、当業者においては公知な方法で軸受68に取り付けられている。
【0041】
カッタアセンブリのシャフト26各々はモータ28により駆動されている。シャフト26の回転速度は歯車を制御することにより、又はモータ28の回転速度を調節することにより制御されている。
【0042】
押出機の操作方法
高蛋白質の食料品押出物を生産するために使用される一般的な高蛋白質の混合体は実施例に説明されている。操作にあたって、乾燥材料の混合体が容器10の開口部16に供給される。
【0043】
入口18,20それぞれへの水流れと蒸気流れとは必要に応じて制御される。押出機のスクリュー13,15が、容器10内部で適切な滞留時間を達成するための、かつ押出製品の所望する料理を行なうための速度で共回転される。
【0044】
容器10からの押出物は、スクリュー13に関連した環状押出流路スペースとほぼ整列している通路44,45,46,47及びスクリュー15とほぼ整列している通路48,49,50,51を通過する。続いて、押出物は金型の孔62から押出される。
【0045】
本装置において、金型の孔62から押出されてゆく押出物の流れ各々の流路の全長は、金型プレート58の外面から出口端部におけるスクリュー13,15の回転軸に直交する面までの距離とほぼ同一である。
【0046】
カッタブレード24は押出物を金型の孔62から押出されてくるに従って切断する。シャフト26の回転速度を速くすると、生産される押出製品30の断片は短かくなる。
【0047】
どのような理論により限定されているものではないが、押出製品30の所望する外見は押出物が押出機のスクリュー13,15により切断される金型の孔62から押出されるまでの時間を減ずることにより達成されると信じられている。この効果は、カッタブレードが押出物を金型の孔62から押出されるとすぐに切断することにより強化されると信じられている。
【0048】
例示の実施形態において、切断された押出製品30はチャンバ22内の減圧により、膨脹されるようになっている。製品30は、減圧区画の中へ押出されなくても所定の特性を備えているけれども、減圧することにより押出作用は強化される。圧力は、製品における所望する外見と膨脹とを達成するために減圧されてもよい。実施形態において、圧力チャンバ22は大気圧の半分に減圧されてもよいが、他の圧力であってもよい。
【0049】
押出機を海面より海抜の高い大気圧の低い場所で操作する場合、所望する特性を備えた押出製品を生産することができる。
【0050】
本実施形態において、押出製品30の切断片はネック32に落下し回転バルブ34の中へ落下してゆく。回転バルブ34は製品をマウス36を介して搬出し、そして製品は乾燥、さらなる処理又は包装のために収集される。
【0051】
押出製品片30が、詰まるのを回避するために収集される前にガラス遷移温度に冷却されていることが望ましい。このことは、十分な距離を落下させることにより、又は空気流れとかく拌することにより、又は当業者において公知な方法により達成されてもよい。このことは、チャンバ22におけるネック32上方にて行なわれる。
【0052】
以下の実施例は、本発明による押出機を操作することのできる異なる押出条件を説明している。
【0053】
実施例1:サクッとした高蛋白質朝食用シリアル(cereal)
乳糖蛋白質濃縮物45%と、大豆蛋白質濃縮物15%と、大豆タンパク質分離物10%と、米粉29.8%と、炭酸カルシウム0.2%との乾燥混合体が、図1〜9の共回転ツインスクリュー式押出機の容器10の開口部16に供給された。必要に応じ、水及び蒸気を導入した。
【0054】
以下の押出機のパラメータを使用した。押出機は、水の供給量を製品の膨脹に対して最適な供給量にする前に、より多量の供給量で起動された。
乾燥材料供給速度 350kg/hr
水供給速度 80kg/hr
蒸気供給速度 15kg/hr @ Atm
スクリュー速度 235rpm.
【0055】
押出温度は143℃と記録された。押出物は金型の孔62を通過し、そしてチャンバ22内で押出製品30に切断された。バルブ31は、チャンバ22内圧力を大気圧より低く維持するべく真空源29に対して中間開度で開かれた。押出製品30は、ロータリバルブ34から搬出後に、乾燥機に搬送され、湿分含有率約4%に乾燥された。
【0056】
気密チャンバ22における異なる圧力下で作られた乾燥製品と外観を比較した。かさ密度の減少及び好適な外観は、気密チャンバ22の圧がより低い場合に観察された。
【0057】
実施例2:栄養食品用バー、スナック又はシリアルに使用するのに適した乳糖クリスプ(crisp)
乳糖蛋白濃縮物75%と、米粉25%の乾燥混合体を容器10の開口部16に供給した。実施例と同一条件が採用されたが、押出温度は134℃であった。
【0058】
気密チャンバ22における異なる圧力下で作られた乾燥製品と外観を比較した。大気圧下で作られた最終製品は280g/Lのかさ密度を有するクリスプ(crisp)であった。かさ密度の小さなものは気密チャンバ22内部をより低圧にして生産された。
【0059】
実施例3:炭水化物の正味含有率の低い高蛋白質乳糖のクリスプ、スナック又はシリアル
乳糖蛋白質分離物68%と、燕麦繊維質10%と、ニンジン繊維質10%と、オリゴフルクトース(oligofructose)10%と、炭酸カルシウム2%との乾燥混合体が容器10の開口部に供給された。実施例1とほぼ同一の条件が採用されたが、押出温度は118℃であった。
【0060】
気密チャンバ22における異なる圧力下で作られた乾燥製品と外観を比較した。大気圧下で作られた最終製品は240g/Lのかさ密度を有するクリスプであった。かさ密度が小さく、外観のよいものは気密チャンバ内部を低圧にして生産された。
【0061】
実施例4:高蛋白質乳糖のクリスプ、スナック又はシリアル
乳糖蛋白質分離物92%と、米デンプン6%と、炭酸カルシウム2%との乾燥混合体が容器10の開口部に供給された。実施例1とほぼ同一の条件が採用されたが、押出温度は118℃であった。
【0062】
気密チャンバ22における異なる圧力下で作られた乾燥製品と外観を比較した。大気圧下で作られた最終製品は250g/Lのかさ密度を有するクリスプであった。かさ密度が小さく、外観のよいものは気密チャンバ内部を低圧にして生産された。
【0063】
本発明の範囲を前述の実施例だけに限定することを意図するものではない。本発明の範囲を逸脱することなく多くの変更が可能であることは、当業者において理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】図1は、本発明による押出機の容器の側面図(一部は断面図)であって、出口に減圧チャンバを有しており、圧力チャンバの壁面の一部を切断してある。
【図2】図2は、本発明による押出機のツインスクリューの平面図であって、容器の上部を取り外してある。
【図3】図3は、押出機の容器の出口端部に取り付けられた金型ハウジングの平面図である。
【図4】図4は、図3及び5における金型の孔の外側から見た端面図である。
【図5】図5は、図3及び4における金型の孔の内側から見た端面図である。
【図6】図6は、図7における金型プレートの矢視IV−IVから見た部分断面図である。
【図7】図7は、押出機の容器の外側から見た金型プレートの端面図である。
【図8】図8は、図7における金型プレートの金型の孔から押出された物を切断する、二式のカッタブレードアセンブリの概略図である。
【図9】図9は、図8におけるカッタブレードアセンブリの側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨脹した高蛋白質食品の押出物を押し出すのに適切な押出機であって:
入口端部、出口端部及びほぼ円錐台状の一対の穴とを備えた細長い容器を有しているツインスクリュー式押出具と;
前記一対の穴の中にある一続きの一対の押出スクリューであって、前記一対の押出スクリュー及び前記一対の穴がそれらの間で、前記容器の入口端部から出口端部の間に押出通路を形成している、一対の押出スクリューと;
一対の金型の孔一式であって、各々の金型の孔一式は複数の金型の孔を有しており、前記容器の出口端部に貫通して取り付けられていて、前記金型の孔各々は前記押出通路の部分と整列している、一対の金型一式と;を具備している押出機において、
前記一対の押出スクリューの出口端部から前記金型の孔の出口端部各々への押出物流路がほぼ同一長さとなるような配置になっている;
押出機。
【請求項2】
前記ツインスクリューの外端部が、軸方向において前記金型の孔の出口端部にほぼ隣接している、請求項1に記載の押出機。
【請求項3】
前記金型の孔から押し出された押出物を個別の断片に切断するべく配置された切断手段を備えている、請求項2に記載の押出機。
【請求項4】
前記切断手段が一対の切断具を備えていて、前記切断具各々は前記金型の孔の一つから押し出された押出物を切断するべく配置されている、請求項3に記載の押出機。
【請求項5】
前記一対の切断具の各々が少なくとも一つの切断ブレードを有していて、前記切断ブレードは、前記押出スクリューの一方の回転軸のほぼ延長上にある軸周囲で回転するべく、かつ前記金型の孔一式の一方に隣接して取り付けられている、請求項4に記載の押出機。
【請求項6】
前記容器の出口端部において、気密に連通している気密チャンバを備えていて、前記気密チャンバ内部のガス圧力は大気圧より低圧になっていて、従って前記金型の孔を介して押し出された前記押出物が前記気密チャンバの中で膨脹可能になっている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の押出機。
【請求項7】
前記気密チャンバがその内部の圧力を減圧するための真空ポンプを備えている、請求項6に記載の押出機。
【請求項8】
前記気密チャンバが、前記ガスの圧力をほとんど上昇させることなく前記押出物を搬出させる手段を備えている、請求項6又は7に記載の押出機。
【請求項9】
前記搬出させる手段が回転バルブである、請求項8に記載の押出機。
【請求項10】
お互いに分離された押出物の断片が冷却されるまで保持するための手段を備えている、請求項6〜9のいずれか一項に記載の押出機。
【請求項11】
高蛋白質食料品の押出し方法が、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の押出機の入口端部において、高蛋白質の食料材料の乾燥混合体と、水と、必要に応じて蒸気とを供給する段階と、
前記押出機の出口端部から押出物を回収する段階と、
を含んでいる高蛋白質食料品の押出し方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−510459(P2008−510459A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527096(P2007−527096)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【国際出願番号】PCT/NZ2005/000215
【国際公開番号】WO2006/019320
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(505275756)フォンテラ アイピー リミティド (1)
【Fターム(参考)】