説明

GABAA調節薬としてのヒドロキシ−メチルイソオキサゾール誘導体

本発明は、式(I)[式中、R、R及びRは、本明細書に記載したとおりである]で示される新規のヒドロキシ−メチルイソオキサゾール誘導体ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステルに関する。本発明の活性化合物は、GABA A α5受容体に対する親和性及び選択性を有する。さらに、本発明は、式(I)で示される活性化合物の製造、それらを含有する医薬組成物及び医薬としてそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GABA A α5受容体に対する親和性及び選択性を有するヒドロキシ−メチルイソオキサゾール誘導体、それらの製造、それらを含有する医薬組成物及び医薬としてのそれらの使用に関する。
【0002】
特に、本発明は、式(I):
【化1】


[式中、R、R及びRは、以下及び特許請求の範囲に記載するとおりである]
で示されるヒドロキシ−メチルイソオキサゾール誘導体に関する。
【0003】
主要抑制性神経伝達物質であるγ−アミノ酪酸(GABA)に対する受容体は、2つの主なクラスに分類される:(1)リガンド開口型イオンチャネルスーパーファミリーのメンバーである、GABA A受容体及び(2)Gタンパク質連結型受容体ファミリーのメンバーである、GABA B受容体。膜結合型ヘテロ五量体タンパク質ポリマーであるであるGABA A受容体複合体は、主としてα、β及びγサブユニットから構成されている。
【0004】
現在、GABA A受容体の合計21個のサブユニットがクローン化され、配列決定されている。3種類のサブユニット(α、β及びγ)が、哺乳動物の脳細胞から得た天然GABA A受容体の生化学的、電気生理的及び薬理学的機能を最も厳密に模倣する組換え型GABA A受容体の構成に必要である。ベンゾジアゼピン結合部位がαサブユニットとγサブユニットとの間に位置するという有力な証拠がある。組換え型GABA A受容体の中で、α1β2γ2は、古典的なI型BzRサブタイプの多くの作用を模倣するのに対し、α2β2γ2、α3β2γ2及びα5β2γ2イオンチャネルは、II型BzRと呼ばれる。
【0005】
McNamara及びSkeltonによるPsychobiology,1993, 21:101-108に、ベンゾジアゼピン受容体インバースアゴニストβ−CCMは、モリス水迷路での空間学習を高めるということが示されている。しかしながら、β−CCM及び他の従来のベンゾジアゼピン受容体インバースアゴニストは、ヒトにおける認識向上剤としてのそれらの使用を妨げる、痙攣誘発性(proconvulsant)又は痙攣性である。加えて、これらの化合物はGABA A受容体サブユニット内で非選択性であるが、それに対し、GABA A α1及び/又はα2及び/又はα3受容体結合部位で比較的に活性がないGABA A α5受容体部分又は完全インバースアゴニストは、減少した痙攣誘発性活性を伴って又は痙攣誘発性活性を伴わずに、認識を高めるのに有用である医薬を提供するために使用することができる。GABA A α1及び/又はα2及び/又はα3受容体結合部位で活性がないわけではなく、α5含有サブユニットに対して機能選択性である、GABA A α5インバースアゴニストを使用することもまた可能である。しかしながら、GABA A α5サブユニットに対して選択性であり、GABA A α1、α2及びα3受容体結合部位で比較的に活性がないインバースアゴニストが、好ましい。
【0006】
Neuroscience Letts., 2005, 381, 108-13, Neuropsychobiology, 2001,43(3), 141-44, Amer. J. Med. Genetics, 2004, 131B, 51-9, Autism 2007, 11(2):135-47, Investigacion Clinica, 2007, 48, 529-41, Nature Neuroscience, 2007, 10,411-13, Neuroscience Letts., 2008, 433, 22-7及びCell2008, 135, 549-60などの、GABA A α5サブユニット間の関連及び中枢神経系の様々な疾患の処置を確立するための文献が出版されている。
【0007】
本発明の目的は、式(I)で示される化合物、及びそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステル、先に述べた化合物の調製、それらを含有する医薬及びそれらの製造、ならびにGABA A α5受容体に関連する疾患の治療又は予防における先に述べた化合物の使用である。本発明の化合物は好ましくは、GABA A α5のインバースアゴニストである。
【0008】
本発明の化合物、及びそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステルは、単独又は他の薬剤との組み合わせで、向知性薬としてあるいは、急性及び/又は慢性神経障害、認識障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症1型、睡眠障害、概日リズムの障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、エイズによって引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発精神病性障害、不安障害、全般性不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物嗜癖、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認識欠乏症、多発脳梗塞性認知症、気分障害、うつ病、神経精神病学的状態、精神病、注意欠陥/多動性障害、神経因性疼痛、発作及び注意障害の治療又は予防のために、使用することができる。
【0009】
特に断りない限り、以下の定義は、本明細書において本発明を説明するために使用される様々な用語の意味及び範囲を例示し、定義するために記載されている。
【0010】
一般用語の以下の定義は、該当の用語が単独か又は組み合わせで現れているかどうかにかかわらず適用される。
【0011】
本願で使用される「命名法」は、IUPAC系統的命名法を生成するためのBeilstein Instituteコンピューターシステム、AutoNom(商標) 2000に基づく。本明細書に示す化学構造は、ISIS(商標)/Draw バージョン2.5を使用して作成した。本明細書における構造中の炭素、酸素、硫黄又は窒素原子に現れるいかなる空原子価も、水素原子の存在を示す。
【0012】
用語「置換」は、特に定義されない限り、指定された基又は部分が、1、2、3、4、5又は6個の置換基を有することができることを意味する。いかなる基も複数の置換基を担持することができ、可能な様々な置換基が提供される場合、置換基は、独立して選択され、同じである必要はない。用語「非置換」は、指定された基が置換基を有しないことを意味する。用語「場合により置換されている」は、指定された基が非置換であるか、又は、可能な置換基の群から独立して選択される1個以上の置換基によって置換されていることを意味する。置換基の数を示す場合、用語「1個以上」は、1個の置換基から可能な最多数の置換基まで、すなわち置換基による1個の水素の置き換えから最大で全ての水素の置き換えまでを意味する。特に定義されない限り、1、2、3、4又は5個の置換基が好ましい。1、2、3又は4個の置換基が特に好ましい。
【0013】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を指し、フッ素及び塩素が好ましい。
【0014】
用語「低級−アルキル」は、1〜7個の炭素原子を含有する飽和直鎖又は分枝鎖基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチル、及び本明細書の以下の実施例によって具体的に例示される基を意味する。好ましい低級−アルキル基は、メチル、イソプロピル、n−ブチル及びtert−ブチルである。特に好ましいのはイソプロピルである。
【0015】
用語「低級−アルコキシ」は、Rが先に定義したとおりの低級−アルキルである、基−O−R、好ましくは2−メトキシ−エチルを意味する。
【0016】
用語「シクロアルキル」は、3〜7個の環炭素原子、好ましくは3〜6個の炭素原子の一価飽和環状炭化水素基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルなど、ならびに本明細書の以下の実施例によって具体的に例示される基を意味する。より好ましいシクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル及びシクロペンチルである。特に好ましいのはシクロプロピル及びシクロペンチルである。
【0017】
用語「ヘテロシクリル」は、N、O及びSから選択される1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する一価3〜7員の飽和又は部分的に不飽和の単環式環を指す。1又は2個の環ヘテロ原子が好ましい。N、O及びSから選択される1又は2個の環ヘテロ原子を含む4〜6員ヘテロシクリルが好ましい。Sは、2個のオキソ基によって場合により置換されていてもよい。ヘテロシクリル部分の例は、ピロリジニル、テトラヒドロ−フラニル、テトラヒドロ−ピラニル、テトラヒドロ−チエニル、テトラヒドロ−ピリジニル、テトラヒドロ−ピリル(tetrahydro-pyryl)、アゼチジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル、ピペラジニル、アゼパニル、ジアゼパニル(diazepanyl)、オキサゼパニル(oxazepanyl)又はジヒドロ−オキサゾリルならびに、本明細書の以下の実施例によって具体的に例示される基である。好ましいヘテロシクリルの中には、ピロリジン−1−イル、テトラヒドロ−フラン−3−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イル、モルホリン−4−イル、アゼチジン−1−イル、チオモルホリン−4−イル、1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル及びオキセタン−3−イルがある。
【0018】
用語「アリール」は、6〜14個、好ましくは6〜10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1個の芳香族環又は少なくとも1個の環が芳香族である複数の縮合環を有する、一価芳香族炭素環系を指す。アリールの例は、フェニル、ナフチル、ビフェニル又はインダニル、及び本明細書の以下の実施例によって具体的に例示される基である。好ましいアリールは、フェニルである。アリールは、また、例えば、以下及び特許請求の範囲で定義されるように置換されうる。
【0019】
用語「ヘテロアリール」は、窒素、酸素及び/又は硫黄から選択される1、2又は3個の原子を含むことができる、芳香族5〜6員単環式環、又は9〜10員二環式環、例えば、フリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、キノリニル又はイソキノリニル、及び本明細書の以下の実施例によって具体的に例示される基などを指す。好ましいヘテロアリール基は、ピリジン−2−イル及びピラゾール−4−イルである。ヘテロアリールは、また、例えば、以下及び特許請求の範囲で定義されるように置換されうる。
【0020】
用語「シクロアルキルによって置換されている低級−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの少なくとも1個がシクロアルキル基によって置き換えられている、先に定義したとおりの低級−アルキル基を意味する。シクロアルキルによって置換されている低級−アルキルの例は、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルプロピル及びシクロペンチルブチルを非限定的に含む。シクロアルキルによって置換されている好ましい低級−アルキルの中には、シクロプロピルメチルがある。
【0021】
用語「ハロゲンによって置換されている低級−アルキル」は、ハロゲンで一置換又は多置換されている低級−アルキル基を指す。ハロゲン基によって置換されている低級−アルキルの例は、例えば、CFH、CFH、CF、CFCH、CF(CH、(CFCH又はCFH−CF、及び本明細書の以下の実施例によって具体的に例示される基である。ハロゲンによって置換されている好ましい低級−アルキルの中には、2,2,2−トリフルオロ−エチル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル及び2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチルがある。
【0022】
用語「ヒドロキシによって置換されている低級−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの少なくとも1つがヒドロキシ基によって置き換えられている、先に定義したとおりの低級−アルキル基を意味する。ヒドロキシによって置換されている低級−アルキルの例は、1個以上のヒドロキシ基によって、特に1、2又は3個のヒドロキシ基で、好ましくは1又は2個のヒドロキシ基で置換されている、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル又はn−ヘキシルを非限定的に含む。ヒドロキシ基によって置換されている好ましい低級−アルキルの中には、ヒドロキシ−メチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル及び1−ヒドロキシメチル−プロピルがある。特に好ましいのは、ヒドロキシ−メチル及び1−ヒドロキシメチル−プロピルである。
【0023】
用語「ヒドロキシによって置換されているシクロアルキル」は、シクロアルキル基の水素原子のうちの少なくとも1つがヒドロキシ基によって置き換えられている、先に定義したとおりのシクロアルキル基を意味する。ヒドロキシによって置換されているシクロアルキルの例は、1個以上のヒドロキシ基によって、好ましくは1個のヒドロキシ基で置換されている、シクロプロピル、シクロブチル又はシクロペンチルを非限定的に含む。ヒドロキシによって置換されている好ましいシクロアルキルの中には、2−ヒドロキシ−シクロペンチルがある。
【0024】
用語「低級−アルキルによって置換されているヘテロシクリル」は、ヘテロシクリル部分の水素原子のうちの少なくとも1個が低級−アルキル基によって置き換えられている、先に定義したとおりのヘテロシクリル基を意味する。低級−アルキルによって置換されているヘテロシクリルの例は、2−メチル−ピロリジン−1−イル、2−エチル−テトラヒドロ−フラン−3−イル及び3−メチル−オキセタン−3−イルを非限定的に含む。低級−アルキルによって置換されている好ましいヘテロシクリルの中には、3−メチル−オキセタン−3−イルがある。
【0025】
用語「低級−アルキルによって置換されているヘテロアリール」は、ヘテロアリール部分の水素原子のうちの少なくとも1個が低級−アルキル基によって置き換えられている、先に定義したとおりのヘテロアリール基を意味する。低級−アルキルによって置換されているヘテロアリールの例は、2−メチル−ピリジン−1−イル、2−エチル−イミダゾール−3−イル及び1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルを非限定的に含む。低級−アルキルによって置換されている好ましいヘテロシクリルの中には、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルがある。
【0026】
用語「ハロゲンによって置換されているヘテロアリール」は、ヘテロアリール部分の水素原子のうちの少なくとも1個がハロゲン基によって置き換えられている、先に定義したとおりのヘテロアリール基を意味する。ハロゲンによって置換されている好ましいヘテロシクリルの中には、5−フルオロ−ピリジン−2−イルがある。
【0027】
式(I)で示される化合物は、薬学的に許容しうる酸付加塩を形成することができる。このような薬学的に許容しうる塩の例は、生理的に適合する鉱酸、例えば、塩酸、硫酸、亜硫酸もしくはリン酸などによるか;又は有機酸、例えば、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸もしくはサリチル酸などによる、式(I)で示される化合物の塩である。用語「薬学的に許容しうる塩」はそのような塩を指す。例えば、COOH基などの酸性基を含む式(I)で示される化合物はさらに、塩基と塩を形成することができる。そのような塩の例は、例えば、Na−、K−、Ca−及びトリメチルアンモニウム塩などの、アルカリ、アルカリ土類及びアンモニウム塩である。用語「薬学的に許容しうる塩」はまた、そのような塩も指す。
【0028】
用語「薬学的に許容しうるエステル」は、カルボキシ基がエステルに変換されている、式(I)で示される化合物の誘導体を包含する。低級−アルキル、ヒドロキシによって置換されている低級−アルキル、低級−アルコキシによって置換されている低級−アルキル、アミノ−低級−アルキル、モノ−又はジ−低級−アルキル−アミノ−低級−アルキル、モルホリノ−低級−アルキル、ピロリジノ−低級−アルキル、ピペリジノ−低級−アルキル、ピペラジノ−低級−アルキル、低級−アルキル−ピペラジノ−低級−アルキル及びアリール−低級−アルキルエステルが、適切なエステルの例である。メチル、エチル、プロピル、ブチル及びベンジルエステルが好ましいエステルである。用語「薬学的に許容しうるエステル」はさらに、生きている生物体にとって非毒性である、無機又は有機酸、例えば、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等などによって、ヒドロキシ基が対応するエステルに変換されている、式(I)で示される化合物を包含する。
【0029】
詳細には、本発明は、一般式(I):
【化2】


[式中、
は、低級−アルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
ここで、低級−アルキルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ及び低級−アルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で場合により置換されていることができ、アリール及びヘテロアリールは、ハロゲン、シアノ、低級−アルキル、ハロゲンによって置換されている低級−アルキル、ヒドロキシによって置換されている低級−アルキル、低級−アルキル−C(O)OH、低級−アルキル−C(O)O−低級−アルキル、低級−アルキル−CO−NH、低級−アルキル−CO−N(H,低級−アルキル)、低級−アルキル−CO−N(低級−アルキル)、低級−アルキル−N(H,低級−アルキル)、低級−アルキル−N(低級−アルキル)、低級−アルコキシ−低級−アルキル、CO−低級−アルキル、COOH、COO−低級−アルキル、CONH、CON(H,低級−アルキル)、CON(低級−アルキル)、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、NH、N(H,低級−アルキル)、N(低級−アルキル)、ヒドロキシ、低級−アルコキシ、フェニルオキシ、SO−低級−アルキル、SO−NH、SO−N(H,低級−アルキル)及びSO−N(低級−アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で場合により置換されていることができ;
は、水素又は低級−アルキルであり;
は、低級−アルキル、ハロゲンによって置換されている低級−アルキル、ヒドロキシによって置換されている低級−アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシによって置換されているシクロアルキル、ヘテロシクリル、低級−アルキルによって置換されているヘテロシクリル、ヘテロアリール、低級−アルキルによって置換されているヘテロアリール、(CH−O−低級−アルキル又はNRであり;
あるいは、R及びRは、それらが結合している窒素原子と共に、ヘテロシクリルを形成し;
nは、1又は2であり;
、Rは、互いに独立して水素及び低級−アルキルから選択される]
で示される化合物ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステルに関する。
【0030】
式(I)で示される化合物は個別的に好ましく、それらの薬学的に許容しうる塩は個別的に好ましく、それらの薬学的に許容しうるエステルは個別的に好ましく、式(I)で示される化合物が特に好ましい。
【0031】
式(I)で示される化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有することができ、光学的に純粋な鏡像異性体、例えばラセミ体などの鏡像異性体の混合物、光学的に純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ異性体ラセミ体又はジアステレオ異性体ラセミ体の混合物の形態で存在することができる。光学的に活性な形態は、例えば、ラセミ体の分割、不斉合成又は不斉クロマトグラフィー(キラル吸着剤又は溶離剤によるクロマトグラフィー)により得ることができる。本発明は、これらの形態の全てを包含する。
【0032】
さらに、本明細書に開示したような特定残基R〜Rに関連するあらゆる実施態様は、本明細書に開示したような別の残基R〜Rに関連する任意の他の実施態様と組み合わせてもよいことが理解されるべきである。
【0033】
式(I)で示される化合物の特定の実施態様において、Rは好ましくは、1もしくは2個のハロゲンで場合により置換されている、低級−アルキル、アリール又はヘテロアリールである。本発明のさらにより好ましい化合物は、Rがn−ブチル、フェニル、4−クロロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、3,4−ジフルオロ−フェニル及びピリジン−2−イルであるものである。最も好ましいのは、Rが4−クロロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、ピリジン−2−イル及び5−フルオロ−ピリジン−2−イルである化合物である。
【0034】
式(I)で示される化合物の特定の実施態様において、Rは、水素又は低級−アルキル、好ましくは水素又はメチルである。本発明のさらにより好ましい化合物は、Rが水素であるものである。
【0035】
式(I)で示される化合物の特定の実施態様において、Rは好ましくは、低級−アルキル、ハロゲンによって置換されている低級−アルキル、ヒドロキシによって置換されている低級−アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシによって置換されているシクロアルキル、ヘテロシクリル、低級−アルキルによって置換されているヘテロシクリル、ヘテロアリール、低級−アルキルによって置換されているヘテロアリール、(CH−O−低級−アルキル又はNRであり、ここで、nは1又は2であり、R及びRは水素及び低級−アルキルから独立して選択される。本発明のさらにより好ましい化合物は、Rがメチル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピルメチル、2,2,2−トリフルオロ−エチル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル、2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル、1−ヒドロキシメチル−プロピル、2−メトキシ−エチル、シクロプロピル、シクロブチル、2−ヒドロキシ−シクロペンチル、ピロリジン−1−イル、テトラヒドロ−フラン−3−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イル、モルホリン−4−イル、3−メチル−オキセタン−3−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル又はジメチル−アミンであるものである。最も好ましいのは、Rがイソプロピル、1−ヒドロキシメチル−プロピル、シクロプロピル、2−ヒドロキシ−シクロペンチル又は1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルである化合物である。
【0036】
式(I)で示される化合物の特定の実施態様において、R及びRは、それらが結合している窒素原子と共に、好ましくはヘテロシクリルを形成する。本発明のさらにより好ましい化合物は、R及びRが、それらが結合している窒素原子と共に、アゼチジン−1−イル、1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル又はモルホリン−4−イルを形成するものである。
【0037】
式(I)で示される化合物の特定の実施態様において、R及びRは、好ましくは低級−アルキルである。本発明のさらにより好ましい化合物は、R及びRがメチルであるものである。
【0038】
特に、好ましい化合物は、個々の化合物ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及び薬学的に許容しうるエステルとして実施例に記載する式(I)で示される化合物である。さらに、以下に記載する特定の実施例に見出されるような置換基が個々に、本発明の別個の好ましい実施態様を構成する。
【0039】
本発明の式(I)で示される特に好ましい化合物は、以下からなる群から選択されるものである:
6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
N−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチンアミド、
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピルメチル−6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピル−6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((R)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−ニコチンアミド、
{6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−メタノン、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−シクロプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N,N−ジメチル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピルメチル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((R)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
N−tert−ブチル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−ピロリジン−1−イル−ニコチンアミド、
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−[6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸N’,N’−ジメチル−ヒドラジド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−シクロブチル−ニコチンアミド、及び
アゼチジン−1−イル−[6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン、
[6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
[6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−(1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル)−メタノン、
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン
ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステル。
【0040】
本発明の式(I)で示される特に好ましい化合物は、以下からなる群から選択されるものである:
6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
N−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチンアミド、
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピルメチル−6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピル−6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((R)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−ニコチンアミド、
{6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−メタノン、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−シクロプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N,N−ジメチル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピルメチル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((R)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
N−tert−ブチル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−ピロリジン−1−イル−ニコチンアミド、
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−[6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸N’,N’−ジメチル−ヒドラジド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−シクロブチル−ニコチンアミド、及び
アゼチジン−1−イル−[6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステル。
【0041】
本発明の式(I)で示されるさらにより好ましい化合物は、以下からなる群から選択されるものである:
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、及び
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−シクロプロピル−ニコチンアミド
ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステル。
【0042】
本発明はさらに、先に定義したとおりの式(I)で示される化合物の製造のための方法に関し、該方法は:
a)式(II):
【0043】
【化3】


で示される化合物をNHRと反応させること、又は、
b)式(III):
【0044】
【化4】


で示される化合物の酵素による生物変換を含み、
ここで、R、R及びRは、先に定義したとおりであり、Rは、水素もしくはtert−ブチルジメチルシリルであり、Rは、水素もしくは低級−アルキルである。
【0045】
式(I)で示される化合物への、Rが水素であり、Rが低級−アルキルである式(II)で示される化合物とNHRとの反応は、実施例で記載するような条件下で、又は当業者に周知の条件下で行うことができる。例えば、該反応は、高温で、例えば、85〜95℃で、ジオキサンのような適切な溶媒中、トリメチルアルミニウムの存在下で、実施することができる。代替的に、該反応は、高温で、例えば、50℃で、トルエンのような適切な溶媒中、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンの存在下で実施することができる。
【0046】
式(I)で示される化合物への、R及びRが水素である式(II)で示される化合物とNHRとの反応は、実施例で記載するような条件下で、又は当業者に周知の条件下で行うことができる。例えば、該反応は、室温で、ジメチルホルムアミドのような適切な溶媒中、ヒューニッヒ塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)及びO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラートの存在下で実施することができる。代替的に、該反応は、高温で、例えば、80℃で、ジメチルホルムアミドのような適切な溶媒中、1,1’−カルボニルジイミダゾールの存在下で実施することができる。さらに、該反応は、室温で、ジクロロメタンのような適切な溶媒中、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びヒューニッヒ塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で実施することができる。
【0047】
式(I)で示される化合物への、Rがtert−ブチルジメチルシリルであり、Rが低級−アルキルである式(II)で示される化合物とNHRとの反応は、実施例で記載するような条件下で、又は当業者に周知の条件下で行うことができる。例えば、該反応は、高温で、例えば85〜95℃で、ジオキサンのような適切な溶媒中、トリメチルアルミニウムの存在下で実施し、続いて、室温でテトラヒドロフランのような適切な溶媒中、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムと反応させることができる。
【0048】
式(I)で示される化合物への、式(III)で示される化合物の酵素による生体内変換は、実施例で記載するような条件下で、又は当業者に周知の条件下で行うことができる。例えば、該反応は、室温で、適切な緩衝液中、シトクロムP450 3A4及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸の存在下で実施することができる。
【0049】
本発明はまた、先に記載したとおりの方法によって調製される場合の、先に定義したとおりの式(I)で示される化合物に関する。
【0050】
式(I)で示される本化合物、及びそれらの薬学的に許容しうる塩は、以下のステップを含む方法によって調製することができる:
a)式1
【0051】
【化5】


で示される化合物を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基の存在下で、エタノール及び水などの適切な溶媒中、ヒドロキシルアミン塩酸塩と反応させて、式2:
【0052】
【化6】


で示される化合物を得るステップ、
b)式2で示される化合物を、DMFなどの適切な溶媒中、N−クロロスクシンイミドなどの塩素化剤と反応させて、式3:
【0053】
【化7】


で示される化合物を得るステップ、
c)そして次に、式3で示される化合物を式4:
【0054】
【化8】


で示される化合物と、クロロホルムなどの適切な溶媒中、トリエチルアミンなどの適切な塩基の存在下で反応させて、式6:
【0055】
【化9】


で示される化合物を得るステップ、
d)又は代替的に、式3で示される化合物を、式5
【0056】
【化10】


で示される化合物と、ジエチルエーテルなどの適切な溶媒中、トリエチルアミンなどの適切な塩基の存在下で反応させて、式6で示される化合物を得るステップ;
e)そして次に式6で示される化合物を、還流下で、エタノールなどの適切な溶媒中、ナトリウムエトキシドなどの塩基の存在下で、ベンズアルデヒドと反応させて、式7:
【0057】
【化11】


で示される化合物を得るステップ、
f)続いて、式7で示される化合物を、THF又は水などの適切な溶媒中、トリエチルアミンなどの適切な塩基及び水素化ホウ素ナトリウムの存在下で、水素化アルミニウムリチウム又はクロロギ酸エチルなどの還元剤と反応させて、式8:
【0058】
【化12】


で示される化合物を得るステップ、
g)続いて、式8で示される化合物を、9:
【0059】
【化13】


などの化合物と、THFなどの適切な溶媒中、水素化ナトリウムなどの適切な塩基の存在下で反応させて、式10:
【0060】
【化14】


で示される化合物を得るステップ、
h)続いて、式10で示される化合物を、tert−ブタノール、ジオキサン及び水などの適切な溶媒の存在下、塩化ベンジルトリエチルアンモニウムの存在下で、酸化オスミウム(VIII)及びメタ過ヨウ素酸ナトリウムなどの酸化剤と反応させて、式11:
【0061】
【化15】


で示される化合物を得るステップ、
i)続いて、式11で示される化合物を、メタノールなどの適切な溶媒中、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤と反応させて、式(II-A):
【0062】
【化16】


で示される化合物を得るステップ。
j)代替的に、式10で示される化合物を、tert−ブタノール及び水などの適切な溶媒中、メタンスルホンアミドと共にAD Mix−αと反応させて、式12:
【0063】
【化17】


で示される化合物を得て、
k)続いて、式12で示される化合物を、ベンゼンなどの適切な溶媒中、四酢酸鉛と反応させて、次に、メタノールなどの適切な溶媒中、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤と反応させて、式(II-A)で示される化合物を得る。
l)代替的に、式8で示される化合物を、式13:
【0064】
【化18】


で示される化合物と、DMFなどの適切な溶媒中、水素化ナトリウムなどの適切な塩基の存在下で反応させて、式14:
【0065】
【化19】


で示される化合物を得て、
m)続いて、式14で示される化合物を、tert−ブタノール、ジオキサン及び水などの適切な溶媒の存在下、塩化ベンジルトリエチルアンモニウムの存在下で、酸化オスミウム(VIII)及びメタ過ヨウ素酸ナトリウムなどの酸化剤と反応させて、式15:
【0066】
【化20】


で示される化合物を得て、
n)続いて、式15で示される化合物を、メタノールなどの適切な溶媒中、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤と反応させて、式16:
【0067】
【化21】


で示される化合物を得て、
o)続いて、式16で示される化合物を、還流下でエタノールなどの適切な溶媒中、ナトリウムエトキシドなどの塩基と反応させて、式(II-B):
【0068】
【化22】


で示される化合物を得る。
p)代替的に、式17:
【0069】
【化23】


で示される化合物を、DMFなどの適切な溶媒中、イミダゾールなどの適切な塩基の存在下、tert−ブチルジメチルクロロシランなど適切な保護基と反応させて、式18:
【0070】
【化24】


で示される化合物を得て、
q)続いて、式18で示される化合物を、THFなどの適切な溶媒中、水素化ホウ素リチウムなどの還元剤の存在下で反応させて、式19:
【化25】


で示される化合物を得て、
r)続いて、式19で示される化合物を、THFなどの適切な溶媒中、水素化ナトリウムなどの適切な塩基の存在下で、9などの化合物と反応させて、式(II-C):
【0071】
【化26】


で示される化合物を得る。
【0072】
スキーム1の通りに、式(I)で示される化合物は、以下の標準方法にしたがって調製することができる。
【0073】
【化27】


CDI=1,1’−カルボニルジイミダゾール
CYP3A4=シトクロム P450 3A4
DCM=ジクロロメタン
DMAP=N,N−ジメチルアミノ−4−ピリジン
DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EDAC=1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EtOH=エタノール
HOBt=N1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
MeAl=トリメチルアルミニウム
NADP=ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸
on=一晩
rt=室温
TBAF=フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム
TBD=1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン
TBTU=O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
TBDMS=tert−ブチルジメチルシリル
【0074】
酸による対応する塩は、当業者に公知の標準方法によって、例えば、式(I)で示される化合物を、例えば、ジオキサン又はTHFなどの適切な溶媒に溶解して、適当量の対応する酸を加えることによって、得ることができる。生成物は、通常、濾過によって又はクロマトグラフィーによって単離することができる。塩基による、式(I)で示される化合物の薬学的に許容しうる塩への変換は、そのような化合物とそのような塩基との処理によって行うことができる。そのような塩を形成するための1つの可能な方法は、例えば、1/n当量の塩基性塩、例えば、M(OH)など(ここで、M=金属又はアンモニウムカチオン、n=水酸化物アニオンの数)を、適切な溶媒(例えばエタノール、エタノール−水混合物、テトラヒドロフラン−水混合物)中の該化合物の溶液に加えて、蒸発又は凍結乾燥によって溶媒を除去することによるものである。
【0075】
式(I)で示される化合物の薬学的に許容しうるエステルへの変換は、例えば、例えば、縮合試薬、例えば、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムへキサフルオロホスファート(BOP)、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)又はO−(1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル)−N,N,N,N−テトラ−メチルウロニウム−テトラフルオロボラート(TPTU)などを使用して、分子中に存在する適切なカルボキシ基を適切なアルコールで処理すること、あるいは、例えば、塩酸、硫酸等のような強鉱酸の存在下のような酸性条件下で適切なアルコールと直接反応させることによって行われうる。ヒドロキシル基を有する化合物は、類似方法によって、適切な酸によりエステルに変換されうる。
【0076】
式(I)で示される化合物ならびに全ての中間生成物は、それらの調製が実施例に記載されていない場合、類似方法にしたがって、又は先に述べた方法にしたがって調製することができる。出発物質は、市販されているか、当技術分野において公知であるか、又は当技術分野で公知の方法もしくはそれに類似する方法によって調製することができる。
【0077】
本発明における一般式(I)で示される化合物は、官能基で誘導体化されて、インビボで親化合物に戻る変換ができる誘導体を提供することができることは認識されるだろう。
【0078】
先に記載したように、本発明の新規化合物ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステルは、有益な薬理学的特性を有しており、GABA A α5受容体に対するリガンドであることが見出された。したがって、本発明の化合物は、単独又は他の薬剤との組み合わせのいずれかで、α5サブユニットを含有するGABA A受容体に対するリガンドによって調節される疾患の治療又は予防のために使用することができる。これらの疾患は、急性及び/又は慢性神経障害、認識障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症1型、睡眠障害、概日リズムの障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、エイズによって引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発精神病性障害、不安障害、全般性不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物嗜癖、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認識欠乏症、多発脳梗塞性認知症、気分障害、うつ病、神経精神病学的状態、精神病、注意欠陥/多動性障害、神経因性疼痛、発作、注意障害ならびに認識力の向上の必要性を非限定的に含む。
【0079】
したがって、本発明はまた、先に定義したとおりの化合物と、薬学的に許容しうる担体及び/又は佐剤とを含む医薬組成物に関する。
【0080】
そのうえ本発明は、治療活性物質として、特に、GABA A α5受容体に関連する疾患の治療又は予防のための治療活性物質として、具体的には、急性及び/又は慢性神経障害、認識障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症1型、睡眠障害、概日リズムの障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、エイズによって引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発精神病性障害、不安障害、全般性不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物嗜癖、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認識欠乏症、多発脳梗塞性認知症、気分障害、うつ病、神経精神病学的状態、精神病、注意欠陥/多動性障害、神経因性疼痛、発作及び注意障害の治療又は予防のための治療活性物質としての使用のため、あるいは向知性薬としての使用のための、先に記載したとおりの化合物を包含する。
【0081】
別の好ましい実施態様において、本発明は、GABA A α5受容体に関連する疾患の治療又は予防のため、具体的には、急性及び/又は慢性神経障害、認識障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症1型、睡眠障害、概日リズムの障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、エイズによって引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発精神病性障害、不安障害、全般性不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物嗜癖、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認識欠乏症、多発脳梗塞性認知症、気分障害、うつ病、神経精神病学的状態、精神病、注意欠陥/多動性障害、神経因性疼痛、発作及び注意障害の治療又は予防のため、あるいは認識力の向上のための方法に関し、該方法は、先に定義したとおりの化合物を、ヒト又は動物に投与することを含む。
【0082】
本発明はまた、GABA A α5受容体に関連する疾患の治療又は予防のため、具体的には、急性及び/又は慢性神経障害、認識障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症1型、睡眠障害、概日リズムの障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、エイズによって引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発精神病性障害、不安障害、全般性不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物嗜癖、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認識欠乏症、多発脳梗塞性認知症、気分障害、うつ病、神経精神病学的状態、精神病、注意欠陥/多動性障害、神経因性疼痛、発作及び注意障害の治療又は予防のため、あるいは認識力の向上のための、先に定義したとおりの化合物の使用を包含する。
【0083】
本発明はまた、GABA A α5受容体に関連する疾患の治療又は予防のため、具体的には、急性及び/又は慢性神経障害、認識障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症1型、睡眠障害、概日リズムの障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、エイズによって引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発精神病性障害、不安障害、全般性不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物嗜癖、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認識欠乏症、多発脳梗塞性認知症、気分障害、うつ病、神経精神病学的状態、精神病、注意欠陥/多動性障害、神経因性疼痛、発作及び注意障害の治療又は予防のための医薬の調製のため、あるいは向知性薬の調製のための、先に記載したとおりの化合物の使用に関する。そのような医薬は、先に記載したとおりの化合物を含む。
【0084】
認識障害、アルツハイマー病、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、ダウン症候群及び神経線維腫症1型の治療又は予防が好ましい。
【0085】
特に好ましいのは、アルツハイマー病の治療又は予防である。
【0086】
特に好ましいのは、ダウン症候群の治療又は予防である。
【0087】
特に好ましいのは、神経線維腫症1型の治療又は予防である。
【0088】
本化合物を、以下で示す試験にしたがって調査する:
【0089】
膜調製及び結合アッセイ
GABA A受容体サブタイプでの化合物の親和性を、構成α1β3γ2、α2β3γ2、α3β3γ2及びα5β3γ2のラット(安定的にトランスフェクトした)又はヒト(一過的にトランスフェクトした)受容体を発現するHEK293細胞に結合する[3H]フルマゼニル(85Ci/mmol;Roche)の競合によって測定した。
【0090】
細胞ペレットを、クレブズ−トリス緩衝液(4.8mM KCl、1.2mM CaCl2、1.2mM MgCl、120mM NaCl、15mM トリス;pH7.5;結合アッセイ緩衝液)に懸濁して、ポリトロンによっておよそ20秒間氷上で均質化し、4℃で60分間遠心分離した(50000g;Sorvall、ローター:SM24=20000rpm)。細胞ペレットを、クレブズ−トリス緩衝液に再懸濁し、ポリトロンによっておよそ15秒間氷上で均質化した。タンパク質を測定し(ブラッドフォード方法、Bio-Rad)、1mLのアリコートを調製して、−80℃で保存した。
【0091】
放射性リガンド結合アッセイを、細胞膜100mL、α1、α2、α3サブユニットに対して1nM、そしてα5サブユニットに対して0.5nMの濃度の[3H]フルマゼニル、及び10−10−3×10−6Mの範囲の試験化合物を含有する容量200mL(96ウェルプレート)で行った。非特異的結合を、10−5M ジアゼパムによって定義し、典型的には全結合の5%未満を示した。アッセイを、4℃で1時間、平衡になるようインキュベートし、Packard採取機を使用した濾過及び氷冷洗浄緩衝液(50mM トリス;pH7.5)での洗浄によって、GF/Cユニフィルター(Packard)上に採取した。乾燥後、フィルターに保持された放射能を、液体シンチレーション計数によって検出した。K値は、Excel-Fit(Microsoft)を使用して算出し、2つの測定値の平均である。
【0092】
添付の実施例の化合物は、先に記載したアッセイで試験し、好ましい化合物は、ラットGABA A受容体のα5サブユニットからの[3H]フルマゼニルの変位に対して100nM以下のK値を有することが見出された。最も好ましいのは、K(nM)<35を有する化合物である。好ましい実施態様において、本発明の化合物は、α1、α2及びα3サブユニットと比較してα5サブユニットに対して結合選択的である。
【0093】
ヒト(h)受容体を発現するHEK293細胞に対する結合親和性を測定する、先に記載したアッセイによって得た代表的な試験結果を、以下の表1に示す。
【0094】
【表1】

【0095】
式(I)で示される化合物ならびにそれらの薬学的に使用可能な塩は、医薬として、例えば、医薬製剤の形態で使用することができる。医薬組成物は、経口的、例えば、錠剤、コーティング錠剤、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、溶剤、エマルジョン剤又は懸濁剤の形態で、投与することができる。しかしながら、投与は、直腸内、例えば、坐剤の形態で、又は非経口的、例えば、注射液剤の形態で達成することもできる。
【0096】
式(I)で示される化合物及びそれらの薬学的に使用可能な塩は、錠剤、コーティング錠剤、糖衣錠、硬ゼラチンカプセル剤の生産のため、薬学的に不活性の無機又は有機賦形剤を用いて加工することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等を、そのような賦形剤として、例えば、錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤に使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤に適切な賦形剤は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオール等である。
【0097】
液剤及びシロップ剤の製造に適切な賦形剤は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖、ブドウ糖等である。
【0098】
注射液剤に適切な賦形剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセリン、植物油等である。
【0099】
坐剤に適切な賦形剤は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体ポリオール等である。
【0100】
さらに、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、香味料、浸透圧を変えるための塩、緩衝液、マスキング剤又は抗酸化剤を含有することができる。これらは、他の治療上有用な物質をさらに含有することもできる。
【0101】
投与することができる本発明の化合物の投薬量は、広い限度の範囲内で変えることができて、もちろん、各々の特定の場合における個々の必要条件に適合するであろう。一般に、経口投与の場合、一般式(I)で示される化合物の1人当たりの1日投薬量約0.1〜1000mgが、適当であるべきだが、上記の上限は、必要に応じて上回ることもできる。
【0102】
下記の実施例は、本発明を限定することなく例示するものである。全ての温度は摂氏度で示されている。
【0103】
実施例A
以下の組成の錠剤を通常の方法で製造する:
【0104】
【表2】

【0105】
製造手順
1.成分1、2、3及び4を混合し、精製水で顆粒化する。
2.顆粒を50℃で乾燥させる。
3.顆粒を適切な微粉砕装置に通す。
4.成分5を加え、3分間混合し、適切な成形機で圧縮する。
【0106】
実施例B
以下の組成のカプセル剤を製造する:
【0107】
【表3】

【0108】
製造手順
1.成分1、2及び3を適切なミキサー内で30分間混合する。
2.成分4を加え、3分間混合する。
3.適切なカプセルに充填する。
【0109】
活性物質、乳糖及びトウモロコシデンプンを、最初にミキサー内で、次に微粉砕機内で混合する。混合物をミキサーに戻し、それにタルクを加え、十分に混合する。混合物を、機械により硬ゼラチンカプセル剤内に充填する。
【0110】
実施例C
以下の組成の坐剤を製造する:
【0111】
【表4】

【0112】
製造手順
坐薬用錬剤をガラス又はスチール容器中で融解し、十分に混合し、そして45℃に冷却する。その後、微粉砕した活性物質をそれに加え、それが完全に分散するまで撹拌する。混合物を適切な大きさの坐剤成形型に注ぎ、放置して冷却し、次に坐剤を成形型から取り外し、パラフィン紙又は金属箔で個別に包む。
【0113】
以下の実施例1〜53を、本発明の例示のために提供する。これらは、本発明の範囲を制限するものと見なされるべきではなく、単に本発明の代表的なものとして見なされるべきである。
【0114】
実施例1
6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド
【化28】


a) 5−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−フェニル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル
Synthesis 1984, 868-870にしたがって調製した。DMF(100mL)中の5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(10.0g、40mmol)の溶液に、tert−ブチルジメチルクロロシラン(5.49g、36mmol)及びイミダゾール(2.75g、40mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌し、次に溶媒を蒸発させて、そして残留物を分配した(ジエチルエーテル/水)。次に有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過し濃縮した。クロマトグラフィー精製後(シリカ、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜9:1)、標記化合物を無色の油状物として得た(12.2g、84%)。MS:m/e=362.3[M+H]
【0115】
b) [5−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール
5−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−フェニル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(12.2g、34mmol)をTHF(200mL)に溶解し、水素化ホウ素リチウム(1.47g、67mmol)を加え、そして反応混合物を還流下で一晩加熱した。室温に冷却した後、飽和セニエット塩水溶液を加え、混合物を1時間撹拌した。抽出処理(酢酸エチル/ジエチルエーテル)後、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。クロマトグラフィー精製(シリカ、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜85:15)により、標記化合物を明黄色の油状物として得た(4.4g、41%)。MS:m/e=320.4[M+H]
【0116】
c) 6−[5−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
THF(20mL)中の[5−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール(4.09g、12.8mmol)の溶液を、水素化ナトリウムの懸濁液(鉱油中55%分散体 0.73g、16.7mmol)に滴下した。室温で30分間撹拌した後、混合物を氷浴内で冷却し、そしてTHF(20mL)中の6−クロロニコチン酸メチル(2.20g、12.8mmol)の溶液を滴下した。氷浴を取り外し、そして反応混合物を室温に達するにまかせ、そして2時間撹拌した。水でのクエンチ及び抽出処理(酢酸エチル/水)の後、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。クロマトグラフィー精製(シリカ、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜8:2)により、標記化合物を無色の油状物として得た(2.76g、47%)。MS:m/e=455.4[M+H]
【0117】
d) 6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド
トリメチルアルミニウム(ヘキサン中2M溶液 4.4mL、8.8mmol)を、ジオキサン(7.5mL)中のイソプロピルアミン(0.76mL、8.9mmol)の溶液にゆっくりと加え、そして室温で1時間撹拌した。次に、ジオキサン(7.5mL)中の6−[5−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(1.0g、2.2mmol)の溶液を滴下した。混合物を90℃で2時間撹拌した。室温に冷却し、そして抽出処理(酢酸エチル/飽和セニエット塩水溶液)した後、有機相を乾燥させ(NaSO)、そしてシリカパッド上で濾過した。溶媒を蒸発させ中間体を得、その中間体をフッ化テトラブチルアンモニウム溶液(THF中1M、2mL)に溶解した。1時間後、反応混合物を抽出処理した(酢酸エチル/飽和クエン酸水溶液)。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮し、次にHPLC(Chiralpak AD, ヘプタン/エタノール)によって精製して、標記化合物を無色の油状物として得た(0.15g、18%)。MS:m/e=368.3[M+H]
【0118】
実施例2
N−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチンアミド
【化29】


a) 3−フェニル−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸
エタノール(15mL)中の5−メチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(2.28g、10mmol)及びベンズアルデヒド(1.01mL、10mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(0.74g、11mmol)を加え、そして反応混合物を還流下で10分間加熱した。次に塩酸水溶液(1M、12mL)を加えて、そして15分間撹拌した後、沈殿物を濾過し乾燥させて、そして標記化合物を明褐色の固体として得た(2.0g、71%)。MS:m/e=292.1[M+H]
【0119】
b) [3−フェニル−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール
THF(50mL)中の3−フェニル−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸(2.0g、6.9mmol)の撹拌した溶液に、トリエチルアミン(0.95mL、6.9mmol)を加えた。次に室温でクロロギ酸エチル(0.65mL、6.9mmol)を滴下した。30分後、沈殿した塩を濾過し、そして少量のTHFで洗浄した。濾液を、水(20mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(0.65g、17.1mmol)の溶液に5℃で加えた。1時間撹拌した後、5℃で水酸化ナトリウム水溶液(2M、40mL)を加えた。酢酸エチルでの抽出、硫酸ナトリウムでの乾燥、濾過及び濃縮により、標記化合物を白色の固体として得た(1.89g、99%)。MS:m/e=278.1[M+H]
【0120】
c) 6−[3−フェニル−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
THF(50mL)中の[3−フェニル−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール(1.50g、5.4mmol)の撹拌した溶液を氷浴内で冷却した。水素化ナトリウム(鉱油中55%分散体 0.28g、6.4mmol)を加え、そして混合物を30分間撹拌し、その間、室温に温まるにまかせた。得られた懸濁液に6−クロロピリジン−3−カルボン酸メチル(0.93g、5.4mmol)を加えた。2時間撹拌した後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)でクエンチした。有機溶媒を蒸発させ、続いて酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、そしてクロマトグラフィーによって精製し(シリカ、ヘプタン:酢酸エチル=90:10〜60:40)、標記化合物をオフホワイトの固体として得た(0.78g、35%)。MS:m/e=413.5[M+H]
【0121】
d) 6−(5−ホルミル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸メチルエステル
ジオキサン(13mL)及び水(4.5mL)中の6−[3−フェニル−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(0.62g、1.5mmol)、酸化オスミウム(VIII)溶液(tert−ブタノール中2.5%溶液、0.38mL、0.037mmol)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(1.29g、6mmol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(0.14g、0.6mmol)の混合物を、120℃で10分間、マイクロ波により照射した。抽出処理(酢酸エチル/水)に続いて、硫酸ナトリウムで有機相を乾燥させ、濾過し濃縮した。クロマトグラフィーによる精製(シリカ、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜60:40)により、標記化合物を明黄色の固体として得た(0.26g、51%)。MS:m/e=339.3[M+H]
【0122】
e) 6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸メチルエステル
メタノール(10mL)中の6−(5−ホルミル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸メチルエステル(0.25g、0.74mmol)の溶液を、水素化ホウ素ナトリウム(0.03g、0.74mmol)を用いて室温で処理し、1時間撹拌した。クエン酸水溶液(10%溶液5mL)でのクエンチ、及び酢酸エチルでの抽出の後、有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして濃縮した。クロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン:酢酸エチル(ethyl acetete)=90:10〜40:60)による精製により、標記化合物を白色の固体として得た(0.22g、89%)。MS:m/e=341.1[M+H]
【0123】
f) N−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4イルメトキシ)−ニコチンアミド
トルエン(0.5mL)中の6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸メチルエステル(0.11g、0.32mmol)の撹拌した溶液に、エタノールアミン(0.03g、0.39mmol)及び1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(0.03g、0.17mmol)を加えた。反応混合物を68時間撹拌し、シリカゲル上に吸着させ、そしてクロマトグラフィーによる精製(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=100:0〜90:10)により、標記化合物を白色の固体として得た(0.10g、85%)。MS:m/e=370.1[M+H]
【0124】
実施例3
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン
【化30】


a) 3−(4−フルオロ−フェニル)−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸
エタノール(113mL)中の3−(4−フルオロ−フェニル)−5−メチル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(20.0g、80.2mmol)及びベンズアルデヒド(8.19mL、80.2mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(2.71M、32.5mL、88.3mmol)を加えて、そして反応混合物を還流下で1時間加熱した。塩酸(1N、96.3mL)を加え、そして得られた混合物をトルエンで抽出した。次に溶媒を留去し、標記化合物(19.1g、77%)を明黄色の固体として得た。MS:m/e=308.0[M−H]
【0125】
b) [3−(4−フルオロ−フェニル)−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール
THF(475mL)中の3−(4−フルオロ−フェニル)−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸(19.0g、61.4mmol)及びトリエチルアミン(8.6mL、61.4mmol)の溶液に、THF(55mL)中のクロロギ酸エチル(5.97mL、61.4mmol)の溶液を室温で加えた。1時間後、トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、そして少量のTHFで洗浄した。混合物を水素化ホウ素ナトリウム(6.05g、154mmol)及び水(55mL)の溶液に加えた。室温で一晩撹拌した後、水酸化ナトリウム水溶液(1N、180mL)を加えた。tert−ブチルメチルエーテルでの抽出、蒸留による溶媒の除去、及びクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=1:0〜95:5)により、標記化合物(11.4g、63%)を明黄色の固体として得た。MS:m/e=296.2[M+H]
【0126】
c) 6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
THF28mL中の水素化ナトリウム(813mg、18.6mmol)の懸濁液に、THF(52mL)中の[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール(5.00g、16.9mmol)の溶液を加え、そして撹拌を室温で1時間続けた。THF(52mL)中の6−クロロニコチン酸メチル(3.26g、18.6 mmol)の溶液を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。次に、水(50mL)を注意深く加え、そして次に、飽和塩化アンモニウム溶液(150mL)及び水(100mL)を加えた。酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:4〜1:1)により、標記化合物(3.88g、94%)を白色の固体として得た。MS:m/e=431.3[M+H]
【0127】
d) 6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ホルミル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
ジオキサン(60mL)及び水(20mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(3.88g、9.01mmol)、酸化オスミウム(VIII)(57.3mg、0.23mmol)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(7.71g、36.1mmol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(838mg、3.61mmol)の混合物を、120℃で15分間、マイクロ波中で加熱した。次に水を反応混合物に加えて、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。次に有機抽出物を蒸発させて、そして残留物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:4〜2:3)によって精製し、標記化合物(2.51g、78%)をオフホワイトの油状物として得た。MS:m/e=357.2[M+H]
【0128】
e) 6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
メタノール(125mL)中、6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ホルミル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(2.50g、7.02mmol)及び水素化ホウ素ナトリウム(553mg、14.0mmol)を室温で2時間撹拌した。10%クエン酸水溶液(200mL)を加え、そして酢酸エチルで抽出することにより、6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(2.60g、定量)を白色の固体としてもたらした。MS:m/e=359.2[M+H]
【0129】
f) 6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸
THF(6.25mL)、メタノール(1.75mL)及び水(6.25mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(1.00g、2.79mmol)に、水酸化リチウム(136mg、5.58mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。塩酸水溶液(1N、100mL)を加え、そして酢酸エチルで抽出することにより、標記化合物(1.00g、100%)を白色の固体としてもたらした。MS:m/e=345.2[M+H]
【0130】
g) (1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン
THF(6.6mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(250mg、0.73mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(113mg、0.73mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(317ul、1.82mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(142mg、0.73mmol)及びチオモルホリン1,1−ジオキシド(98.1mg、0.73mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を蒸発させ、続いてクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=1:0〜9:1)に付すことにより、標記化合物(0.27g、80%)を白色の固体として得た。MS:m/e=462.3[M+H]
【0131】
実施例4
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド
【化31】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、418μL、0.84mmol)を、ジオキサン(3.75mL)中のイソプロピルアミン(49.6mg、0.84mmol)の溶液に加えた。ジオキサン(3.75mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(75.0mg、0.21mmol)を50℃で1時間後に加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。再度、トルエン中のトリメチルアルミニウム溶液(2M、418μL、0.84mmol)及びイソプロピルアミン(49.6mg、0.84mmol)を加え、そして撹拌を85℃で3時間続けた。溶媒を蒸留により除去した。残留物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:1〜7:3)によって精製して、標記化合物(32mg、39%)を白色の固体として得た。MS:m/e=386.2[M+H]
【0132】
実施例5
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド
【化32】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、418μL、0.84mmol)を、ジオキサン(3.75mL)中の4−アミノテトラヒドロピラン(87.2mg、0.84mmol)の溶液に加えた。ジオキサン(3.75mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(75.0mg、0.21mmol)を50℃で1時間後に加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。再度、トルエン中のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、418μL、0.84mmol)及び4−アミノテトラヒドロピラン(87.2mg、0.84mmol)を加え、そして撹拌を85℃で3時間続けた。溶媒を蒸留により除去した。残留物をクロマトグラフィー(Isolute(登録商標)SPEフラッシュNHカラム、酢酸エチル:ヘプタン=1:1〜9:1)によって精製して、標記化合物(24mg、27%)を白色の固体として得た。MS:m/e=428.2[M+H]
【0133】
実施例6
N−シクロプロピルメチル−6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド
【化33】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、418μL、0.84mmol)を、ジオキサン(3.75mL)中のアミノメチルシクロプロパン(61.3mg、0.84mmol)の溶液に加えた。ジオキサン(3.75mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(75.0mg、0.21mmol)を50℃で1時間後に加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。再度、トルエン中のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、418μL、0.84mmol)を加え、そして撹拌を85℃で3時間続けた。溶媒を蒸留により除去した。残留物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=4:6〜8:2)によって精製して、標記化合物(30mg、36%)を明黄色の固体としてもたらした。MS:m/e=398.2[M+H]
【0134】
実施例7
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド
【化34】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、418μL、0.84mmol)を、ジオキサン(3.75mL)中の2,2,2−トリフルオロエチルアミン(2,2,2-trifluororethylamine)(84.5mg、0.84mmol)の溶液に加えた。ジオキサン(3.75mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(75mg、0.21mmol)を50℃で1時間後に加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。再び、トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、418μL、0.84mmol)を加え、そして撹拌を85℃で3時間続けた。溶媒を蒸留により除去した。残留物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=4:6〜6:4、及びシリカ、ジクロロメタン(dichoromethane)−メタノール 98:2〜95:5)によって精製して、標記化合物(70mg、78%)を白色の固体として得た。MS:m/e=426.2[M+H]
【0135】
実施例8
N−シクロプロピル−6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド
【化35】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.51mL、1.00mmol)をジオキサン(4.0mL)中のシクロプロピルアミン(71.9μL、1.00mmol)の溶液に加えた。50℃で45分間撹拌した後、ジオキサン(4.0mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(90mg、0.25mmol)の溶液を加えて、そして撹拌を85℃で一晩続けた。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル)によって精製して、標記化合物(40mg、42%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=382.1[M−H]
【0136】
実施例9
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド
【化36】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.51mL、1.00mmol)を、ジオキサン(4mL)中の2−メトキシエチルアミン(88.0μL、1.00mmol)の溶液に加えた。50℃で45分間撹拌した後、ジオキサン(4mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(90.0mg、0.25mmol)の溶液を加え、そして撹拌を85℃で一晩続けた。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル)によって精製し、標記化合物(16.1mg、16%)を白色の固体としてもたらした。MS:m/e=400.0[M−H]
【0137】
実施例10
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド又は6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド
【化37】


N−エチルジイソプロピルアミン(177μL、1.02mmol)を、THF(3mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.29mmol)、トランス−2−アミノシクロペンタノールHCl(41.1mg、0.29mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(45.3mg、0.29mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(56.7mg、0.29mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:メタノール=100:0〜95:5)によって精製し、標記化合物(74mg、60%)を白色の固体として得た。MS:m/e=426.1[M−H]
【0138】
実施例11
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド
【化38】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.56mL、1.12mmol)をジオキサン(5mL)中の1,1,1−トリフルオロ−イソプロピルアミン(129mg、1.12mmol)の溶液に加えた。50℃で1時間撹拌した後、ジオキサン(5mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.28mmol)の溶液を反応混合物に加え、そして撹拌を85℃で一晩続けた。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=2:3〜3:2)によって精製し、標記化合物(80mg、65%)を白色の固体として得た。MS:m/e=438.1[M−H]
【0139】
実施例12
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド
【化39】


THF(6mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(200mg、0.58mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(90.8mg、0.58mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(254μL、1.45mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(114mg、0.58mmol)及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(53.4mg、0.58mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=0:100〜95:5)により、標記化合物(160mg、66%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=416.2[M+H]
【0140】
実施例13
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−ニコチンアミド
【化40】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.84mL、1.67mmol)をジオキサン(4mL)中の2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン(121μL、1.12mmol)の溶液に加えた。50℃で45分間撹拌した後、ジオキサン(4mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.28mmol)の溶液を加え、そして撹拌を85℃で一晩続けた。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン 1:1)によって精製し、標記化合物(103mg、77%)を白色の固体としてもたらした。MS:m/e=474.2[M−H]
【0141】
実施例14
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((R)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド
【化41】


1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(45.3mg、0.29mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(253μL、1.45mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(56.7mg、0.29mmol)を、THF(8mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.29mmol)及び(R)−(−)−2−アミノ−1−ブタノール(34.0μL、0.35mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。1N 塩酸水溶液/酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:1〜100:0)により、標記化合物(60mg、50%)を白色の固体として得た。MS:m/e=414.2[M−H]
【0142】
実施例15
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド
【化42】


1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(45.3mg、0.29mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(253μL、1.45mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(56.7mg、0.29mmol)を、THF(8mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.29mmol)及び(S)−(+)−2−アミノ−1−ブタノール(34.0μL、0.35mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。1N 塩酸水溶液/酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=0:100〜100:0)により、標記化合物(75mg、62%)を白色の固体として得た。MS:m/e=414.2[M−H]
【0143】
実施例16
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド
【化43】


THF(3mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.29mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(45.3mg、0.29mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(127μL、0.73mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(56.7mg、0.29mmol)及び1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(28.2mg、0.29mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=2:1〜9:1)により、標記化合物(70mg、57%)を白色の固体として得た。MS:m/e=424.2[M+H]
【0144】
実施例17
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−ニコチンアミド
【化44】


DMF(3.3mL)中の6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.29mmol)の溶液に、1,1’−カルボニル−ジイミダゾール(58.2mg、0.35mmol)を加えた。反応混合物を60℃で1時間撹拌した。次に、3−メチル−3−オキセタンアミン(27.8mg、0.32mmol)を室温で加えて、混合物を一晩撹拌した。水/酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:4〜1:1)により、標記化合物(10mg、8%)を白色の固体として得た。MS:m/e=414.2[M+H]
【0145】
実施例18
{6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イル)−メタノン
【化45】


DMSO(2mL)中の{6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イル)−メタノン(44.5mg、0.096mmol)の溶液を、反応緩衝液の総容量 1000mL(0.1M Kリン酸緩衝液 pH7.4、823mL、1M クエン酸三ナトリウム 50mL、1M 塩化マグネシウム 10mL、20mMNADP 2.5mL)でのCYP3A4(800nmol))及びNADPの懸濁液に加えた。混合物を2L バッフル付きエルレンマイヤーフラスコ内で220rpm、27℃で4時間振とうし、その時までに基体:生成物の比(3時間で12:8、4時間で11:9)は、ほぼ一定にとどまった(反応モニタリング:懸濁液0.2mLをアセトニトリル 0.2mLで処理し、13,200rpmで2分間遠心分離し、上澄みをHPLCによって分析した)。懸濁液(1000mL)を酢酸エチル2Lで抽出した。溶媒を留去し、そして残留物を水 100mLに溶解した。これを10g逆相C18カートリッジに適用し、それを水中のアセトニトリルのステップ勾配(15mLアリコート)で溶離した。35% MeCNで溶離する代謝物含有画分を適切にプールし、そして回転蒸発による有機溶媒の除去後、凍結乾燥させて、標記化合物(8.4mg、18%)を白色の固体として得た。MS:m/e=536.1[M+CHCOO]
【0146】
実施例19
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド
【化46】


実施例18で記載したように、CYP3A4による6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド(47mg、0.12mmol)の生体内変換を実施した。残留物をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン)によって精製し、標記化合物(8.5mg、49%)を白色の固体として得た。MS:m/e=402.2[M+H]
【0147】
実施例20
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−シクロプロピル−ニコチンアミド
【化47】


a) 3−(4−クロロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸
エタノール(54mL)中の3−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(9.6g、36.1mmol)及びベンズアルデヒド(3.69mL、36.1mmol)の撹拌した溶液に、ナトリウムエトキシド(2.71M、14.6mL、39.7mmol)を加え、そして反応物を還流下で10分間加熱した。塩酸(1N、43.4mL)を加え、そして次に、得られた混合物をジクロロメタンで粉砕し、濾過して、標記化合物(6.21g、53%)を明黄色の固体として得た。MS:m/e=324.1[M−H]
【0148】
b) [3−(4−クロロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール
THF(150mL)中の3−(4−クロロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸(6.0g、18.4mmol)及びトリエチルアミン(2.58mL、18.4mmol)の溶液に、THF(17.4mL)中のクロロギ酸エチル(1.8mL、18.4mmol)の溶液を室温で加えた。1時間後、トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、そして少量のTHFで洗浄した。次に溶液を、水(18mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(1.82g、46.1mmol)の溶液に加えた。室温で一晩撹拌した後、水酸化ナトリウム溶液(1N)を加えた。tert−ブチルメチルエーテルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン)による精製により、標記化合物(4.52g、79%)を白色の固体として得た。MS:m/e=369.9[M+OAc]
【0149】
c) 6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
THF(100mL)中の水素化ナトリウム(2.64g、60.5mmol)の懸濁液に、THF(185mL)中の[3−(4−クロロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール(17.2g、55.0mmol)の溶液を0℃で加えた。反応混合物を室温で60分間撹拌した。THF(185mL)中の6−クロロニコチン酸メチル(10.6g、60.5mmol)の溶液を0℃で加えた。この混合物を室温で2時間撹拌し、そして生成物を酢酸エチル/塩化アンモニウム水溶液、及び酢酸エチル/ブラインで抽出した。クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン 2:8〜7:3)により、標記化合物(15.6g、64%)を白色の固体として得た。MS:m/e(%)=446(0.7,M)、309(47)、294(28)、240(26)、131(100)、103(51)。
【0150】
d) 6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ホルミル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(6.35g、14.2mmol)を、ジオキサン(140mL)及び水(47mL)中の酸化オスミウム(VIII)(90.3mg、355μmol)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(12.2g、56.8mmol)及び塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(1.32mg、5.68mmol)で処理した。混合物を120℃で35分間、マイクロ波中で加熱した。酢酸エチル/水での抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン 1:9〜1:1)により、標記化合物(3.43g、65%)を白色の固体として得た。MS:m/e=373.1[M+H]
【0151】
e) 6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
水素化ホウ素ナトリウム(719mg、18.2mmol)を少量ずつ、メタノール(170mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ホルミル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(3.4g、9.12mmol)に加えた。室温で1時間撹拌した後、クエン酸(水中10%)の溶液を加えた。酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:9〜1:1)により、標記化合物(3.11g、91%)を白色の固体として得た。MS:m/e=375.1[M+H]
【0152】
f) 6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸
THF(20mL)、メタノール(5.2mL)及び水(19mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(3.0g、8.0mmol)を、水酸化リチウム一水和物(678mg、16.0mmol)で、室温で8時間処理した。塩酸(Hydrochloride acid)(1N、25mL)及び水(200mL)を反応混合物に加えた。沈殿物を濾別し、そして水及び酢酸エチルで洗浄して、標記化合物(2.67g、93%)を白色の固体として得た。MS:m/e=359.0[M−H]
【0153】
g) 6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−シクロプロピル−ニコチンアミド
THF(10mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.28mmol)及びシクロプロピルアミン(16.1mg、0.28mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.3mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(121μL、0.69mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.2mg、0.28mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:酢酸エチル=4:6〜1:0)によって精製し、標記化合物(95.2mg、86%)を白色の固体として得た。MS:m/e=398.0[M−H]
【0154】
実施例21
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド
【化48】


THF(10mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.28mmol)及び2,2,2−トリフルオロエチルアミン(38.3mg、0.28mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.3mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(121μL、0.69mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.2mg、0.28mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:9〜1:1)によって精製して、標記化合物(81mg、66%)を白色の固体として得た。MS:m/e=440.1[M−H]
【0155】
実施例22
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N,N−ジメチル−ニコチンアミド
【化49】


THF(10mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.28mmol)及びジメチルアミン塩酸塩(23.1mg、0.28mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.3mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(170μL、0.97mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.2mg、0.28mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=4:6〜1:0)によって精製し、標記化合物(66mg、61%)を白色の固体として得た。MS:m/e=446.3[M+OAc]
【0156】
実施例23
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド
【化50】


THF(10mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.28mmol)及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(25.5mg、0.28mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.3mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(121μL、0.69mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.2mg、0.28mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=99:1〜95:5)によって精製し、標記化合物(91mg、76%)を白色の固体として得た。MS:m/e=430.1[M−H]
【0157】
実施例24
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド
【化51】


THF(10mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.28mmol)及び1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(26.9mg、0.28mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.3mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(121μL、0.69mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.2mg、0.28mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=99:1〜95:5)によって精製し、標記化合物(101mg、83%)を白色の固体として得た。MS:m/e=440.2[M+H]
【0158】
実施例25
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([S]−2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド
【化52】


THF(10mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.28mmol)及びL−2,2,2−トリフルオロ−1−(メチル)エチルアミン(32mg、0.28mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.3mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(121μL、0.69mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.2mg、0.28mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=2:8〜1:0、次に、シリカ、ジクロロメタン:メタノール=99:1〜95:5)によって精製し、標記化合物(75mg、60%)を白色の固体として得た。MS:m/e=454.1[M−H]
【0159】
実施例26
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、又は6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド
【化53】


a) 6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1S,2S]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、及び6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1R,2R]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド
THF(10mL)中の6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(300mg、0.83mmol)及びトランス−2−アミノシクロペンタノール塩酸塩(118mg、0.83mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(130mg、0.83mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(509μL、2.91mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(163mg、0.83mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=99:1〜95:5)によって精製し、標記化合物(230mg、62%)を白色の固体として得た。MS:m/e=442.2[M−H]
【0160】
b) 6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、又は6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1S,2S]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、及び6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1R,2R]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド(230mg)を、キラルHPLC(Chiralpak AD、イソプロパノール:ヘプタン=30:70)によって分離し、6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1S,2S]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、又は6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1R,2R]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド(110mg、(−)−鏡像異性体、第1溶離)を無色の油状物としてもたらした。MS:m/e=442.2[M−H]
【0161】
実施例27
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1R,2R]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、又は6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1S,2S]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド
【化54】


6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1S,2S]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、及び6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1R,2R]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド(230mg)をキラルHPLC(Chiralpak AD、イソプロパノール:ヘプタン=30:70)によって分離し、6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1S,2S]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、又は6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([1R,2R]−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド(110mg、(+)−鏡像異性体、第2溶離)を無色の油状物としてもたらした。MS:m/e=442.2[M−H]
【0162】
実施例28
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド
【化55】


a) 3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸
エタノール(280mL)中の3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−メチル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(50g、187mmol)及びベンズアルデヒド(19.1mL、187mmol)の撹拌した溶液に、ナトリウムエトキシド(2.71M、75.8mL、206mmol)を加え、そして反応物を還流下で1時間撹拌した。塩酸(1N、225mL)を加え、そして次に、得られた混合物をジクロロメタンで粉砕し、そして濾過して、標記化合物(53.5g、87%)を明黄色の固体として得た。MS:m/e=328.3[M+H]
【0163】
b) [3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール
THF(450mL)中の3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸(18g、55.0mmol)及びトリエチルアミン(7.7mL、55.0mmol)の溶液に、THF(52mL)中のクロロギ酸エチル(5.35mL、55.0mmol)の溶液を室温で加えた。1時間後、トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、そして少量のTHFで洗浄した。この溶液を、水(52mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(5.42g、138mmol)の溶液に加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。水酸化ナトリウム溶液(1N、180mL)を加えた。tert−ブチルメチルエーテルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン)により、標記化合物(12.6g、73%)を明緑色の固体として得た。MS:m/e=314.2[M+H]
【0164】
c) 6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
THF45mL中の水素化ナトリウム(1.23mg、28.1mmol)の懸濁液に、THF(84mL)中の[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール(8.0g、25.5mmol)の溶液を室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。THF(84mL)中の6−クロロニコチン酸メチル(4.92g、28.1mmol)の溶液を加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、そして水(150mL)及び飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加えた。酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:4〜2:3)により、標記化合物(9.24g、81%)を黄色の固体として得た。MS:m/e=507.1[M+CHCOO]
【0165】
d) 6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ホルミル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
ジオキサン(75mL)及び水(25mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(5.0g、11.2mmol)、酸化オスミウム(VIII)(70.9mg、0.28mmol)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(9.54mg、44.6mmol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(1.04mg、4.46mmol)を120℃で15分間、マイクロ波中で加熱した。水の添加、及び酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:4〜1:1)により、標記化合物(2.54g、61%)を白色の固体として得た。MS:m/e=375.1[M+H]
【0166】
e) 6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
メタノール(125mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ホルミル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(3.50g、9.35mmol)を、水素化ホウ素ナトリウム(737mg、18.7mmol)で、室温で30分間処理した。クエン酸水溶液(10%、300mL)の添加、及び酢酸エチルでの抽出により、標記化合物(3.0g、85%)を白色の固体として得た。MS:m/e=377.2[M+H]
【0167】
f) 6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド
トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、798ul、1.60mmol)を、ジオキサン(5mL)中のイソプロピルアミン(63.2mg、1.06mmol)の溶液に加えた。50℃で1時間後、ジオキサン(5mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.27mmol)を加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸留により除去した。残留物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=2:3〜7:3)によって精製し、標記化合物(30mg、28%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=404.3[M+H]
【0168】
実施例29
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド
【化56】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、532μL、1.06mmol)を、ジオキサン(5mL)中の4−アミノテトラヒドロピラン(111mg、1.06mmol)の溶液に加えた。50℃で1時間後、ジオキサン(5mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.27mmol)を加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。再度、トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、500μL、1.0mmol)を加え、撹拌を85℃で3時間続けた。溶媒を蒸留により除去した。残留物をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=100:0〜95:5)によって精製し、標記化合物(60mg、50%)を白色の固体として得た。MS:m/e=446.4[M+H]
【0169】
実施例30
N−シクロプロピルメチル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド
【化57】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.8mL、1.60mmol)を、ジオキサン(5mL)中のアミノメチルシクロプロパン(78mg、1.06mmol)の溶液に加えた。混合物を50℃で1時間撹拌した。次に、ジオキサン(5mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.27mmol)の溶液を加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=2:3〜3:2)によって精製し、標記化合物(30mg、27%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=416.2[M+H]
【0170】
実施例31
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド
【化58】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.8mL、1.60mmol)を、ジオキサン(5mL)中の2,2,2,−トリフルオロエチルアミン(108mg、1.06mmol)の溶液に加えた。混合物を50℃で1時間撹拌した。次に、ジオキサン(5mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.27mmol)の溶液を加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=2:3〜3:2)によって精製し、標記化合物(70mg、59%)を白色の固体として得た。MS:m/e=444.2[M+H]
【0171】
実施例32
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド
【化59】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.8mL、1.60mmol)を、ジオキサン(5mL)中の1,1,1−トリフルオロ−イソプロピルアミン(123mg、1.06mmol)の溶液に加えた。混合物を50℃で1時間撹拌した。次に、ジオキサン(5mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.27mmol)の溶液を加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル−ヘプタン=2:3〜3:2)によって精製し、標記化合物(65mg、53%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=458.1[M+H]
【0172】
実施例33
N−シクロプロピル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド
【化60】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.8mL、1.60mmol)を、ジオキサン(5mL)中のシクロプロピルアミン(62.0mg、1.06mmol)の溶液に加えた。混合物を50℃で1時間撹拌した。次に、ジオキサン(5mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.27mmol)の溶液を加えた。反応混合物を85℃で一晩撹拌した。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=8:2〜1:0)によって精製し、標記化合物(27mg、25%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=402.3[M+H]
【0173】
実施例34
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド
【化61】


a) 6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸
THF(6.25mL)、メタノール(1.75mL)、及び水(6.25mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(1.00g、2.66mmol)を、水酸化リチウム(130mg、5.31mmol)で、室温で一晩処理した。塩酸水溶液(1N、100mL)の添加、及び酢酸エチルでの抽出により、標記化合物(850mg、88%)を白色の固体として得た。MS:m/e=361.1[M−H]
【0174】
b) 6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド
THF(6mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(200mg、0.58mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(86.3mg、0.55mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(241μL、1.38mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(108mg、0.55mmol)及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(50.7mg、0.55mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=0:100〜95:5)により、標記化合物(120mg、50%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=434.4[M+H]
【0175】
実施例35
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−ニコチンアミド
【化62】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.80mL、1.60mmol)を、ジオキサン(4mL)中の2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン(116μL、1.10mmol)の溶液に加えた。混合物を50℃で45分間撹拌した。次に、ジオキサン(4mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.27mmol)の溶液を加え、そして反応混合物を85℃で一晩撹拌した。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:1)によって精製し、標記化合物(96mg、73%)を白色の固体として得た。MS:m/e=492.1[M−H]
【0176】
実施例36
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド
【化63】


トリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、0.80mL、1.60mmol)を、ジオキサン(4mL)中の2−メトキシエチルアミン(93.3μL、1.06mmol)の溶液に加えた。混合物を50℃で45分間撹拌した。次に、ジオキサン(4mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.27mmol)の溶液を加え、そして反応混合物を85℃で一晩撹拌した。ジオキサンを蒸留により除去した。残留物質をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=2:3〜1:0)によって精製し、標記化合物(14mg、13%)を白色の固体として得た。MS:m/e=418.2[M−H]
【0177】
実施例37
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([R]−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド
【化64】


1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.1mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(241μL、1.38mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.0mg、0.28mmol)を、THF(8mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.28mmol)及び[R]−(−)−2−アミノ−1−ブタノール(32.4μL、0.33mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。塩酸水溶液(1N、10mL)の添加、酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=0:1〜1:0)により、標記化合物(45mg、38%)を白色の固体として得た。MS:m/e=434.4[M+H]
【0178】
実施例38
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−([S]−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド
【化65】


1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.1mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(241μL、1.38mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.0mg、0.28mmol)を、THF(8mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.29mmol)及び[S]−(+)−2−アミノ−1−ブタノール(32.3μL、0.33mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。塩酸水溶液(1N、10mL)の添加、酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=0:1〜1:0)により、標記化合物(73mg、61%)を褐色の固体として得た。MS:m/e=434.4[M+H]
【0179】
実施例39
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド
【化66】


THF(3mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(100mg、0.28mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(43.1mg、0.28mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(120μL、0.69mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.0mg、0.28mmol)及び1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(26.8mg、0.28mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=2:1〜9)により、標記化合物(3.5mg、3%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=442.2[M+H]
【0180】
実施例40
N−tert−ブチル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド
【化67】


ジオキサン(7.5mL)中のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M、798μL、1.6mmol)を、tert−ブチルアミン(174μL、1.6mmol)に加え、そして混合物を50℃で1時間撹拌した。ジオキサン(7.5mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(150mg、0.4mmol)を加え、撹拌を85℃で一晩続けた。クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:4〜1:1)により、標記化合物(20mg、13%)を無色の固体として得た。MS:m/e=416.4[M−H]
【0181】
実施例41
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド
【化68】


1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(64.7mg、0.41mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(181ul、1.04mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(81mg、0.41mmol)を、THF(15mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(150mg、0.41mmol)及び4−アミノモルホリン(41.5μL、0.41mmol)の混合物に室温で加えた。一晩撹拌した後、溶媒を蒸留により除去し、残留物をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=98:2〜95:5)によって精製して、標記化合物(130mg、70%)を白色の固体として得た。MS:m/e=445.2[M−H]
【0182】
実施例42
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−ピロリジン−1−イル−ニコチンアミド
【化69】


1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(64.7mg;0.41mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(181μL、1.04mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(81mg、0.41mmol)を、THF(15mL)中の6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(150mg、0.41mmol)及び1−アミノピロリジン(51.8mg、0.41mmol)の混合物に室温で加えた。一晩撹拌した後、溶媒を蒸留により除去し、そして残留物をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=98:2〜95:5)によって精製し、標記化合物(150mg、84%)を白色の固体として得た。MS:m/e=429.1[M−H]
【0183】
実施例43
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−[6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【化70】


a) 5−メチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル
クロロホルム(211mL)及びピリジン(2.8mL、35mmol)中のN−クロロスクシンイミド(46.58g、349mmol)の溶液に、クロロホルム(1090mL)中のピリジン−2−カルバルデヒドオキシム(42.6g、349mmol)の溶液を室温で15分以内に加えた。反応混合物を50℃で3時間撹拌し、そして次に、室温に冷却した。15分以内に、クロロホルム(42mL)中の(E)−3−ピロリジン−1−イル−ブタ−2−エン酸エチルエステル(63.9g、349mmol)の溶液を反応混合物に加え、次にそれを再び50℃まで加熱し、そしてクロロホルム(42mL)中のトリエチルアミン(48.6mL、349mmol)の溶液を、1時間以内に滴下した。50℃で1時間撹拌した後、反応混合物を室温に冷却し、そして次に氷水(2L)に注いだ。抽出処理に続いて硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして有機溶媒を蒸発させることにより、暗褐色の油状物を得た。クロマトグラフィー精製(シリカ、ヘプタン:AcOEt=80:20〜50:50)により、標記化合物(8.7g、11%)を黄色の油状物として得た MS:m/e=233.3[M+H]
【0184】
b) 3−ピリジン−2−イル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸
エタノール(20mL)中の5−メチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(3.0g、13mmol)及びベンズアルデヒド(1.32mL、13mmol)の溶液に、ナトリウムエチラート(0.97g、14mmol)を加え、そして反応混合物を還流下で40分間撹拌した。塩酸水溶液(1M、14mL)を加え、撹拌を15分間続けた。沈殿物を濾過し乾燥させて、そして標記化合物(2.3g、61%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=290.9[M−H]
【0185】
c) [3−ピリジン−2−イル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール
THF(15mL)中の3−ピリジン−2−イル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸(1.1g、4mmol)及びトリエチルアミン(0.53mL、4mmol)の溶液に、THF(15mL)中のクロロギ酸エチル(0.36mL、4mmol)の溶液を室温で滴下した。1時間後、トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、そして少量のTHFで洗浄した。濾液を、水(10mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(0.36g、10mmol)の溶液に加えた。5℃で1時間撹拌した後、水酸化ナトリウム水溶液(2M、22mL)を加えた。酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、続いてジイソプロピルエーテルで粉砕することにより、標記化合物(0.76g、72%)を白色の固体として得た。MS:m/e=279.2[M+H]
【0186】
d) 6−[3−ピリジン−2−イル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチノニトリル
DMF(30mL)中の[3−ピリジン−2−イル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール(1.5g、5mmol)の溶液に、6−クロロ−3−ピリジン−カルボニトリル(0.82g、6mmol)及び水素化ナトリウム(鉱油中55%分散体0.26g、6mmol)を加えた。混合物を70℃で3時間撹拌した。次に、1時間、温度を90℃に上げた。溶媒を蒸発させた後、残留物を分配し(酢酸エチル/ブライン)、そして有機相を乾燥させ(NaSO)、そして濾過した。溶媒を蒸発させ、続いてジイソプロピルエーテルで粉砕することにより、標記化合物(1.8g、88%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=381.3[M+H]
【0187】
e) 6−(5−ホルミル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチノニトリル
ジオキサン(13mL)及び水(4.5mL)中の6−[3−ピリジン−2−イル−5−((E)−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチノニトリル(0.57g、2mmol)、酸化オスミウム(VIII)溶液(tert−ブタノール中の2.5%溶液 0.38mL、0.04mmol)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(1.29g、6mmol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(0.14g、0.6mmol)の混合物を、120℃で45分間、マイクロ波中で加熱した。抽出処理(酢酸エチル/水)に続いて、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。溶媒を蒸発させて、そして残留物をジイソプロピルエーテルで粉砕して、標記化合物(0.23g、51%)を白色の固体として得た。MS:m/e=307.2[M+H]
【0188】
f) 6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチノニトリル
メタノール(20mL)中の6−(5−ホルミル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチノニトリル(0.77g、2.5mmol)の懸濁液を、氷浴内で冷却し、そして水素化ホウ素ナトリウム(0.29g、7.7mmol)で処理した。反応混合物を室温に達するにまかせ、そして72時間撹拌した。追加の水素化ホウ素ナトリウム(0.29g、7.7mmol)を加え、そして室温での撹拌を3時間続けた。メタノールでのクエンチ後、全ての揮発性成分を蒸発させた。残留物を分配した(酢酸エチル/ブライン)。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして濃縮して、標記化合物(0.73g、94%)を褐色の固体として得た。MS:m/e=309.2[M+H]
【0189】
g) 6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチノニトリル(0.88g、2.9mmol)をエタノール(30mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(4M、30mL)を加え、そして混合物を50℃で2時間撹拌した。混合物をその原体積の半分まで蒸発させ、そして塩酸水溶液(2M、30mL)を加えた。一晩撹拌した後、沈殿物を濾過し乾燥させて、そして標記化合物(0.58g、62%)を白色の固体として得た。MS:m/e=328.2[M+H]
【0190】
h) (1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−[6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
DMF(5mL)中の6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸(70mg、0.21mmol)の溶液に、チオモルホリン1,1−ジオキシド(40mg、0.30mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−ウロニウムテトラフルオロボラート(96mg、0.30mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.84mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物を分配し(酢酸エチル/飽和重炭酸ナトリウム水溶液)、そして有機相を乾燥させ(NaSO)、濃縮した。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=1000:0〜975:25)により、標記化合物(58mg、61%)を白色の固体として得た。MS:m/e=445.3[M+H]
【0191】
実施例44
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド
【化71】


DMF(5mL)中の6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸(70mg、0.21mmol)の溶液に、イソプロピルアミン(18mg、0.30mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−ウロニウムテトラフルオロボラート(0.096g、0.30mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.84mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物を分配し(酢酸エチル/飽和重炭酸ナトリウム水溶液)、そして有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し濃縮した。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=100:0〜97:3)により、標記化合物(51mg、65%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=369.1[M+H]
【0192】
実施例45
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)−ニコチンアミド
【化72】


DMF(5mL)中の6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸(70mg、0.21mmol)の溶液に、3−アミノテトラヒドロフラン(26mg、0.30mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−ウロニウムテトラフルオロボラート(96mg、0.30mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.84mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物を分配し(酢酸エチル/飽和重炭酸ナトリウム水溶液)、そして有機相を乾燥させ(NaSO)、そして濃縮した。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=100:0〜97:3)により、標記化合物(58mg、68%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=397.1[M+H]
【0193】
実施例46
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸N’,N’−ジメチル−ヒドラジド
【化73】


DMF(5mL)中の6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸(70mg、0.21mmol)の溶液に、N,N−ジメチルヒドラジン(18mg、0.30mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−ウロニウムテトラフルオロボラート(96mg、0.30mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.84mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物を分配し(酢酸エチル/飽和重炭酸ナトリウム水溶液)、そして有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして濃縮した。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=100:0〜97:3)により、標記化合物(49mg、62%)を白色の固体として得た。MS:m/e=370.1[M+H]
【0194】
実施例47
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)−ニコチンアミド
【化74】


DMF(5mL)中の6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸(70mg、0.21mmol)の溶液に、4−アミノテトラヒドロピラン(30mg、0.30mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−ウロニウムテトラフルオロボラート(96mg、0.30mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.84mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物を分配し(酢酸エチル/飽和重炭酸ナトリウム水溶液)、そして有機相を乾燥させ(NaSO)、そして濃縮した。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=100:0〜97:3)により、標記化合物(42mg、48%)を白色の固体として得た。MS:m/e=411.2[M+H]
【0195】
実施例48
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド
【化75】


DMF(5mL)中の6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸(70mg、0.21mmol)の溶液に、4−アミノモルホリン(31mg、0.30mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−ウロニウムテトラフルオロボラート(96mg、0.30mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.84mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物を分配し(酢酸エチル/飽和重炭酸ナトリウム水溶液)、そして有機相を乾燥させ(NaSO)、そして濃縮した。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=100:0〜97:3)により、標記化合物(41mg、47%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=412.2[M+H]
【0196】
実施例49
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド
【化76】


トルエン(1mL)中の6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(100mg、0.31mmol)の溶液に、イソプロピルアミン(55mg、0.93mmol)及び1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(26mg、0.19mmol)を加えた。反応混合物を50℃で3.5日間撹拌した。イソプロピルアミンのさらなる部分を加え、そしてこの反応物を50℃でさらに3.5日間加熱した。ジクロロメタン(40mL)を加え、そして反応混合物を減圧下、シリカゲル上で濃縮し、そしてクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール 1:0〜9:1)によって精製し、標記化合物(18mg、17%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=348.3[M+H]
【0197】
実施例50
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(3−メチルオキセタン−3−イル)−ニコチンアミド
【化77】


実施例52gで記載するように、6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(49mg、0.16mmol)を、シクロブチルアミンの代わりに3−メチル3−オキセタンアミンを使用して、標記化合物(29mg、48%)に変換し、該標記化合物は無色の油状物として得た。MS:m/e=376.3[M+H]
【0198】
実施例51
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−ニコチンアミド
【化78】


実施例53gで記載するように、6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(49mg、0.16mmol)を、シクロブチルアミンの代わりに2,2,2−トリフルオロエチルアミン塩酸塩を使用して、標記化合物(11mg、18%)に変換し、該標記化合物は無色の油状物として得た。MS:m/e=388.2[M+H]
【0199】
実施例52
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−シクロブチル−ニコチンアミド
【化79】


a) 3−ブチル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸
エタノール(100mL)中の3−ブチル−5−メチル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(15.0g、71.0mmol)及びベンズアルデヒド(7.2mL、71.0mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド溶液(エタノール中21%、29.1mL、78.0mmol)を加え、そして反応混合物を還流下で2時間撹拌し、室温に冷却し、そして17時間撹拌した。塩酸(1N、85mL)を加え、そして得られた混合物をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。濾液を濃縮して鮮黄色の糊状固体にし、そして熱ヘプタン/酢酸エチルから再結晶させ、標記化合物(8.0g、42%)を黄色の固体として得た。MS:m/e=270.4[M−H]
【0200】
b) [3−ブチル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール
THF(30mL)中の3−ブチル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−カルボン酸(7.0g、25.8mmol)及びトリエチルアミン(3.8mL、27.0mmol)の溶液に、クロロギ酸エチル(2.6mL、27.0mmol)を0℃で加えた。1時間後、トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、そして少量のTHFで洗浄した。濾液を濃縮し、残留物をエタノール(70mL)に取り、そして水(35mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(2.4g、63.4mmol)の溶液に0℃で加えた。室温で2.5日間撹拌した後、反応を水酸化ナトリウム水溶液(aqueous sodium hydroxyde)(1M、40mL)でクエンチし、そしてtert−ブチルメチルエーテルで2回抽出した。合わせた相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。濾液を濃縮して黄色の油状物にし、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール 100:0〜97:3)によって精製し、標記化合物(6.9g、98%)を橙色の油状物として得た。MS:m/e=258.1[M+H]
【0201】
c) 6−[3−ブチル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
0℃のTHF(7mL)中の水素化ナトリウム(170mg、4.24mmol)の懸濁液に、THF(17mL)中の[3−ブチル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イル]−メタノール(993mg、3.86mmol)の溶液を加え、そして混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を5℃に冷却し、そしてTHF(17mL)中の6−ブロモニコチン酸メチル(1.0g、4.6mmol)の溶液を滴下した。混合物を室温で2日間撹拌し、氷上に注ぎ、そして5分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで2回抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮して黄色の油状固体にした。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル 1:0〜3:2)によって精製し、標記化合物(1.17g、77%)を橙色の半固体として得た。MS:m/e=393.2[M+H]
【0202】
d) 6−[3−ブチル−5−(1,2−ジヒドロキシ−2−フェニルエチル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
tert−ブタノール(100mL)中の6−[3−ブチル−5−([E]−スチリル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(1.4g、3.7mmol)の溶液に、水(100mL)と共にメタンスルホンアミド(356mg、3.7mmol)及びAD Mix−α(5.2g)を加えた。反応混合物を室温で17時間撹拌し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮して黄色の油状物にした。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル 3:2〜1:1)によって精製し、標記化合物(890mg、56%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=427.2[M+H]
【0203】
e) 6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル
ベンゼン(10mL)中の6−[3−ブチル−5−(1,2−ジヒドロキシ−2−フェニルエチル)−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(890mg、2.09mmol)の溶液に、ベンゼン(5mL)と共に四酢酸鉛(1.39g、3.13mmol)を加え、反応物を室温で45分間撹拌した。懸濁液をセライト上で濾過し、そして濾液を濃縮して黄色の油状物にした。油状物をメタノール(20mL)に取り、そして水素化ホウ素ナトリウム(198mg、5.24mmol)を3分間にわたって少量ずつ加えた。加えると、反応物は、黒色の沈殿物を含有する清澄な明黄色の溶液になった。室温で15分間撹拌した後、混合物をセライト上で濾過し、そしてフィルターケーキをメタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、そして残留物を0.5M 塩酸水溶液と酢酸エチルに分割した。水相を酢酸エチルで2回抽出し、そして合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して黄色の油状物にした。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン:酢酸エチル 1:0〜1:1)によって精製し、標記化合物(495mg、68%)を無色の油状物として得た。MS:m/e=321.2[M+H]
【0204】
f) 6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸
ジオキサン(20mL)中の6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸メチルエステル(490mg、1.53mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(2M、10mL)を加え、そして反応混合物を90℃で17時間撹拌した。混合物を濃縮し、そして残留物を塩酸水溶液(2M、15mL)で酸性化し、そして酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮して黄色の油状物にし、標記化合物(480mg、100%)を得た。MS:m/e=305.4[M−H]
【0205】
g) 6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−シクロブチル−ニコチンアミド
DMF(2mL)中の6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(49mg、0.16mmol)の溶液に、DMF(1mL)と共にシクロブチルアミン(25mg、0.35mmol)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(82mg、0.26mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン(136μL、0.80mmol)を加えた。反応混合物を室温で17時間撹拌した。反応物を水と酢酸エチルに分配した。水相を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮して黄色の油状物にした。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール 100:0〜97:3)によって精製し、標記化合物(36mg、63%)を無色のガム状物として得た。MS:m/e=360.3[M+H]
【0206】
実施例53
アゼチジン−1−イル−[6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【化80】


実施例52gで記載したように、6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(49mg、0.16mmol)を、シクロブチルアミンの代わりにトリメチレンを使用して、標記化合物(28mg、50%)に変換し、該標記化合物は無色の油状物として得た。MS:m/e=346.1[M+H]
【0207】
実施例54
[6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン
【化81】


実施例43hで記載したように、6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸(881mg、2.7mmol)を、チオモルホリン1,1−ジオキシドの代わりにモルホリンを使用して、標記化合物(738mg、69%)に変換し、該標記化合物は白色の泡状物として得た。MS:m/e=397.3[M+H]
【0208】
実施例55
[6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−(1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル)−メタノン
【化82】


実施例52gで記載したように、6−[3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(45mg、0.15mmol)をシクロブチルアミンの代わりにチオモルホリン−1,1−ジオキシドを使用して、標記化合物(39mg、63%)に変換し、該標記化合物は明黄色の油状物として得た。MS:m/e=424.2[M+H]
【0209】
実施例56
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン
【化83】


a) 5−フルオロ−ピリジン−2−カルバルデヒドオキシム
エタノール(3.2mL)及び水(9.6mL)中の5−フルオロ−2−ホルミルピリジン(5.0g、41mmol)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(3.06g、44mmol)の溶液に、氷(18.6g)を加えた。次に、水(4.6mL)中のNaOH(4.0g、100mmol)の溶液を、温度を−5℃〜5℃の間に保ったまま10分間にわたって滴下した。次に反応混合物を室温で30分間撹拌した。次に、HCl(4N)を加えて混合物を酸性化し、そして得られた沈殿物を濾別し、そして水で洗浄し、標記化合物(4.41g、79%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=141.0[M+H]
【0210】
b) 3−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−メチル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル
クロロホルム(21mL)中のN−クロロスクシンイミド(4.63g、35mmol)の懸濁液に、ピリジン(0.28mL、3.5mmol)、及びクロロホルム(110mL)中の5−フルオロ−ピリジン−2−カルバルデヒドオキシム(4.86g、35mmol)の溶液を、室温で15分間加えた。この温度で30分間撹拌した後、クロロホルム(4.4mL)中の(E)−3−(1−ピロリジノ)−2−ブテン酸エチル(6.36g、35mmol)の溶液を加えた。得られた懸濁液を50℃に温め、そしてクロロホルム(4.4mL)中のトリエチルアミン(4.83mL、35mmol)の溶液を30分かけて滴下した。撹拌を50℃で1.5時間続け、そして次に周囲温度に冷却した。次に、溶液を氷水(200mL)で希釈し、そして水層をジクロロメタン(50mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて暗褐色の油状物を提供した。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン:酢酸エチル=100:0〜20:80)による精製により、標記化合物(5.83g、67%)を黄色の油状物として得た。MS:m/e=251.1[M+H]
【0211】
c) (E)−3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−スチリルイソオキサゾール−4−カルボン酸
エタノール(6mL)中の3−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−メチル−イソオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(1.05g、4.2mmol)及びベンズアルデヒド(0.42mL、4.2mmol)の溶液に、ナトリウムエチラート(1.5g、4.6mmol)を加え、そして反応混合物を還流下で30分間撹拌した。塩酸水溶液(1M、5mL)を加え、撹拌を15分間続けた。沈殿物を濾過し乾燥させて、そして標記化合物(1.2g、85%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=309.3[M−H]
【0212】
d) (E)−(3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−スチリルイソオキサゾール−4−イル)メタノール
THF(30mL)中の(E)−3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−スチリルイソオキサゾール−4−カルボン酸(1.2g、3.7mmol)及びトリエチルアミン(0.52mL、3.7mmol)の溶液に、THF(4mL)中のクロロギ酸エチル(0.36mL、3.7mmol)の溶液を室温で滴下した。1時間後、トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、そして少量のTHFで洗浄した。濾液を、水(3.5mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(354mg、9.4mmol)の溶液に加えた。5℃で1時間撹拌した後、水酸化ナトリウム水溶液(1M、11mL)を加えた。酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、続いてジイソプロピルエーテルで粉砕して、クロマトグラフィー(SiO、DCM)による精製後、標記化合物(895mg、81%)を白色の固体として得た。MS:m/e=297.2[M+H]
【0213】
e) (E)−6−((3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−スチリルイソオキサゾール−4−イル)メトキシ)ニコチン酸メチル
THF(4.5mL)中の水素化ナトリウム(129mg、3.22mmol)の懸濁液に、THF(9mL)中の(E)−(3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−スチリルイソオキサゾール−4−イル)メタノール(866mg、2.92mmol)の溶液を室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。THF(9mL)中の6−クロロニコチン酸メチル(602mg、3.51mmol)の溶液を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、水(150mL)及び飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加えた。酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:9〜2:3)により、標記化合物(906mg、66%)を白色の固体として得た。MS:m/e=432.2[M+H]
【0214】
f) 6−((3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−ホルミルイソオキサゾール−4−イル)メトキシ)ニコチン酸メチル
ジオキサン(1.8mL)及び水(0.6mL)中の6−((3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−ホルミルイソオキサゾール−4−イル)メトキシ)ニコチン酸メチル(100mg、0.23mmol)、酸化オスミウム(VIII)溶液(水中の4%溶液 0.55mL、0.7mmol)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(198mg、0.93mmol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(21.1mg、0.93mmol)の混合物を、120℃で25分間、マイクロ波中で加熱した。抽出処理(酢酸エチル/水)に続いて硫酸ナトリウムで有機相を乾燥させて、そして濾過した。溶媒を蒸発させ、そして残留物をジイソプロピルエーテルで粉砕して、標記化合物(58mg、63%)を白色の固体として得た。MS:m/e=358.1[M+H]
【0215】
g) 6−((3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)イソオキサゾール−4−イル)メトキシ)ニコチン酸メチル
水素化ホウ素ナトリウム(4.8mg、0.13mmol)を、メタノール(5mL)中の6−((3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−ホルミルイソオキサゾール−4−イル)メトキシ)ニコチン酸メチル(91mg、0.26mmol)に少量ずつ加えた。室温で一晩撹拌した後、クエン酸の溶液(水中10%)を加えた。酢酸エチルでの抽出、及びクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:メタノール=1:0〜9:1)により、標記化合物(89mg、88%)を白色の固体として得た。MS:m/e=360.1[M+H]
【0216】
h) 6−((3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)イソオキサゾール−4−イル)メトキシ)ニコチン酸
THF(14mL)、メタノール(4mL)及び水(05mL)中の6−((3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)イソオキサゾール−4−イル)メトキシ)ニコチン酸メチル(450mg、1.25mmol)に、水酸化リチウム(105mg、2.5mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。塩酸塩水溶液(1N、〜pH4)を加えると沈殿物が形成した。濾過及び乾燥により、標記化合物(411mg、95%)を白色の固体として得た。MS:m/e=344.1[M−H]
【0217】
i) (1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン
DMF(10mL)中の6−((3−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)イソオキサゾール−4−イル)メトキシ)ニコチン酸(384mg、1.11mmol)の溶液に、チオモルホリン1,1−ジオキシド(165mg、1.22mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−ウロニウムテトラフルオロボラート(393mg、1.22mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.95mL、5.56mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:ヘプタン=1:1〜1:0)によって精製して、標記化合物(422mg、82%)を白色の固体として得た。MS:m/e=463.2[M+H]

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化84】


[式中、
は、低級−アルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
ここで、低級−アルキルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ及び低級−アルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で場合により置換されていることができ、アリール及びヘテロアリールは、ハロゲン、シアノ、低級−アルキル、ハロゲンによって置換されている低級−アルキル、ヒドロキシによって置換されている低級−アルキル、低級−アルキル−C(O)OH、低級−アルキル−C(O)O−低級−アルキル、低級−アルキル−CO−NH、低級−アルキル−CO−N(H,低級−アルキル)、低級−アルキル−CO−N(低級−アルキル)、低級−アルキル−N(H,低級−アルキル)、低級−アルキル−N(低級−アルキル)、低級−アルコキシ−低級−アルキル、CO−低級−アルキル、COOH、COO−低級−アルキル、CONH、CON(H,低級−アルキル)、CON(低級−アルキル)、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、NH、N(H,低級−アルキル)、N(低級−アルキル)、ヒドロキシ、低級−アルコキシ、フェニルオキシ、SO−低級−アルキル、SO−NH、SO−N(H,低級−アルキル)及びSO−N(低級−アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で場合により置換されていることができ;
は、水素又は低級−アルキルであり;
は、低級−アルキル、ハロゲンによって置換されている低級−アルキル、ヒドロキシによって置換されている低級−アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシによって置換されているシクロアルキル、ヘテロシクリル、低級-アルキルによって置換されているヘテロシクリル、ヘテロアリール、低級−アルキルによって置換されているヘテロアリール、(CH−O−低級−アルキル又はNRであり;
あるいは、R及びRは、それらが結合している窒素原子と共に、ヘテロシクリルを形成し;
nは、1又は2であり;
、Rは、互いに独立して水素及び低級−アルキルから選択される]
で示される化合物ならびにその薬学的に許容しうる塩及びエステル。
【請求項2】
が、低級−アルキル、アリール、1又は2個のハロゲンで置換されているアリール、ヘテロアリール又はハロゲンで置換されているヘテロアリールである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
が、1もしくは2個のハロゲンで置換されているフェニル又はピリジニルである、請求項1〜2のいずれか1項記載の化合物。
【請求項4】
が、n−ブチル、フェニル、4−クロロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、3,4−ジフルオロ−フェニル、ピリジン−2−イル又は5−フルオロ−ピリジン−2−イルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
が、4−クロロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル又はピリジン−2−イルである、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
が、水素又は低級−アルキルである、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
が、水素である、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
が、低級−アルキル、ハロゲンによって置換されている低級−アルキル、ヒドロキシによって置換されている低級−アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシによって置換されているシクロアルキル、ヘテロシクリル、低級−アルキルによって置換されているヘテロシクリル、ヘテロアリール、低級−アルキルによって置換されているヘテロアリール、(CH−O−低級−アルキル又はNRであり、ここで、n、R及びRが、請求項1で定義したとおりである、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
が、メチル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピルメチル、2,2,2−トリフルオロ−エチル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル、2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル、1−ヒドロキシメチル−プロピル、2−メトキシ−エチル、シクロプロピル、シクロブチル、2−ヒドロキシ−シクロペンチル、ピロリジン−1−イル、テトラヒドロ−フラン−3−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イル、モルホリン−4−イル、3−メチル−オキセタン−3−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル又はジメチル−アミンである、請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
が、イソプロピル、1−ヒドロキシメチル−プロピル、シクロプロピル、2−ヒドロキシ−シクロペンチル又は1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルである、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
及びRが、それらが結合している窒素原子と共に、ヘテロシクリルを形成する、請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
及びRが、それらが結合している窒素原子と共に、アゼチジン−1−イル、1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル又はモルホリン−4−イルを形成する、請求項1〜11のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
及びRが、低級−アルキルである、請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
以下:
6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
N−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチンアミド、
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピルメチル−6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピル−6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((R)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−ニコチンアミド、
{6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−メタノン、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−シクロプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N,N−ジメチル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピルメチル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチル)−ニコチンアミド、
N−シクロプロピル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((R)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
N−tert−ブチル−6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド、
6−[3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−ピロリジン−1−イル−ニコチンアミド、
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−[6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ニコチン酸N’,N’−ジメチル−ヒドラジド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−ニコチンアミド、
6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−シクロブチル−ニコチンアミド、及び
アゼチジン−1−イル−[6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン、
[6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
[6−(3−ブチル−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−(1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル)−メタノン、
(1,1−ジオキソ−1,6−チオモルホリン−4−イル)−{6−[3−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−ピリジン−3−イル}−メタノン、
ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステルからなる群から選択される、請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物。
【請求項15】
以下:
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((S)−1−ヒドロキシメチル−プロピル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−シクロペンチル)−ニコチンアミド、
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、
6−(5−ヒドロキシメチル−3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ)−N−イソプロピル−ニコチンアミド、
6−[3−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド、及び
6−[3−(4−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−イソオキサゾール−4−イルメトキシ]−N−シクロプロピル−ニコチンアミド
ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩及びエステルからなる群から選択される、請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項で定義されたとおりの式(I)で示される化合物の調製のための方法であって、
a)式(II):
【化85】


で示される化合物をNHRと反応させること、又は、
b)式(III):
【化86】


で示される化合物の酵素による生物変換を含み、
ここで、R、R及びRは、先に定義したとおりであり、Rは、水素又はtert−ブチルジメチルシリルであり、Rは、水素又は低級−アルキルである、方法。
【請求項17】
請求項16記載の方法によって得ることができる、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物と、薬学的に許容しうる担体及び/又は佐剤とを含む、医薬組成物。
【請求項19】
治療活性物質としての使用のための、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物。
【請求項20】
GABA A α5受容体に関連する疾患を治療又は予防するための治療活性物質としての使用のための、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物。
【請求項21】
GABA A α5受容体に関連する疾患の治療又は予防のための、特に急性及び/又は慢性神経障害、認識障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症1型、睡眠障害、概日リズムの障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、エイズによって引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発精神病性障害、不安障害、全般性不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物嗜癖、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認識欠乏症、多発脳梗塞性認知症、気分障害、うつ病、神経精神病学的状態、精神病、注意欠陥/多動性障害、神経因性疼痛、発作及び注意障害の治療又は予防のためのあるいは認識力の向上のための方法であって、
請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物をヒト又は動物に投与することを含む、方法。
【請求項22】
GABA A α5受容体に関連する疾患の治療又は予防のための医薬の調製のための、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項23】
急性及び/又は慢性神経障害、認識障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症1型、睡眠障害、概日リズムの障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、エイズによって引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発精神病性障害、不安障害、全般性不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物嗜癖、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認識欠乏症、多発脳梗塞性認知症、気分障害、うつ病、神経精神病学的状態、精神病、注意欠陥/多動性障害、神経因性疼痛、発作及び注意障害の治療又は予防に有用な医薬の調製のため、あるいは向知性薬の調製のための、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項24】
本明細書に前述の発明。

【公表番号】特表2012−522028(P2012−522028A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502626(P2012−502626)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【国際出願番号】PCT/EP2010/054141
【国際公開番号】WO2010/112475
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】