説明

3D表示処理システム

【課題】3D表示処理システムにおいて、3D表示装置30によって立体視される画像上で、注目点を3次元的に示すこと。
【解決手段】3D表示処理システム1は、被検体像を含むボリュームデータに対してレンダリング処理を行なって複数視線に対応する第1の3次元画像データを生成する基準画像生成部42と、操作者が複数視線の中心視線に直交する投影面上の位置及び中心視線の方向の位置を設定操作するための操作装置10と、投影面位置に基づいてカーソル像を配置した複数視線に対応する第2の3次元画像データを生成する平面位置確定用画像生成部44と、複数視線に対応する第1の3次元画像データ、または、複数視線に対応する第2の3次元画像データに基づいて3D表示を行なう3D表示装置30と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様としての実施形態は、多視差画像を用いて3D表示(3次元表示、立体表示)を行なう場合に適用される3D表示処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、多視差画像(例えば、9視差画像)を用いて3D表示を行なう技術が開発され、医療業界においても、複数視線に相当する複数のレンダリング画像を用いて3D表示を行なう技術のニーズ技術が高まってきている。3D表示を行なう技術では、裸眼式(パララックスバリア方式及びレンチキュラーレンズ方式等)や、眼鏡式(アナグリフ方式、フレームシーケンシャル方式、及び偏光方式等)が採用される。
【0003】
裸眼式では、レンチキュラーレンズ等の光線制御子を用いて、複数視点で撮影された多視差画像を裸眼にて立体視可能なシステムが実用化されている。眼鏡式では、立体視用眼鏡等の専用機器を用いて、2つの視点から撮影された2視差画像(両眼視差画像)を立体視可能なシステムが実用化されている。なお、立体視可能な3D表示装置にて表示される2視差画像や9視差画像は、1視点から撮影された画像の奥行き情報を推定し、推定した情報を用いた画像処理により生成される場合もある。
【0004】
なお、従来技術として、生成されたレンダリング画像を表示エリアに表示し、表示エリア上の所定位置にマークをレンダリング画像上に重ねて表示する技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−36474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
裸眼式を採用して3D表示を行なう場合、3D表示用の表示装置が必要である。そして、観察者が表示装置上のカーソルの操作を行なっても、表示装置の表示面に直接にカーソルが表示されてしまうという問題がある。表示装置によって表示される画像は観察者には3Dとして見えているので、観察者は、カーソルを、見えている3D上の点に合わせたくても、3D上の点に合わせることはできない。従来のインターフェースでは、奥行方向(表示装置の垂線方向)は表現できず、2Dでしか表現できないためである。
【0007】
また、眼鏡式を採用して3D表示を行なう場合も同様に、表示装置の表示面に直接にカーソルが表示されてしまうという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態の3D表示処理システムは、上述した課題を解決するために、被検体像を含むボリュームデータに対してレンダリング処理を行なって複数視線に対応する第1の3次元画像データを生成する第1画像生成手段と、操作者が前記複数視線の中心視線に直交する投影面上の位置及び中心視線の方向の位置を設定操作するための操作手段と、前記投影面上の位置に基づいてカーソル像を配置した複数視線に対応する第2の3次元画像データを生成する第2画像生成手段と、前記複数視線に対応する第1の3次元画像データ、または、前記複数視線に対応する第2の3次元画像データに基づいて3D表示を行なう表示手段と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態の3D表示処理システムを示す概略図。
【図2】第1実施形態の3D表示処理システムに備える操作装置の構造を示す概略図。
【図3】(a)は、第1実施形態の3D表示処理システムに備える3D表示装置の構造を示す概略図であり、(b)は、図3(a)に示すI−I断面図。
【図4】第1実施形態の3D表示処理システムの構成を示すブロック図。
【図5】第1実施形態の3D表示処理システムの機能を示すブロック図。
【図6】基準モード及び立体位置確定モードにおいて、立体視される被検体像の違いを説明するための図。
【図7】カーソル像の配置を説明するための図。
【図8】立体視される、カーソル像を含む画像を模式的に示す図。
【図9】第2実施形態の3D表示処理システムの機能を示すブロック図。
【図10】立体視される、カーソル像を含む画像を模式的に示す図。
【図11】(a),(b)は、複数視線のレンダリング画像の表示方法の第1例を説明するための図。
【図12】(a),(b)は、複数視線のレンダリング画像の表示方法の第2例を説明するための図。
【図13】複数視線のレンダリング画像の表示レイアウトの第1例を説明するための図。
【図14】複数視線のレンダリング画像の表示レイアウトの第2例を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態の3D表示処理システムについて、添付図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
【0011】
図1は、第1実施形態の3D表示処理システムを示す概略図である。
【0012】
図1は、第1実施形態の3D表示処理システム1を示す。3D表示処理システム1は、光線制御子を用いることで、多視差画像、例えば、9視差画像を観察者が裸眼にて立体視可能である構成である。3D表示処理システム1は、両眼視差による立体視を可能とし、さらに、観察者の視点移動に合わせて観察される映像も変化する運動視差による立体視も可能である。3D表示処理システム1は、操作装置(リモートコントローラ)10、画像処理装置20、及び3D表示装置30を備える。
【0013】
操作装置10は、画像処理装置20との間で相互に通信(例えば、bluetoothに代表される無線通信)可能なように構成される。画像処理装置20は、3D表示装置30との間で相互に通信可能なように構成される。
【0014】
図2は、第1実施形態の3D表示処理システム1に備える操作装置10の構造を示す概略図である。
【0015】
図2に示す操作装置10は、操作部11及びデータ送受信部12を備える。操作部11は、例えば、ボタン11a及び十字ボタン11bを備える。また、操作部11は、ボタン11a及び十字ボタン11bの代わりに、または、同時にホイール等を備えてもよい。
【0016】
ボタン11aは、操作装置10の本体に対して方向vに押圧・押圧解除が可能な構造を有する。
【0017】
十字ボタン11bは、上下左右に配置された4個のスイッチがあり、その上を十文字のカバーが覆っている。十字の中心には支点があり、カバーがシーソーのように方向vに動くことで、上下または左右のスイッチが同時に押せないようになっている。なお、ボタン11a及び十字ボタン11bは、一体の構造であってもよい。
【0018】
データ送受信部12は、3D表示装置30の観察者(操作者)によって操作部11が操作されると、操作信号を無線または有線で画像処理装置20に送信する。
【0019】
図3(a)は、第1実施形態の3D表示処理システム1に備える3D表示装置30の構造を示す概略図である。図3(b)は、図3(a)に示すI−I断面図である。
【0020】
図3(a),(b)に示す3D表示装置30は、画像の表示に加え、外光の照度を検知することが可能なディスプレイ、例えば液晶ディスプレイである。3D表示装置30は、バックライト31、液晶パネル(液晶シャッタ)32、及び凸レンズアレイ33を備える。なお、3D表示装置30は、液晶ディスプレイに限定されるものではなく、有機EL(electro luminescence)ディスプレイや、プラズマディスプレイ等であってもよい。
3D表示装置30のバックライト31は、複数の白色LED(light emitting diode)を含んでおり、液晶パネル32の背面に配置される。バックライト31は、バックライト駆動回路34(図4に図示)から電源電圧が印加されると点灯し、液晶パネル32に光を照明する。なお、バックライト31は、白色LEDに限定されるものではなく、他の色のLEDを含んでいてもよい。また、バックライト31は、LEDに代えて、例えば、冷陰極管(CCFL:cold cathode fluorescent lamp)を含むものであってもよい。
【0021】
液晶パネル32は、液晶パネル32の水平方向(x方向)及び上下方向(y方向)にマトリクス状に複数備えられるピクセルPを有する。ピクセルPは、偏光板Pa、ガラス基板Pb、画素電極(透明導電膜)Pc、配向膜Pd、液晶Pe、対向電極(透明導電膜)Pf、カラーフィルタPg、及び光センサPhを備える。
【0022】
ピクセルPには、液晶パネル32のx方向に、複数視線、例えば9個の視線に相当する絵素が配列される。絵素には、絵素の配列方向に垂直な方向であるy方向に、R(red)、G(green)及びB(blue)の各カラーフィルタPgが配列されることで、RGBの各画素が形成される。なお、絵素の配列方向は、液晶パネル32のx方向に限定されるものではない。また、RGBの表面(xy面)形状は、長方形に限定されるのもではない。例えば、RBの表面形状が右(または左)に傾斜した平行四辺形であり、かつ、Gの表面形状が逆に左(または右)に傾斜した平行四辺形であってもよい。
【0023】
偏光板Paは、ガラス基板Pb上に設けられ、バックライト31からの光のうち特定方向の光のみを通過させる機能を有する。
【0024】
画素電極Pcは、ガラス基板Pb上に設けられる。画素電極Pcは、液晶Peを挟む電極のうちTFT(thin film transistor)側に設けている、画素を構成する電極である。
【0025】
配向膜Pdは、電極Pc,Pf上にそれぞれ設けられ、液晶分子を特定方向に整列させる機能を有する。
【0026】
液晶Peは、外部電圧が印加されると、分子配列の並び方が変わる機能を有する。
【0027】
対向電極Pfは、ガラス基板Pb上に設けられる。対向電極Pfは、液晶Peを挟む電極のうちTFTに対向する側に設けている電極である。
【0028】
カラーフィルタPgは、TFTに対向する側のガラス基板Pb上に設けられ、各画素に対して、各RGBが配列される。
【0029】
図3(a),(b)に示す3D表示装置30の凸レンズアレイ33は、液晶パネル32の前面に備えられる。凸レンズアレイ33は、例えば、絵素の配列方向に垂直なy方向を軸とするレンチキュラーレンズ(かまぼこ型レンズ)が、絵素の配列方向であるx方向に複数配置されるレンチキュラーレンズアレイである。なお、図示しないが、凸レンズアレイ33は、ピクセルP毎に割り当てられたフライアイレンズ(蝿の目レンズ)を複数のピクセルPの分配列したフライアイレンズアレイであってもよい。
【0030】
図4は、第1実施形態の3D表示処理システム1の構成を示すブロック図である。
【0031】
図4に示す3D表示処理システム1の操作装置10は、図2を用いて説明したように、操作部11(ボタン11a及び十字ボタン11b)、及びデータ送受信部12を備える。
【0032】
データ送受信部12は、ボタン11a及び十字ボタン11bの操作に従って、操作信号を発生して、操作信号を画像処理装置20に送信する。
【0033】
画像処理装置20は、処理部(CPU)21、メモリ22、HDD(hard disk drive)23、IF(interface)24、データ送受信部25等の基本的なハードウェアから構成される。処理部21は、共通信号伝送路としてのバスを介して、画像処理装置20を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。なお、画像処理装置20は、図示しない記憶媒体ドライブを具備する場合もある。
【0034】
処理部21は、半導体で構成された電子回路が複数の端子を持つパッケージに封入されている集積回路(LSI)の構成をもつ制御装置である。観察者によって操作装置10が操作等されることにより指令が入力されると、処理部21は、メモリ22に記憶しているプログラムを実行する。または、処理部21は、HDD23に記憶しているプログラム、ネットワークNから転送されてHDD23にインストールされたプログラム、または記憶媒体ドライブに装着された記憶媒体から読み出されてHDD23にインストールされたプログラムを、メモリ22にロードして実行する。
【0035】
メモリ22は、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)等の要素を兼ね備える構成をもつ記憶装置である。メモリ22は、IPL(initial program loading)、BIOS(basic input/output system)及びデータを記憶したり、処理部21のワークメモリやデータの一時的な記憶に用いられたりする。
【0036】
HDD23は、磁性体を塗布または蒸着した金属のディスクが着脱不能で内蔵されている構成をもつ記憶装置である。HDD23は、画像処理装置20にインストールされたプログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や、データを記憶する記憶装置である。また、OSに、観察者に対する情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を操作装置10によって行なうことができるGUI(graphical user interface)を提供させることもできる。
【0037】
IF24は、パラレル接続仕様やシリアル接続仕様に合わせたコネクタによって構成され、各規格に応じた通信制御を行なう。IF24は、ネットワークNに接続することができる機能を有しており、これにより、画像処理装置20は、IF24からネットワークN網に接続することができる。
【0038】
データ送受信部25は、操作装置10のデータ送受信部12から送信される操作信号を受信する。
【0039】
3D表示装置30は、図3を用いて説明したように、バックライト31、液晶パネル32、及び凸レンズアレイ33を備える。また、3D表示装置30は、バックライト駆動回路34、液晶パネル駆動回路35、及び制御部36を備える。
【0040】
バックライト駆動回路34は、制御部36による制御に従ってバックライト31に電圧を印加してバックライト31を駆動させる。
【0041】
液晶パネル駆動回路35は、制御部36による制御に従って液晶パネル32のピクセルPの画素回路を駆動させる。
【0042】
制御部36は、画像処理装置20の処理部21からの指示に従ってバックライト駆動回路34及び液晶パネル駆動回路35を制御する。
【0043】
図5は、第1実施形態の3D表示処理システム1の機能を示すブロック図である。
【0044】
図4に示す処理部21がプログラムを実行することによって、図5に示すように、3D表示処理システム1の画像処理装置20は、ボリュームデータ取得部41、基準画像生成部42、モード判断部43、平面位置確定用画像生成部44、平面位置確定部45、部位抽出部46、奥行確定用画像生成部47、及び奥行確定部48として機能する。なお、画像処理装置20は、各部41乃至48の全部または一部をハードウェアとして備えるものであってもよい。
【0045】
ボリュームデータ取得部41は、HDD23等の記憶装置に記憶された、被検体像を含むボリュームデータを取得する機能を有する。なお、ボリュームデータ取得部41は、外部からネットワークNを介して受信したボリュームデータを取得してもよい。例えば、ボリュームデータは、超音波診断装置、X線CT(computed tomography)装置、MRI(magnetic resonance imaging)装置、及び核医学診断装置等によって生成される。
【0046】
基準画像生成部42は、モード判断部43によって基準モード(通常モード)であると判断された場合、ボリュームデータ取得部41によって取得されたボリュームデータに対して、立体位置確定モードによってレンダリングされる視差角を以下の視差角にて、複数視線、例えば9個の視線でレンダリング処理を行なって9個のレンダリング画像を生成する機能を有する。基準画像生成部42によって生成された9個のレンダリング画像は、データ信号として3D表示装置30の制御部36に送られる。9個のレンダリング画像のデータ信号は、液晶パネル駆動回路35を介して、液晶パネル32のピクセルPを構成する9個の絵素に、視線の順にそれぞれ割り当てられて表示される。以下、9個の視線でレンダリング処理を行なう場合について説明する。レンダリング画像は、サーフェイスレンダリング(surface rendering)処理や、ボリュームレンダリング(volume rendering)処理によって得られる。
【0047】
なお、液晶パネル32のピクセルPを構成する絵素の数と、レンダリング画像の数とが同一となるような構成について説明したが、ピクセルPを構成する絵素の数が、レンダリング画像の数以上となるような構成であればよい。例えば、3個のレンダリング画像を表示するために、ピクセルPを9個の絵素によって構成する場合、左端の視線のレンダリング画像をピクセルPの右端の3絵素に割り当て、中央の視線のレンダリング画像をピクセルPの中央の3絵素に割り当て、右端の視線のレンダリング画像をピクセルPの左端の3絵素に割り当てる。また、複数視線のレンダリング画像の各レンダリング画像に割り当てられる絵素の数が異なっていてもよい。
【0048】
基準画像生成部42によって生成された9個のレンダリング画像を3D表示装置30によって表示させると、被検体像が3D表示される。
【0049】
モード判断部43は、操作装置10のデータ送受信部12から送信された操作信号に従って、3D表示処理システム1が基準モードであるか、または、立体位置確定(同定)モードであるかを判断する機能を有する。立体位置確定時のような高精度の位置合わせが必要な場合は、立体位置確定モードを設定する。
【0050】
平面位置確定用画像生成部44は、モード判断部43によって立体位置確定モードであると判断された場合、基準モードによって基準画像生成部42によってレンダリングされたボリュームデータに対して、基準モードによってレンダリングされた視差角を超える視差角にて、9個の視線でレンダリング処理を行なって9個のレンダリング画像を生成する機能を有する。平面位置確定用画像生成部44によって生成された9個のレンダリング画像は、データ信号として3D表示装置30の制御部36に送られる。9個のレンダリング画像のデータ信号は、液晶パネル駆動回路35を介して、液晶パネル32のピクセルPを構成する9個の絵素に、視線の順にそれぞれ割り当てられて表示される。
【0051】
図6は、基準モード及び立体位置確定モードにおいて、立体視される被検体像の違いを説明するための図である。
【0052】
図6は、基準モードにおける、立体視される被検体像O、視差角θ1、及び3D表示装置30と、立体位置確定モードにおける、立体視される被検体像O、視差角θ2、及び3D表示装置30とを示す。基準モードによってレンダリングされた視差角θ1を超える視差角θ2にて、複数視線でレンダリング処理を行なって9個のレンダリング画像を生成して表示する。3D表示装置30を観察する観察者は、平面位置確定用画像生成部44によって生成された複数視線のレンダリング画像に基づいて立体視される被検体像Oが、基準画像生成部42によって生成された複数視線のレンダリング画像に基づいて立体視される被検体像Oより手前に存在するように見える。
【0053】
平面位置確定用画像生成部44によって立体位置確定モードで生成された複数視線のレンダリング画像の表示によると、被検体像Oの奥行方向(z方向)の位置の違いが判別し易くなる。しかしながら、立体位置確定モードでは観察者は強制的に左右の眼球が内側(鼻の方向)になるような状態(寄り目)を維持しなければならないので、観察者の目が非常に疲れてしまう。しかしながら、3D表示処理システム1では、モード判断部43によって基準モードと立体位置確定モードとの切り替えが可能である。
【0054】
図5に示す平面位置確定部45は、平面位置確定用画像生成部44によって生成された9個の視線のレンダリング画像に基づいて立体視される被検体像Oを見ながら観察者が操作装置10を操作することで操作装置10のデータ送受信部12から送信された操作信号に従って、液晶パネル32上のx−y平面位置を確定する機能を有する。すなわち、平面位置確定部45は、立体視モードで、操作信号に従って、3D表示装置30に表示された9個のレンダリング画像に相当する9個の視線の中心視線に直交する投影面上の位置を確定する。立体視モードでx−y平面位置を確定するためには、平面位置確定部45は、カーソルのあるx−y平面と直交する軸を点線等で表示させ、そのガイドに基づいてx−y平面位置を確定させることが好適である。
【0055】
なお、平面位置確定部45は、1個の視線のレンダリング画像に基づいて平面視される被検体像Oを見ながら観察者が操作装置10を操作することで操作装置10のデータ送受信部12から送信された操作信号に従って、液晶パネル32上のx−y平面位置を確定してもよい。
【0056】
部位抽出部46は、平面位置確定用画像生成部44によってレンダリングされたボリュームデータを構成する複数のボクセルのうち、平面位置確定部45によって確定された平面位置を通り、かつ、9個のレンダリング画像に相当する9個の視線の中心視線上のボクセルに基づいて、所望の部位を抽出する機能を有する。例えば、部位抽出部46は、確定された確定位置を通り、かつ、中心視線上のボクセルついてボクセル値の変化量の閾値処理を施して、エッジ部分の抽出を行なう。
【0057】
奥行確定用画像生成部47は、部位抽出部46によって抽出されたエッジ部分にカーソル像が配置された9個のレンダリング画像を生成する機能を有する。例えば、奥行確定用画像生成部47は、部位抽出部46によって抽出されたエッジ部分に相当するボクセルのボクセル値を置換して、当該ボクセルにカーソル像が配置されたボリュームデータを生成し、そのボリュームデータに対して、9個の視線でレンダリング処理を行なって9個のレンダリング画像を生成する。
【0058】
図7は、カーソル像の配置を説明するための図である。
【0059】
図7は、ボリュームデータVと、9個の視線の中心視線Lに直交する投影面とを示す。投影面は、液晶パネル32に相当する。図7に示すボリュームデータVは、平面位置確定部45によって確定された液晶パネル32のx−y平面位置を含むy−z断面及びx−z断面、すなわち、投影面位置Tを含むy−z断面及びx−z断面として示されている。なお、投影面に直交する中心視線Lは、液晶パネル32に直交するz方向に等しい。
【0060】
平面位置確定部45によって投影面位置Tが確定されると、奥行確定用画像生成部47は、ボリュームデータVを構成する複数のボクセルのうち、投影面位置Tを通る中心視線L上のエッジ部分を含むボクセル(または当該ボクセル及びその隣接ボクセルを含むボクセル群)にカーソル像Bを配置する。図7に示す例では、4個のエッジ部分が示されている。
【0061】
奥行確定用画像生成部47によって生成された9個のレンダリング画像は、データ信号として3D表示装置30の制御部36に送られる。9個のレンダリング画像のデータ信号は、液晶パネル駆動回路35を介して、液晶パネル32のピクセルPを構成する9個の絵素に、視線の順にそれぞれ割り当てられて表示される。
【0062】
図8は、立体視される、カーソル像を含む画像を模式的に示す図である。
【0063】
図8に示すように、奥行確定用画像生成部47によって3D表示装置30に表示された9個のレンダリング画像の立体視によって、観察者は、操作装置10を用いてx−y平面内の位置(投影面位置)Tを指示すれば、その位置Tを含むz方向(中心視線の方向)のエッジ部分を、カーソル像Bを介して立体視することができる。各カーソル像Bは、色分けしてもよいし、キャプション付き(1,2,3,…)等で区別できるようにしておくことが好適である。
【0064】
図5に示す奥行確定部48は、奥行確定用画像生成部47によって生成された9個の視線のレンダリング画像に基づいて立体視される図8に示す被検体像を見ながら観察者が操作装置10を操作することで操作装置10のデータ送受信部12から送信された操作信号に従って、カーソル像Bの中から所望のカーソル像を選択して確定する機能を有する。奥行確定部48によってカーソル像の位置が確定されると、操作装置10及び/または3D表示装置30は、確定完了を出力するように構成されてもよい。例えば、操作装置10は、カーソル像の位置の確定時に振動される。また、例えば、3D表示装置30は、奥行確定用画像生成部47からの指示に従って、表示されるカーソル像の色を変化させる。
(第2実施形態)
【0065】
第2実施形態の3D表示処理システムの構成において、図1乃至図4に示す3D表示処理システム1の構成と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0066】
図9は、第2実施形態の3D表示処理システムの機能を示すブロック図である。
【0067】
図4に示す処理部21がプログラムを実行することによって、図9に示すように、3D表示処理システム1Aの画像処理装置20は、ボリュームデータ取得部41、基準画像生成部42、モード判断部43、平面位置確定用画像生成部44、平面位置確定部45、部位抽出部46A、奥行確定用画像生成部47A、奥行確定部48、及び奥行変更部49として機能する。なお、画像処理装置20は、各部41乃至49の全部または一部をハードウェアとして備えるものであってもよい。なお、図9に示す第2実施形態の3D表示処理システム1Aの機能において、図5に示す3D表示処理システム1の機能と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0068】
部位抽出部46Aは、平面位置確定用画像生成部44によってレンダリングされたボリュームデータを構成する複数のボクセルのうち、平面位置確定部45によって確定された投影面位置を通り、かつ、9個のレンダリング画像に相当する9個の視線の中心視線上のボクセルに基づいて、所望の部位を抽出する機能を有する。例えば、部位抽出部46は、投影面位置を通り、かつ、中心視線上のボクセルについてボクセル値の変化量の閾値処理を施して、1つのエッジ部分の抽出を行なう機能を有する。また、例えば、部位抽出部46は、投影面位置を通り、かつ、中心視線上に存在する、被検体像Oの複数表面部分のうち、投影面位置から最も離れた表面部分を検出する。
【0069】
奥行確定用画像生成部47Aは、部位抽出部46Aによって抽出された1つのエッジ部分にカーソル像が配置された9個のレンダリング画像を生成する機能を有する。例えば、奥行確定用画像生成部47Aは、部位抽出部46Aによって抽出された1つのエッジ部分に相当するボクセルのボクセル値を置換して、1つのカーソル像が配置されたボリュームデータを生成し、そのボリュームデータに対して、9個の視線でレンダリング処理を行なって9個のレンダリング画像を生成する。奥行確定用画像生成部47Aによって生成されるボリュームデータに配置される1つのカーソル像は、図7に示す4個のカーソル像のうちの1個である。
【0070】
奥行確定用画像生成部47Aによって生成された9個のレンダリング画像は、データ信号として3D表示装置30の制御部36に送られる。9個のレンダリング画像のデータ信号は、液晶パネル駆動回路35を介して、液晶パネル32のピクセルPを構成する9個の絵素に、視線の順にそれぞれ割り当てられて表示される。
【0071】
奥行変更部49は、奥行確定用画像生成部47Aによって生成された9個の視線のレンダリング画像に基づいて立体視される被検体像Oを見ながら観察者が操作装置10を操作することで操作装置10のデータ送受信部12から送信された操作信号に従って、カーソル像の位置を、z方向に変更する機能を有する。すなわち、奥行変更部49は、操作信号に従って、カーソル像の位置を、3D表示装置30に表示された9個のレンダリング画像に相当する9個の視線の中心視線上で変更する。
【0072】
奥行確定用画像生成部47Aは、奥行変更部49によって変更後のカーソル像が配置された9個のレンダリング画像を生成する機能を有する。例えば、奥行確定用画像生成部47Aは、変更前のカーソル像が配置されるボクセルから変更量に従って離れ、かつ、中心視線上のボクセルのボクセル値を置換して、1つのカーソル像が配置されたボリュームデータを生成し、そのボリュームデータに対して、9個の視線でレンダリング処理を行なって9個のレンダリング画像を生成する。
【0073】
図10は、立体視される、カーソル像を含む画像を模式的に示す図である。
【0074】
図10に示すように、奥行確定用画像生成部47Aによって3D表示装置30に表示された9個のレンダリング画像の立体視によって、観察者は、操作装置10を用いてx−y平面内の位置(投影面位置)Tを指示すれば、その位置Tを含むz方向(中心視線の方向)の1つのエッジ部分を、1つのカーソル像B1を介して立体視することができる。
【0075】
さらに、観察者は、操作装置10を用いてカーソル像B1のz方向(中心視線の方向)への変更を指示すれば、カーソル像B1の位置を、z方向の手前側または奥側に変更することができる。
【0076】
第2実施形態の3D表示処理システム1Aにおける、複数視線のレンダリング画像の表示方法について説明する。
【0077】
図11(a),(b)は、複数視線のレンダリング画像の表示方法の第1例を説明するための図である。
【0078】
図11(a),(b)は、ボリュームデータVと、9個の視線の中心視線Lに直交する投影面とを示す。投影面は、液晶パネル32に相当する。図11(a),(b)に示すボリュームデータVは、平面位置確定部45によって確定された液晶パネル32のx−y平面位置を含むy−z断面、すなわち、投影面位置Tを含むy−z断面として示されている。なお、投影面に直交する中心視線Lは、液晶パネル32に直交するz方向に等しい。
【0079】
平面位置確定部45によって投影面位置Tが確定されると、奥行確定用画像生成部47Aは、ボリュームデータVを構成する複数のボクセルのうち1つのカーソル像B1を配置する。その際、奥行確定用画像生成部47Aは、図11(a)に示すように、カーソル像B1の投影面側のボクセルの輝度及び色と、投影面の反対側のボクセルの輝度及び色とのうち少なくとも一方が異なるようにボリュームデータを生成する。
【0080】
さらに、奥行変更部49によってカーソル像の位置が中心視線L上で変更されると、図11(b)に示すように、高輝度エリアと低輝度エリアの割合が変化する。
【0081】
図12(a),(b)は、複数視線のレンダリング画像の表示方法の第2例を説明するための図である。
【0082】
図12(a),(b)は、ボリュームデータVと、9個の視線の中心視線Lに直交する投影面とを示す。投影面は、液晶パネル32に相当する。図12(a),(b)に示すボリュームデータVは、平面位置確定部45によって確定された液晶パネル32のx−y平面位置を含むy−z断面、すなわち、投影面位置Tを含むy−z断面として示されている。なお、投影面に直交する中心視線Lは、液晶パネル32に直交するz方向に等しい。
【0083】
平面位置確定部45によって投影面位置Tが確定されると、奥行確定用画像生成部47Aは、ボリュームデータVを構成する複数のボクセルのうち1つのカーソル像B1を配置する。その際、奥行確定用画像生成部47Aは、図12(a)に示すように、カーソル像B1を含みz方向に直交する面のボクセルの輝度及び色と、その他のボクセルの輝度及び色とのうち少なくとも一方が異なるようにボリュームデータを生成する。
【0084】
さらに、奥行変更部49によってカーソル像の位置が中心視線L上で変更されると、図12(b)に示すように、高輝度エリアの中心視線Lの方向の位置が変化する。
【0085】
第1実施形態の3D表示処理システム1を、第2実施形態の3D表示処理システム1Aに組み合わせてもよいことは言うまでもない。その場合、奥行変更部49は、奥行確定用画像生成部47によって生成された9個の視線のレンダリング画像に基づいて立体視される被検体像Oを見ながら観察者が操作装置10を操作することで操作装置10のデータ送受信部12から送信された操作信号に従って、カーソル像の位置を、部位抽出部46によって抽出された4個のカーソル像B間を切り替える。
【0086】
(操作装置10の操作方法)
【0087】
本実施形態の3D表示処理システム1,1Aにおいて、観察者が、操作装置10を用いて液晶パネル32上のxy平面位置を確定するための操作と、確定されたxy平面位置を通るz方向の位置を変更・確定するための操作方法の例について説明する。
【0088】
例えば、操作装置10は、位置センサを備える。その場合、観察者が、表示されたカーソル像を操作装置10で操作することにより、3D表示処理システム1,1Aは、カーソル像のxy平面位置及びz方向位置を変更操作する。具体的には、観察者が操作装置10のボタン11aを押しながら操作装置10を操作装置10の左右方向に移動させるとカーソル像がx方向に変更され、ボタン11aを押しながら操作装置10を操作装置10の上下方向に移動させるとカーソル像がy方向に変更され、ボタン11aを押しながら操作装置10を操作装置10の軸方向に移動させるとカーソル像がz方向に変更される。そして、操作装置10の移動量がカーソル像の変更量として反映される。なお、以上の操作方法は、単純な例を示したものであり、当然複合的な移動も可能である。
【0089】
また、第2実施形態の3D表示処理システム1Aにおいて、例えば、操作装置10は、自体が振られたり傾けられたりといった動作を検知する加速度センサ(3次元のモーションセンサ、図示しない)を備える。その場合、観察者が、表示されたカーソル像を操作装置10で操作することにより、3D表示処理システム1Aは、カーソル像のz方向位置を変更操作する。具体的には、観察者が操作装置10のボタン11aをドラッグしながら操作装置10をy方向に移動させるとカーソル像B1がz方向に素早く変更され、ボタン11aをドラッグしながら操作装置10をx方向に移動させるとカーソル像B1がz方向にゆっくりと変更される。
【0090】
(3D表示装置30の表示レイアウト)
【0091】
本実施形態の3D表示処理システム1,1Aにおいて、複数視線のレンダリング画像の表示方法の例について説明する。
【0092】
図13は、複数視線のレンダリング画像の表示レイアウトの第1例を説明するための図である。
【0093】
図13に示す3D表示装置30の液晶パネル32は、3D表示領域R3と2D表示領域R2とを有する。3D表示処理システム1,1Aで説明したように、平面位置確定用画像生成部44と、奥行確定用画像生成部47,47Aによって生成された複数視線のレンダリング画像は、3D表示領域R3に表示される。画像生成部44,47,47Aは、3D表示領域R3において、9個の視線のレンダリング画像を各ピクセルPの9個の絵素にそれぞれ割り当てて表示する。つまり、画像生成部44,47,47Aは、3D表示装置30の各ピクセルPを構成する9個の絵素に、9個のレンダリング画像に相当する9個のピクセル値をそれぞれ与える。
【0094】
一方で、レンダリング画像に関する情報(撮像条件等)を提示するコマンド情報は、2D表示領域R2に表示される。画像生成部44,47,47Aは、2D表示領域R2において、通常の2D表示装置の各ピクセルに与えるピクセル値(データ信号)を、3D表示装置30の各ピクセルPに与える。つまり、画像生成部44,47,47Aは、2D表示領域R2において、各ピクセルPを構成する9個の絵素に同一のピクセル値を与える。
【0095】
図14は、複数視線のレンダリング画像の表示レイアウトの第2例を説明するための図である。
【0096】
図14に示す3D表示装置30の液晶パネル32は、3D表示領域R3と2D表示領域R21,R22,R23とを有する。3D表示処理システム1,1Aで説明したように、画像生成部44,47,47Aによって生成された複数視線のレンダリング画像は、3D表示領域R3に表示される。画像生成部44,47,47Aは、3D表示領域R3において、9個の視線のレンダリング画像を各ピクセルPの9個の絵素にそれぞれ割り当てて表示する。つまり、画像生成部44,47,47Aは、3D表示装置30の各ピクセルPを構成する9個の絵素に、9個のレンダリング画像に相当する9個のピクセル値をそれぞれ与える。
【0097】
画像生成部44,47,47Aは、ボリュームデータに対してMPR(multi planar reconstruction)及びMIP(maximum intensity projection)等の処理を施してMPR画像等の画像を取得する。MPR画像は、2D表示領域R21に表示される。画像生成部44,47,47Aは、2D表示領域R21において、図13のコマンド情報の表示と同様に、各ピクセルPを構成する9個の絵素に同一のピクセル値を与える。
【0098】
レンダリング画像に関する情報を提示するコマンド情報は、2D表示領域R22に表示される。画像生成部44,47,47Aは、2D表示領域R22において、図13のコマンド情報の表示と同様に、各ピクセルPを構成する9個の絵素に同一のピクセル値を与える。
【0099】
MPR画像に関する情報を提示するコマンド情報は、2D表示領域R23に表示される。画像生成部44,47,47Aは、2D表示領域R23において、図13のコマンド情報の表示と同様に、各ピクセルPを構成する9個の絵素に同一のピクセル値を与える。
【0100】
以上のように、本実施形態の3D表示処理システム1,1Aによると、3D表示装置30によって立体視される画像上で、ディスカッション相手等に注目点を3次元的に示すことができる。
【0101】
本実施形態の3D表示処理システム1,1Aは、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、本実施形態の3D表示処理システム1,1Aに開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0102】
例えば、本実施形態の3D表示処理システム1,1Aにおいて、レンチキュラーレンズ方式の裸眼式を採用する構成について説明した。しかし、3D表示処理システム1,1Aは、その場合に限定するものではなく、パララックスバリア方式の裸眼式を採用する構成であってもよい。また、本実施形態の3D表示処理システム1,1Aの技術思想は、専用眼鏡を備える眼鏡式(アナグリフ方式、フレームシーケンシャル方式、及び偏光方式等)を採用する構成にも応用できる。
【符号の説明】
【0103】
1,1A 3D表示処理システム
10 操作装置
20 画像処理装置
21 処理部
30 3D表示装置
33 凸レンズアレイ
41 ボリュームデータ取得部
42 基準画像生成部
43 モード判断部
44 平面位置確定用画像生成部
45 平面位置確定部
46,46A 部位抽出部
47,47A 奥行確定用画像生成部
48 奥行確定部
49 奥行変更部
L 中心視線
T 投影面位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体像を含むボリュームデータに対してレンダリング処理を行なって複数視線に対応する第1の3次元画像データを生成する第1画像生成手段と、
操作者が前記複数視線の中心視線に直交する投影面上の位置及び中心視線の方向の位置を設定操作するための操作手段と、
前記投影面上の位置に基づいてカーソル像を配置した複数視線に対応する第2の3次元画像データを生成する第2画像生成手段と、
前記複数視線に対応する第1の3次元画像データ、または、前記複数視線に対応する第2の3次元画像データに基づいて3D表示を行なう表示手段と、
を有する3D表示処理システム。
【請求項2】
前記操作手段は、前記第1の3次元画像データを生成するための前記複数視線の視差角のモードと、前記第2の3次元画像データを生成するための前記複数視線の視差角のモードとを切り替え可能である構成とする請求項1に記載の3D表示処理システム。
【請求項3】
前記第2画像生成手段は、前記2つのモードのうち、前記複数視線の視差角が大きいモードにて、前記第2の3次元画像データを生成する構成とする請求項2に記載の3D表示処理システム。
【請求項4】
前記操作手段は、前記投影面上の位置の変更操作と、前記中心視線の方向への変更操作とが可能であり、
前記第2画像生成手段は、前記変更操作後のカーソル像を配置した複数視線に対応する第2の3次元画像データを生成し、
前記操作手段は、前記変更操作後のカーソル像を配置した複数視線に対応する第2の3次元画像データに基づいて、前記カーソル像の位置を確定する構成とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の3D表示処理システム。
【請求項5】
前記操作手段は、位置センサ及びボタンを有し、
前記ボタンが押されながら前記操作手段が移動されると、その移動量が前記カーソル像の変更量として反映される構成とする請求項4に記載の3D表示処理システム。
【請求項6】
前記第2画像生成手段は、前記被検体像内で、かつ、前記中心視線上の複数のエッジ部分のうちの1個にカーソル像を配置した前記複数視線に対応する第2の3次元画像データを生成する構成とする請求項5に記載の3D表示処理システム。
【請求項7】
前記第2画像生成手段は、前記カーソル像の投影面側の輝度及び色と、投影面の対向側の輝度及び色とのうち少なくとも一方が異なるような前記第2の3次元画像データを生成する構成とする請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の3D表示処理システム。
【請求項8】
前記第2画像生成手段は、前記カーソル像を含み前記中心視線の方向に直交する面の輝度及び色と、その他の輝度及び色とのうち少なくとも一方が異なるような前記第2の3次元画像データを生成する構成とする請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の3D表示処理システム。
【請求項9】
前記第2画像生成手段は、前記被検体像内で、かつ、前記中心視線上の複数の部位にそれぞれカーソル像を配置した前記複数視線に対応する第2の3次元画像データを生成し、
前記操作手段は、前記複数のカーソル像から所要のカーソル像を確定する構成である請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の3D表示処理システム。
【請求項10】
前記操作手段は、前記カーソル像の位置の確定時に、確定完了を出力する構成とする請求項4乃至9のうちいずれか一項に記載の3D表示処理システム。
【請求項11】
前記操作手段は、前記カーソル像の位置の確定時に振動される構成とする請求項10に記載の3D表示処理システム。
【請求項12】
前記表示手段は、前記カーソル像の位置の確定時に、前記カーソル像の色を変化させる構成とする請求項4乃至9のうちいずれか一項に記載の3D表示処理システム。
【請求項13】
前記表示手段は、前記複数視線に対応する第1の3次元画像データ、または、前記複数視線に対応する第2の3次元画像データの3D表示と、コマンド情報の2D表示とを並列に行なう構成とする請求項1乃至12のうちいずれか一項に記載の3D表示処理システム。
【請求項14】
前記表示手段は、前記複数視線に対応する第1の3次元画像データ、または、前記複数視線に対応する第2の3次元画像データの3D表示と、前記ボリュームデータに基づく2次元画像の2D表示と、コマンド情報の2D表示とを並列に行なう構成とする請求項1乃至12のうちいずれか一項に記載の3D表示処理システム。
【請求項15】
前記表示手段は、前記ボリュームデータに基づく2次元画像としてのMPR(multi planar reconstruction)画像の2D表示を行なう構成とする請求項14に記載の3D表示処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図13】
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【図14】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−252650(P2012−252650A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126656(P2011−126656)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】