説明

ICカード及び道案内システム

【課題】比較的簡単な構成でありながら、不慣れな領域内でも道に迷わないように現在地から目的地へ至るルートを案内する。
【解決手段】案内板装置12のマーク17にICカード11をかざすと、案内板装置12とICカード11とは互いに通信する。案内板装置12は、ICカード11から目的地である耳鼻咽喉科19の位置データを取り込み、ICカード11は、案内板装置12から現在地である交差点2FBの位置データを取り込む。案内板装置12は、ルートデータベースから、交差点2FBから耳鼻咽喉科19へ至るルート20のデータを読み出し、対応するLEDを点灯させる。ICカード11の有機ELディスプレイに手を触れると、交差点2FBから耳鼻咽喉科19までのルートが地図と一緒に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカード及び道案内システムに関し、更に詳しくは所定の領域内で現在地から目的地へ至るルートを示すICカード及び道案内システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
総合病院、映画館、イベント会場、ショッピングセンター、大駐車場などの大規模な施設内では、利用者が迷わないように、入口近辺をはじめとして多くの箇所に案内板を設置している。この案内板には、施設内の地図を表示するとともに、その案内板の設置場所に該当する地図上の位置に、目立つ印や文言「現在地」を付し、利用者が立っている現在地を表示するようにしている。利用者は、案内板の地図で、自分がいる現在地を確認するとともに、その現在地から目的地までのルートを捜して、目的地に向かうことになる。
【0003】
このように、上記のような施設を利用するには、利用者が自らの努力でルートを見つけて目的地に向かっているのが現状である。しかしながら、施設を利用することに不慣れな利用者にとっては、たいへんなストレスになるため、もっと便利にしてもらいたいという要望が多い。
【0004】
このような要望に応えるものとして、例えば、サーバが所定の領域内の総目的地情報と設置通信端末の位置情報とを予め登録し、被誘導者が識別IDと目的地とを登録して、所定の領域内の任意の設置通信端末から識別IDと目的地とを入力すると、サーバが、現在地から目的地までの経路を算出し、音声、画像のほか設置通信端末の方向指示器を誘導すべき方向に指示するように駆動させることで、領域内のどの地点からでも、被誘導者が直感的に理解できるように目的地に誘導する経路誘導システムが知られている(特許文献1)。設置通信端末から識別IDと目的地とを入力するに際しては、被誘導者識別IDと目的地とが記録されたICカードをリーダ/ライタ部で読み込ませる。
【特許文献1】特開2006−047274号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1は、サーバ、パーソナルコンピュータ、通信回線網、多くの端末(携帯電話)を用い、さらに自動で動く方向指示器を設置するなど、非常に大規模なシステムであるため、実現するには莫大な予算を必要とすることが予想され、現実的ではないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、比較的簡単な構成でありながら、不慣れな領域内でも道に迷わないように現在地から目的地へ至るルートを案内することができるICカード及び道案内システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のICカードは、カード本体の少なくとも片面に設けられ、所定の領域に係る情報を表示する表示部と、前記カード本体に設けられた記憶部と、この記憶部に記憶され、前記領域内に予め設定された複数個の現在地の位置情報,複数個の目的地の位置情報,及び前記現在地と前記目的地に基づいて予め設定された前記現在地から前記目的地へ至るルートの情報からなるルートデータベースと、前記カード本体に設けられ、外部と非接触で各種の情報を遣り取りする通信部と、この通信部に接続され、前記通信部が特定の目的地の位置情報を読み取ると、前記特定の目的地の位置情報を前記記憶部に記憶するとともに、前記通信部が現在地の位置情報を読み取ると、この現在地から前記特定の目的地へ至るルートの情報を前記ルートデータベースから読み出して、前記表示部に前記ルートを表示する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
前記表示部は、前記ルートと一緒に、前記領域の地図も表示することが好ましい。また、前記表示部は、有機ELディスプレイであることが好ましい。
【0009】
本発明の道案内システムは、上記ICカードと、前記現在地の各々に設置され、前記領域の地図が前記ICカードの表示部に表示されるサイズよりも大きなサイズでその表面部に表示された案内板本体と、この案内板本体に設けられた案内板側記憶部と、この案内板側記憶部に記憶され、前記領域内における案内板本体の設置場所である現在地の位置情報,前記複数個の目的地の位置情報,及び前記現在地から各目的地へ至るルートの情報からなる案内板側ルートデータベースと、前記案内板本体に設けられ、前記各ルートを前記表面部に表示するルート表示部と、前記案内板本体に設けられ、前記ICカードの通信部と非接触で各種の情報を遣り取りする案内板側通信部と、この案内板側通信部に接続され、前記案内板側通信部が前記ICカードの通信部と通信し、前記ICカードから特定の目的地の位置情報を読み取ると、前記案内板本体の設置場所である現在地から前記特定の目的地へ至るルートの情報を前記案内板側ルートデータベースから読み出し、前記ルートの情報に基づいて、前記ルート表示部を駆動して、前記表面部に前記ルートを表示する案内板側制御部とを備えた案内板装置とからなることを特徴とする。
【0010】
前記ルート表示部は、前記表面部に設けられた複数個のLEDからなることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明のICカード及び道案内システムによれば、外部との通信により得られた現在地と目的地とからルートデータベースを参照して現在地から目的地へ至るルートをカード本体の表示部に表示したり、案内板装置にルートを表示するので、比較的簡単な構成でありながら、不慣れな領域内でも道に迷わないように現在地から目的地へ至るルートを案内することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1に示すように、本発明の実施形態である道案内システム10は、ICカード11と案内板装置12とからなり、大型の施設、例えば○○総合病院内で患者(利用者)等が道に迷わないように道案内する。案内板装置12は、院内の通路が交差する交差点1FA,2FA,2FB等やエレベータホール等の壁に多数設置されている。
【0013】
各案内板装置12の表面12aには、1階(1F)の地図14,2階(2F)の地図15がそれぞれ描かれ、案内板装置12が設置された位置である現在地から各目的地である各受診科へ至る各ルートを示すために、各ルートに沿って多数のLED16が埋め込まれている(図2参照)。
【0014】
例えば、交差点2FB近くの壁に設置された案内板装置12の表面12a上に設けられたマーク17にICカード11をかざすと、図2に示すように、交差点2FBに対応するLED16が点滅点灯すると同時に、交差点2FBから目的地である受診科、例えば耳鼻咽喉科19へ至るルート20に沿ったLED16が一斉に連続点灯する。
【0015】
マーク17にかざした後のICカード11には、同様に、交差点2FBから耳鼻咽喉科19へ至るルートが発光表示される。これにより、患者は、迷うことなく、交差点2FBから耳鼻咽喉科19まで行くことができる。以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。なお、以後の説明において、院内における交差点や耳鼻咽喉科等に付した符号は、ICカード11と案内板装置12の両方に共通して用いる。
【0016】
ICカードの外観を示す図3において、ICカード11は、○○総合病院で使用される診察券であり、一般に普及している矩形状のカードと同様の形状及びサイズ(約54mm×85mm)をしている。ICカード11の表面11aには、上方から順番に、「○○総合病院 診察券」、カルテNo.、患者の名前、マーク17にICカード11をかざすと、役立つ情報が得られる旨の文言やイラスト、「裏面に地図があります」の文言等が印刷されている。
【0017】
図4に示すように、ICカード11の裏面11bには、患者の受診する科が「耳鼻咽喉科」であることを示す受診科名21と、その「耳鼻咽喉科」の場所が、2Fで、眼科22の隣であることを示す概略的な場所の説明文23が印刷されている他、有機ELディスプレイ24(表示部)が設けられている。有機ELディスプレイは、周知のように、物質自体が発光する素子を用いており、バックライトが不要で薄型化が容易、かつ描画速度が高速で高画質であるという優れた特徴を有する。
【0018】
有機ELディスプレイ24には、タッチセンサが設けられており、有機ELディスプレイ24に患者の手が接触してから、例えば5秒間、院内の1階(1F),2階(2F)の地図25,26を表示する。これにより、ICカード11に内蔵されている電池の無駄な消耗が防止される。
【0019】
患者が院内の総合案内で受付を済ました後、有機ELディスプレイ24に手を触れると、地図25,26が表示されると同時に、総合案内27から目的地である受診科までのルート28,29が地図25,26上にそれぞれ表示されるようになる。このルート28,29は、地図25,26の輝度よりも高い輝度で、例えば白く光って表示されるので、非常に視認性が高く、視力の弱い人でも分かりやすい。
【0020】
総合案内27の位置には、ルート28の出発点である旨を示す二重丸のマーク29が表示され、ルート29の終着点である目的地には、矢印30が表示される。また、地図25,26の各右上には、各階の主要な施設名が表示され、これらのうち目的地である「耳鼻咽喉科」の文言と、その番号との背景が矩形状に光って表示される。この番号は、2階の地図26上に表示された番号(丸付き数字の2)に対応しており、この番号(丸付き数字の2)が表示された位置が「耳鼻咽喉科」の位置であることを示している。
【0021】
ICカード11は、図5に示すように、三層構造をしており、中間層31を表面11a側の上層32と、裏面11b側の下層33とでサンドイッチ状態に挟んだ構成になっている。上層32,下層33は、いずれも中間層31を保護する薄い保護層であり、上層32は、不透明の樹脂から形成され、下層33は、有機ELディスプレイ24に対応する部分のみが透明で他の部分は不透明の樹脂から形成されている。
【0022】
中間層31には、図6に示すように、有機ELディスプレイ24の他、ICカード11全体を制御する制御部35、これに電力を供給する電源である電池36、制御部30が情報を書き込んだり参照するEEPROM等の不揮発性のメモリ37、外部と非接触、例えば離間距離が10cm以内の距離で通信を行なう通信部38が設けられている。いずれの構成部品も非常に薄いものであり、例えば2mm以下である。なお、制御部35とメモリ37とは、1個のICチップとしてもよい。
【0023】
メモリ37には、地図25,26の各地図データの他、図7に示すように、各現在地(総合案内27,各案内板装置12が設置された各位置)の位置データ、各目的地の位置データ、各現在地から各目的地へ至る各ルートのデータからなるルートデータベース39等が予め記憶されている。例えば、現在地が総合案内27であり、目的地が耳鼻咽喉科19である場合、現在地から目的地へ至るルート28,29のデータは、「SAJB2F」で表わされるデータである。
【0024】
案内板装置12の電気的構成を示す図8において、案内板装置12には、LED16を駆動する制御部41、EEPROM等の不揮発性のメモリ42、マーク17の下方に設けられた通信部43が設けられている。メモリ42には、案内板装置12の設置場所を示す現在地の位置データ、各目的地の位置データ、現在地から各目的地までの各ルートのデータからなるルートデータベースが予め記憶されている。
【0025】
このルートデータベースは、ICカード11側のルートデータベース39と同じものをそのまま流用することもできるが、現在地が固定であるから、その他の現在地に係るデータを削除して、メモリ42に容量が小さいメモリを採用することにより、製造コストの削減を図るのがよい。
【0026】
このように構成された道案内システム10の作用を、図9に示すフローチャートを参照して説明する。○○総合病院に初めて来院した患者は、まず正面玄関から院内に入り、総合案内27で受付を行なう(st1)。受付スタッフが、問診表に基づいて、患者の氏名、カルテNo.、受診科(耳鼻咽喉科)をコンピュータに入力すると、コンピュータに接続されたカード作成器(図示せず)によって、表面11aに患者の氏名、カルテNo.が、裏面11bに受診科名21と場所の説明文22が印刷され、メモリ37に患者の氏名、カルテNo.、受診科の各データが記憶されたICカード11が作成される(st2)。なお、括弧内のst(ステップの意)1は、図9に示すst1に対応する。
【0027】
2度目以降に来院した患者は、携帯してきたICカード11を総合案内27付近に設置されている受付端末(図示せず)のマーク17にかざすと、受診科である耳鼻咽喉科19に患者の来院が通知され、受付が完了する(st3)。
【0028】
受付を済ました患者がICカード11の有機ELディスプレイ24の表面を手で触ると、その接触がタッチセンサによって検知される。これにより、制御部35は、メモリ37から地図データを読み出すとともに、総合案内27の位置データと目的地である耳鼻咽喉科19の位置データとに基づいてルートデータベース39から、総合案内27から耳鼻咽喉科19へ至るルートのデータを読み出し、有機ELディスプレイ24に5秒間、地図25,26と、ルート28,29とをそれぞれ表示する(st4)。
【0029】
患者は、有機ELディスプレイ24に表示されたルート28,29に沿って進むが、途中で不安になったら、随時、携帯しているICカード11の有機ELディスプレイ24に手を触れ、有機ELディスプレイ24に地図25,26及びルート28,29を表示させて確認することができる。ルート28,29は光って見えるので、多少暗い場所でもはっきりと見ることができる。
【0030】
不慣れな患者は、地図25,26及びルート28,29を見ながらでも、道に迷ってしまう場合もある(st5)。そのような場合には、通路の交差点やエレベータホール等の壁に設置されている案内板装置12のマーク17に、ICカード11をかざす(st6)。
【0031】
案内板装置12の通信部43はICカード11の通信部38と通信し、案内板装置12の制御部41は、ICカード11のメモリ37から目的地である耳鼻咽喉科19の位置データを取り込み、メモリ42に記憶する。これと同時に、ICカード11の制御部35は、案内板装置12のメモリ42から現在地、例えば交差点2FBの位置データを読み出して、メモリ37に記憶する。
【0032】
制御部41は、メモリ42に予め記憶してあるルートデータベースから、交差点2FBから耳鼻咽喉科19へ至るルート20のデータを読み出し、対応するLED16を駆動する。これにより、交差点2FBに対応するLED16が点滅点灯すると同時に、ルート20に対応する他のLED16が一斉に連続点灯する(st7)。これを見て、患者は、自分がいる交差点2FBから耳鼻咽喉科19までのルート20を確認できる。
【0033】
LED16の点滅点灯及び連続点灯は、例えば10秒間が経過すると、消灯されるが、案内板装置12のマーク17にICカード11をかざせば、何度でもLED16を点灯させることができる。なお、患者が進むべき方向を示すように、点灯するLED16が、交差点2FBから耳鼻咽喉科19に向かって順次に移動するように駆動してもよい。
【0034】
一方、ICカード11の制御部35は、交差点2FBの位置データと耳鼻咽喉科19の位置データとからルートデータを特定する。これにより、案内板装置12のマーク17にかざした後のICカード11の有機ELディスプレイ24に手を触れると、総合案内27から耳鼻咽喉科19までのルート28,29(図4参照)の代わりに、図10に示すように、交差点2FBから耳鼻咽喉科19までのルート45が地図25,26と一緒に発光表示される(st8)。
【0035】
患者は、案内板装置12の前を離れ、交差点2FBから耳鼻咽喉科19に向かって進むと、案内板装置12のLED16によるルート20の表示を見ることができなくなるが、携帯しているICカード11の有機ELディスプレイ24に表示されるルート45をいつでも見ることができるから、安心して耳鼻咽喉科19に向かって進むことができる。このため、迷うことなく、耳鼻咽喉科19に到着することができる(st9)。
【0036】
なお、耳鼻咽喉科19に到着できず(st9)、さらに迷ってしまった場合には(st5)、近くにある案内板装置12を捜して、ICカード11をマーク17にかざし(st6)、案内板装置12に現在地から耳鼻咽喉科19へ至るルートを表示させる(st7)とともに、ICカード11に現在地から耳鼻咽喉科19へ至るルートを表示させる(st8)というシーケンスを繰り返し行なう。
【0037】
このように道案内システム10は、ICカード11と案内板装置12とからなり、これらが互いの通信部を介して現在地や目的地の情報を交換し合うことによって、現在地から目的地へ至るルートを表示するシンプルな構成であるから、大規模なサーバや通信網を必要とせず、ローコストに施設(本実施形態の例では○○総合病院)内の道案内を行なうことができる。
【0038】
また、ICカードの表面や裏面に地図を印刷する場合と異なり、ICカードの表示部に表示を任意に変更できる有機ELディスプレイを用いたから、○○総合病院を建て替えた場合や、別の施設に本発明の道案内システムを適用する場合でも、ICカード内のメモリに記憶させておく地図データやルートデータベースのデータを変更するだけで、ICカードをそのまま流用することができる。
【0039】
以上説明した実施形態では、ICカードの表示部に有機ELディスプレイを用いたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、現在地から各目的地までのルートに対応する各領域に、矩形状に裁断した有機ELシートをそれぞれ配置し、この上に例えば半透明の樹脂シートを被せ、この樹脂シートに、各ルートが光透過に、かつ地図が光不透過になるように印刷を施し、光らせたいルートの下方に配置された有機ELシートを発光させるようにしてもよい。
【0040】
また、有機ELディスプレイの代わりに、周知の電子ペーパーを用いてもよい。電子ペーパーを用いた場合には、表示画像を変更する場合のみ通電すれば済むので、電池の寿命がより長くなるとともに、フレキシブルなICカードも実現可能である。
【0041】
上記実施形態では、案内板装置でのルート表示にLEDを用いたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば小型ランプでもよい。また、案内板装置の表面に液晶ディスプレイ等の薄型表示パネルを設け、地図ごとルートを表示するようにしてもよい。
【0042】
上記実施形態では、目的地を「耳鼻咽喉科」としたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば「内科」や「外科」等でもよいのは勿論である。また、本発明を適用する施設として、総合病院の例を挙げたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば映画館や、イベント会場、ショッピングセンター、大駐車場などにも適用できる。特に、映画館に適用した場合、有機ELディスプレイにより地図やルートを光らせることができるので、薄暗い館内でも席を捜しやすいというメリットがある。また、この場合、有機ELディスプレイの全面を光らせ、懐中電灯代わりに用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態である道案内システムを示す説明図である。
【図2】案内板装置の地図に埋め込まれたLEDの一部を示す説明図である。
【図3】ICカードの表面を示す説明図である。
【図4】ICカードの裏面を示す説明図である。
【図5】ICカードの側面を示す説明図である。
【図6】ICカードの電気的構成を示すブロック図である。
【図7】ICカードのメモリに記憶されているルートデータベースの概略を示す説明図である。
【図8】案内板装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】道案内システムの主なシーケンスを示すフローチャートである。
【図10】ICカードの有機ELディスプレイにルートを表示した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0044】
10 道案内システム
11 ICカード
12 案内板装置
16 LED
17 マーク
20,28,29,45 ルート
24 有機ELディスプレイ
35,41 制御部
36 電池
37,42 メモリ
38,43 通信部
39 ルートデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード本体の少なくとも片面に設けられ、所定の領域に係る情報を表示する表示部と、
前記カード本体に設けられた記憶部と、
この記憶部に記憶され、前記領域内に予め設定された複数個の現在地の位置情報,複数個の目的地の位置情報,及び前記現在地の位置情報と前記目的地の位置情報に基づいて予め設定された前記現在地から前記目的地へ至るルートの情報からなるルートデータベースと、
前記カード本体に設けられ、外部と非接触で各種の情報を遣り取りする通信部と、
この通信部に接続され、前記通信部が特定の目的地の位置情報を読み取ると、前記特定の目的地の位置情報を前記記憶部に記憶するとともに、前記通信部が現在地の位置情報を読み取ると、この現在地から前記特定の目的地へ至るルートの情報を前記ルートデータベースから読み出して、前記表示部に前記ルートを表示する制御部と
を備えたことを特徴とするICカード。
【請求項2】
前記表示部は、前記ルートと一緒に、前記領域の地図も表示することを特徴とする請求項1記載のICカード。
【請求項3】
前記表示部は、有機ELディスプレイであることを特徴とする請求項1または2記載のICカード。
【請求項4】
前記請求項1ないし3いずれか1項記載のICカードと、
前記現在地の各々に設置され、前記領域の地図が前記ICカードの表示部に表示されるサイズよりも大きなサイズでその表面部に表示された案内板本体と、
この案内板本体に設けられた案内板側記憶部と、
この案内板側記憶部に記憶され、前記領域内における案内板本体の設置場所である現在地の位置情報,前記複数個の目的地の位置情報,及び前記現在地から各目的地へ至るルートの情報からなる案内板側ルートデータベースと、
前記案内板本体に設けられ、前記各ルートを前記表面部に表示するルート表示部と、
前記案内板本体に設けられ、前記ICカードの通信部と非接触で各種の情報を遣り取りする案内板側通信部と、
この案内板側通信部に接続され、前記案内板側通信部が前記ICカードの通信部と通信し、前記ICカードから特定の目的地の位置情報を読み取ると、前記案内板本体の設置場所である現在地から前記特定の目的地へ至るルートの情報を前記案内板側ルートデータベースから読み出し、前記ルートの情報に基づいて、前記ルート表示部を駆動して、前記表面部に前記ルートを表示する案内板側制御部と
を備えた案内板装置と
からなることを特徴とする道案内システム。
【請求項5】
前記ルート表示部は、前記表面部に設けられた複数個のLEDからなることを特徴とする請求項4記載の道案内システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−79784(P2010−79784A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249670(P2008−249670)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】