説明

CRTH2拮抗化合物の使用

本発明は、アレルギー状態を処置するための一般式(I)の化合物に関し、式中R1、R2、R3、R4およびR5は、本明細書に定義される通りであり、その処置は、化合物が患者に投与される第1の期間および化合物が減少された量で患者に投与される少なくとも7日間の第2の期間を含むパルス療法による。本発明の一実施形態において、アレルゲンが、処置の間にわたって存在するか、または存在する疑いがあり、一般式(I)の化合物が、処置サイクルの第2の期間、少なくとも50%のその有効性を保持する、一般式(I)の化合物、またはその薬理学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物もしくは錯体が提供される。
【化3】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アレルギー状態のパルス療法のためのCRTH2拮抗化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
アレルギー状態は、世界の人口の10%ほどで先進国にわたってより多く見られ、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎および他のアレルギー状態のうちの1つ以上によって影響を受ける。多数のクラスの化合物が、これらの状態の処置のために示唆されており、最近開発されているもののうちの1つは、CRTH2拮抗薬の使用であり、それは、CRTH2受容体において作用するプロスタグランジンD(PGD)などの作動物質の作用を阻害する。
【0003】
PGDは、局所組織損傷、正常刺激またはホルモン刺激に反応する細胞によって、あるいは細胞活性化経路を介して合成される化学伝達物質のクラスである、エイコサノイドである。エイコサノイドは、身体全体におよぶ広範囲の組織上の特定の細胞表面受容体に結合し、それらの組織において種々の作用を媒介する。PGDは、肥満細胞、マクロファージおよびTh2リンパ球によって産生されることが知られており、抗原を投与された喘息患者の気道に高濃度で検出される(非特許文献1)。PGDの気道内への注入は、気管支収縮(非特許文献2;非特許文献3)および好酸球蓄積(非特許文献4)を含む喘息反応の多くの特性を引き起こす。
【0004】
炎症反応を誘発するPGDの潜在性は、過剰な好酸球性肺炎症および抗原に対するTh2サイトカイン産生を示すヒトPGDシンターゼを過剰発現するトランスジェニックマウスの使用により確認されている(非特許文献5)。
【0005】
発見されるPGDに特異的な第1の受容体は、cAMPの細胞内レベルの増加に関連するDP受容体であった。しかしながら、PGDは、Th2リンパ球、好酸球および好塩基球によって発現されるCRTH2(Th2細胞で発現される化学誘因物質受容体相同分子)と呼ばれるGタンパク質共役受容体との相互作用を介して多くのその炎症活性を媒介すると考えられている(非特許文献6ならびに特許文献1および特許文献2およびBauerら、特許文献3)。Th2リンパ球および好酸球の活性化に対するPGDの作用は、CRTH2を介して媒介されることが明らかなようである。なぜなら、選択的CRTH2作動薬である13,14ジヒドロ−15−ケト−PGD(DK−PGD)および15R−メチル−PGDは、この反応を誘発し得、PGDの作用は、抗CRTH2抗体によってブロックされるからである(非特許文献6;非特許文献7)。対照的に、選択的DP作動薬であるBW245Cは、Th2リンパ球または好酸球の移動を促進しない(非特許文献6;非特許文献8)。この証拠に基づいて、CRTH2受容体でのPGDの拮抗化は、喘息(アレルギー性喘息を含む)、食物アレルギー、急性および慢性蕁麻疹、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)および結膜炎、特にアレルギー性結膜炎などのTh2依存性アレルギー性疾患の炎症成分を処置するための代替的なアプローチである。
【0006】
Th2依存性アレルギー疾患の処置のためのCRTH2拮抗薬の使用について議論している文書としては、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15および特許文献16が挙げられる。
【0007】
CRTH2およびTP受容体拮抗薬と組み合わされる他の化合物が知られており、そのような化合物の例はラマトロバンであり、それは、モルモットの鼻粘膜(非特許文献9)、マウスの気道(非特許文献10)およびマウスの皮膚(非特許文献11)においてアレルギー性炎症を減少させることが示されている。ラマトロバンはまた、ヒト被験体において通年性アレルギー性鼻炎の症状を減少させることが示されている(非特許文献12)。TPで不活性だが、CRTH2拮抗活性を保持するラマトロバンの類似体は、マウスにおけるアレルギー性喘息のモデルにおいて気道好酸球および粘液細胞過形成を減少させるのに効果的である(非特許文献13)。Ullerらは、アレルギー性喘息モデルの有効性が、TPの阻害よりむしろCRTH2受容体の遮断から生じるという結論を下した。
【0008】
CRTH2拮抗薬は、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎および他のアレルギー性状態を処置するのに効果的であるという十分な証拠が存在するが、本発明者らは、ここで、それらの化合物が、以前に考えられていたよりも長く続く効果を有し、それにより、投薬後、長期間、アレルギー状態の症状を予防または減少させるのに有用であるという驚くべき発見をした。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許EP0851030号明細書
【特許文献2】欧州特許EP−A−1211513号明細書
【特許文献3】欧州特許EP−A−1170594号明細書
【特許文献4】国際公開WO−A−03/066046号明細書
【特許文献5】国際公開WO−A−03/066047号明細書
【特許文献6】国際公開WO−A−03/097042号明細書
【特許文献7】国際公開WO−A−03/097598号明細書
【特許文献8】国際公開WO−A−03/101981号明細書
【特許文献9】国際公開WO−A−03/101961号明細書
【特許文献10】国際公開WO−A−2004/007451号明細書
【特許文献11】国際公開WO−A−2005/019171号明細書
【特許文献12】国際公開WO−A−2005/094816号明細書
【特許文献13】国際公開WO−A−2005/044260号明細書
【特許文献14】国際公開WO−A−2005/040112号明細書
【特許文献15】国際公開WO−A−2005/040114号明細書
【特許文献16】国際公開WO2006/095183号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Murrayら,N.Engl.J.Med.315,p800−804,1986年
【非特許文献2】Hardyら,N.Engl.J.Med.311,p209−213,1984年
【非特許文献3】Sampsonら,Thorax 52,p513−518,1997年
【非特許文献4】Emeryら,J.Appl.Physiol.67,p959−962,1989年
【非特許文献5】Fujitaniら,J.Immunol.168,p443−449,2002年
【非特許文献6】Hiraiら,J.Exp.Med.193,p255−261,2001年
【非特許文献7】Monneretら,J.Pharmacol.Exp.Ther.304,p349−355,2003年
【非特許文献8】Gervaisら,J.Allergy Clin.Immunol.108,p982−988,2001年
【非特許文献9】Naritaら,Int Arch Allergy Immunol,109,p161−166,1996年
【非特許文献10】Nagaiら,Prostaglandins,50,75−87,1995年
【非特許文献11】Takeshitaら,Int.Immunol.16,p947−959,2004年
【非特許文献12】Teradaら,Allergol.Int.,47,p59−67,1998年
【非特許文献13】Ullerら,Respir Res,8,16,2007年
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
従って、本発明の第1の態様において、患者が敏感であるアレルゲンの存在によって誘発されるアレルギー状態を処置するための一般式(I)の化合物
【化1】

(式中、
はC−Cアルキルであり、
はハロゲンであり、
はハロ、OH、CN、R、COR、CH、OR、SR、SOまたはSOYRから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換されたアリールまたはヘテロアリールであり、
はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、それらのうちのいずれかは、ハロ、OH、CN、NO、C−CアルキルまたはO(C−Cアルキル)から選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され得、
YはNHまたは直鎖もしくは分枝C−Cアルキレン鎖であり、
はHまたはC−Cアルキルであり、
は水素、C−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RまたはCH((CHO(C=O)Rであり、
mは1または2であり、
nは1〜4であり、
XはORまたはN(Rであり、
は水素またはメチルであり、
はC−C18アルキルである)
またはその薬理学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物もしくは錯体であって、
その処置は、
a.一般式(I)の化合物が患者に投与される第1の期間、
b.一般式(I)の化合物が減少した量で患者に投与される、少なくとも7日の第2の期間、
を含む少なくとも1回の処置サイクルを含み、
アレルゲンが、処置の間にわたって存在するか、または存在する疑いがあり、一般式(I)の化合物が、処置サイクルの第2の期間、少なくとも50%のその有効性を保持する、一般式(I)の化合物、またはその薬理学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物もしくは錯体が提供される。
【0012】
これは、特に、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、またはアレルギー性喘息などの状態に対して利点があり、患者が症状を患っている期間の間、それらの症状を抑制するために、医薬が、従来のように、少なくとも1日に1回、およびさらに頻繁に接種されなければならない。本発明において、処置は、処置サイクルの第1の期間、通常のようになされるが、第2の期間、非常に減少させた用量の一般式(I)の化合物が接種されてもよく、一部の場合、用量は、処置サイクルの第2の期間、0に減少されてもよい。これは、花粉症の季節が数週間、または数ヶ月も続くアレルギー性鼻炎などの状態の場合において、患者が、その季節に少しの割合で医薬を接種することのみを必要とし得ることを意味する。
【0013】
本発明は、アレルギー性鼻炎を罹患しているヒト被験体における一般式(I)のCRTH2拮抗薬の二重盲式の交差研究の間になされた観測から生じる。この研究は患者の2つの群を比較した。第1の患者の群は、8日間連続して、CRTH2拮抗薬で毎日処置し、次いで、3週間処置せず、次いで、8日間連続して、プラシーボで毎日処置した。第2の患者の群は、8日間連続して、プラシーボで処置し、次いで、3週間処置せず、次いで、8日間連続して、一般式(I)のCRTH2拮抗薬で毎日処置した。この研究は、第1の処置期間において、一般式(I)のCRTH2拮抗薬で処置した患者が、プラシーボで処置した患者より少しの症状のアレルギー性鼻炎を表したことを示したので、この結果は本発明者によって予期されるものであった。しかしながら、驚くべきことに、第2の処置期間において、プラシーボで処置された第1の患者の群は、依然として症状は減少したままであり、その結果は、その時に一般式(I)のCRTH2拮抗薬で処置されている第2の患者の群のものに匹敵する。これらの患者はまた、彼らが、CRTH2拮抗薬またはプラシーボでのいずれかの処置前に初期スクリーニングで表したものより少しの症状を表した。
【0014】
従って、上に定義される一般式(I)の化合物などのCRTH2拮抗薬は、アレルギー反応に対して長期間の効果を有するように見え、それにより、これらの化合物は、患者が敏感であるアレルゲンの存在によって誘発されるアレルギー状態を処置するためのパルス療法に有用であり、その方法は、少なくとも1回の処置サイクルにわたって、一般式(I)のCRTH2拮抗化合物を患者に投与することを含み、その処置サイクルは、
a.一般式(I)の化合物が患者に投与される第1の期間、
b.一般式(I)の化合物が減少した量で患者に投与される、少なくとも7日の第2の期間、を含み、
アレルゲンが、処置の間にわたって存在するか、または存在する疑いがあり、一般式(I)の化合物が、処置サイクルの第2の期間、少なくとも50%のその有効性を保持する。
【0015】
本発明はまた、患者が敏感であるアレルゲンの存在によって誘発されるアレルギー状態を処置するための薬剤の調製における一般式(I)のCRTH2拮抗化合物の使用を提供し、その処置は、
a.一般式(I)の化合物が患者に投与される第1の期間、
b.一般式(I)の化合物が減少した量で患者に投与される、少なくとも7日の第2の期間、を含む少なくとも1回の処置サイクルを含み、
アレルゲンが、処置の間にわたって存在するか、または存在する疑いがあり、一般式(I)の化合物が、処置サイクルの第2の期間、少なくとも50%のその有効性を保持する。
【0016】
アレルギー状態の処置における一般式(I)の化合物などのCRTH2拮抗化合物の長期間の効果についての理由は、完全に明らかではないが、本発明者は、Th2細胞に対するCRTH2拮抗薬の以前に知られていない作用に関連し得ると推測している。
【0017】
本発明者は、PGDが、Th2細胞のアポトーシスを防ぎ、それらのその後のアレルギー組織からのクリアランスによって、Th2細胞生存において重要な役割を果たすことを発見している。さらに、本発明者は、CRTH2拮抗薬が、CRTH2の作用をブロックでき、Th2細胞のアポトーシスを誘発できることを発見している。
【0018】
本発明者は、長期間の効果が、Th2細胞のアポトーシスに対するCRTH2拮抗薬の効果の結果である可能性があると考えている。
【0019】
種々の著者によって記載されるアレルギー性反応を導くカスケードに関与するTh2リンパ球が知られており、Pettipherら,Nature Reviews,6(2007年、4月),313−325が挙げられる。アレルギーにおける免疫反応は、抗原を内在化し、それらを細胞表面で発現させる抗原提示細胞に対するアレルゲンの提示により開始する。これは、アレルゲンと相互作用するのに利用可能なそのアレルゲン特異的部位の状態である肥満細胞で高親和性の受容体に結合するIgEの産生を導くカスケードの事象を開始する。同じアレルゲンに対する再曝露の際に、肥満細胞に結合したIgEの架橋は、肥満細胞によるPGDを含む多くの因子の産生を開始し、次に、CRTH2受容体とのPGDの相互作用を介してTh2細胞の動員および活性化を導く。活性化されたTh2細胞は、IL4、IL5およびIL13を含む種々のサイトカインを産生する。次に、IL4は、B細胞によってさらにIgEの産生を生じる。
【0020】
本発明者は、Th2リンパ球に対するCRTH2拮抗薬のアポトーシス効果が、Th2サイトカイン、IL4、IL5またはIL13のレベルの減少を導くTh2細胞のアポトーシスおよびクリアランスを促進することにより、カスケードを遮断することを主張している。IL4およびIL13産生の減少は、Bリンパ球によるIgEの産生の低下の原因となる。従って、免疫系は、IgEの増加した産生によってアレルゲンに対して反応できないようである。これは、Th2細胞集団が補充されるときまで、アレルゲンに対する著しく低下した免疫反応の原因となる。
【0021】
同様に、IL5の減少は減少した好酸球移動の原因となり、IL13の減少は減少した粘液産生の原因となる。この要因の組み合わせもまた、アレルギーの症状を減少させる。
【0022】
しかしながら、例えこの関係が不適当であると証明されたとしても、アレルギー状態の症状を減少させる際の一般式(I)の化合物などのCRTH2拮抗薬の長く続く効果は、インビボにおいて存在することが示されていることに留意されるべきである。
【0023】
本明細書において、「C−Cアルキル」とは、1〜6個の炭素原子を有し、1つ以上のハロ置換基または1つ以上のC−Cシクロアルキル基で必要に応じて置換される直鎖または分枝状飽和炭化水素鎖をいう。例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ヘキシル、トリフルオロメチル、2−クロロエチル、メチレンシクロプロピル、メチレンシクロブチル、メチレンシクロブチルおよびメチレンシクロペンチルが挙げられる。
【0024】
「C−Cアルキル」および「C−C18アルキル」は、それらが、1〜4個、および1〜18個の炭素原子をそれぞれ有することを除いて、同様の意味を有する。C−Cシクロアルキルは、飽和した3〜7員炭素環をいう。そのような基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
【0025】
本明細書の文脈において、用語「C−Cアルキレン」とは、1〜4個の炭素原子を有する二置換直鎖または分枝状飽和炭化水素鎖をいう。
【0026】
本明細書において、「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードをいう。
【0027】
本明細書の文脈において、用語「アリール」とは、5〜14個の環炭素原子を有し、3環までを含む芳香環系をいう。アリール基の例としては、ベンゼンおよびナフタレンがある。
【0028】
本明細書の文脈において、用語「ヘテロアリール」とは、5〜14個の環原子を有し、そのうちの少なくとも1つが、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子であり、3環までを含む、芳香族性を有する環系をいう。ヘテロアリール基が1つより多い環を含む場合、全ての環が完全に芳香族性でなければならないというわけではない。完全に芳香族でない環は、1つ以上のオキソ基で置換されてもよい。ヘテロアリール基の例としては、ピロール、チオフェン、チアゾール、ピリジン、ピリミジン、インドール、ベンゾフラン、ベンズイミダゾール、テトラヒドロキノリン、インドリン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、イミダゾ[1,2−a]ピリジン、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオピランおよび2,3−ジヒドロ−1λ−ベンゾチオピラン−1,1−ジオンが挙げられる。
【0029】
本明細書の文脈において、用語「ヘテロシクリル」とは、4〜8環原子を有し、そのうちの少なくとも1つが、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子であり、必要に応じて1つ以上のオキソ基によって置換されてもよい飽和環系をいう。ヘテロシクリル基の例としては、アゼチジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリニル、モルホリニル、ピロリル、ピペリジニル、アゼパニル、1,4−ジアゼパニル、1,4−オキサゼパニルおよびアゾカニルが挙げられる。
【0030】
適切な薬学的および獣医学的に許容可能な一般式(I)の化合物の塩としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、マグネシウムおよび他の金属塩ならびにコリン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、エチルジアミン、メグルミンなどの塩基付加塩およびJ.Med.Chem.,50,6665−6672(2007)に要約される他の周知の塩基付加塩、および/または当業者に公知の塩基付加塩が挙げられる。
【0031】
適切な場合、薬学的または獣医学的に許容可能な塩としてはまた、有機酸、特に限定されないが、アセトン、トリフルオロアセトン、乳酸塩、グルコン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、パントテン酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、酪酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタン酸塩(cyclopentanate)、グルコヘプタン酸塩(glucoheptanate)、グリセリンリン酸塩(glycerophosphate)、シュウ酸塩、ヘプタン酸塩(heptanoate)、ヘキサン酸塩(hexanoate)、フマル酸塩、ニコチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩(pectinate)、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、ラクトビオン酸塩、ピボル酸塩(pivolate)、樟脳酸塩、ウンデカン酸塩(undecanoate)およびコハク酸塩を含むカルボン酸、有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、カンフルスルホン酸塩(camphorsulfonate)、2−ナフタレンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−クロロベンゼンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩;ならびに無機酸、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ヘミ硫酸塩(hemisulfate)、チオシアン酸塩、過硫酸塩、リン酸およびスルホン酸の塩が挙げられ得る。
【0032】
薬学的または獣医学的に許容可能でない塩も、中間体として有益であり得る。
【0033】
が水素である一般式(I)の化合物は、CRTH2拮抗薬として活性である。
【0034】
プロドラッグは、インビボにおいて一般式(I)による活性親薬物を放出する任意の共有結合した化合物である。プロドラッグの例としては、RがC−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RまたはCH((CHO(C=O)Rであり;ここで、
mは1または2であり;
nは1〜4であり;
XはORまたはN(Rであり;
は水素またはメチルであり;
はC−C18アルキルである、
一般式(I)の化合物が挙げられる。
【0035】
キラル中心または別の形態の異性体中心が本発明の化合物に存在する場合、鏡像異性体およびジアステレオ異性体を含むそのような異性体(複数も含む)の全ての形態が、本明細書に含まれると意図される。キラル中心を含む本発明の化合物は、ラセミ混合物、鏡像異性的に濃縮された混合物として使用され得るか、またはラセミ混合物は、周知技術を用いて分離されてもよく、個々の鏡像異性体は単独で使用されてもよい。
【0036】
用語「組み合わせて投与される」とは、CRTH2拮抗薬と別の薬物との同時投与をいい、その投与は同時、連続または別々であってもよい。
【0037】
本発明の文脈において、用語「アレルギー状態」とは、患者のアトピー状態が、アレルギー状態を有しない被験体のものより高い状態をいう。これは、アレルゲンに対して増加した数の細胞の患者の循環系または組織中の存在によって、および患者が敏感であるアレルゲンと特異的に結合するIgEの存在によって特徴付けられ得る。IgEは、循環し得るか、または例えば、肥満細胞および好塩基球の表面と結合し得る。
【0038】
本明細書において、アレルゲンに対して患者が「敏感である」という言及は、患者がアレルゲンに曝露された場合に、そのアレルゲンが肥満細胞および好塩基球の表面で発現されるIgEに結合すると、それらの肥満細胞および好塩基球によるヒスタミン、プロスタグランジンDおよびトリプターゼなどの物質の産生から生じる患者が炎症の症状を表すアレルギー反応が誘発されることを意味する。
【0039】
「アレルギー状態の処置」という言及は、患者が敏感であるアレルゲンへのその患者の曝露から生じる炎症症状の減少または除去をいう。
【0040】
本明細書において、抗原が、処置サイクルの間にわたって存在するか、または存在する疑いがあるという言及は、抗原が、常にまたは断続的のいずれかで患者の環境にさまざまな量で存在する可能性があることを意味することを意図する。例えば、患者がアレルギー性鼻炎を患っている場合、その患者が敏感である花粉が、花粉症の季節の間、環境中に存在する可能性があるが、環境中の花粉の量は、天気、昼の時間および他の条件に応じて変化する場合がある。一部の場合において、アレルゲンが環境中に存在するという確認をする試験を実施しなくても、アレルゲンが環境中に存在すると患者が推測する場合がある。再度、アレルギー性鼻炎の場合において、例えば、花粉症の季節の間に発生し得る花粉が存在する可能性があると推測される場合、患者は予防手段として従来通りに医薬を接種する。しかしながら、本発明によれば、処置サイクルの第2の期間の間、患者が十分な用量の一般式(I)の化合物を接種することを、必ずしも必要とするわけではなく、しばしば、一般式(I)の化合物は、この第2の期間の間、投与される必要はない。
【0041】
一般式(I)の化合物に適用される場合、用語「有効性」とは、患者におけるアレルギー反応の減少をいう。通常、処置サイクルの第1の期間の間、患者は、少なくとも30%の症状の減少、好適には少なくとも40%、増加する順で好適に、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、最も好適な場合において少なくとも90%の症状の減少を受ける。
【0042】
アレルギー性鼻炎および結膜炎の場合において、評価は、例えば、ウィーンにある抗原曝露室(Vienna Challenge Chamber)の実験で実施され得、これは当業者に周知であり、患者は、それらの症状の自己評価および0〜3のスケールでスコア付けを実施する。別のスコアが眼症状、鼻症状(鼻閉塞、鼻のかゆみ、くしゃみおよび鼻漏)および他の症状について与えられてもよい。各患者についての症状のスコアは主観的であるが、十分な数の患者が使用される場合、全体のスコアが意味があるものになる。他のアレルギー状態に関して、他の臨床試験が設計されてもよく、症状の減少の測定が、患者による自己評価などの主観的方法によって実施されてもよいか、または客観的計測値によってなされてもよい。例えば、喘息の症状が、1秒での努力呼気肺活量(FEV)または最大呼気速度(PEF)などの肺機能の測定を用いて、あるいはJuniperのクオリティーオブライフスケール(quality of life scale)を用いて定量されてもよい。アトピー性皮膚炎の症状の重篤度は、アトピー性皮膚炎のスコア評価(scoring atopic dermatitis)(SCORAD)または6つの領域の6つの兆候のアトピー性皮膚炎(six area six sign atopic dermatitis)(SASSAD)システムを用いて評価され得る。
【0043】
上記のように、処置サイクルの第2の期間の間、一般式(I)の化合物は、少なくとも50%のその有効性を保持するが、より好適には、一般式(I)の化合物は、少なくとも60%のその有効性、増加する順で好適に、70%、80%および90%のその有効性を保持する。
【0044】
既に示したように、処置サイクルの第2の期間の間、患者に投与される一般式(I)の化合物の量は、第1の期間の間に投与される量と比較して減少される。通常、処置サイクルの第2の期間の間に投与される一般式(I)の化合物の日用量は、第1の期間の間に投与される日用量の50%より多くない。しかしながら、これより少なくてもよい。例えば、第1の期間の間に投与される一般式(I)の化合物の日用量の40%より多くなく、30%より多くなく、20%より多くなく、または10%より多くなくてもよい。多くの場合において、CRTH2拮抗化合物の投与は、処置サイクルの第2の期間、完全に停止される。従って、処置サイクルの第2の期間において、日用量は0であり、一般式(I)の化合物が患者に投与されない。これは特に、医薬が必要な期間が、従来の医薬についてのものよりかなり短くなるので、利点のある結果を生じ、患者の一般的な健康および処置費用の両方で肯定的な有意性を有する。
【0045】
処置サイクルの第2の期間は少なくとも7日間続く。しかしながら、より長い時間、例えば、少なくとも14日間続いてもよく、少なくとも21日、少なくとも28日続く第2の期間、一部の場合において、処置サイクルの第2の期間の間、化合物の用量が0まで減少される場合、35日を越えてさえも、薬物が少なくとも50%のその有効性を保持し得るかを観測される。
【0046】
CRTH2拮抗薬が投与される間、患者の化合物に対する最大生物学的応答を提供する数日間を含むように、処置サイクルの第1の期間が選択されてもよい。通常、この期間は2〜8日であってもよく、その期間の間、薬物は1日に1〜3回投与されてもよい。しかしながら、CRTH2拮抗薬が、患者の薬物服用順守を増加させるのに役立つため、1日に1回、患者に投与されることが特に好適である。
【0047】
一部の場合において、1回の処置サイクルは、処置が必要とされる全ての期間、継続するのに十分でなくてもよく、それにより、処置は1つ以上のさらなる処置サイクルを含んでもよい。これは、しばしば、花粉症の季節が数ヶ月間、続く場合がある季節性アレルギー性鼻炎などの状態に関係する場合である。
【0048】
一般式(I)の化合物などのCRTH2拮抗薬は、任意のアレルギー状態を処置するのに有用であるが、それらは、喘息(アレルギー性喘息を含む)、食物アレルギー、急性および慢性蕁麻疹、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触皮膚炎を含む)および結膜炎、特にアレルギー性結膜炎などの状態のパルス療法に特に有用である。
【0049】
一般式(I)のCRTH2拮抗薬はインドール−1−酢酸誘導体であり、国際公開WO2005/044260号、国際公開WO2005/094816号、国際公開WO2006/095183号、国際公開WO2008/012511号および2008年1月18日に出願された英国特許出願第0800874.0号;2008年1月22日に出願された同第0801132.2号、2008年1月30日に出願された同第0801671.9号;2008年1月22日に出願された同第0801131.4号;2008年1月30日に出願された同第0801672.7号;および2008年1月30日に出願された同第0801674.3号に記載される化合物およびその類似体のうちの一部である。上記の一般式(I)のインドール−1−酢酸誘導体は、これらの文書に詳細に記載される。
【0050】
本発明の一実施形態において、一般式(I)の化合物は、Rが水素であるCRTH2拮抗薬である。
【0051】
本発明の代替の実施形態において、一般式(I)の化合物は、CRTH2拮抗薬についてのプロドラッグであり、Rは、C−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RまたはCH((CHO(C=O)Rであり;ここで、
mは1または2であり;
nは1〜4であり;
XはORまたはN(Rであり;
は水素またはメチルであり;そして
はC−C18アルキルである。
【0052】
一般式(I)の好適な化合物において、独立して、または任意の組み合わせで、
はフルオロであり;
はC−Cアルキル、特にメチルまたはエチルであるが、より特にはメチルであり;
はHまたはメチルであり;そして
はキノリン、キノキサリン、イソキノリン、チアゾール、フェニル、ナフタレン、チオフェン、ピロールまたはピリジンであり、それらのうちのいずれかは上記のように必要に応じて置換され得る。
【0053】
特に好適な化合物において、RはHである。
【0054】
より典型的に、R基としては、必要に応じて置換されたキノリン、フェニル、ナフタレン、チオフェン、ピロールまたはピリジンが挙げられる。
【0055】
がキノリンまたはイソキノリンである場合、それは、好適には、置換されないか、または1つ以上のハロ置換基、特にフルオロで置換される。
【0056】
が、フェニル、ナフタレン、チオフェン、ピロールまたはピリジンである場合、それは、必要に応じて、1つ以上の置換基、特に、OR、SOまたはSOYR(式中、RおよびYは上記の通りである)を含む好適な置換基を有してもよい。
【0057】
典型的に、この場合において、RはC−Cアルキル、4〜6員のシクロアルキル基、5または6員のヘテロシクリル基またはフェニルであり、それらのうちのいずれかは上記のように置換されてもよい。
【0058】
がピリジルである場合、それは最も好適には3−ピリジル部分である。
【0059】
より活性な化合物において、存在する場合、YはCH部分である。
【0060】
がSOまたはSOYRで置換される場合、R基は、通常、置換されないか、またはメチルおよびハロ、特にクロロまたはフルオロから選択される1つ以上の置換基で置換される。
【0061】
がORで置換される場合、R基は、置換されてなくてもよいか、またはハロ、シアノ、C−CアルキルおよびO(C−Cアルキル)から選択される1つ以上の置換基で置換されてもよい。
【0062】
一般式(I)の特に好適な化合物としては、
{3−[1−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−インドール−1−イル}−酢酸;
{3−[1−(4−tert−ブチル−フェニル)−エチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−3−[1−(4−メタンスルホニル−フェニル)−エチル]−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(1−ナフタレン−2−イル−エチル)−インドール−1−イル]−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−ナフタレン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸;
[5−フルオロ−3−(8−ヒドロキシキノリン−2−イルメチル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(キノキサリン−2−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−3−(4−メトキシ−ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[3−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フロオロ−2−メチル−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−tert−ブチル−ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(4−フェニルフェニル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−3−(4−メタンスルホニル−ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(6−フルオロキノリン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
(2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸;
(5−クロロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[1−(ベンゼンスルホニル)ピロール−2−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−({1−[(4−メチルベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[3−({1−[(2,4−ジフルオロベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
(3−{[2−(ベンゼンスルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
[3−({2−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]フェニル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−3−({2−[(4−フルオロベンゼン)スルホニル]フェニル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
(3−{[2−(ベンゼンスルホニル)ピリジン−3−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
[5−フルオロ−3−({2−[(4−フルオロベンゼン)スルホニル]ピリジン−3−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[3−({2−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]ピリジン−3−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
2−(3−(4−(ベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(4−(4−クロロベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(3−(ベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−3−(3−(4−フルオロベンジルスルホニル)ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(2−(ベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(4−(4−フルオロベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(2−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(4−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(2−(シクロブチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(4−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−フェノキシベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−メトキシフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−メトキシフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(2,4−ジクロロフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−フルオロフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(3,4−ジフルオロフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−シアノフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−クロロフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(2−シアノフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−3−イル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(3−メタンスルホニルナフタレン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(1−メタンスルホニルナフタレン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(6−メタンスルホニルナフタレン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(キノリン−3−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(キノキサリン−6−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(キノリン−7−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(6−メタンスルホニルキノリン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(4−メタンスルホニルキノリン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イルメチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−3−{イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル}−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(メチルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[3−(メチルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(エチルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[4−(エチルスルファニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(n−プロピルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(i−プロピルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(t−ブチルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(ペンタン−3−イルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
[3−({4−[(シクロプロピルメチル)スルファニル]フェニル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{3−[(4,4−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオピラン−6−イル)メチル]−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
(3−{[2−(エタンスルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(プロパン−1−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(プロパン−2−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(ブタン−1−スルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(ブタン−2−スルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(2−メチルプロパン−2−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(ペンタン−1−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(シクロプロピルメタン)スルホニルフェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(プロピルスルファモイル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(ブチルスルファモイル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[3−(プロピルスルファモイル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[3−(ブチルスルファモイル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(トリフルオロメタン)スルホニルフェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[4−(エタンスルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(プロパン−1−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(プロパン−2−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[4−(ブタン−1−スルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(2−メチルプロパン−2−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(ペンタン−1−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(ペンタン−3−イルスルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
[3−({4−[(シクロプロピルメチル)スルホニル]フェニル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(プロピルスルファモイル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[4−(ブチルスルファモイル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−3−{[4−メタンスルホニル−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−3−{[4−メタンスルホニル−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(5−メタンスルホニルチオフェン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
{3−[(4,4−ジメチル−1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1λ−ベンゾチオピラン−6−イル)メチル]−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
[3−({1−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−3−({1−[(4−フルオロベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−3−({1−[(4−メトキシベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{3−[1−(2,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)ピロール−2−イルメチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−3−({1−[(4−メタンスルホニルベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(2−フェニルフェニル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
(3−{[1−(ベンゼンスルホニル)インドール−2−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(4−クロロフェニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(4−メチルフェニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(3−フェノキシフェニル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−3−({4−[(4−フルオロフェニル)カルボニル]−1−メチルピロール−2−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(6−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}ピリジン−3−イル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(3−フェノキシチオフェン−2−イル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
(3−{[2−(ベンゼンスルホニル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
{3−[(1−ベンジルピラゾール−4−イル)メチル]−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
(3−{[5−(4−クロロフェノキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
[3−({5−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]フラン−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[3−({5−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]チオフェン−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[3−({3−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]チオフェン−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{3−[(2−ベンジルフェニル)メチル]−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
またはC−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RもしくはCH((CHO(C=O)R、上記のうちのいずれかのエステルであり、ここで、
mは1または2であり;
nは1〜4であり;
XはORまたはN(Rであり;
は水素またはメチルであり;
はC−C18アルキルである、
化合物が挙げられる。
【0063】
一般式(I)の化合物は、従来技術に示される方法または従来技術に記載されるもの、特に、国際公開WO2005/044260号、国際公開WO2005/094816号、国際公開WO2006/095183号、国際公開WO2008/012511号および英国特許出願第0800874.0号、同第0801132.2号、同第0801671.9号、同第0801131.4号、同第0801672.7号および同第0801674.3号と類似の方法に従って調製され得る。
【0064】
一般式(I)の化合物は、これらのアレルギー状態の処置に有用である1つ以上のさらなる薬剤と組み合わされてもよい。このような薬剤の例としては、
トシル酸スプラタストおよび類似化合物;
メタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、ホルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、メシル酸ビトルテロール、ピルブテロールおよびインダカテロールなどのBアドレナリン受容体作動薬、またはテオフィリンおよびアミノフィリンなどのメチルキサンタニン、クロモグリク酸ナトリウムなどの肥満細胞安定剤、またはイプラトロピウムおよびチオトロピウムなどのムスカリン性受容体拮抗薬;
抗ヒスタミン剤、例えば、ロラタジン、セチリジン、デスロラタジン、レボセチリジン、フェキソフェナジン、アステミゾール、アゼラスチンおよびクロルフェニラミンなどのヒスタミンH受容体拮抗薬またはH受容体拮抗薬;
プロピルヘキセドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、偽エフェドリン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸キシロメタゾリンおよび塩酸エチルノルエピネフリンなどのαおよびαアドレナリン受容体作動薬;
プレドニゾン、プレドニゾロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、フロ酸モメタゾンおよびシクレソニドなどのコルチコステロイド;
Grazaxなどのアレルゲン免疫療法薬
を含む、アレルギーおよび他の炎症性疾患についての既存の治療薬が挙げられる。
【0065】
一般式(I)のCRTH2拮抗薬は、通常、経口、直腸、経鼻、気管支(吸入)、局所(点眼剤、頬側および舌下を含む)、膣内または非経口(皮下、筋肉内、静脈内および皮内を含む)投与に適切な処方物であり得る製剤処方で投与されて、薬学分野において周知の任意の方法により調製され得る。
【0066】
投与経路は処置される状態に依存するが、好適な組成物は、経口、経鼻、気管支または局所投与のために処方される。
【0067】
処方物は、上記の活性剤と担体とを合わせることにより調製されてもよい。通常、処方物は、均一にかつ密接に活性剤と液体担体もしくは微粉化した固形担体またはその両方とを合わせることにより調製されて、必要な場合、製剤を成形する。
【0068】
本発明の経口投与のための処方物は、各々が所定の量の活性剤を含むカプセル、小袋、噛み砕ける錠剤であり得る錠剤またはトローチ剤などの別個の単位として;粉末または顆粒として;食物にふりかけるための微粒子として;水性液体または非水性液体中の活性剤の溶剤または懸濁剤として;あるいは水中油液体エマルジョンまたは油中水液体エマルジョンとして;あるいはボーラスとしてなどで存在してもよい。
【0069】
経口投与のための組成物(例えば、錠剤およびカプセル剤)に関して、用語「許容可能な担体」としては、一般的な賦形剤、例えば、結合剤、例えば、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、スクロースおよびデンプンなどのビヒクル;充填剤および担体、例えば、コーンスターチ、ゼラチン、ラクトース、スクロース、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、第二リン酸カルシウム、塩化ナトリウムおよびアルギン酸;ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウムおよび他のステアリン酸金属塩、ステアリン酸グリセロール、ステアリン酸、シリコーン溶液、タルクワックス、油およびコロイド状シリカなどの滑剤が挙げられる。ペパーミント、冬緑油、チェリー香味剤などの矯味矯臭剤も使用されてもよい。投薬形態が容易に識別できるように着色剤を加えることが望まれてもよい。錠剤はまた、当該分野において周知の方法によりコーティングされてもよい。
【0070】
錠剤は、必要に応じて、1つ以上の補足的な成分を用いて圧縮または成形により製造されてもよい。圧縮された錠剤は、適切な機械で活性剤を、粉末または顆粒などの自由流動形態に圧縮することにより調製され、必要に応じて、結合剤、滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、界面活性剤または分散剤を用いて混合されてもよい。成形された錠剤は、適切な機械で、不活性液体希釈剤で湿らされた粉末化化合物の混合物を成形することにより製造されてもよい。錠剤は、必要に応じて、コーティングされるか、またはスコア付けされ、活性剤の持続放出または制御放出を提供するように処方されてもよい。
【0071】
経口投与に適切な他の処方物としては、フレーバーベース、通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカント中に活性剤を含む錠剤;ゼラチンおよびグリシン、またはスクロースおよびアカシアなどの不活性ベース中に活性剤を含むトローチ;ならびに適切な液体担体中に活性剤を含む口腔洗浄剤が挙げられる。
【0072】
皮膚への局所適用のために、一般式(I)の化合物などのCRTH2拮抗薬は、クリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁液などの中に製造されてもよい。薬物に使用され得るクリームまたは軟膏処方物は、当該分野において周知、例えば、British Pharmacopoeiaなどの製薬の標準的なテキストブックに記載される従来の処方物である。
【0073】
眼への局所適用のために、一般式(I)の化合物などのCRTH2拮抗薬は、点眼剤処方物の中に製造されてもよい。適切な点眼剤処方物もまた、当該分野において周知であり、British Pharmacopoeiaなどの製薬の標準的なテキストブックに記載される。
【0074】
アレルギー性喘息、アレルギー性結膜炎およびアレルギー性鼻炎などの状態の症状を減少または除去することを意図されるCRTH2拮抗薬は、例えば、粉末形態または溶液もしくは懸濁液のドロップ形態で、薬理学的活性成分を分散させ得るエアロゾルまたはスプレーの経鼻、気管支または口腔投与によって気道に投与されてもよい。粉末分散特性を有する医薬組成物は、通常、活性成分に加えて、室温以下の沸点を有する液体推進薬、および所望の場合、液体または固体の非イオン性またはアニオン性界面活性剤および/または希釈剤などの付加物を含む。薬理学的活性成分が溶液中に含まれる医薬組成物は、これに加えて、適切な推進薬、およびさらに必要な場合、さらなる溶媒および/または安定剤を含む。推進薬の代わりに、圧縮空気が使用されてもよく、これは、適切な圧縮および膨張装置の手段によって必要とされるように製造されることが可能である。
【0075】
非経口処方物は通常、滅菌される。
【0076】
典型的に、本化合物の経口量は、CRTH2受容体においてPGDを阻害するのに効果的な濃度で血漿中の薬物濃度を達成するように、約0.01〜100mg/kgである。治療的に有効であるCRTH2拮抗化合物の正確な量、およびそのような化合物が最適に投与される経路は、薬剤の血液レベルと、治療効果を有するのに必要とされる濃度とを比較することによって、当業者に容易に決定される。
【0077】
点眼剤、クリームまたは軟膏などの局所投与のための処方物において、活性化合物の濃度は、典型的に、CRTH2拮抗化合物の全身曝露が制限されるように約0.1%〜1%w/wである。
【0078】
作用機構が上に記載されるように現れるため、アレルギー状態の炎症症状に対する長期の効果が、いずれかのCRTH2拮抗薬で観測される。Th2依存性アレルギー疾患の処置のためのCRTH2拮抗薬の使用について議論している文献としては、国際公開WO−A−03/066046号、国際公開WO−A−03/066047号、国際公開WO−A−03/097042号、国際公開WO−A−03/097598号、国際公開WO−A−03/101981号、国際公開WO−A−03/101961号、国際公開WO−A−2004/007451号、国際公開WO−A−2005/019171号、国際公開WO−A−2005/054232号、国際公開WO−A−2004/089884号、国際公開WO−A−2004/089885号、国際公開WO−A−2005/018529号、国際公開WO−A−2006/005909号、国際公開WO2006/021759号、国際公開WO−A−2007/039736号、国際公開WO−A−2007/052023号、国際公開WO−A−2006/075139号、国際公開WO−A−2007/068894号、国際公開WO−A−2007138282号、国際公開WO−A−2008/119917号、国際公開WO−A−2008/113965号、国際公開WO−A−2008/074966号、国際公開WO−A−2008/078069号、国際公開WO−A−2007/144625号、国際公開WO−A−2007/028999号、国際公開WO−A−2007/031747号、国際公開WO−A−2006/136859号、国際公開WO−A−2006/111560号、国際公開WO−A−2005/094816号、国際公開WO−A−2005/040112号、国際公開WO−A−2005/040114号、国際公開WO−A−2004/096777号、国際公開WO−A−2005/123731号、国際公開WO−A−2006/125784号、国際公開WO−A−2007/045867号、国際公開WO−A−2006/034419号、国際公開WO−A−2006/036994号、国際公開WO−A−2007/022501号、国際公開WO−A−2004/106302号、国際公開WO−A−2004/032848号、国際公開WO−A−2005/100321号、国際公開WO−A−2006/091674号、国際公開WO−A−2004/058164号、国際公開WO−A−2005/007094号、国際公開WO−A−2007/036743号、国際公開WO−2004/035543号、国際公開WO−A−2007/062797号、国際公開WO−A−2007/062773号、国際公開WO−A−2007/062678号、国際公開WO−A−2007/062677号、国際公開WO−A−2005/116001号、国際公開WO−A−2005/115382号、国際公開WO−A−2005/115374号、国際公開WO−A−2006/111560号、国際公開WO−A−2006/037982号、国際公開WO−A−2006/056752号、国際公開WO−A−2007/039741号、国際公開WO−A−2005/073234号、国際公開WO−A−2005/105727号、国際公開WO−A−2006/063763号、国際公開WO−A−2006/125593号および国際公開WO−A−2006/125596号が挙げられ、これらの文献に記載される化合物は、患者が敏感なアレルゲンの存在によって誘発されるアレルギー状態の処置に有用であり、この処置は、
a.CRTH2拮抗化合物が患者に投与される第1の期間、
b.一般式(I)の化合物が減少した量で患者に投与される、少なくとも7日の第2の期間、を含む少なくとも1回の処置サイクルを含み、
アレルゲンが、処置の間にわたって存在するか、または存在する疑いがあり、CRTH2拮抗薬が、処置サイクルの第2の期間、少なくとも50%のその有効性を保持する。
【0079】
一部の特に適切な化合物は、一般式(I)の化合物に類似している化合物であるが、一般式(I)の−CHR部分が、R、SR、SORまたはSOに置換され、ここで、Rは一般式(I)に定義される通りである。この種類の例示的な化合物は、[5−フルオロ−3−(4−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸であり、これは、国際公開WO2004/007451号の範囲内であり、実施例3(以下)のアポトーシスアッセイに試験され、204±160nMのIC50でPGDの有効機能に対抗することが見出された。
【0080】
本発明の文脈において、CRTH2拮抗薬は、以下に記載される放射性結合アッセイにおいて1000nM未満のKiでCRTH2受容体に結合する化合物であり、1000nM未満のIC50でPGDにより処置されたCHO/CRTH2細胞における細胞内Ca2動員の用量依存的な増加を阻害する。CRTH2拮抗活性を有するいずれかの化合物は、被験体のアレルギーに対する過敏性を抑える際の使用に適切であるが、CRTH2拮抗薬は、好適には一般式(I)の化合物である。
【0081】
本発明は、ここで、実施例および図面を参照してより詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1A】2日および8日の各処置期間で、CRTH2拮抗薬とプラシーボとを比較した試験においてアレルギー性鼻炎を罹患している2つの群の患者の合わせた症状スコアを示す一連のプロットである。図1Aは、CRTH2拮抗薬での投与に対する両方の患者の群についての合わせた鼻の症状スコアを示す。CRTH2拮抗薬を接種している患者は、2日および8日の処置期間の両方で減少した鼻の症状を示すことがプロットにより示される。
【図1B】2日および8日の各処置期間で、CRTH2拮抗薬とプラシーボとを比較した試験においてアレルギー性鼻炎を罹患している2つの群の患者の合わせた症状スコアを示す一連のプロットである。図1Bは、眼の症状についての合わせたスコアを示す。CRTH2拮抗薬を接種している患者は、2日および8日の処置期間の両方で減少した眼の症状を示すことがプロットにより示される。
【図2A】図1のものと同様の一連のプロットであるが、各患者の群についてのスコアは、別々に示される。プロットはまた、試験の開始前のアレルゲンに対する患者の反応であるスクリーニング反応を示す。図2Aは、同じ群の患者についてのスクリーニング反応のスコアと比較してA群の患者についての全ての鼻の症状を示す。図2Aは、各々の処置期間の2日でのA群の患者の鼻の症状についてのスコアを示すプロットである。A群の患者は、8日間、CRTH2拮抗薬で処置し、次いで、3週間処置せず、次いで、8日間、プラシーボで処置した。
【図2B】図1のものと同様の一連のプロットであるが、各患者の群についてのスコアは、別々に示される。プロットはまた、試験の開始前のアレルゲンに対する患者の反応であるスクリーニング反応を示す。図2Bは、同じ群の患者についてのスクリーニング反応のスコアと比較してA群の患者についての全ての鼻の症状を示す。図2Bは、8日での同じ群の患者についての鼻の症状のスコアを示す。A群の患者は、8日間、CRTH2拮抗薬で処置し、次いで、3週間処置せず、次いで、8日間、プラシーボで処置した。
【図2C】図2Cは、図2Aおよび2Bと同様であるが、同じ群の患者についてのスクリーニング反応のスコアとともに処置期間の2日後のB群の患者からの鼻の症状についてのスコアを示す。B群の患者は、8日間、プラシーボで処置し、次いで、3週間、処置せず、次いで、8日間、CRTH2拮抗薬で処置した。
【図2D】図2Dは、図2Aおよび2Bと同様であるが、同じ群の患者についてのスクリーニング反応のスコアとともに処置期間の8日後のB群の患者からの鼻の症状についてのスコアを示す。B群の患者は、8日間、プラシーボで処置し、次いで、3週間、処置せず、次いで、8日間、CRTH2拮抗薬で処置した。
【図3】図3は、ヒトTh2細胞におけるPGD2の抗アポトーシス効果を示すプロットである。ヒトTh2細胞を、16時間、IL−2の非存在下で50U/mlのIL−2または種々の濃度のPGDで処理した。細胞をアネキシンV−PE/PIで染色し、次いで、FACSArrayフローサイトメトリーによって分析した。
【発明を実施するための形態】
【0083】
(CRTH2受容体に対する結合の測定のための放射性結合アッセイ)
(材料)
カルシウム−3色素を、Molecular Devices(Wokingham,UK)から購入した。モノポリ分離溶液(Mono−poly resolving medium)を、大日本製薬(Dainippon Pharmaceuticals)(大阪、日本)から得た。Macs抗CD16マイクロビーズを、Miltenyi biotec(Bisley,Surrey)から得た。ChemoTxプレートを、Neuroprobe(Gaithesburg,MD)から購入した。ポリ−D−リジンでコーティングした96ウェルプレートを、Greiner(Gloucestershire,UK)から得た。[H]PGDを、Amersham Biosciences(Buckinghamshire,UK)から得た。[H]SQ29548を、Perkin Elmer Life Sciences(Buckinghamshire,UK)から購入した。全ての他の試薬を、他に示さない限り、Sigma−Aldrich(Dorset,UK)から得た。
【0084】
(方法)
(細胞培養物)
チャイニーズハムスター卵巣細胞をCRTH2受容体(CHO/CRTH2)でトランスフェクトし、37℃(5%CO)にて湿気のある環境において、10%ウシ胎仔血清、2mMのグルタミン、および1mg ml−1の活性G418を補足した最小必須培地(MEM)の培養物中に維持した。細胞を2〜3日ごとに継代した。放射性リガンド結合アッセイに関して、細胞を3層のフラスコまたは175cmの四角フラスコ(膜調製のため)において調製した。カルシウム動員アッセイに関して、細胞を、1つのウェルあたり80,000細胞の密度でアッセイの24時間前に96ウェルプレートで増殖させた。
【0085】
(細胞膜の調製)
膜をCHO/CRTH2細胞のいずれかから調製した。コンフルエンシーまで増殖させたCHO細胞をPBSで洗浄し、Versene溶液(1つのフラスコあたり15ml)を用いて分離した。細胞を175cmの四角フラスコで増殖させて、それらを、PBS中にスクラップすることにより回収した。細胞懸濁液を遠心分離し(1,700rpm、10分、4℃)、15mlの緩衝液(1×HBSS、10mMのHEPESを補足した、pH7.3)中に再懸濁した。次いで、細胞懸濁液を、20秒間、4〜6の設定値でUltra Turraxを用いて均質化した。ホモジネートを、10分間、1,700rpmで遠心分離し、上清を回収し、4℃で1時間、20,000rpmで遠心分離した。得られたペレットを緩衝液中で再懸濁し、200〜500μlのアリコート中に−80℃で保存した。タンパク質濃度を、基準物としてウシ血清アルブミンを用いてBradford(1976)の方法によって測定した。血小板を、10分間、600×gで遠心分離により洗浄し、氷冷したアッセイ緩衝液(10mMのTris−HCl、pH7.4、5mMのグルコース、120mMのNaCl、10μMのインドメタシン)中に再懸濁し、4℃で30分間、20,000rpmで直接、遠心分離した。得られたペレットを、上記のように処理した。
【0086】
(放射性リガンド結合アッセイ)
H]PGD(160Ci/mmol)結合実験を、上記のように調製した膜で実施した。アッセイを、100μlの最終容積の緩衝液(1×HBSS/HEPES 10mM、pH7.3)中で実施した。細胞膜(15μg)。細胞膜15mgを、15分間、競合リガンドの濃度を変化させながら室温でプレインキュベートした。次いで、[H]PGD(mol、最終濃度)を加え、インキュベーションを、室温でさらに1時間、継続した。反応を、200μlの氷冷したアッセイ緩衝液の各ウェルへの添加により停止し、続いて、Unifilter Cell harvester(PerkinElmer Life Science)を用いてWhatman GF/Bガラス繊維フィルターを通して迅速に濾過し、300μlの氷冷した緩衝液で6回洗浄した。Unifilterプレートを、少なくとも1時間、室温で乾燥させ、フィルター上に保持される放射能を、Beta Triluxカウンター(PerkinElmer Life Sciences)で測定し、続いて、40μlのOptiphase Hi−Safe3(Wallac)液体シンチレーションを加えた。非特異的結合を10μMの非標識PGDの存在下で規定した。
【0087】
このアッセイもまた、国際公開WO2005/044260号の実施例3に記載される。より適切には、CRTH2拮抗薬である化合物は、100nM未満、典型的には、50nM未満またはさらに20nM未満のKiを有する。
【0088】
本発明に有用なCRTH2拮抗薬はCRTH2受容体に選択的であり得、この場合において、DPまたはTP受容体に対する高親和性を有さない。DP受容体への結合は、細胞培養物相である、チャイニーズハムスター卵巣細胞が、CRTH2受容体よりむしろDP受容体(CHO/DP)でトランスフェクトされ、CHO/DP細胞が細胞膜を調製するために使用されることを除いて、CRTH2拮抗活性の測定について上記のものと同様の放射性リガンド結合アッセイにおいて測定され得る。
【0089】
DP受容体に結合しない化合物は、このアッセイにおいて1μM以上のKiを有する。実際に、一部の化合物に関して、DP受容体のKiは、少なくとも5μMまたはさらに少なくとも10μMであり得る。
【0090】
TP受容体の放射性リガンド結合は、血小板から調製された膜で実施され得る。15〜40μgのタンパク質を、室温で15分間、アッセイ緩衝液(10mMのTris−HCl、pH7.4、5mMのグルコース、120mMのNaCl、10μMのインドメタシン)中の競合リガンドの濃度を変化させながらプレインキュベートした。次いで、[H]SQ29548(38Ci/mmol、10nMの最終濃度)を加え、室温でさらに30分間、インキュベーションを継続した。反応を、200μlの氷冷したアッセイ緩衝液を各ウェルに加えることにより停止し、続いて、Unifilter Cell harvester(PerkinElmer Life Science)を用いてWhatman GF/Cガラス繊維フィルターを通して迅速に濾過し、300μlの氷冷した緩衝液で6回洗浄した。放射能をCRTH2およびDP受容体について記載されるように測定した。
【0091】
TP受容体に結合しない本発明に有用な化合物は、このアッセイにおいて1μM以上のKiを有する。実際に、一部の化合物に関して、TP受容体のKiは、少なくとも5μMまたはさらに少なくとも10μMであり得る。
【0092】
本発明における使用に最も適切な化合物は、DP TP受容体と比較して、CRTH2受容体について200倍より高い結合選択性であるものである。
【0093】
CRTH2拮抗活性は、以下のようなカルシウム動員アッセイによって測定され得る。
【0094】
(CRTH2拮抗活性の測定についてのカルシウム動員アッセイ)
細胞を、1つのウェルあたり80,000細胞の密度でポリ−D−リジンでコーティングした96ウェルプレート上に播種し、37℃で一晩インキュベートし、細胞を付着させた。細胞をHBSSで2回洗浄し、37℃で1時間、4mMのプロベネシドを補足した100μlのHBSSおよび100μlのカルシウム−3−色素(Molecular Devices)中でインキュベートした。蛍光の変化を、Flexstation(Molecular Devices)を用いて17秒で作動薬を加えて、50秒の時間経過にわたってモニターした。
【0095】
(CHO−CRTH2細胞におけるカルシウム動員に対するCRTH2作動薬の効果)
PGDは、CHO/CRTH2細胞において細胞内Ca2+動員の用量依存的増加を引き起こし、EC50=2.4±0.5nM(n=3)を有する。
【0096】
CRTH2拮抗化合物は、1μM未満、より好適には500nM未満、さらにより好適には100nM未満および典型的には50nM未満またはさらに20nM未満のIC50でこの効果を好適に阻害する。
【実施例】
【0097】
実施例において、以下の試験化合物を使用した。
【0098】
【表1】

【0099】
(実施例1−ウィーンにある抗原曝露室での研究(Vienna ChallengeChamber Study))
(研究設計)
この研究は、8日間経口投与した化合物1のランダム化した、二重盲式の、プラシーボ制御した、二重交差評価で実施した。1週のスクリーニング期間、および2回の処置期間の間に3週の洗い流し期間が存在した。研究薬物の最後の投与後、1週間、調査を続けた。第1の処置期間に研究薬物を接種し、第2の期間にプラシーボを接種した患者の群をA群と指定し、一方、第1の処置期間にプラシーボを接種し、第2の処置期間に研究薬物を接種した患者の群をB群と指定した。
【0100】
(処置計画および方法)
被験体は、アレルゲンに対するベースライン反応を決定するために完全なスクリーニング評価を受けた。このスクリーニング評価は、投薬開始の1週間前に行った。
【0101】
被験体は、この研究の各処置期間の1日目に化合物1またはプラシーボ(訪問2または訪問5)で投薬を開始した。有害事象、全ての鼻の症状スコアおよび併用医薬はCRFに記した。被験体は、朝食および晩ご飯をそれぞれ終えるとすぐに各用量(朝に2つのカプセルおよび晩に2つのカプセル)を接種した。
【0102】
被験体は、6時間のアレルゲン投与について各処置期間の2日目に診療所に戻って報告した。以下の測定値を得た。
・0〜3のプレ投与、投与の0〜6時間後15分ごとに、分類スケールでスコア付けされた各症状を含む全ての鼻の症状スコア(TNSS)(閉塞、鼻漏、かゆみ、くしゃみ)。
・0〜3のプレ投与、投与の0〜6時間後15分ごとに、分類スケールでスコア付けされた各症状を含む眼の症状のスコア(涙目、目のかゆみ、充血した目)。
・0〜3のプレ投与、投与の0〜6時間後15分ごとに、分類スケールでスコア付けされた各症状を含む他の症状(咳、のどのかゆみ、耳のかゆみ)。
【0103】
被験体は、6時間のアレルゲン投与の各処置期間の8日目に診療所に戻って報告し、2日目に得た測定を繰り返した。
【0104】
最後の調査の訪問を、処置期間2の試験物質の最後の用量の1回後に行った。
【0105】
(結果)
A群の被験体は、8日間、CRTH2拮抗薬を接種し、続いて、3週洗い出し、次に8日間、プラシーボを接種した。この被験体は、CRTH2拮抗薬の投与後、アレルゲンに対して減少した反応を示した。アレルゲンに対するこの減少した反応は、プラシーボでの投与後にもまだ存在する。B群の被験体は、8日間、プラシーボを接種し、続いて、3週洗い出し、次に8日間、CRTH2拮抗薬を接種した。
【0106】
実験の結果を図1および図2に示す。2つの群の患者の結果を合わせた場合、被験体は、プラシーボと比較してCRTH2拮抗薬の投薬の2日後、全ての鼻の症状のスコアにおいて23%の減少を示す。この減少は、投薬の8日後、37%まで増加する(図1A)。全ての眼の症状のスコアもまた、CRTH2拮抗薬で処置した患者において減少し、被験体は、プラシーボと比較してCRTH2拮抗薬の投薬の2日後、全ての眼の症状スコアにおいて45%の減少を示す。この反応は、投薬の8日後、61%まで増加する(図1B)。
【0107】
次いで、個々の患者の群についての図を得た。図2Aおよび2Bは、実験の開始時に得られたそれらの患者についてのスクリーニング反応と比較して、各研究期間の2日および8日目のそれぞれのA群の患者についての全ての鼻の症状のスコアを示す。図2Cおよび2DはB群の同等のデータを示す。
【0108】
被験体は、プラシーボにおいてアレルゲンに対して予期される反応を高め、CRTH2拮抗薬の投与後、TNSSにおいてアレルゲンに対する反応の減少を示した。
【0109】
この結果は、最初にプラシーボ、次に化合物1で処置を受けたB群の患者が予期されるような反応を示したことを示す。従って、図2Cおよび2Dから見られ得るように、プラシーボで処置された患者は、実験の開始前に得られたベースラインのスクリーニング反応と同じ反応を示した。
【0110】
しかしながら、A群の患者に関しては、結果は異なった。図2Aおよび2Bに示されるように、化合物1の最後の投薬の3〜4週後、プラシーボで処置された患者は、依然として、実験の開始前に得られたベースライン値よりかなり低い鼻の症状スコアを有した。これは、化合物1がA群の患者において長く続く効果を有すること、およびこの効果が、化合物1での最後の処置後、4週より長い間続くことを示す。
【0111】
この結果は、ウィーンにある抗原暴露室でのこの実験において、全ての鼻の症状のスコア(0〜6時間)の36%の減少が、CRTH2拮抗薬の最後の投与後、22日維持し、全ての鼻の症状スコア(0〜6時間)の38%の減少が、CRTH2拮抗薬の最後の投与後、28日維持することを示す。
【0112】
(実施例2−アポトーシス誘発試験)
ヒトTh2細胞を、16時間、IL−2の非存在下で50U/mlのIL−2または種々の濃度のPGDで処理した。細胞をアネキシンV−PE/PIで染色し、次いで、FACSArrayフローサイトメトリーにより分析した。その結果を図3に示し、これは、PGDがヒトTh2細胞に対する抗アポトーシス効果を有することを示す。
【0113】
ヒトTh2細胞を、IL−2の非存在下で、100nMのPGDおよび種々の濃度のCRTH2拮抗化合物(化合物1、2、3、4および5)を含む培地で、16時間、処理した。細胞をアネキシンV−PE/PIで染色し、次いで、FACSArrayフローサイトメトリーにより分析した。PGDの有効機能に対する化合物1〜5のIC50を計算し、全ての場合において100nM未満であることを見出した。
【0114】
この実験の結果は、PGD2がTh2細胞に対する抗アポトーシス効果を有するが、CRTH2拮抗薬がプロアポトーシス効果を有することを示す。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者が敏感であるアレルゲンの存在によって誘発されるアレルギー状態を処置するための一般式(I)の化合物
【化2】

(式中、
はC−Cアルキルであり、
はハロゲンであり、
はハロ、OH、CN、R、COR、CH、OR、SR、SOまたはSOYRから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換されたアリールまたはヘテロアリールであり、
はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、それらのうちのいずれかは、ハロ、OH、CN、NO、C−CアルキルまたはO(C−Cアルキル)から選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され得、
YはNHまたは直鎖もしくは分枝C−Cアルキレン鎖であり、
はHまたはC−Cアルキルであり、
は水素、C−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RまたはCH((CHO(C=O)Rであり、
mは1または2であり、
nは1〜4であり、
XはORまたはN(Rであり、
は水素またはメチルであり、
はC−C18アルキルである)
またはその薬理学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物もしくは錯体であって、
前記処置は、
a.前記一般式(I)の化合物が前記患者に投与される第1の期間、
b.前記一般式(I)の化合物が減少した量で前記患者に投与される、少なくとも7日の第2の期間、
を含む少なくとも1回の処置サイクルを含み、
前記アレルゲンが、前記処置の間にわたって存在するか、または存在する疑いがあり、前記一般式(I)の化合物が、前記処置サイクルの前記第2の期間、少なくとも50%のその有効性を保持する、一般式(I)の化合物、またはその薬理学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物もしくは錯体。
【請求項2】
患者が敏感であるアレルゲンの存在によって誘発されるアレルギー状態を処置するためのパルス療法であって、前記方法は、少なくとも1回の処置サイクルにわたって、請求項1に記載の一般式(I)のCRTH2拮抗化合物を前記患者に投与することを含み、
前記処置サイクルは、
a.請求項1に記載の一般式(I)の化合物が前記患者に投与される第1の期間、
b.請求項1に記載の一般式(I)の化合物が減少した量で前記患者に投与される、少なくとも7日の第2の期間、を含み、
前記アレルゲンが、前記処置の間にわたって存在するか、または存在する疑いがあり、請求項1に記載の一般式(I)の化合物が、前記処置サイクルの前記第2の期間、少なくとも50%のその有効性を保持する、パルス療法。
【請求項3】
患者が敏感であるアレルゲンの存在によって誘発されるアレルギー状態を処置するための薬剤の調製における請求項1に記載の一般式(I)のCRTH2拮抗化合物の使用であって、前記処置は、
a.請求項1に記載の一般式(I)の化合物が前記患者に投与される第1の期間、
b.請求項1に記載の一般式(I)の化合物が減少した量で前記患者に投与される、少なくとも7日の第2の期間、を含む少なくとも1回の処置サイクルを含み、
前記アレルゲンが、前記処置の間にわたって存在するか、または存在する疑いがあり、請求項1に記載の一般式(I)の化合物が、前記処置サイクルの前記第2の期間、少なくとも50%のその有効性を保持する、使用。
【請求項4】
前記処置サイクルの前記第1の期間の間、前記患者が、少なくとも50%の症状の減少を受ける、請求項1に記載の化合物、請求項2に記載の方法または請求項3に記載の使用。
【請求項5】
前記処置サイクルの前記第2の期間の間、前記化合物が、80%のその有効性を保持する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、方法または使用。
【請求項6】
前記処置サイクルの前記第2の期間の間、前記CRTH2拮抗化合物の投与が中断される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、方法または使用。
【請求項7】
前記処置サイクルの前記第2の期間が少なくとも28日間続く、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物、方法または使用。
【請求項8】
前記処置サイクルの前記第1の期間が2〜8日である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物、方法または使用。
【請求項9】
前記処置サイクルの前記第1の期間において、前記化合物が1日に1度投与される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、方法または使用。
【請求項10】
1つ以上の追加的な処置サイクルをさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、方法または使用。
【請求項11】
前記アレルギー状態が、喘息(アレルギー性喘息を含む)、食物アレルギー、急性および慢性蕁麻疹、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)または結膜炎、特にアレルギー性結膜炎である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、方法または使用。
【請求項12】
前記一般式(I)の化合物において、Rが水素である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項13】
前記一般式(I)の化合物において、RがC−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RまたはCH((CHO(C=O)R
(式中、
mは1または2であり、
nは1〜4であり、
XはORまたはN(Rであり、
は水素またはメチルであり、
はC−C18アルキルである)
である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項14】
前記一般式(I)の化合物において、独立して、または任意の組み合わせで、
はフルオロであり、
はC−Cアルキル、特にメチルまたはエチルであるが、より特にはメチルであり、
はHまたはメチルであり、
はキノリン、キノキサリン、イソキノリン、チアゾール、フェニル、ナフタレン、チオフェン、ピロールまたはピリジンであり、それらのうちのいずれかは請求項1に記載のように必要に応じて置換され得る、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項15】
前記一般式(I)の化合物において、RはHである、請求項14に記載の化合物、使用または方法。
【請求項16】
前記一般式(I)の化合物において、Rは必要に応じて置換されたキノリン、フェニル、ナフタレン、チオフェン、ピロールまたはピリジンである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項17】
前記一般式(I)の化合物において、Rはキノリンまたはイソキノリンであり、置換されていないか、または1つ以上のハロ置換基で置換される、請求項16に記載の化合物、使用または方法。
【請求項18】
前記一般式(I)の化合物において、Rはフェニル、ナフタレン、チオフェン、ピロールまたはピリジンであり、OR、SOまたはSOYR(ここで、RおよびYは請求項1に規定されるとおりである)から選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換される、請求項16に記載の化合物、使用または方法。
【請求項19】
前記一般式(I)の化合物において、RはC−Cアルキル、4〜6員のシクロアルキル基、5または6員のヘテロシクリル基またはフェニルであり、それらのうちのいずれかは請求項1に規定されるように置換され得る、請求項18に記載の化合物、使用または方法。
【請求項20】
前記一般式(I)の化合物において、Rは3−ピリジル部分である、請求項16に記載の化合物、使用または方法。
【請求項21】
前記RはSOYRで置換され、YがCH部分である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項22】
前記RはSOまたはSOYRで置換され、前記R基は置換されていないか、またはメチルおよびハロから選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項23】
前記RはORで置換され、前記R基は置換されていないか、またはハロ、シアノ、C−CアルキルおよびO(C−Cアルキル)から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項24】
前記一般式(I)の化合物が、
{3−[1−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−インドール−1−イル}−酢酸;
{3−[1−(4−tert−ブチル−フェニル)−エチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−3−[1−(4−メタンスルホニル−フェニル)−エチル]−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(1−ナフタレン−2−イル−エチル)−インドール−1−イル]−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−ナフタレン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸;
[5−フルオロ−3−(8−ヒドロキシキノリン−2−イルメチル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(キノキサリン−2−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−3−(4−メトキシ−ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[3−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フロオロ−2−メチル−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−tert−ブチル−ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(4−フェニルフェニル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−3−(4−メタンスルホニル−ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(6−フルオロキノリン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
(2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸;
(5−クロロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[1−(ベンゼンスルホニル)ピロール−2−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−({1−[(4−メチルベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[3−({1−[(2,4−ジフルオロベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
(3−{[2−(ベンゼンスルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
[3−({2−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]フェニル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−3−({2−[(4−フルオロベンゼン)スルホニル]フェニル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
(3−{[2−(ベンゼンスルホニル)ピリジン−3−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
[5−フルオロ−3−({2−[(4−フルオロベンゼン)スルホニル]ピリジン−3−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[3−({2−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]ピリジン−3−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
2−(3−(4−(ベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(4−(4−クロロベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(3−(ベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−3−(3−(4−フルオロベンジルスルホニル)ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(2−(ベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(4−(4−フルオロベンジルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(2−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(4−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(3−(2−(シクロブチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(4−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−インドール−1−イル)−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−フェノキシベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−メトキシフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−メトキシフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(2,4−ジクロロフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−フルオロフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(3,4−ジフルオロフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−シアノフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(4−クロロフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(2−シアノフェノキシ)ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−3−イル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(3−メタンスルホニルナフタレン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(1−メタンスルホニルナフタレン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(6−メタンスルホニルナフタレン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(キノリン−3−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(キノキサリン−6−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−2−メチル−3−(キノリン−7−イルメチル)インドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(6−メタンスルホニルキノリン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(4−メタンスルホニルキノリン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イルメチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−3−{イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル}−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(メチルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[3−(メチルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(エチルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[4−(エチルスルファニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(n−プロピルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(i−プロピルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(t−ブチルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(ペンタン−3−イルスルファニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
[3−({4−[(シクロプロピルメチル)スルファニル]フェニル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{3−[(4,4−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオピラン−6−イル)メチル]−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
(3−{[2−(エタンスルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(プロパン−1−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(プロパン−2−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(ブタン−1−スルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(ブタン−2−スルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(2−メチルプロパン−2−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(ペンタン−1−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(シクロプロピルメタン)スルホニルフェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(プロピルスルファモイル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(ブチルスルファモイル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[3−(プロピルスルファモイル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[3−(ブチルスルファモイル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(トリフルオロメタン)スルホニルフェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[4−(エタンスルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(プロパン−1−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(プロパン−2−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[4−(ブタン−1−スルホニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(2−メチルプロパン−2−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(ペンタン−1−スルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(ペンタン−3−イルスルホニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
[3−({4−[(シクロプロピルメチル)スルホニル]フェニル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(プロピルスルファモイル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[4−(ブチルスルファモイル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−3−{[4−メタンスルホニル−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−3−{[4−メタンスルホニル−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
{5−フルオロ−3−[(5−メタンスルホニルチオフェン−2−イル)メチル]−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
{3−[(4,4−ジメチル−1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1λ−ベンゾチオピラン−6−イル)メチル]−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
[3−({1−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−3−({1−[(4−フルオロベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[5−フルオロ−3−({1−[(4−メトキシベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{3−[1−(2,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)ピロール−2−イルメチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−3−({1−[(4−メタンスルホニルベンゼン)スルホニル]ピロール−2−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(2−フェニルフェニル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
(3−{[1−(ベンゼンスルホニル)インドール−2−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(3−{[2−(4−クロロフェニル)フェニル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
(5−フルオロ−2−メチル−3−{[2−(4−メチルフェニル)フェニル]メチル}インドール−1−イル)−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(3−フェノキシフェニル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
[5−フルオロ−3−({4−[(4−フルオロフェニル)カルボニル]−1−メチルピロール−2−イル}メチル)−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(6−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}ピリジン−3−イル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
{5−フルオロ−2−メチル−3−[(3−フェノキシチオフェン−2−イル)メチル]インドール−1−イル}−酢酸;
(3−{[2−(ベンゼンスルホニル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
{3−[(1−ベンジルピラゾール−4−イル)メチル]−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
(3−{[5−(4−クロロフェノキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イル]メチル}−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル)−酢酸;
[3−({5−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]フラン−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[3−({5−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]チオフェン−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
[3−({3−[(4−クロロベンゼン)スルホニル]チオフェン−2−イル}メチル)−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル]−酢酸;
{3−[(2−ベンジルフェニル)メチル]−5−フルオロ−2−メチルインドール−1−イル}−酢酸;
またはC−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RもしくはCH((CHO(C=O)R、上記のうちのいずれかのエステルであり、ここで、
mは1または2であり;
nは1〜4であり;
XはORまたはN(Rであり;
は水素またはメチルであり;
はC−C18アルキルである、
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項25】
前記一般式(I)の化合物は、上記のアレルギー状態の処置に使用する1つ以上のさらなる薬剤と組み合わせて投与される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。
【請求項26】
前記さらなる薬剤は、
トシル酸スプラタストおよび類似化合物;
メタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、ホルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、メシル酸ビトルテロール、ピルブテロールおよびインダカテロールなどのBアドレナリン受容体作動薬、またはテオフィリンおよびアミノフィリンなどのメチルキサンタニン、クロモグリク酸ナトリウムなどの肥満細胞安定剤、またはイプラトロピウムおよびチオトロピウムなどのムスカリン性受容体拮抗薬;
抗ヒスタミン剤、例えば、ロラタジン、セチリジン、デスロラタジン、レボセチリジン、フェキソフェナジン、アステミゾール、アゼラスチンおよびクロルフェニラミンなどのヒスタミンH受容体拮抗薬またはH受容体拮抗薬;
プロピルヘキセドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、偽エフェドリン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸キシロメタゾリンおよび塩酸エチルノルエピネフリンなどのαおよびαアドレナリン受容体作動薬;
プレドニゾン、プレドニゾロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、フロ酸モメタゾンおよびシクレソニドなどのコルチコステロイド;
Grazaxなどのアレルゲン免疫療法薬、
から選択される、請求項25に記載の化合物、使用または方法。
【請求項27】
前記一般式(I)の化合物が、経口、経鼻、気管支または局所経路を介して投与される、請求項1〜26のいずれか1項に記載の化合物、使用または方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−503045(P2011−503045A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532660(P2010−532660)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際出願番号】PCT/GB2008/003824
【国際公開番号】WO2009/063202
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(506107391)オキサジェン リミテッド (10)
【Fターム(参考)】