説明

KCNQ5上の新規なレチガビン結合部位

本明細書では、カリウムチャネルアクチベーターレチガビンに対する応答性を欠いた突然変異型KCNQ5カリウムチャネルの核酸配列およびポリペプチド配列が開示される。また、本明細書では、前述の突然変異型KCNQ5カリウムチャネルの使用に関する方法およびキットも開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードする単離されたポリヌクレオチド。
【請求項2】
(a)配列番号1を含む核酸配列;
(b)配列番号2をコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号1と少なくとも約95%の相同性を有するポリペプチドをコードする核酸配列(ただし、ヌクレオチド808〜810における置換は、アミノ酸ロイシンの保存的置換をもたらすコドンに対するものである);
(d)高ストリンジェント条件下で配列番号1とハイブリダイズし得る核酸分子;
(e)(a)、(b)、(c)または(d)に相補的な核酸分子;および
(f)配列番号1の変異体
からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項3】
単離されたポリヌクレオチドがDNAである、請求項1または2記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項4】
単離されたポリヌクレオチドがRNAである、請求項1または2記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項5】
請求項2に記載の単離されたポリヌクレオチドのセンス配列の少なくとも12、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、75、100、200、300、400、600または700個の連続するヌクレオチドを含み、かつ配列番号1のヌクレオチド808−810を含む、単離されたポリヌクレオチド断片。
【請求項6】
請求項5に記載の単離されたポリヌクレオチド断片を含む、プライマーまたはプローブ。
【請求項7】
(d)の核酸分子を以下の条件下:6xSSC、45℃で配列番号1とハイブリダイズさせ、0.2xSSC、0.1%SDS、50℃で少なくとも1回洗浄される、請求項2記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項8】
(d)の核酸分子を以下の条件下:6xSSC、45℃で配列番号1とハイブリダイズさせ、0.2xSSC、0.1%SDS、55℃で少なくとも1回洗浄される、請求項7記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項9】
(d)の核酸分子を以下の条件下:6xSSC、45℃で配列番号1とハイブリダイズさせ、0.2xSSC、0.1%SDS、65℃で少なくとも1回洗浄される、請求項8記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項10】
請求項2に記載の単離されたポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項11】
ベクターがプラスミドである、請求項10記載のベクター。
【請求項12】
ベクターが発現ベクターである、請求項10記載のベクター。
【請求項13】
請求項10−12のいずれか一項に記載のベクターで形質転換される宿主細胞。
【請求項14】
原核細胞である、請求項13記載の宿主細胞。
【請求項15】
原核細胞がエシェリヒア・コリ細胞である、請求項14記載の宿主細胞。
【請求項16】
真核細胞である、請求項13記載の宿主細胞。
【請求項17】
真核細胞が昆虫細胞、酵母細胞、哺乳動物細胞またはアフリカツメガエル卵母細胞である、請求項16記載の宿主細胞。
【請求項18】
請求項2に記載の単離されたポリヌクレオチドを含むヒト以外のトランスジェニック動物。
【請求項19】
請求項2に記載の単離されたポリヌクレオチドに対してアンチセンスである、単離されたアンチセンスポリヌクレオチド。
【請求項20】
アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムまたはsiRNAである、請求項19記載の単離されたアンチセンスポリヌクレオチド。
【請求項21】
KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含むKCNQ5ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。
【請求項22】
S5−S6トランスメンブランドメインがヒトKCNQ1から由来する、請求項21記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項23】
(a)配列番号3を含む核酸配列であって、ヌクレオチド769〜1062が配列番号5で置換されている、核酸配列;
(b)配列番号4をコードするポリヌクレオチドであって、アミノ酸257〜354がKCNQ1由来のS5−S6トランスメンブランドメインで置換されている、ポリヌクレオチド;
(c)高ストリンジェント条件下で(a)または(b)の核酸配列とハイブリダイズする能力を有する核酸分子;および
(d)(a)、(b)または(c)に相補的な核酸分子
からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項24】
(b)のS5−S6トランスメンブランドメインが配列番号6である、請求項23記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項25】
KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項26】
S5トランスメンブランドメインがヒトKCNQ1から由来する、請求項25記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項27】
(a)ヌクレオチド769〜873が配列番号5のヌクレオチド1〜105で置換されている、配列番号3を含む核酸配列;
(b)配列番号4のアミノ酸257〜291がKCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインで置換されている、配列番号4をコードするポリヌクレオチド;
(c)高ストリンジェント条件下で(a)または(b)の核酸配列とハイブリダイズする能力を有する核酸分子;および
(d)(a)、(b)または(c)に相補的な核酸分子
からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項28】
(b)のS5トランスメンブランドメインが配列番号6のアミノ酸1〜35である、請求項27記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項29】
(a)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列;
(b)配列番号2を含むアミノ酸配列;
(c)(a)の変異体;および
(d)配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列(ただし、アミノ酸270における置換はアミノ酸ロイシンに対する保存的置換である)
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
【請求項30】
第2の非KCNQ5(W270L)ポリペプチドに作動可能なように連結されている請求項29に記載の単離されたポリペプチドからなる第1のポリペプチドを含む、融合タンパク質。
【請求項31】
請求項30に記載の融合タンパク質をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項32】
少なくとも一つのペプチド結合が、−CHNH−、−CHS−、−CH−CH−、シス−CH=CH−、トランス−CH=CH−、−COCH−、−CH(OH)CH−、およびCHSO−からなる群より選択される結合によって置換されている、請求項29に記載の単離されたポリペプチドを含む、ペプチドミメティクス。
【請求項33】
請求項29に記載の単離されたポリペプチドの少なくとも8個の連続したアミノ酸を含む単離されたペプチド断片であって、該断片が配列番号2のアミノ酸270を含む、単離されたペプチド断片。
【請求項34】
請求項29に記載の単離されたポリペプチドの少なくとも10個の連続したアミノ酸を含む単離されたペプチド断片であって、該断片が配列番号2のアミノ酸270を含む、単離されたペプチド断片。
【請求項35】
請求項29に記載の単離されたポリペプチドの少なくとも15個の連続したアミノ酸を含む単離されたペプチド断片であって、該断片が配列番号2のアミノ酸270を含む、単離されたペプチド断片。
【請求項36】
請求項29に記載の単離されたポリペプチドの少なくとも20個の連続したアミノ酸を含む単離されたペプチド断片であって、該断片が配列番号2のアミノ酸270を含む、単離されたペプチド断片。
【請求項37】
請求項29に記載の単離されたポリペプチドの少なくとも30個の連続したアミノ酸を含む単離されたペプチド断片であって、該断片が配列番号2のアミノ酸270を含む、単離されたペプチド断片。
【請求項38】
配列番号2を含むKCNQ5(W270L)ポリペプチドに特異的に結合する、抗体。
【請求項39】
抗体がモノクローナル抗体である、請求項38記載の抗体。
【請求項40】
抗体がポリクローナル抗体である、請求項38記載の抗体。
【請求項41】
配列番号2から由来の少なくとも8個の連続したアミノ酸を含むKCNQ5(W270L)ポリペプチド断片に特異的に結合する抗体であって、該断片が配列番号2のアミノ酸270を含む、抗体。
【請求項42】
KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有する、単離されたKCNQ5ポリペプチド。
【請求項43】
S5−S6トランスメンブランドメインがヒトKCNQ1から由来する、請求項42記載の単離されたKCNQ5ポリペプチド。
【請求項44】
KCNQ5ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸257−354がKCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインで置換されている配列番号4を含む、請求項42記載の単離されたKCNQ5ポリペプチド。
【請求項45】
配列番号4のアミノ酸257−354が配列番号6で置換されている、請求項44記載の単離されたKCNQ5ポリペプチド。
【請求項46】
KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有する、単離されたKCNQ5ポリペプチド。
【請求項47】
S5トランスメンブランドメインがヒトKCNQ1から由来する、請求項46記載の単離されたKCNQ5ポリペプチド。
【請求項48】
KCNQ5ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸257−291がKCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインで置換されている配列番号4を含む、請求項46記載の単離されたKCNQ5ポリペプチド。
【請求項49】
配列番号4のアミノ酸257−291が配列番号6のアミノ酸1−35で置換されている、請求項48記載の単離されたKCNQ5ポリペプチド。
【請求項50】
請求項29、42または46の単離されたポリペプチドである、少なくとも1個のKCNQ5サブユニットを含む、KCNQ二量体チャネル。
【請求項51】
チャネルサブユニットが共に請求項29、42または46の単離されたポリペプチドである、請求項50記載のKCNQ二量体チャネル。
【請求項52】
一のサブユニットがKCNQ3である、請求項50記載のKCNQ二量体チャネル。
【請求項53】
KCNQ3サブユニットがヒトKCNQ3である、請求項52記載のKCNQ二量体チャネル。
【請求項54】
請求項29、42または46の単離されたポリペプチドである、少なくとも1個のKCNQ5サブユニットを含む、KCNQ四量体チャネル。
【請求項55】
4チャネルサブユニットの2つが請求項29、42または46の単離されたポリペプチドである、請求項54記載のKCNQ四量体チャネル。
【請求項56】
4チャネルサブユニットの3つが請求項29、42または46の単離されたポリペプチドである、請求項55記載のKCNQ四量体チャネル。
【請求項57】
チャネルサブユニットの4つすべてが請求項29、42または46の単離されたポリペプチドである、請求項56記載のKCNQ四量体チャネル。
【請求項58】
少なくとも1つのサブユニットがKCNQ3である、請求項54記載のKCNQ四量体チャネル。
【請求項59】
KCNQ3サブユニットがヒトKCNQ3である、請求項58記載のKCNQ四量体チャネル。
【請求項60】
薬剤のスクリーニング方法であって、
(a)薬剤と、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iv)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(v)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(vi)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択されるKCNQ5分子とを接触させること;および
(b)該薬剤のKCNQ5活性に対する作用を検出すること
を含み、ここでKCNQ5活性の低下または増強の検出が、薬剤がKCNQ5のモジュレーターであることを示す、方法。
【請求項61】
KCNQ5活性がニューロンの興奮性を低下させるか、膀胱平滑筋を鎮静化する、請求項60記載の方法。
【請求項62】
KCNQ5活性がKCNQ5チャネルのイオン電流の大きさを電気生理学的に測定することで検出される、請求項60記載の方法。
【請求項63】
無細胞アッセイによりなされる、請求項60記載の方法。
【請求項64】
薬剤のスクリーニング方法であり、
(a)細胞と薬剤を接触させること;および
(b)(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iv)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(v)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(vi)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択されるKCNQ5分子の発現レベルを測定すること
を含み、
ここで、KCNQ5発現の低下または増強の検出が、薬剤がKCNQ5のモジュレーターであることを示す、方法。
【請求項65】
請求項60−64に記載のいずれかの方法により同定される薬剤。
【請求項66】
薬剤がレチガビン類似体である、請求項65記載の薬剤。
【請求項67】
式:
【化1】

[式中、
は、水素、C−C−アルキル、C−C−アルカノイルまたはAr基から選択され;
は、水素またはC−C−アルキルから選択され;
は、C−C−アルコキシ、NH、C−C−アルキルアミノ、C−C−ジアルキルアミノ、Ar基により置換されたアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、Ar基またはArO−基から選択され;
は、水素、C−C−アルキルまたはAr基から選択され;
は、水素またはC−C−アルキルまたはAr基から選択される;
Alkは、Ar基により置換されていてもよい1〜9個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキレン基であり;
Arは、基R、Rおよび/またはRで置換されているフェニル基であり、これらの基R、RおよびRは同一であるか、または異なり、H、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルカノイルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−ハロゲノアルキル、−CN、−NH、−NH−C−C−アルキル、−N(C−C−アルキル)、−COH、−CO−C−C−アルキル、−CO−O−C−C−アルキル、−COAr、−CO−OAr、−CONH、−CONH−C−C−アルキル、−CON(C−C−アルキル)、−CONHAr、−NH−CO−C−C−アルキル、−NHCO−Ar、−NHCO−C−C−アルコキシ、−N−H−CO−Ar、−NHCO−NH、−NHCO−N(−C−C−アルキル)、−NHCO−NHAr、−NH−SO−C−C−アルキル、−NH−SOAr、−NH−SO−ニトロフェニル、−SO−OH、−SO−C−C−アルキル、−SO−Ar、−SO−C−C−アルコキシ、−SO−OAr、−O−NH、−SO−NH−C−C−アルキル、−SO−N(C−C−アルキル)、−SO−NHAr、−SO−C−C−アルコキシを表し;
nは0または1を意味する]
で示される化合物の類似体である、請求項65記載の薬剤。
【請求項68】
哺乳動物における膀胱制御を誘導または維持する方法であって、その必要とする哺乳動物に、請求項60−64に記載のいずれかの方法により同定された治療有効量の薬剤を投与することを含む、方法。
【請求項69】
哺乳動物における尿失禁を治療または予防する方法であって、その必要とする哺乳動物に、請求項60−64に記載のいずれかの方法により同定された治療有効量の薬剤を投与することを含む、方法。
【請求項70】
哺乳動物における神経因性疼痛を治療または予防する方法であって、その必要とする哺乳動物に、請求項60−64に記載のいずれかの方法により同定された治療有効量の薬剤を投与することを含む、方法。
【請求項71】
KCNQ5ポリペプチドとの結合能を有するポリペプチドを同定する方法であって、
(a)KCNQ5ポリペプチドをコードする配列が1つのハイブリッドベクターに保持され、かつ、cDNAまたはゲノムDNAライブラリーから由来の配列が第二のハイブリッドベクターに保持されている二ハイブリッド法を哺乳動物に適用すること、ここで、該KCNQ5ポリペプチドは、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択される;
(b)宿主細胞を該ベクターで形質転換すること;
(c)陽性形質転換細胞を単離すること;および
(d)第二のハイブリッドベクターを抽出して、KCNQ5ポリペプチドと結合するポリペプチドをコードする配列を得ること
を含む、同定方法。
【請求項72】
KCNQ5ポリペプチドを検出する方法であって、
(a)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むKCNQ5ポリペプチドと選択的に結合する抗体;
(b)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドと選択的に結合する抗体;
(c)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドと選択的に結合する抗体;および
(d)配列番号2から由来の少なくとも8個の連続するアミノ酸を含むKCNQ5(W270L)ポリペプチド断片と選択的に結合する抗体、ここで該断片は配列番号2から由来のアミノ酸270を含む;
からなる群から選択される抗体と、KCNQ5ポリペプチド、KCNQ5(W270L)ポリペプチドまたはKCNQ5(W270L)ポリペプチド断片を含有すると思われるサンプル中の分子との結合を検出することを含み、ここで、該抗体を、サンプル中に存在するKCNQ5ポリペプチド、KCNQ5(W270L)ポリペプチドまたはKCNQ5(W270L)ポリペプチド断片との特異的結合を可能とする条件下でサンプルと接触させ、抗体とサンプル中の分子の結合が、KCNQ5ポリペプチド、KCNQ5(W270L)ポリペプチドまたはKCNQ5(W270L)ポリペプチド断片の存在を示すところの、方法。
【請求項73】
サンプルが中枢神経系、骨格筋または膀胱平滑筋から由来する、請求項72記載の方法。
【請求項74】
中枢神経系サンプルが脳から由来する、請求項73記載の方法。
【請求項75】
KCNQ5の発現を検出する方法であって、
KCNQ5を発現すると思われる細胞または組織に由来するサンプルにおいて、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択されるKCNQ5ポリペプチドをコードするmRNAを、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
からなる群から選択されるポリヌクレオチドから由来の少なくとも12個の連続するヌクレオチドを含むプローブで検出することを含む、検出方法。
【請求項76】
プローブが、ヌクレオチド808−810を含め、配列番号1から由来の少なくとも12個の連続するヌクレオチドを含む、請求項75記載の方法。
【請求項77】
組織が脳、骨格筋または膀胱である、請求項75記載の方法。
【請求項78】
KCNQ5遺伝子が突然変異または欠失しているかどうかを判定する方法であって、対象から由来する細胞または組織のサンプルにおいて、KCNQ5タンパク質をコードする遺伝子の完全性に影響を及ぼす少なくとも1つの変異またはKCNQ5遺伝子の異所性発現を特徴とする遺伝的変異の存在または不在を検出することを含み、ここで該検出工程は、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
からなる群から選択されるポリヌクレオチドから由来の少なくとも12個の連続するヌクレオチドを含む少なくとも1つのプローブまたはプライマーを用いて行われる、検出方法。
【請求項79】
プローブまたはプライマーが、ヌクレオチド808−810を含め、配列番号1から由来の少なくとも12個の連続するヌクレオチドを含む、請求項78記載の方法。
【請求項80】
組織が脳、骨格筋または膀胱である、請求項78記載の方法。
【請求項81】
KCNQ5ポリペプチドの変異体を同定する方法であって、KCNQ5突然変異体を含むコンビナトリアルライブラリーをKCNQ5ポリペプチドアゴニストまたはアンタゴニストについてスクリーニングすることを含み、ここで該KCNQ5ポリペプチドが、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択される、同定方法。
【請求項82】
請求項81に記載の方法により同定されるKCNQ5変異体。
【請求項83】
KCNQ5ポリペプチドを単離する方法であって、
(a)KCNQ5抗体を、
(iv)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(v)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(vi)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択されるKCNQ5ポリペプチドを含有すると思われるサンプルと接触させること;および
(b)そのサンプルからKCNQ5抗体−KCNQ5ポリペプチド複合体を単離することを含む、単離方法。
【請求項84】
抗体が、
(a)配列番号2を含むKCNQ5ポリペプチドと特異的に結合する抗体;および
(b)配列番号2から由来の少なくとも8個の連続したアミノ酸を含むKCNQ5ポリペプチド断片と特異的に結合する抗体、ここで該断片は配列番号2から由来のアミノ酸270を包含する
からなる群より選択される、請求項83記載の方法。
【請求項85】
KCNQ5ポリペプチドを産生する方法であって、
(a)発現ベクターを含む形質転換宿主細胞を、KCNQ5ポリペプチドが産生されるような適当な培地で培養すること;ここで該発現ベクターは、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含み;および
(b)工程(a)のKCNQ5ポリペプチドを回収してもよいこと
を含む、産生方法。
【請求項86】
KCNQ5活性の亢進を必要とする哺乳動物の処置方法であり、その必要とする哺乳動物に、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iv)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(v)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(vi)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択される、治療有効量のKCNQ5分子を投与することを含む、治療方法。
【請求項87】
治療が尿失禁または神経因性疼痛に対するものである、請求項86記載の方法
【請求項88】
KCNQ5活性の低下を必要とする哺乳動物の処置方法であって、その必要とする哺乳動物に、治療有効量の、
(a)(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
からなる群から選択されるポリヌクレオチドに対してアンチセンスであるKCNQ5アンチセンスポリヌクレオチド;または
(b)(A)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むKCNQ5ポリペプチドと選択的に結合する抗体;
(B)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドと選択的に結合する抗体;
(C)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドと選択的に結合する抗体;および
(D)配列番号2から由来の少なくとも8個の連続するアミノ酸を含むKCNQ5(W270L)ポリペプチド断片と選択的に結合する抗体、ここで該断片は配列番号2から由来のアミノ酸270を含む;
からなる群から選択されるKCNQ5抗体
を投与することを含む、方法。
【請求項89】
KCNQ5アンチセンスポリヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムまたはsiRNAである、請求項88記載の方法。
【請求項90】
抗KCNQ5ポリペプチド抗体を得る方法であって、
(a)免疫原性KCNQ5ポリペプチドまたはKCNQ5ポリペプチドに独特なその免疫原性部分で動物を免疫処理すること、ここで該KCNQ5ポリペプチドは、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含むKCNQ5ポリペプチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択される;および
(b)その動物からKCNQ5ポリペプチドと特異的に結合する抗体を単離すること
を含む、方法。
【請求項91】
免疫原性KCNQ5ポリペプチドが配列番号2である、請求項90記載の方法。
【請求項92】
KCNQ5ポリペプチドの機能的イオンチャネルをコードする能力をアッセイする方法であって、
(a)宿主細胞を、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択されるKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドでトランスフェクトすること;
(b)その宿主細胞においてKCNQ5ポリペプチドを発現させること;および
(c)KCNQ5ポリペプチドのイオン電流の大きさを電気生理学的に測定すること
を含む、方法。
【請求項93】
工程(c)が全細胞を記録するか、または双極電圧クランプ法によりなされる、請求項92記載の方法。
【請求項94】
全細胞を記録することにおいて、宿主細胞が哺乳動物細胞である、請求項93記載の方法。
【請求項95】
双極電圧クランプ法において、宿主細胞がアフリカツメガエル卵母細胞である、請求項93記載の方法。
【請求項96】
対象において、KCNQ5活性および/または発現の調節から利益を得る疾患または症状を予防する方法であって、該対象に、KCNQ5ポリペプチドまたはKCNQ5発現もしくは少なくとも1つのKCNQ5活性を調節する薬剤を投与することを含み、ここで該KCNQ5ポリペプチドが、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択される、方法。
【請求項97】
症状が尿失禁または神経因性疼痛である、請求項96記載の方法。
【請求項98】
KCNQ5ポリペプチドまたはポリヌクレオチドを検出するためのキットであって、
(a)標識化合物または生体サンプル中のKCNQ5ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの検出能を有する薬剤;
(b)そのサンプル中のKCNQ5ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの量を測定するための手段;
(c)そのサンプル中のKCNQ5ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの量を標体と比較するための手段;および
(d)KCNQ5ポリペプチドまたはポリヌクレオチドを検出するためのキットの任意の使用説明書
を含み、ここで該KCNQ5ポリペプチドまたはポリヌクレオチドが、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iv)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(v)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(vi)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択されるところの、検出用キット。
【請求項99】
KCNQ5活性のモジュレーターを同定するためのキットであって、
(a)KCNQ5ポリペプチドを含む細胞または組成物;
(b)KCNQ5ポリペプチド活性を測定するための手段;および
(c)KCNQ5活性のモジュレーターを同定するためのキットの任意の使用説明書
を含み、ここで該KCNQ5ポリペプチドが、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択されるところの、同定用キット。
【請求項100】
対象において、異常なKCNQ5発現および/または活性に付随する障害を診断するためのキットであって、
(a)KCNQ5ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの発現を測定するための試薬;
(b)対象の結果を比較する対照;および
(c)診断目的での任意のキットの使用説明書
を含み、
ここで該KCNQ5ポリペプチドまたはポリヌクレオチドが、
(i)KCNQ5(W270L)ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチド;
(ii)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iii)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(iv)KCNQ5(W270L)ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(v)KCNQ1から由来のS5−S6トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド;および
(vi)KCNQ1から由来のS5トランスメンブランドメインを含有するKCNQ5ポリペプチド
からなる群から選択される、診断用キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−525024(P2009−525024A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−551342(P2008−551342)
【出願日】平成19年1月17日(2007.1.17)
【国際出願番号】PCT/US2007/001188
【国際公開番号】WO2007/084531
【国際公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】