説明

CRF受容体アンタゴニストとしてのヘテロアリール置換ピロロ[2,3−b]ピリジン誘導体

本発明は、式(I)
【化1】


の化合物(その立体異性体、プロドラッグおよび薬学的に許容される塩または溶媒和物を含む)、それらを製造するための方法、それらを含有する医薬組成物、および副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)により媒介される症状の治療におけるそれらの使用を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二環誘導体、該二環誘導体の製造方法、該二環誘導体を含有する医薬組成物、およびそれらの治療における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
最初の副腎皮質刺激ホルモン放出因子(corticotropin-releasing factor:CRF)はヒツジ視床下部から単離され、41個のアミノ酸からなるペプチドとして同定された(Valeら, Science 213: 1394-1397,1981)。CRFは、内分泌、神経および免疫系機能に奥深い変化を与えることが見出された。CRFは、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、ベンドルフィン(Bendorphin)および下垂体前葉由来の他のプロピオメラノコルチン(POMC)誘導性ペプチドの基礎的およびストレス放出の主要な生理学的調節因子であると考えられる(Valeら, Science 213: 1394-1397,1981)。
【0003】
CRFは、そのACTHおよびPOMCの産生を刺激する役割のほかに、極めて重要な中枢神経系神経伝達物質の1つであると考えられ、ストレスに対する身体の全応答の統合において決定的な役割を果たす。CRFの脳への直接投与は、ストレスの多い環境に曝された動物に観察されるのと同一の行動的、生理学的および内分泌応答に導く。従って、臨床データは、CRF受容体アンタゴニストが、CRFの過分泌を示す神経精神病学的障害の治療に有用な新規の抗うつ薬および/または抗不安薬を提供しうることを示唆する。
【0004】
最初のCRF受容体アンタゴニストはペプチドであった(例えば、Rivierら, 米国特許第4,605,642号;Rivierら, Science 224: 889,1984を参照)。これらのペプチドはCRF受容体アンタゴニストがCRFに対する生理学的応答を減弱できることを確立したものの、ペプチドCRF受容体アンタゴニストは、安定性の欠如および限定された経口活性を含むペプチド治療薬の通常の欠点を有する。さらに最近、小分子CRF受容体アンタゴニストが報じられている。
【0005】
なかでも、WO 95/10506は一般的CRFアンタゴニスト活性をもつ一般式(A):
【化1】

【0006】
[式中、YはCR29であってもよく;Vは窒素であってもよく、Zは炭素であってもよく、 R3はアミン誘導体に対応してもよく;そしてR4はR29と一緒になって5員環を形成してもよくかつR29が-CH(R30)である場合は-CH(R28)である]
で表される化合物を記載している。この定義に対応する化合物の具体的な開示はない。
【0007】
WO 95/33750(および、類似の方法でWO 01/53263およびEP 773023)はCRFアンタゴニスト活性を有する一般式(B):
【化2】

【0008】
[式中、AおよびYは窒素および炭素であってもよくかつBはアミン誘導体に対応してもよい]
で表される化合物を記載している。この定義に対応する化合物の具体的な開示はない。
【0009】
本発明は、本出願人が出願した国際出願WO 03/008412に記載の発明対象物の新規な選択を構成するものであって、該国際出願は、次の一般式C:
【化3】

【0010】
で表される化合物を記載し、その明細書中に次の化合物:
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
3-メチル-4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-ベンゾニトリル;
4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンゾニトリル;
6-メチル-1-(2-メチル-4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(4-メトキシ-2-メチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-ピリジン-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;および
4-[1,3']ビピラゾリル-1'-イル-1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
の製造を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
CRFは生理学的に重要であるので、有意なCRF受容体結合活性を有しかつCRF受容体を拮抗することができる生物学的に活性な小分子の開発は、依然として望まれる目標である。かかるCRF受容体アンタゴニストは、ストレス関連障害全般を含む、内分泌性、精神医学的および神経病学的症状または疾患の治療に有用であろう。
【0012】
CRF受容体アンタゴニスト投与を介するCRF調節の達成に向けての著しい進歩はあったが、当技術分野における有効な小分子CRF受容体アンタゴニストに対する必要性は依然として残る。また、かかるCRF受容体アンタゴニストを含有する医薬組成物、ならびに、例えば、ストレス関連障害を治療するためのその使用に関する方法の必要性も存在する。本発明はこれらの必要性を満たし、かつ他の関連した利点を提供する。
【0013】
特に、本発明は、強力かつ特異的な副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)受容体アンタゴニストである新規化合物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、式(I):
【化4】

【0015】
[式中、Rは、それぞれ1個以上のZ基により置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
R1は水素、C3-C7シクロアルキル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6チオアルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロC1-C6アルキル、ハロC1-C6アルコキシ、ハロゲン、NR6R7またはシアノであり;
R2およびR3はNと一緒に5〜6員芳香族複素環を形成し、その芳香族複素環は少なくとも1個のR8基により置換されかつさらに1〜3個のR9基により置換されていてもよく;
R4は水素、C1-C6アルキル、ハロゲンまたはハロC1-C6アルキルであり;
R5はC1-C4アルキル、-OR6または-NR6R7であり;
R6は水素またはC1-C6アルキルであり;
R7は水素またはC1-C6アルキルであり;
R8は1〜4個のR10基により置換されていてもよい5〜6員芳香族複素環であり;
R9は水素、C3-C7シクロアルキル、C3-C7シクロアルケニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロC1-C6アルキル、ハロC1-C6アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-C(O)R5、C(O)NR6R7、1〜4個のR10基により置換されていてもよいフェニルであり;
R10はC1-C6アルキル、ハロC1-C2アルキル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、ハロC1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシ、またはシアノであり;
Zはハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロC1-C6アルコキシ、-C(O)R5、-NR6R7、ニトロ、シアノ、および基R8からなる群から選択され;そして
R4が水素であり、R2とR3がNと一緒に、少なくとも1個のチアゾリル基に対応するR8により置換されたピラゾリル基を形成し、かつRがフェニル基に対応し、かつその置換基Zが少なくとも1個のニトロ基であるときは、式(I)の化合物において、そのニトロ基は、Bと名付けた5員環に存在する窒素原子に対してオルト位置に存在しない]
の化合物(その立体異性体、プロドラッグおよび薬学的に許容される塩または溶媒和物を含む)であって、但し、式(I)の化合物は以下:
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
3-メチル-4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-ベンゾニトリル;
4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンゾニトリル;
6-メチル-1-(2-メチル-4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(4-メトキシ-2-メチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-ピリジン-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;および
4-[1,3']ビピラゾリル-1'-イル-1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
を含まない、を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の化合物は、そのままの形態でおよび/または薬学的に許容される塩として投与することができる。好適な塩についての総括は、Bergeら, J. PHarm. Sci., 1977, 66, 1-19を参照されたい。
【0017】
典型的には、薬学的に許容される塩は、所望の酸または塩基を用いることにより、好都合なように容易に製造することができる。塩を溶液から沈降させて濾過により採集してもよいしまたは溶媒の蒸発により回収してもよい。
【0018】
好適な付加塩は、無毒の塩を生成する酸から生成されるのであって、その例は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、オキサロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、サッカリン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、およびイセチオン酸塩である。
【0019】
薬学的に許容される塩基性塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウムおよびカリウムの塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムおよびマグネシウムの塩、ならびに第一級、第二級および第三級アミンの塩を含む有機塩基との塩、例えばイソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミンおよびN-メチル-D-グルカミンが含まれる。
【0020】
有機化学分野の当業者は、多数の有機化合物が溶媒と反応させるかまたは溶媒から沈降もしくは結晶化させることにより、溶媒との複合体を生成しうることを理解するであろう。これらの複合体は「溶媒和物」として知られる。例えば、水との複合体は「水和物」として知られる。本発明の化合物の溶媒和物は本発明の範囲に包含される。
【0021】
さらに、プロドラッグも本発明の文脈の中に含まれる。本明細書に使用される用語「プロドラッグ」は、体内で、例えば血液中の加水分解により、医療効果を有するその活性型に変換される化合物を意味する。薬学的に許容されるプロドラッグは、T. HigucHiおよびV. Stella, 「新規送達系としてのプロドラッグ(Prodrugs as Novel Delivery Systems)」, Vol. 14, the A.C.S. Symposium Series, Edward B. RocHe, 編, 「薬物設計における生物可逆性担体(Bioreversible Carriers in Drug Design)」, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987、ならびにD. FleisHer, S. RamonおよびH. Barbra 「薬物送達の改良:プロドラッグの使用により克服された溶解度制限(Improved oral drug delivery: solubility limitations overcome by tHe use of prodrugs)」, Advanced Drug Delivery Reviews (1996) 19(2) 115-130に記載されている(これらはそれぞれ本明細書に参照により組み入れられる)。
【0022】
プロドラッグは、患者に投与されると構造式(I)の化合物をin vivoで放出することを特徴とするいずれかの共有結合で結合された担体である。プロドラッグは一般的に、官能基を修飾することにより製造し、その修飾物が慣用の技法によるかまたはin vivoで切断されると親化合物を生じるようにする。プロドラッグは、例えば、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基をいずれかの基と結合させた本発明の化合物であって、患者に投与されると切断されてヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基を生成することを特徴とする上記本発明の化合物を含む。従って、プロドラッグの代表的な例は、(限定されるものでないが)構造式(I)の化合物のアルコール、スルフヒドリルおよびアミン官能基の酢酸、ギ酸および安息香酸誘導体を含む。さらに、カルボン酸(-COOH)の場合、エステル、例えばメチルエステル、エチルエステルなどを用いることができる。エステルは、それ自身でも活性がありおよび/または人体のin vivo条件のもとで加水分解可能である。好適な薬学的に許容されるin vivo加水分解可能なエステル基は、人体内で容易に分解して親化合物の酸またはその塩を遊離するものを含む。
【0023】
立体異性体については、構造式(I)の化合物は1個以上の不斉炭素原子を有しうるしかつラセミ体、ラセミ混合物としておよび個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在しうる。全てのかかる異性体の形態は、その混合物を含めて、本発明に包含される。
【0024】
本発明の化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含有する場合、cis(E)およびtrans(Z)異性体も存在しうる。本発明は、本発明の化合物の個々の立体異性体および、適宜、その個々の互変異性型ならびにその混合物を包含する。
【0025】
ジアステレオ異性体またはcisおよびtrans異性体の分離は、通常技術により、適宜、例えば、対応する光学的に純粋な中間体から製造することもできる薬剤の立体異性体混合物の分別再結晶、クロマトグラフィまたはHPLCにより、または分割、例えば、好適なキラル支持体を用いる対応するラセミ体のHPLCにより、または、対応するラセミ体の好適な光学活性のある酸または塩基との反応により形成されるジアステレオ異性体塩の分別再結晶により、達成することができる。
【0026】
さらに、構造式(I)の化合物の結晶型のいくつかは多形として存在することができ、これらの多形は本発明に含まれる。
【0027】
本明細書において基または基の一部として使用する用語「C1-C6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖のアルキル基を意味し;かかる基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチルまたはヘキシルを含む。
【0028】
用語C3-C7シクロアルキル基は3〜7個の炭素原子の飽和炭化水素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロへプチルを意味する一方;不飽和シクロアルキルはシクロペンテニルおよびシクロヘキセニルなどを含む。
【0029】
用語C3-C7シクロアルケニル基は、1〜2個の不飽和炭素原子を含有する3〜7個の炭素原子の非芳香族単環炭化水素環、例えばシクロペンテニルおよびシクロヘキセニルなどを意味する。
【0030】
用語ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。
【0031】
用語ハロC1-C6アルキルまたはハロC1-C2アルキルは、1個以上の炭素原子を有しかつ少なくとも1個の水素原子がハロゲンにより置換されているアルキル基、例えばトリフルオロメチルなどを意味する。
【0032】
用語C2-C6アルケニルは、1個以上の二重結合を含有しかつ2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基、例えば、エテニル、2-プロペニル、3-ブテニル、2-ブテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、3-メチル-2-ブテニルまたは3-ヘキセニルなどを定義する。
【0033】
用語C1-C6アルコキシ基は、直鎖または分枝鎖のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロプ-2-オキシ、ブトキシ、ブト-2-オキシまたはメチルプロプ-2-オキシなどであってもよい。
【0034】
用語C1-C6チオアルキルは直鎖または分枝鎖のチオアルキル基、例えばチオメチル、チオエチル、チオプロピル、チオイソプロピル、チオブチル、チオsec-ブチル、チオtert-ブチルなどであってもよい。
【0035】
用語ハロC1-C6アルコキシ基は、少なくとも1個のハロゲン、好ましくはフッ素により置換された先に定義したC1-C6アルコキシ基、例えばOCHF2、またはOCF3であってもよい。
【0036】
用語C2-C6アルキニルは、1個以上の三重結合を含有しかつ2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を定義し、アセチレニル、プロピニル、1-ブチニル、1-ペンチニル、3-メチル-1-ブチニルなどを含む。
【0037】
用語アリールはフェニル、ビフェニルまたはナフチルなどの芳香族炭素環部分を意味する。
【0038】
用語ヘテロアリールは窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有しかつ少なくとも1個の炭素原子を含有する5〜10員の芳香族複素環を意味し、単環および二環系の両方を含む。
【0039】
代表的なヘテロアリールは、(限定されるものではないが)フリル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ピロリル、インドリル、イソインドリル、アザインドリル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、シノリニル、フタラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾピラゾリルおよびキナゾリニルを含む。
【0040】
用語5〜6員芳香族複素環は、芳香族でありかつ独立して窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6単環複素環を意味し、ここで窒素と硫黄へテロ原子は場合によって酸化されていてもよく、かつ窒素へテロ原子は場合によっては四級化されていてもよい。複素環(Heterocycle)は上記のヘテロアリールのいくつかを含む。複素環はいずれのヘテロ原子または炭素原子を経由して結合してもよい。従って、この用語は、(限定されるものでないが)フリル、チオフェニル、ピロル、テトラゾリル、ピリミジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリルなどを含む。かかる5〜6員芳香族複素環はヒドロキシ基により置換することができるので、可能な互変異性型も本発明の部分である。
【0041】
本発明の代表的化合物は、R4は水素でありかつR、R1、R2およびR3は先に定義された通りである式(I)の化合物に対応する一般式(II):
【化5】

【0042】
[式中、R4が水素であり、R2とR3がNと一緒に、少なくとも1個のチアゾリル基に対応するR8により置換されたピラゾリル基を形成し、かつRはフェニル基に対応し、かつその置換基Zが少なくとも1個のニトロ基であるときは、式(II)の化合物において、そのニトロ基は、Bと名付けた5員環に存在する窒素原子に対してオルト位置に存在しない]
の化合物であって、次の化合物:
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
3-メチル-4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-ベンゾニトリル;
4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンゾニトリル;
6-メチル-1-(2-メチル-4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(4-メトキシ-2-メチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-ピリジン-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;および
4-[1,3']ビピラゾリル-1'-イル-1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
を含まない上記式(II)の化合物を含むものである。
【0043】
特に、式(II)の化合物に対応する一般式(III):
【化6】

【0044】
[式中、R2とR3はNと一緒にピラゾリル基を形成し;
nは1〜2の整数であり;
そしてR、R1、R8およびR9は先に定義した意味を有し;
そしてR4が水素であり、R2とR3がNと一緒に、少なくとも1個のチアゾリル基に対応するR8により置換されたピラゾリル基を形成し、そしてRがフェニル基に対応し、かつその置換基Zが少なくとも1個のニトロ基であるときは、式(III)の化合物において、そのニトロ基は、Bと名付けた5員環に存在する窒素原子に対してオルト位置に存在しない]
の化合物であって、次の化合物:
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
3-メチル-4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-ベンゾニトリル;
4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンゾニトリル;
6-メチル-1-(2-メチル-4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(4-メトキシ-2-メチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-ピリジン-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;および
4-[1,3']ビピラゾリル-1'-イル-1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
を含まない上記式(III)の化合物が好ましい。
【0045】
式(III)の化合物に対応する一般式(IV):
【化7】

【0046】
[式中、R8はチアゾリル誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
RはWに対応してかつ
Wは1〜4個の、先に定義したZ基により置換されていてもよいピリジン誘導体であり;そして
R1、R9およびR10は先に定義した通りである]
の化合物が好ましい。
【0047】
特に、式(IVa):
【化8】

【0048】
[式中、Wは先に定義した通りである]
の化合物が好ましい。
【0049】
具体的な一般式(IVa)の化合物の例は実験の部に含まれている。
【0050】
同様に、式(III)の化合物に対応する式(V):
【化9】

【0051】
[式中、R8はチアゾリル誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
RはW1に対応してかつ
W1は2〜4個の、先に定義したZ1基により置換されたフェニル誘導体であり;
Z1はハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロC1-C6アルコキシ、-C(O)R5、-NR6R7、シアノ、および基R8からなる群から選択され;
R1、R9およびR10は先に定義した通りである]
の化合物であって、次の化合物:
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
3-メチル-4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-ベンゾニトリル;
4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンゾニトリル;
6-メチル-1-(2-メチル-4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(4-メトキシ-2-メチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-ピリジン-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;および
4-[1,3']ビピラゾリル-1'-イル-1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
を含まない上記式(V)の化合物が好ましい。
【0052】
特に、式(Va):
【化10】

【0053】
[式中、W1は先に定義した通りである]
の化合物が好ましい。
【0054】
具体的な一般式(Va)の化合物の例は実験の部に含まれている。
【0055】
同様に、式(III)の化合物に対応する式(VI):
【化11】

【0056】
[式中、R8はチアゾリル誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
RはW2に対応してかつ
W2は2〜4個の先に定義したZ基により置換されていてもよいフェニル誘導体であり、ここで少なくとも1つのZ基がニトロであり、かつさらにニトロ基はBと名付けた5員環の窒素原子に対してオルト位置ではなく:そして
R1、R9およびR10は先に定義した通りである]
の化合物が好ましい。
【0057】
Rが5員環の窒素原子に対してパラ位置にニトロ基を含有するフェニル誘導体であることを特徴とする式(V)の化合物がより一層好ましい。
【0058】
特に、式(VIa):
【化12】

【0059】
[式中、W2は先に定義した通りである]
の化合物が好ましい。
【0060】
具体的な一般式(VIa)の化合物の例は実験の部に含まれている。
【0061】
同様に、式(VII)
【化13】

【0062】
[式中、R8はピラゾリル誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
R、R9およびR10 は先に定義した通りである]
の化合物が好ましい。
【0063】
特に、式(VIIa):
【化14】

【0064】
[式中、W1は先に定義された通りである]
の化合物が好ましい。
【0065】
具体的な一般式(VIIa)の化合物の例は実験の部に含まれている。
【0066】
同様に、式(VIII):
【化15】

【0067】
[式中、R8はピリジン誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
mは1〜3の整数であり;
R、R9およびR10 は先に定義した通りである]
の化合物が好ましい。
【0068】
特に、式(VIII)の化合物に対応する、式(VIIIa):
【化16】

【0069】
[式中、W1は先に定義された通りである]
の化合物が好ましい。
【0070】
具体的な一般式(VIIIa)の化合物の例は実験の部に含まれている。
【0071】
本発明による好ましい化合物は次の通りである:
6-メチル-1-[6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-[2,6-ビス(メチルオキシ)-3-ピリジニル]-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
N,N,4-トリメチル-5-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-2-ピリジナミン;
1-(2-ジフルオロメチル-4-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(2-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-[2,4-ビス(メチルオキシ)フェニル]-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
3-クロロ-4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル;
4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-3-[(トリフルオロメチル)オキシ]ベンゾニトリル;
3-エチル-4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル;
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
6-メチル-1-[2-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
6-メチル-1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-メチルベンゾニトリル;
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル;
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-クロロベンゾニトリル;
1'-{6-メチル-1-[2-メチル-4-(メチルオキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}-1'H-1,3'-ビピラゾール;
3-メチル-4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル;
3-クロロ-4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル;
4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル。
【0072】
一般的に、構造式(I)の化合物は、当業者に公知の有機合成技術、ならびに実施例に記載の代表的な方法によって作ることができる。
【0073】
式(I)の化合物、ならびにその塩および溶媒和物は、本明細書で以下に概説した一般的方法により製造することができる。以下の説明において、基R、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Z、W、W1、W2、mおよびnは、特に断らない限り、先に式(I)の化合物に対して定義した意味を有する。
【0074】
式(I)の化合物は、式(IIIB)の化合物から出発して次のスキーム1:
スキーム1
【化17】

【0075】
[スキーム1において、
工程aは、ハロゲンまたはスルホン酸の反応性残基(例えばメシラート、トシラート)からなる群から選択される脱離基L(好ましくは塩化物)の、塩基性条件における好適なアミンNR2R3との反応による、化合物(IVB)のアミノ基への変換であり;
工程bは、エステル基の、好適な還元剤(DIBAI-H等)による、化合物(VB)のヒドロキシ基への還元であり;
工程cは、ヒドロキシ基の、好適な酸化剤(Dess-Martinペルヨージナン等)による、化合物(VIB)のアルデヒド基への酸化であり;
工程dは、通常の条件でのウィッティッヒ(Wittig)反応によるエノールエーテルの生成と続いての酸加水分解(工程e)を介する化合物(VIIIB)のアルデヒド基の生成であり;
工程fは、好適な還元剤(NaBH4等)による、アルデヒド基の、化合物(IXB)のヒドロキシ基への還元であり;
工程gは、ヒドロキシ基の、化合物(XB)の好適な保護されたヒドロキシ基(TBS:tert-ブチルジメチルシリル等)への変換であり;
工程hは、好適なアミンRNH2とのカップリングによるBuchwald反応であり;
工程iは、化合物(XIIB)のヒドロキシ基を得るための脱保護反応であり;
工程lは、最終化合物(I)を得るための、化合物(XIIB)のヒドロキシ基の好適な脱離基(CBr4およびPPH3との反応による臭化物等)への変換後の分子内環化である]
によって好都合に製造することができる。
【0076】
あるいは、式(I)の化合物は次のスキーム2:
スキーム2
【化18】

【0077】
[スキーム2において、
工程a'は、ヒドロキシ基の、(XIIIB)のLから独立して同じ定義を有する好適な脱離基L'(例えばMsClおよびEt3Nとの反応によるメシラート)への変換であり;
工程b'は、L'の、DMAのような非プロトン双極性溶媒中の例えばKCNとの反応による、化合物(XIVB)のシアノ誘導体への変換であり;
工程c'は、シアノ基の、好適な還元剤(BH3-THF等)による、化合物(XVB)のアミノ基への還元であり;
工程d'は、化合物(XVB)の、好適な溶媒(NMP等)中で高温にて加熱することによる分子内環化または銅触媒による分子内環化であり;
工程e'は先の工程hを参照されたい。この反応は好適なハロゲン化アリールを用いて行い、最終化合物(I)を得る]
によって好都合に製造することができる。
【0078】
あるいは、式(I)の化合物は次のスキーム3:
スキーム3
【化19】

【0079】
[スキーム3において、
工程a”は、化合物(XVIIB)を酪酸の反応性誘導体、例えば4-クロロブチリルクロリドと反応させ;次いで塩基性条件(例えばKOtBu)における環化反応の実施による、最終化合物(I)に存在する環Bを形成しうる化合物(XVIIIB)のピロリジノン部分の生成であり;
工程b”は、化合物(XIXB)を3-アミノクロトナートおよびPOCl3と反応させることによるアミジン生成であり;
工程c”は、最終化合物(I)の環Aのピリジノン前駆体を得るための、塩基性条件(例えばNaH)における化合物(XIXB)の環化であり;
工程d”は、例えば無水トリフリック酸(triflic anhydride)との反応による、化合物(XXIB)のピリジノンの反応性誘導体(すなわち脱離基、Lg)(例えば、トリフラート、ハロゲン、メシラートからなる群から選択される)の生成であり;
工程e”は、ヨウ素化化合物(XXIIB)を得るための化合物(XXIB)の脱離基の求核性置換であり;
工程f”は、最終化合物(I)を得るための、金属触媒によるカップリング反応(例えばBuchwald反応)操作による、好適なピラゾールを用いたアリール化反応である]
によって好都合に製造することができる。
【0080】
本発明の他の態様は、基Rが-CHF2を1個以上の基Zとして含有する誘導体を製造するために好都合なプロセスを提供することである。かかるプロセスは、スキーム4に記載の工程を含んでなる。このプロセスは、フェニル誘導体に対応するRを例示しているが、先に定義したRの様々な意味に対する適用を限定するものではない。
【0081】
スキーム5
【化20】

【0082】
[工程a'''は、好適な還元剤(塩化シアヌールおよびNMMによる処理と次いでNaBH4による還元等)による、(XXIIIB)に存在する酸基の、化合物(XXIVB)のヒドロキシ基への還元であり;
工程b'''は、好適な酸化剤(Dess Martinペリオジナン等)による、化合物(XXVB)のアルデヒド基への酸化であり;
工程c'''は、好適なフッ素化剤(DAST:(ジエチルアミノ)三フッ化硫黄等)による、アルデヒド基のフッ素化であり;
工程d'''は、好適な還元剤による、ニトロ基の、化合物(XXVIIB)のアミノ基への最終的還元である]
式(IIIB)、(VB)、(XVIIB)および(XXIIIB)の化合物は公知の化合物であるかまたは文献において公知の方法により作ることができる。
【0083】
当業者に公知の方法によって複素環式反応性残基を一旦製造すれば、式(III)、(IIIa)、(IV)、(IVa)、(V)、(Va)、(VI)、(VIa)、(VII)、(VIIa)、(VIII)、および(VIIIa)の化合物は先のスキーム1、2および3によって製造することができる。
【0084】
当業者は、本発明の化合物またはその溶媒和物の製造において、望ましくない副反応を防止するために分子内の1以上の感受性基を保護することが必要であるおよび/または望ましいことがありうるのを理解するであろう。本発明により使用する好適な保護基は当業者に周知であって慣用の方法で使用することができる。例えば、T.W. GreeneおよびP.G.M. Wutsによる「有機合成の保護基(Protective groups in organic synthesis)」(John Wiley & sons 1991)またはP.J. Kocienskiによる「保護基(Protecting Groups)」(Georg Thieme Verlag 1994)を参照されたい。好適なアミノ保護基の例は、アシル型保護基(例えばホルミル、トリフルオロアセチル、アセチル)、芳香族ウレタン型保護基(例えばベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換Cbz)、脂肪族ウレタン保護基(例えば9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、イソプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル)およびアルキル型保護基(例えばベンジル、トリチル、クロロトリチル)を含む。好適な酸素保護基は、例えばアルキルシリル基、例えばトリメチルシリルまたはtert-ブチルジメチルシリル;アルキルエーテル、例えばテトラヒドロピラニルまたはtert-ブチル;またはエステル、例えば酢酸エステルを含みうる。
【0085】
薬学的に許容される塩はまた、式(I)の化合物の他の薬学的に許容される塩を含む、他の塩から、通常の方法を用いて製造することもできる。
【0086】
式(I)の化合物は、適当な溶媒からの結晶化または適当な溶媒の蒸発により、容易に溶媒分子と一緒に単離して、対応する溶媒和物を得ることができる。
【0087】
一般式(I)で示される化合物の特定のエナンチオマーを必要とするときは、これは、例えば、通常の方法を用いて、式(I)の化合物の対応するエナンチオマー混合物の分割によって得ることができる。すなわち、必要とするエナンチオマーを、キラルHPLC法を用いて、式(I)のラセミ化合物から得ることができる。
【0088】
本発明はまた、1個以上の原子が、通常自然状態で見られる原子量または質量数と異なる原子量または質量数を有する原子により置換されたこと以外は、式(I)および以下に示した化合物と同一である同位体で標識された化合物も含む。本発明の化合物およびその薬学的に許容される塩に組み込むことができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素、および塩素の同位体、例えば、2H、3H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iを含む。
【0089】
上記の同位体および/または他の原子の同位体を含有する本発明の化合物および上記化合物の薬学的に許容される塩は、本発明の範囲内に含まれる。同位体で標識された本発明の化合物、例えば、3H、14Cのような放射性同位体が組みこまれた化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム、すなわち3Hおよび炭素14、すなわち14C同位体は、その調製の容易さと検出能のために特に好ましい。11Cおよび18F同位体は、特にPET(陽電子放出断層撮影)において有用であり、そして125I同位体は特にSPECT(単光子放出コンピューター断層撮影)において有用であり、以上は全て脳イメージングにおいて有用である。さらに、ジュウテリウム、すなわち2Hのようなより重い同位体による置換は、より大きい代謝安定性によるある特定の治療上の利点、例えばin vivo半減期の増加または投与所要量の減少を与え、したがって、いくつかの状況において好ましい。同位体で標識された本発明の式(I)および以下の化合物は、一般的に、スキームおよび/または下記実施例に開示した方法を行うことにより、容易に入手しうる同位体で標識された試薬を同位体で標識されてない試薬と置換することによって製造することができる。
【0090】
本発明のCRF受容体アンタゴニストは、CRF1およびCRF2受容体を含むCRF受容体部位で活性を示し、CRFまたはCRF受容体により媒介される症状の治療に用いることができる。
【0091】
CRF受容体アンタゴニストとしての化合物の有効性は、様々なアッセイ方法により確認することができる。好適な本発明のCRFアンタゴニストは、CRFのその受容体との特異的結合を抑制することができ、CRFに付随する活性を拮抗することができる。構造式(I)の化合物をCRFアンタゴニストとしての活性について、1以上のこの目的で一般に受入れられたアッセイにより評価することができ、それらのアッセイには(限定されるものではないが)DeSouzaら、J. Neuroscience 7:88, 1987およびBattagliaら、Synapse 1:572, 1987により開示されたアッセイが含まれる。
【0092】
CRF受容体結合アッセイを、シンチレーション近接アッセイ(SPA)の均質技術(homogeneous technique)を用いることにより行った。リガンドは、CRF受容体を発現する組換え膜調製物と結合し、次いで、該CRF受容体はコムギ胚凝集素により被覆されたSPAビーズと結合する。実験の部において実験の詳細を開示することとする。
【0093】
CRF受容体結合アフィニティーについては、本発明のCRF受容体アンタゴニストは、10μM未満のKiを有する。本発明の好ましい実施形態においては、CRF受容体アンタゴニストは0.1μM〜10μMの範囲に含まれるKiを有する。さらに好ましい実施形態においては、Kiの値は0.1μM未満である。以下にさらに詳細に説明するように、本発明の代表的化合物のKi値は実施例6に説明した方法によりアッセイした。
【0094】
本発明の化合物は、CRF受容体が関わる中枢神経系障害の治療に有用である。特に、両極性鬱病、単極性鬱病、精神病特徴、緊張病特徴、鬱病特徴、非定型特徴または分娩後発症を伴うかまたは伴わない単発性または再発性の大抑鬱性エピソードを含む大抑鬱性障害の治療または予防、不安の治療およびパニック障害の治療において有用である。用語「不安」は不安障害、例えば広場恐怖を伴うまたは伴わないパニック障害、広場恐怖症、恐怖症、例えば、対人恐怖症または広場恐怖症、強迫性障害、外傷後ストレス障害を含むストレス障害、一般的不安障害、急性ストレス障害および混合不安抑鬱障害を含む。大抑鬱性障害なる用語に含まれる他の気分障害は、初期または後期発症を伴い、かつ、非定型特徴、神経症的鬱病、外傷後ストレス障害および対人恐怖症を伴うかまたは伴わない気分変調障害;初期または後期発症を伴い、かつ、鬱病的気分を伴うアルツハイマー型の痴呆;鬱病的気分を伴う血管性痴呆;アルコール、アンフェタミン、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、フェンシクリジン、鎮静剤、催眠薬、不安緩解剤および他の物質によって誘導される気分障害;鬱病型の分裂感情性障害;および鬱病的気分を伴う適応障害を含む。また、大抑鬱性障害は、限定されるものではないが、心筋梗塞、糖尿病、流産または堕胎などを含む一般的な医学的症状からも生じうる。
【0095】
本発明の化合物はまた、妄想型精神分裂病、解体型分裂病、緊張型分裂病、未分化型分裂病、残遺分裂病を含む、分裂病性障害の治療または予防にも有用である。
【0096】

本発明の化合物は鎮痛剤として有用である。特に、これらは、術後の痛みのような外傷性の痛み;腕神経叢のような外傷性剥離痛;慢性の痛み、例えば骨関節炎、慢性関節リウマチまたは乾癬関節炎において生じるような関節痛;ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、分節または肋間神経痛、線維筋肉痛(fibromyalgia)、カウザルギー(causalgia)、末梢性ニューロパシー、糖尿病性ニューロパシー、化学療法により誘発されるニューロパシー、AIDS関連ニューロパシー、後頭神経痛(occipital neuralgia)、膝神経痛(geniculate neuralgia)、舌咽神経痛、反射性交感神経性ジストロフィー、幻想肢痛のような神経障害性の痛み;偏頭痛、急性または慢性緊張頭痛、側頭下顎骨痛、上顎洞痛、群発性頭痛のような種々の形態の頭痛;歯痛;癌痛;内臓器官の痛み;胃腸痛;神経絞扼痛;スポーツ創傷痛;月経困難症;生理痛;髄膜炎;クモ膜炎;筋骨格痛;
腰痛、例えば、背骨狭窄症(spinal stenosis);脱出円板;坐骨神経痛;アンギナ;強直性脊椎炎;通風;火傷;瘢痕痛;疥癬(itch);および卒中後の視床痛のような視床痛の治療に有用である。
【0097】
本発明の化合物はまた、食欲および摂食の機能不全の治療、ならびに食欲不振、神経性食欲不振および過食症の状況においても有用である。
【0098】
本発明の化合物はまた、睡眠異常症、不眠症、睡眠時無呼吸、ナルコレプシーおよび日周期リズム障害を含む睡眠障害の治療にも有用である。
【0099】
本発明の化合物はまた、認識障害の治療または予防にも有用である。認識障害は、痴呆、健忘症および不特定の認識障害を含む。
【0100】
さらに、本発明の化合物はまた、認識および/または記憶の欠損を伴わない健康なヒトにおける記憶および/または認識の強化剤としても有用である。
【0101】
本発明の化合物はまた、多くの物質に対する耐性および依存の治療においても有用である。例えば、これらは、ニコチン、アルコール、カフェイン、フェンシクリジン(フェンシクリジン様化合物)に対する依存の治療、またはアヘン剤(例えば、大麻、ヘロイン、モルヒネ)またはベンゾジアゼピンに対する耐性および依存の治療;コカイン、鎮静剤、催眠剤、アンフェタミンまたはアンフェタミン関連薬物(例えば、デキストロアンフェタミン、メチルアンフェタミン)中毒の治療またはそれらの組み合わせに有用である。
【0102】
本発明の化合物はまた、抗炎症剤としても有用である。特に、これらは、喘息、インフルエンザ、慢性気管支炎および慢性関節リウマチにおける炎症の治療;胃腸管の炎症性疾患、例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、術後胃腸管閉塞(POI)、炎症性腸疾患(IBD)および非ステロイド性抗炎症薬により誘導される損傷;皮膚の炎症性疾患、例えば、ヘルペスおよび湿疹;膀胱の炎症性疾患、例えば、膀胱炎および切迫尿失禁;ならびに眼および歯の炎症の治療に有用である。
【0103】
本発明の化合物はまた、アレルギー性疾患、特に、皮膚のアレルギー性障害、例えばじんま疹、および気道のアレルギー性障害、例えば鼻炎の治療にも有用である。
【0104】
本発明の化合物はまた、嘔吐、すなわち、悪心、吐気および嘔吐の治療にも有用である。嘔吐は、急性嘔吐、遅延性嘔吐および先行性嘔吐を含む。本発明の化合物は、いかなる方法により誘発された嘔吐の治療にも有用である。例えば、嘔吐が誘発されうるのは、癌化学療法剤のような薬剤、例えばアルキル化剤、例えばシクロホスファミド、カルムスチン、ロムスチンおよびクロラムブシル;細胞毒性抗生物質、例えばダクチノマイシン、ドクソルビシン、マイトマイシン-Cおよびブレオマイシン;抗代謝剤、例えばシタラビン、メトトレキサートおよび5-フルオロウラシル;ビンカアルカロイド、例えばエトポシド、ビンブラスチンおよびビンクリスチン;およびシスプラチン、ダカルバジン、プロカルバジンおよびヒドロキシ尿素のような他の薬剤;およびその組み合わせ;放射線宿酔;放射線療法、例えば癌の治療における胸部または腹部の照射;毒物;毒素、例えば代謝障害によりもしくは感染、例えば胃炎により生じる、または細菌性もしくはウイルス性胃腸感染の間に放出される毒素;妊娠;前庭障害、例えば、乗り物酔い、めまい(vertigo)、めまい(dizziness)およびメニエール病;術後の疾患;胃腸閉塞症;胃腸運動性の減少;内臓痛、例えば心筋梗塞または腹膜炎;偏頭痛;頭蓋間圧の増加;頭蓋間圧の減少(例えば、高山病);オピオイド鎮痛剤、例えばモルヒネ;および胃−食道逆流疾患、胃酸過多、暴飲暴食;酸性胃、胸やけ(sour stomach)、胸やけ(waterbrash)/逆流、胸焼け(heartburn)、例えば一時的な胸焼け(heartburn)、夜間の胸焼け(heartburn)、ならびに食事に誘発される胸焼け(heartburn)および消化不良による。
【0105】
本発明の化合物が特に有用なのは、胃腸疾患、例えば過敏性腸症候群(IBS);皮膚障害、例えば乾癬、掻痒および日焼け;血管攣縮性疾患、例えばアンギナ、血管性頭痛およびレーノー病;脳虚血、例えばクモ膜下出血後の脳血管痙攣;線維化性疾患および膠原病、例えば強皮症およびエオシン好性肝蛭症;免疫増強または抑制に関連する障害、例えば全身性紅斑性狼瘡およびリウマチ性疾患、例えば結合組織炎;および咳の治療においてである。
【0106】
本発明の化合物は、脳卒中、血栓塞栓性卒中、出血性脳卒中、脳虚血、脳血管痙攣、低血糖、低酸素症、無酸素症、周産期仮死心停止の後の神経毒性傷害の治療に有用である。
【0107】
従って、本発明は、治療、特にヒトの医薬において用いるための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
【0108】
また、本発明のさらなる態様として、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の、CRFにより媒介される症状の治療に使用するための医薬の製造における使用も提供される。
【0109】
代わりのまたはさらなる態様においては、ヒトを含む哺乳類の治療、特に、CRFにより媒介される症状の治療の方法であって、有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む上記方法が提供される。
【0110】
治療法における使用のために、本発明の化合物を化学品そのものとして投与することが可能である一方、例えば、薬剤が意図する投与の経路および標準の製薬業務に関して選択された好適な医薬賦形剤、希釈剤または担体との混合物であるときは、その活性成分を医薬製剤として提供することが好ましい。
【0111】
さらなる態様においては、本発明は、本発明の少なくとも1種の化合物またはその薬学的に許容される誘導体、ならびに薬学的に許容される担体および/または賦形剤を一緒に含んでなる医薬組成物を提供する。担体および/または賦形剤は、製剤の他の成分と共存し得てかつその受給者に有害でないという意味で、「許容される」ものでなければならない。
【0112】
従って本発明はさらに、本発明の少なくとも1種の化合物またはその薬学的に許容される誘導体、ならびに薬学的に許容される担体および/または賦形剤を一緒に含んでなる医薬組成物を提供する。担体および/または賦形剤は、製剤の他の成分と共存し得てかつその受給者に有害でないという意味で、「許容される」ものでなければならない。
【0113】
本発明によりさらに提供されるのは、医薬組成物を製造する方法であって、少なくとも1種の本発明の化合物またはその薬学的に許容される誘導体を、薬学的に許容される担体および/または賦形剤と混合することを含んでなる上記方法である。
【0114】
医薬組成物は、ヒトのおよび獣医学の医薬におけるヒトまたは動物用であってもよく、典型的には1種以上の薬学的に許容される希釈剤、担体または賦形剤を含有するであろう。治療用の許容される担体または希釈剤は製薬分野において周知であり、例えば「レミントンの製薬科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)」, Mack Publishing Co. (A. R. Gennaro edit. 1985)に記載されている。医薬担体、賦形剤または希釈剤の選択は、意図する投与経路および標準の製薬業務に関して選択することができる。医薬組成物は、担体、賦形剤または希釈剤を、またはそれらに加えて、任意の好適な結合剤、滑沢剤、懸濁剤、コーティング剤、可溶化剤を含有することができる。
【0115】
保存剤、安定化剤、染料およびさらに香料を医薬組成物中に加えることができる。保存剤の例は、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸およびp-ヒドロキシ安息香酸のエステルを含む。抗酸化剤および懸濁剤も利用することができる。
【0116】
異なる送達系に応じて異なる組成/製剤の要件がありうる。例として挙げれば、本発明の医薬組成物を、ミニポンプを用いて、または粘膜経路、例えば鼻スプレーもしくは吸入用エーロゾルにより、または経口摂取しうる溶液により、または、非経口的に(その場合、組成物は例えば静脈、筋内もしくは皮下経路による送達用の注射用剤形により製剤される)送達するように製剤することができる。あるいは、製剤を両方の経路により送達するように設計してもよい。
【0117】
薬剤を胃腸粘膜を介して粘膜により送達する場合、胃腸管を通過する間、安定であるようにしなければならない;例えば、タンパク分解性分解に耐性があり、酸pHにおいて安定であり、かつ胆汁の洗浄剤効果に耐性がなければならない。。
【0118】
医薬組成物は、適宜、吸入により、座薬もしくはペッサリーの剤形により、局所的にローション、溶液、クリーム、軟膏またはダスティングパウダーの剤形により、皮膚パッチを用いることにより、経口的にデンプンもしくはラクトースなどの賦形剤を含有する錠剤の剤形により、または単独でもしくは賦形剤と混合してカプセルもしくは卵型カプセルに入れて、または香料もしくは着色剤を含有するエリキシル剤、溶液もしくは懸濁液の剤形により、投与することができるし、あるいは医薬組成物を非経口的に、例えば静脈、筋内もしくは皮下に注射することができる。非経口投与用には、医薬組成物を、他の物質、例えば血液と等張性の溶液を作るのに十分な塩もしくは単糖類を含有していてもよい滅菌水溶液の剤形で用いるのが最良であろう。バッカルまたは舌下投与用には、組成物を、通常の方法で製剤することができる錠剤またはトローチの剤形で投与してもよい。
【0119】
複数の実施形態に対して、本発明の薬剤はまた、シクロデキストリンと組合わせて用いることもできる。シクロデキストリンは薬物分子と封入および非封入複合体を形成することが知られている。薬物シクロデキストリン複合体を形成することにより、薬物分子の溶解度、溶解速度、バイオアッセイおよび/または安定性を改変することができる。薬物シクロデキストリン複合体は一般的に、ほとんどの投与剤形および投与経路に対して有用である。薬物との直接複合化する代わりに、シクロデキストリンを補助添加剤、例えば、担体、希釈剤または可溶化剤として利用してもよい。α、βおよびγシクロデキストリンが最も普通に利用されており、好適な例がWO-A-91/11172、WO-A-94/02518およびWO-A-98/55148に記載されている。
【0120】
好ましい実施形態においては、本発明の薬剤を全身投与(例えば、経口、バッカル、舌下により)、より好ましくは経口投与する。
【0121】
従って、好ましくは、薬剤は経口送達用に好適な剤形である。
【0122】
全ての化合物を同じ経路により投与する必要のないことは理解されなければならない。同様に、もし組成物が1種以上の活性成分を含有するのであれば、これらの成分を異なる経路により投与することができる。
【0123】
本発明の化合物を、錠剤形成におよび他の剤形に適した粒径を得るために、公知の粉砕方法、例えば湿式粉砕を用いて粉砕することができる。本発明の化合物の微粉砕された(ナノ微粒子)製剤を、当技術分野で公知の方法により製造してもよく、例えば、国際出願WO 02/00196(SmithKline Beecham)を参照されたい。
【0124】
経口投与については、医薬組成物は、例えば、薬学的に許容される賦形剤、例えば結合剤(例えば、α化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロースまたはリン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、ポテトデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)を用いて、通常の方法により製造された錠剤またはカプセルの剤形であってもよい。錠剤は、当技術分野で周知の方法によってコートすることができる。経口投与用の液体製剤は、例えば溶液、シロップまたは懸濁液の剤形であってもよく、または、これらを、使用前に水もしくは他の適当なビヒクルを用いて用事製造する乾燥製品として提供してもよい。かかる液体製剤は、薬学的に許容される添加剤、例えば懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体または水素化食用油);乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例えば、アーモンドオイル、油性エステル、エチルアルコールまたは分別植物油);および保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピル、またはソルビン酸)を用いて、通常の方法により製造することができる。製剤はまた、適宜、緩衝塩、香料、着色剤および甘味剤を含有してもよい。
【0125】
経口投与用製剤は、活性化合物の放出が制御されるように製剤するのが好適でありうる。
【0126】
バッカル投与については、組成物を錠剤の形態にしてもよくまたは通常の方法で製剤してもよい。
【0127】
本発明の化合物は、ボーラス注射または連続的注入による非経口投与用に製剤することができる。注射用製剤は、単位投与剤形、例えばアンプル、または複数回投与容器に入れ、保存料を添加して提供してもよい。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンとしての形態であってもよく、そして懸濁化剤、安定化剤および/または分散剤のような補助剤を含有していてもよい。あるいは、活性成分は粉末形態であって、使用前に、好適なビヒクル、例えば発熱物質を含有しない滅菌水で製造してもよい。
【0128】
本発明の化合物は、局所投与用に、軟膏、クリーム、ゲル、ローション、ペッサリー、エアロゾルまたは点滴薬(例えば、眼、耳または鼻の点滴薬)の形態に製剤することができる。例えば、軟膏およびクリームは、好適な増粘剤および/またはゲル化剤を加えた水性または油性基剤を用いて製剤してもよい。眼に投与するための軟膏は、滅菌した成分を用いて無菌の方法で製造することができる。
【0129】
ローションは、水性または油性基剤を用いて製剤することができ、一般的には、1種以上の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤または着色剤を含有しうる。点滴薬もまた、1種以上の分散剤、安定化剤、可溶化剤または懸濁化剤を含有しうる水性または非水性基剤を用いて製剤することができる。これらはまた、保存剤を含有してもよい。
【0130】
本発明の化合物はまた、例えば、通常の坐剤基剤、例えばココアバターまたは他のグリセリドを含有する坐剤または停留浣腸などの直腸組成物に製剤することができる。
【0131】
本発明の化合物はまた、デポ剤として製剤することもできる。かかる長時間作用性処方は、埋め込み(例えば、皮下または筋内に)によるか、または筋肉内注射により投与することができる。従って、例えば、本発明の化合物は、好適なポリマーもしくは疎水性物質(例えば、許容される油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂を用いて、あるいは難溶性誘導体、例えば難溶性塩として製剤することができる。
【0132】
鼻腔内投与については、本発明の化合物は、好適な定量または単位量の投与デバイスを介する投与用溶液として、あるいは好適な送達デバイスを用いて投与するために好適な担体との粉末混合物として製剤することができる。
【0133】
本発明の化合物の提案投与量は、1日あたり1〜約1000mgである。患者の年齢および状態に応じて投与量を慣用的に変更する必要があり、正確な投与量は、最終的に主治医または獣医の判断によるであろう。投与量はまた、投与経路および選択される特定の化合物にも依存するであろう。
【0134】
かくして、非経口投与については、1日の投与量は、典型的には、1日あたり1〜約100mg、好ましくは1〜80mgの範囲であろう。経口投与に関しては、1日の投与量は、典型的には、1〜300mg、例えば1〜100mgの範囲であろう。
【実施例】
【0135】
実施例
中間体および実施例においては、特記しない限り:
融点(m.p.)は、Gallenkamp融点装置で測定し、補正していない。すべての温度は℃を意味する。赤外線スペクトルは、FT-IR装置で測定した。プロトン磁気共鳴(1H-NMR)スペクトルは、400MHzで記録し、化学シフトは、内部標準として用いたMe4Siからのppmダウンフィールド(d)で記録し、シングレット(s)、ダブレット(d)、ダブレットのダブレット(dd)、トリプレット(t)、カルテット(q)またはマルチプレット(m)として割り当てた。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(Merck AG Darmstaadt、Germany)で行った。下記の略語を本文において用いた:EtOAc=酢酸エチル、cHex=シクロヘキサン、CH2Cl2=ジクロロメタン、Et2O=ジエチルエーテル、DMF=N,N-ジメチルホルムアミド、NMP=N-メチル ピロリジノン、DIPEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン、DME=エチレングリコールジメチルエーテル、MeOH=メタノール、Et3N=トリエチルアミン、TFA=トリフルオロ酢酸、THF=テトラヒドロフラン、DIBAL-H=水素化ジイソブチルアルミニウム、DMAP=ジメチルアミノピリジン、LHMDS=リチウムヘキサメチルジシラザン、DMA=ジメチルアセトアミド、NMM=N-メチルモルホリン、DAST=(ジエチルアミノ)三フッ化硫黄、;Tlcはシリカプレート上での薄層クロマトグラフィーを意味し、「乾燥した」は無水硫酸ナトリウムで乾燥した溶液を意味し;r.t.(RT)は室温を意味する。
【0136】
中間体1
2,4-ジクロロ-6-メチル-3-ピリジンカルボン酸エチル
標題化合物を、既に公開されている方法に従って製造した:Mittelbach, Martin; Synthesis, 1988, 6, p.479-80。
【0137】
中間体2
2-クロロ-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジンカルボン酸エチル
2-(1H-ピラゾール-3-イル)-1,3-チアゾール(7.71g、1.05eq)の無水DMF(61mL)中の溶液に0℃にてN2下で鉱油中のNaH 60%(2.03 g、1.05 eq)を加え、そして反応混合物を10分間0℃にておよび次いで1時間室温にて攪拌した。次いで中間体1(11.34g、48.0mmol)を無水DMF(35 mL)中の溶液として0℃にて加え、そして得られる溶液を110℃にて3時間加熱した。次いで反応物を水を用いてクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、食塩水を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 7:3)により精製して表題化合物7.02gを白色の固体として得た。NMR(1H, CDCl3): δ 7.91 (d, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.41 (d, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.18 (d, 1H), 4.50 (q, 2H), 2.78 (s, 3H), 1.25 (t, 3H).MS(m/z):349 [MH]+
【0138】
中間体3
{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}メタノール
中間体2(1.5g、4.3mmol)の無水CH2Cl2(30mL)中の溶液に-78℃にてN2下でシクロヘキサン(12.9mL、3.0eq)中のDIBAl-H 1.0Mを加えた。反応混合物を1時間-78℃にておよび次いで1時間室温にて攪拌した。次いで反応物をロシェル(Rochelle)塩の飽和溶液を用いてクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、食塩水を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 1:1)により精製して表題化合物1.02gを白色の固体として得た。NMR(1H, CDCl3): δ 8.05 (d, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.40 (d, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.10 (d, 1H), 4.65 (S, 2H), 4.0 (bs, 1H), 2.60 (s, 3H).MS(m/z):307 [M]+
【0139】
中間体4
2-クロロ-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジンカルバルデヒド
中間体3(150mg、0.5mmol)の無水CH2Cl2(5mL)中の溶液に室温にてN2下でDess Martinペルヨージナン(237mg、1.12eq)を加え、そして反応混合物を1時間室温にて攪拌した。次いで反応物を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液中に溶解したチオ硫酸ナトリウム0.5gの溶液を用いてクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、食塩水を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 1:1)により精製して表題化合物124mgを白色の固体として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 10.4 (s, 1H), 8.0-7.9 (2d, 2H), 7.40 (2d, 2H), 7.10 (s, 1H), 2.70 (s, 3H).MS(m/z):305 [MH]+
【0140】
中間体5
2-クロロ-6-メチル-3-[(E)-2-(メチルオキシ)エテニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]ピリジン
(メトキシメチル)-トリフェニルホスホニウムクロリド(4.24g、3eq)の無水THF(20mL)中の溶液に0℃にてN2下でシクロヘキサン(7.73ml、12.37mmol)中のn-BuLi 1.6Mを加え、そして反応混合物を室温に移して次いで15分間攪拌した。中間体4(1.25 g、4.1 mmol)の無水THF(15 mL)中の溶液を加えて反応物を室温にて1.5時間攪拌した。
次いで反応物を水を用いてクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、食塩水を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 4:1)により精製して表題化合物 961mgを白色の固体(E:Z=3:2混合物、次工程でそのまま使用した)として得た。
NMR(1H, CDCl3) 主なE生成物:δ 7.90 (m, 1H), 7.83 (m, 1H), 7.38 (m, 1H), 7.05 (m, 1H), 7.00 (m, 1H), 6.51 (d, 1H), 5.63 (d, 1H), 3.64 (s, 3H), 2.60 (s, 3H).
MS(m/z):333 [MH]+
【0141】
中間体6
{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}アセトアルデヒド
中間体5(936mg、2.8mmol)の無水THF(15mL)中の溶液に6N HCl(21ml、45eq)を加え、反応混合物を室温にて15時間攪拌した。次いで反応物をNaHCO3飽和水溶液を用いてpH=7までクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、食塩水を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮して、表題化合物893mgを白色の固体として得て、これを次工程においてさらに精製することなく使用した。NMR(1H, CDCl3):δ 9.80 (s, 1H), 7.90-7.80 (2d, 2H), 7.70 (d, 1H), 7.20 (d, 1H), 7.0 (s, 1H), 4.25 (s, 2H), 2.70 (s, 3H).MS(m/z):319 [MH]+
【0142】
中間体7
2-{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体6(903mg、2.84mmol)の無水MeOH(10mL)中の溶液にCeCl3(700mg、1eq)およびNaBH4(107mg、1eq)を加え、反応混合物を室温にて5分間攪拌した。次いで反応物を水を用いてクエンチし、酢酸エチルを用いて抽出し、食塩水を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮して、表題化合物848mgを白色の固体として得て、これを次工程においてさらに精製することなく使用した。NMR(1H, CDCl3):δ 8.00 (m, 2H), 7.50 (d, 1H), 7.20 (m, 2H), 4.25 (t, 2H), 3.20 (t, 2H), 2.70 (s, 3H).MS(m/z):321 [MH]+
【0143】
中間体8
2-クロロ-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]ピリジン
中間体7(840mg、2.6mmol)の無水CH2Cl2(10mL)中の溶液に2,6-ルチジン(0.67ml、2.2eq)およびtert-ブチルジメチルシリルトリフラート(0.89ml、1.5eq)を加え、反応混合物を室温にて15時間攪拌した。次いで反応物をNH4Cl飽和水溶液を用いてクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、食塩水を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc3:2)により精製して表題化合物950mgを無色の油として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 8.20 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.35 (d, 1H), 7.00 (m, 2H), 4.00 (t, 2H), 3.05 (t, 2H), 2.55 (s, 3H), 0.80 (s, 9H), -0.10 (s, 6H).MS(m/z):435 [MH]+
【0144】
中間体9
3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-N-[6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
中間体8(68mg、0.16mmol)の無水DME(2mL)中の溶液にPd2(dba)3(15mg、0.1eq)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2'-メチルビフェニル(17mg、0.3eq)、K3PO4(90mg、3eq)および中間体34(37mg、1.2eq)を加え、反応混合物を20分間の2サイクルでマイクロ波(150W、100℃、60psi)に照射した。次いで反応物をNH4Cl飽和水溶液を用いてクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、食塩水を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH 99:1)により精製して表題化合物22mgを黄色の泡状物として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 8.40 (d, 1H), 7.85 (bs, 1H), 7.75 (bs, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.90 (d, 1H), 6.63 (s, 1H), 4.16 (t, 2H), 3.94 (s, 3H), 2.76 (t, 2H), 2.36 (s, 3H), 0.77 (s, 9H), 0.04 (s, 6H)。
【0145】
中間体10
3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-N-[2-メチル-6-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
中間体75(2-メチル-6-(メチルオキシ)-3-ピリジナミン)を中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。MS(m/z):537 [MH]+
【0146】
中間体11
N-[2,6-ビス(メチルオキシ)-3-ピリジニル]-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
2,6-ビス(メチルオキシ)-3-ピリジナミンを中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H,CDCl3):δ 8.70 (d, 1H); 7.86 (d, 1H); 7.75 (d, 1H); 7.32 (d, 1H); 7.03 (d, 1H); 6.60 (s, 1H); 6.32 (d, 1H); 4.15 (t, 2H); 3.99 (s, 3H); 3.88 (s, 3H); 2.47 (bs,1H); 2.77 (t, 2H); 2.46 (s, 3H); 0.82 (s, 12H).MS(m/z):553 [MH]+
【0147】
中間体12
N5-{3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}-N2,N2,4-トリメチル-2,5-ピリジンジアミン
中間体36(N2,N2,4-トリメチル-2,5-ピリジンジアミン)を中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, DMSO-d6):δ 8.35 (d, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.83 (d, 1H), 7.07 (d, 1H), 6.69 (s, 1H), 6.63 (s, 1H), 3.95 (t, 2H), 3.10 (s, 6H), 2.98 (t, 2H), 2.28 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 0.85 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).MS(m/z):550 [MH]+
【0148】
中間体13
N-[2-(ジフルオロメチル)-4-(メチルオキシ)フェニル]-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]-オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
中間体40(2-(ジフルオロメチル)-4-(メチルオキシ)アニリン)を中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 7.9 (d, 1H), 7.8 (d,1H), 7.68 (bs,1H), 7.6 (d,1H), 7.38 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.08 (d, 1H), 7.04 (dd, 1H), 6.77 (t, 1H; J(H-F)= 55.6 Hz), 6.64 (s, 1H), 4.24 (t, 2H), 3.89 (s, 3H), 2.81 (t, 2H), 2.41 (s, 3H), 0.88 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).MS(m/z):572 [MH]+
【0149】
中間体14
N-[2-クロロ-4-(メチルオキシ)フェニル]-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
中間体41(2-クロロ-4-(メチルオキシ)アニリン)を中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.37 (d, 1H), 7.86 (d, 1H), 7.82 (bs, 1H), 7.77 (d, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.03 (d, 1H), 6.95 (d, 1H), 6.84-6.82 (dd, 1H), 6.65 (s, 1H), 4.19 (t, 2H), 3.79 (s, 3H), 2.81 (t, 2H), 2.48 (s, 3H), 0.83 (s, 9H), 0.00 (s, 6H)。
【0150】
中間体15
N-[2,4-ビス(メチルオキシ)フェニル]-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
2,4-ビス(メチルオキシ)アニリンを中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.21 (d, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.31 (d, 1H), 7.02 (d, 2H), 6.50 (s, 1H), 3.96 (t, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.72 (s, 3H), 3.05 (t, 2H), 2.55 (s, 3H), 1.81 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).MS(m/z):553 [MH]+
【0151】
中間体16
4-({3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)-3-[(トリフルオロメチル)オキシ]ベンゾニトリル
4-アミノ-3-[(トリフルオロメチル)オキシ]ベンゾニトリルを中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。MS(m/z):601 [MH]+
【0152】
中間体17
4-({3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)-3-エチルベンゾニトリル
4-アミノ-3-エチルベンゾニトリルを中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.37 (bs, 1H), 8.07 (d, 1H), 7.87 (d, 1H), 7.77 (d, 1H), 7.43 (bs, 1H), 7.3 (d, 1H), 7.06 (d, 1H), 6.78 (s, 1H), 4.31 (m, 2H), 2.80 (m, 2H), 2.67 (q, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.46 (m, 1H), 1.28 (t, 3H).MS(m/z):432 [MH]+
【0153】
中間体18
3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-N-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
4-フルオロ-2-メチルアニリンを中間体34 (6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 7.86 (s, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.55 (d, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.87 (m, 2H), 6.58 (s, 1H), 4.23 (t, 2H), 2.93 (bs, 1H), 2.76 (t, 2H), 2.40 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 0.83 (s, 9H), 0.02 (s, 6H).MS(m/z):524 [MH]+
【0154】

中間体19
3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-N-[2-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
中間体43(2-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリン)を中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, DMSO-d6):δ 8.49 (dd, 1H), 8.36 (d, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.77 (m, 2H), 7.70 (d, 1H), 7.65 (dd, 1H), 7.08 (d, 1H), 6.84 (s, 1H), 6.59 (m, 1H), 4.04 (t, 2H), 2.99 (t, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 0.84 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).MS(m/z):572 [MH]+
【0155】
中間体20
3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-N-[4-(ニトロ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジナミン
4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)アニリンを中間体34(6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン)の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.37(s, 1H), 8.21(d, 1H), 8.18(d, 1H), 8.15(d, 1H), 7.87(d, 1H), 7.34(d, 1H), 7.03(d, 1H), 6.75(s, 1H), 6.72(s, 1H), 3.98(t, 2H), 3.08(t, 2H), 2.55(s, 3H), 1.55(s, 6H), 0.75(s, 9H).MS(m/z):605 [MH]+
【0156】
中間体21
2-{6-メチル-2-{[6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]アミノ}-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体9(240mg、0.38mmol)の無水THF(5mL)中の溶液にEt3N・3HF(0.187ml、3eq)を加え、反応混合物を15時間室温にて攪拌した。次いで反応物をNH4Cl飽和水溶液を用いてクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、NaCl飽和水溶液を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過しそして真空で濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc1:1)により精製して表題化合物180mgを白色の固体として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 8.45 (bs, 1H), 8.20 (d, 1H), 7.85 (d, 1H), 7.85 (2d, 2H), 7.65 (dd, 1H), 7.30 (d, 1H), 7.05 (d, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 2.85 (t, 2H), 2.50 (s, 3H).MS(m/z):514 [MH]+
【0157】
中間体22
2-{6-メチル-2-{[6-メチル-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]アミノ}-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体10中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。MS(m/z):423 [MH]+
【0158】
中間体23
2-{2-{[2,6-ビス(メチルオキシ)-3-ピリジニル]アミノ}-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体11中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H,CDCl3):δ 8.60 (d, 1H); 7.88 (d, 1H); 7.74 (d, 1H); 7.31 (d, 1H); 7.02 (d, 1H); 6.56 (s, 1H); 6.32 (d, 1H); 4.13 (t, 2H); 3.97 (s, 3H); 3.86 (s, 3H); 3.78 (t, 1H); 2.77 (t, 2H); 2.46 (s, 3H).MS(m/z):439 [MH]+
【0159】
中間体24
2-{2-{[6-(ジメチルアミノ)-4-メチル-3-ピリジニル]アミノ}-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体12中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, DMSO-d6):δ 8.26 (d, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 6.98 (d, 1H), 6.62 (s, 1H), 6.53 (s, 1H), 5.16 (t, 1H), 3.81 (q, 2H), 3.00 (s, 6H), 2.21 (s, 3H), 2.10 (s, 3H).MS(m/z):436 [MH]+
【0160】
中間体25
2-{2-{[2-(ジフルオロメチル)-4-(メチルオキシ)フェニル]アミノ}-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体13中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 7.88 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.48 (bs, 1H), 7.34 (d, 1H), 7.09 (d, 1H), 7.06 (d, 1H), 7.01 (dd, 1H), 6.74 (t, 1H; J(H-F)= 55.3 Hz), 6.62 (s, 1H), 4.21 (m, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.18 (t, 1H), 2.83 (t, 2H), 2.4 (s, 3H).MS(m/z):458 [MH]+
【0161】
中間体26
2-{2-{[2-クロロ-4-(メチルオキシ)フェニル]アミノ}-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体14中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.27 (d, 1H), 7.86 (d, 1H), 7.58 (bs, 1H), 7.33 (d, 1H), 7.57 (d, 1H), 7.05 (d, 1H), 6.95 (d, 1H), 6.84-6.82 (dd, 1H), 6.64 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.49 (t, 1H), 2.8 (t, 2H), 2.48 (s, 3H)。
【0162】
中間体27
2-{2-{[2,4-ビス(メチルオキシ)フェニル]アミノ}-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体15中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.35 (d, 1H), 7.85 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.31 (d, 1H), 7.05 (d, 1H), 6.52 (s, 1H), 6.50 (s, 1H), 4.18 (m, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 2.85 (t, 2H), 2.48 (s, 3H).MS(m/z):440 [MH]+
【0163】
中間体28
4-({3-(2-ヒドロキシエチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)-3-[(トリフルオロメチル)オキシ]ベンゾニトリル
中間体16中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 9.27 (s, 1H); 8.45 (d, 1H); 7.90 (d, 1H); 7.80 (d, 1H); 7.50 (dd, 2H); 7.30 (d, 1H); 7.10 (d, 1H); 6.95 (d, 1H); 4.45 (t, 2H); 2.80 (t, 2H); 2.50 (s, 3H); 2.45 (s, 1H).MS(m/z):487 [MH]+
【0164】
中間体29
3-エチル-4-({3-(2-ヒドロキシエチル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)ベンゾニトリル
中間体17中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.37 (bs, 1H), 8.07 (d, 1H), 7.87 (d, 1H), 7.77 (d, 1H), 7.43 (bs, 1H), 7.3 (d, 1H), 7.06 (d, 1H), 6.78 (s, 1H), 4.31 (m, 2H), 2.80 (m, 2H), 2.67 (q, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.46 (m, 1H), 1.28 (t, 3H).MS(m/z):414 [MH]+
【0165】
中間体30
2-{2-[(4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ]-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体18中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 7.92 (d, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.80-6.95 (m, 2H), 6.58 (s, 1H), 4.25 (bs, 2H), 2.93 (bs, 1H), 2.83 (t, 2H), 2.40 (s, 3H), 2.27 (s, 3H).MS(m/z):410 [MH]+
【0166】
中間体31
2-{6-メチル-2-{[2-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニル]アミノ}-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体19中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, DMSO-d6):δ 8.58 (s, 1H), 8.38 (dd, 1H), 8.28 (d, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.74 (m, 1H), 7.68 (dd, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.57 (dd, 1H), 7.00 (d, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.49 (m, 1H), 5.61 (bs, 1H), 3.94 (m, 2H), 2.70 (m, 2H), 2.33 (s, 3H), 2.28 (s, 3H).MS(m/z):458 [MH]+
【0167】
中間体32
2-{2-{[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体20中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 9.05(s, 1H), 8.50(d, 1H), 8.25(d, 1H), 8.15(dd, 1H), 7.85(d, 1H), 7.75(d, 1H), 7.32(d, 1H), 7.05(d, 1H), 6.90(s, 1H), 4.20(m, 2H), 2.80(t, 2H), 2.60(bs, 1H), 2.55(s, 3H).MS(m/z):491 [MH]+
【0168】
中間体33
6-(メチルオキシ)-3-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン
2-クロロ-3-ニトロ-5-メトキシピリジン(500mg、2.6mmol)のDMA(5mL)中の溶液に室温にてN2下でCu(1g、6eq)およびCF2Br2(500μL、大過剰)を加えた。反応混合物を100℃にて8時間攪拌した。得られた褐色のスラリーを、Et2O(3 x 50mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を真空下で乾燥し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2 100%)により精製して表題化合物(316mg、53%)を褐色の油として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 8.35 (d, 1H), 7.2 (d,1H), 4.3 (s,3H)。
【0169】
中間体34
6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジナミン
中間体33(98mg、0.44mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、室温にてPd/C10%(30mg 30%w/w)を加え、得られる懸濁液を2時間水素化処理(1atm)した。パラジウムを濾過除去し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH95:5)により精製して表題化合物(37mg、44%)を赤色の油として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 7.10 (d, 1H); 6.56 (d,1H); 3.85 (s,3H); 3.82-3.55 (bs, 2H)。
【0170】
中間体35
N,N,4-トリメチル-5-ニトロ-2-ピリジナミン
2-クロロ-4-メチル-5-ニトロピリジン(2.78g、16.1mmol)に、室温にてN2下でMe2NH 2N/THF(55.4mL)を加えた。反応混合物を80℃にて2時間加熱した。それを室温に冷却してCH2Cl2と水の間に分配した。相を分離して水層をさらにCH2Cl2(3 x 30mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。粗表題化合物をさらに精製することなく次工程で使用した(2.97g、定量的収率)。NMR(1H, CDCl3):δ 8.99 (s, 1H), 6.24 (s, 1H), 3.2 (s, 6H), 2.62 (s, 3H).MS(m/z):182 [MH]+
【0171】
中間体36
N2,N2,4-トリメチル-2,5-ピリジンジアミン
中間体35(2.97g、16.31mmol)のMeOH/H2O(100mL)1:1混合物中の溶液に、室温にてN2下でFe(3.19g、3.5eq)およびNH4Cl(3.04g、3.5eq)を加えた。反応混合物を80℃にて1.5時間加熱した。混合物を濾過し、固体をMeOHを用いて洗浄した。粗生成物を蒸発乾燥し、CH2Cl2と水の間に分配した。相を分離して水層をさらにCH2Cl2(3 x 30mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、EtOAc/MeOH 9:1→7:3)により精製して表題化合物を黄色の固体(340mg、14%)として得た。NMR(1H, DMSO-d6):δ 7.52 (s, 1H), 6.36 (s, 1H), 4.17 (bs, 2H), 2.83 (s, 6H), 2.03 (s, 3H).MS(m/z):152 [MH]+
【0172】
中間体37
(5-メトキシ-2-ニトロ-フェニル)-メタノール
塩化シアヌール(1.84g、1eq)の無水DME(60mL)中の懸濁液に、室温にてN2下でNMM(1.1mL、1eq)を加えた。反応混合物を2分間攪拌すると沈降物が生成した。5-(メチルオキシ)-2-ニトロ安息香酸(2.0g、10mmol)の無水DME(20mL)中の溶液を加え、反応混合物を4時間攪拌した。懸濁液を濾過し、NaBH4(0.57g、1.5eq)の水(30mL)中の溶液を0℃にて加えた。反応混合物を20分間0℃にて攪拌した。次いでそれをEt2O(10mL)を用いて希釈し、NH4Cl飽和水溶液を加えてpH=5に酸性化した。相を分離し、水層をEt2O(2 x 100mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液をNa2CO3飽和水溶液を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過しそして溶媒を蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 8:2)により精製して表題化合物(958mg、53%)を得た。NMR(1H, CDCl3):δ 8.15 (d, 1H), 7.19 (m, 1H), 6.85 (dd, 1H), 4.95 (d, 2H), 3.89 (s, 3H), 2.5 (t, 1H)。
【0173】
中間体38
5-(メチルオキシ)-2-ニトロベンズアルデヒド
中間体37(1.44g、7.9mmol)の無水CH2Cl2(40mL)中の溶液に室温にてN2下でDess-Martinペルヨージナン(3.68g、1.1eq)を加えた。反応混合物を3時間室温にて攪拌し、次いでNa2S2O3(5mL)飽和水溶液およびNaHCO3(20mL)飽和水溶液を加えた。相を分離し、水層をEtOAc(2 x 100mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させて乾燥し、表題化合物1.45g(100%)を得た。NMR(1H, CDCl3):δ 10.47 (s, 1H), 8.14 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 7.13 (dd, 1H), 3.94 (s, 3H)。
【0174】
中間体39
2-(ジフルオロメチル)-4-(メチルオキシ)-1-ニトロベンゼン
中間体38(250mg、1.38mmol)の無水CH2Cl2(10mL)中の溶液に、-78℃にてN2下でDAST(2 x 0.4mL、2.2eq)を徐々に加えた。反応混合物を室温にて1.5時間攪拌し、その後、NaCl飽和水溶液を加えた。相を分離し、水層をEtOAc(3 x 20mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 8:2)により精製して表題化合物(176mg、63%)を黄色の油として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 8.21 (d, 1H), 7.43 (t, 1H; J(H-F)= 54.9 Hz), 7.33 (d, 1H), 7.06 (dd, 1H), 3.95 (s, 3H)。
【0175】
中間体40
2-(ジフルオロメチル)-4-(メチルオキシ)アニリン
中間体39(176mg、0.87mmol)の無水MeOH(8.7mL)中の溶液に、室温にてN2下でPd/C 10%(88mg、5%wt)を加えた。反応混合物をH2雰囲気下に5時間置いた。触媒を濾過除去し、得られた溶液を蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 9:1)により精製して表題化合物(27mg、20%)を黄色の油として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 6.88-6.80 (m, 2H); 6.7-6.67 (m, 1H); 6.62 (t, 1H; J(H-F)= 55.6 Hz); 3.8-3.5 (bs, 2H); 3.76 (s, 3H).MS(m/z):174 [MH]+
【0176】
中間体41
2-クロロ-4-(メチルオキシ)アニリン
4-アミノ-3-クロロフェノール塩酸塩(500mg、2.7mmol)のアセトン(5mL)中の懸濁液に、室温にてN2下でK2CO3(138mg、1eq)およびt-BuOK(311mg、1eq)を加えた。次いでMeI(173μL、1eq.)を加えた。反応混合物を室温にて2時間攪拌した。CH2Cl2(10mL)を加え、そして反応をH2O(5mL)を用いてクエンチした。相を分離し、水層をCH2Cl2(5mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2 100%)により精製して表題化合物(180mg、41%)を得た。NMR(1H, DMSO):δ 6.81 (d, 1H), 6.72 (s,1H), 6.68 (d,1H), 4.81 (s,2H), 3.63 (s, 3H)。
【0177】
中間体42
1,1-ジメチルエチル(4-ブロモ-2-メチルフェニル)カルバマート
4-ブロモ-2-メチルアニリン(1g、5.37mmol)の1,4-ジオキサン(11mL)およびH2O(4mL)中の溶液に、室温にてEt3N(2.7mL、1.2eq)およびBOC2O(4.2g、1.2eq)を加えた。反応混合物を室温にて96時間攪拌した。NH4Cl飽和水溶液およびEtOAc(20mL)を加え、相を分離した。水層をさらにEtOAc(2x20mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。残留物をSCXカラム(溶出剤:CH2Cl2、MeOHおよびNH3(MeOH中、0.5M))により精製して表題化合物を白色の固体(1.22g、79%)として得た。NMR(1H, DMSO-d6):δ 8.55 (s, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.28 (m, 2H), 2.17 (s, 3H), 1.44 (s, 9H).MS(m/z):230 [MH-tBu]+; 186 [MH-BOC]+
【0178】
中間体43
2-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリン
中間体42(200mg、0.7mmol)、1H-ピラゾール(95mg、2eq)、CuI(133mg、1eq)、K2CO3(290mg、2.1eq)および(1R,2R)-ジアミノメチルシクロヘキサン(100mg、1eq)の無水NMP(1mL)中の溶液を、N2下で150℃にて6時間加熱した。これを室温まで冷却して水中に注いだ。EtOAcを加えて相を分離した。水層をさらにEtOAc(2 x 10mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 8:2)により精製して表題化合物を白色の固体(85.6mg、70%)として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 7.77 (dd, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.39 (d, 1H), 7.29 (dd, 1H), 6.72 (d, 1H), 6.40 (t, 1H), 2.85 (bs, 1H).MS(m/z):174 [MH]+
【0179】
中間体44
4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-2-クロロ-6-メチル-3-ピリジンカルボン酸エチル
中間体58を2-(1H-ピラゾール-3-イル)-1,3-チアゾールの代わりに用いたことを除くと、中間体2と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.10 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.29 (s, 1H), 6.85 (d, 1H), 6.43 (s, 1H), 4.40 (t, 2H), 2.57 (s, 3H), 1.24 (q, 3H).MS(m/z):332 [MH]+
【0180】
中間体45
[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-2-クロロ-6-メチル-3-ピリジニル]メタノール
中間体44中間体2の代わりに用いたことを除くと、中間体3と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 7.12 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.23 (s, 1H), 6.84 (d, 1H), 6.44 (s, 1H), 4.76 (bs, 2H), 3.74 (bs, 1H), 2.60 (s, 3H).MS(m/z):290 [MH]+
【0181】
中間体46
4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-2-クロロ-6-メチル-3-ピリジンカルバルデヒド
中間体45中間体3の代わりに用いたことを除くと、中間体4と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 10.45 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.41 (s, 1H), 2.67 (s, 3H).MS(m/z):288 [MH]+
【0182】
中間体47
1'-{2-クロロ-6-メチル-3-[(E)-2-(メチルオキシ)エテニル]-4-ピリジニル}-1'H-1,3'-ビピラゾール
中間体46中間体4の代わりに用いたことを除くと、中間体5と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.1-7.8 (m, 2H), 7.7-7.6 (m, 2H), 7.5-7.2 (m, 1H), 7.0-6.8 (s, 1H), 6.1 (d, 1H), 5.4 (s, 1H), 3.40 (s, 3H), 2.60 (s, 3H).MS(m/z):316 [MH]+
【0183】
中間体48
[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-2-クロロ-6-メチル-3-ピリジニル]アセトアルデヒド
中間体47中間体5の代わりに用いたことを除くと、中間体6と同様。MS(m/z):302 [MH]+
【0184】
中間体49
2-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-2-クロロ-6-メチル-3-ピリジニル]エタノール
中間体48中間体6の代わりに用いたことを除くと、中間体7と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 7.9 (d, 1H), 8.0 (d, 1H), 7.4 (t, 1H), 7.1 (s, 1H), 6.8 (d, 2H), 4.2 (t, 2H), 3.90 (tb, 1H), 3.2 (t, 2H), 2.40 (s, 3H).MS(m/z):304 [MH]+
【0185】
中間体50
1'-[2-クロロ-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-ピリジニル]-1'H-1,3'-ビピラゾール
中間体49中間体7の代わりに用いたことを除くと、中間体8と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.4 (d, 1H), 8.2 (d, 1H), 8.15 (d, 1H), 7.8 (d, 1H), 6.8 (d, 1H), 6.4 (s, 1H), 4,10 (t, 2H), 3.15 (t, 2H), 2.50 (s, 3H), 0.95 (s, 9H), 0.1 (s, 6H).MS(m/z):418 [MH]+
【0186】
中間体51
4-{[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-2-ピリジニル]アミノ}-3-メチルベンゾニトリル
中間体50中間体8の代わりに用いかつ4-アミノ-3-メチルベンゾニトリルを中間体34の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.60 (d, 1H), 8.15 (m, 2H), 7.75 (m, 2H), 7.50 (d, 1H), 7.20 (d, 2H), 6.80 (d, 2H), 6.4 (d, 1H), 4.0 (t, 2H), 3.05 (t, 2H), 2,60 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 0.90 (s, 9H), 0.10 (s, 6H).MS(m/z):514 [MH]+
【0187】
中間体52
4-{[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-2-ピリジニル]アミノ}-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
中間体50中間体8の代わりに用いかつ4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルを中間体34の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。Rf=0.25 (7 :3 cHx/EtOAc)。
【0188】
中間体53
4-{[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-2-ピリジニル]アミノ}-3-クロロベンゾニトリル
中間体50中間体8の代わりに用いかつ4-アミノ-3-クロロベンゾニトリルを中間体34の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.60 (d, 1H), 8.15 (m, 2H), 7.75-7.65 (m, 2H), 7.50 (d, 1H), 7.20 (d, 2H), 6.80 (d, 2H), 6.4 (d, 1H), 3.90 (t, 2H), 3.15 (t, 2H), 2.20 (s, 3H), 0.90 (s, 9H), 0.10 (s, 6H).MS(m/z):535 [MH]+
【0189】
中間体54
4-{[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-3-(2-ヒドロキシエチル)-6-メチル-2-ピリジニル]アミノ}-3-メチルベンゾニトリル
中間体51中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.40 (s, 1H), 8.15 (m, 2H), 7.65 (m, 2H), 7.40 (m, 2H), 6.8 (m, 2H), 6.4 (d, 1H), 4.2 (t, 2H), 2.85 (t, 2H), 2,60 (t, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.20 (s, 3H).MS(m/z):400 [MH]+
【0190】
中間体55
4-{[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-3-(2-ヒドロキシエチル)-6-メチル-2-ピリジニル]アミノ}-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
中間体52中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.25 (s, 1H), 8.10 (m, 2H), 7.55 (m, 2H), 7.40 (m, 2H), 7.0 (m, 2H), 6.5 (d, 1H), 4.2 (t, 2H), 2.85 (t, 2H), 2,60 (t, 1H), 2.50 (s, 3H).MS(m/z):454 [MH]+
【0191】
中間体56
4-{[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-3-(2-ヒドロキシエチル)-6-メチル-2-ピリジニル]アミノ}-3-クロロベンゾニトリル
中間体53中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.35 (s, 1H), 8.15 (m, 2H), 7.65-7.55 (m, 2H), 7.40 (m, 2H), 6.8 (m, 2H), 6.4 (d, 1H), 4.2 (t, 2H), 2.85 (t, 2H), 2,60 (t, 1H), 2.50 (s, 3H).MS(m/z):420 [MH]+
【0192】
中間体57
1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾール-3-オンヒドラゾン塩酸塩
1H-ピラゾール-3-アミン(3g、1eq)の6N HCl(22mL)中の溶液に、-5℃にてNaNO2の1M水溶液(36mL、1eq)を加えた。次いでSnCl2(13.7g、2eq)の濃HCl(62mL)中の溶液を滴状で加え、得られる反応混合物を室温にて2時間攪拌した。溶媒を蒸発させて褐色の固体13gを得て、これをさらに精製することなく次工程で使用した。
【0193】
中間体58
1'H-1,3'-ビピラゾール
中間体57を水/エタノール溶液(40mL/28mL)中に溶解した。次いで1,1,3,3-テトラメトキシプロパン(8.7mL、1.1eq)を加え、得られる反応混合物を18時間室温に攪拌した。溶液をNaHCO3およびK2CO3を用いて中和し、EtOAc(200mL)およびCH2Cl2(200mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 3:7)により精製して表題化合物を黄色の固体(3.6g、74%)として得た。NMR(1H, DMSO-d6):δ 12.45 (s, 1H), 8.25 (bs, 1H), 7.83 (bs, 1H), 7.67 (bs, 1H), 6.45 (bs, 2H).MS(m/z):134 [MH]+
【0194】
中間体59
2-クロロ-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジンカルボン酸エチル
中間体72(2-(1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン)を2-(1H-ピラゾール-3-イル)-1,3-チアゾールの代わりに用いたことを除くと、中間体2と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.56 (d, 1H), 7.93 (d, 1H), 7.88 (d, 1H), 7.68 (dt, 1H), 7.17 (m, 2H), 7.11 (d, 1H), 4.30 (q, 2H), 2.54 (s, 3H), 1.18 (t, 3H).MS(m/z):343 [MH]+
【0195】
中間体60
{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}メタノール
中間体59中間体2の代わりに用いたことを除くと、中間体3と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.67 (d, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.93 (d, 1H), 7.77 (dt, 1H), 7.25-7.19 (m, 3H), 4.77 (d, 2H), 4.44 (t, 1H), 2.59 (s, 3H).MS(m/z):301 [MH]+
【0196】
中間体61
2-クロロ-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジンカルバルデヒド
中間体60中間体3の代わりに用いたことを除くと、中間体4と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 10.33 (s, 1H), 8.64 (d, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.77 (dt, 1H), 7.34-7.22 (m, 3H), 2.66 (s, 3H).MS(m/z):299 [MH]+
【0197】
中間体62
2-クロロ-6-メチル-3-[(E)-2-(メチルオキシ)エテニル]-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]ピリジン
中間体61中間体4の代わりに用いたことを除くと、中間体5と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.65 (dd, 1H), 8.02 (dd, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.72 (dt, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.26 (m, 1H), 7.09 (d, 1H), 6.48 (d, 1H), 5.61 (d, 1H), 3.60 (s, 3H), 2.54 (s, 3H).MS(m/z):327 [MH]+
【0198】
中間体63
{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}アセトアルデヒド
中間体62中間体5の代わりに用いたことを除くと、中間体6と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 9.82 (s, 1H), 8.62 (d, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.74 (dt, 1H), 7.27-7.16 (m, 3H), 4.08 (s, 2H). 2.60 (s, 3H).MS(m/z):313 [MH]+
【0199】
中間体64
2-{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エタノール
中間体63中間体6の代わりに用いたことを除くと、中間体7と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.65 (d, 1H), 7.95 (dd, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.76 (dt, 1H), 7.27 (m, 1H), 7.19 (d, 1H), 7.09 (s, 1H), 5.07 (bs, 1H), 4.11 (t, 2H), 3.09 (t, 2H), 2.57 (s, 3H).MS(m/z):315 [MH]+
【0200】
中間体65
2-クロロ-3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]ピリジン
中間体64中間体7の代わりに用いたことを除くと、中間体8と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.64 (dd, 1H), 8.17 (dd, 1H), 8.04 (d, 1H), 7.72 (dt, 1H), 7.24 (m, 2H), 7.12 (d, 1H), 3.99 (t, 2H), 3.10 (t, 2H), 2.55 (s, 3H), 0.79 (s, 9H), 0.05 (s, 6H).MS(m/z):429 [MH]+
【0201】
中間体66
4-({3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)-3-メチルベンゾニトリル
中間体65中間体8の代わりに用いかつ4-アミノ-3-メチルベンゾニトリルを中間体34の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.64-6.59 (m, 7H), 4.23 (t, 2H), 4.07 (bs, 1H), 2.83 (t, 2H), 2.53 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 0.81 (s, 9H), 0.03 (s, 6H).MS(m/z):525 [MH]+
【0202】
中間体67
3-クロロ-4-({3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)ベンゾニトリル
中間体65中間体8の代わりに用いかつ4-アミノ-3-クロロベンゾニトリルを中間体34の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.64 (d, 1H), 8.59 (d, 1H), 8.17 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.49 (d, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 6.88 (s, 1H), 3.99 (t, 2H), 3.10 (t, 2H), 2.55 (s, 3H), 0.79 (s, 9H), 0.05 (s, 6H).MS(m/z):545 [MH]+
【0203】
中間体68
4-({3-(2-{[(1,1-ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
中間体65中間体8の代わりに用いかつ4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルを中間体34の代わりに用いたことを除くと、中間体9と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.64-6.93 (m, 7H), 4.7 (bs, 1H), 4.10 (t, 2H), 2.88 (t, 2H), 2.55 (s, 3H), 0.77 (s, 9H), 0.08 (s, 6H).MS(m/z):579 [MH]+
【0204】
中間体69
4-({3-(2-ヒドロキシエチル)-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)-3-メチルベンゾニトリル
中間体66中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.65 (dd, 1H), 8.15 (m, 2H), 7.95 (d, 1H), 7.75 (m, 2H), 7.42 (m, 2H), 7.26 (m, 1H), 7.15 (d, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.27 (t, 2H), 2.84 (t, 2H), 2.51 (s, 3H), 2.30 (s, 3H).MS(m/z):411 [MH]+
【0205】
中間体70
3-クロロ-4-({3-(2-ヒドロキシエチル)-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)ベンゾニトリル
中間体67中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.65 (d, 1H), 8.55 (d, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.77 (m, 2H), 7.64 (s, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.26 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.25 (t, 2H), 3.72 (bs, 1H), 2.92 (t, 2H), 2.54 (s, 3H).MS(m/z):431 [MH]+
【0206】
中間体71
4-({3-(2-ヒドロキシエチル)-6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ピリジニル}アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
中間体68中間体9の代わりに用いたことを除くと、中間体21と同様。NMR(1H, CDCl3):δ 8.65 (dd, 1H), 8.53 (bs, 1H), 8.31 (d, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.84 (dd, 1H), 7.77-7.68 (m, 3H), 7.25 (m, 1H), 7.17 (d, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.18 (m, 2H), 3.41 (bs, 1H), 2.87 (t, 2H), 2.52 (s, 3H).MS(m/z):465 [MH]+
【0207】
中間体72
2-(1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン
表題化合物を既に公開されている方法(Pleier, Anna-KatHarina; Glas, Holger; GroscHe, Manja; SirscH, Peter; THiel, Werner R.; SyntHesis, 2001, 1, p.55-62)によって製造した。
【0208】
中間体73
2-メチル-6-(メチルオキシ)ピリジン
6-メチル-ピリジン-2-オール(2.5g、0.023mol)のCH2Cl2(10mL)中の溶液に、室温にてN2下でAg2CO3(6g、1.5eq.)およびMeI(5,6mL、4eq)を加えた。その溶液を室温にて4日間攪拌し、次いでAg2CO3を濾過し、そしてCH2Cl2を用いて洗浄し、有機層を蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、EtOAc/cHex 2:8)により精製して表題化合物(1.9mg、67%)を白色の固体として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 7.4 (t, 1H), 6.6 (d,1H), 6.5 (d,1H), 3.8 (s, 3H), 2.4 (s, 3H)。
【0209】
中間体74
2-メチル-6-(メチルオキシ)-3-ニトロピリジン
中間体73(1.95g、0.015mol)に、室温にて60%HNO3(7ml)を加えた。混合物は赤みがかった褐色となり、発熱とNO2の発生を伴った。次いで濃H2SO4(7ml)を加えた。この溶液を80℃にて一夜攪拌した。冷却した反応混合物中に氷水(70ml)を注ぎ、溶液をCaCO3を用いて中和した。水溶液をEtOAc(3 x 50mL)を用いて抽出し、合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、溶媒を蒸発させて乾燥し、表題化合物(2.25g、86%)を黄色の固体として得た。NMR(1H, DMSO):δ 8.3 (d, 1H); 6.8 (d, 1H); 4 (s, 3H), 2.7 (s, 3H)。
【0210】
中間体75
2-メチル-6-(メチルオキシ)-3-ピリジナミン
中間体74(2g、0.012mol)のH2O/MeOH 1:1(40mL)中の溶液にNH4Cl(2.2g、3.5eq.)および鉄粉(2.3g、3.5eq.)を加えた。反応混合物を80℃にて16時間攪拌した。次いで鉄を濾過し、MeOHを用いて洗浄した。MeOHを蒸発させ、H2Oを加え、そしてこの水溶液をEtOAc(3 x 50mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、溶媒を蒸発させて乾燥し、表題化合物(1.35g、81%)を褐色の油として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 6.9 (d, 1H), 6.4 (d, 1H), 3.8 (s, 3H), 2.33 (s, 3H)。
【0211】
中間体76
{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}メチル=メタンスルホナート
中間体3(1g、3.26mmols)の無水CH2Cl2/DMF(15/15mL)中の溶液に、-15℃にてN2下で徐々にEt3N(0.92mL、2eq)およびMsCl(0.39mL、1.5eq)を加えた。反応混合物を-15℃にて2.5時間攪拌した。次いでそれを水(10mL)を用いてクエンチし、CH2Cl2(3x20mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液をNaCl(10mL)飽和水溶液を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 6:4→4:6)により精製して表題化合物を白色の固体(1g、85%)として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 7.90 (d, 1H), 7.87 (d, 1H), 7.39 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.14 (d, 1H), 5.5 (s, 2H), 3.00 (s, 3H), 2.78 (s, 3H).MS(m/z):385 [MH]+
【0212】
中間体77
{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}アセトニトリル
中間体76(8g、20.79mmols)の無水DMF(200mL)中の溶液に、0℃にてN2下でKCN(1.35g、1eq)を加えた。反応混合物を室温にて6時間攪拌した。次いでそれをEt2O(500mL)を用いて希釈し、1M NaOH(2 x 200mL)を用いて、次いでNaCl飽和水溶液(2 x 200mL)を用いて洗浄し、そして無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、溶媒を蒸発させた。表題化合物を淡褐色の固体(6.5g、96%)として得て、さらなる精製を行うことなく次工程において使用した。NMR(1H, CDCl3):δ 7.92 (d, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.41 (d, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.18 (d, 1H), 3.99 (s, 2H), 2.78 (s, 3H).MS(m/z):316 [MH]+
【0213】
中間体78
(2-{2-クロロ-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-3-ピリジニル}エチル)アミン塩酸塩
中間体77(6g、19.0mmols)の無水THF(6mL)中の溶液に、室温にてN2下でBH3・THF 1M/THF(3eq.、57mL)を加えた。反応混合物を還流にて2時間攪拌した。次いで室温に冷却し、そしてHCl 1M/Et2O(BH3・THFに対して6eq、発熱反応)およびMeOH(10mL)を徐々に加えた。得られる溶液を還流にて30分間加熱し、次いで真空で濃縮した。粗生成物を絶対EtOHに溶解し、0℃に冷却した。Et2O(60mL)を加えて、沈降物を生成させた。固体を濾過しかつ乾燥して表題化合物を淡黄色の固体(6.7g、98%)として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 8.42 (d, 1H), 7.94 (d, 1H), 7.79 (d, 1H), 7.48 (s, 1H ), 7.07(d, 1H), 2.81 (m, 4H), 2.51 (s, 3H), 2.0 (bs, 2H).MS(m/z):320.3 [MH]+
【0214】
中間体79
6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体78(1g、2.81mmols)の無水NMP(15mL)中の溶液に、室温にてN2下でCuI(107mg、0.2eq)、K2CO3(1.17g、3eq)and(1R,2R)-ジアミノメチルシクロヘキサン(240mg、0.6eq)を加えた。反応混合物を150℃にて4時間攪拌した。次いで水を用いて希釈し、EtOAc(2 x 20mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽出液をNaCl飽和水溶液を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、溶媒を真空で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH 98:2)により精製した。表題化合物を白色の固体(400mg、50%)として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 7.98 (d, 1H), 7.89 (d, 1H), 7.35 (d, 1H), 7.06 (d, 1H), 4.65 (bs, 1H), 3.72 (t, 2H), 3.48 (t, 2H), 2.42 (s, 3H).MS(m/z):284.3 [MH]+
【0215】
中間体80
1-[2-メチル-4-(メチルオキシ)フェニル]-2-ピロリジノン
反応容器中でEt3N(156mL、1eq)および2-メチル-4-(メチルオキシ)アニリン(150g、1.09mole)の無水THF(2.4L)中の溶液に、0℃にてN2下で無水THF(480mL)中の4-クロロブチリルクロリド(126mL、1eq)を滴状で加えた。内部温度を約10℃に維持し、反応混合物を1.5時間攪拌した。それを0℃に冷却し、そしてKOt-Bu1M/THF(2.64L、2.4eq)を、内部温度を<10℃に保ちつつ1.5時間にわたって滴状で加えた。反応混合物をその温度にて30分間攪拌した。次いで水(1.5L)を徐々に(20分間)加え、そして相を分離した。有機層を濃HCl(250mL)および水(1.26L)を用いて処理し、そして相を分離した。組合わせた水層をEtOAc(2.6L)を用いて抽出し、そして組合わせた有機層をNaCl(2L)飽和水溶液を用いて洗浄した。溶媒を蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィ(Biotage150、EtOAc/cHex 8:2)により精製して表題化合物を淡褐色の固体(206g、92%)として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 7.05 (d, 1H), 6.79-6.72 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.64 (t, 2H), 2.18 (s, 6H).MS(m/z):206 [MH]+
【0216】
中間体81
3-({1-[2-メチル-4-(メチルオキシ)フェニル]-2-ピロリジニリデン}アミノ)-2-ブテン酸エチル
中間体80(8.3g、40.49mmols)の無水1,2-ジクロロエタン(100mL)中の溶液に、室温にてN2下でPOCl3(7.5mL、2eq)を滴状で加え、続いて3-アミノクロトン酸エチル(5.17mL、1eq)を加えた。反応混合物を60℃にて3.5時間加熱した。次いで室温に冷却し、注意深くNaHCO3飽和水溶液を加えることによりpH 7に中和した。中和した溶液をCH2Cl2(3 x 50mL)を用いて抽出した。合わせた抽出液をNaCl飽和水溶液を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、溶媒を真空で蒸発させた。粗生成物(17.8g)をそのまま次工程で使用した。MS(m/z):317 [MH]+
【0217】
中間体82
6-メチル-1-[2-メチル-4-(メチルオキシ)フェニル]-1,2,3,7-テトラヒドロ-4H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-オン
中間体81(17.8g、55mmols)の無水DMF(50mL)中の溶液をNaH 60%/油(4.5g、2eq)の無水DMF中の懸濁液に滴状で加えた。反応混合物を100℃にて8時間加熱した。さらにNaH 60%/油(2.25g、1eq)を加え、その反応混合物をさらに4時間加熱した。それを室温に冷却し、注意深くNH4Cl飽和水溶液に注いだ。その水溶液をCH2Cl2(5 x 50mL)を用いて抽出し、合わせた抽出液を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、溶媒を真空で蒸発させた。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィ(Biotage75、CH2Cl2/MeOH 95:5→80:20)により精製した。表題化合物を褐色の油(952mg、9%、2工程)として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 7.08 (d, 1H), 6.72-6.68 (m, 2H), 5.87 (s, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.73 (t, 2H), 2.99 (t,v2H), 2.21 (s, 3H), 2.13 (s, 3H).MS(m/z):271 [MH]+
【0218】
中間体83
6-メチル-1-[2-メチル-4-(メチルオキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル=トリフルオロメタンスルホナート
中間体82(950mg、3.52mmols)の無水CH2Cl2(10mL)中の溶液に、-20℃にてN2下でピリジン(626μL、2.2eq)および無水トリフリック酸(triflic anhydride)(651μL、1.1eq)を加えた。反応混合物を室温にて2時間攪拌した。次いでこれをNH4Cl飽和水溶液(20mL)に注ぎ、そして相を分離した。水層をCH2Cl2(2 x 10mL)を用いて抽出し、合わせた抽出液を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 9:1)により精製して表題化合物を白色の固体(913mg、64%)として得た。NMR(1H, CDCl3):δ 7.12 (d, 1H), 6.81-6.75 (m, 2H), 6.24 (s, 1H), 3.89 (t, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.21 (t, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.21 (s, 3H).MS(m/z):403 [MH]+
【0219】
中間体84
4-ヨード-6-メチル-1-[2-メチル-4-(メチルオキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体83(913mg、2.27mmols)の無水NMP(7mL)中の溶液に、室温にてN2下でKI(1.13g、3eq)を加え、反応混合物を150℃にて18時間攪拌した。次いでそれを室温に冷却し、そしてNaCl飽和水溶液中に希釈した。水相をEtOAc(3 x 30mL)を用いて抽出し、そして合わせた抽出液を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、溶媒を真空で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 9:1)により精製して表題化合物を透明無色の油を得て、これは静置すると固化した(681mg、79%)。NMR(1H, CDCl3):δ 7.14 (d, 1H), 6.81-6.74 (m, 2H), 6.70 (s, 1H), 3.84 (t, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.03 (t, 2H), 2.22 (s, 6H).MS(m/z):381 [MH]+
【0220】
実施例1
構造式(IVa)の代表的化合物の合成
実施例1-1
6-メチル-1-[6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体21(10mg、0.021mmol)の無水DMF(1.5mL)中の溶液に、室温にてEt3N(12μL、4eq)およびMsCl(4μL、2eq)を加えた。その溶液を56℃にて4時間攪拌した。CH2Cl2(5mL)を加え、反応物をH2O(3mL)を用いてクエンチした。水相をCH2Cl2(3 x 2mL)を用いて抽出し、そして合わせた抽出液を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH 99:1)により精製して表題化合物(2mg、21%)を白色の泡状物として得た。
【0221】
実施例1-2
6-メチル-1-[2-メチル-6-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体22(126mg、0.030mmol)の無水CH2Cl2(10mL)中の溶液に、室温にてN2下でEt3N(0.0167mL、4eq)、PPH3(310mg、4eq)およびI2(305mg、4eq)を加えた。反応混合物を室温にて2時間攪拌した。次いで水(10mL)を加え、その溶液をEtOAc(15mL)を用いて抽出した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を真空で蒸発させた。こうして得た粗化合物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 6:4)により精製して表題化合物の5.9mgを白色の固体として得た。
【0222】
実施例1-3
1-[2,6-ビス(メチルオキシ)-3-ピリジニル]-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体23(46mg、0.105mmol)の無水CH2Cl2(2mL)中の溶液に、室温にてN2下でEt3N(73μL、5eq)、ポリマーと結合したPPH3(174mg、5eq)およびCBr4(174mg、5eq)を加えた。反応混合物を室温にて2時間攪拌した。次いで水(10mL)を加え、その溶液をEtOAc(15mL)を用いて抽出した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を真空で蒸発させた。こうして得た粗化合物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 7:3)により精製して表題化合物の14mgを白色の固体として得た。
【0223】
実施例1-4
N,N,4-トリメチル-5-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-2-ピリジナミン
中間体24(45mg、0.1mmol)の無水CH2Cl2(2mL)中の溶液に、室温にて、N2下でI2(50.8mg、2eq)、PPH3(52.4mg、2eq)およびEt3N(27μL、2eq)を加えた。反応混合物を室温にて2.5時間攪拌し、蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、EtOAc/MeOH 95:5→7:3 EtOAc/NH3(MeOH中の0.5M))により精製して表題化合物を黄色の固体(3mg、10%)として得た。
【0224】
全ての分析データを次の表1-1に記載する。
【化21】

【表1】

【0225】


実施例2
構造式(Va)の代表的化合物の合成
実施例2-1
1-(2-ジフルオロメチル-4-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体25(42mg、0.092mmol)の無水CH2Cl2(8mL)中の溶液に、室温にてN2下でPPH3(48mg、2eq)およびCBr4(61mg、2eq)を加えた。反応混合物を室温にて6時間攪拌した。NaHCO3飽和水溶液(10mL)を加えた。相を分離し、水相をEtOAc(2 x 20mL)を用いて抽出し、そして合わせた抽出液を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 8:2)により精製して表題化合物(19mg、50%)を白色の固体として得た。
【0226】
実施例2-2
1-(2-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体26(25mg、0.056mmol)の無水DMF(2mL)中の溶液に、室温にてN2下でEt3N(30μL、4eq)およびMsCl(10μL、2eq)を加えた。その溶液を56℃にて5時間攪拌し、次いでCH2Cl2(5mL)を加え、反応物をH2O(2mL)を用いてクエンチした。相を分離し、水相をCH2Cl2(3 x 3mL)を用いて抽出した。合わせた抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過し、そして溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH 99:1)により精製して表題化合物(8mg、33%)を白色の泡状物として得た。
【0227】
実施例2-3
1-[2,4-ビス(メチルオキシ)フェニル]-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体27(26mg、0.06mmol)の無水CH2Cl2(1mL)中の懸濁液に、室温にてN2下でEt3N(17μl、3eq)、PPH3(31mg、2eq)およびI2(3mg、2eq)を加えた。反応混合物を室温にて24時間攪拌し、次いでCH2Cl2/H2Oの間で分配した。相を分離し、有機層を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過しそして溶媒を真空で蒸発させた。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、100%CH2Cl2→CH2Cl2/MeOH 97:3)により精製して表題化合物を白色の固体(5mg、20%)として得た。
【0228】
実施例2-4
3-クロロ-4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル
中間体79(50mg、0.176mmol)の無水DME(1mL)中の溶液に、Pd2(dba)3(16mg、0.1eq)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’-メチルビフェニル(19mg、0.3eq)、K3PO4(101mg、2.7eq)および4-アミノ-3-クロロベンゾニトリル(47mg、1eq)を加えた。反応混合物を20分間2サイクルでマイクロ波(150W、100℃、60psi)に照射した。次いでそれをNH4Cl飽和水溶液を用いてクエンチし、EtOAc(2 x 10mL)を用いて抽出した。合わせた抽出液をNaCl飽和水溶液を用いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 8:2→7:3)により精製して表題化合物を白色の固体(16mg、22%)として得た。
【0229】
実施例2-5
4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-3-[(トリフルオロメチル)オキシ]ベンゾニトリル
中間体28(93mg、0.191mmol)の無水CH2Cl2(3mL)中の懸濁液に、室温にてN2下でCBr4(317mg、5eq)およびPPH3(317mg、5eq)を加えた。反応混合物を室温にて2時間攪拌した。次いで水(5mL)を加え、溶液をCH2Cl2(2 x 10mL)を用いて抽出した。合わせた抽出液相を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を真空で蒸発させた。こうして得た粗化合物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 1:1)により精製して表題化合物の37mgを白色の固体として得た。
【0230】
実施例2-6
3-エチル-4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル
中間体29(45mg、0.105mmol)の無水CH2Cl2(2mL)中の懸濁液に、室温にてN2下でEt3N(58μl、4eq)およびMsCl(16μl、2eq)を加えた。反応混合物を室温にて24時間攪拌し、次いでCH2Cl2/H2Oの間で分配した。相を分離し、有機層を無水Na2SO4で乾燥した。固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、100%CH2Cl2→CH2Cl2/MeOH 98:2)により精製して表題化合物を白色の固体(2mg、5%)として得た。
【0231】
実施例2-7
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体30(7.6mg、1eq)の無水CH2Cl2(5mL)中の溶液に、室温にてN2下でEt3N(9μl、3.5eq)およびメタンスルホニルクロリド(4.3μl、3eq)を加え、反応混合物を室温にて2時間攪拌した。次いでEtOAc/NaCl飽和水溶液の間で分配した。相を分離し、有機層をNaCl飽和水溶液(2 x 10mL)を用いて洗浄した。それを無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 7:3)により精製して表題化合物を黄色の固体(0.9mg、13%)として得た。
【0232】
実施例2-8
6-メチル-1-[2-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体31(30mg、0.065mmol)の無水CH2Cl2(2mL)中の溶液に、室温にてN2下でI2(66mg、4eq)、PPH3(68mg、4eq)およびEt3N(36μL、4eq)を加えた。反応混合物を室温にて3.5時間攪拌した。NaCl飽和水溶液を加え、そして相を分離した。水層をさらにCH2Cl2(2 x 10mL)およびEtOAc(2 x 10mL)を用いて抽出した。合わせた抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をSCXカラム(溶出剤:CH2Cl2、MeOHおよびNH3(0.5 M in MeOH))により精製し、次いでプレパラティブHPLC(カラム:X Terra MS C18 5 um、100 x 19mm/移動相:A:H2O + 0.1% TFA;B:CH3CN + 0.1%TFA/勾配:25%(B)6分間、25%(B)→50%(B)10分間/流速:17ml/分/UV波長範囲:200〜400nm/質量範囲:100〜900amu/イオン化:ES+)により精製して、表題化合物を白色の固体(5mg、17%)として得た。
【0233】
全ての分析データを次の表2-1に記載する。
【化22】

【表2】

【0234】
実施例3
構造式(VIa)の代表的化合物の合成
実施例3-1
6-メチル-1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
中間体32(17mg、0.034mmol)の無水CH2Cl2(5mL)中の溶液に、室温にてN2下でEt3N(0.019ml)、PPH3(17.8mg)およびI2(26.1mg)を加えた。反応混合物を室温にて1時間攪拌した。次いで水(10mL)を加え、その溶液をEtOAc(15mL)を用いて抽出した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を真空で蒸発させた。こうして得た粗化合物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 6:4)により精製して表題化合物の5.9mgを黄色の固体として得た。
【0235】
全ての分析データを次の表3-1に記載する。
【化23】

【表3】

【0236】
実施例4
構造式(VIIa)の代表的化合物の合成
実施例4-1
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-メチル-ベンゾニトリル
中間体54(20mg、0.049mmol)の無水CH2Cl2(2.5mL)中の溶液に、室温にてN2下でトリフェニルホスフィン(78mg、5eq)およびテトラブロモメタン(83mg、5eq)を加え、反応混合物を室温にて60分間攪拌した。それをCH2Cl2/NaHCO3飽和水溶液の間で分配した。相を分離し、有機層をNaCl飽和水溶液(2 x 10mL)を用いて洗浄した。それを無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を真空で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、7:3 cHex/EtOAc)により精製して表題化合物を白色の固体(9mg、48%)として得た。
【0237】
実施例4-2
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-(トリフルオロメチル)-ベンゾニトリル
中間体55(85mg、0.187mmol)の無水CH2Cl2(5.5mL)中の溶液に、室温にてN2下でトリフェニルホスフィン(98mg、2.5eq)およびテトラブロモメタン(124mg、2.5eq)を加え、反応混合物を室温にて60分間攪拌した。それをCH2Cl2/NaHCO3飽和水溶液の間で分配した。相を分離し、有機層をNaCl飽和水溶液(2 x 10mL)を用いて洗浄した。それを無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を真空で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、7:3 cHex/EtOAc)により精製して表題化合物を固体(42mg、51%)として得た。
【0238】
実施例4-3
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-クロロベンゾニトリル
中間体56(39mg、0.094mmol)の無水CH2Cl2(5.5mL)中の溶液に、室温にてN2下でトリフェニルホスフィン(49mg、2.5eq)およびテトラブロモメタン(62mg、2.5eq)を加え、反応混合物を室温にて60分間攪拌した。それをCH2Cl2/NaHCO3飽和水溶液の間で分配した。相を分離し、有機層をNaCl飽和水溶液(2 x 10mL)を用いて洗浄した。それを無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過し、そして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、7:3 cHex/EtOAc)により精製して表題化合物を固体(14mg、35%)として得た。
【0239】
実施例4-4
1'-{6-メチル-1-[2-メチル-4-(メチルオキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}-1'H-1,3'-ビピラゾール
中間体84(200mg、0.53mmol)の無水NMP(1mL)中の溶液に、室温にてN2下で3-ブロモ-1H-ピラゾール(77mg、1eq.)、CuI(101mg、1eq)、K2CO3(154mg、2.1eq)and(1R,2R)-ジアミノメチルシクロヘキサン(23mg、0.3eq.)を加えた。反応混合物を150℃にて3.5時間加熱した。それを室温に冷却し、水/EtOAc中に注ぎ、そして相を分離した。水相をさらにEtOAc(2 x 10mL)を用いて抽出した。合わせた抽出液を無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、95:5 cHex/EtOAc、2回精製)により精製して表題化合物を固体(7.5mg、4%)として得た。
【0240】
全ての分析データを次の表4-1に記載する。
【化24】

【表4】

【0241】
実施例5
構造式(VIIIa)の代表的化合物の合成
実施例5-1
3-メチル-4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル
中間体69(24mg、0.058mmol)の無水CH2Cl2(2mL)中の溶液に、室温にてN2下でPPH3(30mg、2eq)およびCBr4(29mg、1.5eq)を加え、反応混合物を室温にて18時間攪拌した。それをCH2Cl2/NaHCO3飽和水溶液の間で分配した。相を分離し、有機層をNaCl飽和水溶液(2 x 10mL)を用いて洗浄した。それを無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、7:3 cHex/EtOAc)により精製して表題化合物を固体(8mg、35%)として得た。
【0242】
実施例5-2
3-クロロ-4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル
中間体70(39mg、0.094mmol)の無水CH2Cl2(5mL)中の溶液に、室温にてN2下でイミダゾール(18mg、3eq)、トリフェニルホスフィン(47mg、2eq)およびヨウ素(69.3mg、3eq)を加え、反応混合物を室温にて1時間攪拌した。次いで、それをEtOAc/NaCl飽和水溶液の間で分配した。相を分離し、有機層をNaCl飽和水溶液(2 x 10mL)を用いて洗浄した。それを無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、1:1 cHex/EtOAc)により精製して表題化合物を無色の油(4.5mg、12%)として得た。
【0243】
実施例5-3
4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
中間体71(44mg、0.095mmol)の無水CH2Cl2(3mL)中の溶液に、室温にてN2下でPPH3(50mg、2eq)およびCBr4(47mg、1.5eq)を加え、反応混合物を室温にて18時間攪拌した。それをCH2Cl2/NaHCO3飽和水溶液の間で分配した。相を分離し、有機層をNaCl飽和水溶液(2 x 10mL)を用いて洗浄した。それを無水Na2SO4で乾燥し、固体を濾過しそして溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、cHex/EtOAc 1:1)により精製して表題化合物を固体(8mg、20%)として得た。
【0244】
全ての分析データを次の表5-1に記載する。
【化25】

【表5】

【0245】
実施例6
CRF結合活性
CRF結合アフィニティーはin vitroで、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞膜に発現された組み換えヒトCRF受容体から、それぞれCRF1およびCRF2 SPAに対して125I-oCRFおよび125I-ソーバジン(Sauvagine)と置換する化合物の能力により測定した。膜調製物については、コンフルエントTフラスコからのCHO細胞を、50mL遠心分離チューブ中のSPAバッファー(HEPES/KOH 50mM, EDTA 2mM; MgCl2 10mM, pH 7.4)中に回収し、ポリトロン(Polytron)で均質化し、そして遠心分離した(5分間4℃にて50'000g:JA20ローターを備えたBeckman遠心分離機)。そのペレットを再懸濁し、先のように均質化しかつ遠心分離した。
【0246】
SPA実験は、オプティプレート(Optiplate)において、1ウェルあたり100μLの試薬混合物を、1μLの化合物希釈液(100% DMSO 溶液)に添加することにより行った。アッセイ混合物を、SPAバッファー、WGA SPAビーズ(2.5mg/mL)、BSA(1mg/mL)および膜(それぞれ、CRF1およびCRF2に対して、50および5μgの蛋白質/mL)および50pMの放射性リガンドを混合することにより調製した。
【0247】
プレートを室温で一夜(>18時間)インキュベートし、WGA-SPA 125I計数プロトコールでPackard社トップカウント(Topcount)を用いて読み取った。
【0248】
実施例7
CRF機能アッセイ
本発明の化合物を、その抑制効果を測定する機能アッセイにおいて特徴付けた。ヒトCRF-CHO細胞をCRFによって刺激し、その受容体活性化をcAMP蓄積の測定により評価した。
【0249】
密集TフラスコからのCHO細胞を、G418を含まない培養培地を用いて再懸濁させ、96ウェルプレートに、25'000c/ウェル、100μL/ウェルを分配し、そして一夜インキュベートした。インキュベーションの後、培地を、37℃に温めた100μLのcAMP IBMXバッファー(5mM KCl、5mM NaHCO3、154mM NaCl、5mM HEPES、2.3mM CaCl2、1mM MgCl2;1g/L グルコース、pH 7.4、に1mg/mL BSAおよび1mM IBMXを加えた)およびニートDMSO中の1μLのアンタゴニスト希釈物で置き換えた。CO2を含まないプレートインキュベーター中で、37℃でさらに10分のインキュベーションを行った後、1μLのニートDMSO中のアゴニスト希釈液を加えた。前と同様に、プレートを10分間インキュベートし、ついで、cAMP細胞含有量をAmersham RPA 538キットを用いることにより測定した。
【0250】
限定されるものではないが、本明細書中に引用された特許および特許出願を含むすべての刊行物は、本明細書に参照により、あたかもそれぞれの個々の刊行物が特定してかつ個々に、参照により本明細書に全てが記載されて組み入れられると示されたごとく、組み入れられる。
【0251】
本発明は、本明細書に以上記載した特定のおよび好ましい群のすべての組み合わせを包含すると理解されるべきである。
【0252】
本明細書および特許請求の範囲が一部を形成する本出願は、いずれかの後願に関しても優先権の基礎として用いることができる。かかる後願の特許請求の範囲は、本明細書に記載されたいずれの特徴または特徴の組み合わせに関するものであってもよい。それらは、生成物、組成物、方法または使用クレームの形態をとってもよく、そして実施例により、およびそれに限定されることなく、添付した特許請求の範囲を含むことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、Rは、それぞれ1個以上のZ基により置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
R1は水素、C3-C7シクロアルキル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6チオアルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロC1-C6アルキル、ハロC1-C6アルコキシ、ハロゲン、NR6R7またはシアノであり;
R2およびR3はNと一緒に5〜6員芳香族複素環を形成し、その芳香族複素環は少なくとも1個のR8基により置換されかつさらに1〜3個のR9基により置換されていてもよく;
R4は水素、C1-C6アルキル、ハロゲンまたはハロC1-C6アルキルであり;
R5はC1-C4アルキル、-OR6または-NR6R7であり;
R6は水素またはC1-C6アルキルであり;
R7は水素またはC1-C6アルキルであり;
R8は1〜4個のR10基により置換されていてもよい5〜6員の芳香族複素環であり;
R9は水素、C3-C7シクロアルキル、C3-C7シクロアルケニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロC1-C6アルキル、ハロC1-C6アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-C(O)R5、C(O)NR6R7、1〜4個のR10基により置換されてもよいフェニルであり;
R10はC1-C6アルキル、ハロC1-C2アルキル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、ハロC1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシ、またはシアノであり;
Zはハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロC1-C6アルコキシ、-C(O)R5、-NR6R7、ニトロ、シアノ、および基R8からなる群から選択され;そして
R4が水素であり、R2とR3がNと一緒に、少なくとも1個のチアゾリル基に対応するR8により置換されたピラゾリル基を形成し、かつRがフェニル基に対応し、かつその置換基Zが少なくとも1個のニトロ基であるときは、式(I)の化合物において、そのニトロ基は、Bと名付けた5員環に存在する窒素原子に対してオルト位置に存在しない]
の化合物(その立体異性体、プロドラッグおよび薬学的に許容される塩または溶媒和物を含む)であって、但し、式(I)の化合物は以下:
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
3-メチル-4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-ベンゾニトリル;
4-[6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンゾニトリル;
6-メチル-1-(2-メチル-4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(4-メトキシ-2-メチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-4-(3-ピリジン-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;および
4-[1,3']ビピラゾリル-1'-イル-1-(2,4-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
を含まない。
【請求項2】
請求項1に記載の、式(II):
【化2】

[式中、R4は水素でありかつR、R1、R2およびR3は請求項1に定義した通りである]の化合物。
【請求項3】
請求項2に記載の、式(III):
【化3】

[式中、
nは1〜2の整数であり;そして
R、R1、R8およびR9は請求項1に定義した通りである]の化合物。
【請求項4】
請求項3に記載の、式(IV):
【化4】

[式中、
R8はチアゾリル誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
RはWに対応してかつ
Wは1〜4個の、先に定義したZ基により置換されていてもよいピリジン誘導体であり;そして
R1、R9およびR10は請求項1に定義した通りである]
の化合物。
【請求項5】
請求項4に記載の、式(IVa):
【化5】

[式中、Wは請求項4に定義した通りである]
の化合物。
【請求項6】
請求項3に記載の、式(V):
【化6】

[式中、
R8はチアゾリル誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
RはW1に対応してかつ
W1は2〜4個のZ1基により置換されたフェニル誘導体であり;
Z1はハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロC1-C6アルコキシ、-C(O)R5、-NR6R7、シアノ、および基R8からなる群から選択され;そして
R1、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は請求項1に定義した通りである]
の化合物。
【請求項7】
請求項6に記載の、式(Va):
【化7】

[式中、W1は請求項6に定義した通りである]
の化合物。
【請求項8】
請求項6に記載の、式(VI):
【化8】

[式中、
R8はチアゾリル誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
RはW2に対応してかつ
W2は2〜4個の請求項1に定義したZ基により置換されていてもよいフェニル誘導体であるが、但し、少なくとも1つのZ基がニトロであり、かつさらにニトロ基はBと名付けた5員環の窒素原子に対してオルト位置ではなく:そして
R1、R9およびR10は請求項1に定義した通りである]
の化合物。
【請求項9】
請求項8に記載の、式(VIa):
【化9】

[式中、W2は請求項8に定義した通りである]
の化合物。
【請求項10】
請求項3に記載の、式(VII):
【化10】

[式中、
R8はピラゾリル誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
R、R9およびR10は請求項1に定義した通りである]
の化合物。
【請求項11】
請求項10に記載の、式(VIIa):
【化11】

[式中、W1は請求項6に定義した通りである]
の化合物。
【請求項12】
請求項3に記載の、式(VIII):
【化12】

[式中、
R8はピリジン誘導体であり;
nは1〜2の整数であり;
mは1〜3の整数であり;
R、R9およびR10は請求項1に定義した通りである]
の化合物。
【請求項13】
請求項12に記載の、式(VIIIa):
【化13】

[式中、W1は請求項6に定義された通りである]
の化合物。
【請求項14】
6-メチル-1-[6-(メチルオキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
6-メチル-1-[2-メチル-6-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-[2,6-ビス(メチルオキシ)-3-ピリジニル]-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
N,N,4-トリメチル-5-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-2-ピリジナミン;
1-(2-ジフルオロメチル-4-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-(2-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4-(3-チアゾール-2-イル-ピラゾール-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
1-[2,4-ビス(メチルオキシ)フェニル]-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
3-クロロ-4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル;
4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-3-[(トリフルオロメチル)オキシ]ベンゾニトリル;
3-エチル-4-{6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル;
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-6-メチル-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
6-メチル-1-[2-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
6-メチル-1-[4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン;
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-メチルベンゾニトリル;
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル;
4-[4-(1'H-1,3'-ビピラゾール-1'-イル)-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-3-クロロベンゾニトリル;
1'-{6-メチル-1-[2-メチル-4-(メチルオキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル}-1'H-1,3'-ビピラゾール;
3-メチル-4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル;
3-クロロ-4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}ベンゾニトリル;および
4-{6-メチル-4-[3-(2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル}-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
からなる群から選択される請求項1〜13に記載の化合物。
【請求項15】
請求項1に記載の式(I)の化合物を製造する方法であって、次工程:
【化14】

[式中、
工程aは、ハロゲンまたはスルホン酸の反応性残基(例えばメシラート、トシラート)からなる群から選択される脱離基L(好ましくは塩化物)の、塩基性条件における好適なアミンとの反応による、NR2R3化合物(IV)のアミノ基への変換であり;
工程bは、エステル基の、好適な還元剤(例えばDIBAI-H)による、化合物(V)のヒドロキシ基への還元であり;
工程cは、ヒドロキシ基の、好適な酸化剤(Dess-Martinペルヨージナン等)による、化合物(VI)のアルデヒド基への酸化であり;
工程dは、通常の条件でのウィッティッヒ(Wittig)反応によるエノールエーテルの生成とその後の酸加水分解(工程e)を介する、化合物(VIII)のアルデヒド基の生成であり;
工程fは、アルデヒド基の、好適な還元剤(NaBH4等)による、化合物(IX)のヒドロキシ基への還元であり;
工程gは、ヒドロキシ基の、化合物(X)の好適な保護基(TBS:tert-ブチルジメチルシリル等)への変換であり;
工程hは、好適なアミンRNH2とのカップリングによるBuchwald反応であり;
工程iは、化合物(XII)のヒドロキシ基を得る脱保護反応であり;
工程lは、化合物(XII)のヒドロキシの好適な脱離基(CBr4とPPH3の反応による臭化物等)への変換後に、加熱により最終化合物(IIa)を得る分子内環化である]
で表される工程を含んでなる上記方法。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の、CRF(副腎皮質刺激ホルモン放出因子)により媒介される症状の治療に使用するための医薬の製造における使用。
【請求項17】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の、抑鬱および不安の治療に使用するための医薬の製造における使用。
【請求項18】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の、IBS(刺激性腸疾患)およびIBD(炎症性腸疾患)の治療に使用するための医薬の製造における使用。
【請求項19】
CRF(副腎皮質刺激ホルモン放出因子)により媒介される症状の治療に使用するための、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物を、1種以上の薬学的に許容される担体または賦形剤と混合して含有する医薬組成物。
【請求項21】
ヒトを含む哺乳類動物を治療する、特にCRF(副腎皮質刺激ホルモン放出因子)により媒介される症状を治療する方法であって、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の有効量の投与を含んでなる上記方法。

【公表番号】特表2006−515334(P2006−515334A)
【公表日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500001(P2006−500001)
【出願日】平成16年1月14日(2004.1.14)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000409
【国際公開番号】WO2004/062665
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(505266950)エスビー ファームコ プエルト リコ インコーポレーテッド (1)
【出願人】(500389793)ニューロクライン バイオサイエンシーズ, インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】