説明

2−アリールアミノベンゾオキサゾール誘導体

【課題】 水溶性、小腸膜透過性に優れ、経口投与で有効性を示し、かつ安定性が高い、VLA-4阻害薬の提供。
【解決手段】 下記の一般式(I)
【化1】


(式中、Wは置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいヘテロアリール基を示し;Wは置換基を有してもよい1,3−ベンゾオキサゾール環または置換基を有してもよい1,3−ベンゾチアゾール環からなる2価の基を示し;R1は水素原子または低級アルキル基を示し;R2は下記式(II)
【化2】


の基を示し;Yは−(CH2n−O−の基を示し、nは1または2の整数を示し;Zはシクロヘキサン環を示す。)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式(I)
【化1】


(式中、Wは置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し;
は置換基を有していてもよい1,3−ベンゾオキサゾール環または置換基を有していてもよい1,3−ベンゾチアゾール環からなる2価の基を示し;
1は水素原子または低級アルキル基を示し;
2は下記式(II)
【化2】


(式中、R3およびR4はそれぞれ独立して水素原子、水酸基、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシ基または置換基を有してもよいシクロアルキルオキシ基を示すか、R3、R4および窒素原子が一緒になって4から7員環のヘテロ環を形成していてもよく、形成する環上に、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、アルキレン基、環状アミノ基から選ばれる1から3個の置換基を有していてもよいことを示す。)
の基を示し;
Yは−(CH2n−O−の基を示し、nは1または2の整数を示し;
Zはシクロヘキサン環を示す。)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項2】
式(I)におけるWが置換基を有していてもよいフェニル基または置換基を有していてもよいピリジル基である請求項1に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項3】
式(I)におけるWが置換基を有していてもよいフェニル基である請求項1に記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項4】
式(I)におけるWbが置換基を有していてもよい1,3−ベンゾオキサゾール環である請求項1から3のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項5】
式(I)におけるWbが置換基を有していてもよい1,3−ベンゾオキサゾール環であり、1,3−ベンゾオキサゾール環の2位でW−NH−と結合し、6位で式(III)
【化3】


(式中、R1、R2、YおよびZは前記と同義を示す。)の基と結合している、請求項1から3のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項6】
式(I)における、
【化4】


【化5】



【化6】




【化7】


のいずれかである請求項1から5のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項7】
式(I)におけるnが1である請求項1から6のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項8】
下記の一般式(Ia)
【化8】


(式中、W、W、R1およびR2は前記と同義を示す。)で表される化合物である請求項1から7のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項9】
下記の一般式(Ib)
【化9】


(式中、W、W、R1およびR2は前記と同義を示す。)で表される化合物である請求項1から8のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項10】
請求項1に記載の式(I)で表される化合物であって、(W−NH−W−CH2−C(O)−の基が次の、
[7−フルオロ−2−(2−メチルフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[7−フルオロ−2−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[7−フルオロ−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[7−フルオロ−2−(2−メトキシフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(5−クロロ−2−ピリジニルアミノ)−7−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[7−フルオロ−2−(2−フルオロフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニルアミノ)−7−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(5−クロロ−2−メトキシフェニルアミノ)−7−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[7−フルオロ−2−(2,5−ジメチルフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(5−クロロ−2−メチル)−7−フルオロフェニルアミノ]−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[7−フルオロ−2−(2,5−ジフルオロフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(3,4−ジクロロフェニルアミノ)−7−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(3,4−ジクロロフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(3,4−ジクロロフェニルアミノ)−4,7−ジフルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(4−クロロフェニルアミノ)−4,7−ジフルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(4−クロロフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[4,7−ジフルオロ−2−(2−メチルフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、(2−フェニルアミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル)アセチル基、[2−(4−フルオロフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、(7−フルオロ−2−フェニルアミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル)アセチル基、[2−(4−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(4−フルオロフェニルアミノ)−4−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(2−メチルフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(2−メトキシフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[4−フルオロ−2−(2−メトキシフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[4−クロロ−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(5−クロロ−2−メトキシフェニルアミノ)−4−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[4−フルオロ−2−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(4−クロロ−2−メトキシフェニルアミノ)−7−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニルアミノ)−4−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(5−クロロ−2−メトキシフェニルアミノ)−4−メトキシ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[7−クロロ−2−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[7−クロロ−2−(2−メトキシフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(5−クロロ−2−メチルフェニルアミノ)−4−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(4−クロロフェニルアミノ)−7−フルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)−4,7−ジフルオロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(2,4,5−トリフルオロフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、[2−(2,3,4−トリフルオロフェニルアミノ)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル基、のいずれかである請求項1から9に記載の化合物、その塩またはその溶媒和物。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を含有する医薬。
【請求項12】
請求項1から10のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を含有する細胞接着に起因する疾患の防止剤および/または治療剤。
【請求項13】
細胞接着に起因する疾患が、炎症反応、自己免疫疾患、癌転移、気管支喘息、鼻閉、糖尿病、関節炎、乾癬、多発性硬化症、炎症性腸疾患および移植時拒絶反応から選ばれる少なくとも一つである、請求項12に記載の防止剤および/または治療剤。
【請求項14】
医薬を製造するための請求項1から10のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物の使用。
【請求項15】
請求項1から10のいずれかに記載の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を投与することを特徴とする細胞接着に起因する疾患の防止方法および/または治療方法。
【請求項16】
細胞接着に起因する疾患が、炎症反応、自己免疫疾患、癌転移、気管支喘息、鼻閉、糖尿病、関節炎、乾癬、多発性硬化症、炎症性腸疾患および移植時拒絶反応から選ばれる少なくとも一つである、請求項15に記載の防止方法および/または治療方法。
【請求項17】
式(4B−1)
【化10】


(式中、R8は置換基を有していてもよい低級アルキル基または置換基を有していてもよいベンジル基を示す。)
で表される化合物に塩化又は臭化スルフォニル誘導体(R9−Cl又はR9−Br)を反応させて式(4B−2)
【化11】


(式中、R9は置換基を有していてもよい低級アルキルスルフォニル基または置換基を有していてもよいベンゼンスルフォニル基を示し、R8は前記と同義である。)
で表される化合物を得、これに4−ヒドロキシ安息香酸低級アルキルエステルを塩基の存在下に反応させることを特徴とする式(4B−4)
【化12】


(式中、R5は低級アルキル基を示す。)
で表される化合物の製造法。
【請求項18】
式(4B−2)
【化13】


(式中、R8は置換基を有していてもよい低級アルキル基または置換基を有していてもよいベンジル基を示し、R9は置換基を有していてもよい低級アルキルスルフォニル基または置換基を有していてもよいベンゼンスルフォニル基を示す。)
で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項19】
式(4B−4)
【化14】


(式中、R5は低級アルキル基を示す。)
で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項20】
式(4B−4)
【化15】


(式中、R5は低級アルキル基を示す。)
で表される化合物を還元して式(4B−5)
【化16】


(式中、R5は前記と同義である。)
で表される化合物とし、これを異性化して式(4B−5−トランス)
【化17】


(式中、R5は前記と同義である。)
で表される化合物とし、次いでオキサゾリジノン環を開環させることを特徴とする、式(4B−6−トランス)
【化18】


(式中、R8は置換基を有していてもよい低級アルキル基または置換基を有していてもよいベンジル基を示し、R5は前記と同義である。)
で表される化合物の製造法。
【請求項21】
式(4B−5)
【化19】


(式中、R5は低級アルキル基を示す。)
で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項22】
式(4B−6−トランス)
【化22】


(式中、R5は低級アルキル基を示し、R8は置換基を有していてもよい低級アルキル基または置換基を有していてもよいベンジル基を示す。)
で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項23】
式(4B−2)
【化23】


(式中、R8は置換基を有していてもよい低級アルキル基または置換基を有していてもよいベンジル基を示し、R9は置換基を有していてもよい低級アルキルスルフォニル基または置換基を有していてもよいベンゼンスルフォニル基を示す。)
で表される化合物に、式(4C−1)
【化24】

(R11CO)nO−M (4C−1)
(式中、R11は置換基を有していてもよいフェニル基または低級アルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子またはアルカリ土類金属原子を示し、nは1または2の整数を示す。)
で表される化合物を反応させて式(4C−2)
【化25】


(式中、R11は前記と同義である。)
で表される化合物を得、これを加水分解することを特徴とする式(4C−3)
【化26】


で表される化合物の製造法。
【請求項24】
式(4C−2)
【化27】


(式中、R11は置換基を有していてもよいフェニル基または低級アルキル基を示す。)
で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項25】
式(4C−3)
【化28】


で表される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物。

【公開番号】特開2006−56830(P2006−56830A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−240570(P2004−240570)
【出願日】平成16年8月20日(2004.8.20)
【出願人】(000002831)第一製薬株式会社 (129)
【Fターム(参考)】