説明

鼻に投与可能な製薬学的調剤およびその製造

本発明は、少なくとも1つの粘膜再吸収性の水性製薬学的作用物質および/または局所的に作用する水性製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびにさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する溶液、乳濁液または類似物を基礎とする、鼻に投与可能な新規の製薬学的調剤に関し、この製薬学的調剤は、
該製薬学的調剤が、該調剤と同一の溶液、乳濁液または類似物中で、製薬学的調剤に対してそれぞれ設けられた、作用物質、保存剤、浸透圧剤および湿潤剤の組成比、濃度比および量比を維持しながら、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、製薬学的調剤中にこれまでに使用された緩衝液の代わりに、同一のものを部分的にかまたは完全に代替して、リンゴ酸を基礎とする緩衝液が含有されていることによって、本質的に改善されたシリエン認容性を有することによって特徴付けられる。
更に、本発明は、該調剤の製造法および該調剤中でのリンゴ酸−緩衝液の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種々の作用物質を溶液の形で患者の鼻に接してかまたは鼻中もしくは鼻上に投与するための液状の保存された製薬学的調剤、その製造ならびに記載された調剤のためおよび該調剤中の特殊な緩衝系の使用に関する。
【0002】
殊に溶液および/または乳濁液の形で患者の鼻中に投与しうる数多くの医薬品が存在し、この医薬品は、点鼻薬の形であるかまたは最近では、なかんずく鼻用スプレー剤が増加している。この鼻に投与可能な製薬学的調剤は、鼻自体の疾患の治療のためまたは予防のために使用することができるか、または作用物質の作用を体内の別の個所で発揮させるために、血液の循環路中へ作用物質を吸収させることができる。
【0003】
鼻に投与可能な医薬品の第1に記載される群の代表例としては、なかんずく鼻風邪に抗する薬剤または作用物質、例えばアレルギー剤、例えばクロモグリシン酸または交感神経作用薬、例えばキシロメタゾリン、テトラゾリン、オキシメタゾリン、ナファゾリン、フェニレフリンを挙げることができる。
【0004】
この種の医薬品の第2の群の1つの例は、例えばペプチド調剤、例えば作用物質としてデスモプレシンを有するものであり、この場合このデスモプレシンは、糖尿病を治療するのに有効な無味の薬剤である。
【0005】
医薬品として設けられた、大抵のこの種の点鼻薬または鼻用スプレー剤は、少なくとも1つの活性の作用物質と共に
− 一定の浸透圧に調節するための物質(例えば、NaCl)および/または湿潤剤または表面活性剤(例えば、Cremophore)、さらに
− 作用物質を安定化するための助剤または鼻中での一定の生理的に認容性のpH値を維持するための助剤を含有する。この目的のために、今日まで殆んど専ら、燐酸塩緩衝液または燐酸塩/クエン酸塩緩衝液またはクエン酸塩緩衝液ならびに場合によっては酢酸塩緩衝液が使用されている。更に、前記緩衝液は、多くの場合に
− ベンズアルコニウムクロリドを保存剤として含有する。
【0006】
ベンズアルコニウムクロリド、略記してBAC、は、1935年に効果の大きい防腐剤または保存剤として導入されて以来、多様に使用されている。学術的刊行物には、このベンズアルコニウムクロリドは、皮膚上および粘膜上で良好に認容性であることが報告されている(H.P.T. Ammon, Arznaimittelneben- und -wechselwirkungen, 第69章; 1211; 1991, Mutschler E., Arzneimittelwirkungen, Lehrbuch der Pharmakologie und Toxikologie, 第9章: 642; 1997)。それというのも、このベンズアルコニウムクロリドは、殆んど刺激を与えないからである。
【0007】
従って、ベンズアルコニウムクロリドは、最も広い範囲で口内消毒および咽喉消毒に使用され、ならびに傷口および膣口の洗浄剤として使用される。このベンズアルコニウムクロリドは、良好な抗菌作用および良好な認容性のために、最も頻繁に使用される保存剤であり、この保存剤は、数多くの製薬学的作用物質と関連して鼻用スプレー剤および点眼剤として使用されている。
【0008】
しかし、数多くの作業において、保存剤のベンズアルコニウムクロリドによって、鼻の生理的機能の維持に極めて重要である、鼻粘膜の毛様体装置の行為を著しく制限し、部分的には、むしろ不可逆的であることも指摘された(Kloecker und Rudolph, PZ 145 (21) 40-42, 2000; Hofmann, et al. HNO 1998: 46 (2): 146-151; Neugebauer et al., Jahrestagung der Dt. Gesellschaft fuer die Hals-, Nasen, Ohren-Heilkunde, Kopf- und Halschirurgie, 1998)。
【0009】
この理由から、呼吸装置に直接に該当する鼻風邪およびアレルギー性疾患と共に、現在、むしろしばしば多数の一生の慢性疾患がベンズアルコニウムクロリドにより保存される鼻用スプレー剤で治療されるとしても、欧州連合の多くの政府機関によって、むしろこの保存剤の使用を著しく制限することが提案されている(Deutsches Bundesinstitut fuer Arzneimittel, Stufenplanverfahren II, Bundesanzeiger No. 120, 3.7.2002)。
【0010】
毛様体装置がBACによって不利な影響を及ぼされることによって明らかになる問題からの唯一の打開策としては、監督者によって全体的に自由な製薬学的調剤が要求されている。しかし、これは、著しい経済的費用を関連している:特殊な鼻用スプレー剤系が使用されなければならず、この場合には、なかんずく鼻用スプレー剤溶液と接触する全てのパック剤およびスプレー部材は、高い毒性の化学薬品および/または放射線での費用のかかる滅菌にかけなければならず、このことは、まさに望ましいことではない。
【0011】
この場合には、通常の打開策を見出すという目的をもって、詳細な試験の範囲内で、意外なことに、全く一定の特殊で、それ自体公知の緩衝系を使用することにより、少なくともその他の性質の点で保存剤として評価されかつ有効であることが証明され、繊毛およびその活性を損なう、BACの作用の大部分を相殺することが判明した。
【0012】
従って、本発明の対象は、少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の水性製薬学的作用物質および/または局所的に作用する水性製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびにさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する溶液、乳濁液または類似物を基礎とする、鼻に投与可能な新規の製薬学的調剤であり、この製薬学的調剤は、該製薬学的調剤が、該調剤と同一の溶液、乳濁液または類似物中、または該調剤の基礎となる溶液、乳濁液または類似物中で、製薬学的調剤に対してそれぞれ設けられた、作用物質、保存剤、浸透圧剤および湿潤剤の組成比、濃度比および量比を維持しながら、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、製薬学的調剤中にこれまでに使用された緩衝液の代わりに、同一のものを部分的にかまたは完全に代替して、リンゴ酸を基礎とする緩衝液が含有されていることによって、本質的に改善されたシリエン認容性を有することによって特徴付けられる。
【0013】
本発明によれば、この特徴それ自体は、製薬学的調剤の本質が新規の活性の作用物質中にあり、この作用物質の使用が医薬品の中にあるのではなく、むしろ以前から日常の操作手順の中にあり、既に長い間、実地において有効であることが証明された随伴物質の本質的に僅かに目を引く範囲内、例えばまさしく医薬調剤中に含有されかつ作用及び安定性を決定づける緩衝系または予想しなかった方法でプラスの変化で有効であることが証明されかつ一般に広く使用されている、液状の製薬学的調剤のための緩衝系から離れて医薬品にとって本質的にあまり頻繁には使用されない別の緩衝液に向かう本質的に僅かに目を引く範囲内にあると思われるように製薬学的調剤の分野ではしばしばあることではない。
【0014】
特に本質的には、本発明の利点がこれまでの緩衝系と今や使用することができるリンゴ酸−緩衝液との交換を、種々の実際に有効であることが証明された医薬調剤中の作用物質を含めて別の成分の量比、濃度比、組成比の変化なしに行なうことができることにあり、一方で、高価な変更および政府機関による方法を節約することができることを強調することができる。
【0015】
製薬学的目的および場合によっては診断学的目的のための組成物中でのリンゴ酸−緩衝液の既に公知の使用に関しては、例えば生体分子の凍結乾燥物に関するWO 98/47490を指摘することができ、この場合には、有機酸を基礎とする多数の異なる緩衝液と共にリンゴ酸も挙げられ、この場合この刊行物に記載された緩衝液は、実際にpH調節に使用されるが、しかし、この刊行物の主要な課題は、自体公知の燐酸塩緩衝液またはクエン酸塩緩衝液を使用した際に生じる支障のあるアルギニン−燐酸塩凝集物またはアルギニン−クエン酸塩凝集物を阻止することにある。
【0016】
更に、経口、舌下または経鼻で使用可能な、作用物質のデスモプレシンを含有する製薬学的調剤中でのリンゴ酸−緩衝液の使用に関連して、固有のオーストリア国特許第409081号公報B1を挙げることができ、この場合には、リンゴ酸−緩衝液の使用によって、保存剤としてのベンズアルコニウムクロリドの本質的に減少された量と一緒であれ、この保存剤の遮断下であれ、安定性の本質的な改善または製薬学的調剤を達成させることができる。
【0017】
また、2つの記載された刊行物の何れにも、殊に鼻に投与可能な医薬調剤を長時間に亘って投与しなければならない場合には、有効であることが証明された保存剤のベンズアルコニウムクロリドによって主に引き起こされる、著しく重要である鼻粘膜の毛様体装置の損傷の本発明により解決された問題については少しも言及されていない。
【0018】
既に上記に強調したように同一の保存剤を含有する多種多様の医薬作用物質を有する医薬品の投与後に、毛様体を損なう前記保存剤の作用および殊にまた毛様体活性の迅速で十分な再生が減少することの範囲内で、最も簡単で十分に効果の大きい実施態様として、ラセミ体のリンゴ酸がpH安定剤として提供され、ならびに毛様体を損傷する作用を十分に抑制する薬剤が提供される。しかし、ラセミ体のリンゴ酸の個所には、エナンチオマー純粋のリンゴ酸が使用されてもよい。
【0019】
新規の製薬学的調剤中のリンゴ酸−緩衝液の特に有効であることが証明された濃度範囲は、請求項2に記載されている。
【0020】
請求項3の記載から明らかなように、リンゴ酸−緩衝液は、有効であることが証明され、この場合には、緩衝液系中での対イオンの形成のために、苛性ソーダ液が使用される。
【0021】
請求項4には、新規の医薬調剤のシリエン保護作用との関係で特に有効であることが証明された浸透圧作用を有する成分としてNaClが挙げられている。
【0022】
請求項5には、完全性が要求されることなく、若干の作用物質群または特に重要な作用物質が挙げられており、これらの作用物質は、リンゴ酸−緩衝液を有する本発明による調剤中に使用されてよい。
【0023】
更に、鼻に投与可能な新規の製薬学的調剤を製造するための方法は、本発明の1つの本質的な対象であり、この場合この製薬学的調剤の詳細は、請求項6に記載されており、この場合この製造方法の本質的な特徴は、これまでに使用されてきた緩衝液系をリンゴ酸によって意図的に代替することにあり、この場合、本発明に対する試験中に、これまで使用されてきた緩衝液系は、ベンズアルコニウムクロリドの存在でシリエン活性に対して遙かに危険性を有することが証明された。
【0024】
製造法の請求項6に従属する請求項7または8の特徴は、既に上記に詳説された請求項2〜6の特徴に類似している。
【0025】
更に、本発明の本質的な対象は、上記の記載と同様に、シリエン認容性の鼻に投与可能な製薬学的調剤の製造のためにこれまで通常の緩衝液の代わりに、意外にも見出されこれまでに誰も暗にでも述べたことがない、本質的な成分としてのリンゴ酸を基礎とする緩衝液系を使用することにあり、この場合この詳細は、詳細には引用されておらず、請求項9に開示されている。
【0026】
使用の請求項9に従属する、同様に前記の医薬品調剤中でのリンゴ酸−緩衝液の使用に関する請求項10および11の特徴は、上記に詳細に説明した請求項2から4までのいずれか1項ならびに請求項7および8の記載に類似している。
【0027】
最後に、なお新規の製薬学的調剤中でのリンゴ酸−緩衝液の使用に関連して、完全な範囲を請求項12から認めることができる、本発明の他の対象を指摘することができる。
【0028】
次の実施例につき、本発明をさらに詳説する。:
【実施例】
【0029】
一般的な例:
毛様体の機能を試験するための標準試験において、燐酸塩/クエン酸塩緩衝液および保存剤としてのベンズアルコニウムクロリドを有する、鼻に投与することができる古典的な調剤を、それぞれ緩衝液としてのリンゴ酸および保存剤としてのベンズアルコニウムクロリドを有する本発明による調剤と比較した:
比較の基礎となる試験の場合、ヒヨコの気管のシリエン含有上皮からの組織断片を使用し、この場合試験の詳細については、S.G. Romejn et al, Int. J. of Pharmac. 135 (1996) 137-145およびvan De Donk et al., Rhinology, 20 (1982)81-87に指摘されている。
【0030】
作用物質1:
リンゴ酸0.335mg/ml;NaOH0.168mg/ml;塩化ナトリウム9.115mg/ml;ベンズアルコニウムクロリド0.1mg/ml;pH:5.07。
【0031】
作用物質2:
クエン酸1.7mg/ml;ジ−ナトリウム燐酸塩二水和物3mg;塩化ナトリウム7.5mg/ml;ベンズアルコニウムクロリド0.1mg/ml;pH:5.04。
【0032】
【表1】

【0033】
15分間の作用後に、リンゴ酸−緩衝液を有する溶液1によるシリエンの衝撃周波数は、通常の緩衝液を有する溶液2によるシリエンの衝撃周波数よりも僅かに低下される。その後に、鼻粘膜の自己清浄化は、それぞれの溶液の洗浄除去および45分間に及ぶリンゲル液の添加によってシミュレートされる。その後に、リンゴ酸−緩衝液を有する溶液1の場合には、明らかに48%から74%に上昇される、シリエンの衝撃周波数の再獲得が達成される。
【0034】
実施例1:
5 lのフラスコ中に蒸留水4900gを装入し、その中に塩化ナトリウム45.58g、ベンズアルコニウムクロリド0.5g、リンゴ酸1.675gおよびキシロメタゾリン塩酸塩5gを攪拌しながら溶解する。pH値を1N NaOHで5.5に調節する。蒸留水で5 lに増量し、得られた溶液を点鼻薬または鼻用スプレー剤に後加工する。
【0035】
実施例2:
5 lのフラスコ中に蒸留水4900gを装入し、その中に塩化ナトリウム45.58g、ベンズアルコニウムクロリド0.5g、リンゴ酸1.675gおよびキシロメタゾリン塩酸塩2.5gを攪拌しながら溶解する。pH値を1N NaOHで5.5に調節する。蒸留水で5 lに増量し、得られた溶液を点鼻薬または鼻用スプレー剤に後加工する。
【0036】
実施例3:
5 lのフラスコ中に蒸留水4900gを装入し、その中に塩化ナトリウム45.58g、ベンズアルコニウムクロリド0.5g、リンゴ酸1.675gおよびフェニルエフリン塩酸塩12.5gを攪拌しながら溶解する。pH値を1N NaOHで5.5に調節する。蒸留水で5 lに増量し、得られた溶液を点鼻薬または鼻用スプレー剤に後加工する。
【0037】
実施例4:
5 lのフラスコ中に蒸留水4900gを装入し、その中に塩化ナトリウム45.58g、ベンズアルコニウムクロリド0.5g、リンゴ酸1.67gおよびフェニルエフリン塩酸塩6.25gを攪拌しながら溶解する。pH値を1N NaOHで5.5に調節する。蒸留水で5 lに増量し、得られた溶液を点鼻薬または鼻用スプレー剤に後加工する。
【0038】
シリエン認容性の本質的な改善に関連して実施例1〜4に記載の調剤で達成される結果の総括:
実施例1〜4の参照溶液の組成は、次の第1表に示されている:
【0039】
【表2】

【0040】
シリエン認容性に関連する、比較のための結果は、第2表中に記載されている。
【0041】
【表3】

【0042】
15分間の作用後に、リンゴ酸−緩衝液を有する、実施例に記載の溶液によるシリエンの衝撃周波数は、参照溶液によるシリエンの衝撃周波数よりも明らかに僅かに低下される。その後に、鼻粘膜の自己清浄化は、試験溶液の洗浄除去および45分間に及ぶリンゲル液の添加によってシミュレートされる。それによって、リンゴ酸−緩衝液を有する、実施例に記載の溶液の場合には、開始衝撃力(100%の)が得られるまで、シリエンの衝撃力の明らかに良好な再獲得が達成される。これは、極めて良好な値であり、とりわけ生理的食塩水中でのシリエンの恒温保持の場合であっても、45分後にシリエンの開始衝撃周波数の55%を得ることができる。
【0043】
実施例5:
利尿障害および出血疾患を治療するための保存剤としてのベンズアルコニウムクロリドを有する鼻用スプレー剤を製造するために、1 lのフラスコ中に注射用水990gを装入し、その中に塩化ナトリウム9.115g、デスモプレシン酢酸塩0.1g、ベンズアルコニウムクロリド0.1gおよびリンゴ酸0.335gを溶解する。pH値を1N NaOH 4.2mlで5に調節し、次に1 lに増量し、溶液をミリパク(Millipak)フィルターに通して濾過し、雲母瓶中に充填し、ポンプにより蓋で閉鎖する。溶液の製造および充填は、製薬学的生産室中で病原菌の乏しい条件下で行なう。
【0044】
実施例5の作用物質溶液を用いての方針を決める試験で、本質的に僅かに減少されたシリエン活性およびシリエンの改善された再生に関連して上記の第2表中に記載の結果と同様の結果を得ることができた。
【0045】
更に、同様に方針を決める試験で、骨粗鬆症を治療するための作用物質カルシトニン(サケの)およびアレルギー性の鼻風邪を治療するための作用物質クロモグリシン酸を用いて同様の結果を達成させることができた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の水性製薬学的作用物質および/または局所的に作用する水性製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびにさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する溶液、乳濁液または類似物を基礎とする、鼻に投与可能な製薬学的調剤において、
該製薬学的調剤が、該調剤と同一の溶液、乳濁液または類似物中、または該調剤の基礎となる溶液、乳濁液または類似物中で、製薬学的調剤に対してそれぞれ設けられた、作用物質、保存剤、浸透圧剤および湿潤剤の組成比、濃度比および量比を維持しながら、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、製薬学的調剤中にこれまでに使用された緩衝液の代わりに、同一のものを部分的にかまたは完全に代替して、リンゴ酸を基礎とする緩衝液が含有されていることによって、本質的に改善されたシリエン認容性を有することを特徴とする、鼻に投与可能な製薬学的調剤。
【請求項2】
リンゴ酸−緩衝液が同一の調剤中でそれぞれ全部の製薬学的調剤に対して1〜5mM/lの範囲内の濃度で存在する、請求項1記載の調剤。
【請求項3】
リンゴ酸−緩衝液が対イオンとしてのナトリウムと一緒に形成されている、請求項1または2記載の調剤。
【請求項4】
製薬学的調剤が浸透圧剤として塩化ナトリウムを含有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の調剤。
【請求項5】
製薬学的調剤が
− 少なくとも1つのアレルギー剤、例えばレボカバスチン、アゼラスチンまたはクロモグリシン酸、
− 少なくとも1つの交感神経作用薬または感冒薬、例えばキシロメタゾリン、テトラゾリン、インダナゾリン、フェニレフリン、ナファゾリン、トラマゾリン、オキシメタゾリン、
− 少なくとも1つのコルチコイド、例えばベクロメタソンまたはトリアムシノロンおよび/または
− 少なくとも1つのペプチドまたはホルモン、例えばカルシトニン、デスモプレシン、ゴナドレニン、ブセレリン、ナファレリンまたはオキシトシンを活性の作用物質として含有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の調剤。
【請求項6】
少なくとも部分的に水性の少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の製薬学的作用物質および/または局所的に作用する製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびにさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する溶液、乳濁液または類似物を基礎とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の鼻に投与可能な製薬学的調剤の製造法において、本質的に改善されたシリエン認容性を有するこの種の調剤を得るために、
− 該調剤の基礎となる溶液、乳濁液または類似物を準備する場合に、製薬学的調剤に対してそれぞれ設けられた、作用物質、保存剤、殊にベンズアルコニウムクロリド、ならびに浸透圧剤および/または湿潤剤の組成比、濃度比および量比を維持しながら、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、製薬学的調剤中にこれまでに使用された緩衝液の代わりに、同一のものを部分的にかまたは完全に代替して、リンゴ酸を基礎とする緩衝液を使用することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の鼻に投与可能な製薬学的調剤の製造法。
【請求項7】
− 対イオンとしてのナトリウムと一緒に形成されているリンゴ酸−緩衝液を使用し、および/または
− リンゴ酸−緩衝液をそれぞれ全部の製薬学的調剤に対して1〜5mM/lの範囲内の濃度で使用し、および/または
− 浸透圧剤として塩化ナトリウムを使用する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
製薬学的調剤を
− 少なくとも1つのアレルギー剤、例えばレボカバスチン、アゼラスチンまたはクロモグリシン酸、
− 少なくとも1つの交感神経作用薬または感冒薬、例えばキシロメタゾリン、テトラゾリン、インダナゾリン、フェニレフリン、ナファゾリン、トラマゾリンまたはオキシメタゾリン、
− 少なくとも1つのコルチコイド、例えばベクロメタソンまたはトリアムシノロンおよび/または
− 少なくとも1つのペプチドまたはホルモン、例えばカルシトニン、デスモプレシン、ゴナドレニン、ブセレリン、ナファレリンまたはオキシトシンを活性の作用物質として使用しながら製造する、請求項6または7記載の方法。
【請求項9】
少なくとも部分的に水性の少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の製薬学的作用物質および/または局所的に作用する製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびにさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する溶液、乳濁液または類似物を基礎とする、鼻に投与可能で、本質的に改善されたシリエン認容性を有する製薬学的調剤を製造するためのリンゴ酸を基礎とする緩衝液であって、但し、この場合には、いずれにせよ、製薬学的調剤に対してそれぞれ設けられた組成比、濃度比および量比を維持した場合のリンゴ酸を基礎とする緩衝液を、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、製薬学的調剤中にこれまでに使用された緩衝液の代わりに、同一のものを部分的にかまたは完全に代替して使用するものとする、前記のリンゴ酸を基礎とする緩衝液の使用。
【請求項10】
請求項9記載の目的のためのリンゴ酸−緩衝液の使用において、但し、この場合には、
− 該緩衝液が対イオンとしてのナトリウムと一緒に形成されておりおよび/または
− 該緩衝液が製薬学的調剤の全体量に対して1〜5mM/lの範囲内で使用されておりおよび/または
− 該緩衝液が浸透圧剤としての塩化ナトリウムと一緒に使用されているものとする、請求項9記載の目的のためのリンゴ酸−緩衝液の使用。
【請求項11】
場合によっては請求項10記載の少なくとも1つの要件を考慮しながらの請求項9記載の目的のためのリンゴ酸−緩衝液の使用において、但し、この場合には、
− 少なくとも1つのアレルギー剤、例えばレボカバスチン、アゼラスチン、クロモグリシン酸、
− 少なくとも1つの交感神経作用薬または感冒薬、例えばキシロメタゾリン、テトラゾリン、インダナゾリン、フェニレフリン、ナファゾリン、トラマゾリン、オキシメタゾリン、
− 少なくとも1つのコルチコイド、例えばベクロメタソンまたはトリアムシノロンおよび/または
− 少なくとも1つのペプチドまたはホルモン、例えばカルシトニン、デスモプレシン、ゴナドレニン、ブセレリン、ナファレリンまたはオキシトシンと一緒に使用されるものとする、場合によっては請求項10記載の少なくとも1つの要件を考慮しながらの請求項9記載の目的のためのリンゴ酸−緩衝液の使用。
【請求項12】
本質的に改善されたシリエン認容性を有する、この種の鼻に投与可能な製薬学的調剤を準備する目的のための、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、この種の調剤のために設けられた溶液、乳濁液または類似物を含有する緩衝液の代替物としての、
少なくとも部分的に水性の少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の製薬学的作用物質および/または局所的に作用する製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびに有利にさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する、鼻に投与可能な製薬学的調剤のための基剤を形成する溶液、乳濁液または類似物中のリンゴ酸を基礎とする緩衝液の使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に水性の少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の製薬学的作用物質および/または局所的に作用する製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびにさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する溶液、乳濁液または類似物を基礎とする、鼻に投与可能で、本質的に改善されたシリエン認容性を有する製薬学的調剤を製造するためのリンゴ酸を基礎とする緩衝液であって、但し、この場合には、いずれにせよ、製薬学的調剤に対してそれぞれ設けられた組成比、濃度比および量比を維持した場合のリンゴ酸を基礎とする緩衝液を、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、製薬学的調剤中にこれまでに使用された緩衝液の代わりに、同一のものを部分的にかまたは完全に代替して使用するものとする、前記のリンゴ酸を基礎とする緩衝液の使用。
【請求項2】
請求項1記載の目的のために、リンゴ酸−緩衝液が同一のリンゴ酸−緩衝液中で、それぞれ製薬学的調剤の全体量に対して1〜5mM/lの範囲内の濃度で存在する、請求項1記載のリンゴ酸を基礎とする緩衝液の使用。
【請求項3】
請求項1記載の目的のために、リンゴ酸−緩衝液が対イオンとしてのナトリウムと一緒に形成されている、請求項1または2記載のリンゴ酸を基礎とする緩衝液の使用。
【請求項4】
請求項1記載の目的のために、調剤が浸透圧剤としての塩化ナトリウムを含有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載のリンゴ酸を基礎とする緩衝液の使用。
【請求項5】
請求項1記載の目的のために、調剤が
− 少なくとも1つのアレルギー剤、例えばレボカバスチン、アゼラスチンまたはクロモグリシン酸、
− 少なくとも1つの交感神経作用薬または感冒薬、例えばキシロメタゾリン、テトラゾリン、インダナゾリン、フェニレフリン、ナファゾリン、トラマゾリン、オキシメタゾリン、
− 少なくとも1つのコルチコイド、例えばベクロメタソンまたはトリアムシノロンおよび/または
− 少なくとも1つのペプチドまたはホルモン、例えばカルシトニン、デスモプレシン、ゴナドレニン、ブセレリン、ナファレリンまたはオキシトシンを活性の作用物質として含有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載のリンゴ酸を基礎とする緩衝液の使用。
【請求項6】
本質的に改善されたシリエン認容性を有する、この種の鼻に投与可能な製薬学的調剤を製造する目的のための、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、この種の調剤のために設けられた溶液、乳濁液または類似物を含有する緩衝液の代替物としての、
少なくとも部分的に水性の少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の製薬学的作用物質および/または局所的に作用する製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびに有利にさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する、鼻に投与可能な製薬学的調剤のための基剤を形成する溶液、乳濁液または類似物中のリンゴ酸を基礎とする緩衝液の使用。
【請求項7】
請求項6記載の目的のためのリンゴ酸−緩衝液の使用において、
− 該緩衝液が対イオンとしてのナトリウムと一緒に形成されておりおよび/または
− 該緩衝液が製薬学的調剤の全体量に対して1〜5mM/lの範囲内で使用されておりおよび/または
− 該緩衝液が浸透圧剤としての塩化ナトリウムと一緒に使用されている、請求項6記載の目的のためのリンゴ酸−緩衝液の使用。
【請求項8】
場合によっては請求項7記載の少なくとも1つの要件を考慮しながらの請求項6記載の目的のためのリンゴ酸−緩衝液の使用において、該緩衝液が
− 少なくとも1つのアレルギー剤、例えばレボカバスチン、アゼラスチン、クロモグリシン酸、
− 少なくとも1つの交感神経作用薬または感冒薬、例えばキシロメタゾリン、テトラゾリン、インダナゾリン、フェニレフリン、ナファゾリン、トラマゾリン、オキシメタゾリン、
− 少なくとも1つのコルチコイド、例えばベクロメタソンまたはトリアムシノロンおよび/または
− 少なくとも1つのペプチドまたはホルモン、例えばカルシトニン、デスモプレシン、ゴナドレニン、ブセレリン、ナファレリンまたはオキシトシンと一緒に使用される、場合によっては請求項7記載の少なくとも1つの要件を考慮しながらの請求項6記載の目的のためのリンゴ酸−緩衝液の使用。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項に記載の使用のために、少なくとも部分的に水性の少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の製薬学的作用物質および/または局所的に作用する製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびにさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する溶液、乳濁液または類似物を基礎とする、鼻に投与可能な製薬学的調剤の製造する方法において、本質的に改善されたシリエン認容性を有するこの種の調剤を得るために、
− 該調剤の基礎となる溶液、乳濁液または類似物を準備する場合に、製薬学的調剤に対してそれぞれ設けられた、作用物質、保存剤、殊にベンズアルコニウムクロリド、ならびに浸透圧剤および/または湿潤剤の組成比、濃度比および量比を維持しながら、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、製薬学的調剤中にこれまでに使用された緩衝液の代わりに、同一のものを部分的にかまたは完全に代替して、リンゴ酸を基礎とする緩衝液を使用することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の使用のために、鼻に投与可能な製薬学的調剤の製造法。
【請求項10】
− 対イオンとしてのナトリウムと一緒に形成されているリンゴ酸−緩衝液を使用し、および/または
− リンゴ酸−緩衝液をそれぞれ全部の製薬学的調剤に対して1〜5mM/lの範囲内の濃度で使用し、および/または
− 浸透圧剤として塩化ナトリウムを使用する、請求項9記載の方法。
【請求項11】
製薬学的調剤を
− 少なくとも1つのアレルギー剤、例えばレボカバスチン、アゼラスチンまたはクロモグリシン酸、
− 少なくとも1つの交感神経作用薬または感冒薬、例えばキシロメタゾリン、テトラゾリン、インダナゾリン、フェニレフリン、ナファゾリン、トラマゾリンまたはオキシメタゾリン、
− 少なくとも1つのコルチコイド、例えばベクロメタソンまたはトリアムシノロンおよび/または
− 少なくとも1つのペプチドまたはホルモン、例えばカルシトニン、デスモプレシン、ゴナドレニン、ブセレリン、ナファレリンまたはオキシトシンを活性の作用物質として使用しながら製造する、請求項9または10記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つの自体公知の粘膜再吸収性の水性製薬学的作用物質および/または局所的に作用する水性製薬学的作用物質、ベンズアルコニウムクロリドによって単独でかまたは別の保存物質と一緒に形成された少なくとも1つの保存剤、pH値を4〜6または約5に維持する少なくとも1つの緩衝液ならびにさらに少なくとも1つの浸透圧剤および/または少なくとも1つの湿潤剤を含有する溶液、乳濁液または類似物を基礎とする、鼻に投与可能な製薬学的調剤において、
該製薬学的調剤が、該調剤と同一の溶液、乳濁液または類似物中、または該調剤の基礎となる溶液、乳濁液または類似物中で、製薬学的調剤に対してそれぞれ設けられた、作用物質、保存剤、浸透圧剤および湿潤剤の組成比、濃度比および量比を維持しながら、クエン酸塩、燐酸塩および/または酢酸塩を基礎とする、製薬学的調剤中にこれまでに使用された緩衝液の代わりに、同一のものを部分的にかまたは完全に代替して、リンゴ酸を基礎とする緩衝液が含有されていることによって、本質的に改善されたシリエン認容性を有することを特徴とする、鼻に投与可能な製薬学的調剤。
【請求項13】
リンゴ酸−緩衝液が同一の調剤中でそれぞれ全部の製薬学的調剤に対して1〜5mM/lの範囲内の濃度で存在する、請求項12記載の調剤。
【請求項14】
リンゴ酸−緩衝液が対イオンとしてのナトリウムと一緒に形成されている、請求項12または13記載の調剤。
【請求項15】
製薬学的調剤が浸透圧剤として塩化ナトリウムを含有する、請求項12から14までのいずれか1項に記載の調剤。
【請求項16】
製薬学的調剤が
− 少なくとも1つのアレルギー剤、例えばレボカバスチン、アゼラスチンまたはクロモグリシン酸、
− 少なくとも1つの交感神経作用薬または感冒薬、例えばキシロメタゾリン、テトラゾリン、インダナゾリン、フェニレフリン、ナファゾリン、トラマゾリン、オキシメタゾリン、
− 少なくとも1つのコルチコイド、例えばベクロメタソンまたはトリアムシノロンおよび/または
− 少なくとも1つのペプチドまたはホルモン、例えばカルシトニン、デスモプレシン、ゴナドレニン、ブセレリン、ナファレリンまたはオキシトシンを活性の作用物質として含有する、請求項12から15までのいずれか1項に記載の調剤。

【公表番号】特表2006−503868(P2006−503868A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−542079(P2004−542079)
【出願日】平成15年10月9日(2003.10.9)
【国際出願番号】PCT/AT2003/000306
【国際公開番号】WO2004/032896
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(505134143)ゲブロ ファーマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【Fターム(参考)】