説明

3種の界面活性剤及び脂肪酸エステルを含む洗浄用化粧料組成物及びその使用

【課題】新規な洗浄及びコンディショニング用組成物の提供。
【解決手段】化粧品として許容可能な水性媒体中に、少なくとも1種のサルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤、ポリオキシアルキレン化アルキルエーテルカルボン酸類、ポリオキシアルキレン化アルキルアリールエーテルカルボン酸類、及びそれらの塩類、ポリオキシアルキレン化アルキルアミドエーテルカルボン酸類及びそれらの塩類から選択される少なくとも1種のカルボン酸系アニオン界面活性剤、少なくとも1種の両性界面活性剤、並びに以下の:1)C3-C30カルボン酸とC1-C30アルコールとのエステル類、及び2)カルボン酸官能基が芳香環に直接結合しているC7-C30芳香族酸とC1-C30アルコールとのエステル類、から選択される少なくとも1種の水に不溶性のカルボン酸エステル、を含んだ組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、髪などのケラチン物質を洗浄することとコンディショニングすることの両方を目的とし、化粧品として許容可能な媒体中に、少なくとも1種のサルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤、前記界面活性剤とは異なる少なくとも1種のカルボン酸系アニオン界面活性剤、少なくとも1種の両性界面活性剤、及び少なくとも1種のカルボン酸エステルを含む、改良された特性をもつ新規な化粧料組成物に関する。本発明はまた、上述した化粧用途における上記組成物の使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
本質的に、アニオン、ノニオン、及び/又は特に両性タイプの、しかしさらに特にアニオンタイプの標準的界面活性剤に本質的に基づく洗浄用組成物(例えば、シャンプー)を、髪などのケラチン物質を清浄にし及び/又は洗浄するために用いることは一般に行われている。これらの組成物は濡れた髪に適用され、手でマッサージし又は擦ることによって立てられた泡が、水で濯いだ後、髪又は皮膚に初めに存在していた様々なタイプの汚れを除去する。
【0003】
確かに、これらの基本的組成物は良好な洗浄力を有するが、それにもかかわらず、それらに伴う固有の化粧特性はかなり劣ったものにとどまっていた。それは特に、そのような洗浄処置のかなり攻撃的な性質が、結局は、髪の繊維に多かれ少なかれ顕著なダメージをもたらすことによる。このダメージには、特に、この繊維内又は繊維表面上に含まれる脂質又はタンパク質が徐々に除去されることを伴っている。
【0004】
したがって、上記洗浄用組成物、さらにより特には敏感な髪(すなわち、特に、大気中の化合物の化学作用及び/又はパーマネント、染色、又は漂白などの毛髪処理によって、ダメージを受け、又は脆くされた髪)に適用されることを目的とする洗浄用組成物の化粧特性を改善するためには、これらの組成物中にコンディショナーとして公知の追加の化粧剤を導入することが、現在一般に行われている。これらのコンディショナーは、髪の繊維が多かれ少なかれ繰り返し受ける様々な処置又は攻撃によって引き起こされる有害又は望ましくない影響を、修復又は制限することを主に意図している。これらのコンディショナーはまた、言うまでもなく、天然の髪の化粧挙動を改善しうる。
【0005】
この目的で、不溶性のコンディショニング剤を用いることがすでに提案されている。これらの不溶性化合物は、媒体中における均一な分散を保つことが困難であるという欠点を有する。
【0006】
それらを懸濁液中に保つために、長鎖エステルもしくは長鎖エーテル誘導体(分散剤)、またはキサンタンガム(ゲル化剤)などの多糖類を用いることがすでに提案されている。しかし、分散剤は結晶化の問題があり、この問題は経時での組成物の粘度変化(増加)を時々引き起こす。ゲル化剤もまた欠点を有する。すなわち、第一に、多糖類を含む洗浄用組成物で泡を立てることは困難であり(貧弱な泡の誘発)、第二に、組成物が滑らかな触感をもっておらず、塊で流れ、これを使用者は特に好まない。さらに、これらの様々な薬剤は、透明又は澄んだ組成物が得られることを可能にしない。
【特許文献1】欧州特許出願公開0337354号公報
【特許文献2】フランス国特許出願2270846号
【特許文献3】フランス国特許出願2383660号
【特許文献4】フランス国特許出願2598611号
【特許文献5】フランス国特許出願2470596号
【特許文献6】フランス国特許出願2519863号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上述した組成物の欠点をもたない組成物を提案することである。
【0008】
コンディショニング剤はまた、適用に続いて、ケラチン物質に柔軟性、光沢、及び縺れにくい性質を付与するために、処理したケラチン物質上に運ばれるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本件について多くの研究を行った後に、本出願人は、3種の界面活性剤の組み合わせと少なくとも1種のカルボン酸エステルとを用いることによって、特に、処理した髪を縺らせず且つ伸ばすことと、良好な本来の洗浄力及び良好な泡立ちなどの良好な作業特性とに関して、優れた化粧特性をもつ安定な洗浄用組成物を得ることが可能になることを発見した。
【0010】
工業的な実施は極めて容易であり、且つシャンプーの化粧特性は優れている。
【0011】
得られる組成物は貯蔵時に安定であり、本発明のエステルのための分散剤及び/又は懸濁剤の添加を必要としない。
【0012】
追加の不溶性化合物が存在しない場合、得られる組成物は透明でもある。組成物は多量のカルボン酸エステルを含むことができ、同時に良好な透明性を維持し、かつ良好な化粧特性を有することができる。
【0013】
本発明による組成物は、非常に良好な作業特性(速やかに作り出される、豊富で軽快な泡)を有し、良好な洗い流し性をも有する。
【0014】
本発明による組成物は、特に濯いだ後に、髪に顕著な処理効果を与え、この効果は特に縺れをほぐす容易性、及びさらに、いかなる脂っぽい感触もなく、滑らかさ、柔らかさ、及び柔軟性の提供によって明らかに示される。髪は、「自然」且つ清浄な感じがする。
【0015】
さらに、これらの組成物は、制御することが最も難しい髪のタイプに適用した日に、乾燥した髪に、ヘアスタイル(ボディ感と質感の提供)を形作ることを容易にするスタイリング効果を付与する。さらに、このスタイリングは長時間良好に持続する。
【0016】
したがって、本発明の一つの主題は、新規な洗浄用化粧料組成物であり、これはそれらが、化粧品として許容可能な水性媒体中に、(A)少なくとも1種のサルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤、(B)ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルエーテルカルボン酸類、ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルアリールエーテルカルボン酸類、及びそれらの塩類、ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルアミドエーテルカルボン酸類及びそれらの塩類から選択される、(A)で言及した界面活性剤以外の少なくとも1種のカルボン酸系アニオン界面活性剤、(C)少なくとも1種の両性界面活性剤、並びに(D)少なくとも1種の水に不溶性のカルボン酸エステル、を含み、
前記エステル類が以下の:
1)C3〜C30カルボン酸とC1〜C30アルコールのエステル類(少なくとも酸又はアルコールが分岐状である)及び
2)カルボン酸官能基が芳香環に直接結合しているC7〜C30芳香族酸とC1〜C30アルコールとのエステル類、
から選択され、
エステルの量が組成物の総重量に対して0.5〜10重量%の範囲であり、
サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤/カルボン酸系アニオン界面活性剤(重量比)が、2〜12の範囲である。
【0017】
本発明の主題はまた、髪及び皮膚などのケラチン物質を洗浄し及び/又はそれらからメークアップを除去し及び/又はそれらをコンディショニングするための、上記組成物の化粧上の使用である。
【0018】
(A)サルフェート又はスルホネート系界面活性剤
本発明によれば、サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤は、少なくとも1つのサルフェート(-OSO3H又は-OSO3-)官能基及び/又は1つのスルホネート基(-SO3H又は-SO3-)官能基を含むアニオン界面活性剤である。
【0019】
本発明の状況において、単独又は混合物として用いることのできるサルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤は、アルキルサルフェート類、アルキルアミドサルフェート類、アルキルエーテルサルフェート類、アルキルアミドエーテルサルフェート類、アルキルアリールエーテルサルフェート類、アルキルエーテルスルホスクシネート類、アシルイセチオネート類、メチルアシルタウレート類の各塩類(特に、アルカリ金属塩類、特に、ナトリウム塩、アンモニウム塩類、アミン塩類、アミノアルコール塩類、又はマグネシウム塩類)であり;全てのこれらの様々な化合物のアルキル基又はアシル基は、8〜24の炭素原子を含むことが好ましく、アリール基はフェニル又はベンジル基を表すことが好ましい。
【0020】
エチレンオキシド又はプロピレンオキシド基の平均数は、特に2〜50、さらに特に2〜10の範囲であることができる。
【0021】
これらのアニオン界面活性剤の中では、C〜C24、さらに特にC12〜C14アルキルエーテルサルフェート塩類を用いることが好ましい。これらの塩類は、2〜5のエチレンオキシド基を含むことが好ましい。
【0022】
アニオン界面活性剤は、ナトリウム、トリエタノールアミン、マグネシウム、もしくはアンモニウムの(C12〜C14)アルキルサルフェート類;ナトリウム、アンモニウム、もしくはマグネシウムの(C12〜C14)アルキルエーテルサルフェート類(2.2モルのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたもの);ナトリウムココイルイセチオネート;及びメチルアシルタウレート類を用いることが好ましい。
【0023】
サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤は、一般に、組成物の総重量に対して、1.5〜50重量%、好ましくは2〜25重量%、特に5〜25重量%、さらに特に8〜20重量%、なおより好ましくは10〜16重量%の割合で存在する。
【0024】
(B) カルボン酸系アニオン界面活性剤
本発明によれば、カルボン酸系アニオン界面活性剤は、少なくとも1つのカルボキシル官能基(-COOH)を(任意選択で塩の形態(-COO-)で)含むアニオン界面活性剤である。
【0025】
上記界面活性剤(A)以外のカルボン酸タイプのアニオン界面活性剤は、サルフェート又はスルホネート官能基を含まないことが好ましく、ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルエーテルカルボン酸類、ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルアリールエーテルカルボン酸類、及びそれらの塩類;ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルアミドエーテルカルボン酸類及びそれらの塩類、特に2〜50のアルキレンオキシド基、特にエチレンオキシドを含むもの、例えば、Akypo(登録商標)の名称でKao社より販売されている化合物、から選択されることが好ましい。
【0026】
これらの界面活性剤の混合物もまた用いることができる。
【0027】
上記塩類は、アルカリ金属塩類、特に、ナトリウム塩類、アンモニウム塩類、アミン塩類、トリエタノールアミン又はモノエタノールアミンなどのアミノアルコール類の塩類、及びマグネシウム塩類から特に選択される。
【0028】
ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルエーテルカルボン酸類及びそれらの塩類、ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルアミドエーテルカルボン酸類、及び特に2〜15のアルキレンオキシド基を含むもの、及びそれらの塩類、並びにそれらの混合物、を用いることが好ましい。
【0029】
ポリオキシアルキレン化カルボン酸エーテルの酸又は塩タイプは、特に下記式(I)に相当するものである。
−(OC−OCHCOOA (1)
(式中:
は、直鎖状又は分岐状C〜C22アルキルもしくはアルケニル基、又は混合基、C〜C)アルキルフェニル基、R2CONH−CH−CH−基(R2は直鎖状又は分岐状のC11〜C21アルキルもしくはアルケニル基を表す)を表し、
nは、整数又は小数(平均値)であり、2〜24、好ましくは2〜10の範囲であってよく、アルキル基は約6〜20の炭素原子、好ましくは8〜18の炭素原子を含み、アリールは好ましくはフェニルを表し、
Aは、H、アンモニウム、Na、K、Li、Mg、又はモノエタノールアミンもしくはトリエタノールアミン残基を表す。式(1)の化合物の混合物もまた使用でき、特にR基が異なる混合物である。
【0030】
本発明にしたがって用いられることが好ましいオキシアルキレン化エーテルカルボン酸類もしくはそれらの塩は、式(I)(式中、Rは(C12〜C14)アルキル、ココイルもしくはオレイル基、又は混合基;ノニルフェニルもしくはオクチルフェニル基、を表す。)のものから選択され、Aは水素もしくはナトリウム原子を表し、nは2〜20、好ましくは2〜10の範囲である。
【0031】
なおさらに好ましくは、Rが(C12)アルキル基を表し、Aが水素又はナトリウム原子を表し、nが2〜10の範囲である式(I)の化合物が用いられる。
【0032】
好ましく用いることができる市販の製品のなかには、Chem Y社によって以下の名称で販売されている製品がある:
Akypo(登録商標)NP 70 (R = ノニルフェニル, n = 7, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)NP 40 (R = ノニルフェニル, n = 4, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)OP 40 (R = オクチルフェニル, n = 4, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)OP 80 (R = オクチルフェニル, n = 8, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)OP 190 (R = オクチルフェニル, n = 19, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)RLM 38 (R = (C12-C14)アルキル, n = 3.8, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)RLM 38 NV (R = (C12-C14)アルキル, n = 4, p = 0, A = Na);
Akypo(登録商標)RLM 45 (R = (C12-C14)アルキル, n = 4.5, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)RLM 45 NV (R = (C12-C14)アルキル, n = 4.5, p = 0, A = Na);
Akypo(登録商標)RLM 100 (R = (C12-C14)アルキル, n = 10, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)RLM 100 NV (R = (C12-C14)アルキル, n = 10, p = 0, A = Na);
Akypo(登録商標)RLM 130 (R = (C12-C14)アルキル, n = 13, p = 0, A = H);
Akypo(登録商標)RLM 160 NV (R = (C12-C14)アルキル, n = 16, p = 0, A = Na);
または、Sandoz社から以下の名称で販売されている製品:
Sandopan DTC-Acid (R = (C13)アルキル, n = 6, p = 0, A = H);
Sandopan DTC (R = (C13)アルキル, n = 6, p = 0, A = Na);
Sandopan LS 24 (R = (C12-C14)アルキル, n = 12, p = 0, A = Na);
Sandopan JA 36 (R = (C13)アルキル, n = 18, p = 0, A = H),
さらに特に以下の名称で販売されている製品:
Akypo(登録商標)RLM 45;
Akypo(登録商標)RLM 100;
Akypo(登録商標)RLM 38。
【0033】
(A)で述べた界面活性剤以外のカルボン酸系アニオン界面活性剤は、通常、組成物の総重量に対して0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%、さらに特に1〜5重量%、より好ましくは1.5〜3重量%の割合で存在する。
【0034】
(C)両性及び/又は両性イオン界面活性剤(類):
両性及び/又は両性イオン界面活性剤(これらの性質は本発明の状況における決定的に重要な特性ではない)は、特に、脂肪族基が8〜22の炭素原子を含み且つ少なくとも1の水溶性アニオン性基(たとえば、カルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネート)を含む直鎖又は分岐鎖である脂肪族二級又は三級アミン誘導体(ただし限定される列挙ではない。)であることができ、(C〜C20)アルキルベタイン類、スルホベタイン類、(C〜C20)アルキルアミド(C〜C)アルキルベタイン類、又は(C〜C20)アルキルアミド(C〜C)アルキルスルホベタイン類を挙げることもできる。
【0035】
上記アミン誘導体のなかでは、以下の構造を有する、米国特許第2528378号及び同2781354号明細書に記載された生成物を挙げることができる。
‐CONHCHCH−N(R)(R)(CHCOO) (2)
(式中:RはC6〜C24アシル基、例えば、加水分解されたココナツオイル中に存在する基、オクトイル、デコイル、又はドデカノイル基、及びそれらの混合基、Rはβ−ヒドロキシエチル基を表し、Rはカルボキシメチル基をあらわす。);及び
R’‐CONHCHCH−N(B)(C) (3)
(式中、Bは−CHCHOX’を表し、Cは−(CH−Y’(Z=1又は2)を表し、
X’は−CHCH−COOH基又は水素原子を表し、
Y’は−COOH又は−CH−CHOH−SOH基を表し、
R’COはC6〜C24アシル基、例えば、加水分解されたココナツオイルもしくはアマニ油中に存在する基、又は、オクトイル、デコイル、もしくはドデカノイル、ステアロイル、イソステアロイルもしくはオレオイル基、及びそれらの混合基、をあらわす)。
【0036】
これらの化合物は、CTFA辞典(第5版,1993)中で、二ナトリウムココアンホジアセテート、二ナトリウムラウロアンホジアセテート、二ナトリウムカプリルアンホジアセテート、二ナトリウムカプリロアンホジアセテート、二ナトリウムココアンホジプロピオネート、二ナトリウムラウロアンホジプロピオネート、二ナトリウムカプリルアンホジプロピオネート、二ナトリウムカプリロアンホジプロピオネート、ラウロアンホジプロピオン酸、ココアンホジプロピオン酸の名称で分類されている。
【0037】
挙げることのできる例は、Rhodia Chimie社からMiranol(登録商標)C2M concentrateの商品名で販売されている二ナトリウムココアンホジアセテートである。
【0038】
本発明によれば、アルキルベタイン類、特にHenkel社から30%AMを含有する水溶液としてDehyton AB 30の名称で販売されているココイルベタインなど、又は特にコカミドプロピルベタイン、例えばGoldschmidt社から販売されているTegobetaine(登録商標)F50などのアルキルアミドベタイン類などのベタイン群に属する両性界面活性剤を用いることがさらに特に好ましい。
【0039】
両性界面活性剤(類)は、通常は、本組成物の総重量に対して、0.1〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、さらに特には1.5〜5重量%の範囲の量で存在する。
【0040】
界面活性剤類の最小量は、最終組成物に満足できる泡立性及び/又は満足できる洗浄力を与えるために充分な量であり、過剰量の洗浄ベースは、どのようなさらなる利点も実際にはもたらさない。
【0041】
したがって、本発明によれば、界面活性剤の合計量は、最終組成物の総重量に対して、4〜50重量%、好ましくは6〜35重量%、なおさらに好ましくは8〜25重量%、なおさらに特には14〜20重量%に相当することができる。
【0042】
サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤/両性界面活性剤(重量比)は、好ましくは2〜12、さらに特に4〜10、なおさらに好ましくは5〜8の範囲である。
【0043】
サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤/カルボン酸系アニオン界面活性剤(重量比)は、4〜10、さらに特には5〜8の範囲であることが好ましい。
【0044】
カルボン酸系アニオン界面活性剤/両性界面活性剤(重量比)は、好ましくは0.3〜3、さらにより好ましくは0.5〜1.5の範囲である。
【0045】
D‐ カルボン酸エステル類
本発明の、水に不溶性のカルボン酸エステル類は、25℃で水中に0.1重量%以上の濃度で水に溶けず、すなわち、この条件化で裸眼に透明である等方性溶液を形成しない。
【0046】
本発明に用いることができるエステル類は、単量体であることが好ましい。それらはノニオン性の非シリコーンエステル類であることが好ましい。
【0047】
本発明の水に不溶性のカルボン酸エステル類は、ヒドロキシル基を含むことができる。
【0048】
本発明の上記エステルの合計炭素数は、12〜50、より特には16〜40、なおさらには16〜30の範囲であることが好ましい。
【0049】
本発明によれば、用いるエステル類は、室温(25℃)且つ大気圧(1気圧)で液体であることが好ましい。
【0050】
上記カルボン酸エステル類は、以下のものから選択されることが好ましい:
1) C3〜C30カルボン酸とC1〜C30アルコールとのエステル類であり、少なくとも酸又はアルコールが分岐状であるか又は少なくとも1の炭素炭素二重結合を含んでいるもの、及び
2) カルボキシル官能基が芳香環に直接結合しているC7〜C30芳香族酸と、C1〜C30アルコールとのエステル類。
【0051】
C3〜C30カルボン酸とC1〜C30アルコールとのエステル類であり、少なくとも酸もしくはアルコールが分岐状であるか又は不飽和であるものは、特に、C6〜C24カルボン酸とC3〜C20アルコールとのエステル類から選択される。
【0052】
本発明のエステル類は特に以下から選択される:
4〜6の炭素原子を有する分岐状カルボン酸と、8〜26の炭素原子を有するアルコールとのエステル類、
12〜26の炭素原子を有する直鎖状カルボン酸と、3〜12の炭素原子を有する分岐状アルコールとのエステル類、
2〜12の炭素原子を有する直鎖状カルボン酸と、8〜26の炭素原子を有する分岐状アルコールとのエステル類、
8〜26、好ましくは8〜12の炭素原子を有する分岐状カルボン酸と、8〜26、好ましくは8〜12の炭素原子を有する分岐状アルコールとのエステル類。
【0053】
オクチルドデシルべへネート;イソセチルべへネート;イソセチルラクテート;イソステアリルラクテート;イソステアリルオクタノエート;イソセチルオクタノエート;イソセチルイソステアレート;イソセチルラウレート;イソセチルステアレート;イソデシルオクタノエート;イソデシルオレエート;イソノニルイソノナノエート;イソステアリルパルミテート;ミリスチルイソステアレート;オクチルイソノナノエート;2−エチルヘキシルイソノネート;オクチルイソステアレート;オクチルドデシルエルケート;イソプロピルパルミテート;2−エチルヘキシルパルミテート;2−オクチルデシルパルミテート;分岐状アルキルミリステート類、例えば、イソプロピル、tert-ブチル、又は2−オクチルドデシルミリステート;ヘキシルイソステアレート;ブチルイソステアレート;イソブチルステアレート;2−ヘキシルデシルラウレートを挙げることができる。
【0054】
エステルの酸及びアルコールは飽和であることが好ましい。
【0055】
4〜6の炭素原子を有する分岐状カルボン酸と8〜26の炭素原子を有するアルコールとの液状エステル類もまた用いることができる。
【0056】
本発明のこれらの分岐状液状エステル類は下記式を有することが好ましい。
COOR (I)
式中:
は、3〜5の炭素原子を有する、直鎖状又は分岐状の、場合によりモノ又はポリヒドロキシル化された炭化水素系基を表し、
は、12〜26の炭素原子、好ましくは16〜22の炭素原子を有する、直鎖状又は分岐状の、場合によりモノ又はポリヒドロキシル化された炭化水素系基を表す。
【0057】
は、好ましくは、3〜5の炭素原子を有する分岐状アルキル基、さらに特にはtert-ブチル基を表す。
は、好ましくは、12〜26の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和のアルキル基を表し、さらに特に、分岐状基、さらに特にはトリデシル、イソセチル、イソステアリル、オクチルドデシル、及びイソアラキジル基、を表す。
【0058】
特に好ましい分岐状液状エステル類は、イソステアリルネオペンタノエート(式(I)でR=tert-ブチル及びR=イソステアリル)、トリデシルネオペンタノエート、イソセチルネオペンタノエート、及びイソアラキジルネオペンタノエートである。
【0059】
C7〜C30芳香族酸とC1〜C30アルコールとのエステル類は、C7〜C17芳香族酸とC1〜C20アルコールとのエステル類であることが好ましい。これらのエステル類は、特に、C12〜C15アルキルベンゾエート類、イソステアリルベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエート、ベヘニルベンゾエート、及び2−エチルヘキシルベンゾエートである。
【0060】
上記カルボン酸エステル類は以下から選択されることが好ましい:
イソステアリルラクテート;ラウリルラクテート;イソステアリルオクタノエート;イソセチルオクタノエート;イソデシルオクタノエート;イソノニルイソノナノエート;オクチルイソノナノエート;2−エチルヘキシルイソノネート;オクチルドデシルエルケート;イソプロピルパルミテート;2−エチルヘキシルパルミテート;イソプロピルミリステート;イソブチルステアレート;ジイソプロピルセバケート;
ジイソプロピルアジペート;トリイソプロピルシトレート;
イソステアリルネオペンタノエート、トリデシルネオペンタノエート。
【0061】
上述したエステル類のなかでは、イソプロピルパルミテート、2−エチルヘキシルパルミテート、イソプロピルもしくはtert-ブチルミリステート、ブチルイソステアレート、イソブチルステアレート;イソノニルイソノナノエート、及びイソステアリルネオペンタノエートを用いることが好ましい。
【0062】
本発明のエステル類は、カルボン酸とモノアルコールとのモノエステル類であることが好ましい。
【0063】
カルボン酸エステル(類)は本発明にしたがい、組成物中において、組成物の総重量に対して通常0.5〜5重量%、さらに特には0.8〜3重量%の範囲の濃度で用いることができる。
【0064】
本発明の一態様によれば、本組成物はさらに水溶性塩及び/又はモノ−もしくはポリヒドロキシル化水溶性アルコールを含むこともできる。本発明の水溶性塩類は、一価もしくは二価金属類と無機もしくは有機酸との塩類であることが好ましい。
【0065】
特に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、リン酸のナトリウム塩類が挙げられる。塩化ナトリウムが特に好ましい。
【0066】
本発明による洗浄用組成物は、通常、3〜8の最終pHを有する。このpHは好ましくは4〜7.5である。pHは、組成物に(有機又は無機の)塩基(例えば、水酸化ナトリウム、アンモニア水、又は一級、二級、もしくは三級(ポリ)アミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、もしくは1,3−プロパンジアミン)を添加することにより、あるいはそれに代えて、無機もしくは有機酸、好ましくはクエン酸もしくは塩酸を添加することにより、従来どおりに所望の値に調節できる。
【0067】
化粧品として許容可能な水性媒体は、水単独、又は水と化粧品として許容可能な溶媒、例えば、C〜C低級アルコール(例えば、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノール、もしくはn-ブタノール;アルキレングリコール類、例えばプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、もしくはグリセロール)との混合物からなることができる。
【0068】
本発明による組成物は、組成物の総重量に対して、少なくとも30重量%、より特には50〜90重量%、さらに好ましくは70〜85重量%の水を含有することが好ましい。
【0069】
本組成物は、20重量%未満の脂肪相しか含まないことが好ましい。
【0070】
脂肪相は、例えば特に、脂肪酸エスエル類、植物性、鉱物性もしくは合成油、脂肪アルコール類、脂肪酸類、脂肪酸アミド類、ワックス類、及びシリコーン類などの、室温で水に不溶性である、本組成物の全ての脂肪物質を含むことができる。脂肪相は、本組成物の総重量に対して0.1〜15重量%、より特には0.5〜10重量%、さらにより特には0.5〜8重量%で存在することが好ましい。
【0071】
本発明の組成物は、上で定義した組み合わせ物に加えて、増粘剤などの粘度調整剤を含有することができる。特に、スクレログルカン、キサンタンガム、脂肪酸アルカノールアミド類、5モル以下のエチレンオキシドで任意にオキシエチレン化されたアルキルエーテルカルボン酸アルカノールアミド類(例えば、Chem Y社によってAminol A15の名称で販売されている製品など)、架橋ポリアクリル酸類、及び架橋アクリル酸/C10〜C30アルキルアクリレートコポリマー類を挙げることができる。これらの粘度調節剤は、本発明の組成物中に、組成物の総重量に対して10%以下の割合で用いることができる。
【0072】
本発明の組成物はまた、当技術の状況で周知である真珠光沢剤または不透明化剤、例えば、脂肪アルコール類、ナトリウムパルミテートもしくはマグネシウムパルミテート、ナトリウムもしくはマグネシウムステアレートもしくはヒドロキシステアレート、脂肪アルコール類、エチレングリコールもしくはプロピレングリコールジステアレートなどの脂肪鎖アシル誘導体、例えばジステアリルエーテルもしくは1−(ヘキサデシルオキシ)−2−オクタデカノールなどの脂肪族鎖エーテル類、を5%以下含むこともできる。
【0073】
本発明の組成物はまた、任意選択で、本組成物の安定性を損なうことなく髪又は皮膚の化粧特性を改善する効果を有する他の薬剤を含有することもできる。この点からは、カチオン界面活性剤、アニオン、ノニオン、カチオン、又は両性ポリマー類、タンパク質、タンパク質加水分解物、セラミド類、シュードセラミド類、植物油、脂肪酸(特に直鎖状もしくは分岐状のC16〜C40鎖を有する脂肪酸、例えば、18−メチルエイコサン酸)、ヒドロキシ酸、ビタミン類、プロビタミン類(例えば、パンテノール)、揮発性又は非揮発性シリコーン類(これは媒体中に可溶もしくは不溶である)、UVスクリーン剤、保湿剤、ふけ防止剤もしくは抗脂漏剤、抗抜け毛剤、及びフリーラジカル捕捉剤、及びそれらの混合物、を挙げることができる。
【0074】
一つの特定の好ましい態様によれば、本発明の組成物はさらに少なくとも1種のカチオン性ポリマーを含有する。
【0075】
本発明にしたがって用いることができるカチオン性ポリマーは、それ自体、洗浄用組成物で処理した髪の化粧特性を改善することが既に公知の任意のもの、すなわち、特に特許出願EP−A−0337354号、及びフランス国特許出願FR−A−2270846号
、同2383660号、同2598611号、同2470596号、及び同2519863号に記載されたもの、から選択できる。
【0076】
より一般的には、本発明の目的のためには、「カチオン性ポリマー」の表現は、カチオン基及び/またはカチオン基にイオン化可能な基を有する任意のポリマーを意味する。
【0077】
本発明にしたがって用いることができるカチオン性ポリマーは、0.2meq/g以上、さらに特には0.2〜8.5meq/gのカチオン電荷密度を有することが好ましい。
【0078】
本発明の状況において用いることができる全てのカチオン性ポリマーのなかでは、以下のものを用いることが好ましい。第四級セルロースエーテル誘導体(例えば、Union Carbide社からJR400の名称で販売されている製品)、シクロポリマー類、特にジアリルジメチルアンモニウム塩ホモポリマー類、及びジアリルジメチルアンモニウム塩とアクリルアミドのコポリマー、特にその塩化物(Merck社からMerquat 100、Merquat 550、及びMerquat Sの名称で販売されているもの)、カチオン性多糖類、及びさらに特に2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドで変性したグアールガム(例えば、Meyhall社によってJaguar C13Sの名称で販売されているもの)、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩の任意に架橋されたホモポリマー及びコポリマー(Allied Colloids社からSalcare SC92[メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドとの架橋コポリマー]及びSalcare SC95[メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドの架橋ホモポリマー]の商品名で、鉱物油中の50%溶液として販売されているもの)、ビニルピロリドンとビニルイミダゾール塩との第四級コポリマー(例えば、BASF社によってLuviquat FC 370、Luviquat FC 550、Luviquat FC 905、及びLuviquat HM-552の名称で販売されている製品)。
【0079】
下記式に相当する繰り返し単位からなるポリマーを用いることも可能である。
【0080】
【化1】

(式中、R、R、R、及びRは同一か又は異なることができ、約1〜4の炭素原子を有するアルキルもしくはヒドロキシアルキル基を表し、n及びpは約2〜20の範囲の整数であり、Xは無機もしくは有機酸に由来するアニオンである。)
【0081】
特に好ましい式(I)の化合物は、R、R、R、及びRがメチル基を表し、n=3、p=6、及びX=Clである化合物であり、INCI命名法(CTFA)によればヘキサジメチリンクロライド(Hexadimethrine chloride)として公知の化合物である。
【0082】
本発明によれば、カチオン性ポリマー(類)は、最終組成物の総重量に対して、0.001〜10重量%、好ましくは0.0005〜5重量%、さらにより特には0.01〜3重量%で存在してよい。
【0083】
本発明の組成物はさらに、泡相乗剤、例えば、C10〜C18の1,2−アルカンジオール類、又はモノエタノールアミノもしくはジエタノールアミンから誘導されるC10〜C18の脂肪酸アルカノールアミド類を含んでもよい。
【0084】
言うまでもなく、当業者は、本発明によるカルボン酸エステルの溶解性、組成物の安定性、及び本発明による組成物に本来伴う化粧特性が、考えている添加によって悪影響を受けないか又は実質的に受けないように、この又はこれらの任意の追加の化合物(類)及び/又はそれらの量を選択するために注意を払うであろう。真珠光沢剤などの特定の化合物の添加は、組成物を不透明にする可能性がある。
【0085】
透明性は、分光計(例えば、Perkin-Elmer社のLambda 14分光計、又はShimazu社のUV2101PC分光計)によって700nmでの透過率を測定することによって評価できる。透明な組成物は、94%以上、好ましくは96〜100%の透過率を有する。
【0086】
泡の高さによって特徴付けられる本発明の組成物の泡立性は、改良Ross-Miles法(NF T 73-404/ISO696)に準拠して測定して、通常は75mmより大きく、好ましくは100mmより大きい。
【0087】
方法についての改良は以下のとおりである:
測定は、浸透水を用いて22℃の温度で行う。溶液の濃度は2g/lである。滴下の高さは1mである。滴下する組成物の量は200mlである。これらの200mlの組成物は、50mm直径をもち、50mlの試験組成物を含む測定用シリンダー中に落下する。測定は組成物の流れを止めた後5分を要する。
【0088】
これらの組成物は、多かれ少なかれ増粘した液体、クリームもしくはゲル、の形態であることができ、ケラチン物質、特に髪及び皮膚、さらにより特には髪を洗浄しケアするために主に適している。
【0089】
本発明の主題はまた、ケラチン物質、特に例えば髪を洗浄し、コンディショニングするための方法であり、本方法は、濡れたケラチン物質に、上で定義した組成物の有効量を適用すること、さらに次に、任意の放置時間後に水で濯ぐことである。
【0090】
本発明による組成物は、髪を洗浄し且つコンディショニングするためのシャンプーとして用いることが好ましく、本組成物はこの場合、髪を洗浄するために適した量で濡れた髪に適用され、さらに手でマッサージ又は擦ることによって起こされた泡を次に任意の放置時間ののちに、水で濯ぐことによって除去され、この手順は1回以上繰り返されてよい。
【0091】
本発明による組成物はまた、髪及び/又は皮膚を洗浄し且つコンディショニングするためのシャワーゲルとして用いることもでき、この場合は、本組成物は濡れた皮膚及び/又は髪に適用され、適用後に濯がれる。
【0092】
本発明を説明する、具体的ではあるが如何なる意味でも限定されるものではない実施例を以下に示す。
【0093】
〔実施例1及び2〕
本発明にしたがい、以下のシャンプー組成物を調製した。
【0094】
【表1】

【0095】
本発明による組成物は透明且つ安定である。
本組成物を湿った髪に適用した場合は、泡がすみやかに立ち、泡は豊富であり且つ容易に濯ぎ落とされる。
本組成物で処理した髪は容易にもつれがとれ、根元から先まで滑らかである。清潔な感じであり、良好なボディ感を有する。
【0096】
〔実施例3〕
本発明によるシャンプー組成物を調製した。
【0097】
【表2】

【0098】
実施例1及び2と同様の結果が得られた。
【0099】
〔実施例4及び5〕
本発明によるシャンプー組成物を調製する:
【0100】
【表3】

【0101】
実施例1及び2同様の結果が得られた。
【0102】
〔実施例6及び7〕
本発明によるシャンプー組成物を調製する:
【0103】
【表4】

【0104】
実施例1及び2同様の結果が得られる。
【0105】
〔実施例8〕
本発明によるシャンプー組成物を調製した:
【0106】
【表5】

【0107】
実施例1及び2と同様の結果が得られる。
【0108】
〔実施例9〕
本発明によるシャンプー組成物を調製する:
【0109】
【表6】

【0110】
実施例1及び2同様の結果が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品として許容可能な水性媒体中に、
(A)少なくとも1種のサルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤、(B)ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルエーテルカルボン酸類、ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルアリールエーテルカルボン酸類、及びそれらの塩類、ポリオキシアルキレン化(C〜C24)アルキルアミドエーテルカルボン酸類及びそれらの塩類から選択される、(A)で言及した前記界面活性剤以外の少なくとも1種のカルボン酸系アニオン界面活性剤、(C)少なくとも1種の両性界面活性剤、並びに(D)少なくとも1種の水に不溶性のカルボン酸エステル、を含み、
前記エステルが以下の:
1)C3〜C30カルボン酸とC1〜C30アルコールとのエステル類(少なくとも前記酸又は前記アルコールが分岐状である)及び
2)カルボン酸官能基が芳香環に直接結合しているC7〜C30芳香族酸とC1〜C30アルコールとのエステル類、
から選択され、
前記エステルの量が組成物の総重量に対して0.5〜10重量%の範囲であり、
前記サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤/カルボン酸系アニオン界面活性剤(重量比)が、2〜12の範囲であること、
を特徴とする洗浄用化粧料組成物。
【請求項2】
界面活性剤の合計量が、組成物の総重量に対して、4〜50重量%、好ましくは6〜35重量%、さらに好ましくは8〜25重量%、さらに特に14〜20重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤が、組成物の総重量に対して、1.5〜40重量%、好ましくは2〜25重量%、より特に8〜20重量%、さらに好ましくは10〜16重量%の範囲の濃度で存在することを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記両性界面活性剤が、組成物の総重量に対して、0.1〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、より特には1.5〜5重量%の範囲の濃度で存在することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記カルボン酸系アニオン界面活性剤が、組成物の総重量に対して、0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%、より特には1.5〜5重量%の濃度で存在することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤/両性界面活性剤(重量比)が、2〜12、より特には4〜10の範囲であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記サルフェート又はスルホネート系アニオン界面活性剤/カルボン酸系界面活性剤(重量比)が4〜10の範囲である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記カルボン酸系アニオン界面活性剤/両性界面活性剤(重量比)が、0.3〜3、より好ましくは0.5〜1.5の範囲であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記液状エステルが以下の:
4〜6の炭素原子を有する分岐状カルボン酸と、8〜26の炭素原子を有するアルコールとのエステル類、
12〜26の炭素原子を有する直鎖状カルボン酸と、3〜12の炭素原子を有する分岐状アルコールとのエステル類、
2〜12の炭素原子を有する直鎖状カルボン酸と、8〜26の炭素原子を有する分岐状アルコールとのエステル類、
8〜26、好ましくは8〜12の炭素原子を有する分岐状カルボン酸と、8〜26、好ましくは8〜12の炭素原子を有する分岐状アルコールとのエステル類、
から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記エステルが、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、tert-ブチルミリステート、イソノニルイソノナノエート、及びイソステアリルネオペンタノエートから選択されることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記エステルが、組成物の総重量に対して、0.5〜5重量%、より特には0.8〜3重量%の範囲の濃度で存在することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
髪などのケラチン物質を洗浄し且つコンディショニングする方法であって、湿った前記ケラチン物質に、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物の有効量を適用し、次に任意の放置時間の後に水で濯ぐことを含む方法。

【公開番号】特開2006−282662(P2006−282662A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−73235(P2006−73235)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】