説明

ICタグ処理装置及び処理方法

【課題】 記録紙に可視画像を印字記録すると共に、記録紙に装着された複数のICタグに対して電子情報の読取り及び/又は書込みを行うICタグ処理装置及びICタグ処理方法であって、可視画像の印字記録速度を変更することなく、電子情報の書込み容量を増加できる装置を提供する。
【解決手段】 給紙トレイ46から搬送されたシート13が読取りアンテナ21Aの下を通過するときICタグ11のIDコードが読み取られ、IDコードに対応する可視画像が記録紙に印字記録される。ICタグ11が書込みアンテナ21Bの下を通過するとき、IDコードに対応した電子情報の個別のデータ及び共通データが書込まれる。共通データは複数のICタグに対して一括して書込まれるので、個別に書込む場合に比較して書込み可能時間が延長され、書込み可能容量を増加させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はICタグ処理装置及び処理方法に関し、特に、搬送媒体に装着されたICタグに対し電子情報の読取り及び/又は書込みを行うと共に、搬送媒体に可視画像を印字記録するICタグ処理装置及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
記憶装置と通信装置、及びアンテナを備えた無線通信素子は、非接触で電子情報の読取り及び/又は書込みを行なうことができる半導体素子で、RF−ID素子などと呼ばれており、クレジットカードなど各種ICカードなどに内蔵され使用されているが、最近は、各種商品に付けるラベルなどにも上記した無線通信素子を装着してその商品に関する各種の情報を電子的に記録させておき、必要に応じて電子的に記録された各種情報(以下、電子情報という)を読み出して商品管理などに使用することが提案されている。
【0003】
無線通信素子(以下、ICタグ)に対して読取り及び/又は書込みを行うには、搬送される記録紙などの搬送媒体(以下、記録紙又は連続シートという)の上にICタグを接着その他の手段で装着し、この記録紙を電子情報の読取り及び/又は書込みを行なう書込み/読取り装置(以下、R/W装置という)を備えた記録装置を通過させ、R/W装置のアンテナとICタグのアンテナを経由して電子情報の送受信を行い、非接触の状態でICタグに電子情報の読取り及び/又は書込みを行なうものが知られている。
【0004】
そして、記録紙には、画像形成装置などによりICタグに記録された電子情報に関連する情報や文字、図形等の可視画像を印刷し、所定のサイズに裁断すれば商品に付けるICタグ付きの下げ札が完成し、商品管理などを効果的に行なうことができる。
【0005】
このような、ICタグに無線通信手段を使用して電子情報を書込むと共に、ICタグを装着した記録紙に画像を印字記録するICタグ記録機能を搭載した印刷装置は既に提案されており、複数の種類のICタグに対応させるため、印刷条件又はR/W装置との間の通信条件に応じて、記録紙の搬送速度を変更する構成を備えているものがある(特許文献1参照)。
【0006】
また、ICタグを装着した記録紙を一定の給送間隔でR/W装置を通過させるときは、ICタグに書込む電子情報の読取り及び/又は書込み時間は電子情報の容量によって変動し、電子情報の容量が少ないときは、R/W装置を通過する時間内に読取り及び/又は書込みが終了し、電子情報の容量が多いときは、R/W装置を通過する時間内に読取り及び/又は書込みが終了しないという不都合がある。この課題に対処するため、読取り及び/又は書込むべき電子情報の容量に応じて記録紙の給送間隔を変更する構成を備えたものがある(特許文献2参照)。
【0007】
さらに、ICタグに無線通信手段を使用して電子情報を書込むと共に、ICタグを装着した記録紙に画像を印字記録するICタグ記録機能を搭載した印刷装置では、電子情報の書込時間が印刷装置の動作時間に制約され、R/W装置を通過する時間内に読取り及び/又は書込みが終了しない場合が発生したり、また、用紙サイズによっては、隣接するICタグに誤って電子情報を書込むという懸念が生じる。この課題に対処するため、装置の内部に複数のR/W装置を配置して電子情報を分割記録する構成を備えたものがある(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2003−140548号公報。
【特許文献2】特開2003−150909号公報。
【特許文献3】特開2004−082432号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ICタグに対する電子情報の読取り及び/又は書込み時間を、取り扱う電子情報の容量に応じて調整しようとすると、記録紙の搬送速度を変更する必要がある。一方、記録紙に装着されたICタグに電子情報を書込むと共に、可視画像を印字記録する画像記録機能を搭載した印刷装置において、画像記録装置として電子写真方式の画像形成装置を使用するときは、作像中に作像速度や記録紙の搬送速度を変更すると画像が歪み、正しい画像を作像することができない。
【0009】
このため、記録紙の搬送速度を変更する必要が生じたときは、一旦、画像記録装置の作像を停止して記録紙の搬送速度を変更して再起動するか、或いは1ページ分の作像の終了を待って記録紙の搬送速度を変更する必要があった。
【0010】
この発明は、取り扱う電子情報の容量の大小による記録紙の搬送速度の変更を行うことなく、記録紙に装着されたICタグに電子情報を書込むと共に、可視画像を印字記録することができるICタグ処理装置及び処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、上記課題を解決するもので、請求項1の発明は、複数のICタグが装着された記録紙を所定の速度で搬送する記録紙搬送装置と、前記ICタグに対して無線通信により電子情報の読取り及び/又は書込みを行う読取り/書込み装置とを備えたICタグ処理装置において、前記読取り/書込み装置は、ICタグに書込むベき電子情報を複数のICタグに共通する共通データとIDコードで識別されたICタグに対応した個別データとに分離し、前記共通データについては全てのICタグに対して一括書込みを行うことを特徴とするICタグ処理装置である。
【0012】
請求項2の発明は、複数のICタグが装着された記録紙に可視画像を印字記録する画像形成装置と、前記ICタグに対して無線通信により電子情報の読取り及び/又は書込みを行う読取り/書込み装置と、前記記録紙を給紙部から前記画像形成装置及び読取り/書込み装置を経て排紙部に向けて所定の速度で搬送する記録紙搬送装置とを備えたICタグ処理装置において、前記読取り/書込み装置は、前記画像形成装置による可視画像の印字記録前にICタグを識別するIDコードを読取り、前記画像形成装置によるIDコードに対応する可視画像の印字記録後に、IDコードで識別されたICタグに対して対応する電子情報の書込みを行うことを特徴とするICタグ処理装置である。
【0013】
そして、前記読取り/書込み装置は、前記画像形成装置の記録紙搬送方向の上流側に配置されたICタグとの間の無線通信用の読取りアンテナと、前記画像形成装置の記録紙搬送方向の下流側に配置されたICタグとの間の無線通信用の書込みアンテナとを備えることを特徴とする。
【0014】
そして、前記ICタグ処理装置は、前記記録紙に印字記録する可視画像情報と、ICタグに書込むベき電子情報、及び読取られた前記IDコードを記憶・処理する制御装置を備え、前記制御装置は、前記読み取られたIDコードに対応する可視画像情報を前記画像形成装置に出力して可視画像の印字記録を行わせるとともに、ICタグに書込むベき電子情報を複数のICタグに共通する共通データとIDコードで識別されたICタグに対応した個別データとに分離し、複数のICタグに対して共通データを一括書込みを行うと共にIDコードで識別されたICタグに対して個別データを順次書込みを行うよう前記読取り/書込み装置を制御することを特徴とする。
【0015】
そして、前記書込みアンテナは、共通データの一括書込みを行う複数のICタグの枚数分の搬送方向長さと、複数のICタグに対して共通データの一括書込に要する時間に対応する搬送方向長さとの合計以上の長さの通信可能領域を備えるものとする。
【0016】
また、前記記録紙搬送装置は、記録紙に装着された複数のICタグと前記書込みアンテナとの間での通信を可能にする搬送書込装置が画像記録装置の記録紙搬送方向下流側に配置されている。
【0017】
そして、前記搬送書込装置は、記録紙に装着された複数のICタグが順次書込みアンテナとの間で通信可能なようにICタグ相互の相対位置をずらす、ずらし機構である。
【0018】
ここで、前記ずらし機構は、記録紙相互の相対位置をずらしてICタグ相互の相対位置をずらす、ずらし量が変更可能なずらし機構とするとよい。
【0019】
また、前記搬送書込装置は、搬送される記録紙がそれぞれICタグの装着された複数のページを有する連続シートであるとき、複数のページのICタグが順次書込みアンテナとの間で通信可能なように、連続シートを蛇行させる蛇行機構でもよい。
【0020】
また、前記搬送書込装置は、搬送される記録紙がそれぞれICタグの装着された複数のページを有する連続シートであるとき、複数のページのICタグが順次書込みアンテナとの間で通信可能なように、搬送方向に直交する方向の折畳線に沿って折り畳まれた連続シートの複数のページ相互の間隔を隔てて搬送方向に移動させる螺旋機構でもよい。
【0021】
さらに、前記記録紙搬送装置は、前記螺旋機構の連続シート搬送方向上流側に、連続シートを一時待機させる待機機構を備えてもよい。
【0022】
ここで、前記待機機構は、搬送方向に直交する方向の折畳線に沿って折り畳まれた連続シートの折畳線を保持しながら連続シートを搬送方向に移動させる断面歯車状の回転部材であってもよい。
【0023】
請求項13の発明は、複数のICタグが装着された記録紙に可視画像を印字記録すると共に、ICタグに電子情報の読取り及び/又は書込みを行うICタグ処理方法において、記録紙への可視画像の印字記録前に電子的に記録されているICタグを識別するIDコードを読取るステップと、IDコードに対応する可視画像の印字記録を行うステップと、ICタグに書込むベき電子情報を複数のICタグに共通する共通データとIDコードで識別されたICタグに対応した個別データとに分離し、複数のICタグに対して共通データを一括書込みを行うと共に、IDコードで識別されたICタグに対して個別データを順次書込みを行うステップとを含むことを特徴とするICタグ処理方法である。
【発明の効果】
【0024】
以上詳細に説明したとおり、この発明によれば、記録紙への可視画像の印字記録前に電子的に記録されているICタグを識別するIDコードを読取り、可視画像の印字記録後に前記IDコードで識別されたICタグに対して電子情報の書込みを行う。そして、記録紙への可視画像の印字記録前に電子的に記録されているICタグを識別するIDコードを読取り、ICタグに書込むベき電子情報を複数のICタグに共通する共通データとIDコードで識別されたICタグに対応した個別データとに分離し、複数のICタグに対して共通データを一括書込みを行うと共に、IDコードで識別されたICタグに対して個別データを順次書込みを行うものである。
【0025】
ICタグに書込むベき電子情報を共通データとIDコードで識別された個別データとに分離し、共通データは複数のICタグに一括して書込み、個別データはIDコードに基づいて個々のICタグに書込みを行うことにより、電子情報の書込み時間を短縮し、短時間に複数のICタグに電子情報を書込むことが可能となると共に、書込み可能な電子情報の容量を増大することができる。
【0026】
これにより、電子情報の容量の大小による記録紙の搬送速度の変更を行う必要がなく電子写真方式の画像形成装置の使用が可能となり、可視画像の印字記録とICタグへの電子情報の書込みとを効率よく実施でき、ICタグの生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、この発明の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態のICタグ処理装置を説明する前に、関連する構成として、ICタグの概略を説明する。
【0028】
図1は、ICタグ11の構成を説明する正面図である。ICタグ11は非接触で電子情報の読取り及び/又は書込みを行なうことができる半導体素子であって、電子情報を記憶する記憶装置を含む無線通信装置11aとその周囲に配置されたアンテナ11bとから構成され、後述する電子情報の読取り及び/又は書込みを行なう読取り/書込み装置20(以下、R/W装置という)の間で無線通信により電子情報の読取り及び/又は書込みを行なうことができる。この出願では、ICタグ11は、無線通信装置11aとアンテナ11bとを含めたものをICタグ11と呼ぶものとする。
【0029】
なお、図1において、ICタグ11の外形線はICタグとそのアンテナ領域を示すもので、ICタグのアンテナの電界強度が、図示しないR/W装置とそのアンテナとの間で正常に交信できる所定の信号レベル以上の領域(有領域)を示している。
【0030】
図2は、ICタグ11との間で無線通信により電子情報の読取り及び/又は書込みを行なう、後述するR/W装置20のアンテナ21の構成を説明する正面図である。アンテナ21は高誘電率の樹脂板21bの上にループ状にワイヤ21aを配置して構成され、アンテナ21は後述するICタグ処理装置30の制御装置40に接続されている。
【0031】
アンテナ21の通信可能領域は、アンテナから放射される電磁波の電界強度が所定の強度以上の範囲であって、ここでは略ループ状に配置されたワイヤ21aの外形線の範囲がアンテナ21の通信可能領域となる。アンテナ21は、ICタグ11に対して非接触の状態で接近して配置される。なお、アンテナ21は、後述するICタグ処理装置30の制御装置40に接続されるときは、読取りアンテナ21Aと書込みアンテナ21Bとして参照される。
【0032】
図3は上記したICタグ11が装着されたラベル12の構成と記録紙である剥離紙13への仮接着例を説明する図で、図3(a)はICタグ11が装着されたラベル12の正面図、図3(b)は、ラベル12が仮接着された剥離紙13の正面図で、剥離紙13は後述するICタグ処理装置30の中で所定方向に搬送されるが、ラベル12は剥離紙13の搬送方向である矢印a方向に沿って所定の間隔Lを隔てて仮接着されており、図3(b)ではラベル12がカットシートである剥離紙13に4枚仮接着されている。
【0033】
また、図3(c)は、図3(b)におけるA−A線に沿った断面図で、ラベル12にはICタグ11が接着などの手段で装着されている。剥離紙13の貼付面には粘着剤層15が形成されており、ラベル12の表面はICタグ11の保護と印刷性を向上させるため、紙や樹脂フイルムからなる保護層16で被覆されている。
【0034】
図3(d)は、剥離紙13の上に仮接着されたICタグ11付きのラベル12の配置の他の例を示す正面図で、ラベル12は剥離紙13の搬送方向である矢印a方向に沿って所定の間隔Lを隔てて複数列(この例では3列)に、且つ矢印a方向に対して複数段(この例では3段)に配置されている。なお、上に例示した剥離紙13はカットシート、連続シートのいずれであってもよい。以下の記述においては上記した記録紙である剥離紙13は、シート13、或いは連続シート13として参照されることがある。
【0035】
図4は、ICタグの装着されたラベル12を含む記録紙13に可視画像を印字記録するともに、ICタグ11に対して電子情報の読取り及び/又は書込みを行うICタグ処理装置30の構成を説明する図であって、ICタグ処理装置30はラベル12を含む記録紙13に可視画像を印字記録する画像形成装置31と、ICタグ11に対して電子情報の読取り及び/又は書込みを行う構成とが設けられている。以下の説明では、図3(b)に示す4枚のラベル12が仮接着されているシート13を使用するものとして説明する。
【0036】
図4において、31は公知の画像形成装置であって、感光体32の周囲には、帯電装置33、レーザ装置を備えた露光装置34、現像装置35、転写装置36、クリーニング装置37が配置され、シート13の搬送方向下流側には定着装置38が配置されている。
【0037】
さらに、画像形成装置31には、給紙部である給紙トレイ46、排紙部である排紙トレイ47と、一定の速度(感光体32の周速度と同一の線速度)でシート13を搬送する搬送ローラを含む記録紙搬送装置39が配置されている。
【0038】
さらに、感光体32の記録紙搬送方向上流側には、記録紙搬送路に沿ってシート13と非接触の状態で読取りアンテナ21Aが配置され、また定着装置38の記録紙搬送方向下流側には記録紙搬送路に沿ってシート13と非接触の状態で書込みアンテナ21Bが配置されている。
【0039】
画像形成装置31は制御装置40で制御される。まず、ICタグ11に書き込まれている固有の識別情報であるIDコードが、読取りアンテナ21AとR/W装置20Aにより読取られて制御装置40に入力され、さらにコンピュータ45に伝送される。コンピュータ45では入力されたIDコードに対応して印字記録する画像編集単位、例えばシート13に仮接着されたIDコードに対応する4枚のラベル12(図3(b)参照)を含むシート13単位に画像データを編集する。編集された画像データは、制御装置40に出力されて、制御装置の記憶装置に一旦格納され、印字記録のタイミングに合わせて画像形成装置31の露光装置34に出力される。
【0040】
また、コンピュータ45から出力された電子情報は制御装置40に入力され、R/W装置20Bと書込みアンテナ21Bを経てICタグ11に書き込まれる。
【0041】
まず、ラベル12を含む記録紙13に可視画像を印字記録する画像形成装置31の作像動作について簡単に説明する。
【0042】
電源の投入により、感光体32が矢印a方向に回転を開始し、感光体32の表面は帯電装置33により均一に帯電される。コンピュータ45から出力されて制御装置40の記憶装置に一旦格納されていた画像編集単位、例えば4枚のラベル12を含むシート13単位に編集された画像データが露光装置34に出力され、画像信号で変調されたレーザ光が感光体32の表面に投射されて画像潜像が形成される。感光体32表面に形成された画像潜像は、現像装置35に装填されているトナーで現像され、トナー像が形成される。
【0043】
一方、給紙トレイ46には、前記した4枚のラベル12が仮接着されたシート13(図3(b)参照)が収納されており、感光体32の矢印a方向の回転により感光体表面のトナー像が転写位置に来るタイミングに合わせて、給紙トレイ46からシート13が矢印b方向に搬送されて転写位置に到達すると、感光体表面のトナー像は、転写装置36の作用によりシート13上に転写される。シート13は定着装置38に搬送されてトナー像の定着処理が行われ、記録紙搬送装置39の搬送ローラを経て排紙トレイ47に出される。4枚のラベル12を含むシート13には可視画像(以下、画像)が印字記録される。
【0044】
次に、シート13上のラベル12に装着されているICタグ11に対して電子情報の読取り及び/又は書込みを行なう動作について説明する。
【0045】
ラベル12には使用目的に応じて多様な電子情報が書込まれるが、例えば食料品や衣料品等の商品に付けるラベル12の場合は、ICタグ11に書込まれる電子情報は、製造国、企業コード、製品コードなどの全ての商品に共通する共通データ(e)と、個々の商品のシリアル番号等の個別データ(a、b、c、d・・・)とから構成され、個別データはそれぞれ画像(A、B、C、D・・・)に対応して書込まれ、共通データはシート13上の4つのICタグ11に一括して書込まれる。また、ICタグ11には、個々のICタグ11を識別するIDコード(ID)が書込まれている。
【0046】
画像と、個別データ及び共通データとの対応関係は以下のようになる。
【0047】
画像Aに対応する電子データ=a+e、 画像Bに対応する電子データ=b+e、
画像Cに対応する電子データ=c+e、 画像Dに対応する電子データ=d+e
画像と、ICタグ11のIDコードとの対応関係は以下のようになる。
【0048】
画像Aに対応するIDコード:1、 画像Bに対応するIDコード:2、
画像Cに対応するIDコード:3、 画像Dに対応するIDコード:4
画像形成装置31の作像動作が開始され、給紙トレイ46から矢印b方向に搬送されたシート13は、読取りアンテナ21Aの下を通過するとき、R/W装置20AによりICタグ11に書込まれているIDコードが読み取られ、制御装置40に入力される。シート13には読取りアンテナ21Aの下を通過した後、画像が印字記録されるから、画像とIDコードとは上記した対応関係にある。
【0049】
制御装置40では、ICタグ11が書込みアンテナ21Bの下を通過するとき、R/W装置20BによりICタグ11に書込まれているIDコードを確認し、IDコードに対応した個別のデータ、及び共通データを書込む。画像と個別データ及び共通データとは上記した対応関係で書込まれる。
【0050】
以上の構成と処理により、ラベル12を含むシート13に対して、装着されたICタグ11のIDコードに対応した可視画像が印字記録されると共に、ICタグ11にはIDコードに対応した個別データ及び共通データからなる電子情報が書込まれ、ラベル12が完成する。
【0051】
図5乃至図8は、上記ICタグ処理装置30によりICタグへ電子情報を書込むときの書込み可能時間と書込み可能容量の試算例を説明する図である。
【0052】
試算条件は、以下のとおりである。
【0053】
・ICタグ:P社製のI−CODE2
・R/W装置及びそのアンテナ:O社製のV720
・シート:A4サイズ、ラベルが4枚配置(図3(b)に示したもの)
・シートの搬送速度(印字記録速度):100mm/s
図5は、上記ICタグとR/W装置及びそのアンテナを使用した場合の書込み容量と書込み時間の関係を説明する図で、例えば4バイトを書込む時間は140msであることが示されている。
【0054】
図6も、上記ICタグとR/W装置及びそのアンテナを使用した場合の書込み容量と書込み時間の関係を示す図で、例えばICタグの書込み容量が50バイト(Byte)のときは書込み時間は約500msであることが示されている。
【0055】
シート1頁の書込み時間は、電子情報の共通データ量と個別データ量で決定され、書込み時間は以下の計算式で表される。
【0056】
書込み時間=共通データ書込み時間+個別データ書込み時間×ICタグ枚数
また、書込み可能時間はシート1頁の印字記録時間となる。
【0057】
A4サイズシートを縦方向に搬送、搬送速度94mm/100msとすると、
・書込み可能時間:2970ms
電子情報の共通データ量が96バイト(Byte)とすると、
・共通データ書込み時間:818ms
・個別データの書込み可能時間:(2970−818)/4=538ms
・個別データの書込み可能容量:52バイト(Byte)
・全書込み可能容量:(96+52)=148バイト(Byte)
図7は上記した計算例に基づく電子情報の共通データ容量と共通データ書込み時間、個別データ容量と個別データ書込み時間との関係を説明する図、また、図8はICタグに書込まれる共通データ容量と全書込み可能容量との関係を説明する図である。
【0058】
以上説明した書込み可能時間と書込み可能容量の試算例を、従来の電子情報の記録方式、即ち電子情報を共通データと個別データに分割しない記録方式のものと比較すると、シートサイズ、搬送方向、搬送速度が同一条件であっても、従来方式では書込み可能時間が2970ms、全書込み可能容量は84バイト(Byte)であって、本発明による記録方式が、書込み可能時間及び全書込み可能容量が格段に優れていることが分かる。
【0059】
次に、先に説明した画像形成装置の記録紙搬送方向の下流側に配置される記録紙搬送装置39の一部を構成する搬送書込装置50について説明する。
【0060】
搬送書込装置50は先に説明した画像形成装置31と排紙トレイ47との間の記録紙搬送路に配置されるもので、シート13の搬送速度を変更することなく、ICタグへの電子情報の書込み処理枚数を増加させることができる。搬送書込装置50には複数の実施例がある。以下、搬送書込装置50の複数の実施例について順次説明する。
【0061】
[第1実施例]
図9は、搬送書込装置50の第1実施例であるずらし機構50Aを説明する図である。図9(a)はずらし機構50Aの正面図、図9(b)は、ずらし機構50Aの側面図である。ここでは、シート13としてカットシートを使用する。
【0062】
ずらし機構50Aは、搬送ローラ51及び52で駆動される搬送ベルト53を備え、搬送ローラ39fによるシート13の搬送方向(矢印b方向)と直交する方向である、矢印c方向にシート13が搬送されるように構成されている。
【0063】
また、搬送ベルト53の下側には書込みアンテナ21Bが配置され、制御装置40に接続されている。図9(b)において、符号CMで示された範囲は、書込みアンテナ21BとICタグ11との間で安定した通信が可能な通信可能領域を示しており、シート13上のICタグ11が通信可能領域CMを通過する間に、電子情報の書込みが行なわれる。
【0064】
以上の構成の動作を説明する。先に説明したICタグ処理装置30において、給紙トレイ46から矢印b方向に搬送されたシート13は、読取りアンテナ21Aの下を通過するとき、ICタグ11に書込まれているIDコードが読み取られて制御装置40に入力されており、画像形成装置31の作像動作によりシート13にはIDコードに対応する画像が印字記録されているものとする。
【0065】
シート13は、搬送ローラ39fを通過すると搬送ベルト53の上に排出される。搬送ベルト53の上に排出されたシート13は矢印c方向に搬送される。複数のシート13が連続して搬送ベルト53の上に排出されて一部が重なっても、図9(b)に示すように、各シート13は順次矢印c方向にずれて書込みアンテナ21Bの通信可能領域CMの領域内に排出されるから、複数のシート13上のそれぞれのICタグ11のアンテナ11b(図1参照)と書込みアンテナ21Bとの間での通信が可能となる。
【0066】
従って、制御装置40は、複数のシート13が書込みアンテナ21Bの通信可能領域を通過するとき、複数のシート13のそれぞれのICタグ11に書込まれているIDコードを確認し、IDコードに対応した個別のデータ及び共通データを書込みアンテナ21Bを経て書込むことができる。この書込み処理において、画像と個別データ及び共通データとは先に説明した対応関係で書込まれる。
【0067】
第1実施例のずらし機構50Aにおいて、シート13を矢印c方向に搬送する搬送ベルト53の搬送速度を可変にするときは、複数のシート13の相互のずれ量を変更することができる。これにより、複数のシート13が連続して搬送ベルト53の上に一部が重なった状態で排出されても複数のICタグ11相互の間隔を調整することができ、ICタグ11のアンテナ11bと書込みアンテナ21Bとの間での通信を最適の状態に維持することができる。なお、搬送ベルト53の搬送速度は、画像形成装置31の記録紙搬送装置39によるシート13の矢印b方向の搬送速度には無関係であるから、画像形成装置31による可視画像の作像速度に影響を及ぼすことはない。
【0068】
[第2実施例]
図10は、搬送書込装置50の第2実施例である蛇行機構50Bを説明する図である。第2実施例では、シート13として連続シートを使用する。
【0069】
蛇行機構50Bは、搬送ローラ61a、61b、61c、61d、61eで構成されたシート蛇行部61を備え、搬送ローラ39fから排出されて矢印b方向に搬送される連続シート13をW字状に蛇行させ、ICタグ11が相互に隔てられてその間隔が維持されるように構成されている。また、シート蛇行部61の連続シート搬送方向下流には、排紙部として連続シート13を巻き取る巻取りリール62が配置されている。
【0070】
シート蛇行部61には書込みアンテナ21Bが配置され、制御装置40に接続されている。図10において、符号CMで示された範囲は、書込みアンテナ21BとICタグ11との間で安定した通信が可能な通信可能領域を示しており、連続シート13上のICタグ11が通信可能領域CMを通過する間に電子情報の書込みが行なわれる。
【0071】
以上の構成の動作を説明する。先に説明したICタグ処理装置30において、給紙トレイ46から矢印b方向に搬送された連続シート13は、読取りアンテナ21Aの下を通過するとき、ICタグ11に書込まれているIDコードが読み取られて制御装置40に入力されており、画像形成装置31の作像動作により連続シート13にはIDコードに対応する画像が印字記録されているものとする。
【0072】
連続シート13は、搬送ローラ39fを通過するとシート蛇行部61によりW字状に蛇行しつつ矢印b方向に移動し、ICタグ11が相互に隔てられてその間隔が維持されるから、書込みアンテナ21Bの通信可能領域CMの領域を通過するとき、連続シートのそれぞれのICタグ11に書込まれているIDコードを確認し、IDコードに対応した個別のデータ、及び共通データを書込みアンテナ21Bを経て書込むことができる。この書込においても、画像と個別データ及び共通データとは先に説明した対応関係で書込まれる。画像が印字記録され、ICタグ11に対して電子情報が書込まれた連続シート13は、巻取りリール62に巻取られ、処理を終了する。
【0073】
[第3実施例]
図11は、搬送書込装置50の第3実施例である螺旋機構50Cを説明する図である。第3実施例では、シート13としてページ単位に折り目が形成された連続シートを使用する。また、搬送ローラ39fから排出され、矢印b方向に搬送される連続シート13は、排出後は垂直方向に搬送されるように構成されているものとする。
【0074】
螺旋機構50Cは、垂直方向に搬送される連続シート13の搬送路上に連続シートを左右から挟むように配置された螺旋溝付きローラ71a、71bからなり、垂直方向に搬送される連続シートの折り目部分を支えるように構成されている。
【0075】
螺旋機構50Cの付近には書込みアンテナ21Bが配置され、制御装置40に接続されている。図11において、符号CMで示された範囲は、書込みアンテナ21BとICタグ11との間で安定した通信が可能な通信可能領域を示しており、連続シート13上のICタグ11が通信可能領域CMを通過する間に電子情報の書込みが行なわれる。
【0076】
以上の構成の動作を説明する。先に説明したICタグ処理装置30において、給紙トレイ46から矢印b方向に搬送された連続シート13は、読取りアンテナ21Aの下を通過するとき、ICタグ11に書込まれているIDコードが読み取られて制御装置40に入力されており、画像形成装置31の作像動作により連続シート13にはIDコードに対応する画像が印字記録されているものとする。
【0077】
連続シート13は、搬送ローラ39fを通過し、螺旋機構50Cの螺旋溝付きローラ71a、71bにより連続シート13を支えて矢印b方向の移動速度を低下させる。そして、螺旋溝付きローラ71a、71bの部分は書込みアンテナ21Bの通信可能領域CMであるから、この領域を通過するとき、連続シートのそれぞれのICタグ11に書込まれているIDコードを確認し、IDコードに対応した個別のデータ、及び共通データを書込みアンテナ21Bを経て書込むことができる。この書込においても、画像と個別データ及び共通データとは先に説明した対応関係で書込まれる。画像が印字記録され、ICタグ11に対して電子情報が書込まれた連続シート13は、図示しない排紙トレイに排出され、処理を終了する。
【0078】
[第4実施例]
図12は、搬送書込装置の第4実施例を説明する図で、待機機構81付きの螺旋機構50Cである。第4実施例では、シート13としてページ単位に折り目が形成された連続シートを使用する。
【0079】
第4実施例は前記した第3実施例の螺旋機構50Cの上流側に待機機構81が配置されており、その他の構成は第3実施例と変わらない。第4実施例では、搬送ローラ39fから排出され、矢印b方向に搬送される連続シート13が、排出後は垂直方向に搬送されるように構成されているものとする。
【0080】
待機機構81は、連続シート13を支承するための、表面に歯形が形成され断面歯車状の回転部材である支承ロール81a、81bから構成され、垂直方向に搬送される連続シート13の搬送路の螺旋機構50Cの上流側に配置される。
【0081】
待機機構81では支承ロール81a、81bにより搬送されてきた連続シート13を一旦支承し、支承ロール81a、81bの回転により連続シート13をページ単位(折り目単位)で螺旋機構50Cに送り込む。
【0082】
以上説明した第1乃至第4実施例によれば、シート13或いは連続シート13への画像形成装置による可視画像を印字記録速度を変更することなく、書込みアンテナ21Bの通信可能領域CMを通過するシート13の通過時間を長く確保することができ、シート13上のラベル12に装着されたICタグに電子情報の読取り及び/又は書込み処理する処理枚数を増加させることができ、ラベル12の生産性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
ICタグが装着されたラベルに可視画像を印字記録すると共に、ICタグに対して電子情報の読取り及び/又は書込みを行うICタグ処理装置及びICタグ処理方法であって、画像形成装置による可視画像の印字記録速度を変更することなく、電子情報の書込み容量を増加することができるICタグ処理装置及びICタグ処理方法である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】ICタグの構成を説明する正面図。
【図2】R/W装置に付設されるアンテナの構成を説明する正面図。
【図3】ICタグが装着されたラベルの構成と剥離紙への仮接着例を説明する図。
【図4】ICタグ処理装置の構成を説明する図。
【図5】ICタグへの電子情報の書込み容量と書込み時間の関係を説明する図(その1)。
【図6】ICタグへの電子情報の書込み容量と書込み時間の関係を説明する図(その2)。
【図7】計算例に基づく電子情報の共通データ容量と共通データ書込み時間、個別データ容量と個別データ書込み時間を説明する図。
【図8】ICタグに書込まれる共通データ容量と全書込み可能容量との関係を説明する図。
【図9】搬送書込装置の第1実施例であるずらし機構を説明する図。
【図10】搬送書込装置の第2実施例である蛇行機構を説明する図。
【図11】搬送書込装置の第3実施例である螺旋機構を説明する図。
【図12】搬送書込装置の第4実施例である待機機構付きの螺旋機構を説明する図。
【符号の説明】
【0085】
11 ICタグ
11a 無線通信装置
11b アンテナ
12 ラベル
13 記録紙(剥離紙、シート、連続シート)
15 粘着剤層
16 保護層
20A、20B 読取り/書込み装置(R/W装置)
21 アンテナ
21A 読取りアンテナ
21B 書込みアンテナ
30 ICタグ処理装置
31 画像形成装置
32 感光体
33 帯電装置
34 露光装置
35 現像装置
36 転写装置
37 クリーニング装置
38 定着装置
39 記録紙搬送装置
39f 搬送ローラ
40 制御装置
45 コンピュータ
46 給紙トレイ
47 排紙トレイ
50 搬送書込装置
50A ずらし機構
50B 蛇行機構
50C 螺旋機構
51、52 搬送ローラ
53 搬送ベルト
61 シート蛇行部
61a、61b、61c、61d、61e 搬送ローラ
62 巻取りリール
71a、71b 螺旋溝付きローラ
81 待機機構
81a、81b 支承ロール
CM 通信可能領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のICタグが装着された記録紙を所定の速度で搬送する記録紙搬送装置と、
前記ICタグに対して無線通信により電子情報の読取り及び/又は書込みを行う読取り/書込み装置と、
を備えたICタグ処理装置において、
前記読取り/書込み装置は、ICタグに書込むベき電子情報を複数のICタグに共通する共通データとIDコードで識別されたICタグに対応した個別データとに分離し、前記共通データについては全てのICタグに対して一括書込みを行うこと
を特徴とするICタグ処理装置。
【請求項2】
複数のICタグが装着された記録紙に可視画像を印字記録する画像形成装置と、
前記ICタグに対して無線通信により電子情報の読取り及び/又は書込みを行う読取り/書込み装置と、
前記記録紙を給紙部から前記画像形成装置及び読取り/書込み装置を経て排紙部に向けて所定の速度で搬送する記録紙搬送装置と
を備えたICタグ処理装置において、
前記読取り/書込み装置は、画像形成装置による可視画像の印字記録前にICタグを識別するIDコードを読取り、前記画像形成装置によるIDコードに対応する可視画像の印字記録後に、IDコードで識別されたICタグに対応する電子情報の書込みを行うこと
を特徴とするICタグ処理装置。
【請求項3】
前記読取り/書込み装置は、前記画像形成装置の記録紙搬送方向の上流側に配置されたICタグとの間の無線通信用の読取りアンテナと、前記画像形成装置の記録紙搬送方向の下流側に配置されたICタグとの間の無線通信用の書込みアンテナとを備えること
を特徴とする請求項1又は2に記載のICタグ処理装置。
【請求項4】
前記ICタグ処理装置は、前記記録紙に印字記録する可視画像情報と、ICタグに書込むベき電子情報、及び読取られた前記IDコードを記憶・処理する制御装置を備え、
前記制御装置は、前記読み取られたIDコードに対応する可視画像情報を前記画像形成装置に出力して可視画像の印字記録を行わせるとともに、ICタグに書込むベき電子情報を複数のICタグに共通する共通データとIDコードで識別されたICタグに対応した個別データとに分離し、複数のICタグに対して共通データを一括書込みを行うと共にIDコードで識別されたICタグに対して個別データを順次書込みを行うよう前記読取り/書込み装置を制御すること
を特徴とする請求項2に記載のICタグ処理装置。
【請求項5】
前記書込みアンテナは、共通データの一括書込みを行う複数のICタグの枚数分の搬送方向長さと、複数のICタグに対して共通データの一括書込に要する時間に対応する搬送方向長さとの合計以上の長さの通信可能領域を備えること
を特徴とする請求項3に記載のICタグ処理装置。
【請求項6】
前記記録紙搬送装置は、記録紙に装着された複数のICタグと前記書込みアンテナとの間での通信を可能にする搬送書込装置が画像記録装置の記録紙搬送方向下流側に配置されていること
を特徴とする請求項3に記載のICタグ処理装置。
【請求項7】
前記搬送書込装置は、記録紙に装着された複数のICタグが順次書込みアンテナとの間で通信可能なようにICタグ相互の相対位置をずらす、ずらし機構であること
を特徴とする請求項6に記載のICタグ処理装置。
【請求項8】
前記ずらし機構は、記録紙相互の相対位置をずらしてICタグ相互の相対位置をずらす、ずらし量が変更可能なずらし機構であること
を特徴とする請求項7に記載のICタグ処理装置。
【請求項9】
前記搬送書込装置は、搬送される記録紙がそれぞれICタグの装着された複数のページを有する連続シートであるとき、複数のページのICタグが順次書込みアンテナとの間で通信可能なように、連続シートを蛇行させる蛇行機構であること
を特徴とする請求項6に記載のICタグ処理装置。
【請求項10】
前記搬送書込装置は、搬送される記録紙がそれぞれICタグの装着された複数のページを有する連続シートであるとき、複数のページのICタグが順次書込みアンテナとの間で通信可能なように、搬送方向に直交する方向の折畳線に沿って折り畳まれた連続シートの複数のページ相互の間隔を隔てて搬送方向に移動させる螺旋機構であること
を特徴とする請求項6に記載のICタグ処理装置。
【請求項11】
前記搬送書込装置は、前記螺旋機構の連続シート搬送方向上流側に、連続シートを一時待機させる待機機構を備えること
を特徴とする請求項10に記載のICタグ処理装置。
【請求項12】
前記待機機構は、搬送方向に直交する方向の折畳線に沿って折り畳まれた連続シートの折畳線を保持しながら連続シートを搬送方向に移動させる断面歯車状の回転部材であること
を特徴とする請求項11に記載のICタグ処理装置。
【請求項13】
複数のICタグが装着された記録紙に可視画像を印字記録すると共に、ICタグに電子情報の読取り及び/又は書込みを行うICタグ処理方法において、
記録紙への可視画像の印字記録前に電子的に記録されているICタグを識別するIDコードを読取るステップと、
IDコードに対応する可視画像の印字記録を行うステップと、
ICタグに書込むベき電子情報を複数のICタグに共通する共通データとIDコードで識別されたICタグに対応した個別データとに分離し、複数のICタグに対して共通データを一括書込みを行うと共に、IDコードで識別されたICタグに対して個別データを順次書込みを行うステップと
を含むことを特徴とするICタグ処理方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−331170(P2006−331170A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−155365(P2005−155365)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】