説明

3−D画像化を可能にする手段を含む軸上CCD画像取り込みシステムを有する,ポケットペン超高解像度MEMS投影ディスプレイ

個人が、投影形式で、リアルタイムに、昼又は夜に、要求に応じて他の個人と情報を収集、共有及び利用することを可能にする小さな携帯型の「ポケットペンサイズ」プロジェクタ/画像取り込み装置。超高密度MEMSミラーディスプレイアレイは、1024×768のラインの投影ディスプレイを提供する。軸上の512×384のカラーCCD画像化装置も、含められ、その結果、デジタル的に調整された画像取り込み及び重ね合わせ表示機能が得られる。順次アドレス指定される3つのカラーチップレーザー及び低コストのプラスチック光学系は、グループでの閲覧のためにフルカラー高解像度の明るいディスプレイを提供する。3Dカラー画像化は、3次元画像の取り込みを可能にする,装置への双眼鏡アタッチメントによって提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2004年2月9日に出願された仮出願番号No.60/542,300の米国特許法第119条(e)の下での主題を含み、かつ優先日を主張する非仮出願であり、仮出願の内容がここに参照によって取り込まれることが意図される。
【0002】
この発明は、一般的に言えば、時分割方式動作モードでマイクロミラーアレイを用いて、ビジュアル画像の取り込みを行い、かつ格納された画像の投影されたビジュアル画像を生成する機器に関し、より詳しくは、3次元(3−D)画像を含む画像の取り込み及び投影を行う、ポケットペンのような比較的小さな手持ち式装置に関する。
【背景技術】
【0003】
マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)技術の出現で、軍隊は、広い範囲に渡って、ヘルメット取り付け式ディスプレイ及び/又はパーム型手持ち式通信装置を導入することを考えている。ヘルメットディスプレイの場合、高解像度XGA品質での閲覧は、可能であるが、そのディスプレイは、基本的に,本質的に「個人の目」であり、個人の集団によって集合的に又は便利に閲覧することができない。ポケットサイズのパームディスプレイは、便利なように小さくすることはできるが、小さくすると、スクリーンエリアが小さすぎて、有効な1000本のラインの高解像度での閲覧を可能にすることができない。パームスクリーンを大きくすると、高解像度での閲覧性は、改善されるが、パーム装置は、直ぐにその「ポケット」便利性を失い、ラップトップを持ち運ぶ負荷に近づく。
【0004】
どちらの装置も議論及びグループの意思決定、及び/又は基地の自動ターゲット認識(ATR)及び注釈のための大きなスクリーン情報を取り込み、直ぐに表示することはない。また、どちらの装置も、ここで議論されるような、基地のATR及び注釈、及び後に続く高解像度での再度の投影のために戦場のシーン及び地図/文書を取り込むことはない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、画像を取り込む電荷結合素子(CCD)アレイ、好ましくは赤外(IR)感受能力を有するカラーCCDアレイと、ディスプレイ機器上に投影された画像を生成するマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)ミラーアレイとを含む、比較的小さな細長い「ポケットペン」型携帯型装置に統合された時分割方式画像取り込み及びプロジェクタシステムに向けられている。
【0006】
CCDアレイは、ミラーアレイと精密画素調整された軸上の512×384の画像化装置からなり、その結果、画像取り込み及び重ね合わせ表示機能を有し、これらは、例えば、限定されないが、取り込み/検索/照合/重ね合わせプロセスによって、軍人による1つの用途では、地図のダウンロード及び/又は知らない地形の同定に有意義に適用できる。
【0007】
MEMSミラーアレイは、5ミクロン角のミラーを用いて製造された高解像度の0.5cm×0.4cmのMEMSミラーアレイ投影ディスプレイターゲットからなり、これによって、1024×768本のラインの投影ディスプレイが得られる。
【0008】
順次アドレス指定される3色LEDチップは、Schlieren型マルチレンズ光学投影システムと組み合わせて利用することもでき、この場合、18インチ×13.5インチのフルカラーで高解像度の明るいディスプレイが得られる。フルカラーは、少ない視聴者(8〜10人)用のXGA解像度でも達成可能である。画像が、要求に応じて遠隔通信装置へ/からアップロードされたり、ダウンロードされたりするように、デジタルメモリ及び計算手段と共に、送信/受信(T/R)機器もポケットペン装置の筐体内に配置される。
【0009】
完全に携帯型のペン/プロジェクタ/画像取り込みポケット装置は、持ち運びに便利であるが、多数人による閲覧のために、高解像度で非常に詳細なラップトップ品質のフルカラー画像を投影可能である。
【0010】
物理的なアタッチメントも含まれており、例えば後に続く瞬時の3次元(3−D)投影のための、戦場のようなシーンからの3次元画像の取り込みを可能にする。安価で使い捨ての「紙」のポラロイド(Polaroid)眼鏡を着用することが必要であろうが、眼鏡とプロジェクタの間での電気的な同期は、必要でない。
【0011】
主題発明による軸上ペンサイズシステムと画像プロジェクタ/取り込み機能の組み合わせは、リアルタイム機能を可能にする。システムの動作の1つのモードは、リアルタイムでの画像取り込み、画像解析及び投影された注釈(projected annotation)である。このモードは、ペンの画像化システムによって取り込まれた地上部隊の視野を解析するために軍において極めて役に立ち得る。
【0012】
このシステムの送信/受信機能を利用することによって、洗練された自動ターゲット解析及び画像処理のために、画像を基地のような遠隔地に送り返すことができる。解析とペンへの再送信の後、画像は、投影された注釈で、注釈されることが可能である。さらに、連続的に画像を取り込み、解析及び注釈することによってプロジェクタシステムは、遠隔にいる専門家を用いて、現場にいる兵士のようなユーザーに対して、変化する戦場条件について警告及び更新することができる。
【0013】
さらに、本発明の適用範囲は、後述する詳細な説明から明らかであろう。しかし、詳細な説明及び特定の例は、本発明の好ましい実施形態を示唆するものではあるが、例示として与えられることを理解すべきである。なぜなら、本発明の精神及び範囲内で種々の変更及び修正が、詳細な説明から当業者に明らかになるであろうからである。

図面の簡単な説明
【0014】
例示のためにのみ提供され、従って限定的な意味で考慮されることを意図していない添付図面と共に後述する詳細な説明を考慮すると、本発明は、より十分に理解されるであろう。
【0015】
図1は、主題発明による携帯型のペン画像プロジェクタの縦断面図である。
図2は、図1に示す本発明の実施形態で利用されるミラーセグメントのアレイのミラーセグメント間のライン間隔を示す。
図3は、本発明の画像投影機能を示す。
図4は、図1に示す画像化及び投影機器の修正された配置を示すダイアグラムである。
図5は、図1に示す本発明の電気ブロック図である。
図6は、図2に示す実施形態の動作の1つのモードを示すダイアグラムである。
図7は、図2及び6に示す投影機器でカラー画像を生成するための発光ダイオード(LED)の配置を示す。
図8は、図1での携帯型のペンに対する3−Dアタッチメントの斜視図である。
図9は、携帯型のペン装置の端に取り付けられた図5に示す3−D画像を生成するアタッチメントの縦断面図である。
図10は、本発明の第2実施形態による3−Dカラー画像を生成する6つの発光ダイオード及び偏光フィルタの配置を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図面を参照すると、図1は、主題発明の好ましい実施形態によるプロジェクタ/フレーム取り込み装置システムを示す。このシステムでのキーエレメントは、画像プロジェクタ/画像取り込みヘッド10である。このヘッド10は、図1の挿入図内に示され、ポケットペン型筐体12内に配置されている。符号11は、ポケットクリップを参照する。挿入図内には、電子的にアドレス指定が可能なマイクロミラーアレイチップ16を含む超高解像度マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)画像プロジェクタ14が示されている。チップ16は、図2に示すように、例えば5ミクロン角ミラー13の1024×768のマトリックス(200ミラー/mmの密度,1300Åのライン間隔18)で構成されている。所望により、より高い解像度のために、1024×1024のマトリックスを利用することができる。
【0017】
このような高解像度を得るために、電子ビームリソグラフィが利用される。5ミクロン角ミラー13は、ターゲットのミラー部分を描画するのに約3〜5分を要するEBEAM機器を用いて製造される。ミラー13間に1300Åの間隔28を設け、反射効率約95+%が達成され得る。この効率は、従来のラップトップディスプレイの明るさに匹敵する明るい色の0.5メートル角の投影を得るのに十分に高い。ミラーのエッジでのスムーズなラインにより、過度の等方散乱が最小限になり、この非常に(acutely)高密度なアレイに対する回折によって主に制限されるコントラストが高くなることが予測される。5ミクロン角ミラー13は、サイズが可視波長よりも10倍以上大きいので、回折散乱が最小になるであろう。
【0018】
電子的にアドレス指定が可能なマイクロミラーアレイチップ16は、基板17上に取り付けられ,チップ16の下に横たわるドライバセクション15も含み、制御回路19に隣接してポケットペン型筐体12内に配置されている。光学投影システム、例えば図1に示すようにマルチレンズシュリーレン(Schlieren)光学投影システムは、例えばミラーチップ16に隣接したレンズ24と共にレンズ20及び22と、角度45°に向けられた、光クロスストップ#22の形態のビームスプリッタ26を含む。画像の入射光は、上向きに折り曲げられ、レンズ29を通って電荷結合素子(CCD)画像化アレイ28に向かう。一方,画像プロジェクタ14からの光は、ビームスプリッタ26に妨げられることなく、ビームスプリッタ26を透過し、ディスプレイスクリーン30等に向かう。画像取り込み装置及び投影の別の実施形態は、図4に示し、後で説明する。
【0019】
CCD画像化アレイ28は、色と所望により赤外(IR)光の両方に対して感受性を有するCMOS装置で構成され、レンズ20及び22を通じて視野に入る画像の画像フレーム取り込み装置として働く。ビームスプリッタ26の45°の傾きは、最大の固定パターンノイズデカップリングを提供する。
【0020】
MEMSミラーアレイ16は、高い反射率と、高いフィルファクターを有しており、このことは、与えられたソースでのより明るい投影に繋がる。これは、10倍の画素サイズと、従って10倍のチップサイズと、50%をかなり下回る光学的な明るさを有することがある従来のLiquid Crystal Displays-on-Siliconとは対照的である。
【0021】
図3は、従来のカラーラップトップディスプレイと関連させて,画像プロジェクタ14によって投影され得る画像のサイズを示す図である。主題発明では、ディスプレイ30は、現在の投影装置から,電子ビームリソグラフィを用いた200個の投影ミラー/mm(5ミクロンミラー)まで一桁(by an order of magnitude)大きくなる。これによって、例えば800,000要素ディスプレイターゲットが、非常に携帯性の良い直径1.5cmのペンフォーマットにフィットするようになる。各投影要素は、面積で10,000倍に拡大され、XGAレベルの色解像度関与(participation)を有する0.5メートル×0.5メートルの高輝度ディスプレイが生成される。
【0022】
また、ポケットペン装置12の投影ヘッド10には、光源32が含まれている。光源32は、それぞれが赤、緑及び青に中心波長を有する近接配置された3つの高輝度LED又はレーザーダイオードを含む小型LED又はレーザーダイオードパッケージを含んでいる。これらの色が順次繰り返されるので、移動式カラーホイール(moving color wheel)の効果がシミュレートされ、投影された画像の3色の分離された部分(three color separation portions)が、目の中でフルカラー画像として合成される(combined)。その結果,非常に小さなパッケージ中にフルカラーディスプレイが得られる。4番目の近接配置されたUV LED又はレーザーダイオードの追加は、図7に示すように光源32’中に含めることができる。これによって装置12は、指示モード(designation modes)への道が開ける。
【0023】
ポケットペン筐体12中に配置されているのは、後述するように、フレーム取り込み装置CCDアレイ28によって取り込みされる画像を格納し、画像プロジェクタ14によって投影される画像を格納するためのデジタルメモリ38である。メモリ38に隣接して配置されているのは、基地戦闘局(base combat station)のような遠隔地42へ/から直接又は図示のような空中通信リンクを介して(airborne communications link)信号を送信及び受信するように構成されているRF送信器/受信器(T/R)モジュール40である。所望の場合には、取り込み画像は、T/Rモジュール40へ直接振り向けられることが可能である。
【0024】
個人セキュリティのための指紋(personal security fingerprint)又はその他の種類の身分証明(ID)手段44も、例えば紛失時にシステムを無効にするために筐体12中に含めることができる。種々の構成部品に電力を供給する一対のDCバッテリー46及び48も、図1に示している。
【0025】
画像/画像取り込み/プロジェクタヘッド10の変形を図4において符号10’で示す。赤,青及び緑の発光ダイオードからなる光源32は、ここでは、MEMS画像プロジェクタ14の一方の側(one side)に配置されている。その光は、集光レンズ50及び折り曲げミラー52によってある角度で(at an angle)マイクロミラーアレイに向けられている。これによって、各画像フレームシーケンスにおいて所定数のミラーが平坦なOFF状態から好ましくは20度の、角度がついた又は前方に傾けられたON状態にまで駆動されるときに、マイクロミラーアレイ16から投影されることになっていない光が、光取り込み素子54に向けて反射され、一方、ディスプレイ30に投影されることになっている光が、ビームスプリッタ26を通ってレンズアセンブリ23に送られる。しかし、必要であれば、より小さい又はより大きい傾き角を利用可能である。
【0026】
プロジェクタ/取り込み動作に統合されたサブシステムの機能は、図5に示すブロック図によってさらに示される。上記のように、プロジェクタ/フレーム取り込みヘッド10で構成された光学系は、特有のペンサイズの画像プロジェクタ/取り込み機能には不可欠である。さらに上記のように、入射光がCCD取り込みアレイ28に到達し、MEMSマイクロミラーアレイ14から投影された光が邪魔されずに対物レンズ22を通過するのを可能にするように、標準的な光クロスストップ#22であるビームスプリッタ26が45度でこれに隣接して配置されている。
【0027】
従って,対物レンズ22から取り込まれた光は、光ストップ26によってCCD画像化アレイ28に向かって上向きに折り曲げられる。CCDアレイ28は、ペンの対物レンズによって集められ,アレイ上に画像化された光を対応する(representative)アナログ電流に変換する。次に、このアナログ電気信号は、アナログからデジタルへの(A/D)変換器50によってデジタル化され、全ての画素位置において取り込み画像の明るさに対応する個別のデジタル数が生成される。
【0028】
さらに、上記のようにメモリブロック38は、CCDセンサアレイ28から取り込み画像の格納を可能にし、投影の前に遠くに位置する戦闘基地42にような外部ソースからダウンロードされた画像の格納も可能にする。送信器/受信器モジュール40は、評価又はさらなる画像処理及び自動ターゲット認識(ATR解析)のために取り込み画像を基地42へアップロードすることと,画像プロジェクタ14によって投影又は注釈される画像をダウンロードすることをリアルタイムに行うことを可能にする。
【0029】
投影モードでは、画像は、標準的な時分割多重化技術システムによって形成される。このシステムで、各画素のビット情報がメモリ38から読まれ、デジタル信号に変換される。この信号は、次に、個別の期間にミラーがON及びOFF位置の間をフリップすることができるように、コントローラ19によって、各ミラーの下にあるドライバ素子(図示せず)に与えられる。これによって、各画素の強度の256階調がアレイ14の対応するミラーによって表現されることが可能になる。さらに、この画素強度は、光学系を通ってディスプレイスクリーン30上に投影される。
【0030】
カラー画像を生成するために、各画素が色全体のうちの赤,青及び緑成分を表現するために、3つのデジタル数が必要とされる。この場合、コントローラは、画像フレーム間の期間の1/3の間、光源にある赤、緑及び青のLEDのそれぞれを順次点灯させる。各LEDについて,各画素の強度の対応する階調が投影され、スクリーンに表示される色の適切な階調が可能なる。投影光学系は、MEMSミラー16からの光が集められ、光クロスストップ26を通ってディスプレイ30上に投影されることを可能にする。
【0031】
画素の相補的な色成分であるシアン(緑及び青)、マゼンダ(赤及び青)、及び黄色(赤及び緑)を投影することによって何れの色も形成することができることに注目すべきである。相補的な色は、2つの同時のLEDからの光を投影することによって形成される。どんな色でも明るさが2倍になって投影されるであろう。このような投影技術は、理想的でない投影スクリーンを用いて昼光条件で画像を投影するのに十分な明るさを必要とする手持ち式の投影装置では、貴重である。
【0032】
表1は,例えば、戦場環境での軍用途(これに限定されない)で使用可能ないくつかの動作モードを開示する。
【0033】
【表1】

【0034】
表1で示したモードの1つを図6に示す。図6では、512×384のカラーCCDアレイ28が、ビームスプリッタ26に対してレーザー光源32とは反対側に示され、同軸配置になっている。これは、図1に示す臨機ターゲット(target of opportunity)33の便利なコード化された手持ち式指示の可能性を可能にする。図6では、CCDアレイ28が、IR放射に対して強化された応答性を有し、投影とフレーム取り込みが交互に行われ、例えば図1に示す基地42から受信したターゲット指示に応じて、例えばレーザー光源32’中にあるUV LED又はレーザーダイオードが、カラーCCDアレイ28によって検知された局所的な「ホットスポット」35に、コード化された不可視UVパルス列52を重ねる場合を示す。MEMSプロジェクタ14は、信号合成器54により、CCDアレイがホットスポットを見る場所にUV指示器信号を正確に置く。
【0035】
さらに、最も重要なことだが、CCDアレイ28は、投影軸に対して90度に精密調整され、45度不透明ミラーのストップ26の他の側にある。これによって、投影ミラー16は、4つごとに(every four projection mirrors)CCDアレイ28中のLED又はレーザーダイオードの1つと同じ光学面にあり、かつこれに対して精密調整されるようになっている。この方法で、アレイ28及びメモリ38は、システムの投影パートと同じレンズ系を用いてペン12のフロントレンズ22内の如何なるシーンも取り込み、記録及び正確に格納することができる。これは、ユーザー、例えば兵士(これに限定されない)がペンの前で起こっていることの「カラー写真をスナップ」するために写真取り込みモードを使用することを可能にする。これは、例えば遠隔戦闘局42がペンが指している現在の方向での地形の詳細にアクセスすることを可能にする。
【0036】
また、ポケットペン装置12は、種々の他のタイプのホットスポット(現場での装甲車又は敵の兵士からの排気を含む。)を作り出し、注釈するために使用することができる。さらに、近赤外光と可視光の間の反射の差異により、隠されたカモフラージュされた装甲車と通常の緑の植物とを識別することができる。
【0037】
さらに重要なことに、ミラーに対して画素が正確に調整(precise pixel to mirror alignment)されているので、この特徴は、基地局42が、臨機ターゲット33を例えば正確かつ高解像度でモアレ効果のないディスプレイの最大解像能力に達する,兵士の前のシーンの何れのスナップショットの上にもリアルタイムで正確に重ね合わせすることを可能にする。
【0038】
この投影/CCDの組み合わせの特徴は、次の表2にさらに要約される。
【0039】
【表2】

【0040】
個人携帯型の高解像度画像プロジェクタ14と画素調整されたCCDアレイ28の特有の組み合わせにより、戦闘中の兵士に興味を持たせる多くの潜在的に魅力的なモードが、この発明に対して考えられる。しかし、他の種類の非軍用途も考えられる。例えば、デジタルカメラへの、主題発明による小型投影ユニットのアタッチメントは、カメラの背面にある1インチ×1.5インチのTFTパネルを目を細めて見るのとは対照的に、写真を壁に即座に投影することを可能にするであろう。また、この装置は、個々のユーザーに対する掲示を生成することや、娯楽目的の投影手段として使用可能である。
【0041】
本発明の第2実施形態を図8,9及び10に示す。図8及び9には、所望の3−D効果により6インチ〜12インチ若しくはそれ以上離された2つのレンズ56及び58と、一対のミラー60及び62と、ミラータイプの面66及び68を含む2方向45度プリズム64からなる3次元(3−D)アタッチメント43が示されている。これは、画像取り込み装置内のチップ上に、適切な組み込みカラーフィルタを有する、オリジナルポケットペンの色感受性CCDアレイ28の単一レンズ22が、ステレオ分離された画像の、2つの赤、緑及び青(RGB)の組を見ることを可能にする。これらの6つの画像が、ペンのメモリ38に取り込み及び格納され、解析のために基地42に送信されるか、表示投影のために6つのLR/LB/LG及びRR/RB/RG画像が順次及び繰り返しマイクロミラーアレイ14に与えられ、同時に、図10に示すように6つのLED照射器アセンブリ70によって照射される。
【0042】
照射器70は、左目(L)用の組み込み垂直偏光LEDフィルタ72と、右目(R)用の水平偏光LEDフィルタ72と、2組の赤、緑及び青を発するダイオード76,78、80を含む。図9で注目すべき点は、L及びR画像が画像取り込み装置CCDアレイ28に交互に同時でなく表示されることを保証するために、液晶シャッタ82及び84が、3−Dアタッチメント54に配置されていることである。
【0043】
図10は、より大きな投影コントラストを得るための密なLED環を得るための、オンチップの、中心からずれたLED領域と、中心のUV照射器指示器86も示す。この方法では、3−D画像は、紙でできた安価な偏光眼鏡を着用した兵士のようなユーザーが高解像度深さ情報に基づく戦術的な及び戦略的な選択を含む意思決定のために、「チームとして」閲覧を行うために、XGA(1024×768)フルカラー解像度で素早く得られ、素早く投影されることが可能である。従って、6つのLEDソース及び「立体画像アーム」アタッチメント54は、3−D画像の取り込みを可能にし、高解像度でのフルカラーの3−D投影が、例えば地上にいる兵士による使用のために提供される。
【0044】
ここまで本発明について説明してきたが、この発明は、多くの方法で変形可能であることは自明である。このような変形は、本発明の精神と範囲からの逸脱であるとはみなされるべきではなく、全てのこのような修正は、当業者にとって自明であり、次のクレームの範囲内に含まれることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、主題発明による携帯型のペン画像プロジェクタの縦断面図である。
【図2】図2は、図1に示す本発明の実施形態で利用されるミラーセグメントのアレイのミラーセグメント間のライン間隔を示す。
【図3】図3は、本発明の画像投影機能を示す。
【図4】図4は、図1に示す画像化及び投影機器の修正された配置を示すダイアグラムである。
【図5】図5は、図1に示す本発明の電気ブロック図である。
【図6】図6は、図2に示す実施形態の動作の1つのモードを示すダイアグラムである。
【図7】図7は、図2及び6に示す投影機器でカラー画像を生成するための発光ダイオード(LED)の配置を示す。
【図8】図8は、図1での携帯型のペンに対する3−Dアタッチメントの斜視図である。
【図9】図9は、携帯型のペン装置の端に取り付けられた図5に示す3−D画像を生成するアタッチメントの縦断面図である。
【図10】図10は、本発明の第2実施形態による3−Dカラー画像を生成する6つの発光ダイオード及び偏光フィルタの配置を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視野に入った画像を取り込む画像取り込み手段と、
表示手段上に画像を投影する画像投影手段と、
前記画像取り込み手段と画像投影手段の両方を軸上配置で収容する比較的小さな手持ち式装置と、
視野に入った画像からの光を前記画像取り込み手段に送ることと、かつ前記画像投影手段からの光を前記表示手段に送ることの両方を時分割方式動作モードで行う前記手持ち式装置上に配置された光学手段とを備える、画像の取り込みと画像の投影の両方を行う機器。
【請求項2】
前記手持ち式装置は、概ね円筒型の断面を有する細長い本体で構成される請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記手持ち式装置は、概ね、ポケットペンの形状とサイズである請求項2に記載の機器。
【請求項4】
前記画像取り込み手段は、光感受性半導体装置のアレイからなる請求項1に記載の機器。
【請求項5】
前記半導体装置は、電荷結合素子からなる請求項4に記載の機器。
【請求項6】
前記電荷結合素子は、CMOS装置からなる請求項4に記載の機器。
【請求項7】
前記半導体装置は、赤外線放射に対して感受性を有するとともに色感受性である請求項4に記載の機器。
【請求項8】
前記半導体装置は、電荷結合素子からなる請求項7に記載の機器。
【請求項9】
前記電荷結合素子は、CMOS装置からなる請求項8に記載の機器。
【請求項10】
前記画像投影手段は、マイクロミラーアレイと、マイクロミラーアレイに投影される画像の光信号を生成する光源と、光源の動作とマイクロミラーアレイの駆動を制御するコントローラを含む請求項1に記載の機器。
【請求項11】
前記マイクロミラーアレイは、MEMSミラーアレイからなる請求項10に記載の機器。
【請求項12】
前記MEMSミラーアレイは、各画像フレームにおいて所定期間、実質的に平坦なOFF状態と、上向きに角度が付けられたON状態との間で選択的に駆動されるミラー要素のマトリックスを含む請求項11に記載の機器。
【請求項13】
前記ミラー要素は、ON状態で20度まで又は20度程度上向きに角度が付けられる請求項12に記載の機器。
【請求項14】
前記所定期間は、所望の画像強度の関数として変化する請求項13に記載の機器。
【請求項15】
前記光源は、カラー画像を生成するために順次駆動される複数の相互に異なる光源を備える請求項10に記載の機器。
【請求項16】
前記複数の相互に異なる光源は、赤,緑及び青光源を含む請求項15に記載の機器。
【請求項17】
赤,緑及び青光源の相補的な色の対は、シアン、マゼンダ及び黄色光源を実現するために同時に動作させられ、それによって、生成されるカラー画像の明るさを実質的に2倍にする請求項16に記載の機器。
【請求項18】
前記赤,緑及び青光源は、発光ダイオード又はレーザーダイオードからなる請求項16に記載の機器。
【請求項19】
前記複数の相互に異なる光源は、紫外光源をさらに含む請求項16に記載の機器。
【請求項20】
前記紫外光源は、発光ダイオード又はレーザーダイオードからなる請求項19に記載の機器。
【請求項21】
前記画像取り込み手段によって取り込まれる両方の画像を格納し、前記画像投影手段による投影の前に画像を格納するメモリをさらに備える請求項1に記載の機器。
【請求項22】
前記メモリは、前記画像取り込み手段によって生成される画像と、RF信号経路を介して前記機器と通信する遠隔信号源から送信される画像の両方を格納する請求項1に記載の機器。
【請求項23】
前記遠隔信号源は、基地局、又は基地局との空中通信リンクからなる請求項1に記載の機器。
【請求項24】
前記遠隔信号源での使用のために取り込み画像を前記遠隔信号源に送信し、前記画像投影手段による投影のために前記遠隔信号源から送信される画像を前記メモリにダウンロードする送信/受信器手段をさらに備える請求項22に記載の機器。
【請求項25】
前記遠隔信号源から前記メモリに前記画像をダウンロードすることは、前記送信される画像の注釈を含む請求項24に記載の機器。
【請求項26】
前記遠隔信号源に送信される取り込み画像の前記使用は、画像評価及び/又はさらなる画像処理を含む請求項24に記載の機器。
【請求項27】
前記遠隔信号源での前記使用は、自動ターゲット認識を含む請求項24に記載の機器。
【請求項28】
前記光学手段は、前記装置の一端に配置された対物レンズを少なくとも含む光学投影システムと、
前記対物レンズの後ろに配置され、前記対物レンズによって取り込まれる光を前記画像取り込み手段の方向に折り曲げ、かつ画像投影手段からの光を実質的に妨害することなく自身を通過させて対物レンズの方向に送るビームスプリッタとを備える請求項1に記載の機器。
【請求項29】
前記ビームスプリッタは、前記対物レンズに対して45度程度の角度に向けられている請求項28に記載の機器。
【請求項30】
前記光学投影システムは、Schlieren型マルチレンズ光学投影システムからなる請求項29に記載の機器。
【請求項31】
前記ビームスプリッタと前記画像取り込み手段との間に配置され、前記ビームスプリッタからの光を前記画像取り込み手段に送る第2レンズ手段をさらに備える請求項29に記載の機器。
【請求項32】
視野に入った画像を取り込む画像取り込み手段と、
表示手段上に画像を投影する画像投影手段と、
前記画像取り込み手段と前記画像投影手段の両方を軸上配置で収容する比較的小さな手持ち式装置と、
前記手持ち式装置上に配置され、視野に入った画像からの光を前記画像取り込み手段に送ることと、かつ前記画像投影手段からの光を前記表示手段に送ることの両方を時分割方式動作モードで行う光学手段とを備え、
前記画像投影手段は、MEMSミラーアレイと、マイクロミラーアレイに投影される画像の光信号を生成する光源と、前記光源の動作と前記マイクロミラーアレイの駆動を制御するコントローラを含み、
前記画像投影手段の前記光源は、前記MEMSミラーアレイの側に配置され、前記光源の前方に配置され、前記光源からの画像化光を前記マイクロミラーアレイに反射させる折り曲げミラー及びレンズをさらに備える、画像の取り込みと画像の投影の両方を行う機器。
【請求項33】
視野に入った画像を取り込む画像取り込み手段と、
表示手段上に画像を投影する画像投影手段と、
前記画像取り込み手段と前記画像投影手段の両方を軸上配置で収容する比較的小さな手持ち式装置と、
前記手持ち式装置上に配置され、視野に入った画像からの光を前記画像取り込み手段に送ることと、かつ前記画像投影手段からの光を前記表示手段に送ることの両方を時分割方式動作モードで行う光学手段と、
視野に入った画像の3次元画像を提供する手段とを備える、画像の取り込みと画像の投影の両方を行う機器。
【請求項34】
前記の3次元画像を提供する手段は、一対の離れて配置された対物レンズと、
前記対物レンズの後ろに配置された一対の内側への反射鏡素子と、
前記反射鏡素子の間に配置された一対の2方向45度プリズムと、
前記プリズムの隣に配置され、2つの連続した立体画像フレームが前記画像取り込み手段に適用されることを可能にするシャッタ手段とを含む,前記手持ち式装置へのアタッチメントを備える請求項33に記載の機器。
【請求項35】
前記視野に入った画像の3次元カラー画像を提供する発光手段をさらに備える請求項33に記載の機器。
【請求項36】
前記発光手段は、前記視野に入った画像のカラー画像の2つの連続した光景を提供するために順次交互にエネルギーが与えられる2組の赤,緑及び青発光源を含む請求項35に記載の機器。
【請求項37】
赤,緑及び青の相補的な色の対は、カラー画像の明るさを2倍にするようにシアン、マゼンダ及び黄色光源を実現するために同時に動作させられる請求項36に記載の機器。
【請求項38】
視野に入った画像の立体効果を生み出すために、
前記2組の赤,緑及び青発光源の一方の前に配置された第1型偏光を有する偏光フィルタ手段と、
前記2組の赤,緑及び青発光源の第2の組の前に配置された第2型偏光を有する偏光フィルタ手段とをさらに含む請求項36に記載の機器。
【請求項39】
前記2組の赤,緑及び青発光源内に、指示器光源として働く紫外発光源を含む請求項38に記載の機器。
【請求項40】
視野に入った画像を取り込む光感受性半導体装置のアレイを含む画像取り込み手段と、
光画素素子として動作するマイクロミラーアレイと、投影のための画像を生成するために前記光画素素子に加えられる光信号を生成する光源とを含む画像投影手段と、
表示手段上に前記画像を投影するために前記光源の動作と前記マイクロミラーアレイの駆動を制御するコントローラと、
前記画像取り込み手段と画像投影手段の両方を軸上配置で収容する概ね円筒型の断面を有する細長い本体部材と、
前記本体部材内に配置され、前記画像取り込み手段によって取り込まれる両方の画像を格納し、かつ前記画像投影手段による投影の前に画像を格納するメモリと、
前記本体部材に配置され、前記遠隔信号源での使用のために取り込み画像を前記遠隔信号源に送信し、前記画像投影手段による次の投影のために前記遠隔信号源から送信される画像を前記メモリにダウンロードする画像送信器/受信器手段と、
視野に入った画像からの光を前記画像取り込み手段に送ることと、かつ前記画像投影手段からの光を前記表示手段に送ることの両方を時分割方式動作モードで行う光学手段とを備え、
前記光学手段は、前記本体部材の一端に配置された対物レンズと、前記対物レンズの後ろに配置され、前記対物レンズによって取り込まれる光を前記画像取り込み手段の方向に折り曲げ、かつ画像投影手段からの光を実質的に妨害することなく自身を通過させて対物レンズの方向に送るビームスプリッタとを有する、
画像の取り込みと画像の投影の両方を行う比較的小さなポケットペン型手持ち式装置。
【請求項41】
前記半導体装置は、色感受性電荷結合素子からなる請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記光源は、カラー画像を生成するためのマルチカラー光源からなる請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記マルチカラー光源は、赤,緑及び青光源を含む請求項42に記載の装置。
【請求項44】
赤,緑及び青光源の相補的な色の対は、前記カラー画像の明るさを2倍にするようにシアン、マゼンダ及び黄色の光源を提供するために同時にエネルギーが加えられる請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記遠隔信号源は、RF信号経路によって前記送信器/受信器手段と通信する請求項40に記載の装置。
【請求項46】
前記遠隔信号源は、投影又は注釈される画像のダウンロードを行うと共に、前記送信器/受信器手段から送信される取り込み画像の画像評価又は処理を行う基地局、又は基地局に接続される空中通信リンクからなる請求項40に記載の装置。
【請求項47】
前記画像評価又は処理は、自動ターゲット認識及び解析を含む請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記マイクロミラーアレイは、長方形アレイ状に配置され、各画像フレームで所定期間、実質的に平坦なOFF位置から、所定角度に角度が付けられたON位置へ選択的に駆動される複数のマイクロミラーを含む請求項40に記載の装置。
【請求項49】
前記所定期間は、前記複数のマイクロミラーの各マイクロミラーに対する強度の複数の階調を可能にする期間からなる請求項48に記載の装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−527159(P2007−527159A)
【公表日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552335(P2006−552335)
【出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/003867
【国際公開番号】WO2005/077002
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ポラロイド
2.POLAROID
3.ゼロックス
【出願人】(397017191)ノースロップ グラマン コーポレーション (30)
【Fターム(参考)】