説明

2つの渦電流センサヘッド間の試験対象物の厚みを測定する為の方法および装置

試験対象物の厚みを測定する為の方法および装置が提供されている。装置は、第1センサヘッド及び第2センサヘッドを持つ渦電流センサを含む。センサヘッドは、所定間隙を持つように位置決めされており、これは、この間隙を通る試験対象物の少なくとも一部による通路のためである。センサヘッドは、試験対象物が間隙内を移動されるとき、試験対象物で所定のサンプリング箇所で測定を行う。装置は、また、位置感知機構を含み、試験対象物上でサンプリングロケーションの位置を定める。装置は、また、渦電流センサと共に通信状態にあり、位置感知機構に対し通信状態にある評価回路を含み、サンプリング箇所で試験対象物の厚みを定める。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本発明は、2003年10月14日に出願された米国特許出願第10/685,210号に基づき、この出願からの優先権を主張し、また、2002年12月13日に出願された米国仮特許出願第60/433,429号からの優先権を主張するが、これらの出願の発明の名称は、対象物の厚みを測定する為の方法及び装置であり、これらは、本願に参考のため組み込まれている。
【発明の背景】
【0002】
発明の分野
本発明は、全般的に、対象物の厚みを測定する装置に関し、より具体的には、厚みを測定する為に渦電流センサを有する装置に関する。
【0003】
関連技術の説明
渦電流センサは、導電性対象物の厚みを測定する為に使用される非接触式測定装置である。手短に言うと、渦電流センサは、センサコイルを含み、AC電流により駆動されるとき、導電性対象物付近の表面で渦電流を誘発する交番磁界を発生させる。渦電流は、AC電流および対象物のインピーダンスにより作り出される磁気的なB−磁界の強さに依存し、これが、対象物の厚み、対象物の抵抗率に関係する。対象物の厚みは、対象物の既知の抵抗率、測定された渦電流またはインピーダンスに基づき決定可能である。
【0004】
半導体製造において、渦電流センサの一般的使用は、ウエハ基板上に堆積される導電層(例えば、銅層)の厚みを測定する為である。渦電流センサは、ウエハ上の様々なサンプリングロケーションで導電層の厚みを定める為に使用される。多くの場合、エッチングのような後処理における問題を避ける為に、ほぼ均一な銅伝送の厚みを有することが重要である。したがって、所望の厚みを得る為に、必要に応じて、修正動作が採られるように、導電層の厚みを正確に定めることができることが重要である。あるいは、ウエハは、更なる処理の不要な費用を避ける為に廃棄されてもよい。
【0005】
ウエハ上の導電層の厚みを測定する為の、現在、利用可能な渦電流センサ装置は、一般的に非常に遅い。これらの装置は、また、渦電流センサに対する対象物の偶然の(inadvertent)動きに非常に敏感なので、センサとウエハ間に、ほぼ均一な距離を与えようとするため、しばしば、複雑かつ割高の位置制御機構を有する。
【発明の実施形態の簡単な概要】
【0006】
ウエハ基板上に堆積される導電層の一部のような試験対象物の厚みを測定する為に、方法および装置が提供される。本発明の一またはそれ以上の実施形態に従う装置は、第1センサヘッドおよび第2センサヘッドを有する渦電流センサを含む。センサヘッドは、これらの間に所定間隙を有するように位置決めされるが、これは、間隙を試験対象物の少なくとも一部が通過するためである。センサヘッドは、試験対象物が間隙内を移動される間、試験対象物上の所定サンプリングロケーションで測定を行う。また、装置は、試験対象物上のサンプリングロケーションの位置を定める為に位置感知機構を含む。また、渦電流センサと通信状態にあり、位置感知機構と通信状態にある評価回路を含み、サンプリングロケーションで試験対象物の厚みを定める。装置は、また、測定が行われている間に間隙内で試験対象物を移動させる為の機構を含んでもよい。
【0007】
本発明の一以上の実施形態において、装置は、また、第1センサヘッド及び第2センサヘッド間で全般的に伸びる方向において、試験対象物の変位を検出する為の変位センサを含む。変位センサは、評価回路と通信状態にあり、これは、試験対象物の検出された変位を補償する為にセンサヘッドの測定を調整する。
【0008】
本発明の一以上の実施形態に従う方法は、試験対象物の反対側に位置決めされた第1渦電流センサヘッド及び第2渦電流センサヘッドを使用して、試験対象物上のサンプリングロケーションで測定を行うステップを含む。この方法は、また、試験対象物上のサンプリングロケーションの位置を定めるステップ、サンプリングロケーションで試験対象物の厚みを計算するステップを含む。試験対象物は、測定を行う間にセンサヘッドに関し移動される。
【0009】
本発明の一以上の実施形態によると、方法は、また、第1センサヘッド及び第2センサヘッド間で全般的に伸びる方向において、試験対象物の変位を検出するステップを含む。その後、測定は、試験対象物の検出された変位を補償する為に調整可能である。
【0010】
これら及び他の特徴は、以下の詳細な説明から容易に明らかになるが、ここで、本発明の実施形態は、例示の為に示され、説明されている。分かるように、本発明は、他の、異なる実施形態が可能であり、その幾つかの詳細は、本発明から逸脱することなく、様々な観点で変形が可能である。したがって、図面及び説明は、性質上、例示にすぎず、制限又は限定するものではない。
【好適実施形態の詳細な説明】
【0011】
本発明は、対象物上の様々なサンプリングロケーションで試験対象物の厚みを迅速かつ正確に定める同時(on-the-fly)渦電流センサ装置に全般的に向けられている。手短に説明すると、装置は、所定間隙だけ間隔が開けられた2つの対向したヘッドを有する渦電流センサを含む。使用中、試験対象物の一部は、間隙を通って移動され、試験対象物は、移動される間に、試験対象物上の様々なサンプリングロケーションで、試験対象物の厚みが定められる。装置は、また、1セットの位置センサを含み、これは、測定が行われたとき、試験対象物に関するサンプリングロケーションの位置を定める為に使用可能である。
【0012】
試験対象物の対向する側部で2つの渦電流センサヘッドを使用することにより、測定精度が改善するのは、間隙を通る試験対象物の通過により生じるセンサヘッドに向かう又はセンサヘッドから離れる所定サンプリングロケーションの偶然の動きや振動に対し、装置が、あまり敏感でないからである。測定は、複数のサンプリングロケーションが迅速に測定可能になり、同時に行われる。
【0013】
本発明の一以上の実施形態は、試験対象物とセンサヘッド間の距離を定める為にZ位置変位センサを含むことを意図し、更に測定精度を改善する為に距離及び振動の影響を補償する為に生データに適用される距離関連補償ファクタを定める。
【0014】
図1は、本発明の様々な実施形態に従う厚み測定装置に使用可能な、代表的な渦電流センサヘッド10を概略的に例示する。渦電流センサヘッド10は、ポットコア12とコイル14とを含む。一実施例として、コア12は、分岐型フェライトポットコアでもよい。コア12は、例えば、約9mmの直径、約4mmの高さを有してもよい。他の構成及び大きさを有するコアも使用可能である。一実施例として、コイル14は、26〜32ゲージワイヤを備え、約10〜30巻回を有してもよい。他のワイヤサイズやコイルの構成も使用可能である。
【0015】
センサコイル14は、AC電流により駆動されるとき、試験対象物の表面に渦電流を誘発する交番磁界を発生させる。渦電流は、AC電流及び対象物のインピーダンスにより生成された磁気を帯びたB−フィールド(magnetic B-field)の強度に依存し、これが、対象物の厚みと対象物の抵抗率に関係する。したがって、対象物の厚みは、対象物の既知の抵抗率およびセンサコイルにより検出される渦電流に基づいて定めることができる。
【0016】
他のタイプの渦電流センサヘッドも使用可能である。これらには、例えば、2つのコイルを備えたセンサヘッドであって、一次コイルがAC電流により駆動され、交番磁界を発生させ、二次ピックアップコイルが試験対象物から応答信号を受信する。
【0017】
図2は、本発明の一以上の実施形態に従う試験対象物の厚みを測定する為の装置20の代表的ブロック図である。図3は、装置20の幾つかの要素の斜視図である。図2,図3を参照すると、装置20は、渦電流センサを含み、渦電流センサは、2個のセンサヘッド24,26を有し、これらは、直列回路または並列回路に接続可能である。センサヘッド24,26は、それぞれのブラケット28に取り付けられ、これらが互いに所定間隔を開けて配置され、ゲートまたは間隙を間に形成している。ゲートの距離は、測定される試験対象物の大きさに依存して変更可能である。例えば半導体製造において、ウエハ上に堆積される層の厚みを測定する為に使用する為の典型的な範囲は、約2〜6mmの間である。そのような範囲は、典型的な半導体処理用途において、適したスポットサイズ、信号強度、取り扱い信頼性を提供することが分かっている。
【0018】
渦電流センサヘッド24,26は、センサボード回路30に接続可能であり、センサボード回路30は、センサヘッド24,26を駆動する為のAC電流を発生させ、センサヘッド24,26から、試験対象物の厚みを表示するピックアップ渦電流信号を受信する。電圧形式を備えたピックアップ渦電流信号は、コントローラ32に送信され、コントローラ32は、アナログデジタルコンバータを含み、以下に説明されるように、処理の為のデジタル信号にピックアップ信号を変換する。
【0019】
コイルを駆動する為に使用されるAC電流は変更可能である。一実施例として、駆動電流は、約300kHzから5MHzの間の周波数でもよい。他の電流値も可能である。
【0020】
装置20も同様に、位置センサアレイ34を含み、位置センサアレイ34は、試験対象物22が渦電流センサヘッド24,26の間の間隙を通って移動されるとき、試験対象物の位置を検出する。位置センサ34は、コントローラ32に接続され、コントローラ32は、厚み測定が行われるとき、試験対象物22上でサンプリングロケーションを定めることができる。アレイ内で使用可能な位置センサの一実施例は、スルービーム型センサのような光学センサである。適した位置センサの実施例には、日本のSUNXから商業的に入手可能なモデルEX−11を含む。
【0021】
測定精度を更に高めるため、本発明の一以上の実施形態は、距離及び振動の影響を補償する為に生データに適用可能な距離関連補償ファクタを定める為に、Z位置センサ36を含め、試験対象物22とセンサヘッド24,26間の距離を測定することを意図する。適したZ位置センサは、レーザ距離センサである。そのようなセンサの一実施例は、日本のオムロン社から商業的に入手可能なモデルXZ−30Vである。
【0022】
コントローラ32は、センサからの、それぞれの指示値に基づき、様々なサンプリングロケーションで試験対象靴22の厚みを計算する。代表的なコントローラ32は、アナログデジタルコンバータ、PLC(プログラム可能な論理制御装置)、PC(パーソナルコンピュータ)を含めてもよい。アナログデジタルコンバータは、渦電流センサ及びZ位置センサからのアナログ信号を、処理の為にデジタル形に変換する。PLCは、センサから感知信号を受信し、データ記録、収集機能を実行する。PCは、PLCからデータを受信し、測定及び補償計算を実行する。測定結果は、コンピュータディスプレイやプリンタのような出力デバイス33に出力される。
【0023】
いろいろな既知の方法は、渦電流センサの表示値から試験対象物の厚みを演算する為に使用可能である。例えば、ある既知の方法は、センサ表示値較正曲線を生み出す為に既知の厚みを有する特定試験対象物で採取された渦電流センサ表示値の経験的データを使用する。デバイスの使用において、渦電流センサ表示値は、測定された試験対象物の厚みを定める為に、較正曲線にマップ可能である。
【0024】
一実施例として、装置20は、ウエハ基板22上に銅伝送の厚みを測定する為に説明されている。ウエハ22は、ロボットアームに接続されたエンドエフェクタ38上に位置決めされている。ロボットアームは、その後、渦電流センサヘッド対24,26により形成されたゲートを通ってウエハを移動させるように起動される。ウエハ22がゲートを通って移動されるとき、ウエハ22は、位置センサアレイ34を通過し、位置センサアレイ34は、ウエハ22の先縁により連続的に捕捉または起動される。感知ルーチンは、ウエハ22が第1位置センサ34を通過するとき、始動される。感知ルーチンは、(例えば、毎秒1000回の読み取りのサンプリング速度で)周期的厚みを読み取る渦電流センサと、ウエハの速度を定める為に各々の連続したセンサをウエハ縁が通過するとき検出する位置センサ34を含めてもよい。この情報を使用して、コントローラ32は、各々のサンプリングロケーションで測定された厚みと、ウエハ上の各々のサンプリングロケーションの位置を定めることができる。この方式において、厚みの測定は、ウエハを横切って伸びる所定ラインに沿って行うことができる。ウエハを横切る異なるラインに沿った測定は、必要であれば、ウエハを所定位置まで回転させ、測定する間、装置20を通ってウエハを移動させることにより可能である。
【0025】
装置は、同時、すなわち、ウエハがセンサヘッド間の間隙を通って移動される間に測定を行うのが好ましい。ウエハの厚みが迅速に測定されることにより、高いサンプリング速度が可能になる。例えば、本発明の一以上の実施形態に従い、約300mmの直径を有するウエハは、2秒間で、約2000個のサンプリング点で測定可能である。他のサンプリング速度も使用可能である。
【0026】
2個の渦電流センサヘッドを試験対象物の対向側部に使用することにより、センサヘッドに向かう所定サンプリングロケーション又はセンサヘッドから離れる所定サンプリングロケーションの(試験対象物の間隙を通る動きから生じる)偶然の動きは、測定に著しい影響を与えない。したがって、より高精度の測定が、各サンプリングロケーションで行われる。また、広範囲な位置制御機構の必要性が回避され、測定は、より迅速に行える。センサの読み取りは、試験対象物が渦電流センサヘッド間の間隙を通って移動するとき、連続的に行うことができる。
【0027】
ウエハの銅伝送の厚みの迅速かつ高精度測定を行うことにより、所望の厚みを得る為に、必要ならば、訂正動作を取ることができる。たとえば、ほぼ均一な厚みが望まれる場合、測定が表示するのが、厚みは十分に均一でない場合、ウエハは、選択的化学機械的研磨または所望の均一な厚みを得る為の他の処理を必要とされる。
【0028】
図4は、従来の厚み測定装置で使用されるような単一渦電流センサ50により発生される磁力線の代表的なものを例示する。渦電流センサは、磁力線のパターンを発生させる。試験対象物は、渦電流センサから所定間隔で複数の磁力線を交差する。試験対象物22は、渦電流センサに向かって或いは離れて偶然に移動される場合、試験対象物により交差される数多くの磁力線は、たとえ試験対象物の動きが小さくても、著しく変更可能である。試験対象物により交差される磁力線の数が変わるので、渦電流センサの測定指示値を変え、その精度を減じる。
【0029】
図5は、前述された様々な実施形態に従う装置20で使用される二重渦電流センサヘッド24,26により発生される磁力線の代表的なものを例示する。図示のように、試験対象物22は、交差される磁力線の数の著しく緩和された変化で、それぞれのセンサヘッド24,26に向かって又は離れて移動可能である。したがって、装置は、試験対象物と渦電流センサヘッド間の距離の変動に対し著しく緩和された感度を有する。
【0030】
図6は、2つの装置24,26の為に測定された距離変動に対する感度の違いの実施例を例示し、一つの装置は、単一渦電流ヘッドを有し、他の装置は、二重渦電流ヘッドを有する。図6に示されるセンサの大きさに対する寸法は、単に例示の為に与えられている。これらの寸法は、特定用途に応じて変更可能である。
【0031】
厚み測定の精度を更に高める為に、センサヘッド間の方向において、試験対象物の偶然の移動を補償する為に、Z軸センサが使用可能である。Z軸センサ36は、試験対象物22と渦電流センサ24,26間の距離を検出可能であり、距離及び振動の影響を補償する為のセンサにより生み出される生データに適用される距離関連補償ファクタを定める。図7は、センサヘッドに対し試験対象物により移動された距離に基づいて選択される代表的な補償値を例示するグラフである。グラフの数値は、経験的に定められ、使用される装置および測定される対象物に基づき、変更可能である。
【0032】
図8は、本発明の一以上の実施形態に従う試験対象物の厚みを測定する方法を一般的に例示するフローチャートである。ステップ100において、試験対象物が渦電流センサヘッドを過ぎて移動する間に試験対象物の対向する側部に位置決めされた第1渦電流センサヘッド及び第2渦電流センサヘッドを使用して、試験対象物上のサンプリングロケーションで、試験対象物の厚み測定が行われる。ステップ110において、試験対象物上のサンプリングロケーションの位置が定められる。ステップ120で、第1センサヘッド及び第2センサヘッド間に全般的に伸びる方向において、試験対象物の変位が検出される。ステップ130において、サンプリングロケーションにおける試験対象物の厚みが計算され、必要であれば、試験対象物の検出された変位を補償する為に調整される。
【0033】
本発明の好ましい実施形態が説明されたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変形が可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、代表的な渦電流センサヘッドの概略図である。
【図2】図2は、本発明の一以上の実施形態に従う、対象物の厚みを測定する為の装置のブロック図である。
【図3】図3は、図2の装置の一定構成要素の斜視図である。
【図4】図4は、従来技術に従う単一渦電流センサの磁力線を表す概略的な例示である。
【図5】図5は、図2の装置の二重渦電流センサヘッドの磁力線を表す概略的な例示である。
【図6】図6は、試験対象物と渦電流センサヘッド間の距離変動に対して、本発明の一以上の実施形態に従う装置の低感度を例示するグラフである。
【図7】図7は、本発明の一以上の実施形態に従う距離補償ファクタに対する代表値を例示するグラフである。
【図8】図8は、本発明の一以上の実施形態に従う、対象物の厚みを測定する方法を例示するフローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
10…渦電流センサヘッド、12…ポットコア、14…ポットコア、20…装置、22…ウエハ、24…センサヘッド、26…センサヘッド、28…ブラケット、34…位置センサアレイ、36…Z位置センサ、38…エンドエフェクタ、50…単一渦電流センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験対象物の厚みを動的に測定する為の装置であって:
第1センサヘッド及び第2センサヘッドを持つ渦電流センサであって、前記センサヘッドは、少なくとも上記試験対象物の一部による通過の為に所定間隙を有するように位置決めされ、前記第1センサヘッド及び第2センサヘッドは、前記試験対象物が前記間隙にあるとき前記試験対象物上の一以上のサンプリングロケーションで測定を行う、前記渦電流センサと;
前記測定が行われる間に上記試験対象物に前記間隙を通って移動させる為の機構と;
前記試験対象物上の前記一以上のサンプリングロケーションの一以上の位置を定める為に使用される位置感知機構と;
上記渦電流センサおよび上記位置感知機構と通信状態にある評価回路であって、前記一以上のサンプリングロケーションで上記試験対象物の厚みを定める為に使用される前記評価回路と;
を備える、前記装置。
【請求項2】
上記試験対象物に前記間隙を移動させる為の前記機構は、ロボットエンドエフェクタを備える、請求項1記載の装置。
【請求項3】
上記第1センサヘッド及び上記第2センサヘッド間に全般的に伸びている方向において、上記試験対象物の変位を検出する為の変位センサを更に備える、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記変位センサは、前記評価回路と通信状態にあり、前記評価回路は、前記センサヘッドの前記測定を調整し、上記試験対象物の検出された変位を補償する、請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記変位センサは、レーザ距離センサを備える、請求項3記載の装置。
【請求項6】
前記評価回路は、コンピュータ制御で実施される、請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記コントローラは、アナログ−デジタルコンバータ、プログラム可能な論理制御装置、パーソナルコンピュータを備える、請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記位置感知機構は、上記試験対象物が前記間隙内を移動されるとき、上記試験対象物の縁部を連続的に検出する位置センサアレイを備える、請求項1記載の装置。
【請求項9】
前記評価回路は、前記位置センサの出力から上記試験対象物の速度を定める、請求項8記載の装置。
【請求項10】
各位置センサは、光学センサを備える、請求項8記載の装置。
【請求項11】
試験対象物の厚みを測定する方法であって:
2つの渦電流センサヘッド間の間隙内を上記試験対象物に移動させるステップと;
上記試験対象物に前記間隙内を移動させるとき、上記渦電流センサを使用して前記試験対象物上の一以上のサンプリングロケーションで同時(on-the-fly)測定を行うステップと、
前記試験対象物上で前記一以上のサンプリングロケーションの一以上の位置を定めるステップと;
前記一以上のサンプリングロケーションで上記試験対象物の厚みを計算するステップと;
を備える、前記方法。
【請求項12】
前記試験対象物を移動させるステップは、ロボットエンドエフェクタを使用して実行される、請求項11記載の方法。
【請求項13】
上記第1センサヘッド及び第2センサヘッド間に全般的に伸びる方向において、上記試験対象物の変位を検出するステップを更に備える、請求項11記載の方法。
【請求項14】
上記試験対象物の前記変位を補償する為に前記測定を調整するステップを更に備える、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記試験対象物上で前記サンプリングロケーションの位置を定めるステップは、上記試験対象物に前記センサヘッドを通って移動させるとき、上記試験対象物の縁を連続的に検出する工程を備える、請求項11記載の方法。
【請求項16】
前記試験対象物の速度を定めるステップを更に備える、請求項15記載の方法。
【請求項17】
試験対象物の厚みを測定する方法であって:
上記試験対象物の反対側で磁束を生成し、上記試験対象物に所定位置まで移動させる間に前記試験対象物上の複数のサンプリングロケーションで前記試験対象物上に誘発された渦電流を感知するステップと;
前記サンプリングロケーションの位置を定めるステップと;
前記サンプリングロケーションで上記試験対象物の厚みを計算するステップと;
を備える、前記方法。
【請求項18】
前記磁束は、2つの向き合った渦電流センサヘッドにより生成され、前記所定位置は、前記センサヘッド間の位置である、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記磁束は、2つの向き合った渦電流センサヘッドにより生成され、前記方法は、上記第1センサヘッド及び第2センサヘッド間に全般的に伸びる方向において、上記試験対象物の変位を検出するステップを更に備える、請求項17記載の方法。
【請求項20】
上記試験対象物の前記変位を補償する為に厚み計算を調整するステップを更に備える、請求項19記載の方法。
【請求項21】
試験対象物の厚みを測定する方法であって:
ロボットエンドエフェクタを使用して、渦電流センサを過ぎて上記試験対象物を移動させるステップと;
上記試験対象物に前記渦電流センサを過ぎて移動させるとき、上記渦電流センサを使用して前記試験対象物上の一以上のサンプリングロケーションで同時(on-the-fly)測定を行うステップと、
前記試験対象物上で前記一以上のサンプリングロケーションの一以上の位置を定めるステップと;
前記一以上のサンプリングロケーションで上記試験対象物の厚みを計算するステップと;
を備える、前記方法。
【請求項22】
前記試験対象物上で前記サンプリングロケーションの一以上の位置を定めるステップは、上記試験対象物が前記渦電流センサを過ぎて移動させるとき、上記試験対象物の縁を連続的に定める工程を備える、請求項21記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−510024(P2006−510024A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−560811(P2004−560811)
【出願日】平成15年12月12日(2003.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2003/039551
【国際公開番号】WO2004/055471
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】