説明

DOCSISモジュール及び該DOCSISモジュールを用いたケーブルモデム

【課題】DOCSIS情報を伝送するチャンネル選局のサーチ時間を短縮することができるDOCSISモジュールを提供する。
【解決手段】DOCSISモジュールは、ケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSISモジュールであって、前記DOCSISモジュールは、周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャンネルごとに選局して入力信号を受信するDOCSISチューナ部と、前記DOCSISチューナ部への前記入力信号のパワーレベルを減衰させるRF減衰器と、受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルテレビジョン(CATV)網によってデジタル放送を受信するケーブルモデムにおいて、特に、ケーブルモデムに関するDOCSIS(Data Over Cable System Interface Specification)規格に準拠したDOCSISモジュールに関する。また、該DOCSISモジュールを用いたケーブルモデムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のCATVは、ビルの谷間や山間部等におけるテレビ画像の映りの悪さを回避するために、共同アンテナを設置するとともにケーブルにより加入者の家庭に送信するものである。また、このように有線のケーブルにより接続されることから、視聴者、顧客を特定できるため、有料テレビとしても用いられる。
【0003】
従来のシステムは、放送局から家庭へ下り回線を使用して下り信号として情報を発信する、片方向のみ伝送するCATVであった。しかし近年、CATV網を利用してデータ通信を行うケーブルモデムが普及し、さらにケーブルモデムを内蔵したセットトップボックスが普及しはじめている。
【0004】
通常、ケーブルモデムはテレビ放送用に割り当てられたチャネルのうちの一つを下りチャネルとして利用し、ケーブル局からケーブルモデムの方向(下り方向)のデータ通信を行う。どのチャネルを使用するかは各CATV局によって異なるので、ケーブルモデムの設置時に、所定の周波数内にある利用可能なチャネルに順次チューニングし、自機に対するケーブルモデムの下りチャネルとして利用可能かどうかを判定する。一度利用可能な下りチャネルが見つかれば、それを不揮発性メモリ等に記憶し、次回からはその下りチャネルを最初に判定する。
【0005】
一般にケーブルモデムの下りチャネルが自機にとって利用可能かどうかの判定には、時間がかかる。例えば、DOCSIS(Data Over Cable System Interface Specification)規格に準拠したケーブルモデムでは、次のような手順で判定を行う。
(1)周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャネルごとにチューニング(選局)する。
(2)入力信号を所定の変調方式に則って復調する。
(3)復調後の信号をDOCSIS規格に則って復号する。
(4)パラメータ設定情報を受信し、自機を設定する。
(5)センター局にあるCMTS(Cable Modem Termination System)とやりとりし、タイミング調整や使用する上り周波数の微調整等を行う。
(6)DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によりDHCPサーバーからIPアドレス等を取得し、設定する。
(7)TOD(Time of Day)により、TODサーバーから現在時刻を取得、時刻設定を行う。
(8)TFTP(Trivial File Transfer Protocol)により、TFTPサーバーから上位層のパラメータを取得、設定する。
(9)CMTSにケーブルモデムを登録する。
これらがすべて正しく動作したことをもって、下りチャネルが自機にとって利用可能であることがわかる。
【0006】
上記の下りチャネルの設定は、ケーブルモデムの設置時の他、CATV局の都合で下りチャネルが変更になった場合等にも行われる。
【0007】
なお、CATVにおいて、テレビ放送用もしくはケーブルモデムの下りチャネル用に割り当てられている周波数帯域は、おおむね88MHzから860MHzの範囲であり、1チャネル分の帯域幅は日本や米国では6MHz、欧州では8MHzである。最悪の場合、ケーブルモデム設置時に100前後のチャネルを判定する必要があり、これにより設置や下りチャネル変更時に多くの時間がかかっていた。
【0008】
【特許文献1】特開2004−254102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
また、DOCSISモジュールを含むケーブルモデムにおいては、周波数帯域にわたる全チャンネルの中からDOCSIS情報を有するチャンネルを選局するためには多大な時間がかかっていた。
【0010】
そこで、本発明の目的は、DOCSIS情報を伝送するチャンネル選局のサーチ時間を短縮することができるDOCSISモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るDOCSISモジュールは、ケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSISモジュールであって、前記DOCSISモジュールは、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャンネルごとに選局して入力信号を受信するDOCSISチューナ部と、
前記DOCSISチューナ部への前記入力信号のパワーレベルを減衰させるRF減衰器と、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定部と、
を含む。
【0012】
また、前記DOCSISチューナ部へ入力する入力信号について、前記RF減衰器を経由した入力信号と、前記RF減衰器を経由しないダイレクトの入力信号とを切り替える入力スイッチと、
少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて前記入力スイッチを制御して、前記DOCSISチューナ部へ入力する入力信号を切り替えるスイッチ制御部と、
をさらに備えてもよい。
【0013】
さらに、前記スイッチ制御部は、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、その結果に応じて以下のように応答を分岐させてもよい。
a)前記チャンネルの入力信号のパワーレベルが前記閾値以上の場合には、前記入力スイッチを制御して、前記RF減衰器を経由した入力信号を前記DOCSISチューナ部へ入力する。
b)前記チャンネルの入力信号のパワーレベルが前記閾値より小さい場合には、前記入力スイッチを制御して、前記RF減衰器を経由しないダイレクトの入力信号を前記DOCSISチューナ部へ入力する。
【0014】
またさらに、前記スイッチ制御部は、全チャンネルの入力信号のパワーレベルを平均した平均のパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、前記入力スイッチを制御してもよい。あるいは、前記スイッチ制御部は、全チャンネルの入力信号のうちパワーレベルが最も高いチャンネルのパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、前記入力スイッチを制御してもよい。また、前記スイッチ制御部は、全チャンネルからサンプリングしたチャンネルの入力信号のパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、前記入力スイッチを制御してもよい。さらに、前記スイッチ制御部は、全チャンネルのうち最初に選局したチャンネルのパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、前記入力スイッチを制御してもよい。
【0015】
また、前記スイッチ制御部は、前記DOCSISチューナ部で選局するチャンネルごとに、選局した前記チャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、前記入力スイッチを制御してもよい。
【0016】
本発明に係るケーブルモデムは、前記DOCSISモジュールを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明に係るケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法は、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられた少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて、パワーレベルを減衰させた入力信号と、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号とを切り替える入力信号切り替えステップと、
チャンネルごとに選局して入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
を含む。
【0018】
また、前記入力信号切り替えステップでは、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、その結果に応じて以下のように応答を分岐させてもよい。
a)前記チャンネルの入力信号のパワーレベルが前記閾値以上の場合には、パワーレベルを減衰させた入力信号に切り替える。
b)前記チャンネルの入力信号のパワーレベルが前記閾値より小さい場合には、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号に切り替える。
【0019】
本発明に係るケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法は、
周波数について、所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャンネルごとに選局してダイレクトの入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
全チャンネルにわたって、DOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局できなかった場合において、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて、パワーレベルを減衰させた入力信号と、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号とを切り替える入力信号切り替えステップと、
チャンネルごとに選局して入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
を含む。
【0020】
本発明に係るケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラムは、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられた少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて、パワーレベルを減衰させた入力信号と、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号とを切り替える入力信号切り替えステップと、
チャンネルごとに選局して入力信号を受信するステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
を含む。
【0021】
本発明に係るケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラムは、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャンネルごとに選局してダイレクトの入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
全チャンネルにわたって、DOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局できなかった場合において、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて、パワーレベルを減衰させた入力信号と、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号とを切り替える入力信号切り替えステップと、
チャンネルごとに選局して入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
を含む。
【0022】
また、ケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るDOCSISモジュールによれば、DOCSISチューナ部への入力信号のパワーレベルを減衰させるRF減衰器を備えるので、チャンネルのパワーレベルが閾値以上の強電界下での歪み特性を向上させることができる。
【0024】
さらに、本発明に係るDOCSISモジュールによれば、DOCSISチューナ部への入力信号を切り替える入力スイッチと、入力スイッチを制御して、信号をダイレクトにDOCSISチューナ部に入力するか、又は、RF減衰器を経由してDOCSISチューナ部に入力するスイッチ制御部とを備える。これによって、チャンネルのパワーレベルが所定の閾値以上の場合と、パワーレベルが閾値未満の場合のそれぞれの場合に応じてパワーレベルを減衰させる歪み性能重視の設定と、弱電性能重視の設定とを選択的に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の実施の形態に係るDOCSISモジュール及び該DOCSISモジュールを含むケーブルモデムについて添付図面を用いて以下に説明する。なお、図面において実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るDOCSISモジュール10の構成を示すブロック図である。このDOCSISモジュール10は、入力信号をチャンネルごとに選局して受信するDOCSISチューナ部14と、DOCSISチューナ部14への入力信号のパワーレベルを減衰させるRF減衰器11と、DOCSISチューナ部14への入力信号を切り替える入力スイッチ12と、入力スイッチ12を制御して、ダイレクトの入力信号をDOCSISチューナ部14に入力するか、又は、RF減衰器11を経由してパワーレベルを減衰させた入力信号をDOCSISチューナ部14に入力するスイッチ制御部13と、QAM復調部15と、チャンネル種類判定部16と、DOCSISモジュレータ17と、を備える。
【0027】
なお、ケーブルモデムの下りチャネル用に割り当てられている周波数帯域は、例えば、米国では88MHzから860MHzの範囲(1ch〜135ch)である。また、各国におけるケーブルテレビにおける1チャネル分の周波数帯域幅は、日本、米国では6MHz、欧州では8MHzである。また、通常、小さなチャンネル番号から大きなチャンネル番号に順番に選局が行われる。
【0028】
<第1の特徴>
このDOCSISモジュール10は、DOCSISチューナ部14への入力信号のパワーレベルを減衰させるRF減衰器11を備えることを第1の特徴とする。すなわち、チャンネルのパワーレベルが閾値よりも高い強電界下での歪み性能を重視する設定を有することを特徴とする。パワーレベルが所定の閾値以上の強電界下では歪み特性が劣化してしまう。そこで、入力信号のパワーレベルが所定の閾値より大きい場合、RF減衰器11によって入力信号のパワーレベルを減衰させる。これによって、チャンネルのパワーレベルが閾値以上の強電界下での歪み特性を向上させることができる。
【0029】
<第2の特徴>
さらに、このDOCSISモジュール10では、DOCSISチューナ部14への入力信号を切り替える入力スイッチ12と、入力スイッチ12を制御して、ダイレクトの入力信号をDOCSISチューナ部14に入力するか、又は、RF減衰器11を経由してパワーレベルを減衰させた入力信号をDOCSISチューナ部14に入力する、スイッチ制御部13とを備えることを第2の特徴とする。
【0030】
スイッチ制御部13は、少なくとも一つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて入力スイッチ12を制御して、入力信号をダイレクトにDOCSISチューナ部14に入力するか、RF減衰器11を経由してDOCSISチューナ部14に入力する。具体的には、スイッチ制御部13は、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、パワーレベルに応じて、以下のように入力スイッチ12を制御する。なお、パワーレベルの検出は、例えば、自動利得制御(AGC)値を参照することで行うことができる。
(a)チャンネルの入力信号のパワーレベルが閾値以上の場合には、入力スイッチ12を制御して、RF減衰器11を経由してパワーレベルを減衰させた入力信号をDOCSISチューナ部14へ入力する。
(b)チャンネルの入力信号のパワーレベルが閾値より小さい場合には、入力スイッチ12を制御して、RF減衰器11を経由しないダイレクトの入力信号をDOCSISチューナ部14へ入力する。
【0031】
(効果)
本願発明に係るDOCSISモジュール10では、上述のように、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、パワーレベルに応じて以下のように入力スイッチ12を制御することを第2の特徴とする。RF減衰器11を用いない従来型の場合には、強電界下で歪み性能が悪化してしまう。これに対して、RF減衰器11を一律に用いた場合には、強電界下での歪み性能を改善できるが、その一方、弱電界下では十分な弱電性能が得られない。つまり、歪み性能と弱電性能とは互いにトレードオフの関係にあり、いずれか一方の特性を重視すると他方の特性が低下する。本願発明では、上述のように、パワーレベルに応じて以下のように入力スイッチ12を制御することによって、チャンネルのパワーレベルが所定の閾値以上の場合と、パワーレベルが閾値未満の場合のそれぞれの場合に応じてパワーレベルを減衰させる歪み性能重視の設定と、弱電性能重視の設定とを選択的に適用することができる。
【0032】
なお、スイッチ制御部13は、全チャンネルの入力信号のパワーレベルを平均した平均のパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、入力スイッチ12を制御してもよい。あるいは、全チャンネルの入力信号のうちパワーレベルが最も高いチャンネルのパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、入力スイッチ12を制御してもよい。また、全チャンネルからサンプリング、例えば、10チャンネルごとにサンプリングしたチャンネルの入力信号のパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、入力スイッチ12を制御してもよい。さらに、全チャンネルのうち最初に選局したチャンネルのパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、入力スイッチ12を制御してもよい。またさらに、DOCSISチューナ部14で選局するチャンネルごとに、選局したチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、所定の閾値とを比較して、入力スイッチ12を制御してもよい。
【0033】
図3は、周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャンネルの入力信号のパワーレベルと閾値との関係を示す概略図である。実線Aのパターンはパワーレベルが閾値よりも低い例であり、一点鎖線Bのパターンは、パワーレベルが閾値よりも高い例である。実線Aのように全てのチャンネルでパワーレベルが閾値よりも低いパターンでは、各チャンネルのパワーレベルを減衰させる必要はない。この場合には、スイッチ制御部13によって入力スイッチ12を制御して、RF減衰器11を経由しないダイレクトの入力信号をDOCSISチューナ部14に入力させる。これにより弱電性能重視の設定とすることができる。一方、一点鎖線Bの場合には全てのチャンネルでパワーレベルが閾値より大きい。そこで、スイッチ制御部13によって入力スイッチ12を制御して、RF減衰器11を経由してパワーレベルを減衰させた入力信号をDOCSISチューナ部14に入力させる。これにより強電界下での歪み性能重視の設定とすることができる。
【0034】
図4は、各チャンネルのパワーレベルがチャンネルごとに変化する例を示す概略図である。ここに示す例では、低周波数側のチャンネルでパワーレベルが閾値より高いが、高周波数側のチャンネルでパワーレベルが閾値より低くなっている。この場合、強電界下での歪み性能を重視する場合、スイッチ制御部13によって入力スイッチ12を制御して、RF減衰器11を経由してパワーレベルを減衰させた入力信号をDOCSISチューナ部14に入力させてもよい。弱電性能重視の場合、スイッチ制御部13によって入力スイッチ12を制御して、RF減衰器11を経由しないダイレクトの入力信号をDOCSISチューナ部14に入力させてもよい。さらに詳細に、例えば、選局するチャンネルごとに、選局したチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、所定の閾値とを比較して、入力スイッチ12を制御してもよい。
【0035】
なお、本実施の形態では、パワーレベルの検出時間を要するが、パワーレベルに応じて確実にDOCSIS情報を伝送するチャンネル選局を実現できる。
【0036】
<ケーブルモデム>
図2は、図1のDOCSISモジュール10を含むケーブルモデムのフロントエンド部20の概略的な構成を示すブロック図である。このケーブルモデムのフロントエンド部20は、本発明に係る上記DOCSISモジュール10を含んでいる。なおフロントエンド部以外の構成については説明を省略する。このケーブルモデムは、上記DOCSISモジュール10以外に、フロントエンド部20には、例えば、FATチューナ部21、QAM復調部22、FDCチューナ部23、QPSK復調部24、POD(Point of Deployment)部25、QPSK変調部26、RDCアンプ部27、スイッチ部28、を含む。FATチューナ部21は、ケーブル会社からのFAT(Forward Application Transport Channel)信号から選局されたチャンネルの周波数とローカル信号を混合し、規定周波数のIF信号に周波数変換して、選局されたチャンネルに隣接して存在する他のチャンネルの信号を取り除き、QAM復調部22が正しく動作する適切な信号を出力する。QAM復調部22は、QAM変調された信号を復調する。FDCチューナ部23は、ケーブル会社からのFDC(Forward Data Channnel)信号から、POD部25に設定されているFDC信号の存在する周波数を選局し、IF信号に周波数変換し、選局したチャンネルに隣接して存在する他のチャンネルの信号を取り除き、QPSK復調部24が正しく動作する適切な信号を出力する。QPSK復調部24は、QPSK変調された信号を復調する。POD部25は、ケーブル会社から送られてくるFDC信号の周波数と、FDC信号に含まれている情報(チャンネル配置情報、課金情報、お客様情報)を受信する。
【0037】
なお、このケーブルモデムにおいて、上記DOCSISモジュール10以外の構成については、Open Cable標準規格のOpen Cable Host Device 2.1 Core Functional Requirement(2008年6月20日公開(OC−SP−HOST2.1−CFR−105−080620))、あるいは上記規格に対応してその後に公開される標準規格に対応した放送を受信する受信機に関する仕様に準拠しているものであればよい。上記標準規格では、Figure 3.1−1のブロック図で、受信機には、DOCSISモジュレータ、6MHz チューナ(DOCSIS チャンネル)、64/256QAM復調器、DOCSIS MACが含まれており、これらを含む構成がDOCSISモジュールに対応する。
【0038】
(実施の形態2)
<DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局方法>
図5は、本発明の実施の形態2に係るDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局方法のフローチャートである。
(a)全体の初期化を行う(S01)。
(b)全チャンネルの入力信号のパワーレベルを取得し、その平均のパワーレベルを得る(S02)。
(c)平均のパワーレベルと所定の閾値とを比較する(S03)。
(d)平均のパワーレベルが所定の閾値以上の場合には、入力信号のパワーレベルを減衰させる(S04)。一方、平均のパワーレベルが所定の閾値より低い場合には、減衰させないダイレクトの入力信号のままとする(S05)。
(e)チャンネルごとに、その内容がDOCSIS情報であるか否か判定する(S06)。
(f)チャンネルの内容がDOCSIS情報である場合には、DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局に成功(S07)したものであり、選局を終了する(エンドへ)。
(g)チャンネルの内容がDOCSIS情報でなかった場合には、全チャンネルのサーチが完了したか否か確認する(S08)。
(h)全チャンネルのサーチが完了していない場合には、次のチャンネル(S09)の選局に移って、ステップS06に移行する。
(i)全チャンネルのサーチが完了した場合には、DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局に失敗(S10)となるので、初期化のステップS01に戻ってDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局をやり直す。
以上の各ステップを行って、DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局を行うことができる。
【0039】
なお、上記の例では、全チャンネルの入力信号のパワーレベルを取得し、その平均のパワーレベルを得て(S02)、所定の閾値と比較した(S03)が、上記の場合に限られるわけではない。例えば、全チャンネルの入力信号のうちパワーレベルが最も高いチャンネルのパワーレベルと、所定の閾値とを比較してもよい。また、全チャンネルからサンプリング、例えば、10チャンネルごとにサンプリングしたチャンネルの入力信号のパワーレベルと、所定の閾値とを比較してもよい。さらに、全チャンネルのうち最初に選局したチャンネルのパワーレベルと、所定の閾値とを比較してもよい。またさらに、DOCSISチューナで選局するチャンネルごとに、選局したチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較してもよい。
【0040】
また、このDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局方法は、コンピュータにおいて実行可能なコンピュータプログラムとして実現することができる。また、上記コンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。記録媒体は、フレキシブルディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、コンパクトディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク等の光記録媒体、光磁気記録媒体、USBメモリ、フラッシュメモリ等の半導体記憶媒体等のいずれであってもよい。
【0041】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3に係るDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局方法のフローチャートである。このDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局方法は、実施の形態2に係る選局方法と比較すると、最初にチャンネルの入力信号のパワーレベルを減衰させることなくダイレクトの入力信号によってDOCSIS情報を伝送するチャンネルをサーチする一連のステップ(S12〜S17)を含む点で相違している。これらのステップを実行することにより、弱電性能に強い設定、すなわち入力信号のチャンネルのパワーレベルを減衰させない設定で、DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局を行う。このように弱電性能に強い設定でDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局に成功した場合、パワーレベルの検出を行うための時間を短縮させることができる。
【0042】
なお、上記設定でチャンネル選局に失敗した場合には、実施の形態2と同様の設定、すなわち、チャンネルのパワーレベルが所定の閾値以上の場合と、パワーレベルが閾値未満の場合のそれぞれの場合に応じてパワーレベルを減衰させる歪み性能重視の設定と、弱電性能重視の設定とを選択的に適用する。
【0043】
本発明の実施の形態3に係るDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局方法について、図6のフローチャートを用いて以下に説明する。
(a)全体の初期化を行う(S11)。
(b)減衰させないダイレクトの入力信号のままとする(S12)。つまり、入力スイッチ12を制御して、RF減衰器11を経由しないダイレクトの入力信号をDOCSISチューナ部14に入力する。
(c)チャンネルごとに、その内容がDOCSIS情報であるか否か判定する(S13)。
(d)チャンネルの内容がDOCSIS情報である場合には、DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局に成功(S14)したものであり、選局を終了する(エンドへ)。
(e)チャンネルの内容がDOCSIS情報でなかった場合には、全チャンネルのサーチが完了したか否か確認する(S15)。
(f)全チャンネルのサーチが完了していない場合には、次のチャンネル(S16)の選局に移って、ステップS13に戻る。
(g)全チャンネルのサーチが完了した場合には、減衰させないダイレクトの入力信号の設定によるDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局が失敗(S17)となるので、次のステップS18に移行する。なお、以下のステップS18〜S26は、実施の形態2の選局方法と同様のステップである。
【0044】
(h)全チャンネルの入力信号のパワーレベルを取得し、その平均のパワーレベルを得る(S18)。
(i)平均のパワーレベルと所定の閾値とを比較する(S19)。
(j)平均のパワーレベルが所定の閾値以上の場合には、入力信号のパワーレベルを減衰させる(S20)。平均のパワーレベルが所定の閾値より低い場合には、減衰させないダイレクトの入力信号のままとする(S21)。
(k)チャンネルごとに、その内容がDOCSIS情報であるか否か判定する(S22)。
(l)チャンネルの内容がDOCSIS情報である場合には、DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局に成功(S23)したものであり、選局を終了する(エンドへ)。
(m)チャンネルの内容がDOCSIS情報でなかった場合には、全チャンネルのサーチが完了したか否か確認する(S24)。
(o)全チャンネルのサーチが完了していない場合には、次のチャンネル(S25)の選局に移って、ステップS22に戻る。
(n)全チャンネルのサーチが完了した場合には、DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局が失敗(S26)となるので、ステップS18に戻ってDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局をやり直す。
以上の各ステップを行って、DOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局を行うことができる。
【0045】
なお、本実施の形態では、弱電性能重視の設定でチャンネル選局に失敗した場合、パワーレベルの検出時間を要する。しかし、市場では弱電性能を重視する環境が多いため、選局時間が従来とほぼ同程度となることが期待できる。
【0046】
なお、本実施の形態では、まず、RF減衰器11を経由しないダイレクトの入力信号についてDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局を行ったが、これに限られず、例えば、先にRF減衰器11を経由してパワーレベルを減衰させた入力信号についてDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係るDOCSISモジュールは、DOCSIS規格に準拠したケーブルモデムに組み込んで、ケーブルモデムとして利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態1に係るDOCSISモジュールの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のDOCSISモジュールを含むケーブルモデムのフロントエンド部の概略的な構成を示すブロック図である。
【図3】各チャンネルのパワーレベルと閾値との関係を示す概略図である。
【図4】各チャンネルのパワーレベルと閾値との関係を示す別例の概略図である。
【図5】実施の形態2に係るDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局方法のフローチャートである。
【図6】実施の形態3に係るDOCSIS情報を伝送するチャンネルの選局方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
10 DOCSISモジュール
11 RF減衰器
12 入力スイッチ
13 スイッチ制御部
14 DOCSISチューナ部
15 QAM復調部
16 チャンネル種類判定部
17 DOCSISモジュレータ
20 ケーブルモデムのフロントエンド部
21 FATチューナ部
22 QAM復調部
23 FDCチューナ部
24 QPSK復調部
25 POD部
26 QPSK変調部
27 RDCアンプ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSISモジュールであって、前記DOCSISモジュールは、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャンネルごとに選局して入力信号を受信するDOCSISチューナ部と、
前記DOCSISチューナ部への前記入力信号のパワーレベルを減衰させるRF減衰器と、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定部と、
を含む、DOCSISモジュール。
【請求項2】
前記DOCSISチューナ部へ入力する入力信号について、前記RF減衰器を経由した入力信号と、前記RF減衰器を経由しないダイレクトの入力信号とを切り替える入力スイッチと、
少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて前記入力スイッチを制御して、前記DOCSISチューナ部へ入力する入力信号を切り替えるスイッチ制御部と、
をさらに備える、請求項1に記載のDOCSISモジュール。
【請求項3】
前記スイッチ制御部は、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、
前記チャンネルの入力信号のパワーレベルが前記閾値以上の場合には、前記入力スイッチを制御して、前記RF減衰器を経由した入力信号を前記DOCSISチューナ部へ入力し、
前記チャンネルの入力信号のパワーレベルが前記閾値より小さい場合には、前記入力スイッチを制御して、前記RF減衰器を経由しないダイレクトの入力信号を前記DOCSISチューナ部へ入力する、
請求項2に記載のDOCSISモジュール。
【請求項4】
前記スイッチ制御部は、全チャンネルの入力信号のパワーレベルを平均した平均のパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、前記入力スイッチを制御する、請求項3に記載のDOCSISモジュール。
【請求項5】
前記スイッチ制御部は、全チャンネルの入力信号のうちパワーレベルが最も高いチャンネルのパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、前記入力スイッチを制御する、請求項3に記載のDOCSISモジュール。
【請求項6】
前記スイッチ制御部は、全チャンネルからサンプリングしたチャンネルの入力信号のパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、前記入力スイッチを制御する、請求項3に記載のDOCSISモジュール。
【請求項7】
前記スイッチ制御部は、全チャンネルのうち最初に選局したチャンネルのパワーレベルと、所定の閾値とを比較して、前記入力スイッチを制御する、請求項3に記載のDOCSISモジュール。
【請求項8】
前記スイッチ制御部は、前記DOCSISチューナ部で選局するチャンネルごとに、選局した前記チャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、前記入力スイッチを制御する、請求項3に記載のDOCSISモジュール。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の前記DOCSISモジュールを含む、ケーブルモデム。
【請求項10】
ケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法であって、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられた少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて、パワーレベルを減衰させた入力信号と、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号とを切り替える入力信号切り替えステップと、
チャンネルごとに選局して入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
を含む、DOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法。
【請求項11】
前記入力信号切り替えステップでは、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルを所定の閾値と比較して、
前記チャンネルの入力信号のパワーレベルが前記閾値以上の場合には、パワーレベルを減衰させた入力信号に切り替え、
前記チャンネルの入力信号のパワーレベルが前記閾値より小さい場合には、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号に切り替える、
請求項10に記載のDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法。
【請求項12】
ケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法であって、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャンネルごとに選局してダイレクトの入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
全チャンネルにわたって、DOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局できなかった場合において、全周波数帯域において所定の周波数帯域幅にわたって設けられた少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて、パワーレベルを減衰させた入力信号と、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号とを切り替える入力信号切り替えステップと、
チャンネルごとに選局して入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
を含む、DOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法。
【請求項13】
ケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラムであって、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられた少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて、パワーレベルを減衰させた入力信号と、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号とを切り替える入力信号切り替えステップと、
チャンネルごとに選局して入力信号を受信するステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
を含む、DOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項14】
ケーブルモデムに関するDOCSIS規格に準拠したDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラムであって、
周波数について所定の周波数帯域幅ごとに設けられたチャンネルごとに選局してダイレクトの入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
全チャンネルにわたって、DOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局できなかった場合において、少なくとも1つのチャンネルの入力信号のパワーレベルに基づいて、パワーレベルを減衰させた入力信号と、パワーレベルを減衰させないダイレクトの入力信号とを切り替える入力信号切り替えステップと、
チャンネルごとに選局して入力信号を受信する選局ステップと、
受信した前記チャンネルの内容がDOCSIS情報か否かを判定するチャンネル種類判定ステップと、
を含む、DOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項13又は14に記載のDOCSIS情報を伝送するチャンネルを選局する方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−74714(P2010−74714A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−242243(P2008−242243)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】