説明

1つの番号によるFMCでの擬似番号ポータビリティ

本発明はFMC網およびFMC網における呼処理方法に関する。FMCのUEごとに少なくとも2つの網(1次網および2次網)、例えば移動通信網および無線コネクション機能を有する固定通信網で登録が保持される。1次網はFMCのUEに割り当てられた加入者番号を保持する。FMCのUEへの呼はまず1次網へルーティングされ、UEが1次網内に存在しない場合、2次網へルーティングされる。有利にはFMC網は既存の固定通信網および移動通信網においてその一方をもう一方へ組み込むことなく実現可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願へのクロスリファレンス
本発明の内容は2004年9月22日付米国仮出願第60/612107号明細書Felipe Alvarez Del Pino et al., "Pseudo Number Portability in Fixed-Mobile Convergence with One Number"の内容に関連し、当該明細書を本明細書の参考文献とする。
【0002】
発明の背景
発明の属する技術分野
本発明は通信システムに関する。より詳細に云えば、本発明は固定移動融合通信FMC(Fixed-Mobile Convergence)および通信網間のローミング中に通信を保持する方法に関する。
【0003】
背景の説明
デュアルモードハンドセットは従来のGSM/CDMA移動サービスおよびWiFiなどのデータ網への無線コネクトに対するものとしてよく知られている。こうしたタイプのデュアルモードハンドセットはFMCとして知られる新たな技術分野を拓いた。FMC加入者はUE(User Equipment)としてのデュアルモードハンドセットを用いて2つの異なるタイプのネットワーク、すなわち固定網および移動網にわたってローミングすることができる。ただし、既存のネットワークを修正する単純な方法では、2つの番号、すなわち2つの公開番号または1つの公開番号および1つの隠し番号の2つが必要である。理想的にはFMC加入者はどちらのネットワークに対しても共通の単一ディレクトリ番号DNを有することが望ましい。FMC環境で1つの番号により異なるタイプの2つのネットワークにわたって加入者がローミングできるようにするローミング手段に対して、種々の手法が存在する。
【0004】
そのアプローチの1つに、移動網を修正して、そこに移動網へのインタフェースを備えた固定網を組み込む手法がある。インタフェースは固定網を移動網に対する無線アクセス網RANとして扱う。このアプローチは、固定網にとっては衝撃的であるが、移動網にとってはUMAC(Unlicensed Mobile Access Consortium)および3GPP(3rd Generation Partnerschip Project)のコンセプトを用いているので衝撃が小さい。また別のアプローチとして、移動網へのMSC(Mobile services Switching Center)インタフェースを固定網に与えてこれを拡張コアネットワークCNとして扱うことにより、固定網を移動網に組み込むことが挙げられる。これらのアプローチはいずれもFMC加入者機の位置を既存の移動網におけるロケーション管理機能によって特定するのであり、固定網を移動網に組み込まなければならない。
【0005】
残念なことに、同じベンダまたはサービスプロバイダが2つのネットワークの双方を所有していても、固定網を移動網へ組み込むには複雑なアーキテクチャが必要であり、困難で時間も費用もかかる。こうした統合型ネットワークをゼロから造り上げることもきわめて困難であるが、設計時に統合を意識しておらず互換性のない既存の固定網および移動網を統合することはほとんど不可能である。
【0006】
したがってFMCのために固定網および移動網を統合する必要のない通信システムが要求されている。より詳細に云えば、FMCでは加入者機が割り当てられた単一番号で固定網および移動網の双方を個別に利用できるようにすることが望ましい。
【0007】
発明の概要
よって本発明の課題は、ネットワークのタイプの相違に関係なく、異なるタイプの2つのネットワークにわたるローミングを簡単化することである。
【0008】
また本発明の課題は、個々の固定網または移動網を介した通信コネクションをUEで保持できるようにすることである。
【0009】
また本発明の課題は、加入者機が固定網または移動網のいずれを介してアクセスするかに関わらず、加入者に対して効率的な単一番号アクセスを可能にすることである。
【0010】
また本発明の課題は、既存の固定網および既存の移動網へのインパクトなしにこれらのあいだで自由にローミングできるよう、単一番号でのFMCを可能にすることである。
【0011】
さらに本発明の課題は、ネットワークのタイプの相違に関係なく2つの異なるネットワークを融合して利用できるローミング手段を提供することである。
【0012】
本発明の第1の手段はFMC、特にFMC網およびFMC網における呼処理方法に関する。FMCではUEに対する登録は、1次網および2次網の少なくとも2つのネットワークすなわち移動網および固定網で無線コネクション機能により保持される。1次網はFMCの各UEに割り当てられた加入者番号を保持している。FMCのUEへの呼はまず1次網へルーティングされ、1次網内にUEが存在しない場合、2次網へ転送される。有利には、FMC網は、既存の固定網および移動網により、一方を他方へ組み込む必要なしに実現される。
【0013】
本発明の第2の手段によれば、FMC加入者のディレクトリ番号DNはもともと固定網のオペレータに割り当てられ所有されているプールから割り当てられる。この意味で固定網は加入者の一次ホームネットワークと考えることができる。加入者番号は固定網および移動網のレジスタの双方に用意され、加入者のディレクトリ番号DNはGSMまたはUMTSに対するMSISDN(Mobile Station International ISDN Number)またはCDMAまたはTDMAに対するMDN(Mobile Directory Number)でありうる。また、有利な実施形態によれば、ディレクトリ番号DNは公共のNPDB(Number Portability Database)ではなく固定網内部の特別ルーティングテーブルに用意され、これを内部NPDBと考えることもできる。このテーブルは移動網すなわち加入者のHPLMN(Home Public Land Mobile Network)によって所有されるLRN(Location Routing Number)に相応する加入者番号のブロックを含む。移動網HPLMNは加入者の2次ホームネットワークと考えることができる。加入者番号の所有権により、FMC加入者への着呼が固定網へルーティングされることが保証される。
【0014】
本発明の第3の手段によれば、固定網内の既存のアプリケーションサーバに新たなアプリケーションが導入される。到来した呼、有利には固定網の内部または外部から受信された呼に応じて、新たなアプリケーションにより加入者の現在のステータスが判別される。加入者機が固定網内で利用可能である場合、呼は処理されて固定網内のUEへ終端される。加入者機が固定網内では利用不能であって、移動網内でローミングしている場合、呼は内部の特別ルーティングテーブルへのクエリから返送されてきたLRNを用いて加入者のHPLMNへルーティングされる。これには番号ポータビリティと類似の手法を利用することができる。例として、ANS(American National Standard), T1.708-1998 (R2003), "PCS1900 Service Provider Number Portability"に記載されている番号ポータビリティの方法を挙げておく。このようにディレクトリ番号DNは、一時的に条件に応じて、MSISDNとしてHPLMNへ運搬されると見なされる。本発明の有利な実施形態では、もともと呼に利用されていた加入者のディレクトリ番号を固定網へ運搬し、LRNにしたがって固定網内の加入者機を識別することができる。前掲のANS, T1.708-1998 (R2003)に記載された手法によれば、もとのディレクトリ番号がISUPGP(ISUP Generic Parameter)として運搬される。
【0015】
図面の簡単な説明
本発明の課題、特徴および利点のさらなる理解を得るため、本発明を図示の有利な実施例に則して以下に説明する。図1には本発明の有利な実施例によるFMC網のアーキテクチャが示されている。図2には本発明の有利な実施例によるIMSホームネットワーク内のFMC加入者機へのMT呼の呼出しフローが示されている。図3には本発明の有利な実施例によるGSM網内でローミングしているFMC加入者機へのMT呼の呼出しフローが示されている。
【0016】
有利な実施例の説明
図を参照されたい。図1には、本発明のFMC通信網の有利な実施例が示されている。有利にFMC通信に適するように構成された加入者機には、それぞれネットワーク間のローミング、すなわち固定網100および移動網102にわたるローミングの際にもシームレスにコネクトできるようにする単一ディレクトリ番号DNが割り当てられている。固定網100は例えばブロードバンドサービスのバンドル製品の一部である無線機能を含む。ここでのブロードバンドサービスはVoIP(Voice over Internet Protocol)を備えたIEEE802.11b(WiFi)、またはADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)を介したWiFi/VoIPを含む。固定網100および移動網102は相互にPTSN(Public Switched Telephone Network)/PLMN(Public Land Mobile Network)104を介してリンクしている。有利には固定網100はシームレス動作のために移動網102のカバーエリア内に位置している。加入者は擬似番号の割り当てられたUE106を有する。UE106は固定網100にコネクトできないときにはつねに移動網102へシームレスにコネクトし、利用可能になると、呼を対応する擬似番号へ適切にルーティングすることにより、固定網100へシームレスに再コネクトする。
【0017】
デフォルトのコネクションはFMC加入者の1次ホームネットワーク、有利には固定網100を介して行われる。固定網100は加入者番号の専用ブロックに擬似番号のプールを有している。各FMC加入者には当該のプールから擬似番号が割り当てられる。FMC加入者の擬似番号への呼は、移動網102から発信された呼MOを含めて、まず固定網100へルーティングされる。ホームネットワークは当該のUE106が固定網100内で利用不能であるときはつねに擬似番号への呼を移動網102へルーティングする。
【0018】
固定網100はIEEE802.11b(WLANまたはWiFi)またはBluetoothコネクションを介した固定回線ブロードバンド108に対する無線コネクション機能を含む。例えば固定網100はレジデンシャルゲートウェイを備えた居宅内に存在し、レジデンシャルゲートウェイは固定回線ブロードバンド108に対する統合ADSLモデムを含む。ルータ109は固定回線ブロードバンド108を典型的なIPIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)またはIMSバンドルの一部である統合WiFi基地局へコネクトする。IMSはマルチメディア情報、例えば音声およびデータを公共網すなわちPSTN/PLMN104へインタフェースする。
【0019】
IMSアプリケーション層はHSS(Home Subscriber Server)110およびアプリケーションサーバAS112を含む。AS112は例えば音声フィーチャサーバ114、SIP‐AS(Session Initiation Protocol Application Server)116およびIMCサーバ(Internet Mail Consortium server)118を有する。SIP‐AS116はDxDiameterプロトコルインタフェースによりHSS110へインタフェースしており、これによりIMS網へインテリジェントサービスまたはアプリケーションが提供される。この実施例では、AS112はISC‐SIP(IMS Service Control SIP)を介してIMSセッション管理層にインタフェースしている。
【0020】
IMSセッション管理層はCSCF(Call Session Control Function)120を含む。CSCF120は各UE106にIMSへのエントリポイントを与えるP‐CSCF(Proxy-CSCF)、CxDiameterプロトコルインタフェースによりHSS110へインタフェースするI‐CSCF(Interrogating-CSCF)、および、UE106の登録に対するIMSのセッション制御エンティティとしてCxDiameterプロトコルインタフェースによりHSS110へインタフェースするS‐CSCF(Serving-CSCF)を含む。BGCF(Breakout Gateway Control Function)はCSCF120と共存してもよいし、スタンドアロンモジュールとして存在してもよい。BGCFは、MGCF(Media Gateway Control Function)124によって制御されるMGW(Media Gateway)122を介して選択的に呼をPSTN/PLMN104へ回送する。IMS網はMGCF124内のSGW(Signaling GateWay)によりPSTN/PLMN104へシグナリング平面でインタフェースしており、MGW122によりメディア平面でインタフェースしている。MRFP(Multimedia Resource Function Processor)126は呼処理およびメディア関連機能を実行する。MRFP126はMPSIP(Multi-Point SIP)によりAS112およびCSCF120にインタフェースしている。
【0021】
固定網100内ではHSS110がIMS網に対する加入者機レジスタとして機能し、移動網102例えばGSMではHLR(Home Location Register)142がFMC加入者番号を備えた加入者機レジスタとして機能する。移動網102では、HLR142に加入者番号がMSISDN(Mobile Station International ISDN)として用意されている。HSS110は付加的なMAP(Mobile Application Part)によりHLR142にインタフェースしている。これに代えて、HSS110が充分な能力を有するのであれば、固定網100および移動網102の双方に対する唯一の加入者機レジスタとして機能させてもよい。付加的に、IMS網はGGSN132を介してRAN130にコネクトする。有利には、デュアルモードハンドセットであるUE106は、移動網102内でローミングしていても、RAN130を介してCSCF120へコネクトしたままとなる。
【0022】
有利には、システム番号すなわちDNおよび/またはMSISDNは公共のNPDB(Number Portability Database)には用意されない。これに代えて、HSS110に図示されない内部の特別ルーティングテーブルが設けられ、ここにシステム番号が用意される。当該の特別ルーティングテーブルは各LRNに相応する加入者番号のブロックに擬似番号を有する。移動網内の各加入者機のHPLMNは加入者機に対するLRNを所有し、固定網100へ番号を運搬する。このことについては後に詳述する。HPLMNは融合されたネットワーク100,102に対する加入者の2次ホームネットワークとして機能する。したがって特別ルーティングテーブルは固定網100内で見出されたUE106へ呼をルーティングするために標準番号ポータビリティをシミュレートする。UE106が固定網100において利用可能でない場合、呼はLRNを用いて移動網102へルーティングされる。適切な標準番号ポータビリティの例についてはAmerican National Standard(ANS), T1.708-1998(R2003), "PCS1900 Service Provider Number Portability"に記載されている。
【0023】
SIP‐AS116はユーザのホームネットワークまたはサードパーティネットワークロケーションに常駐するきわめてフレキシブルかつダイナミックなネットワークエレメントである。特に固定網にSIP‐AS116を含めることにより、IMSサービスが固定網100で利用可能となり、新たなフィーチャ、サービスおよびアプリケーションの開発に対して効率が大きく向上するという付加価値が得られる。したがって有利には、SIP‐AS116は固定網100に対するフィーチャサーバであり、固定網100は到来した呼をSIP‐AS116のフィーチャサーバへルーティングする。この実施例では、SIP‐AS116のフィーチャサーバは呼期間が完了するまで呼路にとどまる。またSIP‐AS116のフィーチャサーバは受信した呼をイベントトリガの際、例えばローミングの支援機能をトリガする際に制御する。
【0024】
ホームネットワークまたは他のネットワークから発信された呼が受信されると、SIP‐AS116のフィーチャサーバは加入者機の現在の登録ステータスを識別する。CSCF120内のS‐CSCFはHSS110から位置をクエリし、INVITEに含まれる現在の登録ステータス情報をSIP‐AS116へ供給する。呼び出されたパーティのUE106の現在位置が固定網100内にあるときには、呼はCSCF120内のS‐CSCFへ戻され、そこで処理され、固定網内のUE106へ回送される。そうでなければUE106は移動網102内でローミングしている。したがってUE106の現在位置は固定網100内にはない。
【0025】
相応に、UE106が移動網102内でローミングしているときはつねにフィーチャサーバが特別ルーティングテーブルにクエリし、MGCF124を介して返送されたLRNを用いて、呼を加入者機のGSMHPLMNへルーティングする。移動網102へルーティングされた呼に対して、INVITEは要求URLを含み、ルーティング番号フィールドすなわち"rn"フィールドにLRNを有し、番号ポータビリティデータベースインジケータに"イエス"を有する(つまり"npdi"が"yes"へセットされている)。INVITEメッセージは相応にMGCF124においてISUPIAM(Integrated Service digital network User Part Initial Address Message)へ翻訳される。特に、CdPN(Called Party Number)パラメータにはルーティング番号から変換されたISUPフォーマット番号が含まれる。GAP(Generic Address Parameter)はINVITEメッセージ内のtelURL(tel Uniform Record Locator)に直接続くディジットから変換されたISUPフォーマット番号を含む。またGAPのアドレスタイプは"ported number"として符号化される。この場合、FCI(Forward Call Indication)パラメータビットであるMは"number translated"へセットされ、後方のスイッチに対してNPDBへのクエリがなされたことを表す。
【0026】
移動網102はFMC加入者機ごとにIMSI(International Mobile Subscriber Indentity)を含み、固定網100と同じオペレータまたは異なるオペレータによって操作される。特に、移動網は標準の無線アクセス網RAN130、例えば典型的な第3世代無線網を含む。適切な3G無線網の例として、UMTS/CDMA(Universal Mobile Telecommunication System/Code Division Multiple Access)、例えばGSM/EDGE(Global System for Mobile Communication/Enhanced Data-rates for Global Evolution)のRANすなわちGERANが挙げられる。RAN130は適切なデュアルモード無線電話ハンドセットを支援し、例えばDECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)および例えばGSM網でローミング可能な移動コネクションが可能となるようにする。またこの実施例では、GGSN(Gateway General Packed Radio Service Support Node)132がRAN130へ結合され、次世代の拡張コアネットワーク134となっている。次世代のコアネットワーク134はMGW136および例えば時分割多重インタフェースによりPSTN/PLMN104へ直接にコネクトする。移動網から発信されたFMC呼または移動網へのFMC着呼はMGW138によりDMSC(Distributed Mobile Switching Center)140へコネクトする。DMSC140はHLR(Home Location Register)142と通信し、HLRはFMC呼をGMSC(Gateway Mobile Switching Center)144へルーティングしてPSTN/PLMN104へ出力する。
【0027】
UE106は固定網100および移動網102の双方で無線アクセスを支援するデュアルモードハンドセットであればどんなものであってもよい。2つのネットワークは同じテクノロジを使用していることもあるし、例えば移動網でGSMが用いられ、固定網のVoIPでIEEE802.11bおよび/またはBluetooth(WLAN/Bluetooth)が用いられるといったように、異なるテクノロジを使用していることもある。単一の個人電話番号はUE106に関連づけられ、UE106は通常のように動作するGSMの広域網130を呼び出し、さらに例えばADSL有線網およびWiFiホームネットワークにおけるブロードバンド108を介して固定網100を呼び出すことができる。UE106が固定網100内にあるときには、このUE106に関連する個人番号へ到来した呼は、当該のUEによって、または付加的に、図示されていないシングルモードコードレスWiFi/VoIP電話機および/またはVoIP電話機によって応答される。ユーザはそれぞれのUE106を固定網100例えば居宅の周囲で持ち運ぶ必要がなく、関連する個人番号に到来した呼に応答することができる。付加的に図示されていないデスクトップPCによりウェブインタフェースを使用して、例えば居宅内の他のローカル電話機の呼出しへの対応をローカルハンドセットおよび/またはUEのいずれで行うかを選択することができる。
【0028】
UE106が広域GSM網に登録されると、関連する単一個人番号へなされた呼はホーム環境にある機器ではなく、デュアルモードハンドセットのみを呼び出す。各UE106は通常、固定網レジスタでの現在登録ステータスに関係なく、移動網102で個別の移動網でのステータスと同様に登録される。移動網102に対するベアラ割り当てはUE106が固定網100内に位置するときには不要である。各UE106は加入者機が固定網100のカバーエリアに移動するとつねに固定網レジスタに登録される。
【0029】
受信に応じて、各UE106は固定網レジスタに登録または登録抹消される。固定網100に登録されると、UEは固定網100内に位置するものとして扱われる。登録抹消されると、UEは固定網環境から出ているものとして扱われる。UE106が固定網のカバーエリアから移動して外へ出ると、UE106は固定網100から登録抹消される。有利には、信号の弱まりの検出に応じて、UE106は固定網無線コネクションすなわちWLAN/Bluetoothを介して登録抹消される。これに代えて、固定網無線コネクションを介した登録抹消が不可能である場合、UE106はRAN130を介して固定網無線コネクションの喪失に応じて登録抹消される。UE106が固定網の無線カバーエリアに存在せず、移動網のカバーエリアにおいても登録抹消にいたる程度の期間にわたって存在しないために登録抹消が不可能である場合、固定網100は登録の一時休止後または呼配送誤りに応じて登録抹消を開始する。
【0030】
移動ロケーション管理は加入者機のMSISDNではなくIMSIに基づいて行われ、移動網102は通常のように移動登録および移動ロケーション管理を処理する。例えばFMC加入者機すなわちUE106が他の移動網へ移動したとき、UE106はMAP更新ロケーションをVPLMN(Visited Public Land Mobile Network)のVLR(Visitor Location Register)へ送信する。VPLMNは加入者機の真正性を検査し、ロケーションの更新のために、MAP更新ロケーションをFMC加入者機のホーム移動網内に位置するHLRへ送信する。
【0031】
FMC加入者機への着呼は固定網100の他のFMC加入者機、移動網102、移動網102の非加入者機またはPSTN/PLMN104から発信されうる。固定網の加入者機から発信された呼は既にルーティングされているので、特別な処理は必要ない。有利には、当該のFMC着呼はFMC加入者機ごとのCdPNの所有権を有する固定網100へつねにルーティングされる。移動網102から発信された呼については、VMSC(Visited Mobile services Switching Center)がCdPNを分析し、固定網100によって所有されているCdPNを識別する。VMSCは呼をFMCのCdPNによって固定網100へルーティングする。FMCのCdPNは公共のNPDBには用意されないので、VMSCはNPDBへクエリする必要はない。またVMSCは、UE102を含めた移動局からの呼をPSTN/PLMN104に着信するものとして扱うので、VMSCは呼のルーティング前にHLRにクエリする必要がない。PSTN/PLMN104から発信されたUEへの呼はCdPNを所有する固定網100への通常の呼として扱われる。このように、PSTN/PLMN104の発信スイッチはCdPNを分析し、固定網100が番号を所有していることを見出すと、これに応じて呼を固定網100へルーティングする。発信スイッチがNPDBへクエリするか否かに関係なく、典型的には真の運搬番号がなければCdPNは公共のNPDBには用意されない。付加的に呼は加入者機の1次網から2次網へ加入者機が利用可能であるか否かにかかわらずにルーティングされる。これは例えばUE106が固定網100または移動網102のいずれかに存在するが、呼に応答しないことを選択した場合などである。
【0032】
図2には、PSTN/PLMN104から発信され、ホームIMS網のFMC加入者機へ着信する呼の呼出しフローが示されている。ホームIMS網は例えば図1の固定網100であり、同様の要素には同様の参照番号が付されている。この実施例では、P‐CSCF、S‐CSCF、I‐CSCFおよびSIP‐ASが同じプラットフォーム116/120にあるものとして扱われている。ステップ150で、PSTN/PLMN104から発信され、FMC加入者機へ着信する呼がMGW122およびMGCF124へルーティングされる。次にステップ152で、MGCF124はISUPIAMをSIP:INVITEへ翻訳する。呼び出された番号は標準電話ナンバリングプランを用いて、例えばE.164番号をSIPURLへ翻訳するENUMサーバへクエリすることにより、翻訳される。SIP:INVITEは翻訳されたtelURLとともにCSCF/SIP‐AS116/120へ送信される。次にステップ154では、受信されたSIP:INVITEメッセージに応じて、CSCF/SIP‐AS116/120がHSS110にFMC加入者のUE106の現在ロケーション情報をクエリする。CSCF/SIP‐AS116/120は3GPP規格にしたがってクエリ(Cx Location Query)動作をDiameter命令にマッピングする。ステップ156ではHSS110がロケーションクエリ応答をCSCF/SIP‐AS116/120へ返送する。ロケーションクエリ応答はUE106が登録されているか否か、および、S‐CSCFが既にUE106に割り当てられたか否かを表す。
【0033】
この実施例では、UE106は固定網100に登録されているので、ステップ158で、CSCF/SIP‐AS116/120は固定網無線コネクション、例えばWLAN/Bluetoothアクセス網を介してSIP:INVITEをUE106へ送信する。CSCF/SIP‐AS116/120は単純にINVITEをMGCF124からリレーするのではないことに注意されたい。CSCF/SIP‐AS116/120は別のセッションを開始するために新たなSIP:INVITEを送信するのである。有利にはSIP‐AS116はB2BUA(Back-To-Back User Agent)として機能し、呼を個別に良好に制御するために、呼期間の完了まで呼路にとどまる。
【0034】
UE106はステップ160で呼出しに応答し、UE106がユーザへアラートを試みていることを表すSIP:180をCSCF/SIP‐AS116/120へ送信する。ほぼ同時に、CSCF/SIP‐AS116/120はSIP:180メッセージをMGCF124へ送信する。SIP:180の受信に応じて、MGCF124はISUPACM(ISUP Address Complete Message)を発信元のPSTN/PLMN104へ送信する。FMC加入者機がUE106に応答する場合には、ステップ162で、呼び出されたパーティが呼に応答しないことを表すSIP:200OKをCSCF/SIP‐AS116/120へ送信する。CSCF/SIP‐AS116/120はSIP:200OKをMGCF124へ送信することにより応答する。SIP:200OKの受信に応じて、MGCF124はISUPANM(ISUP ANswer Message)を発信元のネットワークであるPSTN/PLMN104へ送信する。その後ステップ164でMGCF124はSIP:200OKメッセージの受信を肯定してSIP:ACKをCSCF/SIP‐AS116/120へ送信する。CSCF/SIP‐AS116/120はSIP:ACKをUE106へ送信し、ステップ166で呼はアクティブとなる。
【0035】
図3には、図1の移動網100内でローミングしているFMC加入者機すなわちUE106へのMT呼の呼出しフローが示されている。図3においても同様の要素には同様の参照番号を付してある。この実施例でも、P‐CSCF、S‐CSCF、I‐CSCFおよびSIP‐ASが同じプラットフォーム116/120にあるものとして扱われている。ステップ170で、FMC加入者機へ着信する呼がIMS網に関連する固定網内または固定網外から発信される。呼はPSTN/PLMN104からMGCF124でIMS網へルーティングされる。次にステップ172で、MGCF124はISUPIAMをSIP:INVITEへ翻訳する。呼び出された番号は標準電話ナンバリングプランを用いて翻訳される。SIP:INVITEは翻訳されたtelURLとともにCSCF/SIP‐AS116/120へ送信される。次にステップ174では、SIP:INVITEメッセージの受信に応じて、CSCF/SIP‐AS116/120がHSS110にFMC加入者のUE106の現在ロケーション情報をクエリする。クエリ(Cx Location Query)動作は3GPP規格にしたがってDiameter命令にマッピングされる。ステップ176ではHSS110が、FMC加入者機の公共IDが登録されていないことを表すロケーションクエリ応答をCSCF/SIP‐AS116/120へ返送する。
【0036】
CSCF/SIP‐AS116/120は、ステップ178で、関連するLRNを識別するCdPNを用いて内部の特別ルーティングテーブルにクエリする。その結果、CSCF/SIP‐AS116/120は新たなSIP:INVITEをステップ180でMGCF124へ送信する。CSCF/SIP‐AS116/120はINVITEの要求URLの"rn"フィールドにLRNをセットし、"npdi"に"yes"をセットする。前述したように、SIP‐AS116はB2BUAとして機能し、イベントのトリガの際に呼を個別に良好に制御するために、呼期間の完了まで呼路にとどまる。続いてステップ182でMGCF124はSIP:INVITEを相応のISUPIAMとして翻訳する。このときCdPNパラメータにはLRNがセットされ、GAPにはCdPNがセットされ、GAPのアドレスタイプは"ported number"として符号化される。FCIパラメータのビットMは後続のスイッチに対してNPDBへのクエリがなされたことを表す"number translated"へセットされる。続いてMGCF124はLRNを用いて呼をGMSC144へルーティングする。GMSC144はCdPNを自身のLRNであると認識する。この場合GMSC144は、当該のIAMを、GMSCに関連するPLMNへ運搬された移動加入者機に対して受信されたIAMと同様に扱う。このようにしてGMSC144は、GAPの"ported number"を用いて、MAPSRI(MAP Send Routing Info)を送信し、HLR142にクエリする。HLR142はMAPPRN(MAP Provide Roaming Number)を、UE106の現在登録されている場所のVLR140へ送信する。VLR140はFMC移動網または他の移動網のいずれに位置していてもよいことに注意されたい。ステップ184でVLR140はMSRN(Mobile Subscriber Roaming Number)をPRNACKとしてHLR142へ返送する。HLR142はMSRNをSRIACKとしてGMSC144へ転送する。ステップ186でGSMC144はHLR142のクエリから得られた加入者のMSRNを用いて呼を適切なVMSCへルーティングする。VMSCはUE106をセットアップメッセージにより呼び出す。
【0037】
UE106はステップ188でVMSCへアラートを送信することにより応答する。アラートの受信に応じて、VMSCはISUPACMをGMSC144へ送信し、GMSC144はこれをMGCF124へ転送する。MGCF124は、ステップ190で、UE106へ到来した呼についてユーザにアラートを試みていることを表すSIP:180をCSCF/SIP‐AS116/120へ送信する。CSCF/SIP‐AS116/120はSIP:180を第1のSIPセッションでMGCF124へ送信する。MGCF124はさらにISUPACMを発信元のPSTN/PLMN104へ送信する。UE106がステップ192で応答する場合には、UE106は呼び出されたパーティが呼に応答したことを表すコネクトメッセージをCSCF/SIP‐AS116/120へ送信する。またVMSCはANMメッセージをGMSC144へ送信し、GMSC144はこれをMGCF124へ転送する。MGCF124は、ステップ194で、要求が遂げられたことを表すSIP:200OKをCSCF/SIP‐AS116/120へ送信する。CSCF/SIP‐AS116/120はSIP:200OKをMGCF124へ第1のSIPセッションで送信する。SIP:200OKの受信に応じて、MGCF124はISUPANMを発信元のネットワークであるPSTN/PLMN104へ送信する。MGCF124はステップ196でSIP:200OKメッセージの受信を肯定し、SIP:ACKをCSCF/SIP‐AS116/120へ送信する。CSCF/SIP‐AS116/120はSIP:200OKメッセージを第1のSIPセッションで受信したことを肯定するSIP:ACKをMGCF124へ送信する。
【0038】
有利な実施例では、移動網102は1次ホームネットワーク、固定網100は2次ホームネットワークとなっている。この実施例では移動網102はFMC加入者番号を所有しており、FMCのUE106への着呼はまず移動網102へルーティングされる。その際に、UE106が移動網102で利用可能でない場合には、つねに移動網102はFMCの呼を固定網100へルーティングする。この実施例ではINサービスはLRNを有するIAMメッセージを有し、LRNは固定網100におけるスイッチを表す。
【0039】
本発明の適用分野はFMCにおける2つのネットワーク、すなわち固定網100および移動網102に限定されないことに注意されたい。有利な実施例では、1次ホームネットワークおよび2次ホームネットワークが同じタイプのもの、つまり両方とも固定網であったり両方とも移動網であったりしてもよい。またLRNは番号ポータビリティに関連せずに単に特定の2次網およびその内部の特定のエレメントを表すルーティング番号であってもよい。この場合、1次網から2次網へ運搬される呼は番号ポータビリティに使用されるものとは異なる取り決めを利用していてもよい。
【0040】
有利には、本発明はタイプに関わらず、FMCに適する固定網および/または移動網にワールドワイドに適用可能である。例えば、GSMに代えて、移動網は他の適切なタイプの無線網、例えばANSI−41網であってもよい。また、番号ポータビリティは加入者番号が他のネットワークから固定網へ運搬されるケースであればいずれの場合にも適用可能である。特に、移動番号ポータビリティMNPは、加入者機がサービスプロバイダを変更したとき、位置を変更したとき、またはサービスを変更したときのいずれの場合にも加入者機にDNを取得させる。加入者番号が運搬された番号である場合、ドナー網はNPDBにクエリし、呼を固定網へルーティングする。加入者番号の範囲内のDNが運搬されて外へ出た場合には、呼は固定網へルーティングされ、固定網がドナー網として機能する。固定網がレジスタ内に登録エントリを見つけられなかった場合には、固定網は公共のNPDBにクエリし、相応の呼を返送されたLRNに基づいてルーティングする。これら全てのプロセスはネットワークオペレーションへの影響なしに行われる。
【0041】
本発明を有利な実施例に則して説明したが、当該分野の技術者には本発明の範囲内でこれを種々に修正できることは明らかなはずである。こうした変更および修正は全て本発明の範囲に含まれる。実施例および図は説明のための例示であって、本発明を限定する意図にないことも理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】FMC網のアーキテクチャを示す図である。
【図2】IMSホームネットワーク内のFMC加入者機へのMT呼の呼出しフローを示す図である。
【図3】GSM網内でローミングしているFMC加入者機へのMT呼の呼出しフローを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信網および第2の通信網を有しており、第2の通信網はブロードバンド網、該ブロードバンド網に結合されたIMSバンドルとしてのIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)、および、該ブロードバンド網へ無線コネクトする無線データコネクション機能を有しており、前記IMSはFMC加入者番号のブロックを有する特別ルーティングテーブルを含み、
少なくとも1つのUE(User Equipment)にFMC加入者番号の1つである単一ディレクトリ番号(DN)が割り当てられており、少なくとも1つのUEが前記第1の通信網およびディレクトリ番号によって識別される前記ブロードバンド網の双方と無線通信する
ことを特徴とするFMC(Fixed-Mobile Convergence)網。
【請求項2】
IMSは、FMC加入者番号のブロックを保持するHSS(Home Subscriber Server)、SIP‐AS(Session Initiation Protocol Application Server)を含む複数のAS(Application Server)、HSSへのインタフェースおよび少なくとも1つのUEからのインタフェースを有するCSCF(Call Session Control Function)、FMC網ひいては公共網へのインタフェースを有するMGCF(Media Gateway Control Function)、および、MPSIP(Multi-Point SIP)による複数のASおよびCSCFへのインタフェースを有しメディアに関する機能を実行するMRFP(Multimedia Resource Function Processor)を有する、請求項1記載のFMC網。
【請求項3】
CSCFは、少なくとも1つのUEに通信網エントリポイントを与えるP‐CSCF(Proxy CSCF)、HSSへのインタフェースを有するI‐CSCF(Interrogating CSCF)、および、少なくとも1つのUEの登録およびセッション管理を行うS‐CSCF(Serving CSCF)を有する、請求項2記載のFMC網。
【請求項4】
MGCFは、公共網のシグナリング平面へのインタフェースを有するシグナリングゲートウェイと、公共網のメディア平面へのインタフェースを有するメディアゲートウェイとを有する、請求項2記載のFMC網。
【請求項5】
第1の通信網はセルラー通信網であり、少なくとも1つのUEは該セルラー通信網へコネクトする移動電話機能とブロードバンド網へコネクトする無線データコネクション機能とを含むデュアルモードハンドセットである、請求項1記載のFMC網。
【請求項6】
無線データコネクション機能はBluetoothおよびWiFiを含むグループから選択される、請求項1記載のFMC網。
【請求項7】
少なくとも2つの通信網を含むFMC(Fixed-Mobile Convergence)網において、
第1の通信網が、割り当てられたFMC加入者番号の1つである単一ディレクトリ番号(DN)に応じてFMC網内の通信網と無線通信する1つまたは複数のUE(User Equipment)、FMC加入者番号のブロックを有する特別ルーティングテーブルを保持するHSS(Home Subscriber Server)、各UEに到来した呼をルーティングにより受け取るSIP‐AS(Session Initiation Protocol Application Server)、HSSへのインタフェースおよびUEからのインタフェースを有するCSCF(Call Session Control Function)、および、FMC網ひいては公共網へのインタフェースを有するMGCF(Media Gateway Control Function)を有する
ことを特徴とするFMC網。
【請求項8】
SIP‐ASは複数のAS(Application Server)の1つである、請求項7記載のFMC網。
【請求項9】
さらに、MPSIP(Multi-Point SIP)により複数のASおよびCSCFへのインタフェースを有するMRFP(Multimedia Resource Function Processor)を有する、請求項8記載のFMC網。
【請求項10】
CSCFは、各UEに通信網エントリポイントを与えるP‐CSCF(Proxy CSCF)、HSSへのインタフェースを有するI‐CSCF(Interrogating CSCF)、および、各UEの登録およびセッション管理を行うS‐CSCF(Serving CSCF)を有する、請求項7記載のFMC網。
【請求項11】
MGCFは、公共網のシグナリング平面へのインタフェースを有するシグナリングゲートウェイと、公共網のメディア平面へのインタフェースを有するメディアゲートウェイとを有する、請求項7記載のFMC網。
【請求項12】
第1の通信網は固定通信網であり、ブロードバンド網に結合されたIMSバンドルとしてのIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)を含む、請求項7記載のFMC網。
【請求項13】
各UEは固定通信網内のブロードバンド網に無線コネクトする、請求項12記載のFMC網。
【請求項14】
第2の通信網は移動通信網であり、少なくとも1つのUEは該移動通信網へコネクトする移動電話機能とブロードバンド網へコネクトする無線データコネクション機能とを含むデュアルモードハンドセットである、請求項13記載のFMC網。
【請求項15】
無線データコネクション機能はBluetoothおよびWiFiを含むグループから選択される、請求項14記載のFMC網。
【請求項16】
少なくとも1つの加入者のユーザ機器UEに単一ダイアル可能ディレクトリ番号が割り当てられているFMC(Fixed-Mobile Convergence)網環境における通信を支援する方法において、
第1の通信網内のUEに到来する呼要求を受信するステップ、
第1の通信網内のUEの利用可能性を確認し、第1の通信網においてUEが利用可能であるときはつねに到来した呼にコネクトするステップ、または、
到来した呼に第2の通信網内のUEを指名するルーティング番号を割り当てるステップ、および
到来した呼を第2の通信網内のUEへ転送するステップ
を有する
ことを特徴とするFMC網環境における通信を支援する方法。
【請求項17】
第1の通信網はUEの1次ホームネットワークである、請求項16記載の方法。
【請求項18】
UEの利用可能性または利用不能性を示す加入者機登録情報を第1の通信網で保持する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
利用可能性は加入者機の選択またはUEが第1の通信網内に存在していることを表す、請求項16記載の方法。
【請求項20】
利用不能性は加入者機の選択またはUEが第1の通信網内に存在していないことを表す、請求項16記載の方法。
【請求項21】
単一ダイアル可能ディレクトリ番号は第1の通信網に属する、請求項16記載の方法。
【請求項22】
第1の通信網は固定通信網であり、第2の通信網は移動通信網である、請求項16記載の方法。
【請求項23】
UEは無線LANを介して固定網へ、またはBluetoothを介してブロードバンド網へアクセスする、請求項22記載の方法。
【請求項24】
UEはGSM,UMTS,EDGE,CDMAを含むグループから選択されたプロトコルにより無線網へアクセスする、請求項22記載の方法。
【請求項25】
移動通信網はUEの2次ホームネットワークである、請求項22記載の方法。
【請求項26】
さらに、移動通信網のHLRおよび固定通信網のHSSに各UEを登録するステップを有する、請求項22記載の方法。
【請求項27】
UEに対して移動通信網に属するIMSIおよび/またはMINを割り当てる、請求項26記載の方法。
【請求項28】
ルーティング番号は番号ポータビリティのためのLRN(Location Routing Number)である、請求項16記載の方法。
【請求項29】
到来した呼を第2の通信網へ転送するステップにおいて、LRNをCdPN(Called Party Number)として使用し、単一ダイアル可能ディレクトリ番号を呼の転送の際に運搬する、請求項28記載の方法。
【請求項30】
番号ポータビリティのために定義された取り決めを用いて番号を運搬する、請求項29記載の方法。
【請求項31】
取り決めとしてISUPGAP(ISUP Generic Address Parameter)を使用する、請求項30記載の方法。
【請求項32】
第2の通信網のUEは、到来した呼を、番号ポータビリティの要求にしたがって、第2の通信網へ運搬された番号を有する移動局に到来した呼と同様に扱う、請求項30記載の方法。
【請求項33】
第2の通信網内のUEの存在を確認し、到来した呼を第2の通信網へ転送する、請求項16記載の方法。
【請求項34】
第3の通信網内のUEの存在を確認し、到来した呼を第3の通信網へ転送する、請求項16記載の方法。
【請求項35】
第1の通信網は固定通信網であり、第2の通信網は第1の移動通信網であり、第3の通信網は第1の移動通信網とは異なる第2の移動通信網である、請求項34記載の方法。
【請求項36】
単一ダイアル可能ディレクトリ番号をUEの移動通信網番号として扱う、請求項24記載の方法。
【請求項37】
確認ステップおよび/または転送ステップにおいてSIPを用いる、請求項23記載の方法。
【請求項38】
確認ステップおよび/または転送ステップにおいてDiameterプロトコルインタフェースを用いる、請求項23記載の方法。
【請求項39】
第1の通信網は移動通信網であり、第2の通信網は固定通信網である、請求項16記載の方法。
【請求項40】
UEはGSM,UMTS,EDGE,CDMAを含むグループから選択されたプロトコルにより無線網へアクセスする、請求項38記載の方法。
【請求項41】
加入者機は、無線LANまたはBluetoothのいずれかであるブロードバンドへの無線コネクションを介して固定通信網へアクセスする、請求項38記載の方法。
【請求項42】
第1の通信網は第1の固定通信網であり、第2の通信網は第1の固定通信網とは異なる第2の固定通信網である、請求項16記載の方法。
【請求項43】
第1の通信網は第1の移動通信網であり、第2の通信網は第1の移動通信網とは異なる第2の移動通信網である、請求項16記載の方法。
【請求項44】
到来した呼は第1の通信網の外から発信されたものである、請求項16記載の方法。
【請求項45】
到来した呼は第1の通信網内で発信されたものである、請求項16記載の方法。
【請求項46】
番号ポータビリティを用いて到来した呼を運搬する、請求項29記載の方法。
【請求項47】
単一ダイアル可能ディレクトリ番号は運搬された番号である、請求項16記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−515282(P2008−515282A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533577(P2007−533577)
【出願日】平成17年9月20日(2005.9.20)
【国際出願番号】PCT/US2005/033555
【国際公開番号】WO2006/036641
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(507091934)シーメンス コミュニケイションズ インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Communications, Inc.
【住所又は居所原語表記】5000 T−Rex Avenue, Ste. 300, 33431−4491 Boca Raton, Florida, USA
【Fターム(参考)】